「CE」と一致するもの

会いに行ける〈raster-noton〉。 - ele-king

 Olaf Benderとともにドイツのエレクトロニック・ミュージック・レーベル〈raster-noton〉の共同設立者として知られるFrank Bretschneiderの来日ツアーが行われる。東京公演は落合soupの6周年記念イベントとともなっており、スタッフ諸氏にも熱が入る。

 新宿区の落合を拠点として東京のDIYスペースの中でも異彩を放つsoupは、これまでに5周年記念としてMika Vainio(ex-Pan sonic)を迎える他、Mark Fell (SND)の単独ソロ公演やMark McGuire (Emeralds)のアンコール公演&DJ、日本初の100% Silkレーベル・ナイト、Dustin Wongの100分間ノンストップ・ソロ公演等々、「銭湯下のDIYスペース」という特殊な場所性を彩ってきた。配管工事や内装、音響設計、現場の進行やPAにいたるまですべてをDIYに行っているばかりか、スタッフ全員がノー・ギャランティ(売り上げはすべてサウンド・システムや店舗工事に回しているとのこと!)でイヴェントに携わるといった驚くべきアティテュードで運営されている。それぞれにラーメン屋を、電気技師を、保育士をと別々の仕事に従事しながら、音楽を紐帯として結びつく彼らは、みな90年代後半から2000年代の〈raster-noton〉などウルトラ・ミニマリズムに強く影響を受けてきたといい、今回の招聘にいたった背景がほの見えてくる。

 ツアーにはFrank Bretschneiderによるプロデュースのもと〈raster-noton〉初の女性アーティストとして注目を集めるkyokaが全公演に帯同。公演によってはフランク自身によるレクチャーなども開催予定とのことで見逃せない。

https://ochiaisoup.tumblr.com/post/..

 追加のDJに関しては、お客さんにライヴに集中していただきたいということで公表はしない方針のようである。

Frank Bretschneider & kyoka Japan Tour 2012

カールステン・ニコライ(aka. Noto/Alva Noto)らと共にベルリンを拠点に活動する、raster-notonの共同設立者、フランク・ブレットシュナイダーが来日ツアーを行います。
演奏家/作曲家/映像作家であり、レーベルraster-notonの運営と並行してエレクトロニック・ミュージックの過激な還元化と、サウンドとヴィジュアルとの相互作用から生じる美学の最前線を切り拓いてきた彼は、90年代後半のウルトラ・ミニマリズムやサウンドアートを強力に牽引、現在に至るまで絶大な影響力を誇っています。

■2012.10.10 (Wed) at Sapporo Provo
Open/Start 20:00/20:30

Frank Bretschneider
kyoka
sofheso
jealousguy

DJ: Mitayo

https://d.hatena.ne.jp/meddle/20121010

■2012.10.12 (Fri) "時間の音楽" at Kanazawa beta lounge
START 23:00

Frank Bretschneider
kyoka
Riow Arai
Kyosuke Fujita
Susumu Kakuda

https://susumukakuda.tumblr.com/post/31120576060

■2012.10.12 (Fri) Frank Bretschneider 特別レクチャー
"音と映像との相互アクション" at Kanazawa NEW ACCIDENT

20:00-21:00

*20名の入場制限があります。当日はお早めにご来場ください。
https://susumukakuda.tumblr.com/post/31120371870/frank

■2012.10.14 (Sun) "patchware on demand
-shrine.jp 15th anniversary party-" at Kyoto Metro

Open/Start 18:00

guest live :
Frank Bretschneider (Komet, raster-noton)
Christopher Willits (12k, Ghostly International, Sub Rosa)
kyoka (raster-noton)

shrine.jp live :
Toru Yamanaka
Marihiko Hara
dagshenma(higuchi eitaro) + Ikeguchi Takayoshi
genseiichi
HIRAMATSU TOSHIYUKI
plan+e
(大堀秀一[armchair reflection]&荻野真也&糸魚健一[PsysEx]+古舘健[ekran])

act :
tsukasa (post or dry?)
tatsuya (night cruising)

https://www.metro.ne.jp/schedule/2012/10/14/index.html

more lectures to be announced.


*ライヴ公演は10/10(水)札幌Provo、10/12(金)金沢beta lounge、10/13(土)落合soup、10/14(日)京都Metroとなります。

■Frank Bretschneider

プロフィールはこちらから

■Kyoka (onpa/raster-noton)

2012年にドイツのraster-notonより、レーベル初の女性ソロアーティストとなる作品『iSH』をリリース。これまでに坂本龍一等とのStop Rokkasho 企画、及び、chain music、Nobuko HoriとのユニットGroopies、Minutemen/The Stoogesのマイク・ワットとのプロジェクト、onpa)))))レーベルから3枚のソロアルバムなど、ヨーロッパを中心に活躍してきたKyoka。
ポップと実験要素がカオティックに融合された大胆かつ繊細なサウンドは、これまでも世界の多くの人を魅了してきた。
2012年4月にはSonar Sound Tokyoに出演、6月にはパリのセレクトショップcoletteのコンピレーションに楽曲「ybeybe (ybayba editon)」を提供。現在、フルアルバム制作中。

「どういう音楽を聴いてきたら、こういうものを作る女性になっちゃうんだろう?」─坂本龍一─

DJ Nobu - ele-king

 昨年から今年にかけてDJ NOBUには何度落ちた気分を救われたことだろう? 3月ASIAでのPARTY、Liquidroomでの7時間セット、そしてFREEDOMMUNEのときの名だたる世界中のアーティストの中でのPLAY。どれも私にとっては年間BEST PARTYに入ると言っても過言では無い感動をもらった。そんなDJ NOBUが新たに始動したレーベル〈Bitta〉と、彼の地元千葉で様々なPARTYを展開する「SOUND BAR mui」による共同オーガナイズPARTYが原宿神宮前の新スポット「garaxy」にて開催される。

 今回彼らが招聘するのはドイツのアンダーグラウンド・クラブ・ミュージック最重要レーベル〈Workshop〉だ。
 レーベルにスタンプのみをプリントしただけの謎めいたアートワークと、その優れた空間性を持つユニークかつ越境的なサウンドにより 世界中に熱狂的な信者を持つ、ドイツのアンダーグラウンド・ヴァイナル・レーベル。
 今回はレーベル・ショーケースということで同レーベルの看板アーティストであるKassem Mosse(カッセム・モッセ)によるLiveとレーベルを主催するLowtec(ロウテック)によるDJ、そしてDJ NOBU、GENKI NAGAKURAのDJというラインナップ。聞き覚えの無い方もいるかもしれないが、かつてMo' Waxのメイン・ヴィジュアル・ディレクターとして名を馳せ、いまはHonest Jon'sやスケートボード・ブランドのPalaceのアートワークを手掛ける英国の人気グラフィック・デザイナー、Will Bankhead(ウィル・バンクヘッド)のお気に入りのアーティストがKassem Mosseだ。またWillが運営する自主レーベル"Trilogy Tapes"から10年にKassem Mosseによる無題のカセットテープ作品が、また今年に入ってMix Mupとの共作LP"MM/KM"がリリースされており、その縁もあってかKassemのUKでの活動は純粋なテクノ/ハウス系というよりはダブステップ以降のボーダーレスな感覚を共有するパーティへの出演が多い。

 なお、前日は名古屋で良質なPARTYを発信し続けるClub MAGOでも同レーベルのショーケース・パーティが開催される。(五十嵐慎太郎)

workshop night

Featuring 
KASSEM MOSSE (WORKSHOP / MIKRODISKO / FXHE - LIVE) *EXCLUSIVE LIVE IN TOKYO
LOWTEC (WORKSHOP / NONPLUS / LAID - DJ)
DJ NOBU (FUTURE TERROR / BITTA - DJ)
GENKI NAGAKURA (STEELO - DJ)

2012.10.20 saturday night
at Galaxy

B1F 5-27-7 Jingu-mae, Shibuya-ku, Tokyo
open/start 22:00
adv 2,500yen  door 3,000yen

presented by Bitta & SOUND BAR mui

Ticket available at DISK UNION(SHIBUYA CLUB MUSIC SHOP, SHINJUKU CLUB MUSIC SHOP, SHIMOKITAZAWA CLUB MUSIC SHOP, CHIBA)、TECHNIQUE

*limited 200 people only 
*If you buy a ticket, you can enter with precedence
*You must be 20 and over with photo ID

*本公演は入場者200名限定での公演となります。
*開演時のご入場は前売り券をお持ちの方を優先させていただきます。
*20歳未満の方、写真付身分証明書をお持ちでない方のご入場はお断りさせて頂きます。

https://www.futureterror.net/news/dj_nobu/workshop_night.html 

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workshop night (Nagoya)

Featuring
Kassem Mosse (Workshop / Mikrodisko / FXHE (live))
Lowtec (Workshop / Nonplus+ / Laid - DJ & Live)
DJ Nobu (Future Terror / Bitta - DJ)
Se-1 (Black Cream - DJ)

Second Floor "旅路" @ Lounge Vio
DJs
Chee (Discosession/Organic Music)
Kaneda
DJ Avan (Pigeon Records)

2012.10.19 friday night
at CLUB MAGO

open/start 23:00
adv 2,500yen(1day) door: 3,000yen

presented by Gash & Black Cream
tour coodinated by Bitta

https://club-mago.co.jp/


 さらに、10/19(Fri)@名古屋MAGO、10/20(Sat)@ 神宮前Galaxyでのworkshopレーベルショーケースの開催を記念して、今回workshopが来日企画として特別に制作した日本限定発売の12インチ盤を各会場にて販売する事が決定!
 いまのところ詳細不明ですが内容はKassem MosseとLowtecの楽曲を収録したものとなる模様。
 プレス枚数は全世界で超限定50枚というプレミア必至の激レア盤です!

Chart JET SET 2012.10.09 - ele-king

Shop Chart


1

Light's - Tropical G Ep (Who Knows?extra) /
Crue-l Records主宰の瀧見憲司によるエディット専科、Who Knows?の別ラインが到着。担当するのは、2012年夏にリリースし、大ヒットしたミックスCdの特典7インチにLight's Editとして、エディット作品を提供してた沖縄在住の某Dj。

2

Yoshio Ootani - Jazz Abstractions Ep (Black Smoker) /
Gonno Remix収録! 2012年3月にリリースされた『Jazz Abstractions』からオリジナル・トラック、3曲とCd未収録の強力リミックスを加えた12インチ・シングルが到着。

3

Yo La Tengo - Stupid Things (Matador) /
ごぞんじUsインディの至宝Yo La Tebgoの約3年ぶりとなる新録曲!2013年発売予定のアルバムに先駆けて限定ヴァイナル・リリースです。オリジナルも名曲ですが、Eyeによるリミックスもヤバイことになってます。

4

Chrome Canyon - Elemental Themes (Stones Throw) /
Pbwがまた新たな才能をフックアップ! Apes & Androidsのキーボーディストとして活動するNyのMorgan Zによる別動プロジェクト=Chrome CanyonがStones Throwよりリリース。

5

Reggaelation Independance - Africa / Dubrica /
正式なリリースもないまま出演したフジロック2011で話題を呼んだバンドのファースト7インチEp。黒田大介氏も絶賛したという、日本人離れしたアフロ・ダブ・レゲエ・インスト!!

6

Lord Finesse & Dj Mike Smooth - Funky Technician Instrumentals (Slice Of Spice) /
Lord Finesseが唯一Dj Mike Smoothとのデュオとして発表した90年のデビュー作が、一連のLord Finesse7"シリーズで話題を席巻したSlice Of Spiceからリリース!

7

The Dubless - Jamkaret / Blackkite (Room Full Of Records) /
吉祥寺発、DextraxのRyo Of DextraxとAuto PilotのUznkによる不定期ユニット、The Dublessの初のアナログ作品。本作も重量盤(180g)にてお届けです。

8

Rune Lindbaek Ft.Kurt Maloo - Wonder (Drum Island) /
Cos/mes、Seahawkes、Raymang、Rune Lindraek & Oyvind Blikstad等のリミックス収録!ノルウェイ屈指のプロデューサーとしてもお馴染みのRune Lindbaekの12インチ。

9

Lauer - Mascat Ring Down (Beats In Space) /
Running BackやPermanent Vacation、Brontosaurus等からのリリースでも知られる気鋭ジャーマン・プロデューサーLauerによる先鋭的ディープ・ハウス作品!

10

Downtown Party Network - The Returning ft.James Yuill (Is It Balearic?) /
Downtown Party Networkが満を持してIs It Balearicより、Time And Space、Prins Thomasリミックスを収録した待望の12インチをドロップ!

David Byrne & St.Vincent - ele-king

 デヴィッド・バーンにはダーティ・プロジェクターズとのあいだにすばらしいコラボレーション曲がある。『ダーク・ワズ・ザ・ナイト』というコンピレーションの冒頭をかざる曲だが、このコンピ自体が2009年前後のブルックリンやUSのインディ・シーンの活況と成果を伝える名盤として記憶されるべき作品だ。チャリティ目的ではあったが、ボン・イヴェールからイヤーセイヤー、アントニー・ハガティ、デヴィッド・シーテック、ブックス、グリズリー・ベアファイスト......等々、ディスク2枚にわたり、すべて名を挙げ切らねばきまり悪く感じられるほどじつに筋の通ったディレクションがなされている。これらの若いアーティストのなかにデヴィッド・バーンやクロノス・カルテットの名が混じっていることにもあっと思わされた。なるほどデヴィッド・バーンは精神的にも彼らの直の先輩と言えるかもしれない。また、いま彼がいきいきと立てる場所があるとすれば、それはニューヨーク・パンクの記憶のなかではなく、こうした才能たちのあいだにあるのではないか。もしこの時点で『アクター』がリリースされていれば、必ずやセント・ヴィンセントもここに名を連ねていただろう。アーティな佇まいといい、知的で旺盛な実験精神をたずさえた音楽性といい、デヴィッド・バーンをふくめて『ダーク・ワズ・ザ・ナイト』が濃縮していたものは彼女が体現したものでもあり、まるで収録アーティストであったかのように錯覚させる。

 よってこのふたりの邂逅はとても納得のできるものでもあった。両者が描く軌道は、おそらくは自然に交わるものであったのだろう。なんとも名状のしがたいいびつさと気難しさを、しかしファニーにまとうアート・ワークには、ゆずらない彼らの個性が拮抗しているようですこし笑ってしまった。ダーティ・プロジェクターズとデヴィッド・バーンとは、思うさま歌い合い、唱和することそのもののエネルギーのなかで両者の才能をスパークさせていた。またコラボのなかでデイヴ・ロングストレスは自らにもっとポップで、もっとストレートに前向きであることを許していたかに見えた。だがそうしたダイナミックで肉感的なセッションとは対照的に、このカップルは弁証法的に、対話によってこのアルバムを鍛えたという雰囲気がある。作業方法も音源を送りあってアレンジやメロディを加えていくというスタイルでおこなわれたということだ。「さまざまな面においてデモクラティックな作業だった」とバーンはおどける。筆者は、そのデモクラティックな音楽的対話のハブになったのがブラス・サウンドではないかと思う。

 クセのあるヴォーカル、クセのある音楽性、両者のアクの強さを緩衝するために、本作の基礎となるブラス・セクションはちょうどよい機能を果たしている。ジャジーな用いられ方ではなく、フォーマルな雰囲気をたたえるアレンジは、ジャケットのイメージとも重なりながらアニー・クラーク(セント・ヴィンセント)とデヴィッド・バーンの劇場へとわれわれを誘うだろう。奇妙な、しかし明瞭な思考が往復する寸劇をすこしぎこちなく筆者は眺める。

 屈曲の多いブラス・ロック"フー"からはじまり、"ウィークエンド・イン・ザ・ダスト"はクラークが、"ディナー・フォー・トゥー"はバーンがおもにヴォーカルをとって展開する。おたがいの独特の節回しの特徴がよくわかる。コラボ作品の良さでもあり弱さでもあるが、思い描く音のために組まれたのではなく、組むことを前提に生まれてきた楽曲だという印象は否めない。しかし、それぞれに好きなアーティストがいっしょに課外活動をするということの独特の楽しみはあるものだ。筆者には"ザ・フォレスト・アウェイクス"が好みに思われた。どちらがメインでメロディを引っぱるのかという点では、曲ごとにかなりくっきりと分かれている。この曲はクラークが主導で、彼女の展開やアレンジがつねにわずかに感じさせるコズミックな感覚、それもあてどない宇宙ではなく、女性的な身体性とひとつながりの空間だという感じがよく出ている。"ザ・ワン・フー・ブローク・ユア・ハート"はバーンの面目躍如たるアフロ・ビートがいかにもバーンらしい歌い回しとともに展開してじつに気持ちよく愉快だ。ブラスがファンキーなリズムを端正に彫り出している。

『アクター』『ストレンジ・マーシー』を手がけたプロデューサー、ジョン・コングルトンがプログラミングに加わり、パーカッションなども数度にわたって細かく重ねられている他、ブラス・セクションも若い演奏者たちをつかって録りおろしているようだが、携わった人間の多さにかかわらず、クラークとバーンの掛け合いで展開するアルバムであるという点は変わらない。そうしたスタイルはすこし珍しいように思う。コーラスやアレンジにおいてではなく、ヴォーカルとしての掛け合いが聴けるのは終曲である。マーヴィン・ゲイとダイアナ・ロスとはいかないが、そこではようやくすこし艶っぽい。甘やかなバラードは意外にも新鮮にも感じられる。もちろん、どこか奇妙な印象を残しながらではあるのだが。

KEIHIN (ALMADELLA) - ele-king

テクノ以外で最近良くかける曲です。チェックしてみて下さい。で、気になったらパーティーにも是非!!
https://www.facebook.com/djKEIHIN
https://twitter.com/KEIHIN_
https://almadella-keihin.blogspot.com/

ALMADELLA 2012


1
Pinch - Retribution - Swamp 81

2
Shackleton - There Is A Place For Us - Woe To The Septic Heart!

3
Peverelist - Salt Water - Livity Sound

4
2562 - Solitary Sheepbell - When In Doubt

5
Lucy - Milgram Experiment - Stroboscopic Artefacts

6
Kowton - Dub Bisous - Pale Fire

7
Midland & Pariah - SHEWORKS003 - Works The Long Nights

8
Anthone - Destabilize - Weevil Series

9
Alex Coulton - Bounce (Pev Version) - Dnous Ytivil

10
Szare - Rex Desert - Krill Music

THE ORB JAPAN TOUR 2012 - ele-king

 アレックス・パターソンとトーマス・フェルマンすなわちジ・オーブがリー・ペリーと共作した『ジ・オブザーヴァー・イン・ザ・スター・ハウス』は、リー・ペリーのファンにとっても興味深い作品だったんじゃないだろうか。これまでペリーが創出したダブへの敬意、ただそれを模倣するのではなく、彼らのレゲエへの造詣の深さをモダンに転換した作品、そして、その発展型としての今日のエレクトロニック・ミュージックがよく見えた作品だったように思う。もちろん初期のジ・オーブを知っている世代にとっても嬉しい作品だった。ペリーの魅力を損なうことなく、ジ・オーブは少しばかりユーモラスな味付けで、新しい島を発見した船長のように、未開の領域に進入した。
 今週はリー・ペリーがあるが、来週はジ・オーブがライヴ公演のために来日する。トーマス・フェルマンも駆けつける(DJもやります)。

https://soundcloud.com/factmag/fact-mix-341-the-orb-lee

root & branch presents THE ORB JAPAN TOUR 2012

10.19 (FRI) @ 大阪 心斎橋 CONPASS
Live: THE ORB
Opening DJ: ALEX PATERSON (THE ORB), THOMAS FEHLMANN (THE ORB, KOMPAKT)
Open/ Start 20:00
¥3,500 (Advance), ¥4,000 (Door) 共に別途1ドリンク
Information: 06-6243-1666 (CONPASS) conpass.jp

10.20 (SAT) UBIK supported by BLAFMA
@ 東京 西麻布 eleven

Live: THE ORB
DJs: ALEX PATERSON (THE ORB), THOMAS FEHLMANN (THE ORB, KOMPAKT), GONNO (WC, Merkur, International Feel), dsitb (BLAFMA, bloom)
Lounge Floor: Taddy (BLAFMA, 無幻), chivarhythm (BLAFMA, FBWC), JAVA (RYTHMHOLIC, Silent Music), Ryota Nakazono (無幻), OcB (BLAFMA)
Open/ Start 22:00
¥3,000 (Before 23:30), ¥3,500 (w/ Flyer), ¥4,000 (Door)
Information: 03-5775-6206 (eleven) go-to-eleven.com




THE ORB (ALEX PATERSON & THOMAS FEHLMANN) www.theorb.com
 UKダンス・ミュージック・シーンの黎明期から現在に至るまで、移り変わりの激しいエレクトロニック・ミュージック・シーンに於いて、常に時代の最先端で革新的な作品を送り出し続けているジ・オーブことアレックス・パターソンは、UKダンス・ミュージックの歴史そのものと言っても過言ではないだろう。代表作は『The Orb's Adventures Beyond The Ultraworld』『U.F.Orb』 『Orbus Terrarum』など数知れない。「アンビエント・ハウス」というチルアウト・ミュージックのジャンルを事実上具現化したマエストロであり、その後のエレクトロニック・ミュージックに多大な影響を与えたアーティストである。近年はファースト・アルバム以来の盟友でありジャーマン・エレクトロニック・ミュージック界の重鎮トーマス・フェルマンとの共同作業が多く、2005年にはヨーロッパに於ける最優良テクノ・レーベルKOMPAKTから『Okie Dokie It's The Orb On Kompakt』、2009年にはドキュメンタリー映画「Plastic Planet」のサウンドトラック『Baghdad Batteries』を送り出している。2010年には元ピンク・フロイドの伝説的ギターリスト、デヴィッド・ギルモアをフィーチャーした『Metallic Spheres』をリリースして、新旧のファンからロック・ファンまでを驚かせた。ミニマル~クリック以降のテクノを独自解釈しながらも、The Orb本来のサウンドスケープを継承する珠玉の作品を精力的にリリースしている。そして、かねてから噂されていたレゲエ~ダブのパイオニアであるリー・スクラッチ・ペリーと全面コラボ・アルバム『THE ORBSERVER in the star house』をリリースしたばかりである。

THOMAS FEHLMANN (THE ORB, KOMPAKT) www.flowing.de
 1979年にドイツのハンブルグでHOLGER HILLERやMORITZ VON OSWALDと共にカルト的人気を誇ったバンドPALAIS SCHAUMBURGを結成。1984年ベルリン移住~バンド解散後、ソロ活動を開始する。1988年には自身のレーベル<TEUTONIC BEATS>を始め、そこで現在の活動にも繋がる<KOMPAKT>の創始者WOLFGANG VOIGTやJORG BURGER、<BASIC CHANNEL>を設立したMORITZ VON OSWALD等をフィーチャーしたコンピレーションをリリース、ドイツ・テクノ史に大きな貢献を果たした。そのレーベル活動を通して、THE ORBのALEX PATERSONと知り合い、その後THE ORBのメンバーとして現在まで積極的に制作に関わる。アーティスト活動のみならず、THOMAS FEHLMANNがドイツのクラブ・シーンに貢献した功績は非常に大きい。伝説のクラブTRESORに於いて、90年代にはMORITZ VON OSWALDとJUAN ATKINSと一緒にレジデントを務め、デトロイト・テクノをドイツへ広めるのに重要な役割を果たした。ソロ活動としては90年代に<R&S>などからリリースを重ね、<KOMPAKT>からは『VISIONS OF BLAH』『HONIGPUMPE』をリリースしている。ベルリンのドキュメンタリーTV番組『24h BERLIN』のサウンド・トラックを担当、そこに書き下ろされた作品を中心に2010年にアルバム『GUTE LUFT』としてリリースしている。

[music video] - ele-king

VIKN Ft. BES,GUINNESS,A-THUG & NIPPS - "STARTING 5"
(Produced by HIROSHIMA&B-MONEY)



 負けを認めるからこそ踏み出すことのできる新しい一歩というものがある。新たなゲームを開始し、ルールを設定し直すために、負けを受け入れなければならないときもある。そもそも誰もが強く、逞しく、信念を曲げず、前向きにい続けられるわけではない。ときには迷い、嫉妬や憎しみを抱き、つまずき、辛酸をなめるときもある。負けているのにもかかわらず、負けていないと意地を張り続ける意固地な態度が道を見失わせることもある。やさぐれた人間のやさぐれた言葉は、ときとして、人の心の深いところに突き刺さったりする。と、そんなことをこのラップ・ミュージックを聴いた直後、僕は漠然と思った。

 トップバッターのBESの強烈な哀しみの歌が僕にそういう思考を促したのか、それともHIROSHIMA&B-MONEYの制作したバックトラックの泣きのストリングスに感情を揺さぶられたのだろうか。それだけではないと思う。5人とも同じ内容をラップしているわけではなく、むしろ5人それぞれが異なるベクトルに向かっているものの、5人のマイク・リレーはある一つのムードを作り上げている(例えば、"GOD BIRD"がそうであったように)。そのムードは言うなれば、いま、とくに東京近郊の街に漂う"負の兆し"みたいなもので、これほど見事に"負の兆し"を捉えたマイク・リレーを僕は久々に聴いた気がして、ゾクゾクしてしまったのだ。その兆しの正体はなんなのか、性急に言葉にしたくないし、できるものでもない。だから、この曲における、5人のラップと身振りは圧倒的にクールであるともいえる。

 ハードコア・ラップ、あるいはハスリング・ラップ、もしくはギャングスタ・ラップ。サブジャンルの呼び名はなんでもいい。SWANKY SWIPEのBESはサウス・ヒップホップ以降のオブ・ビート感覚とNYのラッパーの硬派なスタイルをミックスしたようなフロウで実体験に基づいた痛みと哀しみのストーリーを紡いでいく。それに続く、SEEDAとのビーフで話題を呼んだGUINNESSのより糸が絡み合っていくようなフロウは、こんがらがった内面そのものであるように感じられる。さらに、SCARSのリーダー、A-THUGは、「天国じゃないここはHELL/地獄の炎はメラメラ燃える」「ラップじゃなくても金を稼いでいる」というパンチライン、その間をつなぐ赤裸々なリリックで彼らの剥き出しの現実感覚を鼻先に突きつけ、NIPPSは自問自答と風格のある佇まいでブルースを滲ませる。そして最後に登場するTETRAD THE GANG OF FOURのVIKNが、この曲に、微かな、しかしたしかな光を当てている。

 「STARTING 5」は、ミュージック・ヴィデオの透き通る映像美も大きく影響しているのだろうが、北野武の撮るヤクザ映画に通じる叙情と哀愁、あるいは感傷に満ちている。それらは男のロマンやダンディズムから表出されるもので、その意味で彼らはヒップホップのマッチョイズムに忠実ともいえる。が、ここにある、どうしようもない乾きは、それだけではどうにも説明できない特別なものだ。

 最後になってしまったが、この曲はVIKNが10月発売予定のソロ・アルバム『CAPITAL』からの先行ミュージック・ヴィデオとなる。この曲は、この手のラップ・ミュージックのほんの入口かもしれない。CDが売り切れていなければ、BES『BES ILL LOUNGE:THE MIX』、A-THUG『HEAT CITY MIXED BY DJ SPACEKID』の2枚も合わせて聴くといいだろう。

第2回:イミグランツ・イン・ザ・UK - ele-king

 五輪閉会式にはあれだけ多くの英国のバンドやミュージシャンが出演していたというのに、うちの息子が最も強烈な印象を受けたのはなぜかエリック・アイドルだったらしく、夏以来、頻繁に『Always Look On The Bright Side Of Life』を歌っているので母親としては困惑する。
 というのも、『Life of Brian』というモンティ・パイソンの名作映画で使われたこの楽曲の歌詞には、「Life is a piece of shit」、すなわち「人生は一片のクソ」というわたしの座右の銘が含まれているからであり、なにげに血の呪いのようなものを感じてしまうからだ。しかも、この曲が英国民を対象とした「自分の葬儀にかけたい曲」調査で上位に選ばれていることを鑑みれば、何も6歳児が葬式用の歌を気に入らなくともいいんじゃないかと思うのだが、どうやら彼が気に入ったのは、歌そのものではなかったらしい。

 「Always look on the bright side of life, dada-dada-dada-dada-dada, で、ここでインド人の人たちが入って来て、だんだんだららら、だだんだんだんって腰振って踊るんだよ」
 と言って、息子はボリウッド風のダンスを真似、きゃらきゃら笑いながら腰を振りはじめる。海外であの演出がどう受け止められたのかはわからないが、あれはロンドンを象徴したものであり、ひいては英国全体を象徴したものだったと言えるだろう。

 モンティ・パイソン。という古い時代を代表する英国人が、金銀原色の衣装に身を包んだボリウッド系ダンサーたちに囲まれて、「What the hell is going on here?」みたいな困惑した表情をするシーン。あれは、ロンドンには英国人が住む家が一軒もないというストリートさえ存在し、インド・パキスタン&バングラデシュ系移民やアフリカ系移民などの台頭が著しい。という現実のメタファーであり、つまり、どんどん外国人に侵食されていく英国の姿を象徴していたのである。
 その侵食している外国人のひとりであるわたしとしては、あんなシーンを作って笑いを取ろうとした制作側や、あれを見て自宅で「ははは」と笑っている英国人の諦念まみれの寛容性というものを改めて思い知らされたのであり、「ファッキン・チンク」と往来でどやされることがある身にしても、その点は認めずにはいられない。
 あれを見て笑っている英国人は自虐的なのではない。
 リアリストなのである。

 んなわけで、この国に暮らしていると、いろんな国からいろんな事情で移住して来た外国人と触れ合うことになるわけだが、わたしにも懇意にしているイラン人の友人がいる。彼女は、ほんの4年前までテヘランの私立のお嬢様学校で小学部教員をしていたそうだが、英国では自国の教員資格が使えないため、とりあえず短期間で取れる保育士の資格を取って労働している。彼女の夫は、政府に睨まれるようなことを書いたジャーナリストだったそうだが、英国では大学院に籍を置く傍ら、バーガーキングでバイトしている。
 ボブ・ディランが大好きだという彼女は、例えば保育コースで配布されるプリントが彼女の席まで届かなかったりすると、「これは私に対する政治的制裁ですか」とブラックジョークを飛ばして周囲を爆笑させるような人で、気が合うのでコメディや音楽の話はよくするが、政治については何故か話したことがない。
 
 わたしはそれが彼女や彼女の夫にとって一番大きなサブジェクトであることを知っている。というか、それが彼らのライフを決定している要因であることを知っている。
 だからこそ、訊けない。物見遊山のわたしには、彼女と政治を語り合うことはできないような気がする。
 そんなわけで、彼女とは一度もイラン情勢について話したことがなかった。が、つい先日、3週間イランに里帰りして来た彼女が、ふと言ったのである。
 「一番おかしいのは、どんなコメディ・スケッチより、自国の庶民だということを再確認した」
 闇雲にそんな言葉を投げられたので沈黙していると、彼女は言う。
 「怒りとか、絶望とかを通り越して、もう笑える。何なんだろう、こいつらは。って」
 「・・・・・」
 「おいしいものを食べて駄弁って盛り上がるのが大好きなの。あの国の人びとは。そして、そういう時間さえ持てれば、後のことはもう見なくていい。何か辛いこととか、不当に扱われているんじゃないかっていう引っかかりがあったとしても、ま、いっかー。みたいな感じでうやむやになる」
 「・・・・・」
 「外側からいくら干渉したところで、人びとの内側からそれがはじまらない限り、あの国は変わらない。でも、それがいま、マジで食えなくなって来ているから、ようやく何かが起きるのかもしれない。もう、そこまで行かないと物を考えないのか、と思うとね、本当に気が抜けるっていうか、ただもう、笑える」
 疲れた笑顔を浮かべて言う彼女に、わたしは意を決して尋ねてみる。
 「......だから、あなたたちは出て来たんでしょ。娘さんのために」
 彼女はすんと澄んだ目でわたしを見て、ため息をつき、頷いた。
 「英国でも、日本でも、わたしたちは政治についてぶーたれる。けど、そこで自分の子供を育てたくないという理由だけのために、素っ裸で外に出て行く人なんて、いない。だから、それを本気でしなきゃならない国。という感覚は、正直言ってわからない」
 わたしが言うと、彼女は学校の先生の顔になって、きりっと言った。
 「ポリティクスというより、ピープルなのよ。自分で物を考えられる人間をつくるのは、インフォメーションとエデュケーションだ。私の国では、一方は遮断されて、もう一方は腐っている」

 テヘランで暮らしていた頃の彼女たちの写真を見れば、祖国では何不自由ないミドルクラスのインテリゲンチャだったのだろうが、何の因果かいまはわたしと薄汚れたマクドナルドでコーヒーをすすりながら、カップホルダーについた特典シールを集めて「やった! 次回のコーヒー無料」などと言っている。
 「イランっていえば、こないだ面白い記事が『ガーディアン』のブログに出てたんだけど」
 「ああ、あのパンク記事でしょ。旦那が翻訳してたわ。彼もああいうの好きだから」
 「Punk's not dead - it just emigrated...」というタイトルのその記事は、パンクは英国では懐古する対象になってしまったが、キューバやイランなどの国では生きている。という論旨の書き物であった。
 「けど、映画監督とか、そういう人間だけを取り上げられてもね。庶民レヴェルでは全然違うもん。あれも外からイランを見ている人の幻想だと思う」
 醒めた口調で彼女は言った。
 「でも、音楽はとても大切。私たちのような国に住む人間にとって、外国の音楽はインフォメーションだ。だから、若い人たちに興味を持ってもらうきっかけになればと思って、旦那はあれを訳してたみたい」
 と言いながら、彼女はコーヒー無料特典シールが6枚貼られたカードを財布に入れた。
 そろそろ彼女もわたしも別々の保育施設に出勤する時間である。
 「ところで、Kは元気にしてる?」
 彼女は椅子から立ち上がりつつ、うちの息子について訊いた。うちの息子は彼女には妙になついていて、時々ベビーシッターになってもらっている。
 「まだエリック・アイドルになって歌ってるよ」
 「いいセンスしてるよ。あの閉会式でリアルだったのは、あの部分だけだったもん」
 彼女はそう言って逞しく笑い、
 「Always walk on the Brighten side of life......」
 というベタな替え歌をからからと歌いながらブライトンの往来を歩くもんだから、すれ違う人びとが振り返って笑っている。きっと母国では、ひょうきんでリベラルな先生だったんだろう。と思う。

 反吐が出るほど母国に絶望していても、彼らはひたすら英文記事を訳して、ブロックされない発信法を模索し、試行錯誤しながら送り続ける。
 愛国者だけが国を愛しているとは限らない。
 愛国者とは違う立場を取りながら、国を思い切れない人たちもいる。
 「イングリッシュという人種が嫌いだからという理由で、あんな歌は書かない。あんな歌を書く理由は、彼らを愛しているからだ」
 ジョン・ライドンは"God Save the Queen"についてそう語ったことがある。ある朝、起き抜けにビーンズ・オン・トーストを食べながら一気に書きあげたのが"God Save the Queen"の歌詞だったそうだが、それをライドンに書かせたものと友人夫婦が捨てきれないものは、それほど違わないように思える。
 国家というアイデンティティを愛する人間と、たまたまそこに住んでいる人びとを愛する人間。それは、幻想を愛するロマンチストと、実存を愛するリアリストと言い換えることもできる。
 結局、ポリティカルな立ち位置というものは、各人の愛のベクトルで決まるのかもしれない。

 きーんと晴れた秋空の下、わたしたちはハグを交わして別れた。
 「いいね、こんな日は、すべてが良い方向に向かうような気がする」
 そう言って背後からサンシャインを浴びていた友人の姿が印象に残ったが、ここはやはり英国なので、5分後にはざばざば大雨が降っていた。
 豪雨が車窓を叩きつけ、遠くで雷まで鳴りはじめた現状を眺めながら、別ルートのバスに乗った友人がやっぱり大笑いしているだろうことをわたしは知っていた。

Chart JET SET 2012.10.01 - ele-king

Shop Chart


1

Zazen Boys - すとーりーず (Matsuri Studio) /
ダンス・ミュージックへと接近した前作『Zazen Boys 4』以来4年ぶり、Leo今井とのプロジェクトKimonosの活動を経て制作された、通算5枚目のフル・アルバム。アルバム全曲+ボーナス・トラック「無口なガール」のmp3ダウンロード・コード付!

2

Flying Lotus - Until The Quiet Comes Collectors edition / (Warp)
『Cosmogramma』から約2年振りのリリースとなる待望の最新作。引き続き参加となるThom Yorke、Niki Randaに加えて、Erykah Baduも参加です!

3

Gaslamp Killer - Breakthrough (Brainfeeder) /
単なるビートの寄せ集めではなく、10年に渡って世界を周り、各地でパフォーマンスを行ってきた自身のすべてを反映させた音楽プロジェクト。もちろんリリース元はFlying Lotus主宰レーベルBrainfeederから!

4

Kuniyuki - Earth Beats Larry Heard Remix / (Mule Musiq)
いまだ名曲として多くのファンの間でも親しまれるKuniyuki氏による傑作"Earth Beats"のライブ・ミックスをはじめ、シカゴハウス界の大ベテランLarry Heardによるリミックスを3曲収録した豪華2x12"仕様で登場!

5

Easy Star All-Stars - Easy Star's Thrillah (Easy Star) /
これまでもカヴァーものでヒットを放っていたEasy Star All-Starsが、遂にマイケルの楽曲を取り上げました。

6

Ta-ku - 50 Days For Dilla Vol.2 (Huh What & Where) /
俄然注目を集めているオーストラリアの俊英、Ta-kuによるビート集の第2弾がこちら。多大なる影響を公言して憚らない、J.Dillaへの追悼の意を込めた全25曲を収録。

7

Seahawks - Aquadisco (Ocean Moon) /
名作の数々を生み出すJon TyeとPete Fowlerによるバレアリック・ユニット、Seahawksによる2012年を代表するマスター・ピースがヴァイナルで待望のリリース!

8

Re:Freshed Orchestra - Re:Encore (Kindred Spirits ) /
大ヒット曲"Show Me What You Got"や、人気曲"Roc Boys", "Encore", Breakestra並みのメドレーカヴァーを披露した楽曲など、ファンク~ヒップホップを繋ぐ圧巻の6トラックを収録!

9

Karriem Riggins - Together (Stones Throw) /
同レーベルのFan Clubシリーズもヒット中のKarriem Rigginsですが、先日リリースのアナログ盤『Alone』に続きコチラもバイナルで登場! mp3ダウンロード・コード付。

10

Woolfy Vs Projections - The Return Of Love (Permanent Vacation) /
ドイツ名門"Permanent Vacation"よりWoolfy & Projectionsの才人タッグによる約4年振りとなる最新アルバム『The Return Of Love』が登場。2010年のインディ・ディスコ・アンセム" Coma Cat" でお馴染みのTensnakeとの合作も収録された要注目作が入荷しました!!

interview with Tommy Guerrero - ele-king

 1991年の5月、ヒースロー空港の税関で、僕は、とにかく執拗な質問攻めにあった。財布の中身や手荷物の中身までぜんぶ開けられた。それはThrasherのキャップなんて被っていたからじゃないかと同行した友人に言われたが、そいつは「acid junkies」と英語で書かれたTシャツを着ていたので、もし原因があったとしたらスマイリーのほうだろう。
 昨年、『Thrasher』マガジンの共同創始者として知られる64歳の男=エリック・スウェンソンは、──一説によれば重たい病の苦しみから逃れたいがためだったというが──、警察署に入ると自らのこめかみに銃を当てて、弾きがねを引いた。
 スウェンソンは、スケートボーディングの歴史における重要人物のひとりだ。1978年にサンフランシスコでスケートボード用のトラックを作る会社を設立した彼は、それから3年後にくだんの『Thrasher』マガジンを創刊している。モットーは「skate and destroy」。スケートボーディング自体は1960年代からあったというが、『Thrasher』はそれをパンクの美学に当てはめた張本人だった。スウェンソンはパンク・ロックが大好きだったのだ。結局、このスタイルは、1980年代以降のストリート・カルチャーの代名詞になった(今日ではオッド・フューチャーもそうだ)。

 トミー・ゲレロは、海外では音楽家というよりもスケートボーダーとしての名声のほうが高い......というよりも、いまでは専門誌から「スケートボーダーのゴッドファーザー」とまで呼ばれている。いまさら言うのも何だが、トミー・ゲレロとはマーク・ゴンザレスやなんかと肩を並べるカリスマ・スケーターである。


Tommy Guerrero
No Mans Land

Rush Prodction/AWDR・LR2/BounDEE by SSNW

Amazon iTunes

 トミー・ゲレロにとってちょっと気の毒なのは、彼のスケーターとしての名声が大き過ぎるあまり音楽家としての彼が過小評価されていることにある。『ガーディアン』のエリック・スウェンソンの死亡記事においては、彼は「プロフェッショナル・スケートボーダー」として紹介され、コメントを求められている。
 翻って日本では、彼のポスト・ロックめいた控え目さと西海岸の叙情性が混ざった音楽は素直に愛され続けている。僕のまわりでもかれこれ10年以上聴き続けている人間は少なくない。ポスト・ロックと呼ぶほどジャズ寄りではなく、ヒップホップのビートから影響を受けつつ、ロックと呼ぶにはこざっぱりしている彼の音楽──ある種スタイリッシュで、ある種の清潔感をともなっているメロディアスな彼の音楽が、日本の文化土壌にハマったのだろう。

 『ノー・マンズ・ランド』はトミー・ゲレロにとって7枚目のアルバムで、マカロニ・ウェスタン調な響きを特徴としている。シンプルな構成のなかには、長いあいだファンを引き続けてやまない良いメロディとしっかりとしたグルーヴがあるが、今作では、スパニッシュ・ギターの響きを活かしながら、曲によっては一触即発な緊張感あるムードを展開している。乾いた風が吹いて、見知らぬ街のバーに入る......「誰もいない土地」という題名のように、どこか孤独なものを感じさせる作品だが、それはプロ・スケーターとして自分を安売りせず、音楽家としても完全マイペースを守っているトミー・ゲレロの生き様と重なっているように思える。

 ちなみにこの12月には、ドキュメンタリー映画『ボーンズ・ブリゲード』の公開も決まっている。ボーンズ・ブリゲードとは、1980年代のスケートボーディング・シーンに革命を起こしたスター集団でトミー・ゲレロはその主要メンバーのひとり。近いうちに若き日の彼のスキルや情熱を見ることができるだろう。

マカロニ・ウェスタンはとても細かいジャンルではあるけど、すごくユニークなんだ。彼らのサントラ・ミュージックで使用されてる楽器、メロディ、コンポジションが大好きなんだ。音響的、空間的に惹かれるところが多い。

スケーターが年齢とともに失っていくモノと得ていくモノと両方について教えてください。

TG:スケートというのは、身体を酷使するんだ。年をとると、その代償を味わうことになるんだよ。自分の理想通りのスケートができなくなる。心のなかでスケートへの情熱は相変わらず熱いんだけど、昔のようにスケートすることが肉体的に不可能なんだ。スケートをすることから得られたものは、死ぬまでサポートしてくれるコミュニティさ。他の世界にはないものだよ。

あなたの音楽のインスピレーションは昔から変わっていませんか? 計画されたものというより、わりと直感的というか、そのときのひらめきというか。

TG:そう、その瞬間のひらめきで作っているんだ。そのほうが満足感があるんだよ。

『Loose Grooves & Bastard Blues』(1998)でデビューしてから14年が経ったわけですが、ずいぶん長い活動になりましたね。長くやっていると当然、どんな人でもマンネリズムという落とし穴があるわけですが、あなたはそこを意識的に回避しようとつとめていますか?

TG:アプローチを考えすぎないようにしてる。分析的になりすぎると、身動きがとれなくなる。とにかく試してみて、どうなるか様子をみるんだ。俺の音楽は表面的にはシンプルに聴こえるんだよ。

デジタル環境の普及、インターネット文化についてどのように考えていますか? あなたのようなヴィンテージな文化を愛する人からすれば、複雑な気持ちがあるんじゃないでしょうか?

TG:ヴィデオがラジオスターを殺したように、インターネットがレコード業界を殺した。でも、活動の場はより公平になった。消費者は、レコードを作るにはたくさんの血、汗、魂を込めて作っていることを分かってほしいし、レコード制作にはお金もかかるということを覚えておいてほしい。ファンがミュージシャンをサポートしなければ、音楽は存在できなくなる。

1日のうち、インターネットを見ているのはどのくらいの時間ですか?

TG:1時間くらいかな。家ではインターネット・アクセスがないんだ。

最近の若い世代はヴァイナルとカセットを中心に作品をリリースしています。こういうアメリカの新しい動きについてはどう思いますか?

TG:素晴らしいことだよ。アナログのマーケットは決して大きくないけど、ヴァイニルがプレスされていることは嬉しい。

自身のカタログのなかで異色だなと思うのはどの作品ですか??

TG:『Loose Grooves & Bastard Blues』だろうね。純粋で無邪気な作品だからさ。

あなたにとって音楽は、最高の娯楽といったところでしょうか?

TG:音楽は本当にセラピーなんだ。ヒーリング効果があるんだよ。

たとえばひとりのリスナーとしては、ふだんはどんな風に音楽を楽しみますか? 

TG:いつもと変わらず、聴いたことがない刺激的な音楽を聴くと、それを探し出すんだ。でも新譜を買うことは少ないね。昔の音源で素晴らしいものが発掘され続けているし、その焼き直しの新しい音楽が多い。俺の音楽も例外じゃないけどね。

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日本製のフェンダーのほうが全然安いし、アメリカ製のギターより質がいいからさ良いギター・トーンを作ることにまずこだわってる。たくさんのリヴァーブとトレモロを使って、とにかくラウドにプレイするんだ。


Tommy Guerrero
No Mans Land

Rush Prodction/AWDR・LR2/BounDEE by SSNW

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新作の『ノー・マンズ・ランド』はマカロニ・ウェスタン風のアルバムになりましたが、エンニオ・モリコーネやヒューゴ・モンテネグロが手掛けたサントラなど、あなたはどんなところが好きなんですか? 

TG:とても細かいジャンルではあるけど、すごくユニークなんだ。彼らのサントラ・ミュージックで使用されてる楽器、メロディ、コンポジションが大好きなんだ。音響的、空間的に惹かれるところが多い。

『ノー・マンズ・ランド』でのギターのスパニッシュな感じはどんなきっかけがあって取り入れたんですか?

TG:自然とそうなったね。

"Hombre Sin Nombre"のようなあなたらしいメロウで、平穏な曲もありますが、『ノー・マンズ・ランド』には"Phantom Rider"や"The Gunslinger"のようなダークな曲もあります。そのダークさは、個人的なものなのでしょうか?

TG:自分でも分からないけど、レコーディングしたときのフィーリングがそのまま反映されているんだ。今回は太陽のように明るい作品を作りたいと思わなかったんだ。

あなたは自分の音楽をスタイリッシュでお洒落だと思いますか?

TG:本当? そんな風に考えたことはなかった。

アートワークを手がけたデイヴ・キンジーについてコメントをください。

TG:彼はスケート界出身のアーティストなんだ。俺の旧友であるアンディ・ハウエルやシェパード・フェアリーとも彼は友だちなんだ。デイヴ・キンジーの最近の作品が好きなんだ。彼の過去の作品よりもアブストラクトで、あまり明解ではないところが好きだよ。

日本では海好きな人たちからもあなたは人気があります。その理由をご自身ではどう理解していますか? 

TG:自分でもわからないよ。おそらく、俺の音楽がグルーヴをベースにした音楽だからだと思う。それに、リスナーが俺と俺の音楽をそうやって捉えているんだと思うよ。

日本人はみんな高いお金をはたいてUS製のフェンダーを買っているのに、あなたはなぜ日本製のフェンダーのほうを好むんですか?

TG:日本製のフェンダーのほうが全然安いし、アメリカ製のギターより質がいいからさ。

ブレイクビーツを使うのは、あなたの音楽にはやはりファンクの要素が欠かせないからなんでしょうか?

TG:俺は古いファンクやソウルのグルーヴに魅了されてるんだ。そういうグルーヴを聴いていると踊りたくなるんだ。

リヴァーブの感じとか、音色や音質にこだわりを感じたのですが、とくに今回録音で凝った点があったら教えてください。

TG:良いギター・トーンを作ることにまずこだわってる。たくさんのリヴァーブとトレモロを使って、とにかくラウドにプレイするんだ。

"Specter City"なんてドリーミーな曲で、ちょっとアンビエントな感じがしますが、アンビエント作品を作りたいとは思わないですか?

TG:つねに作ってみたいと思ってるよ。次のアルバムはまた全然違うアプローチになると思うよ。

ちなみに1曲目の"The Loner(孤独な人)"とは、あなた自身のことでしょうか?

TG:多少はそうだね。俺は基本的にソロで活動しているけど、いつもひとりでやっていると辛いこともある。

なんであなたは、アメリカのインディ・シーンにおいて異端なんでしょうか?

TG:アメリカのシーンは巨大な池なわけで、俺はそのなかにいる小さな魚なんだよ。アメリカの音楽シーンでは、俺はあまり大きな存在感はないんだ。

あなたはいまでもご自身や自分の仲間を「ビューティフル・ルーザー」という言葉にアイデンティファイできると思いますか?

TG:自分のことを"ルーザー"(負け犬)と捉えたことはない。

ありがとうございました。

TG:長年俺のことをサポートしてくれたファンに感謝!

Bones Brigade Teaser

Bones Brigade: An Autobiography - Trailer


■Tommy Guerrero Japan Tour 2012

10/11(Thu) Tokyo@ duo MUSIC EXCHANGE
問い合わせ先:03-5459-8711
詳細:https://www.duomusicexchange.com/
https://t.pia.jp/sp/tommy-guerrero/tommy-guerrero-sp.jsp

2012年10月3日(水)23:00~02:30「TOMMY GUERRERO SPECIAL~ストリートの生ける伝説」緊急配信が決定しました!
LIVE&TALK:TOMMY GUERRERO(from San Francisco)出演:野村訓市
https://www.dommune.com/

「朝霧ジャム」出演も決定!
2012年10月6 (土) 静岡県 富士宮市 朝霧アリーナ
https://smash-jpn.com/asagiri/timetable.html
OKI DUB AINU BAND、GOMA&THE JUNGLE RHYTHM SECTION、
WILKO JOHNSON、そしてLEE PERRY Bandととも出演いたします。

Tommy Guerrero Japan Tour 2012

10/4(Thu) Nagoya@ BOTTOM LINE
問い合わせ先:052-741-1620
詳細: https://www.bottomline.co.jp

10/5(Fri) Kanazawa@ MANIER
問い合わせ先:IMART 076-263-0112 / CASPER 076-232-5293
詳細: https://mairo.com/manier/

10/7(Sun) Shizuoka@ SOUND SHOWER ark
問い合わせ先:WIGWAM 054-250-2221
詳細: https://www.ark-soundshower.jp/

10/8(Mon) Kyoto@ Club METRO
問い合わせ先:075-752-2787
詳細: https://www.metro.ne.jp

10/9(Tue) UMEDA CLUB QUATTRO
問い合わせ先:06-6311-8111
詳細: https://www.club-quattro.com/umeda/
https://t.pia.jp/sp/tommy-guerrero/tommy-guerrero-sp.jsp

10/11(Thu) Tokyo@ duo MUSIC EXCHANGE
問い合わせ先:03-5459-8711
詳細:https://www.duomusicexchange.com/
https://t.pia.jp/sp/tommy-guerrero/tommy-guerrero-sp.jsp

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