「AY」と一致するもの

interview with Songhoy Blues - ele-king


Songhoy Blues
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 デーモン・アルバーンによるアフリカ音楽プロジェクト〈Africa Express〉のスカウティングで、アマドゥ&マリアムを手掛けたマーク・アントワーヌ・モローに見いだされ、同プロジェクトのコンピ『Maison Des Jeunes』でデビュー。その勢いに乗ってヤー・ヤー・ヤーズのニック・ジナーらのバックアップで2015年にリリースされたデビュー・アルバム『Music In Exile』はブライアン・イーノらに大絶賛され、ジュリアン・カサブランカスやアラバマ・シェイクスのライヴにも登場。2012年のマリ北部紛争により、ジハーディスト集団に占拠された故郷を離れて生活することを余儀なくされたソンゴイ族の若者たちが、南部のバマコのキャバレーに集い奏でたバンド・アンサンブルは、様々な民族が集うマリの首都の夜を熱狂させただけに留まらず、いまや全世界から注目を集めるアフリカ新世代のサウンドとなった。

 そして『Music In Exile』から2年、プロデューサーにニール・コンバー(MIA、ジャンゴ・ジャンゴ、etc.)を迎えた、ソンゴイ・ブルース待望のセカンド・アルバムが届けられた。タイトルは『Résistance(レジスタンス)』。

 かつてアリ・ファルカ・トゥーレを輩出したソンゴイ族ならではの乾いたブルース・フィーリングを、B・B・キングやジョン・リー・フッカー、そしてジミヘンらアメリカのブルース~ロック由来のキャッチーでアグレッシヴなギター・ワークに反映させた小気味良いバンド・サウンドは今作でも健在だ。マーク・アントワーヌ・モローは、ソンゴイ・ブルースを初めて観たときの印象を「紛れもないロック・バンド、アフリカ云々は問題じゃなかった。マンチェスターやグラスゴー出身のロック・バンドとなんら変わりはなかった。そこが良かったんだ」と語り、プロデュースするにあたって「ワールド・ミュージックのシーンは徹底的に避けるようにした」と告白しているが、この清々しいまでに外連味のないロック・マナーのギター・アンサンブルの向こうに、アフリカの、マリの、ソンゴイ族ならではの濃密な音空間が聴くほどに広がるこの不思議こそ、このバンドの持つ堪えられない魅力だ。今作ではそこにさらにホーンやシンセが加わって、シンプルさはそのままに、よりダイナミックな仕上がりになっている。


 そのバックグラウンドにもかかわらず、もしくは、だからこそ、というべきか、彼らののびのびとした音楽的な佇まいを通して伝わってくるのは「ポジティヴなアフリカ」だ。今アルバムのリード・カットとなった“Bamako”のプレス・インフォには、ヴォーカルのアリユ・トゥーレのこんな言葉が添えられている。「アフリカっていうとネガティヴで、戦争や飢饉といった悪い報道しかされない。そんなイメージを払拭できて、誰もが共感できる曲にしたかった。土曜の夜に出かけることについて歌うことで、人びとが普段知らないアフリカを伝えたかった」。

 『Résistance』に納められたそれぞれの曲は、マリの状況に関する明確な意図を持つ、抵抗(レジスタンス)の音楽だという。それはまた、我々の一方的なアフリカ観、ステレオタイプなアフリカ音楽のイメージ、旧態依然としたアフリカ音楽の聴き方に対するレジスタンスでもあることにも気づく。

 ヴォーカルのアリユ・トゥーレに新作について訊いてみた。


 

僕にとってテレビは人の家の鍵穴から覗いて観るものだったよ。音楽は村の人みんなにとって日常だった。サッカーだってマリに到達したのは比較的最近だよ。マリはアフリカの中でもいちばん音楽的な国だと言っていいと思う。


通訳:このインタヴューは日本の音楽雑誌でwebzineの『ele-king』という媒体のためのものです。よろしくお願いします。

アリユ・トゥーレ(Aliou Touré、以下AT):マリで子どもの頃よく『ドラゴンボールZ』を観ていたんだよ! 日本に早く行きたいな。

デビュー作『Music In Exile』も素晴らしいアルバムでしたが、新作『Résistance』はそれをさらに上回る傑作になっていることに驚きました。新作についてはあとで訊かせていただくとして、あなたがた、マリのガオやトンブクトゥ周辺で暮らすソンゴイの人びとの暮らしというのはなかなか日本人には馴染みがありません。まずはあなたたちが幼少の頃の音楽的な環境から教えてください。生演奏、ラジオ……どのようにして音楽と接していたのでしょうか? 音楽は身近なものだったのでしょうか?

AT:マリの北の砂漠で育ったんだけど、当時のマリ北部には何もなかった。ラジオは94年に、テレビも96年から始まったからね。でも音楽はとても身近なものだった。というより音楽が唯一のエンターテインメントだったんだ。結婚式や洗礼式があるたびにミュージシャンが呼ばれて路上でパーティがおこなわれて、そこから音楽を学んでいったんだ。踊ること、歌うことをね。PlayStationなんかなかったから音楽が唯一の楽しみだったんだ。テレビなんてすごく高かったから家になかった。僕にとってテレビは人の家の鍵穴から覗いて観るものだったよ。音楽は村の人みんなにとって日常だった。サッカーだってマリに到達したのは比較的最近だよ。マリはアフリカの中でもいちばん音楽的な国だと言っていいと思う。マリはいろいろな文化に囲まれてる。モーリタニア文化、アラブ文化、セネガルのパーカッション、とにかくさまざまな文化の影響が混ざり合った国なんだ。

あなたはソンゴイ・ブルース結成以前から故郷のガオで音楽活動をしていたと聞いています。どのような経緯で人前で歌うようになったのでしょう?

AT:最初に組んだのはサラリーズ・ドゥ・ガオというバンドで思春期の衝動で作ったようなバンドだった。それから大学に行って歌詞が書けるようになって、ギターが弾けるようになってメロディが書けるようになって、と成長していった。それでマリでライヴをやるようになっていったんだ。マリがジハーディストたちに占領されて音楽が禁止されたりしている中、それぞれ他のバンドをやっていて顔見知りだったメンバーがバマコで会ってソンゴイ・ブルースが始まったんだ。北部出身者たちが南部のバマコで寄り合って同じ言葉を話してちょっとしたノスタルジーや安心感もあったと思う。そのうちジャム・セッションをするようになって、前座ライヴをするようになっていったんだけど、メインのバンドより受けちゃってね。一緒にやる運命なんじゃないか、と話してソンゴイ・ブルースを始めたんだ。

影響を受けた人物、アーティストなどがいたら教えてください。

AT:まずはマリのアーティスト、アリ・ファルカ・トゥーレ(Ali Farka Touré)、ティナリウェン(Tinariwen)、アマドゥ&マリアム(Amadou & Mariam)などの伝説的存在。こういったアーティストたちはラジオでも流れていたし結婚式や洗礼式でも彼らの音楽が演奏された。今はインターネットが普及して、ヒップホップ、レゲエ、ロック、ブルース――ブルースは僕たちの故郷が発祥の地だけどね――といった音楽もどんどん聴けるようになって、僕たちの音楽にも若い世代に好まれる音楽の影響が入ってきている。

(前作収録曲の)“Al Hassidi Terei”のPVを見たとき、ヘヴィな曲調にもかかわらずあなたがとても楽しそうに歌っているのに虚をつかれる思いがしました。困難な状況、理由でバンドをスタートさせたにもかかわらず、あなたはいつもじつに楽しそうに歌っていますね。

AT:音楽は瞑想方法なんだ。音楽を演奏しているときは音楽に没頭して不安や困難とは別の境地に達することができるんだ。


マリがジハーディストたちに占領されて音楽が禁止されたりしている中、それぞれ他のバンドをやっていて顔見知りだったメンバーがバマコで会ってソンゴイ・ブルースが始まったんだ。

バマコでの活動中から、バンドのコンセプトにもかかわらず、トゥアレグの人たちをはじめ、ソンゴイ族以外からも人気があったそうですね。どうしてそんなことが可能だったんでしょう?

AT:それが僕らの音楽のマジックなんだ。バマコのキャバレーで演奏しているとき、オーディエンスの中には13部族全部が混ざっていた。彼らの言葉や服装なんかでどこの部族かすぐにわかるからね。音楽を聴いているときは憎しみも消えるんだ。それが音楽を分かち合ういちばん重要なところだよ。僕たちの音楽の根底に流れている善良さにみんな惹きつけられた気がする。

〈Africa Express〉に関わったことで、ソンゴイ・ブルースの音楽性に何か変化はありましたか?

AT:そうだね、大きな変化へのきっかけになった。マリのクーデターの真っ最中にバマコに来てマリのバンドをサポートしたんだから彼には頭がさがるよ。デーモン(・アルバーン)はアフリカ音楽を本当によく理解しているし。あの政治的状況の中、50バンドのオーディションをして1週間かけてレコーディングしていったんだ。〈Africa Express〉をきっかけに僕たちのキャリアはガラッと変わった。

ニック・ジマーやマーク・アントワーヌ・モローがプロデュースをしたことでソンゴイ・ブルースのサウンドに変化はありましたか?

AT:もちろん。音楽的にもすごく成長したと思う。ニックは経験豊富で才能豊かで、彼からアレンジの新しいスタイルを学んだよ。その後にツアーに出て3年かけてさらにいろいろな経験を積んだんだ。いろんなバンドやプロデューサーに出会ってジャム・セッションをしたりしてね

前作『Music In Exile』には知る人ぞ知るハイラ・アルビー(Khaira Arby)が参加していました。彼女はどういう経緯でアルバムに参加したのでしょう? また彼女はマリの人びとにとって、そしてあなたがたソンゴイ・ブルースのメンバーにとってどういった存在でしょうか?

AT:北のディーヴァさ。彼女は僕たちのことを息子のように思ってくれているし、僕らも母のように慕っているよ。それでレコーディングの時に「参加してくれない?」って頼んだら、快く引き受けてくれたんだ。今までもクラブでジャムに参加してくれたことも2回ほどあった。ソンゴイ・ブルースのギタリストは、彼女のバンドの代打ギタリストとして彼女のコンサートによく参加していたから、僕らのこともよく知っていてくれた。それで朝に彼女に電話したら午後にはスタジオに来てくれて、リハも何もなくぶっつけ本番でレコーディングしてくれたんだ。


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マリの国民としてこれは不正な統治に対する抵抗であり、軍、権威などに対する抵抗の音楽なんだ。それぞれの曲がマリの状況に関する明確な意図があって書いてる。










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セカンド・アルバムの構想はいつくらいから練りはじめましたか? 今回のアルバムのテーマ、あるいは制作のモチベーションになったことなどがあれば教えてください。

AT:『Résistance』は『Music In Exile』を巡る冒険の延長線上にあるんだ。『Music In Exile』というとても特別なコンセプトのもとに作ったアルバムのツアー中にも曲を書いたんだけど、マリの国民としてこれは不正な統治に対する抵抗であり、軍、権威などに対する抵抗の音楽なんだ。それぞれの曲がマリの状況に関する明確な意図があって書いてる。それらの歌詞はツアー中に書いた。空港やホテルや車の中でね。でも何曲かは『Music In Exile』が出る前にすでに書かれていたものもあるんだ。

今回のアルバムはロンドンでレコーディングされていますが、アルバムの制作のためにメンバー全員で一度故郷であるガオやトンブクトゥに帰っていましたよね。アルバムを制作するにあたって、やはり故郷に戻る必要があったんでしょうか?

AT:ソンゴイ・ブルースを始めてから、それぞれが1週間か2週間のブレイクをツアー前にとるようにしてたんだ。家族に会って英気を養うためにね。マリの状況は変わりつつあるから新しいアルバムへのインスピレーションにもなったよ。

先行シングルである“Bamako”や“Mali Nord”には、前作にはなかったホーン・セクションやキーボードのサウンドが聴こえてきます。

AT:いろいろな音楽を聴くうちにホーン・セクションやキーボードのサウンドにも魅力を感じるようになってね。それにヨーロッパでの方が僕たちの故郷よりソンゴイ・ブルースが聴かれていることがわかって、ヨーロッパのオーディエンスにも合うようなサウンドを作りたかったんだ。

“Bamako”という印象的な、ある意味であなたがたの出発点になった街のタイトルを持つこの曲の歌詞を解説してください。

AT:“Bamako”からすべてが始まったから、オマージュを捧げたかったんだ。僕たちのバックグラウンドを理解するのに役立つ歌詞なんだよ。バマコは夜が本当に生き生きした街なんだ。ここ最近のバマコにまつわる暗いイメージを払拭したくてね。旅行に行ったり、働いたりすることをためらうような状況があるけど、バマコに行ったら面白いバンドが見られる、楽しい夜が過ごせるということを言いたかった。パリでテロがあったって、パリの街の魅力が損なわれたわけじゃないだろ? それはバマコも同じなんだ。

“Mali Nord”には(前作収録曲の)“Irganda”をサンプリングしていたグライムMCのエルフ・キッド(Elf Kid)が参加していますね。彼はどのような経緯で参加することになったのでしょう?

AT:(エルフ・キッドが)“Irganda”を使いたいということで、でき上がった曲を聴いたら僕たちの曲より素晴らしくて「OMG!」ってなったんだ。それでエルフ・キッドに会って、いい仕事をするだけじゃなくて良いヤツだってわかって、いつか一緒にできればとレーベルに話してたんだ。それでアルバムの制作時にこの曲にはラッパーが必要だってなって、すぐにエルフ・キッドに提案したっていうわけ。曲のテーマは難民。そして難民が亡命したければ受け入れるべきだということ。エルフ・キッドも同じ思いなんだ。



バマコは夜が本当に生き生きした街なんだ。ここ最近のバマコにまつわる暗いイメージを払拭したくてね。〔……〕パリでテロがあったって、パリの街の魅力が損なわれたわけじゃないだろ? それはバマコも同じなんだ。

“Ici Bas”の美しいコラの音とヘヴィなギター・サウンド、軽快なリズムのフュージョンにシビレました。あのコラを演奏しているのは誰ですか? マンディングのグリオの楽器であるコラをフィーチャーした理由はなんでしょう?

AT:トゥマニ・ジャバテ(Toumani Diabaté)の弟だよ。別のプロジェクトで一緒になってマリのスタジオで出会って、コラの演奏が素晴らしかったから「今度一緒にやらないか」と声をかけたんだ。演奏スタイルもマンディングだけど、そうやって別のスタイルや民族性を混ぜていくことが、美しいと思う。歌詞もマンディング語で歌ってる。モラルや人間同士の関係性についてだ。夫婦や親子、雇い主と雇われる側などいろいろな人間関係のそうあるべきあり方について歌っている。

他にアフリカ・サイドから参加しているアーティストがいれば教えてください。また彼らはどういう経緯で参加することになったのでしょうか?

AT:バッキング・ヴォーカルとンゴニくらいかな。ンゴニはマリの南から来てもらったバカラという友だちだよ。このアルバムではパーカッション、メロディ、歌詞、楽器などマリのあらゆる民族の音楽を取り入れているんだ。

イギー・ポップの参加には驚きました。どういった経緯で参加することになったのでしょう?


AT:“Sahara”をレコーディングした時、この曲のメッセージを伝えるには高みにあるアーティストに頼まないといけないね、と皆で話し合って、スタッフがイギーに頼んだんだ。曲を聴いてイギーは特に質問するでもなくすぐに引き受けてくれた。イギーは新人バンドをとても良くサポートしているけど、アフリカの砂漠から来た若いバンドとやるのは初めてだったようだよ。

“Hometown”は、タイトルとはうらはらにとてもハイブリッドな曲ですね。フィドルを弾いているのは誰ですか? またフィドルを加えた理由はなんでしょう?

AT:ロンドンの友だち。ロンドンのコンサートの後に楽屋に会いにきてくれて、ビールを飲んだりして話しているうちに意気投合して、レコーディングで声をかけるよ、ということになったんだ。

ニール・コンバーとのコラボレーションはいかがでしたか?

AT:ニールは最も人の言葉に耳を傾ける忍耐深いプロデューサーだよ。彼はものすごく経験が豊富なのに指図をしてくるのではなく、アーティストの意見をまず尊重してくれる。それはアーティストにとって理想だよね。僕たちには経験がないから、僕たちが欲しいと思っている音がなんなのかよくわからなくて口で「こういう音」と真似ることが多かったけど、そういうことにもいちいち付き合ってくれたよ。そしていつでも笑顔で熱心で僕たちを励ましてくれた。

今回のアルバムにテーマのようなものはありますか? バンドが目指したサウンドやメッセージがあれば教えてください。

AT:最後の曲“One Colour”の歌詞で歌っていることだね。皆が一緒になればこの世界は素晴らしいものになる。ギター、ドラム、ベースが一緒になったようにね。

あなたたちはマリという国の出身であるにもかかわらず、マリと同時に欧州のフランス語圏ではなくUKやアメリカなど英語圏を中心に活動し人気を博しています。あなたがたの故郷であるガオやトンブクトゥはニジェール川のほとりにあり、イスラム世界とアフリカの交易の中心地として栄えた大都市で、ひょっとしてオープンな、進取の気風があったりするのかなと思うんですが……どうでしょう?

AT:僕たちが欧米で受け入れられた大きな理由は、この世界情勢が僕たちの活動に与えた影響、そして僕たちの物語にオリジナリティをもたらしたと思う、そして僕たちの戦いに世界の人びと、欧米の人たちが共感してくれたんだと思う。


 NYの最近の音楽の話題といえば……、LCDサウンドシステムの再結成だろうか。6月にできた大会場、ブルックリン・スティールでこけら落とし、6日間連続ショーを敢行。夏はあらゆるフェスティヴァルに出演、秋には北アメリカツアー、12月にはブルックリン・スティールで10日間連続のショーを追加。
 えー、それから……Jay-Zがショッキングなパーソナル・アルバムを出し、1枚も売らないうちに(ストリームのみ)プレミアムになり、ビヨンセが待望の双子を出産し、Rケリーがセクシャル・ハラスメントで訴えられ……いやいや音楽メディアを賑わせるのは、ここブルックリンのインディ・バンドのはず。活きの良いバンドが集まり、ぴちぴちしながらシーンを形成していることを、知っているだろうか。同じ日にあった 〈Out in the Street〉フェスティヴァルよりも、ラインナップの濃い、現在のブルックリンを代表するバンドが集まったショーは、アルファヴィルという、ブッシュウィックのレストランで。リル・ヨッティを知らなくても、彼らは知っていたほうが良い。(https://www.alphavillebk.com/)


 最初は、元the MenのBen GreenbergのプロジェクトのHubble。
https://www.facebook.com/pg/missionhubble/

 彼はユニフォーム(https://www.unifuckingform.com/)というとハードコア・バンドもやっていて(sacred bonesから作品をリリース)、ハーヴェイ・ミルクなどのヘヴィーな音楽に影響されている。アヴァンギャルドなフィンガー・タッピング・ギターのなかに、メタル、パンク、ブルース的要素を取り入れた、実験的音楽が紡がれる。体がホワーンと上がる、ダウンタウンのミニマリズムとブルックリンの攻撃的要素が交わる。


 ブルックリンの女子4人組のウィーピング・アイコンは、みんなロングヘアで、見た目がほとんど同じで、ローファイなウォー・ペイントという印象。ダークで、サイケで唸るようなパンクなチューンを、実験的にかき鳴らしし、最後にはキーボード(コンピュータの)を引っ張りだし、ガチャガチャ打ちつつ、轟く音を残した。(https://www.facebook.com/weepingiconbk/


 そしてクール過ぎる、男前バンドのバンバラの後が、今夜のメイン、サックス・ドライヴィン・バンドのピル。ニューEP「Aggressive Advertising」は、パーケット・コートのメンバーのレーベル、ドゥル・トゥールからのリリース。
 リディア・ランチやティーンエイジ・ジーサス・アンド・ザ・ジャークスなどのノーウエイヴ、ポストパンク組に分類されがちだが、サーフ・ロックからフリー・ジャズまでを網羅し、フェミニズム、政治、抗議などについて歌う。サックスを中心に、鋭く攻撃的な音がリボンのようにあちこちに飛び回り、感情を掻き立てられるのだが、歌い方は至って冷静。ちょい艶やかなダウンタウン・ボーイズともいえる。ステージでのエネルギーの放ち方が半端なく、オーディエンスもそれをがっちり受け止める。客層は若く、ゲイが多い、いかにもブルックリンな感じ。最近は、ディアハンター、ゲリラ・トス、サン・ウォッチャーズ、ウッズなどなど、サックスを取り入れるバンドが多いのは、たまたまの偶然なのだろうか。
https://www.facebook.com/PILLTHEBAND/

 会場もバンドに優しく、バーテンダーはみんなバンドマンで(ホンヂュラスのヴォーカルもいた)、オーナーもバンドを見て盛り上がっている。ドリンクは、12種類ほどのドラフトビール他フルバーで、フードはハンバーガー、ナゲット、マック・アンド・チーズなど豊富。ショーが終わった後もみんなナゲットを摘みながら長々とハングアウト。そして、そのまま別のバーに流れ、朝まで飲み……と、まあ、そこでとんでもないアイディアが生まれるというわけなのだ。

Yoko Sawai
7/17/2017

Loke Rahbek - ele-king

 コペンハーゲン出身、1989年生まれのローク・ラーベクは、レーベル〈ポッシュ・アイソレーション〉の主宰者であり、同レーベルからアルバムをリリースするエクスペリメンタル・ノイズ・ユニット、クロアチアン・アモール、ボディ・スカルプチャーズ、 ダミアン・ドゥブロヴニクのメンバーでもある。さらにはブルックリンのインディ・レーベル〈セイクリッド・ボーンズ〉からリリースしているエレクトロ・ポップ・ユニット、ラスト・フォー・ユースのメンバーとしても知られており、まさに現在のユース・サウンドを象徴する重要人物といえよう。
 そのローク・ラーベクがソロ・アルバムを、ウィーンのエクスペリメンタル・ミュージック・レーベルの老舗〈エディションズ・メゴ〉から発表した。自身の名義が刻印されたアルバムは、2015年にピュース・マリーとの共演作『ザ・フィーメール・フォーム』を〈ポッシュ・アイソレーション〉からリリースしているが、単独でのソロ・アルバムは『シティ・オブ・ウーマン』が(公式には)初である。彼に目を付けた点は、さすが長年にわたってエクスペリメンタル・ミュージック界の先端的キューレーションをおこなってきたこのレーベルならではの審美眼ともいるし、自身のソロ・アルバムを〈ポッシュ・アイソレーション〉からのリリースにしなかったあたりにローク・ラーベクのセンスの良さを感じたりもする(まあ、このへんは結局、すべて繋がっているともいえるから一概にはいえないだろうが)。

 それしても『シティ・オブ・ウーマン』は素晴らしい。現代的なモダン・ノイズ・アルバムでありながら、ノスタルジックな音楽の記憶の欠片が散りばめられているような音楽性で、イマジネーションが強く刺激される。ハードなノイズ、ノスタルジックなピアノなどの楽器音、消えかけた刹那の絶叫のような声の残滓、強く、しかし怠惰に打ち付けられる打撃音。その音のどれにも「血の匂い」がするのだ。不穏でもある。官能的でもある。構築と衝動が高密度に結晶しているとでもいうべきか。〈ポッシュ・アイソレーション〉のノイズ・アルバムがそうであるように、この作品にも繊細な知性と衝動性が同時に共存しているのだ。
 アルバムはA面に4曲、B面に5曲、計9曲が収録されている。時間にして33分ほどだが、ノイズ/ミュージックは聴き手の時間感覚を失調させるものだから、実時間と音響作品の密度は(それほど)関係はない。ちなみにマスタリングはお馴染みのラッシャッド・ベッカーが手掛けており、録音作品としての品質をさらに上げている。
 硬質なノイズによって始まる1曲め“ライク・ア・スティル・プール”のサウンド・レイヤーは、まるで波のように聴き手を本作の音響空間へと連れていく。音の波へと意識をダイブされた後は、2曲め“フェルメンテッド”で、深海を漂う意識/記憶のように静謐な音響空間の海に浸ることになるだろう。ここでは断片的なピアノの戦慄が鳴り、微かな環境音や楽器音が淡く交錯する。3曲め“シティ・オブ・ウーマン”は、ティム・ヘッカー以降の最先端アンビエント・ノイズ・ドローンが展開される。持続音をダイナミックに、繊細に変化させ、そこにノイズや変形したヴォイスのような細やかなサウンドを重ねていく。とてもドラマチックなアンビエント/ドローンだ。このトラックこそアルバム前半のクライマックスである。

 4曲め“ア・メス・オブ・ラブ”は、何かをカウントするような音と、それとまったく関係ない静謐な持続音がレイヤーされ、やがてエレクトリック・ギターのようなコードと聖歌隊のように澄んだアンビエンスが交錯する。トラックの音響全体にどこか「非同期的」な感覚があり、坂本龍一の新作『アシンク』と共通するようなムードがある(これは興味深い偶然だ)。
 そんな非同期的なムードのままアルバムA面は終わり、B面1曲め(5曲め)“パーム”になる。この曲は後半のオープニングを飾るに相応しい不穏なトラックだ。続く“イン・パイルズ・オブ・マガジンズ”では不規則な打撃音と硬いノイズ、衝動的に打たれるキックの音などがまたも非同期的にレイヤーされていく。楽曲は後半になるに従いノイジーになり、何か深い呼吸音のような音、過剰にエディットされた環境音のようなサウンドたちが不穏なムードを演出する。そして僅か50秒程度のインタールード的な“ア・ワード・ア・デイ”は、美しく静かなピアノ曲。短い曲だがアルバムを聴き終わると、この50秒間の音楽/音響の印象が強く残るのが不思議だ。その僅かな休息を挟んで、アルバムはラスト2曲“スウィムウェア”と“テイク・プレジャー・イン・ハビッツ”へと至る。硬く、過激で、硬質で、メタリック。まさにサウンド・オブ・ノイズ。そんなノイズの快楽に酔いしれているうちに、あっという間にアルバムは終わる。

 同時期に〈ポッシュ・アイソレーション〉からリリースされた ローク・ラーベクとクリスチャン・スタッドスゴーアのユニット、ダミアン・ドゥブロヴニクの新作『グレート・メニイ・アローズ』(こちらも傑作)を聴いても分かるのだが、 ローク・ラーベク、〈ポッシュ・アイソレーション〉らコペンハーゲンのニュー・エクスペリメンタル・ノイズ・サウンドには、どこかアンビエント化したブラックメタルかのごときアトモスフィアを強く感じる。それは『シティ・オブ・ウーマン』でも同様だ。

 崩壊しつつある「世界」への不満・不穏と、ロマンティックな「美」への憧れと衝動の交錯。欧米中心の世界が壊れていく21世紀初頭のユース・ノイズには、確かに、反抗的で、しかし美を強く希求するエモーショナル/ロマンティックな意志が強く刻印されている。だが、私などは、そこに、不思議と、まったく音楽性が正反対であるにも関わらず、どこか80年代のネオ・アコースティックな音楽と同様の匂いを感じとってしまうのだが、どうだろうか? そこにこそ彼ら特有の血の匂いの本質が隠されているように思えてならない……。

WWWβ - ele-king

 昨年オープンしたWWW Xに続き、新たな「場」が誕生する。クラブPAのワールドスタンダードであるファンクション・ワンを導入し、完全リニューアルしたB1FのWWWラウンジが、「WWWβ(ダブリューダブリューダブリューベータ)」に改称、深夜のクラブ・イベントを軸に新たなプログラムを発信していく。RP・ブー、ボク・ボク、エリシア・クランプトン、インガ・コープランド、インフラ、と、すでに決定している8月のラインナップもじつにアンダーグラウンドかつ豪華な顔ぶれだ。「テスト版」を意味する「β(ベータ)」をコンセプトに、今後もコンテンポラリーでカッティング・エッジなエレクトロニック/ダンス・ミュージック/ヒップホップが展開される「拡張の場」を目指していくとのこと。これは楽しみ!

WWW最深部!

新スピーカーの導入によって完全リニューアルしたWWWラウンジがWWWβ(ベータ)に呼び名を改められ、現代の多様なサウンドを紡ぐ“クラブ・オルタナティブ”をテーマに8月より新装スタート。各イベントの詳細は後日発表。

WWW Lounge completing the renewal with new speakers will be renamed “β” and launch in Aug on the theme “Club Alternative” as the deepest part of WWW spinning a variety of the contemporary sounds. The detail of each event will follow later.

WWWβ | Place to βe in Shibuya

WWWβは渋谷のライブ・スペースWWW / WWW Xにてコンテンポラリーなエレクトロニック/ダンス・ミュージック/ヒップホップを軸にプログラムされ、“クラブ・オルタナティブ”をテーマに多様なサウンドを紡ぐ、“拡張”の場です。

WWWβ is an extended place programing mainly contemporary Electronic / Dance Music / Hip Hop at WWW and WWW X, Live / Club venues in Shibuya Tokyo, spinning a variety of the sounds on the theme “Club Alternative”.

AUG17’

8.04 fri RP Boo - Local 3 World -
8.10 thu Bok Bok w/ Friends - a2z - *before holidays
8.12 sat Elysia Crampton - Local 4 World -
8.23 wed Inga "Lolina" Copeland - TBA - *daytime event
8.26 sat インフラ INFRA


Lee Gamble - ele-king

 これはちょっとした事件かもしれない。これまで〈Pan〉から『Dutch Tvashar Plumes』『Koch』といった尖った作品を発表し、また自身の主宰する〈UIQ〉から独創的なアーティストの数々を送り出してきたリー・ギャンブルが、なんと〈Hyperdub〉に移籍する。9月15日には新作『Mnestic Pressure』のリリースも決定しており、先行して新曲“Istian”が公開されている。やはり〈Hyperdub〉は目の付け所がいいというか、これはちょっとした事件かもしれない。


戸川純 with Vampillia - ele-king

 昨年末リリースされた戸川純の歌手活動35周年記念作品『わたしが鳴こうホトトギス』。その興奮冷めやらぬなか、年明けに開催されたリキッドでのライヴは胸に迫るものがあった。そんな戸川純 with Vampilliaは今夏、フジ・ロック・フェスティヴァルに出演することが決定しているが、このたび大阪と広島でワンマン・ライヴが開催されることが発表された。会場は、東心斎橋CONPASS (9月2日)と広島CLUB QUATTRO(9月29日)。詳細は下記より。

戸川純 with Vampillia ワンマンライブ開催が大阪、広島で決定。

FUJI ROCK FESTIVAL '17の出演も決定している、戸川純 with Vampillia ワンマンライブが、2017年9月2日、9月29日に、東心斎橋CONPASSと広島CLUB QUATTROで開催される。

戸川純 with Vampilliaは、Vampilliaによるアレンジ&演奏に、戸川純の今の唄声を乗せる編成である。アーティスト画は、『HUNTER×HUNTER』、『幽☆遊☆白書』等で知られる冨樫義博が手がけている。

『戸川純 with Vampillia ワンマン LIVE』

●2017/9/2 (土) @東心斎橋CONPASS
OPEN 18:00 START 19:00
ADV ¥4,000 / DOOR ¥4,500 (前売、当日券ともに1drink ¥600 plus)
出演: 戸川純 with Vampillia
チケット発売日未定

●2017/9/29 (金) @広島CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 START 19:30
ADV ¥4,000 / DOOR ¥4,500 (共にdrink別)
QUATTRO WEB先行: 7/22 (土) 12:00~7/27 (木) 18:00
https://www.club-quattro.com/
チケット一般発売: 7/29 (土)
ぴあ、ローソン、e+、エディオン広島本店プレイガイド、タワーレコード広島店、QUATTRO店頭、通販


■戸川純

女優、歌手。映画、ドラマ、舞台、CMなど出演作多数。CM『TOTOウォシュレット』(1982年から1995年)、映画『釣りバカ日誌』(1作目から7作目)、映画『いかしたベイビー』(1991年。監督・脚本・主演)、二人芝居『ラスト・デイト』(2006年)など。戸川純ソロ名義、ヤプーズとして音楽活動も行っている。作品に『玉姫様』(1984年)、『好き好き大好き』(1985年)、『昭和享年』(1989年)、自選ベスト3枚組『TOGAWA LEGEND』(2008年)など多数。2016年、歌手生活35周年を迎え記念アルバム、戸川純 with Vampillia『わたしが鳴こうホトトギス』、『戸川純全歌詞解説集――疾風怒濤ときどき晴れ』を発表。

■Vampillia

真部脩一(集団行動、進行方向別通行区分)、吉田達也(ruins)、竜巻太郎(turtle island)らも擁する真のジャンル越境音楽。国内では、大阪を中心としたライブ・イベント「いいにおい」シリーズを主催。また、様々な国内外のアーティストと共演している。現在、日本はworld's end girlfriend率いる〈Virgin Babylon Records〉、海外はエンペラー、opethをリリースする〈candlelight records〉と契約。過去エクスペリメンタル音楽の名門〈important records〉からも数作リリースするなど世界中のレーベルから作品を発表。2014年ben frostプロデュースでアイスランドにて制作されたアルバムをリリース。Nadja、The Body、Lustmord,Attila Csihar(Mayhem)、Sunn O)))らとコラボ作品を発表。2015年にはMogwai、The Pop Group、65days of staticと並びアデレード・フェスティヴァルでヘッドライナーをつとめ、2016年のアデレード・フェスティヴァルではGodspeed You! Black Emeperorと2マン。SXSWやヨーロッパ、オーストラリア、アメリカなどで数多くライブを行う他、東京女子流主演映画の音楽や、『Pitchfork』での高得点の獲得、lady gagaの衣装を手掛けるchristian dadaのショー音楽を手掛けることでも知られる。現在Pete Swanson(ex. Yellow Swans)、Extreme Precautions(Mondkopf)らと共にアート・ブラックメタル・テクノ・プロジェクトVMOを結成、1stアルバムがCONVERGEのレーベル〈Deathwish〉傘下の〈Throatruiner〉より発売。また、戸川純歌手生活35周年を迎え、戸川純 with Vampilliaとして記念アルバム『わたしが鳴こうホトトギス』を発表。

shotahirama - ele-king

 先日のインタヴューで音楽に対する情熱を大いに語ってくれたshotahiramaだが、彼の最新アルバム『Maybe Baby』のリリース・パーティが7月16日に中目黒solfaにて開催される。なんと、新作『Maybe Baby』を東京にてフルセットで披露するのは今回が初となるそうだ。それに加え、先日タワレコ渋谷店のインストア・ライヴで繰り広げられた生ドラムを擁するインプロ・セッションも披露される予定とのこと。なお今回のイベントは、実験的な試みを探究するプラットフォーム「nonlinear-nauts」の一環でもあるため、他の出演者たちのパフォーマンスも見逃せない。詳細は下記をチェック。

nonlinear-nauts [exp.011]
shotahirama “Maybe Baby” Release Party

電子音楽/音響~クラブ・サウンドを軸に実験的な取り組みや尖端的なスタイルを追求するアーティストのプラットフォームとなる「nonlinear-nauts(ノンリニアノーツ)」が中目黒solfaにて、ニューヨーク出身の電子音楽家 shotahirama の最新CDアルバム『Maybe Baby』のリリース・パーティとして開催。

日付:2017年7月16日 (日)
時間:open- 16:00 / close- 22:30
場所:中目黒solfa
https://www.nakameguro-solfa.com/schedule/nonlinear-nauts-exp-011-shotahirama-maybe-baby-release-party/
チケット:door- 3,500円(w/f- 3000円)
ゲスト・ライブ:shotahirama band set (Electronics: shotahirama, Drums: Masashi Okamoto)
他出演者:Yaporigami (Detroit Underground / Hz-records / +Mus / Stray Landings), HIRAMATSU TOSHIYUKI (shrine.jp / Hz-records / White), Distra (Electric Pressure), KENTARO HAYASHI, Yoshitaka Shirakura (conflux), Yusuke Takenouchi, STL (nonlinear-nauts), NASAA (nonlinear-nauts)

主催:nonlinear-nauts
https://www.facebook.com/events/464676243902136


■リリース情報
アーティスト: shotahirama
タイトル: Maybe Baby
レーベル: SIGNAL DADA
https://www.amazon.co.jp/dp/B06XY81N1N/
https://tower.jp/item/4485246/
https://www.hmv.co.jp/artist_shotahirama_000000000453324/item_Maybe-Baby_7894375

Mr. Mitch - ele-king

 かつて〈Big Dada〉が編んだコンピ『Grime 2.0』にトラックが収録され、その後〈Planet Mu〉からアルバムをリリースしたMr.ミッチ。やはりマイク・パラディナスの嗅覚は鋭いというべきか……いや、もはやそんな枕詞を添える必要はないのかもしれない。MC主体のグライム・シーンに対し「インスト」というオルタナティヴを呈示したパーティ/レーベル〈BoxedLDN〉をスラックらとともに主宰するこの才能がついに初来日を果たす。今回まわるのは、東京(7月22日)と大阪(7月29日)の2箇所。Double Clapperz(東京)や行松陽介(大阪)など、サポートの面々も強力なラインナップとなっている。いやこれ、行きたいっす……鬼のように溜まっている仕事をほっぽり出して、行きたいっす。


東京・大阪にMr. Mitchが初来日
-Boxedから羽ばたくインスト・グライムの才能-

ロンドンのアーティスト、Mr. Mitchが初来日を果たす。
彼自身はグライム、R&Bといったジャンル・リズムに囚われすぎず、ゲーム・ミュージックを彷彿とさせるメランコリックな音を実験的に拡張してきた。Yamanekoとのコラボ・ユニット、Yaroze Dream Suiteでは珠玉のシンセ・ミュージックをリリースしてきた。

そして、5月にはアルバム『Devout』をリリース。
アルバムのメロディはポップで忘れられないものが多く、いわゆる「クラブ・サウンド」を意識しすぎない世界観も独特である。

Album『Devout』試聴 - https://smarturl.it/devout

-Boxed -
ロンドンのインスト・グライムを代表するレーベル/パーティ〈Boxed〉(ボックスド)から羽ばたいたMr. Mitch。
Boxedは、それまでMCが主体だったグライム・シーンにおいて、Wileyをはじめとするグライム・クラシックの音楽性に注目し、それを拡張する新世代のアーティストとともにインスト・グライムを打ち出した。
いまや、ロンドンで不定期で開催されるパーティ〈Boxed〉は、400人以上を集めるパーティとなっている。

Rinse FMの〈Boxed〉でのレジデント番組

そんなMr. Mitchが初来日!

7/22 (土) - Mr. Mitch Asia Tour in Tokyo @ CIRCUS TOKYO
7/29 (土)- merde feat. Mr. Mitch @ COMPUFUNK RECORDS

初来日パーティはCIRCUS TOKYO、COMPUFUNK RECORDSの2ヶ所で開催。
東京はDouble ClapperzとVOIDからSkyfish、Gyto、Azel、Tumがサポート。
大阪は行松陽介、satinko、YOUNGANIMALらが共演、
Mr. Mitchと各地の色濃いアーティストが繰り広げる。

ele-king vol.20 - ele-king

特集1:ザ・XX最新ロング・インタヴュー/UKメランコリック・ポップ
特集2:クラブ・ミュージック大カタログ──アンダーグラウンドの乱泥流を聴け!

 ele-king「vol.20」は、ダンス・ミュージック/エレクトロニック・ミュージックの大大特集!
 ここ数年のシーンをトピックごとに分けて解説。要チェックの、50枚以上のパワフルなレコードも掲載しています。
 さらに、インターナショナルな活躍が目覚ましい22人の日本人プロデューサーも彼らの主要作品を交えながら紹介します。
 インタヴューでは、注目のメルボルンからハーヴィー・サザーランド、ロンドンからフローティング・ポインツ、デトロイトからマーク・フラッシュ、イタリアからはクラップ!クラップ!、そして日本からはGONNO。パウウェル(ロンドン)とコーヘイ・マツナガ(日本)の対談もあります。
 これを読めば、ここ2~3年の動向がわかる!

 また、フジロックのために来日するザ・XXが表紙&巻頭ロング・インタヴュー。彼らの記事と併せて、ニック・ドレイクからマッシヴ・アタックやベリアルにいたる、UKメランコリア・ポップの系譜を読み解くという試みもあり。


■目次

008 特集1:The XXとUKメランコリック・ポップの輝き
010 インタヴュー:ジェイミー(The XX)
014 インタヴュー:ロミー&オリヴァー(The XX)
018 ブリティッシュ・メランコリック・ミュージックの推移
020 憂鬱な田園──ウィリアム・ブレイクからニック・ドレイクへ
022 メランコリック(クラシック)ディスク 12枚
024 メランコリック(カレント)ディスク 12枚
026 ザ・XXを誰がどうリミックスしてきたのか

028 特集2:クラブ・ミュージック大カタログ──アンダーグラウンドの乱泥流を聴け!
文:飯島直樹、佐藤吉春、高橋勇人、デンシノオト、松原裕海、山崎真、小林拓音、三田格、野田努ほか

030 SUMMER OF NOTHING──この夏は「ラヴ」でもなければ「ジョイ」でもない?
036 Drum’n’Bass 1──〝ジャングル・ウォー〟がきっかけだった
038 Drum’n’Bass 2──ニューロ・ホップと荒野の景色
040 Drum’n’Bass 3──ジャマイカから切り離されたダンスホール
042 Grime 1──南ロンドン・ムーブメント
044 Grime 2──グライムのアウトサイダーたち
046 Afrobeat / Tribal──アフロビートの増大と応用
048 World Music──ワールド・ハイブリッド・サウンド
050 対談:パウウェル×コーヘイ・マツナガ(NHK)
054 Black Electronica──ブラック・エレクトロニカ
056 New Style Electro──ブレイク×エレクトロ×ミニマル・ハウス
058 Body Music Revival──増殖するボディ・ミュージック
060 Neo Trance──ネオ・トランス
062 Post Glitch──ポスト・グリッチ
064 Post Industrial Technoise──インダストリアル・テクノイズ
066 Dub Techno──変容していくダブ・テクノ
068 Post Romanian Minimal──ルーマニアン・ミニマル
070 Hard Minimal Not Dead──次世代ハード・ミニマル
072 Nordic Sound──北欧の現在
074 Deep House 1──欧州辺境におけるディープ・ハウス
076 Deep house 2──「ニューエイジ」と「バレアリック」
078 Deep House 3──メルボルンからディープ・ハウス
080 インタヴュー:ハーヴィー・サザーランド
084 Fusion House──フュージョン・ハウス
086 Raw House──ロウ・ハウス
088 Disco──ブギ・リヴァイヴァル以降
090 インタヴュー:フローティング・ポインツ
094 「レイヴの死」を越えて──ケアテイカーについて
105 インタヴュー:クラップ!クラップ!
113 日本の次世代プロデューサーたち(テクノ+ハウス編)
Gonno / Mori-Ra / Inoue Shirabe / Foodman / Shinichi Atobe /Jun Kamoda / Keita Sano / Yoshinori Hayashi / Sugai Ken / Iori /Katsunori Sawa / Wata Igarashi / Akiko Kiyama / So Inagawa / Ryo Murakami / Stereociti / Kouhei Matsunaga / Takuya Matsumoto / Takashi Himeoka / Cos/Mes / 外神田deepspace /Kuniyuki
114 インタヴュー:ゴンノ
134 インタヴュー:マーク・フラッシュ(UR)
142 DJアゲインスト共謀罪:行松陽介

142 現代アナキズム考──平井玄×森元斎×二木信

149 REGULARS
ブレイディみかこ / 水越真紀 / 戸川純

ele-king vol.20 - ele-king

 いま人類は「グーデンベルグ」ないしは「産業革命」以来のパラダイム・シフトを生きていると、ある識者がそう解説するような時代を生きている。シフトの主要素は金融化とイーターネットだが、ひと昔前なら民主的希望のごとく楽観されたデジタル情報社会の現在の姿──いわく「終わりなきエンターテイメント」、いわく「24時間体制の資本主義への貢ぎ」、いわく「無限に続くポルノ閲覧という究極の個人主義」、いわく「女嫌いの新男根主義(manosphereと呼ばれる)」、いわく『インターネットなんか大嫌い』(←昨年アメリカで話題の現代版ヴォネガットと評された小説)……こうした社会背景も、現在のヴァイナル・レコード回帰に少なからずリンクしているのではないかとぼくは思っている。
 そんなわけで紙エレキングの最新号「vol.20」は、総力特集「クラブ・ミュージック大カタログ」。ダンス・カルチャーは、奪われたものを取り戻そうとする。つまり、「外に出ること」「歩くこと」「待つこと」「踊ること(身体を動かすこと)」「汗かくこと」「ナンパすること」「失敗すること」そして「音楽にどっぷりハマること」──。

 そんなわけで、ele-king「vol.20」は、ダンス・ミュージック/エレクトロニック・ミュージックの大大特集です。
 ドラムンベース、ブラック・エレクトロニカ、フュージョン・ハウス、ニューロ・ホップに新世代ハード・ミニマル、ポスト・ルーマニアン・ハウス……などなど(下の目次を参照)、ここ数年のシーンをトピックごとに分けて解説。要チェックの50枚以上の“パワフルな”レコードを掲載しています。
 さらに、デジタルをしっかり使いながらインターナショナルな活躍が目覚ましい22人の日本人プロデューサーも彼らの主要作品を交えなが紹介(まあ、これを読めば、ダンス・カルチャーがグローバリズムへの新反動系保守とはほど遠いことがわかりまっせ)。
 インタヴューでは、注目のメルボルンからハーヴィー・サザーランド、ロンドンからフローティング・ポインツ、デトロイトからマーク・フラッシュ、イタリアからはクラップ!クラップ!、そして日本からはGONNO。パウウェル(ロンドン)とコーヘイ・マツナガ(日本)の対談もあります。
 これを読めば、ここ2〜3年の動向がわかる!

 また、フジロックのために来日するザ・xxが表紙&巻頭ロング・インタヴュー。彼らの記事と併せて、ニック・ドレイクからマッシヴ・アタックやベルアルにいたる、UKメランコリア・ポップの系譜を読み解くという小特集もある。

 ちなみにこの号の編集中のぼくのBGMはこれでした。
https://www.youtube.com/watch?v=7l1tbZxcX_Q
 
 ね、わかるでしょ。1964年にモータウンのマーサ&ザ・ヴァンデラスが歌ったように、「夏だ! ストリートで踊るには良い季節」なのです。発売は7月14日(金)です。

>Amazon

■目次

008 特集1:The XXとUKメランコリック・ポップの輝き
010 インタヴュー:ジェイミー(The XX)
014 インタヴュー:ロミー&オリヴァー(The XX)
018 ブリティッシュ・メランコリック・ミュージックの推移
020 憂鬱な田園──ウィリアム・ブレイクからニック・ドレイクへ
022 メランコリック(クラシック)ディスク 12枚
024 メランコリック(カレント)ディスク 12枚
026 ザ・XXを誰がどうリミックスしてきたのか

028 特集2:クラブ・ミュージック大カタログ──アンダーグラウンドの乱泥流を聴け!
文:飯島直樹、佐藤吉春、高橋勇人、デンシノオト、松原裕海、山崎真、小林拓音、三田格、野田努ほか

030 SUMMER OF NOTHING──この夏は「ラヴ」でもなければ「ジョイ」でもない?
036 Drum’n’Bass 1──〝ジャングル・ウォー〟がきっかけだった
038 Drum’n’Bass 2──ニューロ・ホップと荒野の景色
040 Drum’n’Bass 3──ジャマイカから切り離されたダンスホール
042 Grime 1──南ロンドン・ムーブメント
044 Grime 2──グライムのアウトサイダーたち
046 Afrobeat / Tribal──アフロビートの増大と応用
048 World Music──ワールド・ハイブリッド・サウンド
050 対談:パウウェル×コーヘイ・マツナガ(NHK)
054 Black Electronica──ブラック・エレクトロニカ
056 New Style Electro──ブレイク×エレクトロ×ミニマル・ハウス
058 Body Music Revival──増殖するボディ・ミュージック
060 Neo Trance──ネオ・トランス
062 Post Glitch──ポスト・グリッチ
064 Post Industrial Technoise──インダストリアル・テクノイズ
066 Dub Techno──変容していくダブ・テクノ
068 Post Romanian Minimal──ルーマニアン・ミニマル
070 Hard Minimal Not Dead──次世代ハード・ミニマル
072 Nordic Sound──北欧の現在
074 Deep House 1──欧州辺境におけるディープ・ハウス
076 Deep house 2──「ニューエイジ」と「バレアリック」
078 Deep House 3──メルボルンからディープ・ハウス
080 インタヴュー:ハーヴィー・サザーランド
084 Fusion House──フュージョン・ハウス
086 Raw House──ロウ・ハウス
088 Disco──ブギ・リヴァイヴァル以降
090 インタヴュー:フローティング・ポインツ
094 「レイヴの死」を越えて──ケアテイカーについて
105 インタヴュー:クラップ!クラップ!
113 日本の次世代プロデューサーたち(テクノ+ハウス編)
Gonno / Mori-Ra / Inoue Shirabe / Foodman / Shinichi Atobe /Jun Kamoda / Keita Sano / Yoshinori Hayashi / Sugai Ken / Iori /Katsunori Sawa / Wata Igarashi / Akiko Kiyama / So Inagawa / Ryo Murakami / Stereociti / Kouhei Matsunaga / Takuya Matsumoto / Takashi Himeoka / Cos/Mes / 外神田deepspace /Kuniyuki
114 インタヴュー:ゴンノ
134 インタヴュー:マーク・フラッシュ(UR)
142 DJアゲインスト共謀罪:行松陽介

142 現代アナキズム考──平井玄×森元斎×二木信

149 REGULARS
ブレイディみかこ / 水越真紀 / 戸川純

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