「Low」と一致するもの

OOIOO - ele-king

 日本でもっともオルタナティヴなバンド、ボアダムスの一員であり、昨年はロバート・アイキ・オーブリー・ロウ、スージー・イバラとともに素晴らしいライヴ録音盤『Flower Of Sulphur』を発表している YoshimiO。彼女の率いるバンド OOIOO が6年ぶりにアルバムをリリースする。タイトルは『nijimusi』で、10月10日に〈SHOCHY〉より発売。年明けには〈Thrill Jockey〉よりワールドワイドで発売されることも決定している。また、それに合わせて全国ツアー《OOIOO 滲ム ON 2019》もスタート、京都・大阪・宮城・東京をまわる。もしあなたが刺戟的なサウンドを求めているなら、この機会を逃してはならない。

OOIOO 滲ム On 2019

Thursday 3 October
In KYOTO @ Club Metro

京都市左京区川端丸太町下ル下堤町82 恵美須ビルB1F
B1F Ebisu Bldg. 82 Simodutsumi-cho Kawabata Marutamachi Sagaru Sakyoku Kyoto Japan
京阪・神宮丸太町駅2番口直通

Open 18:30 / Start 19:15
adv. 3000yen / door 3500yen (+1Drink)

w / 山本精一 & アリマサリ Seiichi Yamamoto and ARimasaLLi
α area (Sojirou from Abraham Cross)
DJ ALTZ

sound / kabamix

total info.
Kyoto Club Metro
phone: 075-752-4765

ticket
・ mail reserve
件名に「10/3 OOIOO 前売予約」と記入し、枚数、代表者さまのお名前と連絡先をお書きの上、ticket@metro.ne.jp に送信してください。*基本的にキャンセルはご遠慮くださいませ。
・ チケットぴあ (Pコード:159-428)
・ ローソンチケット (Lコード:56003)
e+

Friday 4 October
In OSAKA @ NOON+CAFE

大阪市北区中崎西3-3-8JR京都線高架下
3-3-8 Nakazakinishi Kitaku Osaka Japan

Open 18:00 / Start 19:00
adv. 3000yen / door 3500yen (+1Drink)

w/ α area ( Soojiro from Abraham Cross )
CROSSBRED
DJ YAMA

sound / kabamix

food : WOOST engine meals
アジアの食卓と地球エネルギーをイメージして、今の気分と食感のリズムを大切にお料理する亜細亜的移動食堂屋

total info.
NOON+CAFE
phone: 06-6373-4919
email: info@noon-cafe.com

ticket
・ mail reserve
件名に「10/4 OOIOO 前売予約」と記入し、枚数、代表者さまのお名前と連絡先をお書きの上、info@noon-web.com に送信してください。*基本的にキャンセルはご遠慮くださいませ。
・ ローソンチケット (Lコード:55265)
e+

Sunday 6 October
In MIYAZAKI @ Wandern

宮崎県都城市中町1-9
1-9 Nakamachi Miyakonojo Miyazaki

Open 18:00 / Start 19:00
4000yen (Includes 1drink)

live / OOIOO
sound / kabamix

total info. & ticket
・ tel.reservation
phone: 090 4601 8653 (セキ リョウタロウ)
・ mail reserve
件名に『OOIOO』と記入し、お名前・枚数・連絡先を書いて、wwd.ryotaro518@gmail.com に送信してください。確認後、返信メールをお送りします。
*電話 / eMAIL 予約、いずれの場合もキャンセルされる場合は必ずご連絡をお願い致します

Thursday 7 November
In TOKYO @ O-WEST, Shibuya

東京都渋谷区円山町2-3 2F
2-3 2F Maruyamachi Shibuya, Tokyo

Open 18:30 / Start 19:15
早割 early bird rate 2500yen / advance 3500yen (+1drink)

abura derabu 2019
live / GEZAN, FUCKER, OOIOO
sound / ZAK

ticket info
early bird rate O-WEST店頭早割 2019/7/21 13:00 - 2019/8/5 17:00 (03-5428-8793)
advance 一般販売 2019/8/10 11:00 e+

total info
シブヤテレビジョン 03-5428-8793 (mon to fri 12:00-18:00)

Bibio - ele-king

 春先に喚起力豊かなニュー・アルバム『Ribbons』をリリースしたばかりのビビオが、未発表の新曲“Spruce Tops”を公開した。同作に収録されたサックスの映える素敵な1曲“The Art Of Living”のシングルカットに伴い、B面として採用された次第である。フルートとギターの対比がじつに麗しい。ビビオの旅路はまだまだ続くのだ……

BIBIO

最新アルバム『Ribbons』未収録の新曲“Spruce Tops”をカップリングした2曲入りシングル「The Art Of Living」をリリース!

聴く者の記憶や、心に浮かぶ情景に寄り添う心温まるサウンドで幅広い音楽ファンから支持を集める Bibio が、待望の最新アルバム『Ribbons』に収録された“The Art Of Living”に、アルバム未収録の新曲“Spruce Tops”をカップリングした2曲入りシングルをデジタル・ダウンロードとストリーミングでリリースした。

The Art Of Living
https://youtu.be/NMZ7NKj0wMw

Spruce Tops
https://youtu.be/Q41voFN0e5c

Bibio ことスティーヴン・ウィルキンソンは“The Art Of Living”を制作した際のインスピレーションを次のように語っている。

人生は目的のない旅だ。経験が素晴らしい師となり得る。その経験が辛いものであればあるほど。感動っていうのは、自分の足元にあるものだ。最もインスピレーションを与えてくれるものは、シンプルで身近にあるものだと思う。僕らの体や心には、順応し、回復する機能が備わっている。人生の旅っていうのはAからBに行くっていうようなものではなくて、もっと大きくて、曖昧なものなんだ。それは音楽に関しても言える。この曲は、個人的な経験や観察、そして哲学の教え、詩、その他の僕に影響を与えた色々な考え方を通して感じた可能性というのを反映している。 ──スティーヴン・ウィルキンソン (BIBIO)

新曲となる“Spruce Tops”は、控えめで美しいギターのサウンドが、それとは対照的に優雅なフルートのサウンドと重なり合った、瞑想的でのびのびとしたグルーヴを感じるインストゥルメンタルの楽曲だ。

作曲作詞はもちろん、歌唱、そしてほぼすべての楽器を自ら演奏する Bibio だが、最新作『Ribbons』はさらに独学で学んだマンドリンやバイオリンなどにも挑戦し、作品に新たな色を与えている。国内盤にはボーナストラック“Violet”が追加収録され、歌詞対訳、さらに本人によるセルフライナーノーツを含む解説書が封入される。

電気じかけのサイケデリックな田園空間が花開いていく。家にいながらにして春を味わえる1枚。 ──rockin'on

ビビオのつくりだす手工芸品のような細部は聴くものを魅了し、その儚くも美しい世界がたしかに存在するのを感じさせる ──intoxicate vol:139

フォークミュージックと西海岸のドリーミーさを詰め込んだ力作~。 ──POPEYE 5月号

美しく詩情ゆたかなサウンドは、新たらしい季節をより鮮やかに彩ってくれる ──FUDGE 5月号

label: WARP RECORDS
artist: Bibio
title: The Art Of Living
release: 2019.08.02 FRI ON SALE


label: WARP RECORDS/BEAT RECORDS
artist: Bibio
title: Ribbons

【CD】
cat no.: BRC-593
国内盤CD ボーナストラック追加収録/解説・歌詞対訳冊子封入
2019.04.12 FRI ON SALE

【カセット】
cat no.: BRC-593CS
国内盤カセット ボーナストラック収録
2019.04.12 FRI ON SALE

BEATINK.COM: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10210

Jlin - ele-king

 もともとの出自たるフットワークの領域をはるかに逸脱し、意欲的な挑戦を続けているジェイリン。彼女は昨年、振付師ウェイン・マクレガーのコンテンポラリー・ダンス作品『Autobiography』のためにスコアを書き下ろしていたけれど、今度はなんとヴィデオ・ゲームである。
 今回ジェイリンがサウンドトラックを手がけることになった『Songs Of The Lost』は、カナダのゲーム・デザイナー、パロマ・ドーキンスが芸術祭《マンチェスター・インターナショナル・フェスティヴァル》の委嘱により制作したマジックリアリズム的ゲームで、プレイヤーは「アポカブリス」なる安全地帯を目指して高速道路を歩き回ったり国境を越えたり森を散策したり、得体の知れない人物と遭遇したりするらしい(ゲームじたいはこちらからダウンロード可能)。
 最近ではホーリー・ハーンダンのアルバム『Proto』への参加も話題となったジェイリン。今後もその動向から目が離せそうにない。

Joe Armon-Jones - ele-king

 UKジャズの躍進は止まらない。そのキイパースンのひとりであり、春にはエズラ・コレクティヴとしても良作を送り出しているジョー・アーモン・ジョーンズが、早くもニュー・アルバムをリリースする(彼の最新インタヴューはこちらから)。ダブにアプローチした最新シングル曲“Icy Roads (Stacked)”が体現していたように、「ジャズ」という枠にとらわれない内容に仕上がっているとのことで、これまた2019年の重要な1枚になりそうな予感がひしひし。ちなみに先行配信された新曲“Yellow Dandelion”には、先日 16FLIP とのコラボも話題になったジョージア・アン・マルドロウが参加。いやー、発売が待ち遠しいぜ!

Joe Armon-Jones
トム・ミッシュも輩出した南ロンドンのUKジャズ・シーンから、新時代をリードする異才ジョー・アーモン・ジョーンズがアルバム『Turn To Clear View』のリリースを発表! さらにアルバムから“Yellow Dandelion feat. Georgia Anne Muldrow”を先行配信!

UKジャズ・シーンでの活躍により、多方面から注目を集める若きキーボーディスト/プロデューサーのジョー・アーモン・ジョーンズが9月20日(金)に最新アルバム『Turn To Clear View』をリリースする。

今年リリースしたデビュー・アルバムが大きな反響を呼んでいるアフロ・ジャズ・ファンク・バンドのエズラ・コレクティヴの一員としても活躍するジョー・アーモン・ジョーンズ。Glastonbury、SXSW、Boiler Room などでのパフォーマンスを果たし、ジャイルス・ピーターソンの Worldwide Awards 2019 ではセッション・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、新世代ジャズ・シーンを語る上では欠かせない存在となっている。今年、FFKT の出演で来日を果たし、日本でも早耳のリスナーから強く支持されるアーティストだ。

先行配信されている“Yellow Dandelion feat. Georgia Anne Muldrow”
https://www.youtube.com/watch?v=R1Li_bri66k

シングル・リリースされている“Icy Roads (Stacked)”も今作に収録されている。
https://www.youtube.com/watch?v=INGbirNwZAI

今作はジャズという枠にとらわれず、ダブ、ハウス、ヒップホップ、などクラブ・カルチャーに強くインスパイアされた内容のアルバムとなった。参加アーティストも豪華で、〈Brainfeeder〉に所属し、ケンドリック・ラマー、エリカ・バドゥ、ロバート・グラスパーなど名だたるミュージシャンから多くの支持を集めるジョージア・アン・マルドロウは先行配信されている“Yellow Dandelion”でフィーチャリングされている。他にも、ナイジェリア出身の注目シンガーObongjayar、〈YNR Productions〉の設立者でもあるラッパーのジェスト、Maisha でも活躍中のヌビア・ガルシアがアルバムに参加。また、国内盤CDには10インチ限定シングル「Icy Roads (Stacked)」でのみ聴けた“Aquarius”が今回のボーナストラックとして追加収録される。

label: Brownswood / Beat Records
artist: Joe Armon-Jones
title: Turn To Clear View
release date: 2019.09.20 FRI ON SALE

国内盤CD BRC-610 ¥2,200+税
ボーナストラック追加収録/解説書封入

詳細はこちら:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10409

iTunes : https://apple.co/2YECpvn
Apple Music : https://apple.co/2YECpvn
Spotify : https://spoti.fi/2OuUgAM

TRACKLISTING
1. Try Walk With Me Ft. Asheber
2. Yellow Dandelion Ft. Georgia Anne Muldrow
3. Gnawa Sweet
4. Icy Roads (Stacked)
5. (To) Know Where You’re Coming From
6. The Leo & Aquarius Ft. Jehst
7. You Didn’t Care Ft. Nubya Garcia
8. Self:Love Ft. Obongjayar
9. Aquarius *Bonus Track For Japan

FEBB - ele-king

 昨年24歳という若さで他界してしまったラッパーにしてプロデューサーの FEBB。彼が2014年に残したファースト・アルバム『THE SEASON』がなんと、リマスタリングを施され新たにデラックス盤として蘇ることになった。お蔵入りとなっていた未発表曲2曲も追加される。これはつまり、かつて「言葉はノイズ」だとラップした異才の鋭い言葉の数々を、いま改めて噛み締めるべき時が来ていると、そういうことなのだろう。リリースは8月21日。心して待て。

[8月22日更新]
 ついに昨日、FEBB の『THE SEASON – DELUXE』が発売となった。それに合わせ、2本の動画が公開されている。1本は、未公開となっていた映像を再編集したトレイラーで、オリジナル盤リリース時に FEBB 本人によるディレクションのもと、映像クリエイターの xtothexx とともに制作された映像が用いられている。もう1本は、2016年11月4日に代官山 UNIT で開催されたパーティ《NEW DECADE Z》における FEBB のライヴ映像で、『THE SEASON』収録曲“Another One”のパフォーマンスが収められている。下記よりチェック。

FEBB 『THE SEASON – DELUXE』 Trailer

FEBB “Another One” Live at NEW DECADE Z

FEBB AS YOUNG MASON のマスターピースなファースト・アルバム『THE SEASON』に未発表楽曲2曲を追加し、新たにリマスタリングしたデラックス盤がリリース!

◆ 2018年2月15日に24歳の若さで亡くなったラッパー/プロデューサー、FEBB AS YOUNG MASON が2014年1月にリリースした恐るべきファースト・アルバム『THE SEASON』。FEBB 自身とともに JJJ や KID FRESINO、DOPEY、GOLBYSOUND、QRON-P、さらには SKI BEATZ や RHYTHM JONES、E.BLAZE といった精鋭たちによるドープなビーツに、“Walk On Fire”での KNZZ のみにゲストを絞ったことで堪能出来る FEBB の圧倒的なフロウはリリースから5年以上の時を経た今でも全く色褪せることのない、正に真のヒップホップ・クラシック。

◆ 同作レコーディング以前に制作にしていたものの、お蔵入りとなって眠っていた未発表楽曲2曲が FEBB の遺した Vault より発掘。「Gone」、「HardWhite」と記された両楽曲はともに FEBB のプロデュースによるものと思われ、その頃の FEBB ワークらしいソウル・サンプルを用いたラフでドープなサウンドであり、ボースト気味なラップも最高。その2曲を追加したデラックス盤が8/21にリリース。

◆ 仙人掌から cero、電気グルーヴ/石野卓球まで数多くのアーティストの作品を手掛けているエンジニア、得能直也氏が全曲をリマスタリング。

◆ ニューヨークのグラフィティ・アーティスト、CHANCE LORD の描いた印象深いジャケットを始め、様々なアーティストの作品をフィーチャーしたアートワークを見開き紙ジャケ仕様で再現。また初回プレス盤にはリリース当時にプロモーション用に制作されたステッカーを縮小版で復刻し、特典として封入。

[アルバム情報]
アーティスト: FEBB (フェブ)
タイトル: THE SEASON – DELUXE (ザ・シーズン:デラックス)
レーベル: P-VINE / WDsounds
品番: PCD-25281
発売日: 2019年8月21日(水)
税抜販売価格: 2,500円

[トラックリスト]
01. No.Musik
 Track by Dopey
02. Time 2 Fuck Up
 Track by E.Blaze
03. Walk On Fire ft. KNZZ
 Track by Febb
04. Time Is Money
 Track by QRON-P
05. Hustla / Rapper
 Track by jjj
06. On U
 Track by Rhythm Jones
07. This Town
 Track by Golbysound
08. Deadly Primo
09. The Test
 Track by Serious Beats
10. PeeP
 Track by Ski Beatz
11. Season A.K.A Super Villain
 Track by Febb
12. Another One
 Track by Febb
13. Step
 Track by Kid Fresino
14. Navy Bars
 Track by Dopey
- Bonus Track -
15. Gone *
 Track by Febb
16. Hard White *
 Track by Febb

* MIXED & ALL REMASTERED BY NAOYA TOKUNOU

CFCF - ele-king

 カナダはモントリオールの才人 CFCF =マイク・シルヴァーの新作『Liquid Colours』は、「ニューエイジ+ジャングル」という「2019年のモード」を感じさせる卓抜なコンセプトを持ちながらも、澄み切ったミネラルウォーターのように体に染み込んでくる洗練されたエレクトロニック・ミュージックでもあった。
 いちど再生してしまえば清流のようにアルバムは流れ、曲はシームレスにつながる。しかし音のトーンは変化し、ラストの曲まで全15曲が時間旅行のように進行する。とにかくリラックスできるし、エレクトロニック・ミュージックならではの快楽にみちてもいる。テクノ・ファンにもIDMファンにもニューエイジやアンビエント・ファンにも広くおすすめできる逸品である。

 『Liquid Colours』は洗練されたエレクトロニック・ミュージックだ。それは「過剰なまでの洗練」と言いかえてもいい。この洗練。この快適さ。この心地よさ。
 まるでどこかの企業のコールセンターに電話したときオペレーターに回線が繋がるまでのあいだに耳元に流れる軽快な音楽、実践的な教習用ビデオの邪魔にならないBGM、巨大なホテルのロビーにうっすらと流れる清潔なサウンド、ショッピングモールに流れる瀟洒な音楽のようにも聴こえる。いわば社会の隅々にまで浸透したバッググラウンド・ミュージックのように極度に洗練されているのだ。完璧に構成された消費社会のための音楽? これは批判ではない。ストレスフルな現在を生きる私たちの心身はこういった音を求めている。

 もっとも CFCF のこのような音楽性は、本作から始まったわけではない。2015年に〈Driftless Recordings〉からリリースされた『Radiance & Submission』、同年〈1080p〉からリリースされた『The Colours Of Life』以降、彼が追求してきた「80年代的な電子音楽を現代のサウンドで再生させる」をコンセプトとサウンドを継承するものといえよう(余談だが、2015年こそ2010年代における先端的な電子音楽を考えるうえで重要な時期だろう)。
 これら『Radiance & Submission』や『The Colours Of Life』で CFCF は失われた80年代をモダンなサウンドでアップデイトした。結果としてヴェイパーウェイヴ・ムーヴメントやニューエイジ・リヴァイヴァルにも共通・貫通する「2010年代的な」音楽となった。「失われた未来を、過去から希求する」ものである。
 しかしマイク・シルヴァーの音楽は、ヴェイパー的な喪失した過去と未来から生まれた濃厚なノスタルジアに浸っている「だけ」ではない。CFCF の音楽は、不思議と「いまここ」に鳴っているのだ。これが彼の独自性に感じられる。
 マイク・シルヴァーは、極度に洗練した消費社会のもろもろの音楽をミニマルで洗練された日用雑貨のように、この現在に再生しようとしている。CFCF の音楽からはヴェイパーウェイヴにあるようなブラックユーモアは希薄になり、ミニマムな空間にマッチするようなアンビエンスをたたえたエレクトロニック・ミュージックとなった。
 その意味で CFCF =マイク・シルヴァーはブライアン・イーノ直系のアンビエント思想を継承するアーティストともいえるし、家具のような音楽という意味でエリック・サティのクラブ・ミュージック経由ヴァージョンといえなくもない。
 つまりマイク・シルヴァーは、オーセンティックな音楽家/作曲家の資質を持っているアーティストなのだ。さすがポスト・クラシカルの巨匠マックス・リヒターのリミックスを手掛けるだけの音楽家である。
 むろん、CFCF の音楽が現代的な批評性を欠いていることを意味するわけではない。彼はこの社会にただ存在する音楽の存在にとりつかれているし、消費社会に存在する幽霊のような音楽を探し続けているアーティストだ。
 CFCF はもろもろの音楽フォームが、全盛期を過ぎて先端性を失い、やがて洗練を極めたBGMになり、ポストモダンな社会に浸透している状態に興味があるのだろう。本作はまるで「存在しない無印良品の店内音楽」のようでもある。ミニマムな製品たちが陳列される空間のための音楽として聴くこと。20年から30年前の音楽を洗練された音楽として再生し、過去と現在の亡霊(?)をこの時代に蘇生すること。

 思うにニューエイジとジャングルを合体・蘇生させた意味もそこにあるのではないか。社会に浸透した音楽。彼はそのために音を洗練させていく。じじつ、アルバムは1曲め“Re-Utopia”から、全15曲、どのトラックの音色もテンポも曲の構造も共通のトーンで進行する。2曲め“Green District”以降もシームレスにトラックは繋がり、まるで良質なミックス音源のようにまったく淀みなく進む。私は本作聴き終えたとき、浮遊するような幸福感を感じた。空間が綺麗になったような感覚である。同時にニューエイジ+ジャングルということは、つまり80年代と90年代を交錯させることを意味するとも思った。
 “Re-Utopia”のマリンバ的な音色などは、まるで坂本龍一『音楽図鑑』や80年代に手掛けたCM音楽を思わせるが、そこに90年代的なジャングル・ビートをレイヤーさせる。つまり80年代と90年代を融合させている。その手腕は実に見事で、異質なはずのものが極めて自然にミックスされている。澄んだ水を飲むように何度も聴けてしまう。
 加えて渋谷系およびネオ渋谷系リヴァイヴァルのごとき9曲め“Oxygen Lounge”に現在のニューエイジ・リヴァイヴァル「以降」の萌芽も聴き取った(次にくるリヴァイヴァルは渋谷系~ネオ渋谷系か?)。

 いろいろと御託を並べてしまったが、心地よく繰り返し何度も聴ける極上のエレクトロニック・ミュージックに仕上がっていることが何より重要である。洗練と極上の結晶。特に静かな盛り上がりを見せる12曲め“Last Century Modern”以降は、現代のエレクトロニック・ミュージックならではのミニマルにしてエモーショナルなサウンドスケープを生んでいた(13曲め“Closed Space”では坂本龍一『エスペラント』収録曲を引用するなど小技も実に効いている)。
 ニューエイジ+ジャングル。それは80年代と90年代の融合であり、洗練された心地よい電子音楽の完成であり、心身をケアする完璧な消費社会への希求である。そう、つまり『Liquid Colours』は、ストレスフルな現代社会に対するシェルターのようなものかもしれない。

FESTIVAL de FRUE 2019 - ele-king

 先日まさかの初来日公演がアナウンスされ、多くの音楽ファンを歓喜させたトン・ゼーですが、すでに発表されている東京公演に続き、静岡の掛川で催される《FESTIVAL de FRUE 2019》の詳細が公開されました。トン・ゼーを核としつつ、テクノやジャズやロックなど、じつに多様かつ趣のある面子がずらり。豊かな自然のなか、素敵な音楽たちに囲まれて、秋から冬への転換を楽しみましょう。

Ronin Arkestra - ele-king

 年明けに「日本」をテーマにした作品『Heritage』を発表したマーク・ド・クライヴ=ロウが、新たなプロジェクトを開始する。WONK や CRO-MAGNON、KYOTO JAZZ SEXTET や SLEEP WALKER などのメンバーたちと組んだ「浪人アーケストラ」がそれだ。『Heritage』に続いて彼のルーツである「日本」がテーマになっている模様。アルバム『Sonkei』は9月25日に発売。なお、明日7月27日にはマーク・ド・クライヴ=ロウ個人の来日公演も開催されるので、そちらもチェック。

マーク・ド・クライヴ=ロウ来日情報:
https://wallwall.tokyo/schedule/mark-de-clive-lowe-melanie-charles/

RONIN ARKESTRA(浪人アーケストラ)
Sonkei

MARK DE CLIVE-LOWE の呼びかけで、ジャズを中心に日本の精鋭プレイヤーが集結したニュー・バンド RONIN ARKESTRA (浪人アーケストラ)!!
WONK、CRO-MAGNON、KYOTO JAZZ SEXTET 等のメンバーが参加、待望のデビュー・アルバム完成!!

Official HP: https://www.ringstokyo.com/roninarkestra

マーク・ド・クライヴ・ロウが『Heritage』に続いて、自身のルーツである「日本」にフォーカスしたプロジェクトが、浪人アーケストラです。LAから東京へと場所を移し、日本人のプレイヤーたちと作り上げたアルバムは、日本のジャズの歴史に新しいページを刻む作品となりました。 (原 雅明 ringsプロデューサー)

アーティスト : RONIN ARKESTRA (浪人アーケストラ)
タイトル : Sonkei (ソンケイ)
発売日 : 2019/9/25
価格 : 2,800円 + 税
レーベル/品番 : rings (RINC56)
フォーマット : CD

Tracklist :
1. Lullabies of the Lost
2. Onkochishin
3. Elegy of Entrapment
4. The Art of Altercation
5. Cosmic Collisions
6. Circle of Transmigration
7. Fallen Angel
8. Tempestuous Temperaments
& Bonus Track 2曲収録決定!!

参加ミュージシャン:
MARK DE CLIVE-LOWE
荒田洸 (WONK)
コスガツヨシ (CRO-MAGNON)
藤井伸昭 (Sleep Walker)
類家心平 (RS5pb)
安藤康平 (MELRAW)
池田憲一 (ROOT SOUL)
浜崎 航
石若 駿
Sauce81

Brian Eno - ele-king

 今年でアポロ11号の月面着陸から50年……というわけで、ブライアン・イーノがダニエル・ラノワおよび弟のロジャー・イーノとともに1983年にリリースしたアルバム『Apollo: Atmospheres & Soundtracks』がリイシューされることとなった。この時期のイーノといえば「アンビエント」シリーズを終え、並行してやっていたジョン・ハッセルデヴィッド・バーンたちとのコラボも一段落がついたころだ。その過程で関わることになったダニエル・ラノワとは非常に馬が合ったようで、ふたりは『Apollo』を皮切りにハロルド・バッドやマイケル・ブルックとのコラボ、あるいはU2のプロデュースというかたちで共闘関係を続けていくことになる。つまり『Apollo』は「イーノ=ラノワ」コンビの出発点と捉えることも可能なわけだけど、今回の再発にあたりなんと、リイシュー企画の裏側を追ったドキュメンタリー映像が公開された。字幕はないので、頑張って聴きとろう。

※今回のリイシューの日本盤は〈ユニバーサル ミュージック〉より7月19日に発売。ボーナス・ディスクには11曲もの新曲が収められているので、要チェック。
https://www.universal-music.co.jp/brian-eno/news/2019-05-08-release

BRIAN ENO

アポロ11号の月面着陸から50年。
ブライアン・イーノが1983年に発表した傑作
『アポロ』エクステンデッドVer.は絶賛発売中!
アルバム製作のドキュメンタリーがYouTube公開!

1969年の7月、ちょうどアートスクールに通うためにロンドンに移り住んだ時だった。私は教授の隣の部屋に住んでいて、ある日その教授が「彼らが月に着いたよ」って言ったんだ。それから一緒に小さくてぼやけた白黒のテレビの映像を見た。何が素晴らしかったかって……その映像を見て、窓から見える満月を見て思ったんだ。──「なんてこった、これはまさに今、あそこで起こっていることなんだ」って。世界が変わったって思えた瞬間だったよ。

1983年にブライアン・イーノが、彼の兄弟であるロジャー・イーノ、そしてプロデューサーのダニエル・ラノワと共に製作・発表した傑作『アポロ』。
もともと月面開拓のドキュメンタリー映画『宇宙へのフロンティア』のサウンドトラックとして制作され、その後も映画『トレインスポッティング』やロンドンオリンピックの開会式でも使用されるなど、時代を超えた名盤として愛され続けている本作が、オリジナル・アルバムの最新リマスター・ヴァージョンに、11曲の新曲で構成されたボーナス・ディスク(『宇宙へのフロンティア』のサウンドトラックを再構築したもの)を加えられたエクステンデッド・ヴァージョンで登場。

オリジナル・アルバム以来、36年ぶりの実現となったブライアン・イーノ、ロジャー・イーノ、ダニエル・ラノワのコラボレーションを追ったドキュメンタリーが、NASA所有の記録映像と共にYouTubeで公開された。
アポロの月面着陸50周年である2019年。リアルタイムでその瞬間を体感したイーノのインタビューで始まる本映像では、オリジナル・アルバム、そして今回のリイシューを製作する上でどのような過程があったのか、それぞれの言葉で裏付けされることによりさらに深く本作の真髄を感じられる内容となっている。

ドキュメンタリー【Brian Eno on Apollo】
https://www.youtube.com/watch?v=WTxkLGBkcO0

ミュージシャン、プロデューサー、ビジュアル・アーティスト、思想家、活動家……と多くの顔を持つブライアン・イーノ。発売中の『ミュージック・マガジン』8月号の特集「エレクトロニック・ミュージック・アルバム・ベスト100」では、彼の代表作の一つである『Ambient 1: Music For Airtports』(1978)が第1位に選出されている。

 音楽そのものに疑いをもつこと、ジョン・ケージがいまだ影響力があることの理由のひとつだろう。ひとはいつの間にか音楽を小学校で習った譜面の延長のなかでのみ考えがちだが、ケージは音楽がもっと広く自由であることをあの手この手を使って証明した。もっとも有名な“4分33秒”はそのひとつだが、この曲を、〈ミュート〉レーベルが設立40周年のメイン・プロジェクトとしてレーベルのいろんなアーティストにカヴァーしてもらうという、なんともじつに度胸ある企画をやっていることは先日お伝えした通り(https://www.ele-king.net/news/006694/)。
 今回、レーベル創始者のダニエル・ミラー伝説のソロ・プロジェクト、ザ・ノーマルによる“4分33秒”が公開された。

■The Normal「4分33秒」

https://smarturl.it/STUMM433J

 “4分33秒”のカヴァー全58曲収録の『STUMM433』は、10月4日に発売される。おそらくアルバムのトータルタイムは、“4分33秒”×58ということだろう(あるいは、“4分33秒”をたとえば2分で演奏するアーティストはいるのだろうか)。
 なお、『STUMM433』は、ボックス・セットとしてレーベルの通販サイトのみで販売され、LPはダニエル・ミラーのサイン入り限定盤として、CDは5枚組として販売。またデジタル配信(ダウンロード、ストリーミング)は日本の各サイトより購入可能。

■『STUMM433』 購入予約リンク
https://smarturl.it/STUMM433J
・タイトル:『STUMM433』
・発売日:2019年10月4日
・ボックス・セット(LP, CD):MUTEレーベル通販サイト Mute Bankのみで販売
・デジタル配信(ダウンロード、ストリーミング):日本の各配信サイト


photo : Diane Zillmer

 ダニエル・ミラー(レーベル創始者)はこのプロジェクトに関して次のように語っている。「ジョン・ケージの ‘4分33秒’ は自分の音楽人生の中で長い間、重要で刺激を受けた楽曲としてずっと存在していたんだ。MUTEのアーティスト達がこの曲を独自の解釈でそれぞれやったらどうなんだろう?というアイデアは、実はサイモン・フィッシャー・ターナーと話してるときに浮かんだんだよ。私は即座に、これをMUTEのレーベル40周年を記念する”MUTE 4.0 (1978 > TOMORROW) シリーズ”でやったら完璧じゃないか、と思ったんだよ」

 ダニエル・ミラーは、自身のソロ・プロジェクト、ザ・ノーマルの7インチ・シングル『T.V.O.D.’ / ‘Warm Leatherette』を発売するためにMUTEレーベルを1978年に創設した。ザ・ノーマル名義の「4分33秒」は、その7インチ以来、実に41年ぶりの発売となる。彼は今回の楽曲の録音をノース・ロンドンのある場所で行った。 16 Decoy Avenueという住所は、MUTEのファンにとってはレーベル発祥の地としてお馴染みの場所である。


■サイモン・グラントのアート作品

 今回、各アーティストが自身の作品とともにビジュアルも作成しており、MUTE所縁のデザイナー28名がそれぞれ「4分33秒」から発想を得たアートワークを披露している。その中の一部を紹介すると、サイモン・グラント、彼は初期MUTE作品、ザ・ノーマルやファド・ガジェット、それにデペッシュ・モード等のアートワークを担当。スティーヴ・クレイドン、Add N To (X)のメンバーでもある彼はゴールドフラップのデザインを担当し、スリム・スミス、彼は1980年代から90年代を通してMUTEと仕事を共にした。マルコム・ギャレットはヴィンス・クラークとマーティン・ウェア(ザ・クラーク・アンド・ウェア・エクスペリメント)のハウス・オブ・イラストリアスのボックス・セットのデザインを担当し、トム・ヒングストン、彼はこれまでイレイジャーと仕事を共にし、2000年台初頭よりニック・ケイヴ・アンド・ザ・バッドシーズやグラインドマンのアートワークを担当している。アントン・コービン、彼は特にMUTEとの距離も近く、1980年代初頭からデペッシュ・モード、ニック・ケイヴ・アンド・ザ・バッド・シーズ、それにファド・ガジェット等と数多くの仕事を行っている。

 ヴァイナルのボックス・セットにはキャンドルセットが付属し、そのデザインは著名なシックス・センツ・パルファンのジョセフ・クオルターナが「4分33秒」から発想を得て作成したものである。彼は古い木造の劇場の中で光る一瞬の閃光をイメージした。それはコンサートの余韻を比喩的に表したものであり、静寂の香りとは?という問いに答えたものである。

 この作品から発生する純利益は英国耳鳴協会とミュージック・マインド・マターへ寄付される。この団体が選ばれた理由として、インスパイラル・カーペッツの創設メンバーでもあるクレイグ・ギルが、自身の耳鳴りの影響による心身の不安から不慮の死を遂げたことが挙げられている。このボックスセットは2019年5月にリリース予定、詳細はここ数ヶ月後にアップデートされていく。

■公開済み映像

ライバッハ 「4分33秒」
ザグレブにあるHDLU’sバット・ギャラリー・スペースで行われたインスタレーション「Chess Game For For」開催中に撮影・録音され、クロアチアのパフォーマンス・アーティストのヴラスタ・デリマーとスロヴェニア製の特製空宙ターンテーブルをフィーチャーした作品だ。

■「STUMM433」参加アーティスト一覧
A Certain Ratio, A.C. Marias, ADULT., The Afghan Whigs, Alexander Balanescu, Barry Adamson, Ben Frost, Bruce Gilbert, Cabaret Voltaire, Carter Tutti Void, Chris Carter, Chris Liebing, Cold Specks, Daniel Blumberg, Depeche Mode, Duet Emmo, Echoboy, Einstürzende Neubauten, Erasure, Fad Gadget (tribute), Goldfrapp, He Said, Irmin Schmidt, Josh T. Pearson, K Á R Y Y N, Komputer, Laibach, Land Observations, Lee Ranaldo, Liars, Looper, Lost Under Heaven, Maps, Mark Stewart, Michael Gira, Mick Harvey, Miranda Sex Garden, Moby, Modey Lemon, Mountaineers, New Order, Nitzer Ebb, NON, Nonpareils, The Normal, onDeadWaves, Phew, Pink Grease, Pole, Polly Scattergood, Renegade Soundwave, Richard Hawley, ShadowParty, Silicon Teens, Simon Fisher Turner, The Warlocks, Wire, Yann Tiersen

■MUTE 4.0 (1978 > TOMORROW) シリーズ
https://trafficjpn.com/news/mute40/

mute.com

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