「!K7」と一致するもの

Chart by JETSET 2010.10.25 - ele-king

Shop Chart


1

V.A.

V.A. STONES THROW 7 INCH BOX SET »COMMENT GET MUSIC
2010年10月10日に開催されたイベントの記念に作られた特製ボックスセットが登場!DJが全て7"のみでプレイした同イベントを象徴する7"の10枚セット!PBWセレクトの名曲が7"として生まれ変わりました!

2

DJ YOGURT & KOYAS

DJ YOGURT & KOYAS CHILL OUT »COMMENT GET MUSIC
アンビエント古典をDJ Yogurt & Koyasが独自の解釈でリメイクした話題の1枚が待望のアナログ化!Yogurt & Koyasが望んだ「Chill Out」のトリビュートを"CHILL Out " を愛して止まない熱い人達の手により謎のレーベルからワンショット限定プレスで入荷です!

3

DENT MAY

DENT MAY THAT FEELING / EASTOVER WIVES »COMMENT GET MUSIC
ダメすぎ込み上げすぎ奇跡のインディ・ブリージン・ブルー・アイド・ソウル。Ariel Pinkに並ぶ天才と言い切りたい!!Paw Tracksからのデビュー・アルバムが当店鬼ヒットしたDent May。Forest Familyからの新曲が到着!!絶対お買い逃しなく。

4

RICARDO VILLALOBOS / PRINS THOMAS / DJ NOBU

RICARDO VILLALOBOS / PRINS THOMAS / DJ NOBU ZERO SET 2 RECONSTRUCTED »COMMENT GET MUSIC
Zero Set 2再構築で話題沸騰のマスト・バイ・アイテム入荷致しました。Zero Set影響下と自ら公言しているRicardo Villalobos, オスロのリエディット・マスターPrins Thomas, さらに国内からはDJ NOBU (Future Terror)が参加。故Conny Plankへの追悼と言える"Zero Set"の続編アルバム"Zero Set 2"から抜選され解体/再構築が施された圧巻の5楽曲を収録。

5

MACHINEDRUM

MACHINEDRUM WANT TO 1 2? »COMMENT GET MUSIC
大復活を遂げた天才による幻の傑作が遂に奇跡のヴァイナル化!!名門LuckyMeから放った"Many Faces"が当店爆裂ヒットを記録したMachinedrum。'09年にCD限定リリースされていた幻の傑作がヴァイナルで限定リリースされました!!

6

BALAM ACAB

BALAM ACAB SEE BIRDS »COMMENT GET MUSIC
入荷しました。噂のウィッチ・ハウス筆頭ユニットによるファースト・12インチ!!絶対マスト★Washed OutとSalemがサイコパス化したようなゴシック・シンセ・ダブ・サウンドで話題を集めまくるブルックリンの19歳、Balam Acabの5曲入りマキシEP!!

7

DARLING FARAH

DARLING FARAH BERLINE EP »COMMENT GET MUSIC
ドファンキーかつカラフル。滅茶苦茶お洒落な1枚です!!DebruitやKotchyらを擁するUKヒップホップ人気レーベルから、UKGシーン最前線とも交差するエレクトロ・テック新星Darling Farahがデビュー!!

8

DAM FUNK / COMPUTER JAY

DAM FUNK / COMPUTER JAY LOS ANGELES 7/10 »COMMENT GET MUSIC
満を持して登場!第7弾はDam Funk/Computer Jay!もはや説明不要のファンクの申し子、Stones ThroeからDam Funk、そして先日のGaslampkillerの新作10"にも参加していた気鋭ビートメイカー、Computer Jayによるスプリット!

9

SEAHAWKS

SEAHAWKS IS THIS IT? / OH BABY »COMMENT GET MUSIC
話題沸騰のヨット・ロッカーSeahawksの12"トリロジー第3弾が到着です!!近年はLoEBにてニュー・ディスコ/バレアリック・シーンのサポートに積極的なLo Recordings総帥Jon Tyeと、グレイト・イラストレーターPete Fawlerによる話題のユニット、Seahawksにょる12"シングル第3弾がまたしても素晴らしいです!!

10

GILLES PETERSON - HEARTBEAT PRESENTS ONE TIME!

GILLES PETERSON - HEARTBEAT PRESENTS ONE TIME! MIXED BY GILLES PETERSON × AIR »COMMENT GET MUSIC
Heartbeatのミックス・シリーズ第五弾はGilles Peterson!最新鋭のダンス・ミュージックを自らの選美眼をたよりに世界中のDJ、クラバーから絶大な支持を受ける、Gilles Petersonがついに本シリーズに登場です

Chart by UNION 2010.10.23 - ele-king

Shop Chart


1

VARIOUS ARTISTS

VARIOUS ARTISTS International Feel INTERNATIONAL FEEL / JPN »COMMENT GET MUSIC
DJ Harveyの新プロジェクトLocussolus、Quiet Villageの別名義となるMaxxi & Zeus、Rub N Tug/Map Of AfricaのメンバーThomas BullockによるWelcome Stranger名義での参加など、強烈な個性を放つラインナップを見てもわかるとおり、リリース当初から常にDJやショップの話題の的となってきたレーベルInternational Feel。直感的に一瞬で心を奪われるような音はアンダーグラウンドなダンスミュージック本来の魅力そのものであり、それは彼らの一途な想いに他ならない。どのレーベルにも存在しないダンスミュージック、またバレアリック~チルアウトといった音を放ち、彼らのこだわりを貫きひとつに結晶させたプレミアムなサウンドが、いま扉を開ける。

2

TOBIAS

TOBIAS Street Knowledge SK / GER »COMMENT GET MUSIC
超強力盤! VILLALOBOSリミックス!! NSIとしても知られるTOBIAS.が06年にLOGOSTICからリリースした傑作がVILLALOBOSのリミックスを収録し再発! 脳みそを揺さぶるアシッディーなドープ・ミニマルであるオリジナル、微細なウワモノの連鎖でハメるマイクロスコピックなVILLALOBOSリミックス共に驚異的! マストです!

3

CALM

CALM Save The Vinyl - EP 1 MUSIC CONCEPTION / JPN »COMMENT GET MUSIC
メタモルフォーゼのコンピレーションにも先行収録され話題を集めたアルバムのハイライトと言える壮大なバレアリックトラック「Earth Song」、美しいピアノのダウンテンポチューン「Fade to White」、極上のアンビエントトラック「River is Deep」を収録!

4

PULSHAR

PULSHAR Inside DESOLAT / GER »COMMENT GET MUSIC
今やCADENZA、PERLON、COCOONなどと並ぶヨーロッパテクノシーンのトップレーベルへと躍進を遂げた、LOCO DICE & MARTIN BUTTRICH主宰レーベル・DESOLATが、自信を持って送り出す新たな才能・PULSHARのセカンド・アルバム!本作「INSIDE」は彼らにとって約2年ぶりとなるセカンド・アルバム。RHYTHM & SOUNDをチルアウトさせたようなM-2"The Price You Pay"、ヘビーなベースラインと透明感溢れるメロディアスなシンセのレイヤーが極上のトリップへと誘ってくれるM-4"Da Creator"、ブリストル勢のようなメランコリアを感じさせるM-10"Distant Fire"など、一曲毎のクオリティーは粒揃い! 気が付くと最初から最後まで聞き通してしまう中毒性の高い1枚!

5

OMAR S

OMAR S These Complimentary Track's FXHE RECORDS / US »COMMENT GET MUSIC
アシッドのディープな響きにクラップが炸裂するトラックや、Omar Sにしては珍しくメロウなディスコにシフトしたPhyllis Hyman ? Under Your Spell使いのアンダーグラウンドハウス、アタックの強さがOmar Sらしい個性を放つディープテクノなど4曲を収録したEP!

6

ROY DAVIS JR./OMARS FEAT.DJ B-LEN-D

ROY DAVIS JR./OMARS FEAT.DJ B-LEN-D All I Do/Da-Teys FXHE RECORDS / US »COMMENT GET MUSIC
1996年に今は無きFORCE INC USからリリースされた、シカゴのベテランハウサーRoy Davis Jr.プロデュースのトラックがOmar Sによって再発!Stevie Wonderの「All I Do」モロ使いのフレーズをループさせたグルーヴィーなハウスチューン。そしてSide BにはOmar SとDJ B-Len-Dによるコラボレート作を収録。DJ Blendは80年代中頃、Carl CraigがDerrick Mayに紹介をした有能なデトロイトのパーカショニストという逸話を持つベテラン。Omar Sによるディープなコードが魅力のハウストラックに、泡が弾けるかのような深い音色のパーカッションを馴染ませた、心地よい鳴りが魅力の1曲。

7

MARC HOULE

MARC HOULE Drift »COMMENT GET MUSIC
PLASTIKMANのベストアルバム「KOMPILATION」も反響を呼ぶ中、MINUSが次に仕掛けるのはRICHIE HAWTINと同じくカナダでその音楽的キャリアを育んだプロデューサー・MARC HOULEのNEWアルバム。本作「DRIFT」は、現在彼が住むベルリンの"冷たく暗い灰色の冬"をイメージして作られた作品。通常のMINUS作品とは趣を異にした、サウンドトラックのように風景が浮かぶイマジネイティブなサウンドが収められた全8曲の秀作です。

8

TRAVERSABLE WORMHOLE

TRAVERSABLE WORMHOLE Vol.1-5 CLR / JPN »COMMENT GET MUSIC
ポストSLEEPARCHIVE! NYのベテラン・プロデューサー・ADAM Xによるプロジェクト・TRAVERSABLE WORMHOLEのデビュー・アルバム。2009年春、ホワイト盤にスタンプという素っ気ない(しかしアンダーグラウンド・シーンではおなじみの)体裁で発表された12"が一部のDJから絶賛され、その謎めいた素性と共に多くのテクノファンを虜にしてしまったTRAVERSABLE WORMHOLE。その実体は90年代前半から活躍するNYの古参プロデューサー・ADAM Xによるプロジェクトで、彼の出自であるハードテクノを現代的なミニマルとミクスチャーしたソリッドなサウンドを矢継ぎ早にリリースし、ベルリンシーンの象徴・MARCEL DETTMANNや近年復活を遂げたSURGEONなどと共に新たな旋風を巻き起こしている

9

MISTANOMISTA

MISTANOMISTA Detroit Session BLACK SUNSHINE / RUS »COMMENT GET MUSIC
『ECLIPSE MUSIC』のサブ・レーベルと噂される、新鋭レーベル『BLACK SUNSHINE』の1番! このレーベルは今後チェックが必要! まずはタイトルからして"Detroit Session "。INVERSE CINEMATICの"Detroit Jazzin' "然り。。。DETROITのつくタイトルだけで間違いナシ! ロシアの新人YURI SHULGINによるユニットMISTANOMISTAの作品!

10

MIKE HUCKABY

MIKE HUCKABY From The Mind Of Synth SYNTH / US »COMMENT GET MUSIC
1995年、Daniel BellとRick Wadeの両ベテランがデトロイトを拠点に立ち上げたレーベルHermonie Parkから2枚のシングルをリリース、その後ディープハウス寄りのDeep Transportation、テクノ~ディープ・ミニマルに特化したS Y N T Hの2つのレーベルを自身で立ち上げる一方、Juan Atkins aka Model 500、Pole、Deepchord、Lo Soul、Loco Dice、Blake Baxterといったトップアーチストのリミキサーにも起用されるベテランMike Huckaby(マイク・ハッカビー)。渋谷CLUB MUSIC SHOPリニューアルオープン記念でリリースされたディープハウスセットに続き、今回は11/13(土)にオープンする下北沢クラブミュージックショップを記念してのテクノセット!機材やマスタリングにこだわる彼らしい音の配置はS Y N T Hで見せる音そのもので、暗黒の中を一つの光りが差し込むような深みとコントラストを引き出した絶妙な展開!ミックスの最後には今回もクリエイター用のサンプル音源が2種ボーナス収録。デトロイトで若手アーチストを育成している彼らしいスタンスも嬉しいところ。限定盤です。

Various Artists - ele-king

 アニマル・コレクティヴの"マイ・ガールズ"がクライマックスでプレイされるようなダンスフロアがいま日本のどこにあるのか教えて欲しい。あの曲の冒頭のキラキラしたシーケンスが流れればすぐにリアクションがある、そんな現場を知りたい。DJはその前後をどんな曲で繋ぎ、そしてどんな曲に持っていくのか......。"マイ・ガールズ"をクライマックスで上手にスピンできるDJがいたら、その人はいまもっと危うく、いまもっともフレッシュなDJに違いない......が、実際のところ"マイ・ガールズ"は、たとえば1990年のプライマル・スクリームの"カム・トゥゲザー"のように機能しているのだろうか。それはある特定の場のアンセムとして、ある世界観を共有する契機として、いまもっとも危うく、いまもっともフレッシュな歓声を浴びているのだろうか......。
 
 『ファック・ダンス、レッツ・アート』は出るべくして出たコンピレーションで、ここ1~2年のUSアンダーグラウンドにおけるダンス・ミュージックの新展開――チルウェイヴ、エレクトロ・ポップ、シンセ・ポップ、サイケデリック・ダンス・ポップ、そしてウィッチ・ハウス――を編集してものである。ウォッシュト・アウトトロ・イ・モアスモール・ブラックといったチルウェイヴ系、oOoOO(オーと読むらしい)やバラム・アカブ、クリープといったウィッチ・ハウス系、それからクリスタル・キャッスルズのようなニューウェイヴ・ディスコ系など最近のトレンドから計18組を選び、18曲を収録したものである。アニマル・コレクティヴの"マイ・ガールズ"はコンピレーションのもっとも中心に配置され、そのフォロワーであるベアズ・イン・ヘヴンがアルバムの締めを務めている。通して聴いていると、ニューウェイヴ・ディスコ系が古くさく、あらためてチルウェイヴ系が新しく感じられる。
 ちなみに今年、USメディアがもっとも注目しているのがウィッチ・ハウス(魔女のハウス)で、本作の1曲目(続く2曲目)がまさにそれだ。ウィッチ・ハウスとは......何も魔女の格好をしたDJがハウスをスピンするわけではない。大雑把に言えばUKダブステップ(というか主にブリアル)へのリアクションのひとつである。手法的にはヒップホップのチョップを好み、その出自にはエレクトロクラッシュ系の流れも絡み、あるいはそう、お察しの通りザ・XXの影響も受けつつ、そして"ドラッグ(drag)"や"ホーンティッド(幽霊)"とも呼ばれていることからも察することができるように、ウィッチ・ハウスはより薄気味悪くダークで、UKダブステップの暗さがアメリカ系ゴシックやホラーの文脈に落とし込まれたダンス音楽のスタイルのように思える。バラム・アカブのビートはダブステップの変型で、クリープのヴォーカルの歪ませ方はジェームス・ブレイクの応用である。また、メモリー・テープスの"バイシクル"のヴァージョン名が"ホラーズ・コズミック・ダブ"であるように、ウィッチ・ハウスはチルウェイヴとも交わっているようだ。
 
 この"新しいアメリカのアンダーグラウンド"に関しては英米間でずいぶんと激しい議論がある。最初に仕掛けてきたのは僕が知る限りではUKの『ガーディアン』で、今年の初めに同紙は、「ブロガー・ロックは政治的鋭さを欠いている」という皮肉たっぷりの論考を掲載している。ビーチ・ハウス、ウッズ、ウェイヴス、サーファー・ブラッドといった自然系の言葉が入ったバンド名のバンド、もしくはジュリアン・リンチ、ダックテイル、ジェームズ・フェラーロといったローファイ・アーティスト(WIRE誌言うところのヒプナゴジック・ポップ=入眠ポップ)は、逃避的な田園生活を賞揚し、政治や現実に対する無関心と怠惰をを肯定する......といった内容である。もちろんアメリカからの反論はすぐに起きた。「それは逃避ではない」と、このシーンを擁護し続けている有名な音楽ブロガーがやり返した。「中産階級的経済や政治価値観にオルタナティヴなサイキック・リアリティを切り開くためのプロセスである」
 すると『タイニー・ミックス・テープス』が議論に乗った。「なにがどうよ、ローファイ・インディ音楽の政治的価値」というわけで、ことの成り行きを読者に説明して、そして議論を呼びかけている。結果、大量の意見が寄せられた。ある人は「ローファイには政治性がない」と認め、ある人は「政治を求めてローファイを聴いていない」と当たり前のことを主張し、またある人は「なぜ僕たちは労働、労苦、破壊、殺人がない世界を空想していてはいけないのだろう?」と素朴な問いを発し、またある人は「逃避主義は政治的にはもっとも保守的な方法論だ」と説き、またある人は「しかし、カール・マルクス言うところの疎外者として僕たちは......、だから弁証法的に言えば......」と論を捻り、そして多くの人はその源流であるアニマル・コレクティヴの音楽を語り、そして話は......オネオトリックス・ポイン・ネヴァーにまでおよんでいる。英米で湧き上がっているこの議論は、ご覧のように実に広がりがあって、チルウェイヴもグロー・ファイもウィッチ・ハウスもどうでもよくなってくるほど読んでいて面白い。
 
 底意地の悪い『ガーディアン』は、そして、インディ・ロックを愛するアメリカの若者たちの大量な言葉をスルーして、別の角度から逆襲を仕掛ける。今度は「インターネットはローカルな音楽シーンを殺したか?」と題して、チルウェイヴがどこか固有の、現実の現場を持たずにインターネットを通じて起きたムーヴメントであることから、それはいままで豊かな音楽文化を育んできたローカル文化を殺すものだいう論考を掲載する
 まあ、興味がある人は読んでください。あらためて言うことでもないのだろうけど、イギリスってやっぱ音楽文化にプライドがあるね、いざとなったらビートルズを出せるもんなー。そう、「マージービートというローカリズムがビートルズを生んだ」と言える。でも、それは......ときとして強者の論理にも聞こえる......というか、『ガーディアン』はどんな言葉を使ってでも、チルウェイヴを評価したくないのだろう。
 
 "カム・トゥゲザー"のようになれなかったからこそ"マイ・ガールズ"は切り開いたのかもしれない。アンダーグラウンドで非政治的な音楽は、心が満たされる秘密の場所を追い求めるように、彼らの理想郷を拡大している。「オルタナティヴなサイキック・リアリティを切り開くためのプロセスである」とブロガーは言った。オルタナティヴなサイキック・リアリティ......なんとも際どい言葉である。

Chart by JAPONICA 2010.10.22 - ele-king

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1

SOFT VS DJ DUCT

SOFT VS DJ DUCT LOOP SEGUNDO / FEEL MORE NNNF / JPN / 2010/10/20 »COMMENT GET MUSIC
★JAPONICA限定!★「BACKYARD EDIT」シリーズが国内、そして海外からも好評のDJ DUCTがSOFTのライブ定番ナンバーにして人気曲"LOOP SEGUNDO"、そしてアルバム収録の壮大なスピリチュアル・ナンバー"FEEL MORE. KNOW"をブレイクビーツ感覚でDJユースにリエディットした限定7inch!共に所々でニクイ演出が利いた曲の構成もばっちりで DJフレンドリーなバリバリ現場仕様の使えるナイス・エディットです!マスタリングはもちろんKND!

2

DJ KENSEI

DJ KENSEI LIVE ON WAX SLEEPING BUGZ / JPN / 2010/10/9 »COMMENT GET MUSIC
<SLEEPING BUGZ>による人気ミックス・シリーズ「THE SOUND OF SPACE」待望の第3弾にDJ KENSEIさん登場です!前2作の持つ空気感を見事に受け止め昇華させたホント期待以上の素晴らしいミックス作品が届きました!じっくりと聴き込みDJ 妙技たるものを堪能する、または日常生活の中でサラっとかけ流すのももちろんアリな、まさに万能ミックス!マスタリングは盟友でもあるKND(こ こは鉄板ですね)!前2作とあわせてどうぞ~!

3

BURNT FRIEDMAN & JAKI LIEBEZEIT

BURNT FRIEDMAN & JAKI LIEBEZEIT 5 7 EP NONPLACE / GER / 2010/10/20 »COMMENT GET MUSIC
名コンビBURNT FRIEDMANとCANのドラマーJAKI LIEBEZEITが2008年にリリースした楽曲をBASIC CHANNEL / RHYTHM & SOUNDそしてHARD WAXオーナーでもあるMARK ERNESTUSがリミックス!流石の空間処理能力と綿密につくり込まれた音の一つ一つに飛ばされること間違い無しのトライバル・テック・ダブ(そしてあ くまでミニマル!)是非良いサウンドシステムで聴いてみたい&聴いてほしいです!

4

CAPTN K

CAPTN K SWAMP GROOVE PICNIC / AUS / 2010/10/20 »COMMENT GET MUSIC
新進気鋭CAPTN Kが自身のレーベル<PICNIC>より新作10inchをリリース!A面"SWAMP GROOVE"は哀愁を帯びたク-ルなギター、ハーモニカ・プレイが全編に渡りフィーチャーされたブルージー・ファンク!そしてB面にはこれまたブルージーなワウ・ギターにダビーに響くサックス・プレイが渋くハマる"GRAVYBOAT"を収録!ヒップホップ/ブレイクビーツ~レアグルーヴ・サ イドまで、これまたクロスオーヴァーにヒットの予感するホント大推薦の2トラックス!

5

V.A. (MOODMAN / SHHHHH)

V.A. (MOODMAN / SHHHHH) ZZK RECORDS PRESENTS THE DIGITAL CUMBIA EXPLOSION RUDIMENTS / JPN / 2010/10/13 »COMMENT GET MUSIC
★特典でさらに(!)MOODMANのミックスCD付いてきます!★南米アルゼンチン/ブエノスアイレス発、激注目レーベル<ZZK RECORDS>音源のMOODMANによるDJミックス+SHHHHHセレクトによるコンピレーションをパッケージングした濃密2枚組CD!MOODMANのテクノ的解釈によるミニマル・グルーヴ溢れるDJミックス、そしてSHHHHHのストーリー性を重視した抜群のセレクトに より<ZZK RECORDS>の魅力を余すことなく十二分に楽しめてしまう強力強烈盤!

6

TRUJILLO

TRUJILLO BABY YOU'RE STILL THE SAME APERSONAL MUSIC / UK / 2010/10/20 »COMMENT GET MUSIC
ベネズエラ出身の注目アクトTRUJILLOデビューEPがスペイン発の新興レーベル<APERSONAL MUSIC>からの第1弾でリリース。バレアリックな質感でジンワリとフロアをウォームアップさせるメロウ・ディスコ・グルーヴのオリジナル・ヴァージョ ンはじめ、タイトな足回りに巧な展開で高揚感を駆り立てるSOCIALDISCO CLUBによるハウス・リミックス、そしてウワ音をクールに抑えつつお得意のビートダウンに特化したMARK Eリミックスの3ヴァージョン収録!

7

NICOLAS JAAR

NICOLAS JAAR LOVE YOU GOTTA LOSE AGAIN EP DOUBLE STANDARD / US / 2010/10/18 »COMMENT GET MUSIC
ジワジワと足されていくビート/グルーヴにアンビエンシーな鍵盤ネタや壮大なストリングスが織り成していくディープ・ダウンテンポ・トラッ ク"WOUH"、フォーキーなウワ音を被せつつビートダウン~ブレイクビーツなグルーヴで展開するバレアリック・チューン"LOVE YOU GOTTA LOSE AGAIN"など他とは明らかに一線を画す絶妙なクロスオーヴァー感覚でのプロダクションを披露!限定300枚プレスにつきお早めに~!

8

V.A.

V.A. HOT SHIT! DOPE AFRO FUNK HOT SHIT / UK / 2010/10/20 »COMMENT GET MUSIC
数々のディスコ/リエディット系作品のネタとなったレア・アフロ音源を集めたナイス・コンピ!タイトル通り、ドープ・アフロ・ファンク詰まってますっ!!いずれも激レアなタイトルをコンパイル。しかしそのレア度だけに留まらず現場重視の「使える」レアグルーヴをセレクト(!)といった感じ のDJのための素晴らしい内容となってます!DJの際、ホント重宝すること請け合い。これはオススメですっ!

9

RONDENION

RONDENION BEGINNING OF THE RING EP BOSCONI EXTRA VIRGIN / ITA / 2010/10/9 »COMMENT GET MUSIC
壮大なストリングスにボトムの効いたベースグルーヴとが織り成すスローモー・ビートダウン・ハウス"BEGINNING OF THE RING"はじめB面にはKDJ/THEOらを彷彿とさせるヴォーカル・フレーズのネタ使いに淡いシンセ・コードがジンワリと沁みてくるビルドアップ・ナ ンバー"IN ONE'S MIND"(これかなりヤラれました!)、そしてこれまた黒汁ほとばしるグルーヴを軸にディスコ・テイストで構築されたディープ・ハウス・トラッ ク"LIKE A CHILD"を収録!

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EBO TAYLOR

EBO TAYLOR LOVE AND DEATH STRUT / UK / 2010/10/18 »COMMENT GET MUSIC
ガーナで発祥した伝統的ハイライフ・サウンドにアフロ、ソウル、ファンクなどの要素を融合させ独自のアレンジやプロデュースを施し他の追随を許さ ないオリジナル・サウンドを発信し続けるガーナの至宝にしてリヴィング・レジェンド、御年74歳(!)にしてバリバリの現役ミュージシャ ン=EBO TAYLORによる新録アルバム!現在進行形で奏でられるネクスト・レベルへと押し上げられたアフリカン・グルーヴが全編に渡り充満しきった濃度の高い好 作品です!

The Slits - ele-king

 高校に入学した年だ。『カット』のジャケを、実家の近所の輸入盤店の壁で初めて見たときに恐いと思った。そこには裸の、そして泥だらけの3人の女性がいる。アリ・アップはこちら側を見ている。裏ジャケの写真でもそうだ。向かって左下の彼女はこちらをしっかりと見ている。静かに、しかし力強い目で。それは下着姿のランナウェイズとも、男装するパティ・スミスとも、セクシーなデボラ・ハリーとも違う。それは彼女たちがアマゾネスめいた女戦士であることをほのめかすと同時に、あるいは男の、そう男のもっとも嫌らしい視線を嘲り、跳ね返す。
 デニス・ボーヴェルのプロデュースは、女性の音楽が"泣き"や"情緒"ばかりではないことを見事に証明し、パンキー・レゲエのスタイルを創造する。万引きを賞揚する"ショップリフティング"は買い物でしか自分を保てない女性たちへの否定であり、大らかな激励でもある。ディープなレゲエの"ニュータウン"は、都市の再開発に対するストレートな恐怖感を歌う。
 そして『カット』は、ザ・ポップ・グループの『Y』のたったひとつのパートナーだった。プロデューサーも同じで、そしてそのジャケの意味することも同じだった。ふたつのバンドはレゲエのダブを手に入れ、野蛮さを讃えた。
 ザ・スリッツは、セックス・ピストルズやザ・クラッシュができなかったことをやったパンク・バンドだった。女性たちによる最初のパンク・バンドだったし、それがある種のポーズではなく、本当に楽器が弾けないのに演奏してしまった最初のバンドのひとつでもあった。

 アリ・アップの訃報を教えてくれたのは2マッチ・クルーのポエム氏だった。そのメールを読んだのは、井の頭線に乗ってOTOさんに会うために渋谷に向かっている途中だった。OTOさんというのはもちろんじゃがたらのOTOさんであり、サヨコオトナラのOTOさんである。それはたんなる偶然であり、そこに因果関係など......あろうはずがない。アリ・アップはニュー・エイジ・ステッパーズでラスタの神秘主義に浸り、アニミズム的な世界観を展開した。そしてキングストンとニューヨークを往復して、まるでレディ・ソーのようなダンスホール・スタイルを手にした。電話で取材したときには、リアーナは最高だと言った。それから2007年の10月に来日してザ・スリッツとしてのライヴを披露している。"ティピカル・ガール"からはじまったそのときのライヴを、この先何度も思い出すだろう。決して忘れないように。

 彼女に会ったとき、愚かな僕は「あなたは僕のアイドルです」と言った。彼女は真っ直ぐに僕の目を見つめ「アイドルを否定したのが私たちなのよ」と言った。そして「korose sono ai de」と彼女は書いた。

 2009年はザ・スリッツとしては28年振りのサード・アルバム『トラップド・アニマル』を発表した。最初の曲"アスク・ママ"では、「男を生むのは私たち女、男のクソの面倒まで見れないけど、私たちで世界を変えよう」と歌った。"イシューズ"では幼児虐待について歌い、"ピアー・プレッシャー"で彼女は「女子学生のみんな、聞いて」と呼びかけ、外見を気にしながら生きる若い女の子の気持ちを歌った。そしてそのアルバムの"レゲエ・ジプシー"で、2010年10月20日に癌でこの世を去った偉大なる変革者はこう歌った。「アンダーグラウンド代表として地上にやって来た。歳月と涙を費やして恐怖に打ち勝つことを覚えた。私はパンク・レゲエの女王。健全な人間。悪意ではなく高尚な思想のもとにスリッツ宮殿を建てている。かみついたりしない。争わないで。私は放浪者のなかの放浪者。私たちは生き続ける」

interview with Avengers In Sci-Fi - ele-king

 ゼロ年代のダンスフロアのトレンドのひとつに「ロックで踊る」がある。2メニーDJsやエロール・アルカンらインディ・ロックとダンス・ミュージックのクロスオーヴァーを得意とするDJの活躍、そしてフロア・ユースフルな欧米のバンドたち―ーラプチャー、フランツ・フェルディナンド、クラクソンズなどーーの台頭がうながしたこの現象は、いまでは当たり前の光景となった。そのいっぽうで、ライヴハウスの現場におけるそれら海外のシーンと同調する形で生まれたインディ・パーティの多くは、ダンス・ミュージックに造詣が深いDJを招くなどして、そのクロスオーヴァーを試みた。その結果、ライヴ・バンドとDJの相互関係で独自のダンスフロアを形成するパーティもずいぶんと増えた。

 東京の新宿にあるライヴハウス〈MARZ〉を拠点とするマンスリー・パーティ〈FREE THROW〉は、レジデントである3人のDJをメインとしたパーティでありながら、月毎にゲスト・アクトとして若手のライヴ・バンドを招いて開催している。あまり知られていないことかもしれないが、いまをときめくテレフォンズやボゥディーズといったアイドル・バンドたちは、ここを拠点にして全国的な支持へと繋がっていった存在である。他にもミイラズやライトといったロック・バンドたちが多く出演するこのパーティでは、『ロッキングオン・ジャパン』や『ムジカ』などで特集されている日本のコマーシャルなバンドの曲から、『スヌーザー』でピックアップされている欧米のスノビッシュなインディ・バンドの曲まで洋邦/有名無名関係なく幅広くスピンされている。集まったオーディエンスは音楽的な隔たりを作ることなく、ダンスのステップを踏み、とても自由に楽しんでいる。こうした喜びに溢れたムードが、若手バンドのフックアップに繋がることはとても健康的に思える。そしてこのムードは、海外のインディ・シーンへの憧れを伴いながら、全国的なものへとなりつつある。


avengers in sci-fi / dynamo
ビクターエンタテインメント

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 今回の主人公は、その〈フリー・スロウ〉でも幾度となく演奏してきた3人組ロック・バンド、アヴェンジャーズ・イン・サイファイである。自らの音楽のコンセプトを「サイファイ・ミュージック」と名乗る彼らの、メジャーから初のフル・アルバムとなる『ダイナモ』がここに届けられた。
 このバンドは、コズミックなシンセサイザー、シューゲイジングなディストーション・ギターやフィードバック・ノイズを用いて、宇宙空間を遊泳するかのような、ファンタスティックなサウンドを特徴とする。そのダンサブルなビートからは、前述したロックとダンスのクロスオーヴァーからの影響が多分に感じられる。とはいえ、同じくダンサブルなロックを持ち味とする同世代のテレフォンズやサカナクションとはもちろん趣が違う......。アヴェンジャーズ・イン・サイファイの音楽には、よりドライヴ感の効いたパンキッシュなテイストもある。
 バンドのフロントマン、木幡太郎に訊いた。

クラクソンズは好きです。でも彼らは、ニュー・レイヴと括られてしまったことが損している部分ではありましたよね。だって、別に踊れないじゃないですか(笑)。それよりももっとフォーカスするべきなのは、フィジカルな部分よりも、あのホラーというかオカルトじみたゴシックSF的な世界観の部分で。メロディとかも新作は最高でしたね。

アヴェンジャーズ・イン・サイファイ印ともいえる、コズミックなサウンド・テクスチュアだったり、SFの世界を彷彿とさせる歌詞だったり、一貫した宇宙的な世界観というのはどういった経緯で生まれたのでしょうか?

木幡:物心ついた頃に『スター・ウォーズ』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のようなSF映画を観て、そこから影響されたというのが大きいですね。『2001年宇宙の旅』とか、有名どころの作品を観たり。ジミー・ペイジのリフのような、いかにも「ギターです」みたいな、人間の血の匂いがするものよりも、血の通っていない雰囲気みたいなのが自分のなかでのストライク・ゾーンになっていったんですよね。昔、エレクトロニカとか、アンダーワールドやケミカル・ブラザーズのようなロック寄りのエレクトロニック・ミュージックにすごい惹かれていたときがあって。そのあたりのアーティストたちの世界観はSFと繋がりやすいというか。そういった趣味がごちゃまぜになった結果です。

2008年にリリースされた2ndアルバム『サイエンス・ロック』あたりから、宇宙をモチーフにした曲名や歌詞など、コズミックなムードがよりいっそう強まっていった印象があったのですが、自分たちならではの表現方法やカラーを獲得したという実感や自信などはありましたか?

木幡:SF志向や宇宙志向といった方向性は最初期から一貫していたものだったので、いくつかのリリースを経て、何かを自分のなかで獲得していったという意識はとくにないです。表層の部分の変化ぐらいですね。

歌詞に登場する、"サテライト・ハート"や"インターステラ・ターボ・フライト"といった、まさにSF的といえる言葉の数々は非現実観を煽ります。そういった言葉を選ぶ理由というのは?

木幡:カタカナの言葉を使うというのは、単純にSFテイストを盛り上げたいというのもあるんですけど、日本語英語というか、意味があるんだかないんだか定かじゃない言葉のほうが強いと、僕は思っているんですね。いかにも意味ありげなことをちゃんと日本語で歌ってみたところで強さがないというか、頭に入ってこないというか。

たとえば今回のアルバムでいうと、具体的にどの言葉ですか?

木幡:「ミディ・マインド/ホモサピエンス・ブラッド」とかはそうですね。メロディとの共生関係というか、メロディの抑揚を殺さずに音の響きの気持ち良さを表現したいので。意味ありげなことを延々と語り聴かせることよりも、ハードコア・バンドのヴォーカルがデカイ声で叫んだ瞬間に伝わってくるもの、そういった感覚を重視している部分があります。何より音をキャッチしてもらうことが目的なので。もちろん、自分では言葉はすべて整理されていて、語呂合わせのために使っているというわけではなく、どれも意味のある言葉なんですけども。でも、その言葉の意味を100パーセント自分と同じ捉え方をしてもらうために、こと細かく伝えようとしたところで、逆にキャッチすらしてもらえないんじゃないかという感覚を持っているんですよね。

日本語の音楽の多くは意味を大切にしていますよね。カラオケ文化というのも、思いっ切り、歌詞に自己投影する為のものですし。自分たちは、意味を伝えるよりも、音楽をやっているんだという意識の方が強いですか?

木幡:そうですね。多くのJ-POPは、歌詞だけで完結してしまっているものが多いなと思っていて。歌詞を読めばたしかにストーリーはわかるんですけど、メロディをつける必要はないなと。それなら詩の朗読をすればいいし、音楽である必然性はない。

あいだみつをで十分という(笑)。

木幡:歌詞を完結させるためにメロディを犠牲にしてしまっている音楽を腐るほど聴いてきたし、「何の為に音楽があるんだ?」という疑問や反感はすごくありましたね。

自分たちは音と言葉のイントネーションで楽しめるものを作っていきたいと。

木幡:やっぱりそれはありますね。僕らの楽曲のメロディと歌詞は、J-POPといわれるもののそれと比較したときに、それぞれの単体での完結度は低いと思うんですけど、そのふたつを組み合わせたときに、初めて言葉の意味がしっかり見えてくるというか。そうすることで、人の想像力が介入する余地を残しておきたい。バンドを始めた当初から、そういったものを目指しています。

総じてSF的な言葉が印象的ではありますが、今回のアルバムだと、たとえば"キャラバン"という曲では、「生はイージー/無常でファスト」「死はイージー/途上でロスト」というラインがあったり、人の生命や所業は諸行無常だという世界観も描いていますよね。

木幡:今回のアルバムでは、自分たちがこれまでに表現してきた非現実的な世界のなかに、現実的な世界観も盛り込んでみたかったんですね。「生と死」や「愛」といった要素も意識的に取り入れてみたんですけど。聴く人が自己を投影する余地も作ってみたかったという。「宇宙」や「未来」といった言葉からは、何となく、あまり人間が存在している感じがしないんですけど、宇宙のなかで人間が生活している感覚というか、そういった世界観を今回は意識的に描いてみました。

ダフト・パンクは好きですか? 彼らには"ロボット・ロック"という曲があって、近未来では人間の血を感じさせないロボットこそが、純粋無垢を象徴するものに成り得ている、という世界観を描いていますよね。そういったイメージとちょっと近いものを感じたのですが。

木幡:ロボットが感情を持つというシチュエーションはすごく好きですね。映画で役者が涙を流している場面があったとして、そこに入り込めない自分がいたりするんですけど。ロボットに感情が宿るというシチュエーションは、逆にリアルに感情が伝わってくることがあります。

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もちろん、ロックが若者のあいだでヒップなカルチャーではなくなっている現状や、必ずしもロックが必要とされていない現状への危惧だったり、そういったフラストレーションはありますけど。でも、そういった意味合いよりも、わけのわからないパワーを彷彿とさせる言葉として捉えてもらいたい。

ダンサブルなロックを持ち味とする同世代のバンドとして、テレフォンズやサカナクションがいますよね。テレフォンズは「アイ・ラヴ・ディスコ!」というフレーズが象徴的ですが、とにかく「アゲる」という意味で、享楽的な世界観をアッパーに描いています。それと比べてサカナクションは、より繊細な表現を持ってして心象風景を叙情的に描いています。音楽的に彼らは近い存在だろうし、意識することもあると思うのですが、そういった同世代のバンドたちが並ぶなかで、自分たちはどういった表現をしていきたいですか?

木幡:もちろん、彼らのことは意識はしていますけど、本質的なところでいうと、いっしょかどうかはわからないですね。僕らの音楽はダンス・ミュージックではないと思っているので。ダンス・ミュージック由来の素材を使っているんですけど、もうちょっと料理の仕方がパンク・ロック的というか。エレクトロニック・ミュージックのアーティストたちって、あの機材で何をしているかというのがいい意味で可視化されづらいじゃないですか。そういった感覚で、僕らはプレイを見せるために存在しているというよりも、純粋に音楽として存在していたい。そうすれば自然と音楽の面にフォーカスされるというか。ロック・バンドというと、プレイの面が見え過ぎてしまって、音楽面がぼやけるというのは感じていたりしたので。テレフォンズやサカナクションがダンス・ミュージックの要素をどういった意味合いで取り入れているかまではわからないですけど、僕らはダンス・ミュージックのフィジカルな部分よりも、もうちょっとメンタルの部分というか、宇宙的な感覚だったり近未来的な感覚だったり、そういった部分に惹かれるところがあって。

なるほど。

木幡:なぜ自分たちがダンス・ミュージック由来のビートを使っているかというと、いま、現時点で、それがもっとも未来的なイメージを喚起させるのに最適だと考えているからです。例えば、ビートルズのドラムをサンプリングするよりも、ダフト・パンクのドラムをサンプリングする方が、音の響きとして未来を彷彿させられるじゃないですか。なので、必ずしも踊らせることを目的にそれをセレクトしているわけではないです。手段として咀嚼している感じです。

とくに大きな影響を受けたミュージシャンはいますか?

木幡:強いて挙げると、エイフェックス・ツインやスクエアプッシャー、ケミカル・ブラザーズあたりですかね。エイフェックス・ツインとスクエアプッシャーはエキセントリックな部分にフォーカスされがちですけど、メロディが綺麗な部分に惹かれます。ケミカル・ブラザーズは音楽的にはフィジカル過ぎてそれほど好きじゃなかったりするんですけど、あのモロにSFな世界観がドンピシャで好きだったりします。

バンドではなくて、打ち込みに専念しようと考えたことはありますか?

木幡:自分がエレクトロニック・ミュージックに没頭した時期に、そういったノウハウがあればやっていたかもしれませんけど、当時、単純に打ち込みやPCの知識が全然なかったんですよね。自分が手を出せるのはエフェクターやシンセサイザーぐらいだったので、バンドに活かしました。

日本人で共感を持てるミュージシャンはいますか? 抽象的な言葉を並べて風景を喚起させるという点において、手法的にはナンバー・ガールに近いとも思ったのですが。

木幡:音楽性はまったく違いますけど、ナンバー・ガールはすごい好きです。世界観がカッチリしていますよね。聴いていると、酔っぱらいが転がっている新宿が頭に浮かんできたり。

海外で共感を持てるミュージシャンはいますか? これもまた自分の推測ですが、SFファンタジーを描いているという点において、感覚的にはクラクソンズやレイト・オブ・ザ・ピアに近いとも思ったのですが。

木幡:クラクソンズは好きです。でも彼らは、ニュー・レイヴと括られてしまったことが損している部分ではありましたよね。だって、別に踊れないじゃないですか(笑)。それよりももっとフォーカスするべきなのは、フィジカルな部分よりも、あのホラーというかオカルトじみたゴシックSF的な世界観の部分で。メロディとかも新作は最高でしたね。

では、共感する部分は多かったと。

木幡:ニュー・レイヴ全般にいえることですけど、このムーヴメントって、言葉が先行していて、音楽的な共通点はほとんどなかったじゃないですか。でも、70~90年代の音楽をすべて包括しながら、レトロなテイストもありつつ、プロディジーやアタリ・ティーンエイジ・ライオット、プライマル・スクリームのような、デジタル志向の先鋭的なロックの要素もあったりして。そういった歴史の積み重ねを踏まえた上での、前向きな未来志向があるところに惹かれました。その前のニューウェイヴ・リヴァイヴァルは、個人的にあまり受け付けなかったんですよね。どれもギャング・オブ・フォー過ぎるというか。あまりにも焼き直し過ぎなところがあって。ラプチャーとか。

クラクソンズと比べられることはよくありますか?

木幡:ニュー・レイヴの日本版みたいに言われたこともありますけど、最初期から僕らの音楽を聴いてくれている人は、そういうことは言わないですね。

現在と初期を比べて、音楽性はそれほど変わっていない?

木幡:基本的には宇宙的な世界観はずっと自分たちのこだわりですけど、最初期はもうちょっと音楽的にドロドロしていました。妙にプログレやサイケに惹かれていた時期もあったので。ピンク・フロイドとか。でも、最初はそのジャンル名、「プログレッシヴ」や「サイケデリック」という言葉のインパクトにとにかく惹かれていたので、ピンク・フロイドが本当にいいなあと思いはじめたのは、実はけっこう最近だったりします。

アルバム終盤の"スペース・ステーション・ステュクス"では、そういった影響も滲み出ていますよね。一大スペース・ロック的な。

木幡:まさにそうです(笑)。

ピンク・フロイドはどの時期の作品が好きですか?

木幡:『原子心母』あたりから"クレイジー・ダイアモンド"までとか。『ザ・ウォール』も好きですけど。シド・バレットに関しては、ピンク・フロイドというよりも、彼は別物って感じなので。

曲はどうやって作っているんですか?

木幡:最初は僕が弾き語りで作ります。まず歌のメロディがあって、曲の方向性やリズムは大体こんな感じだというのを伝えて、そこから3人でセッションしながらアレンジの細部を詰めていくといった感じです。

エイフェックス・ツインにしてもピンク・フロイドにしても、スタジオのエンジニアリングの技術というのが大きいですけど、そういったレコーディングには興味はありますか?

木幡:もちろん興味はありますし、やってみたいとは思うんですけど、どうしてもひとりの作業が主になってしまうじゃないですか。エンジニアとのやり取りがメインになってしまったり。それよりも、大まかな方向性がぶれない限り、セッションから生まれる偶然の方が自分にも驚きを与えてくれるし、エキサイティングだと感じています。

『サージェント・ペパーズ~』や『ペット・サウンズ』のような、世界観を追求する為にスタジオ・ワークで作ってしまう作品にはあまり興味がない?

木幡:仕上がる音が大体想像出来てしまうんですよね。自分の予想を裏切る仕上がりでないと、120パーセントの満足感は得られないのではないかと思うんですよ。

バンドならではの意外性や、セッションしたときの偶然性に賭けたいと。その辺りもクラクソンズと近いかもしれないですよね。

木幡:そうですね。スタジオ・ワークによってバンドのフィジカル性が失われるのも嫌なので。宇宙的な世界観を追求したり、精神世界を表現する余りに、ドローンが延々と20分流れるものとかになってしまうと、自分が考えるロックの理想と離れてしまうので。自分たちの世界観を追求しつつ、フィジカルの強さも同時に追求していきたいというのが命題です。

ライヴ映像も拝見させて頂いたのですが、"ホモサピエンス・エクスペリエンス"という曲で、「セイヴ・アワー・ロック」という言葉を叫んでいるのが印象的でした。そのまま訳すと「自分たちのロックを守る」ですが、これはどういったメッセージなんでしょうか?

木幡:叫んだときに強く響く言葉だと思っていて。これはメッセージというよりも、何よりも言葉の強さからパワーを感じてもらいたい。もちろん、ロックが若者のあいだでヒップなカルチャーではなくなっている現状や、必ずしもロックが必要とされていない現状への危惧だったり、そういったフラストレーションはありますけど。でも、そういった意味合いよりも、わけのわからないパワーを彷彿とさせる言葉として捉えてもらいたい。自分にとってのロックの理想は、わけのわからないパワーを感じさせるものなので。

Narki Brillans - ele-king

 ノイエ・ドイッチェ・ヴェレの再発を2枚。

 その前にギュンター・シッカートが75年にリリースしたファースト・ソロがこれまで〈メトロノーム〉から復刻されていたものをイタリアのワウ・ワウがオリジナル・ジャケットで再-再発。どっちが先なのか知らないけれど、同時期にマニュエル・ゲッチングが『インヴェンションズ・フォー・エレクトリック・ギター』で試みていたミニマリズムを荒削りなアプローチで変奏しているようで、ソニック・ユースがマニュエル・ゲッチングをカヴァーしているようなトリップ・スケールは、ダイナミックでありながらヒプノティックな感性も損なわず、複数の情報を同時に処理できるようになった現在のリスナーのほうが楽しめるのでは。もしもダメンバルトが『インプレッショネン』を録音した当時(71年)、その音源をすぐにリリースしていたらアシュ・ラ・テンペルは確実に方向性を変えていたとかなんとかいわれているのに対し(そうだったかもしれないし、あまりにノイバウテンなどの感覚を先取りし過ぎていて、結局はスルーされたかもしれないけれど)、同じ時間軸に存在しながらも『ザムトヴォーゲル』はゲッチングらに影響を与えなかったことが、むしろ、この結果につながっているともいえる。

 また、『ザムトヴォーゲル』の冒頭を飾る比較的短めの"アプリコット・ブランディ"は早くもノイエ・ドイッチェ・ヴェレを先取りしているようなところがあり(偶然だろうなー)、次の世代への橋渡しもせずに消えた人だという印象を強めるところもある。ミッシング・リンクとしては実に興味深い存在だろう。

 同じように、この春に初めてコンパイルされた〈ククク〉(というレーベル)の『クラウド・ククランド』は、これまで同レーベルからはドイターやエバハルト・シェーナーといったアンビエント系のヴェテランばかりが名を残していたので、アトモスフェリックな音楽の総本山のようなものかと思っていたんだけれど、まったくそんなことはなくて、ジミ・ヘンドリクスばりのサイケデリック・コピーからノイエ・ドイッチェ・ヴェレへの助走段階まであらゆるフォーマットが多岐に渡って並べられ、音資料としてはなかなか貴重なものになった。ファインダー・キーパーズからはサム・スペンス『サウンズ』も同時に復刻されている。

 さて、本題。
「81年」にカセットのみのリリースだったというナーキ・ブリラン『ゴーズ・イントゥ・オーボ...』が初めてアナログ化(つーか、CD化されたことはない)。コンテンポラリーばかりをリリースしてきたイタリアの〈アルガ・マーゲン〉が新たに設立したサブ・レーベルの第1弾としてリリースされ(確かに親レーベルからは出せない音です)、数あるノイエ・ドイッチェ・ヴェレのなかでもここまでヒネくれたものもそうはない。のっけっからパレ・シャブールがトリオと合体したような曲の洪水で、さらには現代音楽に通じる感性も呑みこみつつ、すべてをナンセンスという共通項によって押し進めていく。この当時にしてはベースも深々と響き、鼻声のヴォーカルも含めて典型的ともいえるパターンでも(いまごろ聴くからかもしれないけれど)どこか新鮮。楽しいのか悲しいのか感情のコードがまったく読めないのも飽きない要因のひとつかも。奇妙なSEに覆われたサーフ・ミュージックやエンディングはどう説明していいのかさっぱりわからないし、ほんとアイディアが尽きない。よくぞ復刻してくれました。ジャケットも良すぎ(リイッシュー・オブ・ジ・イアーはこれに変更でしょう)。

 80年代前半に4枚のアルバムを残したE.M.A.K.のコンピレイションは、ドイツ国内のクラフトワーク・フォロワーとして、これも当時はありがちだった情緒過多をなるべく回避してこれもラブリーなスタイルを作り出している。すでにヒューマン・リーグやOMDなどイギリスからのリアクションにも影響を受けているらしく、その辺りも吸収しつつ、それをまたドイツのフィールドに戻しているところが興味を引くところ。とはいえ、こちらはロートルのみに推薦。若い人は砂原まりんゴールド・パンダを聴こー。

Sufjan Stevens - ele-king

 ワールズ・エンド・ガールフレンドが「気のふれたファイナル・ファンタジー」なら、『ジ・エイジ・オブ・アッズ』はさしずめ「気のふれたハリウッド映画」とでも言えばいいのか......。ああそうだ、こういう音楽はアメリカ人に説明してもらうのがいい。「スフィアン・スティーヴンスの『ジ・エイジ・オブ・アッズ』による最新の宇宙・未来派・教会・少年・モンスター映画・幻覚系を聴いたあとでは、あなたは、彼はスタジオから出てセラピストの診察台の上でヤバくなったという結論に達するかもしれない。彼は狂気の"創造的可能性"の探求者であり、彼はおそらく不遜にもアメリカのアウトサイダー・アートの文化的明るさを利用している。あるいはまた、彼が彼の創造的な忠誠心を失っているという非難から逃れるために狂気を装っている。わからないけど、それらは実は大した問題じゃない。僕にとって重要なことは、『ジ・エイジ・オブ・アッズ』がたまらなく楽しくて、そして複雑なまでにマスターピースであるということである」......、以上は『タイニー・ミックス・テープ』のレヴューからの引用。

 ついでにもうひとつ。『ピッチフォーク』から。「スフィアン・スティーヴンスの6枚目は、われわれが彼に期待するものと一戦を交える。今回は、彼のアメリカに関する雑学や歴史上の人物、そして特定の場所と人間らしさの代わりに、彼は自分自分の精神状態に接続している。バンジョーはない。不機嫌なエレクトロニクス、深いベースとドラムは湯沸かし器のように爆発する。2005年の『イリノイ』ではもっとも長い曲名は53字あったが、今回のそれは"I Want to Be Well"(17字)。彼は囁いていない。叫んでいる。そして『ジ・エイジ・オブ・アッズ』のクライマックスでは、この敬虔なキリスト教徒にして行儀の良いインディの気取り屋は、少なくとも16回は思い切り叫んでいる。『僕はふざけちゃいない!(I'm not fuckin' around!)』と」

 たしかに最後から二番目の曲、アルバムを最初から40分以上聴き続けたときに出てくる10曲目の"アイ・ウォント・トゥ・ビー・ウェル"の後半の叫びとコーラスの掛け合いはすさまじいものがあって、それは黒い笑いというよりは、もはや正真正銘の錯乱状態と呼ぶに相応しい。『僕はふざけちゃいない!』、その叫びはリスナーをますます混迷のなかに突き落とす。『イリノイ』のヒューマニズムと叙情詩は混乱に取って代わり、その音楽性も多彩というよりはケオティックである。IDMスタイルを応用しながら、古きアメリカの音楽(教会音楽からレス・バクスター、スティーヴ・ライヒからプリンスまで)が掻き混ぜられているのだが、それらは甘いようでいてどこか居心地が悪く、陶酔的なようでいてどこか苛立っている。

 そしてサイモン&ガーファンクルのようなハーモニーではじまるこのアルバムで、スティーヴンスは過去の愛、自殺願望、自己欺瞞、利己主義と自己嫌悪、破局、あるいは炎や神話......などについて歌う。20分以上もある組曲風の最後の曲"インポシブル・ソウル"は、もがき苦しむ魂の遍歴であり、最後もやはりサイモン&ガーファンクルのようなハーモニーで終わる。「きみに言ってやりたい:ああ! 力をあわせたら/ああ! ひどいことになったね」

 それが彼の本心なのか、素振りなのか、寓意なのか、悪意なのか、はっきりとわからない。そして、この壮大な内面のドラマについて深く首を突っ込みたくないというのも、正直ある。実際の話、訳詞を読みながら聴いていたら、ひどい船酔いにあったように、頭がくらくらしてきた。いや、だからそうではなく、エレクトロニカ・ポップの優れた結実としてこれを楽しもうと、少なくとも9曲目まではそのセンで聴いていられる......が、それもまあ、無理がある。美しい歌とたたみかけるコーラスを擁したパライノアックでスピリチュアルなこの音楽は、えもしれぬ複雑な幻覚を与えるのだ。容赦なく、それも圧倒的なまでに。

 これはアメリカ文化の廃墟の上で鳴り響く、異端者たちの交響楽団による分裂症的シンフォニーである。いずれにせよ、『ミシガン』と『イリノイ』でソングライターとして大きな賞賛を与えられたデトロイト出身ブルックリン在住のアーティストによる最新作は、ジャケットに使用されたロイヤル・ロバートソンのアートワークを見事に反映する、実にインパクトの強いものとなった。

Glasser - ele-king

「お気をつけなさい。お気をつけなさい。.........」
海に囲まれたこのクールなジャパンは、あらゆる外来文化を不可思議な形に変えてしまうのだから。
「ことによるとデウス自身も、この国の土人に変わるでしょう。支那やインドも変わったのです。西洋も変わらなければなりません。我々は木々の中にもいます。浅い水の流れにもいます。(中略)どこにでも、またいつでもいます」芥川龍之介『神神の微笑』

 「我々」というのは日本の「神々」のことである。舞台は戦国時代、イエズス会の神父オルガンティノが京都の南蛮寺で日本の神々に出くわすという神秘体験を綴った短編だ。史実にはないようだが、引用部分は「日本の精神的風土」を考察する際によく用いられる。とくに補足はいらない。ビョークが森ガールになる風土である。引用箇所のニュアンスは、多くの人が思い当たるものであるはずだ。後述するが森ガールは、男女観と社会をめぐる価値転倒と逃避の契機を含んだ、日本オリジナルの女性類型だ。しかも比較的新しい言葉である。少なくとも逃避の要素のない、しかも2000年代以降の国内事情にほぼ無関係なビョークをここに結びつけるのは短絡と言えよう。

 グラッサーもめでたく変化(へんげ)させられ、ここ日本で森ガール的な受容をされていくのではないかと思う。リスナー側からすれば別段悪いことでもない。さすがにもうその呼称での訴求力は弱いかもしれないが、需要がなくなるわけではない。森ガールが聴いていそうな音楽は何ですか。「ヤフー知恵袋」のベスト・アンサーは以下のとおりである。「コーネリアス、カヒミ・カリィ、高木正勝、INO hidefumi、salyu、yuki」
 なるほど。「ニカ」か、霊妙な女性ヴォーカル。どだい定義があってないような概念であるが、「森ガール」は「鉄子」や「歴女」、「農ギャル」、「カツマー」とさえ共通して、「男性(社会)からどのように距離をとるか」という命題を有しているように思われる。さらにいえば「男女の性的な関係性の外にいかに脱出するか」「男性の気を引かずに(あるいは引かないことを装って)、且つ、可愛くある(女性として充実する)にはどうしたらよいか」といった問題である。その答えとして、資金を貯めて武装するという闘争路線をとるもの、森に向かい、鉄道へ向かい、非日常性と脱世界性を志向するもの等々に分かれるというわけだ。ここに「ニカ」的な音が召喚されるのはわからなくはない。社会の生々しさを脱臭する、エレクトロニカにはたしかにそうした側面もある。サリュやユキなどのエスリアルな女性ヴォーカルにも同様なことが言えるだろう。彼女たちの、つま先がわずかに地面を離れているような在り方にひかれるのである。

 グラッサーはキャメロン・メジローという美貌の才媛によるひとりユニットだ。キャメロンはブルー・マン・グループのメンバーであるという父を持ち、幼い頃からモータウンやニューウェイヴを聴いて育ったという。2009年にリリースされた〈eミュージック・セレクツ〉のコンピ『セレクティッド+コレクティッド』で、ガールズやペインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハートなど2000年代後期を象徴するバンドとともに収録されて注目を浴び、本デビュー・フルのリリースにいたる。その折の収録曲が、本作の冒頭を飾る"アプライ"である。これがアップル社のガレージ・バンドで作られているというのだから驚きだ。プロデューサーがついたとはいえ、もとのデモはかなり生きているらしい。トライバルで多層的なパーカッションと、信号音のようにぶっきらぼうなベース音以外は、彼女のヴォーカルのみ。しかしこの伸びやかで華のあるヴォーカルのために、じつにヴォリューミーな印象を受けるトラックである。ビョークと比較されることが多いようだが、華やぎと超俗性を兼ね備えたヴォーカルはたしかに共通したものを感じさせる。また、ビートや打楽器自体にはエスニックな趣味性が強いが、アルバム全体としては広がりのある、血色のよいエレクトロニカが基調となっている。要するに、品がよい。スレイ・ベルズのようにやんちゃでも、ボンジ・ド・ホレのようにホンマものの辛口でも、チューンヤーズのようにエクスペリメンタルでもない。どちらかというと美術館の白い壁によく映える音だ。
 決して否定しているわけではなく、この品のよさこそが彼女にポップな存在感を与え、成功の足がかりをつくることになると思う。彼女は次のファイストにもなり得る器である。マイスペースには裸足で機織り機に向かう写真が載っているが、じつに申し分ないショットだ。ここにはキャメロンのトライバル志向や巫女性が、ハイ・プレイシズやラッキー・ドラゴンズ等のブルックリン的なモードと共鳴しながら、高級ファッション雑誌のような完成度で写りこんでいる。あの声を縦糸に、あの美貌を横糸に、ガレージバンドという織り機を彼女は美しく操る......。コアなインディ・ファンから、普段は若いアーティストをチェックしない女性シンガー・ファンのおじさん、洋楽に馴染みがないという若い女性まで広くアピールするはずである。言わずもがな、日本においてはもちろん「森ガール」押しだ。"ホーム"の反復するマリンバは、アフリカンな土俗性を離れ、森深く湧き出づる泉の音となるだろう。"トレメル"のスティールパンはニットのやわらかいベージュにくるまれるだろう。お気をつけなさい。
 しかしどのようにこちらの文脈に捕われようが、音自体が変形するわけではない。グラッサーは文脈や環境にどのくらい対抗することができるだろうか。そして日本と日本の音楽ファンに何を残すことができるだろうか。

Chart by JETSET 2010.10.18 - ele-king

Shop Chart


1

CALM

CALM SAVE THE VINYL - EP1 / »COMMENT GET MUSIC
ニュー・アルバムからの12インチ・カット!アルバムのタイトルは自身のユニット名「Calm」、そこからのアナログ・カットは「Save the Vinyl EP」と尋常ではない思いが溢れた本作。

2

INNOSPHERE

INNOSPHERE SHINE / »COMMENT GET MUSIC
ATCQ + Lucy Pearlのような衝撃...! USから届いた素晴しきネオ・ソウル。心にスッと入ってくるクリアなサウンドとボーカルが堪らないボーナストラック入り全13曲。当店お馴染みのSweet Soulレーベルから何とJETSET先行リリースです!!

3

ALTON MILLER FEAT AMP FIDDLER

ALTON MILLER FEAT AMP FIDDLER WHEN THE MORNING COMES - INCL AMP FIDDLER REMIX / »COMMENT GET MUSIC
Superb Entertainmentの新作はデトロイトの重鎮、Alton Miller!既に、Joe Claussell、Loise Vega、Larry Heardがプレイ中の話題の1枚が入荷!デトロイトの新星、Kyle HallとAmp Fiddlerによるリミックスも収録。

4

80KIDZ

80KIDZ WEEKEND WARRIOR / »COMMENT GET MUSIC
遂に80kidzのセカンド・アルバム発売決定!!当店オリジナル特典付き。説明不要のジャパニーズ・インディー・エレクトロ・デュオ、80kidz!!当店爆裂ヒットを記録したデビュー・アルバム『This Is My Shit』から約1年半、遂にセカンド・アルバムが完成。メチャ楽しみです!!

5

DIPLO & TIESTO

DIPLO & TIESTO C' MON / »COMMENT GET MUSIC
なんとDiploがダッチ・トランス・レジェンドとコラボレート!!Jamie Fanaticのリリース辺りからダッチ・シーンとの交流も始まった辺境探求者Diploですが、今度はなんとトランス・シーン巨匠との奇跡のコラボが実現しました!!

6

MAXMILLION DUNBAR

MAXMILLION DUNBAR COOL WATER / »COMMENT GET MUSIC
12"で既にヤラれた方、お待たせしました!注目の1stソロ・アルバムが遂にリリースです。80'sエレクトロの空気をふんだんに盛り込んだ繊細なサウンドを軸に、あくまでヒップホップ的アプローチで作り上げた極上の全8曲!

7

OK GO

OK GO WHITE KNUCKLES (REMIXES) / »COMMENT GET MUSIC
アルバム"of the Blue Colour"からのリミックス・シングル!!Passion Pitによる胸キュン疾走エレポップB-1を筆頭に、オリジナルのポップ・センスをを見事に活かしたエレクトロ・ダンス・トラック全4ヴァージョン。メチャクチャ良いです〜!!

8

MAGNETIC MAN

MAGNETIC MAN MAGNETIC MAN / »COMMENT GET MUSIC
ダブステップを超越した21世紀型ポップス特大傑作1st.!!SkreamとBengaの親友コンビにArtworkを加えたダブステップ最強トリオ・プロジェクトMagnetic Man。特大アンセム"I Need Air"も搭載の大傑作1st.アルバムの登場です!!

9

JAMES BLAKE

JAMES BLAKE KLAVIERWERKE EP / »COMMENT GET MUSIC
神がかり緻密エディット。魅惑のパウダーシュガー・ポップ傑作が到着しました!!同系統の超新星Pariahによる"Safehouses EP"も爆裂ヒット中のベルギー老舗から、"Cmyk EP"や"Bells Sketch"も聖典化した天才James Blakeが再光臨!!

10

BAS AMRO

BAS AMRO LE HUITIEME ARRONDISSEMENT / »COMMENT GET MUSIC
Radio Slaveも大興奮のアトモスフェリック・テック・ハウス、これはかなり最高です!!データ配信主体での活躍も目覚しく、テクノ/テック・ハウス・シーンから絶大な期待を寄せられていた若干19歳のダッチ・アクト"Bas Amro"。手腕を振るったWolfskull Limitedからの素晴しい一枚をご紹介させていただきます。
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