「P」と一致するもの

interview with Phew - ele-king


Phew / ファイヴ・フィンガー・ディスカウント(万引き)
E王 BeReKet / P-vine

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 彼女はこの国におけるオリジナル・パンク・ロッカーのひとり......である。1979年、ザ・スリッツやザ・レインコーツのデビュー・アルバムと同じ年に発表されたアーント・サリーのアルバムは、怒りと絶望の頂点に達した少女がまばたきもせず無表情に、そしてぬかりなく正確に、相手の急所に一撃を食らわすようなレコードだ。しかも(最近、再結成が囁かれている)ザ・ポップ・グループの"ウィ・アー・オール・プロスティテューツ"よりも1年前だ、"すべて売り物"とはよく言ったもので、ジョン・サヴェージ流に言い表すなら、「アーント・サリーこそ中曽根政権によって変えられた日本のその後の暗い未来を最初に予感したパンク・バンドである」となるのだろう(その観点で言えば、彼女が坂本龍一と組んだのは必然だったとも......、いまあらためて思い返せば)。
 
 それから30年の月日が流れた。ポスト・パンクが欧米の若い世代を中心にリヴァイヴァルしたように、日本でもフューの音楽はいまより強く必要とされている。ザ・レインコーツが初めて日本で演奏したとき、彼女たちの出演前のステージで歌うフューを見ながら僕はそう思った。そんなわけで、ele-kingはいま、誇りを持って彼女のインタヴューをお届けする。

ピストルズは同じ世代なんです。ジョン・ライドンが私よりふたつぐらい年上なのかな。あのファッションから音楽から何もかもがすべて衝撃でした。彼の持っていた気分というのが、ある種、私たち世代の気分を代表していたんですね。70年代の音楽にうんざりしていたわけですよ。

ザ・レインコーツのライヴが良かったとおっしゃいましたが、フューさんから見てどこが良かったんですか?

Phew:昔の曲も良かったですけど、いまの彼女たちの身体を通して出てくる音楽が最高に良かったですよね。楽しかったです。

楽しかったって感じですか?

Phew:ファーストからの曲もたくさんやっていましたけど、なつかしいという感じではなかったです。私、ピストルズが再結成していちばん最初に来たときに観に行ったんですね。

えー、武道館に行かれたんですか(笑)! 僕はあれ、チケット買って行かなかったんですよ。

Phew:行ったんですよ~(苦笑)。あれはね、もう、出てきただけで......、最初は"ボディーズ"からはじまったのかな? はじまった瞬間、それでもうオーケーなんですよ。「あ、生のピストルズだ」って。レインコーツは、それとはぜんぜん違うものですよね。

女性バンドとしての共感はあったんですか?

Phew:むしろそれはいちばんわからない部分というか、共感しにくい部分。〈オン・エアー〉でも、ミキサーの人が「女の人だ」みたいなこと言ってるんですけど、それがいちばんよくわかない。

そうですか。ところでdommuneに出演されたときにスーサイドをかけてましたが、いまでもあの時代のパンクにシンパシーを抱いているんですか?

Phew:それはしょうがないですよね。いちばん多感なときに聴いたということもあるし、何もかもが好きです。スーサイドの1枚目とシングル「ドリーム・ベイビー・ドリーム」は本当に好きです。2枚目になるとちょっとわからなくなるんですけど(笑)。

やっぱアラン・ヴェガの叫び声ですかね(笑)。

Phew:あの時代のリズムボックスの質感とか、ぜんぶひっくるめて好きですね。

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私の若いときっていうのは精神的に危ない場所にいたと思うんですよ。まあ、いまも危ないと思うんですけどね(笑)。あの二行はね、決意表明というか、「そうするんだ」っていう、意思表明みたいなものなんです。あの二行は、いまの気分でもありますよ。

最初に聴いたパンクって何だったんですか?

Phew:たぶんね、ジョナサン・リッチマンだったと思うんですよ。パンクって名前はあったのかな? なかったと思うんですよね。

当時、ジョナサン・リッチマンを聴いていた日本人ってどれぐらいいたんですか?

Phew:日本盤で買いましたよ。私が高校1年のときでしたね。

モダン・ラヴァーズですね。

Phew:そう、ジョン・ケイルがプロデュースしていてね。"ロードランナー"という曲があって、それはいまでも好きです。ただ、それはパンクっていうよりも、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの延長上で気になって、買ったんです。で、それからラモーンズ、ブロンディ、パティ・スミス......その後ですよ、ピストルズは。

フューさんにとってどんな衝撃だったんですか?

Phew:ジョナサン・リッチマンに関してはそれほど衝撃はなかったんですけど。私、とにかくヴェルヴェット・アンダーグラウンドが好きだったんですね。中学3年生のときにルー・リードが来日しているんですけど、行ってるんですよ。グラム・ロックの頃ですね。同じ頃にニューヨーク・ドールズとか大好きで。当時はまだリリースの量もそんなに多くないですし、だからプロデュースがジョン・ケイルであったりすると、ジョナサン・リッチマンとかパティ・スミスとか、わりとたやすく辿れるんです。衝撃という点で言えば、何と言ってもピストルズでしたね。本当にあれは......、良かったです。

それはちょっと意外ですね。

Phew:だってそれはね、パティ・スミスにしたってブロンディにしたってひとつ上の世代じゃないですか。ピストルズは同じ世代なんです。ジョン・ライドンが私よりふたつぐらい年上なのかな。あのファッションから音楽から何もかもがすべて衝撃でした。ピストルズ=ジョン・ライドンだと思うんですけど、彼の持っていた気分というのが、ある種、私たち世代の気分を代表していたんですね。70年代の音楽にうんざりしていたわけですよ。私は、(日本では)そう感じていた極々少数派かもしれないけれど、世界中にそう感じていた人は多かったと思うんですね。だから、ピストルズが起爆剤になったというか、彼の言動やファッションが、当時のティーンエイジャーを代弁していたんです。

僕の勝手な想像は、ブリジット・フォンテーヌとか、ダグマー・クラウゼとか......。

Phew:あ、そういうのも聴いていましたよ。シャンソンも好きで聴いてました。

まあでも、モストをやられているくらいですし、『秘密のナイフ』にも"ひとのにせもの"というパンク・ソングがあるし。

Phew:そうですね(笑)。

アーント・サリー時代からずっとあるように思うんですけど、フューさんが定義するパンクって何でしょうか?

Phew:当時は、77年は定義できたと思うけど、いまはとても......、パンクというのはとても難しい。

解釈がいろいろありますからね。

Phew:だってもう、現実の世界で実現しているじゃないですか。(すでにいろんな人が)勝手なことやっているし、あの当時の「既成の価値観を破壊する」とか言っていたのがほぼ実現しているし、だから、何かに対してのアンチテーゼ、反対するっていうのはあまり意義がないっていうんですかね。70年代後半のパンクの精神みたいなものはつねに持ち続けているし、音楽活動を通じて表現していると思うんですけど、それは私だけじゃなくて、インディペンデントなスタイルを貫いている人たちみんなに言えるんじゃないですか。

DIY主義ということですよね。

Phew:ですね。

ちなみにアーント・サリー以前に音楽活動はされていたんですか?

Phew:ピアノを弾く同級生の女の子と何かをカヴァーしたりとか、遊びでそういうことはしていましたけど、バンドはやっていないですよね。

どんな少女時代を過ごされたんですか?

Phew:少女時代(笑)! 難しいですねー。

反抗的な少女時代だったんですか?

Phew:ハハハハ、そうですね。

学校みたいなところでもアウトサイダーだったみたいな。

Phew:真面目でしたよ。家は朝出て、神戸だったんですけど、三宮に出て公衆電話から親のフリして「今日は欠席します」とか電話して、そういうことはやってるんです(笑)。そうやって、学校をさぼるんです。不良という言葉が生きていた時代ですけど、不良って言われていたかもしれない(笑)。

いやー、フューさんの少女時代ってどうだったのかなーと思って。

Phew:少女っていつぐらいですか?

それはやっぱり小、中、高までですかね。......まあ、小、中、高ではぜんぜん違いますけどね。

Phew:それ違うでしょ(笑)。

ぜんぜん違いました(笑)。

Phew:ただ、自分持っている自己イメージと他人から言われることがものすごく離れてたりするんですね。自分では暗い、暗い、学生時代だったと思っていたとするじゃないですか。そうすると、「面白い子だった」みたいなね。よくわからないんですよ(笑)。

僕はフューさんの作品を聴いたときに、音もそうですけど、言葉にも感銘を受けたんですね。やはり早い時期から言葉を書いていたんですか?

Phew:それはなかったです。歌詞を書くようになって書きはじめました。もちろん、本を読んだりしてましたし、いつも現実ではないものを求めていたというか、いつも本を読んだり映画を観たり音楽を聴いたり、そういったものは子供のときから自分には必要なものでしたね。よくね、先生には「ぼーっとしてる」とか「どこ見てるかわからない」とか言われてましたね(笑)。

なんですかね、頭が良すぎて男を寄せ付けないような(笑)。

Phew:いやそれが、ずーっと女子校だったんですよ。

でもやっぱ、フューさんってそういうイメージありますよ。

Phew:いや、そんなことないですよ。ただね、男の子って嫌いだったかな。中学生とか高校生ぐらいのときとか、同年代の男の子がわからないっていうか、なんか汚いし(笑)。

ハハハハ。

Phew:まあ、女の子ってそういうものじゃないですか。

では、言葉の面で影響を受けた人っていうのは誰かいないんですか?

Phew:作家とかですか?

作家とか。......たとえばアーント・サリー時代の"フランクに"って曲あるじゃないですか。ああいう言葉って「いったいどこから来るんだろう?」って思ってましたね。

Phew:どういう歌詞だっけ?

「飢えて植えた上には上がある/認って慕った下には下がある」とか。

Phew:あー。寺山修司の短歌、塚本邦雄の短歌ですとか、そういうものが好きでしたね。いわゆる現代詩みたいなものよりも、定型詩みたいなほうが好きでしたね。散文みたいなのは好きじゃなかった。

短歌とか俳句とか......。

Phew:だけど、文学少女という感じではなかったんです。

違ったんですか?

Phew:まったく違います。

へー。

Phew:文芸部に入っているような友だちはいましたけど、私はそういう感じではなかったですね。

「返り血を浴びて大きくなるわ」とか......。

Phew:ああ、あの短い曲、"転機"ですね。

そう、「なんであれが"転機"なんだろう?」って。

Phew:あれはね......、私の若いときっていうのは精神的に危ない場所にいたと思うんですよ。まあ、いまも危ないと思うんですけどね(笑)。あの二行はね、決意表明というか、「そうするんだ」っていう、意思表明みたいなものなんです。あの二行は、いまの気分でもありますよ。

「夜な夜な目を凝らしても出口なんか見つからない」って、なるほど。ちなみにあの詞はいくつのときに書かれたんですか?

Phew:18ですね。肉体をもった存在として決意表明なんですね。私、今週末で51になるんですけど、いまはそういう気分です。

なるほど。そういえば、レインコーツといっしょにライヴをやったときにアーント・サリー時代の曲をやってましたね。

Phew:"醒めた火事場で"。

ちょっとびっくりしましたけど。

Phew:アーント・サリー以降、あの歌を歌ったことがなかったんですよ。でも、なんか、あの歌で歌っていたイメージ、風景みたいものがいまの時代と重なる。いまの気分にぴったりというか、向島ゆり子さんのピアノのアレンジで蘇りましたよね。

アーント・サリー以降、あの歌を歌ったことがなかったというのは、やっぱり、フューさんのなかにアーント・サリー時代に対する複雑な気持ちを持ってらっしゃるというのもあるんですか?

Phew:アーント・サリー自体は純粋無垢なバンドで、ビッケにしてもマユにしても、メンバーもほぼ初めて楽器を持った人たちばかりが集まって、純粋に自分たちのやりたいことを手探りで探していって、曲を作っていったわけです。で、なんとなく、〈ヴァニティ〉の阿木(譲)さんという方が出してくれて、でまあ、ぱっと売れたんですよ。でも、いわゆる評判というものは最低だったんです。地元のライヴハウスとか、つまらない雑誌が関西にあって、「学芸会バンド」とか、「下手くそで最悪」とかね、書かれてたんです(笑)。もう、憶えてますよ、そういう意見ばっかり。それで坂本龍一さんプロデュースでシングルを出したじゃないですか。

「終曲/うらはら」(1980年)ですよね、僕もそれが初めてでしたね。

Phew:東京に来て、坂本龍一さんプロデュースで、メジャーからシングルを出した。そうしたら、さんざんボロクソに言っていた人たちが手のひらを返したように、こんどは「すごいモノが出てきた」みたいな評価になっていたんですね。

ハハハハ。

Phew:だから実にくだらない......最初から夢を見ていたわけじゃないですけど、「はぁ、こんなもんなんだ」とか。20歳になるかならないかの頃でしたから、「はぁ、こんなもんなんだ」と思って、そのなかで上手にやっていこうっていう発想がなかったですね。あまりにも若くて、ナイーヴだったのかな。10年前だったら違ったと思いますけど。

そうですね。

Phew:人はそういう反応の仕方をしなかったと思うし、実際にライヴハウスを中心に別のやり方で続けていくってことはできたと思うんです。それが70年代末の関西には......なかったですね(笑)。

ハハハハ、相当、冷たいリアクションだったんですね。

Phew:だけど、唯一、田中唯士さんだけが......。

田中唯士さんって、S-Kenですね?

Phew:そうです。東京ロッカーズが関西に来たときに彼にテープを渡したのかな? そうしたら、「SSといっしょにぜひS-Kenスタジオに来てください」って話をもらって。

そういう風にレコードを出して、ツアーまでしようっていうくらいですから、フューさんのなかの気持ちのテンションも相当に高かったわけですよね。

Phew:それはもう、ムチャクチャ高かったですよね。だけど、なにもかもがピストルズの解散で終わりましたけどね。

そうですか。

Phew:だからあれは時代のものだったんですよ。あのときに何か絶対にやらなければならないという気分、しかも自分たちの世代でって。

パンクの熱で突き動かされていたんですね。

Phew:そうですね。

僕が中2のときにピストルズが解散しているので、解散したということにショックを受けるほどではなかったんですよね。

Phew:でしょ。いわゆる90年代のパンクやピストルズの評価って、シド・ヴィシャスが評価されていたり、あとマルコム? 「どうして?」って。私にとってピストルズの解散の原因って、マルコムなんですよ。もちろんマルコムの功績もわからないでもないんですけど、パンクの流れとして、マルコムがいてヴィヴィアンがいてみたいなのは......「はぁ?」というか(笑)。この感覚は、レインコーツの人とかわかってもらえると思うんですけどね。

僕は、リアルタイムではもちろんジョン・ライドンの発言をすべて信じていたし、インタヴューを読むととにかく彼がマルコムの悪口を言っていたから、最初はすごく印象悪かったんですけど、その後、イギリスのジャーナリストの書いたものを読んで、やっぱりマルコム・マクラレンがジェイミー・リードとともに60年代の夢みたいモノを抱いていて、それがやがてジョン・ライドンみたいな天才と出会ってスパークしたという話を知ってしまうと、マルコムに対する見方もずいぶん変わりましたけどね。

Phew:読んでみようかな、それ。はははは。

60年代後半の学生運動をかじっているんですよね。

Phew:団塊の世代でしょ。

はい。

Phew:私ね、それが嫌だったんですよ。子供が音楽やって、大人が儲けるみたいなのが。

なるほど(笑)。でも、ポップ・カルチャーのなかで最初に"アナーキー"という言葉を使ったのはマルコムだし。「アナーキストこそ美しい」っていう言葉が描かれた有名なシャツがありますけど。

Phew:たしかにそういう要素があったから売れたとは思うんですけどねー。

マルコムのお店にやって来たジョン・ライドンを見たときに、リチャード・ヘルに似ていて、しかもディケンズの小説に出てくる労働者階級の少年そのものってことでジョン・ライドンを気に入るわけで、彼にもそれなりに夢があったんだと思いますけどね。

Phew:ジョン・ライドンはミュージシャンだったし、結局そこでうまく合わなかったんでしょうね。

ピストルズのアメリカ・ツアーの最後のライヴの、ジョン・ライドンがステージ去る前のいちばん最後の言葉があるじゃないですか。「騙されていたと思ったことがあるかい?」っていうの。

Phew:私、あのアメリカ・ツアーのヴィデオを観ていると泣きそうになるんですよね、あのジョン・ライドンの顔を見ていると。

あー、それはわかります。しかもあれ、客席からモノ投げられてものすごく空虚に笑っているんですよね。

Phew:そういえばアーント・サリーもモノ投げられたな(笑)。

フューさんから見て、当時の関西のシーンは評価できないんですね。

Phew:シーンなんかなかったですから。バンドはありましたよ。数は少なかったですけど、みんなすごく良いバンドでした。ただ、シーンと呼ぶにはあまりに......だって、お客さんは多くて30人とか? アーント・サリーの頃なんてそんなものですよ。解散ライヴをいちばん最初にライヴをやったお店でやったんですね。そのときお店から溢れるぐらいの人が入ったんですけど、それでも50人いなかったんじゃないかな。そのぐらい狭いところ。それをシーンと呼ぶのはどうかなー(笑)。

小さすぎたと。

Phew:しかも(アーント・サリーは)半年ぐらいしかやってなかったんです。シーンが大きくなったのは80年代になってからじゃないですか。イエロー・マジック・オーケストラ以降ですよ。

ニューウェイヴ色が強くなってからですかね。

Phew:だいたい私はレコード・マニアだったんです。そういう音楽を聴いたり、やっていた人たちは、ほぼ全員マニアだったんです。新譜が入ってくるお店にみんな集まるわけです。そういう繋がりなんです(笑)。

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「なんでいまさら」っていうのがあったんですよ。アーント・サリー時代に誰にも評価されなくて、メディアとまではいなくても、そういうモノに対する幻滅というか......だから、インタヴューに来る人すべてに対して攻撃的だった(笑)。

なるほど。僕はでも、高校生のときにフューさんの「終曲/うらはら」を買って聴いて、ものすごく好きになって、で、コニー・プランクとホルガー・シューカイが参加した『Phew』も買って聴いて、で、アーント・サリーのアルバムをものすごく聴きたかったんですけど、すでに廃盤となっていて聴けなかったんです。中古でもかなり高値がついていて。再発盤でようやくちゃんと聴けましたね。それまでは友だちが雑誌の『ZOO』とかの文通コーナーで知り合った人からテープを送ってもらったり、ライヴのカセットテープを買ったりして。

Phew:はははは。海賊カセット、一時、売ってましたね。

ハハハハ。〈PASS〉で出すきっかけは何だったんですか?

Phew:〈PASS〉レコードの後藤(美孝)さんという方がアーント・サリーのライヴを神戸に見に来たんです。そのときに「〈PASS〉で何かやりませんか?」と言ってくれたんですけど、アーント・サリーが解散することが決まっていたんですね。だったら、後藤さんの知り合いに「坂本龍一という人がいてて、いっしょにやりませんか」ということで、はじまったんですね。私は坂本龍一さんのことはあんま知らなくて、イメージしていたのはフュージョンの人だったんです。実際に当時はキリンとかやって、渡辺香津美なんかといっしょにやっていたし。

そうでしたよね。

Phew:「でも、ぜんぜんフュージョンとかではなくて」っていう説明を受けたのを憶えています。

それで、その後はドイツのコニーズ・スタジオで『Phew』(1981年)を録音するわけですよね。僕ね、当時、音楽雑誌をよく読んでいたから、フューさんのインタヴューもけっこう読んだんです。で、当時のフューさんのインタヴューの発言って、とにかく恐いというか、トゲがあるというか。

Phew:トゲだらけでしたね(笑)。

「ホルガー・シューカイはどうでしたか?」みたいな質問で、「いや、別に」みたいに答えていて。

Phew:そんなこと言ったかな?

正確にはどうだったかまでは憶えてませんが、たしかそんなような、質問に対してすごくぞんざいな態度というか......、やっぱあの頃は構えていたんですか?

Phew:「なんでいまさら」っていうのがあったんですよ。甘えというのもあったと思うんですけど、でも、アーント・サリー時代に誰にも評価されなくて、メディアとまではいなくても、そういうモノに対する幻滅というか......だから、インタヴューに来る人すべてに対して攻撃的だった(笑)。

ハハハハ。本当にそんなインタヴューでしたよ。

Phew:実際に、私はマニアだったから、カンなんか値段の高い輸入盤で買って......、大好きだったわけですよ。コニー・プランクにしたって、クラフトワークにしたってね。だけど、インタヴューに来る人たちが何にも知らないわけです。全国流通の音楽雑誌の人たちが、そういう音楽のことをまったく知らない。だから取材で大好きな音楽の話ができるわけじゃない、「だったら......」という感じで(笑)。

なーるほど(笑)。

Phew:いまそういう仕事をしている人たちのなかには音楽が好きな人がいっぱいいると思うし、レコード会社にもそういう人がいると思うんですけど、80年当時はほとんどいなかったと思います。自分で見つけてきた音楽について書くのではなくて、有名になったから近寄ってきたみたいな人が多くて。

まあ、僕もカンを意識しはじめたのは『メタル・ボックス』や『Phew』以降でしたけどね。だって音楽雑誌にもほとんど載ってなかったですから。

Phew:でも実はそういうの、日本に入ってきてたんですよ。高かったけど。

では、『Phew』のあとに活動を休止してしまうのも、そのあたりの業界への幻滅が原因だったんですか?

Phew:ていうか、あらゆる要素です。自分が出したモノがわりと注目されてしまって、だけど、自分のなかにはその準備がなかったんですよね。多くの人に聴いてもらいたいとか、そういう感覚がまったくなかったんです。それが、時代のなかで「変な少女」みたいなね(笑)、ちょっと「変わった少女」みたいな扱いですよね。そのへんのことも、自分のなかで最初に「もうこれで食べていくんだ」ぐらいの覚悟があれば大人の対応もできたと思うんですけど、なんだかわけのわからないままに、「変な女の子」という扱いを受けて、来る取材も、コマーシャルの出演とか、グラビア雑誌のモデルとか......。

えー、そんなのもあったんですね。

Phew:いっぱいありましたね。ぜんぶ断りましたけど。

さすがっす。

Phew:いや、だから、出て行く用意がなかったんですよ。かといって、音楽はやっていきたいなという気持ちがあって。それをやるにはもっとしたたかさが必要だったんですよね。時代のなかの象徴的な何某みたいなことはできなかった。

『Phew』を出されたあとに、ご自身で辞めることを決めたんですね。

Phew:次にどういうものをやったらいいのかというのが、像を結ばなかったんです。誰とこういうことをやってとか、イメージが浮かばなかったんです。ショービジネスを否定したところからはじまったパンクだったのが、ニューウェイヴになってショービジネスになってしまったじゃないですか。スリッツがソニーと契約して、ポップ・グループもメジャーと契約して、で、「契約金がいくら」「どひゃー」みたいなね。そういう風になっていった。だから、ものすごく幼稚な感覚なんですけど、「私のファンタジーは終わった」みたいなね、81年にはそう思ってました。ロンドンではニュー・ロマンティックのムーヴメントがあって、いっぽうでスロッビング・グリッスルみたいな人たちはどんどん地下に潜っていった。で、私は......どっちかというと地下のほうかなって(笑)。

まあ、80年代はパンクのDIYもインディ・ブームになっていきますしね。

Phew:85年ぐらいからですか、それが商売になるからですよね。

それでも、『View』(1987年)によってカムバックしたのは、表現に対する欲望みたいなものを抑えきれなかったというのがあったんですね?

Phew:そうですね。時代とはまったく別のところでやっていくぞという意思表示が『View』ですね。当時は、それこそバンド・ブーム、インディ・ブームでした。それらとはまったく違うところでやっていきたいという気持ちでしたね。だから音楽的にもオーソドックスというか......。

なるほど。そして『View』以降は、わりと精力的な活動をされていますよね。とくに90年代後半あたりからはすごくありません?

Phew:そんなことはないですよ。毎年出しているわけではないし。

ソロだけではなく、ノヴォ・トノやモストやビッグ・ピクチャーみたいな別プロジェクトもやってますし、先日dommuneで演奏した山本精一さんとの『幸福のすみか』(1998年)もありました。

Phew:ああ、そういうのは増えましたね。

山本(精一)さんや大友(良英)さんのような人たちと共演されたり......そういった精力的な活動の背景には何があったんですか?

Phew:ライヴハウスで活動するなかで、人に伝わることをやらないとダメだなというのがあって、で、嘘がなくて人に伝えられるものということを考えていたときにモストが生まれた。初期パンクのスタイルで、ストレートな音ですよね。はじまりは、山本さんなんかとスラップ・ハッピーの前座をやったときに、1曲パンクをやって、気持ちよかったというのがあるんですけど。だけど、アルバムを作って、ライヴを続けていくっていうことは、そういうことですね。

いやー、でもフューさんのパンク・ソングはいいっすよ。

Phew:そうですかね。

僕、アーント・サリーのアレとかすごい好きだったなー。なんて曲名だっけな......。

Phew:"すべて売り物"。

そう、"すべて売り物"!

Phew:ハハハハ。

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 彼女の15年振りのソロ・アルバムは、全曲カヴァー曲となっている。時代の大きな流れに背を向けて、ときには苛立ちや失意を表してきた彼女が、カヴァー曲を歌うことで、いまま で表現してこなかった領域に侵入しているようにも思える。そしてその作品、『ファイヴ・フィンガー・ディスカウント(万引き)』は、素晴らしい力強さと大らか さを持っている。


Phew / ファイヴ・フィンガー・ディスカウント(万引き)
E王 BeReKet / P-vine

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ところで、ソロ作品ということで言うと、1995年の『秘密のナイフ』以来なんですね。

Phew:そうですね。

で、通算5枚目となるんですね(1981年の『Phew』、1987年の『View』、1992年の『Our Likeness』、1995年の『秘密のナイフ』)。

Phew:え、そうなの? あ、そうか、そうですね。

で、15年振りなんですよね。

Phew:そうですね。

で、15年振りのソロ・アルバムがカヴァー・アルバムなったことが興味深いんですけど。先ほども話したように、フューさんの独自性の強い言語センスはフューさんの音楽の一部としてずっとあったと思うんです。でも、カヴァーって他人の言葉を歌うじゃないですか。

Phew:ただね、カヴァーはずっとやりたかったんです。他人の言葉で歌うっていうのを。自分で歌詞を書いてメッセージを届けるということではなくて、いち歌手として音楽をやりたいというのがあったんですよ。

もうちょっと具体的に言うとどういうことなんですか?

Phew:自分で歌詞を書くと、どうしてもメッセージ性が出てきてしまう。いまの時代、顔の見えない人たちに向けてメッセージを吐くというのは、私にとってちょっと難しい。それをやるには慎重にならざる得ない時代っていうのかな。

それは何でなんですか?

Phew:世のなかの風潮っていうのかな、言ったものが勝ち、やったものが勝ちみたいな、人の評価を得たものが勝ちみたいな、それに対する反抗......というわけでもないんですけど、ミュージシャンとして敢えて黙っていたい。

言ったものが勝ち、というのは昔からありませんでした?

Phew:昔からあるんですけど、その傾向がね......、ネットを観察しているとものすごいスピードで......気が変わるのがすごく早い(笑)。だから、そのなかに乗り込んでいく気はないってことですね。そこまでの強いものがないんです。逆に言えば、そこまで強いものをいま大きな声で言うっていうのは、すごく恐いことだと思うんです。顔が見えている相手に、どんどん話していくことは逆にいまやりたいことなんです。見えない相手にいまそれはできない。だから......なんかもう、ものすごい小さいレヴェルの話なんですけど(笑)。

いえいえ(笑)。

Phew:世のなかの風潮に背を向けたいんです。いっぽうで、目に入る人たちとのコミュニケーションはすごく大事。そこをいまの出発点に置きたい。このアルバムに関わったすべての人たち、ミュージシャン、絵を描いてくれた人、デザインをやってくれた人......すべての人たちが個人の繋がりで、説得ではなく共感をもってやってくれたんですね。それが誇りというか、出発点というか、それで自主制作というか。

背を向けるというのは、いかにもフューさんらしいというか。いまのお話は今回の選曲には関係しているんでしょうね。

Phew:かもしれないですね。

好きな曲といえば、まあ、キリがないんでしょうけど、今回は選曲も興味深いんですよね。ただ好きな曲を並べたわけではないと思いますが、どんなコンセプトで選曲されたのでしょうか? ポップスというコンセプトはあったんですか?

Phew:「言葉が届く歌」というのが選ぶときの基準でしたね。

ある時代のものが多いですよね。加藤和彦関係、寺山修司が2曲、永六輔、中村八大というのも目につきますね。

Phew:たぶん............

はい。

Phew:批評性のようなものを感じ取られたかと思いますが......って、いま言おうとしたら固まってしまった(笑)。

ハハハハ。それは松村正人による素晴らしいライナーノーツに書いている通りなんですね。

Phew:それはもう、音楽を通して感じてもらえればと思っています。ミュージシャンが言葉で言ってしまのは良くないかなと思います。

松村正人が書いていますが、アーカイヴ化に対する批評性?

Phew:はい、そんなたいそうなものではないですけど、まあ、多少は(笑)。

古い歌の力を証明したかったというのはあるんですか?

Phew:歌でこれだけ風景が変わるってことはやってみたかったですね。もちろん音楽の力もあるんですけど。歌と音楽でこれだけ風景を変えられるってことはやってみたかったですね。

プレスリーの曲はときどきライヴでやってたんです。これはいつか録音しておきたいなというのがありました。"Thatness and Thereness"に関してはすごく好きな曲だったんですよ。あの曲はデニス・ボーヴェルのミックスで、ダブで、だったら、それが21世紀に違うアプローチでできないかなと思ったんです。なんて言うか、21世紀の風景を作れないかなと。

アルバム・タイトルの『万引き』という言葉はカヴァー集というところに起因していると思うのですが、いろんな言葉があるなかでなぜそれを万引という言葉で表したのですか? 

Phew:レコーディングの合間に雑談していたとき、ジム(・オルーク)が「英語で可愛い言葉がある」って、で、「5本の指のディスカウント(five finger discount)、万引き」って。「あ、それアルバム・タイトルにいただき!」って。

なるほど(笑)。そういえば、選曲という観点で言えば、坂本龍一さんの"Thatness and Thereness"とプレスリーの"Love Me Tender"の2曲が特殊というか、浮いていると言えるんじゃないでしょうか?

Phew:浮いてるかなー。

音楽的には浮いていませんが、選曲ということで言えば、発表された時代とか違うじゃないですか。

Phew:なるほどね。プレスリーの曲はときどきライヴでやってたんです。これはいつか録音しておきたいなというのがありました。"Thatness and Thereness"に関してはすごく好きな曲だったんですよ。あの曲はデニス・ボーヴェルのミックスで、ダブで、だったら、それが21世紀に違うアプローチでできないかなと思ったんです。なんて言うか、21世紀の風景を作れないかなと。石橋英子さんがドライヴ感のあるピアノを弾いてくれたおかげで、とても面白くできたと思います。最初はドラムも入っていたんですけど、それを抜いて、自分でつまみもいじったりして。

なるほど。それで......しつこいかもしれませんが、他の8曲が60年代の曲であるのに対して、その2曲だけが違うというのはどうしてなんですか?

Phew:ああ、それは......、もう、いつかやってみたいと思っていたんでしょうね。年代に関しては、特別なこだわりは、あまりなかったです。

音楽性に関しては、フューさんはどの程度仕切っているんですか? あらかじめ方向性なり全体像は決まっていたんですか?

Phew:曲によりますね。"世界の涯まで連れてって"は「せーの」ではじめた完全なセッションでベーシックを録音して、山本精一のギターや向島ゆり子さんのヴァイオリンは後からダビングしました。

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ないです......いや、まったくない。だけど、訊かれることはアーント・サリーや『Phew』になってしまうのは、もう仕方がないかなと思ってますけどね。でも、私のなかに愛着はないんです。愛着があるのは、強いて言えば、最新作ですよね。

フューさんの作品って、つねにどんな作品でもトゲというか、ささくれ立ったものがあると思うんでけど。

Phew:あるのかなー(笑)

と、思うんですけど、今回は音楽に対して違ったアプローチをしていますよね? 

Phew:トゲがないですかね?

ないことはないと思うんですけど、今回はより柔らかく、より寛容な感覚を感じるんですよね。

Phew:それはね、曲の力だと思います。やっぱり......ちゃんとしいてます(笑)。歌い継がれてきたポップスというのかな、すごくちゃんとしいてますね。曲の力が大きいと思います。

もちろんすべての曲が好きなんでしょうけど、とくに歌詞の点で好きな曲ってどれですか?

Phew:"どこか"ですかね。永六輔さんの歌詞が好きです。

当時、リアルタイムで好きだったんですか?

Phew:いや、あとからですね。でもね、永六輔さんの書く歌詞は憶えているんですよ。"遠くへ行きたい"とかね、なんとなく子供心にあって......。"青年は荒野をめざす"も、なんとなくは憶えていて、あとから好きになった曲ですね。私がリアルタイムで好きだったのは、パンクですよ(笑)。

そうでしたね(笑)。

Phew:パンクとドイツのニューウェイヴ。DAFも数ヶ月間、ものすごく夢中になりましたね(笑)。

音楽家が歳を取っていくことについてはどのようにお考えですか? 

Phew:いわゆる天才、私がみて「この人すごい人だ」という人はみんな死んでいるんです。限りなく自殺に近い死だったり、非業の死じゃないですけど、結局、自分の場所が見つけられなくて死んでしまった。いつもその人のことがあります。生きているんだったら、なんか作らないといけないなというのがあります。本当に天才だけど、そういう人が認められなかった、音楽業界というか......。

それは身近な方なんですか?

Phew:野田さんも知ってる人ですよ。クリスロー・ハース(元DAF、元リエゾン・ダンジェルース、Chrislo名義で〈トレゾア〉からテクノの作品も発表している。2004年に死去)。

あー。

Phew:彼は本当にすごい天才で、彼の残した未発表がものすごいんですよ。たとえばノイバウテンの(アレキサンダー・)ハッケとか、「クリスローがいたから僕はシンセができないと思った」とか......。だから、ミュージシャン仲間ではものすごく認められていた。ああいう人が、力を発揮できずに終わってしまった音楽の世界ってどうよ、っていうのがあります。それだけにこだわるのは良くないと思うんですけど。あ、質問とちょっとずれてしいましたね(笑)。

まあ、パンクも初期衝動における純粋な情熱みたいなものがあったと思いますし、それって強いものがありますけど、しかしアーティストも歳を取っていかなければならないわけですし、またリスナーの年齢層もずいぶん幅広くなっているし......。

Phew:歳なんか関係ないという人もいますけど、私は自覚してますね。51歳になるということも、すごく自覚している。初期衝動なんかとっくにないです。そんなものがいまもあったらただのアホですよね(笑)。でも、これ(音楽)でご飯を食べているわけではないので、止めたほうが楽だったりするんですけど、でも、別のところでやっていかないと、半分死んだ感じになる。それは身体感覚なんです。

なるほど。

Phew:いまだにアーント・サリーや1枚目のアルバムについてよく話をされるんですけど、塚本邦雄の「表現者は処女作に向かって退行していく」という格好いい言葉があるんですけど、それを踏まえつつ作り続けるっていうことなのかなぁ。それは、「自分からは死なないよ」という感覚と近いものじゃないかと思うんです。

フューさんのなかにはいまでもアーント・サリーに対する愛着もあるわけですよね?

Phew:ないです......いや、まったくない。だけど、訊かれることはアーント・サリーや『Phew』になってしまうのは、もう仕方がないかなと思ってますけどね。でも、私のなかに愛着はないんです。愛着があるのは、強いて言えば、最新作ですよね。

なるほど。

Phew:新しいものを作っていかなくちゃという強迫観念はないです。でも、生きている限り、何かをやっていくだろうなと、死んだ人たちといっしょに(笑)。

ちなみに、最近、家でよく聴く音楽は何ですか?

Phew:最近、クラスターが来日していたじゃないですか。そのときにメビウスから彼の作品をもらったんです。一昨年でたアルバムなんですが、それをよく聴いています。彼も取材されれば昔のクラスターのことをよく訊かれるだろうし、コニーズ・スタジオで録音した頃の話をよく訊かれるだろうし......。

僕も初めて取材したときにそうしましたからね。

Phew:でも、いまでもシンプルなメビウス節っていうのがあるんですよね。そのねばり強さというか、体力というか、これは音楽の中心にあるものだなと思います(笑)。それを持ち続けることって大変なことだと思うんです。マニアの人たちからすれば「最近のクラスターなんか......」という意見があると思うんですけど、だけど「最近のもすごいな」と思います。これは初期衝動じゃないんです。もっと、生きているということに近いところにあるものだと思うんですけど。

なるほど。

Phew:私、犬をずっと飼ってて、犬の写真をメビウスに見せたんですよ。「かわいいでしょ」って。そしたら「ベトナムで犬を食べた」とか。

ハハハハ。

Phew:すっごい面白い人なのよね(笑)。ICCで取材を受けていたときも、態度悪いんですよ。「どんなアートの影響を受けたんですか?」と訊かれても「知らない。俺は何の影響も受けてない」とかね。66歳の言葉とは思えない。素敵だなと思いましたね(笑)。

面白い人たちですよね。

Phew:実はファーストのとき、コニー・プランクがメビウスにも声をかけていたらしいんです。でも、ちょうどそのとき都合が合わなくて。それでメビウスのほうから絶対にいっしょにやりたいって、一時期やりとりしていたことがあったんですけどね。コニーズ・スタジオがつぶれてしまいましたし......。

コニー・プランクが亡くなってからもスタジオは続いていたんですね。

Phew:2005年まで奥さんがやってました。スタジオの切り盛りをした奥さんが亡くなって、それで終わりましたね。機材とか売ってましたよ。「これはユーリズミックスの弾いたギターだ」とか。最初に行ったときにはすごく小さなスタジオでしたけど、2度目に行ったときは立派なスタジオになっていて、びっくりしましたけど。

ところで、ご自身の作品をお子さんに聴かせることはあるんですか?

Phew:あー、ないない。人に教えられるんじゃなくて、自分で見つけて欲しいです。よく言うんですけどね、湘南乃風とか買ってます。

ハハハハ! 家で聴いているんですね。

Phew:いまはマキシマム ザ ホルモンが好きですね。

いい話を聞かせていただきました(笑)。

Phew:いやいや、親の趣味を強制するのはよくないなと思って。

「カンを聴きなさい」とは言わないわけですね(笑)。

Phew:絶対に言わない(笑)。前に「パンクを聴きたい」と言うからイギー・ポップを聴かせたんです。そうしたら、「古い」って言うんです。マキシマム ザ ホルモンなんかすごい情報量だし、楽曲もよくできているんですね。だから、あれ聴いていたらイギー・ポップが古く聴こえるんだと思います。

なるほど。そういえば、新作は、ジャケットが可愛らしいイラストになっていますよね。いままでは、マン・レイ風のフューさんのポートレイトがジャケットになっていましたけど......。

Phew:いやいや、これはもう、カヴァー集ということで第三者の視点を入れたかったんです。イラストを描いてくれた小林エリカさんはまだ30ぐらいの若い人で、こういう絵を描いてくれて、とても嬉しかったですね。

Chart by Manhattan Records 2010.09.28 - ele-king

Shop Chart


1

9dw

9dw RMX EP Ene Catune »COMMENT GET MUSIC

2

The Backwoods

The Backwoods Blue Moon,Cloud Nine Ene »COMMENT GET MUSIC

3

Gabriel Ananda

Gabriel Ananda Caming & Alaming Bamati »COMMENT GET MUSIC

4

Mick

Mick Macho Brother 10 Inches Of Pleasure »COMMENT GET MUSIC

5

Danny Krivit

Danny Krivit Edits By Mr. K Vol.2 Strut »COMMENT GET MUSIC

6

Boys Noize

Boys Noize 1010 / Yeah Boys Noize »COMMENT GET MUSIC

7

Sebastian Mullaert

Sebastian Mullaert Voices Around The Fire Mule Electronic »COMMENT GET MUSIC

8

Conrad Schnitzler

Conrad Schnitzler Zug MM »COMMENT GET MUSIC

9

Calm

Calm Calm Music Conception »COMMENT GET MUSIC

10

Gene Hunt & Ron Hardy

Gene Hunt & Ron Hardy Throwback 87 Hour House Is Your Rush »COMMENT GET MUSIC

World's End Girlfriend - ele-king

 『セヴン・イディオッツ』はワールズ・エンド・ガールフレンド(WEG)にとって6枚目のオリジナル・アルバムで、Wonderland Falling Yesterday名義の作品やMONOとのコラボレーション・アルバム、映画のサウンドトラックなどを加えると通算9枚目のアルバムとなる。2000年に自主制作による『エンディング・ストーリー』でデビューしたWEGは、当初から"終わり"というオブセッションを抱えながら、そしてまた、ゴッドスピード・ユー・ブラック・エンペラー!(GYBE!)に刺激を受けながら、際だった美しさと神経質で分裂症的なエネルギーと、あるいはダイナミックな混乱と深いエモーションを同時に研ぎ澄ませながら、世界中に多くのファンを持つに至っている。2002年のバルセロナのソナー・フェスティヴァルではバカ受けして、その3年後には2度目の出演を果たしている。2008年にはオール・トゥモローズ・パーティにも出演している。海外のアーティストと話しているときに、この10年で何度かWEGの話を耳にしている。
 
 『セヴン・イディオッツ』は、とくに評判の良かった2007年の『ハートブレイク・ワンダーランド』以来のオリジナル・アルバムで、WEGが設立したインディ・レーベル〈ヴァージン・バビロン〉の第一弾となる。そして『セヴン・イディオッツ』は、おそらくこれまでのWEGのなかでもっとも挑発的な作品だと思われる。

 WEGの音楽はGYBE!のように物語性があり、そしてGYBE!の作品と同じようにそれを聴くことは決して楽とは思えない。リスナーの心を叩きつけることさえ厭わない激しさが、つねにある。それを踏まえたうでも、『セヴン・イディオッツ』はとびきり狂おしい作品となった。
 前半は素直に楽しめる。諧謔的で、ところどころチャイルディッシュで、早い話、親しみやすい。ロック・ギターとドリルンベースの"Les Enfants Du Paradis"、メタリックなギターとテクノ・ダンスとの混合"Teen Age Ziggy"、美と激しさがぶつかり合うドリルンベースの"Ulysses Gazer"......言うなればマーズ・ヴィルタとエイフェックス・ツインがいっしょにスタジオに入ったような曲が続いている。とくに"Ulysses Gazer"の分裂症的な展開とその疾走感には素晴らしいものがあり、僕の鼓膜はいっきに引きつけられる。WEG流のジャズ・ファンク"Helter Skelter Cha-Cha-Cha"も魅力たっぷりの曲だ。これはIDMスタイルによるザ・ポップ・グループのようで、しかも"Ulysses Gazer"同様に細かい仕掛けがいっぱい待っている迷路のようだ。
 "Helter Skelter Cha-Cha-Cha"に続いて突然はじまる"Galaxy Kid 666"はスラップスティック調の曲だが、ときおり入る悲しみの旋律がこのあと展開される壮絶な地獄を予感させる。まあ、それでも"Bohemian Purgatory pt1(自由人煉獄)"は彼が得意とするリズミックで執拗なまでのエディットが素晴らしい曲で、終末を祝福するかのような"pt 2"にしたってそのジャジーな展開に陶酔できる。そう、問題は"Bohemian Purgatory pt3"から"Der Spiegel Im Spiegel Im Spiegel(鏡のなかの鏡のなかの鏡)"、"The Offering Inferno(献上される地獄)"へと展開される容赦ない狂乱状態の3曲だ。こんな世界などさっさと終わらせてしまったほうがいいだろうとでも言いたげな"The Offering Inferno"はその頂点で、狂った天才と言われる前田勝彦は冷酷な眼差しで悪夢を描こうとする。"Unfinished Finale Shed(未完成のフィナーレは落ちる)"はクローサーにぴったりの美しい曲だが、聴き惚れると言うよりも気持ちとしては安堵のほうが強い。WEGのディストピアからようやく戻って来れたのだ。
 
 海外での評価を読んでいて面白いのが、WEGとはある種の気の触れたファイナル・ファンタジーだという解釈である。日本という"型"にはめたいという欲望があるのだろうし、あるいは『エンディング・ストーリー』から一貫している前田勝彦の細かいエディットやどこか子供じみた展開がそう思わせるのかもしれない。と、同時に彼らはこの音楽がそう簡単に分析できるものではないことも感じているようだ。いったいこの異様なエネルギーはどこから来るのだろう、そう思っているフシがある。WEGと同じ国に住んでいる僕には、ぼんやりとだがその気持ちを共有できる気がする。が、それにしても......だいたい、もし"Bohemian Purgatory pt3"と"The Offering Inferno"が入ってなければ、もっと気楽にこのアルバムを楽しめただろう。けれども、この2曲を入れてしまうところがWEGであり、そしてその妥協のない態度からは〈ヴァージン・バビロン〉の第一弾としての強い意気込みを感じる。

磯部 涼 - ele-king

jazzz... for Fainting zzz...


1
Doug Hammond - Space I - Tribe

2
Ahmad Jamal - Death & Resurrection - 20th Century

3
Brian Auger's Oblivion Express - Bumpin' on Sunset - RCA

4
Buster Williams - Vibrations - Muse

5
Compost - Bwaata - CBS

6
Bobby Hutcherson - Bouquet -Columbia

7
Leroy Vinnegar - My Mom - PBR International

8
Haki R. Madhubuti And Nation - Black Woman - Nationhouse

9
Alice Coltrane - Turiya - Impulse! Records

10
Pharoah Sanders - Gretting To Saud (Brother McCoy Tyner) - Impulse

Chart by JETSET 2010.09.27 - ele-king

Shop Chart


1

COS/MES

COS/MES GOZMEZ LAND »COMMENT GET MUSIC
話題沸騰のCos/Mesシングル2枚同時リリース、こちらはTBDリミックス収録!!TBD(Lee Douglas & Justin Van Der Volgen)によるこれでもかと狂い咲くロング・ブレイクが強烈過ぎるリミックス、めちゃくちゃ気合の入った傑作リミックスです。大推薦!!

2

ACKKY

ACKKY COMPOSITION EP »COMMENT GET MUSIC
待望の1stアルバム「Composition」から先行シングルカット!ソロ作品のリリースを待たれてたアーティストの一人、Ackkyが満を持して送るオリジナル作品からの選りすぐりのフロア・ユース・トラック4曲を収録!

3

JOHN LEGEND & THE ROOTS

JOHN LEGEND & THE ROOTS WAKE UP! »COMMENT GET MUSIC
John LegendとThe Rootsが送る珠玉のソウル・カヴァー・アルバム!CommonやMelanie Fiona、更にCL Smooth(!)等HipHop/R&Bアーティストも参加した、70'sソウルの名曲が現代に伝えるメッセージに溢れた一枚!

4

SHORTSTUFF

SHORTSTUFF SUMMER OF SHORTSTUFF PART 3 »COMMENT GET MUSIC
☆大推薦☆当店大ヒットの箱庭チャーミング・ダブステップ10"シリーズ第3弾!!BracklesやGeiomらとのタッグ・リリースでもお馴染みの天才Shortstuff。カラフル電子音とタイトなステッピー・ビーツ、断片ヴォイスが交差するキラーB1を搭載です!!

5

DIPLO & LIL JON

DIPLO & LIL JON U DON'T LIKE ME »COMMENT GET MUSIC

6

CRUE-L GRAND ORCHESTRA

CRUE-L GRAND ORCHESTRA BARBARELLA »COMMENT GET MUSIC
これは!!ジェーン・フォンダ主演の古典お色気カルトSF映画『Barbarella』カヴァー。絶対マストです!!衝撃の新曲はお洒落サントラ・クラシック『Barbarella』テーマのカヴァー!! あの究極のサバーバン・ソフト・ロッキン・サウンドを超極上のバレアリック・ハウスに。高揚感で銀河を駆け巡る至福の仕上がり!!c/wには"Candy Mountain~"のEddie C Remixを2Ver.収録。

7

ONRA

ONRA THE ONE FEAT. T3 & WAAJEED »COMMENT GET MUSIC
Waajeedリミックスを収録したあの一枚が、今度はジャケ付きで登場しました!目玉は何と言ってもWaajeedによるリミックス(しかも2Ver.)でしょう! フランスとデトロイトを繋いだ最高峰の一枚です。

8

AEREA NEGROT

AEREA NEGROT ALL I WANNA DO »COMMENT GET MUSIC
☆大推薦☆大人気の音響ミニマリストEfdeminによるシカゴ印リミックスも搭載!!女帝Ellen Allien率いる名門ビチコンより、オペラを愛する'80年生まれの才媛Aerea Negrotがデビュー。Hard Tonから戸川純ファンまで、確実にチェックを!!

9

EDWYN COLLINS

EDWYN COLLINS LOSING SLEEP »COMMENT GET MUSIC
これぞネオアコ魂!!復活後初レコーディング・アルバムが遂にリリースされました。ネオアコこそが本当に熱い男の音楽。それが理解したければ、ゴッドEdwyn Collinsを聴くべし!!Franz、Cribs、Drumsなど錚々たるメンツが共演・共作した感動の復活アルバム!!

10

DJ SPRINKLES PRESENTS KAMI-SAKUNOBE HOUSE EXPLOSION

DJ SPRINKLES PRESENTS KAMI-SAKUNOBE HOUSE EXPLOSION HOUSE EXPLOSION 1 »COMMENT GET MUSIC
DJ Sprinkles a.k.a. Terre ThaemlitzのSkylax第2弾リリース。'06のK.S.H.E.(Kami-Sakunobe House Explosion)名義アルバム『Routes Not Roots』からの抜粋。日本流通のComatonse版12"(3種)には未収録でアナログ化は今回初となる"Double Secret"(A-2)が目玉トラック。

No Age - ele-king

 シットゲイズとはよくいったもので、彼らが見つめるのはクツではなくてクソ。いわゆるシューゲイザーは、過剰な歪みと軋みによって、純粋性を守ろうという音であり態度である。オリジナル世代はもちろん、忠実なるフォロワー「ネオ・シューゲイザー」にしても同様だ。汚れた世界をシャット・アウトし、深く自分のなかへ潜り込むためのフィード・バック・ギター。ノー・エイジのノイズはそれとは対照的だ。クソのような世界そのもの、である。

 『ノウンズ』に続くサード・フルとなる本作だが、ヴォーカルのレヴェルが全体的に上がっている。曲にもよるが、以前はもっと音に埋もれていた。相変わらず音程の上下の少ない、祝詞のように平板なメロディだが、歌の輪郭が前面に出てくるというのはひとつの変化だ。タイムズ・ニュー・ヴァイキングほど割れてはいないが、ノイジーでストレートなパンク・チューンが目立ち、前作でいえば"ヒア・シュッド・ビー・マイ・ホーム"や"リップト・ニーズ"といった曲の傾向が、より素直に瑞々しく伸ばされている。"フィーバー・ドリーミング"のハードコア、"ディプリーション"の切ない疾走感、他の音を圧倒的に凌駕していくアンセミックなギター・ソロ、寄せてはかえす波のようなギター・ノイズは、滋養と生命に溢れた濁流にも、現代の混沌にも聴こえる。"キャタピラー"などアンビエント・テイストのインタールードもアルバムによい表情を加えている。がアルバムの折り返し点となっている"スキンド"や"ダスティッド"の繊細な叙情性にも驚かされる。
 『ピッチフォーク』に掲載されたインタヴューによれば、昨年の『ルージング・フィーリング・EP』以来長い期間をかけて作ってきたのが本作で、マスタリング・ルームでヴォーカルを録り直すほど、細かく手がかけられているそうだ。こうした試行錯誤がふたりを成長させたという実感も述べられている『エヴリシング・イン・ビトウィーン』、『その期間のすべて』である。

 彼らの活動拠点であるロサンゼルスのアート・スペース〈ザ・スメル〉や、ディーンが運営する〈ポスト・プレゼント・ミディアム〉の周辺を見渡せばわかるように、ブルックリンのアーティなインディ・シーンとも共振する西海岸の沃野......エイヴ・ヴィゴーダやミカ・ミコやラッキー・ドラゴンズ、シルク・フラワーズやハイ・プレイシズ、〈ザ・スメル〉のほうならギャング・ギャング・ダンスや横浜トリエンナーレでも異彩を放ったマルチ・クリエイター、ミランダ・ジュライまで繋がっている一大アンダー・グラウンド・サークル......この豊穣さを思えば、アルバム1枚の評価など相対的にはさして重要なものではないかもしれない。あるいは、彼らの動機と比べたら。
 2年前に彼らは『タイニー・ミックス・テープス』の取材ではこうも語っている。「音楽をやるのはストレートな資本主義に対抗する行為だ。自分たちは決して金のためにバンドをはじめたのではない。ほんの少しでも経済的に見返りがあればラッキーだ。だがそれがなくても続ける。これはやらなくてはならないことなんだ。音楽をやらなくてはならない」
 これはゼロ年代インディ・ミュージック・シーンのムードのひとつを的確に捉え、象徴する発言である。

Shop Chart


1

HARVEY PRESENTS LOCUSSOLUS / Tan Sedan/Throwdown

HARVEY PRESENTS LOCUSSOLUS / Tan Sedan/Throwdown INTERNATIONAL FEEL / URG »COMMENT GET MUSIC
まもなくリリースされる限定コンピCDもかなりの反響を得ているInternational FeelからDJ HarveyのプロジェクトLocussolusによる1枚。ダンサブルに仕上げられたロックなAサイドと、スモーキーに仕上げられたBサイドはヴォーカルとダブ調のインストを収録。限定ジャケット付、お早めにチェックを!

2

DORIAN / ドリアン

DORIAN / ドリアン Melodies Memories FELICITY / JPN »COMMENT GET MUSIC
七尾旅人&やけのはらに続き、アルバムのリリースが熱望されたドリアン待望の1stは、抜群のセンスとポップさで80'sフレイヴァーを散りばめた珠玉のアルバム。完成度の高いトラックは聴けば聴くほど心地よく、どれもが奇跡的なハーモニーとグルーヴを放っています。(今ならディスクユニオン限定CD-Rも付いています)

3

CALM

CALM Calm MUSIC CONCEPTION / JPN »COMMENT GET MUSIC
13年に渡る活動のなかで初のS/Tとしてリリースされる通算6枚目のアルバムは、アーティストというよりも1人の人間の芯の、そのまた奥の部分を共鳴させた60分のやわらかい空間を表現した作品に。ゆったりと流れる時間を意識させ、心を強くヴァイヴさせられるCalm独特の音の揺らめきは間違いなく過去最高の仕上がり、タイムレスに聴くことが出来る1枚。(今ならディスクユニオン限定Live音源収録CD-Rが特典として付きます)

4

EYヨ

EYヨ Sky Size Sea JPN / CD »COMMENT GET MUSIC
昨年リリースの『Cassette Acid Garage Punk Mix』に続きメタモルフォーゼ先行リリースとなったこの1枚はEYEさん本人が言うようにDJ光光光の延長線上に位置する1枚。ジャンルとかではなくて、好き放題にキャンバスからはみ出したようなアーティスティックな選曲をコラージュ的にミックス、使われているトラックが生命を帯びとても躍動的。定位置を決めて聴くことが許されないこの振りの広さを、是非手にして体験してみてください。

5

TERRENCE PARKER

TERRENCE PARKER Detroit Lost Mix Tapes Vol #2 TPARKER MUSIC / US »COMMENT GET MUSIC
デトロイトを代表するオールドスクールDJ TERRENCE PARKERによるローカルオンリー&独占入荷MIX-CD第2弾!本作は96年(今から14年前!)にレコーディングした貴重な音源のCD化。限定100枚とのこと、お早めに!

6

JAMIE 3:26

JAMIE 3:26 Live@Da House Spot Chicago CD1 »COMMENT GET MUSIC
シカゴローカル流通CD入荷!Da House Spot Chicagoで行われたパーティをライヴレコーディングしたミックスCD。アンリリースドEdit満載!3枚同時リリース!Theo Parrishの友人でもあるJAMIE 3:26は80年代のシカゴ"Club AKA'S","Warehouse 3", "The Basement"他、多くの伝説的なクラブにてDJを務め、またMUSIC BOXのパトロンとしてRON HARDYと密接な関係にあり、現在はRobert Williams氏(Music Boxオーナー)がホストを行うシカゴのアンダーグラウンドなパーティーにてDJを務めている、シカゴにおいてその名を知らぬ者はいない重鎮。JAMIEはソウルやディスコが衰退した80年代中期、シカゴハウス形成期とディスコからシカゴハウスへの橋渡し役としてDJとして、様々な形でシーンをサポートし続けてきた重要人物。

7

JAMIE 3:26

JAMIE 3:26 Live@Da House Spot Chicago CD2 JAMIE 3:26 / US »COMMENT GET MUSIC
シカゴローカル流通CD入荷!Da House Spot Chicagoで行われたパーティをライヴレコーディングしたミックスCD。アンリリースドEdit満載!3枚同時リリース!Theo Parrishの友人でもあるJAMIE 3:26は80年代のシカゴ"Club AKA'S","Warehouse 3", "The Basement"他、多くの伝説的なクラブにてDJを務め、またMUSIC BOXのパトロンとしてRON HARDYと密接な関係にあり、現在はRobert Williams氏(Music Boxオーナー)がホストを行うシカゴのアンダーグラウンドなパーティーにてDJを務めている、シカゴにおいてその名を知らぬ者はいない重鎮。JAMIEはソウルやディスコが衰退した80年代中期、シカゴハウス形成期とディスコからシカゴハウスへの橋渡し役としてDJとして、様々な形でシーンをサポートし続けてきた重要人物。

8

JAMIE 3:26

JAMIE 3:26 Live@Da House Spot Chicago CD1 JAMIE 3:26 / US »COMMENT GET MUSIC
シカゴローカル流通CD入荷!Da House Spot Chicagoで行われたパーティをライヴレコーディングしたミックスCD。アンリリースドEdit満載!3枚同時リリース!Theo Parrishの友人でもあるJAMIE 3:26は80年代のシカゴ"Club AKA'S","Warehouse 3", "The Basement"他、多くの伝説的なクラブにてDJを務め、またMUSIC BOXのパトロンとしてRON HARDYと密接な関係にあり、現在はRobert Williams氏(Music Boxオーナー)がホストを行うシカゴのアンダーグラウンドなパーティーにてDJを務めている、シカゴにおいてその名を知らぬ者はいない重鎮。JAMIEはソウルやディスコが衰退した80年代中期、シカゴハウス形成期とディスコからシカゴハウスへの橋渡し役としてDJとして、様々な形でシーンをサポートし続けてきた重要人物。

9

MODESELEKTOR/MODERAT

MODESELEKTOR/MODERAT 50 Weapons Of Choice #2-9 FIFTY WEAPONS / UK »COMMENT GET MUSIC
RadioheadのThom Yorkeからファンだと公言され多方面でブレイクしているModeselektor、またそのModeselektorとApparatのユニットModeratの音源をミステリアスなホワイト盤でリリースするFifty Weaponsから限定盤コンピレーションCDが登場!Boysnoize Recordsからもリリースする次世代アーチストSiriusmoによるダブステップ・リミックスを筆頭に、Housemeister(BPitch Control)鬼才Shackleton(Skull Disco)、Torsten Profrock(exe. Monolake)のユニットT++、M.I.A.のリミキサーも務めるSBTRKTなど豪華なメンツが名を連ねる強力な1枚!

10

RON HARDY

RON HARDY Music Box Classics Collection Volume One PARTEHARDY / US »COMMENT GET MUSIC
庫に眠っていたオープンリールからアナログ化されるも現在廃盤となってしまったRon Hardyの秘蔵エディットMusic Box Vol.1~Vol.4に収録された音源に、今回初蔵出しとなる音源を2曲追加収録したCDコンピレーション!First ChoiceのエディットはTheo ParrishやLarry Heardもプレイ!

Jules Chaz - ele-king

 コブルストーン・ジャズや最近ではディンキーがリクルートしてきたことでも知られるカナダのテック-ハウス・レーベルが方向転換でも考えているのか、アブストラクト系ヒップホップのデビュー・ミニ・アルバムをリリース。全体に映画的な雰囲気が強く漂うインストゥルメンタル・トラックが(アナログでは10曲ほど)並べられ、30分にも満たないヴォリウムにもかかわらず独特の世界観を印象付ける。どこかファンタスティックで、しかし、基調はあくまでもしっとりとしていて、すぐに消えてしまう夢でも見ているような。

『ツイン・ピークス』から様々な断片を縦横にサンプリングした"ブラック・ロッジ"はオリジナルの妖しいムードを活かしたパートがあるかと思えばトロピカルな要素を上手く取り出したりと、かのTVドラマが持っていた多面性をそのまま曲にも移し替えている。また、上がり過ぎないカリビアン・テイストを練りこんだスレンテン風の"ウィピッツ"やどう説明していいのかわからない"93ミリオン・マイルズ"などユーモアのセンスには非常に優れたものがあり、インド映画か何かをカット・アップしたらしい"セイ・サムシン..."やモンド風の発想ではとくに冴え渡るものがある。見世物小屋的な感性といえばいいのか、予想外のヒップホップ・サウンドが見せてくれる素敵なイリュージョンは聴いても聴いてもどんどん耳からこぼれ落ちていく。

 アナログとダウンロードを併用するというリリース形態が定着してきたからか、これまでCDのキャパシティに引きづられてきたような収録時間のアルバム・リリースは減ってきて、今年の初めに話題になったウォッシュト・アウトもそうだったけれど、パースウィート・グルーヴスやUSガールズなど、自由気ままな長さでアルバムをつくる人が増えてきた(石野卓球の判断もこれらと似たようなものか)。作品にはそれぞれ適正なスケールがあるはずで、それらがマッチしているに越したことはない。短いからといって、それだけでインパクトが落ちてしまうわけでもない。
 
 ちなみに今年はスターキーやオリオールなど従来通りのフル・サイズでつくられたアルバムでも期待外れのものは少なくなく、とくにヒップホップではオンラに思いっきり肩透かしを食らわされてしまったので、どの辺りを注意して見ていればいいのかよくわからなくなって、それがまた楽しいなーという感じもありましたけれど、とりあえず、この人とポール・ホワイト、それからシュロウモはもっと聴きたいかも。

pAradice (DUNE / △) - ele-king

DUNEで聴く10曲


1
Kip Hanrahan - A Poker Game; Luck Inverts Itself; Four Swimmers - American Clave

2
Dorothy Ashby - The moving finger - Cadet

3
Fumi - Better Way(Mustardspoon Mix) - Tongue & Groove

4
Jah Wobble - Amor - Island

5
Jorge Ben Jor - Ponta de lanca africano (Umbabarauma) - Universal Music

6
Lalo Schifrin - No One Home - Tabu

7
Kotey Extra Band - Sooner Or Later(Original Mix) - Bear Funk

8
Montana Sextex Featuring Nadiyah - Who Needs Enemies (With a Friend Like You) (Club Mix) - Virgin

9
Rah Band - Perfumed Garden

10
Jennifer Lara - Love and Harmony - Studio One
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