「IO」と一致するもの

Mikako Brady × Tsutomu Noda - ele-king

 本日みすず書房より『子どもたちの階級闘争』を発売したばかりの、そして来週末には『いまモリッシーを聴くということ』の発売を控える、イギリスはブライトン在住の保育士にしてライ……って、ele-king読者に説明は不要ですよね。はい、ブレイディみかこが来日します。そして、なななんと、われらが編集長・野田努と対談しちゃいます。テーマは「UKは壊れたようで壊れていない――愛と幻想の雑談」。おお……。愛! と幻想! の雑談! だそうです。これはおもしろい話が聞けそうです。イベントは5月17日、MARUZEN & ジュンク堂書店 渋谷店にて開催。詳細は下記をご確認ください。

『いまモリッシーを聴くということ』『子どもたちの階級闘争』刊行記念

対談 ブレイディみかこ×野田努
「UKは壊れたようで壊れていない――愛と幻想の雑談」

5月17日(水)18:45-20:15 MARUZEN & ジュンク堂書店 渋谷店

待望の二著を上梓したばかりのブレイディみかこさんと、音楽ライターとしても『ele-king』誌の敏腕編集長としても長年多くの音楽ファンの信頼を集めている野田努さんに、おふたりがこれまで関心を持ってきたUKの音楽、文化的潮流など幅広い話題で“雑談”していただく夕べ。
ライターと編集者という関係でもお付き合いの長いおふたり。野田さんからはブレイディさんに、「なぜUKに住みはじめたのか」に始まり、影響を受けたものなど“現在のブレイディみかこ”に至るまでのすべてを語らせるという裏の目論見もあるとか。音楽について、人について、そしてもちろん、おふたりがご著書や雑誌で扱われたテーマについて、ディープなお話がいくつも飛び出しそうなトークに乞うご期待。

■会場  MARUZEN & ジュンク堂書店 渋谷店 7F 喫茶コーナー
■日時  5月17日(水)18:45-20:15(開場18:15)
* 対談終了後にサイン会あり
■入場料  1000円(1ドリンク付き)
* 当日、会場にてお支払いください
■お申し込み  ご予約が必要です。同店 7Fカウンター、もしくはお電話にて受付
* お問い合わせは、MARUZEN & ジュンク堂書店渋谷店(電話 03-5456-2111)へ

【出演者紹介】

●ブレイディみかこ(Mikako Brady)
保育士・ライター・コラムニスト。福岡県福岡市生まれ。1996年から英国・ブライトン在住。著書に、『子どもたちの階級闘争──ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(2017年、みすず書房)、『THIS IS JAPAN──英国保育士が見た日本』(2016年、太田出版)、『ヨーロッパ・コーリング──地べたからのポリティカル・レポート』(2016年、岩波書店)、『ザ・レフト──UK左翼セレブ列伝』(2014年)、『アナキズム・イン・ザ・UK──壊れた英国とパンク保育士奮闘記』(2013年)(以上、Pヴァイン)、『花の命はノー・フューチャー』(2005年、碧天舎。ちくま文庫より2017年改題復刊予定)。雑誌『図書』(岩波書店)に「女たちのテロル」を連載中。

●野田努(のだ・つとむ)
1963年静岡市生まれ。web版『ele-king』編集長。1995年に『ele-king』を創刊。2004年から2009年まで『remix』誌編集長。著書に、『もしもパンクがなかったら──2004-2010 SELECTED ARCHIVES A COLLECTION OF ESSAYS』(2010年、メディア総合研究所)、『ロッカーズ・ノーロッカーズ』(2004年)、『ジャンク・ファンク・パンク』(2003年)、『ブラックマシンミュージック──ディスコ、ハウス、デトロイトテクノ』(2001年)(以上、河出書房新社)。共著書に、『TECHNO defintive 1963-2013』(2012年、Pヴァイン)、『ゼロ年代の音楽──壊れた十年』(2010年)、『NO!!WAR』(2003年)(以上、河出書房新社)、『テクノボン』(1994年、JICC出版局)ほか多数。


『子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)はこちら
『いまモリッシーを聴くということ』(Pヴァイン)はこちら


行松陽介 - ele-king

ZONE UNKNOWN List

DJ予定
4/21(金) at COMPUFUNK with Kane Ikin
4/23(日) at 難波Bears “line in da utopia”
4/24(月) at 京都 外 with Kane Ikin
5/12(金) at 京都METRO “KYOTOGRAPHIE x CLUB LUV+ 2017”

soundcloud
https://soundcloud.com/yousukeyukimatsu

Ikonika - ele-king

 いや、まず名前がステキなんですよ、アイコニカ。響きが最高に心地よい。アイコニカ。シンプルだし、日本語とも妙にマッチしているし、何度も呟きたくなる名前です。アイコニカことサラ・アブデル=ハミドは〈ハイパーダブ〉に所属するプロデューサーで、ダブステップ~それ以降のサウンドを果敢に追求し続けているチャレンジャーです。その名前の由来については『Contact, Love, Want, Have』のレヴューを参照していただくとして、彼女が6月2日に新作をリリースします。ゲストにも興味深い名前が並んでいます。楽しみです。因習打破! 因習打破!

I K O N I K A

UKクラブ・カルチャーの真価を体現し続ける
型破りの天才女性プロデューサー、アイコニカ
待望の最新アルバム『Distractions』のリリースを発表!

コード9率いる〈Hyperdub〉の中核メンバーであり、UKクラブ・カルチャーの真価を体現し続ける才媛、アイコニカが4年ぶり3作目となる最新アルバム『Distractions』のリリースを発表! 先行シングル「Manual Decapitation」を公開!

Ikonika - Manual Decapitation
https://soundcloud.com/hyperdub/manual-decapitation?in=ikonika/sets/distractions-2017

2013年の前作『Aerotropolis』発表以降、ドーン・リチャードからチャーチズまで幾多の傑作リミックスを手掛け、世界中をDJツアーで回りながら制作されたという本作は、UKガラージ~ファンキーやハウスから彼女のヒップホップ~R&Bの骨格や構造美に対するフォーカスへとシフトした作品に仕上がっている。サイボトロンがグライムをカマしたかのようなミニマル・エレクトロが炸裂する先行シングル“Manual Decapitation”、アンドレア・ギャラクシーとの〈Night Slugs〉~〈Fade To Mind〉直系R&B“Noblest”やダブステップにヒップ・ハウスのドラムを配合したスロウジャム“Sacrifice”では爆発的な盛り上がりを見せるグライム新世代を担うMCジャムズを迎えるなどこれまで以上にコラボレーションにも意欲的なトラックが顔を揃えている。〈Night Slugs〉の新鋭スウェインJとの官能的なウェイトレスR&Bに同僚ジェシー・ランザのヴォーカルが悶えるエモーショナルな終曲“Hazefield”で幕を降ろすまで、金属のクランク・サウンドと鎮静ファンクのハイテクでミニマルなブレンドが絶妙すぎる2017年にしか生まれえないUKクラブ・カルチャーの真価を体現する傑作!

label: HYPERDUB
artist: IKONIKA ― アイコニカ
title: Distractions ― ディストラクションズ

release date: 2017.06.02 FRI ON SALE

輸入盤CD: HDBCD035 定価: OPEN
輸入盤2LP+DLコード: HDBLP035 定価: OPEN

[ご予約はこちら]
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002160
iTunes Store: https://apple.co/2oQGj1x

[TRACKLISTING]
01. Girlfriend
02. Noblest ft Andrea Galaxy
03. Manual Decapitation
04. Lear
05. BGM
06. 435
07. Do I Watch It Like A Cricket Match?
08. Sacrifice ft Jammz
09. Love Games
10. Lossy
11. Not Actual Gameplay
12. Not
13. Hazefield ft Sweyn J & Jessy Lanza

Wolf Eyes - ele-king

 Wolf Eyes の名前を初めて知ったのは今からもう15年くらい前で、L.A.F.M.S. の木製BOXに彼らの楽曲が収録されていたからだ、とずっと思っていましたが、調べてみるとWolf Eyes の名前はどこにも見当たらず、きっとずっと Solid Eye のことを勘違いして記憶してしまっていたようで、ではいつからだといくら考えても暗中模索、Wolf Eyes に関する記憶はもやもやとした霧の中で、その音楽を聴いたことがあるのかさえ心もとない私に、そんなこととはつゆとも知らないであろう編集者の方から『ele-king』誌でReviewを始めるに当たって「Wolf Eyes の新作などどうでしょう?」と提案されて快諾、晴れて Wolf Eyes の新作をじっくり聴くことができたわけですが、なんと言ってもやはりその名前のかっこよさだけで私の心の片隅にいつの間にか鎮座し続けている Wolf Eyes という名前をかっこいいと思う感覚がどれほど一般的な感覚なのかと問われれば、これもまた心もとないけれども、例えば Boredoms という固有名詞を聞くとどこか心がウキウキする、そういう育ちの方とは共有できる感覚なのではないかと思う次第なのですが、そろそろ名前の話はこの辺りでおしまいにして、1曲目は“Undertow”。1音目が鳴った瞬間に Rashad Becker の作品を想起する。レコードのプレスは Rashad の職場でもあるドイツの〈Dubplates & Mastering〉。6拍子BPM96辺りで寄せては返す波のように揺らぎ続ける基本構造の上を、その波に寄り添うように、そしてときにフリーキーにディストーション・ギターやホーン、笛などが絡み合い、かすかに Lou Reed を思わせる陰鬱な声がポエトリー・リーディングのようにLOWに呟き続ける。2曲目はかすかな笑い声で始まる“Laughing Tides”。ドヨーンと鳴るLOWの上を甲高いホーンが響き渡り、こちょこちょした音が気持ちいい小品。ドン、という気持ち良いバスドラムの音が3曲目の“Texas”にてやっと登場。上音はますますフリークアウト、しつつも全体的な雰囲気は依然としてドヨーンとしたままであるが、最後の一瞬はち切れんばかりに膨張するディストーションの音が最高に気持ち良く、そのあとに響き渡る残響音は Emptyset のそれと同質のものだ。ミュジーク・コンクレートのような高音がかまいたちのようにBPM140 4拍の頭を刻み続ける4曲目の“Empty Island”は、間延びしたベースラインのせいなのか、どことなく漂い続ける虚無感を、埋める気があるのかないのか判然としないギター・ソロと、とりとめなくあっちこっちに散らばる音たちが最後まで空っぽな島を演出し続ける熟練の成せる演奏。そしてB面を埋め尽くす13分を超えるラスト・トラック、その名も“Thirteen”。そういえば Blur にも『13』というアルバムがありましたが、真の意味でblurな Wolf Eyes の不明瞭な音にまみれた“Thirteen”はますますスロウダウン、ますますとりとめなく進行するかに見えてやおらフリーキーなホーンがヒートアップ、ディストーション・ギターがLOWをかき鳴らし始めると同時にハイハットが刻まれ始め、このアルバム中随一の轟音ZONEに突入。そして緩やかにクールダウンしていき、アルバム『Undertow』はその幕を閉じる。全体を通して感じるのは Rashad Becker 作品との類似性。ちょうど Hecker の『Sun Pandämonium』をDJでよくかけていたときに Rashad 本人に会う機会があったので、あれもカッティングしている彼に「あなたのコンポジションに Hecker は影響を与えていますか?」と尋ねたところ、それはないとのことでした。膨大な作品をマスタリングしている彼の脳内には常人離れした音像が渦巻いているのかもしれませんが、今度会ったら Wolf Eyes は好きですか? と訊いてみようと思います。話を戻しましょう。不思議なのはこの『Undertow』を聴き終えた後に残る感覚が、Emptyset の『Borders』を聴き終えたときのそれと似通っていることです。Wolf Eyes と Emptyset の音の感触に類似性を感じるのは、私だけ? Emptyset の酩酊versionとしての Wolf Eyes、いや、当然先輩の Wolf Eyes の覚醒versionをやろうと Emptyset のふたりが思っているかどうかは、定かではありません。
 なお今回のアルバムは彼ら自身による世界流通を持つ新レーベル〈LOWER FLOOR〉からの第1弾となり、今後は志を共有できる世界中のアーティストの作品も視野に入れての活動を展開するようです。
 レコードにはMP3ダウンロード・コードとポスター、バックカタログのReview、2002年のツアー日記、そして初回プレス1000枚にはアルバムと異なる内容の6曲入りCD『Right In Front Of You』が封入されています。
 そして何よりジャケットが素晴らしいので、レコードがオススメです!

R.I.P. Mika Vainio - ele-king

 どう受け止めればいいのか分からない。あの不世出の電子音響作家であり、パンソニックのメンバーでもあったミカ・ヴァイニオが亡くなった。事故といわれている。詳しいことは分からない。突然といっていい。1963年生まれだから53歳だ。まだ若い。訃報を耳にしたとき、電子音楽の、実験音楽の聴き手として、大切な指標を失ってしまったと思った。パンソニックからソロまで彼の電子音楽は重要な指標だった。あのノイズが、あの音が、あの光のように瞬くサウンドが、いま、失われてしまった。悲しい。遠い国の、まったく会ったこともないアーティストなのに、どうしてこれほど呆然としてしまうのか。

 よく言われていることだが、ミカ・ヴァイニオとイルポ・ヴァイサネンによるパンソニックの功績はクラブ・フロアにノイズを持ち込んだことである。「テクノイズ」、その言葉のとおりの完全実現はパンソニックの『ヴァキオ』(1995)だった。それはノイズの新しい用法の発見でもあった。90年代中期、カールステン・ニコライや池田亮司などのサイン派による純電子音楽の登場と同時多発的に重なっていたことも重要で、これは後の世代に大きな影響を与える電子音響ムーヴメントになった。グリッチ、音響派などいろいろな呼び方があるだろうが、電子・電気ノイズの新しい使い方という意味では共通していた(当時、批評家の佐々木敦氏は「接触不良音楽」などと語っていた。まさに言いえて妙)。
 なかでもスーサイドを電気ノイズで蘇生させたかのようなパンソニック(当初は3人メンバーでパナソニックと名乗っていた。しかし某電気メーカーからのクレーム?で名前の変更を余儀なくされたという)は、その破壊的ミニマルな音響/ビートで、多くの音響ファンを魅了した(スーサイドといえば、イルポ・ヴァイサネンとスーサイドのアラン・ヴェガと組んだユニット Vainio / Väisänen / Vega も素晴らしかった。とくに〈ブラスト・ファースト〉からリリースされた『Endless』(1998)は最高のインダストリアル・音響ロックである)。いずれにせよ、その音にはノイズの快楽があるいっぽう、安易な快楽を拒否するストイシズムと暴発性もあった。ロックである。ゆえに後年、彼らが灰野敬二とコラボレーションをおこなったのは必然といえる。
 また、ミカはソロとしても英〈タッチ〉から『Onko』(1997)、『Kajo』(2000)などの静謐かつ非連続的な(日本の能のような?)傑作をリリースし音響ファンを魅了した。加えてフェネスやケヴィン・ドラム、ルシオ・カペーセ、コーヘイ・マツナガなどと競演を繰り広げ、その存在をシーンに刻印していく。さらにはレーベル〈Sähkö Recordings〉を主宰し、Ø名義で『Olento』(1996)、『Kantamoinen』(2005)、『Oleva』(2008)などの美しいエレクトロニック・ミュージック作品を送り出していく。

 これらの活動が2010年代以降のインダストリアル/テクノやエクスペリメンタル・ミュージックに影響を与えたことはいうまでもない。それらはノイズとテクノの融合なのだから。彼の死の報を受けて、カールステン・ニコライ、リチャー・シャルティエ、テイラー・デュプリー、池田亮司、渋谷慶一郎など、ミカと競演・交流があったオリジンだけなく、〈パン〉や〈シェルター・プレス〉、セコンド・ウーマン、イマジナリー・フォーシズ、デール・コーニッシュ、キョーカなどの最先端のレーベルやアーティストが深い悲しみと愛情を表明したのは、その影響の大きさを自覚していたからではないかと思う。
 そう、2010年代のインダストリアル/テクノやエクスペリメンタル・ミュージックは、パンソニックとミカ・ヴァイニオから(直接/間接的な)影響を受けている。なぜか。繰り返そう。パンソニックはクラブ・ミュージックとノイズを合体させた。そして、ミカ・ヴァイニオはノイズの新しい使用法を生みだした。これは発明であり、革命であったのだ。先に挙げたいまの電子音響作家や音楽家は、その「革命」の影響を強く自覚しているはず。僭越ながら、ただの聴き手である私も同様である。だからこそミカ・ヴァイニオの死の報に触れて私は途方にくれてしまったのである。

 ミカ・ヴァイニオの電子音/ノイズはまるで星の光のようだった。そこに彼の故郷であるフィンランドの夜空や空気や星空のムードが色濃く反映しているのは想像がつく。パンソニック時代の炸裂するインダスリーなビートとは異なり、ソロ作品では持続と切断が非反復的に生成し、その電子音は光の瞬きのようであった。特にØ『Kantamoinen』(2005)、『Oleva』(2008)、『Konstellaatio』(2013)などの電子音響作品を思い出してほしい。

 いま、追悼の意を込めて聴き直したいアルバムは、パンソニックであれば、インダストリアルからノイズ、ドローンから現代音楽まで、つまりはブルース・ギルバート、灰野敬二、スーサイド、スロッビング・グリッスル、シャルルマーニュ・パレスタイン、アルヴィン・ルシエなどに捧げられ、20世紀の実験音楽のエレメントを4枚のディスクの結晶させた電子音楽の墓標のような、もしくはモノリスのような『Kesto』(2004)、彼の少年時代の記憶を結晶させたフィランドの星空のごときØ名義の『Konstellaatio』(2013)、固有の音楽時間軸を結晶させたミカ・ヴァイニオ名義で発表された『STATION 15, ROOM 3.064 Parts 1-5』(2010)だろうか。これらの音には、どこか時間を超越するような永遠性が宿っているように思える。
 むろん、これ以外のアルバムや音源も、自分は折にふれて聴き込むだろう。ミカの作品を、電子音楽を、実験音楽を愛するひとりの聴き手として、何度でも繰り返し聴く。彼はこの世から旅立ってしまったが、彼の音楽は色褪せることなく、いま、ここで光輝いているのだから。

 最後に生前のミカ・ヴァイニオがレコード・ショップで自らのルーツとなるCDを選んだ動画を紹介しよう。2014年のものだから、3年前だ。

 ここで彼が紹介したアーティストは次のとおりである。「John Lee Hooker、Junior Kimbrough、Basil Kirchin、Charles Manson、Whitehouse、Loren Mazzacane Connors、Barn Owl & The Infinite Strings Ensemble、Morton Feldman、Toru Takemitsu」。ブルース、ノイズ、そして現代音楽まで、なんと素晴らしい選盤だろうか。彼がどれほど深く音楽を愛していたかが伝わってくる。なにより彼が最後に紹介したのは、あの武満徹なのだ。この事実に、われわれはもっと、もっと、感動する必要があるように思う。


DJ DIE - ele-king

 いや、ジャングル来てますな。先日のパウウェルのライヴもジャングル、昨年末のベリアルの12インチもジャングル、ゴールディーの「インナー・シティ・ライフ」がベリアルにリミックスされる、ロンドンでは地下鉄占拠で一区間のジャングル・パーティ──ジャングルですよ、レイヴですよ、ハードコアですよ、「もうやってられっか!」ということでしょうか、そして彼の地ででは、レイヴを知らない世代がいよいよレイヴをはじめているこのとき、ブリストル・ジャングルの先人、ダイが来日します。
 絶対に行ったほうがいいです。

■東京
2017/04/28 (FRI)
at 東京渋谷回遊

BS04GF -DJ DIE Japan Tour in Tokyo-

Venue 1 at Star lounge:
open: 24:30-5:00

DJ DIE from Bristol / UK (Gutterfunk / Digital Soundboy / XL Recordings)
L?K?O
Maidable
Soi Productions
Bim One Productions

P.A.:
eastaudio SOUNDSYSTEM

Shop:
Disc Shop Zero

Venue 2 at 虎子食堂:
open: 21:00~2:00

BS04GF - Tropical Disco Lounge

Selector:
G.RINA
1-DRINK
e-mura (Bim One Productions)
1TA (Bim One Productions)

入場料:
通常前売: 3000円+1D (500円)
特別前売: 3000円+1D (500円)
当日券: 4000/1D (500円)
当日虎子のみの入場: 2000円
当日虎子からスターラウンジ : +2500円w/1Dチケット(スターラウンジ)

Webサイト
https://www.bs0.club/

前売り
特別仕様前売り券 - https://www.bs0.club/#159223881093
e+ (イープラス) - https://bit.ly/2ousjKu
Livepocket - https://t.livepocket.jp/e/n8y_g
取り扱い店舗更新中! - https://www.facebook.com/events/172307596609899

*全公演日程

■4/28(Fri) 東京 at Star Lounge / 虎子食堂〈BS0〉
■4/29(Sat) 高知 at music cafe BEAT〈RESOUND ZERO〉
■5/2(Tue) 名古屋 at CLUB MAGO / Live & Lounge Vio〈PURE______ (pure blank)〉
■5/3(Wed) 高崎 at club WOAL Takasaki〈"re"place〉
■5/5(Fri) 大阪 at Compufunk Records〈DIRT〉
■5/6(Sat) 静岡 at Rajishan〈hypnotize〉


DJ DIE
DJ DIEは、ハードコア~ジャングル~ドラム&ベース・シーンのパイオニアであり、XL Recordings、Talkin' Loud、そしてもちろんFull Cycleといった影響力のあるレーベルからリリースをしてきたブリストルのアーティスト。
彼は革新者であり続け、彼が受けてきた広範な影響と未来への確固としたヴィジョンを通じ、ルールや伝統を無視した新たな錬金術を創造してきた。
DIEの情熱は、境界の無い新しい音楽を発見し創造することに向けられており、その情熱は、彼が運営するプロデューサー/DJ/アーティストが集まるレコード・レーベルであり創造的ハブでもあるGutterfunkに集中している。
彼の最近のコラボレーションやプロジェクトには、進行中のDismantleとのDieMantleや、Addison Grooveとの共同作業、そして現時点では秘密のプロジェクトがある。
2017はDJ DIEにとってエキサイティングな1年になるに違いない。

いまモリッシーを聴くということ - ele-king

英紙から“国宝級”とまで呼ばれるロックスター、
その素晴らしい矛盾をいま聴くこと──

人気コラムニストがディスクガイド形式で描く、かつてないザ・スミス/モリッシー論。
ブレグジット後の「いま」だからこそ響く、もうひとつのUKポップ・カルチャーと地べたの社会学。

「これはアンオフィシャルなブレグジットのテーマだ」
「クソ左翼のバカな見解にすぎない」
 このふたつのコメントは、この歌詞がいかに正反対の解釈で読まれることが可能かということを端的に示している。左と右、上と下、グローバリズムとナショナリズム。いろんな軸が交錯し、いったい誰がどっち側の人間なのやら、従来の政治理念の枠では語りづらくなってきた英国のカオスを、モリッシーは12年前にすでに予告していた。 (本文より)


ザ・スミス時代からソロ活動まですべてのアルバムを追いながら、30年以上にもわたるその歩みを振り返る。
UKでもっとも重要なロック・ミュージシャンと言っても過言ではない、モリッシーの痛切なメッセージが“いま”さらにまた私たちの耳に突き刺さる──

人気沸騰中のコラムニスト、ブレイディみかこ待望の書き下ろし新刊!

目次

  なぜいまモリッシーを聴くのか

section 1: The Smiths
  The Smiths(1984)
  Hatful of Hollow(1984)
  Meat Is Murder(1985)
  The Queen Is Dead(1986)
  Strangeways, Here We Come(1987)
section 2: 1988~1997
  Viva Hate(1988)
  Bona Drag(1990)
  Kill Uncle(1991)
  Your Arsenal(1992)
  Vauxhall and I(1994)
  Southpaw Grammar(1995)
  Maladjusted(1997)
section 3: 2004~
  You Are the Quarry(2004)
  Ringleader of the Tormentors(2006)
  Years of Refusal(2009)
  World Peace Is None of Your Business(2014)

  あとがきにかえて
  参考文献

interview with Clark - ele-king


Clark - Death Peak
Warp/ビート

Techno

Amazon Tower HMV iTunes

 そういえば、たしかに珍しいケースかもしれない。テクノは音響的な冒険を繰り広げる実験音楽としての側面を持つ一方で、機能的なダンス・ミュージックとしての側面も有しているわけだけれど、実際に生身のダンサーとコラボしたテクノ・ミュージシャンはそれほど多くないのではないだろうか。
 ちょうど25年前、エレクトロニック・ミュージックは『Artificial Intelligence』を境に大きくその進路を変更した。そこに参加していたオウテカやリチャード・DらによってIDM=リスニング・テクノの礎が築かれ、ダンスフロアではなくベッドルームが志向されるようになったのである。
 そのようなIDMの旗手たちが、がらりとスタイルを変えたり長い沈黙に入ったりした2001年という節目の年にデビューを果たし、以後コンスタントに作品を発表し続けることで00年代のリスニング・テクノを支えてきたクラークは、今回発表された新作『Death Peak』と連動するUSツアーにおいて、ふたりのダンサーを起用している。もちろん、これまでに彼がフロア寄りのトラックを作らなかったわけではない(紫色のアートワークで統一された〈Warp〉のフロア向け12インチ・シリーズに彼は3度も登場している)し、そもそも本人にそういう二項対立的な分別の意図はないのだろうけれど、スタイルを変えつつも基本的にはリスニング・テクノの文脈を引き受けてきたと言える彼が、前作『Clark』でダンサブルな側面を展開し、そしていま生身の肉体表現に関心を寄せそれを自身のステージに取り入れているのは、彼が無意識的にベッドルームとフロアとの間に橋を架け直そうとしているからなのではないか(肉体との関わりで言えば、人間の声が多用されていることも本作の特徴のひとつである)。
 そのような橋の建設構想は、このアルバムの構成にも表れ出ている。序盤にこそ前作を引き継いだようなダンサブルなトラックが並んでいるものの、アルバムは中盤から雰囲気を変え、その後はどんどんアブストラクトな領域へと足を踏み入れていく。最終的に行き着くのは“Un U.K.”という意味深なタイトルを持つダイナミックなトラックで、クラークにしては珍しく政治的なトピックから触発された曲でもある。『Death Peak』というアルバム・タイトルからもうかがえるが、本作の構成にクラークの並々ならぬパッションが注ぎ込まれていることは間違いない。
 テクノに肉体を持ち込むこと。それと同時に、エクスペリメンタリズムも手放さないこと。奇しくもこのアルバムにはAIをテーマにした曲も収められているが、『Artificial Intelligence』のリリースから25年が経ったいま、クラークはテクノ~IDMの歩みにひとつの区切りを設けようとしているのではないだろうか。

肉体と電子音楽の相違関係は、何にとってもテーマになるべきだね。もっとみんなやればいいのにと思うよ。特にダンス・ミュージックならなおさらだ。

2年半ほど前、前々作『Clark』がリリースされたときのインタヴューで、あなたは「北極で爆発音をレコーディングしたい」と仰っていたんですが、その望みは叶いましたか?

クラーク(Clark、以下C):はは(笑)。まだ実現していないよ。それは次のアルバムになるかな。あのアイデアは気に入ってはいるんだけど、ちょっとハードルが高くて(笑)。でも、実行しないと嘘を言ったことになってしまうからな(笑)。

あなたは2015年にYoung Vicシアターで上演された舞台『マクベス(Macbeth)』の音楽を手がけています。また、昨年リリースされた『The Last Panthers』は同名のTVドラマのサウンドトラックでした。そのように何かに付随する音楽を制作する際、自身のオリジナル・アルバムを作るときとどのような違いがありましたか?

C:そのふたつはぜんぜん違うね。やはり、自分のためでない音楽を作る方が責任が大きい。でも、そのぶん達成感も大きい。自分以外の人々を満足させるし、驚かせることができるからね。良い監督というのは、人に指示をするよりも、相手を信用して彼らからサプライズされることを求める。監督から受けた注文を基盤に自分で何かを爆発させるというのはすごくやりがいを感じるんだ。一方、自分の作品を作るというのは自己中心的でもあるし、自由だよね。

通訳:どちらが好きですか?

C:両方好きだよ。自分が心地よく感じる場所から出るのが好きなんだけど、それは両方でできるから。楽なのは、クラークのレコードを作る方かな。作る場所が自分の家だから。

ちなみに、ドラマ『The Last Panthers』のテーマ曲はデヴィッド・ボウイの“★ (Blackstar)”でした。サウンドトラックを作る際に、ボウイの曲との整合性やバランスなどは意識されたのでしょうか?

C:そのトラックは聴いてない。だから、バランスは意識しなかったね。

今回のアルバム・リリースのアナウンスの後に公開されたUSツアーのトレーラー映像ではダンサーが起用されていますね。この映像の試みは新作のテーマやツアーの内容と連動したものなのでしょうか?

C:そう。ツアーではダンサーふたりがステージに立つ。僕の妻が振り付けを担当しているんだ。肉体と電子音楽の相違関係は、何にとってもテーマになるべきだね。もっとみんなやればいいのにと思うよ。特にダンス・ミュージックならなおさらだ。そのうちみんなやり出すんじゃないかな。振り付けがシンプルで好きなんだ。シンプルだから、ライヴの音楽を邪魔しない。僕自身がギグを見にいくときも、いろいろ目の前で起こりすぎるライヴは好きじゃないんだよね。みんな、真の目的である音楽をちゃんと楽しめない。だから、振り付けはシンプルにしているんだ。そのダンスを無視しながらも、そのダンスが作り出す何かにのめり込んでいけるような、そんな感じだよ。

新作の1曲め“Spring But Dark”はこれから何かが起こる予兆を感じさせるトラックで、壮大な物語の序章のような雰囲気を持っています。その後アルバムの前半はフロアで機能しそうなダンサブルな曲が並んでいますが、6曲めの“Aftermath”以降は何かが崩壊してしまった後の世界を描写したような曲が続きます。アルバム・タイトルは『Death Peak(死の山頂)』ですが、本作のコンセプトはどのようなものなのでしょう?

C:“Aftermath”は、僕のお気に入りのトラックでもあるんだ。あのトラックは、エンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)みたいに聴こえる。彼が作りそうなトラックを作りたかったんだよね。カウボーイが馬に乗ってクラブを歩いているような、そんなトラック(笑)???

今回のアルバムでは、ほとんどの曲に声が使われています。それは結果的にそうなったのでしょうか、それともあらかじめ意図して声を導入していったのでしょうか?

C:友人にチェリストがいて、彼女はアルバムでチェロを弾いてくれているんだけど、ついでに流れで彼女に歌ってもらったんだ。彼女の声はすごく高くて、エイリアンみたいに聴こえる。それがおもしろいと思って、一緒にたくさんレコーディングしたんだよ。でも、ヴォーカルというよりは、ひとつの楽器として使っている。Aメロ、Bメロ、コーラスがあるポップ・ソングを作ろうとしていたわけではないからね。サウンドの要素のひとつとして声を使ったんだ。

2曲め“Butterfly Prowler”や先行公開された3曲め“Peak Magnetic”は非常にダンサブルですが、これまでのあなたのダンス・トラックよりも重さや激しさを感じます。同じく先行リリースされた4曲め“Hoova”は、巨人が大地を踏み鳴らすかのような強烈なドラムが印象的です。アルバム前半のこの激しさは、「Death Peak(死の山頂)」へと至る道中だと考えていいのでしょうか?

C:そうかもしれないし、もうすでに頂上にいる状態なのかもしれない。または崖の端かもしれないし、そこから落ちるかもしれない(笑)。解釈は自由だよ。自分でも特定の何かを定めているわけではないし。僕は物理的存在が好きなんだけど、原始的で土っぽい感じから始まって、途中からもっと抽象的でドリーミーになっていく。感情がハイになっていくんだよ。どこかでピークを迎えたり、何かに変化していくというか、僕のなかでは作品の最初と最後は繋がっているんだ。このアルバムはひとつのサークルなんだよ。

5曲め“Slap Drones”は、このアルバムのなかでもっともおもしろい展開を見せるトラックだと思いました。「Slap Drone」とは「懲罰用ドローン」とのことですが、それはどのようなものなのでしょう?

C:お仕置きしてくれるドローンさ(笑)。

通訳:存在するものなんですか(笑)?

C:ないけど、あった方がいい。たとえば、チョコレートを食べすぎたらペシっと叩いてくれるとかさ(笑)。

通訳:架空のものということですが、アイデアはどこから?

C:本からのアイデアなんだ。僕が考えついたわけじゃないよ(笑)。

この曲には他のヴァージョンもあるんですよね?

C:いや、それはない。アルバムのトラックすべてが作った過程で変化しているから、いまでき上がったものとは違う“ヴァージョン”は存在するけど。たとえば、もともと10分だったものがアルバムでは短くなっているけど、その10分のものもまだ存在はしている。トラックはパフォーマンスのなかでも変わってくるし、その変化がエキサイティングなんだ。だからパフォーマンスって好きなんだよね。

これはEU離脱に対する僕の思いを表現したもので、これまでの自分の作品のなかでもいちばん政治的だと言えると思う。でも、あまり文字どおりに解釈しすぎてもらいたくはないんだ。音楽に関しては熱くいたいけど、政治ではそうなりたくないね。

6曲めの“Aftermath”からアルバムの雰囲気が変わります。“Catastrophe Anthem”や“Living Fantasy”などは「Death Peak(死の山頂)」を迎えた後の展開と考えていいのでしょうか?

C:そう思いたければそう思ってくれてまったく問題ない。それは、僕が指摘できることじゃないからね。人の解釈はコントロールできない。このアルバムに、ピークはないんだ。すべてのトラックにクライマックスがある。僕の音楽はとにかく展開がたくさん起こるから、アルバムのなかで1ヶ所、もしくは数ヶ所だけではなく、トラックごとに盛り上がりがあるんだ。

7曲め“Catastrophe Anthem”では「われわれはあなたの祖先である(We are your ancestors)」という子どもたちの歌声が繰り返されます。この曲は「シミュレーション仮説(simulation hypothesis)」をイメージして作られたそうですが、この子どもたちはシミュレーションの世界の住人なのでしょうか? それとも私たちリスナーがその住人でしょうか?

C:そう、子どもたちはその世界の住人で、人工の子どもたち。このトラックはAIについてだからね。もしかしたら、リスナーも住人なのかもしれないし、いまは違っても住人になるかもしれない(笑)。

本作の最後のトラックは“Un U.K.”というタイトルです。ビリー・ブラッグ(Billy Bragg)を意識したプロテスト・ソングだそうですが、この曲にはいまのUKの状況が反映されているのでしょうか? 冠詞が「the」ではありませんよね。これは否定の接頭辞の「un-」でしょうか、あるいはフランス語で男性名詞に用いる不定冠詞の「un」ですか?

C:否定の「un」だよ。これはEU離脱に対する僕の思いを表現したもので、これまでの自分の作品のなかでもいちばん政治的だと言えると思う。でも、あまり文字どおりに解釈しすぎてもらいたくはないんだ。音楽に関しては熱くいたいけど、政治ではそうなりたくないね。まあ、世界が完全に良い状態になることはないけど、いまは特に良くない状況ではあると思う。だから、それに対する怒りが音楽に反映されている部分はあるよ。“Un U.K.”はEU離脱に関したものではあるけど、僕はミュージシャンは政治のことなんて把握してないと思うし、逆に政治家は音楽のことなんてぜんぜんわかってないと思うし、音楽を使って政治をどうこうしようとしているわけじゃない(笑)。ただ、EU離脱に対する自分の感情を表現してみただけなんだ。それだけさ。歌詞があるわけでもないからメッセージを込めているわけでもないし、自分があの出来事にがっかりしたことだけを表現しているんだ。人種差別者たちに対する気持ちとかね。でも、それをあのトラックを通してどうにか伝えようとしているわけでもない。みんなが好きに解釈してくれればいいと思ってるんだ。アルバム全体でそれを表現しているわけでもないし。

昨年、国民投票の後にあなたは「ブレグジット後にイングランドで高まった外国人嫌悪は痛ましくて悲しい。民主主義は不完全ではあるけれど、壊れやすく(だからこそ)戦うに値する」とツイートしていました。それから9ヶ月が経ちましたが、ブレグジットやその後の経緯についてどうお考えですか?

C:そのとき僕はオーストラリアでアルバムを制作していてイギリスにはいなかったからよくわからない。僕はジャーナリストではないから、自分のインタヴューで政治的なコメントはしたくないんだ。離脱が正しい決断だったとバカな発言をしている人たちもいるけど、それを僕たちが騒ぎ立てなくても、歴史がそれは間違いだったと証明してくれるはずさ。僕のレコードはアノーニ(Anohni)のレコードではないから、何かを人に伝えようとしているわけではないんだよ(笑)。

今回の新作のタイトル『Death Peak』は、昨年8月からずっと考えていたものだそうですが、それはやはり国民投票(昨年6月23日)の結果からも影響を受けているのでしょうか?

C:いや、それはないよ。

昨秋あなたはファブリック(Fabric)を支援するためのコンピ『#savefabric Compilation』に曲を提供していました。日本からはなかなか見えづらいのですが、いまロンドンではファブリックを取り巻く状況はどうなっているのでしょう?

C:閉鎖はしないみたいだね。良かったよ。いろいろなアーティストたちがフィーチャーされているあのコンピは、僕自身も気に入っているんだ。でも、ファブリックにはじつは行ったことがない。タダでトラックをあげたから、そろそろ招待されるかな(笑)?

あなたは昨年Adult Swimの企画でD∆WN(Dawn Richard)の“Serpentine Fire”をプロデュースしていました。昨年はフランク・オーシャン(Frank Ocean)やソランジュ(Solange)のアルバムが話題となりましたが、あなたは最近のR&Bやソウル・ミュージックをどのように見ていますか?

C:あまり聴かないからわからない。聴かないからといって、嫌いなわけじゃないよ。ただそんなに聴かないだけ。聴かないことに対して理由もないし。

ご友人のビビオ(Bibio)が昨年リリースしたアルバムは、ソウルやファンクからの影響を彼独自に消化=昇華した内容になっていました。個人的にはあなたのそういう側面も聴いてみたいと思うのですが、その予定はありますか?

C:はは。たぶんノーだな。数年の間に自分がソウルやファンク・ミュージックを作るとは思わない。でも、わからないよね。もしかしたらこれからそういった音楽を聴くようになるかもしれないしさ。

通訳:以上です。ありがとうございました!

C:ありがとう!

Gigi Masin - ele-king

 昨年ele-kingからも12インチをリリースしたイタリアのアンビエント・ミュージシャン、ジジ・マシンが来日ツアーを開催します。東京、新潟、大阪、そしてふたたび東京をまわります。これまで彼のリリースに携わってきた国内レーベルやアーティストたちが集結した今回のツアーは、きっと歴史に残る公演になるでしょう。詳細はこちらから。
 また、今回の来日にあわせてジジ・マシンのキャリアを総括したコンピレーション盤『For Good Mellows』が4月19日にリリースされます。さらに、ジジ・マシン再評価を誘導したオランダの〈Music From Memory〉の、初となるレーベル・コンピレーションも発売されています。これは要チェックですね。


混沌の現代へ呼び起こされる記憶の温もり、
イタリアの伝説的電子音楽作家Gigi Masinの
待望の初来日ツアーのフルラインナップと全詳細が発表

1986年に『Wind』でデビュー、Björk、Nujabes、To Rococo Rotなどのサンプリング・ソースとしても名を馳せ、ドラマのディレクターも務めるヴェネツィアの電子音楽家Gigi Masin。80年代Brian Enoや〈ECM〉とも共振するニューエイジ・アンビエントやバレアリックの記憶を呼び起こし、至高の憩いとなったアムステルダムの振興レーベル〈Music From Memory〉からリリースされた編集再発盤『Talk To The Sea』(2014)の話題を皮切りに国内外のレーベルから再発と新譜のリリース・ラッシュとなり、遂にはライヴを始動。現代社会の憧憬とも言える80年代のエレガンスまとうシンセサイザーとピアノの美しきアンビエントの海原にそよぐ心地の良いバレアリックな風と祈りにも似た神秘への越境、本ディケイドにて実しやかに浮かび上がリ、過去から未来を投影する新時代(ニューエイジ)の「記憶」がいよいよ本邦初公開。

東京は渋谷WWWにて、ツアー初日の4/12(水)は東京公演のみとなる貴重なピアノ・コンサートにオープニング・ゲストとしてharuka nakamuraのアンビエント・セッション・プロジェクト「LABO」とDJにGigi Masinの名盤『Wind』の再発とキャリア・ベストのコンピレーションをリリースする橋本徹(SUBURBIA)とファッション、音楽、文芸など様々なフィールドに精通する〈BEAMS〉の青野賢一を迎え、Gigi Masinの叙情性をフィーチャー。ツアー最終日の4/18(火)にはベテランDJ3人、〈Music From Memory〉初のコンピレーションも監修したChee Shimizu(Organic Music)、COMPUMAによるニューエイジ・セット、橋本徹のオープニングと、ライヴにやけのはら率いるアンビエント・ユニットUNKNOWN MEとTerre Thaemlitz主宰のレーベル〈Comatonse Recordings〉からDJ Sprinklesとシリーズのコラボレーション作品を発表したWill Long(Celer)を迎え、アンビエントを軸にバレアリックを拡張し、現代におけるGigi Masinの多様性をフィーチャーした電子音楽イベントの2公演が開催。

4/15(土)新潟公演は待望の新作を携えDustin Wong & 嶺川貴子とふたりの盟友でもあるASUNAが出演、4/16(日)大阪公演はリズム、メロディ、ロジックの3要素を主体とする岡本右左無と山田厭世観のパーカッション・デュオ、ダダリズムとDJには関西が誇る女性DJ威力とイベント主催のSAITO(Newtone)が出演、ツアー前日の4/11(火)にはDommuneも開催され、イントロダクションとしてGigi Masinのトークに名曲“Clouds”のリミックスも手がけた電子音楽作家Inner Scienceと様々なコラボレーションで目下精力的な活動をみせる中村弘二のアンビエント・プロジェクトNyantoraのライヴ、そしてやけのはらのアンビエント名義NOHARA TAROがDJで出演決定。

Gigi Masin Japan Tour 2017 (Full Lineup)

■4/11 (火) 東京 at Dommune | Gigi Masin - introduction -
START 21:00 DOOR ¥1,500
Talk: Gigi Masin w/ 橋本徹 & Chee Shimizu
Live: Inner Science / Nyantora
DJ: NOHARA TARO (やけのはら)

■4/12 (水) 東京 Shibuya WWW | Gigi Maisn - piano concert -
OPEN 19:00 / START 20:00
ADV ¥4,800+1D *全席座り (170席限定)
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:72573] / WWW店頭
Live: Gigi Masin
opening guest: haruka nakamura LABO
DJ: 橋本徹 & 青野賢一
more info: https://www-shibuya.jp/schedule/007624.php

■4/15 (土) 新潟 Sakyu-kan | experimental rooms #25
OPEN 17:00 / START 17:30
ADV ¥4,000円 / DOOR ¥4,500 / 県外 ¥3,500 / 18歳以下無料
Ticket Info: info@experimentalrooms.com
Live: Gigi Masin / Dustin Wong & Takako Minekawa / Asuna
DJ: Jacob
more info: https://www.experimentalrooms.com/events/25.html

■4/16 (日) 大阪 Grotta dell' Amore | Gigi Masin Japan Tour Osaka
OPEN 17:00 / START 17:30
ADV ¥3,900+1D / DOOR ¥4,500+1D
Ticket Outlet: Newtone Records (店頭/通販) / Meditations (京都) / Noon+Cafe (梅田)
Live: Gigi Masin / ダダリズム
DJ: 威力 / SAITO
more info: https://www.newtone-records.com/event.php?eid=715

■4/18 (火) 東京 Shibuya WWW | Gigi Maisn - balearic state -
OPEN 18:30 / START 19:00
ADV ¥3,300+1D / DOOR ¥3,800+1D
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:72573] / RA / WWW店頭
Live: Gigi Masin / UNKNOWN ME / Will Long
DJ: Chee Shimizu / COMPUMA *New Age set / 橋本徹
more info: https://www-shibuya.jp/schedule/007625.php


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《ツアー関連新譜リリース情報》

■3/20 (月) 発売
V.A – 『Music From Memory』
Compiled by Chee Shimizu [Music From Memory / ritmo calentito]

ジジ・マシン再評価を先導したオランダの新興発掘レーベル〈Music From Memory〉が Chee Shimizuとのコラボでレーベルのキャリアを総括する初コンピレーションをリリース!
more detail: https://calentitomusic.blogspot.jp/2017/01/rtmcd1237.html


■4/19 (水) 発売 ※東京公演会場先行発売
V.A. – 『Gigi Masin For Good Mellows』
Compiled by Toru Hashimoto for Suburbia Factory [SUBURBIA / disk union]

チルアウト・メロウ・ピアノ・アンビエントの最高峰、絶大な再評価を受けるイタリアの生ける伝説、ジジ・マシン(Gigi Masin)のキャリア集大成ベスト・コンピレーション『Gigi Masin For Good Mellows』誕生!
more detail: https://apres-midi.biz

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主催: WWW, Newtone Records, experimental rooms
協力: Music From Memory/calentito, SUBURBIA/disk union, ele-king/P-Vine, Organic Music

https://www-shibuya.jp/feature/007626.php

Basic Rhythm - ele-king

 Imaginary Forces としてドラムンベースの黎明期から活動を続けてきた Anthoney J Hart が、別名義 Basic Rhythm で突然USのレーベル〈Type〉からデビュー・アルバム『Raw Trax』をリリースしたのは昨年のことだ。『Raw Trax』は、ソリッドなドラムにベース、そして女性ヴォーカルのサンプリングが駆け抜ける。初期ジャングルの感覚を現代にアップデートし、140bpm に落とし込んだアルバムとも言えるだろう。
 リリース後はベルグハイン出演や初来日など、ツアーなどでも精力的に活動している。Radar Radio では Kwam や Darkos Strife といったグライムMCが参加する回もあれば、彼のダブプレートを含むジャングルを詰めた2時間もある。彼はUKの音物語(*)を自由自在に行き来しているように見える。

 ロンドンに帰ってきた彼から届けられた2枚目のアルバム『The Basics』は、BPMの幅を広げながら個性を存分に聴かせてくれた。

 前半の02.“E18”(東ロンドン郊外 Woodford 周辺を指す)ではグライムMCの声がサンプルされ、03.“Fake Thugs”では、Mobb Deep の口撃が使われ、MCのエネルギーが抽出される。04.“Silent Listener”、05.“Cool Breeze (Summer In Woodford Green)”では、サイン波の低音に混じってヒップホップ的なサンプリング・カットアップが織り込まれる。06.“Blood Klaat Kore”は、Basic Rhythm 版の攻撃的なグライム・トラック、そして最後のトラック08.“Night Moves”は、キックとベースと1発の効果音だけで4分攻め切る。

 来日時に彼と話したとき、もっとも衝撃を受けたのは「ドラムを組んで、ノイズを乗せて、それでよければ曲は完成だ」と話していたことだ。
 構造的にはけっして4×4ビートではないが、エレクトロニック・ダンス・ミュージックのダンスの機能性に忠実すぎるほどで、それがかえってアヴァンギャルドな作風を作り出している。女声ヴォーカルと男声MC、ドラムマシンとサイン波、一瞬の静寂。テクノ、グライム、ジャングル、Basic Rhythm はどの呼び名にもハマりきらない、モダンで荒いダンス・ミュージックを鳴らし続ける。

(*) Simon Reynolds による、UKの90年代の音楽に関する理論では、「UKハードコア連続体」の言葉で説明される。
The Wire 300: Simon Reynolds on the Hardcore Continuum: Introduction

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