「IR」と一致するもの

Equiknoxx × Mark Ernestus - ele-king

 昨年リリースされたアルバム『Bird Sound Power』で圧倒的な存在感を示したダンスホールの更新者、イキノックス。そのかれらの音源を、なんとベーシック・チャンネルのマーク・エルネスタスがリミックスしている。トラックは“Congo Get Slap”と“Flagged Up”の2曲で、アルバムと同じくデムダイク・ステアの〈DDS〉から10月13日にリリース済み。いまのところフォーマットは12インチのみの模様。これは注目。

New Order - ele-king

 おおお、これは……。フッキーの脱退劇を経つつも2012年に復活を遂げ、2015年にはアルバム『Music Complete』を発表したニュー・オーダー。昨年、じつに29年ぶりとなる単独来日公演を行ったかれらですが、今度はなんとライヴ盤をリリースするそうです。タイトルは『NOMC15』で、2015年11月にブリクストン・アカデミーで行われた公演を収録。発売日の12月1日が楽しみですね。

ニュー・オーダー、ライヴ盤『NOMC15』を12/1に発売!
2015年11月、ブリクストン・アカデミーで行われたライヴをフルパック!
ジョイ・ディヴィジョンからニュー・オーダーまで、ベストの選曲、ベストのパフォーマンス!

ニュー・オーダーは、誰も到達することのできないエレクトロ史上最高の名曲で光り輝き、ひとたび求められれば、その曲で聴くものすべてに最高な夜を届けたのであった。
――The Guardian ✶✶✶✶✶

英『ガーディアン』紙で5つ星を獲得するなど、大絶賛を浴びた2015年11月に行われた英ブリクストン・アカデミー公演のライヴ盤(2枚組CD)が12月1日に発売される。本作は今年5月にバンドのネット通販サイトで限定販売されていたが、フィジカルとデジタル含め一般発売されることとなった。

最新作『ミュージック・コンプリート』(2015年)から5曲、“ブルー・マンデー”をはじめとする代表曲から“ユア・サイレント・フェイス”といったファンにはたまらない名曲まで、そしてジョイ・ディヴィジョンの“ラヴ・ティア・アス・アパート”など、まさに前身のジョイ・ディヴィジョンから現在のニュー・オーダーまでのベストが詰め込まれたライヴ盤だ。またアートワークは、ワーグナーの「ラインの黄金」で始まる感動的なオープニングに合わせて映し出された映像から使用されている。

日本において、最新作『ミュージック・コンプリート』はオリコン総合チャートで初のトップ10入りを果たし、翌2016年には実に29年ぶりの単独来日公演が行われ、本作品同様、熱狂のライヴとなった。

[商品概要]
・アーティスト:ニュー・オーダー (New Order)
・タイトル: NOMC15(NOMC15)
・発売日:2017年12月1日(金)
・価格:2,500円(税抜)
・品番:TRCP-224~225
・JAN:4571260587335
・解説:油納将志/歌詞対訳付

[Tracklist]
CD-1
1. Introduction: Das Rheingold – Vorspiel (Wagner)
2. Singularity
3. Ceremony
4. Crystal
5. 586
6. Restless
7. Lonesome Tonight
8. Your Silent Face
9. Tutti Frutti
10. People On The High Line
11. Bizarre Love Triangle

CD-2
1. Waiting For The Siren’s Call
2. Plastic
3. The Perfect Kiss
4. True Faith
5. Temptation
6. Atmosphere
7. Love Will Tear Us Apart
8. Blue Monday

[amazon] https://amzn.asia/8r0yG2K
[iTunes/Apple Music] https://apple.co/2hLFsdn

■最新作『ミュージック・コンプリート』(2015年)まとめ
https://bit.ly/1FHlnZJ

■ニュー・オーダー バイオグラフィ
https://trafficjpn.com/artists/new-order/

Jah Shaka - ele-king

 ジャー・シャカ初の日本ツアーから早20年……長年にわたり唯一無二の存在として尊敬を集めてきた御大が、いまふたたびこの極東の地を訪れます。今回のツアーは東京を皮切りに、名古屋、大阪、福岡を巡る予定で、東京公演にはジャー・シャカのサウンド・システムを日本で継承するJah Iration Sound System + Jah Rising Sound Systemがフルで導入されるとのこと。これは本場UKスタイルのパフォーマンスを体験する絶好のチャンスですぞ。

祝! 来日20周年!!

1997年、当時奇跡と言われたJAH SHAKAの初来日公演から20年が経過する。その間、彼の伝道とも呼ぶべき活動によって日本各地にサウンドシステム・カルチャーが伝播し、ルーツ・ミュージックの発展に貢献してきた。今年2月にはJARIA(Jamaica Reggae Industry Association)のHONOUR AWARDSを受賞し、故国ジャマイカに凱旋した。今も地元UKでJAH SHAKA SOUND SYSTEMは定期的に開催され、ポジティヴなメッセージとスピリチュアルなダブ・サウンドの真髄を伝え続けている。

11/2(木・祝前日)代官山UNITでは日本屈指のJAH IRATION SOUND SYSTEM + JAH RISING SOUND SYSTEMをUNITフロアにフル装備。
JAH SHAKAオンリー! 本場UKスタイルのオールナイト・セッションが遂に実現!
Roots Rock Reggae, Dubwise!
"LET JAH MUSIC PLAY"

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King of Dub
JAH SHAKA
DUB SOUND SYSTEM SESSIONS
- An all night session thru the inspiration of H.I.M.HAILE SELASSIE I -

ザ・サークル - ele-king

 産業革命以降、二酸化炭素の排出量が増えたとされるように、このところ「書き言葉」の量も飛躍的に増えた気がしてならない。ちょっとスマホを見るだけでも同じ内容の案件が繰り返し書き込まれていて「書き言葉」は放射能のように漏れ出してくる(この文章も「書き言葉」だし)。「書き言葉」の歴史はわずか5000年である。人類は鉄道がなかった時代(たかだか200年ぐらい前)にも戻ることはできないだろうけれど、「書き言葉」がなかった時代までリセットすることも不可能だろう。それ自体はいい。つい最近まで代書屋という職業があったぐらいで、文字が書けなかった人の方が多かった時期よりも、いまはきっと何かが良くなっていると思いたいし(一方で日本の識字率は下がりつつあるらしい)。しかし、それにしても文字量が多過ぎる。ここまで何もかも文字にする必要があるのだろうか。人類にとって適正な食物の量というものがあるならば、「書き言葉」にも同じく適正の量が想定されてもいいような気がしないではない。「書き言葉」が増えに増えて、そして、二酸化炭素がオゾン層を破壊したとされるように、いつしか過剰な「書き言葉」も人類の何かを破壊したりはしないだろうか(J・G・バラードなら、ここで言語掃除機を取り出すか)。
「書き言葉」が飛躍的に増えたと感じたのはSNSの影響が大きい。単に体感でそう思っているだけなので、本当かどうかはわからない。100万部に近いベストセラーが立て続けに出たりして出版不況などという言葉がなかった時代の方が印刷された文字数自体は多かったりするのかもしれない。人の目にはふれない日記というものもあっただろう(いまもあるか)。そんなことはSNSの監視に余念がないCIAあたりが毎年の文字量をカウントでもしてくれない限りわからない。SNSが増やしたのは明らかに発信する人の数だから、「多過ぎる」と感じるのは、「書き言葉」そのものよりも、どこに向かって放たれてるのかわからない「書き言葉」のあり方が乱雑すぎて過剰に感じられるというだけのことかもしれないし。もう、ぜんぜんわからない。キングコング西野に至っては文字数を単位とした仮想通貨「レターポット」などという新たな信用経済の構想をぶち上げてくるし。うがー。

 巨大SNSを扱った映画だというので『ザ・サークル』に興味を持った。しかし、結論から言うとSNSがテーマの作品というよりは、SNS批判がトレンド化している現在にあって、その危険性を面白がるエンターテインメント作品であった。文字量=人数という捉え方でSNSを把握し、数の暴力に作品のテーマは絞られている。集合無意識は必ずしも善ならずというような。
 主演はエマ・ワトソン。普段からファンとセルフィーは撮らないと公言し、ツイッターで「HeForShe」や「FemnistBookClub」を呼びかけたり、地下鉄を舞台に様々なアクティヴィストぶりを発揮する彼女がSNSを批判する役回りというのはあまりに……あまりに整合性があり過ぎる。一方、SNS企業のトップにいて悪役を務めるのはトム・ハンクス。メールのやり取りに慰めを見出していた相手が実はビジネス上の敵だったという『ユー・ガット・メール』(98)の役柄がそのまま肥大化し、スケール・アップした感じ。エマ・ワトソン演じるメイ・ホランドは苦情処理の仕事から巨大IT企業、ザ・サークルへ転職を果たす。ツイッターとかフェイスブックがぐちゃぐちゃに混ざったようなアカウント・サーヴィスを提供するザ・サークルが新たに提供しようとするのは小型の監視カメラで、目的はリベラルな政治活動を支援すること。これにホランド自身が命を救われることになり、ホランドは以後、自分自身に監視カメラをつけて行動し、24時間、自分の生活を実況放送することになる。ところがホランドと一緒にいると自分のプライヴァシーまで奪われると感じた親や幼馴染はみな彼女と距離を置くようになり、SNS上のフォロワー以外、彼女はあらゆる人間関係を失ってしまう。そこに小型カメラに託された真の目的を探っている活動家が現れて……。

 すぐに思い出したのは『エドTV』(99)である。マシュー・マコノヒー演じるエド・ペカーニは24時間、自分の生活をケーブルTVで放送し続ける。彼は自分のすべてを誰かに観られることが楽しくてしょうがなく、やることなすこと過剰になっていく。要するにリアリティTVのパロディである。ストーリーの大筋は『エドTV』も『ザ・サークル』も大して変わらない。個人情報をさらけ出せば出すほどいいことがあるとしても、それによって失われるものを秤にかけた時点で話の流れは変わっていく。たとえば自らの身体情報をさらけ出しておくことで早期に病気が見つかるとしても、それでも知られたくないことはあるというようなことが話の潮目になる。そうした倫理観は2作とも同じだった。しかし、無名の一般人が多くの人に注目されたいという欲望を持っていることを暴き出した『エドTV』と、公共の利益をたてに個人情報を流出させようとする『ザ・サークル』では欲望の主体がまったく逆である。ここに政治家に期待される「透明性」だとか、様々な理屈が『ザ・サークル』では積み上げられていく。あなたの個人情報はあなたにはうまく管理できないから国が管理してあげた方がいいでしょうということになる(実際にイギリスではビッグ・データから個人の寿命を割り出せるので、あなたは○○歳で死ぬから年金はいくら納めて下さいという制度にすることも可能だけど……その方が平等なので……でも、さすがにそれはやらないんだとか)。話はそこまで急進的にはならないけれど、アメリカでは親が子どもを育てられないと判断すればソーシャル・ワーカーが親から子どもを取り上げてしまうように、個人から個人情報を取り上げていくような未来が待っていると『ザ・サークル』は示唆する。物語はそのようなことになったら怖いでしょうというSNS批判のトレンドにのって収束し始める。奇しくもいまアメリカではハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ騒ぎが引き金となって#WomenBoycottTwitterが巻き起こっている最中である。そう、SNSはよっぽど社会全体の負担になっていたのだろう。それも峠を越したから、こうしてエンターテイメント化され、スリラー映画として楽しめるのである(怖いという意味では同じエマ・ワトソン主演の政治劇『コロニア』はまったく別種の怖さだった)。

 SNSが個人情報を流出させるという危惧(「いいね!」のプロファイラーという職業もあるらしい)というのはいまは完全に反転してしまい、たとえば芸能人たちがTVで見せる「プライヴァシー公開芸」のようなポテンシャルにすり替わってしまった(気がつくと視聴者は誰かと誰かが飲みに行ったという話を延々と聞かされているだけだったりする)。80年代ならば「それ以上はプライヴェートなので」といってお笑い芸人でさえも口を閉ざすことができた領域をビジネス・チャンスと捉え、すべてをさらけ出しているフリをするのである。芸能人をやっているその人に共感するとか、消費者から見た対象の位置が変わっている現在、プライヴェートがどのようなものであるかを想像させることができない芸能人はもはや売れないのだろう。これはいわばリアリティTVの常態化であり、差し出すものがあるから得るものがあるという構造をどうコントロールするかにその人のセンスがかかっているといえる。こういった仕組みを批判的に捉えたのが『容疑者、ホアキン・フェニックス』(10)で、同作は俳優のホアキン・フェニックスがラッパーに転じるというフェイク・ニュースを流し、プライヴェートを捏造しきったモキュメンタリー作品だった。それと同じことを、もっと薄く、現在の芸能人たちはやっている。改めて思うのは、人々は、では、何を買っているのだろうということだけれど、物語の消費欲求は『ザ・サークル』ぐらいでは止めようがないことだけは確かである。

 もうひとつ気になったこと。グーグルの宣伝映画でしかなかった『インターンシップ』(13)もそうだったけれど、『ザ・サークル』も現在のサンフランシスコを過剰にユートピアのようなところとして描く傾向がある。メイ・ホランドが転職してきてすぐに会社の中を案内され、しばらく歩いていると中庭で本物のベックがコンサートをやっていたりと、どこもかしこもサブカルチャーの天国かと思うような仕様なのである。実際にそういった面もあるのだろう。しかし、現実にはアマゾンなどに多くの社員が勤め出したことにより、地元の交通状況は混乱の一途を増している上に、全米からホームレスが集まってきたためにカリフォルニア州には2年前から非常事態宣言が出されている(アマゾンは社屋のひとつをホームレスに開放している)。60年代にヒッピーが集まってきた時もサンフランシスコの住民はいい迷惑だったかもしれないけれど、似たような歪みがあることはまったく触れられていない。それなりにIT企業を主役として描いているわけだから、ユートピア性ばかりでなく、少し引いた視点も織り交ぜてくれないかなあと思うばかりである。

 ちなみに『エドTV』は、その前年に公開された『トゥルーマン・ショー』(98)に対するブラック・アンサーと評された作品だった。同じようにリアリティTVから発想したとしても、自分の人生が世界中の人に視聴されていることを知らずに暮らしている『トゥルーマン・ショー』はどちらかというと「自分は神に見られている」という宗教的な観点を持った作品で、その主題は当時から統合失調症を予感させるものであった。そういう意味では『トゥルーマン・ショー』に対してアンサーを返した作品は『エドTV』ではなく、僕はウィル・フェレルが珍しくシリアスな演技に徹した『主人公は僕だった』(06)だったと思う。『エドTV』は『ザ・サークル』との対比でようやく現代性を発揮できるようになったのではないかと。


Zodiak - ele-king

Favorite 2017

Garden City Movement - ele-king

 夏は終わる。必ず終わる。と思っていてもなかなか終わらないのも夏というものだ。今年の夏も長かった。日本はどこか亜熱帯な気候になってしまった。今や「エンドレス・サマー」は儚い夏の記憶というより、いつまでも終わらない夏に対する飽き飽きする感覚に近い。ロマンティックで、その一瞬、刹那にしかない楽園の記憶としての「エンドレス・サマー」は、既に一種のファンタジーだったのかもしれない。だが音楽はファンタジーである。ブライアン・ウィルソンはサーフィンができなかった。だから終わりゆく永遠の夏を音楽にすることができた。人は現実のむこうにファンタジーを感じるゆえに生きていける。夢のむこうへ。

 2001年にリリースされたフェネスの『エンドレス・サマー』以降、たとえば、マニュアル、グリム、イーサン・ローズなどエレクトロニカもまたビーチ・ボーイズ的な夏の記憶=エンドレス・サマーをポップスの並行世界的に継承してきた(00年代初頭のエレクトロニカが90年代のシカゴ音響派などのポストロックやハイ・ラマズなどのモンド・ポップを継承するものであったことの証でもある)のだが、今回紹介するイスラエルのユニット、ガーデン・シティ・ムーヴメントも、その系譜に加えてみたい。
 メンバーはRoi Avital(ヴォーカル、キーボード、ギター)、Joe Saar(ギター、サンプラー、キーボード)、Johnny Sharoni(ヴォーカル、ギター、サンプラー、パーカッション)の3人。イスラエルの人口第二の都市で「中東のヨーロッパ」とも呼ばれるテルアヴィヴで2013年に結成された。地元の優良インディ・レーベル〈BLDG5 Records〉からすでに4枚のEPをリリースしているユニットである。

 イスラエルは遠い。北にはレバノン、北東にはシリア、東にはヨルダン、南にはエジプトだ。そして彼らからみても日本は遠い。だが今はインターネットがある。そもそもインディ・シーンの少ないイスラエルにあって、インターネットで繋がる外国のシーンの方がより「近い」感覚なのかもしれない。じっさい、ガーデン・シティ・ムーヴメントは、今のエレクトロニック・ポップ・ミュージックだ。
 と「今の」、と思わず書いてしまったが、本作『Move On』は、ガーデン・シティ・ムーヴメントの日本特別編集盤である。本盤は2013年の「Entertainment」と2014年の「Bengali Cinema」のEP 2枚に加えて、最新シングル「She's So Untouchable」や初フィジカル化の音源などを日本独自にコンパイルしたアルバムなのである。つまり2013年から2016年までの3年分のトラックが収録されているわけだ。MVにMayan Toledanoを起用し、YouTubeで200万再生を記録した“Move On”は2013年の曲だ(Mayan Toledanoはアーティストであり、彼らのレーベル〈Me and You〉共同創始者)。
 だが不思議と4年の月日を感じさせないのだ。たしかにジェイムス・ブレイク以降のサウンドなのだが、彼らの音楽には不思議と普遍性がある。エンドレス・サマーの感覚だ。それは少年/少女の記憶の封じ込めなのかもしれない。

 エレクトロニカといってもガーデン・シティ・ムーヴメントの曲はどれもインディ・ロック的であり、ネオ・ソウル的ともいえる。アルバムは1曲めから4曲めまでがEP「Entertainment」収録曲で、5曲めから8曲めまでがEP「Bengali Cinema」収録曲となっている。9曲めから12曲めまでがシングル「She's So Untouchable」収録の表題曲や12インチ・ミックス、コンピレーション・アルバムなどに収録された初フィジカル化の新曲などを収録している。
 1曲め“Casa Mila”からガーデン・シティ・ムーヴメントらしさがあふれている。エディットされたヴォーカルに、夏の夕暮れの空気を感じさせる電子音とコード、細やかなビート。2曲めは彼らの代表曲ともいえる“Move On”。ぐっとBPMを落としたトラックに甘いギターとヴォーカル、ゆったりしたビートの向こうに聴こえる微かな雨の音のような環境音の組み合わせも心地良い。ちなみに“Move On”は、Teen Dazeのリミックスも知られている。4曲め“The More You Make It”はヴォーカル・エディットが控えめになり、ディスコ・ソウル風味のキャッチーな曲を聴かせる。これは2016年のシングル曲“She's So Untouchable”に聴くことができる傾向で、とても良いと思う。


 5曲め以降の「Bengali Cinema」収録曲では7曲め“Lir”に注目したい。おだやかなアコースティック・ギターとエモーショナルな電子音。彼らの曲には、良質で控えめなエモーショナルさがあるのだが、それが楽曲のメロウさを際立たせている。ボーナス・トラック曲では“The Best Of Times?”が素晴らしい。2016年にリリースされた〈BLDG5〉のレーベル・コンピレーション・アルバム『Nightingale Floor Compilation』に収録されたトラックなのだが、夜の空気に満ちたネオ・ソウル的な曲だ。

 以上のように、幅広いリスナーにアピールできそうトラックばかりである。細やかにエディットされた電子音とヴォーカル/メロディ、フローティングする甘いコードのレイヤーは、聴き手を夢の中のビーチへと誘うようなメロウな感覚に満ちている。秋が来て、やがて冬が来ても永遠の夏を夢想したい。そんな永遠のポップ中毒者におすすめしたい1枚だ。
 何より本アルバムはアートワークといい曲の並びといいオリジナル・アルバムといっても過言ではない統一感がある。 ガーデン・シティ・ムーヴメントを初めて聴くリスナーにとって最高の入り口になるだろう。

DJ Yoshi Horino(UNKNOWN season) - ele-king

10.12. HOB 2nd anniv. feat. Chris Coco, Taro Yoda at bonobo(ゲストのお2人からインスパイアされた10曲)

近々のDJスケジュールです:


10.12.(Thu) House Of Bonobo 2nd Anniversary Pt.2 feat. Chris Coco at bonobo, Harajuku

10.20.(Fri) Plus at Suree, Ebisu

11.6.(Mon) Deep Monday at 頭バー, Ebisu

ハテナ・フランセ - ele-king

 現在日本では衆院選の真っ最中ですが、フランスでは9月24日に議会上院の選挙が行われたばかり。とはいえ上院は直接的な国民投票ではなく議員による投票なので、国民の関心も薄い。そんなわけで今回は6月の選挙で約2/3が初当選の議員が占めることになったフランスの下院議会、そして個人的に注目している議員フランソワ・リュファンのお話をしたく。
 先の下院選でマクロン大統領率いる新党、「共和国前進」は協力政党の「民主運動」と合わせると国民議会の6割に上る議席を獲得し大勝利を納めた。与党が過半数を占める議会となった選挙ではあったが、議員の顔ぶれは大きく変わった。これまでの2大政党の共和党は113議席、社会党は29議席史上最低の数字を記録。大統領選の最終決戦に残ったマリン・ルペンの率いる国民戦線は、大統領選時のルペンのディベートが振るわなかったせいで勢いを削がれたが、それでも前回の4倍に当たる8議席を獲得。そんな中で大統領選にも出馬したジャン=リュック・メランションの左派新政党、「屈しないフランス」がフランス議会で会派を形成できる15議席をからくも超えた17議席を獲得して健闘した。この党の中でも抜群の好感度を誇るのが先に触れたフランソワ・リュファンだ。

 現在42歳のリュファンは左寄りの季刊新聞Fakirの創刊者でありジャーナリスト。マイケル・ムーアに影響を受けて「メルシー、パトロン!(社長さま、ありがとう)」というドキュメンタリー映画を撮り50万人を動員する大ヒット記録した。ディオールやルイ・ヴィトンなどを傘下に持つLVMHのCEOにして世界で5本の指に入る大富豪、ベルナール・アルノーに、リストラされた工場労働者の老夫婦とともに立ち向かう様をユーモアたっぷりに描いた本作。世界最大とも言われるファッション・グループから送られてくる百戦錬磨な社員たちを相手に、職を失い家も失う危機に瀕した下層労働者階級の老夫婦を、弁護士などの援護なしにアイデアのみで窮地から救っていく様は「スターウォーズ ジェダイの帰還」でイウォークが帝国を工夫と団結力で倒したような爽快感だ。そして全編に散りばめられたベルナール・アルノー=富と冷酷な資本主義の象徴に対する、徹頭徹尾ふざけたおちょくり&反抗精神が、観る者に「何もできないと諦めていたけど、本当は自分でも何かできるかもしれない」という希望と政治参加を喚起した。この映画をきっかけにフランスではNuit Debout(夜、立ち上がれ)というデモ運動が始まり、パリならばレピュブリック広場で夜を徹して資本主義に偏った社会をどうしたら変えられるか討論が行われている。その活動はフランスだけでなくスペイン、ベルギー、ドイツ、イギリス、イタリアなど、ヨーロッパ中に広がってさえいる。その運動の中心となったフランソワ・リュファンが今年6月の下院選で初当選したのは当然の流れと言えるかもしれない。

 当選してからもリュファンの姿勢はジャーナリストそのもので、いわゆる社会の底辺で困難にあえぐ人たちの話を聞きに足を運び、徹底して大企業や政治家の不正や不誠実さを調べ上げ議会で追求する。例えば8月末に政府が発表した労働法改定案は、雇用者が今よりも解雇をしやすくしたり、賃金交渉が労働組合を通さないでも行えるような抜け道を誘導するような法案で、経営者、雇用者側に有利で市場原理主義のマクロンそのものといえるものだ。その法案に反対するべく、リュファンは大手スーパー、オーシャンの例を上げる。「売上を14%伸ばし株の配当も75%伸ばし、経営者のジェラール・ミュリエは260億ユーロの資産を持っているにもかかわらず、870人もが解雇された。この意識の高いみなさんの集まる議会で、我々はどうやって経済的弱者が経済的強者から搾取されることを防げるのか。共和国前進の議員諸君教えてくれ給え!」と、時に笑いを誘いながら正確なリサーチに基づきリュファンはしつこく問いかけ続ける。また最新のエピソードとしては、フランス最大の精肉会社ビガーの社員への不当な扱いを非難し、調査委員会で口座開示を求めた。もちろん企業側はのらりくらりと返答を避け、当然口座開示も拒否。それに対抗して民主運動の議員とともに正式な口座開示要請の手紙を送りつける様をもちろんSNSで公開。ただリュファン始め「屈しないフランス」などの議員たちが提出する修正案や法案などはことごとく「共和国前進」の議員たちの反対にあい、残念ながら通ることはないのだ。少なくとも今のところは。このように現在のフランス議会は既成の政治への否定に始まり、市場原理主義の「共和国前進」に対し彼らの行きすぎた資本主義を大きく引き戻そうと「屈しないフランス」などが抵抗する場になっている。「屈しないフランス」党首のジャン=リュック・メランションは、今後「共和国前進」の議員たちの造反が少しずつでも増えてくることを密かに狙っているようだが、どうなることやら。

 ただ個人的には野心と私利私欲に駆られた誠実さのかけらもない政治家ばかりなのだろうかと絶望しつつある今日この頃、社会の底辺で困窮する人々を救うために何をするべきかという使命感のもとに活動する政治家を目にすると、ちょっと希望を抱かされるし自分なりに社会貢献をしてみたくなったりするのだった。頑張れリュファン!  SNSフォローし続けるからね!

Oneohtrix Point Never - ele-king

 これは嬉しいお知らせです。11月3日に日本公開される映画『グッド・タイム』のディレクターズ・カット版サウンドトラックCDがリリースされます。こちら、なんと日本限定かつCD限定の試みとなっている模様。OPNによる『グッド・タイム』のサウンドトラックはすでにリリースされていますが、このディレクターズ・カット版は全曲フィルム・エディットで、オーダーも映画での流れに沿ったものとなっており、また未収録曲も追加されているとのこと。新曲の試聴はこちらから。

ONEOHTRIX POINT NEVER
カンヌを震撼させた映像すら飲み込む衝撃の映画音楽体験。
ロバート・パティンソン主演で注目の話題映画『グッド・タイム』
ディレクターズ・カット版サウンドトラックのCDリリースが決定!

本年度のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、主演のロバート・パティンソンが彼のキャリア史上最高の演技を披露していると話題を呼んでいる映画『グッド・タイム』。音楽を手がけたワンオートリックス・ポイント・ネヴァーことダニエル・ロパティンが、本年度のカンヌ・サウンドトラック賞を受賞し、アメリカで8月に公開された際には、セレーナ・ゴメスや全米シングル・チャート1位をもつ人気シンガー、ザ・ウィークエンドなども大絶賛するなど大きな注目を集める中、日本でも11月3日(祝・金)よりシネマート新宿ほかにて全国公開が決定している。

11月3日公開 ロバート・パティンソン主演『グッド・タイム』予告編
https://www.finefilms.co.jp/goodtime/

また本映画のサウンドトラック・アルバムとしてワンオートリックス・ポイント・ネヴァーが〈Warp Records〉から『Good Time Original Motion Picture Soundtrack』をリリースしており、映画のエンディング・テーマにもなっている“The Pure and the Damned”でイギー・ポップとコラボレートしたことも大きな話題となった。映画の日本公開を1ヶ月後に控えた中、公開を記念して、全曲フィルム・エディットで収録されたディレクターズ・カット版『Good Time... Raw』の日本限定リリースが決定し、新曲“Elara to Alley”が解禁された。

Oneohtrix Point Never - Elara to Alley
https://pointnever.com/elara-to-bank

本作『Good Time... Raw』は言わば『グッド・タイム』のサントラの完全版だ。オリジナルのサントラは今年8月にもリリースされたが、サフディ兄弟の片割れであるジョシュ・サフディが「映画のままでサントラを聴きたい」とリクエストしたため、完全版の『Good Time... Raw』が制作されることになった。ゆえに本作は映画の流れに沿った曲順であり、イギー・ポップが参加した“The Pure and the Damned”含め、全曲がFilm Editで収録されているほか、8月リリースのオリジナル・ヴァージョンには収められなかった曲も追加収録されており、『グッド・タイム』の世界観をより深く理解するためにも必聴の作品だ。

そんな本作は、これまでのロパティンからすると新たな側面といえる音が多い。とりわけ耳を引くのは、シンセのアルペジオが多用されていることだ。オリジナル・アルバムではあまり強調されないメロディーも前面に出ており、ロパティンのサウンドにしてはキャッチーである。とはいえ、殺伐としたドライな映像が印象的な映画本編と共振するように、不穏な空気を醸す電子音が多いところには、ロパティンが持つアクの強さを見いだせる。それが顕著に見られるのは、メタルみたいな大仰さが映える“Bail Bonds”や、人工的な8ビット・シンセが響く“Flashback”などだろう。また、“6th Floor”“Ray Wake Up”“Entry To White Castle”では秘教的な雰囲気を創出しているが、その雰囲気に『AKIRA』の音楽で有名な芸能山城組の影がちらつくのも面白い。サフディ兄弟とロパティンは、共に『AKIRA』好きとしても知られているが、そうした嗜好は本作にもあきらかに表われてい る。

本作は、ロパティンなりに映画の世界観と上手くバランスを取ろうとする客観性と、アーティストとしてのエゴが絶妙に混ざりあった作品だ。そんな本作を聴いて連想するのは、映画『ロスト・リバー』の音楽を担当したジョニー・ジュエル、あるいはドラマ『ストレンジャー・シングス』の音楽で知名度を高めたカイル・ディクソン&マイケル・ステインあたりのサウンドだが、こうした近年注目されているアーティストに接近したのはなんとも興味深い。そういう意味で本作は、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの次なる一手としても重要な作品になるだろう。

話題映画『グッド・タイム』ディレクターズ・カット版サウンドトラック『Good Time... Raw』は、映画公開と同日の11月3日(祝・金)に日本限定、またCDフォーマット限定でリリースされる。また本作には、ジョシュ・サフディによるライナーノーツおよび、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーことダニエル・ロパティンとジョシュ・サフディによるスペシャルな対談が封入される。また対象店舗にて、『Good Time... Raw』と『Good Time Original Motion Picture Soundtrack』を2枚同時で購入すると、オリジナル・クリアファイルが先着でもらえる。


label: Warp Records / Beat Records
artist: Oneohtrix Point Never
title: Good Time... Raw

cat no.: BRC-561
release date: 2017/11/03 FRI ON SALE
国内限定盤CD:ジョシュ・サフディによるライナーノーツ
ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーとジョシュ・サフディによるスペシャル対談封入
定価:¥2,000+税

【ご予約はこちら】
amazon: https://amzn.asia/gxW5H63

商品詳細はこちら:
https://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Oneohtrix-Point-Never/BRC-561


label: Warp Records / Beat Records
artist: Oneohtrix Point Never
title: Good Time Original Motion Picture Soundtrack

cat no.: BRC-558
release date: 2017/08/11 FRI ON SALE
国内盤CD:ボーナストラック追加収録/解説書封入
定価:¥2,200+税

【ご購入はこちら】
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002171
amazon: https://amzn.asia/6kMFQnV
iTunes Store: https://apple.co/2rMT8JI

商品詳細はこちら:
https://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Oneohtrix-Point-Never/BRC-558


映画『グッド・タイム』
2017年11月3日(祝・金)公開
第70回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門選出作品

Good Time | Official Trailer HD | A24
https://youtu.be/AVyGCxHZ_Ko

東京国際映画祭グランプリ&監督賞のW受賞を『神様なんかくそくらえ』で成し遂げたジョシュア&ベニー・サフディ兄弟による最新作。

出演:ロバート・パティンソン(『トワイライト』『ディーン、君がいた瞬間』)、ベニー・サフディ(監督兼任)、ジェニファー・ジェイソン・リー(『ヘイト・フルエイト』)、バーカッド・アブティ(『キャプテン・フィリップス』)
監督:ジョシュア&ベニー・サフディ兄弟(『神様なんかくそくらえ』)

ニューヨークの最下層で生きるコニーと知的障がい者の弟ニック。2人は銀行強盗を行うが、弟が捕まり投獄されてしまう。しかし獄中で暴れ病院へ送られると、それを聞いたコニーは病院へ忍び込み、警察が監視するなか弟ニックを取り返そうとするが……。

2017/アメリカ/カラー/英語/100分
© 2017 Hercules Film Investments, SARL

配給ファインフィルムズ

interview with Ryohu - ele-king


Ryohu - Blur
LIQUOR&FOODS I.K / Less+ Project.

Hip Hop

Amazon Tower HMV iTunes

 グループとしても、それぞれのソロとしても、快進撃を続けるKANDYTOWN。その中でも、まだKANDYTOWNがこれほどまで名前をシーンで上げる以前から、ソロでのリリースや、Base Ball BearやSuchmosといったヒップホップ・シーン外のアーティストへの客演でも注目を集めていたラッパー/トラックメイカーのRyohu。それらに加えプロデュース・ワークや、ラッパーとして参加しているバンド Aun beatzでの動きなど、その活動の幅と創作意欲の高さは衆目を集めていたが、ソロでのリリースとしては「Green Room」や「All in One EP」などがあったものの、現場売りや限定リリースなど、そのリリースは大きな形ではなかった。しかし今回リリースとなる「Blur」は、インディ・リリースではあるが初の全国流通盤となり、その存在をより広い形で伝えることになる作品となるだろう。そして、そのアルバムはバンド ampleの河原太朗を共同プロデューサーに迎え、インタビューでも語られる通り、打ち込みによるヒップホップやクラブ・ミュージックならではの構造性と、バンドとしての音楽的なカラーの豊かさを両立させた作品として完成させた。ラップのアプローチとしても、これまでとも繋がるロマンティックで垢抜けたリリシズムに加え、そのイメージをやや変えるような創作性も垣間見え、そのポテンシャルを作品に塗り込める。確実な進歩を感じさせる、理屈を超えた「気持ちよさ」を感じさせる1枚だ。


やっぱりDJプレミアが多かったですね。リアル・タイムのものより、ナズとかジェル・ザ・ダマジャ、ブラック・ムーン、モブ・ディープみたいな、90年代クラシックを死ぬほど、もうぶち狂うぐらい聴いてて。

まずRyohuくんの音楽的な原点から教えてください。

Ryohu:子どもの頃からバスケやってて、試合で遠征する時はチーム・メイトの家族の車に分乗して会場まで行くんですけど、その中にロック好きなお父さんがいて、その車ではいつもボン・ジョヴィの“It's My Life”がかかってたんですよね。その曲が聴きたいがために、その車に乗ってたのを覚えてます(笑)。ラップはKICK THE CAN CREWとかRIP SLYMEみたいな、当時のポップ・チャートに登場してた人も聴いてたんだけど、最初に衝撃を受けたのはキングギドラの『最終兵器』でしたね。それが小5~6だったと思う。ギドラを聴いて、こういうラップ、ヒップホップがあるんだ、格好いいなってしっかり聴き始めて。世代的にも『空からの力』は後追いですね。

ハードコア・ヒップホップの方がピンときたと。

Ryohu:そうっすね。中学の時には妄走族のライヴも行ってたし。

それは意外!

Ryohu:妄走族はかなり聴いてましたね。雷家族も超好きだったし、練マザファッカーがテレビに出る前からD.Oさんの音源も聴いてて。

ある意味で、KANDYTOWNは世間的にはクールでお洒落な感じで受け取られている部分もあるし、実際にそういう部分もあるんだけど、IOくんは「BOOT STREET」で働いてたり、いわゆる渋谷宇田川カルチャーとも繋がりがあるんですよね。

Ryohu:やっぱり好きなものと、自分がアーティストとして提示したい自分らしいものって違うじゃないですか。だから、その意味でも最終的にハードコアな方向には行かなかったけど、やっぱりリスナーとしては影響を受けてましたね、特に当時は。そういうライヴって、やっぱり中学生なんてほぼいないんだけど、その中に同世代で来てたのがYUSHIで、そこで知り合ったんですよね。

学校の繋がりではないんですね。

Ryohu:俺やB.S.Cは普通の公立校で、YUSHIは和光中学に通ってて。

いわばストリートで出会ったと。

Ryohu:格好良く言えば(笑)。それでYUSHIやIO、KIKUMARUとか和光の人間とも遊ぶようになって。俺は駒場高校に進んで超真剣に部活でバスケやってたんだけど、遊ぶのは後にBANKROLLになる連中ばっかりでしたね。自分の高校の人間とはあんまり遊ばなかったし、行事も参加しないで、部活が終わったらBANKROLLの連中と遊ぶっていう。だから、学校では謎キャラだったと思います(笑)。

自分の高校にはラップを聴いてる人はいなかった?

Ryohu:いたと思うけど、BANKROLLのメンバーぐらい詳しかったり、感覚の合う人間はいなくて。

ではラップを始めたキッカケは?

Ryohu:せざるをえなくなったんですよね。

それはどういうこと?

Ryohu:YUSHIは中学からラップやってたし、一緒に遊んでる人間も高校に入るとみんなラップ始めて、遊ぶ時はみんなフリースタイルしてるんですよ。最初は「俺はいいわ」とか言ってたんですけど、結局みんなそうやって遊んでるから、つまんなくなるじゃないですか。それで「俺もラップするしかねえか」みたいな(笑)。本当はやりたいんだけど、恥ずかしいっていう気持ちが勝ってて踏み出せなかった部分もあって。それで一回やってみたら、あとはもう楽しくなっちゃって、インスト聴いたら曲書こうって感じだったし、MTRでひたすら録ってましたね。それは俺もそうだし、KANDYのメンツはみんな。だから世に出てない曲は山ほどありますよ。

当時、ラップを載っけてたビートは?

Ryohu:やっぱりDJプレミアが多かったですね。リアル・タイムのものより、ナズとかジェル・ザ・ダマジャ、ブラック・ムーン、モブ・ディープみたいな、90年代クラシックを死ぬほど、もうぶち狂うぐらい聴いてて。当時、俺らが格好いいと思ってたライフ・スタイルに、90sのNYヒップホップが近い部分があったと思うんですよね。夜、集団でオーバー・サイズ着て、歩いてたり溜まってるみたいな感じがかっけえっていう。俺らの遊ぶ時もそういう感じでしたね。

高校卒業ぐらいのタイミングで、ズットズレテルズにも参加しますね。後にOKAMOTO'Sに繋がるグループですが、Ryohuくんはどういう経緯で入ったの?

Ryohu:なんなんすかね?

それを聞いてるんだけどさ(笑)。

Ryohu:いや、なんかやろう、ぐらいだったと思いますね。あんまり深い意味はなかったと思います。

話によると、和光の卒業イベントのために結成したんだけど、賞金が欲しくて「閃光ライオット」にもチャレンジしたということですが。

Ryohu:そんな感じだったかもしれない(笑)。でもとにかく一緒にいて、バンドのジャム・セッションに合わせて、YUSHIと俺がフリースタイルするって感じで、とにかく一緒に音楽をやってましたね。実際には半年ぐらいしか活動してないけど、その間ズレテルズのメンバーととにかく一緒に音楽を作ってましたね。それでハマ(オカモト)くんが当時、ズレテルズとは別にEdBUSっていうバンドのサポートやってて、その流れで下北沢GARAGEに出入りしてたんですよね。それで、その年の「閃光ライオット」に出た挫・人間とか関取花ちゃん、ブライアン新世界たちと一緒に、ズレテルズ主催でGARAGEでイヴェントをやったんですよ。そこで当時店長だった出口(和宏)さんが俺のことを気に入ってくれて、それからGARAGEに出入りするようになって。それで当時MPC1000を買って――確か楽器屋に取りに行くのに、IOの車で送ってもらった記憶があります――トラックメイクも始めたんですよね。MPC1000は持ち運びができたんで、夜な夜なGARAGEに機材を持ってって、楽屋兼事務所に溜まってるみんなと、朝まで一緒に曲作ったり。そこでコイちゃん(小出祐介、Base Ball Bear)に出会ったんですよね。

ベボベの“クチビル・ディテクティヴ”に参加したのも、GARAGEの流れだったんですね。

Ryohu:そうですね。あと、閃光ライオットでコイちゃんが審査員だったっていうのもあって。ただ俺はバンドを全然聴いてなかったんで、出会った時にベボベのことも、コイちゃんのことも知らなかったんですよ。それよりも、やたらラップの上手い人って印象でしたね。それで事務所で一緒に遊び終わった後に、そのまま飯食いに行ったんですよね。それで下北の駅前を通ったら「ベボベ武道館」っていうポスターが貼ってあって、一緒にいた人に「これ、コイちゃんのバンド」って言われて、「え、スゴいことですよね、武道館ワンマンて」って(笑)。同じようにGARAGEで出会った(ペトロールズの長岡)亮介さんも知らなかったんで、ライヴを見て「めっちゃギター黒いっすね」とか軽く言ったりして。亮介さんには「マジあの時はすみませんでした」って今も謝ってるんですけど(笑)、単純に生意気な奴って感じだったと思いますね。

同時期には元SIMI LABのQNの別名義、EARTH NO MADの「MUD DAY」にも参加しますね。

Ryohu:BANKROLLは町田のFLAVAとかでライヴをやってたんで、同じようにFLAVAに出てたSIMI LABとも繋がってたんですよね。そこでQNから、「別名義でリリースするからRyohuも入ってくれない?」ってオファーをもらって。で、歌詞書かないでいって、フリースタイルで録って、その時間をタイトルにするっていう(笑)。

いい加減だな~。

Ryohu:もうしっかりしなさいよ、って感じですよ、いまから振り返ると(笑)。

ふと「考えるの止めよう、山に登ろう」と思って、ひとりで山に登ったんですよね。

そうやっていろんなオファーがあったけど、ソロ作にはたどり着いていませんね。

Ryohu:リリースの勧めもあったんですけど、そういうモードじゃなかったというか、俺自身、実際に何をしたいのかが、自分でわかってなくて。だからリリースとかよりも、遊んでたかったっぽいですね。勿論、そこには音楽が付随してて、いろんな出会いだったりがあって、そこで新しい音楽の遊び方を覚えたりはしてるんだけど、「リリース」とか「制作」には自分から向かわなかった。

それはBANKROLLやKANDYTOWNとして動きたかったという部分もある?

Ryohu:正直、それはハナからなかったですね(笑)。なんならIOと超しょうもないこと――かつ完全に俺が悪い内容で――喧嘩してて、1年ぐらい口きいてなかったんじゃないかな、KANDYの仲間と一緒にいたりするのに(笑)。かつ、GARAGEに出入りするようになってたんで、KANDYよりも、そっちが遊ぶ中心になってて。ライヴもやってたけど、人に求められるからやるっていうか。自分からっていう感じでは正直なかったかもしれないですね。

その意味では、アーティストとしてやってこうと思ったタイミングは?

Ryohu:それこそベボベの作品に何作か参加させてもらって、普通に音楽でお金もらってるんだなとは感じてたけど、その時はこれを仕事にしようとは思ってなかったんですね。でも、22~3ぐらいのタイミングで、ふと、ちゃんとしなきゃな、音楽をちゃんとやってみようかな、と思ったんですけど、でもやり方がわかんねえ、みたいな、ただただ時間だけが過ぎてくみたいな期間があって。その中で音楽と向き合うために、11年に「Green Room」を作ったんですけど(リリースは13年)、とにかく暗くなっちゃって。それでふと「考えるの止めよう、山に登ろう」と思って、ひとりで山に登ったんですよね。

また急激な展開(笑)。

Ryohu:体動かしたほうがいいかなって(笑)。その帰りに、KANDYのメンバーではないんだけど、その周りにいる仲間に出会って、「これはもうこの環の中からは逃れられないってことだし、それでいいんだな」って。そこで、スゴくいろんなことに関して軽く考えられるようになったんですよね。

「Blur」に収録される“The More, The Better”には、山の話が出てきますが。

Ryohu:その時に書いたリリックなんですよ。自分の中でのもがきとか、悩みの霧が晴れて、もっと簡単に考えていいんだ、って思った時の曲で。tengal6を手がけたのもその時期じゃなかったかな。

ラップ・アイドル lyrical schoolの前身である、tengal6の「まちがう」に収録された“ルービックキューブ”などを手がけられましたね。アイドルの制作に参加したキッカケは?

Ryohu:ミュージシャンのリキヒダカともGARAGEで繋がったんですけど、彼の繋がりでtengal6のプロデューサーのキム・ヤスヒロくんから連絡をもらって「ラップの指導をやってくんない?」って。それでオーディションぐらいから関わらせてもらったんですよね。

そして、KANDYTOWNが14年に初のミックス「KOLD TAPE」をWEBにアップして、その1年後には「BLAKK MOTEL」「Kruise'」をリリースして、いよいよ本格的に動き始めることになりますね。Ryohuくんはそれと並行して、Suchmos「THE BAY」に収録された“GIRL (feat. Ryohu)”にも参加と。

Ryohu:やっぱりKANDYが注目され始めたのは個人的に嬉しかったですよ。それまでほとんど俺しか表に出てなかったんで、リリースはこれから動こうぜっていうキッカケにもなって。去年フル・アルバム『KANDYTOWN』まで上手いこと進めたし、その流れに沿ってそれぞれのソロもリリースされて、普通に嬉しいみたいな。雑誌の表紙も何人もやってるし、「みんなで、有名になるの良くねえ?」って感じでもあるし、一方で勝ち負けじゃないけど、みんな頑張ってるから俺も負けられねえ、っていう気持ちにもさせられて。

IOくんやYOUNG JUJUくんたちは全国流通作をリリースしていますが、Ryohuくんは現場売りが中心でしたね。昨年リリースの「All in One EP」も流通としてはライヴ会場やタワーレコード限定のリリースでした。

Ryohu:結局、関わる人間が増えれば増えるほど、いろんなことがあるし、ものづくりをする上で、あまり人に関わらせたくなかったというか、アーティストが一番でありたかったんですよね。俺が作った俺の音楽なんだから、って。「Green Room」の頃までは、まだとんがってたと思いますね。「All in One EP」はそれが晴れて、自分からいろんな人に働きかけたら、みんな快く引き受けてくれて。そこで「頼んでもいいんだ、手伝ってくれるんだ」って発見もあったんですよね。それで「Blur」は全国流通で展開しようって。

バンドだとありえない音楽構造で作曲するのは、ヒップホップのトラックメイカーができることだけど、バンドとしての素晴らしさは、やっぱりバンドにしか出せないですよね。そのふたつを組み合わせたくて。

その「Blur」ですが、バンド ampelの河原太朗さんを共同プロデューサーに起用した、バンド・サウンドが基調になった作品ですね。

Ryohu:生音を使ったらどうなるんだろうっていうのは興味あったんですよね。それがキッカケで、太朗ちゃんに声をかけて。

作り方としてはどのように?

Ryohu:俺は楽器ができないんで「こういう感じの曲を作りたい」「こういう曲にしたい」っていうザックリしたイメージを太朗ちゃんに伝えて、それを「こういう感じ?」って組み立ててもらうんですよね。それで「それがいい」「コード感はもう少し明るめ」「これに合うのはこういうドラムだね」とか、ディスカッションで進めていった感じですね。だから、土台を作る時はふたりで部屋にずっとこもってましたね、2日間(笑)。ただ、ドラムは打ち込みにしたかったんですよ。

それはなぜ?

Ryohu:バンドで制作したのは、あまりヒップホップ・サウンドにしすぎないようにっていうイメージだったんですが、でも一方でクラブ対応にはしたくて。

音圧や低音部の響きは、やはり打ち込みならではの強さがありますね。

Ryohu:ジョーイ・バッドアスとかケンドリック・ラマーが提示するような、それぐらいのベースじゃないと物足りないと思ったんですよね。

個人的にはチャンス・ザ・ラッパーのアプローチにも近いモノを感じました。

Ryohu:バンドだとありえない音楽構造で作曲するのは、ヒップホップのトラックメイカーができることだけど、バンドとしての素晴らしさは、やっぱりバンドにしか出せないですよね。そのふたつを組み合わせたくて。

その意味でもKANDYで求められてるものと、Aun beatzやRyohuくんのソロで求められてるものの、両方を納得させられる作品になっていると感じました。また「Blur」というタイトルだけど、リリックは情景がしっかり見えるような構成になっているのと同時に、「君」や「あなた」という二人称が多くて、それは「聴いてるあなた」といったような、具体的な相手が想定されてるのかなとも思えて。

Ryohu:自分の中で見えてる景色があって、その中に登場してる人に向けてる感じですね。「Blur」は単にぼんやりっていう意味じゃなくて、そうなるには何色かが足されて「Blur」になると思うんですよ。例えば、夜と朝、昼と夜が混じり合う微妙な時間とか。その感じが自分にとって「Blur」。だから、それぞれの楽曲にはカラーがあるけど、それが混ざり合ってこの作品ができているので、タイトルを「Blur」にしたんですよね。

今までの作品もそうですが、全体的にロマンティックだし、Ryohuくんはロマンチストだなと。

Ryohu:ロマンティックあふれ出てますか、今回も(笑)。

言わなきゃ良かった(笑)。

Ryohu:俺も含め、KANDYはジェントルマンですから。女の人に優しいのは大事じゃん、っていう。確かに、普通に考えたらクソ恥ずかしいことを書いてるとは思うんですよ。特に“All in One”とか。でも恥ずかしいけど、それを超えて格好いいことを書いてるから、言えちゃうんですよね。“Say My Name”とかも照れるようなリリックではあるけど、格好いいから言えちゃうと思うし、格好いいものを作れば、それは肯定されると思うんですよね。

ただ“Desserts”では、ややサイコパスとも言える男も形にしていて。しかもビートが変わるタイミングで、どんどん狂気じみていくのも面白い。

Ryohu:ストリーテリングとして、愛の表現をもっと狂気じみた感じにしてみたんですよね。だから俺の愛し方ではないんで、勘違いされたらやだなーとか思いながら書きました(笑)。

Ryohuくんのプロジェクトとしては、外部仕事も含めたソロ、Aun beatz、KANDYTOWN、トラックメイクが挙げられると思いますが、その違いは?

Ryohu:KANDYはいまだにみんなで集まって遊びの延長で作るって感じだし、BANKROLLの頃と変わらないですね、俺自身は。トラック提供は基本的にKANDYのメンバーに向けてなんですが、「こういうのがあってもいいんじゃない」みたいな、提供するメンバーが今まで選んできたものとはちょっと違ったり、ギリギリのラインを攻める感じですね。Aunはバンドが作ってきたサウンドに対して、どう返すかっていうチャレンジ。ソロは完全に自分に没入したオタクって感じですね。だから自分の作品が一番難しいですね。誰かと作る作品は、こうした方が面白いかもとか、こういうのが欲しいとかが浮かぶけど、自分のこととなると、どうしたらいいのかなって悩みますね。だから、いろんな動きがそれぞれ良い息抜きになってるんですよ。

外仕事だとエゴを通せない部分もあるし、ソロだけだと煮詰まるし……。

Ryohu:ソロだけだったらリリースしないかもしれないですね。ずっと自分の中で作ってて、それに飽きたらリリースしないで捨てちゃうかもしれない(笑)。だからいろ0んなアプローチがあることで、一生音楽を作り続けられると思うし、関わってくれる皆さんありがとうございますって感じですね。

[10/17追記]

ラッパー/DJでありながら、KANDYTOWNのメンバーであり、Suchmosやペトロールズへの客演参加を行い、ヒップホップとロックをクロスオーバーして活動の幅を広げているアーティスト、Ryohu(呂布)。待望の初全国流通盤EP『Blur』がリリースを迎えたばかりだが、Ryohuと親交深いアーティストの皆さんよりコメント・メッセージが到着!

HIP HOPとMUSIC、
LIFEとSTYLE、
SETAGAYAとSEKAI、
Ryohuは『接着剤』なんだよね。
軽やかさ、柔軟さが、唯一無二。
もんのすんごく、
期待しています!!!!!
――Mummy-D (Rhymester)

〈完璧じゃならない絵に〉(“Say My Name”)というフレーズがたまらなく好きだ。
言い切っているようで、言っていない部分がすごく多い。
だからこそ、漠然とした大事なことが漠然としたまま迫ってくる。
この手渡し方に、Ryohuの感性や在り方が詰まっていると思う。
そして、作品の額縁には「Blur」つまり『曖昧』という題が。
少なくとも完璧にRyohuだよ。
――小出祐介(Base Ball Bear)

気取ってなくて素直、芯があって少し無骨、世代差を感じない人懐こさ、結果としてすごく虫が好く。
出会った時から変わらないRyohuの印象そのままの音楽だね。リリースおめでとう!
雰囲気が好きなアルバム、“って事だけは確か”。
――三浦淳悟(ペトロールズ)

いつも1番暖かくて1番クール。それで、今1番カッコいい。
――オカモトショウ(OKAMOTO'S)

呂布くんの声は軽やかさと切なさと、すこしファニーさ、グッとくるものが全部入っているのだ。
なんでそんなセクシーなのさ?
――オカモトコウキ(OKAMOTO'S)

気持ちよかった、ありがとう。
――ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)

タイトなラップでキメるB-boyは無条件でカッコ良いということを再確認させられました。
――オカモトレイジ(OKAMOTO'S)

また、『Blur』の発売を記念して開催される、12/8(金)の渋谷WWWにてRyohu “Blur” Release Partyのチケット一般販売もスタート。
ゲスト・アーティストはSIMI LABに決定!
前売購入者には特典として、Ryohuによる選曲音源を収録したExclusive Cassette Tape「No Pay No Play」をプレゼントとなるので、是非お買い逃しないように。

【イベント情報】

Ryohu “Blur” Release Party

12/8 (Fri) @ Shibuya WWW
OPEN 18:30 / START 19:30
ADV ¥3,000(+1D) / DOOR ¥3,600(+1D)
※前売購入者特典として、Ryohuによる選曲音源を収録したExclusive Cassette Tape「No Pay No Play」をプレゼント

出演者:
Ryohu (Band Set)
SIMI LAB [10/17追記]

10/5(木)~ e+にて先行販売開始
https://eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002240412P0050001P006001P0030001

10/14(土)〜 プレイガイド一般発売
▼チケットぴあ 【Pコード:347-789】
https://t.pia.jp/
※電話予約あり:0570-02-9999

▼ローソンチケット 【Lコード:76979】
https://l-tike.com/order/?gLcode=76979
※電話予約なし

▼WWW店頭
03-5458-7685

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