「UR」と一致するもの

John Cale - ele-king

 ジョン・ケイルのニュー・アルバム『MERCY』が、来年1月23日に〈Double Six / Domino〉からリリースされる。
 まずは客演に注目しておきたい。アニマル・コレクティヴに加え、まさかのアクトレスローレル・ヘイローといった10年代エレクトロニック・ミュージックの重要人物、近年のUKインディ・シーンで大きな影響力を持つファット・ホワイト・ファミリーなどが参加。歌手のワイズ・ブラッドをフィーチャーした先行公開曲 “STORY OF BLOOD” では驚くべきことにトラップ風のビートが鳴っている。
 現在80歳、新しい音楽に関心を持ちつづけるレジェンドによる、これは期待大のアルバムだ。

JOHN CALE
1月20日に最新アルバム『MERCY』をリリース!
新曲 “STORY OF BLOOD feat. Weyes Blood” を公開!

ジョン・ケイルが、2023年1月20日にオリジナル曲を収録したものとしては実に10年ぶりとなる最新アルバム『MERCY』を〈Double Six / Domino〉からリリースすることを発表し、新曲 “STORY OF BLOOD feat. Weyes Blood” をミュージックビデオと共に公開した。

John Cale - STORY OF BLOOD feat. Weyes Blood (Official Video)
https://youtu.be/qgwOid8vdwE

60年近くにわたって、いや、少なくとも彼がニューヨークに移り住み、ルー・リードと共にヴェルヴェット・アンダーグラウンドを結成した若きウェールズ人であった頃から、ケイルは感動すら覚えるほど革新的かつ異端な作品群をコンスタントに発表してきている。そこには例えば『Paris 1919』の妖艶なチェンバー・フォーク、『Fear』のアート性の高いロック、挑発的かつ実験的で深みのある歌曲集『Music for a New Society』(30年後に自身による変奏曲集『M:FANS』を発表)といった音楽史における重要作が含まれている。待望の新作となる『MERCY』で、またもやケイルは、自分の音楽がどのように作られ、どのように聞こえ、そしてどのように機能するかさえも再構築している。12曲からなるこの『MERCY』は、闇夜に生まれた電子音を通して、傷つきやすいラブソングと未来への希望に満ちた考察へと向かっている。

本作『MERCY』において、ケイルは、アニマル・コレクティヴ、シルヴァン・エッソ、ローレル・ヘイロー、テイ・シ、アクトレスという音楽界で最も好奇心旺盛な若手アーティストたちを起用している。いずれも、ケイルの完成された世界観の中に入り込み、そこで彼が自らの世界をデコレーションし直すのを手伝う、才能溢れるミュージシャンたちだ。ケイルは今年3月に80歳を迎え、特にこの10年間は、多くの同業者がこの世を去るのを見守ってきた。それでも『MERCY』は、彼らこれまで積み重ねてきた長いキャリアの延長上で誕生した作品と言える。ケイルは常に、疎外感、傷、喜びといった古い考えを探求する新しい方法を探してきた。『MERCY』は、その満たされない心が見つけた新たな作品だ。

『MERCY』を構成する楽曲は、ケイルがディストピアの瀬戸際でよろめく社会を見ながら、何年もかけて書きためてきたものだ。トランプとブレグジット、コロナと気候変動、公民権、右翼の過激派、もしくは南極、北極付近で溶けている海氷の主権と法的地位についての考察であれ、アメリカ人の無謀な武装化であれ、ケイルはその日の悪いニュースを自分の言葉にする。今回のアルバム発表に先立ってリリースされた “NIGHT CRAWLING” で、(今もなお) 豊かに生きている人生からの教訓も前面に押し出されている。もし、私たちが常に過去を悔やんでいるとしたら、永久に失望を味わうことになるのではなかろうか? そして “STORY OF BLOOD” でワイズ・ブラッドと共に歌ったように、結局のところ、我々は、我々が知ることのない神に頼るのではなく、お互いを救うことができるのではないだろうか?

“STORY OF BLOOD” では、ピアノの前奏が重厚なビートと眩い太陽のようなシンセサイザーに変わった後、ケイルとワイズ・ブラッドの歌声が、現代の喧騒の中でパートナーを探そうとする2つのファントムのように滑らかに交差する。「スウィング・ユア・ソウル」と二人は願いを込めて歌う。最後のパートで、ケイルはこの存在が自分だけのものでないことを思い出す。「私は朝には私の友人たちを、彼らを迎えに戻る。彼らを光の中に連れて行くんだ」。エミー賞受賞監督ジェスロ・ウォーターズによるミュージックビデオには、ケイルとワイズ・ブラッドが登場し、不穏と静寂が混在する。その深い色調と宗教的な雰囲気は、この曲のダークでスピリチュアルなムードを強調している。

ワイズ・ブラッドの新作を聴いていて、ナタリーの清純なボーカルを思い出したんだ。「Swing your soul」というパートと、他のいくつかの部分で彼女と一緒にハーモニーで歌うことができれば、きっと美しいものになるだろうと思った。しかし、彼女から得たものは、それ以上のものだったよ。彼女の声の多様性を理解してからは、まるで最初から彼女を想定して曲を書いていたかのように感じた。彼女の音域の広さと、音律に対する大胆なアプローチは、予想外の驚きだった。彼女がニコとそっくりに思う瞬間すらあるんだ。 ──ジョン・ケイル

待望の最新作『MERCY』は、2023年1月20日にCD、LP、デジタルでリリース! 国内流通仕様盤CDには解説が封入される。

label: Double Six
artist: John Cale
title: MERCY
release: 2023.01.20

BEATINK.COM: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=13095

CD Tracklist
01. MERCY feat. Laurel Halo
02. MARILYN MONROE'S LEGS (beauty elsewhere) feat. Actress
03. NOISE OF YOU
04. STORY OF BLOOD feat. Weyes Blood
05. TIME STANDS STILL feat. Sylvan Esso
06. MOONSTRUCK (Nico's Song)
07. EVERLASTING DAYS feat. Animal Collective
08. NIGHT CRAWLING
09. NOT THE END OF THE WORLD
10. THE LEGAL STATUS OF ICE feat. Fat White Family
11. I KNOW YOU'RE HAPPY feat. Tei Shi
12. OUT YOUR WINDOW

CD

ブラック・ヴァイナル

ホワイト・ヴァイナル

クリア・ヴァイナル

Crack Cloud Japan Tour 2022 - ele-king

 耳の早いインディ・ロック・ファンにはかねてから注目されてきたカナダのポスト・パンク・バンド、Crack Cloud。『nero』編集長の井上由紀子氏も大推薦していたこのインディ界の注目株が早くも来日する。
 東京公演にはNo Busesのフロントマン「Cwondo」と、DJとして村田タケル 《SCHOOL IN LONDON》
 大阪公演は「石田小榛(Vo)と角矢胡桃(Dr)で構成される2ピース・バンド「HYPER GAL」と、DAWA 《FLAKE RECORDS》がサポートアクトとして出演。

Crack Cloud Japan Tour 2022

【公演概要】
2022年11月24日(木)
東京 代官山UNIT
出演者:Crack Cloud
Support Act : Cwondo、DJ: 村田タケル 《SCHOOL IN LONDON》
開場 18:30 / 開演 19:00
【チケット情報】 前売入場券:¥6,500 + 1Drink Charge
問合わせ: UNIT 03-5459-8630 (平日12:00〜19:00)

TONE FLAKES Vol.149
2022年11月25日(金)
大阪 梅田Shangri-La
出演者: Crack Cloud + Support Act :HYPER GAL 、DJ: DAWA 《FLAKE RECORDS》
開場 18:30 / 開演 19:00
【チケット情報】前売入場券:¥6,000 + 1Drink Charge
[TICKET]11月6日 10:00
ぴあ
e+
ローソン
FLAKE RECORDS(店頭)
問合わせ:Shangri-La 06-6343-8601(平日12:00〜19:00)

ツアー先行販売はコチラから:https://linktr.ee/tamatamastudio

【公演注意事項】
※予定枚数に到達した場合、当日券の販売は行いません。
※本公演はオールスタンディングの公演となります。

東京;
※3才以上の方はチケットが必要となります。なお16歳未満の方につきましては保護者の同伴が必要となります。
※未就学児のお子様をお連れのお客様は入場時に未就学児であることの各証明書が必要となります。

大阪;
※小学生以上はチケットが必要となります。
※保護者1名同伴につき、未就学児童1名まで入場可能。

-新型コロナウイルス対策-
※会場内では常時マスクをご着用下さい。
※こまめに手指の消毒を行って下さい。
※体温が37.5℃以上のお客様は入場をご遠慮ください。
※大声や歓声を禁止させていただきます。
※ご入場は整理番号順となります。


【Crack Cloud】
2015年に結成されたマルチメディア集団Crack Cloudは、異なる角度から、異なる過去の経験を持つ、同じ志を持つ人間で構成されている。
カナダのアルバータ州出身のCrack Cloudは、社会に対する視点と理解を映し出すポストパンクの知恵を持っています。 2018 年にバンクーバーに移り、メンバーのほとんどはその時に出会いました。 2016 年に最初のセルフ タイトルの EP をリリースし、翌年には 2017 年にAnchoring Pointと呼ばれる別のEP をリリースしました。 [12]これらのリリースに続いて、グループは国際的にツアーを行い、End of the road、、およびをロスキルデなどいくつかのヨーロッパの音楽祭に出演し、2020年7月17日に Meat Machine Records からデビュー・スタジオ・アルバム、Pain Olympicsをリリースした後、 2019年 5月から 2020年10月までの間に、 The Next Fix、Ouster Stew、Tunnel Vision、Favor Your Fortuneの4つのシングルをリリースしました。
https://www.crackcloud.ca/

【Cwondo】

No BusesのGt.&Vo.としても活動中の近藤大彗によるソロ・プロジェクト=Cwondo 2020年より本格的に活動開始。
1stアルバム『Hernia』、2ndアルバム『Sayounara』に続き、短いスパンでリリースし、3rd アルバム『Coloriyo』を2022年7月6日(水)にリリース
https://tugboat.lnk.to/Cwondo3rdAL

【HYPERGAL】

石田小榛(Vo)と角矢胡桃(Dr)で構成される2ピースバンドHYPER GAL
石田小榛は美術家として、角矢胡桃はノイジシャンとしての活動も行っている。
2021年には2ndアルバム『pure』をリリース
アヴァンギャルドかつミニマルなトラックのループと無機質なボーカルで構成されるサウンドはキラキラと既存の壁を破っていく。
『pure』ではジャケットを新進気鋭の美術家ナカノマサト・ミュージシャンのuamiが手掛け、MVは撮影 渡辺絵梨奈・編集 石田小榛の自主制作で行われるなど、アートワークも注目を集めている
https://hypergal.base.shop/

*海外プレスからの賞賛

"Crack Cloudのライブは素晴らしい。彼らの演奏を観た後、浮遊しているような気分になる"。- ジョン・ドーラン (Quietus、Noisey、BBC)

"...Crack Cloudをバンドとして説明することは、彼らを過小評価することになるだろう" Q Magazine- Qマガジン

「カナダの7人組、Crack Cloudは目を見張るようなスペクタクルを作り出す。- ガーディアン(イギリス)

◎「please yourself」MV
https://www.youtube.com/watch?v=BteWnj3vr1o&t=4s

◎アルバム表題曲「tough baby」のMV
https://www.youtube.com/watch?v=iuiApNB8Ug0

Loraine James - ele-king

 ロレイン・ジェイムスの新作だが、これはちょっと特別なプロジェクトだ。ジュリアス・イーストマン(Julius Eastman)という、犯罪的なまでに知られていなかったアーティストの音源を素材として作った彼女のアルバムで、それならまあ、昔からよくあるリミックスみたいなものだと早合点されてしまうのだが、本作における骨子は、ジュリアス・イーストマンの人生から授かったインスピレーションにある。ぼく自身も、ジュリアス・イーストマンについて犯罪的なまでに知らなかったひとりなので、彼のことを調べて、彼の音楽を聴いて、ただただ驚嘆するしかなかった。
 
 ジュリアス・イーストマンは、不遇な音楽家だった。いまから32年前、ホームレスとして亡くなったクィアの黒人前衛音楽家は、1940年、ニューヨークに生まれている。14歳からピアノを習ったという彼が、大学で理論を教えながら音楽家として活動をはじめたのは、1963年にフィラデルフィアのカーティス音楽院を卒業してから数年後の、60年代後半ことだった。ピアニストでありヴォーカリストでもあった彼は、最初はピアニストとしてデビューし、1970年代前半にかけては自作も発表する。1973年の“Stay On It”や1974年の“Femenine”といった初期作品を聴けば、イーストマンがミニマル・ミュージックの影響下で創作していたことがわかるが、彼独自のポップな解釈もすでにある。喩えるなら、スティーヴ・ライヒのゴスペル・ヴァージョンだ。のちにアーサー・ラッセルと出会って、ぼくの大好きな“Tower of Meaning”(1983)において指揮を任されるのがイーストマンだったこともぼくはこの機会に認識したわけだが(ティム・ローレンスの評伝では、ただその名前のみが記されている)、イーストマンの作品はクラシック音楽の前衛(ミニマル・ミュージック)にまだ片足を突っ込んでいた初期のラッセル作品ともリンクしている。
 イーストマンの人生において重要な出来事のひとつは、1975年にジョン・ケージの“Song Books”なる作品をイーストマンが所属していたS.E.M.アンサンブルの一員として演奏したことだった。そのときイーストマンは男女をステージに上げ、演劇的にエロチックなパフォーマンスを挿入したというが、こうした彼の同性愛者のアイデンティティの発露に対して実験音楽の大家は激怒し、名指しで批判した。当時禅宗に傾倒していたケージにとって作中に私事を出すことは許しがたかったようで、その出来事のみにフォーカスするなら、60年代的な精神に2010年代的な行為が否定されてしまったといまなら言えるかもしれない。まあ、とにもかくにもその時代、もっとも影響力のあった人物からの公での批判は駆け出しのアーティストにはそうとう堪えたろうし、ましてや勇気を持って臨んだ自己アイデンティティの主張が間違っていると言われた日にはたまったものではない。この出来事はイーストマンがアカデミーの世界から離れるひとつのきっかけになったんじゃないだろうか。
 大学を離れNYに戻った70年代後半からは、イーストマンはさらに精力的に創作活動に勤しんでいる。1979年には、“前衛音楽”シーンにおいては刺激的過ぎた作品名の3つの代表作(“Crazy Nigger”、“Evil Nigger”、“Gay Guerrilla”)を発表、それからアーサー・ラッセルと出会って、ラッセルのディスコ・プロジェクト、Dinosaur Lに参加もしている。
 しかしながら、ラッセルと違って彼個人の作品が商業リリースされたことはなく、生活を支える仕事もなかった。イーストマンは家賃も払えず、80年代初頭にはアパートを追い出され、それから死ぬまでのあいだはほとんどホームレス状態だったという。しかも彼の死は、あたかも彼が存在しなかったかのように、それから8ヶ月後に『ヴィレッジ・ヴォイス』が小さく報じたのみに留まった。イーストマンの楽譜が再発見されてあらたに演奏されたり、イーストマンの作品の数々が商業パッケージとしてリリースされるのは、彼の死から15年も過ぎた、2000年代半ば以降の話である。

 本作『私のために美しきものをつくる(Building Something Beautiful For Me)』は、その題名が主張しているようにロレイン・ジェイムスの作品とみていい。作品への感銘もさることながら、クィア・ブラックとしての深い感情移入もあったことと察する。彼女の音楽の特徴がストリート(グライム/ドリル)とオタク(エレクトロニカ/IDM)との融合にあったとすれば、本作においてはそうした二分法を超越している。時空を超え、さらにいろんなもの(ライヒ的なミニマル・ミュージックを含む)が彼女のなかに吸収され、彼女のいう“美しきもの”となって吐き出されている。強いてジャンル名のタグを付けるとしたらエレクトロニカ(ないしはエレクトロ・アコースティック)となるのだろうけれど、90年代のそれとは別次元の、ほとんどこれは詩学の領域に到達していると言っていい。
 非凡な人には、確実に乗っている時期というものがある。今年は、彼女のアンビエント作品集『Whatever The Weather』も良かったし、本作もまた感動的で、ロレイン・ジェイムスがいまアーティストとして最高の状態にいることがわかる。来日が楽しみでならない。

*タイミングが合えば、年末号の紙エレキングにロレイン・ジェイムスの細心インタヴューを掲載予定です。
 
 

Surya Botofasina - ele-king

 アリス・コルトレーンのアシュラム(僧院)で彼女の演奏を聴きながら育ったというスーリヤ・ボトファシーナ。つまりアリス・コルトレーンの愛弟子ともいえるこのキーボード奏者/作曲家が、めでたくデビューを果たすことになった。ファースト・アルバム『Everyone's Children』は11/23に発売(デジタルは11/4)。プロデューサーはカルロス・ニーニョとのこと。スピリチュアル・ジャズ期待の新星に注目しておきましょう。

Surya Botofasina『Everyone's Children』
2022.11.4(土) DIGITAL Release
2022.11.23(水) CD Release

カルロス・ニーニョがプロデュースする、アリス・コルトレーンの愛弟子である注目のキーボード奏者/作曲家のスーリヤ・ボトファシーナのデビューアルバム。ジャズシンガーのドワイト・トリブルやミア・ドイ・トッドも参加したスピリチュアル・ジャズの傑作!!

キーボード奏者/作曲家のスーリヤ・ボトファシーナは、アリス・コルトレーンのアシュラムで彼女が弾くピアノとシンセサイザーを聴いて育った。だから、ディープリスニングへと誘う、この瞑想的で催眠的な音楽はとてもリアルなものだ。カルロス・ニーニョがプロデュースを担当し、彼がかつて率いたビルド・アン・アークのジャズ・コミュニティが支えていることも、その証である。(原雅明 ringsプロデューサー)

[リリース情報]
アーティスト名:Surya Botofasina(スーリヤ・ボトファシーナ)
アルバム名:Everyone's Children(エヴリワンズ・チルドレン)
リリース日:2022年11月23日(水)
フォーマット:CD
レーベル:rings / plant bass / spiritmuse records
解説:Hashim Bharoocha
品番:RINC96
価格:2,600円+税

[トラックリスト]
01. SuryaMeditation
02. I Love Dew, Sophie
03. Beloved California Temple
04. Everyone's Children (with Mia Doi Todd)
05. Sun Of Keshava
06. Waves For Margie (with RadhaBotofasina)
07. SuryaMeditation (Reprise) Radio Edit
08. SuryaMeditation (with Swamini Satsang) Excerpt

販売リンク:https://diwproducts.net/items/6322eaca7588610001b7ab98
オフィシャルサイト:https://www.ringstokyo.com/items/Surya-Botofasina

Roy Brooks And The Artistic Truth - ele-king

 ヴァイナルにまつわる新たな試みを展開するVINYL GOES AROUNDからニュー・アイテムの登場だ。
 今回はデトロイトのドラマー、ロイ・ブルックス(&ジ・アーティスティック・トゥルース)による73年リリースのライヴ盤……の、なんとテストプレス。
 ロイ・ブルックスは60年代前半にホレス・シルヴァーのクインテットなどを経て〈モータウン〉のジャズ・レーベルからデビュー・アルバムを発表。70年代以降のスピリチュアル・ジャズ作品はとくに人気が高い。増村和彦の憧れのドラマーでもある。ソニー・フォーチュンやエディー・ジェファーソンが参加したこのライヴ盤は、70年代ジャズの重要作品だ。
 限定販売のため、お早めに。

 なお来週10月26日にはVINYL GOES AROUND監修の別エレ最新号が発売。ぜひそちらもチェックを。

ROY BROOKS AND THE ARTISTIC TRUTH
Ethnic Expressions LP
Limited Edition Test Press
with Silkscreened Picture Sleeve (Serial Numbered)

Roy Brooks And The Artistic Truth / Ethnic Expressionsのテストプレスを限定で発売します。特別に作られたハンドメイドのシルクスクリーン・ジャケットは2種類のタイプを丁寧に一枚ずつプリントしています。
本作はアフリカン・スピリチュアルに傾倒したデトロイト・ジャズの中でも有数のライヴ・アルバム。音楽を通じてアフリカ系アメリカ人の団結を提唱した活動の記録でもあり、ここでしか味わうことのできない熱い演奏を堪能することができます。
昔からヴァイナル・コレクターの中でも非常に人気の高い作品で、今やオリジナル盤は1000ドル以上の激レア盤。参加アーティストも錚々たるブラック・ミュージシャンを従え、エディー・ジェファーソンもヴォーカルで加わっています。
これは正真正銘のジャズ・クラシックであり、70年代ジャズの最重要作品です。

※限定20枚ずつ。ここでしか買えないエクスクルーシヴ・アイテムです。

VGA-5007
Roy Brooks And The Artistic Truth
Ethnic Expressions
¥7,000
(With Tax ¥7,700)

VGA-5007W
Roy Brooks And The Artistic Truth
Ethnic Expressions
¥7,000
(With Tax ¥7,700)

https://vga.p-vine.jp/exclusive/vga-5007/

*The products will be shipped in Late November 2022.
※商品の発送は2022年11月下旬を予定しています。

*Please note that these products are a limited editions and will end of sales as it runs out.
※限定品につき無くなり次第終了となりますのでご了承ください。

interview with Louis Cole - ele-king

 少なくない数のある種の音楽ファンにとって、今年いちばん待ち望んでいたアルバム。前作から4年ぶりとなったルイス・コールの新作『Quality Over Opinion』は、20曲入り(国内盤CDはボーナストラックありの21曲)、70分超の大ヴォリュームで、ファンの期待を上回るこれまた快作だ。
 2010年に、1stソロ・アルバム『Louis Cole』と、LAの名門音楽大学在籍中に出会った女性シンガー、ジェネヴィエーブ・アルターディと組むノウワー(Knower)の1stアルバム『Louis Cole and Genevieve Artadi』でレコード・デビュー。シンガー・ソングライターとして、そして、独創的な超絶技巧ドラマーとして地元ロスアンジェルスで名を上げ続けた彼は、〈ブレインフィーダー〉発となったワールドワイド・デビュー作『Time』一発で、世界中にその名を轟かせた。盟友サンダーキャットと並んで、いま最も聴き手の心を踊らせてくれる音楽家と言っていいだろう。
 「最も影響を受けたのがジェイムズ・ブラウンで、曲づくりの転機となったのがスクリレックス」という発言に、彼がつくる音楽の秘密が凝縮されている。新作について、ルイス・コールについてより深く知るためのヒントが詰まったインタヴューをお届けしたい。

マシンと、人間が正確に叩くものは違う。人間には何らかのエラーがあって、でもそこにはある種のパワーがあるし、すごく感動的なんだ。

前作『Time』と、新作で変わった点、変わらない点は何ですか?

ルイス・コール(Louis Cole、以下LC):変わった点は、新しいサウンドを探求していること。それから、ひらめきやアイデアを追求して、最終的な形にまで持っていくのがうまくなったと思う。これまでに培ったスキルで、最初に浮かんだアイデアを形にする力が増したんだ。ただ2枚のアルバムにおけるミッションは同じだった。それぞれの曲に対して、できるかぎり深く掘り下げて、そうして曲が持つエモーションを最大限引き出すというね。

ドラムスをジャストで聴かせるのが、あなたの音楽の最大のトレードマークで、新作ではそれがより強調されているように思います。どういった考えで「ジャストなリズム」にしているのですか?

LC:もう何年も、正確にリズムを刻むこと、一拍一拍をどう置くかをしっかりコントロールすることに取り組んできたんだ。『Time』以降だから4年くらい、ドラムをより正確に操れるように努力してきたんだ。正確なリズムに興奮するんだよね。

「ジャストなリズム」のおもしろさは、どういったところですか?

LC:何だろうな……そこから生み出される力というか。人間が完全に正確になることはできないよね。音符ひとつずつが違ってくる。打ち込みのビートやドラム・マシンはちょっと無菌というか……必ずしもそうとは限らないけど。とにかくマシンと、人間が正確に叩くものは違う。人間には何らかのエラーがあって、でもそこにはある種のパワーがあるし、すごく感動的なんだ。

レコーディングの際はクリック、メトロノームの類は用いていますか?

LC:使っているよ。ニュー・アルバムでは全曲で使った。バンドと一緒に、ライヴで録る時などは使わないけどね。

「ジャストなリズム」は、J・ディラ以降の大きな流行となった「揺れるビート」へのアンチテーゼとも受け取れます。揺れるビートに対するあなたの考えを聞かせてください。

LC:そういった、ユルい感じのヒップホップも好きだよ。それはそれで美しいと思う。僕がつくるビートとは別の形だけど、ある意味同じことのような気もする。J・ディラのことはよく知らないけど、きっとあの揺れも彼が求めた結果としてそうなっているわけで。つまり彼はしっかりとコントロールしていた。間違いなく、自分がどうしたいのかを把握していたんだ。僕も時々、揺れる感じで演奏することがあるけど、ニュー・アルバムの曲はジャストな演奏の方がいい感じだったんだ。でも、力強く、かっこよくて、魂を込めたものであれば、どんなビートでも全部有効だと思うよ。

9歳、10歳くらい。その頃はもうジェイムズ・ブラウンで頭がいっぱいだったね。

ジャズ以外の音楽的なバックグラウンドを教えてください。どういった音楽を聴いてきましたか?

LC:小さい頃はスティーヴィ・ワンダーが本当に大好きだった。確か4歳とか5歳とか、そのくらい。カセットテープで聴いていたんだ。その後はニルヴァーナとかグリーン・デイにハマって。その後はジェイムズ・ブラウンにどっぷりさ。それが9歳、10歳くらい。その頃はもうジェイムズ・ブラウンで頭がいっぱいだったね。それから、ずっといろんなジャズを聴いてきた。僕の父がピアノを弾くということもあって、いつもジャズかクラシックのレコードをかけていたからね。

ロスアンジェルスで生まれ育ったことは、あなたの音楽にどういった影響を及ぼしていますか?

LC:ひとつ良かったのは、大きな都市だからライヴがたくさんおこなわれていたこと。若い頃からすごく良いライヴを観ることができた。例えばジョシュア・レッドマンとかラリー・ゴールディングスとか。これはすごいぞって、子どもの頃に思ったのを覚えているよ。最近感じるLAの主な利点はふたつあって、ひとつは、様々な種類の自然から近いこと。雪も砂漠も、それからセコイアの森もビーチもある。インスピレーションを得たり、充電できるという意味でも、いい点だね。もうひとつは、LAには素晴らしいミュージシャンがたくさんいること。ライヴやレコーディングをするときに、本当に素晴らしいミュージシャンに声をかけることができるんだ。

「ジャズの本質は混じりっけなしの自由。制限なんてない。無限の純粋な爆発なんだ」と発言されていました。あなたの音楽はジャズと、ポップスのミクスチャーと言えるでしょうか? 自分ではどういう音楽をつくりたいと考えていますか?

LC:確かにそうだと思う。間違いなく両方に影響を受けているし、ポップスという枠内で曲を書くのが好きだしね。ひとつのセクションがどのくらいの長さになるかに細心の注意が払われるところとか、おもしろいんだ。自分が音楽を聴くときも、集中力が長くは持たない。だからひとつのセクションが短いのが好きなんだよね。基本的にはあらゆる種類の音楽が好きだけど、自分がつくる場合はポップスの枠組みの中でつくるのが気持ちいい。創造する上で制限があるのもいいんだ。焦点が定まるというか。ポップ・ソングにヴァース、サビ前、サビといった型があるのは、自分の労力を流し込むのにすごくいい。でも同時にジャズの自由さも好きなんだ。恐れ知らずで、高エネルギーなところ。そしてヴァリエーションがあるところ。僕も、自分ではポップ・ソングをつくっているつもりでも、実際はもう少し自由で、もう少し野生的かもしれない。

音楽を演じるにあたり、特に影響を受けたアーティスト、作品を教えてください。

LC:いろんな人の影響を受けてきたけど、間違いなく、ジェイムズ・ブラウンが大きかったと思う。彼の『Love Power Peace Live At The Olympia, Paris, 1971』というライヴ・アルバムを子どもの頃に聴いて、そのエネルギーに圧倒された。すべてが美しいんだ。あとはマイルス・デイヴィスのライヴ・アルバムも。70年代初期の『Black Beauty』はすごく好きだったな。狂気的で驚異的な演奏なんだ。それから1969年のトニー・ウィリアムズ・ライフタイムの海賊盤を聴いて、もっといいドラマーになりたいと強く思った。とりあえずいま思いつくのはそんなところだけど、まだまだあるはず。

ソングライトは、その時々の自分の思いを表したもので、基本的には即興ですか? 

LC:良い質問だね。曲の最初のアイデア自体は、そのときに自分が感じているエネルギーが現れたものなんだ。それを曲として使えるように凝縮するというか。だから、その時々に感じていることっていうのは、間違いなくそうだね。曲を完成させるまでには、ときには当然ながら、アイデアをひらめいたときと同じモードではなくなっていることもあるけど、それでも制作を続ける。そして自分自身を当初の気持ちに持っていこうとする。いつも歌詞は後から書くけど、最初の感覚を呼び覚まそうとする場合もあれば、そうではなくて、自分がつくったインストを聴いて感じたことを歌詞にする場合もあるよ。

理論を活用して何十年先にも残るような名曲を書く、といったことには興味がないのでしょうか?

LC:もちろん、これまでに培った知識を道具として活用して、曲を強化することはある。ただ僕はそれほど音楽理論には詳しくないんだ。コードの名前とか、コードの作用とかは僕の得意分野ではないんだよ。だから僕の音楽知識というのはあくまで、長い間音楽をやってきたことによって培われたもので。何度も試行錯誤しながらね。そういう知識を用いてタイムレスな曲を書きたいという思いはあるよ。

あとはマイルス・デイヴィスのライヴ・アルバムも。70年代初期の『Black Beauty』はすごく好きだったな。狂気的で驚異的な演奏なんだ。

「2011年にスクリレックスを聴いて、音楽に対する考え方が変わった。僕の曲づくりは彼の影響を受けてガラッと変わった」とのことですが、スクリレックスの音楽のどこに衝撃を受けたのですか、具体的に教えてください。

LC:そう、2011年に初めてスクリレックスを聴いたんだ。『Scary Monsters And Nice Sprites』を聴いたんだけど、シンセサイザーでつくったモンスター級サウンドだったわけ。とにかくグルーヴがすごくて。ある意味笑えて、ふざけてるのにめちゃくちゃヘヴィでグルーヴィなんだよ。それが、最高の組み合わせだなと思った。そして彼の音楽をライヴで聴いた。その体験が僕の人生を大きく変えたんだ。単にそのエネルギーが好きなだけじゃなくて、彼がサウンド・エフェクトで作曲すること、すごくメロディックにすること、しかもすごく理にかなっていることに、僕はものすごく感銘を受けた。

具体的にはどう変わったのですか?

LC:まず、以前よりずっとプロダクションに注意を払うようになった。純粋なエレクトロニック・ミュージックをつくってみたいと思うようになったりね。というのも僕は基本的に楽器、アコースティック主体でやっていたからね。プロダクション、ミキシング、周波数といった音楽知識を学びたいと思ったよ。

歌詞は、定番の男女の関係を歌ったものはなく、あなた自身の心の揺れ動きを表したものが多いですね。歌詞についてのあなたの哲学を教えてください。

LC:できる限りデタラメをなくして、正直に語るということかな。それから、自分らしいと感じられる言い方を心がけること。他の誰かから借りてきたような言葉使いをしない。たとえ音楽に乗せる言葉としては強すぎたり不快に感じるとしても、自分はこういう言い方をするなっていう言葉を変えないようにしている。そしてとにかく最大限深く掘り下げる。後は、曲なんだから韻を踏めるといいなと。僕が普段の会話で言いそうなことって、メロディに乗せるとイマイチな言葉もあるから、その場合はいい感じに曲に収まるようにする必要があるんだよね。とにかく、できるかぎり正直に書くというのが信条だよ。もちろんときには皮肉交じりの歌詞を書くこともあるけど、その場合はさすがに伝わってるだろうしね。

LOUIS COLE BIG BAND
JAPAN TOUR 2022

12.05 MON - NAGOYA CLUB QUATTRO
12.06 TUE - UMEDA CLUB QUATTRO
12.07 WED - SHIBUYA O-EAST

OPEN 18:00 / START 19:00
ADV. ¥7,150(税込/ドリンク代別途)

https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=12997

Various - ele-king

 16年前にミニマル・テクノでキャリアをスタートさせたアレックス・シリディス(Alex Tsiridis)がここ3年ほど、つまり、ロックダウンを機にユニークな音楽性の変化を遂げ始めた。複数のユニットを駆使しつつジェフ・ミルズやマイク・インクを踏襲するアシッド・ミニマルから大きく逸れることはなく、手法的な変化はほとんど見られなかったシリディスがRhyw名義で19年リリースの“Biggest Bully”でブレイクビートを導入し、往年のスミスン・ハックのようなサウンドに接近したかと思うと、時間をかけたビルド・アップによってシカゴ・アシッドの醍醐味を保ちつつ“Loom High”や“Just In Case”ではロン・トレント風のワイルド・ピッチ、“Geomest”や“Skend”ではUKガラージとの接点を探り始めた。“It Was All Happening”ではさらに7拍目と8拍目を抜いたジュークというのか、後の“Itso”にしてもいわく言いがたいポリリズムにもトライし、主に自らが主催する〈Fever AM〉からのリリースでは実験色豊かなアプローチを多発する。スリックバックやドン・ジィラといったアフリカン・テクノに慣れてしまった耳にはリズム感に少し難は残るものの、旧態としたフォームに音色の楽しみしか見出せなくなっているジャーマン・テクノにあってシリディスが明らかに突出した存在になってきたことは確か。20年に入ると他のレーベルからのリリースでもその傾向は増大し、ハーフタイムに影響を受けたらしき曲が続く。“Salt Split Tongue”、““Sing Sin”、“Bee Stings”、“Slow Stings”と、シンコペーションの利かせ方もどんどん派手になり、単純にどんどん曲が良くなっていくし、”Termite Tavern”などジャンル不明の曲が出て来る一方、“Spoiler”や”Honey Badger”などアシッド・ミニマルへのフィードバックにも余念がないところはとにかく恐れ入る。これだけダイナミックに変化し続けていたら、その流れでアルバムが出ることに期待するのが普通だろう。〈Fever AM〉からこの4年間にリリースされた4枚のEPを合わせるだけで12曲になるし、ソロではまだ1枚もアルバム・リリースがないというのはどう考えてもおかしい。シングルはどれもよく出来ているのにアルバムとなるとからっきしダメというプロデューサーがテクノ系には津波のようにあふれているので、必ずしもアルバムをつくることがいいとは限らないかもしれないけれど、アルバムしか聴かないというリスナーになにひとつ届かないというのはどうしてももったいない。そして、シリディスがこのタイミングで放ったのはソロではなく、〈Fever AM〉の5周年を記念したコンピレーション・アルバムだった。

『エラーじゃないよ。わざとだよ』というアルバム・タイトルはプログラマーのデイヴィッド・ルバルが90年代に書いた本のタイトルで、明らかに彼らがジャーマン・テクノとは異質な領域に進んだことをがっつりとアピっている。ここではあちこちで埋もれていた12の才能をひとつにすることで見え方も変わっていくというニュアンスも含んでいるかに思われる。正直、一度も名前を見たことがないプロデューサーもゴロゴロいるし、最も知名度があるのはペダー・マナーフェルト(Peder Mannerfelt)か、あるいはパライア(Pariah)か。人によってはホルガー・シューカイのバイソンをバックアップしたポール・マーフィー&スティーヴ・コーティとともにディスコ・ダブのアクワアバとして活動していたガチャ・バクラゼ(Gacha Bakradze)なら知ってるという人もいるかもしれない。そう、国籍もバラバラで、シリディスとともに〈Fever AM〉を運営するモル・エリアン(Mor Elian)はテル・アヴィヴ出身。05年からはLAに移動し、ダブラブでラジオホストも勤めている。彼女を含め〈Fever AM〉からのエントリーは5組で、エリアンの“Swerving Mantis”はマティアス・アグアーヨをあたりを思わせる南米寄りのジャーマン・タイプ、マサチューセッツ州を拠点に活動するゼン・クローン(Xen Chron)“1L4U”はスローなベース・ミュージックで、7年前に〈Apollo〉からアルバム・デビューを飾ったバクラゼ“Scum ”はマシナリーなデトロイト・エレクトロを提供。レーベルの新顔らしきアイシャ(Ayesha)“Swim”はエスニックなブレイクビートで、Rhyw“Caramel Core”がやはり出色といえ、ここでもスピード感あふれるハーフタイム・テクノを聞かせる。謎のルース(Ruse)“Kimura(キムラ?)”もマシナリーなエレクトロで、同じく謎のグランシーズ(Glances)“Sleuth”はマスターズ・アット・ワークや初期の〈Boy’s Own〉を思わせる軽快なブリープ・ハウス。さらに謎のサン・オブ・フィリップ(Son Of Philip)“Raleigh Banana”は4つ打ちながらブレイクビートをループさせてベース・ミュージックに近づけたヒネり技。このところ4年に一度しかリリースしない寡作なパライア“Squishy Windows”はオーガニックなエレクトロときてストックホルムからペダー・マナーフェルト“No Sheep”もシリディス同様のソリッドなハーフタイム・テクノを試行する。これらをまとめてジャーマン・ベースと呼びたいところだけれど、そうもいかないので、そのような理念で成り立っているコンピレーションということで。ブレイクビート・テクノのミス・ジェイ(MSJY)“Crab Walk”やエンディングはユニティ・ヴェガ(Unity Vega)“Anamnesis”によるブリーピーなハーフタイム・テクノが緩やかな余韻を残して全12曲を閉じていく。

 もともとシンセサイザーやメカニカルな音楽が好きだったからエレクトロやテクノにのめり込んだわけで、それがレイヴ・カルチャーを機にブラック・ミュージックの踊りやすさに理解が及び、両方を兼ね備えていたデトロイト・テクノにガッツポーズという流れだったりするのだけれど、イギリスに渡ったテクノは泥臭くなり過ぎる面もあって、それはそれでいいんだけれど、ドラムンベースやダブステップといったベース・ミュージックの成果をことさらにメカニカルなテクスチャーに移植しようとするアレックス・シリディスの試みにはがんばれという気持ちしかない。僕は若い時にはブラック・ミュージックに関心がなかったせいか、初めからグルーヴがあって当たり前という感じよりもグルーヴを生み出そうと努力している人たちにシンパシーを覚えるということもある。テクノにダンスホールを取り入れたロウ・ジャック(Low Jack)やブロークン・ビートをレイヴ・サウンドでフォーマットしたプロイ(Ploy)と同じく、このまま誰もついこない道を突き進んで欲しい~。

Nouns - ele-king

一枚の写真をヒントに

 Nouns『While Of Unsound Mind』のアートワークは、メンバーの祖父母の結婚式におけるワンシーンを切り取った写真が使われている。アンティーク品のごとく、朽ちた色合い。人びとが祝福し合い、生きていた証。かつて地球上にこのような瞬間があった──その事実を遺す貴重な一枚のヴィジュアルは、多くの示唆を含み私たちを彼方へと連れていく。

 Nouns は元々2013年に、ヴォーカル/ギターの Hunter Clifton Mann を中心に四人組エモ・バンドとしてアーカンソー州からデビューした。当時から個性的なメンバーが集まっており、各々がパンク/ハードコア・バンド Radradriot やスラッシュ・メタル・バンド Cavort Usurp といった場で活動していたようだ。ノー・エイジやコンヴァージへのリスペクトを公言しながら、そのカオティックでルーズな志向性によって鳴らされるローファイな音楽は、エモ・シーンにおいて一定の注目を集めた。しかし2014年以降は長いブランクに突入、昨年7年ぶりに突如として新たなEPをドロップしたのち、今回ついにアルバムが届けられたのである。彼らの音源が途切れたこの数年の間、シーンは大きく変わった。いや、「エモ」という概念それ自体が多大な変容を遂げることになったと言える。Nounsの『While Of Unsound Mind』は、そういった状況に対するひとつの明確な回答を提示しているように思う。

エモの数奇な運命

 エモが辿ることになった数奇な運命について、時間を巻き戻して整理してみる。1980年代のフガジらハードコア・バンドにルーツを持ち、1994年にサニー・デイ・リアル・エステイト『Diary』によってその歴史を開始することになったエモは、3rd wave emo と呼ばれる2000年代のエモ・ブームで一度完成に向かった。アット・ザ・ドライヴ・イン『Relationship Of Command』(2000年)が見せた激情の発散、マイ・ケミカル・ロマンス『The Black Parade』(2006年)が構築した感情の一大絵巻きを象徴とし、次第にエモはロックの手を離れることになる。エモのリアリティはむしろ2010年代に入りヒップホップに援用され、ポップ・ミュージック全般に影響を与えるようになり、2018年にBBCは「Emo never dies: How the genre influenced an entire new generation」と報じた。そしていまや、“All That’s Emo” の時代へ──ロックを超え、ポップ・ミュージックをも超え、あらゆる文化がエモの影響下に置かれている。

 ゆえに、コミュニティを超えてその定義を肥大化させていったエモを横目に、本来のロックにおけるエモが1990年代の作品を参照しコアを見つめ直すことで、2010年代に 4th wave emo として原点回帰していったのは当然の成り行きだったように思う。けれども、同時にそれは何かとてつもない変化のようにも見える。本来エモとは、瞬間的に立ち上がる喜怒哀楽が混在した、得も言われぬ感情を抽象的なまま具現化するものだった。それは、シニフィアンとシニフィエが手をつなぐ以前の状態で、ある種の曖昧さを持った音楽だったはずだ。けれども、歴史化されエモのあらゆる音がリファレンスになることで、音のひとつひとつは意味性と結託してしまう。自己の記憶ではなく、共同体のデータへ。あるいは、共同体のデータに紐づけられた感情へ。だからこそ、4th wave emo の原点回帰は、危ういものに聴こえた。ザ・ワールド・イズ・ア・ビューティフル・プレイス&アイ・アム・ノー・ロンガー・アフレイド・トゥ・ダイの純化されたような普遍性や、モダン・ベースボールの水しぶきをあげるようなフレッシュさが、どれだけの強度でリスナーに響いたのだろう?──エモ・ラップが、哀しいギターリフと泣きだしそうなラップで、陰影のグラデーションを奏でていた時代に。

 感情消費についての研究でユートピアを紐解いていく社会学者のエヴァ・イルーズは、著書『Consuming the Romantic Utopia: Love and the Cultural Contradictions of Capitalism』(University of California Press、1997年、未邦訳)で、そういった状況に通じる話として次のようなことを述べている。「Emotions are activated by a general and undifferentiated state of arousal, which becomes an emotion only when appropriately labeled.(=一般的で未分化な覚醒状態によって感情は活性化され、それが適切にラベル付けされた場合にのみ感情になる)」「Cultural frames name and define the emotion, set the limits of its intensity, specify the norms and values attached to it, and provide symbols and cultural scenarios that make it socially communicative.(=文化的な枠組みは、感情に名前を付けて定義し、強さの限界を設定し、それに付随する規範と価値を特定し、社会的に伝達するシンボルと文化的シナリオを提供する)」(ともに筆者訳)。

 感情に名前がつくこと。喜怒哀楽に分類できない曖昧な感情を、ラベリングしてしまうこと。

感情が数量化される時代に

 その後2010年代の終盤、エモ・シーンにおいて 5th wave emo と呼ばれる潮流が生まれはじめた頃──感情資本主義が加速し私たちの社会を包囲することによって、エモーションは数量化されるようになった。公的領域における感情は全て可視化され、コントロールすることを求められる。私的領域における感情は効率化/合理化されあらゆるリソースと交換される。一方で、SNS空間では皆が感情を爆発させる。いまこの瞬間も感情は膨張し、タイムライン上でシェア数はスロットのようにくるくると回転し続ける。3,000リツイート、5,000リツイート、1万リツイート……やめて。もう、やめてくれ! 感情はパチンコ玉なのだろうか? ひとつひとつは小さく軽いけれど、1万個集まったパチンコ玉は兵器で……誰かを殺傷する。

 サウンドの特長で言うと、『While Of Unsound Mind』は、5th wave emo に位置づけられるだろう。ノイズ・ロック、マス・ロック、シューゲイザー等のアプローチによりそれぞれの楽曲はより一層エクスペリメンタルに傾き、4th wave をベースにしながらも「いかに多彩な手法を散りばめられるか」という戦いに出ている。けれども、それら音色は多彩と言えどカラフルではない。ひとつひとつの音は錆び、軽くて簡素で、ぶっきらぼうですらある。アニメや漫画からの引用は 5th wave のエモ・バンドに多く見られる傾向だが、本作ではその手法も、無邪気さではない、どこか斜めの視点によって冷静になされている。いくつかサンプリングされるアニメから取り出した台詞、静電気のように小さく弾ける音、コンピュータが制御されず故障した音。荒廃した反理想郷社会のような、無限なるものへの感情の暴走が加速し有限の壁を越えてしまったかのような世界。人間の感情を際立たせ人間らしさを追求していった果てに、人間が消え失せてしまう社会の到来。Nouns の音楽は、そういった廃墟を捉えつつ鳴り響いている。ということは──『While Of Unsound Mind』は感情に突き動かされ朽ち果ててしまった世界を描いた作品なのだろうか? それとも、その世界を受け入れたうえで次の道筋までをも描いた作品なのだろうか?

リミナリティとしての『While Of Unsound Mind』

 ひとつ、ヒントになり得るアングルを提案したい。近年ファッションブランドの HATRA が作品のコンセプトに取り入れている事例があるように、パンデミック以降「リミナリティ」の概念が改めて注目を集めている。文化人類学者のヴィクター・ターナーによって論じられたそれは、社会生活の中での過渡にあたるプロセスを「リミナリティ=境界状態」と呼ぶことで、身分の逆転や無差別な解放などが喚起され、日常の社会構造の対極にある反構造が現出するとした。例えば「祭り」などは、「祭り前の日常」と「祭り後の日常」の過渡に位置づけられるまさに境界状態であり、解放されることによっての日常の秩序からの逸脱を成し得るものだろう。その視点に立った際、『While Of Unsound Mind』のアートワークを、結婚式というリミナリティとして捉えることも可能に違いない。なぜなら、眼を凝らして見てみてほしい──祝福とともに騒ぐ人びと、落書きされた乗用車のボンネット……人びとは、秩序に反旗を翻し反構造を実現するような熱気に満ちているではないか。恐らくその熱気によって、革命は成し遂げられていく。式という、境界状態の乱痴気騒ぎによって。

5th wave emo ではなく、ポスト・エモとして

 5th wave emo は「ポスト・エモ」とも呼ばれており、Nouns が現れた以降のいまのエモ・シーンを形容する際、私はその呼称の方が合っているように思う。なぜなら、数量化された感情が社会を支配したいま、5th wave などという順当な波はやってくるはずはないからだ。この波は「感情によって支配された世界」と「その後の世界」の境界に位置するものであり、その点において秩序を乱し革命を起こすものでなくてはならず、ゆえにポスト・エモとして、あらゆる手段を尽くし瞬間瞬間の美しきノイズを鳴らす。1万リツイートのパチンコ玉の重量に打ち勝つために、スロットの雑音に立ち向かうために、『While Of Unsound Mind』のサウンドはボロボロに錆びたスカスカの軽い音によって、感情の連打をひらりと交わしながら世界を打ちのめしていくものでなくてはならない。私たちを、作為なき剥き出しの状態、物理的なものが意味を失ったリミナリティな状況に連れていくこと──本作は、その力を秘めている。

 ポスト・エモの力を、私は信じる。


※参考文献:ヴィクター・W. ターナー(2020)『儀礼の過程』(冨倉光雄訳)ちくま学芸文庫

Sudan Archives - ele-king

 ブリトニー・パークスのアーティスト名であるスーダン・アーカイヴスは、母親からスーダンとのニックネームを与えられたことに由来しているという。その後、歴史の意味を踏まえてアーカイヴスを加え、黒人のルーツを感じさせるものにしたかったと。ただスーダンが定着する前は自分で自分のことを「トーキョー」と呼んでいたらしく、その理由はもう覚えていないとのことだが、これはある意味で彼女の音楽性を示唆するエピソードに感じられる。つまり、アメリカに住むブラックとしてのシリアスなルーツ探求やアイデンティティの認識がいっぽうであり、もういっぽうにそれと関係ない直感的でランダムな興味がある。そのミックスが彼女のストレンジなR&B、独自のアヴァン・ポップを生み出しているのではないだろうか。
 パークスはLAで生まれオハイオのシンシナティで育ったシンガーソングライター、とくにヴァイオリンを得意とするマルチ奏者、プロデューサーで、LAに移ったのちにLAビート・シーンの重要拠点である〈ロウ・エンド・セオリー〉に出入りするなかで頭角を現した存在だ。彼女は西洋のクラシックの楽理とは別の奏法をアフリカのヴァイオリン奏者の演奏を聴くなかで独自に学び、ヒップホップやR&Bと混ぜることで自分のスタイルを作り上げてきた。〈Stones Throw〉からのリリースとなった『Athena』(2019)では、すでにその個性がじゅうぶん発揮されている。

 ところが2作目となる『Natural Brown Prom Queen』を聴くと、それとて彼女の才能のほんの一部でしかなかったのだと思い知ることになる。本作にあるのはR&B、ヒップホップ、ベース・ミュージック、アフロ・ポップ、ファンク、ジャズ、エレクトロニカ、トラップなどなどの脈絡があるようでないような、ないようであるようなミクスチャーで、全18曲53分という長さもあり、モダン・ポップ・ミュージック・ワールドのスリリングな旅を楽しむことができる。サイケデリックなイントロのシンセ・ファンク “Home Maker” から、中近東風の弦の旋律からせわしないビートへと突入する “NBPQ (Topless)” といたるオープニング2曲ですでに何やら慌ただしいが、その展開の多さこそが面白さだ。ある意味、フライング・ロータスがやってきたことをR&Bフィメール・シンガーの文脈も踏まえて別の角度から取り組んでいるようにも感じられる。
 パークスによる奔放なヴァイオリンの演奏は前作よりも断片的になっており、それを残念だとする声もあるようだが、アルバム全編に偏在することでむしろそのスタイルの幅を広げている。ドリーム・ポップのような甘い響きの導入からダンス・トラックへとなだれこむ “ChevyS10” での官能的な鳴り方と、トライバルな要素を強調する “TDLY (Homegrown Land)” でのヴァイオリンの活躍は別のものだ。ただ、アルバムではそれらがすべて彼女個人のスキルや打ち出しとして統合されているのが見事というほかない。

 リリックのモチーフは幼い頃に双子とともにポップ・スターに仕立てられようとされた経験や、LAで抱く故郷オハイオへのホームシックなどパーソナルなものが多くを占めるなかで、黒人女性がアメリカにおいて客体として扱われたときの自尊心の持ちづらさも現れる。「わたしの肌がもう少し明るかったら、すべてのパーティに参加できるのにってときどき思う」。パークスは、自分がジャネット・ジャクソンのような体型の黒人シンガーだからR&Bに分類されがちなのかもしれないと話す。ステレオタイプやレッテルはつねに自身を縛るものとして存在するのだと。しかしながらこのアルバムでは、黒人女性としての体験、属性によらない個人的な想いが彼女の雑多な音楽性と同じように「混ざっている」。
 パークスは魅力的なシンガーであると同時に、秀でたプレイヤーでありアレンジャーでありプロデューサーでもある。その音楽にはR&Bもあるが、その他のものもずいぶんたくさん入っている。スーダン・アーカイヴスの魅力は何よりそれらすべてがDIYの姿勢で実現しているとたしかに伝わってくることで、アルバム・タイトルにあるプロム・パーティは自ら主催したものだ。ジム-E・スタックが参加したエロティックな歌詞の “Milk Me” は彼女自身の主体的な欲望であることがわかるし、“Selfish Soul” や “Yellow Brick Road” にあるユルくて楽しいパーティ感覚は彼女自身がコントロールしているからこそ心地いい。プロムではふつう「クィーン」は他者に選ばれるが、このふつうとは違うパーティで女王は自ら軽やかに君臨する。

DJ Stingray 313 - ele-king

 こいつはめでたい。デトロイト・エレクトロの雄、現在はベルリン在住のDJスティングレイ313は、ドレクシアの意志を継承する者である。2007年から2008年にかけベルギーの〈WéMè Records〉よりリリースされた彼の12インチ2作品「Aqua Team」「Aqua Team 2」──前者はスティングレイ名義のデビュー作にあたる──がリマスターされ、3枚組LPとしてリイシューされることになった。今回のリリース元は本人の主宰する〈Micron Audio〉で、11月28日に発売。なお同レーベルからは、それに先立つ11月14日にコンピレーション『MCR00007』のリリースも予定されている。あわせてチェックしておこう。

artist: DJ Stingray 313
title: Aqua Team
label: Micron Audio
release: November 28th, 2022
format: 3×12″ / Digital

tracklist:
A1. Serotonin
A2. Straight Up Cyborg
B1. Star Chart
B2. Silicon Romance
C1. Potential
C2. Wire Act
D1. Binarycoven
D2. NWO
E1. Mindless
E2. Counter Surveillance
F1. LR001
F2. It's All Connected

artist: Various
title: MCR00007
label: Micron Audio
release: November 14th, 2022
format: 12″ / Digital

tracklist:
A1. Galaxian - Overshoot
A2. LOKA - ENERGY WORK (ANYANWU)
B1. Ctrls - Transfer
B2. 6SISS - React

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495