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オランダからドゥーム・ジャズを名乗る8人構成のサード・アルバム。母体であるキリマンジャロ・ダーク・ジャズ・アンサンブルにゲストを加えたラインナップで、いまのところ交互に各3枚づつのアルバムをリリースしている。「擬人化」と題されたライヴ・インプロヴィゼイションはアド・ノイジアムからの前2作とは違い、人類の進化をイメージした1時間程度の組曲。
ジョン・コルトレーン『アセンジョン』やレッド・クレイオラから発展し(様式化し?)、無調であることに歯止めが利かなくなったフリー・ジャズはすべての楽器が溶け合ってしまうニーモニスツ式のドローン状態がいわば終着地点になったと勝手に思っているのだけれど、ここでドゥーム・ジャズと宣言されているものはドゥーム・メタルよろしくディジェリドゥーの演奏を模したヴァリエイションと考えられ、楽器もそこまでドロドロに混ざり合うことはなく、トロンボーンやチェロ、あるいはエレクトロニクスやギターがそれぞれにロング・ドローンを演奏し、それらが明快なアンサンブルとして構成されている。簡単にいえばゴッドスピード・ユー~のジャズ・ヴァージョンで、時代が変化したせいか、あれほど重い演奏ではなく、90年代から続くドイツのストーナー・ロック(ボーレン・ウント・デル・クラブ・オブ・ゴアなど)から派生した流れだと解すればいいのだろう(ジャズには詳しくないので、ジャズ評論家による言及を探してみたものの、ネット上では発見できず。おそらくジャズ・ファンには相手にされていない......?)。
勇壮としたイントロダクション(ちょっとクラウス・シュルツェ? それが人類誕生のイメージか)。"ディメンジョン"と題されたパートでは「進化」が起こっているようで、なんとなくアシッドな感じがよく、トロンボーン(?)の咆哮がそれに加えて緊張感を与える。"フォーム"でヴァイオリンがしみじみとする辺りは一種の停滞感を表現しているのか、全体的にはダーク・アンビエントといえる範囲。ドゥームには興味があるけれど、メタルはちょっと......という方にはちょうどいい感じでしょう(切れてなければ、まだダウンロードできるかも→https://www.mediafire.com/?bb3b23iru2424us)。
ゴッドスピード・ユー~からティム・ヘッカーまでドゥーム・カルチャーの総本山と化したモントリオールからは新たに〈コンステレイション〉がサックス奏者のセカンド・アルバムを送り出した。これが一筋縄ではいかない。ドゥームかと思えばミニマルなベースのループにサックスやパーカッションでアクセントを与え、踊れるドゥーム・ジャズのような展開がいくつかと、いわばゴッドスピード・ユー~の呪縛を解いた上で、バロックじみたサキソフォンだけの多重録音(?)はロル・コクスヒルを早回しで聴いているようなチープ・スリル。タイトル曲や"ア・ドリーム・オブ・ウォーター"ではスポークン・ワーズにローリー・アンダースンがフィーチャーされ、ムダに知的な感じがする一方、感覚的に飛ばしてるだけといった曲も多く、戦前のブルース・シンガー、ブラインド・ウイリー・ジョンスンのカヴァー"ロード・アイ・ジャスト・キャント・キープ・フロム・クライング・サムタイムス"はかなり斬新なブルースのドゥーム解釈。なるほどそっちと結び付ける手があったかと。後半に向かってベースが蠢き出す曲が増えたりと、手法的にはまったく統一感がないはずなのに、全体としては奇妙な眼鏡で世界を覗き見たようなスチーム・パンク的な快感を持ったアルバムといえる(それもまだ未完成の魅力にあふれた)。
ちなみに前作『ニュー・ヒストリー・ウォフェア Vol. 1』からのリミックス・シングルはティム・ヘッカーが手掛けている。
![]() Various Artists ホットフラッシュ・レコーディングス・プレゼンツ......バック・アンド・フォース Hotflush Recordings /Pヴァイン・レコード
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DIY主義で成り立っているダブステップ・シーンにはいくつもの魅力的なレーベルがあるが、〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉は人気レーベルのひとつであり、また、このジャンルにおいて重要なレーベルのひとつでもある。そして、〈ハイパーダブ〉がブリアルを輩出したレーベルとして知られるように、〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉は昨年、マウント・キンビーのデビュー・アルバム『クルックス&ラヴァーズ』をリリースしているレーベルとしても知られるようになった。ブリアルとマウント・キンビーといえばジェームス・ブレイクが影響を受けた2トップとも言える存在だが、興味深いのは、〈ハイパーダブ〉を主宰するコード9がレゲエのサウンドシステム文化からの影響を受けているのに対して、〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉を運営するスキューバは20年前からテクノに親しんでいたばかりか、いまではベルリンで暮らし、高名な〈ベルグハイン〉でレギュラー・パーティをオーガナイズしている。
こうした背景は、スキューバの音楽性ないしはレーベルの方向性にも表れている。〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉には独自の色があり、以下もちろん 褒め言葉として言うが、クロイドンのヤンキーっぽさとも〈ナイト・スラッグス〉のちゃらさとも別種の、やはりテクノ/ハウス臭の強さによってレーベルの色 は構成されている。
〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉にとって最初のコンピレーション・アルバムとなる『バック・アンド・フォース』のリリースを祝して、レーベルの主宰者であり、もうひとつのダブステップをうなが してきたスキューバを名乗る男、ポール・ローズに話を訊いた。
ダブステップは音が独特だったんだ。他に比べられるものがないくらいユニークだった。FWDはすごく小さなハコなのに、バカでかいサウンドシステムを入れてて、ああいう音を聴くにはすごく良かったというのもあったかな。あとは単純に多くの人があまり好きじゃなかったか、まだ聴いたこともなかったという点も魅力的だったね。
■まずは現在の日本の震災、福島原発について知っていると思いますが、あなたのコメントをもらえますか?
スキューバ:すべてが非現実のように思えるほど、テレビなどで見た映像は悲惨で、心を痛めるものだった。みんなと一緒で、一刻でも早く、復興が実現することを心から願っているよ。日本では素晴らしい経験をいままでさせてもらってるから、みんなの生活が元に戻ることを祈ってる。
■今回、初めてレーベルのコンピレーションをリリースしますね。ようやくそのタイミングが来たという感じですか?
スキューバ:そうだね、ここ最近多くの才能がレーベルに関わってくれるようになって、それをいちどまとめて世間にショーケースしたかったのがまずあった。はじめたときとは趣向が少し違うけど、そのときといまの音もひとつの作品にするのも面白いと思ったし、これからレーベルを通して出てくるアーティストも見せたかった。みんな素晴らしい人ばかりだから、すぐコンパイルできたよ。
■〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉らしい、多様性のある内容になったと思います。だいたいあなたのレコードは、日本ではテクノ系のDJも好んでいるんですよ。
スキューバ:ははは、そうなんだ(笑)。でも納得できる状況だね。たしかにダブステップからはじまった感はあるけど、いまはとくに何のジャンルにこだわっているとかはないし、どちらかと言うとテクノ系のDJの方ほうが回しやすいのかもね。
■初めての取材なので、あなたの個人史についてまずは教えてください。ネットで調べたのですが、あなたは幼少期からピアノを習い音楽に親しんできた。学生時代にコリン・フェイヴァーとコリン・デイルをきっかけにダンス・ミュージックの世界の足を踏み入れて、ジャングル、そして〈ワープ〉のようなテクノに熱中した。とくにオウテカの最初の2枚のアルバムが好きだった。当たってますか? 何か付け足すことは?
スキューバ:その通りだね。90年代なかばはコリン・フィヴァーとコリン・デイルがやっていたラジオ番組をよく聴いていてよ。当時はまだちゃんとしたラジオ番組がいっぱいあったからね。彼らの番組はけっこう幅広いエレクトロニック・ミュージックをかけてて、14~5歳の僕にとってはすごく新鮮だったね。ロンドンではクラブに若くて入れたりして、僕もその直後くらいから行きはじめたりしたんだ。海賊ラジオも聴いたりしてて、そこではジャングルが一時期すごく流行ったり、その後にガレージが来たりしたんだけど、それもチェックしてたね。ダブステップとの出会いはガレージからの流れだったと思うんだけど、いまでも続いてるフォワード(FWD)という月1回のイヴェントがあって、3年ほど何も面白い出来事がなかったような時期の2001年にはじまって、そこでいろんな面白い連中が集まっててね。いまも最前線にいるスクリーム、ベンガやマーラとかみんなそこを通っていったよ。
■卒業後、あなたは6年間の会社勤めを経験したが、それがアホらしくなってドロップアウト、そして2003年、スペクター(Spectr)の名義で、最初の12インチ・シングルをリリースするために、〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉を設立する......。
スキューバ:2001年に学業を終えて、仕事に就いたけど、実は2007年くらいまでは辞めなかった(笑)。だからレーベルやりながら働いてたよ、普通に。
■なぜ〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉という名前をつけたんですか?
スキューバ:一時期ブリストルで勉強をしていて、そこでやってたクラブ・イヴェントから名前を取ってるんだ。とくに深い意味はないんだけどね(笑)。
[[SplitPage]]いままで自分が影響を受けてきたエレクトロニック・ミュージックはアルバム形式のものが多いんだ。初期のオウテカの2枚、オービタルのセカンド・アルバム、エイフェックス・ツインとかもね。最初から最後まで楽しんで聴けるものを作りたかったし、当時はいろんな人を驚かせたと思う。
![]() Various Artists ホットフラッシュ・レコーディングス・プレゼンツ......バック・アンド・フォース Hotflush Recordings /Pヴァイン・レコード
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■自分で音楽を作りはじめたのはいつからですか?
スキューバ:10代の頃には少し遊びで曲を作ったりしてたけど、大学の頃はずっとDJばっかりだったね。でも学校を卒業してから作りはじめたんだ。2001年に卒業して、2003年に作品を出してるから、2~3年かけて作曲を身に付けていったって感じかな。そんな簡単に出来るものじゃないし、どのプロデューサーもそんなすぐ納得して出せるものもないと思うしね(笑)。
■6年も会社勤めをしていながらそれを辞めて、レーベルをはじめるって、けっこう勇気がいったと思うんですよね。
スキューバ:最初はレーベルやりながら働いてたし、辞めたときには逆にほっとしたというか、やっとこれに集中できるって感じだったかな(笑)。
■当時のあなたはダブステップのシーンとはどういう関係だったのでしょうか?
スキューバ:レーベルは2003年にはじめて、その当時はリンスFMでも番組をやってて、けっこうどっぷり関わってた感じかな。でもみんな最初はファンとして入っていったんだ。僕らもそうで、ゼド・ビアスとかジンクがレジデントをやっていて、彼らはガレージの延長線のようなものを流してて、それが好きで集まってたんだけど、気付いたら自分たちもダブステップという音楽を作ってて、出してて。本当に気付いたらそうなってた、という感じだったよ。
■あなたが知っている初期のダブステップのシーンの良さについて話してもらえますか?
スキューバ:音が独特だったんだ。他に比べられるものがないくらいユニークだった。FWDがやってた場所はすごく小さなハコなのに、バカでかいサウンドシステムを入れてて、ああいう音を聴くにはすごく良かったというのもあったかな。あとは単純に多くの人があまり好きじゃなかったか、まだ聴いたこともなかったという点も魅力的だったね(笑)。
■レーベルが本格的にスタートしたのは2004年ですが、ディスタンスやボックスカッターのような人たちとはどのように出会ったのですか? クラブで知り合って、テープをもらったっていう感じですか?
スキューバ:ディスタンスとかはFWDで出会った仲間だったね。最初の頃から友だちだったという感じ。ボックスカッターはレーベルでは10個目のリリースとかだったと思うけど、その時点ではもうデモとかも送ってもらえてる状況になって、彼はそのなかから出会えたアーティストだね。デモはほとんどの場合ダメなものばっかりだけど、根気強くいろいろ聴いてると、たまにすごい才能に出会えるんだ。ボックスカッターは外部から送られてきた音源で初めて契約に至ったアーティストじゃないかな。
■2008年にあなたはスキューバとしての最初のアルバム『ア・ミューチュアル・アンティパシー』をリリースしますね。素晴らしいアルバムだと思いますが、あなたの音楽はこのとき、すでにダブステップのクリシェから離れています。ダブやテクノ、アンビエント、エレクトロニカなど、よりオープンなエレクトロニック・ミュージックを展開しいています。あなたのこうした展開の背後には何があったんでしょうか?
スキューバ:アルバムというロングプレイヤー(LP)を作るとなると、ある意味自由度が増すと思うんだ。だからアルバムを作ると決めたときはダンス・トラックを単に集めたものとかにしたくなかった。さっきも言ってたけど、いままで自分が影響を受けてきたエレクトロニック・ミュージックはアルバム形式のものが多いんだ。初期のオウテカの2枚、オービタルのセカンド・アルバム、エイフェックス・ツインとかもね。最初から最後まで楽しんで聴けるものを作りたかったし、当時はいろんな人を驚かせたと思う。当然ダブステップだけじゃないし、テンポはそれに近くても、いろんな音を表現できたと思う。
■ダブステップのシーンに対するあなたの気持ちに変化があったのでしょうか? それはあなたがロンドンを離れた理由とも関係があるのでしょうか?
スキューバ:ダブステップ云々でもなかったし、ベルリンに行ったこともあまり関係無かったんだ。というのも、あのアルバムを書いているあいだにちょうど引っ越して、しばらくは部屋にこもって作曲をしていたから、あまり街から影響を受けることもなかった。気持ちに良い変化はあったから、より集中できたというのはあるかもしれないけど。
■ベルリンに移住して良かったことは何ですか?
スキューバ:そうだね、まぁ音楽的にはいろいろあるし、いろんなミュージシャンがいるから、刺激はたくさん受けるね。その上ロンドンよりリラックスしているし、ドイツの首都って感じもしないし、その和やかな空気がいいね。個人的にはあまりどこかのシーンに属するってことはないけど、たくさんの人に出会えて、つねにフレッシュな気分でいれるんだ。ロンドンでは少し飽和状態になってたというか、疲れてきた感じだったから、変化を求めて、ここに来たんだけど、まさに良い意味での変化になってるよ。
■昨年リリースした『トライアンギュレーション』はさらにディープな作品になりましたが、やはりベルリンの音楽シーンからの影響が大きいのでしょうか?
スキューバ:もともと自分はいろんなスタイルの音楽に興味があるんだ。だからそれを分けて表現するのもおかしな話だし、よく名前を変えてやる人もいるけど(自分もそうしたりしてるけど、もうバレてるしね(笑))、僕はそれをひとりのアーティストとしてやりたい。1枚目から2枚目、その後もいろんなスタイルの音を追求してきたし、いろんな方向にいっていると思う。ベルリンのシーンから具体的影響を受けたとかは感じてないね。
[[SplitPage]]もともとこのレーベルはひとつのジャンルにこだわりたいという意志は最初からなかったし、いまでもない。面白いと思ったエレクトロニック・ミュージックは何でも出していきたいんだ。あと、いまの時代はそのように幅広く、好き勝手にやっても受け入れてくれる時代だと思うんだ。
![]() Various Artists ホットフラッシュ・レコーディングス・プレゼンツ......バック・アンド・フォース Hotflush Recordings /Pヴァイン・レコード
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■さて、コンピレーション・アルバム『バック&フォース』の話に戻したいと思います。個性的なアーティストのいろんなタイプの曲があって、過去と未来を繋げたいという気概を感じたのですが、あなた自身はどのようなコンセプトで選曲したのですか?
スキューバ:みんな仲間なんだ。このレーベルに関わってくれた人、これから関わるような人を収録したって感じだね。リリースがあった人、ある人はもちろん、自分が一緒に仕事をした人、関わった人で素晴らしい才能を持った人を選んだつもりだよ。
■レーベルには若い才能が集まっていますが、まずはマウント・キンビーとの出会いについて教えてください。
スキューバ:彼らもデモを送ってきて、そこから関係がはじまったアーティストなんだ。メンバーの片方のドムがとても不思議でオブスキュアな音源を送ってきてね(笑)。2分間の沈黙の後にスネアが1回鳴るような音とか。すごく興味を惹かれていったのを覚えているよ。そしていまの編成になってから、より自分たちの音を確立させたような感じだし、最初のEPはアンビエントな作品だったけど、すごく反応が良くて。あと彼らはバンド形式でライヴをやるから、それも助かってるんじゃないかな。努力して世界中でツアーをしているしね。
■ジョイ・オービソンのどこをあなたは評価しますか? ジョージ・フィッツジェラルドなんかも似たタイプというか、よりハウス・ミュージックに近い感覚があるように思うのですが。
スキューバ:彼は天性のメロディの持ち主だよ。初期はダブステップ的なことをやっていたかもしれないけど、いまは言う通り、ハウスに近いことをやっているからね。でもそれはすごく努力が必要なことだったと思う。だって、一番か二番を争うようなヒットを出しておいて、そこに背を向けて自分の信じたことをやるってことだからね。その辺も立派だと思う。
■あなた自身のなかで、ハウスやテクノのDJで好きなのは誰ですか?
スキューバ:ちょっとベタだけど、マルセル・デッドマン、ベン・クロック、ステッフィとかカシアスとか好きだね。ステッフィの新作はすごく良かったよ。あとはサージョンとかすごく好きだね。彼のライヴ・セットは最近見たけど最高だったよ。
■ロスカやアントールド、フェルティDLやディーブリッジなど、〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉以外の、他のレーベルや自分のレーベルから作品を出しているキーパーソンの曲を選びましたね。ここにはどんな意図があったんでしょうか?
スキューバ:みんな友人だからさ。ロスカは昔から付き合いがあるし、ディーブリッジもフェルティ・DLもすごく面白いことやってると思うし、仲が良いし。レーベルで具体的にリリースが少なくても、いろいろと一緒にやってる人も多いしね。いろんなスタイルのアーティストがいるこの輪を見せたかったという気持ちもあったかな。
■セパルキュア(マシン・ドラム)のようなアブストラクト・ヒップホップ系のベテランの、他のジャンルのシーンにいた人がいるのも面白いですね。
スキューバ:そうだね。彼らはいまレーベルにとって大事な存在だし、いまアルバムを制作中なんだ。9月頃に出したいと思ってるね。もともとこのレーベルはひとつのジャンルにこだわりたいという意志は最初からなかったし、いまでもない。面白いと思ったエレクトロニック・ミュージックは何でも出していきたいんだ。あと、いまの時代はそのように幅広く、好き勝手にやっても受け入れてくれる時代だと思うんだ。レーベル買いをしてくれる人もいるし、そのような人にも違ったスタイルを提供しないと面白くないしね。でもその幅広い中にもこのレーベルらしいカラーみたいなのはしっかりとあると思うんだ。
[[SplitPage]]個人的にいまはまったく興味がないだけなんだ(笑)。数年前は本当につまらなかったけど、ここ1年くらいはダブステップの周辺に面白い派生音楽があると思うし、そこはちょっと気にしてるけど、いまのダブステップを聴いてって言われたら、嫌だね。
![]() Various Artists ホットフラッシュ・レコーディングス・プレゼンツ......バック・アンド・フォース Hotflush Recordings /Pヴァイン・レコード
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■さて、あなたはいま、ダブステップというジャンルはどんな位置にいると思いますか? ダブステップはすでに終わって、いまはポスト・ダブステップにあると捉える人もいるし、まだまだシーンは元気だという人もいるし、いろんな解釈があると思いますが。
スキューバ:んー、まぁ終わってないことはたしかだね。この前マイアミに行ってたんだけど、ガンガンかかってたよ(笑)。でもたしかに変わったし、ここ数年の変化を客観的に見るのは面白かったけどね。そしてその変化はジャンルとして成功してきた結果の変化だと思う。それには問題はないんだけど、ただ個人的にいまはまったく興味がないだけなんだ(笑)。数年前は本当につまらなかったけど、ここ1年くらいはダブステップの周辺に面白い派生音楽があると思うし、そこはちょっと気にしてるけど、いまのダブステップを聴いてって言われたら、嫌だね。
■欧米においてこのシーンはここ2~3年で加速的に拡大しましたね。最後にあなたがシーンの拡大を実感したときのことを教えてください。
スキューバ:んー、何かきっかけがあったという風には感じてないけど、徐々にそう感じるようになったかな。もともと自分もダブステップ専門とかじゃないし、レーベルも偶然ダブステップ的なレーベルに見られるようになっただけなんだよね。
■ありがとうございました。日本でお会いできるのを楽しみにしています。
スキューバ:ありがとう。僕も早く日本に戻りたいと思ってるよ!
最後に、『バック・アンド・フォース』に曲を提供している主なプロデューサーの名前を記しておこう。取材でも触れているように、ダブステップ、ファンキー、ミニマル、ハウスなど、実に多様性のある内容だが、ひと言で言えば、現在のベース・ミュージックにおけるテクノ系の総本山としての〈ホットフラッシュ・レコーディングス〉の特徴の出ている好コンピレーションになっている。
■Boxcutter![]() |
Boxcutter / Oneric Planet Mu |
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dBridge / Fabriclive 50 Fabric |
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Scuba / Triangulation Hotflush Recordings |
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Falty DL / You Stand Uncertain Planet Mu |
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George Fitzgerald / Don't You Hotflush Recordings |
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Roska / Rinse Presents Roska 12 Number One Rinse FM |
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Mount Kimbie / Crooks & Lovers Hotflush Recordings |
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Joy O - Wade In / JelsHotflush Recordings |
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Untold / AnacondaGet Physical |
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Cosmin TRG / A Universal CrushRush Hour |
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アニマル・コレクティヴ(ブルックリンのアート・ロック)とフォー・テット(ロンドンのIDM)が1枚のレコードのなかで並んでいると言っても驚きはしないだろうけれど、そこにモーリッツ・フォン・オズワルド(ベルリンのミニマル)も加わっていると言ったらどうだろう。パンタ・デュ・プランスを名乗るドイツ人、ヘンドリク・ウェーバーは、それを可能とする唯一といっていいほどのプロデューサーである。彼のロマン主義まるだしのアルバム『ブラック・ノイズ』が、ディスクユニオンのインディ・ロックの棚からクラブ系の12インチを扱うテクノのコーナーまで横断できたのは、パンダ・ベアが1曲歌っていながら(そしてLCDサウンドシステムやチック・チック・チックのメンバーも参加しながら)、あるいはドゥルッティ・コラムをサンプリングしながら、彼のスタイルがミニマル・テクノの発展型だったからだろうけれど、そうしたクレジットやジャンル分け以上にアルバムの音楽がユニークだったからである。地滑りで壊滅してしまったアルプスの小さな村をテーマにしたというそれは、なおさら現在の我々には重たいものがあるが、美しかった風景をなんとしてでも書き留めておきたいという抑えがたい欲望は、アルプスでのフィールド・レコーディングまでやったという彼の並々ならぬ情熱にも表れているように、作品のなかに圧倒的な思いを吹き込んでいる。『イレヴン・ヴァージョンズ・オブ・ブラック・ノイズ』は、昨年各方面で好評を得たそのアルバム『ブラック・ノイズ』のリミックス盤というわけだ。
リミキサーは先述したモーリッツ・フォン・オズワルド、フォー・テット、アニマル・コレクティヴのほか、〈ゴーストリー・インターナショナル〉のザ・サイト・ビロー、そして〈コンパクト〉レーベルやその傘下〈ダイアル〉レーベル関係のプロデューサー(DJコーツェのところから作品を出しているディ・ヴォーゲル、東京の〈ミュール〉レーベルから作品を出しているローレンスなどなど)が参加している。要するに、ブルックリンのアート・ロック系と親和性の高いドイツのミニマリストたちが多数占めている。オリジナルにあったロマン主義的な迫力は良くも悪くも薄まって(ロマン的なものにありがちな鬱陶しさはなくなり)、田園主義の生活にほどよくポップ・アートが入ってきたというか、ミニマル・テクノのさばさばした感覚がパンタ・デュ・プランスの濃厚な美意識を中和している。
というわけで全体的に押しつけがましさのない、やわらかいアルバムだが、白眉をいくつか挙げるとしたら、まずはモーリッツ・フォン・オズワルドのヴァージョンだ。トリオでやっているとっつきづらい即興とは別の、彼のドイツ的な装飾性を削除した機能的なダブの美学が素晴らしい。フォー・テットはパンダ・ベアが歌っていた"スティック・トゥ・マイ・サイド"をエロティックなミニマルに変換している。アニマル・コレクティヴは、オリジナル盤においてもっとも美しい曲のひとつ"ヴェルト・アン・ドラト"を、彼らのサイケデリック・ポップのレパートリーに加えているようだ。3人のビッグネームはそれぞれ期待に応えていると言えるだろう。牧歌性を打ち出すディ・ヴォーゲルやシカゴ・ハウスのワイルドな質感を注ぎ込むハイエログリフィック・ビーイングも印象的で、〈コンパクト〉が送るアンビエントの使者、ウォールズによるドリーミーな展開はクローザー・トラックとして申し分ないばかりか、〈コンパクト〉のミニマリズムとアニマル・コレクティヴのピーターパン・サイケデリックとの見事な結合の瞬間というか......言うなればこの10年、欧米のインディ・ミュージック・シーンがひたすら追求している終わりなき非日常を象徴するような締めである。
突然休刊宣言して世間を賑わせた田中宗一郎は、編集部でよくギターを弾いていたものだが、何を隠そう僕もたまに家でギターを弾く。下手の横好きに過ぎないので、こんな風に書くのも我ながらこっぱずかしのだけれど、早い話、ギターの音が好きなのだ。どんなギタリストが好きかと問われれば、フィンガー・ピッキングかスティール・ギターが上手い人だと言う。これは、自分には到底できないからで、つまり憧れとも言える。カントリー・ブルースが典型的だが、たった1本のギターを最大限に弾きこなしながら、ことこまかな感情表現までしてしまうところがすごいし、まあ何よりもそのプレイは曲芸師のような側面もあるし、見ているだけでもたまらない。要するに、最近あらためて人気がありそうなケヴィン・シールズのようなタイプのギタリストとは真逆のタイプである......というか、まあ、シールズみたいなセンス一発のギターとはまったく別の発想の演奏である。
ジャック・ローズといえば、そのソロ・ワークにおいてはジョン・フェイヒィの後継者とも謳われた人物で、2年前に心臓発作で亡くなっている。まさにフェイヒィ流のフィンガー・ピッキング演奏を継承しながら、いわゆるアメリカーナ(アメリカのルーツ・ミュージック)という口当たりの良い括りを破壊するような彼の諸作――2003年の『オピウム・ミュージック(アヘン音楽)』や翌年の『ラーガ・マニフェスト』などなど――はゼロ年代のディケイドにおいて大きなインパクトを残している。ブルースやカントリーのギター奏法の発展型における複雑さ、ないしは逸脱していく感覚もさることながら、こうしたの音楽の、流浪のなかの憂鬱さというのに胸を打たれる。ホント、やるせねーなーというわけだ。
カリフォルニアのレーベル〈VDSQ〉は2009年からギタリストのアコースティック・ギター演奏によるソロ作品をリリースし続けている。アコギのソロ演奏が好きな人には興味深いシリーズで、アートワークも品が良く、コレクター心もくすぐられるだろう。ちなみに第二弾がエメラルズのマーク・マッガイアで、第四弾が三田格が例によってやたら情報量を詰め込んだレヴューのなかで紹介していたファブリックのギタリスト、マシュー・マリンの作品、そして第五弾がサーストン・ムーアとなっている。ムーアの作品はサブ・タイトルにもあるようにジャック・ローズに捧げられている。
ムーアは12弦のアコースティック・ギターを演奏しているが、当たり前の話、ソニック・ユースのファンが納得するであろう、ムーアらしい演奏だ。僕がこのアルバムを聴いてみようと思った理由は、『SNOOZER』のレヴューで書いたように、ベックがプロデュースしたサーストン・ムーアの最新ソロ・アルバム(アコギによる弾き語り)が良いと思ったからである。ムーアはどちらかとえいばケヴィン・シールズのほうに近い、センスで勝負するタイプのギタリストで、ローズやフェイヒィのような流暢なフィンガー・ピッキングはない。ムーアのようなギタリストがアコースティック・ギターのみでどのように表現をするのかという意味においても、興味深い作品である。
結論を言えば、これは直球勝負の作品である。アルバムは、ムーアが得意とする変則チューニングによる不協和音をしゃらーんと鳴らしながらはじまり、演奏はいわばパンキッシュだがそれでも瞑想的なレヴェルへとあがっていく。それはアカペラで歌うシンガーのように生々しく、録音は目の前でムーアがギターをかき鳴らしているようにも感じられる。故人への敬意や思いは、レコードをひっくり返してから最後のほうでさらに高まる。かき鳴らされるギターの背後からは明らかにムーアの叫び声が聞こえる。センスよりも気持ちが全体を支配したアルバムで、そのエモーションは感動的だし、ギタリストが自分の思いを表現するうえでこんな演奏もあるのだと思い知る。
ちなみに〈VDSQ〉はヴァイナルのみのリリースだ。このレーベル以外でも、アメリカで一昨年から続くこうした傾向は、今年もますます強まっているようだ。みんな、ヴァイナルの時代に戻せと主張しているのだろう。
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MARC MAC PRESENTS VISIONEERS
APACHE / SHAFT IN AFRICA (ADDIS)
BBE [UK] / 2011/4/23
»COMMENT GET MUSIC
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RHYTHM OF ELEMENTS
BEYOND REMIXES EP
R2 / UK / 2011/4/23
»COMMENT GET MUSIC
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BLUNDETTO
BAD BAD VERSIONS
HEAVENLY SWEETNESS / FRA / 2011/4/17
»COMMENT GET MUSIC
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Trotzkopf - Painting Drops - Mutate to Survive |
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Emptyset - Altogether Lost - CLR |
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Marcel Dettmann - Unrest(Norman Nodge remix) - Ostgut Ton |
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Hans Bouffmyhre - Release Me - Harthouse |
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Mikael Jonasson - Tussilago - Figure |
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Planetary Assault - Sucktion - Mote Evolver |
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Damon Wild - Avion(Terence Fixmer Remix) - Synewave |
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Daniel Solar - Dirtiest Clean(Delano Smith Remix) - Kolour Recordings |
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Genny G - Woody Way - Exprezoo |
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Lee Foss - Warriors - Culprit |
現在のようにとてもカジュアルに海外のインディ・バンドの音を聴ける状況下では、ふと気になる音をみつけても、バンド側にまだバンドとしてのキャラクターや方向性、気構えや覚悟といったものが備わっていない場合も多い。まだ無名で、メディアによる吟味を受けていなかったり、結成して数ヶ月というグループさえ気軽に聴けてしまうのだから当然だ。注目され、何だかんだとジャンル名を冠され、点数をつけられ、ツアーに出て云々というプロセスを経れば、おのずとなにかキャラクタライズされ、バンド側にもそれに対するリアクションや姿勢が生まれてくるわけだが、そうなる前の、まるで職場の友人のバンドを眺めているような、未分化でファジーな空気を感じることが、多くなった。ドムに感じるのも同様のものだ。私はそれをいまらしい、好もしいことだと考えている。
ドムはマサチューセッツの5人組バンド。力の抜けたローファイ・ポップに、リヴァービーなサーフ・ポップと時流を外さないサウンド・スタイル。パッション・ピットを思わせるきらきらと甘いシンセ・チューンもある。MGMTのようにエキセントリックでファッショナブルなサイケデリアもわずかに漂わせつつ、はつらつとしてネオアコ・マナーなソング・ライティングのセンスも時折光る。非常にとっ散らかった印象だが、旬な音がつめこまれている。それに、昨年のデビューEP『サン・ブロンズド・グリーク・ゴッズ』リリースの時点で結成わずか数ヶ月だ。がちゃがちゃとしてまだまだ固まらず、いろいろと試している途中、そんなバンドの活動模様を写メで送ってもらったような、とてもくだけた雰囲気がパッケージングされている。昔なら、果たして海の向こうのいちリスナーの耳に入るようなバンドだっただろうか?し かしデモ・テープ然とした自主盤に過ぎない同作は、フェイスブックやツイッターなどから広がり、ブロガーや「ピッチフォーク」などのメディアに拾い上げられ、先日改めて〈アストラルワークス〉より再リリースされるにいたった。音ももちろんだが、こうした在りよう自体がきわめていまらしいバンドである。
本作は、レコード・ストア・デイに際して限定リリースされたエクスクルーシヴ音源、新曲が収録されている。狂暴すぎて法的に飼育が禁止されているという(冗談だろう)飼い猫の名前を曲名にとった"ボチチャ"は、ドライヴィンなギター・リフとピクシーズを思わせる屈折したセンスが魅力的だったが、この"シングス・チェンジ"はとてもストレートでスウィートなパンク・チューンだ。クラウド・ナッシングスにも比較できるだろう。中心人物のドムは、借金取りに追われているからフル・ネームは明かせないなどとうそぶく、なかなかやっかいな人柄のようで、「アメリカに住むということはとてもセクシーなこと」と歌って彼らのアンセムともなった"リヴィング・イン・アメリカ"等、デビューEPにもそれは十分垣間見られる。しかし"シングス・チェンジ"は、ドムのサウンドへの支持が、基本的にはこのシングルにあふれるシンプルでストレートなメロディに対するものなのだろうな、ということを感じさせる佳曲だ。けれんみがなく、しかし平凡ではない。幼さを残すヴォーカルも切なく胸にせまる。そしてB面〈キャプチャード・トラックス〉の注目株ミンクスによる"ジーザス"リミックスは、これに対照的な陰影を与える仕上がりになっていて素晴らしい。ジョイ・ディヴィジョンやネオ・サイケのロマンチックな叙情性が、コーラスをたっぷりきかせたギターに溶かし込まれている。
レコード・ストア・デイも定着しつつあるが、はじめての年はレコ屋店員の労働環境改善を訴えるキャンペーンかと思ったものだ。リアル店舗を持つ大手以外のレコ屋を楽しもう、盛り上げようという趣旨で、該当する店にだけ限定商品を流通させるというこの祭がはじまったのが2008年。いまやリリース数はロックだけでも100タイトルを超える。おそらくはCD作品もあるはずだが、圧倒的にヴァイナルが多く、大型店を嫌って中小規模のストアを優先するアナログ志向な姿勢は昨今のインディ・バンドには広く共有されるものである。『サン・ブロンズド・グリーク・ゴッズ』も10インチやカセットでリリースされているから、ドムも例外ではない。本作ももちろんヴァイナル・オンリーだ。ストレートで自然体でアナログ志向。これがいまのインディ・ロックのリアリティなのだろう。
5月3日、日比谷野外音楽堂で行われるフィッシュマンズのライヴ「A Piece of Future」がUstreamで中継されます。さらに有志によって中継ポイントを全国各地に設置し、それぞれの会場でもライヴ中継を行う「ソーシャルヴューイング」の呼びかけを現在、行っています。詳しくは https://www.fishmansplus.com/を参照。
以下、公式サイトより
1987年の結成時から現在に至るまで、今だ色褪せないバンド「フィッシュマンズ」。 デビュー20周年、そしてボーカル佐藤伸治の13回忌を迎える今年、フィッシュマンズにとって思い出深い場所である「日比谷野外音楽堂」のライブチケットは、3000枚が一瞬で ソールドアウト。さらに去る3月28日に突然行なわれたドミューン(https://dommune.com)でのUstreamライブでは、わずか一晩で 9万人を魅了し、ソーシャルメディア上での大きな話題となりました。 そこで、メンバーによる「このライブを多くの人に解放したい」との想いと、今回の東日本大震災による復興支援への想いにより、無料のネット中継の実現に加えて、さらに全国各地の有志による「ソーシャルヴューイング」の呼びかけを行なうことになりました。
「ソーシャルヴューイング」とは、ネット中継サービスのUstreamやツイッターを中心とした「ソーシャルメディア」を利用して、まるでひとつの場所に集まったような気持ちでライブ体験を共有しようとする、オーディエンス参加型の新しい試みです。具体的には、全国の有志を募り、それぞれの有志がそれぞれの会場の主催者となって、各会場でUstreamによるライブ中継をスクリーンやモニターに上映し、たくさんの人たちで視聴する場を用意することを指します。 今回のUstream中継は、東日本大震災のチャリティー企画として開催します。各会場の主催者はボランティアとして参加していただき、各会場も 入場無料が前提となります。
この企画はFISHMANS+によるもので、フィッシュマンズの多くのミュージックビデオを手がけ、ライヴ&ドキュメンタリー映画"THE LONG SEASON REVUE"の監督でもある川 村ケンスケが当日のライブ中継の映像演出を担当します。リハーサル風景やライブ当日の設営風景やメンバー出演による楽屋風景も中継する予定です。今回のライブ・タイトルは "A Piece Of Future" 。「未来のかけら」と題された先にあるものは何なのでしょう。フィッシュマンズとソーシャルメディアの組み合わせを意外と感じる人もいるかも知れません。
フィッシュマンズが輝きを放ったあの頃から幾時を経て、徐々にあらゆるものが停滞し、そしてこの3月11日、日本中を大きな悲しみが襲いました。
今回の生中継とソーシャルヴューイングは、そんな今の日本の中を通り抜ける、一筋の風でありたいと願っています。 音楽が持つ力をもう一度感じ、ここからフィッシュマンズとあなたの、新しい未来がはじまっていくと信じて。
新しい気持ちになれること。 例えば、5月3日に日比谷に来れなくとも、好きな場所で寝転んで、夕暮れを眺めながら、ネット経由で参加してください。 カフェやレストラン、ライブハウスで、ボリュームをひとつ大きめにして聴いて欲しい。あるいは家で、台所で、その場所の空気と匂いを感じな がら、みんなで感じること。
そういう実験も、FISHMANS+(フィッシュマンズ・プラス)の活動の一部であり、この日に参加する人たちすべてが 、新しいFISHMANS+のメンバーなのです。メンバーだと思う人は、ツイーターで#FMS0503 のハッシュタグをつけて、このプロジェクトへの参加を宣言してください。