「IO」と一致するもの

ele-king - ele-king

ele-king Chart


1
M.I.A. - Born Free - XL Recordings

2
James Blake - CMYK - R&S Records

3
Oneohtrix Point Never - Returnal -Editions Mego

4
砂原良徳- Sublimenal - Ki/oon

5
Zs - New Slaves - The Social Registry

6
七尾旅人 - Billion Voices - Felicity

7
Rockasen - Welcom Home - Assasin Of Youth

8
Budamonky & S.l.a.c.k. - Bud Space - Dogear Records

9
Buffalo Daughter - The Weapons Of Math Destruction - Buffalo Ranch

10
Ariel Pink's Haunted Graffiti - Before Today -4A

CHART by UNION 2010.07.14 - ele-king

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1

JOAQUIN JOE CLAUSSELL presents The World OF Sacred Rhythm Music Part One

JOAQUIN JOE CLAUSSELL presents The World OF Sacred Rhythm Music Part One MUSIC 4 YOUR LEGS / JPN »COMMENT GET MUSIC
レコードショップのチャートを席巻した数々のヒットシングルに加え、待望の新曲も収録!JOE CLAUSSELLの一晩のロングセットを凝縮したかのような高い楽曲性と「ハウス」といった枠に収まることのない多彩な選曲がリスナーを魅了するオーガニックな1枚。

2

RICK WILHITE

RICK WILHITE Godson & Soul Edge RUSHHOUR / HOL »COMMENT GET MUSIC
MOODYMANNのレーベルKDJからリリースされた3枚のレアなシングルがCD化。RICK WILHITEプロデュースの音源に盟友THEO PARRISH、MOODYMANN、話題のURBAN TRIBEによるリミックス音源と初CD化づくし。未発表音源も収録した完全限定盤!

3

URBAN TRIBE

URBAN TRIBE Program 1-12 MAHOGANI / US »COMMENT GET MUSIC
Sherard Ingramを中心に構成された伝説のユニットURBAN TRIBEがMooymannのMahogani Musicからアルバムをドロップ! Sherard Ingram, Anthony Shakir, Carl Craig, Kenny Dixon Jr.(Moodymann)というデトロイトが誇るベテランプロデューサーが織り成す化学変化は3 Chairsとはまた一味もふた味も異なる漆黒のエレクトリック・ソウルを奏でる。

4

MORITZ VON OSWALD TRIO

MORITZ VON OSWALD TRIO Live In New York HONEST JONS / UK »COMMENT GET MUSIC
2010年前半にNYのクラブでCARL CRAIG、FRANCOIS Kをゲストに迎え(!)行われたライブから抜粋された4トラックを収録! ディープなダブワイズとサンラの影響を感じさせる、という圧巻の長尺トラック! しかもなんと同内容のCDも付属した豪華盤! 限定です!

5

OMAR S

OMAR S Fya Mix CD Vol.5 FXHE RECORDS / US »COMMENT GET MUSIC
昨年に続き秋のTAICO CLUBへの来日も決まったOMAR Sが放つプライベートミックスシリーズ「FYA MIX」最新作が、渋谷クラブミュージックショップのリニューアルオープンを記念して独占先行入荷! Early 90'sのシカゴ~NYアンダーグラウンドハウスを軸に、ライヴミックスならではの生々しさを備えたレコーディング!

6

RICK WADE

RICK WADE An Angry Pimp`s Lullaby Vol. 1 HARMONIE PARK / US »COMMENT GET MUSIC
デトロイトのべテランRICK WADEのミックスCD!自身の新曲を中心に構成されたアルバム的な内容で、MoodymannやOmar S、Theo Parrishなどデトロイトの盟友達のトラックも収録。RICK WADEらしい躍動感と疾走感が全体に溢れるDJスタイルがこの1枚に詰まっています。

7

ART BLEEK

ART BLEEK Message To The Dreamer EEVONEXT / NED »COMMENT GET MUSIC
これまでRUSH HOURやRESOPAL REDなどからストレートなテクノとミニマルを使い分けてリリースを重ねてきたアーティストですが、今作は思いっきりデトロイティッシュな方向へと振れた一大傑作!NEWWORLDAQUARIUMやKIRK DEGIORGIO、VINCE WATSONなどの系譜に連なるいつまでも色褪せない輝きを放ち続けるであろう作品の誕生!

8

VARIOUS ARTISTS

VARIOUS ARTISTS 10 Years Fumakilla FUMAKILLA / GER »COMMENT GET MUSIC
人気レーベルFUMAKILLAの10周年記念盤となる本作は、全曲エクスクルーシブ・トラックのコンピとWOODYによるミックスの豪華2枚組。DISC 1/2を併せて聴くことにより、レーベルの過去と未来を繋ぐことができる秀逸な作品集となっています!

9

DJ YOGURT

DJ YOGURT Drivin' To Seaside HONCHO SOUND / JPN »COMMENT GET MUSIC
梅雨明け間近!この夏にピッタリの心地よいドライヴミュージックをデリバリーしてくれたDJ YOGURT。レゲエ、ラヴァーズ、ソウル、R&B や、レイドバック感漂うオーガニック・サウンドを縦横無尽に駆け巡らせ、どっぷりと甘く心地いいグルーヴに浸らせてくれます。

10

CRYSTAL(TRAKS BOYS)

CRYSTAL(TRAKS BOYS) Made In Japan Future Classics SWC / JPN »COMMENT GET MUSIC
Made In Japanをコンセプトに日本人アーチストのみという縛りの中で完成させた1枚。90年代~00年代の統一感ある国産音源を行き来させ、意識下で鳴り響くディープなグルーヴはなんとも確信犯的。聴くほどに独特な覚醒感をもたらす究極の展開。

CHART by ZERO 2010.07.12 - ele-king

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1

QUANTIC PRESENTA FLOWERING INFERNO

QUANTIC PRESENTA FLOWERING INFERNO DOG WITH A ROPE TRU THOUGHTS / UK / 2010.6.2 »COMMENT GET MUSIC
住したコロンビアからの3枚目のアルバム。いきなりKING TUBBY直系の雷エコーから始まる、クンビア~ラテン音楽とレゲエの融合。今回も名作です!

2

ACTRESS

ACTRESS SPLAZSH HONEST JON'S / UK / 2010.6.15 »COMMENT GET MUSIC
テクノとビートダウンの質感/温度が絶妙に混ざり合った全14曲。ダブテックやエレクトロに、ニューウェイヴやディスコの感触までもが同居した極めてオリジナルなサウンド。

3

BENGA

BENGA PHAZE: ONE TEMPA / UK / 2010.5.31 »COMMENT GET MUSIC
"BENGA流B-MORE×ポスト・ダブステップ"といった風合いのキラー・ビーツの1はじめ、実験性とボム力が化学変化を起こしている素晴らしくマッシヴな内容。最高!

4

JOE

JOE CLAPTRAP / LEVEL CROSSING HESSLE AUDIO / UK / 2010.6.8 »COMMENT GET MUSIC
フラメンコ/スパニッシュなリズムのクラップと、骨格だけのリズム(ベースもリズム)が不思議な高揚感をもたらす1。ブラジルのサンバのようなリズムをミニマル/真空感たっぷりに表現した1。どちらも生音系のDJにも使っていただきたい!

5

JAMES BLAKE

JAMES BLAKE CMYK EP R&S / UK / 2010.6.8 »COMMENT GET MUSIC
メロディだけでなくリズムでも歌心を感じさせる非凡な才能を見せつけてくれる素晴らしい4曲。本当に素晴らしい、アルバムが楽しみでしょうがない才能です!

6

DARK SKY - SOMETHING TO LOSE

DARK SKY - SOMETHING TO LOSE GHOSTNOTES BLACK ACRE / UK / 2010.5.31 »COMMENT GET MUSIC
メランコリックなシンセからウォンキー的な展開かと思いきや、ブレイクが明けると一気にハードコア・ブレイクビーツ~初期ジャングル展開!の1。2はRAMP直系の荒れたシンセ・サウンドの新世代ビーツ。どちらもメランコリックで扇情的なメロディの空気もあるところが◎。

7

C156

C156 OINK DISBOOT / SP / 2010.6.8 »COMMENT GET MUSIC
バルセロナのベースライン・マスター。ダークなムードにブレイクスのノリが強いビートが疾走する1。いろんな音がユーモラスなテイストもありで飛び交うバースト・ナンバー2。3はラテン、サルサをネタに使ったフロア爆発チューン。

8

HYPNOTIC BRASS ENSEMBLE

HYPNOTIC BRASS ENSEMBLE HERITAGE EP CHOICE CUTS / UK / 2010.6.15 »COMMENT GET MUSIC
AY-Z「THE PRELUDE」、THE ART OF NOISE「MOMENTS IN LOVE」、OUTKAST「SPOTTIEOTTIEDOPALICIOUS」、MADVILLAIN「RAINBOWS」、FELA KUTI「WATER NO GET MONEY」を渋く、でもいつもよりブレイクビーツ度を増量してカヴァー。文句なし!

9

SEPALCURE

SEPALCURE LOVE PRESSURE EP HOTFLUSH / UK / 2010.6.15 »COMMENT GET MUSIC
浮遊感ある心地よい上音にオーガニックな要素で壮大な世界を描く1など、スペイシーでサイケデリックな透明感あるエレクトロニカ~ソウル~ダブステップ。

10

THE TCHIKY'S / TRIAL PRODUCTION

THE TCHIKY'S / TRIAL PRODUCTION OIDE / JUNGLE BATH RUDIMENTS / JP / 2010.6.18 »COMMENT GET MUSIC
人力アフリカングルーヴを奏でる話題沸騰中の3ピース・バンドと、KEN2-Dもメンバーのクセありレゲエ・バンドのスプリット。どちらも言うまでもなく最高!

CHART by JETSET 2010.07.12 - ele-king

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1

JAMES PANTS

JAMES PANTS NEW TROPICAL &COMMENT GET MUSIC
やっぱりこの人最高!新作EPが到着です。2ndアルバム"Seven Seals"では独自のサントラ的サイケ・ワールドを展開していましたが、今作には1st"Welcome"に近い作風のブランニュー・トラックを6曲収録。Pants節全開です!

2

JEBSKI

JEBSKI VISION / SEPTEMBER &COMMENT GET MUSIC
危険すぎるスペイシー・テック・ハウス"Vision"を収録!Jebski & Yogurt名義で放った"Another Gravity"や、Jebski名義での名曲"Frame"を超える!?Jebskiのソロ・シングル第三弾が登場です!

3

SIRIUSMO

SIRIUSMO PLASTERER OF LOVE &COMMENT GET MUSIC
☆特大推薦☆ポップでキュートでドキャッチーなエレクトロ・ディスコ特大傑作!!Modeselektorが立ち上げたMonkeytownからの第3弾は、同レーベルからの第1弾も当店大ヒットした鬼才Siriusmo。甘酸っぱくってどこか妙な5トラックスです!!

V.A.

V.A. GILLES PETERSON PRESENTS HAVANA CULTURA REMIXED &COMMENT GET MUSIC
Gilles Peterson監修のグレイト・コンピ/ミックス・アルバムから12"リミックス・カットが登場!!キューバ/ハバナの新人発掘的ニュアンスでスタートした'09年作の地元アーティスト達とのセッション・アルバム"New Cuba Sound"。さらにLouie Vega, Rainer Trubyらも参加したリミックス・アルバムもリリースされ、この度DJには嬉しい12"限定カラー・ヴァイナル・カットをドロップ!!

5

MARK RONSON

MARK RONSON BANG BANG BANG &COMMENT GET MUSIC
やっぱり天才です。本領発揮のカラフル・ブレイクビーツ・ポップ超最高曲!!リミックスもヤバすぎるー★名作"Version"から3年。名実共に世界最高のDJ/プロデューサーとなったMark Ronson!!遂に完成した3rd.アルバム"Record Collection"からの先行ボムが登場!!

6

J DILLA

J DILLA DONUT SHOP &COMMENT GET MUSIC
Stones Throw x Serato企画第2弾は何とJ Dilla未発表ビート集!しかも当企画オリジナル・スリップマットとダブル・ゲートフォールド・スリーヴの豪華コレクタブル仕様!Seratoコントロールの反対面はちゃんとアナログ溝ですのでご安心を。

7

MAJONI

MAJONI MAJONI &COMMENT GET MUSIC
鬼才Dorian Conceptによるダンスホールとクワイトの衝撃ハイブリッド!!☆特大推薦☆ニュービーツ・シーンを牽引するオーストリアの天才Dorian Conceptに盟友Lehrl、南アフリカの2MCからなる話題の新プロジェクトMajoni第1弾!!

8

DISCO TOM

DISCO TOM GODLIE'S BOOGIE &COMMENT GET MUSIC
当店クロスオーヴァー・ヒットの人気シリーズ"Whatchawannado"新作です!!James Pants, Woolfy, DJ Spunに続く第三弾は、今後もリエディット作品のリリースを予定しているらしい"Disco Tom"なるアーティストによる開放感溢れるサマー・チューン!!

9

NICK CURLY / STEFFEN DEUX

NICK CURLY / STEFFEN DEUX CLAPTON DRY EP &COMMENT GET MUSIC
好評だったスプリット・シリーズもとうとうラスト!!Ceccile を主催する才人、Nick Curlyと気鋭のSteffen Deuxによるスプリット盤!!どすの効いたファットなボトムス使いもナイスなNick Curlyによる貫禄のパーカッシヴ・テックハウス作品"Yukon"、そしてS.Deuxによる軽快でバウンシーなボトムスとエスニックなヴォイス・サンプル&幻惑的なブレイクで盛り上げる"yankee Clipper"と両トラック共に秀作!!

10

ED SMITH

ED SMITH NO WOMAN NO CRY &COMMENT GET MUSIC
まさかのBob Marley超大ネタ★ヒップで洒落たオルガン・ソウル・ジャズに大変身です~!!マイケル大改造計画シリーズでおなじみEd Smith。大ヒットの"The Message"に続いては、ごぞんじBob Marleyの超定番"No Woman No Cry"を料理!!

[Post Dubstep & Techno & House] #1 - ele-king

1. James Blake / CMYK | R&S Records


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E王  わずか4枚のシングルによっていま急速に注目を集めているのがロンドンの21歳のプロデューサー、ジェイムス・ブレイクである。ジャイルス・ピーターソンは自分の番組に誘い、『ピッチフォーク』は12インチ・シングルなのに関わらずアルバムと同等の扱いをしながら「best new music」に選び、気の早いライターは「ヒップホップ革命における最終形態」とまで言い出す始末だ。
 ブレイクは、彼の音楽から察するところ、アメリカのR&Bとヒップホップのファンである。ある情報筋によれば彼のサンプル・ネタはブランディからR.ケリーまであるらしいが、しかしこの若者は弁護料の心配することなく、それらのビッグネームたちの素材を切り刻む。90年代末のティンバランドとネプチューンズの記憶は、そして彼のコンピュータに流し込まれるとサイエンス・フィクションの舞台へと移動する。"CMYK"に最初に針を落とすとR&Bヴォーカルが聴こえるが(情報筋によればそれはケリスとアリーヤらしい)、その声はさりげなく微妙に変調する――これはブリアルが"アーチェンジェル"で使った"技"だが、ブレイクはそれをさらに過剰に押し進めているようだ。レコードの回転数が不規則になったかのような不安を醸し出し、そして叩きつけるようなビートが鳴りはじめる。2曲目の"Foot Notes"を喩えるなら、ドラッグでいかれたアンドロイドのR&Bだ。声や音の変調と揺らぎによる不安定さはブレイクの"技"だが、ここではそれをずいぶんと引っ張って、そして無音状態を経て唐突にショーがはじまる。
 "I'll Stay"は潰されてペシャンコになったヴォーカルに解体されたファンクとジャズのコードを合成する。"Postpone"は採集したいくつかのR&Bサンプルを面白いようにゆがませながら、ソウル・ミュージックをレトロと未来の両側に引き裂いているようだ。
 ポスト・ダブステップとポストR&BのIDM展開と言ってしまえばそれまでだが、「CMYK」は新しい流れを作ってしまいそうな1枚である。そんなシングルが〈R&S Records〉から出ていることが、僕の世代ではなんとも感慨深い。

2. James Blake / The Bells Sketch | Hessle Audio


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 ジェイムス・ブレイクの最新盤で、ラマダンマンの〈ヘッスル・オーディオ〉から。「CMYK EP」ほど派手な使い方ではないが、やはりここでもヴォーカル・サンプルは彼の"技"として駆使されている。狂ったジャズ・ファンクと気が滅入るほどメランコリックな"The Bells Sketch"が素晴らしい。もったいぶった"Buzzard And Kestrel"で踊る人はあまりいないだろうが、"Give A Man A Rod"のダウンテンポにいたっては困惑した挙げ句、フロアから人は立ち去っていくであろう。それはブレイクの挑戦か、さもなければ自分の"技"に溺れてしまったかのどちからだ。

3. Pariah / Detroit Falls | R&S Records


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 〈R&S Records〉はこの路線が「いける!」と踏んで勝負を仕掛けているようだ。ロンドン在住のパリーア(アーサー・ケイザー)による「Detroit Falls」は、手法的にはジェイムス・ブレイクとほとんど同じで、つまりこれもまたブリアルの"アーチェンジェル"の発展型だ。あらためて『アントゥルー』(2007年)の影響力の大きさを思い知る。
 A面の表題曲は、"デトロイトは没落する"というそのタイトルが暗示するように、モータウンあたりのデトロイトのソウル・ミュージックをサンプリングしているのだろう。リック・ウィルハイトのレヴューでも書いたが、この不況によって容赦なく荒んでいくデトロイトへのいたたまれない気持ちが込められているのかもしれない。
 古いR&Bヴォーカルやホーンの音を変調させ、それをビートにリンクさせていく。「CMYK」と比較するとこちらのほうがダンサブルでヒップホップらしさがあり、ジェイディラへのリスペクトも感じる。
 B面に収録された"Orpheus"は典型的なポスト・ダブステップ・サウンドで、言ってしまえばラマダンマンの模倣だ。ダビーなビートが生み出す空間にメランコリックなソウル・ヴォーカルが流れるように挿入される。この曲を聴くと彼がザ・XXの"ベーシック・スペース"のリミックスを手掛けている理由がよくわかる。ザ・XXのファンなら間違いなく好きなタイプの曲。

4. Ramadanman / Ramadanman EP | Hessle Audio


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 先日、『スヌーザー』誌のためにカリブーに取材したら、ブリアルのおかげでダブステップを好きになれたと話していて、僕の場合もまったく同じだと思った。ブリアルの『アントゥルー』はファンを増やしたばかりか間違いなく多様化をうながし、そしてアントールドやラマダンマンに方向性を与えたのだ。
 ラマダンマンことデヴィッド・ケネディは写真で見るとずいぶん若いが、デビューは2006年だからそれなりのキャリアがある。自ら〈ヘッスル・オーディオ〉レーベルを運営しながら、〈ソウル・ジャズ〉からシングルを発表するなど2年ほど前から注目はされていたが、今年に入って発表したこの2枚組EPが僕にはずばぬけてよく聴こえている。DOMMUNEでも話したことだが、この音楽はプラスティックマンがダブステップをやっているように聴こえるのだ。A面に収録された"I Beg You"はまったくブリリアントなエレクトロニック・ファンクで、間違いなくテクノ耳を虜にする。裏面のふたつのトラックもファンク調だが、DJユースのパーツとして収録されているようだ。このあたりを上手にミックスしているテクノ系のDJが日本にいたら教えて欲しい。
 もう1枚のほうの3つのトラックはどれもがアシッド・ハウス的なテイストを持っている。ねじまげられた空間を「はぁはぁ」という男のあえぎ声がこだましているD面1曲目の"Bleeper"にはラマダンマンのユーモア精神を感じることができる。こうした自由と楽しさが、カリブーのように「それまではダブステップのいかめしさに距離をおいていた」人たちを惹きつけていることをあなたは知っているのだろうか?

5. Kyle Hall / Must See EP | Third Ear


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 昨年の秋に〈ハイパーダブ〉から発表されたダークスターのヒット・シングル「アンディのガールフレンドはコンピュータ」によってカイル・ホールの名前を知った。彼はこのシングルのリミキサーだった。そのときはオリジナルのほうが良いと思っていたけれど、先日〈ハイパーダブ〉からリリースされた彼のシングル「ケイチャンク/ユー・ノー・ホワット・アイ・フィール」が実に素晴らしかったので、追ってみることにした。
 ちなみにデトロイトのこのプロデューサーがどれぐらい若いかと言うと、1991年7月生まれだから、彼が生まれたとき、すでにデリック・メイは制作活動を休止していて、URのふたりは分裂しはじめている。恐ろしい話だ。デトロイトのジャズ・ミュージシャンの家系に生まれ育った早熟なホールは、16歳で〈ムーズ&グルーヴス〉からシングルを発表している。フライング・ロータスではないが、ある種のサラブレッドなのかもしれない。
 〈サード・イヤー〉からのリリースとなった4曲入りの「マスト・シー・EP」は、インパクトの点では「ケイチャンク/ユー・ノー・ホワット・アイ・フィール」に劣るかもしれないが、デトロイト系を追っているファンにとってはこっちのほうが親しみやすいと思われる。何よりもスローテンポ・ハウスの"Must See"やアンビエント・ハウスの"Ghosten"には、デリック・メイや若かりし頃のカール・クレイグを彷彿させる、息を呑むような美しさが受け継がれているのだ。メランコリックでジャジーなメロディラインが、シンプルで気の利いたドラムパターンと結びついている。リズミックな遊びを展開する" Osc_2"やディープ・ハウスを披露する"Body Of Water"も悪くはない。
 ポスト・ダブステップのような流行の音楽ではないが、これぐらい気持ちの入った12インチがコンスタントに出ているのなら、昔のように人はヴァイナルを探すようになるのだと思う。

6. T++ / Wireless | Honest Jon's Records


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 モノレイクといっしょに〈DIN〉を運営するトルステン・プレフロックによる12インチ2枚組で、すでにテクノDJのあいだでは人気盤となっている。彼は歴史のアーカイヴから、30年代末から40年代にかけて録音されたという東アフリカの楽器(ndingidi――読み方がわからない)の音、そしてその奏者であり歌手の声を見つけ、それらをサンプリング・ソースとして活用し、瞑想的な空間を作っている。面白いことにリズムは明白なまでにダブステップ(2ステップ、ジャングル)からの影響を取り入れている。ワールドカップをほぼ全試合観ているためにブブゼラの音にはすっかり慣れてしまい、よってこうしたエキゾティズムもとりたてて新鮮に思えなくなっているのだが、「ワイアーレス」はいわばブライアン・ジョーンズの『ジャジューカ』(これはモロッコだが)のミニマル・テクノ・ヴァージョンとして楽しめる。サイケデリックで、エクスペリメンタルで、とにかくぶっ飛んでいるのだ。
 2ステップのビートを取り入れた"Cropped"にしてもダブステップからヒントを得た"Anyi"と"Dig"にしても、10年以上にもおよんで懲りもせず、結局のところベーシック・チャンネルの物真似しかできなかった多くのフォロワーとは確実に一線を画している。交錯するコラージュとそれら裏打ちのビートとのコンビネーションがなかなか面白く、ふたつのスピーカーからはうねりのようなものが立ち上がってくる。ネタ勝負の安直なトラックではない。その料理の仕方のうまさがこのシングルでは際だっている。殺気立つパーカッションと地鳴りのような低音の"Voices No Bodies"も魅力的だ。モーリッツ・ファン・オズワルドへのリアクションとも受け取れるが、ドイツのミニマル音楽の最新型は、ドイツのサッカーより面白く思える。

CHART by UNION 2010.07.08 - ele-king

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1

ANTONZAP

ANTONZAP Story 004 STORY / GER / »COMMENT GET MUSIC
CB FUNK、DAZE MAXIM、COTTOMと魅力的な顔ぶれが並ぶレーベル・STORYの4番は、ANTON ZAP! UNDERGROUND QUALITYやUZURIなどからディープハウスのニュースクールを更新するロシア期待の若手ですが、今作もバッチリ!深い霧のかかったアトモスフェリックなトラックから立ち昇る細やかな情感が美しい!

2

DIMBIMAN

DIMBIMAN Vibration Of "V" PERLON / GER / »COMMENT GET MUSIC
PERLON名作リプレス! VILLALOBOSやLUCIANO、CASSYなどのりリ-スで、ミニマル隆盛の基礎を築いてきた老舗PERLONのカタログ33番。CHAOSでもおなじみ、レーベルオーナー・ZIPの変名・DIMBIMANによるツイステッド・ミニマル・ファンク! このつんのめるような変則グルーヴは何ものにも換え難い。

3

ANONYMOUS

ANONYMOUS Oops EP CARAVAN / UK / »COMMENT GET MUSIC
OCTOBERを中心に、ダブステップ本場のブリストルにて孤軍奮闘するミニマル・レーベル、CARAVANの新作はその名の通り謎のアーティスト・ANONYMOUS! ヘビーなベースラインと金属的なシンセ、グリッチーなウワモノが新鮮なA面、水滴のように冷ややかで流動的なウワモノが耳から離れないB面共にディテールに拘った秀作!

SINSEN

SINSEN More More Mix!! SHAPELESS MUSIC / JPN / »COMMENT GET MUSIC
東京ローカルのシーンでマイペースな活動を続けるSHAPELESS MUSICから、レーベル主宰SINSENによるこの夏にピッタリのMIX CDが到着! ロック~エレクトロ~ダウンテンポとジャンルレスに気持ちよくミックスされた開放感溢れる仕上がり!お値段もお手頃なのでぜひ手に取ってもらいたい1枚。

5

DIGITAL MYSTIKZ

DIGITAL MYSTIKZ Return II Space DMZ / UK / »COMMENT GET MUSIC
遂に登場したダブステップ・オリジネーター・DIGITAL MYSTIKZのファースト・アルバム! 今回はおそらくMALAのソロでCOKIとLOEFAHは参加していない模様ですが、そんなことは関係なくどこまでもダーク&スペーシー、そしてメランコリックなムードを湛えた紛れもない傑作。ぜひフロアで鳴らしてほしい作品です。

6

JILL SCOTT

JILL SCOTT Spring Summer (Ron Trent Remix) WHITE / US / »COMMENT GET MUSIC
07年リリースのJill Scott音源を借用した、Ron Trentにしては久しぶりのヴォーカルもの。アタックの強い変則的なリムのインパクトと、抜群の浮遊感でドリーミーな展開を見せる美しいシンセが最高の一言、色鮮やかなフロアを演出する1枚です。

7

SCHERMATE

SCHERMATE CD Volume 2 SCHERMATE / ITA / »COMMENT GET MUSIC
カラーヴァイナルでリリースされているシリーズがVILALLOBOSなどに支持され、イタリアの最深部分で確固たる姿勢を見せ付けてくれるSCHERMATEによる超限定100枚プレスのCD-Rシリーズ第2弾。このシリーズのいいとこはクリエイター/DJ向けにサンプル音源が収録されている点。自身のトラックメイクでアレンジしてよし、DJプレイのSEとして使うもよし。

8

INSIDEMAN

INSIDEMAN Dear POSSE KUT / JPN / »COMMENT GET MUSIC
新レーベルPOSSE KUTより、やわらかくてあたたかい「架空の脳内サウンドトラック」をコンセプトに、ナチュラルトリップを新鮮そのまま真空パック。脱力感みなぎるアートワークが彩りを添える日本をインドにしてしまえ的高円寺叙情。音楽を手段にしてしまいたくないあなたとわたしに。

9

DJ NOBU

DJ NOBU 011e.p. GRASSWAXX / JPN / »COMMENT GET MUSIC
神戸を拠点に活動するRAWFILA a.k.a KAZHIRO主催GRASSWAXX RECORDINGSからの1枚。丸みを帯びバウンスしたリズムに、ミニマルでありながら規則性を持たない様々なシンセが圧倒的な音のバランス感覚と共に配されている。確実にストーンドさせるドープな鳴り。

10

MARK E

MARK E Mark E Works 2005-2009 Vol.2 MERC / UK / »COMMENT GET MUSIC
MARK Eのパーソナルウエポンとして彼自身のみが使うことを許された05年~09年に製作されたキラーエディットのCD化第2弾。BPM110前後の心地よいディスコグルーヴ~ビートダウンで構成、アルバムのどこを切っても感じ取れる「ハマると抜け出せないグルーヴ」はMark Eならではの味。

追悼:KAGAMI - ele-king

2010年5月25日、多くのひとに愛されリスペクトされたKAGAMIこと加々美俊康くんが突然この世を去ってから、はや1ヶ月以上の時間が経とうとしている。あまりにショックで、混乱し、葬儀のあともなかなか自分自身にフォーカスを戻すことができない日々がつづいたが、ようやくこうやって、彼のことをまとめて振り返ろうかと思うことができるようになった。

 実際のところ、2005年に3枚目のアルバム『SPARK ARTS』をリリースして、フロッグマンから独立して以降はKAGAMIとじっくり話したりする機会はほとんどなかった。だから、僕の知ってるのは、まだ18歳の学生で右も左もわからないくせにやけに自信だけはあったころから、ある程度コマーシャルな成功を経験して、これから第3のステップに移行するにはどうしたらいいだろうか、と考えているような時期までのことだ。ただ、95年のデビューから05年までという濃密な10年、とくに彼にとっては多感で重要な10年をいっしょに過ごせ、彼を通してでなければ絶対に見られなかったし経験できなかったことを、僕らにいっぱい与えてくれたことには、改めて感謝したいし感慨をおぼえる。
 2010年5月25日、多くのひとに愛されリスペクトされたKAGAMIこと加々美俊康くんが突然この世を去ってから、はや1ヶ月以上の時間が経とうとしている。あまりにショックで、混乱し、葬儀のあともなかなか自分自身にフォーカスを戻すことができない日々がつづいたが、ようやくこうやって、彼のことをまとめて振り返ろうかと思うことができるようになった。

 KAGAMIとの出会いの話は何度も書いたし話したけれど、もしかしたら後年彼のファンになったような人の目には触れてないかもしれないので、再度そこから話をはじめよう。
 1995年、アシッド・ハウス復興やジャーマン・トランスの栄華、デトロイト・テクノ再評価~インテリジェント・テクノ流行みたいないっさいの流れを嘲笑うかのように、突如グリーン・ヴェルヴェットに代表されるシカゴ発のチープで狂ったダンス・トラックがフロアを席巻した。トランスを作ろうとして、ヤマハのQY20(入門者向け格安シーケンサー)とモノラル音源のサンプラーしか持っていないから似ても似つかない音しか出せなくて悩んでいた加々美くんは、シカゴのチープでプアだがファニーで踊れる音が耳に入って、「これなら僕にも作れる!」と俄然やる気を出した。そうしてできたのが、デビュー曲となった"Y"だ。
 当時、まだ日本では踊れるトラック、DJ向けのツールを積極的に作ろうというアーティストはほとんどいなかった。水商売的な部分のつきまとうDJとオタク的な内向性をもった打ち込みをやる人のあいだには、相当深い溝があった。だからこそ、僕らは加々美くんのデモを聴いて狂喜した。ヒデキや「フロッグマンだからカエルだろ」という安直でしかし誰の真似でもないネタをそのままフックに持ってくるストレートさ。ただの4つ打ちではない複雑でファンキーなリズム、荒削りだけどパワフルで、きっとアナログにしたらレコード屋で売ってる「いまいちばんホットな曲」とミックスしても負けてない音。どれもが新鮮で、興奮させられた。しかも、連絡してみると、まだ18歳だという。そうして、加々美くんはKAGAMIとなって、異例のスピードでデビューすることが決まった。

 2枚目のシングルは、「Beat Bang EP」と名付けられた。アナログの盤面には、KAGAMIが全部手書きしたテキストとカエルが泳いでいるイラストが添えられている。Beat Bangというのは「ビート板」のもじりで、なぜビート板にこだわったのか忘れてしまったけど、そのネーミングにも独自の論を切々と話してくれた(この曲のシリーズに色がついてるのは、戦隊モノへのオマージュ)。そもそもこのシングルのリード・トラックは、TM Revolutionのリミックスという大仕事が入ったときに、好き勝手やりすぎてNGを喰らい、そこから声や原曲の要素をすべて排して作り直したものだった。プロのエンジニアとスタジオでの作業というのを初めて経験して、KAGAMIも気合いが入っていた。
 当時ジョシュ・ウィンクとかやたらに流行っていた長~~~いブレークがあってその後大盛り上がりのピークに持っていくという手法をここでもやっているんだけど、"Beat Bang Blue"の狂気のブレークは、どんなパーティでもフロアを爆発させる力をもっていた。よく覚えてるのが、96年の夏にベルリンでTOBYがオーガナイズしたパーティでDJさせてもらったときのことで、90分の持ち時間のピークで僕はプラスティックマンの"Spastik"とこの曲を使った。終わったら、興奮した現地の若者が駆け寄ってきて「すごい良かった! 次はいつプレイする?」って訊いてくれて嬉しかった。そんなことがあって、KAGAMIというアーティストは海外でも通用する曲を作れる。もっと売り込まなくちゃという思いを強くしたんだ。

 ただ、実際には多くのDJがKAGAMIに目を向けてくれたのは、1998年のファースト・アルバム『The Broken Sequencer』だった。例えば、カール・コックス。あれはたしか、カールが〈Yellow〉でプレイした日だった。少し早めに〈Yellow〉に行って、プレイ前にバーでくつろいでいたカールを見つけて話しかけると、彼は当時かなり珍しかった日本のアーティストのレコードに興味を持ってくれた。白盤だから手書きの曲名しかなかったわけだけど、KAGAMIの独特のセンスが輝く曲名はカールに大受けで、「Elefant's Discoとか、なにこれ? 最高だな」と腹を抱えていたのを思い出す。その晩、事前に聞いていたわけでもないそのアナログの曲がいきなり2曲もかかるとは思ってもみなかった。その後も彼はこのアルバムをお気に入りにして世界中でプレイしてくれたようで、自らのDJチャートの1位に選んでくれたりBBCの名物番組「Essential Mix」でもプレイリストに挙がって、それをきっかけにUKや欧州のひとからも問い合わせが来るようになった。
 トーマス・シューマッハは"Beat Bang Black"をえらく気に入って、自分のレーベル〈Speil-Zeug Schallplatten〉でライセンス・リリースしてKAGAMIが本格的にドイツで認められるきっかけを作ってくれたし、ヘルはそのアルバムを丸ごとライセンスしたいとまで言ってくれた。たしかあのとき、ヘルは日本に来る飛行機でレコードを紛失して、急遽テクニークでレコードを買い漁っていて『The Broken Sequencer』を見つけたんだと言っていた。ヘルもそのとき一晩で何曲もKAGAMIの曲をプレイしていて、まぁそういう緊急事態だったとはいえ、すごく驚いた。
 実はあの2枚組アナログ、ヘルもドイツでは買えないと思い込んだほどだし、大半が日本で売れて、欧州ではかなりコアなひとたちが買ってくれただけだった。でかいところだしと安心して任せたドイツのディストリビューター〈EFA〉(04年に倒産)は、実際のところなんの宣伝も売りこみもしてくれなかった......アーティストが現地で活躍してるわけでもなく、レーベル側でもプッシュする人間が誰もいないという状況でしっかり売ってもらおうというのが無理な話だったのだ。ただ、そんな盤をちょこちょこ使ってくれて、日本で知名度をあげてくれたのは石野卓球だった。
 当時卓球は、J-Waveのラジオ番組でDJミックスを流していたんだけど、そこで自分の曲がかかった! ってすごく喜んでいたKAGAMIの顔はいまでも忘れられない。それ以前はあまり意識してなかったけど、KAGAMIも思いっきり電気グルーヴ直撃世代であったのだ。たぶん、僕や佐藤大が電気のふたりとかなり近い間柄ということもわかっていたから、あえてそういう話を自分から積極的にする機会は多くなかったのだろう。まさかそのころは、KAGAMIが電気グルーヴのステージに立ったり、リミックスを依頼されたりするようになるなんて、誰も思ってなかった。世界のトップDJたちに絶賛されることより、石野卓球や電気グルーヴと接点ができる方がよほど「夢」みたいな話だったんだ。

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当時、まだ日本では踊れるトラック、DJ向けのツールを積極的に作ろうというアーティストはほとんどいなかった。水商売的な部分のつきまとうDJとオタク的な内向性をもった打ち込みをやる人のあいだには、相当深い溝があった。だからこそ、僕らは加々美くんのデモを聴いて狂喜した。


電気グルーヴの香港ライヴにて(2000年)。

 いま考えるとかなり不思議な感じもするが、かなり長いあいだKAGAMIはライヴをやることを頑なに拒んでいた。友だちのパーティとか、限定された機会に実験的にやることはあったかもしれないが、公式にライヴをやると告知してしっかりセットを組み立てたのはずっと後になってのことだ。最初はお世辞にもうまいとは言えないプレイだったし、呼んでくれるパーティもほとんどなかったが、KAGAMIはずっとレコードを愛していてむしろDJをやることにすごく真剣に取り組んでいた。タバコも吸わないし酒も飲めない、どんちゃん騒ぎしたりフロアで激しく盛り上がるタイプでもないKAGAMIが、クラブというもしかしたら彼の肌にしっくりくるわけでもない職場であんなに長くすごせた理由。ただ音楽の知識とかDJテクニック的なことじゃなく、レコードを掘る楽しみとかお客さんと対峙する姿勢とか夜遊びのコツとか、たぶんそんなもろもろを肌で吸収したのは、DJ TASAKAを通してだったんじゃないかと思う。
 たぶん、TASAKAもまだ大学生だったと思うんだけど、浅草にあった(後に青山に移転)レコード屋〈ダブ・ハウス〉で彼がバイトしていたら、いつの間にか入り浸ってずっとレコードを聴いてる迷惑な客だったKAGAMIがレジ・カウンターの内側にいた。当時、まだKAGAMIも専門学校を卒業したばかりか、在学中だったはずだから、暇はあるけど金はないってとき。最新のレコードを聴き放題で、気が向いたら店のターンテーブルでDJすらできて、なおかつお金がもらえるというのはおいしすぎるバイトだったろう。最近になっても、友だちの洋服のショップで「レジ打ちなら得意だから、人手が足りなければ手伝う」などとうそぶいていたようだが、たぶん、このときが彼にとって数少ない「ふつうの」仕事をした経験であったのと同時に、TASAKAという得難いパートナーとの出会いとなったのだった。
 たしか、TASAKA自身、この店に客として来ていた卓球にデモテープを渡して、だんだんとキャリアが開花していったはずだから、短命だったこの店は、実は日本のシーンにとってとても重要な役目を担っていた。――というか、海外だったらDJが店員という店はたくさんあるが、ほとんど床で寝ているかレコード聴いてるだけだったという噂もあるKAGAMIを雇うというのはすごい経営判断だったと思う。ちなみに、この店を仕切っていた女性は、のちにDJ TASAKAの夫人となる。
 その後、意気投合したKAGAMIとTASAKAのふたりは、〈DISCO TWINS〉という名前のパーティをスタートさせる。たぶん、〈DISCO TWINS〉はふたりのユニットだと思ってるひとも多いだろうが、あくまで最初はふたりの共通の音楽要素であるディスコに的を絞ったパーティだったのだ。そのうち、それぞれが交代でブースに上がるだけでなく4ターンテーブル2ミキサーでいっしょにDJをしはじめ、まずはミックスCDを出すことでユニットとしての形を提示、そこから曲の制作にもどんどん乗り出して、最終的にはアルバムを出したり吉川晃司をフィーチャーしたプロジェクトなどもおこなった。
 最近でこそ複数人が同時にステージに上がりひとつの流れを作るというスタイルでプレイするDJも結構いるけど、リアルタイムに目配せしつつお互いのネタ出しを瞬時にやって、個性を殺し合わずものすごいプラスを生みだしているというコンビは、ほとんど見たことがない。それぞれは意外に照れ屋だったり飽くなき挑戦心をもってるふたりが、いろんな殻やしがらみやらかっこつけやらを脱ぎ捨てとにかくパーティ・モードで盛り上がれる音を全力で若いクラバーにぶつけたDISCO TWINSは、とても貴重な存在だったし熱いエネルギーを持っていた。
 訃報を伝える電話をTASAKAからもらったとき、僕はもうほかから話を聞いていてわかわからなくて悲しくて半泣きだったけど、彼は無理矢理笑って直前の週末にいっしょにDJしたことや、なんで突然逝ってしまったのか全然わからないってことを話してくれた。それで「たぶん、まちがって電源落としちゃったんじゃないかなぁ、あいつバカだよなぁ......」って言っていて、こんなときでも機材の連想が浮かんでしまうんだろって容易に想像できるテクノ馬鹿一代ふたりの、スタジオや楽屋での会話やなんやかんやが想起されて、本当にやり切れない気持ちになってしまった。

 KAGAMIと言えば、やっぱり2000年にリリースされた"Tokyo Disco Music All Night Long"だと皆が言うだろう。いまだにiTunes Storeなどで売れ続けているし、アナログ盤が世界で5000枚以上売れ、ドイツではメジャーがライセンスし、くるりの岸田くんやサニーデイの曽我部くんが絶賛し、2 Many Dj'sが無断でネタにしたというこの曲は、ジャパニーズ・テクノの歴史のなかでいちばん成功を収めた楽曲のひとつだと言っていいと思う。しかし、この曲がああいう形で世に出ることになったのも、本当にただの偶然だった。ヘルがデビュー・アルバムをかなり気に入ってくれて、彼のレーベル〈Gigolo〉がニューウェイヴ・リヴァイヴァル的な流れを作って、ミス・キティンとかゾンビ・ネーションみたいな新しいスターを生みだしはじめたころ、KAGAMIは〈Gigolo〉からのシングルとして、「Tokyo EP」用の2曲を作った。それ以前のファンクを感じる黒っぽいディスコ・リコンストラクトからジョルジオ・モロダー的なエレクトロ・ディスコへと完全にシフトし「これが東京のディスコ、東京のテクノだ」と思いっきり打ちだした。最初から〈フロッグマン〉で出そうとして作ったらここまで恥ずかしげもなく東京! と連呼するアッパーそのものの曲はできなかった気がする。敬愛するヘルの懐へ飛び込もうとしたからこその、この思い切りだったのだ。
 しかし、僕が丁寧な手紙をつけてDATを送っても、しばらくレスポンスはなかった。曲を聴いたこちら側の人間は誰ひとりとして熱狂しない者などいなかったのに......。しびれを切らして何度か電話したりして催促すると、どうもヘルは思っていたのと違うタイプの曲だったからとリリースに乗り気でないという返事がきてしまった。「じゃあいいよ、これだけサポートしてくれて、気に入ってくれてる〈フロッグマン〉で出そうよ」とKAGAMIは言った。それで、新しく決まったドイツのディストリビューターに音を送って、心機一転再度欧州での成功を目指す〈フロッグマン〉の久しぶりのアナログとしてリリースされたのだ。その後、卓球はじめあらゆるDJがサポートしてくれ、本人は出てないのに〈WIRE〉で何度もかかりまくり、数ヶ月後にアナログが発売されるとどこの店でも売り切れになって空前のヒットになっていったのはみなさんご存じの通りだ。いつだったか、ベルリンのクラブでヘルがこの曲を嬉々としてプレイしているのを見たときはビックリした。あれ、気に入らなかったんじゃないの? と。でも、神のいたずらか、ああいう形でこの曲が世に出たことは、KAGAMIのそれからの音楽人生を大きく変えることになったのだった。

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KAGAMIは、動物的な勘とカッコイイことに異常なこだわりをもったアンファン・テリブルという姿からずっと変わらなかった。子供がやるように機材を手に入れるとすぐにシールだの落書きだので自分仕様にして、おもちゃで遊ぶようにただただ本能に従って音を出しては「あはは」と笑っていた。


KAGAMI サウンドの心臓、2台のMPC2000、ステージ楽屋で(2002年)。

 "Tokyo Disco..."のヒットでKAGAMIにはふたつの大きな変化が訪れた。電気グルーヴのサポート・メンバーとして声がかかって雲の上の存在だと思っていた卓球、瀧と一緒に長い時間をすごし、ライヴごとにアレンジやアプローチが変わる電気グルーヴのトラック制作の重要な部分を任されることになった。これは、たぶん彼にとってとてつもないプレッシャーになったはずだが、僕らには愚痴も文句も泣き言もなく、あの飄々とした様子でサポートをつとめた。それどころか、卓球の要求に応えたり横でいっしょに作業したりすることでメキメキと実力をつけ、無尽蔵と思えるほど曲のアイデアが湧いて次々驚かされるような曲を作ってくるようになったのだ。普通あれだけのヒットを出したら次どうするかと悩むだろうし、DJやリミックスの仕事が急に忙しくなったらそっちに時間を取られてなかなか次の曲が作れないというアーティストも多いのに、KAGAMIはまったく逆。そうして、CMJKも砂原良徳もずっとは続かなかった毒の強すぎる石野+瀧のコンビと昔からずっとそこにいるように馴染んでるのも衝撃だった。ステージで瀧にいじられたり、インタヴューでなにかとKAGAMIの話題が出てきたり、篠原までもがKAGAMIと仲良くなっていたりと、なんだかマスコット的なポジションに収まりつつあるのは、親心的にいつも嬉しく思っていた。
 いっぽうで、それまでも頑固で秘密主義だった彼の制作スタイルは、ますます神秘のベールに包まれるようになった。意見は求めても指示やディレクションはまったく要らないという傾向が、いっそう強くなっていった。もしかしたら、友だちにはもっとアドヴァイスを求めていたのかもしれないし、僕も全然関係ないこと(iPodとかパソコンとかゲームの相談とか......)では何時間も電話で話すこともよくあったけど。
 もうひとつ、メジャーのワーナーから話をもらって、セカンド・アルバムの『STAR ARTS』はそれまでに比べたら潤沢な予算を使って制作することができた。そこで爆発したのが、とくにアートワークや作品としてのアルバムの見せ方など、KAGAMIらしいこだわりだった。ずっと仲のよかった新潟のファッション・デザイナー関くん(Submerge / TAR)に大きな油絵を描いてもらい、それを全面にプリントしたデジパックのパッケージは、帯とディスク下にトレーシング・ペーパーを使いジャケ自体にはほとんど文字情報がなく、盤自体は2枚組にするという贅沢な仕様だった。しかも、2枚組の2枚目はどうしても「なんだこれ?」とリスナーが混乱するようなものにしたいと言って、譲らない。最初は、まったく同じデザインなんだけど1枚は空のCD-Rにしようと言っていたがそれは却下され、「カガミだから、鏡像にしよう。デザインもひっくりかえしたものにして、音は1枚目の音を全部逆回転して入れよう! カーステレオで聴こうと思ってCD入れたら、びっくり! みたいなものにしたい。それでも最後まで聴いてくれたら、なにかいいことがあるような、そんな2枚目がいいよ」と、とても【新人でよくわからないインストのダンス音楽やってるアーティスト】とは思えない無謀なアイデアを連発して、どうにかこうにか、それを了承してもらった。それをメジャーの人たちが納得するわけないだろう......という侃々諤々の話し合いを何十回もした記憶がある。あのアルバムは本当に大変だったなぁ。
 ただ、この頃からもう、自分の役目はいっしょに「あーでもないこーでもない」って彼の突飛な発想に乗っかって遊ぶと言うより、どうにかしてそれを実現させようと大人と交渉したり予算を持ってきたりときにはKAGAMIに諦めてもらったりという、どうにも嫌な役回りばかりになった。もちろん、子どもみたいに突っ走ってしまうことも多かった彼を誰かがコントロールしないと、というシーンも増えていた。アート志向の強い前出の関くんの影響も大きかったのかもしれないが、後から振り返るとKAGAMIの「やりたい!」と言ったことは無謀であっても面白いことがたくさんあった。まだパソコンの性能も低かったし個人でProToolsを操るひともいなかったから、けっこうな予算を使ってエンジニアにスタジオで曲をHD上で編集してもらってミックスを作っていくというのは間違いなくその後のKAGAMIのライヴでの構成や音作りに役立ったし、〈WIRE〉のライヴ音源をCDにしたいという卓球からの依頼で作った『WIRE GIGS』(タイトルは、加々美くんが大好きだったBO?WYからのインスパイア)では、「音を作らなくていい分ジャケにこだわりたい」と言ってコンセプトを「プリクラ」に定め、〈WIRE〉の映像をプリクラ状に大量にプリントした上で自分でコラージュしてアートワークを作り込んだ。このときの経験は、息子とともに手書きでクレジットから何から仕上げたミックスCD『PAH』につながっているだろう。

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僕はよくあいつに言ってた。「どこのメジャーなレコード会社にもマネジメントにも所属しないで、最初からDJユースのテクノだけを作って、自分のやりたいようにやって成功してたKAGAMIは、ほんとかっこいいと思うよ」って。少なくともこの国だけで見たら、そんな人はほとんどいないんだし。


ついにWIREのメインステージに登場。緊張の面持ちでリハーサル(2003年)。

 そうやって、なんでもかんでも自分で抱え込んで、自分の理想にできるだけ近づけようと突っ走るKAGAMIは、人知れず大きな疲労をためてしまっていたのかもしれない。よりプロフェッショナルなプロダクションで、ナカコー、シーナさん、MEGちゃん、カオリちゃんと夢のようなヴォーカル・ゲストを迎えて作った彼のオリジナル・アルバムとしては最後の作品になった『SPARK ARTS』では、制作過程でこれが〈フロッグマン〉と作る最後の作品という決断を切り出された。その数年後、運営がうまくいかなくなって、〈フロッグマン〉を続けられなくなってしまったという話を深夜に電話で切り出したときは、口にこそ出さなかったけどこれ以上ないくらいショックを受けているようだった。"僕が愛して僕がデビューして僕とともに歩んだレーベルは、永遠にかっこよくあって欲しい"という想いがたぶんいつもKAGAMIのなかにはあって、その期待を裏切ってしまったのだから。
 だから、一旦ピリオドを打つための盤となる〈フロッグマン〉のベストを作る決心をした際も、「いやぁケンゴの気持ちはわかるけど、僕にとっても〈フロッグマン〉は大切だし、納得いかない【ベスト】作るくらいなら出さないで欲しい」と言われた。じゃあKAGAMIが全面的に協力してやってくれるのかと聞くと、自分から独立したわけだし、ほいほいと愛憎まみえるレーベルの墓標になるかもしれない作品に手を貸すと言うわけもなかった。少しわだかまりのあるまま、既存の曲の使用と最後のパーティへの出演だけは認めてもらって、バタバタと〈フロッグマン〉は休眠。その後は、たまにクラブの現場で挨拶するくらいになっていた。
 どちらかと言うとプライヴェートで近いところにいたMOAくんのレーベル〈Carizma〉でシングルを出したり、前出の『PAH』やベスト盤『BETTER ARTS』を出したりと、ゆっくりと再始動のアクセルをふかしはじめていたように見えていたKAGAMI。実は、やはり別のレーベルから出す予定でお蔵入りになってしまったかっこいいミニマルのトラックが手元にあって、僕はそれが大好きだったからベストで使いたいと話したら、「自分で手を加えてリリースするつもり」と言っていたのに、結局それらはリリースされなかった。そういうどこかに眠ってる曲や、途中までできてる曲がたくさんあるはずなのだ。そろそろ、完全な新作、まったく新しいKAGAMIの姿を拝めると期待していた。もちろん、これから彼の友だちやまわりの人の手で発見された未発表の曲が作品として出てくることはあるかもしれないが、本来あいつは自分で納得してないものは、絶対出さないし聴かせるのすら嫌がる男だったから、それらがどんな形でお目見えするはずだったかは、永遠にわからない。

 いつだったか原稿で、「テクノとインヴェーダー・ゲームやるのは同じだよ」みたいなKAGAMIらしい発言をして、インタヴュアーの野田さんが頭上に「?」を浮かべて困ってるというのを読んで爆笑したことがあった。彼の言葉はときに通訳が必要なこともあったし、器用に生きてるとも言えなかったが、誰に聞いても彼の言動は彼なりの筋が通っていたし、天才を感じさせる瞬間がたくさんあった。僕と佐藤大は、自嘲的に「凡才インディーズ」なのだと自分たちのやってることを説明している時期があったけど、凡才の僕らだからこそなんだか得体の知れない生き物みたいなKAGAMIのポテンシャルに最初からやられてしまったし、自分の限界が簡単に見えてしまう凡才だからこそ、KAGAMIの聴かせてくれた音、見せてくれたすごい景色に、「こんなすごいものがあるなら、まだ次がもっと次が......」とどんどん欲が出て、それが彼のような独特のアーティストを育てていく下地になったんじゃないかと思う。
 正直言って、僕にとってのKAGAMIは、動物的な勘とカッコイイことに異常なこだわりをもったアンファン・テリブルという姿からずっと変わらなかった。子供がやるように機材を手に入れるとすぐにシールだの落書きだので自分仕様にして、おもちゃで遊ぶようにただただ本能に従って音を出しては「あはは」と笑っていた。口べたで、真剣に音楽の話をしようとしても「うんうん」とちゃんとわかってるんだろうかと不安になるような相槌ばかりだった。だからこそ、彼のトーンやリズムは饒舌だったし、それがたくさんのひととコミュニケーションするためのツールだったんだと思う。一方で、岡村ちゃんとかオザケンとかクラムボンとか、独特の歌詞や世界観をもったポップスのアーティストを愛していたKAGAMIにも、もっと情緒とか人間性とか、なんというかいつものシンプルな形容詞では言えないようなことを表現したいという欲求はあったと思う。そういう話をもっとできなかったのは残念だった。もしかしたら自分の息子が大きくなってきて対話したりするなかで、そういう閃きを得ていたかもしれないなとも思うだけに。

 実は、KAGAMIの訃報を載せるためにものすごく久々にフロッグマンのサイトに手を入れたとき、僕はもうこのままフロッグマンは永遠に眠りつづけるのだろうと勝手に思っていた。例えば、何年か後にまだ第一線で活躍していて、一緒にやろうよとかなにかそんなプランが芽生えて実現する可能性のあるアーティストは、たぶんKAGAMIしかいないだろうから。リョウ・アライもヒロシ・ワタナベも、最初〈フロッグマン〉で作品を出してその後立派なアーティストとして羽ばたいていったひとたちは、きっと僕らがレーベルやっていなくても別の形で世に出たり活躍していたと思うけど、KAGAMIというアーティストはたぶん、かなりの部分僕らが育てたと言える存在だった。そのKAGAMIがいなくなってしまったいま、もう復活することは二度とないんだろうなと。
 BPM133と135の曲ばかり作っていたKAGAMIが、まるで彼の愛したレコードみたいに33で逝っちゃうなんて、なんでこんなことが現実に起きるんだろうとしばらくはぐるぐる考えた。たしかに、僕はよくあいつに言ってた。「どこのメジャーなレコード会社にもマネジメントにも所属しないで、最初からDJユースのテクノだけを作って、自分のやりたいようにやって成功して、誰かの決めたルールや道筋なぞって生きてるわけじゃないKAGAMIは、ほんとかっこいいと思うよ」って。少なくともこの国だけで見たら、そんな人はほとんどいないんだし。だからって、こんなに早く死んじゃって、そんな伝説まで作らなくてもよかったんだよ。ぜんぜん笑えないし、最悪のサプライズ・パーティ in 町田だったよ、まったく。
 何を聴いても、たくさんの情景が浮かんでしまってキツイからしばらく聴けないなと思っていたKAGAMIの曲。しんみりする作品なんてひとつもなくて、ずっと元気にリズムを打ち鳴らしつづけるあれらの曲なのに、それを本人のお葬式でずっと聴くことになるなんてな。でも、そうやって耳にしたあのタフでアッパーなトラックに鼓舞されたのか、式の最後に、佐藤大や、たくさんの世話になった人たちからも、「せっかくだから何かやろうよ、フロッグマン、眠ってるだけなんでしょう?」と意外な声をかけられて、ああそういう風にも考えられるのかと驚いてしまった。まったく柄にもなく、縁取りもつみたいなことしてくれちゃうんだ、KAGAMI......と。たしかに、残された者は、アゲてくしかないんだよね。わかったよ。Party Must Go On. Disco Music All Night Long!

KAGAMI Classic 10 Ttrax

1. Tokyo Disco Music All Night Long (「TOKYO EP」 / 2000 / Frogman)
めまぐるしく表情を変えながらすべてをなぎ倒してスクラップ&ビルドしていくような迫力あるトラックと、ヴォコーダー声でKAGAMI自身が唄う東京賛歌。リミックスも多数あるが、やはりオリジナルが素晴らしい。クラシック。

2. Perfect Storm (「The Romantic Storm EP」 / 2000 / Frogman)
『WIRE01 Compilation』にも収録され、KAGAMIのWIREデビューとともに記憶される曲。印象的なワンフレーズとヴォイス・サンプルの執拗な繰り返し、フィルターの極端な開閉で表情が変わりビルドアップしていく。まさに嵐を呼ぶかのよう。

3. Tiger Track (「Tiger Track」 / 2005 / Frogman)
そういえば何枚かブラジルもののレコード貸したままになってるな...と思い出されるバトゥカーダ的リズムの錯綜する激しい曲。監督の希望でアニメ『交響詩篇エウレカセブン』の音楽として起用され、重要な戦闘シーンで何度もかかる。

4. PC Na Punk De PC Ga Punk (『Spark Arts』/ 2005 / Platik, Frogman)
KAGAMIのソングライターとしてのユニークさが聴ける。リミックス担当した大昔のシーナ&ロケッツの曲のイメージでシーナさんに唄ってもらったら迫力がありすぎたので、急遽MEGちゃんとの掛けあい曲として完成させた。

5. Machicago (「Splinter EP」 / 2002 / Frogman)
シカゴのゲットーからアシッド・ハウスやゲットー・ハウスが生まれたなら、地元町田だってゲットー感なら負けてないから、町田ならではのサウンドがあるはずだと言って作った曲。DJ Funkあたりを彷彿とさせる恐ろしくファンキーなリズムと「Pump It Up!」の掛け声が強烈。

6. Hyper Wheels (『The Broken Sequencer』 / 1998 / Frogman)
ヘルがこの頃のKAGAMIのことを、「Jeff Mills meets Daft Punkだ!」と言っていて、たしかに芯の太いビートと荒々しいディスコ・サンプルで構成されたスタイルはそういう雰囲気。ファースト・エディに捧げられたようなこのトラックは、踊れるグルーヴ作りに天才的な閃きをもつ彼の実力を早くも感じさせる。

7. Y (「Y EP」 / 1995 / Frogman)
本文中にも出てきたデビュー曲。Bサイドはカエルが歌うアシッド・トラック"Pyon Pyon"。最初のデモは曲が長すぎて途中でブチッと切れてしまってる安物の10分カセットに収録されていた。DJを初めてやってもらったとき、これと元ネタの"YMCA"の7インチを延々ミックスして遊んでいたなぁ。

8. ∞あわせKAGAMIの現実∞ (Disco Twins)
(『Twins Disco』 / 2006 / Kioon)
デモ段階では少し石野卓球の影響もうかがえる「歌」を披露することもあったKAGAMIが、初めて公式に歌った曲。Disco Twinsならではの冒険か。実はJ-POPも大好きだった彼の意外な一面が知れるし、なんと言っても歌声が聞けるのはいまとなっては貴重。

9. Guardians Hammer 「Guardians Hammer」 / 2008 / Carizma)
KAGAMI名義では、一番新しいオリジナル曲。多少パーティ感は抑え気味だがサーヴィス精神豊かなKAGAMI以外には作れないアッパーなテクノで相変わらず楽しい。Bサイドがブリープ~エレクトロ的な、DJでKAGAMIの選曲を知ってるひとなら「待ってました」というタイプのトラックで、こちらも良い。

10. Beat Bang Black (『The Broken Sequencer』 / 1998 / Frogman)
激しい太鼓系ミニマルの「黒」は、数多くのDJに愛された初期の代表トラックのひとつ。時を経ても、この辺の若さと天性のフットワークで駈けぬけるような気持ちよさは色褪せてない。トーマス・シューマッハがあまりに気に入ってライセンス、自らリミックスも手掛けてドイツでもヒットした。

CHART by DISC SHOP ZERO 2010.07.06 - ele-king

Shop Chart


1

GUIDO

GUIDO ANIDEA PUNCH DRUNK / UK / 2010.5.24 / »COMMENT GET MUSIC
ヒップホップ~グライムとゲーム音楽、久石譲など映画音楽からの影響を感じる一団の中でもひと際光る"作曲"感。派手さよりも内側に溶けるメロウさというか、光る感じよりもしっとりしたムードが見事。

2

HEADHUNTER & INVISIBLE / GEIOM

HEADHUNTER & INVISIBLE / GEIOM LOVEDUP / LUNA SOUL MOTIVE / UK / 2010.5.24 / »COMMENT GET MUSIC
ファンキーとガラージと、持ち味のテックな感じが絶妙なバランスでミックスされたグルーヴィ・ハウス1。ジプシー/バルカンな哀愁を感じさせるホーンがシンプルなファンキーのビートにマッチした2。

3

MUNGO'S HI FI

MUNGO'S HI FI BAD FROM EP 1 SCOTCH BONNET / UK / 2010.5.24 / »COMMENT GET MUSIC
BAD FROMリディムで3タイトル一挙リリース。先にダブステップ・リミックスもでていた、EARL 16の「INTERNATIONAL ROOTS」が白眉。他の盤ではWARRIOR QUEENやDADDY FREDDYも。

ELEVEN TIGERS

ELEVEN TIGERS CLOUDS ARE MOUNTAINS SOUL MOTIVE / UK / 2010.5.24 / »COMMENT GET MUSIC
ジャケットそのまま水彩画のように、ノンストップで風景が移ろう白日夢ダブステップ。大スイセン!

5

KOWTON

KOWTON BASIC MUSIC KNOWLEDGE IDLE HANDS / UK / 2010.5.8 / »COMMENT GET MUSIC
低音酔いしてしまいそうなくらいサブベースがブンブン出ている、テックでミニマルな4/4。ガラージ的なリズムの1、トライバルな感触もある2、どちらも低音がスゴイ!

6

GINZ & BAOBINGA / BAOBINGA & COSMIN

GINZ & BAOBINGA / BAOBINGA & COSMIN THE GOOD STANK / I GET RUFF BUILD / UK / 2010.5.28 / »COMMENT GET MUSIC
シンセの紫なメロディとポスト・ダブステップ~ファンキーなグルーヴをスロウに展開したビートの絡みが絶妙な1。ファンキー/トライバル感とエレクトロ/ヒプノ感がガラージの進化形としてグルーヴする素晴らしい2。

7

DJ MADD

DJ MADD FLEX'D (IKONIKA REMIX) / DETROIT SKANK BOKA / UK / 2010.5.28 / »COMMENT GET MUSIC
パーカッシヴで硬質な印象もあったオリジナルのBPMを若干落としてソフトな感触を増し、メロウで夢見心地のポスト・ガラージなグルーヴな1。テクノな感触とステッパーズ・レゲエがどちらに寄りすぎることもなく4/4の上で混ざり合う2。

8

DOC DANEEKA

DOC DANEEKA DEADLY RHYTHM EP PTN / UK / 2010.5.24 / »COMMENT GET MUSIC
RAMP傘下レーベル始動。土着を感じさせるリズムとヒプノ~宇宙を感じさせるサウンドが未来のグルーヴを生み出しています。

9

HANUMAN

HANUMAN BOLA REMIXES SLEAZETONE / US / 2010.5.24 / »COMMENT GET MUSIC
人気曲オリジナルも収録。エレクトロな感触を薄らと忍ばせた2。B-MORE的なゲットー・ベース仕様の3。暴れん坊な感じを上手くオリジナルの不思議なヒプノ・ミニマルな空気に溶け込ませた4。4/4ビートのテック・ハウス5。

10

V.A.

V.A. AFRO BALEARIC EP SOL SELECTAS / US / 2010.5.24 / »COMMENT GET MUSIC
RADIOHEAD「HOUSE OF CARDS」にパーカッションを加え、心地よく浮遊感のある音空間に仕上げた1。BOW WOW WOW「I WANT CANDY」ネタのトライバルなトロピカル・スペイシー・ディスコ2ほか、バレアリックな雰囲気を出した緩い和みナンバーも収録。

Chart by JETSET 2010.07.05 - ele-king

Shop Chart


1

THE BACKWOODS

THE BACKWOODS S/T »COMMENT GET MUSIC
DJ Kentのソロ・プロジェクト、The Backwoodsのデビュー・アルバム!ハウス~バレアリック~ディスコなど様々なジャンルを通過し、新たなダンス・ミュージックへと昇華させた12曲を収録!限定特典つき!!

2

SBTRKT & SAMPHA

SBTRKT & SAMPHA BREAK OFF »COMMENT GET MUSIC
☆特大推薦☆無国籍トライバル仕立てのアーバンUKソウル/UKG最新型トラックスが誕生!!DiploやSwitch、Sindenらからも引っ張りダコ状態の覆面トライバル最前衛UKG天才SBTRKTが、噂の新鋭Samphaとのタッグ名義で名門Rampデビュー!!

3

BEAUTIFUL SWIMMERS

BEAUTIFUL SWIMMERS BIG COAST »COMMENT GET MUSIC
極上の80'sサウンドを振り撒くアノ2人組の新作12"が到着。今作もやはり...!?口あんぐりな素晴らし過ぎる80'sシンセ・サウンドを展開してくれています! 素材はレトロながら仕上がりは激フレッシュな全3曲を収録です。

ROBERT DIETZ

ROBERT DIETZ HOME RUN »COMMENT GET MUSIC
Cadenzaから遂にRobert Dietzが登場!!Cecille Numbers、Running BackそしてAir Londonと錚々たるレーベルで活躍する気鋭のクリエイター、Bobert DietzがいよいよCadebzaへも大抜擢!!やはりセンスがスバ抜けています。

5

DJ NOBU

DJ NOBU 011 E.P. »COMMENT GET MUSIC
Future Terror主宰"DJ Nobu"話題の12"が到着。お見逃し無く~!!ベルリンの聖地"Berghain"でのプレイも成し遂げ、さらに先日リリースされたAltzとの東西両雄対決においても素晴しい楽曲を披露したハード・コアDIY Party"Future Terror"主宰のDJ Nobuによる話題の漆黒盤がコチラ。Rawfila a.k.a. Kazuhiro主宰の"Grasswaxx Recordings"からの登場です。

6

DARKHOUSE FAMILY

DARKHOUSE FAMILY FAMILY TREES EP »COMMENT GET MUSIC
☆特大推薦☆Hudson MohawkeとJoy Orbisonがコラボレートしたような特大傑作1st.EP!!ウォンキーやニューディスコ、ダブステップ以降の最前衛ヒップホップの魅力を凝縮した超強力トラックx4と、レーベルメイトMr.DibiaseによるリミックスB2を搭載!!

7

CEO

CEO COME WITH ME »COMMENT GET MUSIC
話題沸騰★Tough AllianceのEricによるソロ。爆裂キラー・デビュー・シングル!!死にます!!Tough Allianceがスーパー・ロマンティック・ドリームに浸ったような素晴らしすぎるシンセ・ダンス・ポップ。両面ともに超グレイト。こんなの世界にコレだけです!!

8

J-WOW

J-WOW O DEDO EP »COMMENT GET MUSIC
なんとBird PetersonとSbtrktリミックスも収録。完璧過ぎる1枚が登場しました!!クドゥロ最強トリオBuraka Som Sistemaの1/3、J-WowことJoao Barbosaが、当店定番化したソロ・デビュー作"Klang"に続く特大ボムを完成っ!!

9

TIM TOH

TIM TOH NO TRACE »COMMENT GET MUSIC
Soulphiction主催Philpotからデヴューの若き才能による素晴らしい新曲!!Philpot発三連作"Join The Resistance"でその大器の片鱗を見せ付けたTim Tohですが、やはりこの男は本物ではないでしょうか。マジでTheo Parrishに匹敵するソウルを実感させる素晴らしすぎるヴォーカル物です。

10

OTHELLO WOOLF

OTHELLO WOOLF DOORSTEP »COMMENT GET MUSIC
ときめき風が吹き抜ける。Golden Silvers + Washed Outなインディ・A.O.R.・ポップ!!メチャクチャおすすめ★デビュー・シングル"Stand"が即完売となった新星Othello Woolf。超待望のセカンドは、さらに洒脱にポップに爽やかにキメるミラクル大名曲!!

Budamunky & S.L.A.C.K. - ele-king

 『My Space』は、言わば日本における『オリジナル・パイレート・マテリアル』である。何か気の利いたことを言うわけでもなく、ただひたすら彼らの日常のみが描かれているのだ。

 車ではなく電車に乗って東京を移動する、仕事はないが時間はある、梅酒や発泡酒を飲み、そして夜の街を徘徊する、友だちの連れきた女の子に動揺する、夜に自転車をこいで彼女の家まで行く、吸いながら思い切り空想する......そんな「たわいのない話」がいっぱい詰まったアルバムだ。情にすがりつくような感傷主義もなければ、まどろっこしい陰気さもない。何か実のあることを言わなければならないというオブセッションもなければ、経済的な貧しさを売りにすることもない。ラップの自己中心主義とは1億光年離れながら(このアルバムにおける"主語"の少なさといったら......)、S.L.A.C.K.は特徴的な舌足らずの声で彼の日常を淡々と描写する。友だちや恋人、クラブ、朝帰りのまぶしい太陽、やる気のないバイト、怠惰と嫌悪、希望と絶望、愛情と冷酷さが入り交じりながら、しかし感情の起伏は抑えられ、池袋、新宿、渋谷、あるいは足立区から板橋区あたりを、彼はたいした目的もなくぶらぶら歩いているようだ。そんなアンチ・ドラマに満ちた『My Space』は、見通しが決して明るいとは言えない彼らの(そしてわれわれの)日常における、なんとも心地よい夜風のようなアルバムだった。

 去る6月14日、DOMMUNEに登場したS.L.A.C.K.とそしてPunpeeは、彼らの音楽さながら、実に飄々としたものだった。いつの間にか彼らはそこにいて、S.L.A.C.K.はバッグを背負ったままマイクを握ると、いつの間にか消えていた。作為的ではないだろうけれど、自分を懸命にアピールするというよりは、控えめにすることで微妙に際だつというその逆説的な態度は、なるほど『My Space』の柔らかなチルアウトとも繋がっているのかもしれない。


 『Buda Space』は『My Space』のリミックス盤である。リミキサーはブダモンキーというL.A.在住の日本人のトラックメイカーで、『WHATABOUT』にも参加している。その筋ではずいぶんと評判の人らしい。実際、『Buda Space』は力のある作品で、『My Space』をある種のサイケデリックな領域にまで引き延ばしている。メロウだったあの音楽に毒を注ぎ、涼しかったあの音楽に熱と寒さを与えている。『Buda Space』は『My Space』のリミックス盤であることに違いないが、S.L.A.C.K.のラップも録り直しされ、音楽から見える世界は別物となった。

 オウテカにスクラッチを入れたような1曲目の"Enter the BudaSpace"からしてぶっ飛んだプロダクションだが、"Good More"のリミックス・ヴァージョン"Good for"を聴けば、この作品がヘッズたちの実験室で生まれたポスト・ジェイディラの領域で鳴りなっていることがわかるだろう。オリジナル・ヴァージョンでは気取りなく語られた「たわいのない話」が、このアルバムでは暗く冷たいコンクリートの上に投射されているように感じられる。

 痙攣するコンピュータ・ファンクの"Super Kichen Brothers"や"the Third"にも『My Space』にはなかった刺々しさがあるが、もっとも挑発的なのは銃声の音からはじまる"Deep Shit"だろう。ファンのあいだでは人気曲のひとつだと思われる、日常の甘いひとコマを描いたこの原曲を、ブダモンキーはあたかも張り付けにして、ドレクシア流の暗い光沢に塗り替えているようなのだ。これが『My Space』において最高にロマンティックなラヴァーズ・ラップ"Deep Kiss"のヴァージョンであることに一瞬たじろぐかもしれないが、こうした"さかしま"こそがこの作品の魅力というわけだ。

 "I Know Club Bitches"は"I Know About Shit"のヴァージョンである。梅酒と渋谷の空が耳に残るこの曲の叙情主義もまた、ねじ曲げられた映像のように歪んだ世界となってあらわれる。ルーツ・レゲエのドープなダブを響かせる"B.U.D.S."は、『My Space』では最後に収録されていた"S.H.O.C.K"のヴァージョンだ。そこには『My Space』ではひた隠されていたと思われる、なにか強い感情が見え隠れする。

 アルバムは、ブダモンキーによる"Bangin Underground Dimensional Stereo"の不穏なトリップで締めくくられる。「電車で行こう」の"Train On The Tokyo"や爆笑ものの"Dream In Marijuana"はリミックスの対象からはぶかれている。

 『Buda Space』は、好みが分かれるかもしれないが、ずいぶん野心的な試みである。〈ストーンズ・スロウ〉を追っていたというS.L.A.C.K.とブダモンキーの冒険心の賜物と言えよう。限定1000枚なので、すでに売り切れの店も多いと聞くが、まだ探せばあるところにはある。善は急げ。

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