「CE」と一致するもの

vol.74:アメリカの法律が変わった日 - ele-king

Pride week 2015 NYC-celebrate Brooklyn -Paris is burning
プライド・ウィーク2015ーセレブレイト・ブルックリンーパリは燃えている

 毎年この時期になると、訪れるプロスペクト・パーク。NYは夏になるとたくさんの野外コンサートが行われるが、ブルックリンを代表するプロスペクト・パークは、音も良いし、行くまでの道のりが全面緑(公園)で、それだけでも気分が高揚する。バンドのラインナップが豪華で、過去には、ベル・アンド・セバスチャン、ワイルド・フラッグ、ミッション・オブ・バーマ、テッド・レオ、チボ・マットセイント・ヴィンセントなどのバンドを見た。

 バンドを見たければ一番前まで行けるし、ピクニック気分でレジャーシートをひいて寛げるし、家族やカップル、グループで楽しめる場なのである。

photos: Via celebrate Brooklyn Facebook

 今年初めてのプロスペクト・パークのイベント(著者にとって)は、映画『Paris is burning (パリは燃えている)』。70~80年代のニューヨークにおけるゲイ・ピープルのダンス・カルチャーを描いたドキュメンタリーで、ドラッグ・クイーンたちが様々なダンス・スタイルを生み出し、黄金時代を築いていた当時のニューヨークのクラブ・シーンが描かれている。公開されたのは1990年で、今年2015年は25周年にあたる。

 偶然にも、この日6/27は、全米で同性婚が合法化した歴史的な日で、監督や関係者は、「今日、アメリカの何処でも結婚できるようになった。我々は、大きな一歩を踏み出した。これからも性、人種差別など、様々な社会問題をなくしていけるように、そして今日25周年を迎えたこの映画を、素晴らしい公園で上映する機会に恵まれた事に感謝する」と挨拶すると、会場からは割れんばかりの拍手。たくさんの人びと、老若男女が笑顔でひとつになった瞬間だった。

 この週は、プライド・ウィークで、ただでさえ人びとは、1年でもっとも華やかな週を過ごしているのに、同性婚の合法化で、お祭りムードにはさらに磨きがかかった。

 上映前は、映画のシーンと同じように、映画のキャスト・メンバーたちが美しい衣装を着て、ダイナミックなダンスを披露した。圧倒的なファンもたくさんいて、名前を叫んだり、歓声が絶えない。最後にはステージからフロアに降りて、一般客も交えてダンス・パーティ状態になった。こうして見ると、ドラッグ・クイーン文化は25年前と変わっていない。みんなの目は輝いていて、個性的な衣装ダンスで、自分を最大に表現している。

 映画上映がはじまると、知ってるキャスト・メンバーたちが映るたびに歓声が上がり、ダンスが披露されるたびにまた歓声。なかにはセリフを覚えていて、一緒にセリフを叫ぶ人までいた。映画だが、ライヴを見ているような生々しいショーで、人びとがシーン毎に反応する。25年経った今も同感覚で鑑賞できるのは、ゲイ・カルチャーにやっと時代が追いついた証かもしれない。アメリカの重要な法律が変わった日に、歴史的なイベントに参加できたことを誇りに思う。

photos: Via celebrate Brooklyn Facebook

interview with Low Leaf - ele-king


LOW LEAF
AKASHAALAY

Pヴァイン

JazzElectronic

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 2000年代よりロサンゼルス周辺の音楽シーンはおもしろく刺激的なサウンドを作り出してきたが、とくに近年はフライング・ロータスをはじめとした〈ブレインフィーダー〉勢の活躍がクローズアップされることが多い。フライ・ローも参加したケンドリック・ラマーの『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』、同作やフライ・ローの『ユー・アー・デッド』でも演奏したカマシ・ワシントンの『エピック』、サンダーキャットの最新EP「ザ・ビヨンド / ホエア・ザ・ジャイアンツ・ローム』など、今年の話題作もLAが中心だ。
 そんなLAから、またひとり注目すべきアーティストが登場した。フィリピンの血筋のロウ・リーフは、ハープ、ギター、ピアノなどを演奏し、またビートメイカー、シンガー・ソングライターとマルチな活動を行う若い女性アーティストだ。彼女の名前が知られるきっかけとなったひとつに、フライング・ロータスの2010年作『コスモグランマ』でのキーボード演奏がある。また、2014年はマーク・ド・クライヴ=ロウの『チャーチ』でハープを演奏し、キング・ブリットとの共作「ア・ライト・ウィズイン(A Light Within)」も出している。自身でも自主のEPやアルバムをいろいろ発表しており、2011年の『クリサリス(Chrysalis)』はLAのビート・シーンにも通じる要素を持つ作品で、たとえば〈ブレインフィーダー〉のティーブズなどに共鳴するところも感じさせていた。また、〈ロー・エンド・セオリー〉でもライヴをし、ラスGなどとロンドンの〈ボイラー・ルーム〉に出演するなど、LAのビート・シーンとはいろいろ繋がりも見られる。

 今回、日本デビュー作となるアルバム『アカシャーレイ』のリリースを機に、ロウ・リーフへのメール・インタヴューを行った。そこでLAシーンの話などもいろいろ訊こうと思ったのだが、どうやら彼女自身は「ある特定のシーン」にカテゴライズされることを望んでいないようだ。マーク・ド・クライヴ=ロウらとの共演にしても、LAという土地が作用したのではなく、彼女いわく「同じ原子が自然に惹かれ合った」とのこと。その出で立ちからしてそうなのだが、どうもスピリチュアルなライフ・スタイルを持つ人のようだ。また他者との比較で、LAで活動する中国人女性アーティストで中国版ハープにあたる古典楽器の古筝演奏家ベイ・ベイや、女流ハープ奏者の先人でフライング・ロータスの大叔母にあたるアリス・コルトレーンや、ドロシー・アシュビーなどの話題を振ろうと思ったのだが、そうしたことも避けられてしまった。彼女のアーティストとしてのスタンスとして、他者との比較や関係性で音楽を評価されるのではなく、あくまでオリジナルな存在としてありたい、そんな自身にこだわる姿が言葉の端々から伝わってくる。

■Low Leaf / ロウ・リーフ
LA を拠点とし、ハープ奏者、ギタリスト、シンガー、ビートメイカーとして活動する女性マルチ・アーティスト。フライング・ロータスの『コスモグランマ』にはキーボードで、マーク・ド・クライヴ=ロウの『チャーチ』にはハープで参加、最近ではラスG など、一時期を“LAビート・シーン”とのつながりを深める。2012年のセルフ・リリース・シングル「GiGA GAiA ‎」以降、いくつかの作品リリースによってゆっくりと注目を集めている。先般、2014年に発表されたものの、アナログ・メディアと配信でしかリリースのなかった作品『アカシャーレイ』のCD盤が日本盤としてリリースされた。

思いつくかぎりのどんな血統なんかよりも、木や植物や自然が私の同族のように最近は感じる。

ロサンゼルスのフィリピン系アメリカ人とのことですが、どのような環境で育ち、音楽を作るようになったのでしょうか?

ロウ・リーフ(Low Leaf、以下LL):ロサンゼルから30分ほど離れたヴァレイというところで育ったの。クラシック・ピアノを弾いていて、曲はギターで書いてテープレコーダーで録音していて、それからすぐにパソコンに移行したけど、それは私が16歳のとき。18歳のときには独学でビートを作っていたわ。

アメリカで活躍する東南アジア系の女性アーティストでは、マレーシア出身のシンガー・ソングライターのユナなどがいます。また、LAなどカリフォルニアにはフィリピンはじめ東南アジアやアジア系の人も多く、とくにフィリピン系ではターンテーブリストのDJ Qバートが有名です。あなたもそうしたコミュニティから出てきたアーティストと言えるのではないかと思いますが、自身ではルーツであるフィリピンという国について、どのような意識を持っていますか?

LL:まず私自身は神の創造物であり、この現世では一時的な身体の中に収められたものだけど、そもそも人間も動物も神聖な存在なのよ。自分の直接の先祖たちには申し訳ないけど、思いつくかぎりのどんな血統なんかよりも、木や植物や自然が私の同族のように最近は感じる。だって私はたしかに過去の出来事から生まれたわけだけれど、それに縛られているわけじゃないでしょ。私は曲を毎日書いていて、自分の本当のルーツは16世紀にスペインのフェリペ2世が、フィリピン諸島をそう名づけるよりずっと前の宇宙に拡張していくわけ。そして、ロサンゼルスでは人間や思想に多様性があるから、とても興味深い場所だと思う。自分はここに身を落ち着つけていて、周囲の人との繋がりも感じるんだけど、同時にどこか外国にいるような気分にもなる。

ハープ、ギター、ピアノなどを演奏し、またビートメイカー、シンガー・ソングライターとマルチな活動を行っていますね。ピアノは幼少時代のクラシックのレッスンで身につけたそうですが、それ以外はほぼ独学で身につけたのですか?

LL:クラシック・ピアノを習っていて、時間がたつとバッハやベートーベン、ショパンを弾くようになったの。ギター、ハープ、それとビート・メイキングの方法は、曲を作っていくなかで独学で身についたものよ。

その頃に影響を受けた音楽、好きだったアーティストなどは?

LL:う~ん、そのときにとくに聴いていた曲を限定するのは難しいわ。いままで私が聴いてきたものすべてが、自分の耳をかたちづくって拡張もしてくれたのよ。だから、特定の誰から影響を受けたというわけではないわ。


深く聴けば聴くほど、ひとりのアーティストと他のアーティストたちとのちがいは、けっしてシンプルなものじゃないってわかるでしょう?

ロサンゼルスの外部の人間が、よく「LAビート・シーン」とラベル付けしてしまう偏見や憶測についてどのように感じますか?

LL:それって外国とのインタヴューでよく訊かれるトピックなのよ。外からの視点だと、革新的でクリエイティヴな部分に目がいきがちで、そうしたことがたくさんあるように映るものなの。それでエレクトリック・ミュージックの音楽家をひとつにまとめてしまうことは仕方ないかなって思う。これはロサンゼルスに限らず、世界のどこでも同じだと思う。
そして、どんなジャンルでもいいんだけど、深く聴けば聴くほど、ひとりのアーティストと他のアーティストたちとのちがいは、けっしてシンプルなものじゃないってわかるでしょう? ジャズの世界だと、熟練した耳がなければプレイヤーのちがいが聴き分けられないようにね。同じような音を持ったアーティストが山ほどいることもたしかだけど、どんなタイプの音楽にも深く聴けるものって絶対にあるよね。たとえそれが、ある人たちからは嫌われているタイプのものだとしてもね(笑)。

あなたの作品を振り返ると、2012年の「GiGA GiGA」はエレクトリックなビート感が強く、同年の「アルケマイジング・ドーン(Alchemizing Dawn)」はフォークなどの要素が強いオーガニックな作品集で、2013年の「アンアースリー(UNEARTHly)」はスペイシーなエレクトロニカ・サウンド、2015年の新作『Diwata Mantraz vol. I』はメディテーション・ミュージックという具合に、作品ごとにさまざまなスタイルを見せていますね。どれもがあなたの世界だと思いますが、どうしてこんな多彩な音楽が生まれてくるのでしょう?

LL:いちばん新しいリリースが、いつもそのときどきの「私」にもっとも近い音なんじゃないかな。いまままでリリースしたものは、当時の私のスピリチュアルな成長の記録にすぎない。だからその意味では、それらは永遠に私の音だとも言えるし、もうそうじゃないとも言える。地球上で生きているかぎり、新たなヴァイブレーションが巻き起こり、そこで私は実験を繰り返して音楽を作っていくと思う。


地球上で生きているかぎり、新たなヴァイブレーションが巻き起こり、そこで私は実験を繰り返して音楽を作っていくと思う。

2014年に制作された『アカシャーレイ』は、“Umaga”に代表されるように、あなたの持つ民族的、土俗的な要素がもっとも色濃く表れたアルバムではないかと思います。また、“Bahay Kubo”や“2b1wd Eternal”などフィリピンのタガログ語で歌う作品もあり、アルバム・タイトルはサンスクリット語でエーテルを意味する「アカーシャ」と、タガログ語で捧げものを意味する「アレイ」から来ています。フィリピンに捧げた作品集とのことですが、それによって土着的なモチーフの作品が生まれてきたのでしょうか?

LL:『アカシャーレイ』はフィリピン人へのヴァイブレーションに満ちた貢物にしたかったの。2012年にフィリピンの森で超自然的な体験をしたんだけど、そのときから自分自身のフィリピン人としてのルーツが何なのかを明らかにしたいと渇望するようになって、そこからインスピレーションを得た。市街地から離れて探検をはじめてしまえば、森はとても神秘的な場所だったわ。だからアルバムはいまもまだ生きている、そしてもうこの世にはいない両方の先祖に捧げているの。

“Rise Up”や“2b1wd Eternal”は民族音楽やミニマル、そしてサイケやクラウト・ロックなどの要素がミックスされたユニークな作品です。カリフォルニアはそもそもサイケ発祥の地で、あなたにもそうした要素が自然に備わっているのでしょうか?

LL:それはちがう。サイケデリックな様式だとかドラッグなんかじゃ、私の音楽が生まれてくる場所のほんの表面にしか触れることができない。そこは天国のようなとても神聖な領域で、そこから私の音楽はインスパイアされて湧き出てくるのよ。そして、私もまだ完璧にそこへ辿り着いたわけでもない。

『アカシャーレイ』はフィリピン人へのヴァイブレーションに満ちた貢物にしたかったの。

 サイケについての質問は、サンフランシスコ出身のピーキング・ライツにも共通するものを感じたからだったのだが、ロウ・リーフのスピリチュアリズムは一般的なサイケ感覚とはまったく異なるものだということがわかるだろう。『アカシャーレイ』全体を見ると、民族的モチーフをエレクトロニック・サウンドに取り入れることに成功しており、近年の作品ではクラップ・クラップの『タイー・ベッバ』、モー・カラーズの『モー・カラーズ』、イベイーの『イベイー』などと同列で語ることができるものだが、もちろんロウ・リーフの中にはそんな観点など存在しないだろう。そして、“セット・ミー・フリー”や“アズ・ワン”はシンガーとしての魅力が詰まった曲で、とくに“アズ・ワン”にはポップなフィーリングが感じられる。“Kami Ang Mga Tao”の歌声はビヨークを感じさせるものだ。同世代の女性アーティストでは、ハイエイタス・カイヨーテのナイ・パーム、ソニームーンのアンナ・ワイズなど、ポップ性と実験性、それと牧歌性や幻想性を同居させる人がいるが、ロウ・リーフもそうしたユニークな個性を持つシンガーだ。“アセンション(Ascension)”にはサン・ラーを思わせるコズミックで混沌とした世界があり、最後は牧歌的な“ライフ・イズ・ピース”と、『アカシャーレイ』はロウ・リーフがいままで発表してきたアルバムの中でも、極めて幅広い表情を見せてくれる作品集となっている。また、自然や宇宙などをより意識した作品集で、その点ではシアトルのジーサティスファクションなどに近い雰囲気を感じる。

 いずれにしても、彼女はそうした比較を好まないので直接的な質問はしなかったが、そのかわりに最近よく聴くもの、インスパイアされるものとして、自然界の音、クリスタル・シンギング・ボウル(メディテーション用のお椀のような楽器)、ワールド・ミュージックなどを挙げていた。そして、次回作についてもすでに制作を進めているようで、〈フレッシュ・セレクツ〉から夏の終わりか秋の頭ぐらいリリースする予定とのこと。彼女いわくいままでで最高傑作になるとのことなので、そちらも期待したい。


Hot Chip
Why Make Sense?

Domino / ホステス

Electro-popIndie Rock

Tower HMV Amazon iTunes

 考えすぎてるよね、「意味が必要かい?」なんてタイトル。「僕たちよりいいものと取り換えなよ」とか「燃え尽きる」とか――結成からおよそ15年が経つバンドにそんな穏やかでない言葉を明るく歌われると、ファンとしてはちょっと……。だけど、悩む大人の男たちの姿はちょっとセクシーかもしれない。バンドのいじけたような態度は前作のたくましさの裏返しのようにも思われる。デビューのころに漂わせていた「負けている」意識がアルバムに通底しているとも感じるが、その感覚と、ボーナス・ディスクの“バーニング・アップ”で、放送禁止用語がデビュー作以来ひさびさに(しかもサラッと)歌われていることとは無関係じゃないだろう。一時はキッズを騒がせたポップ・スターも30代半ばにさしかかって、これ以上バンドをどうしていいかわからない、ちょっとムシャクシャしてたってことだろう。自信たっぷりに振る舞っているようにみえて、じつのところ頭の中(In Our Heads)は、悩み(Why Make Sense?)でいっぱいだったと。タイトルは自分たち自身の「意味」を求めて悩んだことを暗に示している。

 前作『イン・アワ・ヘッズ』のアグレッシヴさ(逞しさ)は影を潜め、今作『ワイ・メイク・センス?』のサウンドはバンド史上もっともソフト、スムース、スウィート。仕事で疲れている人間にもやさしい。セカンドのころを思わせるシンセ使いの“クライ・フォー・ユー”や、スティーヴィー・ワンダー節の効いた“スターテッド・ライト(Started Right)”、可愛らしいベース・ラインとモリッシーの曲へのオマージュっぽい歌詞が印象的な“イージー・トゥ・ゲット”。この3曲のファンキーさと無邪気さを聴いて、いっしょに歌っていると心が軽くなる。とはいえ、白眉は冷たくシリアスな“ニード・ユー・ナウ(Need You Now)”――この曲がアルバム最大の聴きどころ。冷たい世界の中で、小さく震える心。ホット・チップの名曲には、いつもそんな心の震えが描かれているように思う。高揚とも焦燥ともつかないアップテンポなビートと、その上を滑るように歌うアレクシスの不安げな声。ホット・チップの持ち味は、この穏やかでない心の「震え」を捉えていることだと僕は思う。

 バンドを後ろから支えてきたフィリックス、バンドの前に立って歌ってきたアレクシス。フィリックスがおおらかにバンドのことを見つめていて安心したので、アレクシスにはもっとパーソナルな音楽との関係について訊ねた。

■Hot Chip / ホット・チップ
ロンドンを拠点に活動する5人組エレクトロ・ポップ・バンド。2000年の結成以降、自主でリリースした「メキシコEP」等が注目され、2004年のデビュー・アルバム『カミング・オン・ストロング』の成功によって世界的な存在へとステージを上げる。これまでに5枚のアルバムをリリース。〈フジロック'10〉でのパフォーマンスなど、ライヴでの評価も高い。曲作りのメインとしてバンドを牽引するのは、アレクシスとシンセのジョー・ゴッダート。今回インタヴューに応じてくれたのは、ヴォーカルのアレクシス・テイラーと、ドラムマシンのフェリックス・マーティンだ。メンバーがそれぞれ活発にソロ活動も行っている。

フィリックス編!

「己であれ」(Be what you are)
──Hot Chip “Why Make Sense?”(2015)

ひさびさの新譜でしたね。時間がかかった理由は何でしょう?

フィリックス:そうだね、僕らはいままでだいたい2年ごとのペースでアルバムを出しつづけてきたから、今回は普段より長い時間がかかったと言えると思う。理由はたぶん、『イン・アワ・ヘッズ』の世界ツアーを2年やったから、ツアーが終わった頃には疲れきっていて、次のアルバムのための曲もできていなかったからかな。アルバムを作るのには大抵1年くらいかかるからね。それと、僕らはそれぞれの別プロジェクトに集中する時間がほしかったっていうのもあるよ。僕のバンド、ニュー・ビルドや、ジョーのツー・ベアーズとかもあって、忙しかったのさ。

前作から3年経ちました。おっしゃるように各メンバーのソロが活発でしたし、メンバーも多くなったりなど、モチヴェーションというところでホット・チップとしての録音や活動は以前と変わりましたか?

フィリックス:メンバー? ああ、ロブは10年くらい前からときどき関わっていたけど、ドラムのサラ・ジョーンズは新しく加わったメンバーと言えるかな。そうだね、ある程度変化していると言えるんじゃないかな……たとえばアル・ドイルの作詞やソングライティング面での影響力が大きくなったし、バンドのサウンドにもバンドの変化が表れていると思う。でもそれはホット・チップのこれまでのアルバムにも言えることだよ。僕らはいつもバンドの外で他のプロジェクトをやって、そこからのインスピレーションをまたバンドに持ち帰ってくるんだ。

デ・ラ・ソウルを迎えることになった経緯、録音の様子を教えてください。また、なぜ他の曲ではなく“ラヴ・イズ・ザ・フューチャー”を歌ってもらったのでしょう?

フィリックス:たしかジョーが最初にそのアイデアを思いついたんだ。なにかこれまでのアルバムでやっていない新しいことをしてみたくてさ。それで僕らのレーベルに、彼(ポス)に連絡してもらうように頼んでみたら、彼からいいよって返事がきた。あの曲にした理由は、んー……あの曲がいちばんわかりやすくヒップホップっぽいビートだったし、テンポもちょうどよかったからかな。全体の雰囲気がぴったりだったんだ。他の曲でもよかったんだけど、ポストゥノゥスとのコラボレーションにはあれがしっくりきた。

スクリッティ・ポリッティもアレクシスさんたちと同様、優れたソングライターですね。どんなところに共感しますか? またどの作品が好きですか?

フィリックス:スクリッティ・ポリッティが好きなのはおもにアレクシスだから、僕にはちょっと答えにくい質問だけど……彼はかなりアヴァンギャルドなバックグラウンドからきていて、ちょっと変わった人なんだけど、それでいてメインストリーム・ポップの位置にいるから、僕らは彼に一種のつながりを感じるんだ。かなり非凡で、エキセントリックなイギリス人アーティストだよ……いや、正確に言うとウェールズ人か。

どんなかたちのアートであれ、いいアートっていうのにはユーモアと真面目さは混ざり合って共存しているものだと思うけど、僕らの音楽もそれと同じことだよ。

毎作、洒落た皮肉が隠されていますが、今作最大の皮肉は?

フィリックス:もちろん僕らはいきなり大マジメになったりしたわけじゃないし、今回のアルバムにもたくさん茶目っ気やふざけた要素が入っていると思う、いつも通りにね。でも、皮肉っていうのはどうだろう……。正直、僕らがどういうふうに皮肉と関わってきたかよく分からないな。皮肉っていうと、何かを笑ったり、笑いものにするために何かを引っ張り出してきたり、あるいは自分のやっていることに対して真剣じゃなかったりっていうことを想像する人が多いよね。僕らは遊び心を持っているし、自分たち自身についてそんなにしかつめらしく構えているわけじゃないけど、特別に皮肉っぽいわけでもないと思う。すべてジョークのつもりでやってるわけでもないし。どんなかたちのアートであれ、いいアートっていうのにはユーモアと真面目さは混ざり合って共存しているものだと思うけど、僕らの音楽もそれと同じことだよ。

バンド中、いちばんファンクに影響を受けているのは誰ですか?

フィリックス:たぶんいちばんはアレクシスかな、昔からプリンスやスティーヴィ・ワンダーがすごく好きで、彼らがアレクシスにとっての主なインスピレーション源になっていると思うから。

あなたがたは、無理に若づくりすることもなく、また枯れることもなく、自然に音楽をつくっているように思います。人気バンドとしてのプレッシャーもあるかとは思いますが、どうしてそのようにいられるのでしょう?

フィリックス:人気の点では、僕らはとてもラッキーなことに、一気にブレイクしたりせず、かなりゆっくり堅実に成長してきたから、それをプレッシャーに感じたことはないよ。僕らの音楽を聴いてくれる人たちがいるっていうことにとても感謝しているんだ、それって当たり前のものではけっしてないからさ。だから、それに圧倒されたり、それが音楽を作るうえで障害になったことはないし、むしろ作ったものを聴いてくれる人たちがいるっていうことはエキサイティングだよ。それに僕らはただ自分自身に正直でいて、なにか本来の自分たちとはちがうイメージを作ったりしたことはないから、そのおかげで若さをキープしようと苦労したりすることもなくすんでいるよ。でも僕らもまだ30代前半から半ばくらいで、まだ年金暮らししているわけでもないし、あと数年は時代遅れにならずにいられるんじゃないかな。

僕らはただ自分自身に正直でいて、なにか本来の自分たちとはちがうイメージを作ったりしたことはないから、そのおかげで若さをキープしようと苦労したりすることもなくすんでいるよ。

「あと数年」?

フィリックス:ははは、いや、ずっとおもしろいことをやりつづけられるアーティストやミュージシャンもたくさんいるし、要はいい音楽を作れるかどうかってことさ。僕の個人的な気持ちとしては、前回の『イン・アワ・ヘッズ』と今回のアルバムは僕らが作った中で最高の作品だと思うから、もしも僕らがこのままおもしろい音楽を作りつづけられるならずっと続けていくと思うし、そうしたら人々にはそれに付きあってもらうことになるね(笑)。

ジミー・ダグラスとの仕事の様子やエピソードを教えてください。

フィリックス:ジミーとの仕事は直接対面でのやりとりはまったくなかったんだ。僕らが彼にトラックを送って、彼がひとりでミックスをしたから、会うことはできなかったよ。でもその成果には僕らみんなとても満足している。

2枚組になった理由は?

フィリックス:正直そのへんについて僕はよく知らないんだ。でも、アートワークについては前回もアルバムのジャケットになった写真を手がけてくれたニック・レルフとのコラボレーションだよ。今回は、誰もが自分だけの色やデザインを持つことがコンセプトになっているんだ。アルバムを買う人みんなが所有する楽しみを感じられるようにしたくてさ。

ホット・チップからダンス・ビートがなくなることはありますか?

フィリックス:うーん……(しばらく考える)、アレクシスはこれまでに自分のソロ名義でいっさいダンスミュージックと関わりのない音楽を何度かリリースしていると思うけど、ホット・チップはこれからもずっとダンス・ミュージックとの何かしらの関わりは持ちつづけると思うよ。僕らのやっていることに欠かせない要素だからね。次のアルバムがいきなり『ホット・チップ アンプラグド』になって、僕らがウクレレを爪弾いてる、なんていうのは想像できないな。ダンスっていうテーマは維持しつづけると思う。

タイトルは誰の提案ですか?

フィリックス:タイトルはもともと曲の歌詞の中で生まれてきたんだ、だから提案というか思いついたのはアレクシスさ。

また、タイトルの問いかけに対するあなたの答えは?

フィリックス:はははは(笑)。あれは、答えがない質問なんじゃないかな。あれが指しているのは、「make senseする(意味を成す、つじつまが合う)必要なんてあるのか?」、「どうして僕らは自分たちのやっていることが道理にかなっていないといけない、と感じてしまうのか?」、「ただ楽しもう、馬鹿なことをしようよ」っていうことだからさ。

いまのロンドンのクラブはどんな様子ですか?

フィリックス:いまのロンドンのクラブ・シーンは、サウンドも多様だし、すごく刺激的でおもしろいDJたちもたくさんいる。行くべきところさえわかっていれば、まだまだイノベーションは起こっているしコミュニティも健在なんだ。ただ、〈プラスティック・ピープル〉が閉店してしまうのは残念だね。僕らにとっても、他のいろいろなアーティストにとっても重要な場所だったから残念だけど、きっとまた新しくおもしろいものが生まれてくると思う。最近たくさんの新しい規制ができて、クラブの運営が難しくなっているんだ。売春やドラッグの取引がクラブ内であったらその責任も負わなきゃならないし、プロモーターやクラブのオーナーにとっては厳しいビジネスだよ。

スリーフォード・モッズはご存知ですか? 差し支えがなければ教えてください。彼らの音楽をどう思いますか?

フィリックス:ああうん、知っているよ。彼らはポストパンク/ヒップホップみたいな感じのバンドで、あまり他にはないサウンドを持っているよね。要はかなりクレイジーなサウンドだけど、彼らは他の人がどう思うかは気にしないみたいだ(笑)。けっこうパンクで、現代のイギリスでの生活がいかに腐ってるかみたいなことを、放送禁止用語満載で歌っててさ。彼らはクールだよ、とても頭が良い人たちなんだと思うな。

今回僕らはいままでにないほど時間をかけて、納得のいくサウンドを追求したし、僕にとってはこのアルバムは僕らがいままでに作ったなかで最高のアルバムだと思っているから、満足しているといえるね。

フェリックスはテクノやハウスがお好きだと思いますが、チープなサウンドだった初期から比べ、ホット・チップはどんどんバンド・サウンドが強くなっています。今回のアルバムについて、フェリックスとしてはサウンド面で満足していますか?
じつはもっと別のアイディアがあったりしませんか?

フィリックス:うーん、そのとおり僕はテクノやハウスが好きだけど、もともとそういう音楽がバンド自体にとってすごく大きな影響を与えているわけではないんだ。ライヴのときにはよりダンスっぽい面が出てくるかもしれないけど。ただジョーやアレクシスにとっても、昔のハウスはこれまでずっとインスピレーションになっていたと思うけど、今回彼らはテクノやハウスよりも、自分たちのルーツであるヒップホップやR&Bに戻りたかったんだ。サウンド面についていえば、今回僕らはいままでにないほど時間をかけて、納得のいくサウンドを追求したし、僕にとってはこのアルバムは僕らがいままでに作ったなかで最高のアルバムだと思っているから、満足しているといえるね。

ニュー・ビルドはフェリックスが舵を切っているバンドかと思いますが、次作の構想はありますか?

フィリックス:いろいろとプランはあるよ。いちばん最近は僕らの曲“プア・イット・オン(Pour It On)”のビデオを作ったんだけど、とても気に入っている。だからちょうどそこでいったんピリオドを打って、しばらく休みをとるいいタイミングになったんだ。でも僕とアルはスタジオを共有していて、いつも次のニュー・ビルドのアルバムがどんな音になるかについて話をしているよ。ある程度、自分たちを新しく作り替えるようなものになると思う、これまでとはちがったサウンドや、いままでやったことのないことに挑戦したいんだ。次のアルバムができるまでに時間はかかるかもしれないけど、まちがいなく活動を続けてはいく予定だよ。僕らはまだ自分たちがどんなバンドなのかはっきり定まってはいないと思うから、まだ具体的にどうやるかはわからないけど、いったん白紙に戻して新しいことをやるつもりさ。

今後のフェリックス自身の野望を教えてください

フィリックス:野望か……答えるのが難しいな、僕は音楽においては自分が想像したよりもはるか先に到達してしまった感じがするから、そんなに野望っていうものはないような気がする。何かちがうことをしたいなとは思っているし、作曲をしてみたり、音楽以外のこともやってみたいと思っているよ、僕個人的に思っているだけだけどね。ホット・チップとしては、おもしろい音楽を作って世界中を旅しつづけられるといいな。それって素晴らしいことだし、それ以上に望めることなんてそんなにたくさんないよ。いまもツアーをしているし、日本でのショウはまだ何も具体的に決まっていないけど、決まるといいな。できるとしたら、今年の終わりか来年のはじめになると思う。

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アレクシス編!

他のなによりも、音楽は僕に幸福感と生きている実感を与えてくれる


Hot Chip
Why Make Sense?

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ホット・チップが自主制作の『メキシコ・EP』を2001年にリリースしてから14年が経ちました。初期のホット・チップをどう評価しますか?

アレクシス:ひんぱんに聴くわけじゃないけど、何曲かはそれなりにオリジナルでナイーヴかもしれないし、いいんじゃないかと思う。でも、何曲かはよくないね! ジョーはいまでも思い浮かぶようなとてもいい曲をいくつか書いたと思う。初期の曲で僕のお気に入りは“マロウ”と“ヒッティン・スキットルズ”だな。

バンドをはじめてからメンバー間の友情はどのように変化しましたか?

アレクシス:幸運なことに、僕たちはいまだにいい友だちだし、楽しい時間をいっしょに共有している。16才のときほどいっしょにいるわけじゃないけど、いまでも親しい仲だよ。

あなたはデビューから現在にいたるまで、キャリアを通してシンガー・ソングライターでありつづけてきました。ファンはみな、あなたの歌声を愛していると思います。そんなあなたが初期のアバウト・グループにおいて、なぜ歌や曲作りを放棄して即興演奏に向かったのでしょう?

アレクシス:僕は純粋な即興音楽を作りたかったんだ。さらに言えば、すでにある曲を即興で演奏することには惹かれなかった。そんなことをしてもいいものにはならないと思ったんだ。とはいえ、即興演奏に興味をもちながらも同時に曲を書いてもいたよ。
 なにより僕はアバウト・グループの4人でいっしょに演奏することで何が起こるのかを見たかったんだ。曲作りを放棄したというよりも、チャールズ・ヘイワードとパット・トーマスとジョン・コクソンとのコラボレートであることが大切だったんだ。

僕はコレクターだ。大好きなミュージシャンの音楽をもっと聴きたいというか、とくにそのミュージシャンのキャリアにおいて僕が最高だと思う時期の音楽を探しているんだ。

あなたは服や骨董も好きですが、ブートレッグのコレクターでもあります。とくにジョージ・ハリスンの『オール・シングス・マスト・パス』のデモ音源にとても感銘を受けていましたね。未完成のデモ録音の質感に対して憧憬のようなものを持っているのでしょうか?

アレクシス:そう、僕はコレクターだ。未発表のものをいつも欲しているわけではないけど、というより、大好きなミュージシャンの音楽をもっと聴きたいというか、とくにそのミュージシャンのキャリアにおいて僕が最高だと思う時期の音楽を探しているんだ。
 ブートレッグを集め出したのはとても若いころで、ちょうどプリンスのとてもとても有名な『ブラック・アルバム』がブートで流出されたころ(1987~88年)。カムデン・マーケットで『ブラック・アルバム』のブートを探し歩いているうちに、『クリスタル・ボール』や『カミール(Camille)』や『クルーシャル(Crucial)』とか……他の非公式/アウトテイクのコレクションを見つけたんだ。なかでもお気に入りの曲は“オールド・フレンズ・フォー・セール(Old Friends 4 Sale)”と“ウィットネス・フォー・ザ・プロセキューション(Witness 4 The Prosecution)”だね。プリンスのブート同様に他のミュージシャンのアウトテイクを集め出したのは、実際それから数年後のことなんだ。
 プリンス史上でもいわくつきの“ウォーリー(Wally)”というアウトテイクがあって、彼がレコーディングしたあとにそれを全部消してしまって、後日、イチから再レコーディングしたとされている。僕はそれがとっても聴きたいんだけど、たぶん永遠に無理なんだろうね。
 ちなみに、ホット・チップにも未発表曲がたくさんある。いい曲もいくつかあるよ!

あなたのソロ作やアバウト・グループでは、音楽が未完成のままにされているように思えます。ホット・チップでの完成度とは非常に対照的です。音楽を完璧に仕上げることから解放されたいという気持ちがあるのでしょうか?

アレクシス:ちょうど『ラブド・アウト』を作りはじめたときに、日本のバンド=マヘル・シャラル・ハシュ・バズのライヴを観たんだ。彼らの短くて未完成な響きの曲にいくらか影響されたよ。そのうち何曲かは8秒くらいしかない曲もあった! 他にも、ポールの『マッカートニーⅠ』や『マッカートニーⅡ』。とくに前者は未完成な音楽に光を当ててるよね。あと、『ライク・フライズ・オン・シャーベット(Like Flies On Sherbert)』をはじめアレックス・チルトンのレコードにも触発された。
 それで、自分が作っている音楽は、「調理しすぎ」ないで素材を活かしたほうがいいんじゃないかという気がしはじめたんだ。何曲かはどう完成させればいいのかわからなかったんだと思うけど、それ以外の曲に関しては、プロダクションをつけ足したり再録音したりリメイクしたりして曲の持つよさが削れてしまうのが恐くて、わざと素材のままにしておくことにしたんだと思う。やり直しを繰り返して魅力が損なわれないようにしたかったし、録音の最中の即興の要素に興味があったから。
 完璧に仕上げることがベストのときもある。だけど、仕上げることで、楽しんで作っていたはずの音楽が退屈なものに感じられてしまうときもあるんだ。

愛は、それについてどう考えたり感じるかによっていつも変質しているものだよ。誰もがいつだってその秘密を明らかにしたり知ろうと試みている……。

ホット・チップにおける「LOVE」という言葉の意味は変化していると思います。とくに『ワン・ライフ・スタンド』と『イン・アワ・ヘッズ』の間で、愛を乞う立場から、相手へ助言や愛を与える立場へと変わりました。そして、『イン・アワ・ヘッズ』の音と歌詞はとても自信に満ち溢れていました。なにがあなたたちを強くしたのでしょうか?

アレクシス:愛は、それについてどう考えたり感じるかによっていつも変質しているものだよ。誰もがいつだってその秘密を明らかにしたり知ろうと試みている……。
 なにが僕たちが強くさせたかという問いにはどう答えればいいかわからないな。もし僕たちが強いのだとしたら、ビーチ・ボーイズとほうれん草を組み合わせたからかな?

今作『ワイ・メイク・センス?』ではR&Bやソウルの影響が色濃く感じられます。これは意図的しての結果でしょうか?

アレクシス:そうでもないんだ。アルバムとは、つまりなにを残してなにを外すかの結果だ。僕たちはいつだってR&Bを愛してきたし、3曲においていつもより影響が顕著なだけだよ。でも『カミング・オン・ストロング』や『ジ・ウォーニング』での影響と同じくらいだとも思う。ジョーはコマーシャルなディープ・ハウスのリヴァイヴァルにちょっと嫌気がさしてるみたいだけど、それがこれまでとくらべて違いを生んでいるのかもしれない。

今作のアートワークは非常にシンプルでパワフルですね。線のズレがまったく別の絵柄を生んでいます。ホット・チップが歩んできた道のり、あるいはその音楽を表しているように思えます。作者の現代アーティスト=ニック・レルフは、これまでもホット・チップやあなたのソロ作品やTシャツをデザインしていますね。ニックの作品のどんなところが好きなのでしょうか?

アレクシス:ニックは素晴らしいアーティストだ。彼の作品が大好きだよ。彼はとても想像力が豊かで、聡明で、なすことが論理的なんだ。だけど、彼の作品がなぜそうなっているのかというディテールをすべて解き明かすのは簡単じゃない。彼は、ポピュラーなカルチャーとあまり知られていないカルチャーのなかでも僕たちの大好きな要素を参照している。ホット・チップととても相性が良いし、僕は彼と仕事をする前からファンだったと思うし、幸運なことだよね。変わった見方をすれば、僕にとってニックとオリヴァー(・ペイン)はなんだか音楽のデュオのようにも見えるんだ。

※筆者註:ニック・レルフとオリヴァー・ペインは2人組で活動し現代アート界で名を成したが、現在は別々で作品を発表している。

〈Angela Federico〉の“Everything She Wants” Tシャツ。〈Spruce〉60年代オリジナルボディの『ピーナッツ』(スヌーピー)のスウェット。〈キツネ〉の10年くらい前のジーンズ。〈リーヴァイス〉のヴィンテージのポケット付パーカー。〈Vuokko〉の……

スリーフォード・モッズのことは知っていますか? またどう評価しますか?

アレクシス:彼らのことは話に聞いているし、記事を読んだこともあるけど、まだ音楽を聴いたことがないんだ。

新しい音楽でお気に入りのものはなんでしょう?

アレクシス:“マキシマム・ビジー・マッスル”と“クラップトラップ”という曲を作ったジョー(Joe)(https://www.ele-king.net/review/sound_patrol/001231)。

最近のお気に入りの洋服を教えてください。

アレクシス:〈アンジェラ・フェデリコAngela Federico〉の“Everything She Wants” Tシャツ。
〈Spruce〉60年代オリジナルボディの『ピーナッツ』(スヌーピー)のスウェット。
〈キツネ〉の10年くらい前のジーンズ。
〈リーヴァイス〉のヴィンテージのポケット付パーカー。
〈Vuokko〉のジャンプスーツ。
〈Supreme〉のジャンプスーツ。
〈TSPTR〉のスヌーピーのバックパック。
ジョージ・マイケル『Listen Without Prejudice』のスウェット。
〈Primark〉のスウェットとショーツ。

あなた自身に賞を与えるとしたら、どんな賞ですか?

アレクシス:もっともリハーサルをしないソロ・パフォーマーかな?

現在の野望を教えてください。

アレクシス:夢で新曲をつくること。

(筆者註:おそらくポール・マッカートニーが“イエスタデイ”を夢で書いたという話を基にした発言でしょう。)

Why Make Music?

アレクシス:Music makes me feel happy and alive more than anything else.
(他のなによりも、音楽は僕に幸福感と生きている実感を与えてくれるから。)

Helm - ele-king

 UKエクスペリメンタル界の貴公子、ルーク・ヤンガーによる何気に通算6枚めのフル・アルバムは、ふたたび古巣の〈パン〉から。キナ臭い政権下に迫りくるオリンピックの不協和音にバッチリ符号してしまうアルバム・タイトルの偶然も重なり、現在の日本全体を覆う不穏なサウンドトラックとしても聴いてしまえるのは恐ろしい。

 『オリンピック・メス』は、ヘルムのトレード・マークである多種多様なフィールド・レコーディングとアコースティック・サウンドをソースとするサンプリング・ループ、モジュラー・シンセによって丁寧に構築された作品で、その奇妙なサウンドの質感が渾然一体となって浮かび上がる不穏な世界を、これまでになく音楽的ダイナミズムに富んだかたちで仕上げられている。〈エッセティック・ハウス(Ascetic House)〉からカセット音源としてリリースされた前作は恥ずかしながら未聴なのでたしかなことは言えぬが、これまでの〈PAN〉や〈KYE〉からのアルバムを鑑みれば、その12インチで聴ける具象性と抽象性の絶妙なバランス、そして見事なまでにギリギリ非音楽にならない──それゆえに広がる世界には、4次元空間的感覚とでも呼ぶべきものがあった。まるで人間が存在しない、個としての意思が定点から主観で捉える世界ではない、意思が境界を越えて拡散してゆくような……。そこには、ヘルムのレコードのデザインをいくつか手掛けてもいるグラハム・ランキン(元シャドウ・リング)の音楽にどこか通じる感覚があったわけだが、本作には完全にルーク・ヤンガーの意思や感情、それを通してこの世界を捉える聴者の個と呼ぶべき感覚が存在する。まぁ自分で何を言ってるんだかわけがわからないけども、要はこのアルバムはヘルム史上もっともポップでエモーショナルであるわけだ。

 某メディアでは〈コンパクト〉のポップ・アンビエント・シリーズやルー・リードの『メタル・マシン・ミュージック』すら引き合いに出されているがわからなくもない。ルークいわく、近年のアイス・エイジ(Ice Age)とのツアーや彼を取り囲む人々の交流に感化され、ループ・ベースであった自身の音楽によりリズムを意識したとのこと。劇的な変化、という表現は的確でないにしても、音だけ聴かされたらヘルムって思わないかも。

 蛇足だが、ヒートシック(Heatsick)ことスティーヴン・ワーウィックとルークがかつて組んでいた恐ろしいアヴァン・ハーシュノイズ・ユニット、バーズ・オブ・ディレイ(Birds of Delay)はどうやら未完らしく、今後どういったかたちになるかわからないがケリをつけたいとのこと。こちらも楽しみだ。


Matmos - ele-king

 木津毅と言えばマトモス、マトモスと言えば木津毅。ユーモアの込められたミュジーク・コンクレートの発想で1枚のIDMポップを作り上げたのは、ハーバートよりもマトモスが先だよ。先にやればいいってものじゃないけれど、実際、マトモスの片割れはハーバートのレーベルから作品出しているし、その音の採取において政治性をヒモづけてもいる。ゲイ・カルチャーの表現においても、一芸に秀でている。ビョークも一時期マトモスとはべったりだった。
 そんなマトモスが久しぶりに来日する! 四国の高知にも行くそうだし、関東では秩父でやるというから、これは観光もできるし、楽しそうだ。梅雨が明けていることを祈る。

 1年間の沈黙の後、満を持して行われる今回の「東京BOREDOM」は、ビョークのリミックスを手がけた事でも知られる実験的電子音楽デュオ”Matmos"と、ゲームパッド、ジョイスティックによる自作コントローラーでノイズとストロボライトを操る、アメリカ、ボルチモアのノイジシャン“Jeff Carey”を招いてのスペシャル版。
 舞台となるのは、埼玉県は秩父市のライヴハウスLadderLadder。その周辺の古着屋なども使っての観光地ヴァージョン。
 他の出演も、PHEW、切腹ピストルズ、YOLZ IN THE SKY、SuiseiNoboAz、ドラびでお等と超個性的な上に、当日は、秩父最大の夏祭り「秩父川瀬祭り」も行われているとのことなので、ライヴハウスの中と外両方でお祭り気分を堪能出来そう。
 また7/18には、「東京BOREDOM #11東京」と題して、今回のMATMOSのツアーの中打ちと、秩父のボアダムへ繋ぐ意味でのオールナイト・パーティが行われる。MATMOS来日ツアーのチケット(及び半券)を持参された方はチャージフリーで入場出来るとのこと。

7/20(月祝) 東京BOREDOM#11<秩父>
@秩父LadderLadder&STUDIO JOY&anbai works(古着屋)
11:30/12:30 ¥2500/¥3000(+1drink)

MATMOS (U.S.A)
JEFF CAREY (U.S.A) ×ドラびでお
PHEW
切腹ピストルズ
in the sun
GROUNDCOVER.
SuiseiNoboAz
ビイドロ
YOLZ IN THE SKY
HAVE A NICE DAY!
Bossston Cruizing Mania
GOMESS
mmm
マヒトゥー・ザ・ピーポー(GEZAN)
とうめいロボ
原嶋卓哉
DOTAMA【術ノ穴】
エンヤサン【術ノ穴】
ヒロネちゃん【術ノ穴】
ifax!【BLACKSHEEP】

<DJ>
DJ MEMAI
DJ:COGEE【BLACKSHEEP】
DJ:SUNGA【BLACKSHEEP】
kussy(fragment)【術ノ穴】

<VJ>
eetee
GENOME
…and more!!!!!

<DECO>
COLORgung【BLACKSHEEP】
<LASER>
NxOxT【BLACKSHEEP】

7/18(土All night) 東京BOREDOM#11<東京>
@下北沢THREE
23:30/24:00
charge:¥2000(+1drink)/女性¥1500(+1drink)
MATMOSツアーチケット持参:2drink\1000のみ

transkam
worst taste&specialmagic
HALBACH
otori
HIKO×bonstar
ニーハオ!
galcid+齋藤久師
GuruConnect (skillkills)
※スペシャルゲスト有り!

<FOOD>
SPICE ADDICTS
eetee

<VJ>
IROHA
GENOME

Matmos & Jeff Carey Japan Tour 2015 スケジュール

7.17 落合 Soup
7.18 西麻布 Super Deluxe
7.19 東高円寺 二万電圧
7.20 秩父 ladderladder
7.23 心斎橋 CONPASS
7.24 京都 METRO
7.25 高知 DAHLIA

 

東京BOREDOM
オフィシャルサイト
https://tokyoboredom.tumblr.com
Facebookページ
https://www.facebook.com/tokyoboredom

Matmos & Jeff Carey Japan Tour 2015
オフィシャルサイト
https://matmos2015.multipletap.com
Facebookページ
https://www.facebook.com/matmos2015


Booty Tune presents DJ PAYPAL Japan Tour 2k15 - ele-king

 シカゴのジュークは、瞬く間に世界的な音楽になった。UK、日本、そしてUSからベルリンへ。とくに DJラシャド以降は、「DJラシャド以降」という言い方が通用するほど、シーンは世界規模で拡張しているのだ。その中心には、シカゴのTEKLIFE がある。
 いや、しかし、DJ Paypalというネーミングが最高ですね。Paypalこそまさしく悪魔的なシステムです。深夜酔っぱらって、いつの間にかレコードやCDを買っていたなんてことはザラです。現代消費社会の象徴です。それをDJネームにするとは……なんて不遜な人でしょうか。
 しかも、この人のDJは、そうとうにポップなようです。
 これは期待するかありません。7月19日(東京)〜20日(大阪)です。みんなでこの謎のDJを冷やかしつつ、彼のハッピー・ジュークを楽しみましょう。

 世界を沸かす覆面ジューク DJ、ついに来日!
 ついに謎のジューク DJ が来日を果たす!  ジューク好きの間で密かに話題になりはじめた 2012年の活動開始から、この3年でまたたく間にシーンの中心に躍り出た、正体不明の覆面トラックメーカーDJ Paypal。その人を食ったDJ ネームゆえ、出演時はいつもTシャツを頭から被り、その素顔を見せることは決してない。最近、ネット決済会社の本家 Paypal から名称の未許可使用のクレームを受け、フェイスブックでも強制的に名前を変えさせられるほど、知名度も アップ中。
 大ネタを惜しげもなく使いまくる、老若男女問わず踊らせるアッパーかつポップなディスコ・スタイルは、北欧の Slick Shoota とともに現行パーティ・ジュー クのひとつの到達点と言える。自身のレーベル〈MallMusic〉からリリースされたファースト・シングル「Why」に収録された“Over”がクラブ・ヒット。さらに、新世代ベースを牽引するレーベル〈LuckyMe〉からもシングルをリリー スし、Machinedrum、Ikonikaらの著名アーティストたちのサポートを受けながら、UKベースやドラムンベースなど、ジューク・シーンに留まらない幅広い活躍を見せ続けている。2014 年からは現在のジューク・シーンの中心とも言える、シカゴ最大派閥の TEKLIFE クルーにも所属。UK の老舗レーベル〈Hyperdub〉の10周年コンピレーションにもその名を連ねた。
 今回の来日公演は Booty Tune が主宰となり、東京の大阪の 2 箇所で公演。日本勢の出演者陣もジューク・シーンをはじめ、タイトな顔ぶれがそろう。会場は、 日本フットワーク・ダンス・シーンの総本山「Battle Train Tokyo」の恵比寿KATA と大阪 Circus。全日本のジューク・ファンが待ち望んだ、ヨーロッパ最強のジューク・アーティストの来日公演。アッパーでハッピーなジュークに乗っ て、Let Me See Yo Footwork!!!

【東京】
Still Pimpin' feat.DJ Paypal
会場:KATA + Time Out Cafe & Diner [LIQUIDROOM 2F]
日程:7 月 19 日(日/祝前日)22:00~
出演:DJ Paypal (TEKLIFE, LuckyMe/Berlin, Germany)、D.J.Kuroki Kouichi、Guchon、TEDDMAN、D.J.APRIL(Booty Tune)、Dx (Soi Productions)、SUBMERSE、Boogie Mann (SHINKARON)、食品まつり aka Foodman、Kent Alexander(PPP/Бh○§†)、Frankie Dollar & Datwun (House Not House)、Dubstronica(GORGE.IN)、 Samurai08、コレ兄(珍盤亭)料金:Door Only ¥2,500 (With Flyer ¥2,000)

【大阪】
SOMETHINN vol.12
会場:CIRCUS
日程:7 月 20 日(月/祝日)19:00~
出演:DJ Paypal (TEKLIFE, LuckyMe /Berlin, Germany)、D.J.Fulltono (Booty Tune)、Keita Kawakami (Dress Down)、Hiroki Yamamura(Booty Tune)、AZUpubschool (Maltine Records / Sequel One Records)etc...
料金:TBA

■DJ Paypal(TEKLIFE, LuckyMe / Berlin, Germany)
アメリカ出身、ベルリン在住、本名不詳の謎の覆面トラックメーカー。DJ Spinn と故 DJ Rashad によって結成された世界的クルー「TEKLIFE」のメンバー。2012 年頃から徐々に頭角を現し始め、その後 Machinedrum、Jimmy Edger、Ikonika、Daedelus らからの熱烈なサポートを受け、そのキッチュな 名前に違わぬプロップスと実績を積み上げてきた。イーブンキック主体のサン プリングジュークを得意とし、アッパーかつポップなトラックメイキングで、 Juke/Footwork の枠を超え、多くの DJ に愛されている。これまでも前出の アーティストのほか、同じ TEKLIFE の盟友、DJ Earl や DJ Taye、DJ Rashad らのほか、Nick Hook や Sophie などともコラボ、リミックスワーク などを手がけている。
※20 歳未満の方のご入場はお断り致します。年齢確認のため、顔写真付きの公的身分証明書をご持参ください。(You must be 20 and over with photo ID.)


 今年で6年目に突入するギャラリー、KATA夏目前の恒例催事!(これが終わると1年も折り返し!!早っ!ヤバっ!!なのですが……)
 この夏、幡ヶ谷より新天地へ移転予定のレコード&CD&あれこれショップの老舗中の老舗"LOS APSON?"さんとのタッグで開催の「LOS APSON? x LIQUIDROOM presents T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!! 2015」。
 今回も多数のアーティスト/ブランドが一堂に会して、6月26日(金曜日)から3日間の限定開催。
 今回はユーズド(古着)のラインナップも加わり、ますます熱を帯びること間違いナシ!!
 日々の場内BGMはオリジナル・スタイリンなDJが揃い踏み。最終日には隣接のTime Out Cafe & Dinerにて、今年1月に当店1階メインフロアにて実に10年ぶりの復活となった「GOLD DAMAGE(通称ゴルダメ)」のジャパン・ヴァージョンも開催でまさに隙なし!
 そしてそして、今回のLOS APSONさんのTシャツ・デザインは五木田智央が担当! モリモリ盛り盛りの内容にてよろしくお願い申し上げます。

LOS APSON? x LIQUIDROOM presents
T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!! 2015

 1年とは早いものです。身震い系ゾクゾク〜〜〜っとすると思ったら、もう「T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!! 2015」の季節がやって参りましたっ!!!  ウギャーーーっと喜んでいいのか、戦(いくさ)が始まった焦りなのか、分からなくなっている私・ロスアプソン店主ですが、とにかくやりますよ〜〜〜、今回もギンギン・ビンビンにっっっ!!!

 今年は新作Tシャツの出品メンツを厳選し、ネクスト・レベルを模索!?!?  そして、ラインナップの目玉としては、レベルの高い? ユーズドのラインナップを充実させる予定です!!!  一着しか無いカッコいいユニーク古着は、争奪戦間違い無しでしょうね……。
 っつーーーことで、今年も楽しみにしていて下さいねっ!

 あ、最終日には、Time Out Café & Dinerスペースにて、オヤGパワー全開で今年復活した「GOLD DAMAGE」の“ジャパン!”ヴァージョン(和モノ&デビシルのJAPAN縛り)もやりますので、そちらもご期待下さいっ!!!(山辺圭司/LOS APSON?)

【Artists / Brands】
LOS APSON? / ackkyAkashic / ALCHEMY WORKS / amala / BLACK SHEEP / BOMBAY JUICE / BOOZE DESIGN WORKS / BREAKfAST / BUGPIPE / CELEBS / COMPUMA (SOMETHING ABOUT) / COREHEAD / DANCE HOLE by ヒューヒューボーイ / DJ DISCHARGE (Unconscious When) / DJ YOGURT (UPSET REC) / dublab.jp / ECD / FEEVER BUG / forestlimit / GEE Print / HE?XION! TAPES / ifax! / Indyvisual / JINTANA & EMERALDS / KEN2D SPECIAL / KIZM / KLEPTOMANIAC / LIBRARY RECORDS / MANKIND / MGMD A ORG. / midnightmealrecords / noise / PARANOID / PARTIZAN25 by WOM / PART2STYLE / SAMPLESS / SEMINISHUKEI / SHOGUN TAPES / SONIC PLATE / Summer Shot / SUMMIT / TACOMA FUJI RECORDS / Telepathy / TENT / Tetsunori Tawaraya / TEXACO LEATHERMAN / TURBO SONIC / Vincent Radio / VOVIVAV / WACKWACK / wacky COLORgung / WDsounds / 2MUCH CREW / 37A (PANTY) / 373 / 86ed / GRASSROOTS / LEF!!! CREW!!! / TRASMUNDO / ChillMountain / TWENTY SEVEN / MORE (DAY IN DAY OUT) / TARZANKICK!!! / mink / ESSU / CosmicLab. / TADZIO / KIRIHITO / 威力 / 大井戸猩猩 / 河村康輔 / 五木田智央 / 竹本侑樹 / ヘンタイワークス / 嫁入りランド / LIQUIDROOM

2015.6.26 friday→28 sunday
KATA[LIQUIDROOM 2F]
15:00-22:00
entrance free

■DJ Time@KATA[17:00-22:00]*28日(日曜日)のみ15:00-22:00
▼6.26(fri) feat. DJ DISCHARGE, KEIHIN, DJ YOGURT
イケイケ・ドンドンなDJメンツに声をかけました。ディープで華やかな一夜となることでしょう〜。皆さん乾杯しましょう〜♪
▼6.27(sat) feat. Shhhhh, BING (HE?XION! TAPES), 威力
奇祭の秘宝達を招集しました。ほんわかヘンテコ&異次元最先端を感じながら、Tシャツをお選び下さい。レッツ・ホニャララ!
▼6.28(sun) feat. SHOGO TSURUOKA (TURBO SONIC)
「GOLD DAMAGE 2015 Let's Go Crazy」にてラジカセ・インスタレーションをカマしたTURBO SONICの旦那が、とんこつラーメン風?ディスコにて、開店からラストまでの7時間ロングセットに身震いチャレンジ! レア体験を、お見逃し&お聴き逃し無くっ!

★Special Party!!!@Time Out Café & Diner[15:00-22:00]
▼6.28(sun) feat.『GOLD DAMAGE ジャパン!』
10年ぶりのゴルダメ復活地の階上にて、ゴルダメ・トリオが「ジャパン!」縛りで、またまたやらかします! チーママchampagneshowerに、今話題の(?)B2BユニットCocktail Boyzを迎え、和モノ&デビシルのJAPANのみの限定選曲にてバター・サロン作戦を試みます!
溶けてしまう虎は、ダ〜レだっ!?

GOLD DAMAGE Deejay's:ヤマベケイジ (LOS APSON?), 五木田智央, COMPUMA
Guest DJs:champagneshower (CELEBS), Cocktail Boyz[Q a.k.a. INSIDEMAN & KENKEN from KEN2D SPECIAL]

info
KATA https://www.kata-gallery.net
Time Out Café & Diner 03-5774-0440 https://www.timeoutcafe.jp
LIQUIDROOM 03-5464-0800 https://www.liquidroom.net


New Order - ele-king

 

 シカゴ・ハウス、デトロイト・テクノ、石野卓球、この3つに多大な影響を与えたポストパンクのUKのバンドは? 答:ニュー・オーダー。毎週月曜日の朝になると頭のなかでかかっている曲は? 答え:ブルー・マンデー。女(男)と別れる度に聴く曲は? 答:リグレット。

 ピーター・フック抜きのニュー・オーダーのライヴの評判がやたら良かったし、オールドファンにはまさかの〈ミュート〉レーベル移籍の第一弾です。ここは期待しちゃいましょう。ニュー・オーダーの10年ぶりのオリジナル・アルバムが9月23日にリリースされることが決まりました。アルバムのタイトルは『ミュージック・コンプリート』です。
 メンバーは、バーナード・サムナー、ジリアン・ギルバート、スティーヴン・モリスの3人+新ベーシストのトム・チャップマン、フィル・カニンガム。全11曲のうちの2をトム・ローランズがプロデュース、うち1曲を共作しています。アートワークはもちろんピーター・サヴィル。
 2000年代に入ってからの2枚のアルバムが、どちらかと言えばロック色が強かったものの、最近のジェイミーXXのアルバムのように、ダンス・ミュージックがポップ・カルチャーとなっている現状において、マンチェスターの大物がどのような作品を出してくるのか、注目したいと思います。

 続報を待て!

(※なんと、ele-king booksからはバーナード・サムナーの自伝『Chapter and Verse - New Order, Joy Division and Me』の翻訳本を新作と同時期に刊行する予定です)

Quantic presents The Western Transient - ele-king

 ここ数年来のクァンティックことウィル・ホランドはラテンというイメージだった。ラテンといっても幅広いが、2007年にイギリスからコロンビアへ移住してからは、コロンビアの伝統音楽であるクンビアに傾倒した作品が目立ち、それがコンボ・バルバロやオンダトロピカなどのバンドに表れていた。そんなクァンティックが、今度はアメリカに移住したのが2014年初頭のこと。現在はニューヨークを拠点に活動しているが、彼は根っからのボヘミアンであり、いつかまた見知らぬ土地へ旅立つのかもしれない。いずれにせよ、その土地や人々に根付く音楽に影響を受けるのは、クァンティックのいままでの活動を見れば想像がつく。

 アメリカといえばジャズだが、新しいバンドのウェスタン・トランシエントを率いての新作『A New Constellation』は、それを反映してジャズの影響が色濃い。ジャズといっても今流行の新世代ジャズとかではなく、たとえば“Latitude”を聴けばわかるように、1960年代後半から70年代初頭のソウル・ジャズやジャズ・ファンクなど、アーシーで土臭いものだ。また、レコーディングはロサンゼルスで、現地のミュージシャンたち(ビルド・アン・アーク、フライング・ロータス、カマシ・ワシントン、ケンドリック・ラマー、ブレイケストラらのセッション参加メンバーから構成される)との演奏ということもあり、温かでリラックスした雰囲気が漂う。同じ生音でもUK時代のクァンティック・ソウル・オーケストラが、ディープ・ファンクやレア・グルーヴといった英国のクラブ・サウンドの流れに属していたのに対し、本作でのレイドバック感はやはりUS西海岸の空気を孕んだものと言えよう。

 本作を制作するにあたってのインスピレーションとして、デヴィッド・アクセルロッドやカル・ジェイダー、スティーヴ・キューンの初期昨品などをクァンティックは挙げている。“The Orchard”や“A New Constellation”などはモロにアクセルロッド・マナーの作品と言え、そうした空気感を出すためにアナログ楽器や録音機材にも拘った。当時のレコーディング状況に近い設定で、全てワンテイクで録音したというところに、クァンティックの音楽に対する姿勢が表れている。“Nordeste”はブラジル北東部の主にバイーア音楽を指す言葉だが、その代表的アーティストであるアイアートやエルメート・パスコアルを彷彿とさせるナンバーだ(ちなみにアイアートは、キューンがゲイリー・マクファーランドと制作した1971年の傑作アルバムにも参加した)。この曲や“Jumble Sale”“Requiescence”に顕著だが、ジャズのなかにラテンやアフロ・キューバンの要素を持ち込み、コロンビア時代の音楽的ルーツがアメリカ音楽と融合したことによって出来上がった作品であることがわかる。

 ほかにガレージ・ロック的なテイストの“Bicycle Ride”、スティールパンの入ったカリビアン・ディスコ調の“Creation(East L.A.)”とバラエティに富むアルバムだが、いろいろなものから影響を受けつつも、根っ子の部分で自身の確固とした音楽基盤と繋がっている、そんなクァンティックのアルバムだ。

一体奴らは誰なんだ!? - ele-king

 先日行われたジョイ・オービソンとウィル・バンクヘッドの来日イベントで、ステージのスクリーンに映しだされた謎の映像に目を奪われた方は多いハズ。あれを作っているひとたちはもっと謎です。本サイトでも過去に取り上げてきた、インターネットを拠点とする集団BACON。ここでは多くは語らないので、ご存知ない方は拠点のサイトを見てきてください。(これが話題の「ポスト・インターネット」ってやつか!?)
 強烈なヴィジュアルを作り出す「彼ら」が、意外にも今回初となる展示会を開催します。今週6月19日金曜日より、場所は神保町のSOBOにて開催! 画面の外でBACONは何を繰り広げるのでしょうか?

BACON EXHIBITION「unknown dào fú」
会期:
2015年6月19(金) ~ 7/1(水)
時間:
12:00 ~ 20:00
※ 月・火休廊
特設ウェブサイト:
https://bacon-index.tumblr.com/unknowndaofu

会場:
SOBO
住所:
〒 101-0054
東京都千代田区神田錦町3-20
アイゼンビル 2F/3F
TEL:03-5244-5297
URL:https://sobo.tokyo

BACON
BACONはインターネットを活動拠点とする集団で、Tシャツやナップサック、靴下、ステッカーの制作、クラブイベントの主催、映像のディレクションを行う。昨年のMercedes-Benz Fashion Week TOKYOにおいて、ファッションブランド「C.E」が渋谷ヒカリエで開催しましたプレゼンテーション(https://vimeo.com/113405346)でも同ブランドと共に映像をディレクションするなど、多岐にわたる活動で知られる。


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