「UR」と一致するもの

The Pains of Being Pure at Heart - ele-king

 バンド・サウンド、ないしはバンドの肉体性というものが空洞化したなと感じはじめたのは2008年前後だっただろうか。90年代ロック......ニルヴァーナやレッド・ホット・チリ・ペッパーズ、レディオヘッドらまでは残っていた「バンド」という物語は、いまやすっかり解体されてしまった。ストロークスやホワイト・ストライプスにしても、「ガレージ・リヴァイヴァル」の名のとおり一周回ったバンド解釈であり、それが2008年頃にきて、ロクスリーやフラテリス、ザ・ヴューなどを最後の華として歴史のなかに回収されたという印象だ。ロクスリーのマージー・ビートやフラテリスのブギーに顕著だが、ラストが一様にブリティッシュ・マナーなバンド・サウンドだったのも印象的だ。その後完全にUKロック・シーンは停滞するからだ。
 そしてサイケ・ポップにバレアリック・ムード、シンセ・ポップの新しい波が押し寄せ、シューゲイザー再燃の気運が、ローファイ再燃の気運と乗り入れて相乗的にブームを起こした。ローファイ勢はバンド・サウンドと呼べるだろうが、台頭したのはノー・エイジやベスト・コーストなどデュオ(やソロ)が多く、バンド形態に対する批評や距離が暗示されていたと考えてよいだろう。またサイケ・ポップ勢もバンドとはいえ、リズム隊+リード・ギターといったシンプルなフォーメーションを大きく逸脱していることはアニマル・コレクティヴを参照するまでもない。このあいだ、コミュニケーションの在りようも変化したのだ。3人以上の人間のあいだに生じる微妙で繊細な駆け引きよりも、デュオやソロの機動性と直接性に説得力が宿る。要はバンドというものがダサくなった。
 個人的な感覚に過ぎるだろうか? ひとまわり歳の離れた私の弟たちを見ていても、バンドよりオタクである。ギターより2次元である。ひとりで発信し、ネット上で燃え上がるチルウェイヴの隆盛などは、音楽におけるオタク/ひきこもり的メンタリティの合理性や説得力を証すものだと言えないだろうか?

 そのかたわらでままごとのようにバンド形態を謳歌していたのが、『c86』リヴァイヴァリストたちである。80年代英国インディーズへのノスタルジーは、新世代シューゲイザーの盛り上がりとも重なり、〈サラ〉、〈エル〉、〈スランバーランド〉ものの再発掘やニュー・リリースへの注目に熱を帯びさせた。なるほど「ギター・ポップ」というカードは、かつて与えられた符号どおりエヴァー・グリーン......無期限に有効であるらしい。時代に背くように、あるいは時代性をシャット・アウトするように、彼らはエヴァー・グリーン・シェルターのなかでエヴァー・グリーンを偽装し、再生産しつづける。バンドという物語は、このシェルターのなかでは永遠に生きることができるのだ。そして、そうした物語を必要とする者にとってこの世界は得難い場所だ。ペインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハートは、こうしたノスタルジーが生み出したなかでも飛び抜けて優秀なバンドである。

 ペインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハートのデビュー・フルは、国内では「CDショップ大賞」の洋楽部門準大賞にまで選出された。ファズの効いたノイジーなシュガー・ポップ&男女ヴォーカルという鉄板シューゲイズに加え、ブラック・タンバリンやロケット・シップ、あるいはフィールド・マイスなど、ギター・ポップ~ネオ・アコースティックのオリジネイターへの参照点も非常に的確かつオタク的である。アート・ワークの参照ポイントも同様で、旧世代には懐かしく、新世代には新鮮に映るじつに巧いジャケットだった。メロディ・センスも図抜けている。あらゆるポイントで高得点だ。
 セカンド・アルバムとなる本作も基本的には前作の延長なのだが、特筆ポイントは表題曲でもある"ビロング"のサウンドだと言えよう。そこで鳴っているのはスマッシング・パンプキンズだ。金属的で重めのギターがバンド・サウンドの亡霊を神々しく召喚する。なにしろプロデューサーにフラッド、ミックスにアラン・モウルダーを配しているのだ。どういう経緯かはわからないが戦略的で効果的な陣形である。おそらく純粋な憧れだけではあるまい。4枚ものアルバムがプラチナ・ディスクに輝いたザ・オルタナティヴ・ロック=スマッシング・パンプキンズをいま鳴らすことが、昨今の超インディ志向なガレージ・ポップに対するなんの問いかけにもなっていないはずがない。もちろん楽曲も粒揃いで、ドライヴ感を大事にしたラフさは出しつつ丁寧に目の配られたプロダクションである。彼らが重要で存在感のあるバンドだということを証明した、じつに堂々たるセカンド・アルバムだ。

Detroit Loves Japan - ele-king

 まず、3月11日に発生した東北関東大震災により被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。3月18日、日本から1万km以上離れたデトロイトにおいて日本救済チャリティイベント"Detroit Loves Japan"が開催されました。Diviniti、Pirahnahead、Rick Wilhiteらが中心となり、Mike Clark、Delano Smith、Norm Tallyらビートダウン・ブラザーズ、Los HermanosのGerald Mitchell、Urban TribeのKemetrixらが参加し、$1000以上の義援金を募ることに成功しました。

 これを受けて日本でも当日の音源が聴けるサイト"Detroit Loves Japan Website" を立ち上げました。イベント当日に現地で録音されたDJ Mix、日本への想いを綴ったコメントなどをお楽しみいただけます。現在までにPirahnahead、Mike Clark、KemetrixのDJ Mixがアップされています。今後、Gerald Mitchell、DJ MinxらのMix音源を随時更新していきます。

 さらに当日のイベントには参加できなかったアーティストたちも、次々と賛同&協力を表明してくれています。3月27日にはJeff Millsが今回の震災のために制作した"Phoenix" (The Rising) for Japan Relief MissionのPV、Free MP3ダウンロード、そしてコメントを提供してくれました。またTerrence Parkerも日本のためのDJ Mix、そして「人生の厳しい局面に対峙したときに聴く音楽」としてゴスペルの曲を選んでくれました。今後、Claude Young Jr.などの参加が予定されています。

 みなさんもご存知のとおり、復興には時間がかかります。Detroit Loves Japan Websiteでは継続的に義援金を募っていきたいと考えています。本サイトにおける義援金の受付はDOMMUNEも採用しているCIVIC FORCEという団体を通じて被災者へと届けられます。寄付に関わる手数料などがかからないので、100%全額が被災者へ渡るシステムです。ぜひご協力をお願いします。(決して海外のイベントに送金して、まわりまわって日本へ、、というシステムではありません!)

 本サイトに収録されている、すべてのビート、すべてのサウンドには、日本への「愛」がこめられています。私は震災直後の東京で余震や原発に怯えながら、何をすればいいのかもわからない、ショック状態の中で、彼らの音楽を聴きました。そして、本当に強く励まされました。 前向きな気持ちを、元気を、希望を、少しずつ抱くことができるようになりました。 このような状況下で、音楽に関わる自分は無力感に襲われました。しかし、音楽には力があると信じることができました。デトロイトの音楽を紹介してきた自分にできることは限られています。それは微力かもしれません。でも、萎縮しあきらめてしまっては無力になってしまいます。そして、彼らの音楽を日本の皆さんにシェアしなければいけないと強く思い、このサイトを立ち上げることにしました。たったひとりでは「微力」でも、この想いに共鳴してくれる人々の「微力」が集まれば、「大きな力」にすることができます。皆さんのご支援、ご協力を宜しくお願いします。

[Electronic] by Metal - ele-king

 A面はレーベルの首領でありエレクトロからトランスまで実験精神に溢れたトラックを頻発するPeter Van Hoesenと前回のレヴューでも紹介したモダン・アシッド、ミニマル・トランスを次々と生み出すイタリアのDonato Dozzyによる最新狂作。昨年〈CURLE〉からふたりの作でリリースされたダブステップのグルーヴに一歩も引けを取らない、幼女の柔肌のように繊細かつ柔軟なテック・ハウス"Tails"から一転、今回の"Elektra"ではレーベルのカラーに合わせ、モノトーンで金属的な質感のミニマル・テクノを基調としている。トリッピーな飛び音のシンセ、シャープで図太いシンセのリフも良い。ヴァイナルで聴くとJames Ruskinのようなオールド・スクールなミニマルよりも音圧は薄く少々味気なく感じるが、隙間があって軽さを持たせたグルーヴは心地よいダンスを見事に誘発する。

 B面は各国の主要レーベルと契りまくる沖縄在住の大魔神Ioriと先日まで東京で活動していた友だち思いのイギリス人、Dave Twomeyの変名であるTr_nchによる奇跡の狂作。電気の武者"Elektra"とほぼ同様のカラーで構成された深海魚"Barreleye"はシカゴ・アシッドの質感を残したスネアのプログラミングがいい意味でのテクノのエグさを引き出している!! 奥行きのある空間で、過剰に歪められ凶暴に響くベースシンセがねっとりと絡みつく。そうまさにそれは深い海の底、あるいは熟女の執念のような深い闇を見事に写し出している。スタイルの違いを考慮しても、強度や深さ、アイデアにおいて"Barreleye"の深度が劣っていることはない。そう、このトラックこそがもっとも深いテクノである。

 先日リリースされた田中フミヤのシングルも〈PERLON〉の作品に劣らないクオリティだったし、あまり言われてないことだが、現在の日本のテクノは素晴らしい。Ioriはアンビエントもたくさん作り貯めしていると言っていたし、これからもっとも期待ができるアーティストだといって間違いない。

mon-chuck ( communication! / electronic massage ) - ele-king

今月3.26satに、communication!@青山蜂が3周年を迎えます。そのメモリアルデーの記念すべきゲストは、STEREOCiTI、DJ SHIBATA、REMI、NEEMURA、瀬尾リンタロウ。東京のディープハウスシーンを牽引する百戦錬磨の猛者が一気に揃い踏みです!!圧倒的なヴォリュームと満足感をお届けします!!!
とても悲しい出来事が起こってしまいましたが、僕らは信じて来たものを大切にし、目の前のことに全力を注ぎます。人や音楽のつながりを実感できる夜になればと思っていますので、少しでも気持ちの向く方は是非遊びに来てください。
↓↓パーティー詳細はこちらです。
https://www.clubberia.com/

その他の関連リンクはこちらをご参照ください!(Mixなどあげてます。)
soundcloud | iflyer | twitter

Current Favorite Chart 2011 march


1
Ike - Supernatural - Philpot

2
Hardway Bros - The Flesh (Mugwump Remix) - Astro Lab Recordings

3
Rick Wade - Creeper (Sascha Dives DC Soulwax Dub) - minimood

4
Mike Dehnert - Timber Framing - Deeply Rooted House

5
Fenin - None Of Theme(Robags Wruhme Remikks) - Shitkatapult

6
Shed - With Bag A Baggage - Monkeytown Record

7
Pangaea - Inna Daze - Hessle Audio

8
Wunderblock - Become Free ep - FormResonance

9
Tim Xavier - Little Helper 08 - Little Helpers

10
agaric - Who Made Up The Rules - Ovum Recordings

Bibio - ele-king

 スティーブン・ウィルキンソンによるビビオは、それまでも3枚のアルバムを発表していたが、2009年に〈ワープ〉が発見したことで、いまやエイフェックス・ツイン、そしてボーズ・オブ・カナダにつぐIDMの綺羅星の仲間入りを果たした。そのアルバム『アンヴィバレンス・アヴェニュー』を特徴づけているのは、ボーズ・オブ・カナダのファンタジーにフォークがブレンドされたいわば"フォーキー"なIDMサウンドだ。とくに人気の高かった"ハイケスク(ホエン・シー・ラフス)"と"ラヴァーズ・カーヴィングス"はその代表的な曲で、さらにもうひとつ彼の音楽を特徴づける牧歌性は"クライ!ベイビー!"に象徴される。そういう観点で言えば、ビビオはエイフェックス・ツインとアニマル・コレクティヴ(そしてまたトクマル・シューゴ)を近づける存在である。
 また、ジェイディラやフライング・ロータスといったビートの実験者たちからの影響は"ファイアー・アント"に表れている。あるいは、その音声処理はポスト・ダブステップとも連動している。こうして『アンヴィバレンス・アヴェニュー』は、ボーズ・オブ・カナダからマウント・キンビーの溝を埋める作品ともなった。2010年にブレイクしたノッティンガムのローンによる『エクスタシー&フレンズ』は、明らかにビビオ(そしてもちろんボーズ・オブ・カナダ)の影響下で展開したエレクトロニック・ミュージックである。......まあ、とにかく、彼の新作『マインド・ボケー』は、要するに彼の評価が決定的なものとなってからリリースされる最初のアルバムとなる。

 『マインド・ボケー』の評価は、リスナーがビビオに何を求めているのかにもよるだろう。1曲目の"プレテンティアス"は、ビビオの(おそらくはもっとも大きな)魅力であろう牧歌性とは異なる暗いシンセ・ポップをグリッチ・ホップを通してやったような曲である。そしてこの暗さは、もともと彼がクラウデッドのリリースなどで知られていたロサンジェルスの〈マッシュ〉からデビューしているというその出自を引っ張り出すと同時に、『アンヴィバレンス・アヴェニュー』に続いた編集盤『ジ・アップル・アンド・ザ・トゥース』でも見せたロックへのアプローチをも匂わせている。続く"アニシング・ニュー"も不吉なはじまりで、そのビートには彼のジェイディラやマッドリブへのシンパシーが顔をのぞかせている......が、しかし曲はIDMというよりは前作以上にポップへの情熱に導かれている。このように『マインド・ボケー』は、彼のトレードマークである"フォーキー"な牧歌性に背くようにはじまる。面白いのが、いくつかの収録曲のチルウェイヴとの近似性である。ビートを際だたせて、メロウな感覚が流れる"ライト・シープ"などはトロ・イ・モアのデビュー・アルバムを彷彿させる。だいたい、(おそらくある種のギャグとして)"アーティスツ・ヴェイリー"のようなディスコまでやっている!

 こうした自分に貼られたレッテルやファンの期待への裏切りは、アンビエントを求められたエイフェックス・ツインが『アイ・ケア・ビコーズ・ユー・ドゥ』をやったように、アーティストにとっては真価を問われる挑戦となる。ビビオは、かつてのエイフェックス・ツインのような無謀な冒険を選んではいないが(まあ、当たり前か)、確実に彼の音楽を拡張している。チョップド・ビートからはじまる3曲目の"ウェイク・アップ!"では、おそらく彼の音楽を好む多くのリスナーが求めているであろうピースな感覚がメロディアスに、心地よく、やわらかく展開している。タイトル曲の"マインド・ボケー"などは椅子から滑り落ちるほどポップだ。もっともこの楽天性は、震災からわずか1週間の東京の部屋ではまだどうにもしっくり来ないが、ユーモラスなIDMポップとしては出色の出来だ。こうした彼の新しい一歩は魅力的だが......"K・イズ・フォー・ケルソン"や"モア・イクスキューズ"が流れると、ああ、やっぱこの人は素直に『アンヴィバレンス・アヴェニュー』路線でもう1枚作るべきだったのではないかと思ってしまう。
 『マインド・ボケー』の最後の曲"セイント・クリストファー"ではマニュエル・ゲッチングめいた極楽のミニマリズムが展開される。この美しい曲をもっと素直に受け入れられる精神状態に早くなりたい。テレビを点けると最近はもう怒りがこみ上げてくる。日本も大変だが、ヨーロッパでは仏・米・英そのほか多国籍軍がリビアをミサイル攻撃か......。

ZETTAI-MUで爆発しよう - ele-king

 原子炉から煙など冗談じゃねー。俺たちが望むのはダンスフロアの爆発......4月1日金曜日、ZETTAI-MUが〈名村造船所跡地〉 で開かれます。しかも今年は〈ソナー・フェスティヴァル〉と手を組んでの開催です。出演者は、待望の新作の発表を控えているバトルズをはじめ、フライング・ロータス、コード9、モードセレクターといった豪華な海外勢、そして国内からは再結成されるドライ&ヘヴィーを筆頭に、toe、O.N.O 、Michita、KIHIRA NAOKI......そして主宰者であり、先日のDOMMUNEで魂のこもったプレイをみせてくれたKURANAKA 1945......などなど。
 ソールドアウト必至の前売券は枚数限定、発売日や販売場所などお見逃しなく!!



ZETTAI-MU springup2011

2011.4.1 (Fri)  OPEN : 20:00
TICKETS :
¥5,500(1名) ¥20,000(4名グループ券)
★先行チケット発売中!!
オフィシャルサイト
チケットぴあ(P:CODE 132 541)
ローソンチケット(L:CODE 54835)
イープラス(e+)

CCO 名村造船所跡地
(STUDIO PARTITA&BLACK CHAMBER&RED FLAME ARENA&ETC)
〒559-0011大阪市住之江区北加賀屋4-1-55
TEL 06-4702-7085
https://www.namura.cc/
https://www.zettai-mu.net/s11/access.html

★ ZETTAI-MU 2011春 "Sprinup" 特設サイト
https://www.zettai-mu.net/s11

★ ソナーとは? → https://www.zettai-mu.net/s11/ws.html
★ Sonar Sound Tokyo → https://www.sonarsound.jp/en/
★ Sonar 2011 → https://2011.sonar.es/en/programa.php

★「 CINRA.NET 」 - 注目ニュース 週間ニュースランキング"1位"! https://.cinra.net/
★ clubberia - https://www.clubberia.com/events/...
★ iflyer - https://iflyer.tv/namura/event/...
★ FACE BOOK - https://www.facebook.com/
★ springup2011 YOUTUBE Trailer - https://www.youtube.com/

Chart by JET SET 2011.03.21 - ele-king

Shop Chart


1

DJ AGEISHI & ACKIN'

DJ AGEISHI & ACKIN' RAIN PARADE »COMMENT GET MUSIC
ディスコ時代から現役続行中の重鎮らしいスキルと、たゆまぬ探究心で常にフロア・コントロールの第一線に活躍するDJ Ageishiと、プロダクションをサポートするAckin'のデュオが遂にPrins Thomas主宰Internasjonalからデヴュー!!

2

HERCULES & LOVE AFFAIR

HERCULES & LOVE AFFAIR MY HOUSE »COMMENT GET MUSIC
現在最も注目を集めているロンドンの新鋭DJ、Stopmakingmeによるキラー・リミックスA-1を特大プッシュ!!Andy Butlerによるセルフ・リミックスも最高です。

3

T&W

T&W GIRLS LIKE BOYS »COMMENT GET MUSIC
Tiger & Woods匿名トラックが緊急リリース!!昨年暮のRAポッドキャスト・ミックスにて使われていたBritney Spears"Boys"リエディットが限定500枚でアナログ・カット。間違いの無いT&Wクォリティです。お早めにどうぞ!!

4

SUPERLOVER

SUPERLOVER SUPERLOVER EP »COMMENT GET MUSIC
瀧見さん激押しのキラー・ディスコ・リコンストラクト・ハウスがこちら、ベルリンAutist Records発Superloverの第1弾。Bee Gees"Love You Inside Out"ネタA面"Romance"を筆頭にピークタイムを彩るキラーが3発の大推薦盤。元気が出ます。

5

V.A.

V.A. DEEP, RAW AND REAL PART 4 / »COMMENT GET MUSIC
ポスト・ビートダウン全世界中継基地、UK発Quintessentials発コンピEP、第4弾!!一昨年に出たパート1/2に続く第3弾に間髪置かずの第4弾には、Rekidsを筆頭に多作のToby Tobias、日本からヴェテランNo Milk、伊の注目株Marcello Napoletano、Neroliからの近作"Peace And Strength EP"も素晴らしかったシカゴのRicardo Mirandaが参加。

6

DJ VADIM PRESENTS THE ELECTRIC

DJ VADIM PRESENTS THE ELECTRIC LIFE IS MOVING »COMMENT GET MUSIC
才人DJ Vadimのニュープロジェクトthe Electricが遂にアルバムを完成!彼らが昨年末にリリースしたシングルも好評だった本プロジェクトのアルバムが遂にリリース。Vadimの音楽的進化が垣間見れる傑作1stアルバムです!

7

AGORIA

AGORIA IMPERMANENCE »COMMENT GET MUSIC
最もディープで最も透明感に満ちたエレクトロニック・ミュージックがここに!!

8

POOLSIDE

POOLSIDE DO YOU BELIEVE »COMMENT GET MUSIC
今年1月のBBC Radio 1でのAeroplaneによるミックスで初披露されるや、YouTubeに挙げられたPVが一週間で1万ビュー越えという、LA在住コンビによる 1st.シングル。バレアリックなピアノとアシッド・ラインがイイ味出てる105bpmの哀愁サマー・ディスコ。

9

BUDZILLUS

BUDZILLUS DER UNTERGANG REMIXES »COMMENT GET MUSIC
モントリオール系スウィンギン・ミニマル絶対要注目レーベルからの第5弾。こちらも当店大人気Stil Vor Talent主宰O. Koletzkiリミックスも収録です!!

10

ACHTERBAHN D'AMOUR

ACHTERBAHN D'AMOUR YOUR LOVE (IN A JAM) »COMMENT GET MUSIC
注目のカルト・シリーズ"Acid Test"最新作はIdjut Boys Remixを収録!!Sudden Dropからのスプリットが印象深いIron Curtisと、ドイツのEdit Piafraによる共同プロジェクト第一弾。思わぬダーク・サイドを披露したIdjut Boys、さらにはRashad, Dubplates & Masteringもクレジットされています。

Virgo Four - ele-king

 2011年のヨーロッパは何度目かのシカゴ・ハウス・リヴァイヴァルのようで、今年に入ってデリック・カーターは6年ぶりのミックスCD(『ファブリック56』)を発表、同時期にオリジナル・シカゴ・ハウスの拠点〈トラックス〉レーベルの音源のリエディットものの編集盤『トラックス・リ-エディティッド』もリリースされている。さらにオランダの〈ラッシュ・アワー〉からは5月には『シカゴ・ダンス・トラックス』なる編集盤のリリースも予定されているという。ここに紹介するヴァーゴ・フォーの『リシュアレクション』も〈ラッシュ・アワー〉からこの3月にリリースされたばかりだ。ちなみにポップ・フィールドにおいて、こうしたシカゴ・ハウス・リヴァイヴァルと連動したのがハーキューリーズ&ザ・ラヴ・アフェアだったようで、なるほど! これで今年の正月のデリック・メイのDJにおいてロバート・オウェンスの"ブリング・ダウン・ザ・ウォールズ"がなぜ最初のクライマックスにスピンされたのかという理由がわかった。
 それでなくても、最近のアントールドやラマダンマン、ないしはアジソン・グルーヴといったポスト・ダブステップ系の連中はシカゴのアシッド・ハウスに(意識的か無意識的なのかは知らないが、とにかく......)接近しているし、もっとも憎たらしいジョイ・オービソンの音楽からロン・トレントを見出すことだって難しくはない。ジュークがどこまで絡んでいるのかまではわからないけれど、たしかにシカゴはいま来ている感じがする。
 
 ハーキュリーズのアンディ・バトラーが言うようにシカゴ・ハウスは特殊な歴史を有している。その歴史は、貧民街のゲイ・クラブの腕利きのDJとヨーロッパのニューウェイヴに影響を受けた10代の子供たちによって作られた。ドラムセットを買う金を持たない子供たちはドラムマシンに電流を通し、ラジオからは流れない音楽をスピンするDJ連中は子供たちが作ったトラックをクラブでかけた。1980年代のなかばには、シーンからは次から次へと作品が生まれるようになった。煙草の吸い殻とリサイクルしたヴァイナルによる最悪のプレスでリリースされたそれらオリジナル・シカゴ・ハウスは、まずはイギリスで売れるようになった。が、しかし、シカゴの若いプロデューサーに金が入ることはなかった......やがて〈トラックス〉レーベルのラリー・シャーマンは、その輝かしいシカゴ・ハウスの歴史の立役者のひとりでありながら、多くの訴訟にあっている。
 こうした醜悪な一面を持っているがゆえに、1990年代なかばにデリック・カーターやカジミエといった第二世代が登場するまでは、シカゴはハウスの故郷でありながら(デトロイトやニューヨークと違って)ほとんどの主要人物たちがいなくなっていた。バトラーはシカゴ・ハウスの特徴を「殺気立つモノ」と見ているが、たしかにそれはセクシャルな"ブリング・ダウン・ザ・ウォールズ"からゲットーな〈ダンス・マニア〉にいたるまでのシカゴ・ハウスに共通する感覚だ。あの抜き差しならない感覚が、シカゴ・ハウスのベースラインに表れているではないか......。ディスコからハードな感性は生まれることはなかったが、シカゴ・ハウスからはURやジェフ・ミルズが生まれ、UKの連中にいたってはシカゴ・ハウスにパンクを嗅ぎ取っている。
 
 ヴァーゴ・フォーは、オリジナル・シカゴ・ハウスにおける伝説のプロジェクトだ。メンバーはエリック・ルイスとマーウィン・サンダーソンで、ふたりが最初にハウスを作ったのはルイスが12歳、サンダーソンが14歳のときだった。シーケンサーはなく、4トラックのレコーダーを使ってのライヴ録音だった。彼らの活動期間は1989年から1993年までの4年間で、すでに数多くのスターを輩出していたオリジナル・シカゴ・ハウスのシーンにおいては、〈トラックス〉から1枚のシングルとUKの〈ラディカル〉から1枚のアルバムを出しただけの地味な存在だった。が、その評価はこの10年でずいぶんと高まっている。〈トラックス〉から発表した「ドゥ・ユー・ノー・フー・ユー・アー?」は隠れ名盤として広く知られるようになり、昨年は〈ラッシュ・アワー〉が1989年の幻のアルバム『ヴァーゴ』を再発している。
 『リシュアレクション』は彼らの未発表作品集である。繰り返すようだが、ヴァーゴ・フォーは22年目にしてようやく彼らの未発表曲を求められるようになったのだ。彼らの音楽の多くは初期カール・クレイグやデリック・メイ、もしくはロン・トレントやシェ・ダミエのようにラリー・ハードの影響を受けたセクシャルでロマンティックなディープ・ハウスである。かつて僕の友人はロン・トレンドの音楽を「非行少年を更生させるだけの美しさを持った音楽だ」と評していたが、ヴァーゴ・フォーの音楽も争いよりはセックスを強調する音楽であることは間違いない。CDには15曲が収録、12インチ・ヴァイナル5枚組のボックス・セットにはなんと30曲が収録される。コレクターにとっては迷うことのない選択肢だろうが......。いずれにして、この素晴らしい音楽は22年の歳月を要していまようやく評価されている。こんな宝石のような音楽がまだ埋もれていたのかと驚く次第である。

ysk - ele-king

current chart March 2011


1
GIDEON - A NEW ERA E.P. - FVF Records

2
Felix Bernhardt - Frisch aufgetischt e.p. - Snork Enterprises

3
PACO OSUNA - AMIGOS - PLUS 8

4
Thor - ICELANDIC LOST TRACKS2 - CONNAISSEUR

5
Unkhown - 9999 - stablo

6
Francesco Bonora & Mirko - THE SOUL SERIES 1 - ETICHETTA NERA

7
COSMIC COWBOYS / LULA CIRCUS - Krokai / Maccaja - BACK AND FORTH

8
NICK HARRIS - THE EVERLASTING EP - nrk

9
UES - THOUGHTS OF A RIDE RIDE - EXPREZOO

10
DELANO SMITH - I FLY - under tone

Julianna Barwick - ele-king

 都知事選のニュースなどに絡んで出馬予定者のサイトやブログなどをめぐっていると、「夢」という言葉はあっても「理想」という言葉をほとんどまったく見かけないことに気づいた。たしかに「理想」という言葉はなんとなく怖い。ユートピア島がじつは管理社会的な逆ユートピアだったという具合に、その「理想」というのが、誰にとっての「理想」なのかということがここ10年くらいの間は倫理の問題としても一般化した。「誰かの理想が、他の誰かの逆理想になり得る」という命題はアメリカナイゼーションとしてのグローバリゼーション問題、イラク戦争などを考える上でも避けられないものである。「夢」が個人が勝手に思い描くものであるのに対し、「理想」には「こうあるべき」という、他に対する微妙な強制力が含まれるわけだから、いま使いづらい言葉であるのは間違いないだろう。しかしそのことは、理想なき世界を肯定するものでもない。

 ローファイやシューゲイズな方法を技術的な背景として、2000年代後半はサイケ/ドリーム・ポップのルネッサンス的状況が続いた。私のなかではこの潮流をふたつに分けて聴いていた部分があって、それがまさに「夢」と「理想」に対応するな、と思った。「夢」派の代表はディアハンターウォッシュト・アウト、ペインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハートなど。いわゆるグローファイや、素朴なシューゲイザー・フォロワーなどもこちらに加えることが多い。「理想」派の代表はヴァンパイア・ウィークエンドアニマル・コレクティヴ、ダーティ・プロジェクターズ、グルーパーなど。ざっと比較すると、理想派は方法意識が強く、そのことで新しい世界を描き出そうとするのに対し、夢派は方法的な試行錯誤よりも、護身のために音を巡らし、そのなかにひきこもろうとする、というところだろうか。リテラルにとれば非難するようにきこえるかもしれないが、もちろん夢派のそうした性質は2000年代末においてきわめてビビッドな発明であったわけで、評価を惜しまない。理想派にはヴィジョンがある。夢派はヴィジョンが壊れている。理想派にはナチュラルな希望がある。夢派にはナチュラルに希望がない。ユートピアとディストピアの対照だ。しかしどちらも「いま」に対する鋭い感性がもたらしたものである。
 そして前置きが長くなったが、ジュリアナ・バーウィックは最初のフル・レングスである『サングウィン』(2009)当初から私の中では「理想派」だ。それは、しずかに差し出された未来の形である。そしてじつはなかなかに押しの強い音楽でもある。ほぼ自分の声だけを用いて幾重にも重ね、ループさせる、という方法意識のかたまりのような独特のスタイル。深い残響と整ったハーモニーが教会音楽を思わせながら鳴り渡るばかりで、ビートも歌詞もない。展開というほどの展開もない。しかし、強烈に光を感じる。開き直ったやぶれかぶれのあかるさなどではない。未来という言葉から光が失われた時代に、ベタでもネタでもメタでもなく、不思議な自信を感じさせながら彼女の音は力強く外へと広がっていく。非常に攻めの姿勢のあるクリエイター/アーティストだ。

 実際のところ歌姫という要素は彼女には希薄である。声量豊かに長いフレージングをこなしたり、きっちりとした唄ものを霊感たっぷりに表現するといったタイプではない。また、バンドを組むつもりがないことを明言しており、自分ひとりだけで表現することへの強いこだわりをみせている。「バックと唄」という二元論への批評が根本にあるのだ。また、リヴァーブやループなどペダルに多くを依存するスタイルであるため、再現の不可能性について自覚的な発言もしている。2度同じものが作れないような一回的な表現になにを求めているのか。あるインタヴューで、彼女は「スピリチュアルだ」と評価されることを嫌い、「もっともっと、心の底からエモーショナルなもの」を捉えたいのだと述べている。一回的で即興性が強いということのために、自分の音楽を神秘化されたくないのだ。同時にそれは「悲しいから悲しい音を出す」といったレベルを超えたもっと深い彼女のエモーションを拾い上げるための方法なのだということを想像させる。バーウィック独特の楽曲制作/録音スタイルは、おそらくはこうした思いから生まれている。
 ピアノがあしらわれた"バウ"を聴いていると、グルーパーとの類似性に気づく。グルーパーの霧の沼のようなドローンと、バーウィックの光のようなハーモニーは対照的だがよく似ている。グルーパーもまた、なかなかにきかん気で、押しの強い音楽なのだ。だが非常に透明度が高い。両者ともに深いリヴァーブがかけられているが、それは「夢派」が用いるような視界を遮る煙幕ではなくて、視界をクリアにし、意識を研ぎすませるための装置であるように感じられる。彼女らには彼女らのヴィジョンがはっきりとある。聴いていれば、少なくとも両者の強い眼差しを感じとることができる。そして、この眼差しの強さにつられるようにして私もまた彼女たちがみようとし、またみているものへと心が動く。はっきりと名指すことはできないが、なにか明るくて、澄んでいて、強いもの。不分明だが、芯が健康なもの。そして、まだみたことがないもの。『マジック・プレイス』にはそうしたものがあふれている。癒しや美学に回収されない、そのなにかしら新しい力のために、バーウィックの音楽は耳を騒がせる緊張感が宿っている。今作が公式なデビュー作ということになるのだろうが、スフィアン・スティーヴンスの〈アズマティック・キティ〉からのリリースとなった。申し分ない。本格的にその存在を見せつけてほしいと思う。

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