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Home >  Interviews > interview with Telex - なぜユーモア、笑い、ギャグにこだわるのでしょう?

interview with Telex

なぜユーモア、笑い、ギャグにこだわるのでしょう?

──テレックス、ロング・インタヴュー

質問・序文:野田努    質問・通訳:坂本麻里子 Apr 23,2021 UP

『This Is Telex』と今後の展開

『This is Telex』の「これぞテレックス(This is Telex)」というタイトルは、テレックスの何たるかを示すと共に、おそらく、テレックスを知らない若いリスナーも「これがテレックスなんだ」と思ってくれるだろうし。


Telex
this is telex

Mute/トラフィック

Synthe-PopTechno

『This Is Telex』の選曲について教えてください。ダニエル・ミラーが選曲したんですか?

ミッシェル:〈ミュート〉が選曲してくれた。

ダン:うん、〈ミュート〉によるものだ。で、我々も「これはいいアイディアだ」と思ったんだよ、というのも、『This is Telex』は、さっきミッシェルも言ったように一種の予告編であり、いわゆる「ベスト盤」ではないからね。そうは言っても、割りと有名なヒット曲も含まれてはいる。ただ、アルバム6枚からそれぞれ2曲ずつ収録するというアイディア、これは素晴らしい。それに、このアルバムのタイトルだよね。「これぞテレックス(This is Telex)」というタイトルは、テレックスの何たるかを示すと共に、おそらく、テレックスを知らない若いリスナーも「これがテレックスなんだ」と思ってくれるだろうし、各アルバムから2曲、そして未発表曲も2曲含まれていて……

格好のテレックス入門編、イントロダクションだろう、と。

ダン:そうそう、イントロダクションだね。

“Rock Around The Clock”や“Dance To The Music”のカヴァーは当時としては画期的でした。テレックスにとって誰かの曲をカヴァーするというのはどんな意味があったんでしょうか?

ミッシェル:最初のうちは、我々自身のヴォキャブラリーを見つけるための手段としてやっていたんだ。

ダン:うん。

ミッシェル:ところが続けていくうちに、ポップ音楽のカタログみたいなものになっていった。たとえば、最初にやったカヴァーはロックンロール味のフレンチのイェ・イェ・ポップだったし、遂にはメキシコの“La Bamba”も取り上げた。だから、世界じゅうのポピュラー・ミュージックのカタログのようなものになったし、そこがポイントだった。ジャンルを越えて、それらを我々のものにする、という。かつ、どの曲もほぼ、原曲よりテンポを落としたものだったね。

ダン:ああ。

ミッシェル:誰にでもアピールするように(笑)

ダン:テンポがゆったりしていれば、誰でも踊れるからね!(笑)

“Moskow Diskow”はどのくらいヒットしたのでしょう? ベルギーよりも、むしろヨーロッパ全土でヒットした感じだったんでしょうか。

ミッシェル:というか、あの曲は世界的にヒットしたと思うよ。

ダン:そうだね。

ミッシェル:我々にとってのメイン曲というか、面白いもので、あの曲は我々の編集盤には大抵含まれる。だからおそらく、人びとがもっともよく知っている曲があれになるだろうね。もしかしたら彼らは、「テレックスの曲だ」とは気づかないまま聴いているのかもしれないが。

なにゆえテレックスはディスコないしはダンス・ミュージックであることは意識したのでしょう? ディスコというのは、初期のエレクトロニック・ミュージックにおいてもっとも自由に実験ができる場だったのですか?

ミッシェル:……自分たちとしては、「ダンス・ミュージックを作っている」という思いで音楽を作ったことはなかったんじゃないかと思うけどなぁ……?

ダン:まあ、“Moskow Diskow”は除いていいんじゃないかな。あれは、列車の中にディスコテークがある、というアイディアから生まれた曲だし。ただ、それ以外では、ミッシェルの言う通りだ。

ミッシェル:(フーッと嘆息)とにかく、テンポをああやって調整しただけだし。わたしは、たまにクラブ等に踊りに行ったことはあったよ。でも、他のふたりが踊っている姿を見かけたことは一度もないし──それより、ふたりが椅子に腰掛けている姿なら思い浮かべられるけどね!(苦笑)

ダン:ハッハッハッハッハッ!

ミッシェル:とにかく自分たちにとって気持ちがいい音楽を作っていたし、「ダンス・ミュージックを作ろう」という思いでやったことではなかったと思う。結果的にダンス・ミュージックになった、ということであって。

なるほど。“Rock Around The Clock”(1979)でリミックスを手掛けるPWL(ピート・ウォーターマン)とはどうやって知り合って、お互いどんな関係で仕事をしたのでしょう?

ダン:彼とは、〈RKM〉のローラン・クルーガー経由で知り合った。ローランだったんじゃないかな、彼にあのリミックスを依頼したのは? どう思う、ミッシェル?

ミッシェル:(考えながら)彼は、我々がBBCの『Top of the Pops』に出演した際について来てくれたんじゃなかった?

ダン:ああ、そうだ! 彼に会ったのは、あれがはじめてだった。

ミッシェル:で……そうして知り合ったし……

ダン:そうそう。

ミッシェル:でも、それ以外は──(苦笑)いや、可笑しかったのは、彼はリミックスをやってくれたけれども、あの曲にサックスを加えたんだよね。

(爆笑)

ダン:(笑)なんたる悲劇!

ミッシェル:(苦笑)でまあ、あれはちょっと、ヘンだった。

ダン:ハッハッハッハッ!

ミッシェル:(グフフッと吹き出しながら)あれは、我々のユーモア感覚の度すら越えていたよ。

(笑)サックスは、さすがにちょっとクサそうですね。

ミッシェル:どうだったんだろう? とにかく、あれは我々には理解できなかった。というか、リミックスを気に入ったことは滅多にない。だから、自分たち自身でいくつかリミックスをやったんだしね。でもまあ、時代的にも早かったんだと思う。リミックス自体、まだそんなに一般的ではなかったし。

ダン:そうだね。

ミッシェル:だからきっと、彼もいろいろ試していたってことだと思う。気に入らなくて、ごめんよ(笑)

質問・序文:野田努(2021年4月23日)

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