「Low」と一致するもの

 はっきり言って今年は当たり年です。とくに、いままでは日本で観られなかったヨーロッパの映画作家の作品が続々入ってきていて、しかも水準の高いものばかり。だからそれらを映画館で体感することは僕たちにとって幸福でしかなく、連休はあの暗闇のなかで旅をしましょう……ということで、公開中の作品と公開予定の作品を。

■EDEN/エデン

監督 / ミア・ハンセン=ラヴ
出演 / フェリックス・ド・ジヴリ、ポーリーヌ・エチエンヌ、ヴァンサン・マケーニュ 他
配給 / ミモザフィルムズ
2014年 フランス
新宿シネマカリテ、立川シネマシティ ほかにて、全国公開中。
© 2014 CG CINEMA – FRANCE 2 CINEMA – BLUE FILM PROD – YUNDAL FILMS

▼Side A 野田努
 映画のオープニングが最高。初めてクラブ・カルチャーを体験した青年は、お店が終わり人がいなくなったフロアにひとり残って、レコードを仕舞っているDJに歩み寄る。青年は、彼にとってその晩もっとも印象に残った曲が何という曲だったのかをDJに問う。DJはその曲のジャケを青年に見せる。画面に大きく写されるその美しいスリーヴ。そして曲がかかり、タイトルが出てオープニングがはじまる……。
 その曲名をここで明かしてしまうと見る楽しみが半減するので言わないでおくけれど、しかし、90年代初頭のクラブ・カルチャーを体験している人がこれを見たら、まず泣くだろう。ハウス/テクノの名盤中の名盤、「エデン」というタイトルに相応しい曲だが、ぼくはまさかのこのオープニングに涙した。クラブ・カルチャーが好きな人は、最初の30分のためだけにこの映画を見ても損はない。
 オープニングの次は、主人公の青年が親に嘘をついてウェアハウス・パーティに出かけるところだ。そこも時代をうまく描写している。いわゆるレイヴのシーンだが、かかっている曲はジ・オーブの“ラヴィング・ユー”と、まあ、わかっている選曲だ。
 そして時代は進み、90年代のクラブ黄金時代が描かれる。映画のなかでは、その時代その時代のアンダーグラウンドのヒット曲が流れてる。90年代以降のクラブ・ミュージックを聴いていた人は、クレジットを見なくてもほとんどの曲名がわかるだろう。
 ダフト・パンクの“ダ・ファンク”がかかるところも良い。あの曲は、当時は誰もが狂喜した完璧なアンダーグラウンド・ヒットで、多くのクラブ・ミュージック好きの耳をパリに向けさせる契機となった1曲だ。

 とはいえ、この映画は「フレンチ・タッチ」を描いているものではないし、パリのクラブ・カルチャー史を描いているものでもない(ロラン・ガルニエもDJディープも出てこない)。語られているのは、クラブ・カルチャーに心奪われDJとなったひとりの人間の、およそ20年の人生だ。
 90年代はよかった。が、移りゆく季節のなかで物事は思うようにはいかなくなっていく。時代に歓迎されたセンスも、時代が更新されるなかでズレていく。当たり前のことだ。ターンテーブルはCDJへと、そしてPCへと変わる……。

 残念なのは、この映画がDJカルチャー/ダンス・カルチャーのラジカルなところにはまったく無頓着な点だ。初期のクラブ・カルチャーの、未知の世界に繫がる扉を開けてしまったかのような興奮よりも、恋人との世知辛い別れや金銭的な現実が前景化されていくわけだが、実際のクラブ・カルチャーに関わっている多くの人たちはもっとタフに生きている……し、じつは現実にはもっとおもしろい話がいっぱいあるのだよ(長生きしたら、書いたる!)。
 せっかくこれだけの素晴らしいオープニングを作ったのだから、もったいなかったというか、話をもっと膨らませてもよかったのに……。まあ、それでも最初の30分は最高だけど。そう、オープニングですべてを許そう。

 これは自慢だが、ぼくは映画の舞台となったシャンゼリゼ通りのリスペクトに当時行ったことがある。DJはジェフ・ミルズとディミトリ・フロム・パリスだった。最高のメンツだ。行って、朝までそこにいて──外国のクラブであのときほど女性から声をかけられたことはなかったので、「俺はパリならいけるのかも!」と思っていたら、友人からパリではこれが当たり前だと言われた。主人公もぼくのように大勘違いをしたのだろう──、まあ、とにかくリスペクトではずいぶん気をよくして、最後のひとりとしてそこを出た。通りから細い路地に入ると、いっしょに行ったフランス人は「ここがジャン=ポール・ベルモンドが『勝手にしやがれ』で倒れた場所だよ」と教えてくれた。(野田努)

▼Side B 木津毅

 オリヴィエ・アサイヤス一派であるミア・ハンセン=ラヴの映画では、残酷なほどにあっけなく過ぎていく時間がつねに描かれていた。ミアの兄であるスヴェンがDJとして経験したことがもとになっている本作では、90年代前半からのパリ、フレンチ・タッチ・シーンがその勃興から描かれる……のだが、「シーン」以上にここで映されるのは時間の経過そのものである。つまり、ガラージに夢中だった大学生がDJとなり、音楽仲間たちとパーティを開き、ドラッグをやっていくつかの恋をして、そして……それらをひとつひとつ失っていくまでを。おそらくこの映画の観客が期待するような、ポップ史に刻まれるドラマティックな出来事はここではほとんど起こっていない。だが、ハンセン=ラヴ監督の『あの夏の子どもたち』(2009)において映画プロデューサーの自殺がすべてのその横を通り過ぎていく人びとの人生を少しずつ変えたように、重ね続けられるパーティの夜は主人公たちとその恋人たち、友人たち、仲間たち……の人生を動かしていく。それは「栄光と挫折」なんて華やかなものではけっしてなく、ディスコとハウスの名曲が連投される横で、ちょっとした、しかし取り返しのつかない失敗ばかりが積み重なっていく。
 映画のなかでダフト・パンクはほんの少しだけ実名で登場するのだけれど、きわめて象徴的な存在としてそこにいる。彼らが巨大になっていくいっぽうでポール(=スヴェン)の人生からはありとあらゆるもの――人間関係だけでなく、音楽への情熱や未来への眼差しといったことも含めて――が退場していき、そして彼自身も「そこ」からの撤退を余儀なくされる。だからこれはフレンチ・タッチ版『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』(https://www.ele-king.net/review/film/003843/)だが、余韻は本作のほうがはるかに切ない。
それでもこの映画を観た僕たちは知っている……彼らがたしかにそこにいたことを。『あの夏の子どもたち』で流れた“ケ・セラ・セラ”に涙したように、エンド・クレジットのパーティの映像には目頭が熱くなる。だって僕たちもまた、その夜が二度と戻らないことを身を持って知っているのだから。 (木津毅)

予告編



■夫婦の危機

監督 / ナンニ・モレッティ
出演 / シルヴィオ・オルランド、マルゲリータ・ブイ 他
配給 / パンドラ
2006年 イタリア
下高井戸シネマにて、特集上映〈Viva! イタリア! Vol.2〉中の一作として公開中。また、全国順次公開。

 イタリア映画祭で上映されたきり、この映画が日本に入ってこないことをナンニ・モレッティ・ファンの僕はずっと怒っていた。が、この2015年の日本でこの映画がようやく正式上映されることに何か宿命めいたものを感じてしまう……なぜなら本作は、ベルルスコーニ政権下、イタリアの政治の危機に向き合って撮られた映画だからだ。原題は『カイマーノ』――強欲を暗示する「ワニ」のことだ。僕が今年日本で観るべき映画は何かを問われれば、絶対に本作を挙げるだろう。

 とはいえ、この映画は単純なベルルスコーニ批判の映画ではなく、きわめて複雑な構造を取っている。まず、主人公は冷え切った夫婦関係に頭を悩ませ、また財政的にも窮地に陥っているB級映画のプロデューサー。そんな彼のもとに若い女性からある脚本『カイマーノ』が持ち込まれるのだが、斜め読みして企画を進めたら、なんてこった、ヒットなんてしそうもないベルルスコーニ批判の映画ではないか……。そもそも彼は「政治的な人間」ではない。だが気がついたときは映画制作は始まっている。何もかもうまくいかない――夫婦仲は悪化するいっぽうで、息子のサッカーの試合の応援にも行けない、映画の資金は集まらない、肝心のベルルスコーニ役は見つからないし、お土産のジェラートを買うことすらままならない。だが映画制作は動き出している。こんな映画を撮ったからって、経済も政治も生活も、何が解決するわけではない。だが、もう映画を作ることでしか何も始まらない。もう映画からは逃げられない。
 本作は政治映画であると同時にコメディでありメロドラマであり、それに映画と映画制作への愛の告白である。ナンニ・モレッティはとくに90年代の作品においてエッセイ的に「映画とともに生きる」ことを体現していたが、本作においてそれは徹底したテーゼになっている。映画は主人公ブルーノにとって仕事であり生活であり、悩みのタネであり災厄であり希望そのものでもある。自身の監督作に(それこそウディ・アレンのように)よく主演するモレッティが「今回はチョイ役だなー」と思っていたら、詳しくは書かないが、ラストで彼が映画そのものをすべて背負ってしまう様には感動を通り越して完全に打ちのめされてしまった。監督の映画作家として負った責任の重さがそこにはあり、と同時にこの映画が素晴らしいのは、撮影現場で叫ばれる「アクション!」を聞く瞬間を待つ喜びに満ちているからだ。意味があるか、勝てるかなんてわかりっこない。だけど、この映画でモレッティと向き合った僕たちは、とにかくやるしかないのだ。 (木津毅)

予告編(〈Viva! イタリア! Vol.2〉)


■わたしに会うまでの1600キロ

監督 / ジャン=マルク・ヴァレ
出演 / リース・ウィザースプーン、ローラ・ダーン 他
配給 / 20世紀フォックス映画
2014年 アメリカ
全国公開中。
©2014 Twentieth Century Fox

 女はひとりで南はメキシコ国境から北はカナダの国境まで約1000マイル歩くというバカな旅をしている。くじけそうになった瞬間に歌を口ずさみつつ、ひとり呟く。「ねえブルース、いっしょに歌って」……すると、そこにブルース・スプリングスティーンの“タファー・ザン・ザ・レスト”がほんの数秒重なってくる。いいシーンだ。いいシーンだし、音楽好きなら身に覚えのある光景だろう。
 本作はシェリル・ストレイドによる〈パシフィック・クレスト・トレイル〉の踏破体験の映画化であり、シングルマザーの母を喪い悲しみに暮れるあまりヘロインと行きずりのファックに溺れていた彼女が自分に向き合った旅を描いている。であれば、(邦題にあるような)自分探しの旅の映画だと思われがちだろうが、原題が『Wild』であることからもわかるように、それよりも「荒野」に出ることで「野性」を取り戻しつつ荷物を減らすことについて語られている。冒頭、立ち上がれないほどの荷物を背負っていた彼女は自身の記憶とともに旅をし、いくつかの出会いを通じて、少しばかり身軽になるだろう。
 過去の記憶がシームレスにフラッシュバックする映像はヴァレ監督らしい繊細な演出だが、そこでポップ・ミュージックが次々に流されるのもポイントだろう。とくにローラ・ダーン演じる母親との思い出はいつもサイモン&ガーファンクルの“コンドルは飛んでいく”とともにあり、だから気がつけば過酷な旅の道程でそのフォークロアのポップ・ヴァージョンが大音量で流れている。iPhoneではなく、記憶から音楽が流れ出す旅についての映画。観終えたら爆音でサイモン&ガーファンクルを聴きたくなる。それから荒野に旅立ってもいいだろう。 (木津毅)

予告編



■アメリカン・ドリーマー 理想の代償

監督 / J・C・チャンダー
出演 / オスカー・アイザック、ジェシカ・チャステイン 他
配給 / ギャガ
2015年 アメリカ
10月1日(木)より、TOHOシネマズ シャンテ 他にて全国公開。
© 2014 PM/IN Finance. LLC.

 70年代のニューヨークを描いた優れたギャング映画の空気を彷彿とさせつつ、本作は1981年のニューヨークを舞台として『もっとも暴力的な年』とのタイトルを持っている。つまり、燃料業界で成り上がることを夢見た男の物語でありながら主役は「その年のニューヨーク」に他ならず、フレームの外で起こっていること――「時代」そのもの――に翻弄され、あがき続ける人間たちのドラマである。監督は1971年生まれの気鋭J・C・チャンダーで、だからリアルというよりは彼が憧憬した街の荒涼さが画面に充満している。実際にはドンパチやるギャング抗争映画ではなく、30日間の期限のなか資金を集めるために奔走するという大変地味な話なのだが、それでもグラフィティだらけの電車のなかで追跡劇があったりとどうにもスリリングだ。
 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』で浮上したオスカー・アイザックの弱々しい発話が印象的で、貪欲に成功を追いながらもそのこと自体に疲弊しているようにも見える。その両義性がアメリカということなのだろう。 (木津毅)

予告編


ご無沙汰upな10曲(順不同)

Low - ele-king

 音が震えている。ズン、ズン、ズン……と重いキックの上にザリ、ザリ……とザラつくノイズが重なっていく。オープニング・トラック“ジェントル”をほんの数秒聴くだけで、たとえば簡素に枯れ木が描かれているだけのジャケットにそれ以上付け加えるものがまったくないほど完成されているように、ロウというバンドの美学に引き込まれる。「ロウ」というのはコンセプトだ。低く、深く、もっと下のほうへ……。できるかぎり少ない音と言葉の数で、“ジェントル”は聴き手を甘美に沈みこませる――「こんな風に終わらなくてもいい/でもこれが俺たちの居場所」。

 ポストロックというタームがいま再浮上しているのと同じように、スロー・コア、サッド・コアという言葉もチラチラ耳にするようになった。昨年インディ系のロック・メディアが、サッド・コアの源流のひとつレッド・ハウス・ペインターズのマーク・コズレックのプロジェクトであるサン・キル・ムーンをこぞって評価していたこともそうだが、どうも90年代後半からミレニアム前後の音が熱いようだ。リヴァイヴァルの周期が巡ってきたこともあるだろうが、時代の要請もそこにはあるように思える。スフィアン・スティーヴンスがあの寂しげなアルバムを出したように、いまのアメリカではアッパーなものが空々しく響く時期なのだろうか。もちろん、ロウはこの20年間とくに大きなブランクもなく作品の発表を続けてきたバンドであり、彼ら自身はトレンドに左右されることはなかった。が、その間にギャラクシー500のプロデューサーであるクレイマー、スティーヴ・アルビニ、デイヴ・フリッドマンとUSインディのキーマンたちをバックに据えることで、音のボキャブラリーを増やしつつうまく自分たちをアップグレードして生き残り続けてきたイメージがある。

 前作『ジ・インヴィジブル・ウェイ』ではウィルコのジェフ・トゥイーディをプロデューサーに迎え、そして通算11作めとなる本作『ワンズ・アンド・シクシズ』ではボン・イヴェールのジャスティン・ヴァーノン周辺のプロデューサーであるBJバートンをフックアップしている。アルバムはジャスティンがウィスコンシンに所有するスタジオ〈エイプリル・ベース〉で録音され、そんなこともあって僕が今夏行ったジャスティン主宰のフェスティヴァル〈オークレア〉にも出演していた。ヴォルケーノ・クワイアでジャスティンがペレと組んだことからもわかるように彼は90年代末からゼロ年代なかば頃のUSインディを地道に支えたバンドを現在フックアップしており、ロウもその動きにうまく合流したということだ。

 ただ、サン・キル・ムーンの『ベンジ』がその私小説的な語り口で具象的に悲しみを抽出しているのとは対照的に、『ワンズ・アンド・シクシズ』は描く情景はとことん抽象的だ。いくつかのリレーションシップの齟齬が生み出す掴みどころのない憂うつや倦怠感が、慎重に選び抜かれた音の組み合わせとともに綴られていく。組み合わせ……つまりバンドがその長いキャリアのなかで通過してきた音がきわめて巧妙なやり口で曲に合わせてピックアップされている。浮遊感のあるシンセを漂わせ、アコースティックの柔らかな響きとエレクトロニクスの固い響きを使い分け、透明感のあるウィスパー・ヴォイスとコーラスの底でノイズが地を這う……。明度と彩度は抑えられているが、だからこそ時間をかけてじっくりと染み入って来る叙情がここにはある。“ノー・コンプレンデ”でミミ・パーカーの流麗な歌とあまりにヘヴィな低音が重なるとき、そこには取り返しのないかないほど深いメランコリーが立ち現れ、穏やかなメロディを持つどこかホーリーな響きを持つ“スパニッシュ・トランスレイション”ではアコースティック・サウンドとシンセが天上の響きを演出する。ビーチ・ボーイズのコーラスが降りてくる“ノー・エンド”や“ホワット・パート・オブ・ミー”のようにキャッチーで生き生きとしたポップ・ソングがアルバムのなかではフレッシュに聞こえるが、彼方にノイズがざわめく様はとてもデリケートなバランスを醸している。

 9分51秒に渡って激しさと静寂を行き来する“ランドスライド”はまさにロウの本領だが、そこに流れる時間は危険なほどに甘く、快楽的だ。ロウというバンドにおいて、スロー・コアのスローとは実際のテンポのことではなく身体を麻痺させる媚薬のことであり、サッド・コアのサッドとは喜怒哀楽の哀に収まりきらない心地よさや温かさを含んだものである。それは彼らとわたしたちの、秘めごとのような美の戯れとしてそっと差し出されている。

interview with ERA - ele-king

 僕は2013年に『街のものがたり』というインタヴュー集をまとめた。僕はこの本でステレオタイプではないラッパー像を提示したかった。ラッパーといえば、不良で、社会から隔絶されて、虐げられて……。ではなくて、自分の身近にいる普通の青年が歌うラップを紹介したかったのだ。不良のラップも大好きだけど、市井の青年たちの感性から生まれた言葉は、僕にとって説得力がある。なぜなら僕自身が何者でもない、街の景色の一部のような人間だからだ。


Era - Life is Movie
HOW LOW

Hip Hop

Tower HMV Amazon

 その『街のものがたり』にも登場してもらったERAが、今年7月に約3年ぶりのアルバム『LIFE IS MOVIE』をリリースした。これまでのERAのイメージといえば、都市を「しゃらり」と疾走する、軽やかでスタイリッシュな姿だった。しかし本作の彼は泥臭い。「決まった仕事もdropして / lifeをうまく積み上げられない / 何度も見たはずなのに / そっから先が上手くやれない」と彼は歌う。このラインはERAの暮らしの中から自然と出てきた言葉だという。僕はこのラインに2015年の「街のものがたり」を感じた。

 なぜ『LIFE IS MOVIE』という作品を世に送り出したのか、それを訊きに僕は久しぶりに彼に会いに行った。

■ERA / エラ
2011年にアルバム『3Words My World』でデビュー。ラディカルなトラックとリリカルな歌詞が話題となり、さまざまなシーンで絶賛された。2012年からは自身のレーベル〈How Low〉を主宰。同年セカンド・アルバム『JEWELS』をリリースし、さまざまな客演参加等を経て、2015年、3枚めとなる『LIFE IS MOVIE』を発表した。

今までとは違うことを

今回のアルバムは自宅で制作されたんですか?

ERA:そうです。

2012年に発表された前作『JEWELS』から約3年ですね。

ERA:同じ年の12月にIDEALというユニットの作品を出したんで、本当はその後にソロでアルバムを出したかったんです。あのときは、自分のレーベル〈HOWLOW〉を立ち上げたり、tofubeatsさんに“夢の中まで”という曲でフィーチャリンしてもらったり、すごくいい流れがあって。だからそこに合わせてアルバムを完成させたかったんですけどね。

制作が滞った理由は?

ERA:トラックが思うように集まらなくて。あとやる気はあったんですけど、僕自身のマインドが本格的に制作する感じじゃなかったんだと思います。

どういうことでしょう?

ERA:自分のレーベルからアルバムを出すのがけっこう大変だったんです。やることが多くて。アルバムをレコーディングしながら、リリースの仕方を考えなきゃいけなかったりとか。最終的にWDsoundsに宣伝を手伝ってもらったんですが、それが決まったときは正直かなり気が楽になりました。アルバムの制作もようやく本腰を入れられるようになったというか。やっぱりひとりではあれもこれもできないです。そもそもジャケットからして、夏に出すアルバムぽくないですよね。

あはは。でも今作はリリース時期こそ夏ですが、“サマーアルバム”という感じではないですよね。

ERA:そうですね。

『JEWELS』はとてもダークなアルバムでしたが、今回は一転して明るい作品ですね。希望に満ちてるというか。

ERA:『JEWELS』ってそんなに暗いアルバムだったかなあ? 僕としてはそんなイメージはないんだけど、すごくいろんな人から言われるんでそうなんだろうな(笑)。

ERAさんは「リリックにはいろんな意味が込められてる」とインタヴューとかで発言をされていたので、“Planet Life”の「もし拳銃があれば」とか、そういうインパクトの強いラインを聴くとリスナーはどうしても勘ぐってしまうんですよ(笑)。

ERA:『JEWELS』はすごくストイックに制作した作品なんです。そのせいで、あの頃の自分はいろんなことに対してナーバスになっていました。“Planet Life”の「もし拳銃があれば」というフレーズは、そういう中から生まれた言葉で本当に深い意味はないんですよ。

今回の制作はあまりナーバスにならなかったんですね。

ERA:はい。あと、このアルバムではちがうことをやりたかったんですよ。『3Words My World』と『JEWELS』に関しては、自分の言葉が一辺倒だと思うところがあって。表現の幅みたいなものを見せたかったんです。「ひとつの事柄を歌っていても言葉にはいろんな意味を持たせる」っていうのも今回はあまりありません。

「LIFEの中の4小節 / 実際それで全部だから」と歌っていますしね。

ERA:はい。『LIFE IS MOVIE』は『3Words My World』『JEWELS』の延長線上にあるけど微妙にちがうことを歌ってます。この微妙にちがうというのがすごく重要なんです。たくさんある引き出しの中から、いままでとはちがう部分を見せてる感じですね。


ソウル感のあるリリック

なるほど。たしかに、いままでの作品では“I’m Talkin’”の「back againしたってことは少しは変われたってことさ」みたいなフレーズは出てきませんよね。

ERA:「自分のリアルな生活感を歌いたい」という思いがアルバムを作りはじめの頃からぼんやりとあって。“I’m Talking”とかは、まさに僕のリアルな部分が出てる曲。ソウル感っていうか。

“ソウル感”とは?

ERA:経済的困窮の中から生まれるハングリーさみたいなものです。USヒップホップのリリックにはよくあるけど、日本でこの“ソウル感”を出せる人はあまりいないと思う。今回のアルバムは、それを見せることでオリジナリティが出せたかなと、うっすら感じています。とはいえ、自分もアメリカの人たちほど困窮しているわけじゃないけど(笑)。

その意味では“I’m Talkin’”には生々しいほどのソウル感が出ています。

ERA:自分はパートタイム的な仕事をやってるんですけど、まあ続かなくて。辞めて次の仕事を探しては、その職場の上司とぶつかったり。そんなことの繰り返しで、本当にうまくいかないなあって感じでしたね。

あの歌詞はすごく2015年の日本を感じさせるものだと思います。すごく貧しいわけではないけど、未来を感じさせてくれない感じというか。そんな状況で「lifeをうまく積み上げられない」と焦ったりしませんか?

ERA:焦りよりかは、「自分はなんでうまくいかないんだろう」って思いのほうが強かったですね。

失意、みたいな。

ERA:そうですね。

先ほど「ちがうことをやりたかった」と話していましたが、今回のようなリリックを書くことにしたのはなぜですか? ちがう表現はほかにたくさんありますよね?

ERA:今回みたいなことを歌うと思うことが、自分をより良くすることなのかなって。

どういうことでしょうか?

ERA:作品を作りながら自分が自分に救われてたようなところがあって。アルバム作りっていうのは、歌詞を声に出して歌うことで少しずつ進んでいくわけですが、その過程を経るごとに自分が少し復活するような感覚があったんですよ。

もしかして“I'm talkin'”の「病んだ俺にはmedicineが必要」というのは、そうやって作品を作ることだったんですか?

ERA:そうです。


自分が聴いて気分が上がるような作品

先日テレビで映画監督の細田守さんのドキュメンタリーをやっていて、そこで彼は「映画を作るとか観るとかっていうことは、“世界に希望を持ってますよ”ってことを表明するような行為でさ、(現実は)そうでないにも関わらずね。そのときの自分は幸せじゃないかもしんないけども“人生は幸せなものかもしんない”ってことを大声で言ってるようなもんなんだよ。それは幸せじゃない人だからこそ、それを作ったり言ったりする権利があるってことだよ」と話されていたんです。

ERA:自分がこのアルバムを作っていたとき、暗い音楽は聴いてませんでしたね。入り込みすぎちゃって聴けないというか。むしろ明るい音楽を聴いて力づけられてましたね。そういう感覚が当時の自分にフィットしてたんです。そこは意識してたかもしれません。あんまり暗い感じというよりは、自分が聴いて気分が上がるような、そういう作品にしたいという気持ちがありました。

『LIFE IS MOVIE』というタイトルはどのように決まったんですか?

ERA:アルバム制作の半ばから終わりにかけてくらいなんで、けっこう遅いです。今回の作品で、いちばん最初にできた曲が“Left, Right”なんですけど、その段階ではアルバムの全貌はまだぜんぜん見えてなくて。具体的に何かのきっかけで決まったというよりは、制作の中で徐々に固まっていったような感覚かな。

タイトル・トラックの“Life Is Movie”ができあがったのも後半ですか?

ERA:はい。“Daylight”とかも最後のほうです。アルバムのタイトルが決まってからは、そこに寄せて歌詞を書いたり、曲順を決めたりしました。

1曲めのタイトルがいきなり“Endroll Creator”なのですごく驚きました。映画なのに、最初からエンドロールの話かよって(笑)。

ERA:たしかにそうですね(笑)。じつはこれ、もらったトラックに付けられてた仮タイトルをそのまま使いました。響きもカッコイイし。けっこうそういうの多いんですよね。

トラックの仮タイトルにインスパイアされてリリックを書きはじめるラッパーの人、多いみたいですね。

ERA:うん。この曲はまさにそのパターンです。

今回は客演にDown North Campの面々が参加していますね。

ERA:フィーチャリングのラッパーについては、Down North Campとかそういうところはとくに意識してなくて、自分がカッコいいと思う人たちに声をかけました。

今回はERAさんが所属するグループ・D.U.O.のOIさんが参加していませんね。

ERA:そうですね。スキットとかで参加してもらおうと思ったんですけど、うまくハマる曲がなかったんですよね。いっしょにやりたかったんですけど。


映画の最後

曲順はどのように決めましたか?

ERA:かなり考えましたね。最初はぜんぜんちがう曲順で“Life Is Movie”が最後の曲だったりもしたんです。じつはこのアルバムには、ゆるいストーリーが設定されてて。あの曲のサビで歌っている「クラッシュする交差点~」というのは、ストーリーのラスト・シーンなんです。主人公が車に轢かれて死んじゃう。

なんで主人公は死んでしまったんですか?

ERA:事故っす(笑)。

いや、そういうことじゃなくて(笑)。

ERA:映画の最後ってそういう感じじゃないですか。

突然起こった理不尽な悲劇、みたいな。でもそれのほうが逆にリアリテイがあるかも。

ERA:まあストーリーはザックリとした感じなんですけどね(笑)。

ちなみに“Life Is Movie”の最後のライン「Peaceすぎたら~」はどういう意味なんですか?

ERA:これはストーリーとは別個で自分自身のことですね。2014年の夏に“Soda Flavor”という、今回のアルバムにも入れた曲を配信でリリースしたんですが、この頃はパーティ感を出そうとしてたんですよ。でもそこにこだわりすぎると、曲が弱くなっちゃうというか、自分に嘘をつきすぎてる感じがしたんですよ。

自分のキャラに合わないことを無理してやっても仕方がない、と。

ERA:そういうことです。

ラストの“Daylight”はすごく明るい曲ですね。

ERA:ストーリーとしては“Life Is Movie”がラストなんですが、アルバムとしては“Daylight”で終わるのがすごく美しい感じがしたので、この並びにしました。たまにエンドロールの後に5分くらいおまけが付いている映画があるじゃないですか? この曲はそんな感じですね。

では、仮にERAさんが映画が撮るとしたら、どんな作品がいいですか?

ERA:高校生くらいのやつが学校に通いながらラップするような青春ものがいいですね。そういうのは昔からやってみたいと思ってます。たぶんやれないと思うけど(笑)。

なるほど。それを聞くとやはりERAさんの中には一貫した美意識があるように感じられます。『3Words My World』や『JEWELS』で表現された街の描写は映画のワン・シーンみたいでした。ラリー・クラークの“Kids”みたいな。

ERA:ああー、そんな感じかもしれない。

では最後に好きな映画は?

ERA:いろいろありますけど、普通に『2001年宇宙の旅』とかですかね。あと自分がラップはじめるモチベーションが高まったという意味では『ハッスル&フロウ』は外せないです。あの映画、主人公たちのやる気がハンパないんですよ(笑)。あのハングリーさはすごく上がりましたね。

注目のD.A.N.“夏の終わりの”新曲配信 - ele-king

 あまりにみずみずしく、また、あまりに堂々たるインディ・ロック──「ジャパニーズミニマルメロウ」を掲げる若き3ピース・ユニット、D.A.N.のデビューEP『EP』がすばらしい。リリース・パーティを10月に控え、さらなる活躍に期待が高まる中、新曲1曲が配信限定で発表されるとの報が寄せられた。
 「夏の終わり」に合わせた曲だということだが、長雨が野分の風とともに暑気を振り払ったかと思えば、ふたたび夏の名残りが戻ってきそうな予感のこの頃、9月の終わりをもってようやく、わたしたちはこの曲とともに夏を惜しめるかもしれない。

フジロックのルーキーステージにも出演、いまだセールスが伸び続けている全員まだ21歳の3人組D.A.N.ですが、夏の終わりに合わせ新曲を1曲、配信限定で9月30日にリリースします。
デビューepとはまた一味違う、D.A.N.の新たなセンスが伺えるとてもポップな楽曲です。
都会の夜に合うアーバンな世界を持ち、かつバレアリックなチル効果もあり、涼しくなったまさに今この季節に聴いてほしい最高に気持ちのいい1曲です!
今作は最近ライブでもサポートしてくれている、トロピカルなマルチミュージシャン"小林うてな"嬢がシンセとスティールパンで参加しています。
また、REC&MIXエンジニアは前作に続き、葛西敏彦さんが手掛けています!間違いありません!
そして、この新曲のリリースに伴い、デビューep『ep』と併せた形でリリースパーティーを開催します。
10/19、場所は渋谷WWW、ゲストアクトに、U-zhaan × mabanua、submerseという強力なメンツが揃いました。

■リリース情報

D.A.N.
digital single『POOL』

発売日:2015.09.30(wed)
価格:¥250
発売元:SSWB / BAYON PRODUCTION

itunes
https://itunes.apple.com/jp/album/ep/id1004255038

D.A.N.
桜木大悟 (Gt,Vo,Syn)
市川仁也 (Ba)
川上輝 (Dr)

Guest Player
Utena Kobayashi (Syn,Steelpan)

Engineer
Toshihiko Kasai

○Message
誰にでも大切な記憶の「プール」がある。
その記憶の貯水池が「溢れる」瞬間を見つめた、新曲「POOL」。
夏の終わりの虚無感とともに訪れる記憶の走馬灯。
瑞々しい記憶や切ない記憶、すべての記憶が絡み合い溢れ出して、頭の中を心地よく漂っていく。

誰にでもある大切な記憶の「プール」。
当たり前のように 側にあるひと時、
宝物のような 幸せなひと時、
胸を擦り剥いて 眠れないひと時、
目を見れない 恥ずかしいひと時
その一枚、一枚の記憶の断片が折り重なる広大な貯水池。

いつの間にか化粧された記憶ばかりが溢れていき、胸がいっぱいになる。
ありのままの自分を探し求めてその「プール」を泳ぎ続ける。
きっと愉快でしあわせな桃色の記憶だってあるはずだから。
私たちはそんな記憶の「プール」を泳ぐ生きものだ。

D.A.N.

■イヴェント情報

D.A.N. release party "POOL"

2015.10.19 (mon)
at 渋谷WWW

ACT
D.A.N.
U-zhaan × mabanua
submerse

開場19:00 / 開演19:30
前売¥2,800 / 当日¥3,300(ドリンク代別)

問い合せ:WWW 03-5458-7685

チケット
一般発売:9/12(土)
チケットぴあ【P:276-621】/ ローソンチケット【L:76011】 / e+ / WWW・シネマライズ店頭

○D.A.N.
2014年8月に、桜木大悟(Gt,Vo,Syn)、市川仁也(Ba)、川上輝(Dr)の3人で活動開始。様々なアーティストの音楽に対する姿勢や洗練されたサウンドを吸収しようと邁進し、
いつの時代でも聴ける、ジャパニーズ・ミニマル・メロウをクラブサウンドで追求したニュージェネレーション。
2014年9月に自主制作の音源である、CDと手製のZINEを組み合わせた『D.A.N. ZINE』を100枚限定で発売し既に完売。
6月11日に開催の渋谷WWW企画『NEWWW』でVJ映像も取り入れたアート性の高いパフォーマンスで称賛を浴びる。
そして、トクマルシューゴ、蓮沼執太、森は生きているなどのエンジニアを務める葛西敏彦を迎え制作された、
デビューe.p『EP』を7月8日にリリース。7月にはFUJI ROCK FESTIVAL '15《Rookie A Go Go》に出演。

○U-zhaan × mabanua (ユザーン・バイ・マバヌア)
タブラ奏者 U-zhaanとドラマーmabanuaによるプロジェクト。
レイ・ハラカミ氏の「ユザーンがmabanuaくんとやるのをちょっと観てみたいなー、おれ」という軽い勧めにより結成。
音源リリースは未だないにも関わらず、UNIQLO CMへの楽曲提供や、FUJI ROCK、KAIKOO、りんご音楽祭など全国のフェスにも多数出演。

U-zhaan
ザキール・フセイン、オニンド・チャタルジーの両氏にタブラを師事。yanokami、UA、HIFANA、七尾旅人、SUPER CAR、
大橋トリオ、小室哲哉など多くのアーティストの作品にタブラ奏者として参加している。
憧れのミュージシャンはレイ・ハラカミ。1stアルバム『Tabla Rock Mountain』が発売中。
https://u-zhaan.com/

○mabanua
ドラマー、ビートメーカー、シンガー。Chara、くるり、大橋トリオ、DJ BAKU、COMA-CHI、TWIGY、Eshe、Chet Fakerなどの作品のプロデューサー、
ドラマー、リミキサーとしても活動。またGoogle、キユーピー、UNITED ARROWSなど数々のCM音楽の制作や、
フジテレビ系アニメ「坂道のアポロン」「スペース☆ダンディ」への楽曲提供など、あらゆるシーンで奮闘中。
https://mabanua.com/

○submerse
イギリス出身のsubmerseは超個人的な影響を独自のセンスで 消化し、 ビートミュージック、ヒップホップ、
エレクトロニカを縦横無尽 に横断するユニークなスタイルを持つ DJ/ビートメーカーとして知られている。
SonarSound Tokyo2013、Boiler Room、Low End Theoryなど国内外の人気パーティーに数多く出演。
また、Pitchfork、FACT Magazine、XLR8R、BBC といった影響力のあるメディアから高い評価を受ける。
昨年ファーストアルバ ム『Slow Waves』を、今春最新EP 『Stay Home』を flau/Project Mooncircleよりリリース、ロングセラーを続けている。
https://soundcloud.com/flaurecords/sets/submerse-stay-home
https://soundcloud.com/submerse/slow-waves


無為こそ過激 - ele-king

俺のラップはファッションではない、パッション
怒り 絶望 喜び 希望 色んなそん時がつまってんだ まだ科学じゃ解明できない
一瞬の爆発を秘めている 目にできないから絵にもできない その時その場所じゃなきゃ分からねぇ……──ギンギラギン

 いちばん最後に見たTAMUくんのラップは方南通り裏のスナックでカラオケマイク持ちだしたとき、ではなくて、他のメンバーも来てタクシーで池袋〈BED〉に向かいMONJUが出演する前にマイクを持ち出してフリースタイルをキメだしたやつだったかな、あの時はバッチリキマってたなぁ。いやちがうな、二木くんが高円寺でDJしてるってのを聞いてちょうど卓球BARで飲んでたんで遊びに行ったらマイクを持ち出してフリースタイルはじめた時だな、その時はあんまりキマってなかったなぁ……

 飲んだときの会話で引っ掛かってるのが「自分が描いてきた作品を個展として見せてみたい、その後はぜ~んぶ売ってしまいたい」って言ってたことだったけど、そのパッションという言霊は今週末に結実するんだな。

 あんとき聴いとけばよかったなぁ、見とけばよかったなぁ、ってことになる前に。
 さよならだけが人生だ……

■TAMU 個展 「anmaorenikamauna」xREFUGEE MARKET
2015 9/12(sat)~9/13(sun)
Open15:00~Close22:00
@Time Out cafe & Diner[LIQUIDROOM 2F]
Adv 1000円/1D

〈DJ's〉
PUNPEE
16flip
YODEL
WATTER
CHANGYUU
COTTONDOPE
K.K.K.K.K.
qroix
slowcurv
babysitter
illcommunication

and more

<VJ>
VIDEOBOUILLON www.videobouillon.com


THE BELIEVABLE MEDIA IS AROUND US

DownNorthCamp 1st ALBUM REC初日、皆が新しいリリックをキックする。
あいつだったらどんなラップを乗せるのだろう。

「言いたいこと好きなだけ言えるよ。
まだまだまだまだ…」
TAMUのリリックが頭をよぎる。

描き溜められた作品達に込められた残りの「言いたいこと」を今放出することで、
CPF×DNCのプロジェクトに全員参加した形になればと思い、個展を開催します。

由来となったanmaorenikamauna@docomo.ne.jpは、現在使われておりません!

問い合わせ先:
Dogear Records
Time Out Cafe & Diner 03-5774-0440
LIQUIDROOM 03-5464-0800

https://www.timeoutcafe.jp/news/150912000887.html


第33回:パンと薔薇。と党首選 - ele-king

 それはある晴れた夏の日のことだった。
 鬱気質であまり明るい人間ではない筈のうちの連合いが、爽やかな笑顔を浮かべてロンドンから帰って来た。癌の検査で病院に行って来た男が、また何が嬉しくてこんな陽気な顔で帰ってきたのだろうと訝っていると、彼は言った。
 「ロンドンがいい感じだったよ」
 「いい感じって?何処が?」
 「いや全体的に」
 と言って口元を緩ませている。
 「なんか、昔のロンドンみたいだ。俺が育った頃の、昔のワーキングクラスのコミュニティーっつうか、そういう息吹があった」
 相変わらずわかりづらい抽象的なことしか言わないので、具体的にどんな事象が発生したのでその「息吹」とやらを知覚したのかと問いただしてみると、こういうことだった。

 自分が行くべき病院の場所を知らなかった連合いは、ヴィクトリア駅前のバスターミナルに立っていた。おぼろげにこっち方面のバスだろうなあ、と思いながらバス停のひとつに立っていたおばちゃんに「○○病院に行きたいのですが」と話しかけると、「ああ、それならこのバス停だよ。○番のバスに乗って、11番目、いや待てよ、12番目かな、のバス停、左側に大きなガソリンスタンドと貸倉庫が見えて来るから、それをちょっと過ぎたところでバスを降りて、道路を渡ったら煙草屋があるから、そこの角を右に曲がって100メートルぐらい歩いたら云々」とやたら詳しく説明をはじめ、「ああ、でも、アタシそのバスでも家に帰れるから、一緒に乗って、あなたがバスを降りる時にまた教えてあげる」と言ったそうだ。それを聞いた連合いは感心し、「いやあ、今どき、こういうローカルな知識のある人にロンドンで会えるなんて新鮮です。今の世の中はソーシャル・ディヴァイドが進んで、気安く人に話しかけれらない」と言うとおばちゃんは言ったそうだ。
 「いや、ロンドンは変わるんだ。昔のようなコミュニティ・スピリットが戻って来るんだよ」
 おばちゃんはそう胸を張り、
 「あなた、ジェレミー・コービンって知ってる?」
 と唐突に言ったらしい。
 「ああ。すごい人気ですよね」
 「彼はもう30年もイズリントンの議員だった人だよ。ロンドンっていうとすぐウエストミンスター政治って言われるけど、ロンドンのストリートを代表する政治家だっているんだ」
 バスに乗り込んでもおばちゃんは連合いの隣に座ってコービン話を続けたそうだ。
 「俺はジェレミー・コービンの言うことは全て正しいと思うけど、それと政党政治とはまた別物だから……」
 と連合いが言うと、後ろの席に座っていた学生らしい若い黒人女性が
 「私、実はジェレミーを支持するために労働党に入りました」
 と言い、脇の折り畳み式シートに座っていた白髪の爺さんも
 「ゴー、ジェレミー」
 とこっそり親指を立てていたそうだ。
 「ひょっとしてこれはコービン・ファンクラブのバスか何かですか?」
と連合いが言うと、乗客たちがどっと大笑い。みたいなたいへん和やかな光景が展開され、病院近くのバス停で降りるときにはおばちゃんがまた懇切丁寧に病院までの道筋を教えてくれ、病院に着いてからも心なしか受付のお姉ちゃんも看護師もみんな気さくで親切で、ロンドンがきらきらしていたというのだ。
 「それ、天気がよかったからじゃないの?」(実際、天気がいいと英国の人々は明るい)
 とわたしは流しておいたが、ロンドンであんなポジティヴなヴァイブを感じたのは数十年ぶりのことだと連合いは力説していた。

 それが日本に発つ前日のことで、2週間帰省して英国に帰って来てみれば、SKYニュースの世論調査で党首選でのコービン支持が80.7%などという凄い数字になっていた。
 今年の総選挙で英国の世論調査がどれほどあてにならないかということが露呈されたとはいえ、さすがにこれでコービンが労働党の党首に選ばれなかったら裏でトニー・ブレアたちが何かやってるだろう。

 しかし、たったひとりの政治家がストリートのムードまで変えてしまうというのはどういうことなのだろう。

 わたしも日本語のネットの世界ではけっこう早くからコービン推しをしてきたひとりだと思っているが、正直なところ、「どうせ彼が勝つわけがない」という前提はあった。
 ここら辺の気もちは、立候補当初から彼を全力で支援してきた左派ライター、オーウェン・ジョーンズも明かしているところで、彼も「3位で終わるだろうと思っていた」と書いている。しかも、コービンの立候補を知った時の最初のリアクションは「心配だった」と表現している。彼のいかにも政治家らしくないキャラクターが、「反エスタブリッシュメント」のシンボルとしていろいろな人々に利用されはしないかと思ったという。
 オーウェンとコービンは10年来の友人だ。いわゆる「レフトがいかにも行きそうなデモや集会」でしょっちゅう会っていたからだ。拙著『ザ・レフト』にも書いたところだが、「草の根の左派の運動をひとつにまとめてピープルの政治を」というのは、ここ数年、英国でずっと言われて来たことだ。が、オーウェンは「まだ自分たちにはその準備ができていない」と思っていたという。それがコービンの党首選出馬によって数週間のうちに現実になって行くのを見ると、左派にとっては「嬉しい誤算」というより、「へっ?」みたいな戸惑いと怖れがあったのだ。

 ビリー・ブラッグもその複雑なところをFacebookに吐露している。
「労働党の党首選には首を突っ込まないつもりだった。党員ではなく、支持者として見守るつもりだった。党内の人びとに決定させ、自分はその結果を見て労働党を支持するかどうか決めようと思っていた。コービンが立候補した後でさえ、気持ちは変わらなかった……(中略)……だが、僕の気が変わったのは、トニー・ブレアが『自分のハートはコービンと共にある、などと言う人はハート(心臓)の移植手術を受けろ』と言った時だった。僕は労働党にハートのない政党にはなって欲しくない」

           *******

 月曜日にBBC1の「パノラマ」というゴールデンアワー放送のドキュメンタリー番組で、ジェレミー・コービンの台頭について特集していた。今週の土曜日に党首が発表されるというのに、そこまでやるかというぐらいにアンチ・コービンな内容の番組だった。
 BBCは労働党のブレア派と繋がりが深いとは言え、またこれは露骨な。と驚いたが、メディアがこうした報道をやればやるほどコービン人気はうなぎ上りに盛り上がる。

 英国民を舐めちゃいかん。
 ここは昔パンク・ムーヴメントが起きた国だ。
 「それはダメ」「それだけは絶対にいけない」と言われると、無性にそれがやりたくなるのである。

           *******

 コービンに関する不安は、わたしもずっと継続して持っている。
 過去20年間UKに住んで、これだけ大騒ぎされ、まるで新興宗教の教祖のようにもてはやされている政治家を見たのは、トニー・ブレア以来だ。ブレアはあの通りギラギラとエゴが強力で、もともとロックスターを目指していた人だから、ほんとに教祖になったつもりでパワーをエンジョイできた。が、コービンのような「我」のない普通の人がいきなり国中のピープルから教祖にされたら悲劇的に崩壊しそうな気がするからだ。

 けれどもコービンについて熱く語る若い人たちや地べたの労働者たちを見ていると、ここに至る流れは確かにあったと、それを止めることはできなかったと思わずにはいられない。
 例えば昨年は『パレードへようこそ』という映画の思わぬ大ヒットがあり、英国では北から南まで国中の映画館で観客がエンドロールで立ち上がって拍手していたそうだが、あの映画でもっとも印象的なのはストライキ中の炭鉱の女性たちが有名なプロテストソング「パンと薔薇」を歌うシーンだ。


 私たちは行進する 行進する
 美しい昼間の街を
 100万の煤けた台所が
 数千の屋根裏の灰色の製粉部屋が
 きらきらと輝き始める
 突然の日の光に照らされて
 人々が聞くのは私たちの歌
 「パンと薔薇を パンと薔薇を」

 私たちは行進する 行進する
 私たちは男たちのためにも戦う
 彼らは女たちの子供だから
 私たちは今日も彼らの世話をする
 暮らしは楽じゃない 生まれた時から幕が下りる時まで
 体と同じように 心だって飢える
 私たちにパンだけじゃなく 薔薇もください   
               “Bread and Roses”


 ネットに投稿されている誰かが描いたコービンのイラストに、彼が胸に一輪の薔薇をつけている画像がある。(今ではそんなこたあ誰も覚えてないように見えるが)英国労働党のシンボルも実は一輪の赤い薔薇だ。昨日と今日にかけて、わたしは11人の英国人に「薔薇って何のこと?」と尋ねた。ひとりは「愛」だと言った。もうひとりは「モラル」だと言った。そして残りの9人は「尊厳」だと言った。

 日本で左派が「お花畑」と呼ばれることがあるのはじつに言葉の妙というか面白いが、パンが手に入りにくくなる苦しい時代ほど、人間は薔薇のことを思い出す。

 今週末、英国でついにその薔薇が再び咲くかもしれない。
 長いこと人気のない温室でしか咲かなかったその薔薇が、風雪にさらされる場所に咲いても大丈夫なのか、どうすればわたしたちはそれを枯らさずにいられるのか、これからが本物の正念場だ。

HOUSE OF LIQUID - 15th ANNIVERSARY - ele-king

 目下注目のバンド、ゴートの今年出したアルバム・タイトルが『リズム&サウンド』、そう、ベルリンのミニマルにおけるひとつの頂点となったベーシック・チャンネル(レーベル名であり、プロジェクト名)の別名義からの引用である。ボクは、そして彼に、つまりゴートの日野浩志郎に、ベーシック・チャンネルのふたりのうちのどちらにより共感を覚えるのかと訊いたら彼は「モーリッツ」と答えたのだった。(もうひとりのオリジナル・メンバー、マーク・エルネトゥス派かと思っていたので、この答えはボクには意外だった)
 モーリッツ・フォン・オズワルドは、トリオとして、今年は、アフロビートの父親トニー・アレンの生ドラミングをフィーチャーした新作『サウンディング・ラインズ』をリリース、相変わらずのクオリティの高さを見せたばかりだ。注目の来日となる。

 なお、共演者には、先日素晴らしいアルバム『Remember the Life Is Beautiful』を出したばかりのGONNO、そして、日本のミニマリスト代表AOKI takamasaとベテランのムードマン

9.18 fri @ LIQUIDROOM
feat. dj
Moritz Von Osawld
GONNO (Mule Musiq, WC, Merkur, International Feel)
MOODMAN (HOUSE OF LIQUID, GODFATHER, SLOWMOTION)
feat. live
AOKI takamasa (Raster-Noton, op.disc, A.M.) and more to be announced!!

Open/ Start 23:00
Advance 3,000yen, Door 3,500yen (with Flyer 3,000yen), 2,500yen (Under25, Door Only)
Ticket Outlets: PIA (273-309), LAWSON (71728), e+ (epus.jp), DISK UNIOIN (Shibuya Club Music Shop/ Shinjuku Club Music Shop/ Shimokitazawa Club Music Shop/ Kichijoji/ Ochanomizu-Ekimae/ Ikebukuro), JET SET TOKYO, Lighthouse Records, TECHNIQUE, clubberia, RA, LIQUIDROOM
※ 20歳未満の方のご入場はお断り致します。年齢確認のため、顔写真付きの公的身分証明書をご持参ください。
You must be 20 and over with photo ID.
Information: LIQUIDROOM 03-5464-0800 https://www.liquidroom.net

9.19 sat @ 大阪 心斎橋 CIRCUS
出演:Mortitz von Oswald, DJ Yogurt (Upsets, Upset Recordings), SEKITOVA
Open/ Start 22:00
Advance ¥2,500, Door ¥3,000 共に別途1ドリンク
Information: 06-6241-3822 (CIRCUS) https://circus-osaka.com

モーリッツ・フォン・オズワルト・トリオ
サウンディング・ラインズ


Pヴァイン

Amazon


まわるまわる! - ele-king

 オープン・リール・アンサンブルをご存じだろうか。オープンリールを楽器として「奏でる」この奇妙なオーケストラは、音の楽しさにくわえ、視覚的なライヴ・パフォーマンスも傑出しており、坂本龍一の〈commmons〉からデビュー作を出したのち、ISSEY MIYAKEのパリコレクションのために曲を書き下ろすなどの商業的な仕事のほか、オープンリールを解析した世紀の奇書『回典 ~En-Cyclepedia』の刊行や、飽かずあらたなコンセプトや挑戦をみせるライヴ活動など、持ち前のエクスペリメンタリズムをフル「回転」させながら、このたびセカンド・アルバムを発表した。リード・トラックのPVがついに公開、というニュースが届いたので、ぜひ観て(聴いて)いただきたい。ついでにいろんなライヴ映像なんかも上がっているはずなので、クルージングしてみてはいかがだろう。ついついと、この回転の渦から出られなくなるかもしれないけれど──。
 後日、ele-kingではインタヴューも大公開!

■Open Reel Ensembleの2ndアルバム『Vocal Code』から、錯視(目の錯覚)の効果を利用したMV「空中特急」が公開!!

9月2日(水)発売! Open Reel Ensembleの2ndアルバム『Vocal Code』から、錯視(目の錯覚)の効果を利用したMV「空中特急」が公開された。

旧式のオープンリール・デッキと現代のコンピュータをドッキングさせた圧倒的なパフォーマンスで世界中を熱狂させているOpen Reel Ensemble。”声”をテーマした今作では、七尾旅人、森翔太、Babi、Jan(GREAT3)、神田彩香、クリウィムバアニー等、豪華ゲスト陣が集め実験的ポップスに挑んだ意欲作。

今作のリード曲であり、中心メンバーの和田永が歌う楽曲「空中特急」のミュージックビデオは、錯視(目の錯覚)の効果を利用した映像となっている。映像はメンバーの吉田匡、吉田悠が監督、編集を担当。オープンリールを楽器として扱いメディア・アートの世界でも注目を集めるワンアンドオンリーな存在の彼らならではのユニークなミュージックビデオが公開された。


Open Reel Ensemble - 空中特急 short version (Official Video)

真ん中にある黒い点を目を離さずに見続けると
静止していた「空中特急」の世界が動き始めます。
※錯視の効果には個人差があります


■Open Reel Ensemble
Vocal Code
2015/09/02 release
PCD-25180
定価:¥2,500+税
https://p-vine.jp/music/pcd-25180

01. 帰って来た楽園 with 森翔太
02. 回・転・旅・行・記 with 七尾旅人
03. 空中特急
04. ふるぼっこ with クリウィムバアニー
05. Reel to Trip
06. 雲悠々水潺々
07. Tape Duck
08. アルコトルプルコ巻戻協奏曲 with 神田彩香
09. NAGRA
10. (Life is like a) Brown Box with Jan
11. Tapend Roll
12. Telemoon with Babi

この夏、聴き逃した5曲。 - ele-king

 訳あってギター・サウンドばかり聴くはめになり、ゴジラ・エル・ニーニョ(今年のアメリカではそう呼ばれている)とは無関係にぐったりとしている。ベースが懐かしい。トランペットが聴きたい。しかし、僕の前に立ちはだかるのはギター・バンドの山である。ぐあー。それでも次から次へと聴いていくうちに耳に残るものがあるから音楽というのはオソロしい。それもかなり真っ当なポップ・ソングばかりである。どうなってしまったんだろうか、僕の耳は。こうやって集団的自衛権にも慣れて……いや。


1 Jaill / Getaway

よく知らない人たち。アルバムのほかの曲はどれもイマイチでしたが、これは1日1回聴いてしまいます。

2 Destroyer / Dream Lover

長いキャリアの人で、いままでは妙にしみったれていたのに、なぜか急にゴージャス。

3 Drinks / Hermits On Holiday

意外な顔合わせというやつです。ケイト・ル・ボンとホワイト・フェンス(ジー・オー・シーズ)が新バンドを結成。

4 Travis Bretzer / Lonely Heart

カナダからマック・デマルコを甘ったるくしただけ?

5 The Last Hurrah!! / The Weight Of The Moon

オーソドックスなものに耳が慣れきってしまったみたいで、これはノルウェイから。

おまけ。

■Beach House / Sparks

すっかり変わり果てたビーチ・ハウス!

■Astronauts, Etc, / No Justice

おまけのおまけ。ポスト・ビーチ・ハウスだとか!

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