「R」と一致するもの

Petite Noir - ele-king

 プティ・ノワール、すなわちフランス語で小さな黒(黒人)という名前を持つヤニック・ルンガ。ベルギー生まれのコンゴ人とアンゴラ人のハーフで、2012年頃から活動をはじめた24歳のシンガー/プロデューサー/マルチ・インストゥルメンタリストである。現在は南アフリカ共和国のケープタウンで活動を行い、ソランジェがキュレーションするコンピ『セイント・ヘロン』への参加で注目された。ヤシーン・ベイ(exモス・デフ)も2014年からケープタウンに移住しており、そんなつながりから“ティル・ウィ・ゴースツ”という曲で両者はコラボを行った。その「ティル・ウィ・ゴースツ」を含むEP『ザ・キング・オブ・アンクサイエティ』を今年の初頭に発表し、ピッチフォークで8.2点の高得点を獲得したことは記憶に新しい。

 10代よりメタルコア・バンドでギターを弾いていたプティ・ノワールだが、16歳のときにカニエ・ウェストの『808s & ハートブレイク』を聴いてから音楽観が変わったそうだ。そうした音楽的変遷を経た後の『ザ・キング・オブ・アンクサイエティ』は、アフロ・ポップとニュー・ウェイヴやポスト・パンクが結びついたものだったと言える。かつてのデヴィッド・バーンやピーター・ガブリエル、そしてデーモン・アルバーンなど欧米側からのアフリカ音楽へのアプローチを経て、アフリカの血が流れる若いアーティストから現代的なポピュラー・ミュージックが生れている。ブルックリンで活動するスーダン人のシンケインしかり、そしてプティ・ノワールしかりだ。

 本作はプティ・ノワールの初のアルバムとなる。先行シングルの「ベスト」は力強いホーン・セクションが印象的なアフロ・ポップ。ミュージック・ビデオを自身のルーツがあるコンゴ共和国で撮影した“ダウン”は、80s風のシンセ・ディスコにコンゴ特有の民族調メロディが結び付いたもの。この曲や“カラー”など、前述のシンケインが所属する〈DFA〉のニュー・ウェイヴ×ディスコ・ダブに共振するナンバーだ。そして、“モール”や“ジャスト・ブリース”に顕著だが、プティ・ノワールの歌い方にはデヴィッド・ボウイあたりからの影響が見てとれる。失恋を歌にした“チェス”(『ザ・キング・オブ・アンクサイエティ』にも収録)は、U2の『ジ・アンフォゲッタブル・ファイア』にインスパイアされたとのこと。重厚な“フリーダム”、ダイナミックな“セヴンティーン(ステイ)”でも、ボノに通じるような研ぎ澄まされたフィーリングが表れている。

 表題曲“ラ・ヴィ・エ・ベル(ライフ・イズ・ビューティフル)”では、コンゴからの移民でベルギー育ちのラッパーのバロジをフィーチャー。バロジと言えば2010年の『キンシャサ・スクルサル』が名高いが、同じルーツを持つ者との共演によりプティ・ノワールの本質が露わになっている。そして、この曲が象徴するように、アルバム全体のテーマはグレース・ジョーンズが歌ったエディット・ピアフの“ラ・ヴィ・アン・ローズ(美しい人生)”に通じる。ちなみにグレース・ジョーンズ版“ラ・ヴィ・アン・ローズ”には黒人賛歌、ゲイ賛歌などいろいろな解釈があり、パラダイス・ガレージのクラシックともなったが、プティ・ノワールの場合はどうなのだろう。「Petite」は女性に対するフランス語なので、ひょっとしたら彼にもそうしたところがあるのだろうか。

 そう、あの集団のことだ。現在はツアーまっただ中で、明日には東京公演を控えている。昼はワークショップ形式ということだから、オープンリールに触れたりするのだろうか……?
音楽好きも、そんなに音楽には興味がないという人も、何かライヴに行きたいという人も、ただデートの行き先が見つからないという人も、まるごと楽しませてくれるのがOREだ!
新作アルバム『Vocal Code』から冒頭の奇曲"”のMVが公開されたということだから貼っておこう。ぜひライヴに参加されたし!


Open Reel Ensemble - 帰って来た楽園 with 森翔太

ツアー真っ只中!!
旧式のオープンリール・デッキと現代のコンピュータをドッキングさせた圧倒的なパフォーマンスで見るものを熱狂させ世界中から注目を集めるコンテンポラリーアート楽団、Open
Reel Ensembleが”声”をテーマにしたニュー・アルバム『Vocal
Code』から、「仕込みiPhone」の動画等でメディアアートでも注目を集める映像作家・パフォーマーの”森翔太が歌っているコラボ曲「帰って来た楽園」のMVが公開された。

映像はカメラ周りの360度全方位の風景を、撮影・共有・視聴できる「360度動画」に対応しており、PCでは画面左上に表示される矢印を、動かしたい方向にクリックすることでアングルを変更でき、スマートフォンからは本体を動かすことで映像が見れるので、実際にその場にいるような体験ができる。出演しているのは、ディレクターの森翔太の他、本物のご両親や親族も出演している。

また「帰って来た楽園」は、60年代に同じくオープンリールを使って作られたザ・フォーク・クルセダーズのあの名曲をOpen Reel
Ensembleが勝手な続編として作った曲とのことで、異色のコラボとそのコンセプトに注目が集まる。

9/20(日)には渋谷7th Floorで昼・夜2部構成でそれぞれ違う内容の東京公演が開催される!

【動画】
Open Reel Ensemble - 帰って来た楽園 with 森翔太

【LIVE】
Open Reel Ensemble presents 『巡回』~「Vocal Code」Release Tour 東京公演~

9月20日(日)東京 渋谷7th Floor
昼公演
OPEN/START 13:30/14:00
Act:Open Reel Ensemble, 市原えつこ×菅尾なぎさ
Add3,500yen+D 全席自由
Door4,000yen+D 全席自由
チケット取扱・問い合わせ先:
7th Floor 03-3462-4466, https://7th-floor.net/

夜公演
OPEN/START 18:00/18:30
Act:Open Reel Ensemble, 市原えつこ×菅尾なぎさ
Add3,500yen+D 全席自由
Door4,000ye+D 全席自由
チケット取扱・問い合わせ先:
7th Floor 03-3462-4466, https://7th-floor.net/

注>>>昼公演と夜公演は内容が異なります。


【作品】
Open Reel Ensemble
Vocal Code
2015/09/02 release
PCD-25180
定価:¥2,500+税
https://p-vine.jp/music/pcd-25180

01. 帰って来た楽園 with 森翔太
02. 回・転・旅・行・記 with 七尾旅人
03. 空中特急
04. ふるぼっこ with クリウィムバアニー
05. Reel to Trip
06. 雲悠々水潺々
07. Tape Duck
08. アルコトルプルコ巻戻協奏曲 with 神田彩香
09. NAGRA
10. (Life is like a) Brown Box with Jan
11. Tapend Roll
12. Telemoon with Babi

 はっきり言って今年は当たり年です。とくに、いままでは日本で観られなかったヨーロッパの映画作家の作品が続々入ってきていて、しかも水準の高いものばかり。だからそれらを映画館で体感することは僕たちにとって幸福でしかなく、連休はあの暗闇のなかで旅をしましょう……ということで、公開中の作品と公開予定の作品を。

■EDEN/エデン

監督 / ミア・ハンセン=ラヴ
出演 / フェリックス・ド・ジヴリ、ポーリーヌ・エチエンヌ、ヴァンサン・マケーニュ 他
配給 / ミモザフィルムズ
2014年 フランス
新宿シネマカリテ、立川シネマシティ ほかにて、全国公開中。
© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS

▼Side A 野田努
 映画のオープニングが最高。初めてクラブ・カルチャーを体験した青年は、お店が終わり人がいなくなったフロアにひとり残って、レコードを仕舞っているDJに歩み寄る。青年は、彼にとってその晩もっとも印象に残った曲が何という曲だったのかをDJに問う。DJはその曲のジャケを青年に見せる。画面に大きく写されるその美しいスリーヴ。そして曲がかかり、タイトルが出てオープニングがはじまる……。
 その曲名をここで明かしてしまうと見る楽しみが半減するので言わないでおくけれど、しかし、90年代初頭のクラブ・カルチャーを体験している人がこれを見たら、まず泣くだろう。ハウス/テクノの名盤中の名盤、「エデン」というタイトルに相応しい曲だが、ぼくはまさかのこのオープニングに涙した。クラブ・カルチャーが好きな人は、最初の30分のためだけにこの映画を見ても損はない。
 オープニングの次は、主人公の青年が親に嘘をついてウェアハウス・パーティに出かけるところだ。そこも時代をうまく描写している。いわゆるレイヴのシーンだが、かかっている曲はジ・オーブの“ラヴィング・ユー”と、まあ、わかっている選曲だ。
 そして時代は進み、90年代のクラブ黄金時代が描かれる。映画のなかでは、その時代その時代のアンダーグラウンドのヒット曲が流れてる。90年代以降のクラブ・ミュージックを聴いていた人は、クレジットを見なくてもほとんどの曲名がわかるだろう。
 ダフト・パンクの“ダ・ファンク”がかかるところも良い。あの曲は、当時は誰もが狂喜した完璧なアンダーグラウンド・ヒットで、多くのクラブ・ミュージック好きの耳をパリに向けさせる契機となった1曲だ。

 とはいえ、この映画は「フレンチ・タッチ」を描いているものではないし、パリのクラブ・カルチャー史を描いているものでもない(ロラン・ガルニエもDJディープも出てこない)。語られているのは、クラブ・カルチャーに心奪われDJとなったひとりの人間の、およそ20年の人生だ。
 90年代はよかった。が、移りゆく季節のなかで物事は思うようにはいかなくなっていく。時代に歓迎されたセンスも、時代が更新されるなかでズレていく。当たり前のことだ。ターンテーブルはCDJへと、そしてPCへと変わる……。

 残念なのは、この映画がDJカルチャー/ダンス・カルチャーのラジカルなところにはまったく無頓着な点だ。初期のクラブ・カルチャーの、未知の世界に繫がる扉を開けてしまったかのような興奮よりも、恋人との世知辛い別れや金銭的な現実が前景化されていくわけだが、実際のクラブ・カルチャーに関わっている多くの人たちはもっとタフに生きている……し、じつは現実にはもっとおもしろい話がいっぱいあるのだよ(長生きしたら、書いたる!)。
 せっかくこれだけの素晴らしいオープニングを作ったのだから、もったいなかったというか、話をもっと膨らませてもよかったのに……。まあ、それでも最初の30分は最高だけど。そう、オープニングですべてを許そう。

 これは自慢だが、ぼくは映画の舞台となったシャンゼリゼ通りのリスペクトに当時行ったことがある。DJはジェフ・ミルズとディミトリ・フロム・パリスだった。最高のメンツだ。行って、朝までそこにいて──外国のクラブであのときほど女性から声をかけられたことはなかったので、「俺はパリならいけるのかも!」と思っていたら、友人からパリではこれが当たり前だと言われた。主人公もぼくのように大勘違いをしたのだろう──、まあ、とにかくリスペクトではずいぶん気をよくして、最後のひとりとしてそこを出た。通りから細い路地に入ると、いっしょに行ったフランス人は「ここがジャン=ポール・ベルモンドが『勝手にしやがれ』で倒れた場所だよ」と教えてくれた。(野田努)

▼Side B 木津毅

 オリヴィエ・アサイヤス一派であるミア・ハンセン=ラヴの映画では、残酷なほどにあっけなく過ぎていく時間がつねに描かれていた。ミアの兄であるスヴェンがDJとして経験したことがもとになっている本作では、90年代前半からのパリ、フレンチ・タッチ・シーンがその勃興から描かれる……のだが、「シーン」以上にここで映されるのは時間の経過そのものである。つまり、ガラージに夢中だった大学生がDJとなり、音楽仲間たちとパーティを開き、ドラッグをやっていくつかの恋をして、そして……それらをひとつひとつ失っていくまでを。おそらくこの映画の観客が期待するような、ポップ史に刻まれるドラマティックな出来事はここではほとんど起こっていない。だが、ハンセン=ラヴ監督の『あの夏の子どもたち』(2009)において映画プロデューサーの自殺がすべてのその横を通り過ぎていく人びとの人生を少しずつ変えたように、重ね続けられるパーティの夜は主人公たちとその恋人たち、友人たち、仲間たち……の人生を動かしていく。それは「栄光と挫折」なんて華やかなものではけっしてなく、ディスコとハウスの名曲が連投される横で、ちょっとした、しかし取り返しのつかない失敗ばかりが積み重なっていく。
 映画のなかでダフト・パンクはほんの少しだけ実名で登場するのだけれど、きわめて象徴的な存在としてそこにいる。彼らが巨大になっていくいっぽうでポール(=スヴェン)の人生からはありとあらゆるもの――人間関係だけでなく、音楽への情熱や未来への眼差しといったことも含めて――が退場していき、そして彼自身も「そこ」からの撤退を余儀なくされる。だからこれはフレンチ・タッチ版『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』(https://www.ele-king.net/review/film/003843/)だが、余韻は本作のほうがはるかに切ない。
それでもこの映画を観た僕たちは知っている……彼らがたしかにそこにいたことを。『あの夏の子どもたち』で流れた“ケ・セラ・セラ”に涙したように、エンド・クレジットのパーティの映像には目頭が熱くなる。だって僕たちもまた、その夜が二度と戻らないことを身を持って知っているのだから。 (木津毅)

予告編



■夫婦の危機

監督 / ナンニ・モレッティ
出演 / シルヴィオ・オルランド、マルゲリータ・ブイ 他
配給 / パンドラ
2006年 イタリア
下高井戸シネマにて、特集上映〈Viva! イタリア! Vol.2〉中の一作として公開中。また、全国順次公開。

 イタリア映画祭で上映されたきり、この映画が日本に入ってこないことをナンニ・モレッティ・ファンの僕はずっと怒っていた。が、この2015年の日本でこの映画がようやく正式上映されることに何か宿命めいたものを感じてしまう……なぜなら本作は、ベルルスコーニ政権下、イタリアの政治の危機に向き合って撮られた映画だからだ。原題は『カイマーノ』――強欲を暗示する「ワニ」のことだ。僕が今年日本で観るべき映画は何かを問われれば、絶対に本作を挙げるだろう。

 とはいえ、この映画は単純なベルルスコーニ批判の映画ではなく、きわめて複雑な構造を取っている。まず、主人公は冷え切った夫婦関係に頭を悩ませ、また財政的にも窮地に陥っているB級映画のプロデューサー。そんな彼のもとに若い女性からある脚本『カイマーノ』が持ち込まれるのだが、斜め読みして企画を進めたら、なんてこった、ヒットなんてしそうもないベルルスコーニ批判の映画ではないか……。そもそも彼は「政治的な人間」ではない。だが気がついたときは映画制作は始まっている。何もかもうまくいかない――夫婦仲は悪化するいっぽうで、息子のサッカーの試合の応援にも行けない、映画の資金は集まらない、肝心のベルルスコーニ役は見つからないし、お土産のジェラートを買うことすらままならない。だが映画制作は動き出している。こんな映画を撮ったからって、経済も政治も生活も、何が解決するわけではない。だが、もう映画を作ることでしか何も始まらない。もう映画からは逃げられない。
 本作は政治映画であると同時にコメディでありメロドラマであり、それに映画と映画制作への愛の告白である。ナンニ・モレッティはとくに90年代の作品においてエッセイ的に「映画とともに生きる」ことを体現していたが、本作においてそれは徹底したテーゼになっている。映画は主人公ブルーノにとって仕事であり生活であり、悩みのタネであり災厄であり希望そのものでもある。自身の監督作に(それこそウディ・アレンのように)よく主演するモレッティが「今回はチョイ役だなー」と思っていたら、詳しくは書かないが、ラストで彼が映画そのものをすべて背負ってしまう様には感動を通り越して完全に打ちのめされてしまった。監督の映画作家として負った責任の重さがそこにはあり、と同時にこの映画が素晴らしいのは、撮影現場で叫ばれる「アクション!」を聞く瞬間を待つ喜びに満ちているからだ。意味があるか、勝てるかなんてわかりっこない。だけど、この映画でモレッティと向き合った僕たちは、とにかくやるしかないのだ。 (木津毅)

予告編(〈Viva! イタリア! Vol.2〉)


■わたしに会うまでの1600キロ

監督 / ジャン=マルク・ヴァレ
出演 / リース・ウィザースプーン、ローラ・ダーン 他
配給 / 20世紀フォックス映画
2014年 アメリカ
全国公開中。
©2014 Twentieth Century Fox

 女はひとりで南はメキシコ国境から北はカナダの国境まで約1000マイル歩くというバカな旅をしている。くじけそうになった瞬間に歌を口ずさみつつ、ひとり呟く。「ねえブルース、いっしょに歌って」……すると、そこにブルース・スプリングスティーンの“タファー・ザン・ザ・レスト”がほんの数秒重なってくる。いいシーンだ。いいシーンだし、音楽好きなら身に覚えのある光景だろう。
 本作はシェリル・ストレイドによる〈パシフィック・クレスト・トレイル〉の踏破体験の映画化であり、シングルマザーの母を喪い悲しみに暮れるあまりヘロインと行きずりのファックに溺れていた彼女が自分に向き合った旅を描いている。であれば、(邦題にあるような)自分探しの旅の映画だと思われがちだろうが、原題が『Wild』であることからもわかるように、それよりも「荒野」に出ることで「野性」を取り戻しつつ荷物を減らすことについて語られている。冒頭、立ち上がれないほどの荷物を背負っていた彼女は自身の記憶とともに旅をし、いくつかの出会いを通じて、少しばかり身軽になるだろう。
 過去の記憶がシームレスにフラッシュバックする映像はヴァレ監督らしい繊細な演出だが、そこでポップ・ミュージックが次々に流されるのもポイントだろう。とくにローラ・ダーン演じる母親との思い出はいつもサイモン&ガーファンクルの“コンドルは飛んでいく”とともにあり、だから気がつけば過酷な旅の道程でそのフォークロアのポップ・ヴァージョンが大音量で流れている。iPhoneではなく、記憶から音楽が流れ出す旅についての映画。観終えたら爆音でサイモン&ガーファンクルを聴きたくなる。それから荒野に旅立ってもいいだろう。 (木津毅)

予告編



■アメリカン・ドリーマー 理想の代償

監督 / J・C・チャンダー
出演 / オスカー・アイザック、ジェシカ・チャステイン 他
配給 / ギャガ
2015年 アメリカ
10月1日(木)より、TOHOシネマズ シャンテ 他にて全国公開。
© 2014 PM/IN Finance. LLC.

 70年代のニューヨークを描いた優れたギャング映画の空気を彷彿とさせつつ、本作は1981年のニューヨークを舞台として『もっとも暴力的な年』とのタイトルを持っている。つまり、燃料業界で成り上がることを夢見た男の物語でありながら主役は「その年のニューヨーク」に他ならず、フレームの外で起こっていること――「時代」そのもの――に翻弄され、あがき続ける人間たちのドラマである。監督は1971年生まれの気鋭J・C・チャンダーで、だからリアルというよりは彼が憧憬した街の荒涼さが画面に充満している。実際にはドンパチやるギャング抗争映画ではなく、30日間の期限のなか資金を集めるために奔走するという大変地味な話なのだが、それでもグラフィティだらけの電車のなかで追跡劇があったりとどうにもスリリングだ。
 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』で浮上したオスカー・アイザックの弱々しい発話が印象的で、貪欲に成功を追いながらもそのこと自体に疲弊しているようにも見える。その両義性がアメリカということなのだろう。 (木津毅)

予告編


HOLY (NO MORE DREAM) - ele-king

~HR/HM 狂熱のVISUAL SHOCK 10選~

ご無沙汰upな10曲(順不同)

Levon Vincent - ele-king

 アンダーグラウンド・ハウス/テクノのシーンを牽引するアーティストのひとり、レヴォン・ヴィンセント。彼が今年の1月に自身のレーベル〈ノヴェル・サウンド〉から発表したファースト・アルバム、『レヴォン・ヴィンセント』が日本限定でCD化される。同作は『ピットフォーク』や『RA』といったメディアでも高く評価された。
ダークなインダストリアル、ファンキーなベースライン、ときにはダブ・テクノまでを披露する彼の手腕は、ベルリンのマルセル・デットマンから、ブリストルのペヴァラリストに至るまで、ジャンルを越え数多くのDJたちを魅了してきた。
〈ノヴェル・サウンド〉からのリリースはデジタルでの販売はなく、毎回極小数しかプレスされず発売後すぐにソールド・アウトになってうケースが多い。今回初めてCD化されるアルバムも、レコード4枚5000円という価格にも関わらず追加プレスも含めて完売してしまったほどだ。
CDは11月4日発売予定。情報は以下の通り。

LEVON VINCENT
“Levon Vincent”

Release: 2015/11/04
Novel Sound / Pヴァイン
PCD—24424 解説付き

〈トラックリスト〉
01. The Beginning
02. Phantom Power
03. Junkies On Hermann Street
04. Launch Ramp To The Sky
05. For Mona, My Beloved Cat. Rest In Peace
06. Her Light Goes Through Everything
07. Black Arm W/Wolf
08.Confetti
09. Anti-Corporate Music
10. Small Whole-Numbered Ratios
11. Woman Is An Angel


PiL - ele-king

「PiLの新譜はスリーフォード・モッズみたい」
と言ったのは野田さんだが、わたしはこうお答えしたい。
「違います。PiLのがキュートです」

            *****

 前作以上にポップな仕上がりで、時にアンセミックだったり、ちょっぴりおセンチだったり、キャッチーなメロディーが頭の中をぐるぐる回って出て行かなくなる。“The One” はT-Rexみたいだし、‟Spice of Choice”のコーラスはもしかしてボウイを意識した? みたいな感じもあって、カラフルなジュークボックスのような仕上がりだ。そういえば前作の『This is PiL』が出た頃、BBCラジオでライドンがDJを務めたことがあって、番組でもT-Rexもかけて大好きとか言ってたしなー。パッツィー・クラインとか、ジム・リーブスとか、ペトゥラ・クラークとかガンガンかけてたし、50年代後半から60年代にかけてのポップスの影響ってのは、パンクやポストパンク世代のミュージシャンには大きくて、子供の頃に聴いた音楽だけにソングライティングの基盤になっているというのはよく言われる点だけれど、ライドンも、実はモリッシーに勝るとも劣らないぐらい古い歌謡曲が好きだったんだなーということをしみじみ感じるアルバムだ(と言っても、もちろんそれはPiLのレベルで、ということなんでいきなりポッピー&ハッピーなアルバムを期待されても違うが)

            *****

 昨年出たモリッシーのアルバムは「世界平和なんて知ったこっちゃないだろう」というタイトルだったが、ライドンは「世界にいま必要なもの」だ。
 移民は欧州をめざして前代未聞の数で大移動しているし、キャメロン首相はシリアでドローン飛ばして英国人ジハーディストを殺してるし、いったいこの怒涛の如き世界に、いま必要なものって何なんですか、先生。と、思いながらその言葉に耳を傾けてみる。

 便所がまたぶっ壊れた
 修理したばっかだぞ
 また配管工を呼ばなきゃ
 そしてまた、そしてまた
 そしてまた、そしてまた
 そしてまた、そしてまた‟Double Trouble”

 お前の言うことはボロックス
 それはすべてボロックス
 お前のファッキン・ボロックス
 ナンセンス お前のボロックス
 ボロックスにうんこを二つ
 人間なんてボロックス

 世界にいま必要なのは
 も一つファック・オフ“Shoom”


 先生はどうやらふざけておられるようだ。(ボロックス連発の歌を聞いた9歳の息子とその友人が床にひっくり返って笑っている)

            *****

 『UNCUT』という中年向けロック雑誌に出ていたインタヴューでライドンはこんなことを言っていた。
 「PiLは端的に言えば音楽じゃない。継続的な創造活動を入れるポットだ。そして俺が探究しているのは自分の内面。自己解剖っていうか」

 ロックとかパンクとかいうジャンルが様式重視型の芸術の一形態になるにつれ、それが+αの力を持っていた時代にパイオニアとして活躍したおっさんたちの近況を見ていると、年を取るとすぐ「劣化した」と言われて誰もがアンチエイジングにしゃかりきになるこの時代、ロックであるということは、即ち反骨するということは、「老いを晒す」ことではないか。それ以外にロックなんて、もうないんじゃないか。
 と思うことがあるんだけれども、ライドンが「自分を解剖する行為」と言っている音楽はまさにそのことのようだ。

 ジャケットに使われているライドン画伯の絵で、「What the World Needs Nowxxx(キスキスキス、とxが3つも入っているというキュートさだぞ)」の文字の真下に立っている彼の自画像が、右手に地球を下げ、左手にPiLのシンボルマークを掲げていることから察して、世界にいま必要なものはPiLだ。ということなのだろう。
 で、現時点でのPiLが世界にオファーしているのがユーモアとかわいらしさだとすれば、それは例えばジェレミー・コービンの薔薇とそれほど離れたものでもないかもしれない。
 だってキュートな画伯はこんなことも仰っておられるのだからxxx

 グローバル・ヴィレッジじゃなくて
 一つの地球
 ちっぽけで哀れな無数のヴィレッジが
 21世紀のサヴァイヴァル法を学んでるんじゃなくて
 第三次世界大戦は目前
 どうやら人間はヒューマニティーが大嫌いみたいだから

 おお我らに憐れみを
 俺らは次の世紀に達することができるのか?         “Corporate”

Zomby - ele-king

 UKのアンダーグラウンド・シーンを担う孤高のアーティスト、ゾンビが〈XLレコーディングス〉と契約し、来月2枚のEPをリリースすることが発表された。彼は〈ハイパーダブ〉や〈ランプ・レコーディングス〉といった日本でも馴染みが深いレーベルからもリリースを重ねており、これまでに2枚のアルバムを〈4AD〉からリリースしていた。
 直近のリリースは〈ビッグ・ダダ〉からのもので、ゾンビがついにワイリーと組んだ“ステップ2001”。
EPタイトルは「Let’s Jam EP1」と「Let’s Jam EP2」。トラック・リストは以下の通りで、リリース日は10月5日を予定している。

Tracklist
Let's Jam EP1
01. Surf 1
02. Surf 2
03. Slime
04. Acid Surf

Let's Jam EP2
01. Neon
02. Bloom
03. Peroxide
04. Xenon

Via RA
<https://www.residentadvisor.net/news.aspx?id=31339>


Clap! Clap! - ele-king

 Clap! Clap!すなわち拍手!拍手!は、手拍子の人力ダンスではない。この洒落っけのあるアートワークが匂わすように、アフロ、ジューク、ベースなどなど、好き勝手にモダンなダンス・ビートを混合して、胸が高まるエキゾティックな体験を1枚のアルバムを通して実現させた。快適な砂漠旅行なんて、誰が想像できる?
 その華麗なるデビュー・アルバム『TAYI BEBBA』は2014年でもっとも重要なアルバムの1枚に数えられるわけだが、日本でもロングセラーになった。そのClap! Clap!がついに来日する。共演者は、妖しいサイケデリック・ハウスを展開するブラジリアンDJ Thomash。そして、ボアダムスのEYヨ。

root & branch / FRUE presents
“It's a Jungle in Here“

11.7 SAT @ 代官山 UNIT / SALOON
Live: Clap! Clap! (Black Acre - Italy)
DJs: EYヨ (BOREDOMS)
Thomash (Voodoohop - São Paulo)
and more to be announced!!
Open/ Start 23:30
¥3,500 (Advance)
Information: 03-5459-8630 (UNIT)
https://www.unit-tokyo.com/

Ticket Outlets: PIA (277-030), LAWSON (76761), e+ (eplus.jp), diskunion CLUB MUSIC SHOP (渋谷, 新宿, 下北沢), diskunion 吉祥寺, TECHNIQUE, JET SET TOKYO, DISC SHOP ZERO, clubberia, RA Japan, UNIT
* 9/26 から上記プレイガイド、チケット取扱レコード店及びサイトにて一般発売。

Clap! Clap!
クラップ!クラップ!は、ディジ・ガレッシオやL/S/Dなど多数の名義で活躍するイタリア人プロデューサー/DJ、クリスティアーノ・クリッシが、アフリカ大陸の民族音楽への探究とサンプリングに主眼を置いてスタートさせたプロジェクト。様々な古いサンプリングソースを自在に融合し、そして極めてパーカッシヴに鳴らすことによって実に個性的なサウンドを確立している。彼は伝統的なアフリカのリズムをドラムマシーンやシンセといった現代の手法を通じて再生することにおいて類稀なる才能を持っており、その音楽体験におけるキーワードは「フューチャー・ルーツ/フューチャー・リズム」。クラップ!クラップ!の使命は、トライバルな熱気と躍動感に満ちていながらも、伝統的サウンドの優美さと本質を決して失わないダンス・ミュージックを提示することである。

EYヨ

コンテンポラリーアーティスト。80年中期より、主にパフォーマンスアートの流れからロックグループフォーマットのBOREDOMSをオーガナイズ。SONIC YOUTHのサポートツアーからスタートし、以後海外での活動が多く、初期のJUNK MUSICやAVANT JAZZよりの表現から、さらに包括的、根源的な表現へと変化。現在10人程のドラマーやギターによる編成になっている。ボアドラムのプロジェクトを2007/7/7にNYで77台のドラムセットによりスタート、以後毎年、'08年88台、'11年111台、'13年91台、複数のドラムセットにより、各国で行う。アート関係のコラボレーションやエキシビジョン、画集刊行も各国で多数おこなってきており、ジャケット制作もBECKをはじめ多数。DJは90年中期よりスタート。当時のNU HOUSEやETHNO BEAT, DISCO EDIT, JUNKなACID HOUSE, EXIOTICなGOA TECに影響を受けおり、それらを高速ハイブリッド濃縮したMIX-CDをDJ光光光の名儀でリリースしている。それを含め現在までに6枚のMIX-CDとLIFT BOYS名儀で2枚のCD、5枚のアナログをリリースしている。

Thomash(Voodoohop)

ブラジルはサンパウロにおいて毎回数千人を集めるアンダーグラウンドDiYパーティ『VOODOOHOP』。Thomashはその首謀者であり、DJ、トラックメイカー。異常に遅いスローテクノ、国籍不明の民族音楽、トロピカルサイケデリア、レインボーカラーのシンセサウンド、ラテンのリズム、ダブ、アシッドロックにディープハウス等を比類無いセンスでミックスし、ディープサイケデリックな呪術感を持ちつつ、全てを優しく包み込む太陽のようなオーガニックダンスグルーブ。現在はサンパウロを中心に活動しているが、出身はドイツのケルン。古くはCANなどの多くのクラウトロックを産み、近年はKompaktのお膝元として、60年代から常に革新的な音楽を生み出してきた街で生まれ育った。そのジャーマンブラジリアンのルーツ、ヨーロッパの前衛エレクトロニックダンスミュージックの感性と、ブラジルの南国快楽主義的な空気感が混じり合った、まだ生まれたばかりの不思議なダンスミュージック。2014年3月にカナダのMulti CultiからリリースされたファーストEPは、その名も『Camdomble』。ブラジルの黒人系民間信仰宗教の名前であり『神をまつるダンス』という意味を持つ。地球の裏側、ダンス大国ブラジルの意識を"一歩先"に進めた、Thomashの再来日!

<CLAP! CLAP! 大阪公演>
11.6 FRI @ 大阪 心斎橋 CIRCUS
Open/ Start 23:00-
¥2,500 (Advance)
INFORMATION: 06-6241-3822 (CIRCUS)
https://circus-osaka.com/
* Clap! Clap! 以外の出演者は東京公演とは異なります。


OGRE YOU ASSHOLE - ele-king

 ライヴ盤だが、歓声はない。そういえば、トーフビーツはライヴ盤でもないのにそれを最初に持ってきていたが、OYAときたら、その真逆。ライヴ盤であるのに関わらず、熱狂を、あたかも隠蔽するかのようだ。このライヴ演奏の録音物は、現場で聴いている印象とはずいぶん違って聴こえる。
 冒頭の曲“ROPE meditation ver.”は、ライヴでは、わりとピッチが速く、クラウス・ディンガー的な、つまりノリの良いミニマル・ビートを基調に演奏される曲であり、フロアの温度を上げる曲だが、しかしどうだろう、この静かなはじまり、この地味なはじまり、渋いはじまり、ある意味寂しいはじまり、言ってしまえば孤独な姿……は。
 それはこのバンドが望んだ姿でもる。
 72〜73年ぐらいのクラスター/クラフトワーク/ノイから2015年のOYAは繫がっている。時間軸を突き抜けて、この素晴らしいアートワークが暗示するように、暗い宇宙の惑星へと着陸したのだ。
 “見えないルール”もライヴでは踊りやすい曲だ。本作においてもそのグルーヴは伝わるが、出戸学の歌詞からは、やはりどうしても「醒め」を感じないわけにはいかない。性格的なものもあるのだろうが、しかし、まあ熱いとは言えない。そして、「醒め」こそがOYAであることはいまさら言うまでもないだろう。醒めながらにして燃える……
 OYAのライヴは、いくら気持ちが高揚して、いくらフロアが沸騰しても連帯感などは、まあ生まれない。みんな勝手に盛り上がれと。そう、勝手に、だ。泣けるくらいに空しい“夜の船”……。

 このライヴ盤は、彼らにとってはひとつの節目なのだろうが、ある意味2015年を象徴しているのかもしれない。音楽に関して言えば、わりとおとなしかったこの1年。若いDJも相変わらず昔のハウスを探している。ジェイミー・XXのソロ・アルバムも、バック・トゥ・ベーシックなこの時代の産物だ。かつての高波もいまや穏やかに岸辺へと達して、ぼくたちも恐る恐るそこに近づく必要はない。
 
 だからなのだろうか、このライヴ盤では出戸学の歌がフィーチャーされているように感じる。クラウトロックは最終的に「言葉」よりも「音」だったが、OYAは「歌」も「音」もどちらも聴かせたいのだろう。ならばその「歌」は、彼らの新しいアドヴェンチャーにおいてどのような意味を持つのだろうか。
 それを知るのは楽しみでもあり、ちょっと恐くもあり……本当に、どこに向かうんだろうなぁ。とりあえずいまは、アルバムの最後から2曲目の“ROPE long ver.”の、そう、現代に生まれた“星空のドライヴ”と敢えて言おう、この曲のどこまでも目の前に広がる未知の景色にワクワクしていればいい。大丈夫、着陸したロケットにはキミも乗っている。だが、ロケットがこの先どこに向かうのかは、まだ誰にもわからない。

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