「Circle」と一致するもの

NHK yx Koyxen - ele-king

例えばこんな感じのを聴いたりしますが, 10個選ぶとか難しかったので順位は適当+曲名とアルバムタイトルが入り乱れているのは、聴き方の偏りがあるからです。

(photo by AOKI Takamasa)

NHK Bells on Chart


1
Morton Feldman- Morton Feldman - Edition RZ

2
Conrad Schnitzler - CON - Paragon Records

3
Panasonic - Vakio - Blast first

4
Robert Ashley - Automatic Writing - Lovely Records

5
Lego feet - SKA001CD - Skam Records

6
Anti Pop Consortium - Stretch Time - Blackhoodz

7
Drum Circle - trying_01 - Demo

8
Fairuz - Sakan el Layl - ?

9
Sensational - Cipher - Wordsound

10
NHK Koyxen - Dance Classics - PAN

Chart by JET SET 2012.06.04 - ele-king

Shop Chart


1

Calm Presents K.F.

Calm Presents K.F. Dawn Ep (Music Conception) »COMMENT GET MUSIC
4月発売のCalm Presents K.F.名義でのアルバム『From Dusk Till Dawn』からシングル・カット第二弾。本作もハーフスピード・カッティングを施した珠玉の一品です。

2

Beck

Beck I Just Started Hating Some People Today (Third Man) »COMMENT GET MUSIC
Jack WhiteのThird Manからの限定7インチ!!

3

Pacific Horizons

Pacific Horizons Re-Illumination Series Volume 1 (Pacific Wizard Foundation) »COMMENT GET MUSIC
Laのニュー・バレアリック人気ユニット、Pacific Horizonsによる2011年リリースの最新オリジナル・トラック2作をDj Cosmo & Yam Who?、Split Secsがリミックス。

4

Still Going

Still Going Walk That Shit Party (Still Going) »COMMENT GET MUSIC
Eric Duncan(Rub N Tug) x Liv Spencer(House Of House)の最強コンビStill Goingが手掛ける注目のレーベル第2弾作品!

5

Keep Shelly In Athens

Keep Shelly In Athens In Love With Dusk / Our Own Dream (Forest Family) »COMMENT GET MUSIC
チルウェイヴ~エレクトロニカ~ダウンビートの枠を超えるサウンドで絶大な人気を博すギリシアの男女デュオ。2枚のレアEpがForest Familyから嬉しすぎる再登場!!

6

Sweatson Klank

Sweatson Klank Elevate Me (Project Mooncircle) »COMMENT GET MUSIC
L.a.名門Alpha Pupからのリリースでもお馴染みTakeによるダブステップ通過以降の新プロジェクトSweatson Klank第1弾。当店大人気Project Mooncircleからの超話題作です!!

7

King Midas Sound

King Midas Sound Without You (Hyperdub) »COMMENT GET MUSIC
レジェンドThe BugことKevin Martinと日本人女性ヴォーカルHitomiのBlack Chowコンビに詩人のRoger Robinsonを加えた人気トリオの楽曲を、これ以上ない豪華メンバーが仕立て直した超話題盤です!!

8

Ital / Magic Touch

Ital / Magic Touch Anywhere You Want Me / From A Dream (100% Silk) »COMMENT GET MUSIC
100% Silkを代表する2人がソロで初顔合わせ。それぞれのオリジナルとお互いのリミックスを披露。どちらも気合の入りまくったミュータント・ディスコです!!

9

Arsenal

Arsenal One Day At A Time Ep (Play Out!) »COMMENT GET MUSIC
Hendrik Willemyns & John Roanからなるブリュッセルの古株ユニット、Arsenalによる昨年リリースの4thアルバム『Lokemo』から豪華リミックス・カットが新着!!

10

Lord Of The Isles

Lord Of The Isles Unthank003 (Unthank) »COMMENT GET MUSIC
Eneからリリースされた"Pacific Affinity"でも話題となったスコティッシュ・プロデューサーLord Of The Islesによる新作10インチ。

Chart by JET SET 2012.03.19 - ele-king

Shop Chart


1

BUBBLE CLUB

BUBBLE CLUB IN CONSEQUENCE OF A WISH / SEVEN HILLS / EX-VOTO »COMMENT GET MUSIC
Quiet Village Remixで話題を集めた2011年リリースの「The Goddess」も記憶に新しいウェスト・ロンドンのDan KeelingによるプロジェクトBubble Club。オリジナル3楽曲を収録した最新EPを引っ提げて"International Feel"に再登場。

2

BORN BLONDE

BORN BLONDE RADIO BLISS »COMMENT GET MUSIC
UKインディ・ロックの大型新人バンドBorn Blondeによるセルフ・リリース第二弾。やはり注目はB面「Seahawks Everything So Green Mix」。

3

BATTLES

BATTLES DROSS GLOP 3 »COMMENT GET MUSIC
Gui Boratto、The Fieldら注目のリミキサー陣による前2作も大好評中のアルバム・リミキシーズVol.3は、クラウトロック御大Klusterが参加。Silent Servantに加え、Raster-Noton随一の才能Kangding Rayによる3楽曲を収録。

4

JOAQUIN

JOAQUIN "JOE" CLAUSSELL UNOFFICIAL EDITS AND OVERDUBS 12INCH »COMMENT GET MUSIC
James Mason、Lil Louis、Yelloをネタにした超強力エディットを収録!シリーズの第一弾は即完売。今回も同様のケースが想定されます。お急ぎください!

5

MAIN ATTRAKIONZ

MAIN ATTRAKIONZ 808S & DARK GRAPES II »COMMENT GET MUSIC
2011年夏にデータ・リリースされ、各方面から絶賛を受けた傑作フル・アルバム!!UKエレクトロニカ名門レーベル、Typeから待望のヴァイナル・リリースです。

6

VAKULA

VAKULA ASUWANT »COMMENT GET MUSIC
更なる躍進が続くウクライナの至宝Vakulaによる最新作はお馴染みとなった"Shevchenko"からの登場。

7

V.A.

V.A. PROJECT: MOONCIRCLE 10TH ANNIVERSARY »COMMENT GET MUSIC
ご存じRobot Kochらを擁する当店大人気のジャーマン・ヒップホップ名門Project Mooncircleから、レーベル設立10周年を記念したフル・ヴォリューム・コンピが登場です!!

8

LOL BOYS

LOL BOYS MOMENTS IN HEARTBREAK »COMMENT GET MUSIC
当店直撃の新鋭UKベース・ユニットがUSから登場。Art Of NoiseとT2の歴史的名曲を掛け合わせてしまった話題沸騰ボムを限定ストックに成功。アーバン度数200%増しのB1も素敵です!!

9

DJ CAM

DJ CAM SEVEN »COMMENT GET MUSIC
Chris James (the Stateless)、Nicoletteらヴォーカリストを迎え、USインディ・シーンのトレンドにも目配せした新天地を披露!

10

LEE BANNON

LEE BANNON FANTASTIC PLASTIC »COMMENT GET MUSIC
Plug Researchとのディールが決まる以前からDel The Funky HomosapienやRoc Marciano、Talib Kweli等にビートを提供していた俊英が、この度遂にフル・アルバム・デビューです!

Feist - ele-king

 MOR(middle of the road)というのは、欧米のロック系のメディアではときに軽蔑的に使われるタームだが、僕はMORが嫌いではない。以前、チルウェイヴはMORすれすれだと書いたことがあるが、MORになるならとことんなるべきだと思っている。トロ・イ・モワはなりそうで、まだなりきれていない。MORに必要とされる最低限のプロデュースがまだ行き届いていない。商品としての完成度が足りていないのだ。
 MORとは、たとえばアバ、たとえばバート・バカラック、たとえばカーペンターズ、たとえばイージー・リスニング、たとえば多くのディスコ・クラシック......と、まあ、トゲのない大人向けのポップス全般を指す。ロックだろがジャズだろうが、まずは商業音楽として求められる要素を満たし、そして適度な心地良さを誘うポップスでなければいけない。マンチェスターの中年がオアシスの歌に夢を託すのとは、ある意味正反対のニュアンスだ。
 が、DJカルチャー以降はこうした通俗性も使い方次第では思いも寄らなかった輝きを見せることが実証されている。むしろMORをジョン・レノン級のメッセージに転換してしまってこそ、真のハイブローと言えるだろう(たとえばレイヴの明け方にカーリー・サイモンをかけて、それが大受けするとか)。そういえばチルウェイヴを聴いている子たちがいまAORを探しているなんて話も聞くが、それも理にかなっている。MORはAORのもとだ。

 ファイストは、現代における、いわばMORの女王だった。歌がうまいわけではないが魅力的な声を持ち、容貌も悪くない。ジェーン・バーキンのように長髪の彼女は、スタイリッシュでエレガントなポップスを歌う。多少の捻りはあるものの、10代の頃にピーチーズとパンク・バンドをやっていたというのが信じられないほど彼女の音楽は無害で、プロデュースが行き届いていた。"マッシャブーム"や"アイ・フィール・イット・オール"や"1234"のような曲は、ふわふわの布団が似合うお上品なポップスで、人生に引っ掻き傷を残すようなものではない(だから売れたし、だからMORなのだ)。
 そういえば前作『ザ・リマインダー』が出たとき、「完全試合を果たしたピッチャーを観ているようだ」とまで『ヴィレッジ・ヴォイス』は絶賛しているのだが、まったくいい加減なものだ。良くも悪くも、そして前向きに言って、ファイストは軽い。彼女のチームメイトのゴンザレスもモッキーも、そして前作まで参加していたジェイミー・リデルも軽いほうが得意そうだし。それにファイストを聴いて、「それじゃあ」とブロークン・ソーシャル・シーン(彼女も参加しているトロントのアート・ロック・コミュニティ)に手が伸ばしているリスナーが多くいるとは思えない。

 『メタルズ』は「川とダムと湖の景色」にインスパイアされたというが、アートワークにも荒涼とした自然が描かれているし、クローザー・トラックがその情景描写となっている。彼女は、『レット・イット・ダイ』や『ザ・リマインダー』までとはまったく違った方角を向いている。100万枚以上も売れたという商業的な成功がいかに空しいことだったかを訴えているかのように、4年ぶりの4枚目のアルバムとなる『メタルズ』はアートワークが暗示するように孤独なアルバムなのだ。その点においては、ビョークにおける『ホモジェニック』に位置づけられる。が、このアルバムには流行の音への気配りはまったくないし、そのことが『メタルズ』を強いものにしている。
 アルバムの真価は6曲目の"The Circle Married The Line(円は線と結婚した)"から最後の"Get It Wrong, Get It Right(間違えて、正して)"までの7曲にある。たとえばクリスマス前の感傷的なこの季節にお似合いなのは......、"The Circle Married The Line"もそうだが、"Bittersweet Melodies(苦甘いメロディ)"も心温まるメロディを持っている。この2曲には商業音楽に求められる要素すべてを持っている上に、さらに何かを訴えているようだ。とくに"The Circle Married The Line"などは、険しい山道を登り切って360度見渡せるような場所にたどり着いたかのような、胸の透くような感動がある。目の前に地平線が見えるようなワクワクした感覚があるのだ。『NME』が彼女のことを「ミステリー作家」と形容しているように、説明をはぶいた歌詞も『メタルズ』を特徴づけているが、しかしヴォーカルには感情がともなっているので気持ちはなんとか伝わる。
 最後の3曲の流れも印象的だ。フォーキーな"Cicadas and Gulls(セミとカモメ)"で彼女は、孤独を楽しんでいる。同じようにフォーキーな"Comfort Me(慰めて)"で彼女は、他人を微妙に拒んでいる。そしてクローザー・トラックの"Get It Wrong, Get It Right"では、あたかも日本の短歌のような象徴的な言葉が繰り返され、自然と心の描写が美しいメロディとともに展開される。
 そんなわけで35歳のレスリー・ファイストはMOR王国から脱したと僕は思っている。もっとも『ザ・リマインダー』を「パーフェクト・ゲーム」だと評価した人を落胆させるレヴェルにまでは至っていないのは、結局のところ彼女の音楽はあまりにも上品なのだ。これ、貧乏人のひがみじゃないよ。前向きな意味で、クリスマス前の素敵な夜にどうぞと言っている。

■10/20(thu) CMJ 3日目

Tom Tom Magazine CMJ Fest @ woods
9:15 pm The Suzan
8:30 pm TEEN
7:45 pm Coasting
7:00 pm Hard Nips
6:15 pm Pearl And The Beard
5:30 pm Brute Heart (Minneapolis)
4:45 pm Satellite Sky(LA)
4:00 pm Baybee Teeth

 ......というわけで、CMJレポート第二弾はここからスタート。
『トム・トム・マガジン』ショーケース。女の子のドラマーというコンセプトで、定期的にショーも開催している(一号前はビヨンセにドラマーの特集だった)。主催がドラマー雑誌ということで、どのバンドもかなりレベルが高く(ドラマーはもちろん、バンドも)、主催者ミンディのバンドを見る目、CMJでは今回初めてのヴェニューでオフィシャル・ショーケースを開催してしまうという、その度胸が素晴らしい。
 彼女自身もテクニカルなドラマーだが、今回の共同主催者であるヴィヴィアン・ガールズのドラマー、フィオナもすごい。彼女のバンド、コースティングは2ピースでドラムとギター、技術があるだけあって見ていても安心感がある。
 女の子のドラマーというコンセプトなので、ジャンルやスタイルはさまざまだった。コーラス重視で歌を聞かせるグループ、ストリングスをいれたクラシカルなバンドなど、普段は見ることのないバンドも少なくない。全体的にローキーではあるが、面白いコンセプトのショーケースだと思う。
 ニューヨークで活躍する、日本人女の子バンド、ザ・スーザンとハードニップスも、このショーケースで一緒にプレイしたので、緊急特別企画、インタヴューをお届けしましょう。話してくれたのはドラマーのおふたり。NICO(スーザン)、エミ・ニップス(ハード・ニップス)です。


特別対談、ザ・スーザン×ハード・ニップス

どちらもニューヨークをベースにし音楽活動を行っている日本人のガールズバンドですが、何があなたたちをニューヨークに引き連れたのでしょうか。

NICO:ニューヨークに引き連れた......というほどの理由はなく、ただたんにブルックリンのレーベル〈Fool's Gold〉からのアルバムのリリースが決まったので、「んじゃニューヨーク行きますか」という感じで来ました。

エミ・ニップス:「ニューヨークとはやはり世界に通じるミュージシャンの集まるところで~」とかカッコイイこと言ってみたいですが、単純にアメリカのなか(世界中?)でいちばん好きなことができる都市だからです。東京のほうがより大きな都市だと思いますが、私にとっては東京の堅苦しいなかの便利さよりも、ニューヨークの「何でもアリ」の環境で柔軟にやりたいように生きる形が好きです。

最初にこちらに来た印象は? 最初にプレイしたヴェニューはどこですか? また、ショーに対して、どんな印象でしたか?

NICO:ニューヨークをメインに活動をはじめて、実はまだ1年も経っていません。でも7年前くらいからちょこちょこ海外活動はしていたので、最初にニューヨークでギグをしたのはたしか5~6年前の冬......。〈Pianos〉や旧〈CBGB〉、旧〈Knitting Factory〉などでやりました。お客さんは3人くらいしかいませんでした。その頃はヨーロッパの活動のほうを多くしていたので、ロンドンやパリ、ベルリンと比べてなんだかバンド文化が大人しいなあと感じたのを覚えています。その頃はUKロックが流行っていたからかな。

エミ・ニップス:私はアメリカ生まれなので、何度も遊びに来たことはあったのですが、移り住んだばかりのときはすべてが本当にキラキラした印象で、楽しくてしょうがなかったです。引っ越した後、初めて遊びに出た夜の小さなライヴハウスで、スマッシング・パンプキンスのジェイムス・イーハに会ったりして、これぞニューヨークでしょと思いました。ハード・ニップスで最初にプレーしたヴェニューは〈Death by Audio〉。私は以前にも他にもバンドをやっていたので、このヴェニューも初めてではなかったのですが、まだ結成して間もないニップスとよちよちドラマーの私はワン・セット切り抜けられるのか気が気じゃなかったです。初ライヴということで来てくれたたくさんの友だちに助けられて、とても楽しかったです。

バンドは何年活動していますか? 目標とするバンドは?

NICO:バンドは約8年だと思います。目標とするバンドはいません。型にはまらず自由にやっていきたいです。

エミ・ニップス:もうすぐ3年経ちます。目標はクイーン・オブ・ザ・ストーン・エイジ、目指せAC/DC!

今回の『トム・トム・マガジン』ショーケースですが、主催者のミンディとはどのように知り合ったにでしょうか?

NICO:今年の2月にあった『トム・トム・マガジン』のリリース・パーティに、友人のMNDRが出演することになっていたので、メンバーみんなで遊びに行こうとしました。でも、なんだかライヴがしたくなったので、どうせ遊びに行くならライヴさせてもらおうと思って、イヴェントの前夜にミンディーに直接「ライヴさせてください」とメールしました。どうせだめだろうと思ってたのですが、ミンディーから「いいよーやりなよー」的な乗り気なメールが返ってきて、結局当日ちゃっかりライヴさせてもらいました。それがミンディーとの出会いでした。

エミ・ニップス:ブルックリンで活動するもの同士の友だちです。『トム・トム・マガジン』は私もお手伝いをしていて、ボアダムズのヨシミさん、ブン・ブン・サテライツの福田洋子さん、MI-GUのあらきゆうこちゃん、元あふりらんぽのPIKA☆のインタヴュー記事を書かせてもらいました。

いままでどのくらい彼女のショーケースでプレイしていますか?

NICO:4~5回だと思います。

何か好きな点でなにが悪い点ですか? 今日のショーケースはいかがでしたか?

NICO:好きな点は、美しくかっこいい女たちがうじゃうじゃしているところ。悪い点は、美しくかっこいい女たちばかりで自分が霞んでしまうところ。今日のショーケースは、ザ・スーザンが最後にプレイさせていただいてうれしかったです。『トム・トム・マガジン』のショーケースのトリを務めたらもう何も怖いものありませんわ。

エミ・ニップス:ブルックリンでも、SXSWでも、ほぼ毎回のショーケースに参加させてもらっています。好きな点は、知らない素晴らしい女子ドラマーといっぱい知り合えること。悪い点は、「女子ドラマー」という枠によって、逆にレズビアン以外のストレートな女子に広まりにくいこと。今日のショーケースはいろんなたくさんの人が来てくれたことと、すべてのバンドがすごく上手いミュージシャンだったので、いままででいちばん良い『トム・トム・マガジン』のショーでした。

今回CMJでは他にどのショーケースでプレイしますか?

NICO:オンリー『トムトム』です!

エミ・ニップス:Moves Gallery というブルックリンデザイナーの服屋のギャラリー・スペースで、そこのファンキーな服を着てライヴします。

また今回CMJでぜひ見たいアーティストは誰ですか?

NICO:とくににありません。

エミ・ニップス:あらきゆうこさんがドラムを叩くチボマットが見たかったのですが、私たちのライヴと重なって行けませんでした。後は、ナッシュヴィルから来てる、Turbo Fruits。

ザ・スーザンにお聞きしますアメリカに来た最大の理由は? 日本での活動はどんな感じだったのでしょうか? 日本のレーベルはどこだったのでしょう? 彼らにアメリカで活動する理解はありましたか?

NICO:アメリカに来たいちばん理由は、レーベルが〈Fool's Gold〉だったからです。もしこれがイギリスやスウェーデンなどのレーベルだったらそこに行っていたと思います。でもニューヨークに来て良かった。ここには世界最大の成功をつかむチャンスがゴロゴロしてますからね。日本での活動は本当にアンダーグラウンドでした。日本では曽我部恵一さんのレーベル、〈Rose Records〉からCDは出していますが、とくに所属はしていません。どこにも所属せず、すべて自力でやってました。自力で海外ヴェニューとのコンタクトをとってツアーを組んでました。USでのリリースが決まってからは日本でも国内盤を出すにあたって〈Hostess〉にお世話になっていました。アルバムが出てからジャパン・ツアーをして、サイン会やインストア・ギグやレコード店まわりなどを初めてして、なんだかアイドルみたいな気分になりました。ま、ほんの一瞬でしたけど......。結局、バンドをはじめるときから海外で活動することが私たちの活動ベースだったので、私たちがニューヨークをベースに活動することに対してはとくに誰も気にしないというかなんというか......止められるようなことはいっさいありませんでした。

いまのレーベル、〈Fool's Gold〉とはどのように知り合ったのでしょう?

NICO:私たちのプロデューサーであるPeter Bjorn & JohnのBjornの紹介です。まだUSの音楽業界についてなにも知らない私たちを、いきなりめちゃHIP HOPなレーベルに投げ込んだんです。おかげで普通のバンドには経験できないようなことも経験できてると思います。

実際来て見て、日本にいるときより何か違うモノを得られていますか。だとしたらそれはなんでしょうか? 逆に日本でなければ得られなかったことは?

NICO:やはり海外で生活している誰もが感じることだと思いますが、日本にいるときとは比べ物にならないほど視野が広がりました。よって目標も大きくなりますし、やる気もでます。日本でなければえられなかったこと......? ストレスかな。ストレス大国日本ですわ。

ニューヨーク以外のアメリカにいったことがありますか? エピソードがあれば簡単に教えて下さい。

NICO:ツアーでちょこちょこ回りました。今年の2月にあったChromeoとのツアーでは3週間くらいアメリカ中を回りました。カナダにも行きました。Chromeoパイセンのレヴェルになると、ヴェニューの規模が2000人~3000人で、バックステージの豪華さがハンパなかったです。また、毎日2000人のお客さんと向き合うことで、ずいぶん度胸もつけさせてもらいました。

これから先、音楽業界はさらに厳しくなって行く感じです。それぞれ音楽が好きで、いまのことをやっていると思うのですが、最初に音楽にはまったきっかけ、またどのようにこのメンバーがあつまったのか教えてください。

NICO:ザ・スーザンの結成は、キーボードのRIEとヴォーカルのSaoriのデモ作りからはじまりました。彼女たちが自宅の和室で作ったデモ音源がそのままRose Records〉からリリースされ、必然的にライヴをしなくてはいけない状況に追い込まれ、急遽当時暇そうだった友人たちをかき集めてバンドを編成したのが初期ザ・スーザンです。私もドラムなんて触ったことも見たこともなかったのに、ただたんに「力があってリズム感があって暇そうだから」という理由で任命されました。初ライヴはベルリンでした。

エミ・ニップス:ニップスの場合は、みんなそれぞれ音楽は大好きですが、それ以上に一緒にいて楽しかったのがきっかけです。グーチ(b)とマリコ(g)とは、バーバラという洋服のデザイナーの友だちを通してお互いを知り合い、日本人同士「せっかくですので、ご飯でも」的なことから急速に仲良くなり、マリコがもうひとり面白いのがいるよと、ヨーコ(v) を連れてきて、何となくいつでも一緒にいるようになった。あまりにもしょっちゅう一緒にいるため、他の友だちにバンドでもやれば? と言われて、それは楽しそうだ! とはじめた。

一緒にいるときは、おもにどんな会話をしているのでしょうか?

NICO:もうお互い家族同然なので、とくに大した会話もしません。スーパーのお得情報交換や、1日にあったできごとをサラッと、あと1日に1回は絶対に全員で練習しています。

エミ・ニップス:1、男の話。2、美味しいものの話。3、新しい面白いことの話。

影響を受けたアーティストをそれぞれ教えてください。

NICO:マリリン・マンソン。

エミ・ニップス:Sebastian Paulson ブルックリン在住のドラマー。表現力豊かで見ていて惚れ惚れする。ブン・ブン・サテライツの福田洋子さん。私はテクノも好きなので、彼女のような永遠なるリズムを叩けることを夢見る。PIKA☆ 。いい音を伝えることを学ぶ。さらに、Liturgy のGreg Foxのメタルドラム・テクニック、Soft Circle のHisham Bharoochaのドラムに対する精神、Call of the Wild のAllison Busch のピュアな格好良さ。

曲作りについて。どのように曲や歌詞を作り上げていっていますか? 中心になる人はいますか。

NICO:曲作りはRIE、SAORIがやっています。

エミ・ニップス:曲によって変わりますが、大体は全員で作る感じです。Sebastian Paulson やその他の別格ミュージシャンの友だちが多いので、表現やトランジションなど大いに助けてもらいもします。

どのように楽器や歌を習っていったのでしょうか?

NICO:習わなくちゃいけないなあと思いつつ、7年たってしまいました。誰からも何も教わったことがなくて、いまでも自分のドラミングには自信がありません。ドラムの機材についても何も知らないし、自分のドラムセットも持ってません。

エミ・ニップス:これも、初めはさっき言ったミュージシャン友だちにいちから教わりました。そこからは練習するのみです。でも「音楽を演奏したい」という気持ちをサポートする、本当にすてきなミュージシャン友だちに恵まれていると思います。

この先はまだアメリカに滞在予定ですか?

NICO:しばらくは滞在予定です。

エミ・ニップス:はい

お互い日本人の女の子バンドですが、こちらで活躍するにあたり良い点,悪い点。お互いのバンドの批評をお願いします。

NICO:あまり女の子バンドととして扱ってもらってことが無いのでなんとも......。きっと可愛いガールズ・バンドは取り巻きのメンズたちが「あ、オレ持つよ」とかいって機材を運んでくれるんでしょうけど、私は毎回自力で全部運んでます。バスドラとか片手で持てます。あ、でも『トム・トム・マガジン』のような、日本にはあまりない感じの女性たちの独特なフィールドにちょこちょこ顔を出させてもらえるのはうれしいです。

エミ・ニップス:良い点は、やはり日本人の女の子4人のバンドというのは、白人4人などに比べても、それだけで面白いし、違う味を持っているので、それを存分に活躍させられるとより良いと思う。悪い点は、上手なバンドはたくさんいるので、バンドとしてのパフォーマンス力をどんどん上げていかないとそういったギミック部分しか評価されない。スーザンはハーレムに住んでるので、遠すぎ! と思います。若いロック・ミュージシャンの多くが住んでいるブルックリンは、毎日の生活のなかでミュージシャン同士の付き合いも多く、バーでやライヴに行く機会も自然と増えるので、その分バンドへの刺激が増すと思う。

さらに、こちらで活躍する女の子の日本人バンドで尊敬するバンドはいますか? よくつるんでいる仲の良いバンドは?

NICO:つるんだことはありませんが、HARD NIPSパイセン。

エミ・ニップス:こちら在住の「女の子の日本人バンド」は他に知らないです。あげるとしたら、昨日もCMJのライブを見たのですが、少年ナイフのライヴはつねにタイトで、人もたくさん呼べて、かっこいいです。あとはチボマットの羽鳥ミホさんは人としてもミュージシャンとしても素敵だと思うし、そのチボのライヴでドラムを叩いた、MI-GUのあらきゆうこちゃん(ヨーコ・オノ・プラスティック・オノ・バンドのドラマーでもある)のプロフェッショナル・ドラマーとしての生き方はドラマーの神のようです。仲良いバンドは、Cheeseburger とCall of the Wildと、Peelander-Z。

自分がかなり日本人だなと思う瞬間、またかなりアメリカナイズされてるなと思う瞬間。

NICO:毎日白いご飯を食べたくなるとき、あー日本人だねと思います。毎晩でっかいアイスクリームをボックスのまま抱えて食べているとき、アメリカナイズされたなと思います。

エミ・ニップス:日本人だと思うのは、ツアーなどに行ってもどうにも米が食いたいとき。と、日本の笑いが面白いとき。私はアメリカの生活のほうが長いので、通常はどちらかと言うとアメリカンだと思う。

ショーが入っていない普通の日の1日の流れを教えてください。

NICO:朝起きてバイトに行って、夜帰ってきて即練習。メールやネットのチェックなどもろもろの用事をすませてシャワー浴びてなんだかんだで3時くらいに寝ます。

エミ・ニップス:仕事してますよ! フリーランスでのウェブや翻訳の仕事のうえに、バンドのブッキングからオンラインのプロモ作業、ドラムの練習、等々を済ませて、夜はライヴか飲みへゴー。

これから先、具体的に2011年の終わりまでの予定を教えてください。

NICO:11月は、ギグが数本。いま、私たちはちょうど次のアルバムの制作をしているので、そのリハーサルやレコーディングもあります。12月もそんな感じ......だと思います。

エミ・ニップス:仕上がったばかりのニュー・アルバムを出してくれるレーベルを見つけるために、いろんな人に聴いてもらいので、ライヴの本数と人に会う機会を増やします。11月14日は、St. Vitus とライヴ、11月18日は少年ナイフとライヴ。年末か年明けにヨーロッパに行けるかもしれない? いや、行きたいぞという予定。

共演してみたいバンド。また乗ってみたいレーベルをそれぞれ教えてください。

NICO:TurboNegro。レーベル......よくわかりませんが、韓国のYG entやJYP、SM entに興味本位で入ってみたい☆

エミ・ニップス:バンドはCerebral Ballzy、Endless Boogie、Pampers、レーベルは、Adult Swim、True Panther、National Geographic。

最近見た感動したバンドは?

NICO:Hilly Eye、Amy from Titus Andronicusとは古い友人なのですが、彼女のギター・プレイはいつみても感動的。

エミ・ニップス:Com Truise。エレクトロ系だけど、生ドラマーが叩いてて上手いしセンスが良い!

お互いへのメッセージ。

NICO:エミパイセン、ディープなクラブ連れて行って下さい。あと何かドラムの機材でいらなくなったものあったらください。

エミ・ニップス:日本人だからいっしょに楽しめること、そうじゃなくても音楽を通していっしょに楽しめることの両方をこれからも分かち合って、ニューヨーク・ライフをより楽しくして行こうぜい!

言い忘れたこと。つけたしておきたいこと。

NICO:よく間違われますが、スーザンズではなくザ・スーザンです!

エミ・ニップス:ザ・スーザンが、初めて一緒にやったときよりずっと打ち解けてくれてウレシイ。ライヴもいい意味でほぐれてて、パワーアップしてる!!

どうもありがとうございました!!!

NICO of THE SUZAN thesuzan.com

EMI NIPS of HARD NIPS hardnipsbrooklyn.com [[SplitPage]]

■10/21(fri) CMJ 4日目

 ミッドタウンのオシャレホテル、エイスホテルで、シアトルのカレッジラジオkexpが、公開ライブをCMJの期間中やっているというので、どんな様子か見に行ってみる。
 ちなみにこれまでのラインナップは以下。
▼10/19(wed)
10:30 Zola Jesus
12:30 we are Augustine
2:30 Portugal , The Man
4:30 Clap Your Hands Say Yeah
▼10/20(thu)
10:30 Widowspeak
12:30 Givers
2:30 Dum Dum Girls
4:30 The Lonely Forest

見たいバンドが多いのに、見れていない。スポンサーはトヨタ。そして今日金曜日のラインナップは以下。

Kexp Seattle collage radio day party @ Ace hotel
10:30 Waters
12:30 EMA
2:30 Caveman
4:30 Atlas Sound

人はいるが、かなり普通のお客さんが多い(普段ここに来る人はヒップスターばかり)。ポスターを配っていたおじさんに聞くと、Cavemenがちょうど終わり、アトラス・サウンズがはじまる1時間半前とのこと。タイム・オーガナイズが出来てない!レコードマットとシルクスクリーンのビッグポスターだけをもらって退散。

Sub pop CMJ showcase @Bowery ballroom
12:00 am Dum Dum girls
11:00 pm Crocodiles
10:00 pm Royal Baths
9:00 pm popstrangers
polica

 夜はダム・ダム・ガールズを〈バワリー・ボール・ルーム〉に見に行く。ディ・ディの旦那のバンド、クロコダイルズが前なので、間に合うように10時ぐらいに到着。ダム・ダム・ガールズは、昨日はマーキュリー・ラウンジ、その前はスマート・ラウンジ、エイス・ホテルなど、CMJ期間内でもっともプレイしたバンドのNo.5には入る。今日のショーはソールド・アウトで、さらにアフターパーティが〈リット〉であるという。着くとロイヤル・バスというバンドがプレイしている。4ピースの〈Woodsist〉レーベルの若いバンドで、メランコリーなヴェルヴェット・アンダー・グラウンドという感じ。ギター2本(ツインボーカル)、ベース、ドラム編成。

 クロコダイルズは、「地元に帰って来て嬉しい」とMCしていたが、たしか、サンディエゴ出身? エクスペリメンタル・ノイズにブルージー・スワッガー、ちょっとシューゲイズよりでもある、オールド・ロックに新しい血を注入しようという姿勢があるが、キーボーディストとドラムが可愛い、かっこよい女の子という印象以外は、あまり記憶に残らなかった(すいません!)。
 ツインギターとベースの5人編成。映像アーティストが、白黒、カラーを織り交ぜ、ファンシーな照明を演出。中盤でこの日は、ギターのチャールスの誕生日だったらしく、バースデーケーキが登場。ブランドン(クロコダイルズのメイン・ガイで、ダム・ダム・ガールズのディ・ディの旦那)&ダムダム女子総出でハッピー・バースデー・ソングを合唱。ディ・ディは、登場ついでに(?)、そのままヴォーカル・ゲストで、クロコダイルズに1曲参加。

 今回、ダム・ダム・ガールズにはセット・アップをするローディー(2,3人)がいた。以前、半年ぐらい前に〈ブルワー・フォールズ〉というブルックリンの会場で見たときはいなかった(クロコダイルズは自分たちでしていた)。 セッティングに15分ぐらい要し、ダム・ダムは登場した。
 クロコダイルズのライヴは2階席から見ていて快適だったので、いちどステージ前に行ってから戻ろうとすると、すでに前にも後ろにも動けない状態になっていた。いちばん前で見ることになる。
 オープニングはニュー・アルバムの1曲目でもある"Always Looking"。毎日のツアーで鍛えられたのか、バンドのチームワークはかなりタイト。ディ・ディの歌は聞いているのがちょっとつらくなるほど感情がこもっている。古い曲、新しく曲を平等にミックスし、全部で15曲、プラス、アンコール1曲。ハイライトは"hold your hand ""waisted away""in my head"、ラストの"There is a light"あたりで、演奏中はとくにMCをしない。ディディが「私の旦那、 ブランドンへ」と前置きして歌った"in my head"では会場から声援が飛んでいた。個人的に好きな"caught in one"をやらなかったのが残念だが、あらためてディ・ディの歌唱力に脱帽、似た曲も多いが、それでも何だかんだ聞き入ってしまう。
 全体を通して、アルバム内容もあるが、何か辛そうな印象をうけた。演出なのか本当なのか。アンコールの"Coming Down"は、納得のエンディングだった。 彼女たちは翌日の22日はDCへ、そして23日はフィリーへ。24日のホーボーケンでひとまずUSツアーは終了で、11月3日からヨーロッパツアーがスタートする。

 今日ほかに行きたかったショーは......

Caithlin De marrais @ littlefield
元レイナーマリアのベーシストのソロ。
11月にもういちどショーがあるので、そちらに行くつもり。

Brooklyn Vegan showcase @ music hall of williamsburg
10:00 Braids
9:00 Active Child
11:00 Weekend
8:00 Pepper Rabbit
こちらも間に合わずだったが、明日のパーテーに参加予定。明日で最後!

■10/22(sat) CMJ 5日目 最終日

CMJ最終日は、昼からAAMと『ブルックリン・ヴィーガン』のパーティにでかける。

AAM day party @knitting factory
Vacationer
Casiokids
Memoryhouse
1,2,3
dom

ここについたのが、1時半ぐらい。バンドはまだで、セットアップ中だった。速足で次のヴェニューへむかう。

brooklyn vegan CMJ day party @ public assembly
2:30 Friends
2:30 Stepkids

 毎年この辺にはお世話になっているが、いつもスポンサーがPOPチップ、エナジーバー、リカー系(今回はスパイス・ラムだった)で、今回も昼間から、たくさんの人で賑わっていた。
 今回のCMJではここ、パブリック・アセンブリーにお世話になった。昼も夜もパーティ続きに加え、何と言ってもアクセスがよい。こうなったらこの辺のヴェニューを集めて、ここを本部にして、ミニチュアCMJでも開催するべきかも。
 バンドは、ステップキッズとフレンズを観る(フロントルーム,バックルーム)。

@ Move Brooklyn
7:00 Hard nips
6:00 Eola
5:00 Punks on mars
4:00 Guardian alien
3:00 Prince Rama

 その後、プリンス・ラマとガーディアン・エイリアンを見にMoves brooklyngへ。彼らは、過去にレポートして居る、ウィリアムスバーグ・ファッション・ウィークエンドでもショーをしていて、カラフルな色使い、斬新なデザインとコンセプトで注目を浴びている。キャラクター的にダウンタウン・アーティストである、ガーラン・ジーンズとかぶるところがあるが、どちらも現在を引っ張るカッティングエッジなアーティスト/デザイナーだと思う。

CSS, MEN, EMA @Webster hall

 そして、ハイライト(?)、アルファベット3文字組み合わせが面白かったので、これに行くことにラスト・ミニッツで決めた。
 10時頃つくと、何だかノリが違う......。イケイケ・パーティ・モードのクラウドで賑わってる? 何と、アーリー・ショーで、すでに終了していた(6時からはじまったらしい)。この場所は、私達が見たいバンドがプレイしているインディ会場と思いきや、有名なダンス・クラブでもあるのだ。週末の夜は、イケイケ・ヒップホップ、ギャング・パーティの定番となり、ギラギラしたボーイズ&ガールズで賑わっている。CMJ期間内でもこれは譲れなかったらしい。仕方が無いので、ブルックリンにとんぼ返り。パナシェ・パーティに乗り込む。昼間と同じ場所だけど......。

Panache booking & Bruise Cruise showcase @ public Assembly
(Front)
12:30 Shonen Knife
11:30 David Liebe Hart
10:30 White Fence

(Back)
12:00 am Vockah Redu
11:00 pm Turbo Fruits
10:00 pm Jacuzi Boys

 着いたら、変な海賊ハットをかぶったパフォーマーがプレイして居る。ステージで見たと思ったら、次の瞬間にはフォトブースでお客さんと記念撮影をしていた。もしかしてショーケースの単なる余興? そう言えば、ここは、パナシェ&ブルーズ・クルーズのショーケースだった。ブルーズ・クルーズ、彼らはバハマに向かう船のなかでショーを開催する海賊(輩)なのだ(ブッキングはいつもパナシェ)。次の航海は2月。寒中のニューヨークを抜け出して、バンドと一緒にビーチでマルガリータなど飲んだりして、遊び放題。何から何まですべてエンターテイン。彼らにすべて委ねればもう安心。ただ、このクルーズに参加すると帰って現実に戻れないので注意。
 そんなショーケースで、見たかったターボ・フルーツは見逃したが,少年ナイフがはじまった。なんと今年でバンド結成30周年なのだそう。それにしても相変わらず、なんてピュアで可愛いんでしょう。プレイしている曲も、新旧ミックスで、お客さんの心をわしづかみしている。
 今回のCMJでは女の子バンドを見た率が多く、思い出しても、ワイルド・フラッグ,エレノア・フレイドバーガー、ダム・ダム・ガールズ、ザ・スーザン、少年ナイフ、プリンス・ラマ......それぞれ個性もあって、つくづく女の子が台頭している時代なんだろう。
 そんなことを思いながら怒涛のCMJ期間が終了。カバンからはバッヂをピックアップしたところでもらったレッドブルが出てきた。家に帰ろう。

Chart by Underground Gallery 2011.10.20 - ele-king

Shop Chart


1

ONUR ENGIN

ONUR ENGIN Edits 5 [Onur Engin/12inch] »COMMENT GET MUSIC
シカゴの[Plimsoll]からのリエディット作品も話題となった、トルコはイスタンブールのアーティスト ONUR ENGIN新作が、自身主宰レーベル[Onur Engin]から登場。何と言っても今作のオススメは Side-Aに収録された「Love Talkin'」で、先日のDommuneでもDANIEL WANGが一発目にプレイしていた「メリーゴーラウンド」や国内某アーティストによる「Blow」のリエディットなど、ここ数年多くのアーティストがDJプレイに取り込みつつある、山下達郎氏の音源をしようしたもの。この曲は、82年にリリースされた6枚目のアルバム「For You」に収録されていた作品で、作詞を手掛けているのは盟友 吉田美奈子!、原曲をピッチアップし、甘くアーバンな雰囲気はそのままに残した、文句のつけようがない、超フロアーキラーな仕上がりとなっています!!さらに Side-Bには、DJ HARVEYのプレイで知られる ROD STEWARTの名作「Do Ya Think I'm A Sexy」を、トルコの女性シンガー SENAYがディスコ・カヴァーした「Kent Yasami」をリエディット。こちらも原曲以上にパワフルで、ちょっとオリエンタルな雰囲気を感じさせて良いですね縲怐Bどちらもホントに最高です!!今回もリプレスなし、完全限定プレスでのリリースとなっていますので、絶対に買い逃しのないよう、お早目のチェックをオススメしますよ縲怐B間違いなく、下半期を代表するキラータイトルとなる事でしょう。大・大・大推薦!

2

AFRIKAN SCIENCES

AFRIKAN SCIENCES Means & Ways [Deepblak Recordings / 12inch] »COMMENT GET MUSIC
新世代アフロ・トライバル・ハウス超推薦盤!ここ最近欧州では急激に評価が高まってきている注目黒人ハウサーAYBEEが主宰する[Deepblak Recordings]の新作はかなりヤバめのトライバル・チューンでオススメ! THEO PARRISHのリズムの打ち込みにも通じるような、独特のつんのめり感のある、パーカッションの組み上げ方が、凄まじくカッコイイ、新感覚のアフロ・トライバル・ハウスのB1がヤバい!その他にも、ドリーミーなシンセ音がタームワープするかのように、捩れながら上昇していく、ドラッギーなテック・チューンのA1、デトロイティシュな空間シンセを響かせたディープ・トラックのA2など、全てがキラー!DJ的にもかなりアクセントとなりそうなトラックばかりなので、上手く使って頂きたい一枚です!スタッフ推薦盤!

3

SOFT ROCKS

SOFT ROCKS We Hunt Buffalo No [ESP Institute / 12inch] »COMMENT GET MUSIC
UKのハードディガー・ユニットSOFT ROCKSによる70's UK Reggae/Dubマナーなオリジナルを、ANDREW WEATHERFALLが男気溢れる[On-U]ライクなロッキン・ダブへリミックス!COS/MESやTIAGOらのリリースで話題を集めた LOVEFINGERS主宰の超人気レーベル[ESP Institutes]新作は、UKのハードディガー・ユニット SOFT ROCKS。PATRICK COWLEY作品を手掛けたり、INDOOR LIFEのヴォーカリストとしても活躍していたJORGE SOCARRASを起用した今作、まず Side-AにはTIM SWENNYも Beats In Spaceでプレイしていた、70'sパンクやNew-Wave、Dub/Reggaeを巧く昇華した ぶっ飛びまくった ドープ・パンキー・ダブ、オリジナル。そしてSide-Bには、UKの超大御所 ANDREW WEATHERALLが不良感溢れるロッキンなリミックス。どちらもとにかく間違いありません!これは何がなんでもゲットしておいて下さい。UGスタッフ 超オススメの1枚!

4

ANSWER CODE REQUEST

ANSWER CODE REQUEST Subway Into [Answer Code Request / 12inch] »COMMENT GET MUSIC
HARDWAXが送る期待の新レーベル!ANSWER CODE REQUESTなる謎のアーティストによる、デトロイト、IDM、UKG/ダブステップのハイブリッドとも言える、強力盤! この所、リリースペースが落ちていたベルリンHARDWAX関連の作品ですが、久々にリリースされた今作は、 ここ数年のハイブリッド・サウンドの集大成と言えそうな、ダブステップ/UKG、エレクトロニカ、デトロイト・テクノなどの要素が詰まった、流石の地下サウンドを披露!トライバルハウスともUKファンキーともリンクするバウンシーなビートを軸に、デトロイティシュに色ついていくB2「Reflected」、エレクトロニカ的な硬質ビートと、ダークアンビエンスなシンセの絡みが緊張感を生み出しているA2「Escape Myself 」など、4トラックを収録!

5

BOMBAY BICYCLE CIRCLE

BOMBAY BICYCLE CIRCLE Shuffle - Leo Zero Remix - [Let'S Get Lost / 12inch] »COMMENT GET MUSIC
A MOUNTAIN OF ONEのリード・オブ・マン LEO ZERO リミックス!トビの効いたパーカッションを鳴らした、北欧の天才 RUNE LINDBAEKとの共作、Side-Bが一押し!! KZA氏、[Mule Musiq]共同主宰[Let's Get Lost]第10弾は、同シリーズ初登場となる A MOUNTAIN OF ONEの DJ LEO ZERO。今回は、2009年にデヴューを果たした UKの若き4人組みロックバンド BOMBAY BICYCLE CIRCLEの 3rdアルバム「Different Kind of Fix」に収録された「Shuffle」をリミックス。原曲のポップメランコリーなギターリフを巧く残しながら、よりディスコ/ダンスフロアー仕様へと昇華させた、ナイスなバレアリック・リミックス Side-A、Side-Bでは LEO ZEROのリミックスに、トビの効いたパーカッションなどを鳴らしながら、展開させていった RUNE LINDBAELによるリエディットを収録。バレアリック方面の方は要チェック!

6

V.A

V.A Vibe 2 Compilation [Future Times / 12inch] »COMMENT GET MUSIC
NYCのアンダーグラウンド、要注目レーベル[Future Times]新作は、現在、シーンのド真ん中で活躍するアーティスト、総勢 9組が参加した、超豪華 12"×2 EP!!NINA SIMONEの楽曲をネタにしていると思われる、デトロイトスタイルなビートダウン・ハウス A1を筆頭に、80年代のアーバンでソウルフルなディスコサウンドを彷彿とさせる TOM NOBLE手掛ける A2、AAX DONNELL & ERIC MALONEの人気クラシック「Golden Cage」的なリズムと[Island]的なトビ感が◎なエレクトロ・ダブ・ディスコ CONFUZED HOUSEの B1、バレアリックフィールなシンセ音とアシッドテイストなグルーブが見事に絡みあう JUJU & JORDASHの C1、浮遊感のあるシンセが印象的な STEVE MOOREのスローモートラック C2など、本当に捨て曲なしなキラートラック 全9トラックを収録!!是非お見逃しなく!

7

HOT BURRITO

HOT BURRITO Hot Burrito #1 [M1 Sessions / 12inch] »COMMENT GET MUSIC
デトロイトのディストリビューター兼、レコード・ショップ"FIT"(実はSubmergeと同じ建物の中にあるらしいです...)が送り出す、謎多きデトロイトの新レーベル[M1 Sessions]から、DAVID SHETTLERなる人物による、粘り具合ばっちりなディープ・テック・ハウスがリリース! 粘るようにうねる、中音域のシンセ・シークエンスが、巧みな変化を繰り返グルーヴのヘビー・ベースの効いたディスコ・ライクなグルーヴの上で、軽やかに反復するA面、音フェチの方へもオススメ出来る、アナロジカルな電子音が、グチュグチュと変化しながら不規則に動く、ドープなビートダウン・ハウスのB面、共に、かなり個性的なカッコイイです!今後、どんな展開を魅せるのか楽しみなレーベルが誕生です!要チェック!

8

KAHUUN : ARTO

KAHUUN : ARTO Batteri : Midi Sync [Sex Tags Ufo / TOTALLY / 12inch] »COMMENT GET MUSIC
まさに"カルト"という言葉が相応しい、ノルウェー秘境レーベル[Sex Tags Mania]傘下[Sex Tags UFO]の第3弾は、かなりキラー!!その昔UKの[Paper]からも作品をリリースしていた地元ノルウェーのDJ、KAHUUNと、詳細不明のARTOなるアーティストのスプリット12インチ!01年に[Hi Fi Terapi]からリリースしていたA面、KAHUUN「Batteri」は、最近ありそうでないジャズ・ファンク・ライクな、ブレイクビーツハウスを展開!MOODYMANNの傑作の「Black Mahogany」を思い出させる傑作です! ARTOによるTR-808+ピアノな、オールドスクールハウスも◎!

9

FLOATING POINTS

FLOATING POINTS Danger [Eglo Records/ 12inch] »COMMENT GET MUSIC
もはや説明不要の存在、FLOATING POINTS の新作は7インチでのリリース! TR-808ビートとメカニカルでピプノティックなアルペジオシンセで展開していく、かなり個性的なテック・チューン!これはお手上げです...。ベースも低い位置でしっかりと鳴っています!中盤でパッドシンセが迫り上がって来た後の展開に痺れますよ!!

10

FARBEN

FARBEN Xango [Fatiche/ 12inch] »COMMENT GET MUSIC
90年代後半、[Klang]や[Scape]と言った名門から、数多くの傑作を世に送り出してきたミニマル/クリック・ハウスのパイオニアJAN JELINEK aka FARBENが、待望の新作12インチを発表!FARBENらしい、フカフカした手触りと、アナロジカルな空気感は健在!

1TA a.k.a. DJ 1TA-RAW (PART2STYLE) - ele-king

My favarite brand new tunes lately


1
Redlight / Source 16 - Digital Soundboy

2
Jammie xx / Far Nearer - Numbers

3
Phillip D Kick / Adam F - circles (footwork edit) - Unknown

4
Harmonic 313 / Lion -Plant Mu

5
Tippa Irie & Colonel / Once again (e-mura Remix) - El Ricallan

6
Chrissy MURDERBOT feat Mungos Hi-Fi & Warrior Queen/ Nice Lookin Bwoy Remix - Planet Mu

7
Mungos Hi Fi / Super Sharp Roller-21 - Scotch Bonnet

8
Aidonia / Dem Love We - Unknown

9
LUVRAW & BTB / Give Me Some More (Part2style Dub) - Part2style

10
Cyril Diaz & His Orchestra / Voodoo - Sound Way

 元あふりらんぽのピカチュウが、6/11~6/19までニューヨークで4本ライヴを敢行した。5月に光宙★魔呼斗(ピカチュウ&マコト)でアメリカをツアー、その後にニューヨークにやってきた。
 今回は共演バンドにあわせて、ドラム・ソロやフォーク・ソロを披露。Gals Forever、Man Forever、Soft Circle、Pika ☆Yuka と、全部で4バンドと共演した。一緒にプレイしたバンドは、みんなピカに共通するヴァイブを持っているバンド。

6/11 @Gutter
 初日は、ボーリング場でもあるGutterでドラム・ナイト。女の子のドラマーが集まったギャルズ・フォーエヴァー、オネイダのキッド・ミリオンがやっているマン・フォーエヴァーがピカとコラボレートした。
 ギャルズ・フォーエヴァーはピカと3人の女の子ドラマー(トム・トム・マガジンのミンディ、ハード・ニップスのエミ、シンダーズのケリー)からなる。基本、他の3人がビートを刻み、ピカが所々で、びっくりするようなおかずを入れる構成だ。ピカと女子ドラマーのコラボレートは、華やかで動きがあって面白かった。
 マン・フォーエヴァーは対照的に、かなりインテンス。ピカとマン・フォーエヴァー(オネイダのキッド、ヤーヤーヤーズのブライアン、トール・ファーのライアン)の4人が、静かにスネア・ドラムに向かい合って座り、ただただ延々とスティックで音を刻み続ける。途中ベースが入り、少し変化をつける。ギャルズ・フォーエヴァーとは対照的なマス的ドラム演奏で、違う面でのドラムの可能性を見せた。




6/11(sat) @ Gutter: Drum Night
オープニングのドラムナイトは、ピカがNYのガールズ・ドラマーとコラボレートした今回の特別企画、ギャルズ・フォーエヴァー。NYのサイケ・バンドの重臣、オネイダのキッドのドラム・アンサンブル、マン・フォーエヴァーは、今回はカルテットとして,ヤーヤーヤーズのブライアン、トールファーのライアンなど,凄腕ドラマーを起用。そして、NYのガールズ・メタル・ロック・バンド、ハード・ニップスが出演。

● Man Forever Quartet (With Brian Chase, Ryan Sawyer)
www.myspace.com/manforeverusa
● PIKA☆ & GALS Forever
www.myspace.com/moonmama2013
● Hard Nips
www.hardnipsbrooklyn

■Gutter: 200 N 14th street, Brooklyn, NY 11211 9pm $7
www.facebook.com/event.php?eid=132388193503159
www.thegutterbrooklyn.com/

6/16 @ pianos
 聖なる少女の夜、と命名された夜。ピカはフォーク・ソロのムーン・ママ(Moon♀mama)名義。共演は湯川潮音と元ライツで〈ドラッグ・シティ〉のアーティストでもあるソフィア・カナップ。大阪、東京、ニューヨークを代表するフォーク・ソング、しかも女の子という共通点の彼女たち。この夜は、『ピッチフォーク』の兄弟サイト「Altered zone」からエミリー・フライドランダーがDJとして出演した。
 湯川潮音は、ニューヨーク初ライヴで、天使のような透き通る歌声で観客を魅了した。小さい体から、驚くべきパワーを放ち、いちど歌に入ると最後まで止まらない。ソフィアはお似合いのサンドレスで、エフェクターを多用し愛らしいヴォイスを披露。とてもスウィートだった。
 Moon♀mamaは、ギター・フォーク・ソロで、ピカの歌声には心に強く感じるものを残した。日本語もあったがどの曲も観客をつかんで話さないパフォーマンスはさすが。

● Moon♀mama(Osaka...PIKA guitar folk solo)
● Sophia Knapp (NY) 
www.dragcity.com/artists/sophia-knapp
● Shione Yukawa (Tokyo)
www.yukawashione.com
www.myspace.com/yukawashione
● DJ:Emilie Friedlander (La Big Vic, Altered Zones)
www.myspace.com/labigvic
alteredzones.com

■Pianos: 158 Ludlow Street, New york, NY 10 pm $8
www.facebook.com/event.php?eid=147681128637541
www.pianosnyc.com/

6/17@ union pool
 ノースサイド・フェスティヴァル(ハイライトはガイデッド・バイ・ヴォイス)の一部のショーで、共演は、スター・スクリーム、ハード・ニップス、ソフト・サークル。
 スター・スクリームは、19歳(!?)のゲーム音楽にインスパイアされた、男の子たち。音的にオーディオ・ドレッグスのE*rockを彷彿させる。ハード・ニップスは、ブルックリン発の日本人女子へヴィー・メタル(!?)・ロック・バンド。このふたつで会場を盛り上げ、元ブラック・ダイスのヒシャムのソロ、ソフト・サークルへ続く。最近はふたり体制らしいが、今回はまったくのソロで、ヒシャムはキーボードをプレイ。その後、ピカのドラム・ソロ、続いて、ふたりのコラボレート。ヒシャムがギターで、ピカがドラム。お互い長く知っているふたりだが、今回初のコラボレートで、ふたりとも、何か新しい面がみえた。





6/17(fri) @ Union pool: NORTHSIDE FESTIVAL #1
ノースサイド・フェスティバルの一部。バッジホルダーを優先。
共演は、元ブラック・ダイスのヒシャム率いるソフト・サークル(1)、ゲーム音楽に深い影響を受けたスター・スクリーム(2)、NYのガールズ・メタル・ロックバンド、ハード・ニップス(3)で,ノースサイド・フェスティヴァルを盛り上げる。

● PIKA ☆( ex. afrirampo)
● Soft circle
www.myspace.com/softcircle
● Hard Nips
● Starscream
starscreamband.com

■Union pool : 484 Union Avenue. Brooklyn, NY 11211 8 pm $8
www.facebook.com/event.php?eid=166462670081394
unionpool.blogspot.com

6/19@ coco 66
 最後の日もノースサイド・フェスティヴァルの一部。ブラウン・ウィング・オーヴァー・ドライブ、フェアリーヴィジョン、SLZRD WZRD(ライトニング・ボルトのブライアンのベース・ソロ)とチボ・マットの本田ゆかさんとのコラボレートのPIKA☆YUKA(ピカ☆ユカ)。ブラウン・ウィング・オーヴァー・ドライヴは〈Tzadik〉などから作品もリリースしている、アヴァンギャルドでエクスペリメンタルなトリオ。
 フェアリー・ビジョンは、窓ごしに化粧する女子、望遠鏡でのぞく男の子がステージにずっといて、後で聞いたら歌詞の内容だった。SLZRD WZRDはライトニング・ボルトのベースのブライアンのソロ・プロジェクトで、女の子がヴォイス担当。ディヴィッド・ボウイを彷彿する衣装、蛍光電波を目と口から発し、シルヴァーの大きな紙を広げ、その上に乗って回り続けたり、クレイジーなパフォーマンスを繰り広げる。光のバランスが恐美しい。
 ピカ☆ユカは去年もやっているコラボレート。チボ・マットの再結成もあって、忙しい中参加してくれたゆかさんはキーボードとエフェクター、ピカはドラムとエフェクターを操る。このふたりがコラボレートすると音の遊びもしっくり収まるから面白い。






6/19 (sun) @ Coco 66: NORTHSIDE FESTIVAL #2
ノースサイド・フェスティヴァルの一部。バッジホルダーを優先。ピカは,チボ・マットの本田ゆかとのコラボレート、PIKA☆YUKA(1)として登場。共演は、ライトニング・ボルトのブライアン・ギブソンのベース・ソロ、SLZRD WZRD(2)と、エクスペリメンタル・ユニット、ブラウン・ウィング・オーヴァードライヴ(3)、そして、カート・ヴァイル、アメージング・ベイビーなどのメンバーが結成した、フェアリー・ヴィジョン(4)。

● PIKA ☆ Yuka ( ex. afrirampo, Cibo Matto)
www.wbr.com/cibomatto/
chimeramusic.com/ifbyyes.html
● SLZRD WZRD (member of Lightning bolt)
laserbeast.com
● Brown Wing Overdrive
www.myspace.com/brownwingoverdrive
● Fairy vision

■Coco 66: 66 Greenpoint Ave Brooklyn, NY 11222 8 pm $8
www.facebook.com/event.php?eid=213054528716003
www.coco66.com/
www.thelmagazine.com/newyork/NFSchedule2011/Page#sunday

ele-king - ele-king

ele-king Chart


1
Darkstar - North - Hyperdub

2
Terror Danjah - Undeniable - Hyperdub

3
Lone - Emerald Fantasy Tracks - Magic Wire

4
Robot Koch - Songs For Trees And Cyborgs - Project:Mooncircle

5
Robert Wyatt/Ros Stephen/Gilad - For the Ghosts Within -Domino

6
Cornelius - Fantasma - Warner Japan

7
Girls - Brocken Dream Club - True Panther

8
Colored Mushroom And The Medicine Rocks - Wagon

9
Magnetic Man - Magnetic Man - Sony Music

10
Mount Kimbie - Crooks & Lovers - Hotflush Recordings

[Drum & Bass / Dubstep] by Tetsuji Tanaka - ele-king

1.F / Energy Distortion Part 1 ~ 3 | 7even

 フランスと言う国は、「優雅で艶やか、華々しく華麗」などとイメージしてしまう。実際、表面上はそう見える。筆者はフランスという国の思想、国民性、感性がとても好きで、すでに5~6回は訪れたのだが、毎回その裏の顔に驚かせられる。コスモポリタンならではの荒んだ一面が随所にあるからである。貴族階級の華々しさとコスモポリタンが融合した何かそのフランス独特のギャップに魅了されるのかもしれない......ビューティ&ダーティの反面性が違った形で自身を共鳴しているようで。フランスのようにもっとも芸術産業が国民的支持を得ている国柄で創られるダブステップ......まさにエフのサウンドはこの影響下に培われた産物だ。
 
 そのサウンドをひも解くとアンダーグラウンド・ミュージックの神髄である地下音楽さながらの暗黒感が少し漂うアトモスフェリックにフランスの洗練された気品に満ちた感覚を取り入れたサウンドが垣間みれる。このサウンドは、さまざまな要素が入っている。が、一貫した構築、一遍の迷いもないプログラミングは、 ほぼミニマルを注入したダブステップである。聴いてみると......昨年大ヒットした2562のセカンド・アルバム『アンバランス』に酷似した感覚を憶えるが......次第に......"酷似"していると感じた自分の無知さ加減に恥ずかしくなる。ダブステップのアナザーサイドと捉えれるその深くもソフィスティケイトされた独創的創造性、これがフランス産のオリジナル・ダブステップなのだと。
 
 エフのメイン・リリースを担っている〈セブン〉は、グレッグ・G率いるミニマルライクなダブステップ・レーベルである。筆者もDBSにてグレッグ・Gとは何度も共演したこともあって、実際素晴らしい人柄の人物だが、レーベルの方向性に関しては、るぎなく、しかも時折遊び心のあるフランス的感覚を持っている。ダブステップ最重要レーベルのひとつだろう。ちなみにその他に所属しているアーティストは、ヘリクサー(Helixir)、リクハン(Likhan)など。今後の動向にも注目である。

2. Jack Sarrow / Terminal/Tormented | Tectonic

 今日のベース・ミュージックにおけるニューウェイヴ="ダブステップ"の発展に大きく貢献しているのが〈テクトニック〉である。UKにおけるピュア・ダブ・カルチャーの音楽都市であるブリストルを拠点に、レーベル・モットーの「If your chest ain't rattling, it ain't happening」(胸が高ぶらなければ何も起こってない証拠)が示す通りの活動を続け、すでに数々のビック・アンセムを世に送り出している。ダブステップが南ロンドンにてガラージの突然変異的に誕生してから、それを先導したアーティストたち(デジタル・ミスティック、シャックルトン、ホース・パワープロダクションズ、ローファーなど)が、こぞってダークなガラージ・サウンドを土台とするダブステップに傾倒していったなか、ピンチはダブ、ミニマル、グライム、ガラージをシャッフルしたニュー・フォーム・サウンドで大きな支持を集めている。彼の音楽的バック・グラウンドにおいて、ダブと同等に大きな影響を与えたのが"ディープ・ミニマル"だ・ベルリンのベーシック・チャンネルやチェーン・リアクション、そしてリズム&サウンド......。いわゆるミニマル・ダブである。その影響は現在でもレーベルに色濃く反映されている。
 レーベルは今年に入っても勢いが衰える気配はなく、刺激的なリリースを続けている。昨年、筆者ともUNITフロアで共演したピンチがダブでスピンしていたのがジャック・スパロウによる"Terminal"である。そのディープで濃密な一夜に相応しく、それは暗く蠢きながら響きわたる残響感たっぷりのトライバル・テック・ファンキーで、レーベルのテイストを残しつつ、今年最注目のアーバン・ムーヴメント"UKファンキー"を効果的に取り入れたフロアサイド・ステップとなっている。フリップサイドの"Tormented"だが、まるでベルリンとブリストルをミックスしたかのような暗黒地下ダブステップ、シャックルトンの〈スカル・ディスコ〉へのアンサー・バックと捉えたいほどだ。年々活発しているテクノ/ミニマルとの交流は、お互いのジャンルがマンネリズムを打開する起爆剤としても機能しているのである。
 さて、〈テクトニック〉の新たな核になろうとしているジャック・スパローだが、そのデビューは、2007年〈センスレス(Sensless)〉からリリースされた「Spam Purse」であった。その後、2008年テクトニックのサブ・レーベル〈イアーワックス(Yearwax)〉からの「For Me/Lights Off」、マーク・ワンの〈コンタージャス(Contagious)〉からの「I And I」で頭角を現し、彼の名前を決定的にしたのは、2009年ピンチの「Get Up」のジャック・スパロウ・ミックス)である。そして、テクトニックからの前作「The Chase」......。今年も彼の高度かつ深いプロダクションから目が離せそうにない。

3. LV & Untold / Beacon | Hemlock

 いまや奇才として名高いアントールド主宰の〈ヘムロック〉。UKベース・カルチャーを最先端ニュー・ガラージ・サウンドで引っ張る彼だが、レーベルの起源は2008年「Yukon」に遡る。独特の変拍子によるビート・パターンとミニマルが持つ無機質な静寂性、ガラージが持つヒプノティックで柔軟な高揚性、どこかポスト・ロック的アプローチも垣間みれるサウンド・コントロールによって、ダブステップのシーンのみならず他ジャンルからも注目されているプロデューサーである。今作は、〈ハイパーダブ〉からのリリース「CCTV/Dream Cargo」やアントールド自身の「Walk Through Walls」のリミックスを手掛けたダビー・エレクトロの旗、LVとタッグを組んでいる。フリップサイドには〈ホットフラッシュ〉から「Maybes」、「Sketch On Glass」を発表したUK3人組のホープ、マウント・キンビー(Mount Kimbie)がリミキサーとしてセットアップする。遊び心を取り入れつつエレクトロ色の強いダブステップで、まさにたコンテンポラリー・ニュー・ガラージといったところ。リリースされるごとに〈ヘムロック〉の歴史が塗り替えられ、吸収した先に......また生まれる。

4. Donae'o / Riot Music | Diigital Soundboy

E王 これは先日の3月16日のダブステップ会議@DOMMUNEにて、飯島直樹さんが推薦したドネオーの「Riot Music」だ(......ダブステップ会議では、とても有意義な時間を共有できました。野田さん、飯島さん、エクシー君およびdommuneのスタッフの方々全員に深くお礼申し上げます)。さて、アーバンR&BとしてのUKガラージ・シーンにおける至高の存在、ドネオーは、昨年発表したUKファンキーを取り入れた傑作『Party Hard』によってシーンで大きな話題となった。その最新リリースは何とシャイ・エフェックスの〈デジタル・サウンドボーイ〉から発表。〈デジタル・サウンドボーイ〉と言えば、昨年の7月の〈DBS〉にて待望の再来日を果たしたシャイ・エフェックスと最新アルバムによって不動の地位を確立したダブステップ・プロデューサー、ブレイキッジを主軸とするベースライン・トップ・レーベルである。今回の「Riot Music」では、リミキサーにダブステップ界のエース、スクリームを起用。〈デジタル・サウンドボーイ〉からの前作「Burning Up」と同様に、初期ジャングルに回帰するかのように、懐かしのレイヴ・ジャングルを彷彿とさせるアーメン・ブレイクを打ち出している。
 ところで、ジャングル/ドラムンベースではごく一般的なビート・パターンであるが、スクリームがふたたび持ち出して脚光を浴びているブレイクビーツの代名詞"アーメン・ブレイク"を解説しよう。そのオリジナルは、ウィンストンズ(The Winstons)の"Amen, Brother"曲内の8小節のドラムにある。それをさらにサンプリングして、ループして、広く用いられている。それはソフト"ReCycle!"――サンプル・ビートを分解、構築してブレイクビーツを再生成する――よって幅広くシーンで重宝されるのである。
 スクリームのような大物トップ・プロデューサーが自身の影響を明かすような作品をリリースすることによって、ダブステップとドラムンベースは今後も"親戚"のような関係を保ち続けるだろう。インフィニティーと呼ばれるUK名うてのダンス・ミュージック・カルチャーとしてお互い存在し続けているのだから。

5. Headhunter & Djunya / DJG & XI / El Presidente/Putney Says | Surefire Sound

 前回のサウンド・パトロールでも紹介したサンフランシスコ発〈シュアフィイアー〉だが、早くも第二弾がリリースされた。今回は、広くテクノ・シーンでも通用するであろうトラックを要している強力なアーティストで、2組のコラボレーションを実現している。シーンの代表レーベル〈テンパ〉などからカッティング・エッジなリリースを続けるヘッドハンターと元ドラムンベース・プロデューサーであったジュジュ率いる〈ナルコ・ヘルツ(Narco Hz)〉からテッキーでオーガニックなダブステップを発表しているDJアンヤが組んで生まれたテック・ダブステップである。もうひと組は、同じくサンフランシスコを拠点し〈ナルコ・ヘルツ〉、〈アンタイトルド!(Untitled!)〉、〈チューブ10(Tube 10)〉などから傑作を発表しているテッキー・ダブステッパーのDJジーとカナダ・トロント出身でテック・ミニマル・レーベル〈イマーズ(Immers)〉からの「000」が話題となったザイがコンビを組んで、ダークでミニマル・インフルーエンスなテクノ・シンフォニック・サウンドを披露する。フロアの空気感を一瞬のうちに変えうる力を持ったトラックで、使うものの意志とは無関係に作用する攻撃的なシンセ群が......防御反応を無力化させる最先端のリーサル・ウエポンとも言えるだろう。解放のさらにそのまた向こう側へ......。

6. Ben Verse / Flip The Coin | Wheel & Deal

 〈クランチ・レコーズ〉というディープ・アトモスフェリックなドラムンベース・レーベルを率いていたバース(Verse)がペンデュラムの一員としてのビッグ・ヒットを成し遂げて早2年......そのあいだ、ダブステップの末恐ろしい躍進が破竹の勢いで進行......誰も止められない速度で世界中で感染し続けている。その勢いはいろいろなプロデューサーやDJを巻き込んでいるが、彼らも例外でなく、いち早くペンデュラムのアルバムなどで取り入れていた。そしていま、エヌ-タイプ(N-Type)の〈ウィール&ディール〉からベン・バース名義でダブステップ界におけるソロ・デビューを果たす。
 硬質かつマッシブなビートと妖しくも切ないシンセ使いがフロアをより引き立てる"Flip The Coin"。先日の〈dommune〉でも筆者が大変お世話になったフロアライクなアンセムだ。一方の"Inhale"はスライトリーなダビー・リヴァーブ・シンセとシンプルに共鳴するカッティングエッジなフロアダブとなっている。
 それにしても......世界的に有名なロック・ドラムンベースの王者さえも振り向かせ、虜にさせるこのダンス・ミュージック......あらためてダブステップのとんでもない快進撃を感じてしまう。初期のジャングル・シーンのときと同じ現象がいままさにに起こっている。

7. Blokhe4d / Full Circle/Skylines | Hospital

 先日発表したダーク・サイバー/ニューロ・ファンクの集大成的コンピレーションアルバム『Bad Taste Vol.3』でサイバー・シーンをリードする最後の大物伝道師マルディーニ&べガス(Maldini & Vegas)。長らくバッド・カンパニー名義で活躍していた彼らだが、音楽性の違いなどにより、フロントマンであったDJフレッシュとDブリッジが立て続けに離脱し、ソロ・アーティストとして成功を収めるなか、彼らは一貫してバッド・カンパニーの強力サイバー・サウンドを守り続けている。
 そして昨年暮れ頃から、マルディーニ&べガスにユーマン(Uman)も加えた新たなドラムンベース・ユニット、ブロックヘッド(Blokhe4d)を始動。先述のコンピレーションなどで立て続けにサイバー・アンセムを発表し、確実にフロアをロックしている。
 今作はあのリキッド/エレクトロ・ドラムンベースのトップ・レーベル〈ホスピタル〉からニューカラー・ヴァリエーションを携えリリースした。その疾走感溢れるスペイシー・ファンクな空間処理技術を惜し気もなく披露し、エレクトロ感といったトレンドも注入し、絶妙なホスピタル・サウンドとなっている。みんなが待ち望んだ作品がダンスフロアを通して発表される......このサウンドのお陰でフロアは隙間なく満たされるのである。

8. Netsky / Eyes Closed/Smile | Allsports

E王 最近はこんな呼び方をするアーティストは、ほとんど存在しなかった。ドラムンベース・シーンにとって久しぶりに現れたベルジアンの"超新星"と呼ぶべき逸材......と、もはやこう呼ぶべきではないぐらいのスピードで駆け上がったニュー・スター・プロデューサーが、そう、ネットスカイだ。しかもまだ20才前後の幼顔が残る若者だから、これがまた衝撃なのだ。
 ダブステップで例えるならスクリームに近い神童性を感じるネットスカイは〈ホスピタル〉とサインを早々済ませ、「Escape」、「Memory Lane」など現在ダブプレートで席巻しているエレクトロ・ロック・チューンのリリースを控えている。今後さらに期待されるプロデューサーだ。今作「Eyes Closed / Smile」は、ジャンプ・アップ・レーベル〈グリッドUK(Grid UK)〉傘下のリキッド・レーベル〈オール・ソーツ(All Sorts)〉からドロップされた特大エレクトロ・アンセムだ。ドラムンベース・シーンが下降気味な現在において、彼の出現は、今もっともホットな出来事である。数年後にハイ・コントラスト、ブルックス・ブラザーズを凌駕する次代の才能を秘めたアーティストとして、彼のポテンシャルに今後も刮目していかなければならない。どんな時代でも不遇のときこそ、救世主現わる。そう願わずにはいられない存在になるよう願っている。

 さて、最後に、何人かの方からリクエストがあったので、3月16日〈DOMMUNE〉にて筆者のセットのプレイリスト公表します。今後ともどうぞ宜しくお願いします!!

TETSUJI TANAKA - MINIMAL x DUBSTEP set 3/16 DOMMUNE PLAYLIST

1. AL TOURETTES/Sunken〈APPLE PIPS〉
2. SCUBA/Negative〈NAKED LUNCH〉
3. KRYPTIC MINDS/Wondering Why〈OSIRIS〉
4. MONOLAKE/Alaska(SURGEON RMX)〈IMBALANCE COMPUTER〉
5. RESO/Toasted〈PITCH BLACK〉
6. JOSE JAMES/Blackmagic(JOY ORBISON RMX)〈BROWNSWOOD〉
7. PATTERN REPEAT/Pattern Repeat 01a〈PATTERN REPEAT〉
8. BEN VERSE/Flip The Coin〈WHEEL & DEAL〉
9. RAMADANMAN & APPLEBLIM/Justify〈APPLE PIPS〉
10. INSTRA:MENTAL/Futurist〈NAKED LUNCH〉
11. APPLEBLIM & PEVERELIST/Over Here(BRENDON MOELLER RMX)〈APPLE PIPS〉
12.J OY ORBISON/Wet Look〈HOTFLUSH〉
13. F/Energy Distortion〈7EVEN〉
14. VALMAY/Radiated Future〈BLUEPRINT〉
15. MARLOW/Back 4 More〈BOKA〉
16. ROB SPARX/2 Faced Rasta(RESO RMX)〈Z AUDIO〉
17. F & HEADHUNTER/Dedale〈TRANSISTOR〉
18. MARLOW/Druid〈NO COMPANY〉
19. INSTRA:MENTAL/No Future(SKREAMIX)〈NON PLUS〉
20. SCUBA/I Reptured(SURGEON RMX)〈HOTFLUH RMX〉
21. SUBEENA/Circular〈IMMIGRANT〉
22. SCUBA/Aeseunic〈HOTFLUSH〉
23. SILKIE/Head Butt Da Deck〈DEEP MEDI MUSIK〉
24. GUIDO/Chakra〈PUNCH DRUNK〉
25. KOMONAZMUK/Bad Apple〈HENCH〉
26. HARRY CRAZE/Wa6〈DEEP MEDI MUSIK〉
27. KRYPTIC MINDS/The Weeping〈DISFIGURED〉

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