「Nothing」と一致するもの

森は生きている - ele-king

 ドリーミーだからといって逃避的なわけではない。必ずしも。森は生きているはいくつかの矛盾を抱えたバンドである。アメリカの田舎の風景を幻視するようでありながらあくまで日本の都市に立脚していると感じさせ、玄人的としか言いようのない多様な音楽的語彙に支えられながらもポップスとしての人懐こさもあり、牧歌的であると同時に不穏さもあり、老練なようでいてどこか青臭く、そして、サイケデリックでありながら意識は覚醒している。いや、これらはそもそも相反するようなことではないのだろう。そうしたことが緩やかに音楽のなかで共存しているコミュニティが森は生きている、である。

 コミュニティ……森は生きているはザ・バンドの21世紀における日本語ロックのヴァージョンというよりは、聴いていると自分にはアメリカのフォーク・ロック周辺で6、7年前に起こったことを総ざらいしている感覚に陥る。“フリー・”ではなく純然なフォーク感覚があること、戦前にまで遡るルーツ音楽を発掘しながらそれを現代の音楽的文脈に乗せること、多楽器によって生み出されるチェンバー・ロック要素が強いこと、非西洋の音楽がふんだんに盛り込まれていること、そして緻密なコーラス・ワークとアンサンブルによる“ハーモニー”すなわちコミューナルなムードがあること。それはアメリカにおいては、保守的に偏狭になっていく国と時代に対する、意識的あるいは無意識的な抵抗でありオルナタティヴの表明だった。森は生きているはこの国においては独自なように見えるが、日本でいま起こっていることを思えば、(彼ら自身が自覚的であるかは別としても)若い世代からのようやくの、そしてごくまっとうな意思表明だと言える。

 セカンド・アルバムとなる『グッド・ナイト』はまず、手の込んだ録音によって音響が飛躍的に厚くなり、そのことによって隠喩ではない「森」の響きに近づいている。鍵盤とフルートの響きがどこまでも清廉としたワルツ“磨硝子”の後半2分半の音々のがちゃがちゃとしたざわめきは、木々の葉の隙間からこぼれる陽光以外の何物でもない。それはずっとここに留まっていたい……と思わされるピースフルなものだが、そこはひとりで引きこもる場所ではなく、多人数によって生み出されたものなのである。「森」はさまざまな生命が息づく総体であり、それが「生きている」。たしかに音楽的要素は多様ではあるが、多くのバンドのセカンド・アルバムのように前作の反動的にいろいろやった、という風な印象は受けない。バンドのアイデンティティを深めたアルバムだ。
 アルバム中の音楽的な白眉は間違いなく組曲形式となった“煙夜の夢”だろう。エキゾチックでジャジーなサイケ・ジャムはどこまでも上りつめ、しかし「あちら側」には行かず、メロウなフォーク・ロック、ソフト・ロックへと帰還し、柔らかな陶酔をゆっくりと広げていく。コーラスと悪戯っぽく微笑みを交わす、よく響く鍵盤打楽器はそれ自体が雄弁にアンサンブルに光を注いでいる。また、オルタナ・カントリーなんて言葉をつい思い出してしまう、ウィルコの諸作を彷彿させる“青磁色の空”における時間を引き延ばすかのようなギターの音の余韻は、現代の日本においてめったに聴けないものだ。彼らは彼らのボヘミアニズムを、音の鳴りの良さでこそ説得力のあるものへと高めている。

「星座なんて知らないほうが 空は不思議に見える」
夢も同じことで 不思議なままでいい “気まぐれな朝”

 ファースト・アルバムから頻出した夢というモチーフはここでも何度も繰り返される。たしかに、森は生きているのサイケデリアは白昼夢的だが、しかし彼らが鳴らす「夢」がある目的――たとえば、現実を直視したくないから逃げ込むためのものといったような――に向かってのみ取り出されているようには、どうしても思えない。それは都市であらためて夢想される「森」のようなものであり、そこで降り注ぐ陽光であり、ここで言うように「不思議なままでいい」ものである。「知らないほうがいい」というのはイノセントであることを標榜しているのではなく、想像の余地を残しておくことで夢のスケールを広げるということだ。
 森は生きているの音楽は、コミューナルなアンサンブルを掲げ、想像上の「森」を作り上げてしまう。いまは60年代でもないし、ここはアメリカでもない。閉鎖的な21世紀の日本においてそれをやってのける、若々しく凛々しい眼差し。これを理想主義と呼ばずして何と言うのだろう。
 だからアルバムのタイトルは「グッド・ナイト」、夢を見る合図なのである。ラストのタイトル・トラックはワルツだ。夢のなかの舞台のための舞踏音楽で、バンドはこんな風に語りかける。「ねぇ 今どこにいるの ねぇ? さぁ? まだ夢の続き さぁ」。その通り、僕たちは夢の続きにいる。

磯部涼監修 - ele-king

 「Jポップの歌詞、翼広げ過ぎだろ」「瞳閉じ過ぎじゃね?」――。Jポップ歌詞の「劣化」が叫ばれるようになって久しい。音楽通のele-king読者であれば、「その通り!」と相づちを打ちたくなるところかもしれない。ところが、本書の編著者・磯部涼は、そんな見方に疑問を呈する。
 「決して最近の歌詞がつまらなくなったわけではなく、社会のリアリティが変容するとともに、歌詞が持つリアリティも変容し、ついていけなくなった人がいるにすぎないのではないか」
 そう、歌詞は劣化などしていない。演歌や歌謡曲の全盛期から、陳腐な歌詞やストレートな表現はいくらでもあった。むしろ変わったのは、つくり手よりも受け手の意識だ。
 芸人マキタスポーツの言葉を借りれば、いまや世は「1億総ツッコミ時代」である。ネットの普及で誰もが気軽に批評を発表できるようになり、ツッコミや批判が可視化されやすくなった。難しい音楽理論はわからないという人でも、歌詞になら注文をつけやすい。かくして、「歌詞の劣化」は定説となり、紋切り型批判それ自体が紋切り型化していった。
 本書は、電気グルーヴの石野卓球やアジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤正文ら13人の音楽家へのインタビューを通じて、「新しい音楽とことば」を読み解き、その可能性を探る一冊だ。表層的な批判の向こうに広がる、豊穣な歌詞世界を旅するためのガイドブックと言ってもいい。
 iPhoneのメールの下書きに、歌詞の種となる言葉を保存しているという大森靖子。曲のイメージをイラストに描き、そこから歌詞を膨らませていくという、神聖かまってちゃん・の子。作詞に苦吟し、「言葉を歌っていくことの九割は苦しみ」「言葉に呪われている」と吐露する七尾旅人。彼らがいかにして言葉と向き合ってきたのか、人生観もひっくるめて率直に語られていく。
 なかでも驚かされたのが、湘南乃風・若旦那の「湘南乃風と俺の歌詞のすべてのルーツは、さだまさしさんなんですよ」という意外過ぎる発言だ。ほかにも、「まさにマイルドヤンキーみたいな層に目がけて曲をつくってきた」「自分たちの精神がマイルドヤンキーだったから」なんて、え、大丈夫?と思うような言葉がポンポン飛び出す。実に刺激的である。
 石野が七尾を評価し、tofubeatsが電気グルーヴを語り、じんがアジカンに言及し、高城晶平(cero)が菊地成孔からの影響を口にする――といった具合に、歌詞をめぐって13人の相互関係が浮かび上がってくるのも興味深い。一線アーティストたちをワンテーマで横串にした、インタビュー集ならではのだいご味かもしれない。
 代表作の歌詞も掲載されているので、通して読めば、きっとJポップ悲観論者も「なんだ、面白い歌詞書いてる人、意外にいっぱいいるじゃん」と胸をなでおろすことだろう。歌は世につれ、世は歌につれ。変容する時代のリアリティを巧みに写しとった傑作詞が、きょうもどこかで生まれている。
 「翼広げ過ぎ!」と言いたがる人にこそ、ぜひ手にとってみてほしい。

Blacksmoker - ele-king

 KILLER-BONGの久しぶりの都市dubシリーズ、『Brooklyn Dub』が話題の〈ブラックスモーカー〉がこの12月大暴れする。
 12月4日(木)から7日(日)までの4日間は、リキッドルーム2Fの〈KATA〉にて、毎年恒例となっている「BLACKGALLERY」。耳(音楽)と視覚(アート)の両方から、レーベルの魅力が展開される。
 入場無料(ただし、7時からのライヴ時には、ドリンク代1000円)。ライヴ・ペインティング、KILLER-BONGの作品をはじめとする、13人のアーティストの作品を展示。展示アーティスト×BSRとのコラボレーションTシャツも販売している。早い者勝ちのKILLER-BONGのアート本、超希少限定3冊もあり!
 ほか、KILLER-BONGとJUBEを交えたトークショーもあり、DJもかなり良いメンツが揃っています。今年、完成度の高いアルバムをリリースしたINNER SCIENCEとか、Fumitake Tamura(BUN)とか、金曜にはLAからDADDY KEVとか、間違いないメンツでしょう!

 さらに、12月22日(休日前)には、クラブ・エイジアにて、二木が力んで「急進的なラップ×ジャズ」だと紹介している「JAZZNINO」もあります! こちらもすごいメンツが揃っている。フライング・ロータスとか言っている人は、ぜひ、遊びに行きましょう。

■BLACK SMOKER RECORDS PRESENTS 「BLACKGALLERY」

2014. 12. 4. thu ~ 12. 7. sun
at KATA (LIQUIDROOM 2F)
OPEN : 15:00 SHOW TIME : 19:00
ENTRANCE FREE!
SHOW TIME ist DRINk charge 1000 yen(includ music charge)

12.4 thursday『THINK TALK pt.20』
LIVE PAINT:KLEPTOMANIAC
DJ:DJ BAKU, INNER SCIENCE, Q a.k.a Insideman, VIZZA
TALK:KILLER-BONG, JUBE, 神長(WENOD)
Talk guest:DJ BAKU & INNER SCIENCE and mo...

12.5 friday『BLACK AMBIENT』
ART PERFORMANCE:メチクロ, 河村康輔
SOUND COLLAGE:shhhhh
VJ:ROKAPENIS
GUEST DJ:DADDY KEV*
DJ:KILLER-BONG, Fumitake Tamura(BUN)

12.6 saturday『THINK TALK pt.21』
LIVE PAINT:BAKIBAKI, STONE63
DJ:OMSB, 田我流, KILLER-BONG, YAZI
TALK:KILLER-BONG, JUBE, 二木信
Talk guest 田我流 and mo...

12.7 sunday『BLACK OIL』
LIVE PAINT:POPYOIL
DJ:L?K?O, RUMI, LIL' MOFO, BLUE BERRY

BLACK WORKS:ALL DAYS 16:00-20:00
https://www.kata-gallery.net/events/black_gallery_2014/
https://www.blacksmoker.net/blackgallery/



■BLACK SMOKER RECORDS PRESENTS 「JAZZNINO」
2014.12.22.mon.
at club asia
https://asia.iflyer.jp/venue/flyer/215771

ずらりと並んだ強者の出演者を見れば予測がつくだろう。ラップ×ジャズ、ELNINOじゃなくJAZZNINO。ここで言うラップとジャズは音楽的形式を意味しない。楽理やイディオムではない。詩と4ビートの出会いではない。ましてやジャンルではない。それは、自由を意味する。BLACKOPERAという総合芸術の経験が、舞台演出にも活かされるにちがいない。ジャズが現在のクラブ・ミュージックやヒップホップ、R&Bにおける重要なキーワードとして浮上する時代に、出演者たちは2014年の急進的なラップ×ジャズを体現するだろう。恐ろしくフリーキーで、クレイジーな態度で……(二木信)

open 23:00
DOOR:3000yen
ADV:2000yen
with flyer 500yen off

main floor
LIVE:
鈴木勲×タブゾンビ×KILLER-BONG
菊地成孔×大谷能生 ×OMSB
伊東篤宏×BABA×FORTUNE D
山川冬樹×JUBE
DANCE:東野祥子
DJ:
OLIVEOIL
YAZI
MASA aka Conomark
VISUAL:ROKAPENIS
ART:R領域

2F lounge
TANISHQ presents
"HABIBI TWIST♪...and tigers twist in the BLACK SMOKER
DJ:
MASAAKI HARA
INSIDEMAN a.k.a. Q
L?K?O
サラーム海上
BELLYDANCE:
TANiSHQ
SQUARE CUTZ(AYANO, MASAYO, SAKI) feat. MEGUMI& TANiSHQ
aai×EMI×NATSUMI
VJ:IROHA
SHOP:
HE?XION!
Tribal Antique

1F lounge
DJ:
ヤマベケイジ
K.E.I
JOMO
VIZZA


Torn Hawk - ele-king

 リズムにやられる前はギターの音色が好きだった(高校生ぐらいの話)。アル・ディ・メオラまで買ってしまったけれど、技巧というものにまったく興味が持てなかった僕はジェフ・ベックもパット・メセニーも聴いた端から売り払ってしまった。ギターの響きに僕は何を求めていたのだろう。とくに好きだったのはギター・シンセサイザーで、スティーヴ・ヒレッジが先日、〈ドミューン〉でグリッサンドー奏法の起源はシド・バレットだという話をしたときは会場だけでなく、僕も自宅でひとりどよめいていた。いまなら、スティーヴ・ヒレッジがプロデューサーに起用していたのはスティーヴィー・ワンダーのエレクトロニクスを担当していたマルコム・セシル(『アンビエント・ディフィニティヴ』P.74)だったということも知っている。そう、おそらく僕が惹かれていたのは、サイケデリック・ミュージックの入り口だったのだろう。そのことが本当に体験できたのはアシッド・ハウスを待ってからになるけれど(スティーヴ・ヒレッジもシステム7として返り咲く)、最近のトーン・ホークを聴いていると、そのようにして無我夢中で「入り口」を探していた頃にあっさりと戻れてしまうからオソロしい。とくに春先にリリースされたルーク・ワイアット名義『ソングス・フロム・バッド・キッド・スクール』とは違い、ヘヴィなトリップ・サウンドにはまったく曲を割いていないサード・アルバム『泣きながら腕立て伏せをしよう』はじつにさわやかであまりに屈託がなく、言ってみれば聴き応えは減ったにもかかわらず、タイムマシーン効果は抜群である。まったく現在に引き戻されないw。

 しかし、ここまで縦横無尽にギターを弾きまくれば、トーン・ホーク=クラウトロック・リヴァイヴァルという図式にも陰が差しはじめる。そう多くはないけれど、ここにはなにげにカントリーの資質が滲み出している。ユージン・チャドボーンでもジャド・フェアーでもアメリカのサイケデリック・ギターといえば、どこかしらにカントリー・タッチが潜んでいたものだけれど、ゼロ年代のドローンからリヴァイヴァル・クラウトロックへと反転した流れにはそれらはまったくといっていいほど感じられなかった。以前にも書いたようにヒューマニズムを欠き、アメリカ人が異教的な世界観を示すことはけっこうな驚異だった。マーク・マッガイアーしかり、ジェフレ・キャンツ-レズマしかり。どれだけ開放的になっても、視点は外側にしか向けられず、ニュー・エイジという呼称まで呼び戻された(宗教用語としてのニュー・エイジは現在のアメリカ社会を成り立たせているマルチ・カルチャラリズムを否定するもので、集合無意識を肯定する概念。つまり、個人的な内面は否定されるもので、無意識に使われはじめたにしては、意外と的は得ていた)。それが、わずかに感じられる程度とはいえ、カントリー・テイストである。EDMがダンス・ミュージックをメタルに引っ張ってしまったからかもしれない。ルー・リードのような都市に対する深い拘泥がなければサイケデリックからヒッピー志向が導かれるのはごく自然なことだし、1970年代には探偵小説さえ都市を捨てた。メジャー・チャートにはテイラー・スイフトもいるしw。

 ハリウッド映画を観ていると、『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』や『アメリカン・ハッスル』など詐欺師の映画が増えたと思う(『グランド・イリュージョン』なんて途中までコンセプトはザ・KLFかと思った)。これはイラク戦争以降、内省的になり過ぎたアメリカが笑いや都市に回帰する契機を窺っているとしか思えなかったりするんだけれども、トーン・ホークはむしろ内省の極にあった『ツリー・オブ・ライフ』のような作品から苦悩を取り去り、形骸化したものとしてイナー・トリップを継承しているのではないだろうか。「内省」というのは、人それぞれだろうし、悩んでいることに酔ってしまう要素もあるだろうから、どこか甘美な経験になる可能性は高い。それを長引かせたい。自分の内面にもう少しとどまっていたいというような……(アウター・スペースを名乗っていたエメラルズのジョン・エリオットも3年前にイナー・スペースド名義を使いはじめた)。そのための音楽が半分で、それが『泣きながら』。そして、詐欺師になるために『腕立て伏せ』をはじめる。それとも単にEDMによって失われたアメリカン・レイヴのオールド・グッド・デイズを早くも懐かしがっているだけかな?

 トーン・ホークがカントリー・タッチのカンなら、キンクスやザ・バンドの曲をエールが演奏しているように聴こえてしまうのがムードイード。かつてサイケデリック・ロックというのは、それぞれの国の伝統的側面が剥き出しになる傾向があり、いわゆるインターナショナル性からは遠ざかるものだったけれど、ブラジルのバットホール・サーファーズことフマッサ・プレッタ(https://www.youtube.com/watch?v=-PQC4-LjD-E)といい、フランスのムードイードといい、トリップの要素を強めれば強めるほどお国柄、すなわちカントリーが前景化してくる傾向はいまでも変わらない(右派や民族派はメタルではなく、むしろサイケデリック・ミュージックを聴くべきでは?)。トマ・バンガルターやジャクスンと同じく、親がやはりミュージシャンだったというパブロ・パドヴァニ率いるムードイドはのったりとしたグルーヴを基本にアンニュイなポップ・サイケを全編で展開。ドライでスカっと抜けきってしまうトーン・ホークとは対照的にナメクジに体中を這い回られているような官能性がじつにラヴリーである(こういうの高校生の頃はわからなかった)。プロデュースはディアハンターやワイルド・ナッシングを手掛けるニコラス・ヴァーンヘス。

『音楽談義』が立体化! - ele-king

 本日発売! 一部すでに在庫が薄くなっているという情報もいただいており、申し訳ございません。紙版『ele-king』の同名人気連載(ディレクターズ・カット+追加収録大量!)が単行本化! でおなじみの『音楽談義 Music Conversations』、みなさんはもうお手に取っていただけたでしょうか。
 本書刊行を記念して、この対談が立体化。来月14日に青山ブックセンター本店さまにて著者のおふたりによるトークライヴが開催されることになりました。
 なにかと慌ただしい年末ですが、少なくともここだけは心からのんびりと過ごせる空間になるはず。おふたりといっしょに、トークと音楽を楽しみましょう。
 サイン会もあるようです。

■『音楽談義 Music Conversations』(Pヴァイン)刊行記念
保坂和志×湯浅学 トークイベント

 それぞれ小説家と音楽評論家として活躍する同学年のふたりが、おもに70~80年代のロック、ポップス、歌謡曲までを語り明かす、紙『ele-king』の同名人気連載が『音楽談義 Music Conversations』としてついに単行本化! 音楽論にして文学論であるばかりか、時代論で人生論。他の記事とは圧倒的に流れる時間の異なるこのゆったり対談は、このスピードでしか拾えない宝物のような言葉と発見とにあふれています。今回はその番外出張版トークイヴェント! 雑誌のほうでは毎度紙幅の都合で泣く泣くカットする部分もありますが、
イヴェントとこの新刊(保坂氏ゆかりの山梨での出張対談を含め、8時間におよぶ追加対談を含めた充実の内容!)はそんな部分もばっちり収録のディレクターズカット版。
このふたりにしか出せないグルーヴを堪能してください!

■概要

日時
2014年 12月 14日 (日)
開場 14:30~
開始 15:00~

料金
1,080円(税込)

定員
110名様

会場
本店 大教室

お問合せ先
青山ブックセンター 本店
03-5485-5511 (10:00~22:00)
ウェブサイト https://www.aoyamabc.jp/event/hosaka-yuasa/

■著者紹介

保坂和志(ほさか・かずし)
1956年山梨県生まれ。90年『プレーンソング』でデビュー。93年『草の上の朝食』で野間文芸新人賞、95年『この人の閾(いき)』で芥川賞、97年『季節の記憶』で谷崎潤一郎賞、平林たい子文学賞を受賞。著書に『カンバセーション・ピース』『小説修業』(小島信夫との共著)『書きあぐねている人のための小説入門』『小説の自由』『小説の誕生』『小説、世界の奏でる音楽』『カフカ式練習帳』『考える練習』など。2013年『未明の闘争』で野間文芸賞受賞。近刊に『朝露通信』。

湯浅学(ゆあさ・まなぶ)
1957年神奈川県生まれ。著書に『音海』『音山』『人情山脈の逆襲』『嗚呼、名盤』『あなのかなたに』『音楽が降りてくる』『音楽を迎えにゆく』『アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ1962-1966』『~1967-1970』『ボブ・ディラン ロックの精霊』(岩波新書)など。「幻の名盤解放同盟」常務。バンド「湯浅湾」リーダーとして『港』『砂潮』など。近刊に『ミュージック・マガジン』誌の連載をまとめた『てなもんやSUN RA伝 音盤でたどる土星から来たジャズ偉人の歩み』(ele-king books)がある。

■書籍情報


Amazon

『音楽談義 Music Conversations』

70年代、僕たちは何を聴いていただろう。
ボブ・ディラン、レッド・ツェッペリンから、歌謡曲、フォーク、ジャズまで! 保坂和志と湯浅学が語りつくす。

レコードへの偏愛を語り、風景が立ち上がる。
小説家、保坂和志。音楽評論家、湯浅学。同学年のふたりが語るフォーク、ロック、ジャズ。音楽メディアでも文芸誌でも絶対に読めない、自由奔放な音楽談義。

著:保坂和志・湯浅学
発売日:2014年11月28日
四六判、ソフトカバー、全256頁
定価:本体1,800円(税別)
ele-king:https://www.ele-king.net


Objekt - ele-king

 ネオ・ナチと記念写真を撮っていた女性閣僚2人はそのままで、お金が絡んだ女性大臣は2人とも辞任。女性たちの積極登用がたどった結末は、日本人はお金が絡まないと真剣にならないということをさらけ出しただけだった。なんというか、品がない。お金より大事なものがこの国にはない。少なくとも国政レベルでは。そもそも国政というのは自由か平等かという問いの前で揺れるものなのに、日本人が選挙のたびに選んでいたものは「強い」につくか「弱い」につくかということだけだったとしか思えない。それもきっと「強い」には「お金」があったからで、流れに乗るという感覚さえじつは一度もなかったのかもしれない。スコットランドだって大きな譲歩を引き出したというのに、それぐらいの面白味を感じようとしたこともなかった。それとも流れがあるとしたら「日本人の判官贔屓」が稲田朋美のゴス・ロリでネオ・ナチという美学には勝てなくなってきたということか。

 2011年にセルフ・レーベルから2枚のEP『#1』『#2』でいきなりUKガラージのホープに躍り出たT・J・ハーツもデビュー・アルバムは〈パン〉からとなった。勢いがあるといえばそれまでだけど、ちょっと前まで〈パン〉がジョセフ・ハマーやキース・フラートン・ウィットマンといった実験音楽を主体とするレーベルだったことがウソのように思えてくる。〈パン〉に限らず実験音楽からテクノに乗り換えてくる流れは快楽主義に対する距離感が無邪気ではなく、どこか奥歯にモノが挟まったような感触も残ってしまうけれど、オブジェクトはスタートからフロア志向だったせいか、〈パン〉へのエントリーにはヒートシックやリー・ギャンブルとは正反対の意味が感じられる。それはかつてジェフ・ミルズが快楽主義に埋没せず、どれだけ「困難さ」をダンス・ミュージックにもたらすことができるかとした課題をトレースするもので、結果的にそれが次のタームを呼び寄せた(どころかトランスまでジェフ・ミルズに染まってしまうほどポテンシャルにあふれていた)ことを思うと、UKガラージがテクノへと回帰するベクトルのなかで大きな差異を作り出していくことは期待できる。実際、2014年はキンク(Kink)やヤング・マルコ、あるいはマトム(Matom)やアワント3(Awanto 3)などのデビュー・アルバムを僕も古くからのテクノ・ファンとして楽しむことは楽しんだけれど、慣れ親しんだ風景に浸っている以上の動機はなく、もはやテクノも大半は『ALWAYS』と同じだからである。エンペラー・マシーンのカムバック・アルバムにも僕はノスタルジーしか発動させられなかった。

 デリック・カーターとともにインダストリアル・ボディ・ミュージックのインパクトをブラック・ミュージックに反映させた先駆者としてのジェフ・ミルズはいつどこのタイミングでダンス・ミュージックの文脈から呼び戻されてもおかしくない存在である。シフティッド(Shifted)やルーシー(Lucy)、あるいは今年の台風の目となったエックマン「エントロピー」やドラムン・ベースのフェリックス・Kにさえ、その影響はこだまし、〈パン〉に限らず、ここ数年はとくにその気運が強かったと思える。オブジェクトがメロディというよりもジャズのアドリブのような音を断片的に撒き散らすことが多いのも、そうした印象を強める要因にはなっているだろう。オブジェクト自体はダブステップやベース・ミュージックに囚われることなく、この3年間でゆっくりとハード・エレクトロに舵を切っている。それこそデビューはSBTRKTとのスプリット・シングルだったものが、2014年にはドップラーエフェクトとタッグを組むほどデトロイトナイズされ、現在はベルリンを活動のベースとしているせいか、『フラットランド』に横溢している感触は90年代初頭にベルリンとデトロイトが結びついたモーメントを洗練させたように聴こえる部分が多い。サイバー・エレクトロとでも呼びたくなる“ドグマ(Dogma)”、それこそジェフ・ミルズを〈ラスター・ノートン〉がリミックスしたような“ワン・フォール・スウープ(One Fall Swoop)”、あるいは2拍子で突っ走る“ストレイズ(Strays)”など、イギリスではじまったレイヴ・カルチャーが持っていた猥雑さをムダのない機能主義へと向かわせたベルリンのストイシズムが基調には横たわっている。そして、アンディ・ストットに匹敵するデザイン感覚が発揮されていることも強調しておきたい。

 不思議だったのは『フラットランド』というタイトルである。これだけ豊富なリズム感を有しながら、どうして「平坦」だというのか。それは、しかし、リズムのことを指しているのではなく、ヴィクトリア朝を風刺した19世紀の中編小説に由来するらしく、詳しくはわからないけれど、ある種の視野の狭さを考察したものらしい。ジェフ・ミルズがいつしか宇宙人視点でしかものを見なくなっているように、少なくともオブジェクトは現在の音楽状況なのか、ダンス・カルチャーを見て「視野が狭い」と思うことがあるということだろう。〈ハッセル・オーディオ〉からのリリースもあるオブジェクトがデビュー・アルバムは〈パン〉を選んだ理由もそれに連動していたにちがいない。〈キーサウンド〉や〈テクトニック〉からシングル・リリースを重ねてきたビニースもアルバムは流れに乗って〈パン〉からとなるのだろうか?

音楽談義 Music Conversations - ele-king

保坂和志と湯浅学。それぞれ小説家と音楽評論家として活躍する同学年のふたりが、おもに70~80年代のロック、ポップス、歌謡曲までを語り明かす、紙『ele-king』の同名人気連載がついに単行本化! 音楽論にして文学論であるばかりか、時代論で人生論。他の記事とは圧倒的に流れる時間の異なるこのゆったり対談は、このスピードでしか拾えない宝物のような言葉と発見とにあふれています。毎度紙幅の都合で泣く泣くカットする部分もありますが、本書はそんな部分もばっちり収録のディレクターズカット版。保坂氏ゆかりの山梨での出張対談を含め、8時間におよぶ追加対談を含めた充実の内容。

このふたりにしか出せないグルーヴを堪能してください!

Faust - ele-king

 ザッピ&ペロン組によるファウストの新作が出た。と、その前に、なんでバンド名の頭にこんな説明をつけるのかというと、つっこんだジャーマン・ロック好きにはいまさらな話だけど、現在のファウストは69年結成時のオリジナル・メンバーであるヴェルナー・“ザッピ”・ディーアマイアー(ドラムス/メタル)&ジャン・エルヴェ・ペロン(ベース/ヴォーカル)組と、ハンス・ヨアヒム・イルムラー(キーボード)組にぱっくり分裂してしまっているからなのだ。ざっくり言うと、ザッピ&ペロン組はいまも変わらずファウストのシュールでアヴァンギャルドな精神面を体現し、イルムラー組はどこまでも遠く突きぬけるファウストのラジカルな音響面を更新しつづけている。この3人のあらぬ方向にねじ曲がった突起のぶつかり合い、そのユーモアの危ういバランスこそが往年のファウストの魅力だったのだけど、いまはおのれの道をいくそれぞれのファウストの姿を見守るしかない。と言っても彼らの間にいわゆるややこしい「のれん問題」は(おそらく)なく、そのうちふたつが合流するだろうなんて能天気に夢想しながらも、それぞれのファウストを聴き比べるのが甘美なひとときだったりするのだが。

 さて、ザッピ&ペロン組のファウストの新作に話を戻そう。まさか、前作『サムシング・ダーティー』(2010)を聴かずして「90年代以降の復活ファウスト」を軽視するなんて不届きものはいないと思うけど(でも、たしかに00年代の彼らはやや退屈で精彩を欠いていた)、2010年以降の彼らの奔放な爆発力、バラエティ豊かなんて生やさしいものではない意味不明なワケのわからなさは、70年代のファウストを想起させるには十二分で思わずにやりとしてしまう。それは、イルムラー主導のファウストでも同様で、『ファウスト・イズ・ラスト』(2010)では、22曲94分にもおよぶ可笑しみのある暴力的音響が展開されて心臓を鷲づかみにされる。

 おっと、失礼しました。いい加減にザッピ&ペロン組のファウストの新作に話を戻そう。フタを開けるまで何が飛び出すかまったくわからないファウスト。本作のパフォーマーのクレジットにはザッピとペロンの名前しかなく、ある程度シンプルなファウストを想像していたのだけど……こいつは思った以上である。過剰な装飾をそぎ落とし、ひとつの音の響きと行間にありったけのシャレをこめる。ファウストのダダイスティック・マインドがむき出しではないか!
 1曲め“Gerubelt”の冒頭から刻まれるペロンのミニマルなベースライン。自由に音を発しながらもゆったりとしたリズムをキープするザッピのドラミング。そして、2曲め“80hz”ではボゴバキ、ガリゴリとした物音ノイズが炸裂し、続く“Sur Le Ventre”ではザッピのお家芸ともいえる、リズムのすき間の絶妙な位置に「ト、タン」と立体的なタムを挿入した反復ビートが現れるわ、おまけにメタルは打ち鳴らされるわでもう……重いリズムに刺激され、体の奥底にひそむ何かが高ぶりぐつぐつ煮え立つのがわかる。さらにペロンのヘロヘロとしたフランス詩のヴォーカルも登場したりして宴もたけなわ。また、“Cavaquinho”“Gammes”などペロンの嗜好と思われるケルティック〜フォーク調の楽曲が織りこまれたかと思えば、ミシンの音を増幅させたリズムが暴走する“Nähmaschine”(そういえば97年の来日ライヴでは、ザッピがコンクリート・ミキサーをカラカラ回して変なリズムを作っていたな)、ピアノとドラムがガサゴソと音を問いかけ合う“Nur Nous”、ストリングスの引っ掻き音と持続低音をきっかけに、細かなリズムと攻撃的な音響が連続する“Palpitations”など現代音楽さながらの実験も横行する。そして、拍子の抜けたトランペットが鳴り、まるでブリジット・フォンテーヌ『ラジオのように』におけるアート・アンサンブル・オブ・シカゴみたいにフリーキーな演奏が聞ける“Eeeeeeh...”、永遠にサビにたどり着かない叙情的なメロディが繰り返されるラストの“Ich Sitze Immer Noch”でもって2014年度版ファウスト劇場は幕を閉じる。

 『j US t』と表記して「Just Us」と読ませる本作のタイトル。「ただの私たち」とでも訳せばよいのだろうか。かつて97年に『You Know Faust(あなたはファウストを知っている)』なんてタイトルのアルバムを発表したように、彼らは自身の伝説をパロディ化する。90年代におけるジム・オルーク、ステレオラブら音響派と呼ばれたアーティストとの交流。ノイズ/インダストリアルの元祖たらしめる鉄パイプやガラスが散乱した工事現場さながらのステージ。発煙筒焚きまくりでチェインソーから火花飛び散る過剰な演出(先述の来日ライヴのアンコールではハンマーでTVをたたき壊してドカン!ハイ終了!)などなど。伝説がひとり歩きし、異常にデフォルメされたファウスト像に応える再始動後の彼らのあれこれも愉快だったけど、そんな喧騒も収束したいまこそ、老いを極めたファウストの知的暴力に耳を尖らせたい。さすがに70年代に残されていまや語りぐさとなった4枚の名作のインパクトを越えることはないけど、そこには古老の知恵と幼児のラジカリズムを(洗練とはほど遠く)荒唐無稽に混ぜ合わせて余分な色気と肉づけを削ぎ落とした骨組みだけの音楽がごろんと横たわる。そう、いままさにまな板の上に乗せられて音楽解体ショーがはじまるかのように! いつになく空虚で不条理に。それでいてタイトでシャープに。まるで彼らのファースト・アルバムのジャケットにあしらわれた拳のレントゲン写真そのままに、亡霊のごとく超現実的なゲンコツ(=ドイツ語で「ファウスト」)にガツンとやられて虚無に襲われてしまうのだから、私たちは現実のなかで、はてな? とこうべをかしげるしかない。

JAWS - ele-king

 ロバートってのがいてなんだか危ないらしい。というような、ものすごいざっくりとした感じではあるが、昨年末から今年にかけた出会ったナイスな人たち、たとえばブルース・コントロールのふたりやドラキュラ・ルイス(Dracula Lewis)のシモーネ・トラブッチがそう漏らしていて、どう危ないのよ、と訊ねたところブルース・コントロールのギタリストであるラスがこれをみせてくれた。

 なるほど。こりゃ危ない。

 これは、「エクスペリメンタル・ハーフ・アワー(Experimental ½ Hour)」という、音楽家に限らないあらゆるパフォーマンス・アートをブロードキャストで配信する移動スタジオ式TVプログラムである。2010年にポートランドからはじまり、現在はLAにその拠点を置く本プログラムには、過去にも素晴らしいキャストが出演しているので時間がある人にはぜひチェックしていただきたい。
 話を戻すと、これは噂のジョーズ(JAWS)ことロバート・ジラルディンとドラキュラ・ルイスのシモーネのセッションであり、このふたりの親交は深く、過去にジャームスのクソカヴァー・ユニット、セックス・ボーイズ(Sex Boyz)としてベルギーのアート・スカム・レーベル、〈ウルトラ・エクゼマ〉から出していた7インチの印象を裏切らない見事な妙技をみせつけてくれている。

 くだんのシモーネが主宰する〈ハンデビス・レコーズ〉より2011年の『ストレス・テスト(Stress Test)』以来のアルバムである『キーズ・トゥ・ザ・ユニヴァース(Keys To The Universe)』がリリースされた。仲よすぎですが彼らはゲイではありません。ロバートは神出鬼没の人物のようであり、LAを拠点に活動しているとのことだが、僕は彼をLAで見かけたことはなく、シモーネとミラノにいたり、NYでエクセプター(Excepter)の連中に混ざっていたりとフラフラしながらも精力的なパフォーマンス/音楽活動をおこなっているようだ。
 過去の〈ハンデビス〉のリリース同様、ジョーズもパフォーマンスを重要とするアーティストではあるので、ライヴ未見の僕が早急に判断できる代物ではないのかもしれないが、上記の動画や彼が制作した過去の怪しい自画撮りPVでその狂気と油ギッシュな世界観を垣間みることができる。しかし、モトクロス系のクラッシュをコンパイルしたアルバムからのトラックのヴィデオは単純に美しく、カタルシスに満ちている。

 スターゲイト、プリミティヴ・アート、スカル・カタログことソーン・レザーとともにハンデビス・ギャングを構成するにふさわしい超マイウェイな感覚を捉えた世界観とコンセプチュアルな表現様式の可能性は完全に未知数! 危ないですな。

つながった世界──僕のじゃがたら物語 - ele-king

80年代の日本を疾駆した、伝説のバンド、じゃがたら……。そのリアルかつ予見的な言葉と態度、圧倒的なパフォーマンスでバンドを導いた江戸アケミ亡き後も、音楽はいまだ若い世代にも聴き継がれ、デモに繰り出す人たちのなかに、都会でもんもんと暮らしている人たちに語り継がれている。

じゃがたらは、音楽的には、アフロビート、ファンク、ダブの異種交配に特徴を持っている。その音楽面において重要な役割を果たしていたのは、ギタリストのOTOだった。彼がバンドのダブのセンスを注ぎ、ワールド・ミュージック的ヴィジョンをもたらしたとも言えるだろう。

本書は、OTOが赤裸々に語る、彼の自叙伝であり、じゃがたらの物語であり、そして、じゃがたらを経て、元ゼルダのヴォーカリスト、サヨコとのサヨコオトナラでの活動、東京を離れ、熊本の山で、農作業をやりながらほぼ自給自足の暮らしている彼からのメッセージだ。

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