「F」と一致するもの

 昨年7月、世を去ったウッドマンがのこした音源の発掘を日々進める虹釜太郎氏と〈WOOD TAPE ARCHIVES〉主宰のhitachtronics氏による「ウッドマンを聴く会」が来る18日、神楽坂のNotre Musiqueに「北極ブギー vol.1」と称してお目見えする。主旨はいたってシンプル、よほどのウッドマン好きでも聴き逃したにちがいないカセット時代の名曲迷曲凄曲の数々をかけ聴きかけ聴きまた聴くこと。タイトルはウッドマンの未発表のフル・アルバム『Alaska2』冒頭の「北極ブギーdub」より拝命。Vol.1と掲げるだけに2弾、3弾と陸続するのを願ってやまないが、月あけて翌月の2日には空間現代のジョウバコである京都の「外」で「ウッドマンを聴く会」の出張版ともいえる「無機むき音楽研究所とゾンビサントラ解剖とウッドマンという謎」をふくむ2デイズ・イベントもあります。前日のエイプリルフールには「パリペキン未解決事件となぞ音楽」と題し、24年前にオープンしたレコード店パリペキンをふりだしに〈360°records〉、〈drifter〉、〈radio〉などのレーベル運営をとおし音(楽)のおおいなるナゾに併走しつつそのナゾを深めつづける虹釜太郎の足跡をたどるトークとゲストライヴがおこなわれるという。さらにとってかえす道中の伊勢では4日には多士済々によるトークとウッドマンの楽曲をもちいたDJイベントも。
 はたして事件はぶじ解決するのか迷宮に入るのか、予断を許さないが、ネット時代の整然としたアーカイヴにはあらわれない、歴史の地層にはしる断層と切断面を体感すべく、ぜひ会場に足をはこばれたい。 (松村正人)


■ ウッドの坩堝presents『北極ブギー vol.1』
2017年3月18日(土)15:00~20:00
神楽坂Notre Musique
No Charge (要ドリンク代/カンパ希望)
出演:虹釜太郎 / hitachtronics
※WOODMAN’s LABEL Sound Only.


■ 虹釜太郎の「パリペキン未解決事件」2days
2017年4月1日(土)、4月2日(日)
両日ともに開場:16:30 開演:17:00
料金:前売り2,000円、当日2500円
ウェブ予約(https://soto-kyoto.jp/0401-0402reservation/

4月1日
パリペキン未解決事件となぞ音楽

第一部 
ゲストライヴ:buffalomckie

第二部
パリペキン前史~未解決なこと~音楽をめぐる難題~
なにがアウトサイダーか~これからも記憶から消えたままかもな音楽と音と音楽家について

第三部
謎音楽の夕べ
トークゲスト:buffalomckie

4月2日
無機むき音楽研究所とゾンビサントラ解剖とウッドマンという謎

第一部 
ゲストライヴ:bonnounomukuro

第二部 
無機むき音楽研究所(忘れられた音楽)

第三部 
ゾンビ映画サントラ解剖サンプル

第四部 
ウッドマンのカセットレーベル【wood】と【japonica】と北極ブギー
トークゲスト:bonnounomukuro、hitachtronics
(New Masterpiece)
※4月2日資料協力:ウッドの坩堝 WOOD TAPE ARCHIVES


■ 北極ブギウギ全員集合
2017年4月4日(火)19:30~
伊勢2NICHYOUME PARADAISE
Charge: 1,500円

第1部:ウッドの坩堝トーク
第2部: WOODMAN楽曲使用でのDJ
出演:虹釜太郎 / takuya / bonnounomukuro / hitachtronics / buffalomckee
食料:再生▷

WOOD TAPE ARCHIVES
https://woodtapearchives.tumblr.com/
https://woodtapearchives.bandcamp.com/


https://soto-kyoto.jp/

Heroes - ele-king

 デヴィッド・ボウイの黄金期を1970年代とするなら、その最後の栄光の日々を彼はベルリンで送っている。コカインと水だけで生きていたと揶揄されるほど荒んだアメリカ時代に見切りを付けたとき、ボウイはロンドンに戻らず、西ドイツへと向かった。実現しなかったとはいえ、クラフトワークにツアーのフロントアクトをオファーし、ノイ!を愛聴し、旧友イーノが訪ねたクラスターの城に興味を覚え、そして彼はあらたな拠点としてベルリンを選んだ。やがて『ロウ』というタイトルの、スーパースターが企てた、ヒットパレード音楽からのもっとも過激な離脱が生まれた。
 『ヒーローズ ──ベルリン時代のデヴィッド・ボウイ』は、ドイツ人・ジャーナリストが描く、1976年から1978年までのデヴィッド・ボウイのドキュメント、物語、記録、解説、だ。ルー・リードは行ったことがない街の幻想を『ベルリン』として描いたが、ボウイはイギー・ポップを連れて、壁に囲まれたその歴史的な街に実際に住んだのだ。
 そこは1920年代の、ワイマール時代の幻影を残しながら、しかし大戦後東西に引き裂かれた街だった。時期はパンク台頭前夜、ドイツの左翼運動の転機となった「ドイツの秋」と重なる。また彼の地においてはデヴィッド・ボウイは、ベルリンの集会に出席したミシェル・フーコーが、深夜、フランス現代思想をドイツで出版する版元の編集者に連れられていった有名なゲイ・バーの常連だった。歴史のうねりを感じながら、デヴィッド・ボウイは、この時代の彼の圧倒的な名曲、先駆的なサウンドと素晴らしい言葉を持った“ヒーローズ”を描き上げている。
 本書は、ワールド・ミュージックを取り入れた『ロジャー』でベルリンから旅立つまでの濃密なときを数々の文献をもとに再構築しながら描き、ドイツ人ジャーナリストは、デヴィッド・ボウイとは何者であり、ベルリンとはいかなる場所であったのかを考察する。
 デヴィッド・ボウイのベルリン3部作こそ好きだ、というファンは必読。

ヒーローズ──ベルリン時代のデヴィッド・ボウイ
トビアス・ルター 著/沼崎敦子 訳
Amazon


■目次

INTRODUCTION

1 地獄から来た男
THE MAN WHO CAME IN FROM HELL

2 ボウイ教授のキャビネット
THE CABINET OF PROFESSOR BOWIE

3 『ロウ』、あるいはスーパースターの医療記録
LOW, OR A SUPERSTAR’S MEDICAL RECORDS

4 新しい街、新しい職
NEW CAREER, NEW TOWN

5 崖っぷちのパーティ
THE PARTY ON THE BRINK

6  デヴィッド・ボウイを見たかい?
DID YOU SEE DAVID BOWIE?

7 ヒーローズ
HEROES

8 さらばベルリン
GOODBYE TO BERLIN


結び 彼は今どこに?
CODA: WHERE IS HE NOW?

vol.91:DIY音楽会場の危機 - ele-king

 このコラムは、NYの音楽情報をお届けしているのだが、最近のネタはどこの会場がクローズした、など肩落ちする話題が多い。

 ●vol.61:ウィリアムスバーグの終焉
 ●Vol. 71 RIP DIY
 どこかがクローズしても、ある所で何とかやって行くのがNYなのだが。
 ●vol.85:変わりゆくNY、新たな胎動

Yoko Sawai
3/11/2017

Coldcut × On-U Sound - ele-king

 これは事件です。サンプリング・ミュージックのパイオニアにして〈Ninja Tune〉の設立者であるコールドカットと、UKダブの巨匠にして〈On-U Sound〉の創始者であるエイドリアン・シャーウッドがコラボしました。これは昂奮します。夢の共演とはまさにこのこと。もはや説明不要のこの二組は、Coldcut x ON-U Sound という名義で5月19日にアルバム『Outside The Echo Chamber』をリリース。現在、リー・ペリーやジュニア・リードをフィーチャーしたトラック“Divide And Rule”が先行公開されています。これは昂奮します。


Coldcut x On-U Sound

ヒップホップとレゲエのスピリットをUKに持ち込み
その後の音楽シーンを一変させた先駆者がまさかのコラボ!
歴史的アルバム『Outside The Echo Chamber』から
リー・スクラッチ・ペリー参加曲“Divide and Rule”を公開!

コールドカットのマッシュアップは〈ON-U〉からヒントを得たんだ。
〈ON-U〉がなければ〈Ninja Tune〉も存在していなかったよ。
- Matt Black (Coldcut)

サンプリング・カルチャーのパイオニアにして〈Ninja Tune〉を主宰するコールドカットと、UKにおけるダブ/ポストパンク勃興の象徴にして、〈ON-U Sound〉を主宰するエイドリアン・シャーウッドが、驚きのコラボ・アルバム『Outside The Echo Chamber』を発表し、リー・スクラッチ・ペリー、ジュニア・リード、エラン・アティアスが参加した新曲“Divide and Rule”を公開した。

Coldcut x On-U Sound - 'Divide and Rule feat. Lee ‘Scratch’ Perry, Junior Reid and Elan'
https://www.youtube.com/watch?v=t1HtUqJ4zSk

10曲のオリジナル楽曲に加え(国内盤にはさらに1曲を追加収録)、6曲のダブ・ヴァージョンを収録した今作には、リー・スクラッチ・ペリー、ジュニア・リードのほか、ルーツ・マヌーヴァやチェジデック、セシル、メジャー・レイザーのメンバーとしても活躍したスウィッチの新たなプロデューサー・コレクティヴであるウィズ・ユー、トドラT、など、グローバルなミュージシャンやヴォーカリストが集結し、ロンドン、ラムズゲート、ジャマイカ、ロサンゼルスでレコーディングされている。

ジャマイカ移民が持ち込んだサウンドシステム・カルチャーによって、1960年代から徐々にUKに根付き始めたレゲエ・ミュージックは、ザ・クラッシュのジョー・ストラマーやセックス・ピストルズのジョン・ライドンらパンクスたちの心を掴んだことによって、70年代後半以降の音楽シーンに大きな影響を及ぼしたことはよく知られている。当時の社会情勢に対する反抗的な姿勢ともリンクした大きなうねりの中で、その象徴的存在だったのが、エイドリアン・シャーウッドが1981年に立ち上げた〈ON-U Sound〉だった。エイドリアンは、その輝かしいキャリアの中で、ザ・スリッツのアリ・アップやポップ・グループを率いるマーク・スチュワート、PiLのキース・レヴィンらが集結したニュー・エイジ・ステッパーズをプロデュースするなど、当時のパンク/ポストパンク・バンドとジャマイカの伝説的アーティストを繋ぐ重要なキーマンとしての役割を果たしている。このムーヴメントはいっときのトレンドでその役目を終えることなく、マッシヴ・アタックの登場をはじめ、その後の音楽シーンに様々な痕跡を残している。

この重要な時代の節目を肌で感じながら、エイドリアン・シャーウッドとはまた違う歩みを辿り、UKシーンのその後の発展に多大な影響を及ぼしたのが、コールドカットである。ターンテーブルのみで制作した87年リリースのデビュー曲“Say Kids, What Time Is It?”はその画期的なサンプリング手法が世界に衝撃を与え、同年リリースされたエリックB&ラキムのリミックス“Paid in Full (Seven Minutes Of Madsnes - Coldcut Remix)”によって、一気にその名を轟かせる。彼らはラップをレイヴァーたちに紹介し、またヒップホップとアシッド・ハウスを融合し、エレクトロニカやブレイクビーツといったより多様性のある分野で先駆的存在となった。90年代には〈Ninja Tune〉を設立し、〈Mo’ Wax〉主宰のジェームス・ラヴェルや、DJシャドウらとともにトリップ・ホップやアブストラクト・ヒップホップと名付けられたムーヴメントの礎を築いていく。

ダブ、ロック、レゲエ、ダンス・ミュージックを独自のアプローチで融合させ、革新的なサウンドを追求していたエイドリアン・シャーウッドは、80年代中盤に入ると〈Tommy Boy Records〉と親交を深める中で、メリー・メルやKRS-1が活躍し、絶頂期にあった当時のNYブロンクスのヒップホップ・シーンを目の当たりにする。その時期に出会ったタックヘッドのスキップ・マクドナルドとダグ・ウィンビッシュは、ヒップホップ・レーベル〈Sugar Hill〉のハウスバンドのメンバーであり、グランドマスター・フラッシュの“The Message”や“White Lines”といったヒップホップの金字塔のリズム・セクションを担当しており、〈ON-U Sound〉の長年のコラボレーターとなった。

レゲエとヒップホップのスピリットをUKに持ち込み、それぞれが独自のキャリアを重ねるなか、型破りな姿勢で繋がっているこの両者のコラボレートは、その気になればいつでも実現する可能性があった。しかしコールドカットが今年デビュー30周年を、〈ON-U Sound〉が昨年35周年を迎え、混乱の政治情勢が続くこの2017年は、彼らがコラボレートし、音楽史にまた新たな歴史を刻むにはこれ以上ないタイミングとも言えるだろう。

コールドカットが〈Ninja Tune〉設立以前に立ち上げたレーベル〈Ahead Of Our Time〉からリリースされるコールドカットと〈ON-U Sound〉のスペシャル・コラボ・アルバム『Outside The Echo Chamber』は、5月19日(金)世界同時リリース! 国内盤にはボーナス・トラック“Beat Your Chest feat. Roots Manuva”を追加収録し、国内盤限定のスリーヴケースとコールドカットのジョン・モア、マット・ブラック、そしてエイドリアン・シャーウッドの3人が、彼らの出会いや、パンク、ポストパンク、レゲエ、ヒップホップなどそれぞれの音楽的背景を語ったスペシャル・インタヴューを掲載したスペシャル・ブックレットが封入される。iTunesでアルバムを予約すると公開された“Divide and Rule feat. Lee ‘Scratch’ Perry, Junior Reid and Elan”がいちはやくダウンロードできる。

label: Ahead Of Our Time / Beat Records
artist: Coldcut x ON-U Sound
title: Outside The Echo Chamber

cat no.: BRC-548
release date: 2017/05/19 FRI ON SALE
国内盤CD: スリーヴケース+スペシャル・ブックレット付き
ボーナス・トラック追加収録 / 解説書封入
定価: ¥2,400+税

【ご購入はこちら】
amazon: https://amzn.asia/4nWz8zX
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002154
iTunes Store: https://apple.co/2mHpzbZ

[TRACKLISTING]
01. Vitals feat. Roots Manuva
02. Metro
03. Everyday Another Sanction feat. Chezidek
04. Make Up Your Mind feat. Ce’Cile
05. Aztec Riddim
06. Kajra Mohobbat Wala feat. Hamsika Iyer
07. Divide and Rule feat. Lee ‘Scratch’ Perry, Junior Reid and Elan
08. Make Up Your Mind feat. Elan
09. Robbery feat. Rholin X
10. Livid Hip Hop
11. Beat Your Chest feat. Roots Manuva *Bonus Track for Japan
12. Vitals feat. Roots Manuva (Dub)
13. Everyday Another Sanction feat. Chezidek (Dub)
14. Make Up Your Mind feat. Ce’Cile (Dub)
15. Kajra Mohobbat Wala feat. Hamsika Iyer (Dub)
16. Divide and Rule feat. Lee ‘Scratch’ Perry, Junior Reid and Elan (Dub)
17. Robbery feat. Rholin X (Dub)

William Basinski - ele-king

 「世界」が終わりつつある。より正確には「20世紀的な世界」が終わりつつある、というべきか。われわれにとって所与の概念・世界観・倫理観・思考の大枠となっていた時代・世紀が、なし崩し的に消失していく。歴史の継続性が軽視され、失われていく。それは全体主義の萌芽でもある。波打ち際の砂粒のように消え去っていく20世紀(後半?)の痕跡。後世の歴史家たちも「21世紀の真の始まりは2017年だった」を記すようになるのではないか。新・全体主義の誕生にむけて?
 このような時代において芸術は、「20世紀的な概念で形成された人間」の「終わり」を強く意識することになるだろう。死。消失。ゆえにこの時代において、音楽は20世紀(後半)へのレクイエムとなる。

 テープ・ループ・レクイエム。ウィリアム・バジンスキーの新譜『ア・シャドウ・イン・タイム』を聴き終えたとき、そのような言葉が脳裏に浮かんだ。本アルバムは、昨年(2016年)1月に亡くなったデヴィッド・ボウイへの追悼でもあるという。じじつ1曲め“フォー・デヴィッド・ロバート・ジョーンズ”はボウイの本名からつけられている。

 音楽的には、あのバジンスキーのサウンドである。霞み、傷つけられた、しかし柔らかい音の連鎖、生成、変化。記憶が崩壊していくようなムード、アンビエンス。本作の雰囲気は、どことなく名作『ザ・ディスインテグレーション・ループス』を思わせる。『ザ・ディスインテグレーション・ループス』は映像作品でもあり、2001年9月11日、倒壊していくワールド・トレード・センターを映したものであった。そこに乗るバジンスキーによる霞んだ色彩のテープ・ループ・アンビエント。その時が止まるような美しさ。だが、その美には、20世紀の死と終焉が刻印されているのだ。

 本作『ア・シャドウ・イン・タイム』もまた、そのような終末/崩壊の感覚を継承している。むろん違う点もある。ボウイへ追悼作であることからも分かるように、本作は「世界の終わり」と「個人の死」が、不思議な説得力で結びついている。
そう、昨年から続く20世紀偉人的音楽家たちの死は、20世紀の終わりを強く意識させることになった。20世紀の終わり。21世紀のはじまり。それは歴史の継続性の終焉でもある。それがわれわれに強い不安(と高揚感?)をもたらしている。世界は、どうも良くなってはいない。20世紀を変革した偉人たちは、相次いで世を去った。となれば私たちが今、生きている現在=この世界は、どうやら、あの「20世紀」ではないらしい。この根拠が剥奪された感覚は、根拠を希求し、その結果、誤った高揚感を求めるだろう。

 本作は、ボウイという20世紀後半のイコンの死=消失の向こうから鳴らす20世紀へのレクイエム/アンビエントである。その音は死の不穏さに彩られているが、同時に死の華のように儚く、最後の生の発露のように美しい。終わりはいつも甘美であり、同時に不穏な色彩に彩られているものだ。そう、ウィリアム・バジンスキーはアンビエントの「黒い星」を作出したのだ。


Bowler Room R1 - ele-king

 これは誰も思いつかなかった組み合わせではないでしょうか。ボウリングとテクノだなんて、いやはや、このイベントを企画された方には脱帽の一言です。出演者には若手の電子音楽家・Kazumichi KomatsuやVENTを中心に活動するDJ・ERICA、D.A.N.のDaigo Sakuragiなど、興味深い名前が並んでおります。電子音楽が通常とは異なる空間でどう機能するかを試みる野心的なイベントのようですが、でも……ボウリングをしながらダンス? それってどうやるの? これを読んでいる皆さんの頭の中にもハテナ・マークが大量発生していることと思います。3月31日、笹塚ボウルまで行って確認しましょう。

Bowler Room R1

弾けるピンと脈打つミニマルのパラレルな異空間、
ボウリングと電子音響が織り成す新感覚のクラブ・ナイトBowler Roomが笹塚ボウルにて開催。

Bower Room R1
2017.03.31 fri at Sasazuka Bowl Tokyo
START 24:00 DOOR ¥1,500
1 GAME ¥700 *FREE rental shoes

Live Performance:

Kazumichi Komatsu (madegg)
+ Shun Ishizuka & Tomohito Wakui

DJ:

ERICA
Daigo Sakuragi [D.A.N.]
SlyAngle [melting bot]

#Bowling #Club #Art
#Electronic #Minimal #Techno

※全ドリンク500円 *一部のドリンクを除きます。
※年齢が確認出来るIDを必ずご持参下さい。
※ボウリングの際は無料の専用シューズを必ず着用して下さい。
※ボウリングはマストではありませんが、本イベントの主旨でもありますので、1ゲームでもご参加下さい。

投げるもよし、踊るもよし、しゃべるもよし、飲むもよし、まずはみんなでボウリングをしましょう。何故なら貴方の投げるボウルによって倒れるピンの音が本イベントにおける一番の参加なのです。そしてその高揚感とダンス・ミュージックを通じて、踊ることだけでなく、空間として、状況として、体験として、新しい“音の楽しみ方”を試みるアートであり、またボウリングとクラブを掛け合わせたファン・パーティであり、ボウリング場の環境音と最も隙間が多くダンス・ミュージックとして機能的なミニマル・テクノ/ハウスを混ぜ合わせた空間的な実験音楽イベントでもある、Bowelr Roomはこの3つのレイヤーによって構成された新感覚のクラブ・ナイトです。

ラウンド1のゲスト・アクトは表参道のクラブVENTを核に活動するERICAのDJと電子音楽家から美術家への道も歩み始める奇才Kazumichi Komatsu (madegg)と盟友のデザイナー/映像作家Shun Ishizukaと同じく美術家/音楽家でもあるTomohito Wakuiの3者による本イベントのみとなるライブ・パフォーマンス、Bowler Room主催のDaigo Sakuragi (D.A.N.)とSlyAngle (melting bot)がレジデントDJを務めます。


Kazumichi Komatsu (madegg)
1992年高知県南国市生まれ。京都市在住。2009年よりMadegg名義での音楽活動を始め、フィールドレコーディング、 ソフトウェアを使用したコラージュの制作を開始。2013年「SonarSoundTokyo」に出演。これまでに国内外のレーベル・パブリッシャーから3枚のフル・アルバム、複数のEPを発表している。空間環境との接触を「新しい忘却」と解釈しモジュレーションすることで、詩的情報化を検証する作品を展開。
https://soundcloud.com/madegg/


ERICA
1992年、香川生まれ。ジャンルに捕らわれず、浮遊感溢れた音を響き合わせて独自の空間を形成して行く。
https://www.mixcloud.com/erika-yokogawa/


Daigo Sakuragi [D.A.N.]
1994年生まれ。東京出身。D.A.N.のメンバーとして2014年から活動する。2016年からDJの活動を始める。


SlyAngle [melting bot]
音楽Dとしてレーベル / プロモーター〈melting bot〉を主宰、イベント〈BONDAID〉も不定期で開催、電子音楽とダンス・ミュージックを中心に音をむさぼる折衷主義者。
https://soundcloud.com/slyangle

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主催: Daigo Sakuragi / melting bot
協力: Sasazuka Bowl

https://meltingbot.net/event/bowler-room-r1

Deep Frontier Records - ele-king

 このレーベル・デザインを見れば、人は「ドレクシア?」と思うかもしれない。印刷ではなく、潜水夫のイラストは、ハンドメイド的にスタンプで押されている。そして、レーベルには、アーティスト名と曲名とレーベル名以外の余計な情報は載ってない。このぶっきらぼうさ=匿名性は、90年代のUR、ベーシック・チャンネル、初期のプレスクリプション、KDJを彷彿させる。そして、いまどきヴァイナルにこだわるこの姿勢。透明感のある空間とパーカションに特徴を持つ、ミニマルなディープ・ハウス。いったいどこの国のどんなヤツがこんなディープなレコードを作っているのかいえば、日本人の青山翔太郎というプロデューサーだった。
 2016年に最初の1枚目──Nature Rhythm「Forest」──はひっそりとリリースされながら、しかし、アンダーグラウンドで評判となり、数ヶ月で売り切れ。そして2枚目の12インチ・ヴァイナル・シングル、Nature Rhythm「Lost In The Jungle」が先月にリリースされているが、これまたすこぶる評判で……。紹介文が遅くなって申し訳ないです。もしお店みつけたら……すごくラッキーだと思って。Deep Frontier Records、新しい発見です!


https://soundcloud.com/deepfrontier-records

 アンダーグラウンド・ミュージックとテクノが好きで、ネットからは見えない世界がどれだけ豊穣かを知りたくて、東京に住んでいながらbonoboに行ったことのない人はこの機会にどうぞ。2017年3月18日土曜日、同所にて第4次ヒロポンFEVERが開催されます。
 レーベルacting pressをベルリンで主催するPLO Man、韓国拠点のミステリアスなトラックメーカ−、S.O.N.S.、KO SAITO、MARI SAKURAIらが出演。
 bonobo名物、畳ラウンジ、そして、アンビエントスペースのなかではdiscogs市場のおかしさ、資本主義の無益性、などを話し合うそうです。
 真夜中、酒をがばがば飲みながらdiscogsを見ていて、翌日目が醒めたらPAYPALで何枚も買ってしまっていた……という苦い経験はレコードファンならありますよね。もう止めようもう止めようと思いながら、見覚えのないレコードが海外から到着したときの恐怖……ホント、どこまで金を吸い取られるんでしょうか。勘弁して欲しいです。

JAMES VINCENT McMORROW - ele-king

 アイルランドはダブリン生まれのシンガー・ソングライター、2014年の『ポスト・トロピカル』が欧米のみならず日本でもヒット、つい先日も新作『WE MOVE』をリリースしたばかりのジェイムス・ヴィンセント・マクモローが来日する……ていうか、来週ですよ、来日公演は。
 ボン・イヴェールに対するダブリンからの回答というか、フォーキーかつエレクトロニックな、現代のブルーアイド・ソウルの美しい音楽をお見逃しなく~。



●JAMES VINCENT McMORROW来日公演
2017/3/15 (Wed)
Shibuya WWW
OPEN 18:30 START 19:30
スタンディング 前売り:¥5,500(ドリンク代別)
[お問い合わせ]
SMASH 03-3444-6751
[公演詳細]
https://www.smash-jpn.com/live/?id=2642


ジェイムス・ヴィンセント・マクモロー/ウィ・ムーヴ
James Vincent McMorrow / We Move

now on sale
PCD-24581
定価:¥2,400+税
★日本盤ボーナス・トラック2曲収録
Amazon

The Other People Place - ele-king

 2001年9月3日。ドレクシアの片割れであるジェイムズ・スティンソンは、ジ・アザー・ピープル・プレイス(以下、TOPP)という含みのある名義でソロ・アルバム『Lifestyles Of The Laptop Café』を発表した。当時がどういう状況だったかと言うと、もちろんあの9•11の直前なのだけれど、とりあえずそのことは措いておこう。
 この年は〈ビート〉が〈Warp〉のライセンス盤を出しはじめた年で(前年までは〈ソニー〉がその役割を担っていた)、オウテカを皮切りに、春から初夏にかけてプラッドやプレフューズ73、スクエアプッシャーのアルバムが次々とリリースされている(BRC-34BRC-37BRC-38BRC-40)。TOPPの『Laptop Café』は、UKではトゥー・ローン・スウォーズメンの『Further Reminders』(7月16日)とブロッサムステイツの『Claro』(9月17日)の間に発売された作品で、どちらもちゃんと〈ビート〉から日本盤がリリースされている(BRC-39BRC-48)が、なぜかTOPPだけ日本盤が制作されなかった。詳しい事情はわからないけれど、おそらく単純に「売れない」と判断されたのだろう。その時点ではTOPPの正体が明かされていなかったことも影響したのかもしれない。しかし当時はドレクシアのどの作品も日本盤など出ていなかったので、仮にTOPPがスティンソンのプロジェクトであると公表されていたところで、『Laptop Café』のライセンス盤が制作されていたかどうかはあやしい。この国におけるドレクシアの評価は、他のデトロイトのアーティストに比べてあまりにも低い。

 翻って、海の向こうでのドレクシアの評価は圧倒的だ。ヨーロッパで「デトロイト」を代表するアーティストと言えばURでありムーディマンであり、そしてドレクシアである。エイフェックスもウェザオールもミラ・カリックスも、口を揃えてドレクシアを褒め称えている。つい先日もグラスゴーのジャックマスターが『ガーディアン』でドレクシアへの情熱を表明したばかりだ。今回『Laptop Café』がリイシューされるに至った背景にはまず、そういう適正なドレクシア評価がある。
 じつはこの『Laptop Café』は長いこと入手困難な状態にあった。Discogsでは昨年6月の時点で、2万5千ユーロ(約300万円)もの値が付けられたコピーが出品されていたという。そのことに苛立ったあるひとりのコレクターが〈Warp〉に再プレスを嘆願したことで、このたびめでたくリイシューの運びとなったわけだけが、かのレーベルがいま再びこのアルバムを世に送り出した理由はおそらくそれだけではない。いま海の向こうでは静かにエレクトロがトレンドになっている。そのリヴァイヴァルの波こそが今回の再プレスを後押ししたのだろう。〈Clone〉も同じことを考えていたようで、4月にはTOPPが残した唯一のEP「Sunday Night Live At The Laptop Cafe」がリイシューされるし、ドレクシアのラスト・アルバム『Grava 4』も年内に再プレスされる見込みとなっている。
 そんな海外での動きとは裏腹に、日本ではやはり今回のリイシューに際してもライセンス盤が制作されることはないようだ。ヴァイナル・オンリーだからしかたがないと言えばそうなのかもしれないが、しかしTOPP唯一のアルバムであるこの『Laptop Café』は、ふだんドレクシアになじみのない人たちにこそぜひ手にとってもらいたい作品である。というのもこのアルバムでジェイムズ・スティンソンは、ドレクシア名義の作品からはなかなか連想することのできない、ぬくもりのあるサウンドを響かせているからだ。

 大西洋に投げ捨てられた奴隷たちの子孫であるところのドレクシアは、かつて次々とダークでハードな「復讐」の音塊を世界へ向けて投擲していったが、それとは対照的にスティンソンはこのアルバムで、スウィートかつロマンティックであることに徹している。ここにいるジェイムズ・スティンソンはアフロフューチャリズムの戦士ではない。『Laptop Café』が奏でるのは、日々の営みのなかに見出される小さな喜びや悲しみ、慈しみのたぐいだ。何なら「愛」という言葉を使ったっていい。しっかりと時を刻む808のドラム・パターン、ぶんぶん響くベース、その上を漂うはかないメロディ。そのすべてがリスナーの涙腺を刺戟する。こんなにも温かくて、切なくて、愛おしいエレクトロが他にあるだろうか。デザイナーズ・リパブリックによるインターネット時代の疲労を予言したかのようなアートワークも素晴らしい。はっきり言ってどの曲も非の打ち所がないが、嘘だと思うならまずは“Let Me Be Me”を試聴してみてほしい。「復讐」の物語を紡ぎ続けたひとりの戦士の、どこまでも無垢な願いを聴き取ることができるはずだ。
 このアルバムで彼は、なぜ戦闘服を脱ぎ捨てなければならなかったのか。彼はなぜ「let me be what I wanna be」と囁かなければならなかったのか。その望みが叶えられることはあったのか。「The Other People Place」とはいったいどういう場所だったのか。いまとなってはもう、誰もその真実を知ることはできない。
 2002年9月3日。ジェイムズ・スティンソンは心臓の合併症により長い眠りについた。それは『Laptop Café』がリリースされてからちょうど1年後のことだった。今年で彼が亡くなってから15年が経つ。この国における彼の評価が少しでも上昇することを願って。

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