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Telex

Telex

──テクノ史における「隠された財宝」=テレックスの再発始動

Jan 22,2021 UP

 もやもやしていらいらしてすっきりしないこの時代、免疫力が下がりそう。それじゃまずいと、遊び心たっぷりの音楽を紹介しましょう。クラフトワークにドナ・サマーそしてYMOと、テクノ・ポップ時代の幕開けの時にベルギーのブリュッセルで結成されたトリオ、テレックスは、ガーディアンいわく「隠された財宝」だ。シングル「モスコウ・ディスコウ」は日本でもヒットしているのでご存じの方も少なくない。ちなみに彼らのデビュー・アルバムの邦題ってなんだったか憶えていますか? 『テクノ革命』です(笑)。しかし、これはあながちはったりでもなかったりする。
 テレックスは、バンド結成前にすでにキャリアのあったミュージシャンの集合体だった。中心人物であるマルク・ムーランは、レアグルーヴ・ファンにはお馴染みのジャズ・バンド、Placeboのメンバーだった人。ダン・ラックスマンは70年代初頭からモーグを操るベルギーのシンセサイザー音楽の草分け的存在。もうひとりのミシェル・ムアースはポップス畑の作曲家。テレックスはすでに音楽を知っていた大人たちによって結成されたバンドだった。ゆえに、その作品はプロフェッショナルに作られている。
 テレックスの音楽をガーディアンはマイケル・ジャクソンの“ビリー・ジーン”、ないしはニュー・オーダー、あるいはダフト・パンクにも繫がる回路を持っていると分析しているが、ふざけているように見せながらも、テレックスの音楽性はしっかりしているのだ。もちろんテレックスの最大の魅力は脱力感とユーモア。例えばロックンロールをテクノでやっているところなんかは、〈Mute〉の創始者ダニエル・ミラーのプロジェクト、シリコン・ティーンズの先をいっている。

 この度、昨年はカン再評価を促したミュート/トラフィックが再発シリーズ第一弾『ディス・イズ・テレックス』の発売を発表した。彼らの全キャリアから選曲されたベスト盤的内容で、ここには未発表だったビートルズのカヴァーも収録される。さあ、テクノ革命の再スタート、注目のリリースは4月30日です。

テレックス (Telex)
ディス・イズ・テレックス (this is telex)

Mute/トラフィック
発売日:2021年4月30日(金)
定価:2,400円(税抜)
新ミックス+リマスター作品


Tracklist
1. The Beat Goes On/Off *
2. Moskow Diskow
3. Twist à Saint-Tropez
4. Euro-vision
5. Dance To The Music
6. Drama Drama
7. Exercise Is Good For You
8. L’amour toujours
9. Radio Radio
10. Rendez-vous dans l’espace
11. Beautiful Li(f)e
12. The Number One Song In Heaven
13. La Bamba
14. Dear Prudence *
15. Moskow Diskow (English Version)**
16. Eurovision (English Version) **
*未発表曲
**日本盤ボーナス・トラック

■テレックス(Telex)
1978年、ベルギーのブリュッセルで結成したシンセポップ・トリオ。メンバー:ダン・ラックスマン、ミシェル・ムアース、マルク・ムーラン(2008年逝去)。シンセポップのパイオニア。1978年、シングル「モスコウ・ディスコウ」を、翌年1979年にはデビュー・アルバム『テクノ革命』を発売。1980年、シングル「ユーロヴィジョン」収録の2ndアルバム『ニューロヴィジョン』を発売。1981年、スパークスが参加した3rdアルバム『Sex』を発売。その後も新たなテクノロジーの発展の中、自らの本質を失うことなく、むしろ革新的な作品を次々と発表していった。2006年、カムバック作『How Do You Dance?』を発売。2008年、マルク・ムーラン逝去。2021年4月、MUTEより再発シリーズ第一弾『ディス・イズ・テレックス』発売。

1st アルバム: Looking For St. Tropez (『テクノ革命』)(1979年)
2nd アルバム: Neurovision(1980年)
3rd アルバム『Sex』(1981年)
4th アルバム: Wonderful World(1984年)
5th アルバム: Looney Tunes(1986年)
6th アルバム: How Do You Dance?(2006年)

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