「IR」と一致するもの

pAradice (△/DUNE/Life Force) - ele-king

新旧 ジャンル もろもろ問わず、最近レコードバックに入れたくなるお気に入り10選です

DJ schedule
6/21 (Fri) amate-raxi 6th Anniversary "LIFE"
https://mitibikijinsei.com/log/
6/22 (Sat) Life Force @ Escorial "Ashinoko Panorama Park" (Hakone)
https://lifeforce.jp/
more schedule & info
https://palalog.blog103.fc2.com/

好きなやつ 2013.6.10


1
TRI ATMA WITH KLAUS NETZLE - Microcosmos - Fortuna Records
https://www.youtube.com/watch?v=7r47j1EesyU

2
BATTEAUX - TELL HER SHE'S LOVELY - Columbia
https://www.youtube.com/watch?v=bbGG1Wm7XIc

3
FONDA RAE - HEOBAH(Hey-O-Bah) - Posse Records
https://www.youtube.com/watch?v=K4OVmmv55mQ

4
BONAR BRADBERRY - Lip Service(Maxxi Soundsystem Yeh Yeh Remix) - Needwant
https://www.youtube.com/watch?v=YHXFsOAZpW0

5
SPACED OUT FAMILY - Cover girl - Squaring The Circle.
https://www.youtube.com/watch?v=W-tHDuywo0Q

6
HARMONIOUS THELONIOUS -A.O. - ITALIC Recordings
https://soundcloud.com/italic/harmonious-thelonious-a-o

7
REDSHAPE - ATLANTIC - Running Back
https://soundcloud.com/mixmag-1/red-shape-atlantic

8
Spinnerty - noel's dream - Record Breakin'
https://www.youtube.com/watch?v=9c1oDzK4PpY

9
COWBOY RYTHMBOX - SHAKE - Comeme
https://www.youtube.com/watch?v=cNKGfEpLdYM

10
Archie Pelago - Subway Gothic - Well Rouded Individuals
https://www.youtube.com/watch?v=PbTFZW-YQXk

Mouse on Mars × group_inou × OORUTAICHI - ele-king

 悔しいっす!!!!! 先にやられました。国境を超えた12インチ・スプリット・アナログ盤をDUM DUM LLPが作ってしまいました。しかも、マウス・オン・マーズ、group_inou、オオルタイチの3組によるヴァイナルで、再マスタリングをオウガ・ユー・アスホールの仕事で知られる中村宗一郎氏に依頼するほどの気合いの入れよう。
 収録は、Mouse On Mars「HYM」、group_inou 「ORIENTATION(95's Hip Hop mix)」remixed by 5ive(COS/MES)、OORUTAICHI「Sononi」。アートワークも格好いいです。
 売り切れ必至なので、マジで欲しい人は早めに買ってくださいね。

【DUM-DUM PARTY 2013】
Curated by ele-king & DUM-DUM LLP

日時:2013年6月29日(土)
会場:渋谷O-WEST BUILDING(O-WEST・O-nest・7th FLOOR 三会場同時開催)
開場/開演:15:00(22時終演予定)
出演:
Mouse on Mars(ドイツ)
OORUTAICHI
快速東京
きのこ帝国
group_inou
SIMI LAB
下津光史(踊ってばかりの国)
スカート
砂原良徳(DJ)
ミツメ
森は生きている
YAMAGATA TWEAKSTER(韓国)
渋家(shibuhausu)Exclusive
OL Killer
OGREYOUASSHOLE
大貫憲章
THE GIRL+
...and more!
........................................................................
チケット:¥6,300(税込 / 全自由 /1ドリンク代別)
※3才以上有料
来場者全員特典:特製ZINE
チケット:5/11(土)発売
チケットぴあ(0570-02-9999)
LAWSON TICKET(0570-084-003)
イープラス(https://eplus.jp/)
※ディスクユニオン、各ライブハウス、高円寺DUM-DUM OFFICE店頭でもお求め頂けます。
........................................................................
イベント特設サイト:https://party.dum-dum.tv/


■Mouse on Mars Japan tour 2013

2013.6.28(金)
会場:大阪LIVE SPACE CONPASS
開場:19:30 開演:20:00
共演:OORUTAICHI

2013.6.30(日)
会場:渋谷WWW
開場:18:00 開演:19:00
共演:Y.Sunahara

■DOMMUNE出演
MOUSE ON MARS来日 × ヤン・ヴェルナー・ソロ・アルバム『BLAZE COLOUR BURN』発売 記念!!
初登場!MOUSE ON MARSの実験音楽・音響肌、JAN ST. WERNERの貴重なソロ・パフォーマンス!!

出演者:JAN ST. WERNER
https://www.dommune.com/


[info]
◎DUM-DUM LLP(公演に関する問合せ)
https://www.dum-dum.tv
◎DISK UNION(アナログに関するお問い合わせ)
https://diskunion.net/

interview with Sigur Ros - ele-king

 初めてシガー・ロスを観たのは、2001年オックスフォードで行われたレディオヘッドの地元凱旋ライヴ(前座)でのことだ。あの『アゲイティス・ビリュン(Ágætis Byrjun)』が世界に放たれた直後だったことを考えると、わたしは運がよかった。
 伝え聞いていたヨンシーのボウイング奏法と、聴き手を一瞬で茫然自失させる圧倒的世界観、幻想的な音と声。シンプルなシーケンスがどんどん展開して、シンフォニックなサウンドと相まっていく。野外だったこともあって、自然と音の共鳴に身震いしたのをいまも鮮明に覚えている。シガー・ロスがわたしにとって唯一無二の存在になった瞬間だった。


シガー・ロス
クウェイカー

Xl / ホステス

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 あれから12年も経った。アルバムはその間も断続的にリリースされつづけたが、今回の作品は「『クウェイカー(Kveikur)』以前/以後」と言われるようになるかもしれない、バンドにとって非常にエポック・メイキングな作品だ。武道館ソールド・アウトという来日公演の熱気冷めやらぬ内に、シガー・ロス7枚目の新作『クウェイカ―』がリリースされる。

 先行公開された"ブレンニステン(Brennisteinn)"が、あまりにヘヴィでダーク、インダストリアルな音だったので正直驚いた。攻撃的にすら思える。前作『ヴァルタリ(Valtari)』は、メンバーいわく「スローモーションな雪崩」ということだが、もうまるっきりそれとは別次元だ。じつに攻撃的で力強く、バンドがいわゆる「バンド的衝動」で作ったアグレッシヴなサウンドになっている。まるでこれからの決意表明でさえあるように。

 今作のシガー・ロスは黒いマグマである。ドロドロしながらうごめき、噴き出す寸前。映像を喚起させる神秘的サウンドの地下深くでは、ドロドロとしたパッションが溜まっていたのだ。アイスランドから流れ出た溶岩は、高温の熱を放って、冷めないだろう。どんどん突き進む。その熱量は増すばかりだ。活動休止やキャータンの脱退を経て、シガー・ロスはネクスト・ステージへと上がった。

 短い時間だったが、武道館公演を翌日に控えたゲオルグとオーリーにインタヴューを行うことができた。今作のサウンドとは対照的な、気さくでのんびりとした空気が伝わるだろうか?

タイトルには、「ヒューズ」とか「火花」っていう意味もあるんだ。新しく何かがはじまるというイメージなんだけど。

ヘヴィでダーク、バンドが前へ前へ突き進んでいくアグレッシヴなパッション。シガー・ロスの新章が開けたような印象を受けました。『ヴァルタリ』から1年経たないという、短いスパンでしたね。現在のバンドの状態がアグレッシヴで、曲がつぎつぎと湧いてきているような印象を受けます。原曲のようなものはかなり録りためていたのでしょうか?

ゲオルグ:11ヶ月と言われているけど、実際、制作期間はそれ以上かかっているんだ。最初スタジオに入って、ベースとドラムといった基本の音を録ったんだよ。そこからずっと何かしら足したり重ねたりして、リハーサル中もミキシング中も音を重ねていって、曲はつねに変化していた。どんどん進化をとげていった感じかな。

オーリー:僕たちもニュー・チャプターが開けたようでエキサイティングしているんだ。
シガー・ロスにとって新しい新章、ほんとにそんな感じだよ。

シガー・ロスの音は、祝祭感あふれる曲も多いですが、今作はダークな感じですね。

オーリー:ダークな感じの曲は書きたかったんだ。意図的にそうしたのはあるかな。アヴァンギャルドな感じのね。

『クウェイカー』は、「芯」(ろうそくなどの)を意味するそうですね。まさに今作の曲たちは、これからのバンドの核、軸になりそうな重厚感ある印象を受けました。タイトルは、どのような経緯でつけられたのでしょうか?

ゲオルグ:タイトルには、「ヒューズ」とか「火花」っていう意味もあるんだ。「新しいことがはじまる」というのは、アルバム・タイトルの候補にあってね、新しく何かがはじまるというイメージなんだけど。火花が散るというイメージがぴったりじゃないかな、と思ってつけたんだ。

"ブレンニステン"のPVは、暗い世界のなかで何かと何かが格闘しています。黒くうごめく何かを必死にあばこうとしているように見えました。毎回シガー・ロスの映像美には息をのむのですが、この作品はアンドリュー・トーマス・ホワン(Andrew Thomas Huang)が手掛けていますよね。映像の制作については、監督におまかせしているのでしょうか? それとも、バンド側からアイディアやイメージなどを提案してから制作に入るのでしょうか?

オーリー:最初にイメージを監督に伝えたんだ。何かこう、猛獣のようなものが起きてくるような、目を覚ますようなイメージをね。このタイトルには「黄色」という意味があるんだけど、そのふたつを監督に伝えたよ。そうすると監督から案がきて、メールのやりとりでだんだん固めていったんだ。最初出してきた案は、気に入らなくてボツになっちゃったんだけどね。(笑)

ゲオルグ:PVにかかわらず、自分たちの名前で出す作品には必ず自分たちが関わるようにしているよ。

※アンドリュー・トーマス・ホワンは、BjorkのPVも手掛ける新進気鋭のヴィジュアル・アーティスト。

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ミキシングの部屋には大きな窓があって、そこから池や川が見えるんだ。馬も走っているし、森もひろがっているよ。川にはアヒルもいてね(笑)。とてもリラックスできる環境なんだ。

活動休止の期間、ヨンシー以外のおふたりは「育休」ということでしたが、ご家族とのつかの間の休息は現在の音楽制作にどのような影響を与えましたか?

オーリー:家族と過ごすことができてよかったよ。健康的な時間だった。でも、ツアーはオフだったんだけど、つねに何かをしていたよ。曲作りをしたり、ちょこちょことね。でもすごい忙しかったってわけではないなあ、仕事量が減った感じかな。

ゲオルグ:バンドにといっても、休息時間は必要だったよ。ツアーして、アルバム作って、ツアーして、アルバム作ってを繰り返してたら、日本には来れてなかったかもね。

今作の制作はシントロイジン・スタジオ(Soundlaugin Studio、通称Pool Studio)で行われたのですか? プールを改造して作られたことからその名がついたそうですね。スタジオの建物の周りにはどんな景色が広がっているのでしょうか?

ゲオルグ:全部そのスタジオで録ってはいないんだ。ベースとドラムなど基本の骨格となる部分だけで。ヨンシーのヴォーカルは、彼のスタジオで録ったんだよ。リハーサル・スタジオは、コンピュータとマイクだけ。
 このスタジオはとってもナイスな場所にあるよ。最初は自分たちのために作ったスタジオだったんだけど、いまは売ってしまって自分たちのものではないんだ。使う場合は、電話して予約するんだよ(笑)。
 それで、ミキシングの部屋には大きな窓があって、そこから池や川が見えるんだ。馬も走っているし、森もひろがっているよ。川にはアヒルもいてね(笑)。とてもリラックスできる環境なんだ。

オーリー:僕は、スタジオのとなりに5年間住んでいたんだ。でも、スタジオに通うようになってしまうと、オフィス通いのようになってしまうので、その感覚が自分たちにはよくないと思ったから、環境を変えたかったという理由もあるね。

みなさんは何度も来日されていますね。アイスランドと日本は島国であり、火山があったり温泉があったりと共通する部分もあって個人的には親近感を持っているのですが、日本の文化、映画、アニメ、風景などで気になるものや好きなもの、または、印象に残っている場所などはありますか? インスピレーションを受けるものというか。

オーリー:まず、お寿司がおいしいね(笑)。お昼にお寿司をたべたんだ。もう最高だったよ。だけど、とてもひとつは選べないな。全体的にインスピレーションをうけているよ。
 確実に言えることは、僕たちは日本が大好きで、日本での公演が決まると毎回楽しみだってことだね。本当にうれしいよ。

ゲオルグ:武道館は10代の頃から憧れていて、そこで演奏するのが夢だったんだ。昔の僕だったらそんな場所で演奏できることを夢にも思わないだろう。17歳の僕が知ったら、すごく喜ぶだろうな。

アイスランド・シーンと括るのはいまや意味がないほど、多くの素晴らしいアーティストが世界へ出てきています。とくにポスト・クラシカルのシーンはここ数年アイスランド出身のアーティストを中心に盛り上がってきています。大御所ヨハン・ヨハンソン(Johann Johannsson)、ヴァルゲイル・シグルソン(Valgeir Sigurdsson)、若手ではオーラヴル・アルナルズ(Olafur Arnalds)、アメリカ人ですが、ヨンシーの作品でもおなじみで、アイスランドのレーベルからもリリースしているニコ・ミューリー(Nico Muhly)などです。
 アイスランド・コミュニティーというのは、つながりを大切にしているなと感じるのですが、最近気になるアーティスト、バンドはいますか?

オーリー:オーラヴル・アルナルズは、映画やTV音楽でも活躍しているよ。

ゲオルグ:ベッドルーム・コミュニティー〉というレーベルが素晴らしいよ。とくにそのなかでも、ダニエル・ビャルナソン(Daniel Bjarnason)とベン・フロスト(Ben Frost)が好きだね。アメイジングなアーティストだよ。オリジナリティがあって最高なんだ。

※〈ベッドルーム・コミュニティ〉は、ヴァルゲイル・シグルソンが2006年に設立したアイスランドのレーベル。

ありがとうございます! チェックしておきます!

SACHIHO (S) - ele-king

音攻めパーティ「S」@KOARAを、弓J、Mariiと一緒に不定期開催でオーガナイズしています。よく「S」でかけるディープ・ハウス、90'sハウス、ミニマル、ダブステップなどいろいろと選んでみました。
6/15(土) HOUSE OF LIQUID@KATAにSクルーで出演。
https://www.liquidroom.net/schedule/20130615/14701/

S blog https://ameblo.jp/s-3djs/

S select 2013.6.10


1
Marcel Fengler - Hidden Empire - IMF

2
Andre Rozzo - Storm Warning(dj rollo remix) - Trackdown Records

3
Sascha Dive - Summer Madness(Halo Feat.Blakkat Surface Remix) - Deep Vibes

4
Mechanical Soul Saloon - Shoul - Pssst Music

5
Karnak - Black Moon - Tribal America

6
MRSK - Pinkman - Skudge

7
Pariah - Rift - R&S Records

8
Las - Zikedelic - Box Clever

9
Biome - Reality - Black Box

10
Moodman,Da Abe Fela,Dot,L?K?O - Las Roturas - MOOD/LosApson

LowPass - ele-king

 いま、アメリカでは弱冠20歳の新人ラッパーが、カニエ・ウェストやリル・ウェイン、ひいてはプリンスさえ脅かそうとしている。ジューク以降のビート感覚をアーバン・サウンドに落とし込んだChance The Rapper、その最新ミックステープ『Acid Rap』の話だ。もちろん、ジューク以降ということでなら、Le1fの『Dark York』なんかも強烈だったけれど、ポップ・ポテンシャルという点では『Acid Rap』が抜きんでている。

 では、日本はどうか?
 何と言ってもECDが、超遅れてやって来た全盛期をキープしていると僕は思っているが、新世代と言うことに限定すれば「SIMI LAB以降」というのがうねりを生んでいる。彼らの台頭はヒップホップの原点調整、つまりメッセージ性ではなくダンス音楽としての機能性の回復だったと言えるだろう(ポップのレベルを目指すと言う意味でSALUの存在はひとつの試金石だろうが、彼のラップのすべてを必ずしも肯定できないとすれば、それはやはり、言葉の最終的な着地点が人生、人生、またもや人生、でしかないからだ)。
 ラップの純然たる機能性の追求、という意味では、やはり昨年のOMSBがハンパじゃなかった(彼がジュークを好きなのもわかる)。とくにヴィデオも作られた"Hulk"はショッキングで、同作の映像ディレクターを務めたというラッパーのGIVVN は、そこからの影響をTEE-RUGがルーピングするトラックの上に落とし込んでいく。それが、このLowPassと名乗るデュオ――あるいは「SIMI LAB以降」の決定打だ。

 男女の唐突な告白シーンから、満面の笑みでの街中をスキップ、そして渋谷〈ルビールーム〉のソファー席でダラダラ、からの、最後は巨大なキャップの例のアレで路上を闊歩......、そんな"Skip"のミュージック・ヴィデオが見せる軽快さ、そして湿り気のなさは、ソーシャルメディア(に投影される自己像)に翻弄されて生きる人たちをあざ笑うようだ。他人にどう見られたいか、どう見られたくないか、というか、前提としてそもそも自分という存在にそれほど興味がない人だっているのだ、ということをそこで思った。
 ラップにはQNからの影響も相当、ある。が、その憧憬に没入するどころか、先輩格からお株を奪うくらいの堂々たるパフォーマンスだ。「ラップはリリックよりもライミングだ!」とでも言いたげな態度が、序盤の"Mirror Mirror"から爆発するし、そこからハード・グルーヴィな"Skip"に雪崩れ込む瞬間は本作のハイライトのひとつだ。サウンド・エンジニアはイリシット・ツボイで、リリックの精読や、サンプリング・ネタの精査は抜きにしても、ただこの音を鼓膜に触れさせればそれだけでひたすら気持ちがいい、という状態に仕上げられている。

 トラックは、プレミア的な、オーセンティックでソウルフルなサンプリング・ループものもあれば、ディアンジェロ以降の揺れるビートもあるし、ダウナー・ハウス的なダンス・ビートの利いたエレクトロものもある。Maliyaなる女性シンガーが参加した"Nightfly"は、宇多田ヒカルを感じさせる妖艶なるR&Bの世界で最高。ゴージャスに重ねられたコーラスはもちろん、サビだけではなくバースも自分で蹴る、という気概にアガる。
 大げさで的外れだと笑われるかもしれないが、デ・ラ・ソウルと、そして『Madvillainy』(2004)と『Only Built 4 Cuban Linx... Pt. II』(2009)の鬼子、と言えば、本作のイメージを多少は伝えられるかもしれない。二木信がリストアップした「2012 Top 20 Japanese Hip Hop Albums」の上位作と比べてもなんら遜色ないし、〈アメブレイク〉のインタヴューによればトラックとラップは完全分業制で、必要以上に煮込むタイプではなさそうだから、スキップでもするような気持ちであまり考えすぎずにバンバン進んでいって欲しい。

 こんなに強く、ひたすらヘドバンしたくなる日本語ラップのアルバムって、実はけっこう久しぶりじゃない?

Mark McGuire - ele-king

 心地よくレイドバックした2011年の『ゲット・ロスト』とくらべ、新作『アロング・ザ・ウェイ』はいくらかドラマチックで、ユーフォリックなアルバムだ。曲によっては、彼の師のひとり、アシュラ(マニュエル・ゴッチング)の『ブラックアウツ』(1977年)を彷彿させる。マーク・マグワイヤはギター・ソロを弾きまくっている。アルバム全体ではない。ときを見計らって、ある曲のある時間帯のみにそれは噴出する。
 このアルバムを僕がまだ聴く前、橋元は「スピってます」という謎めいた言葉を発していたのだが、マグワイヤ自身が記したライナーノーツを読んで意味が解せた。『アロング・ザ・ウェイ』はスピリチュアルな作品だ。 
 マーク・マグワイヤに限らず、パティ・スミスからフライング・ロータスまで、アメリカのミュージシャンがスピることは珍しくない。1ドル紙幣からしてスピっている(ダビデの星、ピラミッド、etc)。いや、「スピる」などという言葉を使うのは止めた。『アロング・ザ・ウェイ』のマグワイヤは、感情をコントロールしながら、自然の崇高な美しさと人間との関係を捉えようと立ち向かっている。大きな主題を持った作品だ。

 マーク・マグワイヤは、2010年の〈エディションズ・メゴ〉からの『リヴィング・ウィズ・ユアセルフ』のときから、家族を曲の主題にしていたし、その背後には、言わば宗教的な愛の主題も内包していたと言える。お涙ちょうだいの家族愛ではない。超越的な愛だ。
 日本では批判された『ツリー・オブ・ライフ』がその年『TNT』が選んだ映画のベスト・ワンだったことを思い返しても、日本とアメリカでは何か現象学に関する意識の差があるのではないかと思うのだが、ともかく、『アロング・ザ・ウェイ』のマグワイヤの文章は、そのままテレンス・マリックの生命の物語をなぞっているようでさえある。地球の誕生、燃えたぎる地下のマグマ、ジュラ紀、恐竜、それから......アメリカの退屈な町の平凡な家庭の「父親」へと話が展開する。そして、地球規模でいえばほんの瞬間でしかない現代文明から関心をずらして、この大地と人間(生物)との関係性へと重点を移動させる。このアルバムには、あの映画のコンセプトと重なる点が多々ある。

 とはいえ、過去のトラウマを克服するかのような『ツリー・オブ・ライフ』におけるクラシック音楽と断片的なナレーションの重さと違って、『アロング・ザ・ウェイ』の音楽的な魅力は、楽曲の繊細な優しさにある。曲によってはハウス(ディスコ)のリズムまで挿入されているが、アンビエント・ミュージックとしての開かれた感覚は通底している。瞑想的と言うよりも、ある種の軽快さがあり、70年代のスピリチュアル・ジャズと呼ばれる音楽の多くが平穏な響きを有しているのにも似ている。そもそも「父親」は、マグワイヤにとってのトラウマではないだろう。

Volcano Choir - ele-king

"ウッド"と題されたボン・イヴェールの隠れた名曲を知っているだろうか。ボン・イヴェール=ジャスティン・ヴァーノンがひとりでひたすら「僕は森のなかにいて 自分の心を責めている/静寂を作り上げて ときを緩やかにする」とヴォコーダー・ヴォイスで繰り返すゴスペル・ナンバーで、すなわち、雪に閉ざされた孤独がそこではひっそりと震えていた。そのナンバーは、前身をペレとするポスト・ロック・バンド、コレクションズ・オブ・コロニーズ・オブ・ビーズとジャスティンが組んだ新バンド=ヴォルケーノ・クワイアで、"スティル(静けさ)"と名前を変えられて再演されている。そこではまるで、雪が一斉に溶けて新しい季節の訪れを告げるように......静寂から狂おしいほどの昂ぶりまでが、ダイナミックで叙情的なバンド・アンサンブルとなって奏でられていた。その曲が収められた彼らのファースト・アルバム『Unmap』の、その実験的ポップス、美と熱の掛け合いは当時の編集長も感動させ、それはweb版ele-kingの記念すべき一本目のレコメンド・アルバムとなった......。
 そして、どういうわけかアメリカよりも日本で初の実現となった、ライヴ・ツアーでの生の演奏の素晴らしさも足を運んだひとならば頷いてくれるだろう。ヴォルケーノ・クワイアの音にはどこか、地面を触ったときの温かさや光を見たときの眩しさのような、非常にロウな感触がある。

 そのヴォルケーノ・クワイアがセカンド・アルバムを出すというのだから、ele-kingが盛り上がらないわけにはいかない。ジャスティンは時折、「ヴォルケーノ・クワイアは"ボン・イヴェールのメンバーのサイド・プロジェクト"じゃなくて、"バンド"なんだ」と苛立ちを露にしているが、その通り、ヴォルケーノ・クワイアは紛れもなくバンドである。コレクションズ・オブ・コロニーズ・オブ・ビーズのポスト・ロックの素地に加えて、ジャスティンのゴスペル/ソウルやフォークにアンビエント、(USアンダーグラウンドではけっこう有名な)ジョン・ミューラーのドローン、(オール・タイニー・クリーチャーズの)トーマス・ウィンセックのシンセ・ポップにエレクトロニカ......が織り込まれ、融合している。



 彼らの盟友の映像作家、ダン・ヒューティングが監督したオフィシャル・トレーラーにはこのバンドのあり方がよく表れている。つまり、アメリカの片田舎の素朴で親密なコミュニティと、つねにそこにある自然を前にした際のどこか厳粛とした心情だ。そしてそこで流されるのは......バンドの徴である雄弁なギター・ワークと逞しいアンサンブル、そして、より率直にエモーショナルになったジャスティンの歌唱。さらにダイレクトに、パワフルになった音が到着するに違いない。アートワークも素晴らしい。
 セカンド・アルバム『Repave』は9月発売、もちろん<ジャグジャグウォー>から。日本でのライヴで自信をつけたバンドは、アメリカ・ツアーも予定している。そして......。いや、まだ何もわかっていないが、美しい思い出による感傷と期待をこめて、2010年の日本でのライヴの映像も紹介しておこう。



Vol.8 『BioShock: Infinite』 - ele-king

 


Bioshock Infinite
テイクツー・インタラクティブ・ジャパン

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 皆さまこんにちは、NaBaBaです。今回は『BioShock: Infinite』のレヴュー。前回の『Dishonored』に引き続き、〈Looking Glass Studios〉(以下LGS)特集としていままで勿体ぶってきたわけですが、ついに書くときが来ました。

 4月25日の国内発売からここ1ヶ月、メディアからは絶賛の嵐でしたが、僕の身のまわりでも本作は大きな話題になり続けていました。僕自身も2回クリアし、今日まであれこれ考えを巡らせていたのです。それぐらい本作は事件性の強い作品だったのですね。

 この『BioShock: Infinite』は、Ken Levine率いる〈Irrational Games〉の最新作。前回ご紹介した『Dishonored』や『Deus Ex: Human Revolution』等と同じく、いまは亡き〈LGS〉の遺伝子を備えた作品ですが、とくに99年に発売された『System Shock 2』との繋がりが深い。『System Shock 2』はKen Levineの実質デビュー作であり、以降のいわば『Shock』シリーズは、〈2K Marin〉が開発した『BioShock 2』を除き、氏が一貫してディレクターを務めています。

 彼が手掛けるこの『Shock』シリーズは他の〈LGS〉系の作品とシステム的に共有している部分が多々ありますが、一方で主観視点での没入型のストーリーテリングに重きを置いている点が、他とは異なる特徴になっています。

 99年の『System Shock 2』は、当時最新鋭だった『Half-Life』的なサヴァイヴァル演出を基調としつつ、オーディオ・ログや成長システムなどRPG的な要素も盛り込んだ傑作。ここでできあがったゲーム・システムの骨子は後の『Deus Ex』や『Dishonored』にも引き継がれています。

『System Shock 2』はGOGの他、今月からSteamでの再販も開始された。

 続く07年の『BioShock』は、ゲーム的には前作と比べより即興重視になり、ストーリーテリングも前作同様、閉鎖空間でのサヴァイヴァルを基本にしつつ、ビデオ・ゲームの一方的な側面とそれを疑わないプレイヤーの関係をメタ的に批判する表現も盛り込んだ、やはり当時を象徴する傑作でした。

 
『BioShock』は海中都市というケレン味溢れた世界観も特徴で、このコンセプトは『BioShock: Infinite』では空中都市という形で引き継がれている。

 こうした流れのなかにあって『BioShock: Infinite』はいままで以上に物語重視の作品となることが予告されていました。彼のいままでの作風と実績、またここ数年の主観視点の表現の停滞感に、何か一石を投じてくれるに違いない、もしかしたら『Half-Life 2』に匹敵する革新性を見せてくれるのではないかという期待感を業界全体に募らせていたと思います。

 はたしてその期待は実現したのでしょうか。メディアの評価を見る限りはあちこちで大絶賛ですが、一方で海外のファン・コミュニティの間ではかなりの物議を醸しているという話も聞きます。

 じつは僕もファン・コミュニティの反応は納得できてしまう。本作は確かにめちゃくちゃすごい。極まっていると言ってもいいぐらいです。しかし逆に極まっているからこそ、手放しには褒められない今世代のFPS全般にまたがる、宿命的な問題を感じたのです。今回のレヴューではその点を中心に論じていきたいと思います。

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■物語の高度化がゲーム・プレイとの間に乖離を起こす

 いきなり結論から言ってしまえば、『BioShock: Infinite』は、『Half-Life 2』型FPSの到達点であると同時に限界点でもあると言えます。本作には今世代のFPSが『Half-Life 2』を起点として方々で進化発展させてきた表現手法が、まさに全部入りという感じで濃縮されています。しかしそうであることが、この表現手法が構造的に持っている弱点をいままでになく際立たせてもいるのです。

 何より本作は、前評判どおりに物語が非常に強くクローズ・アップされており、『BioShock』以前のサヴァイヴァルを主眼にした内容から、囚われの少女との空中都市からの逃避行という、よりヒロイックで劇的な演出を盛り込んだものに変化しました。なおかつ既存の様式に縛られない、FPSとしてはかなり複雑なシナリオとテーマを描いているのも特徴です。

 また物語をプレイヤーに体感させるためのギミック、リアリティを裏打ちするための世界観構築も超一流で、今世代のゲームの一側面である「体験する映画」としては、最上級のものであることに異論の余地はありません。

 
空想世界の作り込みは圧倒的で他の追随を許さない。

 しかしその反面、『Half-Life 2』型のゲーム共通の課題も本作には見られました。そのなかでももっとも深刻に感じたのが、物語が高度になり見た目のリアリティが増すにつれ、実際のゲーム・プレイにおけるリアリティとの乖離が顕著になるという問題です。

 本作の主人公のBookerやヒロインのElizabethはFPS史上最大級とも言える緻密な人物造形がされており、リアリティを表現するための演出も幾重にも散りばめられています。そのなかには戦闘で深手を負ったBookerをElizabethが介抱するシーンもあり、そこで巻いてもらった包帯はゲームの最後までつけていくことになるのです。

 負った傷は現実ではそうすぐには治らない。そういうことを象徴しているかのような演出ですが、しかしいざ戦闘になるとBookerは結局他のゲームと変わらず、アイテムで何度でも回復し、ひとりで何百という敵を倒す超人になってしまうのです。しかも本作はそのあたりにある食べ物でも回復できるため、状況によってはひたすら拾い食いして回復しまくるというシュールな事態にもなってしまう。せっかくの演出もこれでは興ざめです。

ファンが作ったパロディ・ムーヴィー。本作の仕様を面白おかしく皮肉っているが、問題の本質を鋭く抉ってもいる。

 とりわけ本作はインドアの複雑な攻防が主体だった前作から一転し、大量の敵を相手にするアクション重視のゲーム性になっており、これもまた現実離れ感に拍車を掛けています。

 こうした現象は本作に限らず、およそ現代のすべてのゲームに見られる問題であります。いままではそれをゲームのお約束として見てみぬふりをしてきたわけですが、『BioShock: Infinite』レヴェルになると物語も見た目も素晴らしいがゆえに、いよいよ見過ごせない違和感が生まれてきたと感じます。

 この問題に関連性がある話として、Ken Levineはインタヴューで「FPSにおける戦闘は映画のミュージカル・シーンのようなもの」と語っています。彼のその考えが反映されているのか、本作も中盤までは戦闘時と非戦闘時がかなり明確に分けられています。舞台となるコロンビアの街並を、インタラクティヴな仕掛けとともに眺め歩く時間がしばらく続いたと思ったら、ある瞬間いきなり戦闘になり、それ以降は再び切り替わるまでずっと続くのです。

 
それまで平和だったのが突然阿鼻叫喚の場面に。こうした転換はたびたび見られる。

 ここには敢えてお約束感を強調することで、そういうものとしてプレイヤー側に受け入れさせるような意図を感じました。しかしそれは物語とゲーム・プレイとの一致という点では一種の敗北ではないのでしょうか。

 また後半でコロンビアがほぼ戦争状態になり、ゲーム的にも戦闘が占める割合が増えてくることで上記のような不和は若干解消されていきます。しかしそれはそれで、やはりFPSでゲーム・プレイと物語を一致させようと思ったら戦争を描くしかないという事実に、残念な気持ちにもなるのです。

■守るべきなのに守る必要が無いヒロイン

 こうした問題点を解決する一発逆転的なものとして、僕はElizabethというコンパニオン・システムにいちばんの期待を寄せていました。うまくいけば彼女の存在が接着剤となり、物語とゲーム・プレイの一致を果たしてくれるのではないかという期待があったのです。

 少なくとも彼女は物語的にはとても重要な役割を発揮して深みを与えているし、健気だけど危うさも感じるキャラクター像も魅力的。恐らく洋ゲー史上最も可愛く、ある意味日本の美少女像に近づいたキャラだと思います。要するに守ってあげたい気持ちになるのです。

 
洋ゲーのヒロインがこんなに可愛いわけがない、と真面目に思ってしまうぐらいElizabethは魅力的。

 またAIとして見た場合も、彼女の行動にいっさいの破綻がないのは、これまでのコンパニオンの歴史を考えると感慨深い成果と言えます。広く高低差が激しいマップをプレイヤーが縦横無尽に駆け巡っても、しっかり後についてくる点などは素直に驚きました。FPSで初めてコンパニオン・システムを導入し、歴史に残る大爆死を遂げた『大刀』の登場から苦節13年。コンパニオンはついにここまで成長しました。

 しかしここまでは素晴らしいのに非常に残念でならないのは、彼女をゲーム・システムとして見た場合、存在意義が希薄なことです。彼女は無敵なので敵にやられる心配はいっさいなく、なおかつ直接戦闘に加勢してくれるわけでもありません。かわりに戦況に応じてアイテムをくれたり、プレイヤーの指示で別次元から戦闘をサポートするギミックを呼び出してくれるのですが、これがあまりよろしくない。

 一見すると有能のようにも感じますが、プレイヤーが彼女の能力発動を完全にコントロールでき、またリスクもまったく無いわけです。これではほとんどプレイヤー自身の能力の一部といった感じで、独立した他者というイメージが弱い。わざわざコンパニオン・システムにしている意味が感じられません。

 
別次元のものを呼び出す超能力のTearは、便利すぎてElizabethがやってくれることの意味がほとんど無い。

 おそらくコンパニオンがプレイヤーの足を引っ張る事態になるのを避けたのでしょう。駄作の代名詞『大刀』を例に挙げずとも、なまじコンパニオンをプレイヤーに近い立場にしたばかりに、すぐ死んだり不用意に戦況を掻き乱したりして、最早コンパニオンのお守りをするのがメインみたいな、破綻したゲームは枚挙に暇がありません。

 本作はそんな先人を教訓にして、徹底して面倒が掛からないコンパニオンを目指したのでしょうが、逆にお利口すぎて存在感があまり無いという、何とも皮肉な事態になってしまっています。

 じつはここにもまた物語とゲーム・プレイとの乖離が生じているのにお気づきでしょうか。本作の物語でElizabethは守るべき存在であることが何度も強調されます。しかしゲーム・プレイの面では守るどころかまったく気にかける必要がない。この矛盾により物語への感情移入がし難くなり、ゲーム・プレイでの彼女との関わりは淡白なものになってしまっているのです。

 僕の意見としては、やはりストレスが生じるリスクを多少踏んででも、Elizabethを守ったりいたわるような要素がゲーム・システム的に必要だったと思います。むしろこんな可愛いキャラならお守りしてあげてもいいと思わせるぐらいの開き直りが見たかった。それができればプレイヤーにより深い感情移入を促し、物語とゲーム・プレイを一致させる文字どおりの革新になり得たかもしれないのです。

 結局のところ、僕にとってElizabethにもっとも興奮させられたのは発売前のトレーラーでした。能力の使いすぎで息も絶え絶えになっていたり、敵に連れ去られそうなのを必死に抵抗していたり。そんな危うさをプレイヤーが守ってあげる、それが楽しくできるゲーム・デザインというのが、本作がすべき挑戦だったと思わずにはいられません。

大変驚かされたE3 2011でのゲーム・プレイ・デモ。Elizabethに限らず、このとき見られた要素の多くが製品版では無くなったりスケール・ダウンしてしまったなぁ。

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■まとめ

 ゲームを含めたコンテンツへの評価軸は、完成度と革新性の2種類があると思います。『BioShock: Infinite』は、完成度の観点から見ると非常に高く評価できる作品です。それはまさに今世代の集大成と言っていい仕上がりであり、これまでのFPSの歩みを感じさせるとともに、その一歩一歩を最高品質で結実させていて感動的。これだけでも本作は傑作の称号を得るにはあり余る成果を上げています。

 一方、その輝かしい歩みの陰で、物語とゲーム・プレイとの乖離という問題は、本作の下ではもはや見逃せないばかりに膨らんでおり、目前には暗く厚い雲がたちこめています。僕はこの行き止まりをさらに突き破ってくれることを本作に期待していましたが、しかしそこまでの革新性を示すまでには至らなかった。そこが本当に残念でした。

 ある意味、本作はいまの時勢を象徴しているとも言えるでしょう。05年のXbox 360の登場によりはじまった今世代機の歴史は、いままさに終わりを迎える直前で、今年の年末にはいよいよ次世代機がリリースされる機運が高まってきています。本作は、そんなハードの事情と歩調を合わせて、今世代のFPSの終焉を告げているような気もします。

 次世代のFPSはどうなるのでしょうか。誰しもが予想できるのが、よりグラフィックスや演出が強化されていく方向性だと思いますが、そんな単純な拡張主義が続く限りは、本作が到達したその先に行くことは本質的に不可能だと思います。必要なのは発想の抜本的な転換であり、それによってゲーム・プレイと物語との乖離が解消されて初めて、FPSの真の次世代がはじまる気がします。

 それまでしばらくは、本作を覆う暗く厚い雲が、ゲーム業界全体をも包みつづけることでしょう。

 

LowPass - ele-king

 LowPassの新譜『Mirrorz』は聴いた? え、まだ!? それはマズイよ、じゃあGIVVNのフリー・ミックステープ『Garbage Can』もまだ聴いてないってこと?

 一昨年YouTubeにあげた"Ruff"、それに続く1stアルバム『Where are you going?』からはじまり、ラッパーのGIVVNが映像ディレクターとしてOMSBの"Hulk"を手がけたりと、着実に周囲の注目を巻き込みながらバズを生みつつある1MC1DJのヒップホップ・デュオ、それがLowPass。GIVVNの抽象度高めかつ言葉遊び的で抜けのよいラップ、Tee-rugの引き出しが多くユニークな展開と強度の高いビートが魅力のトラックはさらなる飛躍を遂げ、最新作『Mirrorz』でLowPassは一躍シーンの最前線に躍り出たと言っていい!

 『Mirrorz』はエンジニアとしてillicit tsuboiが参加し、マスタリングはUKの名門メトロポリス・スタジオで行われたという意欲作で、ヒップホップファンのみならず全音楽ファンを照準にいれた作品となっている。おまけに今作リリース後に、GIVVNはソロでフリーのミックス・テープ『Garbage Can Vol.0』を自身のbandcampで投下
 きたる6/1(土)には、O-nestで異なる2作品の世界観を敷いた2部構成によるワンマン・ライヴを予定している。客演陣も豪華で、物販もこの日にしか購入できないレア・アイテムを販売するそう。LowPass、コイツらはマジでヤバイんだって!



LowPass ワンマンライヴ 情報

6/1に渋谷o-nestでおこなわれるLowPassのワンマン、予約を絶賛受付中!
当日の物販ではココでしか買えないスペシャルグッズも販売予定!!

LowPass ワンマンライヴ
『Garbage in the Mirrorz』
@渋谷O-nest
2013年6月1日(土)
18:00開場 / 19:00開演
前売¥2000 / 当日¥2500 / 学割当日¥2000
《1部》
GIVVN / Riki Hidaka / DyyPRIDE / 呂布 / DARTHREIDER / YURIKA / Sati (RYUKI & KRA) / The S.I.M.S
《2部》
LowPass / 呂布 / MALIYA
https://shibuya-o.com/nest/2013/06

*公演の前売りチケット予約は希望公演前日までevent@ele-king.netでも受け付けております。お名前・電話番号・希望枚数をお知らせください。当日、会場受付にて予約(前売り)料金でのご精算/ご入場とさせていただきます。
https://p-vine.jp/news/4161


 なんだかよくわからなくなってきた。下津光史がステージに上がるまで酒を我慢できるか、勝負しようじゃないか。もちろん編集部は「飲む」に賭ける。
 ele-king編集部(ライター募集中!)とDUM DUM LLP(コック募集中!)によるパーティ、「DUM-DUM PARTY 2013」の追加出演者が決まりました。オウガ・ユー・アスホール(OGRE YOU ASSHOLE)ザ・ガール、そして、OLキラー、そして、大先輩である大貫憲章さん!
 という、なんだかよくわからないことになってきた。だけどもういちどよく考えてて欲しい。このイヴェントの主役は、長州がコック長を務めるバーベキュー大会であり、ディスクユニオンが1日限定でオープンする宝物ありのレコード100円市なのだ。きのこ帝国も快速東京もマウス・オン・マーズでさえも、長州がコック長を務めるバーベキュー大会のツマミに過ぎない。つまり、この倒錯したバレアリック感は、当日来てもらうしかないということである。ele-king編集部(デモ音源募集中!)からひと言あるとすれば、最初から飲み過ぎないでくれ、だ。
 この1ヶ月、よい子を続けたお陰で、スゲー、メンツが揃った。あらためて、この下にある、出演者の名前を見て欲しい。
 渋谷のビルを貸し切ってのレコード100円市とバーベキュー大会、よろしくお願い申し上げます。こないだも書いたように、出入り自由なので、腹減ったら外で食べれるし、飽きたら映画館に行けばいいし、酔いたければ飲み屋もある。まったく、ファッキン・ブリリアントなパーティだ。

※なお、出演者も一般募集しています。ジーザス&メリー・チェインが初来日したとき、フロント・アクトを一般募集したのと同じ。出演者として参加ししたい人も同時募集です。自薦・他薦問わず! 
 ただし、6/29(土)のスケジュールが空いていて、渋谷でライヴができることがマストです。ele-king編集部(友だち募集中!)とDUM-DUM LLP(お客さん募集中!)で相談した上で、出演してほしい方にはこちらからご連絡します。応募はこちらのフォームから!↓
https://system.formlan.com/form/user/dumdumparty/2/


■DUM-DUM PARTY2013
Curated by ele-king & DUM-DUM LLP
イベント特設サイト:https://party.dum-dum.tv/

日時:2013年6月29日(土)
会場:渋谷O-WEST BUILDING(O-WEST・O-nest・7th FLOOR 三会場同時開催)
開場/開演:15:00(22時頃終演予定)
出演:Mouse on Mars(fromドイツ)、OORUTAICHI、快速東京、きのこ帝国、group_inou、SIMI LAB、下津光史(踊ってばかりの国)、スカート、砂原良徳(DJ)、ミツメ、森は生きている、YAMAGATA TWEAKSTER(from韓国)、Kamikaz(Clockwise)、LANG LEE(from韓国)、ダエン(from福岡)、渋家(shibuhouse)、Exclusive、Ned Collette (fromオーストラリア)、DJ Yogurt、OGRE YOU ASSHOLE、THE GIRL+...and more!
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チケット:¥6,300(税込 / 全自由 /1ドリンク代別) ※3才以上有料
来場者全員特典:特製ZINE
チケット:5/18(土)発売
ぴあ (P:201-745)
LAWSON(L:70170)
イープラス(https://eplus.jp/
DUM-DUM OFFICE(高円寺)、SHIBUYA O-WEST/O-nestの店頭で購入の方は¥5250で販売
※ディスクユニオン店頭でもお求め頂けます。

◎DUM-DUM LLP https://www.dum-dum.tv
(イベント/チケット/公演に関する問合せ/担当:野村、嶋津)


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