「IO」と一致するもの

My Bloody Valentine - ele-king

 これまでなかったのか。そう、これまでなかったのだ。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインが残した3枚のオリジナル・アルバムとEP集、計4タイトルが、ついにストリーミングにて解禁される。さらに5月21日には、同4タイトルがCDとLPで再発される!
 マイ・ブラッディ・ヴァレンタインといえば、今年で30周年を迎える『ラヴレス』が出た当時、かのブライアン・イーノが「アンビエント」と呼んで絶賛したほどで、後のロックにおける音響実験に多大なる影響を与えたバンドだ。初めて聴く方にはまたとない絶好のチャンス、長年のファンもこれを機にあらためて彼らの音を浴びてみよう。

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン
超待望のサブスク/デジタル解禁
至福の轟音が一挙リリース!
5月21日には新装盤CDとLPの再発売も決定!
数量限定のTシャツセットや各種特典も見逃せない!

マイ・ブラッディ・ヴァレンタインが、〈DOMINO〉との電撃契約を発表し、本日より、1988年の1stアルバム『Isn’t Anything』、1991年の2ndアルバム『loveless』、2013年の3rdアルバム『m b v』、そして4枚のEP作品とレアトラックをまとめた『ep’s 1988-1991 and rare tracks』の4作すべてがストリーミング配信およびダウンロード販売が初解禁! さらに、音源からパッケージに至るまで、バンドのこだわりが詰まった新装盤のCDとLPフォーマットで5月21日に待望の発売も決定! 国内盤CDは、高音質UHQCD仕様 (全てのCDプレーヤーで再生可能)となる。それぞれ数量限定のTシャツセットや、レコードショップ別の特典など、すべての音楽ファンにとって見逃せないアイテム満載の再発キャンペーンがスタートする。

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過去40年の音楽史において、最も革新的かつ影響力の大きいバンドの一つとして君臨し、音楽作品の素晴らしさはもちろん、大音量で演奏する轟音ライヴ、世代を超えたカルチャーへの影響などから、多大なる尊敬を集めるマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン。ビリンダ・ブッチャー、ケヴィン・シールズ、デビー・グッギ、コルム・オコーサクが生み出した独創的なサウンドは、同時代のギター・バンドとは、一線を画しただけでなく、それまでの常識を根底から覆し、未来を予感させるものだった。

1988年にリリースされたデビュー・アルバム『Isn’t Anything』によって、彼らはオルタナティブ・ミュージックに革命を起こし、その後のギター・ミュージックに新しいアプローチをもたらした。そのサウンドは、数多のサブジャンルの雛形となり、ギター・ミュージックとスタジオ制作における画期的手法を提示した。同声域で歌うことで完璧に溶け合うジェンダーレスなケヴィン・シールズとビリンダ・ブッチャーのヴォーカルは、シールズのギターが奏でる眩暈がするような強烈な音を補完するもう一つのメロディックなレイヤーとして機能している。このアルバムは、激しく推進的なものから静かで不穏なものまで、収録曲の多くに存在する不気味な空間感覚によって特徴付けられている。

1991年の2ndアルバム『loveless』は、まず音楽的に、当時発表されたどの作品よりも先進的で予想を超えるものだった。ケヴィン・シールズとバンドは、純粋な感覚に基づくサウンドを徹底的に追い求め、聴く者の五感を圧倒する作品を完成させた。1990年を代表する本作は、スタジオ録音の可能性を極限まで追求した完全無欠の傑作として評価され、ザ・ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』やマイルス・デイヴィスの『In A Silent Way』、スティーヴィー・ワンダーの『Innervisions』とも肩を並べる金字塔として賞賛されている。

バンドは、1988年のデビュー・アルバム『Isn’t Anything』がリリースされる前に、『You Made Me Realise』と『Feed Me With Your Kiss』という2枚のEP作品を連続して発表しており、『Isn’t Anything』 と1991年発売の2ndアルバム『loveless』の間にも、同じくEP作品の『Glider』と『Tremolo』の2枚をリリースしている。それら、熱心なリスナーに愛される4枚のEP作品とレア楽曲を一つにまとめた『ep’s 1988-1991 and rare tracks』は、名曲がたくさん詰まったファン必携盤だ。

20年間の潜伏期間を経て、2013年に突如発表された3rdアルバム『m b v』は、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインにとって最も実験的であると同時に、最もメロディックで即効性のある作品であり、改革に対する彼らの飽くなき意欲を証明したものだった。音楽とジャンルの概念をさらに押し広げた驚異的な作品として高く評価され、これまでにはなかったタイプの楽曲も収録されている。別世界の音のようであり、親しみやすくもあり、直感的に聴くこともできる本作は、それまで知られていたMBVの代名詞的サウンドが、驚くほど美しく変貌を遂げた新時代の傑作である。アルバムの最後に収録されている “Wonder 2” は、その証明であり、シールズの催眠的なギター・サウンドとドラムンベースが混ざり合ったサウンドは、多くを驚嘆させた。

マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの新装盤CDとLPは5月21日に世界同時リリース!
各作品の発売形態は以下の通り。

Isn't Anything
・国内盤CD(高音質UHQCD仕様/解説書付/リマスター音源)輸入盤CD
・日本語帯付盤デラックス・エディションLP(高品質チップオン・ジャケット式ゲートフォールド・スリーヴ仕様/解説書付/オリジナル1/4インチ・アナログ・テープからマスタリングされた音源を収録/180g重量盤)
・デラックス・エディションLP(高品質チップオン・ジャケット式ゲートフォールド・スリーヴ仕様/オリジナル1/4インチ・アナログ・テープからマスタリングされた音源を収録/180g重量盤)
・スタンダード・エディションLP
・国内盤CD+TシャツセットのTシャツ・デザインには『Feed Me With Your Kiss』EPのアートワークを採用(『m b v』のTシャツセットのデザインとは異なります)

loveless
・国内盤2枚組CD(高音質UHQCD仕様/解説書付/CD1にリマスター音源、CD2には1/2インチ・アナログ・テープからマスタリングされた音源を収録)
・輸入盤2枚組CD
・日本語帯付盤デラックス・エディションLP(高品質チップオン・ジャケット式ゲートフォールド・スリーヴ仕様/解説書付/1/2インチ・アナログ・テープからマスタリングされた音源を収録/180g重量盤)
・デラックス・エディションLP(高品質チップオン・ジャケット式ゲートフォールド・スリーヴ仕様/1/2インチ・アナログ・テープからマスタリングされた音源を収録/180g重量盤)
・スタンダード・エディションLP
・国内盤CD+TシャツセットのTシャツ・デザインには、アルバムのアートワークを採用

m b v
・国内盤CD(高音質UHQCD仕様/解説書付)
・輸入盤CD
・日本語帯付盤デラックス・エディションLP(高品質チップオン・ジャケット式ゲートフォールド・スリーヴ仕様/解説書付/オリジナル1/2インチ・アナログ・テープからマスタリングされた音源を収録/180g重量盤)
・デラックス・エディションLP(高品質チップオン・ジャケット式ゲートフォールド・スリーヴ仕様/オリジナル1/2インチ・アナログ・テープからマスタリングされた音源を収録/180g重量盤)
・スタンダード・エディションLP
・国内盤CD+Tシャツセット用のTシャツ・デザインには『Feed Me With Your Kiss』EPのアートワークを採用(『Isn't Anything』のTシャツセットのデザインとは異なります)
・日本語帯付盤デラックス・エディションLP+Tシャツセット用のTシャツ・デザインには『Glider』EPのアートワークを採用

ep’s 1988-1991 and rare tracks
・国内盤2枚組CD(高音質UHQCD仕様/解説書付/リマスター音源)
・輸入盤2枚組CD
・国内盤CD+TシャツセットのTシャツ・デザインには『You Made Me Realise』EPのアートワークを採用

UHQCD (Ultimate High Quality CD):
CD規格に準拠しており、既存のプレーヤーで再生可能。
新しく開発された製法により、従来の高音質ディスクよりさらに原盤に忠実な音を再現。


label: BEAT RECORDS / DOMINO
artist: My Bloody Valentine
title: Isn't Anything
release date: 2021/05/21 FRI ON SALE

国内盤CD (高音質UHQ仕様 / 帯解説書付き / リマスター音源)
BRC-666 ¥2,300+税
国内盤CD+Tシャツセット:BRC-666T ¥6,800+税

帯付き盤デラックスエディションLP (解説書付き)
BRDWGLP158X
帯付き盤デラックスエディションLP+Tシャツセット
BRDWGLP158XT

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11779


Tシャツセット


帯付きデラックスエディションLP

[CD TRACKLISTING]
01. Soft As Snow (But Warm Inside)
02. Lose My Breath
03. Cupid Come
04. (When You Wake) You’re Still In A Dream
05. No More Sorry
06. All I Need
07. Feed Me With Your Kiss
08. Sueisfine
09. Several Girls Galore
10. You Never Should
11. Nothing Much To Lose
12. I Can See It (But I Can’t Feel It)

[LP TRACKLISTING]
SIDE ONE
01. Soft As Snow (But Warm Inside)
02. Lose My Breath
03. Cupid Come
04. (When You Wake) You’re Still In A Dream
05. No More Sorry
06. All I Need
SIDE TWO
01. Feed Me With Your Kiss
02. Sueisfine
03. Several Girls Galore
04. You Never Should
05. Nothing Much To Lose
06. I Can See It (But I Can’t Feel It)


label: BEAT RECORDS / DOMINO
artist: My Bloody Valentine
title: Loveless
release date: 2021/05/21 FRI ON SALE

国内盤2CD (高音質UHQ仕様 / 帯解説書付き / リマスター音源)
BRC-667 ¥2,500+税
国内盤CD+Tシャツセット:BRC-667T ¥7,000+税

帯付き盤デラックスエディションLP (解説書付き)
BRDWGLP159X
帯付き盤デラックスエディションLP+Tシャツセット
BRDWGLP159XT

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11780


Tシャツセット


帯付きデラックスエディションLP

[CD TRACKLISTING]
CD 1: remastered from original 1630 tape
01. Only Shallow
02. Loomer
03. Touched
04. To Here Knows When
05. When You Sleep
06. I Only Said
07. Come in Alone
08. Sometimes
09. Blown a Wish
10. What You Want
11. Soon
CD 2: mastered from original 1/2 inch analogue tapes
01. Only Shallow
02. Loomer
03. Touched
04. To Here Knows When
05. When You Sleep
06. I Only Said
07. Come in Alone
08. Sometimes
09. Blown a Wish
10. What You Want
11. Soon

[LP TRACKLISTING]
A Side
01. Only Shallow
02. Loomer
03. Touched
04. To Here Knows When
05. When You Sleep
06. I Only Said
B side
01. Come in Alone
02. Sometimes
03. Blown a Wish
04. What You Want
05. Soon


label: BEAT RECORDS / DOMINO
artist: My Bloody Valentine
title: m b v
release date: 2021/05/21 FRI ON SALE

国内盤CD (高音質UHQ仕様 / 帯解説書付き / リマスター音源)
BRC-668 ¥2,300+税
国内盤CD+Tシャツセット:BRC-668T ¥6,800+税

帯付き盤デラックスエディションLP (解説書付き)
BRDWGLP160X
帯付き盤デラックスエディションLP+Tシャツセット
BRDWGLP160XT

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11781


CD Tシャツセット


LP Tシャツセット


帯付きデラックスエディションLP

[CD TRACKLISTING]
01. she found now
02. only tomorrow
03. who sees you
04. is this and yes
05. if i am
06. new you
07. in another way
08. nothing is
09. wonder 2

[LP TRACKLISTING]
side a
01. she found now
02. only tomorrow
03. who sees you
04. is this and yes
side b
01. if i am
02. new you
03. in another way
04. nothing is
05. wonder 2


label: BEAT RECORDS / DOMINO
artist: My Bloody Valentine
title: ep's 1988-1991 and rare tracks
release date: 2021/05/21 FRI ON SALE

国内盤2CD (高音質UHQ仕様 / 帯解説書付き / リマスター音源)
BRC-669 ¥2,500+税
国内盤CD+Tシャツセット:BRC-669T ¥7,000+税

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11782


Tシャツセット

[CD TRACKLISTING]
CD 1
01. you made me realise
02. slow
03. thorn
04. cigarette in your bed
05. drive it all over me
06. feed me with your kiss
07. i believe
08. emptiness inside
09. i need no trust
10. soon
11. glider
12. don’t ask why
13. off your face

CD 2
01. to here knows when
02. swallow
03. honey power
04. moon song
05. instrumental no. 2
06. instrumental no. 1
07. glider (full length version)
08. sugar
09. angel
10. good for you
11. how do you do it

Innode - ele-king

 2010年代初頭において音響と音楽の実験とは何だったのか。グリッチ? インダストリアル? ノイズ? ドローン? ミュジーク・コンクレート? それらは自ずと00年代以降の「音楽の尖端とはなんだったのか」「音楽のノイズとは何だったのか」という問題に行きつく。その問いの答えを示す作品のひとつが2013年にリリースされたインノードのファースト・アルバム『Gridshifter』だったと仮定してみたい。
 『Gridshifter』は、90年代以降におけるグリッチ美学の応用による電子音響作品が定着してきた00年代~10年代初期において、「音響/音楽の先端/進化とは何か」という命題を「演奏」と電子音の「生成」の両極から追求した極めて重要なアルバムだった。『Gridshifter』にあるのはサウンドをエディットし、別の方法でノイズと音楽を交錯させていくという音響実験と音響実践である。となればつまるところ00年代~10年代の先端的な音響とは「ノイズ」の新しい活用方法を実践したムーヴメントだったといえるはずである。
 インノードの中心人物であるステファン・ネメスは、あのラディアンのメンバーでもあったので、オーストリアの音響派系譜の中で重要な人物である。ゆえにこの「ノイズと音楽の新しい方法論」の問題に行くつくことは当然のことかもしれない。私見だが〈Thrill Jockey〉のラディアンに対して、〈Editions Mego〉のインノードを重要な二本の柱として置いてみるとオーストリアの、ひいては00年代中盤以降のエクスペリメンタル・音響派の豊穣さが分かってくるような気もする。
 そのような電子音、ノイズ、音楽、音響、演奏、解体、再構成。これらの要素を分解しミニマルな素材として蘇生し、それをコンポジションに用いるように音楽/音響へと変換していくような「ノイズの新しい方法論」は、ファースト・アルバムから8年の月日を経てリリースされたセカンド・アルバム『Syn』でも変わらず継承されていた。いや、そのコンポジションの手腕はさらに研ぎ澄まされていたとでもいうべきだろう。
 電子ノイズの嵐のような炸裂を経て、瀟洒でミニマルなサウンドへとギアチェンジするような1曲め “Odessa” からして凄まじいのだが、アルバムの本領が全面化するのが続く2曲め “I/O” からだ。硬質なドラムの音色が空間を切り裂くように炸裂し、ワンコードで刻みつけるベースに強烈な電子音・ノイズが冷徹に蠢く。3曲め “BBSH” と4曲め “Moon” でも同様に鉄のようなドラム/ビートとノイズがミニマルに、かつ強靭に交錯し、聴覚がどんどん覚醒していくかのような透明にしてハードな音響空間を生みだしていくのだ。
 そして静寂と炸裂を交互に繋げるような複雑なコンポジションである “Rote Wueste” ではリズムとノイズという本作の(インノードの)のコンセプトを突き詰めたようなサウンドを構築する。この曲に限らないが本作は硬質なビートに対してメタリックなノイズ・サウンドがまったく引けを取っていないことが重要なポイントに思える。
 そのノイズ・コンポジションが本アルバム中、もっとも結晶しているのがアルバムの最終曲 “L” だ。アルバム中、もっとも静謐なムードの曲だがミニマルなリズムに微かなノイズがレイヤーされていくトラックの精度と密度はアルバム中随一といえる。途中から展開するトライバルなムードのリズム展開も含めて、まるでトーマス・ブリンクマンによるミニマル・テクノといった趣の緊張感に満ちた持続を実現しているのだ。

 全7曲、このアルバムのすべての曲は、リズムに対するノイズの位置付けを問い直し、リズムの位置付けをノイズの側から問い直すような緊張感がみなぎっている。前作からリリースが8年ほどの歳月を必要としたことも、そのサウンドとノイズの緊張関係を維持したまま、作品に落とし込むために必要な時間だったのだろう。ステファン・ネメスは、本作によって、自身が2020年代においても重要な音響作家であることを見事に証明してみせたのである。

Masahiro Takahashi & UNKNOWN ME - ele-king

 サン・アロウポカホーンティッドピーキング・ライツなどのリリースで知られるLAのレーベル〈Not Not Fun〉から、日本人アーティスト2組の新作がリリースされる。
 1組目はカナダ在住の Masahiro Takahashi によるカセット作品。さまざまな音楽や映画などからインスパイアされたアンビエント・ポップが奏でられている。
 もう1組は、やけのはら、P-RUFF、H.TAKAHASHI、大澤悠太からなるアンビエント・メディテーション・プロジェクト、UNKNOWN ME の初のLPで、食品まつりやジム・オルークも参加している。
 どちらもチェックしておきましょう。

アメリカの〈Not Not Fun Records〉から4月30日に同時発売される、日本人アーティスト2組

◆Masahiro Takahashi / Flowering Tree, Distant Moon

カナダ在住のマルチインストゥルメンタリスト Masahiro Takahashi が、パンデミック中のトロントで1人で制作した作品『Flowering Tree, Distant Moon』を、USの老舗〈Not Not Fun レコード〉からカセットでリリース。

窓から見える花ひらく林檎の木、雅楽、移民のノスタルジア、郷愁、ジョナス・メカス『リトアニアへの旅の追憶』、アンソニー・ムーア、小泉文夫、多和田葉子などからインスパイアされた、静かでみずみずしいアンビエント・ポップ。ソフトウェアシンセサイザー、グラニュラーサンプラー、プラグインエフェクター、iPad、MIDIコントローラーとシュルティ・ボックスにより制作。空想と子守唄の間で、音楽は揺れ、輝く弧を描いて解きはなたれる。枯れた林檎の木が白く開花するまでの時間。「部屋の外の世界を夢想し、記憶の中のメロディーをたどりました」。

Japanese multi-instrumentalist Masahiro Takahashi's latest album is a meditation on seasons and distance, recorded in isolation at his temporary home studio in Toronto. Following “the coldest winter I have ever experienced,” he began crafting hushed, lush vignettes of color wheel electronics with an array of software synthesizers, granular samplers,plug-in FX, MIDI controllers, and a shruti box.

The songs sway, shimmer, and unspool in sparkling arcs, between reverie and lullaby, inspired variously by blooming apple trees, gagaku music, the “nostalgia of immigrants,” and longing for home. Flowering Tree, Distant Moon moves from soothing to surreal, a swirl of quiet melody and imagined landscapes, as transportive for its listeners as its maker: “I dreamt of places outside my room and traced the music from my memories.”

Title: Flowering Tree, Distant Moon
Artist:Masahiro Takahashi
Label: Not Not Fun
Format : Cassette Tape
Catalogue No.: NNF371
Release Date: 2021/4/30

Masahiro Takahashi マサヒロ・タカハシ

マルチインストゥルメンタリスト。ギターや鍵盤、ソフトウェアを使い、音響的なアプローチと、メロディのある音楽をつくる。2021年、アメリカのテープシーンを牽引してきた〈Not Not Fun Records〉からカセットアルバム『Flowering Tree, Distant Moon』をリリース。これまでにベルギーの〈Jj Funhouse〉をはじめ、カナダやドイツ、UK、ロシアなど海外のインディーレーベルにて作品を発表している。2019年には Takao (エムレコード)のライブメンバーとして、ララージの東京公演オープニングをつとめた。カナダ在住。
https://masahirotakahashi.bandcamp.com/


◆UNKNOWN ME / BISHINTAI

やけのはら、P-RUFF、H.TAKAHASHI の作曲担当3人と、グラフィック・デザインおよび映像担当の大澤悠大によって構成される4人組アンビエント・ユニット「UNKNOWN ME」が、4作目となる待望の1st LP『BISHINTAI』を、米LAの老舗インディー・レーベル〈Not Not Fun〉からリリース。

都市生活者のための環境音楽であり、心と体の未知の美しさを探求する、多彩な曲調のアンビエント・メディテーション。食品まつり、ジム・オルーク、MC.sirafu、中川理沙、がゲスト参加。

The inaugural LP by Tokyo Metropolis electronica entity UNKNOWN ME, Bishintai, is a sublime synthetic suite of cosmic wellness transmissions exploring “the unknown beauty of your mind and body,” appropriately named for a kanji compound meaning “beauty, mind, body.” Crafted with software,synthesizer, steel drum, rhythm boxes, and robotic voice by the core quartet of Yakenohara, P-RUFF, H. Takahashi, and Osawa Yudai, the album unfolds like a holographic guided meditation, soothing but cybernetic,framed by subways and sky malls. Latticework electronics flicker with texture, glitch, wobble, and mirage, themed around sensory perception and body parts.

A diverse cast of collaborators assist in actualizing the collection's uniquely urban expression of new age ambient, from psychedelic footwork riddler foodman to multi-instrumentalist institution Jim O'Rourke to Japanese underground shape-shifters MC.Sirafu and Lisa Nakagawa. Although the group cites a therapeutic muse (“made for the maintenance of the minds of city dwellers”), Bishintai shimmers with an alien strangeness, too, like decentralized relaxation systems obeying sentient circuits. This is music of utopia and nowhere, channeling worlds within worlds, birthed from a sonic ethos as simple as it is sacred: “in pursuit of beautiful tones.”

Title:BISHINTAI
Artist:UNKNOWN ME
Label: Not Not Fun
Format : Record, Digital & Streaming
Catalogue No.: NNF360
Release Date: 2021/4/30

UNKNOWN ME

やけのはら、P-RUFF、H.TAKAHASHIの作曲担当3人と、グラフィック・デザインおよび映像担当の大澤悠太によって構成される4人組アンビエント・ユニット。“誰でもない誰かの心象風景を建築する” をコンセプトに、イマジネーションを使って時間や場所を自在に行き来しながら、アンビエント、ニューエイジ、バレアリックといった音楽性で様々な感情や情景を描き出す。2016年7月にデビュー・カセット「SUNDAY VOID」をリリース。2016年11月には、7インチ「AWA EP」を、2017年2月には米LAの老舗インディー・レーベル〈Not Not Fun〉より亜熱帯をテーマにした「subtropics」を、2018年12月には同じく〈Not Not Fun〉より20世紀の宇宙事業をテーマにした「ASTRONAUTS」をリリース。「subtropics」は、英国「FACT Magazine」の注目作に選ばれ、アンビエント・リバイバルのキー・パーソン「ジジ・マシン」の来日公演や、電子音楽×デジタルアートの世界的な祭典「MUTEK」などでライブを行った。2021年4月、都市生活者のための環境音楽であり、心と体の未知の美しさをテーマにした待望の1st LP『BISHINTAI』をリリース。

black midi - ele-king

 いまUKでは若手のインディ・ロック勢が活気づいている。『WIRE』が「近年において最もエキサイティングなギター・バンドのひとつ」と評した〈4AD〉のドライ・クリーニング、『ガーディアン』が「2021年のベスト・アルバム」と讃辞を贈った〈Ninja Tune〉のブラック・カントリー・ニュー・ロード、ワイアーのオープニング・アクトを務めた〈Warp〉のスクイッド、などなど。なかでも頭ひとつ抜き出ている感があるのが、〈Rough Trade〉のブラック・ミディだ。
 2019年の前作の時点ですでに圧倒的なサウンドを轟かせていた彼らが、きたる5月28日、セカンド・アルバム『Cavalcade』をリリースする。ロックダウン中に制作が進められたという新作は、彼らの特徴でもあった「即興の神話から離れ」てつくられたそうで、新たな次元に到達している模様。これは楽しみです。

black midi
無尽蔵の音楽隊列が戦慄の速度で駆け抜ける。
ブラック・ミディ衝撃のセカンド・アルバム完成。

Cavalcadeの制作中に、曲を配列する時に意識 していたのは、 とにかくドラマチックでエキサイティングな音楽を作ることだった。 ──ジョーディ・グリープ(black midi)

プログレ、ポスト・パンク大国であるUKロック・シーンにおいて、 デビュー・アルバム1枚でその最前線へと躍り出たウィンドミルの怪物にして次世代のカリスマ、ブラック・ミ ディが待望のセカンド・アルバム『Cavalcade』を2021年5月28日(金)に世界同時リリースすることを発表した。同作より、まるで『Discipline』期のキング・クリムゾンを彷彿とさせる衝撃の先行シングル「John L」が解禁。ギャスパー・ノエの映画『Climax クライマックス』やリアーナ「Sledgehammer」で有名なコレオグラファー、ニナ・マクリーニーが監督を務めたMVも同時公開された。

Black midi - John L
https://youtu.be/GT0nSp8lUws

「2019年最もエキサイティングなバンド」と評され、世界各国で 年間ベスト・アルバムに軒並みリスティング、マーキュリー・プライズにもノミネートされたデビュー・アルバム『Schlagenheim』リリース後にも次々と曲が生まれ、その年の秋には今回の作品の楽曲の原型がほぼ出来上がっていたという本作。しかし、バンドはここから従来のジャム・セッションで練り上げる作曲方法ではなく、ロックダウン期間中にメンバーそれぞれが自宅で作曲を行い、レコーディングのタイミングで素材を持ち寄ることで即興の神話から離れ、セッションでは上手くいかなかったアイデアの可能性を追求して行った。また既報の通り、オリジナル・メンバーであるギタリスト/ヴォーカリストのマット・ケルヴィンが精神衛生のケアを理由に、一時的にバンドから離れたことでツアー・メンバーであったサックス奏者カイディ・アキンニビとキーボード奏者のセス・エヴァンスをレコーディング・メンバーに加え、さらにバンドの表現を増幅させることに成功。ロックやジャズに留まらず、ヒップホップ、エレクトロニック・ミュージック、クラシック、アンビエント、プログレ、エクスペリメンタルなど無尽蔵の音楽遺伝子の「隊列=Cavalcade」は戦慄の速度で駆け抜け、既に収めた初期からの高尚な実績を基盤に上昇し伸び続け、美しくも新たな高みに到達している。

2021年5月28日(金)に世界同時発売される本作の日本盤CDおよびTシャツ付限定盤には解説および歌詞対訳が封入され、ボーナス・トラック「Despair」 「Cruising」を追加収録。日本のみアナログ盤はアルバム・アートワークを手がけたデヴィッド・ラドニックによる特殊帯がついた初回生産限定盤に加え、数量限定のピクチャー・ディスク、 Beatink.com限定でTシャツ付アナログ盤が同時リリース。また、日本盤CD購入者先着特典として メンバーによるミックス音源(CDR)、LP購入者先着特典として世界中のファンによって投票が行われるブラック・ミディによるカバー曲が収録されるソノシートがプレゼントされる。


label: BEAT RECORDS / ROUGH TRADE
artist: black midi
title: Cavalcade
release date: 2021/05/28 FRI ON SALE

CD 国内盤
RT0212CDJP(特典Mix CDR付)
¥2,200+tax

CD 輸入盤
RT0212CD
¥1,850+tax

LP 限定盤
RT0212LPE(Picture Disc/特典ソノシート付)
¥2,850+tax

LP輸入盤
RT0212LP(初回帯付仕様/特典ソノシート付)
¥2,460+tax
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11766

各種Tシャツ・LPセット
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11767


Tシャツ・バンドル


ピクチャー・ヴァイナル


LP購入者先着特典・ソノシート


日本盤CD購入者先着特典・ミックス音源(CDR)

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インディ・ゲーム名作選 - ele-king

まだ見ぬ世界が、ここにある。

史上初! インディ・ゲームの決定版ガイドブック
これだけはプレイしておきたい名作250タイトルを精選

「Untitled Goose Game ~いたずらガチョウがやって来た!~」「Firewatch」「Among Us」「Getting Over It」「Doki Doki Literature Club!」「Undertale」「Hotline Miami」「Minecraft」「Super Meat Boy」「東方Project」……

アクション、シューティング、アドベンチャー、RPG、ストラテジー、パズルなどなど、目移りするほど多くの注目作のなかから、“ハズさない” 250タイトルを紹介

初心者はもちろん、コアなファンにとっても新たな発見のある一大図鑑!!

執筆陣:
田中 “hally” 治久、今井晋、千葉芳樹、徳岡正肇、野村光、古嶋誉幸、洋ナシ、木津毅

表紙イラスト:沖真秀

A5判・176ページ

目次

序文
S1 3D Action 3Dアクション
S2 3D Shooter 3Dシューティング
S3 2D Action 2Dアクション
S4 2D Shooter 2Dシューティング
COLUMN 1 インディゲーム入門:
  あなたはスマホ派? ゲーム機派? それともPC 派? (田中 “hally” 治久)
S5 Adventure アドベンチャー
S6 Adventure (walking simulator) アドベンチャー(ウォーキングシミュレーター)
COLUMN 2 一本のインディゲームが、社会を変えた:
  ポーランドの場合 (徳岡正肇)
S7 Adventure (point and click) アドベンチャー(ポイント&クリック)
S8 Puzzle パズル
S9 Role-playing ロールプレイング
COLUMN 3 インディの自由:
  ゲームにおける性的マイノリティの描写について (木津毅)
COLUMN 4 そもそもインディゲームとは何か?
  その歴史を振り返る(1) (今井晋)
S10 Strategy ストラテジー
S11 Others その他
COLUMN 5 そもそもインディゲームとは何か?
  その歴史を振り返る(2) (今井晋)
索引

[サンプル]

[執筆者紹介]

田中 “hally” 治久
ゲーム史/ゲーム音楽史研究家。作編曲家。主著/監修に『チップチューンのすべて』『ゲーム音楽ディスクガイド』。ゲーム音楽では『ブラスターマスターゼロ』等に参加。レトロ好きなのにノスタルジー嫌いという面倒くさいインディ者。

今井 晋
IGN JAPAN副編集長。2010年頃からゲームジャーナリスト、パブリッシャー、リサーチャーとして活動。世界各国のインディーゲームの取材・インタビュー・イベントの審査員を務める。

千葉 芳樹
IGN JAPAN編集者。もとは個人ブログでインディーゲームのレビューやインタビューを行っており、これがきっかけでメディアに身を置くことになった。そういう意味では「インディーゲームに育てられた」とも言えるのかも。

徳岡 正肇
アトリエサード所属のゲームジャーナリスト・シナリオライター。東欧・中欧・北欧を中心としたヨーロッパのゲーム技術カンファレンス・ゲームショウに招待され、取材や技術講演を行う。モバイル及びインディゲームにシナリオを提供。

野村 光
ゲームレビューに特化した兼業ゲームライター。2014年から商業誌で活動し、2020年時点でレビュー記事を130本執筆する。好きなジャンルは宇宙ストラテジーと格ゲー。オールタイムインベストは『ニュースペースオーダー』。

古嶋 誉幸
一日を変え、一生を変える一本を! ゲーム好きの現場監督から無職のバックパッカーを経てフリーランスライターとなる。さまざまな国を回った結果、花粉症から逃れられる国はなさそうだと悟る。

洋ナシ
フリーライター。IGN JAPAN、Game SparkなどのWebメディアで執筆。ゲームの情報同人誌を発行していたところスカウトされ、ライターとしてのキャリアをスタートした。ひんぱんに自分は女子高生だと主張している。

木津 毅
ライター。1984年生まれ。2011年にele-kingにて活動を始め、以降、音楽、映画、ゲイ/クィア・カルチャーを中心にジャンルをまたいで執筆。編書に田亀源五郎の語り下ろし『ゲイ・カルチャーの未来へ』(Pヴァイン)。

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interview with Gilles Peterson (STR4TA) - ele-king

いろんなDJセットを聴いていると、ブリティッシュ・ファンクがたくさん使われていることに気づいて、「ファッション」になりはじめている気がした。だから、その流れにのったレコードを作ろうということになったんだ。

 1970年代後半から1980年代前半にかけ、イギリスから多くのファンクやジャズ・ファンク、フュージョン・バンドが生まれた。シャカタクやレヴェル42を筆頭に、モリシー=ミューレン、セントラル・ライン、ハイ・テンション、ライト・オブ・ザ・ワールド、アトモスフィア、フリーズなどで、彼らの多くは俗にブリット・ファンクやブリット・ジャズ・ファンクと呼ばれていた。当時はポストパンクからニューウェイヴを経て、カルチャー・クラブやデュラン・デュランに代表されるニュー・ロマンティックがムーヴメントとなっていた時期で、イギリス音楽界の世界的進出(第二次ブリティッシュ・インヴェイジョン)の一角も担っていたのがブリット・ファンクだった。
 ライト・オブ・ザ・ワールドから派生したインコグニートもそうしたアーティストのひとつで、そのリーダーでギタリストがブルーイことジャン・ポール・マウニックである。インコグニートはその後1991年、DJのジャイルス・ピーターソンが主宰する〈トーキン・ラウド〉から再始動し、アシッド・ジャズの人気アーティストへと登りつめた。ブリット・ファンクの時代からアシッド・ジャズ期、そして現在までトップ・ミュージシャンとして走り続けるブルーイだが、久しぶりにジャイルスと手を組んで新たなプロジェクトを立ち上げた。

 STR4TA(ストラータ)というこのバンドは、ブリット・ファンクやアシッド・ジャズの世界で活躍してきた辣腕ミュージシャンたちが参加し、ブルーイの指揮のもとでジャイルス・ピーターソンのアイデアを具現化していくものである。先行シングルの「アスペクツ」が話題を呼び、いよいよアルバム『アスペクツ』で全貌を明らかにするストラータだが、ジャイルスのアイデアとはズバリ、ブリット・ファンクである。
 ブリット・ファンクはかれこれ40年ほど昔の音楽ムーヴメントで、いまとなってはジョーイ・ネグロ(2020年のジョージ・フロイド事件以降はデイヴ・リー名義で活動)のコンピ『バックストリート・ブリット・ファンク』などで耳にする程度しかできないが、過去から現在に至る音楽シーンに与えた影響は多大であり、そうした影響を口にするアーティストも出はじめている。ここ数年、そんなブリット・ファンク・リヴァイヴァルの予兆を感じてきたジャイルスだが、彼にとってブリット・ファンクは若き日に夢中になった音楽でもある。ストラータのアルバム・リリースを控えたジャイルスに、かつての思い出なども振り返りつつ、どのようにストラータは生まれ、そしていまの時代にあってどこを目指していくのかなどを尋ねた。

金よりも最高の音楽を生み出すことを考えているアーティストがブルーイ。だから彼のことは心から尊敬しているし、そんな彼と再び作業ができて本当に光栄だったよ。

ストラータはどのようにしてスタートしたのですか? ブルーイとの会話などから生まれたのでしょうか?

ジャイルス・ピーターソン(以下、GP):レコードを作りはじめたのは大体一年前、そうロック・ダウンがはじまるちょうど前だね。そのとき持っていたアイデアは、40年来の友人、ブルーイと一緒に何か作品を作ることだった。僕たちは一緒にレコードを作ろうとずっと話していたんだが、2~3年前にやっと本格的に話をはじめたんだ。最初は日本でレコードを作ろうという話をしていた。僕らは二人とも頻繁に日本に行くし、日本の1970年代のジャズ・ファンクやフュージョンに影響を受けているからね。だから、その時代の日本のレジェンドたちをフィーチャーしたレコードを日本で作ったら最高だろうな、と話していたんだ。それが数年前に思いついたアイデアだった。で、その話が少し後回しになってしまっていたんだが、ブリティッシュ・ファンクがリヴァイヴァルしてきているなと感じたことをきっかけに、1年前にまたブルーイと話しはじめたんだ。いろんなDJセットを聴いていると、ブリティッシュ・ファンクがたくさん使われていることに気づいて、「ファッション」になりはじめている気がした。だから、その流れにのったレコードを作ろうということになったんだ。でも、僕がちゃんとプロデュースをして、サウンドがクリーンになりすぎることを避けることは絶対だった。DIYっぽいレコードを作りたくてね。結果として、それっぽい作品を作ることができた。レコーディングの期間は短くて、多分2週間くらいだったと思う。そのあとロック・ダウンに入り、ミックス作業をはじめたんだ。ブルーイは彼のスタジオ、僕は自分のスタジオに入って、毎日リモートで作業したんだよ。

あなたが〈トーキン・ラウド〉を興したアシッド・ジャズの頃からブルーイとは長い付き合いですが、実は一緒に仕事をするのは10年以上ぶりとのことです。久しぶりにジョイントしてみていかがでしたか?

GP:ブルーイは僕が出会ったなかでももっともマジカルな存在のひとりだね。イギリスのなかでもっとも音楽的に影響を受けたアーティストのひとりなんだ。黒人のイギリス人ミュージシャンとして先頭を歩き、彼以降の若い黒人のイギリス人たちの世代にメンタル的にも大きな影響を与えてきた。だから、彼はイギリスの音楽の発展において大きな役割を果たしてきたんだ。彼はまたハードワーカーとしても知られていて、彼が演奏してきた全てのグループに全身全霊を捧げて貢献してきた。金よりも最高の音楽を生み出すことを考えているアーティストがブルーイ。だから彼のことは心から尊敬しているし、そんな彼と再び作業ができて本当に光栄だったよ。

ストラータは1970年代後半から1980年代初頭におけるブリット・ファンクにインスパイアされているそうですね。ブルーイのインコグニート及びその前身であるライト・オブ・ザ・ワールドもそうしたブリット・ファンクの代表格だったわけですが、やはりそんなブルーイがあってこそのストラータとうわけでしょうか?

GP:そうだね、そういった音楽を作りたいとはずっと思っていた。僕が実現したいサウンドを彼がプレイできることはわかっていたし、彼と一緒にそれを実現させることは前からずっとやりたいと思っていた。そしてストラータで最初に12インチを出して、レコードへの良いリアクションにふたりとも驚いているんだ。ここまでの良い評価が得られるとは思っていなかったからね。すごく嬉しく思っているよ。

ジョーイ・ネグロ(現デイヴ・リー)は『バックストリート・ブリット・ファンク』というコンピ・シリーズを出していて、まさにブリット・ファンクのDJを聴いて育った世代だと思うのですが、あなたもそんなひとりですよね?

GP:もちろん。僕は当時16~17歳だった。その時期に聴いていた音楽、見にいっていたDJのほとんどがブリット・ファンクのDJたちだったね。バンドとDJの両方が盛り上がっていた時期だったから、僕はラッキーだったと思う。あれが僕にとってリスナーやファンとしての音楽の世界への入り口だったとも言える。ギグを見にいったり、バンドをフォローしたり、プロモ盤をプレイしているDJを追っかけたり、音楽にそこまでハマりはじめたのはその頃。ジョーイ・ネグロは多分僕よりも深くそういった音楽にもっとハマっていたと思う(笑)。今回のアルバムのなかに “アフター・ザ・レイン” というトラックがあるんだが、あのトラックのリエディットを彼がやってくれたんだ。それももうじきリリースされる予定だ。

当時のあなたはDJをする前夜でしたが、こうしたブリット・ファンクで好きだったバンド、影響を受けたアーティストがいたら教えてください。

GP:レヴェル42はつねに観にいってたな。僕は彼らの大ファンだったんだ。レコードにサインをもらうために出待ちまでしていたくらいさ(笑)。それくらいスーパー・ファンだったんだ。18歳になるまでに多分10回はライヴを見たと思う。彼らを見るために南ロンドンを回ってた。3、4年前にBBCでラジオ番組をやっていたんだが、僕の番組の前のショウがリズ・カーショウの番組で、ある日そのゲストがレヴェル 42のマーク・キングだったんだ。それで「僕の長年音信不通だった兄弟がここにいる!」と思って、彼がスタジオを出てくるのを待ってハグしたんだ(笑)。彼は僕のラジオ番組を気に入っていると言ってくれて、あれはすごく嬉しかった。レヴェル42の他はハイ・テンション、ライト・オブ・ザ・ワールド、アトモスフィアが僕のお気に入りのグループだったね。

当時のブリット・ファンクをプレイしていたDJではどんな人から影響を受けましたか? たとえばボブ・ジョーンズ、クリス・ヒル、コリン・カーティスとか。当時のクラブやラジオではどんな感じでブリット・ファンクはプレイされていたのでしょうか?

GP:ラジオからは海賊放送も含めたくさん影響を受けた。ボブ・ジョーンズやクリス・ヒルもそうだし、ラジオ・インヴィクタのスティーヴ・デヴォン、BBCのロビー・ヴィンセント、キャピタル・ラジオのグレッグ・エドワーズも好きだったよ。当時は女性DJはゼロで、見事に全員が男性だった(笑)。その頃ラジオでブリット・ファンクが流れていたのはほとんどが夜だったね。昼間に流れることはあまりなかったな。スペシャリストたちのラジオ番組でだけ流れてた。あとは、パブでもクラブでも流れてたし、僕は16とか17歳だったけど聴きにいっていたよ(笑)。角に座って隠れながら、皆がそれに合わせて踊っているのをずっと見てた。僕は童顔で、一際幼く見えて未成年ということがバレバレだったからね(笑)。ノートを持ってクラブやパブに言って、DJに曲名を聞いたりしていた。当時はシャザムなんてなかったから(笑)。

2014年に発表したブラジリアン・プロジェクトのソンゼイラの『ブラジル・バン・バン・バン』というアルバムでは、フリーズの代表曲 “サザン・フリーズ” をカヴァーしていましたね。フリーズもブリット・ファンクのアーティストのひとつで、“サザン・フリーズ” はほかのコンピやDJミックスでも取り上げたりするなどあなたにとっても重要な曲のひとつかと思いますが、そうしたインスピレイションもストラータに繋がってきているのですか?

GP:もちろん。まず、フリーズは『サザン・フリーズ』というベスト・レコードを作った。あれ僕のお気に入り。あのレコードはパンクっぽい姿勢をもっていて、アートワークもパンクっぽくて、イギリスのDIY感がすごく出ているところが好きなんだ。あとブルーイはあのバンドの初期メンバーのひとりだから、そこでも繋がっている。“サザン・フリーズ” という曲は、あのムーヴメントのなかでも特に重要な作品だと思っているんだ。ソンゼイラのアルバムをブラジルでレコーディングしているとき、あの曲のソフトなサンバ・ヴァージョンみたいなカヴァーを作ったら面白いと思った。それであの作品をカヴァーすることにしたのさ。

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このレコードでのカギは、僕がいかに自分の頭のなかにあるサウンドをブルーイに演奏させるかだった。だから、ニューウェイヴやパンクも関わっていて、僕はそれを全てとりあげた音楽を作りたかったんだ。同時にDJがプレイしたいと思うような音楽を作りたくもあった。

ストラータは具体的にブリット・ファンクのどのような音楽性を参照していて、そうした中からどのような部分で現代性を表現していると言えるでしょうか?

GP:現代性が今風という意味なら、それはほとんどといっていいほどない(笑)。僕はこのプロジェクトをライヴ・プロジェクトにして、短い期間でレコーディングしたかったんだ。スリリングで緊張感をもった作品にしたかった。たとえミスが起こっても、それを全て受け入れたかったんだ。だから、もしベース・プレイヤーの演奏がいけてないパートができたとしても、僕はそれをそのままにした。それは熟練のミュージシャンたちにとっては慣れないことだったけどね。誰でも自分が失敗した箇所なんて使いたくないだろうから(笑)。でも僕はその失敗がむしろ好きなんだ。このレコードのアイデアはミスを受け入れることだった。それが僕の役割だったんだよ。プロデューサーとして、僕はこのレコードを滑らかでクリーンなものにはしたくなかった。派手に着飾るのでなく、できるだけありのままの生の状態で保つことが僕にとっては大切だったんだ。

ブリット・ファンクと言ってもいろいろなタイプのアーティストがいたわけですが、たとえば先行シングル・カットされた “アスペクツ” はアトモスフィアあたりを連想させる曲です。アトモスフィアはニューウェイヴやディスコ、ダブなどとも結びついていたグループですが、ストラータは全体的にそうしたポストパンク~ニューウェイヴ的なベクトルも内包しているのではと感じます。そのあたりの方向性についていかがでしょうか?

GP:そういったジャンルの音楽を参照にはしているよ。とても興味深いムーヴメントだったし、あのムーヴメントにはパンク、ニューウェイヴ、ニュー・ロマンティックス全てが存在していた。このレコードでのカギは、僕がいかに自分の頭のなかにあるサウンドをブルーイに演奏させるかだった。だから、ニューウェイヴやパンクも関わっていて、僕はそれを全てとりあげた音楽を作りたかったんだ。同時にDJがプレイしたいと思うような音楽を作りたくもあった。“アスペクツ” のような曲はもちろんライヴ演奏だけれども、DJたちがミックスしたりクラブでかけられる曲でもある。だからストラータも、ディスコやハウス、ジャズ・ファンクが織り混ざっているんだよ。

いまおっしゃったように、レコーディングについて、あまり洗練され過ぎたサウンドにならないように、できるだけラフにということを心がけたと聞きます。これは1980年代であればシャカタクのようなメジャーなサウンド、そしてある意味で現在のインコグニートのスムースなプロダクションとは真逆のアプローチであり、アトモスフィアやフリーズのようなアンダーグラウンドなバンドが持っていた初期衝動やニューウェイヴ的感覚に近いものではないかと思いますが、いかがでしょう?

GP:そうだね。僕が目指していたサウンドの方向は同じだからね。それがちゃんと実現できたかどうかは実際のところわからない(笑)。うまくはできたと思うけど(笑)。次のレコードも作る予定だから、それまでにはよりよくなるんじゃないかな(笑)。どう進化するか僕自身楽しみだし、ショウでも音は変わっていくと思う。多分最初のショウはロンドンで8月に開催される音楽フェスティヴァルになると思うんだが、そのときまでにバンド・メンバーを集めて、彼らの演奏を僕がステージ上でミックスして少しエフェクトを加える、という形のショウにしたいと思っているんだ。だから、そこでモダンな質感が入ってくることになるかもしれない。アレンジだったり、エフェクトやギミックを入れる程度によって、いろいろ変化が加わることになると思うから。でも基本はライヴ・バンドの演奏。ヴォーカルはもちろんブルーイ。

“ギヴ・イン・トゥ・ワット・イズ・リアル” や “リズム・イン・ユア・マインド” は比較的ストレートなブギー・ファンクで、ライト・オブ・ザ・ワールドやそこから枝分かれしたベガー・アンド・カンパニーあたりのラインのナンバーと言えます。彼らのようなサウンドは現在のブギーやディスコ・リヴァイヴァルにも繋がるところがあるわけですが、いかがでしょうか?

GP:僕にとってはブラン・ニュー・ヘヴィーズも思い起こさせる。つまりはアシッド・ジャズ。ブリット・ファンクとアシッド・ジャズ、ブギーやディスコの間には線があるけど、繋がってもいる。それらの音楽の間にはコンビネイションが見えてくるんだ。あの時代に活躍していたブルーイはそれらを繋げるのが得意で、そこにイギリスの質感を落とし込むんだ。

“ヴィジョン・ナイン” はアルバムのなかでは異色のブラジリアン・フュージョン調のナンバーで、アイアート、エルメート・パスコアル、ルイス・エサなどに通じるところもあります。さきほど話をしたソンゼイラにも繋がりますが、この曲を収録した意図は何ですか?

GP:僕が聴いていたころのブリット・ファンクは、アフリカ音楽の要素やラテン音楽の要素、ブラジル音楽の要素なんかが入っていた。僕にとっては、それがブリット・ファンクだったんだ。そういった要素の音楽を初めて聴いたのは、全てブリット・ファンクを通してだったんだよね。“ヴィジョン・ナイン” にはそのヴァイブがあり、終盤にかけて少しラテンっぽくなっていく。それを表現したもうひとつのトラックが “キンシャサ・FC”。あれはもっとアフリカ音楽っぽくて、マヌ・ディバンゴやそういったアーティストたちの音楽、1970年代のアフロ・ファンクやアフロ・ディスコに影響を受けている。このレコードには、僕が昔ブリット・ファンクのなかで聴いていたアフリカやラテン音楽の要素も取り入れたかったんだ。

セックス・ピストルズ、ゲイリー・ニューマン、ザ・フォール、ジョイ・ディヴィジョンについての記事はそこら中にあるし、彼らがレジェンドたちであることもわかっているけれど、ライト・オブ・ザ・ワールドやインコグニートについて書かれた記事はほとんどない。僕にとってそれは行方不明の歴史なんだ。

“キンシャサ・FC” はコンゴのフットボール・チームを指しているかと思いますが、これは実在のチームですか? どうしてこのタイトルを付けたのでしょうか?

GP:いや、あれは想像のチーム。ははは(笑)。とにかくアフリカっぽいタイトルにしたくて(笑)。サッカー・チームの名前っぽくしたら面白いと思ったし、全く深い意味はないんだよ(笑)。

先に名を挙げたアトモスフィアでいくと、当時のキーボード奏者だったピーター・ハインズがストラータでも演奏しています。彼はほかにもライト・オブ・ザ・ワールドやそこから枝分かれしたインコグニート、ブルーイが一時結成していたザ・ウォリアーズでも演奏していました。ブルーイと非常に近いところにいたミュージシャンですが、今回は彼のアイデアで参加したのですか?

GP:あれは僕のアイデアだったけど、彼の電話番号を持っていたのはブルーイだった(笑)。このプロジェクトには数名のレジェンドに参加してほしいと思ったんだ。レジェンドというのは、僕自身が大好きで何度も曲を聴いていたアーティストたちのこと。ピーターのローズ・ピアノのうまさは知っていたし、彼に参加してもらうことになったんだ。スタジオに来てもらって、アルバムに収録されている2曲をレコーディングした。あともうひとり紹介したいのは、ベースのランディ・ホープ・テイラー。彼も昔コングレスという素晴らしいブリット・ファンク・バンドにいたんだ。そのふたりは僕にとってレジェンドだね。あとは若いミュージシャンたちに参加してもらった。音楽やリズムにはエネルギーも必要だからね。

ピーター・ハインズは最近も〈エクスパンション〉によるザ・ブリット・ファンク・アソシエイションというリヴァイヴァル的なプロジェクトに参加していますが、あちらとストラータを比べた場合、ストラータの方がよりカッティング・エッジで、インスト演奏などジャズ的インプロヴィゼイションにも重きを置いているなと思います。ピーター自身はそうしたプロジェクトの違いなど意識はしているのでしょうか?

GP:それは僕にはわからない。ピーターがスタジオに来たとき、曲はタイトルさえ決まっていなかったし、自分たちも明確なアイデアは持っていなかった。でも、彼は何をすべきかわかっていたんじゃないかな。ザ・ブリット・ファンク・アソシエイションは昔の曲を演奏するプロジェクトだけど、ストラータは全て新しく作られた曲のプロジェクト。だから、新しいフィーリングをもたらすということは意識していたかもしれないね。

ほかのメンバーもマット・クーパー、スキ・オークンフル、フランセスコ・メンドリア、リチャード・ブルなどインコグニートに関わってきた人が集まっています。特にアウトサイドのマット、Kクリエイティヴのスキが集まっているのは、アシッド・ジャズ時代からのファンとしても相当嬉しいのではないかと思います。今回のミュージシャンの人選はどのようにおこないましたか?

GP:とにかく演奏がうまいアーティストたちを集めた。去年、ブルーイを祝福するために僕の家の地下室でインコグニートとセッションをやったんだが、そのためにブルーイがミュージシャンたちを連れて僕の家にきたんだ。そのなかにはマット・クーパーやフランシス・ハイルトンといったミュージシャンたちがいた。彼らのことは僕もよく知っていたし、彼らも僕が何を求めているかをしっかりと理解していた。彼ら、僕の美意識を普段から理解してくれているからね。だから彼らとセッションをしたら心地よくて楽しいに違いないと思って、それが自然とバンドになったんだ。

“アスペクツ” の12インチはモーゼス・ボイドやフランソワ・Kなど様々なDJやアーティストの間でも話題となりました。フランソワはリアル・タイムでブリット・ファンクを体験してプレイしてきたDJですが、そうした人から認められるのはストラータがより本物のブリット・ファンクを表わしていると言えませんか?

GP:そう呼ばれるよう努力はしている(笑)。僕はあの時代、1970年代後半から1980年代前半のまだきちんと取り上げられていないUKのムーヴメントを祝福したいんだ。僕にとってあの時代は多様性に満ちて、当時のUKの全ての世代のミュージシャンたちに勇気を与えたという面ですごく重要だ。ところがメディア、新聞、ラジオはこのムーヴメントに対してすごく否定的だったと思う。セックス・ピストルズ、ゲイリー・ニューマン、ザ・フォール、ジョイ・ディヴィジョンについての記事はそこら中にあるし、彼らがレジェンドたちであることもわかっているけれど、ライト・オブ・ザ・ワールドやインコグニートについて書かれた記事はほとんどない。僕にとってそれは行方不明の歴史なんだ。だからこのプロジェクトを通して、多様性を備えた、素晴らしく重要な音楽が存在していたこと、軽視されていたことを伝えたい。彼らの音楽を祝福するのは、僕にとって非常に大切なことなんだ。

以前サンダーキャットにインタヴューした際に、レヴェル42のマイク・リンダップからの影響を述べていましたし、タイラー・ザ・クリエイターは2020年のブリット・アワードの受賞式で、1980年代のブリティッシュ・ファンクから影響を受けたとスピーチしました。このようにイギリス人ではないアメリカ人、しかもリアル・タイムではブリット・ファンク全盛期を知らないアーティストがこうした発言をしているのをどう思いますか? それを踏まえてストラータがこうしたアルバムを作った意味について教えてください。

GP:最初に言い忘れたけど、このプロジェクトをはじめようと思ったもうひとつの理由は、そしてそれをいまやろうと思った理由は、タイラー・ザ・クリエイターのそのスピーチを見たからなんだ。彼はミュージシャンとしてもっとも影響を受けているのはブリット・ファンクだと言っていた。そのとき、ついにイギリス国外の重要なミュージシャンのひとりがブリット・ファンクの魅力に気づいてくれた! と思って、「レコードを作ろうぜ!」とブルーイに言ったんだ。実はタイラーにもコンタクトをとっていて、次のレコードで歌ってもらいたいと思っている。サンダーキャットは僕の友人だから、彼も参加してくれることを願っている。あともちろん、日本のミュージシャンにもね! 普段だったら年に二度は日本に行くんだけど、いまはこんな状況だからね。前回は京都の伊根という街にいったんだけど、すごくよかった。日本が恋しいよ。早く来日したい。ではまた!

Meemo Comma - ele-king

 先頃マイク・パラディナスの〈プラネット・ミュー〉からリリースされたMeemo Comma(マイクの奥さん、ラーラ・リックス-マーティンの変名)の新作は『Neon Genesis』、これは「新世紀エヴァンゲリオン」の英語タイトル「Neon Genesis Evangelion」から来ているのではないかと、Meemo Commaがかつて『攻殻機動隊』にインスパイアされた『Ghost On The Stairs』をリリースしていることを知っているファンはすでに察していることでしょう。

 Wireの目隠ししジュークボックスでの夫婦漫才(?)でも笑わせてくれましたが、Quietusの企画、旦那=マイクが妻=ラーラにインタヴューするという記事も面白いんですよ(例;マイク「自分の夫のレーベルからのリリースは縁故主義だと思いますか?」。ラーラ「もちろん、本当は出したくなかった」)。そのなかで「『Neon Genesis』を出したのは何故?」とマイクから訊かれて、彼女いわく「あながた出せと言ったからでしょう」とのことでした。なんというか、つまり、間違いなく〈プラネット・ミュー〉は新次元に進んでいるようです。

 さて、実際のところですが、bandcampの解説によれば、彼女が『エヴァンゲリオン』のヴィジュアルにインスパイされたのは事実で、また、それとは別に『Neon Genesis』には彼女のユダヤ人体験が主なコンセプトとしてあるということです。ちなみに音楽はエレクトロニカ+アンビエント+フットワーク仕様で、これは冗談抜きの聴き入ってしまう注目すべき作品です。レヴューはあらためて掲載する予定ですが、アルバムはぜひチェックしましょう。

Mark Fell And Rian Treanor - ele-king

 前々号のWire誌のインヴィジブル・ジュークボックス、面白かったなぁ。マーク・フェルライアン・トレイナーという親子対決だったんですけど、アンソニー・シェイカーを巡ってここまで盛り上がれる親子がこの惑星上にどれほどいるというのか! (最新号のマイク・パラディナスとラーラ・リックス-マーティンとの夫婦対決も面白かったんだよな)
 そのエレクトロニカ親子がついに共作を発表した。マンチェスターのクールなレーベル〈Boomkat Editions〉から『Last Exit To Chickenley』。カセットテープでのリリースで、昨年の夏にサウスヨークシャー州ロザラムの庭で録音されたという。アンビエント/ミュジーク・コンクレート、そしてパーカッシヴなフリー・フォーム。レーベルサイトで試聴できます。
 そんなわけで、いつの日か小山田圭吾と米呂も共作することがあるのだろうか……

Andy Stott - ele-king

 10年代を代表するプロデューサーのひとり、アルバムごとにいろんな表情を見せるマンチェスターの異才、アンディ・ストットが通算8枚目となる新作『Never The Right Time』を〈Modern Love〉からリリースする。これまでの彼の作品の進化型であると同時に、ノスタルジアや魂の探求に導かれた曲もあるようだ。現在 “The Beginning” が先行公開中。ストットの元ピアノ教師にして近年のコラボレイターであるアリソン・スキッドモアのヴォーカルがフィーチャーされている。発売は4月16日。

REGGAE definitive - ele-king

全世界の音楽ファン必読のディスクガイドが登場!

スカ、ロックステディ、レゲエ、ルーツ、ダブ、ダンスホール

60年以上もの歴史のなかから
選りすぐりの1000枚以上を掲載
初心者からマニアまで必読のレゲエ案内

A5判・オールカラー・304ページ

Contents

Preface

●Chapter 01 The Ska era (1960-1965)

Column No.1 サウンド・システムのオリジン

●Chapter 02 The Rock Steady era (1966-1968)

Column No.2 1968 最初のレゲエ

●Chapter 03 The Early Reggae era (1969-1972)

Column No.3 DJというヴォーカル・スタイル
Column No.4 ルーツ・ロック・レゲエ、バビロン、Fire pon Rome

●Chapter 04 The Roots Rock Reggae era (1973-1979)

Column No.5 スライ&ロビーとルーツ・ラディクス、ロッカーズからダンスホールへ

●Chapter 05 The Early Dancehall era (1980-1984)

Column No.6 ダンスホールの時代
Column No.7 サイエンティストの漫画ダブ

●Chapter 06 The Digital Dancehall era (1985-1992)

Column No.8 My favorite riddims.
Column No.9 レゲエと聖書とホモセクシュアル

●Chapter 07 The Neo Roots era (1993-1999)

●Chapter 08 The Modern + Hybrid era (2000-2009)

Column No.10 大麻問題

●Chapter 09 Reggae Revival era (2010-2020)

Column No.11 Reggae Revivalというコンセプト

Index

[著者]

鈴木孝弥
ライター、翻訳家。訳書『レゲエ・アンバサダーズ 現代のロッカーズ──進化するルーツ・ロック・レゲエ』、『セルジュ・ゲンズブール バンド・デシネで読むその人生と音楽と女たち』、『ボリス・ヴィアンのジャズ入門』ほか。レゲエ・ディスクガイド関係の監修では『ルーツ・ロック・レゲエ 』や『定本 リー “スクラッチ” ペリー』など。『ミュージック・マガジン』のマンスリー・レゲエ・アルバム・レヴューを15年務めている。

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