「IR」と一致するもの

Chart by JETSET 2010.12.27 - ele-king

Shop Chart


1

DISCO 3000

DISCO 3000 HIT & RUN LOVER / THE NELSON HIGHRISE (SECTOR ONE) »COMMENT GET MUSIC
Erol Alkanによる匿名リエディット"Disco 3000"第2弾です。Dusty Springfield"That's the Kind of Love I've Got for You"ネタの'09年の第1弾もこの手のリエディット物としては異例の爆発的ヒットでしたが、今回もかなりのポテンシャルを秘めた一枚です!!

2

G.RINA

G.RINA MASHED PIECES #2 VINYL EP »COMMENT GET MUSIC
国産辺境ビートが超ポップに暴れまわる最高ニュー・アルバムから、アナログ盤EPがリリース!!当店大人気のSSW、G.Rinaさんが、今最も面白い国内トラックメイカーとコラボしたニュー・アルバム『Mashed Pieces #2』からのアナログ盤!Luvraw & BTB、TofubeatsにBeta Panama、さらにE-MuraにSkyfishがガチンコでせめぎ合う強力作!

3

ILLUM SPHERE

ILLUM SPHERE THE PLAN IS DEAD »COMMENT GET MUSIC
またもハズレ無し! Illum Sphereの5トラックス12"が登場。ポスト・ダブステップ~ウォンキーを経由して今作もキレにキレた楽曲が揃っています! 特に、A-2やB-1のような攻めたトラックは必聴です!

4

TIME & SPACE MACHINE

TIME & SPACE MACHINE VOLUME THREE »COMMENT GET MUSIC
お馴染みRichard Norris(Beyond The Wizards Sleeve)によるソロ・ユニット、久々のリエディット・リリース!!2010年はTirkから1st.アルバム『Set Phaser to Stun』を発表して絶好調のThe Time & Space Machineですが、久々のリエディット集もやはり壮絶。ファズ・ギター、シタール、その他諸々なんでもこい!のサイケ闇鍋状態!!

5

FLAKO

FLAKO REAL THANG / YOU WANNA TAKE THIS »COMMENT GET MUSIC
シリーズ第9弾は、注目のジャーマン・ビートメイカーFlakoの超絶リミックス!Erykah Badu"Real Thang"をA-Side、そしてB-SideにはOh No & Kaziによる"You Wanna Take This"のリワークを収録!

6

KENNETH BAGER EXPERIENCE

KENNETH BAGER EXPERIENCE FRAGMENT 2 »COMMENT GET MUSIC
至福の音とはまさにこのこと。スーパー・ビューティフル・チルアウト・ディスコ特大傑作!!素晴らしすぎ激烈オススメ盤★Julee Cruiseの透き通るヴォーカルと優しいアコギ、ピースフルに蕩けるシンセ、柔らかく高揚するディスコ・ビート。これが天国じゃないわけがない!!

7

KOOL DJ DUST

KOOL DJ DUST DISCOFIL DESPERADOS PRESENTS »COMMENT GET MUSIC
Skweee生みの親Daniel SavioことKool DJ Dustによる最高のネタが詰まったリエディット作品!!主宰のServiceからはCos/Mesの7"をリリース、Beats In Spaceに挙がったミックスは何がなんだか判らなくて最高だった、そして最近では数々のスクウィー7"を世界各国からリリースと、要するにセンス抜群なスウェーデンの先輩、Kool DJ Dust師によるこれまたビンビンにいきり立ったセンス炸裂のリエディット3トラックス!!

8

DJ NATURE

DJ NATURE SUNTOUCHER REMIX PT.1 »COMMENT GET MUSIC
ex. Wild Bunchの生ける伝説DJ Milo a.k.a. DJ Natureによる新作EP pt.1!!。DJ Mil'o名義での03年リリース・アルバム"Suntoucher"の収録楽曲を、DJ Nature名義にてリワークを施した1枚です。

9

DJ NATURE

DJ NATURE SUNTOUCHER REMIX PT.2 »COMMENT GET MUSIC
ex. Wild Bunchの生ける伝説DJ Milo a.k.a. DJ Natureによる新作EP pt.1!!。DJ Mil'o名義での03年リリース・アルバム"Suntoucher"の収録楽曲を、DJ Nature名義にてリワークを施した1枚です。

10

DAFT PUNK

DAFT PUNK TRON LEGACY »COMMENT GET MUSIC
話題騒然"Tron:Legacy"サントラから、6曲を抜粋したサンプラー・プロモ・12インチ!!既に人気沸騰のキラー・トラック"Drezzed"もモチロン収録。"Human After All"以来約5年ぶりのDaft Punkのフル・アルバムとしても絶対注目です!

DJ Yogurt / DJ ヨーグルト (Upset Recordings) - ele-king

2010年秋以後にゲットしたレコードの中から10枚。


1
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 - 機嫌なおしておくれよREMIX - Upset Recordings-Sneeker Blues Record-Jet Set

2
シグナレス - y.s.s.p.(DJ Yogurt&Koyas Remix) - Felicity

3
ジェブスキ - Still - P.A.D.

4
Bob Holroyd - African Drug(Four Tet Remix) - Phonica

5
Daddy Mckane - Say The Word(Big Daddy's Rebel Dub) - Not Safe For Work

6
Serena Maneesh - Ayisha Abyss(Lindstrom Remix) - 4AD

7
Maxime Dangles - Astroneff - Skryptom

8
Passarani & Sacco - Flora(Original) - Desolat

9
Seahawks VS Bad Drawn Boy - You Lied(Lies And Manipulation) - UNKNOWN

10
Pastor T.L.Barrett And The Youth For Christ Choir Sings! - Like A Ship...(Without A Sail) - Light In The Attic Records

Nearest 10


1
VX (Virgil Enzinger & Xavier Morel) - Fiction Remixes Part 2 - Nachtstrom Schallplatten

2
Lucy - Beautiful People - Mote Evolver

3
SAWLIN & MOERBECK - #3 - Vault Series

4
TRAVERSABLE WORMHOLE - The Remixes PT.05 - CLR

5
CLAUDIO PRC - Clear Depth EP - PROLOGUE

6
Jichael Mackson - Just In Time - Musique Risquee

7
GUMMIHZ & NIKOLA GALA - Sapfo - Claap

8
Grand High Priest - Jimmy Go Boom - We-Ze

9
Bakey Ustl - EP1 - Unthank

10
V.A. - 10 Years Anniversary Pt#1 - Neroli

DJ FUKUBA (Smoker, Gallery, Junk) - ele-king

ティーンエイジなボクのハートに深い爪痕を残した愛しの10曲 "ディスコ編"


1
Leif Garrett - I Was Made For Dancin' - Atlantic

2
Claudja Barry - Boogie Woogie Dancin'Shoes - Chrysalis

3
Skatt Bros. - Walk The Night - Casablanca

4
Gazebo - Lunatic - Quality

5
Philip Bailey&Phil Collins - Eazy Lover - CBS Sony

6
Magazine 60 - Don Quichotte - Baja

7
Evelyn Thomas - High Energy - TSR

8
Expose - Point of No Return - Arista

9
Lime - Unexpected Lovers - TSR

10
Mary Jane Girls - In My House - Motown

大石始 (EL PARRANDERO) - ele-king

2010年によくかけた10曲


1
Systema Solar - Mi Colombia - Chusma

2
Bomba Estereo - Fuego - Nacional

3
風祭堅太 - Alasca - Rudiments

4
La Troba Kung-Fu - Maria Hernandez - Chesapik

5
Ai, Ai, Ai - Bar La Rumba - Propaganda Pel Fet

6
Gertrudis Vs. Toy Selectah - Mundo Uaka (Toy Selecath Remix) - Lovemonk

7
Sergent Garcia - Yo Soy Salsamuffin - White

8
Sunlightsquare Latin Combo - I Believe In Miracle - Sunlightsquare

9
Los Rakas - Abrazame (Uproot Andy Mix) - White

10
やけのはら - I REMEMBER SUMMER DAYS - felicity

Eskmo - ele-king

2010年の僕のトップ10アルバム


1
Actress - Splazsh
ここにあるローファイ・プロダクションが大好きだ。

2
Big Boi / Sir Lucious Left Foot- The Son of Chico Dusty
まったく非のつけどころのないアルバム。歌詞、メロディ、完璧だ。

3
Beach House - Teen Dream
大気のようで、ドリミーな音楽。僕を故郷に導く。

4
Fourtet - The Is Love In You
優美なメロディの船に乗ろう。

5
Flying Lotus - Cosmogramma
本当にぶっ飛んだ。彼の才能の高さを証明した作品。

6
Jonsi - Go
僕は2010年にジョニスのライヴを2回観た。どちらも驚くべきほどダイナミックで、開かれていた。

7
Ninja Tune XX Box Set
自分がこのレーベルから出せたことを誇りに思う。2010年、もっとも大きなことのひとつだった。

8
St Vincent - Actor
気まぐれで、魅力的で、ユニーク。彼女はものすごい情熱家だ。

9
Wildbirds and Peacedrums - Rivers
とても大きくてヘヴィーな作品。もうすぐ人びとは注目するはずだ。

10
Yeasayer - Odd Blood
いくつかの曲がものすごく僕に訴える。ものすごく好きだ。

Big Boi - ele-king

 これぞファンクの芸術である。ビッグ・ボーイの、騒々しくいかがわしいソロ・デビュー・アルバム『サー・ルシャス・レフト・フット:ザ・サン・オブ・チコ・ダスティ(Sir Lucious Left Foot: The Son of Chico Dusty)』は、ヒップホップ世代による未来派ゲットー・ファンクの最高峰である。Pファンク、ソウル、ジャズ、サルサ、レゲエ、ゴスペル、R&B、ブルース、サイケデリックによる狂乱の宴である。最初に断っておくが、この原稿ではファンクという単語を連発するが、それは仕方ない。なぜなら、そういう音楽だから! この最高に快楽的でイカれたヒップホップを聴いていると、無性に胸がわくわくしてきて、ひとり部屋のなかで踊り出してしまう。そして、「ああ、黒人音楽が好きで良かった」と性懲りもなく反芻する。あのジョージ・クリントンも参加している。ビッグ・ボーイの陽気な高笑いが、マザー・シップの操縦席から聴こえてくるようだ。ワッハッハッハッハッハ!

 冗談はさておいて、ビッグ・ボーイことアントワン・パットンとアウトキャストのこれまでの歩みをざっと振り返っておこう。75年に生まれたビッグ・ボーイは、90年代初頭、ジョージア州アトランタで高校の同級生だったアンドレ3000ことアンドレ・ベンジャミンとアウトキャストを結成する。プロデューサー・チーム、オーガナイズド・ノイズのリコ・ウェイドから才能を見出された彼らは、94年に『Southernplayalisticadillacmuzik(邦題:ストリートの掟)』でデビューする。続く2作目『ATLiens(邦題:反逆のアトランタ)』(96年)は、ブッシュが唱えた新世界秩序のパラノイア、高度なテクノロジーによる監視社会の進行、右派愛国運動家の陰謀論の流行、『Xファイル』が描く悲観主義の拡がりといった時代的背景のなかで制作され、一転してダークなアルバムに仕上がっている。僕は、アウトキャストのこういったシリアスな態度も嫌いじゃない。ヒップホップが急激に商業化し、パフ・ダディのような商売人がアメリカの資本主義社会で成り上がろうとしていたのとは対照的である。"反逆のアトランタ"という邦題が付けられたのはそういう背景もあったのだろう。

 2作目の閉塞感を打ち破り、Pファンク、サイケデリック・ロック、ソウル、ジャズ、ゴスペル、ブルースといったいくつもの黒人音楽をぶちこんだ3作目『アクエミナイ』(98年)は、アメリカのヒップホップ専門誌『ザ・ソース』のレヴューにおいてマイク5本という最高の評価を与えられる。そして、その路線でさらにご機嫌なエナジーを爆発させ、混交的なゲットー・ファンクの美学を完成させた『スタンコニーヤ』(00年)は非の打ちどころがないほど格好良く、当時流行していたギャングスタ・ラップの暴力性から距離を置いた点も批評家から評価された。そして、このいかがわしい乱痴気騒ぎのなかに、反米的なメッセージを忍ばせているのもさすがである。このアルバムは第44回グラミー賞のベスト・ラップ・アルバムにも輝いているが、マイアミ・ベースとサイケデリック・ロックとゴスベルの出会いとでも言うべき「B.O.B.」のテンションは凄まじく、アウトキャストが愉快な音の革新主義者であることを明快に証明したと言える。

 それから3年、レイヴ・サウンドを大胆に取り入れた、ビッグ・ボーイとアンドレ3000によるダブル・アルバム『スピーカーボックス/ザ・ラヴ・ビロウ』でアウトキャストは同時代のBボーイのみならず、多くの革新派のアーティストでさえ手に負えない領域まで到達し、ついにグラミー賞でアルバム・オブ・ザ・イヤーまで獲得する。ここでは、ポップとアヴァンギャルドの幸福な融合が実現しているわけだ。USのチャート・アクションで大成功を収めた"ヘイ・ヤ!""ザ・ウェイ・ユー・ムーヴ"といった軽快なブラック・ポップも素晴らしいが、アンドレ3000がプロデュースした、マイアミ・ベースとスウィート・ソウルをレイヴィーに加速させた"ゲットー・ミュージック"の変態性と言ったら、興奮のあまり笑ってしまう。L?K?Oのようなアヴァン・ポップなDJにクラブのピークタイムにプレイしてもらいたい曲だ。

 ビッグ・ボーイは、『スピーカーボックス/ザ・ラヴ・ビロウ』において、ラッパーとしてだけではなく、プロデューサーとしてもその音楽的才能を十二分に発揮している。実際のところ、『サー・ルシャス・レフト・フット』は『スピーカーボックス/ザ・ラヴ・ビロウ』の延長線上にある。アウトキャストは、06年に彼らが出演した同名映画のサウンドトラック『アイドルワイルド』をリリースしているが、ここで紹介した作品のどれもがいまだ古びていない。時間とお金と関心があれば、ぜひ聴いて欲しい。そして、『サー・ルシャス・レフト・フット』のできは、これまでアウトキャストを追ってきたファンの予測とここでビッグ・ボーイにはじめて関心を持ったリスナーの期待をきっと裏切らないだろう。

 アルバムは物悲しい口笛とPファンク風のおどけたピアノとワウ・ギター、そしてザップ流のトーク・ボックスが絡み合う不気味なイントロ"フィール・ミー(Feel Me)"から幕を開ける。続く2曲目"ダディ・ファット・サックス(Daddy Fat Sax)"はGファンクの未来系だが、ビッグ・ボーイがドクター・ドレを敬愛しているのは有名な話である。"シャッターバッグ(Shutterbugg)"は極彩色のサイバー・エレクトロ・ファンクで、ここでもトーク・ボークスが絶妙なスパイスを加え、唐突に男女のヴォーカルのユニゾンによるソウル・・・ソウル"バック・トゥ・ライフ"のフレーズが挿入される瞬間がある。これだけはちゃめちゃなことをやって、生楽器を含むさまざまなサウンドが有機的に絡み合い、楽曲の構成として破綻していないことに驚かされる。『ピッチフォーク』は「THE TOP OF 100 TRACKS OF 2010」の5位にこの曲を選んでいるが、しかし、まだまだこれは序の口なのだ。"ジェネラル・パットン(General Patton)"ではオペラ『アイーダ』で演奏される厳かな凱旋行進曲"Vieni,o guerriero vindice"(サッカー番組でもときどき使われるあの曲です!)をサンプリングし、ダーティ・サウスの不良たちを祝福するクワイアへ変換してしまっている。ハハハハハ、これはある人たちからしたらある意味冒涜でしょうね。さらに、アンドレ3000がプロデュースした"ユー・エイント・ノー・DJ(You Ain't No DJ)"は、ミッシー・エリオットがサイボトロンを引用した"ルーズ・コントロール"のBPMを落としたかのようなスロー・ファンクである。ジェイミー・フォックスとの"ハッスル・ブラッド(Hustle Blood)"やジャネル・モネイとの"ビー・スティル(Be Still)"といったセクシーなR&Bテイストの曲には背筋がゾクゾクする。

 オーガナイズド・ノイズやリル・ジョン、ロイヤル・フラッシュからサラーム・レミまで、多彩な面子がプロデューサーとして起用されている。しかし、エクゼクティヴ・プロデューサーをビッグ・ボーイ自身が務めているからだろう、この狂乱のファンクの宴は見事な統一感を保っている。また、ビッグ・ボーイはラッパーとしてもキレまくっている。キャデラックとマリファナとセックスと高級ストリップ・クラブとハスリング、あるいはアクセントとしての社会的発言について、伸縮自在のフロウとライムを駆使して、ときに滑稽に、ときに挑発的に強烈なラップをくり出す。英詞から憶測するにそういうことをラップしているが、仮に間違っていたら謝るしかない。ハハハ......。同じくアトランタを拠点とするT.I.やグッチ・メイン、B.o.Bやベテランの元祖ピンプ・ラッパー、トゥー・ショートといった灰汁の強いゲストたちがずらりと並んでいるが、それでもこの匂い立つブラック・ゲットー・スタイルの世界の主役はあくまでもビッグ・ボーイである。まったく隙がないという意味においては、ドレイクの『サンクス・ミー・レイター』と同じである。

 セールス的には『スピーカーボックス/ザ・ラヴ・ビロウ』に遠く及ばないだろう。日本盤も出ていない。僕は別にそこに関して悲観も楽観もしていない。そういう時代であるとしか言いようがない。まあ、野暮な上に杜撰な条例で性表現や生き方を規制しようとするこの国のお偉方には、こういう淫らな表現の奥底にある生を肯定するエネルギーをたまには体感して欲しいと思いますけどね。いずれにせよ、『サー・ルシャス・レフト・フット:ザ・サン・オブ・チコ・ダスティ』を聴けて、オレは幸せだ!

yone-ko (CABARET / Runch / Mussen Project Records) - ele-king

2010年の10枚


1
V.A - The Users And The Gadgets - gadgets

2
conforce - Love Hate - meanwhile

3
HIROSHI MOROHASHI - No Form - Shield Records

4
Shakedown - At Night (Martin Buttrich Dub) - 200

5
Silicon Soul - Candy Love - SOMA

6
Rhythm Plate - Lean(Atjazz remix) - Mantis Recordings

7
PALDRAME -Prebold - Communique USA

8
STATIC DRUM - Static Drum Part 2 - STATIC DRUM

9
Move D & Benjamin Brunn - Melons - Smallville

10
King Kooba - Fooling Myself(Derrick Carter Remix) - OM Records

LA Vampires - ele-king

 ジェイムズ・フェラーロとの90210やテスト・アイシクル(ドミノ)のメンバーでもあるサム・マーリングことサム・E・デインジャーことサム・マーランことサム・メランがイクスプローラーズの名義で昨09年にリリースした『バーミューダ・トライアングル』はドローンに神秘性を持たようとしたサウンドとしてなかば成功し、あとの半分はどうでもいい仕上がりだった。フラッシュバック・リポジトリーや最近ではアウター・リミッツ・リコーディングスなど、どうやら同じ名義では二度とリリースを重ねないというポリシーを持っているらしき彼がその次に目立ったのはマトリックス・メタルズの名義でリリースした『フラミンゴ・ブリーズ』で、ここではドローンには必ずしもこだわらないさまざまな趣向のサウンドが凝らされ、ときに眩暈を誘うループや70年代のウエスト・コースト・サウンドが素材として奇妙な変形を被っていた。これもなかばは成功し、残りはどうでもよかった。悪くいえばアイディアの垂れ流しのような人である。それもけっこうなグッド・アイディアを。

 5人の女性たちによるサイケデリック・ロック・バンドとしてスタートし、これまでにローブドアとの『ハンテッド・ギャザリング』やゴングを真面目にしたような『アイランド・ダイモンズ』など、凄絶なトリップ・ミュージックを量産してきたポカホーンテッドが早い時期にベサニー・コセンティーノとアマンダ・ブラウンのふたりだけとなり、トライバル・リズムを強調した『メイク・イット・リアル』を最後に解散すると、ウェイヴスのネイサン・ウイリアムズとラヴラヴだという前者は一転してサーフ・ロックのベスト・コーストに、そして、後者はLAヴァンパイアーズとしてポカホーンテッドのサウンドを大筋で引き継いでいく(ホーンテッド→ヴァンパイアだしね)。そして、後者にはリズム要員としてマトリックス・メタルズの名前が大きくクレジットされていた。これは気になる組み合わせである。ジャケット・デザインは完全に失敗だと思ったけれど、ある種の脈絡の上に乗ってしまった者としては手に取らないわけにはいかない。手に取ったものはそのままレジに運ばれていく。そして、チャッキーンと音がする(ベスト・コーストも悪くはない。最初はブロンディのように聴こえ、5回以上聴くと、それがゴーゴーズと見分けがつかなくなってくる。「ベスト・コーストはどうやって世界を支配するの?」と訊かれたベサニー・コセンティーノは「みんなにネコをあげる」と答えていた。う~ん、ゴーゴーズだ......。ネコの名前はちなみにランナウェイ)。

『メイク・イット・リアル』に対する皮肉なのか(?)『とても現実的ではない』と題されたデビュー・アルバムはのっけからヘヴィなリズムで、これまでとは少し違う顔を覗かせる。あるいは『メイク・イット・リアル』にゲストで参加していたサン・アロウの影響が強く感じられ、ひとりになったことでファンクに集中しようとするブラウンが確認できる。ポカホーンテッドについて、かつてブラウンは、シャーディとファンカデリックが出会った新しいトーキング・ヘッズだと語っていたことがあり、サン・フランシスコではもっとも早くP・ファンクをサンプリングしていたディジタル・アンダーグラウンドから"キッス・ユー・バック"の歌詞を引用して歌っているように聴こえる曲も散見できる(ハウ・ウッド・ユー・ノウ)。ファンクのリズムにのせて奏でられるメロディや断片的なSEはとても幻想的で、なるほどどこを取っても「現実的ではない」。これまで外に向かって強く押し出されていたサイケデリックは内側に向きを変え、イメージの豊かさはかつてのそれを軽く凌駕する。サン・アロウのセンスがもっとも強く出た"ベルリン・ベイビー"は重心を低く取ったリズムがそれこそ助走を思わせ、どこか空に舞い上がっていくようなエンディング=タイトル曲までファンタジーは途切れない。ふわふわふわふわと、それはどこまでも続いていく。

 カリフォルニアはいまや、セカンド・ウエスト・コースト・リヴォルーションを迎えている。レイヴ・カルチャーのときはそれほど反応がよかったとは思えないカリフォルニアがいまはサイケデリック全盛である。どのジャンルを見てもそうだし、デッド・ケネディーズが復活する予兆はない。チルウェイヴのレーベルかと思っていた〈ライフズ・ブラッド〉からリリースされたプリグナント=妊娠ことダニエル・トゥルードーのデビュー・アルバムも大人しかったのは最初の2曲だけで、途中からトロピカルを気取ったオウテカをエレクトロなハーバートがリミックスしたような展開になり、どんどん手が付けられなくなっていく(つーか、最初だけ大人しくする意味がわからない。しかもAサイドだけアナログ盤の中心から針が外側に移動するリヴァース式になっているというのも単に入り口がわかりにくいだけ)。

 サイケデリック・ミュージックにフォーマットはない。マニュエル・ゲッチングのように陶酔的なサウンドもあればノイ!のようにナンセンスで責め倒すものも需要はある。プリグナントのそれは怖ろしく後者を彷彿とさせはするものの、ゼロ年代に起きたことを玉手箱のように圧縮し、また、大胆なカット・アップでそれらをシームレスに貼り合わせることで、時代の変化は歴然と明らかになっている。あるいは、それをあまりにも躁状態のなかで実践しているために、ゆっくりと考える時間さえ与えてもらえない。そう、もしもピンク・フロイド初期の"シー・エミリー・プレイ"や"アーノルド・レイン"をマウス・オン・マースがカヴァーしたら......とかなんとか。

 2010年に『ニュー・スレイヴ』を発表した、いまどき希有な、怒りのこもったハードコアなジャズとミニマルを爆発させるニューヨークのアンダーグラウンドの脅威、ジーズがやって来る! それも年末に......。
 これでもう、年末は帰省している場合ではないことがわかった。以下、詳細です。

UNIT 2010 to 2011 (2010.12.31 FRI)
LIVE
PERFORMANCE
Zs (from NY, The Social Registry)
KIRIHITO (P-Vine Records)
and more
DJ KENJI TAKIMI (LUGER E-GO / CRUE-L)
TEN (STERNE / ERR)
KENTARO IWAKI (DUB ARCHANOID TRIM / BLOWMAN)
VJ SAKOTA HARUKA
SALOON(B3F) "who is rodriguez ? Lr - NYE Special Edition -"
DJ Steve Bicknell (from London, LOST / Spacebase / Cosmic)
Miyabi (PLUS)
UNICE (B1F CAFE) "delight emotion floor"
LIVE
PERFORMANCE
FilFla (WEATHER / HEADZ / PLOP)
DJ L?K?O
タカラダミチノブ (HONCHO SOUND)
Ametsub
Hiyoshi (Global Chillage)
presented byUNIT in association with root & branch
OPEN/START 21:00
CHARGE ADV.4,000yen/W.FLYER 4,500yen/DOOR 5,000yen
※未成年者の入場不可・要顔写真付きID
TICKET

チケットぴあ 0570-02-9999 [P]126-123
ローソン [L]74292
e+

STORE
[渋谷]
● TOWER RECORDS 渋谷店
● diskunion 渋谷 CLUB MUSIC SHOP
● diskunion 渋谷ロック館
● GANBAN
● Lighthouse Records
● TECHNIQUE
[新宿]
● TOWER RECORDS 新宿店
● diskunion 新宿 CLUB MUSIC SHOP
● diskunion 新宿本館6Fインディ/オルタナティヴロックフロア
● LOS APSON?
[お茶の水]
● diskunion お茶の水駅前店
[吉祥寺]
● diskunion 吉祥寺店
[下北沢]
● diskunion 下北沢CLUB MUSIC SHOP
● diskunion 下北沢店
● JET SET
● warszawa
[高円寺]
● small music

HP https://www.unit-tokyo.com/

Zs (ジーズ)
サックス奏者/作曲家のSam Hilmer(サム・ヒルマー)によって2000年に結成されたZsは、その10年に渡る活動の中で、デュオからセクステットまで自在に形態を変化させつつ、Ben Greenberg(ベン・グリーンバーグ)、Tony Lowe(トニー・ロウ)、Ian Antonio(イアン・アントニオ)らの核メンバーと共に、ラディカルな地下活動を続けてきた。

ノー・ウェイヴ、フリージャズ、ノイズ、ポスト・ミニマリズム、電子音楽、即興演奏等の広大な領域を大胆に横断しながら、肉体的な意味でも精神的な意味でも過激に限界へと挑戦するサウンドが非常に高く評価されている。既存の楽器マニピュレートの域を拡張するユニークな演奏テクニックと、ほとんどテレパシーのようなバンドの呼吸によるコミュニケーションに裏付けられたライヴの強烈さによって叩き出されるその音は、たとえばかつてBattlesの音楽を形容する際に用いられた、「数学と暴力の融合」の発展型にして緻密にリズムを微分するフレーズと限界まで緊張感を高める暴虐性の混交であり、また例えばそれは、ライヒの執拗な反復とフリージャズの覚醒をハードコアへと織り交ぜた激烈なアップデートである。

バンドはこれまで、The Social Registry、Torubleman UnlimitedやPlanaria、Three One Gといったレーベルから作品を発表してきており、まずは2007年にPlanariaから発表されたセカンド・アルバム『Arms』によって、ここ日本でも大きく注目された(アルバムは日本ではPlanchaによって日本盤仕様で発売されている)。ジャズとマスロックの融合を完成させたこのアルバムに続き、さらに今年2010年にはGang Gang DanceやGrowingを擁する最新型NYアヴァンの牙城、The Social Registryから、フル・アルバムとしては3枚目となる『New Slaves』(日本ではPower Shovel Audioより12/15に、リミックス盤を加えたスペシャル・パッケージにて発売)をリリース。より肉体的なハードコア性とほとんど怒りにも似た感情の爆発、そして新たに独創的なエレクトロニクスの導入を果たし、"エクスペリメンタル・ミュージックの新たなディケイドの幕開け""ニューヨークでもっとも強力なアヴァン・バンドのひとつ -New York Times-"と絶賛された。スリリングで複雑で精緻で、なおかつ理屈抜きに叩きのめされるサウンドをこの初来日で是非体験してください!

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369