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Home >  Interviews > interview with Mark Stewart & Gareth Sager - 歴史的名盤の裏側を語る

interview with Mark Stewart & Gareth Sager

interview with Mark Stewart & Gareth Sager

歴史的名盤の裏側を語る

──ザ・ポップ・グループ、インタヴュー

取材:野田努    写真:小原泰広   Feb 15,2016 UP

マーク:あとさ……、スタジオには栽培中のマッシュルームがあったんだよな。
ギャレス:ああ、いまでもよく覚えているよ。空がきれいで流れ星がたくさん見えたことをな。あれはマジカルな体験だった。

どうして今回のリマスター盤でラスト・ポエッツとの“ワン・アウト・オブ・マネー”と“ウィ・アー・オール・プロスティチューツ”を入れ替えたんですか?

GS:“ウィ・アー・オール・プロスティチューツ”は、もともと入る予定だったんだよ。当時、急いで作業を進めていてマスタリングしたものが届かなかったから、ラスト・ポエッツとの曲を入れた。だからライセンスの問題で入れ替えたわけではない。

ちなみに、2014年に公開されたイギリス映画『プライド』はご覧になりましたか?

MS:マイナー・ストライキについて映画だろ? 見たよ。俺たちが若かったころを映している映画だ。マイナー・ストライキは1984年だから、ポップ・グループよりもちょっと後だけどね。ただね、ロンドンに比べて、ブリストルには階級の問題はそこまでなかったんだ。当時、ロンドンの労働者階級のひとびとのなかには、北部へ出稼ぎに行く者もいた。でもイングランドの地方都市だと規模が小さいから、階級のバリアは大して意味をなさなかった。当時、ブリストルにはナイト・クラブが一軒しかなかったから、いろんな階級や人種が1カ所に集まっていたよ。

なるほど。『ハウ・マッチ・ロンガー』制作時で、ふたりがよく覚えていることを教えてください。

MS:俺たちがこのアルバムを録音した場所は、ウェールズのド田舎だ。イギリスで『ザ・ヤング・ワンズ(The Young Ones)』というコメディ番組がやってたんだけど、たしか5人の登場人物が海に行く回があって、俺たちのノリはまさにそんな感じだった(笑)。ギャレスはいつも歯磨き粉を持ってくるのを忘れててさ(笑)。ダニエルのママは靴下にいつもアイロンをかけてくれた。俺はそれまで靴下にアイロンをかけるヤツがいるなんて思いもしなかったよ(笑)。

GS:ぎゃはは! 

MS:あとさ……、ふふふふ(笑)、スタジオには栽培中のマッシュルームがあったんだよな。

GS:ああ、いまでもよく覚えているよ。空がきれいで流れ星がたくさん見えたことをな。あれはマジカルな体験だった。

つまりあの作品にはマッシュルームが関係していると?

一同:ぎゃっっはははは!(大笑)

(ここで、マークは席を立って筆者にハイタッチ)

MS:サイケデリックな体験だったぜ(笑)!

それであの音響だったんですね……。

GS:いや、俺はマッシュルームを使わなかったぜ(笑)。

なるほど、あのミキシングは、本当にパーフェクトだと思いました。

一同:ぎゃっっはははは!(大笑)

MS:ありがとうよ。ふふふふ。

おところで、互いのどんなところが好きですか?

GS:ガハハハハ! こいつに好きなところなんかなんもないぜ(笑)!

はははは(笑)!

MS:当たり前だろ、俺たちはファッキンなバンクスだからな(笑)。イングランドのパンクスは成長してクラブへ行くようになると、他にアホなガキがいないか探しまわってケンカするんだよ。フーリガンやギャングは違う。ギャング同士が近所に住んでいても、決してケンカしたりはしないんだ。

はははは。ギャレスから見てマークはどんな人物ですか?

MS:おいおい、いつまで女性誌みたいな質問を続けるんだよ。

一同:ぎゃはははは!(大笑)

MS:次は俺の好きな食べ物を訊くんだろ(笑)!

はははは、いや、ギャレスから見てマーク・スチュワートはどんなアーティストなんでしょうか?

GS:『ハウ・マッチ・ロンガー』の歌詞がマークを表していると思うよ。メンバー全員が考えていた政治的な事柄や時事問題を代弁してくれてもいる。

ギャレスがとくに好きな歌詞はどれですか?

GS:“ウィ・アー・オール・プロスティチューツ”だね。

とくにどの部分ですか?

GS:どの母音の使い方が良いとか、どの発音が好きとかそういうことか(笑)? 

一同:ぎゃっはははは!

GS:いや、マジメに答えよう。「子どもたちは俺たちに刃向かい立ち上がるだろう(Our children shall rise up against us)」というフレーズを選ぶよ。

なるほど。今日はどうもありがとうございました。



取材:野田努(2016年2月15日)

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