「S」と一致するもの

 一気に夏になったブライトンで、わたしの週末を支配しているのが、息子の友だちのバースデイ・パーティ・ラッシュである。
 夏のあいだに誕生日を迎える子供たちの親が、学期中にパーティを終わらせようとするので、土曜の朝はこっちのパーティ、午後はあそこのパーティで日曜もまたパーティ。といった按配だ。英国人のパーティ文化は、幼少の頃のバースデイ・パーティではじまる。わたしの周囲でいまいちばんパーティ・アニマルなのは、ゲイの同僚とうちの6歳の息子だ。

 しかし、このパーティにしろ、すべての子供たちが開くわけではない。息子の学校は、富裕区と貧民区とのふたつの教区合併の形で作られたカトリック校であり、公立校にしては子供たちの家庭の階級に幅がある。とはいえ、日曜毎に教会に通っているようなカトリック信者は、裕福な教区の方が絶対的に多いので、ポッシュ派がマジョリティだ。で、趣向を凝らしたパーティを開くのはこの層の方々になるわけだが、ついに不況の波が彼らにも及んでいるのか、クラス全員を招待した大きなパーティというのは今年は稀だ。
 つまり、子供たちが、「君は招かれているのに、僕は招かれていない」という残酷なリアリティを直視しなければならなくなった。で、小学生のパーティ・シーンを見ていて気づくのは、招待者のセレクションには決まったパターンがあるということである。
 ペアレンツたちの階級や肌色、趣味趣向(聴いていそうな音楽とか)により、招かれている子供たちのメンツが違う。社会的にリスペクタブルなミドルクラスの子供たちのパーティには白人の金持ちの子供が中心に招かれているし、ミドルクラスでもちょっとボヘミアンというか、芸術家とか作家とかそういう仕事をしておられる人びとや、鼻にピアスした弁護士なんかの子供のパーティでは、外国人や貧民の子供の割合が増える。ワーキング・クラスの親は大人数のパーティは開かないので、近所に住む同じ階級の子供たちしか招かれておらず、ここもさらにふたつのグループに分かれるのだが、聖ジョージの旗を1年中掲げているようなお宅ではやはり英国人の子供の集まりになるし、なんか若い頃に妙な音楽でも聴いて道を踏み外したのかな、というようなリベラルな貧民の家庭は外国人の子供も招く。この年齢では、まだ親が幅をきかせているので、子供というより親のセレクションになるのである。
 子供たちが自分の人種や親の収入、交際すべき人びとといったソシオエコノミックな自分の家庭のポジショニングをリアルに理解しはじめるのは、こういったソーシャル・イヴェントを通してかもしれない。学校ではみな平等が理念だったとしても、いったん家庭に戻れば、巷は階級だの人種だのといった醜いイシューにまみれている。

 例えば、うちの息子のクラスにTというヴェトナム人の少年がいる。大変に勤勉な彼の両親は、15年前にはロンドンの中華料理屋で働いていたそうだが、今ではお父さんはICTコンサルタント会社の経営者、お母さんは金融街シティの大手会計事務所勤務という、絵に描いたようなソーシャル・クライマーの家庭である。
 うちのような保育士とダンプの運ちゃんの家庭は労働者階級スルー&スルーだし、ソーシャル・クライミングどころか、どちらかと言えば年々下降気味なのだが、わたしが東洋人のせいか、このヴェトナム人のご夫婦は富裕層のわりにはよく話しかけてくる。
 とくに、学芸会か何かでお会いしたときに、うちの連合いが、「うちの子は半分イエローだから、いじめられるときが必ず来る。そのときに自分の身を防御できるよう、日本のマーシャル・アートを習わせている」と言ったときは、ご夫婦で真剣に聞き入っておられ、いまではTもうちの息子と同じ道場に通っている。
 そんな風だから、やはりレイシズム問題には敏感でいらっしゃるのだろうが、このご夫婦が先週末、Tのバースデイ・パーティを開いた。久しぶりに、クラス全員が招待されたビッグな催しだ。普通は欠席する子が何人かいるのが当たり前なのだが、この日は全員勢ぞろいのようだった。息子を迎えに行くと、ちょうど記念撮影をしているところだったのだが、ふと、ひとりだけ不在の少年がいることに気づいた。
 
 「なんでRは来てなかったの? 具合でも悪かったの?」
 帰り道で聞くと、息子は黙っている。
 「ロンドンの叔母さんとこにでも行ったのかな?」
 息子は俯いたまま、ぼっそりと言った。
 「Rは招待されなかったんだ」
 「えっ。でも、クラスの子、全員いたじゃん」
 「Rだけ、招待されなかった」
 「そんな筈ないよー。招待されたけど、来れなかったんでしょ」
 「......Rの引き出しにだけ招待状が入ってなかったんだ。僕、Rと仲いいから、Tに訊いたんだよ。『入れ忘れたんじゃない?』って。そしたら、Tは急にもじもじして、『お母さんが決めたことだから』って」

 そういう発想はしたくない。
 そういう思考回路を持つわたしこそが、レイシストなのかもしれない。
 が、最初に思ったのは、Rはクラスで唯一のブラックだということだった。
 で、学芸会だ、サマー・フェアだ、と学校での催し物がある度に、ヴェトナム人のTの両親が、アフロカリビアンであるRの両親をあからさまにシカトしているのではないかと思える場面があったということである。
 「Rは、なぜか外国人の子のパーティには招待されないんだよね」
と息子は言った。
 「Tもそうだし、ポーランド人のMも。メキシコ人のVもそうだった。外国人って、Rが嫌いなの?」
 と言われたときには、返す言葉を失った。
 昔、無職者が集まる慈善施設で働いていた頃は、さまざまな肌色をした底辺外国人の「対イングリッシュ」みたいな団結力が強固で、それはそれでホスタイル過ぎて鬱陶しくなることもあったが、ちょっと階級を昇ったりすると、外国人こそが最も積極的に外国人を排他する人びとになるというのは、あまりにリアルでサッドだ。
 「そんなことないよ。母ちゃんは外国人だけど、Rと彼のファミリーが大好きだ。Rの父ちゃんはユース・ワーカーだし、母ちゃんはソーシャル・ワーカーだ。アフリカから来て、この国の子供たちをサポートしている彼らは、本当に素晴らしい仕事をしている」
 とわたしは言ったが、Rの親友である息子は黙って下を向いていた。

 Tのパーティがあった週末明けの月曜日、いつものように息子を学校まで送って行くと、学校の正面玄関にたむろしている親たちは、みな口々にTのパーティを誉めそやし、Tの母親にサンクスを言っていた。
 それらの親たちと目を合わさないように、Rの父親は、ひっそりとRを玄関の脇に残して去って行く。クラス全員が招かれているのに、ひとりだけ招かれなかったという子供の気持ちも悲しいが、親の気持ちも辛い。と思った。
 Rの父親と目が合ったので手を振ると、何とも居心地の悪そうな、こちらが胸苦しくなるような笑顔で親指を突き上げて見せる。
 どうして人間というものは、こんなに残酷でアホくさいことができるのだろう。
 階級を昇って行くことが、上層の人びとの悪癖を模倣することであれば、それは高みではなく、低みに向かって昇って行くことだ。
 エリート・ホワイトの輪に入るために、自ら進んで有色人を排他する有色人。移民の多い国のレイシズムは、巨大な食物連鎖のようだ。フード・チェインではなく、ヘイト・チェイン。そのチェインに子供たちを組み入れるのは、大人たちだ。

 ぴかぴかの黒い革靴を履いた白い子供たちに囲まれて、同じような靴を履いたヴェトナム人の少年が楽しそうに談笑しながら廊下を歩いて行く。
 Asdaの安い靴を履いたRは、少年たちの群れからわざと遅れるようにして、とぼとぼとひとりで歩いていた。Rと同じAsda靴を履いたうちの息子が、Rに追いついて、ぽんと肩を叩く。その背後から、鼻ピアスの社会派弁護士の息子がふたりのあいだに割って入る。この子は生粋のイングリッシュでぴかぴかの革靴を履いているが、野蛮にもRに頭突きをかまし、「ワッツ・アップ・メーン」などと言ってげらげら笑っている。
 晴れやかに教室の中に消えて行く大グループと、遅れて歩く小グループの少年たち。
 イングランドの未来をつくるのは、この子たちだ。

              ********

 君たちの道程にサクセスあれ
 君たちの道程にサクセスあれ

 俺は間違っているかもしれない 俺は正しいかもしれない
 俺はブラックかもしれない 俺はホワイトかもしれない
 俺は正しいかもしれない 俺は間違っているかもしれない
 俺はホワイトかもしれない 俺はブラックかもしれない

 そういえば最近、フィンズベリー・パークでそう熱唱していたおっさんがいたな。と思う。
 RISE。という言葉には、出世、昇進のほか、怒り、蜂起の意味もある。

Illuha - ele-king

 来週26日に書店に並ぶ『AMBIENT definitive 1958-2013』では、その年々にリリースされた代表作に選定された1枚だけが大きく扱われているのだが、2011年度のそれは、伊達伯欣の『Otoha』だ。同じく2011年には、伊達伯欣+コーリー・フラーによるイルハのデビュー・アルバム『Shizuku』も〈12k〉から出ているので、そちらにするべきだったかもしれないが、こういう選択は監修者(=三田格)に委ねられる。
 『Shizuku』は、リリース当時は欧米ではいきなり評判となった作品で、いまではダウンロードでしか聴けないのが残念と言えるほど、いわゆる非日常的なサイケデリックではない側のアンビエントとしての質が高い。『ミュージック・フォー・エアポーツ』が好きな人が好む作品だろう。まる1ヶ月、アンビエントを聴いて書くために部屋に籠もっていた三田格も舌を巻いたように、イルハは何か持っている。何を持っているのだろう......。僕が彼らの音楽に触れたのは、2012年4月21日の養源寺だったが、たしかに印象に残っている。最初の音が鳴ったその瞬間から、何の説明もなく、音は聴き手の気持ちを押し広げる。すると、イルハの音響を特徴付ける多彩な音の断片(ピアノ、チェロ、ギター、あるいは自然音や具体音等々)が、まさに音の「しずく」となって、いろんな角度から聴こえるのだ。

 『Shizuku』は、米国北部ベリングハムの古教会での録音を東京で編集した作品で、チェロの生演奏を活かし、モダン・クラシカルな感性が東洋的な間の宇宙に注がれている、最高に美しいアルバムだったが、それは「音楽が聴こえる」「音が鳴っている」というよりも、具体音やフィールド・レコーディングを効果的に使った、「音のしずくが舞っている」感じなのだ。『Interstices』には、僕が本堂の畳の上で聴いたライヴの前日の演奏が1曲目に収録されている。『Shizuku』のクライマックスとなっている、和歌を詠む"聖夜"は2曲目に収録。それぞれ長尺の全3曲はライヴ演奏ならではの......というか、イルハのライヴならではの、細かい音々が、心地よい夜風に吹かれながら、散りゆく花びらのように舞っているのである。七尾旅人はかつて「ゆれている/ゆれている」と歌ったが、音は舞い、景色はゆれて、現実世界が官能的に見える、こんな気分にさせる音楽はなかなかない。彼らの新しいアルバムが楽しみだ。

PROM (AVERY ALAN + SEM KAI) - ele-king

2012年に設立されたアーティストコレクティブPROM。国内外のシーンの繋がりを目標に、東京を軸に様々な企画を手がけている。PROM主宰のパーティ「PROM NITE」ではこれまでにNEON INDIAN、LE1F、HEEMS (DAS RACIST)などのアーティストを召還。次の「PROM NITE」は8/2に代官山ユニットでLAのレーベル〈FADE TO MIND〉よりR&BシンガーKELELAとDJ、TOTAL FREEDOMを招いて開催決定。

■PROMオフィシャルWEB 
https://www.tokyoprom.com

■ele-king内関連ページ
https://www.ele-king.net/interviews/003100/
https://www.ele-king.net/news/003201/



Ynfynyt Scroll - Butch Queen (AiR DJ Remix) -#FEELINGS
Baauer - Harlem Shake (MikeQ x Jay R Neutron QB Remix) - Queen Beat
Rihanna - Diamonds (Dj Sliink Remix)
Destiny's CVNT - Nuclear (Cmore Edit by CUNT TR4XXX)
Tempa T - Next Hype (50 Carrot's A Day Keeps The Doctor Away Remix)
Bok Bok - Silo Pass - Night Slugs
Rabit - So Clean (Drippin' Remix) - #FEELINGS
Mike Jones feat. Slim Thug and Paul Wall - Still Tippin' - Swishahouse
Marcus Price & Carli - Flaska & Bas (Ben Aqua Remix) - #FEELINGS
Rizzla - Church - Fade To Mind
Fatima Al Qadiri - Hip Hop Spa (Nguzunguzu Remix) - UNO NYC
Usher - There goes my baby (Chopped & Screwed by Dj Michael 5000 Watts & Swishahouse) - Swishahouse
Hint - Lock The Door (feat. Zed Bias) - Tru Thoughts Records
Lil Silva - Venture - White Label
French Fries - Space & Smoke (Justin Martin Remix) - DIRTYBIRD
Jam City - Her - Night Slugs
Tony Quattro & Doctor Jeep - Forth & Seek (feat B. Ames) - Trouble & Bass Recordings
KW Griff - Bring in the Katz (feat. Pork Chop) - Night Slugs
Cakes Da Killa - Rapid Fire (feat. Dai Burger) - DTM Records

Factory Floor - ele-king

 UKのインディ・ロック界は、すっかりハウスに染まっている。ジェイムス・ブレイクの今回のライヴの後半が、完璧にハウスだったそうで、観に行った人たちは気持ち良く踊って帰ってきたというから、僕がリキッドルームで観たときの彼らとはもう方向性が違っているのだ。エアヘッドが取材で言っていたように、彼らは本気でハウスに向かっている。ザ・XXのライヴもハウスに染まっていると聞くし、UKでバカ売れしているディスクロージャーのアルバムがハウスである。EDMと一緒にされたくないという思いからだろう、ダフト・パンクがディスコ・クラシックを再現したアルバムは日本でも売れているが、インディ・ロックのハウス現象の顕在化にも、ダンス・ミュージックってものには品性が必要なのだと言っているようだ。最近、90年代のディープ・ハウスものの再発もやたら多いし......。
 ところで、ダフト・パンクにアルバムで喋らされたジョルジオ・モロダーの、メトロノーミックで、くらくらする16シーケンスが、ポストパンクに影響を与えたという話は有名だ。そして現代では、冷酷なインダストリアル・サウンドにモロダーを落とし込んでいるのがロンドンの3人組、ファクトリー・フロアというわけである。ハウスでもディスコでもない。これはディスコ・パンクである。
 かねてから「こいつら格好いい」と評判だったファクトリー・フロアだが、レーベルも〈DFA〉にがっつり移籍して、満を持してのアルバムが9月11日にリリースされる。これが前評判に偽りなく、本気で格好いい。とりあえず、今年の春にリリースされた先行シングル「Fall Back」のPVをご覧あれ。アルバムの内容はまさにこんな感じ。

Cuushe / Airy Me, goat / NEW GAMES - ele-king

Cuushe - Airy Me

Video directed by 久野遥子

 この夏4年ぶりのアルバムのリリースを控えている京都出身のクーシー、ゆらめく電子音と美しい歌が織りなす最高のメランコリーを作っている、注目すべき女性アーティストだ。グルーパーとジュリアン・ホルターの溝を埋めるとでも形容したらいいのか......、昨年発表したEP『Girl you know that I am here but the dream』(ミニCD3枚組という変則リリース)ではジュリア・ホルターやティーン・デイズらがリミキサーとして参加、デムダイク・ステアのマイルスがマスタリングしているが、これも瞬く間に完売。新作は間違いなく、より幅広く聴かれるであろう。
 そんな彼女が2009年のデビュー・アルバム『Red Rocket Telepathy』収録の"Airy Me"のヴィデオを発表した。映像は、久野遥子が約2年の歳月をかけて手描きで完成させたという渾身の作品で(このために3000画を描いたという)、まあ、どうぞご覧下さい。まったく素晴らしいです。

goat - NEW GAMES (live)


 7月17日にアルバム『NEW GAMES』を〈UNKNOWNMIX〉から発表したばかりの、関西のバンド、ゴート。佐々木敦が「このクールに発狂するグルーヴを聴け!」と興奮しているが、たしかにおしゃっる通り、作品はとんでもなく良い。通のあいだでは東の空間現代、西のゴートと呼ばれているらしいが、これも一種のポストパンク的なるもののひとつなのだろう。
 あるいは、コニー・プランクを彷彿させるかのようなアフリカへのアプローチとでも言ったらいいのか、ジャズとテクノの往復のなかで展開されるポリリズムは圧倒的で、このグルーヴはシャックルトン、もしくはマーク・エルネストゥスのジェリ・ジェリ(あるいはZ's、あるいはリップ・リグ&パニックの再評価など)にも通底している。recommend!!


Pet Shop Boys - Vocal


 最後にこれは......20年前は若かった方と現在若い方へ、です。

Smith Westerns - ele-king

 それにしてもスミス・ウェスタンズはいつまで夢を見つづけるつもりなのだろう?
 ガールズは2枚のアルバムを僕らに残して解散してしまったし、ザ・ドラムスの鳴らした夏も過ぎ去ったように見える。海辺で昔の音楽と戯れていたザ・モーニング・ベンダースもポップ・エトセトラになって海からは遠く離れた場所に行ってしまった。もうあの青春はゆっくりと終わったと思っていた。

 でもスミス・ウェスタンズはまだ青春を鳴らしつづけていた。いまも変わらぬ純度でもって。
 おそらく彼らは大人になろうとはしていないないし、まったく現実なんてみるつもりもない。彼らの音楽からは「いま」が見えない。新しく公開された"アイドル"のヴィデオを見ればわかる。あたかもそれが地つづきのリアルであるかのように飄々としている。

 しかし改めて言うまでもなく彼らの音楽は本当に輝いている。これだけいろんなものに溢れた世界だからこそ、それははっきりと浮き彫りになる。本当に好きなものだけを純粋に追っている。ちっともふざけてないし、真剣である。ザ・モーニング・ベンダースのようなフットワークの軽さも感じない。正真正銘のルーザーだ。
 初めて"ウィークエンド"のミュージック・ヴィデオを観たときには、それがすぐに特別なものだとわかった。あまりにも完璧な曲だった。
 今作でもその輝きはまったく色褪せることなく、10曲40分で異常なまでのポップスへのこだわりを全編にわたって響かせて終わる。そこには現実の入り込むわずかな隙間さえない。しかし突き抜けすぎたスミス・ウェスタンズの音楽は、その反対側にやるせない現実があることを逆に僕らに告げるようでもある。
 "3AM・スピリチュアル"は新たな名曲だ。中盤では甘ったるい泣きのギター・ソロが炸裂する。彼らがいつの時代に対する憧憬を鳴らしているのかが窺い知れるようだ。4曲めの"XXIII"は、鍵盤の音ではじまりメランコリックに曲が展開されて、再び鍵盤の音で終わるインスト・ナンバー。曲名はローマ数字で「23」。これが彼らの年齢を示しているのだとすれば、そこにあった溢れんばかりの若さだけを手に「オール・ダイ・ヤング」と歌っていた前作との違いは大きい。
 クロージング・トラックの"ヴァーシティ"で切なさは頂点に達する。
 僕らがスミス・ウェスタンズと夢を見ていられるのもそう長くはないかもしれない。そんなことを思ってしまった。いつかは終わりが来る。

 ちなみに今作のアナログ盤には同じ内容のCDが付いている、もしあなたがレコードを買ったなら、CDを誰か特別な人や友だちにあげてみてほしい。他の誰かとこの音楽から得る輝きを共有できれば、それは素敵なことだ。もちろん部屋でひとりきりで聴くことはもっともっと素敵なことであるけれども。

 すべての大人になりたくない人たちのための音楽。『ソフト・ウィル』はそんなあなたのものだ。せめて、レコードの両面を聴き終わるまでは夢を見つづけさせて。それは僕の、そしてあなたの切なる願いでもある。

踊ってばかりの国 - ele-king

 ジェイク・バグの音楽が鳴り止んで、照明が落ちる。4人のメンバーがステージに登場する。下津光史はアコースティック・ギターを抱えている。ボブ・ディラン調のコード進行による1曲目は、数ヶ月前にも聴いた。思い出す。そのときも、この忌々しい曲によって僕は吸い込まれたのである。
 「ケープタウンの孤児だったら」「誰が父親かも知れず」、そして、生まれてきたことを否定される僕は銃を持つというその歌を、聴いている誰もが、南アフリカの子供について歌っているなどとは思わないだろう。連続射殺魔としての、それは自分たちのことだと思って聴いているのだ。僕はビールをぐいと飲み込んだ。意識は勝手に音楽に集中している。音楽に身を委ねよう。踊ってばかりの国の再活動ライヴの初陣、いまこの国の、最高のロック・バンドの演奏ははじまったばかりなのだ。
 きのこ帝国のときほどではないが、ほぼ満員だった。前列のほうに突進するかどうか考えているうちに曲はどんどん進行する。初期の楽曲(ラヴソング調のものが多い)が休み無しで演奏されていく。昔から追いかけていそうなファンがのっている。絞り染めの地に反核マークのプリントされた、レトロなTシャツを着ている下津光史は、いつもなら「ビール飲みてー」とか言い出す時間帯になっても、黙々と演奏している。ドラムのケンちゃんが申し訳程度にひとことふたこと、あとは曲、曲、曲。
 僕をもっとも燃え上がらせたのは、新曲"東京"と"踊ってはいけない"のメドレーからだ。初めて聴いた"東京"には、いま僕がこのバンドを好きな理由がはっきりと表れていた。つまり、「くそだ」ということをひたすら繰り返していること。くそだ、くそだ、くそだ。こういうわめき散らしている若者を見ると、良識ある大人は、「世のなかそんなにくそばかりじゃないよ」と説きたくなるのだろう。実際、CD屋には、「世のなかそんなにくそばかりじゃないよ」という音楽ばかりが並んでいる。だから、「くそだ」は必然なのである。隣で見ていた三田格が何を思って「泉谷しげるだ」と言ったのかはさっぱりわからんが、ある種の「吠え」のようなものを感じ取ったのかもしれない。


 "踊ってはいけない"は、曲と言葉で、しっかりとオーディエンスを踊らせた。"サイケデリック・ベイビー"も良い曲だった。ちょうどそのとき、幻覚ではなく、「"世界が見たい"は、現代の『カメラトーク』である」と2年前に僕に講釈をたれたDJのヨーグルトが前列で踊っているのがわかった。本来ならこういう曲はDJカルチャーの側からもっと出て来てもいいのではないかと思うのだが......ベテランDJがこの曲で踊っている光景も悪くない。ピースである。
 圧巻はアンコールの"セシウム"だった。「犬が死んだその日から~」という出だしが最高だ。これは、現代日本が生んだ最高のパンク・ブルース、言わば墓掘り人の12小節である。ラップをやっている人たちは社会問題を主題にすることが多い。ロックをやっている人たちにもいる。311以降は、ポリティカルにならざるえない状況が続いている。"セシウム"を名曲にしているのは、この曲に込められたニヒリズム、ひとつの意見ですべてを塞がれてしまう状況に風穴をあけるような舐めた態度、そして、それらをひっくり返すようなユーモアがあることだ。忌々しいまでに最悪だが、笑える。くそだが、価値観が変わるかもしれない。(この"セシウム"に関しては紙エレキングの最新号で水越真紀が秀逸な論考を書いているので、ぜひ読んで欲しい)

 会場の照明がついて、ふたたびジェイク・バグが流れる。サムシング・イズ・チェンジイン、チェンジイン、チェンジイン......何かが変わっていく、たしかに変わっていく。本当はこのレヴューを、僕は「E王」にしたいところだが、ここをデフォルトにこのバンドを見守っていきたい。

FREEDOMMUNE <ZERO>2013 - ele-king

 最初から最後まで、各ステージ、楽しめました。エレキングまわり(菊地祐樹、天野龍太郎、小原泰広、松村正人)でとくに評判が良かったのは、まずはボア・ドラムと大友良英&あまちゃんスペシャルビッグバンド。そして、hanali、ペニー・リンボー、灰野敬二、GOTH TRAD、にせんねんもんだいあたり。すべてを見れるわけではないので、人によっていろいろでしょう。読者のみなさまにとっては何が最高でしたか。
 とにかく、宇川直宏さま、関係者のみなさま、ありがとうございました&お疲れ様でした。最高にぶっ飛んだひと晩でしたね。



(((さらうんど))) - ele-king

 よく磨かれた鏡の上をスッと滑る光のような、あるいはプリズムを通じてパッと散らばっていく光の粒のようなシンセサイザー......そのよく澄んだ音色、豊かな立体感。イントロダクション"Welcome to Brand New Age"からして、音の鳴りがすごい。60年代、〈モータウン〉のサウンド・エンジニアたちはスタジオの床が擦り減るくらい、つまりグルーヴを身体で確認するために立ちっぱなしで作業していたというが、この(((さらうんど)))のチームはと言えば、煌めく音の、その光の反射率でも測ったのではないだろうか。それくらい、音の鳴りがまずもって素晴らしい。
 「空気の振動を聴くという行為そのもののなかに、既に報酬が含まれている」――ここのところ、そんなことをまたくよくよと考えているが、それ以外の具体的な感想や、それ以上の分析めいたものは、おそらく副次的なものに過ぎない。品質管理が驚くほど徹底された本作に、そんなプリミティブな領域が確保されているとすれば、それはエンジニアである得能直也(ここ1年ではVIDEOTAPEMUSICの佳作『7泊8日』や、ceroの大躍進作『My Lost City』、また最近ではフル・アルバムを控える注目株、森は生きているのシングル「日々の泡沫」のマスタリングなどを手掛ける)によるところが大きいのだろう。

 だが、そんな透明な体験を助けもし、また邪魔をもするのがこのポップスという音楽だ。そこには言葉がどこまでも付きまとい、時には歌い手のエゴを前面化させる。だからそもそも、僕が昨年、一十三十一の『City Dive』や、この(((さらうんど)))にどうしようもなく惹かれたのは、ポップスの純然たる機能性というものがそこで批評的に復元されているように思えたからだし、だから一十三十一がこの夏、前作で得た自信をスムースにフィードバックし、新作『Surfbank Social Club』においてもやはり、シティ・ガールとサマー・ビッチのあいだで優雅に微笑んでいるのを、悪いとは思わない。それは、終わらない夏の国の甘いファンタジーだ。
 だとすれば (((さらうんど)))は、この『New Age』で、もうちょっと込み入ったジレンマを抱えながら帰ってきたように思える。たしかに、より丹念に気密化されたシンセ主体のウワモノ、ディスコ~ハウスのエッセンスをポップスのフォーマットに落とし込む、跳ねるようなリズム・セクション、あるいはサックス(後関好宏)やギター(Kashif)によるテクニカルなソロ・パートは、どれを取ってもバンドの状態の良さ、充実感がビシビシと伝わってくるし、鴨田潤(a.k.a イルリメ)の優しい歌声は、ポップ・シンガーとしてすっかり板についた感がある。

 が、彼らは機能性の復権/その保守、というレヴェルではどうにも我慢がならなかったようだ。彼らはより大胆に、機能性から普遍性への飛躍を目指しているように思う。そう、鴨田はいま、20年前にこの国で打ち鳴らされた小沢健二の音楽を、「理想を歌うポップス」と呼び、より確信的にポップスを標榜している。前作において、佐野元春のカヴァー"ジュジュ"に比べればいくらか遠慮がちに思えたヴォーカルのメロディも、本作では多様なゲストから助力を得ることによってさらにポップに磨かれている。
 リード曲であるシングル"空中分解するアイラビュー"はもちろん、メンバーであるCrystal作曲によるハウシーな"Imagination.oO"、そして彼と砂原良徳が共作した、続く"きみは New Age"は、アルバム序盤のダメ押しとなる。また、スカートの澤部渡による"Neon Tetra"は生音とエレクトロニクスの配合が絶妙なアレンジに、ceroの荒内佑による"Swan Song's Story"は極上のアーバン・ポップに仕上げられ、鴨田による新しいアンセム"Hocus Pocus"が最後に待っているのだから、まったく甲乙付け難い(そして相変わらず、完璧な曲順!!)。

 「POP」なき時代に、それでもポップスを目指して――。この『New Age』は、そういう大きな野心を持って43分をドライヴする。とても情熱的に。一義的には、その目標はほとんど達成されていると言えるだろう。
 もちろん、そこに懐疑的な眼差しを向ける人もいるかもしれない(小沢健二の最近の話題と言えば、例えば倖田來未による"ラヴリー"のカヴァーなんかだったし、若年層のシティ・ボーイにはずいぶん分の悪い方向性だろう、あるいは)。小言が許されるなら、僕はその視線を鴨田自身が先回りして歌詞を綴ったような"Neon Tetra"の言葉が少し気になった。彼の知性がそうさせるのだろうが、『LIFE』期の確信的な小沢健二に限って言えば、おそらくはそのメタ・ヴァージョンは原理的に存在し得なかったはずである。
 であればこそ、鴨田は言葉としてのポップス論を、少なくとも楽曲内に持ち込むべきではなかったのではないだろうか。ほんの少しの隙を見せた本当に数少ない場面で、彼はその誘惑に負けているようにも思う(アルバムに寄せられた公式声明「New Ageのプロローグ」においても驚くほど饒舌だ)。大原大次郎の鮮烈なまでにスタイリッシュなジャケット・デザインに比べて、言葉にはまだ脂肪分が多い気もする。

 だが......ポップスの良し悪しを知る最良の方法は、口に出して、一緒に歌ってみることだ。歌詞カードを読んでいるだけでは分からないものが、そこで見つかることもある。だから、言葉の表面を眺めて、そこから浮かぶ何かをここでつらつらと書き連ねるには、まだ時期があまりにも早いだろう。ひとつだけ言うなら、離別のシーンや感情が多い気がして、表層をすくうだけでは分からない何かが、自分で書いた言葉を使うなら「ポップスの報酬」が、その奥にこそ隠されているような気もしたのだが......。
 ともかく、僕は『New Age』をとても気に入っている。ほとんどが前作の成果を踏襲した順当なフォロー・アップだが、鴨田がひと時だけイルリメに戻るような"Soul Music"の、サイケデリックなプロダクションもいい。と言うか、だいたい、これ以上のセカンド・アルバムをどうやって想像できようか。この夏は、このキラキラの音楽で部屋の空気を振るわせていようと思う。床に立って、グルーヴをたしかめ、できれば一緒に声を出しながら。ひこうき雲を消えてから探すのでは、遅すぎる。

PROM NITE feat KELELA + TOTAL FREEDOM - ele-king

 ジェイムス・ブレイクの「CMYK」がサンプリングで作られた曲の、久しぶりのメガヒットだったことを忘れちゃいないか? つまり、テイ・トウワのreviewでも少し書いたことだが、やっていることは、ダブル・ディー&スタンスキー、M/A/A/R/S、初期のボブ・ザ・ベース、ザ・KLF、初期のコールドカット、初期のマッシヴ・アタック、初期のDJシャドウ......なんかと同じなのだ。何も変わっちゃいない。ベース・ミュージック(UKガラージ/ジャングル)には、ダンス・ミュージックにおけるパンキッシュなエートスがある。「盗め」である。昔はサンプラーとレコードを使って「盗め」だったのが、いまではPC一台で、「盗め」......だ。そこだけが更新されている。

 餌食になっているのは主にR&Bだが、R&B人気は安定しているし、相乗効果にもなっているんじゃないかな。結局、金のない貧乏学生にR&Bシンガーを雇う金などないのだから、どっかから「盗め」。盗んで、そして、創作しよう。ゆえに〈ナイト・スラッグス〉はもっとも重要なレーベルとなって、そこに共振する格好でアメリカのLAから〈フェイド・トゥ・マインド〉もやって来た。斎藤もキクリンも「Fade to Mind」のキャップを被っている。あのデザインはたしかにそそられる。

 東京ではじまった新しいパーティ「PROM NITE」は、思いきりその流れを汲んでいる。オーガナイザーもまだ20代なかばのAvery AlanとSem Kaiというアメリカ人/日本人のコンビ。彼らのフレッシュな〈ミキシング〉は、Bok BokからRihannaやテキサスのラップ、HintからJam CityやKW Griffまで、迫力満点に展開される。これこそレイヴの精神と言わんばかりの、ある種清々しささえ漂うこの音楽に1-DRINKやTOBY FELTWELLのようなベテランが関わっているのも良い。フライヤー書いているのはスケシンだし。
 今回来日するのは、〈フェイド・トゥ・マインド〉からデビューするR&Bシンガー、KELELA。実はいま、Araabmuzik、Blood Orange、Jam City、Kingdom、Nguzunguzu、Girl Unitなどをプロデューサーに迎えての最初のミックステープの発表を控えている。incとも全米ツアーを経験しているほどの期待の歌手だ。(R&Bサンプル全盛の今日では、本物のシンガーの需要がおそろしく高いことは、ジェシー・ウェア人気を見ればわかるでしょう)
 〈フェイド・トゥ・マインド〉からはもうひとり、Total Freedomも来日する。 KingdomやNguzunguzuなどとならんで、レーベルの顔である。8月2日金曜日、代官山ユニットで会おう!

Live performances by
KELELA
TOTAL FREEDOM
DJ by
TOBY FELTWELL (C.E)
1-DRINK
IRIKI (RADD LOUNGE)
RIE (GRIEN MONSTER)
WRACK (CHEMICAL MONSTERS)
AVERY ALAN + SEM KAI (PROM)

2013/08/02/(FRI)
OPEN: 22:00
DOOR: 3000YEN
ACCESS: 代官山ユニット <https://www.unit-tokyo.com/>

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