「UR」と一致するもの

DJ DIE - ele-king

 いや、ジャングル来てますな。先日のパウウェルのライヴもジャングル、昨年末のベリアルの12インチもジャングル、ゴールディーの「インナー・シティ・ライフ」がベリアルにリミックスされる、ロンドンでは地下鉄占拠で一区間のジャングル・パーティ──ジャングルですよ、レイヴですよ、ハードコアですよ、「もうやってられっか!」ということでしょうか、そして彼の地ででは、レイヴを知らない世代がいよいよレイヴをはじめているこのとき、ブリストル・ジャングルの先人、ダイが来日します。
 絶対に行ったほうがいいです。

■東京
2017/04/28 (FRI)
at 東京渋谷回遊

BS04GF -DJ DIE Japan Tour in Tokyo-

Venue 1 at Star lounge:
open: 24:30-5:00

DJ DIE from Bristol / UK (Gutterfunk / Digital Soundboy / XL Recordings)
L?K?O
Maidable
Soi Productions
Bim One Productions

P.A.:
eastaudio SOUNDSYSTEM

Shop:
Disc Shop Zero

Venue 2 at 虎子食堂:
open: 21:00~2:00

BS04GF - Tropical Disco Lounge

Selector:
G.RINA
1-DRINK
e-mura (Bim One Productions)
1TA (Bim One Productions)

入場料:
通常前売: 3000円+1D (500円)
特別前売: 3000円+1D (500円)
当日券: 4000/1D (500円)
当日虎子のみの入場: 2000円
当日虎子からスターラウンジ : +2500円w/1Dチケット(スターラウンジ)

Webサイト
https://www.bs0.club/

前売り
特別仕様前売り券 - https://www.bs0.club/#159223881093
e+ (イープラス) - https://bit.ly/2ousjKu
Livepocket - https://t.livepocket.jp/e/n8y_g
取り扱い店舗更新中! - https://www.facebook.com/events/172307596609899

*全公演日程

■4/28(Fri) 東京 at Star Lounge / 虎子食堂〈BS0〉
■4/29(Sat) 高知 at music cafe BEAT〈RESOUND ZERO〉
■5/2(Tue) 名古屋 at CLUB MAGO / Live & Lounge Vio〈PURE______ (pure blank)〉
■5/3(Wed) 高崎 at club WOAL Takasaki〈"re"place〉
■5/5(Fri) 大阪 at Compufunk Records〈DIRT〉
■5/6(Sat) 静岡 at Rajishan〈hypnotize〉


DJ DIE
DJ DIEは、ハードコア~ジャングル~ドラム&ベース・シーンのパイオニアであり、XL Recordings、Talkin' Loud、そしてもちろんFull Cycleといった影響力のあるレーベルからリリースをしてきたブリストルのアーティスト。
彼は革新者であり続け、彼が受けてきた広範な影響と未来への確固としたヴィジョンを通じ、ルールや伝統を無視した新たな錬金術を創造してきた。
DIEの情熱は、境界の無い新しい音楽を発見し創造することに向けられており、その情熱は、彼が運営するプロデューサー/DJ/アーティストが集まるレコード・レーベルであり創造的ハブでもあるGutterfunkに集中している。
彼の最近のコラボレーションやプロジェクトには、進行中のDismantleとのDieMantleや、Addison Grooveとの共同作業、そして現時点では秘密のプロジェクトがある。
2017はDJ DIEにとってエキサイティングな1年になるに違いない。

いまモリッシーを聴くということ - ele-king

英紙から“国宝級”とまで呼ばれるロックスター、
その素晴らしい矛盾をいま聴くこと──

人気コラムニストがディスクガイド形式で描く、かつてないザ・スミス/モリッシー論。
ブレグジット後の「いま」だからこそ響く、もうひとつのUKポップ・カルチャーと地べたの社会学。

「これはアンオフィシャルなブレグジットのテーマだ」
「クソ左翼のバカな見解にすぎない」
 このふたつのコメントは、この歌詞がいかに正反対の解釈で読まれることが可能かということを端的に示している。左と右、上と下、グローバリズムとナショナリズム。いろんな軸が交錯し、いったい誰がどっち側の人間なのやら、従来の政治理念の枠では語りづらくなってきた英国のカオスを、モリッシーは12年前にすでに予告していた。 (本文より)


ザ・スミス時代からソロ活動まですべてのアルバムを追いながら、30年以上にもわたるその歩みを振り返る。
UKでもっとも重要なロック・ミュージシャンと言っても過言ではない、モリッシーの痛切なメッセージが“いま”さらにまた私たちの耳に突き刺さる──

人気沸騰中のコラムニスト、ブレイディみかこ待望の書き下ろし新刊!

目次

  なぜいまモリッシーを聴くのか

section 1: The Smiths
  The Smiths(1984)
  Hatful of Hollow(1984)
  Meat Is Murder(1985)
  The Queen Is Dead(1986)
  Strangeways, Here We Come(1987)
section 2: 1988~1997
  Viva Hate(1988)
  Bona Drag(1990)
  Kill Uncle(1991)
  Your Arsenal(1992)
  Vauxhall and I(1994)
  Southpaw Grammar(1995)
  Maladjusted(1997)
section 3: 2004~
  You Are the Quarry(2004)
  Ringleader of the Tormentors(2006)
  Years of Refusal(2009)
  World Peace Is None of Your Business(2014)

  あとがきにかえて
  参考文献

Harvey Sutherland - ele-king

 いま影響力をほこる(ジャーマン・ディープ・ハウスの重要人物)モーター・シティ・ドラム・アンサンブルのレーベルからのシングル・ヒットなどがきっかけで日本でも人気に火が着いているのがメルボルンのハーヴィ・サザーランド(Harvey Sutherland)。先月〈sound of speed〉(90年代から続いてる日本のナイスなレーベル)がディスクユニオン経由でリリースした彼にとっての最初のアルバム『Harvey Sutherland』も好調なようだ。メロディアスでユルくもありグルーヴィーでもあるコズミック・ディスコ/ディープ・ハウスで、これが受けるのも納得できる。

 その彼が、今月末、サーカスにて開かれる「Choutsugai 」にライヴ出演する。ハーヴィ・サザーランドの個性は彼の生演奏にもあり、そこにいる人たちを間違いなくハッピーな気持ちにさせてくれるだろう。ぜひ!

■Choutsugai presents - Harvey Sutherland

Harvey Sutherland(Clarity Recordings) -Live Set-
Takuya Matsumoto(iero / Meda Fury / Clone Royal Oak / FINA)
XTAL (Crue-L / Beats In Space)
Broken Sport(Jazzy Sport)
Sayuri
Kunieda
Sora Mizuno


RGL(cosmopolyphonic / Breaker Breaker)
Tidal(cosmopolyphonic)
Fujimoto Tetsuro(cosmopolyphonic)
Danny MW
Stupid Kozo
CALPIS
MMFM
gunjiakifumi

interview with Clark - ele-king


Clark - Death Peak
Warp/ビート

Techno

Amazon Tower HMV iTunes

 そういえば、たしかに珍しいケースかもしれない。テクノは音響的な冒険を繰り広げる実験音楽としての側面を持つ一方で、機能的なダンス・ミュージックとしての側面も有しているわけだけれど、実際に生身のダンサーとコラボしたテクノ・ミュージシャンはそれほど多くないのではないだろうか。
 ちょうど25年前、エレクトロニック・ミュージックは『Artificial Intelligence』を境に大きくその進路を変更した。そこに参加していたオウテカやリチャード・DらによってIDM=リスニング・テクノの礎が築かれ、ダンスフロアではなくベッドルームが志向されるようになったのである。
 そのようなIDMの旗手たちが、がらりとスタイルを変えたり長い沈黙に入ったりした2001年という節目の年にデビューを果たし、以後コンスタントに作品を発表し続けることで00年代のリスニング・テクノを支えてきたクラークは、今回発表された新作『Death Peak』と連動するUSツアーにおいて、ふたりのダンサーを起用している。もちろん、これまでに彼がフロア寄りのトラックを作らなかったわけではない(紫色のアートワークで統一された〈Warp〉のフロア向け12インチ・シリーズに彼は3度も登場している)し、そもそも本人にそういう二項対立的な分別の意図はないのだろうけれど、スタイルを変えつつも基本的にはリスニング・テクノの文脈を引き受けてきたと言える彼が、前作『Clark』でダンサブルな側面を展開し、そしていま生身の肉体表現に関心を寄せそれを自身のステージに取り入れているのは、彼が無意識的にベッドルームとフロアとの間に橋を架け直そうとしているからなのではないか(肉体との関わりで言えば、人間の声が多用されていることも本作の特徴のひとつである)。
 そのような橋の建設構想は、このアルバムの構成にも表れ出ている。序盤にこそ前作を引き継いだようなダンサブルなトラックが並んでいるものの、アルバムは中盤から雰囲気を変え、その後はどんどんアブストラクトな領域へと足を踏み入れていく。最終的に行き着くのは“Un U.K.”という意味深なタイトルを持つダイナミックなトラックで、クラークにしては珍しく政治的なトピックから触発された曲でもある。『Death Peak』というアルバム・タイトルからもうかがえるが、本作の構成にクラークの並々ならぬパッションが注ぎ込まれていることは間違いない。
 テクノに肉体を持ち込むこと。それと同時に、エクスペリメンタリズムも手放さないこと。奇しくもこのアルバムにはAIをテーマにした曲も収められているが、『Artificial Intelligence』のリリースから25年が経ったいま、クラークはテクノ~IDMの歩みにひとつの区切りを設けようとしているのではないだろうか。

肉体と電子音楽の相違関係は、何にとってもテーマになるべきだね。もっとみんなやればいいのにと思うよ。特にダンス・ミュージックならなおさらだ。

2年半ほど前、前々作『Clark』がリリースされたときのインタヴューで、あなたは「北極で爆発音をレコーディングしたい」と仰っていたんですが、その望みは叶いましたか?

クラーク(Clark、以下C):はは(笑)。まだ実現していないよ。それは次のアルバムになるかな。あのアイデアは気に入ってはいるんだけど、ちょっとハードルが高くて(笑)。でも、実行しないと嘘を言ったことになってしまうからな(笑)。

あなたは2015年にYoung Vicシアターで上演された舞台『マクベス(Macbeth)』の音楽を手がけています。また、昨年リリースされた『The Last Panthers』は同名のTVドラマのサウンドトラックでした。そのように何かに付随する音楽を制作する際、自身のオリジナル・アルバムを作るときとどのような違いがありましたか?

C:そのふたつはぜんぜん違うね。やはり、自分のためでない音楽を作る方が責任が大きい。でも、そのぶん達成感も大きい。自分以外の人々を満足させるし、驚かせることができるからね。良い監督というのは、人に指示をするよりも、相手を信用して彼らからサプライズされることを求める。監督から受けた注文を基盤に自分で何かを爆発させるというのはすごくやりがいを感じるんだ。一方、自分の作品を作るというのは自己中心的でもあるし、自由だよね。

通訳:どちらが好きですか?

C:両方好きだよ。自分が心地よく感じる場所から出るのが好きなんだけど、それは両方でできるから。楽なのは、クラークのレコードを作る方かな。作る場所が自分の家だから。

ちなみに、ドラマ『The Last Panthers』のテーマ曲はデヴィッド・ボウイの“★ (Blackstar)”でした。サウンドトラックを作る際に、ボウイの曲との整合性やバランスなどは意識されたのでしょうか?

C:そのトラックは聴いてない。だから、バランスは意識しなかったね。

今回のアルバム・リリースのアナウンスの後に公開されたUSツアーのトレーラー映像ではダンサーが起用されていますね。この映像の試みは新作のテーマやツアーの内容と連動したものなのでしょうか?

C:そう。ツアーではダンサーふたりがステージに立つ。僕の妻が振り付けを担当しているんだ。肉体と電子音楽の相違関係は、何にとってもテーマになるべきだね。もっとみんなやればいいのにと思うよ。特にダンス・ミュージックならなおさらだ。そのうちみんなやり出すんじゃないかな。振り付けがシンプルで好きなんだ。シンプルだから、ライヴの音楽を邪魔しない。僕自身がギグを見にいくときも、いろいろ目の前で起こりすぎるライヴは好きじゃないんだよね。みんな、真の目的である音楽をちゃんと楽しめない。だから、振り付けはシンプルにしているんだ。そのダンスを無視しながらも、そのダンスが作り出す何かにのめり込んでいけるような、そんな感じだよ。

新作の1曲め“Spring But Dark”はこれから何かが起こる予兆を感じさせるトラックで、壮大な物語の序章のような雰囲気を持っています。その後アルバムの前半はフロアで機能しそうなダンサブルな曲が並んでいますが、6曲めの“Aftermath”以降は何かが崩壊してしまった後の世界を描写したような曲が続きます。アルバム・タイトルは『Death Peak(死の山頂)』ですが、本作のコンセプトはどのようなものなのでしょう?

C:“Aftermath”は、僕のお気に入りのトラックでもあるんだ。あのトラックは、エンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)みたいに聴こえる。彼が作りそうなトラックを作りたかったんだよね。カウボーイが馬に乗ってクラブを歩いているような、そんなトラック(笑)???

今回のアルバムでは、ほとんどの曲に声が使われています。それは結果的にそうなったのでしょうか、それともあらかじめ意図して声を導入していったのでしょうか?

C:友人にチェリストがいて、彼女はアルバムでチェロを弾いてくれているんだけど、ついでに流れで彼女に歌ってもらったんだ。彼女の声はすごく高くて、エイリアンみたいに聴こえる。それがおもしろいと思って、一緒にたくさんレコーディングしたんだよ。でも、ヴォーカルというよりは、ひとつの楽器として使っている。Aメロ、Bメロ、コーラスがあるポップ・ソングを作ろうとしていたわけではないからね。サウンドの要素のひとつとして声を使ったんだ。

2曲め“Butterfly Prowler”や先行公開された3曲め“Peak Magnetic”は非常にダンサブルですが、これまでのあなたのダンス・トラックよりも重さや激しさを感じます。同じく先行リリースされた4曲め“Hoova”は、巨人が大地を踏み鳴らすかのような強烈なドラムが印象的です。アルバム前半のこの激しさは、「Death Peak(死の山頂)」へと至る道中だと考えていいのでしょうか?

C:そうかもしれないし、もうすでに頂上にいる状態なのかもしれない。または崖の端かもしれないし、そこから落ちるかもしれない(笑)。解釈は自由だよ。自分でも特定の何かを定めているわけではないし。僕は物理的存在が好きなんだけど、原始的で土っぽい感じから始まって、途中からもっと抽象的でドリーミーになっていく。感情がハイになっていくんだよ。どこかでピークを迎えたり、何かに変化していくというか、僕のなかでは作品の最初と最後は繋がっているんだ。このアルバムはひとつのサークルなんだよ。

5曲め“Slap Drones”は、このアルバムのなかでもっともおもしろい展開を見せるトラックだと思いました。「Slap Drone」とは「懲罰用ドローン」とのことですが、それはどのようなものなのでしょう?

C:お仕置きしてくれるドローンさ(笑)。

通訳:存在するものなんですか(笑)?

C:ないけど、あった方がいい。たとえば、チョコレートを食べすぎたらペシっと叩いてくれるとかさ(笑)。

通訳:架空のものということですが、アイデアはどこから?

C:本からのアイデアなんだ。僕が考えついたわけじゃないよ(笑)。

この曲には他のヴァージョンもあるんですよね?

C:いや、それはない。アルバムのトラックすべてが作った過程で変化しているから、いまでき上がったものとは違う“ヴァージョン”は存在するけど。たとえば、もともと10分だったものがアルバムでは短くなっているけど、その10分のものもまだ存在はしている。トラックはパフォーマンスのなかでも変わってくるし、その変化がエキサイティングなんだ。だからパフォーマンスって好きなんだよね。

これはEU離脱に対する僕の思いを表現したもので、これまでの自分の作品のなかでもいちばん政治的だと言えると思う。でも、あまり文字どおりに解釈しすぎてもらいたくはないんだ。音楽に関しては熱くいたいけど、政治ではそうなりたくないね。

6曲めの“Aftermath”からアルバムの雰囲気が変わります。“Catastrophe Anthem”や“Living Fantasy”などは「Death Peak(死の山頂)」を迎えた後の展開と考えていいのでしょうか?

C:そう思いたければそう思ってくれてまったく問題ない。それは、僕が指摘できることじゃないからね。人の解釈はコントロールできない。このアルバムに、ピークはないんだ。すべてのトラックにクライマックスがある。僕の音楽はとにかく展開がたくさん起こるから、アルバムのなかで1ヶ所、もしくは数ヶ所だけではなく、トラックごとに盛り上がりがあるんだ。

7曲め“Catastrophe Anthem”では「われわれはあなたの祖先である(We are your ancestors)」という子どもたちの歌声が繰り返されます。この曲は「シミュレーション仮説(simulation hypothesis)」をイメージして作られたそうですが、この子どもたちはシミュレーションの世界の住人なのでしょうか? それとも私たちリスナーがその住人でしょうか?

C:そう、子どもたちはその世界の住人で、人工の子どもたち。このトラックはAIについてだからね。もしかしたら、リスナーも住人なのかもしれないし、いまは違っても住人になるかもしれない(笑)。

本作の最後のトラックは“Un U.K.”というタイトルです。ビリー・ブラッグ(Billy Bragg)を意識したプロテスト・ソングだそうですが、この曲にはいまのUKの状況が反映されているのでしょうか? 冠詞が「the」ではありませんよね。これは否定の接頭辞の「un-」でしょうか、あるいはフランス語で男性名詞に用いる不定冠詞の「un」ですか?

C:否定の「un」だよ。これはEU離脱に対する僕の思いを表現したもので、これまでの自分の作品のなかでもいちばん政治的だと言えると思う。でも、あまり文字どおりに解釈しすぎてもらいたくはないんだ。音楽に関しては熱くいたいけど、政治ではそうなりたくないね。まあ、世界が完全に良い状態になることはないけど、いまは特に良くない状況ではあると思う。だから、それに対する怒りが音楽に反映されている部分はあるよ。“Un U.K.”はEU離脱に関したものではあるけど、僕はミュージシャンは政治のことなんて把握してないと思うし、逆に政治家は音楽のことなんてぜんぜんわかってないと思うし、音楽を使って政治をどうこうしようとしているわけじゃない(笑)。ただ、EU離脱に対する自分の感情を表現してみただけなんだ。それだけさ。歌詞があるわけでもないからメッセージを込めているわけでもないし、自分があの出来事にがっかりしたことだけを表現しているんだ。人種差別者たちに対する気持ちとかね。でも、それをあのトラックを通してどうにか伝えようとしているわけでもない。みんなが好きに解釈してくれればいいと思ってるんだ。アルバム全体でそれを表現しているわけでもないし。

昨年、国民投票の後にあなたは「ブレグジット後にイングランドで高まった外国人嫌悪は痛ましくて悲しい。民主主義は不完全ではあるけれど、壊れやすく(だからこそ)戦うに値する」とツイートしていました。それから9ヶ月が経ちましたが、ブレグジットやその後の経緯についてどうお考えですか?

C:そのとき僕はオーストラリアでアルバムを制作していてイギリスにはいなかったからよくわからない。僕はジャーナリストではないから、自分のインタヴューで政治的なコメントはしたくないんだ。離脱が正しい決断だったとバカな発言をしている人たちもいるけど、それを僕たちが騒ぎ立てなくても、歴史がそれは間違いだったと証明してくれるはずさ。僕のレコードはアノーニ(Anohni)のレコードではないから、何かを人に伝えようとしているわけではないんだよ(笑)。

今回の新作のタイトル『Death Peak』は、昨年8月からずっと考えていたものだそうですが、それはやはり国民投票(昨年6月23日)の結果からも影響を受けているのでしょうか?

C:いや、それはないよ。

昨秋あなたはファブリック(Fabric)を支援するためのコンピ『#savefabric Compilation』に曲を提供していました。日本からはなかなか見えづらいのですが、いまロンドンではファブリックを取り巻く状況はどうなっているのでしょう?

C:閉鎖はしないみたいだね。良かったよ。いろいろなアーティストたちがフィーチャーされているあのコンピは、僕自身も気に入っているんだ。でも、ファブリックにはじつは行ったことがない。タダでトラックをあげたから、そろそろ招待されるかな(笑)?

あなたは昨年Adult Swimの企画でD∆WN(Dawn Richard)の“Serpentine Fire”をプロデュースしていました。昨年はフランク・オーシャン(Frank Ocean)やソランジュ(Solange)のアルバムが話題となりましたが、あなたは最近のR&Bやソウル・ミュージックをどのように見ていますか?

C:あまり聴かないからわからない。聴かないからといって、嫌いなわけじゃないよ。ただそんなに聴かないだけ。聴かないことに対して理由もないし。

ご友人のビビオ(Bibio)が昨年リリースしたアルバムは、ソウルやファンクからの影響を彼独自に消化=昇華した内容になっていました。個人的にはあなたのそういう側面も聴いてみたいと思うのですが、その予定はありますか?

C:はは。たぶんノーだな。数年の間に自分がソウルやファンク・ミュージックを作るとは思わない。でも、わからないよね。もしかしたらこれからそういった音楽を聴くようになるかもしれないしさ。

通訳:以上です。ありがとうございました!

C:ありがとう!

Blanck Mass - ele-king

 この明快さ。潔さと言い換えてもいいだろう。目を引くアートワークで剥かれた牙によく表れているが、それは獰猛かもしれないがもったいぶらずに清々しく野性を謳歌している。凶暴だが朗らかなのだ。UKノイズの代表格ファック・ボタンズの片割れであるベンジャミン・ジョン・パワーのソロによるエレクトロニック・ノイズ・プロジェクト、ブランク・マスの3枚めのことだ。

 いま振り返るとブランク・マスのこれまでの歩み、とくにアンダーグラウンドの名門〈セイクリッド・ボーンズ〉とサインした前作『ダム・フレッシュ』はインダストリアル・リヴァイヴァルときれいに同期するものだった。当然だがファック・ボタンズに比べるとエレクトロニック・サウンドに振りきっていて、ビートのアタックが気持ちいいくらいにハード。ファーストのころはまだ目立っていたドローンの要素はしだいに後退し、代わりにダンスが前景化する(ファック・ボタンズ『タロット・スポート』におけるアンドリュー・ウェザオールとの連携を引き継ぐものでもあるだろう)。再び〈セイクリッド・ボーンズ〉からのリリースとなる本作『ワールド・イーター』はひとまずその流れを汲みつつ、より幅広い音楽性を飲み込んで遠慮なく吐き出している1枚だ。なかばドリーミーなメロディのオープニング“John Doe's Carnival of Error”が曲の終わりでテンポを乱して高速化すると、いきなりアルバムのハイライト“Rhesus Negative”に突入する。ジャングルとスラッシュ・メタルを結合してインダストリアル化したとでも言えばいいのか、荒々しいカオスが展開するが不思議と視界はクリアだ。意外にも叙情的なシンセのメロディがかぶさると、やがてシンフォニックなコーラスがトラックのクライマックスを演出する。この躊躇のない高揚感、あるいは無闇な全能感。同様の傾向は本作のリード・トラックと言える5曲め“Silent Treatment”にも見られる。クワイアを思わせる人声がループされると途端にキックの連打が吹き荒れ、しかし次の瞬間にはビートは緩行しヴォーカル・サンプルとメロウなメロディが時間をスロウにする。その荒涼としつつもリリカルな風景は初・中期のモグワイを思わせ、つまり間口が広い。1曲のなかに近年のアンダーグラウンドへの目配せ――〈トライ・アングル〉のダークなエコー、〈モダン・ラヴ〉のモノトーンの色彩、メタルの拡張――がありつつも、なんと言うか、「はい次、はい次」といったふうな展開のダイナミズムで引きこんでしまう。組曲形式の“Minnesota / Eas Fors / Naked”は本作においてもっとも実験的なトラックだが、それにしてもドローン/アンビエントのさざ波は人懐こいチルアウトへと姿を変えていく。



 もうひとつ本作の目立った特徴はユーモア・センスが磨かれていることだろう。マシーナリーで垂直的かつ高圧的なビートではじまる“The Rat”はやたらシンコペートするシンセの煌びやかなメロディ(なにやらハドソン・モホークを連想する)が上に乗ることで不思議なスイング感を生み出しているし、アルバムの要所要所で登場するカットアップされ断片化したヴォーカル・サンプルの応酬は存在そのものが愉快だ。本作のメロウネスを代表するクロージング“Hive Mind”もまた、ちょうどまん中あたりで導入されるつんのめるようなヴォーカル・チョップをスパイスとして利かせている。アンニュイかもしれないが、そこに沈みこませることはないのだ。

 ファック・ボタンズにしてもそうだが、ブランク・マスのノイズ・ミュージックにはいくらかの祝祭感が混入している。『ワールド・イーター』というタイトルに象徴されているように出発点は荒涼とした気分が大きいように思われるが、ダンスを導入し身体的に響かせることによって混沌を躍動の舞台に変えてしまう。エクストリームであることが自己目的化しておらず、剥き出しの野性の簡潔な正しさで貫かれている。痛快だ。

Blue Iverson (Dean Blunt) - ele-king

 ああもどかしい。彼はなぜこの日本であまり評価されないのでしょうか。彼の名はディーン・ブラント。ハイプ・ウィリアムズ名義の方が有名かもしれません。昨年彼がベイビーファーザー名義で〈ハイパーダブ〉からリリースしたアルバム『BBF』は、昨年『ele-king』の年間ベスト30にも選出しましたが、われわれ編集部はこの知能犯をどこまでも支持します。
 さて、そんな『ele-king』イチ押しのディーン・ブラントが、去る4月11日、突如 Blue Iverson なる新名義で『Hotep』と題される8曲入りのアルバムをリリースしました。しかもフリーです。ジャケはローリン・ヒルです。YouTube で全曲公開されていますが、こちら(MediaFire)からダウンロードすることも可能です。しかし彼はいったいいくつの名義を作り出すつもりなんでしょうね!



[Tracklist]
1. Coy Boy
2. Soulseek
3. Nappytex
4. Brown Grrrl
5. Hush Money
6. Jenna's Interlude
7. Brother Saturn
8. Fake Loathe

Gigi Masin - ele-king

 昨年ele-kingからも12インチをリリースしたイタリアのアンビエント・ミュージシャン、ジジ・マシンが来日ツアーを開催します。東京、新潟、大阪、そしてふたたび東京をまわります。これまで彼のリリースに携わってきた国内レーベルやアーティストたちが集結した今回のツアーは、きっと歴史に残る公演になるでしょう。詳細はこちらから。
 また、今回の来日にあわせてジジ・マシンのキャリアを総括したコンピレーション盤『For Good Mellows』が4月19日にリリースされます。さらに、ジジ・マシン再評価を誘導したオランダの〈Music From Memory〉の、初となるレーベル・コンピレーションも発売されています。これは要チェックですね。


混沌の現代へ呼び起こされる記憶の温もり、
イタリアの伝説的電子音楽作家Gigi Masinの
待望の初来日ツアーのフルラインナップと全詳細が発表

1986年に『Wind』でデビュー、Björk、Nujabes、To Rococo Rotなどのサンプリング・ソースとしても名を馳せ、ドラマのディレクターも務めるヴェネツィアの電子音楽家Gigi Masin。80年代Brian Enoや〈ECM〉とも共振するニューエイジ・アンビエントやバレアリックの記憶を呼び起こし、至高の憩いとなったアムステルダムの振興レーベル〈Music From Memory〉からリリースされた編集再発盤『Talk To The Sea』(2014)の話題を皮切りに国内外のレーベルから再発と新譜のリリース・ラッシュとなり、遂にはライヴを始動。現代社会の憧憬とも言える80年代のエレガンスまとうシンセサイザーとピアノの美しきアンビエントの海原にそよぐ心地の良いバレアリックな風と祈りにも似た神秘への越境、本ディケイドにて実しやかに浮かび上がリ、過去から未来を投影する新時代(ニューエイジ)の「記憶」がいよいよ本邦初公開。

東京は渋谷WWWにて、ツアー初日の4/12(水)は東京公演のみとなる貴重なピアノ・コンサートにオープニング・ゲストとしてharuka nakamuraのアンビエント・セッション・プロジェクト「LABO」とDJにGigi Masinの名盤『Wind』の再発とキャリア・ベストのコンピレーションをリリースする橋本徹(SUBURBIA)とファッション、音楽、文芸など様々なフィールドに精通する〈BEAMS〉の青野賢一を迎え、Gigi Masinの叙情性をフィーチャー。ツアー最終日の4/18(火)にはベテランDJ3人、〈Music From Memory〉初のコンピレーションも監修したChee Shimizu(Organic Music)、COMPUMAによるニューエイジ・セット、橋本徹のオープニングと、ライヴにやけのはら率いるアンビエント・ユニットUNKNOWN MEとTerre Thaemlitz主宰のレーベル〈Comatonse Recordings〉からDJ Sprinklesとシリーズのコラボレーション作品を発表したWill Long(Celer)を迎え、アンビエントを軸にバレアリックを拡張し、現代におけるGigi Masinの多様性をフィーチャーした電子音楽イベントの2公演が開催。

4/15(土)新潟公演は待望の新作を携えDustin Wong & 嶺川貴子とふたりの盟友でもあるASUNAが出演、4/16(日)大阪公演はリズム、メロディ、ロジックの3要素を主体とする岡本右左無と山田厭世観のパーカッション・デュオ、ダダリズムとDJには関西が誇る女性DJ威力とイベント主催のSAITO(Newtone)が出演、ツアー前日の4/11(火)にはDommuneも開催され、イントロダクションとしてGigi Masinのトークに名曲“Clouds”のリミックスも手がけた電子音楽作家Inner Scienceと様々なコラボレーションで目下精力的な活動をみせる中村弘二のアンビエント・プロジェクトNyantoraのライヴ、そしてやけのはらのアンビエント名義NOHARA TAROがDJで出演決定。

Gigi Masin Japan Tour 2017 (Full Lineup)

■4/11 (火) 東京 at Dommune | Gigi Masin - introduction -
START 21:00 DOOR ¥1,500
Talk: Gigi Masin w/ 橋本徹 & Chee Shimizu
Live: Inner Science / Nyantora
DJ: NOHARA TARO (やけのはら)

■4/12 (水) 東京 Shibuya WWW | Gigi Maisn - piano concert -
OPEN 19:00 / START 20:00
ADV ¥4,800+1D *全席座り (170席限定)
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:72573] / WWW店頭
Live: Gigi Masin
opening guest: haruka nakamura LABO
DJ: 橋本徹 & 青野賢一
more info: https://www-shibuya.jp/schedule/007624.php

■4/15 (土) 新潟 Sakyu-kan | experimental rooms #25
OPEN 17:00 / START 17:30
ADV ¥4,000円 / DOOR ¥4,500 / 県外 ¥3,500 / 18歳以下無料
Ticket Info: info@experimentalrooms.com
Live: Gigi Masin / Dustin Wong & Takako Minekawa / Asuna
DJ: Jacob
more info: https://www.experimentalrooms.com/events/25.html

■4/16 (日) 大阪 Grotta dell' Amore | Gigi Masin Japan Tour Osaka
OPEN 17:00 / START 17:30
ADV ¥3,900+1D / DOOR ¥4,500+1D
Ticket Outlet: Newtone Records (店頭/通販) / Meditations (京都) / Noon+Cafe (梅田)
Live: Gigi Masin / ダダリズム
DJ: 威力 / SAITO
more info: https://www.newtone-records.com/event.php?eid=715

■4/18 (火) 東京 Shibuya WWW | Gigi Maisn - balearic state -
OPEN 18:30 / START 19:00
ADV ¥3,300+1D / DOOR ¥3,800+1D
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:72573] / RA / WWW店頭
Live: Gigi Masin / UNKNOWN ME / Will Long
DJ: Chee Shimizu / COMPUMA *New Age set / 橋本徹
more info: https://www-shibuya.jp/schedule/007625.php


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《ツアー関連新譜リリース情報》

■3/20 (月) 発売
V.A – 『Music From Memory』
Compiled by Chee Shimizu [Music From Memory / ritmo calentito]

ジジ・マシン再評価を先導したオランダの新興発掘レーベル〈Music From Memory〉が Chee Shimizuとのコラボでレーベルのキャリアを総括する初コンピレーションをリリース!
more detail: https://calentitomusic.blogspot.jp/2017/01/rtmcd1237.html


■4/19 (水) 発売 ※東京公演会場先行発売
V.A. – 『Gigi Masin For Good Mellows』
Compiled by Toru Hashimoto for Suburbia Factory [SUBURBIA / disk union]

チルアウト・メロウ・ピアノ・アンビエントの最高峰、絶大な再評価を受けるイタリアの生ける伝説、ジジ・マシン(Gigi Masin)のキャリア集大成ベスト・コンピレーション『Gigi Masin For Good Mellows』誕生!
more detail: https://apres-midi.biz

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主催: WWW, Newtone Records, experimental rooms
協力: Music From Memory/calentito, SUBURBIA/disk union, ele-king/P-Vine, Organic Music

https://www-shibuya.jp/feature/007626.php

Basic Rhythm - ele-king

 Imaginary Forces としてドラムンベースの黎明期から活動を続けてきた Anthoney J Hart が、別名義 Basic Rhythm で突然USのレーベル〈Type〉からデビュー・アルバム『Raw Trax』をリリースしたのは昨年のことだ。『Raw Trax』は、ソリッドなドラムにベース、そして女性ヴォーカルのサンプリングが駆け抜ける。初期ジャングルの感覚を現代にアップデートし、140bpm に落とし込んだアルバムとも言えるだろう。
 リリース後はベルグハイン出演や初来日など、ツアーなどでも精力的に活動している。Radar Radio では Kwam や Darkos Strife といったグライムMCが参加する回もあれば、彼のダブプレートを含むジャングルを詰めた2時間もある。彼はUKの音物語(*)を自由自在に行き来しているように見える。

 ロンドンに帰ってきた彼から届けられた2枚目のアルバム『The Basics』は、BPMの幅を広げながら個性を存分に聴かせてくれた。

 前半の02.“E18”(東ロンドン郊外 Woodford 周辺を指す)ではグライムMCの声がサンプルされ、03.“Fake Thugs”では、Mobb Deep の口撃が使われ、MCのエネルギーが抽出される。04.“Silent Listener”、05.“Cool Breeze (Summer In Woodford Green)”では、サイン波の低音に混じってヒップホップ的なサンプリング・カットアップが織り込まれる。06.“Blood Klaat Kore”は、Basic Rhythm 版の攻撃的なグライム・トラック、そして最後のトラック08.“Night Moves”は、キックとベースと1発の効果音だけで4分攻め切る。

 来日時に彼と話したとき、もっとも衝撃を受けたのは「ドラムを組んで、ノイズを乗せて、それでよければ曲は完成だ」と話していたことだ。
 構造的にはけっして4×4ビートではないが、エレクトロニック・ダンス・ミュージックのダンスの機能性に忠実すぎるほどで、それがかえってアヴァンギャルドな作風を作り出している。女声ヴォーカルと男声MC、ドラムマシンとサイン波、一瞬の静寂。テクノ、グライム、ジャングル、Basic Rhythm はどの呼び名にもハマりきらない、モダンで荒いダンス・ミュージックを鳴らし続ける。

(*) Simon Reynolds による、UKの90年代の音楽に関する理論では、「UKハードコア連続体」の言葉で説明される。
The Wire 300: Simon Reynolds on the Hardcore Continuum: Introduction

Can - ele-king

 先日、スロッビング・グリッスルの再発を発表したばかりの〈ミュート〉が、先週、突然CANのシングル・コレクション、シングル23曲を集めたコンピレーション『ザ・シングルス』を6月16日に発売するとアナウンスした。これまでもCANは、『カニバリズム』シリーズのような編集盤を出してきているが、シングルをすべて網羅するのは、今回が初めて。また、日本盤のみHQCD(高音質CD)仕様にて発売されるというから嬉しい。
 CANは、クラフトワークと並んでクラウトロックの最重要バンドであり、このバンドのアルバムは、少なくとも1977年まではすべてコレクションする価値がある。CANは子供ではなく大人(それも現代音楽を学んだ大人)がロックをやるとどうなるのかという点においてたぶん最高のバンドで、ゆえにつねに先走っていたバンドだった。初期のミニマルとジャズのミクスチャーは言うにおよばず、たとえばダモ鈴木が脱退してからの『スーン・オーヴァー・ババルマ』(1974)、『フロウ・モーション』(1976)、『シー・ソー』(1977)のようなアルバムにおけるワールド・ミュージック的要素の取り入れ方も、いまでもぜんぜん新鮮に聴こえる。“ピンチ”(1972)はいまだに最高のドラムンベース・ファンクであり、“マザー・スカイ”(1970)はオウガ・ユー・アスホールの偉大な父であり──。
 と同時にCANは、当時TVドラマにも使われた“スプーン”のヒットでも知られるバンドで、彼らが活動していた1970年代には10枚以上のシングルを出しており、しかも一連のシングルにはアルバム未収録の曲も少なくなく、とくに『フロウ・モーション』時代の「サイレント・ナイト」はいままで再発/再収録されることはなかった。今回の『ザ・シングルス』は、そうしたものすべてが収録されている。CANのファンにとっては嬉しい編集盤で、これから聴いてみたいという人にもオススメ。
 〈ミュート〉は最近YouTubeに「タートルズ・ハヴ・ショート・レッグス(亀には短い足がある)」をあげた。『タゴ・マゴ』時代の曲だが、CANらしいユーモアがあり、チャーミングな曲なので、息抜きにどうぞ。

カン (CAN)
ザ・シングルス (The Singles)

6月16日 (金)
2,300円(税抜)
HQCD(高音質CD)仕様


[Tracklist]
1. Soul Desert
2. She Brings The Rain
3. Spoon
4. Shikako Maru Ten
5. Turtles Have Short Legs
6. Halleluwah (Edit)
7. Vitamin C
8. I’m So Green
9. Mushroom
10. Moonshake
11. Future Days (Edit)
12. Dizzy Dizzy (Edit)
13. Splash (Edit)
14. Hunters And Collectors (Edit)
15. Vernal Equinox (Edit)
16. I Want More
17. ...And More
18. Silent Night
19. Cascade Waltz
20. Don’t Say No (Edit)
21. Return
22. Can Can
23. Hoolah Hoolah (Edit)

5年目のJOLT in Japan ! - ele-king

 熱心な弊媒体読者はJOLTの見出しに一昨年の〈JOLT TOURING FESTIVAL 2015〉を思い出されたかもしれない。PHEWと灰野敬二+大友良英がトリを飾った豪華きわまりないあの2デイズは、現在進行形の音楽の切っ先の鋭さをうかがわせただけでなく、日豪両国のシーンの厚みというか深みというか、そのようなものを垣間見せた。オーストラリアのソニックアーツ組織「JOLT Arts INC.」の継続的な活動が成熟をみせた場面だったと記憶するが、2017年のいま、JOLTの試みはさらに加速している。
 日本では5年目に入ったJOLTはこのたび、女性アーティストに特化したプログラムを披露する。豪州からは、JOLTのディレクターでもあるジェイムス・ハリック、そのハリックが率いるボルト・アンサンブルからダブルベースのミランダ・ヒルとチェロのカーウェン・マーティンが本ツアー用の編成で来日。メルボルンのノイズ・トリオ、タイパン・タイガー・ガールズのギタリスト、リサ・マッキニーは単独でドローン以後のフィードバック・ノイズを聴かせるという。迎え撃つ日本勢は箏の八木美知依とヴォイスのヒグチケイコ。箏と身体に潜在する響きをあますところなくひきだす両者のパフォーマンスが、オーストラリア勢とどうかさなりあうか、ここでしかお目にかかれない瞬間を目撃できるのが、何度もいいますがJOLTのたのしさでありおもしろさです。前日には野毛アンダーグラウンドと共催で、横浜のツァルトでも関連イベントもあるようです。両日ともぜひ! (松村正人)

2017年4月14日(金)
JOLT Presents The Book of Daughters
六本木SuperDeluxe

開場:19時/開演:19時30分
料金:予約2300円/当日2800円(ドリンク別)
出演:
八木美知依(electric 21-string koto, 17-string bass koto, electronics, voice)
BOLT ENSEMBLE(Miranda Hill: bass, Caerwen Martin: cello)
Lisa MacKinney(guitar, feedback)
James Hullick(voice, electronics)+Keiko Higuichi(voice/electronics)
Akiko Nakayama(Alive Painting)
DJ Evil Penguin
https://www.super-deluxe.com/room/4285/

2017年4月13日(木)
Noge Underground and JOLT Presents The Book of Daughters
桜木町ZART(横浜市中区花咲町2丁目67-1)

開場:19時/開演:19時30分
料金(当日のみ):1000円
出演:
a qui avec Gabriel(accordion)
Lisa MacKinney(guitar, feedback)
BOLT ENSEMBLE(Miranda Hill: bass, Caerwen Martin: cello)+Cal Lyall(banjo)


八木美知依


Lisa MacKinney

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