「IO」と一致するもの

Skepta - ele-king

 グライム・シーンの立役者であるスケプタの5作目となるアルバム『Ignorance is a Bliss』がリリースされた。このアルバムは彼のシーンの「キング」としての地位を誇示するとともに、グライムの感覚を一歩前に進める意欲作だ。

 2016年にリリースされた前作『Konnichiwa』でロンドン発祥の「グライム」を世界に知らしめ、メインストリームに押し上げたスケプタは、ここ3年でも多くの話題を呼んだ。エイサップ・ロッキーとのコラボレーション曲“Praise the Lord”でプラチナの獲得、ナイジェリアへのカムバックツアーの成功、ウィズキッド(Wizkid)とのコラボレーション“Energy (Stay Far Way)”とのヒット、Nike とのコラボレーションの「Sk Air」シューズの発売、Louis Vuitton メンズのアーティスティック・ディレクターとなったバージル・アブローとの交友、など話題には事欠かない。

Wizkid - Energy (Stay Far Away)

 華々しい表舞台での活躍の一方で、スケプタはUKの次世代のラッパー、ミュージシャン、デザイナーもサポートしてきた。例えば、Levi's と協働し Levi's Music Project で若手のミュージシャンと新たな場作りをおこなったり、自身のブランド「MAINS」で若手デザイナーやアーティストを起用したりしている。音楽だけでなく、ファッションやデザインの領域でも様々な形でシーンをリードする存在となった。

Skepta | Levi’s® Music Project

 音楽面で言えば、新旧グライム・シーンのショーケース的なパーティである《Grime Originals》にサプライズ出演したり、自身のヨーロッパ・ツアーのサポートアクトにランシー・フォックス(Lancey Foux)、67、スロータイ(Slowthai)といったグライムの枠にとらわれない若手アーティストをラインナップしたりと、サポートを継続してきた。
 そしてリリースされた本作は、オーセンティックなグライムの感覚を一歩前に進めた意欲的な作品となっている。

 先行シングルでリリースされた“Bullet from A Gun”は、生まれ育ちや身の回りの刹那的な人間関係について突き放した目線で歌い出す。そこで彼自身に大きな力を与えていると語るのは、彼の両親のルーツであるナイジェリアであり、最近のスケプタ自身の家族である。MVでは最近赤ちゃんが生まれた彼が、地下鉄のプラットホームで乳母車を横置きしながらラップしている(アルバム・ジャケットの真ん中にも、赤ちゃんを抱えた男性が写っている)。

Skepta - Bullet from A Gun

 2. “Greaze Mode”からの3曲でセルフボーストが続く。彼のフロウはストレートに言葉をはめていくスタイルだが、アメリカ人にも聴き取れるクリアなデリヴァリーを意識していることに気づいた。『Konnichiwa』ではそのラップのフロウが不自然に感じられるほど意識的だったが、今回は肩の力が抜けているというか、自然なフロウになっているのが良い。

 ジェー・ハス(J Hus)を迎えた5. “What Do You Mean?”では得意のアフロビートではなく、ヒップホップで歌い上げる。6. “Going Through It”では一転してオーセンティックなグライム・ビートで、ワンラインで歌い続けるスケプタの本領を発揮し、オールドスクールなトラックの7. “Same Old Story”につながる。女性との関係を歌った1曲ではあるものの、以前ビーフがあったワイリーのビート・サンプルを使っていることで、ファンにとってはワイリーとの関係を(勝手に)深読みさせるラインとなっている。

 このアルバムの核心は次の3曲で、8. “Love Me Not”、ランシー・フォックスが客演の9. “Animal Instinct”、Wizkid 参加の10. “Glow in the Dark”でエモーショナルなメロディで畳み掛けるラップと歌い上げるフックのメロディが新しく、またUKらしさ、グライムらしさも感じさせ、リリカルな表現も多彩さが光る。最後の3曲は再びクラシックなグライムとなり、クルーの BBK を迎えたグライムレペゼンの12. “Gangsta”、そしてナイジェリアで袋詰めで売られている氷水パックにインスパイアされたという13. “Pure Water”で幕を閉じる。

Skepta - Pure Water

 このアルバムのステートメントは、まさにタイトルである「Ignorance is Bliss (無知はこの上のない至福だ)」に込められている。ここでは、むしろ「ignorance」と同じ語源を持つ「ignore」、つまり無視という能動的な言葉に寄って解釈できないだろうか。長年存在してきた“しきたり”や、自分が作り上げてきたこれまでの遺産を“無視”して、「やりたいようにやる」こと。または、他人が期待することや思考の枠組みを意図的に“無視”すること。新たなチャレンジに必要な無視によって、“無知”を肯定する哲学こそが、このアルバムを貫いている。

 サウンド面では前作『Konnichiwa』よりもグライム色がより強くなっているものの、懐古主義的なサウンドではなく新たなサウンドを模索している。また、ワンライン繰り返しのサビ、ハスラーの定型表現といった“お決まり”には縛られておらず、音、詩の両面で様々な挑戦をしている。コンパクトながらアルバムというフォーマットにふさわしい重層的な作品だ。

空間現代 - ele-king

 空間現代が、Sunn O))) のスティーヴン・オマリー主宰のレーベル〈Ideologic Organ〉よりリリースした7年ぶりのオリジナル・アルバム『Palm』の発売を記念し、日本国内ツアーを、そして東京・渋谷WWW にてワンマン・ライヴを開催する。6月9日に自らが運営する京都のスタジオ/ライヴハウス「外」にて、盟友である YPY、行松陽介、oddeyes が出演するレコ発を皮切りに、日本各地を周るとのこと。ツアー最終日は8月14日、東京・渋谷WWW にて、空間現代のワンマン・ライヴが開催。音響に宋基文、照明に高田政義を迎える。東京公演の前売券は6月1日より発売中。ツアー詳細は下記より。

SoundCloud / Apple Music / Spotify

空間現代『PALM』レコ発ツアー開催決定

The National - ele-king

 ザ・ナショナルが自分たちのことを自嘲気味に「ダッド・ロック」と呼んでいたのは、しかし、半分以上くらいは冗談ではなかったのではないか。彼らがアメリカで高い人気を誇ってきたのは(そして日本で本国ほどの人気が出ないのは)、マット・バーニンガーによるバリトン・ヴォイスとハードボイルドを思わせるリリック、そうした文学性を武骨に支えるダンディなロック・サウンドがアメリカの伝統的な良き父性を匂わせるからだと僕は考えている。「daddy」がスラングで「イケてる」を意味することもあるカルチャーで、強く頼れる父であることはつねに求められてきたし、揺るぎない魅力だとされてきた。00年代中盤頃から急浮上したザ・ナショナルの、スーツを着こなし赤ワインを呑みながら歌う髭を生やした中年のフロントマンであるバーニンガーは、ある種のセックス・アイコン性すら有していたと思う。
 だが10年代、フェミニズムの再燃とLGBTQの台頭、それらと対抗するかのように浮上したトランプ政権による男権力の横暴とジェンダー保守派の過激な言動を経て、アメリカ的男性性あるいは「父性」は大いに混乱している。社会問題化したインセル(不本意な禁欲主義者。自分の容貌を醜いと考え、それを動機として女性を憎悪するヘテロ男性)のこともある。フェミニズムを支持することは男性だってもちろんできる、が、白人でヘテロでよく教育された(中年)男性による「リベラル」が、どこかで説得力を持たなくなっているのも事実だ。多くの白人男性によるインディ・ロックが近年訴求力を失っているのは、それが原因のひとつでもあるだろう。自身のマジョリティ属性とどう向き合うかは、少なからず誠意を持ち合わせた側の男性にとって、いま抜き差しならない問題だ。もうトキシック・マスキュリニティ(有害な男性性)を捨て去ることは決意した、が、では、たんなる「男性性」の行き場所はどこか?

 ザ・ナショナルは過去にもコンピレーション『ダーク・ワズ・ザ・ナイト』やグレイトフル・デッドのトリビュート・アルバムなどを編纂しUSインディ・ロックのリベラル勢のまとめ役を買って出ていたが、本作でまず実行しているのも現在における民主主義的なアプローチだ。ボン・イヴェールのジャスティン・ヴァーノンとザ・ナショナルのメンバーであるアーロン・デスナーが様々な立場のアーティストを繋ぐコレクティヴ〈PEOPLE〉を主宰していることの延長にあると思うが、じつに70人以上のゲスト・ミュージシャンが参加している。多様なアイデンティティや出自を持つ「人びと」によるアンサンブル。そして、なかでも目立つポジションが与えられたのが女性シンガーたちである。シャロン・ヴァン・エッテン、リサ・ハニガン、ミナ・ティルドン、ケイト・ステイブルズ、ゲイル・アン・ドロシーという多彩なメンバーによる歌声は女性の表現の多様さを強調する。
 思い出すのは、昨年のデヴィッド・バーンの『アメリカン・ユートピア』――やはりリベラルな白人男性によるアート・ロック作品――が大勢のゲストを招きながら、ひとりも女性が含んでいなかった点を批判されたことだ。バーンは過去に何度も才能ある女性とコラボレーションしてきたし、しかも彼女らを飛び道具のように扱っていなかったことを思えば、いささかアンフェアな批判のようにも感じるが、しかしそれだけジェンダー・イシューがマジョリティ側にも強く求められる時代だということの証明でもあった。その点、立場的に近い場所にいるザ・ナショナルが女性たちをステージの中央に立たせているのは、ある種いまもっとも「政治的に正しい」振る舞いのようにも見える。……が、これがPC対応型のたんなる「ダイヴァーシティ」作品だとは、僕は思わない。

 本作と同時にリリースされたマイク・ミルズによる同名の短編映画を観ると、そのことがよくわかる。というのは、同作もまた白人ヘテロ男性が彼なりの誠意を持って女性と向き合った作品だからだ。ザ・ナショナルの楽曲とスコアがずっと流れるなか、アリシア・ヴィキャンデル演じるひとりの「女性」の生から死までを26分ほどの詩的なモノクロ映像で綴ったもので、カメラしか知りえない彼女の細やかな感情を切り取っていく。それはまるきりミルズの前作『20センチュリー・ウーマン』の続きにあるもので、自分はラディカル・フェミニズムとアート・ロックを教えてくれた女性によって育てられたとあらためて語ったあの作品と同様の、一筋縄ではいかない女性に対する敬意と感謝で満ちている。彼女らを殊更に美化するわけでもない。ミルズは妻のミランダ・ジュライの作品群に影響されている部分も多いと思われるが、女性の多面性や感情の機微をできる限り丁寧に救い取ろうとする作家だ。それは事実としてあくまで「男の」まなざしなのかもしれない、が、彼女(たち)と向き合うことを諦めていない。

 ザ・ナショナルのほうの『I Am Easy To Find』でも似たことが起きていて、バーニンガーが女性たちと声を重ねれば、彼の低い声の色気はいや増していく。彼としては比較的ハイ・トーンとなる“Quiet Light”のようなドラマティックなユニゾンもあるが、“Oblivions”や“I Am Easy To Find”ではほとんど音程が聴き取れないほどの低音でゲストのフィメール・ヴォーカルを下方で支える。結果として、本作はこれまででもっとも官能的な作品となっている。10年後に振り返れば、2015年~18年辺りのことは男女間の対立が激化した時代と記憶されるかもしれない。が、そのときを経て、ここにはたくさんの人間たちが集い、そして、女と男が出会い直している。やはり白人男性としての立場から「結婚」をモチーフとして印象的な男女デュエットを取り入れたヴァンパイア・ウィークエンド『ファーザー・オブ・ザ・ブライド』にも通じる感覚だと思う。
 サウンド的にはこれまでのザ・ナショナルの良さをきちんと発展させており、英国ニューウェーヴとチェンバー・ポップの融合をデスナー兄弟による緻密なオーケストラ・アレンジとエレクトロニクスで洗練させている。その点は前作『Sleep Well Beast』(17)と同様なのだが、明らかにトランプ直後の空気を吸ってダークな作風だったそれと比べ、クワイアの参加や多人数のアンサンブルのせいもあってはるかに開放的な空気が感じられる。ロック的なカタルシスに満ちた“The Pull Of You”もハイライトのひとつだし、ほとんどブロークン・ソーシャル・シーンのような爽快感で駆け抜ける“Where Is Her Head”も新機軸だ。僕が一曲挙げるとすれば、清潔なピアノと弦の音が、ふくよかなデュエットと温かく響き合う“Rylan”だ。「誰だって心に少しは地獄を抱えているもの/ライアン、少しは太陽を浴びなよ」――日差しの下を走り出したくなる。

 ザ・ナショナルはかつて、保守的な故郷オハイオでの記憶とニューヨークでの都会のリベラルな暮らしに引き裂かる心情をこんな風に歌っていた――「ミツバチの群れが俺をオハイオに運んでいく/だけどオハイオは俺を覚えていない」。そして本作の“Not In Kansas”では同じ土地のことをこう綴る。「オハイオは悪循環に陥っている/もうあそこには戻れない/オルタナ右翼という麻薬が蔓延しているから」。
 彼らはどこかで、保守性を残した自分たちのことを自覚しているのだろう。だがだからこそそれを消し去るのではなくて、少しでも真摯なやり方で更新しようとする。マジョリティであることを痛いほどに自覚しながら、異なる立場への理解を諦めないこと。僕がザ・ナショナルを聴いていてアメリカ的父性を感じるとき、あるいはその男性性に色気を嗅ぎ取るとき、それが「政治的に正しい」のか倫理的に許されるのかはよくわからない。少なくとも時代遅れではあるだろう。それでも、『I Am Easy To Find』はザ・ナショナルの魅力が――文学性とロックの官能性が詰まった作品だと思う。それに……タイトル・トラック“I Am Easy To Find”で男女の声が「わたしを見つけるのは簡単なこと」と重なり合うとき、「I」にジェンダーの別はない。

ハテナ・フランセ 第20回 - ele-king

 みなさんボンジュール。5月25日に終了したカンヌ映画祭について。私自身が参加していたわけでも、インサイダー情報があるわけでもないが、カンヌの映像を見ていてぼんやり思ったことを。

 審査員賞を『Bacurau』と共に受賞した『Les Misérables』は、2008年のパリ郊外で起きた暴動事件を下敷きにしたLadj Ly(ラジ・リー)の初監督作品。5月15日に正式上映されたこの作品のレッド・カーペットと授賞式が個人的に非常に印象に残った。そこにはKourtrajmé(クートラジュメ。クー・メトラージュ=短編の逆さ言葉)の面々が顔を揃えていたからだ。Kourtrajméは、映画監督キム・シャピロン、同じく映画監督ロマン・ガヴラス、ラジ・リー、そして映像作家トゥマニ・サンガレによって96年に立ち上げられたアーティスト集団。所属するのは当時は駆け出しの映像作家、ラッパー、グラフィティ・アーティスト、ダンサーなど。それぞれの表現手段はさまざまながら、ヒップホップ色が強めだった。彼らは名前の通り短編映画をとにかく量産しまくっていた。内容は、内輪受けギャグ的なしょうもない&意味不明なものも多かった。だがとにかく衝動的に仲間とクリエイトする、ということを標榜していたのだと思う。当時のKourtrajméのなかでは、ラッパーたちが比較的知名度のある方だった。Kourtrajmé正式メンバーのモロッコ系兄弟2人によるLa Caution(ラ・コーション)はインディながら大きめでカッコいい〈ワーグラム〉レーベルと契約していた。また、当時〈ニンジャ・チューン〉傘下の〈ビッグ・ダダ〉と契約して話題となっていたTTCなどもゆるく繋がっていた(TTCのMVをキム・シャピロンが撮っている)。TTCのテキ・ラテックスは、彼らをフックアップするべく、キム・シャピロンやロマン・ガヴラスの名前を要チェックの映像作家としてインタヴューで当時よく挙げていた。2000年前後のパリでは、Kourtrajméは大変イケていたのだ。その後キム・シャピロンは2006年にいち早く初監督作品『変態村』を、ロマン・ガヴラスはジャスティスの超暴力的MV「Stress」で物議を醸した後、2008年に初監督作品『Notre jour viendra(日本未公開)』を発表する。さらに2012年にはジェイ・Zとカニエの「No Church in the Wild」も手がけている。そしてキムの初監督発表と同時期に、それぞれが個別のキャリアを築き始めたことで「Kourtrajméとしてできることは、やりつくした」として解散した。

 そもそも、70年代の伝説的グラフィック・アーティスト集団バズーカのメンバー、キキ・ピカソことクリスチャン・シャピロンとマチュー・カソヴィッツがお隣さんだったことから、Kourtrajméは始まったと言っていいだろう。クリスチャンの息子キムは子供の頃からカソヴィッツの撮影現場などに出入りし、その友人でもあり、監督2作目『憎しみ』の主演俳優でもあるヴァンサン・カッセルとも自然に親しくなったという(カッセルは『変態村』の主演も務めた)。95年にカンヌ映画祭で監督賞を受賞した『憎しみ』は、パリ郊外の移民系青年達の絶望的な状況を見事に描き切った傑作だ。だが、この作品の監督マチュー・カソヴィッツは、映画監督の父を持つ決して貧しいとはいえない家庭出身、主演のヴァンサン・カッセルは大物プロデューサーの息子。公開当初から作品そのものは非常に高い批評を得たが、なかにはブルジョワ出身であるカソヴィッツが、郊外のゲットー文化を我が物顔で語ることに疑問を呈する批評家もいた。

 そしてその疑問は『Les Misérables』のレッド・カーペットを見ながら私が抱いた「どうやったらラジ・リーとキム・シャピロンが繋がるんだろう」という素朴な疑問にも繋がるのかもしれない。パリ郊外モンフェルメイユのシテ(フランスのゲットー)でマリ人の両親の元、13人兄弟の中育ったラジ・リーと、当時のパリで相当イケていたであろう先鋭的グラフィック・アーティストの息子キム・シャピロンの行動範囲がどう重なったのかわからないのだ。だが、5月27日付の新聞『Le Parisien』のなかにその答えが見つかった。ラジ・リーの住むモンフェルメイユにあるエルジェのContre de Loisirs(ソントル・ドゥ・ロワジール=学校のバカンス中に子供を預けられる施設)で10代前半の2人は出会ったのだそう。この託児施設は、ラジ・リーの学区とは若干ずれていたが「親父がちょっと高くてもブルジョワの子供の行く施設の方が規律がしっかりしてるだろう」との判断で行くことになったそう。そして、キム・シャピロンは祖父母の瀟洒な家が近所だったということでバカンスの間、エルジェに行くことになったのだ。このように普段の生活の文脈から離れた場所で出会った、ブルジョワの子供と移民の子供が仲良くなったのだと想像する。

 今回のレッドカーペットでは当事者のラジ・リーはもちろん、Kourtrajmé創立メンバーに加え、今や売れっ子テレビ司会者(日本でいうと有吉弘行みたいな感じ)となっている、ムールード・アシュール、いつの間にかKourtrajméの一員になっていたストリート・アーティストで写真家のJR、Kourtrajméの一員というイメージではないポエティックで真面目系ラッパー、オキシモ・プッチーノ、そして創立当時からKourtrajméのゴッドファーザーであったマチュー・カソヴィッツやヴァンサン・カッセルまで、関わった作品がない限り簡単にスケジュールを押さえられないような超豪華なメンバーが総揃いした。おそらくそれほど彼らの繋がりは強いものなのだろう。主題的にも資金集めが簡単ではなかったはずのラジ・リーの初監督作品が、カンヌ映画祭の、しかも正式上映に選ばれたということは、Kourtrajméにとっては祭り以外の何物でもなかったのでは。受賞の際にもちろんラジ・リーは授賞式まで参加したKourtrajméの面々の名前を挙げ感謝を捧げた。

「ジレ・ジョーヌへの機動隊の暴行で注目が集まったけれど、彼らの暴力は今に始まったことじゃない。この作品は僕なりの警笛なんだ」という『Les Misérables(原題、邦題未定)』は日本でも公開予定だそう。

La Caution Thé à la menthe
Kourtrajméのメンバーも多数出演しているMV。ヴァンサン・カッセルが出演している『オーシャンズ12』の劇中で使用された。

TTC Je n'arrive pas à danser
キム・シャピロンによるTTCのMV。不条理なユーモアとKourtrajméのメンバーが満載。

Justice Stress
ロマン・ガヴラスによるジャスティスのMV。あまりの暴力描写にメディアで叩かれまくった。

『Les Misérables』のフランス公開予告

Lee "Scratch" Perry - ele-king

 たったいま6月末売りの紙エレキングの「日本の音楽」の特集号を編集している。そこで問われるのは、海外からの影響と土着性との関わりの問題だ。土着性はどのように意識され、海外の影響をどのように取り入れるか。たとえば70年代までのはっぴいえんどからシティ・ポップまでの系譜であれば、アメリカをどこまで受け入れそれをどう日本と混ぜるかということで、これがまんま100%アメリカであればまったく面白くないことは、たとえばジャマイカの音楽を聴いているとよくわかる。
 ジャマイカの音楽は同じようにアメリカの音楽(こと黒人音楽)の影響下にあるが、これがアメリカのR&Bやソウルの模倣に過ぎなかったら、世界の音楽ファンはジャマイカの音楽に目を向けなかった。R&Bやソウルの影響を受けながら、メントのような土着の音楽が残存したからこそスカやレゲエは生まれている。
 イアン・F・マーティンによれば、イギリスのメディアがイギリスっぽいUK音楽を賞揚するのも、骨随までアメリカ文化に支配されていない土着性を重視するからだそうで、なるほど、グライムをはじめ最近の Dave のようなUKラッパーの作品を聴いていても、アメリカに影響を受けながらアメリカを真似しないという姿勢が徹底されている。これは、音楽文化の力が強い国の特徴である。

 リー・ペリーには手に負えないほど強いジャマイカ訛りがあり、それを彼は決して捨てない。彼の代表曲のひとつ、1968年の“ピープル・ファニー・ボーイ”はポコマニア(アフリカ系の土着的な宗教)を取り入れているわけだが、ペリーは長いキャリアのなかで、歌い方、喋り、あるいはその歌詞の世界(スピリチュアリズムなど)においても、長年スイスで暮らしているこのジャマイカ人は、西洋テクノロジーとアフリカの魔術との両方を使いながらジャマイカの土着性を保存し、文化的な混合体を撒き散らしている。そしておそらく、彼に期待されているのはそういうことであることを彼自身もわかっている。ひとつの文化に染まらないこと、その姿勢は、エイドリアン・シャーウッドの〈ON-U〉レーベルにおいてより際だった形で表現されている。

 リー・ペリーとエイドリアン・シャーウッドは、すでに何枚ものアルバムを制作している。もっとも有名なのは1987年の『Time Boom X De Devil Dead』だが、その後も1990年の『From The Secret Laboratory』、最近では2008年の『The Mighty Upsetter』、そのダブ・ヴァージョンとしてリリースされた2009年の『Dubsetter』がある。今作『レインフォードは、このタッグではおよそ10年ぶりのアルバムというわけだが、まったく素晴らしい内容となっている。
 それはひとつの、持たざる者たちの知恵なのだろう。もしこれを読んでいる人があの過剰なダブ・ミキシングが施された『Time Boom X De Devil Dead』を聴いているなら、本作は、むしろ60年代末のジャマイカのサウンドに漂う〈温もり〉のようなものが断片的にではあるが響いていることに気が付くだろう。
 それもそのはずで、本作においてシャーウッドが取った方法論は、60年代のリー・ペリー音源まで遡って、ペリーのこれまでの作品の数々の音源をマッシュアップすることだった。言うなればこれは、サウンドによるリー・ペリーのバイオグラフィーであり、シャーウッドの愛情が込められたオマージュでもある。

 “月の上のコオロギ”というとぼけた曲からはじまる本作は、しかしメッセージも忘れていない。懐かしいジャマイカの響きが随所で鳴っているその音のスペースのなかで、リー・ペリーは国際通貨基金(IMF)を名指しで批判する。悪魔よ、この街から出て行けと繰り返すわけだが、IMFとは経済のグローバリゼーションを押し進めている機関で、外資参入をうながしている。結果としてその国の労働者の仕事が奪われ、格差者社会を加速させていることは、その歪みの表れであるフランスの黄色いベスト運動やイギリスのブレグジットを鑑みればわかるだろう。リー・ペリーは、グローバリゼーションの憂き目に遭う前のジャマイカのサウンドを使いながら、例によって道化たフリをしながらも、現在のジャマイカでおこなわれている経済政策に反論している。82歳という高齢になっても、こうした怒りを忘れないこともまた尊敬に値する。

 まあ、それはそれとして、とにかく本作を特徴付けているのは、その懐かしい響きであり、それこそ“ピープル・ファニー・ボーイ”に赤ちゃんの泣き声がミックスされていたような、ペリーらしいいろんなもののミキシングもまた随所にある。シャーウッドは彼自身のテイストはあまり表に出さず、サウンドにおいても彼なりの解釈でペリーらしさを出すことに注力している。
 「アルバム全体が彼自身についてなんだよ」と、鈴木孝弥によるオフィシャル・インタヴューでシャーウッドはこうコメントしている。「彼と一緒に、彼にとってとても近いレコードを作りたかった。これまでで彼にとって一番私的なアルバムを作るということは、俺にとってはチャレンジだった。でも俺は挑戦することが好きだし、よし、やってみよう! と思ったんだ」
 また、本作には、じっさいのリー・ペリーの人生が描写されている。最後に収められている曲“Autobiography Of The Upsetter”がそれで、歌詞ではコクソン・ドット、デューク・リード、ボブ・マーリーやマックス・ロメオらについて語られ、ブラック・アークを焼き払ったことについても、自分が狂ったと思われたことについても言及している。そのサウンドは70年代後半のブラック・アーク時代のペリーのようでありながら、しっかりと現在にアップデートしたものとなっている。
 久しぶりに昔のアップセッターズをレコード棚から引っぱり出して聴きたくなった。ほとんどの歌をジャマイカで録音し、1曲をブラジルで、1曲をイギリスで録ったという、リー・ペリーの本名を表題に冠した『レインフォード』は、決して過去の焼き直しではない。古くて新しい、これから何度でも聴くであろう愛らしいアルバムである。

野田努

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 アフロフューチャリズムが批評家のマーク・デリーによって1994年に提唱されたとき、音楽におけるその始祖とされるサン・ラーが土星から地球に降り立って50年近く経っていた。アフリカン・ディアスポラにルーツを持つものが、テクノロジーや未来像を用いて自身の物語を生み出すという、思弁的な未来主義が理論化される前から、サン・ラーはすでに彼自身であり続けていたのだ。
 その十数年後、1973年にジャマイカのキングストンから黒い箱舟が宇宙に打ち上げられようとしていた。その操縦士がリー・スクラッチ・ペリーである。彼もまた、アフロフューリズムの概念があとを追いかけた人物である。
 周知の事実のように、エコーやリヴァーヴというエフェクトそのものが楽器として使用されるペリーの録音テクノロジーは世界に衝撃を与えた。デヴィッド・トゥープの『オーシャン・オブ・サウンド』によれば、ペリーのブラック・アーク・スタジオは単なる録音場ではなく、彼の楽曲のタイトルが示すように“スクラッチ研究所(Scratch Laboratory)”であり、“アンダーグラウンド・ニュース局(Station Underground News)”であり、“音楽移植手術(Musical Transplant)”だった。
 電子的かつ思弁的なエンジニアリングは、スタジオをそういったヴァーチャル・リアリティが渦巻く場へと変容させ、ペリーは福音伝道者やフランケンシュタイン博士になったのである。彼のファッションがぶっ飛んでいなければならないのは、あの「装飾具」が、スタジオの潜在性が創出する空間に人間の身体性をフィットさせるための「宇宙服」的な、つまり生存に必要不可欠なアクターであったからだ。
 自身の本名を冠した今作『Rainford』でも、ペリーは宇宙へと飛翔している。6曲目の“アフリカ宇宙船(African Startship)”は、クリエーション・レベルによって1978年に組み立てられ、1980年に〈4D Rhythms / On-U Sound〉から打ち上げに成功している『Starship Africa』が捉えた宇宙空間からの皆既月食のヴィジョンを、船長にハイレ・セラシエ1世を迎え入れることにより、さらに拡大する。ここでペリーのミックス卓の下に置かれているのは、天空の星々すべてである。

船長 ハイレ・セラシエ1世
レッキー・レック 国王万歳 アフリカの王
国王万歳 アフリカの王
乗船せよ
天空の星すべて 私のコントロール下に
ハイヤーアップセッター
マーカス・ガーベイ宇宙船 黒い宇宙船 セブンマイル宇宙船
マーカス・ガーベイ デザイナー 音楽的に 過激に 音楽的に
アフリカ宇宙船 宇宙を飛んでいる
──“アフリカ宇宙船”

 宇宙船の移動速度に合わせトランペットが伸縮を繰り返し、乗船する宇宙飛行士としてのペリーが、アフリカ回帰運動指導者のマーカス・ガーベイが、さらにはイエス・キリストまでもが顔を出す。ここで彼が自らのスタジオをブラック・アーク、つまり黒い箱舟と読んだ理由が想起される。ペリーがトゥープに語るように、彼の目的あらゆるものの上空に位置する箱舟によって、動物、自然、音楽といった万物を平等に救うことである(なお、ペリーの言う「ark」は、宇宙船であるのと同時にモーセの十戒を運ぶ契約の箱「Ark of the Covenant」も意味している)。宇宙のヴィジョンを持つペリーは、偉人たちを対等に並べる。そこでは、同船者としてすべてがイコールになる。
 ペリーが浮遊する宇宙空間においては、その万物間のヒエラルキーは皆無に等しい。この宇宙論、つまりコスモロジーは、ペリーがかつて自身のブラック・アーク・スタジオについてトゥープに語ったことばにも確認することができる。彼によれば、スタジオの機材も人間のように生きており、そこを操作することによって、共存関係にある人間と機械が音楽を作り出す。よって、機械にも魂がある。このペリーのアニミズム的コスモロジーにおいて、機械が人間に操作される側にのみ位置しているような主体-客体関係は適応されない。この事物の水平的関係性は、先ほど触れた宇宙船内平等のアナロジーとしても考えることができる。

悔い改めよ 月の上のコオロギは言った
(……)
月の上でロックしてみろ ロックしてみろ
私は月でローマ法王を蹴っ飛ばした男だ
私は奴を追いだし 奴のケツを蹴り飛ばした
蹴り飛ばせ 蹴り飛ばせ
──“月の上のコオロギ”

 このペリー・コスモロジーは、彼が1曲目で降り立った月面上にも拡張し、動物と人間の垣根さえも曖昧になっている。彼のリリックによれば、月で説教を説くのは人間ではなくコオロギだ。かつてよりペリーの楽曲では自然物の存在が人間を凌駕することがあったように、『Rainford』でも各所にそのモチーフは現れ、バビロンの邪心を退治する存在として描かれている。ここでも従来のヒエラルキーなどなく、力を持っているのは、蹴られるローマ法王よりもコオロギの声である。
 このような彼の宇宙観は、あらゆるアフロ-カリブ文化の混合体でもある。それは黒人の人種的文化的アイデンティティの普遍性を謳歌するラスタファリアン神話にも由来しており、絶対的な王としてのハイラ・セラシエ1世がいるものの、ペリーの宇宙観そのものは絶対的なものではない。5曲目の“マクンバ・ロック”で歌われるように、ブラジルのマクンバや、アフロ-ジャマイカのオベアなど、中南米の黒魔術にもペリーは目を向けている。このように、ペリーの宇宙の捉え方において、ラスタの導きを得つつも、異なる宗教や魔術、エンジニアリング・サイエンスまでもが混在し、それらが楽曲のなかで奇妙なイメージの連鎖を作り上げている(また法王のケツを蹴り飛ばしてはいるものの、彼自身は反キリスト教徒ではないことでも知られている)。
 ボーナストラックの“天国と地獄”や、最後の“アップセッター自叙伝”などで語られるように、自身のルーツというマイクロで、ときに社会問題をつぶさに捉える視点と、宇宙に存在するアフロ-カリビアン文化というマイクロな視点を行き来している点も、『Rainford』を興味深いものにしている。これまでのキャリアで編み出された独自のペリー・コスモロジーだけではなく、彼の表現においていかに非合理的で魔術的で、フューチャリスティックなイメージが生まれようとも、そこにいたる自身のルーツをもペリーは忘れ去ろうとはしない。
 冒頭で述べたサン・ラーは、彼は宇宙を自分の場所とし、シンセサイザーと宇宙船というテクノロジーを装備し、人間に不条理に設定される人種のカテゴリーを拒否した。ペリーも同様に宇宙を目指すが、彼のベクトルはラーとは異なり、その目的は自分がやってきた場所を交差する関係性を増幅させることにあった。遠くへ行くためには、自分自身が何者であるかが分からなければならない。今作からはアフロフューチャリズムだけではなく、ペリーのそのような人生哲学までもが見えてくるようである。

髙橋勇人

Technics 7th in Tokyo - ele-king

 ヴァイナルとターンテーブルを愛するすべての人たちに朗報だ。DJカルチャーに多大な功績を残しながらも9年前に製造終了となっていた Technics の名器 SL-1200MK シリーズ、たとえばテクノ好きのあいだではリッチー・ホウティンとジョン・アクアヴィヴァによって設立され、スピーディ・Jやケニー・ラーキンといった才能を送り出してきたウィンザーのレーベル〈Plus 8〉の名が、同シリーズのピッチ・コントローラーの値に由来することはちょっとした豆知識になっているけれど、なんと去る5月24日、同シリーズ11年ぶりの新モデル SL-1200MK7 が発売となった。
 これを記念し、明後日6月5日 DOMMUNE にてスペシャル・プログラムが緊急配信。アナログをメインとするDJたちが一挙に集結する。第1部のトーク・パートには宇川直宏、DUB MASTER X、Technics の開発担当者である三浦寛らが出演し、SL-1200MK7 の魅力を徹底的に解剖。第2部のDJパートでは MURO、DJ EMMA、Mighty Crown、DJ KOCO a.k.a.SHIMOKITA、Dazzle Drums と、錚々たる面子がプレイする予定となっている。しかも通常3時間のDJタイムがこの日は4時間とのことで、見逃すと後悔する一夜になりそうだ。詳細は下記よりご確認を。

https://www.dommune.com/reserve/2019/0605/

SL-1200MK7 発売記念!!
DOMMUNE にてスペシャル番組配信が決定!!

世界中のレコード・ファン、ターンテーブリスト達が絶大なる信頼を寄せるターンテーブルが Technics SL-1200MK シリーズ。このターンテーブルが Hip Hop、クラブシーンに果たしてきた役割と功績は見逃せない。まさにこの優れたターンテーブルがあったからこそDJカルチャーが隆盛したと言える、そんな名器なのだ。しかし2010年に製造終了となり、世界中のターンテーブル・ファンから再発売を熱望されていたが、ついに5月24日に新モデル SL-1200MK7 が発売となった。

この発売を記念して DOMMUNE でアナログをメインにしたDJたちが集結するスペシャル・プログラムの緊急配信が決定。

出演は、今年1月のラスベガスでのお披露目イベント「Technics7th」でもプレイし話題になった DJ KOCO A.K.A SHIMOKITA、レゲエ界からは世界ナンバー・ワンの Mighty Crown の Masta Simon と Sami-T の2人、King Of Diggin こと MURO、Nagi と Kei Sugano による注目の男女ユニット Dazzle Drums、DJとして長いキャリアを誇る DJ EMMA というこの夜でしか有りえないジャンルを超えて選ばれた超豪華DJ陣が登場する。しかもこの夜は、通常3時間がDJタイムだが、この夜は4時間枠。
つまり前半のトークセッションは1時間に短縮だが、逆に濃い内容となる。Technics のターンテーブル開発担当、三浦氏に加え、リミキサーやエンジニアとして様々な機材を使いこなす DUB MASTER X も登場し、発売された SL-1200MK7 を解剖、また今年1月にラスベガスのベラージオ・ホテルで行われ DOMMUNE と BOILER ROOM で全世界配信され話題となったパーティー「Technics7th」の数百枚の写真から選んだフォト・ドキュメントや映像を交えたリポートも行われる予定。

【番組概要】
■番組名:Technics 7th in Tokyo
■日時:6月5日(水)19:00-24:00
■出演
1部(トーク):宇川直宏、DUB MASTER X、三浦寛(Technics)、石井志津男ほか
2部(DJ PLAY):DJ KOCO a.k.a.SHIMOKITA、Mighty Crown、MURO、Dazzle Drums、DJ EMMA
■配信サイト:DOMMUNE(https://www.dommune.com
※配信時間にPC/スマートフォン等からURLにアクセス頂ければ無料でご覧いただけます。

MURO
日本が世界に誇る King Of Diggin' こと MURO。「世界一のDigger」としてプロデュース/DJでの活動の幅をアンダーグラウンドからメジャーまで、そしてワールドワイドに広げていく。現在もレーベルオフィシャルMIXを数多くリリースし、国内外において絶大な支持を得ている。新規レーベル〈TOKYO RECORDS〉のプロデューサーにも名を連ね、カバーアルバム『和音』をリリースするなど、多岐に渡るフィールドで最もその動向が注目されているアーティストである。
毎週水曜日25:30~ TOKYO FM MURO presents 「KING OF DIGGIN'」の中で、毎週新たなMIXを披露している。

DJ EMMA
1985年よりDJを始め、東京各所のナイトクラブで数々のパーティーを成功させる。1994 年に「GOLD」と契約。クローズするまでレジデンスとして活躍、そのアグレッシブなプレイによって土曜日をまとめあげ、東京中の遊び人(ナイトリスト)たちに決定的な存在感を知らしめた。1995年にはDJプレイに留まらず音楽制作を開始。川内タロウと共に「MALAWI ROCKS」を結成する。同年〈NIGHTGROOVE〉より発売された12inchシングル「Music Is My Flower」が世界的ヒットを果たす。同じく1995年から発売され、日本を代表するMIX CDとなった『EMMA HOUSE』は、24bitマスタリングというMIX CDの枠を超えた徹底的な音作りとダンスフロアの雰囲気を閉じ込めた作品として好セールスを記録。2014年新たな活動を始めた〈NITELIST MUSIC〉から、日本発のACID HOUSE 『ACID CITY』を発売。〈HEARTBEAT〉から2年連続リリースとなったMIX CD 『MIXED BY DJEMMA vol.2』と共にダブルリリースツアーを全国15ヶ所で行う。常にダンスフロアと HOUSE MUSIC を中心に新しい音楽を最高の技術でプレイし続けるスタイルは KING OF HOUSE と呼ばれる。
2016年には活動30周年を記念した『EMMA HOUSE XX~30th Anniversary~』を〈ユニバーサルミュージック〉よりリリース。
2017年、プロデュースユニット NUDE 名義で「NO PICTURE (ON MY PHONE) feat. ZEEBRA」をリリースし、さらには最新作『ACID CITY3』を10月にリリースするなど、DJ及びプロデューサーとして精力的に活躍中。

Mighty Crown
1991年横浜で結成され、今では日本代表のみならず世界のレゲエアンバサダー/カルチャーアイコンとして活躍するダンスホールレゲエサウンド。
2017年11月にはボブマーリーファミリーの主催するカリブクルーズ船上でのサウンドクラッシュで3連覇を果たし、18年7月にはサウンド界のチャンピオンズリーグともいえるジャマイカでの世界大会 WORLD CLASH 20th Anniversarry で優勝を果たす。これまでに8つの世界タイトル、11回の優勝経験をもつ唯一無二の存在である。
観客を煽るMCと、曲をプレイする SELECTOR (いわゆるDJ)からなるチームとして、曲のメッセージ、音楽のパワーを倍増させてフロアに伝える彼らのスキルは随一。選曲やMCの妙で誰が一番観客を盛り上げるかを競う「サウンドクラッシュ」という音の戦いにおいても、早くから国内外で積極的に取り組み、1999年NYで行われた「WORLD CLASH in New York」で優勝。アジア人初のサウンドクラッシュ世界一の称号を勝ち取った。
以降は単に日本代表というだけでなく世界屈指のサウンドとして北米、カリブ諸島、ヨーロッパなど、海外各地を沸かし続けてきた。11個の世界タイトルを獲得し、トロフィーの数だけでなく、世界中にファンとリスペクトを増やし続けている。レゲエのメッカ、ジャマイカにおいても、サウンド文化の貢献者として表彰されるなどその存在と功績はジャンルを越え評価されている。
メンバーは設立からのメンバーである MASTA SIMON と SAMI-T の兄弟に加え、SAMI-T のNY修業時代に知り合い MIGHTY CROWN に加入したファンデーション担当の COJIE、そして MIGHTY CROWN 第二の拠点であるNY在住の NINJA。それぞれの得意分野を生かして単独でも活躍している。
国内外のクラブプレイ、レゲエフェスなどへの出演の他に、“信念とスタイル、そしてスキル”を持つアーティストとして、ジャンルを超え、ハイ・スタンダード主催の《AIR JAM》やモンゴル800 主催の《What A Wonderful World》などロックフェスのクラウドをもレゲエサウンドの手法と MIGHTY CROWN のスキルを活かして盛り上げている。また、人気ドラマ『HiGH&LOW』のサントラや般若、ANARCHY といった HIP HOP アーティストの作品にアーティストとして参加、イベント、レーベル、ブランドプロデューサーなどその進化はとどまることを知らない。

DJ KOCO a.k.a. SHIMOKITA
世界中のバイナルディガー達を圧倒させる選曲と、時折魅せるスリリングなテクニックで、オーディエンスを魅了する。これまでに、7インチのみでのライブミックスなど、数々のMIX作品を出し続けている現在進行形のヒップホップDJ。ファンク、ソウル、ディスコ、レゲエなど様々なジャンルの45'sを使い、ヒップホップ的な解釈で見せる彼のプレイは海外DJ達からも高い評価を受ける。現在、アジアでも活躍しながら、DJ Scratch がブルックリンから配信するDJパフォーマンスのストリーミングサイトで、「ScratchVision Tokyo」と題して定期に出演している。

Dazzle Drums
Nagi と Kei Sugano の2人組ユニット。それぞれが90年代からDJ活動を開始。ダンス/ハウスクラシックスを軸に幅広い選曲で新譜を織り交ぜプレイする。
2005年より楽曲制作を開始。〈King Street Sounds〉、〈Centric Music〉、〈Tony Records〉、〈Nulu Electronic〉、〈Tribe Records〉、〈BBE Music〉などこれまで数多くの海外レーベルからリリースを重ね、Danny Krivit、Joaquin Joe Claussell、Louie Vega、Tony Humphries、DJ Nori、DJ Emma や Tim Sweeney らがプレイし、幅広いDJからの評価を獲得。2010年、自主レーベル〈Green Parrot Recording〉を始動。2014年、1stアルバム『Rise From The Shadows』をリリース。2016年、Louie Vega ファミリー Anane Vega のレーベル〈Nulu Electronic〉から2ndアルバム『Concrete Jungle』をリリース。同年7月 Gilles Peterson 主宰、南フランス Sete で開催される《Worldwide Festival》に出演、12月 Ray-Ban x Boiler Room に出演。2017年、Mix & Compilation CD 『Music Of Many Colours』をリリース、同名のパーティーを Contact で始動。同年7月ヨーロッパツアー、10月アムステルダム ADE 出演。2018年7月2度目の《Worldwide Festival》出演を皮切りにヨーロッパ5ヶ国6都市をDJツアー。レギュラーパーティーは毎月第二日曜日夕方開催 Block Party @ 0 Zero。

DUB MASTER X
一発で彼の音と分る個性的な音作りをするが、そのバランス感覚は絶妙で、歌謡曲からクラブのフロアーを揺るがす音作りまで何でもこなすサウンド・エンジニア&DJ&クリエイター。ごく初期の Mute Beat 時代からダブ・エンジニアとして参加し、全ての作品に参加。Mute Beat 解散後は Remixer やレコーディング・ライブミックスエンジニア、DJとして活躍。「Dub Wa Crazy」シリーズで7インチ・シングルを10枚リリース(のちに全曲を収録した同名の2枚組CDをリリース)。92年にはファースト・アルバム『Dub Master X』を皮切りに『Dub Master X II』『Side Job』をリリース。また藤原ヒロシとの Luv Master X 名義のアルバム『L.M.X』も93年にリリース。Dub wa Self Remix シリーズを始めアンダーグラウンドでの活動をしながら00年には『Dub's Music boX』を、2009年には『Dub Summer Pop』をリリース。2010年には鬼才リミキサーユニット Moonbug に加入。2015年、盟友朝本浩文の事故をきっかけに集まった仲間達と DUBFORCE を結成。
リミックス・ワークとして浜崎あゆみ、倖田來未、Every Little Thing、globe、鈴木亜美、Do As Infinity、華原朋美などの〈エイベックス〉作品を多く手掛ける傍ら、ヤン富田、いとうせいこう、Pizzicato Five、ムーンライダーズ、The Blue Hearts、コレクターズ、キリンジといった玄人好みのミュージシャンの作品も多数制作。既に本人でさえ数え切れないほどの作品に関わっている。
PAエンジニア・レコーディングエンジニア・リミックス・プロデュース・アレンジ・プログラミング・DJ・舞台音響等々、アーティストサイドとスタッフサイドの両方を理解する希有な存在でもある。
2010 年頃より初心に立ち返り気持ちの良い音を探求すべくライブPAエンジニアを主戦場として活動中。Deftech、SUGIZO、柴咲コウ、m-flo、かせきさいだぁ、小島麻由美、MORE THE MAN、SOUR、KanekoNobuaki、POLARIS、柴田聡子、BASSONS、木根尚人等のFOH を担当している。

Kevin Richard Martin - ele-king

 現在、「世界」は極寒の只中にある。真夏に冬? いきなり大きな主語で恐縮だが、例えば2030年に到来すると言われている「ミニ氷河期」は世界を冬の時代に変化させてしまう可能性があるし、なにより21世紀以降、巨大化の一途を辿るグローバル資本主義の本質は人間の外部にある巨大なデータの集積(金銭の層)ともいえるのだから、そこにあるのは「雪」のような冷たい結晶の層と運動ではないかとも思ってしまう。ともあれ雪とお金は似ている。貯まるときは貯まるが、少し熱量が上ると溶けて消えてしまう。

 氷河期へと回帰する地球と真夜中に降り続ける雪のようにデータ化された金銭が結晶化する世界。私たちはそんなJ・G・バラード的な「冷たい」結晶世界/時代を生きている。
 では、そのような時代、われわれが「ヒト」ではなく「人間」であることの意味はどこに見いだすべきか。資本主義に骨の髄まで染まったわれわれはエコノミック・アニマルのなれの果てか。巣を失った雪男のように虚無に吠えるしかできないのか。それとも言語の真の意味を捉え直し、改めて「怒り」を表出する必要があるのか。
 ひとつ言えることは、そのような時代、イメージに恐怖が侵食する。そしてレコードはそんな世界の無意識を表象する「商品/芸術」でもある。2010年代の音楽の一角にダークなアートワーク(もちろん音も)が現れたのは偶然ではない。セカイが不穏だから音楽も暗くなる(反動で空虚なバカ騒ぎも起きる)。そしてその不穏さによって音楽は一種の心理的セラピー効果を高めもする。つまり真の「癒し」は逆説によって生れる。ダーク・セラピー・サウンド?

 現代写真家・横田大輔による印象的な作品を用いたアートワークでリリースされたキング・ミダス・サウンドの新譜『Solitude』(https://kingmidassoundmusic.bandcamp.com/album/solitude)も、そんな「真冬・極寒の時代」のムードを象徴するようなアルバムだった。キング・ミダス・サウンドは、UKレフトフィールド・サウンドにおいてその名を知らしめているザ・バグのケヴィン・リチャード・マーティンらによるプロジェクトである。
 その新作『Solitude』は、ダークなエクスペリメンタル・サウンドとRoger Robinsonのポエトリー・リーディングが濃厚なメランコリアを醸し出し、なんとも不穏なムードを生成していたが、ある種の救済の感覚が息づいてもいた(リリース・レーベルは、ミカ・ヴァイニオ関連のリリースでも知られる〈Cosmo Rhythmatic〉)。闇夜の果てにある微かな光。

 今回取り上げる『Sirens』は、キング・ミダス・サウンド、ザ・バグなど複数のユニット・名義を使い分けてきたケヴィン・リチャード・マーティンが初めて本人名義を冠したアルバムである。リリースはローレンス・イングリッシュが主宰するエクスペリメンタル・ミュージック・レーベル〈Room40〉。
 その内容たるや圧倒的であった。キング・ミダス・サウンド『Solitude』における音響空間をさらにパーソナルにムードで研ぎ澄ましたような現代的なアンビエント/ドローンを存分に展開し、凄まじい音響空間を生成していたのだ。『Solitude』からポエトリー・リーディングをミュートしたようなトラックともいえるが、よりパーソナルなサウンドにも感じられた(どこか『Solitude』と『Sirens』は兄弟のようなアルバムではないかと想像する)。

 本作の元となっている音源は、2015年にベルグハインで開催された「CTM Festival」におけるライヴ・パフォーマンスで披露されたものだ。そもそも「Sirens」は、ケヴィン・リチャード・マーティンによる新しいアンビエント・プロジェクトの名としてスタートした。2014年頃、彼の友人でもあるベルリンのアーティストNick Nowakの展示とショーにつける音楽を依頼されたことがプロジェクトの始まりなのだ。その「Sirens」のショーは、スモークとストロボによって会場全体を覆う一種のインスタレーションに近いパフォーマンス/空間だったらしい。
 以降、「Sirens」は、ドイツのハイデルベルク、ロサンゼルス、ハンガリーのブダペスト、東ロンドンなどで継続的にパフォーマンスされ、その音響は完成の域に近づいていった。以前から彼のファンであったローレンス・イングリッシュは、「CTM Festival」のライヴの直後に音源リリースの話を直談判し、ケヴィン・リチャード・マーティンから快諾を得たという。
 とはいえ、すべてが順風満帆のプロジェクトだったわけではない。「Sirens」制作中、ケヴィン・リチャード・マーティンは、その人生において最もハードな時期を迎えていたのだ。というのも彼の妻は、息子を生んだあとすぐに、集中治療室に入り、その命を失いかけていた(このインタヴューに詳しい)。
 そんなケヴィン・リチャード・マーティンの人生の局面に訪れた極めてハードな事態に呼応・象徴するかのように、『Sirens』の音響は、極寒地帯における豪雪のように厳しく、しかし生命の誕生そのものを象徴するように「崇高さ」へと生成変化を遂げていく。

 ここでサウンド面の考察に戻ろう。ザ・バグ、テクノ・アニマルなどの複数の名義を使い分ける彼のエクスペリメンタル方面といえば、キング・ミダス・サウンドのほかにも、ソニック・ブームとケヴィン・シールズらによるはエクスペリメンタル・オーディオ・リサーチの活動を思い浮かべてしまう方もいるだろう。
 本作の特徴は極めて10年代な音響空間を生成している点にある。多層的な電子音響のレイヤー/持続が繊細かつダイナミックに変化を遂げつつ、まるで嵐の中に身を浸すかのような音の壮大な蠢きを生成していくのだ。このミクロとマクロを往復するようなサウンドは10年代以降の音だ。キング・ミダス・サウンドでフェネスとコラボレーションした『Edition 1』(2015)の追求・実験・実践が、本作に強い影響を与えているのではないかとも想像してしまった。
 アルバムには全14曲が収録されているが、どのトラックも統一的なムードを保持しながらも、それぞれが微細にサウンドのトーンを変えており、まるで映画のサウンドトラックのように進行する。特に2曲めから5曲めまでの変化は強烈な聴取体験をもたらすだろう。その変化は繊細であり、しかしダイナミックでもあり、メランコリックですらあり、ドラマチックでもある。
 使われている音は「フォグホーン、ダブ・サイレン、ドローン・ベース、ホワイト・ノイズ、エフェクト」というが、音の層が重なりつつ、音響空間が拡張してくようなサウンドは、アンビエント/ドローンによる受難曲のように響く瞬間があった。聴き手の心理状態をトレースしていくかのように音響は進み、変化する。
 本作『Sirens』には「受難」と「祈り」、そして「救い」への希求が、静謐な電子音響の表面に、内奥に、その向こうに、確かに、微かに、強く、弱く、しかし意志を持って息づいているように感じられた。加えて8曲めなど、ドローンであっても低音部分の強調が見事であり、その鈍い響きはまるで心臓の鼓動のように聴こえもした。
 つまり本作はドローン化したベース・ミュージックという側面も少なからずあると思うのだが、いかがだろうか(キーは低音=心臓の鼓動だ)。となればできうる限り爆音で聴取をする必要があるだろう。小さな音で「流しては」だめなのだ。もともとサウンド・パフォーマンスとして発表されたこともそれと無縁ではあるまい。音に深く没入する必要がある。

 特に9曲め以降、ノイズのトーンに微かな明るさが宿ってきている点に注目してほしい。12曲めからラストの14曲めまでは本作の音響が絶頂を迎える瞬間が記録されており、文字どおりクライマックスだ。音の繊細さ、過剰さ、ミニマル、ダイナミック、持続、拡張は、ケヴィン・リチャード・マーティン個人の受難を浄化し、聴き手の心も昇華する。徹底的な没入的聴取の結果、サウンドが一種のセラピーのように心身に「効く」とでもいうべきか。音による救済の感覚。
 そんな誇大妄想的な感想すら持ってしまいそうなほどのアルバムである。「雪」のように冷たい結晶によって世界が構成されているこの現代において、人の心の奥底に蠢く光のようなノイズ・ドローン・アンビエントを聴くこと、聴覚と感覚の新たな可能性を示してもいる。このアルバムの暗い音を聴くことは「希望の聴取」なのだ。

The Expansions - ele-king

 いまだ衰えることを知らないUKジャズの熱風ですが、またまた興味深いアイテムがリリースされます。ジョー・アーモン・ジョーンズが「最高だから、チェックする価値があるよ」と太鼓判を押すピアニスト、デイヴ・コールも在籍するジャズ・バンドのジ・エクスパンションズが昨年発表したファースト・アルバム『Murmuration』と、その後にリリースされたEP「Mosaic」をカップリングした日本独自企画盤が6月19日に発売されます。要チェックですぞ。

The Expansions
Murmuration & Mosaic Special Edition

UKジャズに吹き荒れる風は、まだまだ止まることを知らない!! ロンドンのジャズ・カルテットEXPANSIONSのファースト・アルバム『Murmuration』と最新作『Mosaic』を1枚にまとめた日本独自企画盤。心地よさがあるコズミック・サウンドに、洗練されたスムースジャズは必聴!!

Official HP: https://www.ringstokyo.com/expansions

ポール・ウェラーをして、“僕のお気に入りの新しいバンド”と言わしめたサウス・ロンドンのカルテット。ドラムとベースのタイトなグルーヴ、ギターの滑らかなフレージングとカッティング、キーボードのスペーシーなコードの響き。シンプルなコンビネーションながら、ヘッドハンターズやウェザー・リポート、ジョニー・ハモンドから4ヒーローまで、過去のさまざまな音楽のエッセンスが散りばめられた曲構成と演奏は、まるで素晴らしいノンストップ・ミックスを聴くかのようだ。(原 雅明 ringsプロデューサー)

アーティスト : The Expansions (エクスパンションズ)
タイトル : Murmuration & Mosaic Special Edition
発売日 : 2019/6/19
価格 : 2,400円+税
レーベル/品番 : rings (RINC50)
フォーマット : CD

Black Midi - ele-king

 マス・ロックの新星、結成1年にしてすでに圧倒的なサウンドを打ち鳴らすこの4人組、彼らはいったい何者なのか。6月21日にデビュー・アルバム『Schlagenheim』を〈ラフ・トレード〉からリリースする彼らが、同作をひっさげ来日ツアーをおこなう。要注目です。

噂のブラック・ミディ
デビュー・アルバム『Schlagenheim』を引っさげての、
初来日ツアーのチケット先行販売開始!
レコード店にてフリーサンプルCDの配布もスタート!

6月21日にデビュー・アルバム『Schlagenheim』をリリースする、大注目のブラック・ミディ(black midi)。
ロンドンを拠点に活動を開始し、みるみる大注目バンドとなったブラック・ミディが、遂にデビュー・アルバム『Schlagenheim』を6月21日にリリースすることを発表した。ブラック・ミディは、ジョーディ・グリープ(vo、g)、キャメロン・ピクトン(b、vo)、マット・ケルヴィン(vo、g)とモーガン・シンプソン(ds)の4人で構成され、メンバー全員が19歳か20歳で、アデルやエイミー・ワインハウス、キング・クルールらを輩出した英名門校ブリット・スクールで出会ったという。ゲリラ・ライブを敢行するなど精力的にライブ活動を行い、常に変化するセットリストやその演奏力とオリジナリティ溢れる楽曲から、噂が噂を呼び早くも完売ライブを連発。結成からわずか1年であることから未だに謎が多いが、今最もアツい新生バンドという評判を早々に確立した。海外のバズを受け、ここ日本でもコアな音楽ファン達の注目を集める中、デビュー作を引っさげた初来日ツアーが決定し、明日よりチケット先行販売がスタート!

また、レコード店ではフリーサンプルCDの配布も開始!

9/5 (THU) 東京:UNIT
OPEN 18:00 START 19:00 前売¥5,500(税込)
※別途1ドリンク代 / オールスタンディング ※未就学児童入場不可
INFO: BEATINK 03 5768 1277 [www.beatink.com]

9/6 (FRI) 大阪:CONPASS
OPEN 19:00 START 19:30 前売¥5,500(税込)
※別途1ドリンク代 / オールスタンディング ※未就学児童入場不可
INFO: CONPASS 06 6243 1666 [https://www.conpass.jp]

9/7 (SAT) 京都:METRO
OPEN 17:30 START 18:00 前売¥5,500(税込)
※別途1ドリンク代 / オールスタンディング ※未就学児童入場不可
INFO: METRO 075-752-2787 [info@metro.ne.jp]

label: ROUGH TRADE RECORDS / BEAT RECORDS
artist: black midi
title: Schlagenheim
release date: 2019/6/21 (金) ON SALE

国内盤CD RT0073CDJP ¥2,400(+税)
ボーナストラック2曲追加収録 / 解説・歌詞対訳冊子封入

釣心会例会 - ele-king

 これはよだれだらだらの組み合わせです。食品まつり a.k.a foodman が地元・名古屋にて続けているパーティ《釣心会例会》がなんと渋谷 WWWβ で開催、しかもシカゴのフットワークの巨星 RP Boo を招きます。名古屋からはツチヤチカら、Free Babyronia、東京からは脳BRAIN も参加するとのことで、なんとも贅沢な一夜になりそうです。6月15日はβに集合~。

食品まつり a.k.a foodman が名古屋にて主宰するロングラン・パーティ「釣心会例会」が最新アルバムを引っさげ再来日のシカゴの魔人 RP Boo と地元から 6eyes のフロントマンでもあるツチヤチカら、〈AUN Mute〉のFree Babyronia、東京からコラージュDJ 脳BRAIN を迎え WWWβ にて再始動。

- 食品まつり a.k.a foodman a.k.a 樋口爆炎 より

2004年から名古屋にて不定期開催している私主催のパーティー「釣心会例会」を渋谷WWWβにてスタートする運びとなりました。名古屋で開催時は地元の友人と一緒にクラブや路上、人の家、山の中など場所/ジャンルを変えながら開催してきましたが、今回15年の歴史の中で初めて県外での開催になります。

1発目はシカゴからジューク/フットワークのオリジネーターの一人であり3年ぶりの来日となるRP BOO師匠をお迎えして、「都会的な土着感」をテーマにしたパーティーを行いたいと思います。

国内のゲストとして名古屋からはレジェンド的ポストロックバンド6eyesのフロントマンであり、呂布カルマさんとのコラボも話題のツチヤチカらさんのソロプロジェクトと、名古屋拠点のレーベル〈AUN Mute〉を主催し、CampanellaさんやNero Imaiさんなどのビート提供もしつつビート・ミュージックをベースにしたノイズ/エクスペリメンタルなスタイルのライブが凄まじいFree Babyroniaさん。東京からはコラージュ、アバンギャルド的なスタイルでDJの概念を超えたパフォーマンスで話題の脳BRAINさんをお呼びました。

名古屋でやってた時の雰囲気そのままにお届けしたいと思っておりますので、肩の力を抜いてフラっとお越し下さいませ♨

釣心会例会
2019/06/15 sat at WWWβ
OPEN / START 24:00
ADV ¥1,800@RA | DOOR ¥2,500 | U23 ¥1,500

RP Boo [Planet Mu / Chicago]
Free Babyronia [AUN Mute / Nagoya]
ツチヤチカら [6eyes / Nagoya]
食品まつり a.k.a foodman [Nagoya]
脳BRAIN

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RP Boo [Planet Mu / from Chicago]

本名ケヴィン・スペース。シカゴの西部で生まれ、80年代に南部へと移住し、 多くのジューク/フットワークのパイオニアと同じようにシカゴ・ハウス/ジュークの伝説的なダンス一派 House -O-Matics の洗礼を受け、〈Dance Mania〉から数多くのクラシックスを生み出したゲットー・ハウスのパイオニア Dj Deeon、Dj Milton からDjを、Dj Slugo からはプロデュースを学び、それまであった Roland のドラム・サウンドの全てにアクセス、またパンチインを可能にした、現在も使い続ける Roland R-70 をメインの機材にしながらトラックを作り始め、1997年に作られた“Baby Come On”はフットワークと呼ばれるスタイルを固めた最初のトラックであり、その後1999年に作られたゴジラのテーマをチョップしたゴジラ・トラックとして知られる“11-47-99”はシーンのアンセムとなり、数多くのフットワークのトラックに共通する無秩序にシンコペートするリズム・パターンは RP Boo のトラックに起因すると言われる。地元では秘蔵っ子 Jlin も所属するクルー D'Dynamic を主宰し、〈Planet Mu〉よりリリースのフットワーク・コンピレーション『Bangs & Works Vol.1』(2010)、『Bangs & Works Vol.2』(2011)に収録され、2013年にデビュー・アルバム『Legacy』、2015年にセカンド・フル『Fingers, Bank Pads & Shoe Prints』を同レーベルより発表。2016年には初期のクラシックスを収録した「Classics Vol. 1」や新録「The Ultimate」を発表。フットワークの肝である3連を基調とした簡素なドラム・マシーンのレイヤーとシンコペーションによる複雑かつ大胆なリズムワークに、コラージュにも近いアプローチでラップのような自身のヴォイスとサンプリングを催眠的にすり込ませ、テクノにも似たドライでミニマルな唯一無二の驚異的なグルーヴを披露。古代から発掘されたフューチャー・クラシックスとも称され、先鋭的な電子音楽やアヴァンギャルドとしてもシーンを超えて崇められるフットワークの神的存在。2018年に最新アルバム『I'll Tell You What!」を〈Planet Mu〉より発表。

https://soundcloud.com/rp_boo

Foodman [Nagoya]

名古屋出身のトラックメイカー/絵描き。シカゴ発のダンス・ミュージック、ジューク/フットワークを独自に解釈した音楽でNYの〈Orange Milk〉よりデビュー。常識に囚われない独自性溢れる音楽性が注目を集め、七尾旅人、真部脩一(ex相対性理論)、中原昌也などとのコラボレーションのほか、Unsound、Boiler Room、Low End Theory 出演、Diplo 主宰の〈Mad Decent〉からのリリース、英国の人気ラジオ局NTSで番組を持つなど国内外で活躍。2016年に〈Orange Milk〉からリリースしたアルバム『Ez Minzoku』は Pitchfork や FACT、日本の MUSIC MAGAZINE 誌などで年間ベスト入りを果たした。2018年9月に〈Sun Ark / Drag City〉からLP『ARU OTOKONO DENSETSU』、さらに11月にはNYの〈Palto Flats〉からEP「Moriyama」を立て続けにリリース。2019年3月には再び〈Mad Decent〉からEP「ODOODO」をリリースした。

https://soundcloud.com/shokuhin-maturi

Free Babyronia [AUN Mute / Nagoya]

ペルー、リマ出身、日本在住。2005年頃より楽曲制作を開始。名古屋を拠点にライブ活動を行い、様々な名義で創作活動を行う。2012年にレコード・レーベル〈AUN Mute〉を設立。Campanella、Nero Imai などラッパーへのトラック提供や、Red Bull Music Academy Bass Camp への参加、イギリスの大型フェス Bloc が主宰したドキュメンタリー・フィルムに楽曲を提供、未来科学館で行われたインスタレーション「INSIDE」のサウンドを担当するなど活動は多岐に渡る。2018年には RCSLUM の MIX CD 部門、ROYALTY CLUB から「MUSIC OF ROYALTY SELECT」をリリース。同年にフルアルバム「PARADE」を〈AUN Mute〉よりリリースする。

https://soundcloud.com/yukiorodriguez

ツチヤチカら [6eyes / Nagoya]

ロック・バンド 6eyes のフロントマンとして活動。2018年10月半ば突如、ツチヤチカら名義で自身の iPhone 内のアプリ GarageBand で制作したオリジナル曲を SoundCloud にアップし始める。100曲アップロードを目標とし作られた Big Beat for 201x という名のプレイリストには様々なジャンルの曲が約半年で65曲がアップされるというハイスピードなペースで更新され続けている。ツチヤチカら曰く「現代にポケットに入ってる iPhone の GarageBand で曲を作るということは文字通り、60's の若者達がエレキ・ギターを手に取りガレージでバンドを組んで衝動に任せて演奏していたのと同じ事なんだ。」

https://soundcloud.com/chikara-tsuchiya

脳BRAIN

東京都在住。78年生まれ。10代後半から現代音楽、実験音楽の音盤収集と同時にカセットMTRにて宅録を始める。1st『Cock Sucking Freaks』、2nd『L.S.D BREAKS』、初のミックスもの『WHITEEYES』を2019年初頭にリリース。各タイトルのCD-R版をロスアプソン、ディスクユニオンにて販売中。幡ヶ谷フォレストリミット『K/A/T/O MASSACRE』『ideala』を中心にDJを行なう。

https://acidamanner.bandcamp.com/track/--2

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