「CE」と一致するもの

GOLDIE x DEGO - ele-king

 ゴールディとディーゴと言えば、泣く子も黙るドラムンベース界の2大巨匠。シカゴ・ハウスで言えば、マーシャル・ジェファーソンとラリー・ハード、NYハウスで言えばフランキー・ナックルズとフランソワ・ケヴォーキアン、デトロイト・テクノで言えばホアン・アトキンスとデリック・メイが一緒に来るようなもの。あまりにでっっっっっかいブッキングだ。とくにディーゴはいま何を回すのだろう? すっっっっっっごく興味あるんですけど......。では、9月21日、代官山ユニット。待ってるぜ。


DBS presents
"GOLDIE x DEGO (2000Black/4hero)"
W Birthday bash!
2013.09.21 (SAT) @ UNIT

feat.
GOLDIE (Metalheadz)

with:
DX
DJ MIYU
DJ ICHI a.k.a DIGITAL ONE

vj/laser:
SO IN THE HOUSE

Painting : The Spilt Ink.

saloon:
DEGO (2000Black/4hero)

Yoshihiro Okino (Kyoto Jazz Massive)
Yukari BB (Juno Records)
Toshimitsu "Tiger" Takagi
OKA (DESTINATION)
SAYURI (DESTINATION)
ZuKaRoHi (ブロークンビーツ酒場)
Shimoda

open/start 23:30

adv.¥3,300 door ¥3,800

info. 03.5459.8630 UNIT

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Ticket outlets:NOW ON SALE!
PIA (0570-02-9999/P-code: 208-636)、 LAWSON (L-code: 70076)、
e+ (UNIT携帯サイトから購入できます)
clubberia https://www.clubberia.com/store/

渋谷/disk union CLUB MUSIC SHOP (3476-2627)、TECHNIQUE(5458-4143)、GANBAN(3477-5701)
代官山/UNIT (5459-8630)、Bonjour Records (5458-6020)
原宿/GLOCAL RECORDS (090-3807-2073)
下北沢/DISC SHOP ZERO (5432-6129)、JET SET TOKYO (5452-2262)、
disk union CLUB MUSIC SHOP (5738-2971)
新宿/disk union CLUB MUSIC SHOP (5919-2422)、Dub Store Record Mart (3364-5251)
吉祥寺/Jar-Beat Record (0422-42-4877)、disk union (0422-20-8062)
町田/disk union (042-720-7240)
千葉/disk union (043-224-6372)

★90年代初頭ロンドンのアンダーグラウンドから勃発したUKブレイクビーツ革命はジャングル/ドラム&ベースから今日のベースミュージックの潮流を生んだ。そんなシーンのパイオニアはゴールディー、そして4ヒーロー/ディーゴに他ならない。20数年前、活動を共にして以来、それぞれの音楽を追求して行ったゴールディーとディーゴが9/21(土) 代官山UNIT&SALOONで再会する。GOLDIE x DEGOのW Birthday bash!!!! 奇跡の一夜!伝説を見逃すな!

GOLDIE (aka RUFIGE KRU, Metalheadz, UK)
"KING OF DRUM & BASS"、ゴールディー。80年代にUK屈指のグラフィティ・アーティストとして名を馳せ、92年に4ヒーローのReinforcedからRUFIGE KRU名義でリリースを開始、ダークコアと呼ばれたハードコア・ブレイクビーツの新潮流を築く。94年にはレーベル、Metalheadzを始動。自身は95年にFFRRから1st.アルバム『TIMELESS』を発表、ドラム&ベースの金字塔となる。98年の『SATURNZ RETURN』はKRSワン、ノエル・ギャラガーらをゲストに迎え、ヒップホップ、ロックとのクロスオーヴァーを示す。その後はレーベル運営、DJ活動、俳優業に多忙を極めるが07年、RUFIGE KRU名義で『MALICE IN WONDERLAND』をMetalheadzから発表、08年に自伝的映画のサウンドトラックとなるアルバム『SINE TEMPUS』を配信で発表。09年にはRUFIGE KRU名義の『MEMOIRS OF AN AFTERLIFE』をリリース、またアートの分野でも個展を開催する等、英国が生んだ現代希有のアーティストとして精力的な活動を続けている。12年、Metalheadzの通算100リリースに渾身のシングル"Freedom"を発表。13年3月には新曲"Single Petal Of A Rose"を含む初のコンピレーション『THE ALCHEMIST: THE BEST OF 1992-2012』がCD3枚組でリリースされ、まさにアルケミストなゴールディーの不朽の音楽性を再認識させる。
https://www.goldie.co.uk/
https://www.metalheadz.co.uk/
https://www.facebook.com/Goldie
https://twitter.com/MRGOLDIE

DEGO (2000Black/4hero, UK)
 ロンドンに生まれたDEGOはサウンドシステムや海賊放送でのDJ活動を経て90年にReinforced Recordsの設立に参加、4HEROの一員として実験的なハードコア/ブレイクビーツ・トラックのリリースを開始。やがて4HEROはDEGOとMARC MACの双頭ユニットとなり、タイムストレッチング等、画期的な手法を編み出し、ドラム&ベースのパイオニアとなる。傑作『PARALLEL UNIVERSE』(94年)、『TWO PAGES』(98年)以降、4HEROはD&Bのフォーマットを捨て、『CREATING PATTERNS』(01年)、『PLAY WITH THE CHANGES』(07年)で豊潤なクロスオーヴァーサウンドを打ち出す。DEGOはTEK9名義でダウンテンポを追求する等、オープンマインドかつ実験的な制作活動は多岐に及び、98年に自己のレーベル、2000Blackを始動し、革新的な音楽共同体としてのネットワークを拡張、ブロークンビーツ/ニュージャズの潮流を生む。KAIDI TATHAMらBUGZ IN THE ATTIC周辺と密に交流し、dkd、SILHOUETTE BROWN、2000BLACK名義のアルバムを制作。11年には満を持してDEGO名義の初アルバム『A WHA' HIM DEH PON?』を発表、ジャズ、ファンク、ソウルetcへの深い愛情を反映した傑作となる。その後も精力的な活動を続け、12年に『TATHAM,MENSAH,LORD & RANKS』を発表している。
https://www.2000black.com/
https://mrgoodgood.com/
https://www.facebook.com/2000blackrecords
https://twitter.com/2000black_dego

〈UNIT〉
Za HOUSE BLD. 1-34-17 EBISU-NISHI, SHIBUYA-KU, TOKYO
tel.03-5459-8630
www.unit-tokyo.com

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〈GOLDIE JAPAN TOUR 2013〉
9/20(金) 高知 X-pt. GOLDIExDEGO (問)088-885-2626
9/21(土) 東京 UNIT GOLDIExDEGO (問)03-5459-8630
9/22(日) 広島 cafe Jamaica (問)082-240-0505
9/23(月) 札幌 DUCE (問)011-596-8386

〈DEGO JAPAN TOUR 2013〉
9/20(金) 高知 X-pt. GOLDIExDEGO(問)088-885-2626
9/21(土) 東京 UNIT GOLDIExDEGO(問)03-5459-8630
9/22(日) 大阪CIRCUS ---(問)06-6241-3822


MARIA - ele-king

 三田格は『街のものがたり』を読んで真っ先に聴きたくなったのがマリアだというが、その気持ちは理解できる。何を隠そう、橋元と僕もくだんの本を編集しているとき、マリアの章のゲラを読んで涙腺が緩くなったものだ。
 シミラボのライヴで見る彼女はたいてい道化ている。売れっ子ライターの二木信的に表現するならファンキーというのか、彼女はOMSBからのいじりさえも自分を笑う成分に利用する。マリアは、反抗的だがご機嫌なシミラボのステージの華であり、最高の道化師でもある。
 ところが、『街のものがたり』で語られる彼女のエピソードは、軽く笑い流せやしない重たさがある。これはOMSBにも言えることで、敷居が低く、そしてファンキーなシミラボのライヴの背後には、がちにハードなものが秘められている。『街のものがたり』を読んだ多くの読者がマリアに反応するのは、「ええ、こういう人だったんだ」という、ある種の驚きを覚えるからだろう......などと言ったら失礼だろうか、「普通って何? 常識って何?」「そんなもんガソリンぶっかけ火を付けちまえ」と繰り返したシミラボは、ハイブリッドであるがゆえの疎外者の集まりかもしれないが、マイノリティとしての自分たちの人生を売りのタタキにはしていないのだ。

 何にせよ、本作『Detox』はマリアの最初のソロ・アルバムだ。素晴らしい。それ自体に意味がある。〈BLACK SMOKER〉から出た『LA NINA』でも、日本のジュークのコンピレーション『160OR80』でも、彼女は圧倒的な存在感を見せている。日本のヒップホップの新しいミューズへのリスペクトの表れだろう、『Detox』には多くのビートメイカーやラッパーが参加している。シミラボのOMSB(WAH NAH MICHEAL)やUSOWA、LowPassのGIVVN、C.O.S.A.、Earth No Mad、MUJO情、DIRTY-D、Cherry Brown、TAKUMA THE GREAT、DIRTY-DやISSUE、JUGG等々。
 米軍基地は保守派にとってはある種の必要悪、リベラル派にとってはとにかくけしからんものとして、あり続けている。軍人と日本人との間に生まれた子供の居場所は彼らの対立のなかにはなかったが、ヒップホップにはあった。『Detox』から聞こえる希望は、もちろんすべてとは言わないけれど良くも悪くもこと地方では街のちんぴら予備軍の音楽として広まったヒップホップが、あまりにも純粋なモラルを説いていることにある。それはニーナ・シモンから忌野清志郎にいたるまでの、過去の素晴らしいポップスが表してきた地面から見える愛(性愛)に関係している。

 『Detox』には、マリアがいま思っていることすべてが詰め込まれているようだ。男の視線を釘付けにするPVの"Helpless Hoe"では女の狡猾さを攻撃、ねっちこくもグルーヴィーな"Movement"では人びとへ蜂起をうながし、"Depress"では彼女が経験した人種差別を語る。彼女の女性性も表現されている。"Sand Castle"や"Your Place"などいくつかの曲ではその魅力的な声を聞かせる。ナイトライフがあり、国家への不信感、友情や恋心が繰り広げられる。
 僕はマリアのような女性を何人か知っている。女であることを隠さない女、女であることを無理に抑えつけない女は、アメリカからのR&Bの波とともに日本にも定着しているわけだが、『Detox』はジェシー・ウェアやアデルなんかよりもエイミー・ワインハウスに近い。
 しかし、性はすべてを支配しない。クローザー・トラックの"Bon Voyage"は、本能的でありながらも理性的でもあろうとするマリアの内的世界の、見事な叙情詩として、アルバムの核心をまとめ上げる。「大波小波へのへのもへじがあたしのダーリン」「出会いと別れ繰り返すだけ/でもあたしはできない平和ボケ/てめぇの悩みなんてほざけクソくらえ」「わかってもいてもわからないふり/バカ演じてんのがぴったり/ってよりぶっちゃけすげー楽」......(略)
 マリアの純情なソウルこそ、たったいま聴いたほうがいい。愛に向き合ったこのアルバムに僕はがつんと食らった。こういう表現を謙虚な彼女は嫌がるだろうけれど、敢えて言おう。彼女の言っていることはまったく正しい。「この国のアビレージに踊らされるな/君のステップを踏んで行けば/世界はゆれる/地球はまわる」"Never To Late"

Prrrr... hello!! hello!?... - ele-king

 世界レベルで語られているTOKYOストリート・アイコンSk8ightTingを中心にT.Feltwell、Y.Hishiyamaらで奏でるアパレル・ブランド〈C.E〉と、セレクト・ショップの代表格のひとつ〈ユナイテッドアローズ〉が展開する人気ライン〈BEAUTY&YOUTH〉がオーガナイズするフリー・エントランスなパーティが大阪・心斎橋のONZIEMEにて8/30(金)開催される。

 原宿の格好いいレコ屋さんBIG LOVEからアルバムもリリースし、ele-kingにも何度も登場いただいているSapphire Slowsや、〈C.E〉からはスケシンさんトビーさんがDJとして参加(『ele-king vol.10』の特集を万が一読まれていない方はぜひ読んでファンタジー感アップして出かけましょう!!)。そしてグラフィック・デザイナーとしても広く認知される石黒慶太こと1-DRINKさんに、先日の〈TOTAL FREEDOM〉来日公演でもVJをかましていたBECONクルー(個人的に熱視線ちう)と、TOKYOストリート~ベースメントに乱反射するミラーボールの光が心斎橋に降り注ぐこと必至! 一方で地元大阪からはMobbinHoodのオーガナイズやノイズ・ビート・ダウン・バンドshe luv itにも参加するCE$がDJとして参加する。その存在感からてっきり首都圏にて活動していると思われても不思議ではないCE$とのシンクロニシティを、われわれは必ずや目撃することができるだろう。8月に終わりを告げる最終金曜日、大阪心斎橋。エントランス・フリーでもあるこのパーティはExpress Yourself、21st的に記すとExtreme Yourself、なのだ。


■DIAL: HELP!

LIVE:
Sapphire Slows (100% SILK/Not Not Fun Records/BIG LOVE)

DJ:
Sk8ightTing (C.E)
Toby Feltwell (C.E)
CE$ (she luv it/MobbinHood)
1-DRINK
POOTEE (BACON)

VJ:
BACON

DATE:
2013/08/30/FRI/8:00 PM~

ENTRANCE:
FREE (1 drink purchase required)

PLACE:
ONZIEME
Mido-suji Bldg. 11F 1-4-5 Nishishinsaibashi Chuo-Ku Osaka 542-0086
☎06-6243-0089
https://www.onzi-eme.com/




John Frusciante - ele-king

"はみ出る"ための試行錯誤 文:小野田雄

 ジョン・フルシアンテは、そのキャリアを通じて、「独自の音」を追求し続けてきたアーティストだ。レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(以下RHCP)のギタリストとして、そして、ソロ・アーティストとして、はっきりとその「独自の音」を感知できるのは、ギター・サウンドだろう。使用するギターやアンプ、エフェクターの種類やそのプレイ・スタイル、ソングライティグなどの試行錯誤を通じて、一聴した万人に彼の音であることを認識させるサウンド・キャラクターを確立したという一点において、彼の目的はすでに達成されたといえる。

 また、一見すると混沌としているように感じられる作品も彼のなかではチャレンジングなテーマが設けられていて、一時離脱したRHCPに復帰を果たす1999年以降は、ロックの発想やアプローチから離れ、エレクトロニック・ミュージックの発想や制作スタイル、レコーディングにおけるエンジニアリングやプロダクションの知識・経験を自分のものにしようという試行錯誤が重ねられてゆく。たとえば、2004年から2005年にかけてリリースされた6枚の作品は、その直前に制作され、莫大な費用と時間が費やされた『シャドウズ・コライド・ウィズ・ピープル(Shadows Collide With People)』とは真逆のアプローチで、RHCPの活動がはじまるまでの6ヶ月間という短期間に、60年代、70年代のアナログ・レコーディングの技術を用いて6枚の作品を録音するというコンセプトで作られたものだ。それぞれの作品も、アコースティックな『カーテンズ(Curtains)』は60年代後期に作られた8トラック/1インチのテープ・レコーダー、『ザ・ウィル・トゥ・デス(The Will To Death)』と『インサイド・オブ・エンプティネス(Inside Of Emptiness)』は16トラック/2インチのテープ・レコーダーによる録音。また、フガジのイアン・マッケイによるプロデュース、〈ディスコード(Dischord)〉御用達であるインナー・イヤー・スタジオのエンジニア、ドン・ジエンタラの仕事を学ぶために『DC EP』を制作し、『ア・スフィア・イン・ザ・ハート・オブ・サイレンス(A Sphere In The Heart Of Silence)』は、後にジョンの後釜としてRHCPに加入するジョシュ・クリングホッファーとの共同作業で、シンセサイザーやアナログ機器を用いた実験を繰り広げたりと、作品ごとのテーマが設定されていたことは、アメリカの『TAPE OP』誌のインタヴュー記事において、本人と当該作のエンジニアであるライアン・ヒューイットの口から語られている。

 そうしたジョンのアナログ・レコーディング経験を総括した作品が、スタジオそのものをひとつの楽器として捉えて制作された2009年のアルバム『ジ・エンピリアン(The Empyrean)』だ。48トラックのアナログ・レコーダー2台を用いて録音したこの作品は、テープの切り貼りやシンセサイザーをはじめとするアナログ機材で音を加工しながら、現代的なエレクトロニック・ミュージックのサイケデリックな音響やサウンド・テクスチャーの発想を活かしたサイケデリック・ロックを高い完成度で結実させた傑作といえる一枚。そして、この作品でアナログ・レコーディングでの学習に区切りが付いたからこそ、その後の彼はセルフ・エンジニアリングによるデジタル・レコーディングへと劇的な転換を図ったのだろう。昨年リリースされたEP『レター・レファー(Letur-Lefr)』とアルバム『PBX・ファニキュラー・インタグリオ・ゾーン(PBX Funicular Intaglio Zone)』、そして、今回のEP『アウトサイズ(Outsides)』は彼がエレクトロニック・ミュージックやDTMの手法や発想を修得する過程で生み出された習作だ。

 エイフェックス・ツインやオウテカのプロセッシングからインスピレーションを得たり、アシッド・ハウスやドラムンベースの荒削りな部分を補うように耳を傾けてみたり、はたまた、ブレイクコアを代表するアーティストであるヴェネチアン・スネアズことアーロン・ファンクとのセッションを数百時間以上重ねたりすることで刺激された創作意欲は恐ろしい速さで彼にとっての未知なる領域を開拓している。サンプラーやドラムマシン、シーケンサーを複数台同時に走らせ、エレクトロニカ・アーティスト御用達のトラッカー・ソフト、Renoiseを駆使しながら、ロック・バンドの曲作りやレコーディングとは異なるエレクトロニック・ミュージックの発想や制作アプローチを無邪気に学ぶ彼は、しかも、既存の音楽フォーマットに当てはまる、あるいはリスナーを意識した整然とした作品を作るつもりは全くないようだ。というよりも、『レター・レファー』以降の作品から感じられる収まりの悪さは、むしろ、積極的にはみ出してゆくことで何かを得ようという彼の意志の現れと考えるべきだろう。

 本作『アウトサイズ』を幕開ける10分超の長尺曲"Same"にしても、形式的にはブレイクビーツとギターソロを組み合わせた楽曲であるが、彼が曲中で延々と弾きまくるギターはロックのクリシェや手癖から脱却した奏法を模索するべく運指の実験をしているように聞こえるし、リズム・トラックもギターに寄り添うように細かくパターンを変化させており、彼なりの意図があって、制作に相当な時間と労力をかけている。そして、2曲めの"ブレシアックBreathiac"と3曲めの"シェルフ(Shelf)"はともにオーケストラのサンプル・フレーズを用いた連作と思われる楽曲。ドラム・マシーンやイクレディブル・ボンゴ・バンド"アパッチ(Apache)"ほかのドラム・サンプル、アシッド・シークエンス、デルタ・ブルースを思わせるギターや歌の断片などをヒップホップでいうところのメガミックス形式で繋いでおり、彼の意識はサウンドスケープの移ろいに注がれているように思われる。そして、これら3曲ではプリセットを安易に用いるのではなく、モジュラー・シンセサイザーなどを通すことで丁寧に加工されていて、冒頭で述べた通り、この作品においても彼は一聴してジョン・フルシアンテのものであることがわかる独自のサウンド・キャラクターを追求していることは明かだ。

 ただ、問題なのは、筆者のように楽器演奏や機材に明るくないリスナーにとって、それぞれの楽曲で彼が設定したテーマや意図が把握しづらい点にある。さらにリスナーを意識して作品制作を行うこともなく、また、表立ってインタヴューに応えるつもりもない彼の現在のスタンスを考えると、「『レター・レファー』以降の作品は仰々しいオナニーである」という批判は致し方ないだろう。しかし、その一方で制作意図が掴めず、どうにもすっきりしない部分を想像し、補いながら楽しむことができれば、この作品には尽きない魅力があるだろうし、アナログ・レコーディングでの試行錯誤を経て、完成度の高い『ジ・エンピリアン』にたどり着いたように、この先、新たな高みが彼を待っているとしたら、『レター・レファー』以降の習作はその過程を読み解くヒントになるのではないだろうか。そんな推理を働かせつつ、ジョン・フルシアンテの音楽世界は依然としてミステリアスなままだ。


文:小野田雄

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静かな狂気、そしてブルース 文:天野龍太郎

 ジョン・フルシアンテが昨年リリースしたEP『レター・レファー』とそれに続くフル・アルバム『PBX・ファニキュラー・インタグリオ・ゾーン』は、アナログ・シンセの温かくも物悲しい響き、ドラム・マシンないしサンプリングによるせわしないブレイクビーツ、美しいコーラス・ワークで彩られたヴォーカル、そしてロック・ギターの過去と未来をいびつに接ぎ合わせたような変幻自在のギター・サウンドによって構成された異形の作品であった。
 ジョンの最新EP『アウトサイズ』のサウンドは、その延長線上にある。とはいえ、音楽のカタチはより抽象的になり、音と音との間には隙間が生まれてルーズな感覚が滑り込み、エクスペリメンタルな方法論はいちだんと深化している。なにより『アウトサイズ』にはジョンのヴォーカルがほとんどない。『PBX』において中心のひとつを占めていたヴォーカリゼーションはすっかり鳴りを潜め、最終曲"シェルフ"の最後の1分間になってやっと添え物のような歌声が聴けるほどだ。それゆえに、酩酊するわけでも逃避するわけでもなく、ただただ前を見据えるかのような静かな狂気がこのEPには凝集しているように思える。

 10分にも及ぶ"セイム"は、バタバタと落ち着かないドラム・パターン上で途切れることのないギター・ソロが演奏される楽曲で、まさにそういった平静さを保った狂気によって駆動しているかのような異様な緊張感を纏っている。『ジ・エンピリアン』(2009)の"イナフ・オブ・ミー"のソロを拡張したかのようなギター・プレイは、ただひたすらにずるずると引きずって蛇行するようなトーンの軌跡を聴き手に突きつけている。曲が進むにつれモジュレーションによる音の揺らぎが次第にキツくなっていき、ギター・サウンドの変調が頂点に達すると、永遠に続くかに思われた奇妙なギター・ソロはあっけなく幕を閉じる。
 オフィシャル・サイトに掲載されたジョン・フルシアンテ自身による説明によれば、"セイム"は「わたしのプレイを聴いてそれに反応しながらも、同時にわたしが応えられるような確実なアンカーを、通常なら存在する時間差なしに提供してくれる」理想のドラマーによる演奏とギターとの相互作用によるインプロヴィゼーションである。現実的には不可能なこの演奏を実現するため、リピートする2小節のビートに対してギターを演奏したのち、ギター・ソロに対応するようにビートをチョップした、と彼は書いている。それはつまり、『PBX』において掲げた「マシンの知能と人間の知能が刺激し合って、その相互作用によって生まれる音楽」へのさらなる漸近を目指す実験のひとつなのだろう。
 そうなるとこの『アウトサイズ』という作品がなぜ「歌っていない」のか、ひとつ仮説が立てられる。つまり、あまりにも人間的な歌というものを禁欲的なまでに排除することによって、マシンと人間とをより近くへと引き合わせ、その境界を曖昧化しようと試みているのではないのだろうか。

 2曲目の"ブレシアック"は3分にも満たない小曲で、サンプリングとプログラミングによるビートが継ぎ接ぎされた本作中最もアブストラクトな曲だ。次の"シェルフ"はよりファンキーではあるが同様にせわしなくビート・パターンが変化し、両曲ともにフリー・ジャズのドラムを素材としたビートが多く聴こえてくる。『PBX』における大きなトピックだったドラムン・ベースの導入は、この"ブレシアック"や"シェルフ"、あるいは『PBX』収録の"サム(Sam)"のフリー・ジャズ風のビートと突きあわせて聴くとそれほど唐突には聴こえない。おそらくジョンのなかではフリー・ジャズのビートとドラムン・ベースは一本の線で繋がっているのだろう。その間隙を埋めるのが、ファンクであり、アシッド・ハウスであり、ヒップホップのビートなのである。

 しかしながら『アウトサイズ』を一聴して直感したのは、これはジョンにとってのブルースである、ということだった。それはやはり"セイム"の長大なギター・ソロに依るところが大きい。歌はなくとも......やはりギターが泣いているように聴こえるのだ。それは"シェルフ"の中間部のソロも同様である。キリキリとした鋭利なトーンではあるが、そこにはブルージーな哀感が潜んでいる(「驚いたことにブルース・ギターがうまくハマったんだ」と彼は認めている)。
 ジョン・フルシアンテ自身が「プログレッシヴ・シンセ・ポップ」と呼ぼうが、「現代音楽のわたしのヴァージョン」と説明しようが、この『アウトサイズ』というEPは、いびつな形ではあるがブルースというひとつの軸で貫かれている。そう思えてならない。


文:天野龍太郎


SEIHOU
Abstraktsex

DAY TRIPPER

Interview Amazon

 勢いが止まらない! そして夏休みは終らない! 先月インタヴューにてele-kingにも登場してもらったSeihoのセカンド・アルバム、『ABSTRAKTSEX』リリース・パーティーがすごいぞ。ゲストにはUltrademonが参加! Seapunkがモニターを飛び出す! 迎えうつゲスト勢も、tomadからAvec Avecら盟友がズラリと一同に会した豪華な布陣。いま彼らのまわりに何が起こっているのか、目撃するチャンスは今日&明日。今年最高の「陸の海」へと、さあ、繰り出そう!


いよいよ今週! トロピカルなモチーフでファッションのトレンドにもなった10年代のネット/ユース・カルチャーを象徴する #Seapunk のオリジネーター Ultrademonが遂に日本へ初上陸!東京公演では新世代ビートメーカーの旗手Seihoのセカンド・アルバム『ABSTRAKTSEX』のリリパにゲスト出演!!

【Ultrademon Japan Tour 2013】

■8.16 (FRI) @ Circus Osaka with idlemoments
OPEN/START 18:00
ADV 1,500 yen / Door 2,000 yen (+1drink)

LINE UP:
Ultrademon
gigandect
Avec Avec
Terror Fingers (okadada+keita kawakami)
SEKITOVA
eadonmm
doopiio
kibayasi
Alice
?
VJ:
Tatsuya Fujimoto

FOOD:
カレー屋台村山ねこ

more info: https://idlemoments-jp.com

■8.17 (SAT) @ UNIT with Seiho ABSTRAKTSEX Release Party
OPEN/START 23:00 | ADV 3,000yen / DOOR 3,500yen

LINE UP:
[UNIT]
Seiho
Ultrademon
LUVRAW & BTB + Mr.MELODY
RLP
Taquwami
terror fingers (okadada & Keita Kawakami)
tomad
eadonmm

VJ:
ネオカンサイ
Kazuya Ito as toi whakairo

[SALOON]
Licaxxx
Redcompass
Mismi
Hercelot
FRUITY
andrew/Eiji Ando

more info: https://www.unit-tokyo.com


FUSHIMING 1st 12"EP "HEAVY MOON EP"が、HOLE AND HOLLANDから7月24日に発売されます。
ALTZ氏、KZA氏、INNER SCIENCE氏、SANDNORM氏がすでにプレイしています。コメントもALTZ氏、高木壮太氏、KZA氏、箭内健一氏から頂いてますので下記ホーランドのWEBにてCHECKしてみて下さい。

https://www.hole-and-holland.com
https://soundcloud.com/hole-and-holland
https://www.jetsetrecords.net/FUSHIMING-HEAVY-MOON-EP/p/724004639262

最近頻度の高い12インチシングルを選びました。


1
Thompson Twins - In The Name Love 12"Dance Extension - Arista

2
Venus Dodson - Where Are We Headed - WB/RFC

3
Sebastien Tellier - Broadway - Lucky Number Music

4
Azymuth - Ta Nessa Ainda Bicho_(Zed Bias 4×4 Remix) - Far Out

5
Blackjoy - Moustache - Yellow

6
Popnoname - Surrounded By Weather Remixes B1 - Italic

7
Torch Song - Prepare To Energize12" - I.R.S

8
Trussel - Gone For The Weekend - Elektra

9
Fernando - Endless Disco - Redux

10
Rharaohs - Island Time 12" - Spinning Wheel

MAMAZU (HOLE AND HOLLAND) - ele-king

ANDROMEDA / DELTA THREE / SUPER X
BLACK SHEEPのCOGEEとCosmic Orgasm Zeal Unit『COZU』や NU PARTY『DELTA THREE』も始動しました。次のSUPER XではFUSHIMINGのHEAVY MOON EPと関西御山発CampingPartyTribe ChillMountainによるChillMountain Classics の W RELEASE PARTYでお届けします!MIXCD"BREATH"も是非チェックしてみてください。
https://soundcloud.com/mamazu
https://mamazu.tumblr.com/
https://twitter.com/_Mamazu_
https://www.hole-and-holland.com/

DJ SCHEDULE
7/29 ふぞろいのbeatたち @ 恵比寿BATICA
8/07 TRAVESSIA @ 神宮前BONOBO
8/10 FRUE -Space is the Place- @ 代官山UNIT
8/16 SUPER X @ 渋谷SECO
8/17 BEACH WHISTLE @ 三浦
8/24 THIRD CULTURE @ 静岡EIGHT&TEN
8/31 11th ANNIVERSARY @ 中野HEAVYSICK ZERO
9/7~8 PARAMOUNT @ 山梨さがさわキャンプ場
9/21~23 CHILL MOUNTAIN @ 大阪荒滝キャンプ場


1
UNKNOWN - BENGA BENGA - PORRIDGE BULLET

2
Sir Victor Uwaifo - Guitar-Boy Superstar - Soundway

3
COTTAM - Ire Works - SOUND OF SPEED

4
Ata Kak - Daa Nyinaa - AFRCAN SHAKEDOWN

5
FUSHIMING - HEAVY MOON EP - HOLE AND HOLLAND

6
DELTA THREE - δδδ - COREHEAD

7
HOUSEMEISTER - CHEERLEADERS - allyoucanbeat

8
The Glitz - Woven - Voltage Musique

9
Stephan Bodzin - Bremen-Ost - Herzblut

10
Collective Machine - El Amor - Moan

マキ・ザ・マジック追悼文 - ele-king

 僕はマキ・ザ・マジックの男臭さが大好きだった。あの男臭さをダンディズムや男の美学と言い換えてもいいかもしれない。いずれにせよ、あの男臭さは古き良き日本男児のそれだったけれど、けっして排他的で窮屈なものではなかった。マッチョだったけど、他人の意見や生き方を力任せにねじ伏せて、自分の価値観をごり押しするような狭量で退屈なものではなかった。

 そして、もちろんマキ・ザ・マジックのその態度は、女性のファンやリスナーを遠ざけるものでもなかった。というよりも、「男の美学とか言っちゃってさ~、うふふふふ♪」というような女性のいけずな視線も意識していたように思う。その上で、「でも、やってやるんだぜ! オラ!」という清々しい覚悟があった。実際に僕はマキ・ザ・マジックが大好きな女性をたくさん知っている。

 マキ・ザ・マジックには、オトナの男の自虐性と客観性とサディズムが絶妙に入り混じった年季みたいなものがあって、それを僕はとても魅力的に感じていた。彼の作るトラックには細かいことを吹き飛ばす開放感があったし、ラップには毒と笑いがあって、しかもドロドロの愛とびしょびしょのエロがあった。曲のなかでセンチメンタルなムードになっても、我慢しきれずにちゃぶ台をひっくり返してしまうような、昭和生まれの日本男児の照れと不器用さがあったように思う。どんなに下衆でアホで乱暴なことをラップしていても愛嬌があって、キュートで、キモカワ系の愛くるしさがあった。僕は、相方CQとのラップの掛け合いを聴くと、ゴーストフェイス・キラーやレイクウォンを愛するアフロ・アメリカンの気持ちが少しわかるような気がした。


キエるマキュウ
Hakoniwa

第三ノ忍者 / Pヴァイン

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 告白すれば、キエるマキュウが昨年発表した、じつに9年ぶりとなる傑作『Hakoniwa』で僕はマキ・ザ・マジックのファンになった。ヘッズとしては失格かもしれない。もちろん、過去の作品も聴いていた。けれども、日本のヒップホップ・シーンで長いキャリアを誇る、この先達の偉大さを改めて思い知らされたのは、『Hakoniwa』の素晴らしさからだったのだ。でもきっと、そういう音楽ファンも多かったのではないだろうか。キエるマキュウは、『Hakoniwa』をリリースした後、ライヴ・ハウスでのライヴが増えていた。

 僕はここで自分なりにマキ・ザ・マジックの遺したものについて語りたい。伝えたいと思う。
 マキ・ザ・マジックのトラック・メイキングはサンプリングにはじまり、サンプリングに終わるものだった。『Hakoniwa』の9割のトラックは、彼が作っていた。ソウル・ミュージックやダンス・クラシック、オールドスクール・ヒップホップの大胆なサンプリングは、けっしてノスタルジーに甘んじるようなものではなかったし、流行ってはいるが魂のない音楽を「コノヤロー!」と蹴散らす威勢のいい反時代的態度があった。そう、僕がマキ・ザ・マジックを初めて、いまは無き恵比寿の〈みるく〉で観たとき、容赦なく当時ヒット・チャートを賑わせていたラッパーをディスり、MSCを褒め称え、「シーンを面白くしようぜ!」と缶ビール片手に演説していた。2006年のことだ。去年ライヴで観たときもよく喋り、大きくてごつい体をくねくねと捩じらせながら意味不明の身体パフォーマンスをくり広げていた。どちらも、会場は爆笑だった。

 僕より若い世代になると知らない人もいるかもしれないが、マイクロフォン・ペイジャーの日本語ラップ・クラシック"病む街"のトラックの作者はマキ・ザ・マジックで、96年にはマキ&タイキとして『ON THE1+2』という4曲入りのEPをリリースしている。MIXCDもたくさん発表していた。DJ/トラックメイカーとしてキャリアをスタートさせた彼がラップをするようになるのは、キエるマキュウが2000年に発表したデビュー・シングル『NANJAI』からだ。その事実は、親しい人のあいだでは衝撃だったと、ライムスターの宇多丸氏のラジオで知った。あの世代でいち早くMSCを評価し、トラックを提供したのもマキ・ザ・マジックだった。そして、ライムスターの『ダーティーサイエンス』ではキエるマキュウのイリシット・ツボイがプロデューサーとして大々的にフィーチャーされ、マキ・ザ・マジックも1曲提供している。あの作品にラッパーとして唯一参加しているのが、キエるマキュウのラッパーのふたりだった。

 定番の曲を参照しながら、マニア心をくすぐる仕掛けをいくつも用意するのもマキ・ザ・マジックの技だった。少なくないレア盤を贅沢に使っていたに違いない。イリシット・ツボイのツイートをあるとき見て、『Hakoniwa』のサンプリングはすべてがオリジナルの7インチからであることを知った。それはもちろん偏屈な拘りなんかではなくて、これぞフェティシズムの凄み! というもので、『Hakoniwa』の叩きつけるようなビートとノイズを聴けば、そうでなければならない理由がわかるはずだ。
 そしてそこにマキ・ザ・マジックは、三島由紀夫の『豊饒の海』、夢野久作の『ドグラ・マグラ』、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』といった文学から、SF小説やビートニクの詩、エミール・クストリッツァの映画からインスパイアされたラップをぶち込んだ。

 マキ・ザ・マジックはブログやツイッターでよく政治的な発言もしていたが、けっして政治思想を音楽に反映させなかった。マキ・ザ・マジックがクラスやザ・クラッシュの熱狂的ファンだったことはよく知られている。パンクの人でもあった。が、政治思想的には生粋の保守だったのではないかと思う。それを矛盾という人もいるかもしれない。でもね、そういうことを吹き飛ばす凄まじいエネルギーがあったんだよ。そのエネルギーが何か、僕にはまだはっきりと説明できないのだけれど、マキ・ザ・マジックの音楽を聴けばわかるはずだ。

 じつは僕はご本人と面識はなかった。でも、僕はきっとこの人といつか酒を飲みながら、音楽や政治や社会の話、しょうもないバカ話をくり広げてガハハハッと笑うときが来るのではないかと、僭越ながら勝手に信じていた。
 とにかく僕がここで言いたいのは、マキ・ザ・マジックの存在を心強く感じていたということだ。そして、「なんで、こういう人が早死にするんだよ」という残念な気持ちでいっぱいだということだ。7月14日に亡くなられたとき、まだ46歳だったことを知った。若すぎますよ。マキさんを知る方々の声を聞くと、湿っぽいのが嫌いな方だったのだろうと思う。
 しこたま酒を飲んだ朝方、"Somebody Got Murdered"を聴きながら、中野の町を歩いた。涙と笑いが止まらなかった。マキ・ザ・マジックは偉大だ。

乾杯 これが最後の杯 生まれてきたのが 最初の運の尽き
女神にKiss ケツにKiss どっちにしても墓場で笑う
今も昔も変わらない人生 清清するさ この世から Fade Away
息が止まる程飲む今日 天国へいくのさ リービング・トウキョウ "Somebody Got Murdered"

Savages - ele-king

 ライヴの翌日の取材で『AMBIENT defintive』を差し上げたらとんでもなく喜ばれた。とくにヴォーカルのジェニーさん。彼女は本を見ると、「これは私のよ!」と本気で奪い取る。「ドゥ・ユー・ライク・アンビエント?」「オブコース!!」、それからミュジーク・コンクレートやピエール・アンリについて語りはじめる。ページをめくりながら「これ国別? ああ、年代順になっているのね」とか何とか言いながら、デジカメで表紙の写真を写して誰かにメール。サヴェージズは、形(スタイル)だけのロックンロール・バンドではないし、その音楽はメッセージのための伴奏でもない。

 ライヴでは、ジェニーさんのシンプルな言葉はバンドの音のひとつの要素となっていることがよくわかる。くどくど言葉を並べないが、意味を与え、音の構成要素としても機能する。『メタル・ボックス』時代のジョン・ライドンと似ている。コードチェンジのないところも。
 コードチェンジがないことは、無闇やたらに高揚しない、泣き叫ばない、感情を露わにしない、という態度を表している。白けている状態の前向きな解釈で、サヴェージズにもそれがある。ドラマーはシンバルはほとんど叩かない。バスドラとハイハット、スネアで、リズムはミニマルに刻まれる。ジェニーさんの髪型のように削ぎ落とされている。エイスさんのベースがしっかり噛み合っているので身体が動く。
 昔、女性4人組のバンドが出たら、「~ガールズ」とか「ガールズ~」とか、なにかと女性性がタタキ文句に使われたものだが、サヴェージズにはもうその手のエクスキューズは必要ない。むしろ鬱陶しいかもしれない。カメラマンの小原は、今年見たライヴでもっとも良かったと上機嫌だった。それは演っているのが女性だからではなく、サヴェージズだからだ。僕も本当に格好いいと思う。(野田努)

photos : Yasuhiro Ohara

 というわけで、時間は再びライヴの翌日へ。菊地祐樹と一緒にほんの数十分だけど、取材した。以下のやり取りはジェニーさんがアンビエントについて熱くと話した続きである。


『サイレンス・ユアセルフ』を聴かせていただいて、エネルギッシュかつストイックなサウンドに興奮したのですが、それと同時に、抑えきれないフラストレーションに内在する力強さみたいなものをもの凄く感じました。実際、いまのシーンにおいて、あなたたちが一番憤りを感じることや、怒りを感じること、また、自分たちの敵だと思う対象ってなんですか?

ジェニー:「抑えきれないフラストレーションに内在する力強さ」......あなたの言葉好きだわ(笑)。フラストレーションっていうのはそれによって動かずにはいられなくなる衝動であり、感情のことよね。自分で行動を起こさざるを得ない感覚や、フラストレーションに推されて、そこから先がないぎりぎりのところまで突き詰めてるフィーリングが表れてる音楽が私たちも好きなの。
 私たちとBO NINGENがやってる、ワーズ・フォー・ザ・ブラインドっていうプロジェクト知ってる? 本当に彼らと私たちって姉妹や兄弟みたいな関係だと思うくらい似たようなところがあると思うの。いまはコラボレーションって言っても、1曲やってすぐに終わっちゃう関係がほとんどよね。それじゃあつまんないし、そこからなにかもっと違うことをやりたい、そしてその先を突き詰めたいっていうことで、彼らと一緒に考えてこのプロジェクトは始まったんだけれど、それはひとつの部屋にそれぞれのバンドが集まって演奏をするプロジェクトなんだけれど、40分の曲をお互いで一緒に書いて、ふたつのバンドがU字型に並んだ場所の真ん中にお客さんを入れて、バトルともいえるようなパフォーマンスを繰り広げるんだけど、ライヴを観てるお客さんも、そのあまりにもパワフルで直球な私たちの音楽にじっとしてられなくて、思わず身体の角度を変えてしまったり、あるいは音楽っていうものの考え方が変えられてしまったり、いろんな反応が聴いている側にも生まれてくるの。そのくらいの熱量を持って展開される音楽が私たちは好きなのよね。ごめんなさい、長くなってしまったわね(笑)。

どうぞ、続けてください。

ジェニー:質問に応えるわね。邪魔する人たちは皆敵ね。アーティストになりたかった理由や、音楽をはじめたかった理由っていうのはそもそもあるわけで、そこから私たちを違うところに反らそうとする邪魔者の存在すべてが敵だと言えるわ。理由は様々だけれど、ビジネスにかまけるあまりとかね。アーティストの核にあるものは本当の自分のなかの初期衝動であるべきなのに、そこから目を反らそうとする人たちがあまりにも多い気がするわ。それは個人であったり、組織であったりいろいろだけれど、本当にむかつく。自分を取り囲む環境っていうのは、自分から奪っていくんじゃなくって、自分の栄養になってくれるものであるべきだと私はそう思うの。だから、私は自分の内面っていうものをそのまま保っていける環境を大切にしたい。

原宿のアストロホールで行われた昨日のライヴ、お客さんも本当に踊っていたりノっいて、とてもエキサイティングだったんですが、アンコールをやらなかったのはなぜなんでしょうか? メッセージだったりしますか?

ジェニー:アンコールをやらなかったのはそこにいま述べたような敵がいたからよ(笑)。ジョークはこれくらいにして、それはどういう意味のメッセージかしら?

例えば、「ベストを尽くしてライヴをやったんだから、これ以上サーヴィスはしない」というか、予定調和への反抗みたいなものですかね。

エイス:それはもちろんあるわね。期待されてるから無理にやらなきゃいけないみたいなノリは嫌なの。それに実際、本編のライヴのなかで与えるものは与えたし、もうこれ以上いらないはずでしょ? っていう思いもあったの。

ジェニー:クリニックっていうリヴァプールのバンドは絶対にアンコールをやらないわよね。そういうやりかたが私も潔いと思うし、セット・リストを考えた時点でそれがひとつのジャーニーだし、ひとつの作品だから。クリニックの場合は事前にアナウンスが入るのよね。「今日は20分のセットを2回やります。もちろん途中で休憩はあります。ただし、それで終わりです」こんな具合にね。実際、本当にその通りに行われるのよ。まるでそれは演劇のようであり、舞台のような見せ方で、面白いなと思ったの。あとやっぱり、アンコールってサプライズであるべきだと私は思うのよね。だから、本当はやる予定だったけど、1曲やり忘れちゃったからアンコールをやるっていうんだったらありだと思うわ。

これだけいろんなジャンルがあり、選択があるなかで、どうしていまのようなバンド・サウンドに行き着いたんですか?

エイス:だからこそだと思うわ。いろんなジャンルがあって選択があるからこそ、こういったベーシックな、ギター、ドラム、ベース、ヴォーカルっていうフォーマットに立ち返って、そういうものが持つパワーをまた私たちは鳴らしたいの。

ジェニー:いろんな選択肢ね、よく言うけど、私はそれは幻想だと思うの。だって選択肢がたくさんあって、制約がないはずなのに、みんな同じような音を出しているわよね。その逆で、制約があるからこその自由みたいなものって絶対に私はあると思うし、特にアートの世界においては、制約のなかで工夫するところに表現の醍醐味があるでしょ? やり方はもちろんいろいろあるかもしれないけれど、自分がやろうとしてることにフォーカスするっていう意味では、いまの形が一番理想的だと思っているの。

「私はシンガーではなく詩人なんだという意識があって、歌うという行為に抵抗があった」というパティ・スミスが歌いはじめたときの話がありますが、あなたはどの程度自分がシンガーであることを自覚し、意識していましたか? 

ジェニー:すごく昔のことだから思い出せないけれど、小さい頃シャワーでよく歌っていたのはたしかね(笑)。8歳のときにジャズ・ピアノをはじめて、10年近く夢中になって練習したわ。10歳~13歳の頃はジャズ・スタンダードが多かったんだけれど、女性のピアノの先生に、レッスンの一環として歌を習うようになったの。当時は声量が本当になくて苦労したわ。で、チェット・ベイカーみたいだと呼ばれてね(笑)。
 その後、クラシック・オペラを習いはじめたときからわりと声量も付いてきて、きちんと歌えるようになったんだけれど、それを人前でやることへの経験不足をすごく感じたし、そういうことをやる自分が嘘っぽく感じてしまって、当時は歌うことに対してコンプレックスに似たものさえ抱いていたわね。その後、自然と演技のほうに興味が移ってしまったんだけれど、そのときジョニー・ホスタイルと出会って、私の人生は変わったの。そこから彼とジョニー&ジェニーのプロジェクトをはじめて、そこからいまのサヴェージズに繋がるのよね。
 ただ、サヴェージズをはじめた当初も、ステージに出ることが本当に苦手だったし、スタジオに入るごとにパニックを起こしてしまったり、そんなことがしょっちゅうあった。でも、もう大丈夫。私は成長したの。ここに至るまで長った。いまとなってはそう感じるわね。
 パティ・スミスはそもそも詩の朗読をやっていて、人前でも朗読のパフォーマンスをはじめて、それが演奏や曲に発展していったのよね。最近ギターのジェマとかと実験的にはじめたスポークン・ワーズをサヴェージズでも取り入れるようになって、所謂メロディなしで、言葉だけを使って自由さを楽しむプロジェクトをはじめたんだけどね。
 そもそもパティと私とではまったくプロセスが違うし、私自身、自分のことを詩人だとは思っていない。でもパティ・スミスはいつでも私にインスピレーションを与えてくれるし、新鮮みがあって、『ジャスト・キッズ』も素晴らしかったし本当に尊敬してるわ。ただ、サヴェージズっていうバンドにおいて、詩は間違いなく曲作りの念頭にないし、私たちはサウンドを重視しているの。繰り返すけれど、私自身も詩人ではない。私はシンガーなの。

ドリーミーなサウンドがシーンの主流にあるなかで、サヴェージのストイックなアテュテュードは際立っているように思いますが、いかがでしょう?

ジェニー:アイデアはそれぞれのメンバーで山ほど持っているから、それを無理せず自然に選び出していくっていう作業が私たちの曲作りなの。だからそうしたプロセスはある種引き算とも言えるわね。でもその作業って得てしていろんなところから邪魔(敵)が入るから、つい気をとらわれがちだけれど、曲の核心になるのは本当に必要なものだけだと思ってる。
 ロンドンにおいてはとくにそうなのだけれど、所謂トラディショナルなロックンロールが消えたとされるなかにあって、「そうじゃないでしょ?」っていう周囲に対する反発からこういう音を突き詰めてるっていう気持ちも少なからず私たちのなかにはあるし、必要最低限のシンプルなものだけで、立派にショーとして成り立つっていうのは本当にすごいことだと私は思うの。日本にもそれを体現しているBO NINGENっていうバンドがいるわね。私たちは無駄なものを削ぐことに躊躇はまったくしない。なぜなら、私たちがそもそもなにが言いたかったのかっていう、もとにある主張みたいなものが音で埋まって欲しくないから。
 そして、それがちゃんといろんな人に伝わって皆に理解してもらう、それを恥ずかしがってなにかで覆い隠すのは一切しない。それが私たちサヴェージズだから。

工藤キキのTHE EVE - ele-king

 285 KENTはサウスウィリアムズバーグにある中箱のウェアハウスで、がらんとしたダンスフロアとステージとチープなバーがあるだけのシンプルな箱だ。その285 KENTで月1ペースで開催している「Lit City Rave」は、Jamie Imanian-Friedmanこと J-Cushが主宰するJuke / Footworkのレーベル〈Lit City Trax〉がオーガナイズするパーティ。たぶん私が出入りをしているようなダウンタウンまたはブルックリンのパーティのなかでも極めてクレイジーで、この夜ばかりはステージの上も、DJの仲間たちの溜まり場になるステージ裏も、一応屋内喫煙が禁止されているNYで朝の5時までもうもうもと紫の煙が立ちこめている。
 基本的には、Chicago House直系のベース・ミュージック──Ghetto Houseから、Grime、Dub Step、UK Garageなどのビート中心で、特にJuke/FootworkをNYで逸早く取り上げたパーティだと思うし、例の'Teklife'という言葉もここではCrewの名前として日常的に、時に冗談めかしで使われている。

 DJ RashadやDJ Manny 、DJ SpinnそしてTraxmanはこのパーティのレジデントと言っていいほど「Lit City Rave」のためだけにChicagoからNYにやって来て、彼らのNYでの人気もここ数年の〈Lit City Trax〉の動きが決定づけたと言ってもいいんじゃないかな? さらに興味深いのがTRAXを経由したChicagoのミュージック・ヒストリーをマッピングするように、DJ DeeonなどのOGのDJ/プロデューサーから、Chicagoローカルの新人ラッパーのTinkやSASHA GO HARDが登場したり、ARPEBUことJukeのオリジネイターRP BOOのNY初DJ(!)などを仕掛けるなど、そのラインナップはかなりマニアックだ。
 本場ChicagoのようにMCがフロアーを煽るものの、Footworkersが激しくダンスバトルをしている......というような現場は実はNYでは遭遇したことがないかも。人気のパーティなので毎回混んでいるし、誰しも踊り狂っているけど、パーティにRAVEと名はついているものの俗にいう"RAVE"の快楽を共有するようなハッピーなものではない。はっきり言って毎回ハード。アンダーグラウンドで生み出された新しい狂気に満ちたビートを体感し、自らファックドアップしに行くといったとこだろう。振り落とされないようにスピーカーの横にかじりつきながら、踊るというよりもビートの粒を前のめりで浴びにいくような新感覚かつドープでリアルなセッティングで、本場Chicagoのパーティには行ったことがないけど毎回「果たしてここはNYなのか?」と思ってしまう。

Pphoto by / Wills Glasspiegel

 J-Cushは実はとてもとても若い。LONDONとNYで育った彼は、Juke/FootworkがGhetto Houseの進化系としてジャンル分けされる以前からDJ DeeonなどのChicago Houseには絶えず注意を払っていた。2009年頃からChicago Houseの変化の兆候をいち早く読み取り、一体Chicagoでは何が起きているのか? とリサーチをはじめた。それらの新しいChicagoのサウンドは彼にとってはアフリカン・ポリリズムスまたはアラビック・マカームのようにエキゾチックであり、UKのグライムのようにフューチャリスティックなサウンドに聴こえたそうだ。それからはJuke/Footworkを意識して聴くことになり、〈Ghettotechnicians〉周辺や〈Dance Mania〉のカタログを総ざらいした。
 その後NYでDJ Rashadと出会うことになり彼が生み出すビート、圧倒的かつ精密なまでにチョッピング、ミックスし続ける素晴らしくクレイジーなプレイに未だかつてない程の衝撃を受け、それに合わせて踊るQue [Red Legends, Wolf Pac] や Lite Bulb [Red Legends, Terra Squad]というFootworkersにもやられた彼は、Chicagoのシーンにのめり込むことになり〈Lit City Trax〉というレーベルを立ち上げるに至る。

 NYのパーティは割とノリと気分、ファッション・ワールドの社交の場になっているものも多く、「Lit City Rave」のようにビートにフォーカスし、かつ毎回趣向を凝らしたラインナップで続けているパーティは案外少ない。東京とブリティッシュの友人たちに多いギーク度、新旧マニアックに掘る気質がやはりJ-Cushにもあるし、そして彼は単なるプロモーターでは無い。ジャンルを越境できるしなやかなパーソナリティを持っているし、ストリートからの信頼もあつく、気鋭のビートメイカーたち、Kode9、Oneman、Visionist、Brenmar、Dubbel Dutch、Durban、Fade to Mindのkingdom、Mike Q、Nguzunguzu、もちろんTotal FreedomやKelelaなども早い段階から「Lit City Rave」に招聘している。

Photo by Erez Avis

 J-Cush自身もDJであり、常日頃から新しいビートを吸収しているだけあってスタイルはどんどん進化しエクスペリメンタルなGarageスタイルがまた素晴らしい。そのプレイは先日『THE FADER』や『Dis Magazine』のwebにMixが上がっているので是非チェックしてみて。
 さらにJ-CushとNguzunguzuとFatima Al Qadiriで構成された'Future Brown'というCrewでトラックを作りはじめていたり、今後の「Lit City Rave」ではUSのGrimeや、さらに地下で起きているアヴァンギャルドなダンスシーンを紹介していきたいと語っていた。
 そんなわけで、先週の「Lit City Rave」ではドキュメンターリー映画『Paris Is Burning』で知られたBallのダンス・パーティの若手DJとしても知られている〈Fade To Mind〉のMike Qがメインで登場。こっちのダンスシーンもプログレッシヴに進化を遂げているんだなと、ヴォーギング・ダンサーズのトリッピーな動きに釘付けになったのでした。

https://soundcloud.com/litcity

Lit City Traxからのリリース
https://www.beatport.com/release/teklife-vol-1-welcome-to-the-chi/919453
https://www.beatport.com/release/teklife-vol-2-what-you-need/982622

Download a Mix from Lit City Trax
https://www.thefader.com/2013/08/02/download-a-mix-from-lit-city-trax/

J-Cush XTC MIX
https://dismagazine.com/disco/48740/j-cush-xtc-mix/

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