「Circle」と一致するもの

Yasuyuki Suda (inception records) - ele-king

2015.11.29

ご無沙汰upな10曲(順不同)

注目のD.A.N.“夏の終わりの”新曲配信 - ele-king

 あまりにみずみずしく、また、あまりに堂々たるインディ・ロック──「ジャパニーズミニマルメロウ」を掲げる若き3ピース・ユニット、D.A.N.のデビューEP『EP』がすばらしい。リリース・パーティを10月に控え、さらなる活躍に期待が高まる中、新曲1曲が配信限定で発表されるとの報が寄せられた。
 「夏の終わり」に合わせた曲だということだが、長雨が野分の風とともに暑気を振り払ったかと思えば、ふたたび夏の名残りが戻ってきそうな予感のこの頃、9月の終わりをもってようやく、わたしたちはこの曲とともに夏を惜しめるかもしれない。

フジロックのルーキーステージにも出演、いまだセールスが伸び続けている全員まだ21歳の3人組D.A.N.ですが、夏の終わりに合わせ新曲を1曲、配信限定で9月30日にリリースします。
デビューepとはまた一味違う、D.A.N.の新たなセンスが伺えるとてもポップな楽曲です。
都会の夜に合うアーバンな世界を持ち、かつバレアリックなチル効果もあり、涼しくなったまさに今この季節に聴いてほしい最高に気持ちのいい1曲です!
今作は最近ライブでもサポートしてくれている、トロピカルなマルチミュージシャン"小林うてな"嬢がシンセとスティールパンで参加しています。
また、REC&MIXエンジニアは前作に続き、葛西敏彦さんが手掛けています!間違いありません!
そして、この新曲のリリースに伴い、デビューep『ep』と併せた形でリリースパーティーを開催します。
10/19、場所は渋谷WWW、ゲストアクトに、U-zhaan × mabanua、submerseという強力なメンツが揃いました。

■リリース情報

D.A.N.
digital single『POOL』

発売日:2015.09.30(wed)
価格:¥250
発売元:SSWB / BAYON PRODUCTION

itunes
https://itunes.apple.com/jp/album/ep/id1004255038

D.A.N.
桜木大悟 (Gt,Vo,Syn)
市川仁也 (Ba)
川上輝 (Dr)

Guest Player
Utena Kobayashi (Syn,Steelpan)

Engineer
Toshihiko Kasai

○Message
誰にでも大切な記憶の「プール」がある。
その記憶の貯水池が「溢れる」瞬間を見つめた、新曲「POOL」。
夏の終わりの虚無感とともに訪れる記憶の走馬灯。
瑞々しい記憶や切ない記憶、すべての記憶が絡み合い溢れ出して、頭の中を心地よく漂っていく。

誰にでもある大切な記憶の「プール」。
当たり前のように 側にあるひと時、
宝物のような 幸せなひと時、
胸を擦り剥いて 眠れないひと時、
目を見れない 恥ずかしいひと時
その一枚、一枚の記憶の断片が折り重なる広大な貯水池。

いつの間にか化粧された記憶ばかりが溢れていき、胸がいっぱいになる。
ありのままの自分を探し求めてその「プール」を泳ぎ続ける。
きっと愉快でしあわせな桃色の記憶だってあるはずだから。
私たちはそんな記憶の「プール」を泳ぐ生きものだ。

D.A.N.

■イヴェント情報

D.A.N. release party "POOL"

2015.10.19 (mon)
at 渋谷WWW

ACT
D.A.N.
U-zhaan × mabanua
submerse

開場19:00 / 開演19:30
前売¥2,800 / 当日¥3,300(ドリンク代別)

問い合せ:WWW 03-5458-7685

チケット
一般発売:9/12(土)
チケットぴあ【P:276-621】/ ローソンチケット【L:76011】 / e+ / WWW・シネマライズ店頭

○D.A.N.
2014年8月に、桜木大悟(Gt,Vo,Syn)、市川仁也(Ba)、川上輝(Dr)の3人で活動開始。様々なアーティストの音楽に対する姿勢や洗練されたサウンドを吸収しようと邁進し、
いつの時代でも聴ける、ジャパニーズ・ミニマル・メロウをクラブサウンドで追求したニュージェネレーション。
2014年9月に自主制作の音源である、CDと手製のZINEを組み合わせた『D.A.N. ZINE』を100枚限定で発売し既に完売。
6月11日に開催の渋谷WWW企画『NEWWW』でVJ映像も取り入れたアート性の高いパフォーマンスで称賛を浴びる。
そして、トクマルシューゴ、蓮沼執太、森は生きているなどのエンジニアを務める葛西敏彦を迎え制作された、
デビューe.p『EP』を7月8日にリリース。7月にはFUJI ROCK FESTIVAL '15《Rookie A Go Go》に出演。

○U-zhaan × mabanua (ユザーン・バイ・マバヌア)
タブラ奏者 U-zhaanとドラマーmabanuaによるプロジェクト。
レイ・ハラカミ氏の「ユザーンがmabanuaくんとやるのをちょっと観てみたいなー、おれ」という軽い勧めにより結成。
音源リリースは未だないにも関わらず、UNIQLO CMへの楽曲提供や、FUJI ROCK、KAIKOO、りんご音楽祭など全国のフェスにも多数出演。

U-zhaan
ザキール・フセイン、オニンド・チャタルジーの両氏にタブラを師事。yanokami、UA、HIFANA、七尾旅人、SUPER CAR、
大橋トリオ、小室哲哉など多くのアーティストの作品にタブラ奏者として参加している。
憧れのミュージシャンはレイ・ハラカミ。1stアルバム『Tabla Rock Mountain』が発売中。
https://u-zhaan.com/

○mabanua
ドラマー、ビートメーカー、シンガー。Chara、くるり、大橋トリオ、DJ BAKU、COMA-CHI、TWIGY、Eshe、Chet Fakerなどの作品のプロデューサー、
ドラマー、リミキサーとしても活動。またGoogle、キユーピー、UNITED ARROWSなど数々のCM音楽の制作や、
フジテレビ系アニメ「坂道のアポロン」「スペース☆ダンディ」への楽曲提供など、あらゆるシーンで奮闘中。
https://mabanua.com/

○submerse
イギリス出身のsubmerseは超個人的な影響を独自のセンスで 消化し、 ビートミュージック、ヒップホップ、
エレクトロニカを縦横無尽 に横断するユニークなスタイルを持つ DJ/ビートメーカーとして知られている。
SonarSound Tokyo2013、Boiler Room、Low End Theoryなど国内外の人気パーティーに数多く出演。
また、Pitchfork、FACT Magazine、XLR8R、BBC といった影響力のあるメディアから高い評価を受ける。
昨年ファーストアルバ ム『Slow Waves』を、今春最新EP 『Stay Home』を flau/Project Mooncircleよりリリース、ロングセラーを続けている。
https://soundcloud.com/flaurecords/sets/submerse-stay-home
https://soundcloud.com/submerse/slow-waves


弓J (S) - ele-king

Moody Summer 10

R.I.P. 菊地雅章 - ele-king

 編集長をつとめた2誌があいついで休刊し職を失い、宇川直宏に「おくりびと」の称号をおくられて数年、私はそろそろ肩書きを「追悼家」にあらためようと思いはじめている。東京都在住・43歳(男)・追悼家・歩合給――と、よわよわしい冗談のひとつもいいたくなるほどこの夏は逝くひとばかりである。6月11日のオーネット・コールマンさんの訃報を知ったときは反射的にキーボードを叩いたが、こうもつづくとなると悲しみより呆然とし、こみあげる悔しさに怒りもこもる。
 数日後文化人類学者の西江雅之さんが亡くなり、何日かかしてイエスのベーシスト、クリス・スクワイア氏が歿した、と書くのもわれながら意外だが、17のとき、グレコのリッケンバッカー・モデルのベースを手にした理由の八割はレミーで、のこりの二割はイエスの上品なメンバーのなかでひとり無骨だった彼の影響もなくはなかったことを、中年期の胃酸とはひと味ちがう思春期の甘酸っぱさとともに思い出したのが彼の訃報に接した6月末。ところがそれでも終わらない。七夕の日に菊地雅章さんが、翌日に相倉久人さんがあいついで鬼籍に入るにいたってはこの世のそのものがみいられた気になったがおそらくそれはただしくなく、世にムーヴメントやシーンと呼ばれるものがあれば、そこに身を投じるひとの多くは同世代であり、たがいに感化され合ったつくり手と彼らに感化かれた私たちは、喜びも悲しみも幾星霜、ともに年を重ね、彼らがついに先に逝くとき、そこに共時性をみて歎息する。今年の夏はほんとうに多いわね、これで昭和が、20世紀がまた遠のいたな、と。
 そこには世代の、地域のかかわりがあり、それを超えた音楽が本が映画が無数の表現がひとと結ぶかかわりがあるが、菊地雅章さんと相倉久人さんの関係は前者だった。60年代、ともに銀座・銀巴里に出入りし、プーさんは金井英人、高柳昌行、富樫雅彦とのジャズ・アカデミーを組織し、新世紀音楽研究所に発展するなかに、すでにジャズを論じはじめていた相倉さんもいた。その後の錯綜した人間関係のアヤを描くには私は役不足だが、論争をひとつの踏み板としたジャズの、それもまた燃料だったのだろう。ジャズはみるみる成長し、60年代の終わりを待たず、プーさんはジャズを学びに海を渡り、アメリカで手にしたものをもちかえり、つくりあげたファーストが1970年の『Poo-Sun』であり、そこには電化前のマイルスのぎりぎりの表面張力と同質のものがみなぎっていた。プーさんは70年代を、ギル・エヴァンスやエルヴィン・ジョーンズといった斯界の巨人と共闘しつつ、その可能性の発展に賭け、80年代にそれは『Susuto』『One-Way Traveller』といったフュージョン~ファンクの傑作に実を結んだことは、DJカルチャーまっさかりの90年代、一部で発掘の対象となっていたがいまのように「和ジャズ」とすでに呼ばれていたか、記憶は定かでない。いずれにせよ、そのダンスミュージックとしての真価を実地にはかるには、菊地成孔のDCPRG(現dCprG)の「Circle/Line」の再演まで、つまり20世紀の終わりまで待たねばならなかったが、その数年前、私はバイトするレコ屋にはいってくる毎月の新譜にテザード・ムーンがクルト・ワイルを演奏したアルバムをみつけたのだった。不勉強ながら、プーさんがゲイリー・ピーコックとポール・モチアンとレギュラー・トリオを組んでいたのは3枚目のその作品でようやく知った。クルト・ワイルといえば、ダグマー・クラウゼからハッピー・エンド(あのはっぴいえんどではなく英国のブラバンのこと)まで幅広い層に人気のドイツ系ユダヤ人作曲家であり、私はその前年に出たナチス時代の『頽廃芸術展』に範をとった4枚組の日本盤(eva)で、ブレヒト/ワイル、ブレヒト/アイスラーをかわりばんこに聴いていたがその日からバイト中はテザード・ムーンの『Play Kurt Weill』(1994年)を聴くことにした。
 小川隆夫氏のライナーによれば、プーさんはワイルをギル・エヴァンスに教えてもらったという。「アラバマ・ソング」「バルバラ・ソング」「モリタート」はブレヒトとのコンビの曲で「モリタート」はジャズ・ファンにはソニー・ロリンズだろうし、「スピーク・ロー」はスタンダードである。ところがここでの3人は、ワイルの「歌」を音の元素に還元し、主従関係どころか楽器のキャラクターからも離れ、それを自由に交換する場のなかに始原のリズムとハーモニーをうかびあがらせる。私はプーさんばりに唸り、店長にたしなめられたが、ピアノトリオのそのようなあり方はそれまで知らなかったし、いまもほかに似たようなのがあるとは思わない。テザード・ムーンの2004年の最終作『Experiencing Tosca』にも、ベースをゲイリー・ピーコックからトーマス・モーガンにチェンジした2012年のECM盤『Sunrise』にもかたちを変えてそれはあたかも菊地雅章のピアニズムの道行きのように引き継がれている。菊地雅章は間章を畏怖させたピアノというおそるべき楽器に抗するでも迎合するでもないやり方で別の場所へ運ぼうとした。プーさんの具合が悪いらしい、と伝えられてからも、私はなぜだか菊地雅章の歩みが止まるとは思わなかったのは彼の独歩の歩調から来る印象だったのかもしれない。相倉さんが司会をつとめた銀巴里セッションで終演後もひとりピアノに向かいバラードを弾きつづけたという逸話さながら、菊地雅章は人類がこの世界から退場するさいの客出しの伴奏者なるにちがいない。その夢想はあえなくやぶれ、マイルス・デイヴィスとの出会いの記録と同じく、プーさんのあり得べき音楽のいくつかは失われたが、のこされたものはすくない。おそらくこれからも生み出されるだろう。サークルは閉じてはいないのである。(了)

Yasuyuki Suda (inception records) - ele-king

フットワークを愛するひとたちへ - ele-king

 いやー、去年末の〈Hyperdub〉ショウ・ケースはすごかった。メインフロアはもちろんですが、セカンドフロアで行われていたWeezyたちによるKata Footwork Clubのダンス・バトルがハンパではなかった。D.J.FulltonoやTrekkie TraxのDJプレイに合わせて、ダンサーたちが激烈フットワークをかましているのを見ていた僕は楽し過ぎて思わず足を踏み出してしまい、危うくバトルがはじまりそうに……。

 そんなスリルを味わったことがある方とフッットワークを心から愛する方へ。今週金曜と来週月曜は彼らのホームであるLIQUIDROOMの2階へ集合しませんか? ダンサーであると同時に優れたプロデューサーでもあるWeezyあらためWeezyTheEra。15日の金曜日は彼のファースト・アルバム『THE FLOOR IS YOURS』のリリース・パーティが開催されます。EXS、sauce81、D.J.Aprilといった彼に馴染み深いDJたちも駆けつけます。もちろんフッチワークをしてもいい……、ハズ。

 そして週明け18日月曜日には、フットワーク・シーンのパイオニアTraxman主催の〈Tekk DJ'z〉に所属すDJ Innesがメルボルンから、Violet Systemsがシカゴから来日します。金曜と同様にD.J.AprilとWeezyTheEraやFruityたちも参加決定。もちろんKata Footwork Clubも集合! 今回もお馴染みのフットワークのレッスンがあるので、これでいきなりバトルに突入してしまっても大丈夫ですね。入場料も金曜日が1000円、月曜日が1500円ととてもお得なので、Let me see your footwork!

2015.5.15 friday
SHINKARON presents WeezyTheEra "THE FLOOR IS YOURS" Release Party!!!

Time Out Cafe & Diner[LIQUIDROOM 2F]
19:00-23:00
door only 1,000yen(with WeezyTheEra's Mix CD)

DJs:
WeezyTheEra(SHINKARON/TH王RA/Kata Footwork Club)
EXS(NTB)
sauce81(disques corde)
D.J.April(Booty Tune)
TEDDMAN(Booty Tune)
Deemc


2015.5.18 monday evening
Battle Train Tokyo feat. Tekk DJ'z

KATA[LIQUIDROOM 2F]
open/start 19:00-23:00
door only 1,500yen

Special Guest DJs:
DJ Innes(Tekk DJ'z from Melbourne)
Violet Systems(Tekk DJ'z from Chicago)
DJs:D.J.April(Booty Tune)
Fruity(SHINKARON)
Kent Alexander(PPP/Paisley Parks/NDG)
TEDDMAN(Booty Tune)
Dance/Footwork:Kata Footwork Club[Murahkey, Re:9, Takuya, Yamato, WeezyTheEra]


▼ DJ Innes(Tekk DJ'z from Melbourne)
Traxman主宰のJuke/Footworkクルー、Tekk DJ'zに所属するオーストラリア在住のDJ。オーストラリアではGaming Cult Podcastという番組を仲間のBoomaらと配信しており、Gaming CultというレーベルとしてもDJ Deeon、DJ Clent、DJ Earl、D.J.Fulltonoらが参加したコンピレーション"Gaming Cult Trax vol.1"やBags & Works参加アーティストDJ TroubleのEP"Eye of the Circle"を発表している。また彼自身も曲を作り、その作品は前述した"Gaming Cult Trax Vol.1"やTekk DJ'zのコンピ"The Tekk DJ'z Compilation Volume 1 Part 2"で聞く事が可能。上記した作品はいずれもBandcampで購入できる。
https://soundcloud.com/djinnes
https://culttrax.bandcamp.com/album/gaming-cult-trax-vol-1

▼Violet Systems(Tekk DJ'z from Chicago)
Traxman主宰のJuke/Footworkクルー、Tekk DJ'zに所属するシカゴ在住のDJ。過去には韓国に住んでいた事もあり日本にも何度か訪れている親アジアな側面もある事から日本のJuke/Footwork愛好家達にも名が知られている。Tekk DJ'zのコンピ"The Tekk DJ'z Compilation Volume 1 Part 1"への参加の他、九州は小倉のJuke/Footwork DJ、naaaaaooooo氏監修のEP"KOKLIFE Vol.1"に参加。またSoundcloud上でも精力的に作品を発表。Bandcampにてこの夏新作EPの発表を予定している。
https://soundcloud.com/entroemcee
https://violetsystems.bandcamp.com

▽ WeezyTheEra(SHINKARON/TH王RA/Kata Footwork Club)
国内ジューク/フットワーク・シーン最初期から活動するオリジナル・ジャパニーズ・フットワーカー。その活動はアグレッシブな高速フットワーク/ダンスだけに留まらず、トラックメイク、DJもこなすオールラウンダーとして国内シーンを支え続けて来た。2014年初夏には日本トップレベルの足技を武器にフットワーク総本山シカゴやニューヨークへ渡り、現地アーティストやダンサーと交流を深め、世界最高峰のフットワーク・クルーTH王RAに電撃加入。日本のキャプテンに指名される。これまでに所属レーベルSHINKARONより「ON NUKES EP」、「ON NUKES LP」をリリースしているほか、外部レーベルのコンピレーションにトラックを複数提供。また、自身のSoundCloudでも定期的に作品を発表している。2015年4月26日に待望のデビュー・アルバム『THE FLOOR IS YOURS』をリリース。今、活躍が最も期待されるアーティスト。BTTではフットワーク・レッスンの講師も務める。
https://weezytheera.wix.com/teklife
https://soundcloud.com/rioqmt
https://weezymarket.bandcamp.com
https://instagram.com/weezytheeralife

▼ D.J.April(Booty Tune)
Hardfloorでシカゴハウスに目覚め、そんなサウンドをのらりくらりと追いかけつつ、Jukeレーベル「Booty Tune」のPR&ARをしております。
https://twitter.com/deejayapril
https://bootytune.com

▼Fruity(SHINKARON)
ジューク/フットワークDJ、トラックメイカー。SHINKARON主宰。2009年パーティー"SHINKARON"を始める。2012年より同名をレーベルとしても始動させ、自身のの他、Weezy、Boogie Mann、吉村元年やDJ Rocなど国内外様々なアーティストの作品をリリースし続けている。2014年3月に1stアルバム"LET DA MUZIK TALK"を発表した。
https://shinkaron.tokyo

interview with Moon Duo - ele-king


Moon Duo Shadow Of The Sun
Sacred Bones / ホステス

PsychedelicRockFolkDrone

Amazon

 ムーン・デュオといえば、ピーキング・ライツ(Peaking Lights)に負けるとも劣らぬサイケデリック夫婦。しかしノリのほうはすこし胡散臭さが勝るのがムーン・デュオかもしれない。旦那のほうが元ウッデン・シップス(Wooden Ships)のメンバーであっただけに、重心低めのブルージーなサイケデリック・ロックが底流にはあるが、たとえば本インタヴュー内でも言及される“アニマル”のMV“スリープウォーカー”のMVなど、何かふざけたネタ感をぶっ込まずにはいられないという茶目っ気がある。毎回大きく作風を変えるわけではないが、マメにツアーに出て、生活と音楽とサイケが寄り添うような生き方をしているふたりにとっては、アルバムごとの色などよりは、そうした冗談やお茶目のほうがはるかに大事なものなのかもしれない。のんびりとまどろむようなスペーシー・ロックから、クラウトロック調、ブギ、ちょっとラフなガレージ・ナンバーまで、USのアンダーグラウンド・カップルのマイペースなノリをいっしょに楽しみたい。月のように、彼らはいつもそこにいる。振り返ったらついてくる!

■Moon Duo / ムーン・デュオ
サンフランシスコ出身の人気前衛サイケデリック・ロック・バンド、ウッドゥン・シップスのメンバーであるリプリー・ジョンソンと、妻であり元教師という過去をもつサナエ・ヤマダ(父親が日本人)夫婦によるプロジェクト、ムーン・デュオ。現在はポートランドに移住して活動をつづける。ザ・メン、ゾーラ・ジーザスなどを擁するブルックリンのブティック・レーベル〈セイクレッド・ボーンズ(SACRED BONES)〉と契約し、2011年に『メイジズ(Mazes)』、12年に『サークルズ(Circles)』の2枚のアルバムを発表。本作は約2年半ぶりとなる通算3作めのフル・レンス・アルバム。13年には都内4公演から成る初来日ツアーを敢行し、日本での知名度を上げている。

普通じゃない場所でライヴをするのが大好きなのよね。

リプリーのウッドゥン・シップスに比べると、ムーン・デュオはもっと柔軟で、ライヴをしやすいのではないでしょうか。フルのドラムセットもスタック・アンプも要らないですもんね。あなたたちはアート・ギャラリーやディスコなど、つまりライヴハウスではない会場でライヴをされてきたと思います。典型的なライヴハウスで演奏するのと何か違いはありますか ? もしあるならば、それはどのような違いでしょうか?

サナエ:普通じゃない場所でライヴをするのが大好きなのよね。アート・ギャラリーや教会でもプレイしたことがあるし、そういうライヴはとくにに想い出深いわ。たしかにいままでのムーン・デュオはそういう変わった場所でのライヴがしやすい編成だったけれど、最近ではドラマーが参加するようになったから、以前ほど簡単ではなくなった。とはいえ、それでもおもしろい機会があればいまでもやりたいと思ってる。前にサンフランシスコの〈ジ・エクスプロラトリアム(科学博物館)〉でライヴをしたんだけど、本当に素晴らしかった。


新作ではドラマーのジョン・ジェフリーと制作を行ないました。彼はアルバムのレコーディングのみの参加なのでしょうか?
 それとも、彼はムーン・デュオのメンバーとしてライヴに参加する、あるいは参加していたのでしょうか?

サナエ:じつは、ジョンにはもともとツアーに参加してもらう約束だけで、いっしょにレコーディングすることは考えてなかったの。2013年の夏のツアーで、フェスや野外のライヴの予定がいくつかあったから、そういう場所には生ドラムがあったほうがよさそうだと思ってね。でもやってみたら、ジョンがこのバンドにすごくしっくりくることがわかって、いまではライヴではもちろんのこと、新作のレコーディングにも参加してもらうことになったの。

今作のタイトルやジャケットはコールド・サンの『ダーク・シャドウズ』を思わせます。あの作品が好きですか? また、今作のタイトル『シャドウ・オブ・ザ・サン』は『ダーク・シャドウズ』を何かしらの形で参照しているのでしょうか?

サナエ:あのレコードは大好きよ! いままではこの作品とのつながりを考えたことはなかったけれど、言われてみればたしかに共通点があると思う。



ムーン・デュオのサウンドはある意味で、かなりミニマルでシンプルと言えるでしょう。過去には多くのアーティストたちにリミックスをされてきました。それらのリミックス作品からどのようなインスピレーションを受けますか? 今回のアルバムの曲のリミックスを依頼したいアーティストはいますか? もしくは既に作業は進んでいるのでしょうか?  もしそうであれば、現在取りかかっているリミックスを教えてください。

サナエ:サナエ:このアルバムの曲に関しては、まだリミックスを作る予定はないけれど、やってみたい気持ちはあるわ。過去のリミックス・アルバムでは、普通はあまりリミックスをやらないアーティストを起用したかったの。そういう人たちのほうが、どういうリミックスにすべきかっていう既成概念に縛られず、ユニークで一風変わったものを作ってくれそうだと思ったから。リミックスの出来にはもちろん満足してるわ。自分たちの音楽を他の誰かが解釈したものを聴くって、とてもおもしろい経験だった。それに、その経験を通じて、自分自身もまたちがった聴き方をできるようになった気がするわ。

私たちはツアーに長い時間を費やしているし、移動したりドライヴしたりということは、人生の大きな一部になってるから。

今作のジャケットがとてもカッコいいですね。日本のグラフィックデザインの黄金期のテイストが感じられます。これはどなたが手がけたのでしょうか?

サナエ:アルバムのジャケットは、ジェイ・ショウというアーティストが手掛けたものなの。彼はアルバムのジャケットだけじゃなく、映画のポスターなどもよくやっていて、70年代風のタッチが素晴らしいと思う。少しSFっぽくて、映画的なジャケットがいいなと思っていたから、彼のデザインが本当にぴったりだった。



今回に限らず過去品も含めて、ムーン・デュオの音楽はドライブをするときのサウンドトラックにピッタリなんですよね。作曲をしているとき、ツアーのことや車を運転することを考えますか?

サナエ:それはいい褒め言葉ね! 曲を書いているときにあえて考えているわけではないけれど、たしかに私たちはツアーに長い時間を費やしているし、移動したりドライヴしたりということは、人生の大きな一部になってるから。それに私自身、ぐいぐいと進むようなサウンドに惹かれるところもあると思う。 


ポートランドの地元の音楽シーンはどのような感じなのでしょうか? あなたたちはよく演奏はされていますか?

サナエ:ポートランドの音楽シーンはすごく盛り上がってる。住んでいるミュージシャンも多いし、毎晩どこかでライヴをやってる。それに、まだまだ小さなインディのレコード屋さんが頑張ってるわ。他のアメリカの都市では、そういう文化がなくなってきているから、本当にありがたいの。私たちはツアーしてばかりで、ポートランドに戻るとバンド活動をお休みすることが多いから、自分たちが地元シーンの一部とまでは思わないけれどね。でも、今回のアメリカ・ツアーのフィナーレは土曜日のポートランドのライヴなの。すごく楽しみにしてるわ。 


あなたたちのミュージック・ビデオはどれもある意味コミカルです。“アニマル”のビデオがどんなアイディアから生まれたかが気になります。なぜ映像ではプロのスケーターがスケボーを使わずにスケートをしているのでしょうか? 曲と映像のストーリーとの繋がりがいまひとつ理解できなかったんですよ。

サナエ:“アニマル”では、リッチー・ジャクソンという監督に依頼したの。彼の作品を私たちふたりとも気に入ってたから。ビデオを作ってほしいとお願いしたら、快諾してくれたわ。彼が好きなようにやってくれればいいし、どれだけ変わったビデオになっても構わないって伝えた。スケートボード以外のもので滑るスケーターというのは、リッチーのアイデアだった。その意外性が私たちも気に入ったわ。あのビデオは“無”や“欠落したなにか”っていうコンセプトをベースにしていて、そこが『シャドウ・オブ・ザ・サン』と共通しているところなの。

ポートランドの音楽シーンはすごく盛り上がってる。まだまだ小さなインディのレコード屋さんが頑張ってるわ。

ムーン・デュオは全てのアルバムを〈スケアード・ボーンズ〉からリリースしています。同じレーベルに所属するアーティストや作品からインスパアされますか?

サナエ:ええ、もちろん。サイキック・イルズやフォラクゾイドは大好きだし、それにジョン・カーペンターは特別ね。それに、〈セイクリッド・ボーンズ〉からリリースされているファーマコンやゲイリー・ウォー、アーメン・デューンズの作品はどれもおもしろくてユニークだと思う。

最近共演したミュージシャンやバンドで、誰が素晴らしかったですか?  また、見つけたお気に入りのレコードはなんですか?

サナエ:今回のツアーでは、ケヴィン・モービー、ネスト・エッグ、レキシー・マウンテン、ミラーズ、ホリー・ウェーヴに参加してもらったわ。個人的にやられたのは〈SXSW〉でいっしょにライヴをしたシタールとタブラのデュオ、Gourishankar Karmakar and Indrajit Banerjeeね。彼らを見ていると、まるで自分が宙に浮かんでいるかのような気分になったわ。最近のレコードだと、〈サヘル・サウンズ(Sahel Sounds)〉からのリリースにはずっと注目していて、Mdou Moctarの『Anar』とか、Mamman Saniの2枚のアルバムはよく聴いてるのよ。





サイケデリックな紳士淑女のみなさま、〈Sacred Bones〉のことはご存知?──ムーン・デュオ来日記念! セイクリッド・ボーンズの10枚+1

ムーン・デュオのインタヴューでも言及されている、彼らのもうひとつのホーム、〈セイクリッド・ボーンズ〉は、USアンダーグラウンドの2000年代から現在を語る上で重要なレーベルのひとつでございます。ゾラ・ジーザス(Zola Jesus)やクリスタル・スティルツ(Crystal Stilts)などはよくご存知かもしれませんね。レーベルのベースにあるのは、ムーン・デュオやサイキック・イルなどどっぷりと振り切れたガレージ・サイケですが、ゾラやクリスタル・スティルツをはじめ、ラスト・オブ・ユース(Lust Of Youth)やゲイリー・ウォー(Gary War)など、2010年前後のトレンドでもあったシンセポップやニューウェイヴ/ポストパンク・マナーが、やはりトレンドであった独特のローファイ文化と結びつき、さらにもうひとつトレンドであったインダストリアルやシューゲイズまで巻き込んでいったことは、このレーベルの鋭さを証すものでしょう。
彼らがマイナーでカルトなサイケ集団のようなたたずまいにもかかわらず、諸トレンドの奇妙な合流地点となっていたことは、次の10枚を眺めてみてもよくおわかりになるかと思います。じつにおかしな、そしてキュートなレーベルでございます。

Pharmakon - Abandon

NY出身の可憐な少女、マーガレット・チャーディエットによるファーマコンのデビュー・アルバム。絶叫、グロ、オカルティズム、ノイズ……こじらせすぎた女子による、振り切れすぎたエレクトロニクスは、ゲテモノとアートの狭間で凄まじい緊張感と違和感を放ちながら、ギリギリの官能を現出させてみせる。このジャケ同様、狂気のライヴ映像は閲覧注意!

Crystal Stilts - Delirium Tremendous

そもそもは〈スランバーランド(Slumberland)〉からのデビュー作『オールライト・オブ・ナイト』で脚光を浴びたオサレなバンドだったが、当時ネオ・シューゲイズなどと目されたあの淡麗なフィードバック・ノイズやポストパンク・マナーの影にはドロドロとアンダーグラウンドの血が流れていたのだろう。このサード・フルにはドラッギーなフォークやカントリー色までうかがわれる。

Lust for Youth - Perfect View

スウェーデンはコペンハーゲンの現在を象徴するレーベル、〈Posh Isolation〉を主宰するHannes Norrvideによるユニット。その持ち味であるスマートなダーク・ウェイヴには、皮肉やパロディではなしに、若いいらだちやポジティヴな攻撃性が感じられて清々しい。本作は2010年前後のシンセ・ポップ・リヴァイヴァル群のなかでも、ひときわナイーヴな美しさを放っている。

Amen Dunes - Through Donkey Jaw

本作の隣には、〈キャプチャード~〉と双璧をなす2000年代のローファイ・コロニー、〈ウッジスト(Woodsint)〉のウッズ(Woods)を並べずにはいられない。2014年の新作ではよりクリアに「歌」を取りだしてみせたエイメン・デューンズことデイモン・マクマホンだが、より混沌とした本作の、こだまのようにのんきで音響的なヴォーカルには、どこか神聖ささえ宿っているように感じられる。

Blank Dogs - On Two Sides

2000年代後半のUSインディを語る上で絶対に避けては通れない重要レーベル〈キャプチャード・トラックス〉主宰のマイク・スニパーによるユニット、その記念すべき〈トラブルマン・アンリミテッド〉からのファースト・アルバム。なんとセカンド・プレスからは〈セイクリッド~〉からも出ていたのだ。ダム・ダム・ガールズなど当時トンガっていたガレージ、ポストパンクから、シューゲ・カタログの発掘・リイシューにも余念ないブルックリン・アンダーグラウンドの雄。

Zola Jesus - Stridulum EP

ゴシックや〈4AD〉再評価の機運が高まる2010年前後のシーンに颯爽と現れた才媛。無機質なビートと不穏なノイズが構築するダーク・ウェイヴに、ケイト・ブッシュに比較されるヴォーカル。幼少から学んだというオペラの素養は、どこかトラウマチックで険のある彼女のアルトを艶めかせ、かつフラジャイルな魅力を加えている。本作はデビュー・フルの後のEP。ジャケももっともコンセプチュアルだ。

Gary War - Horribles Parade

世間的にはサード・フル『ジャレッズ・ロット(Jared's Lot)』が有名だろうか。アリエル・ピンクのバックも務めていたグレッグ・ダルトンによるセカンド・アルバム。激渋ジャケとは裏腹に、ファズとフィードバック・ノイズが効きつつも、〈キャプチャード・トラックス〉と同時代性を共有するローファイぶりがコミカルかつ愛らしい、アリエルの初期カタログを思わせるようなスキゾ系ポップ。

Psychic Ills - Hazed Dream

タイトルどおりヘイジーなサイケデリック・フォーク。ドリーミーというにはドープな空間性、〈リヴェンジ(Rvng Intl.)〉からのリリースにもうかがわれる、遠くアンビエントやドローンに接続していくような音響、ブルージーな楽曲、絶対に跳ねないヴォーカル。NYを拠点とし、現在は3人編成で活動。〈セイクリッド~〉らしさを構築する存在のひとつだ。

The Men - Open Your Heart

NYのなんともストレートなガレージ・サイケ・バンド。サーフ、ガレージ・パンクを軸に、かすかにメタルやハードコア的な要素も聴き取れるが、特筆すべきはそのポップ・センス。ぺなぺななプロダクションに愛唱すべきメロディが乗る。本当、憎めない。リリース量でも〈セイクリッド~〉において無視できない存在である。スタジオ・アルバムらしい完成度を求めるなら『トゥモロウズ・ヒッツ』を。

Slug Guts - Playin' In Time With the Deadbeat

プッシー・ガロア(Pussy Galore)やバースディ・パーティ(Birthday Party)の影響も色濃い、オーストラリアの“サバービア”・バンド。本作は2枚めのフル・アルバムとなる。参照点は渋いものの、絶妙に垢抜けないことを仮に「ぜつあか」と呼ぶなら、彼らはまちがいなくぜつあかマスターである。しかしそれが愛らしい……と思わせられるのは、そう、このレーベルの呪いである。

プラいち!- David Lynch - Eraserhead: Original Soundtrack Recording

言わずと知れた鬼才映画監督。彼が音楽制作も行うことはすでに周知のことだが、〈セイクリッド~〉からサントラもふくめなんやかやと7タイトルもリリースしているというのはなかなか本質的な事実! メジャー・リリースだと見え方もずいぶんと変わっていたのではないだろうか。

pAradice (LifeForce/LibraryRecords) - ele-king

2014お気に入りになった良音スポット5つと2015には行きたい噂の良音スポット

DJ schedule 2014-2015

12/26 「LOVE IS THE MASSAGE大忘年会」@天狗食堂 三軒茶屋
27 「LIBRARY忘年会 CURRY DISCO」@カレー屋ミラン 東高円寺
30 「UP!」@heavy sick zero 中野
31 「year2014 countdown party feat.circle」@32016 渋谷

1/3 「New Year 3rd」@AOYAMA HACHI 青山
10 「TRANSIT」@cobra 江古田
11 「スナックニューパラダイス」@MORE 下北沢
12 「ミストサウナ」@天狗食堂
17 「tamariuzu」@SHeLTeR 八王子 w/小林 径、MOROI

mix定期的に更新中
https://m.soundcloud.com/dj-paradice

Sound Patrol - ele-king

 萩原健太さんはオソロしい。何日も何日もぶっ続けで『ボブ・ディランは何を歌ってきたのか』を書きつづけ、ということは、その間も繰り返しボブ・ディランを聴きつづけ、ほぼ400ページを書き終えたと思ったら、「じゃー、ボブ・ディランでも聴くかな」と、実際に聴いたそうなのである。信じられない。僕はといえば、今年は1月2日から『ハウス・ディフィニティヴ』のために何万曲というハウス・ミュージックを聴きつづけ、2ヵ月を過ぎた頃にはハウスが嫌いになってきて、3月もなかばになると、憎しみさえ芽生えつつあったというのに。時間に追われながら、来る日も来る日もトントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントントンヘイヘイホートントントントントントントントントントントントントントントン……(足立正生『幽閉者 テロリスト』参照)。もう、とにかくほかのリズムが聴きたかった。ハウスというより、4つ打ちのリズムが拷問だった。そのときは何を聴いたのか忘れてしまったけれど、ようやく『ele-king Vol.15』の編集作業から解放され、特集と関係ないものが聴けるようになったら……以下のようなものに埋没しているわけですね。細かく調べるのは面倒くさいので、正確なことが知りたい人は竹内正太郎のツイッターをフォローしてくださいね(間違っていたら、きっと彼が調べてくれる……)。校了してから聴きはじめたので、ここに挙げたものは年末号には載っていません!


felicita / Mmmhm


 フェリチータ。イタリア語で「幸せ」。思わずミニ・アルバムを買ってしまいましたが、「幸せ」というのにはあまりにアヴァンギャルド。ロンドンに住むアジア系の女性だそうです。ケロ・ケロ・ボニトに対するマウス・オン・マースからのアンサーか。

Night & Tickets / August Morning In My City

 フィッシュマンズをドローン化させたような1曲。これも思わずカセットを買ってしまいましたが、こういうのはコレだけでした。アルバム・タイトルは『本当に夏が嫌いなんだよ(actually i really hate summer)で、どうやらロシアの人らしい。

Rabit / Sun Dragon


 何が起きているのか考えたくないグライムの新星。ロティック(Lotic)とかテキ・ラテックス(TTC)とかロクな人がミックスに使ってません。スラック(Slackk)といい、2015年はグライムですね(希望的観測)。

Raaskalbomfukkerz


 アムステルダムでスクォッテイングをしている人たちだそうです。ノイエ・ドイッチェ・ヴェレをちょっとヒネッた感じ。手術前の患者の体を使って演奏するとか、スウェーデンの『サウンド・オブ・ノイズ』という映画と発想が似てるのかな。

Vince Staples / Blue Suede


 これはもうあちこちで騒がれてます。西海岸のラッパーです。ジェイ・ミルズ“フー”を悲しいモードに切り替えた感じ?

Gypsy Mamba / BLESS THA RATCHET


 西海岸からまた変り種。ルーマニア系だそうです。あったようななかったような。EPには入ってなかった。

Nederlandse Maatschappij Ontwikkeling / Full Spectrum Intercourse


 アムステルダムの2人組。ひとりはジャズ系のようで、タイコたたきまくりのちょっと変わったミニマル。

Russo / Purple Earth


 トーン・ホークのレーベルからデビューしたアリ・ルッソのデビュー・シングル。この人もニューヨークの映像作家だそうです。

NxxxxxS / Vaporlove


 デビュー・アルバムも出ましたが、これはそれ以前の曲。渋谷のスクラッブル交差点を映せば、なんでもヴェイパーウェイヴになると思ってるだろー。「エヌ・ファイヴ・エックシーズ」と読むみたい。パリから。

One Circle / Transparency


 コード9が持ち上げていたイタリアのダブステップ、ヴァーゲ・ステーレことダニエル・マナがセーラーかんな子のDJチャートでもおなじみスターゲイトことロレンツォ・センニらと組んだグライムの変り種。

(おまけ)

Dinner Music / Blood Quantum 2013


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