![]() 小川充 CLUB JAZZ definitive 1984-2015 (ele-king books) 定価:2600円(+税) ※5月29日発売 |
ele-kingがお送りする好評ディスク・ガイド“definitive”シリーズ第4 弾は、『クラブ・ジャズ・ディフィニティヴ 1984-2015』。著者はこのジャンルの第一人者、小川充です。
そもそもクラブ・ジャズとは何でしょう。実はこのターム、ネオアコと同様に日本でのみ通用する和製英語なのです。
DJカルチャー以降のレア・グルーヴ、アシッド・ジャズ、トリップ・ホップ、アブストラクト、ニュー・ジャズ/フューチャー・ジャズ……をひと括りにクラブ・ジャズとするばかりでなく、ニューウェイヴ、ヒップホップ、R&B、ハウス、テクノ、ドラムンベース、IDM、ダブステップなどなど、クラブのスタイルにジャズ/ソウルが注がれたときにもこのタームは使われています。多かれ少なかれ、ブラック・ミュージック/ラテン・ミュージック/アフロ・ミュージックの要素が混ざっています。実に感覚的なタームですが、基本的にはレア・グルーヴ/アシッド・ジャズの流れから来ています。
ナイトクラブでジャズで踊ることが若者文化として大衆化されたのは、UKが最初でした。ポップの土壌において、その重要なきっかけとなったのがスタイル・カウンシルとワーキング・ウィークであり、EBTGやシャーデーです。ここにレア・グルーヴが流れ込み、やがてセカンド・サマー・オブ・ラヴが絡んで来ます。それがアシッド・ジャズへと展開します。レア・グルーヴとはかんたんに言えばファンクですが、アシッド・ジャズとはクラブ・ミュージックの折衷主義のUKソウル的な表出でした。そこにはヒップホップ/ハウス/レア・グルーヴが混ざっています。
アシッド・ジャズは、アシッド・ハウスとは別の、クラブ・ミュージックにとってもうひとつの重要な水脈を用意しました。日本ではテクノがすごかったとよく言われていますが、実はそのテクノと双璧をなすほど……いや、少なくとも1991年~1992年の時点ではテクノ以上に猛威となっていたのがアシッド・ジャズのシーンです。商業的にも成功していました。だから日本には国際舞台で評価されているアシッド・ジャズの作品が数多くあります。リキッドルームの大晦日を担当していたのは、石野卓球たちの前はUFOだったことを忘れないで下さい。
『クラブ・ジャズ・ディフィニティヴ』を見れば、クラブ・ジャズ30年の歴史(縦軸)と一緒に、そのエクレクティックなさまの、横の広がりもよくわかると思います。90年代初頭の渋谷系にもヒントを与えたモッズ系ニューウェイヴ、温かくソウルフルなクラブ・サウンド、黒くファンキーなハウス・ミュージック、スタイリッシュで洒落たダンス、あるいはテクノにせよダブステップにせよ、そのスタイルが成熟していったときの成果の数々がクラブ・ジャズと括られました。
増ページで1000枚以上を紹介する、小川充、入魂の一冊です。渋谷宇田川町のDMRのジャズのコーナーに足繁く通っていた人はもちろんのこと、近年のマーラの活動、あるいはフライング・ロータスやロバート・グラスパーあたりに興味を持っている人はぜひ手にとってください。(もちろん、初回は電子書籍アクセスキー付きです)






東京ベルリンを拠点に活躍するアーティスト。写真家、芸妓、ミュージシャン、モデルなど多彩な顔を持つ。自身の日常を幻想的な色彩で切り取る写真やコラージュ、またこうした要素に音楽や立体表現を加えたインスタレーションを発表する。パレ・ド・トーキョーなどの個展、展覧会多数。ボーカルとしてdaisy chainsaw、Panacea、Kai Althoff、Mayo Thompson、Jonathan Bepler、Terre Thaemlitz、秋田昌美、中原昌也となどとコラボレーションする。tony conrad と舞台音楽で共演したり、bernhard willhelmのショウでライブパフォーマンス、そしてJürgen Paapeとカバーしたjoe le taxiはSoulwaxの2ManyDjsに使われ大ヒットした。写真作品集に『ハナヨメ』『MAGMA』『berlin』、音楽アルバム『 Gift /献上』『wooden veil』などがある。ギャラリー小柳所属。
音楽家。1990年生まれ。2010年アルバム『剃刀乙女』でデビュー。
tomoyoshi date, hiroki ono, takeshi tsubakiからなるアンビエントバンド。数多の諸概念・主義主張を融解する中庸思想を共有しながら、所作と無為を心がけ活動中。
1977年ブラジル・サンパウロ生まれ。3歳の時に日本へ移住。 ロック、ジャズ、ポスト・ロックなどを経て90年代後半より電子音楽を開始。 ソロ作品に加え、Opitope、ILLUHA、Melodiaとして活動するほか、中村としまる、KenIkeda、坂本龍一、TaylorDeupreeとも共作を重ね、世界各国のレーベルから14枚のフルアルバムをリリース。 西洋医学・東洋医学を併用する医師でもあり、2014年10月にアンビエント・クリニック「つゆくさ医院」を開院 (
イラストレーター。風景やモノを中心に、パターンワークやシンプルな形を使用したミニマルでリズミカルな作画で書籍や雑誌、CDジャケットを中心に活動。また音楽制作会社での勤務経験をもとに、ミュージックガイド「5X5ZINE」の制作/刊行を定期的におこなっている。
餡子作りという限られた材料を元に独自の配合を研究し、日々理想の餡子を模索し続ける小豆研究家、池谷一樹によるケータリング餡子屋。一丁焼きたい焼き屋を目指し日々試行錯誤を繰り返している。今回は最中をまた同時にadzuki名義で活動する音楽家でもある。
手造りどぶろく屋。












