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Volcano Choir

Volcano Choir

初代E王、9月に新作『Repave』を発売

May 31,2013 UP

"ウッド"と題されたボン・イヴェールの隠れた名曲を知っているだろうか。ボン・イヴェール=ジャスティン・ヴァーノンがひとりでひたすら「僕は森のなかにいて 自分の心を責めている/静寂を作り上げて ときを緩やかにする」とヴォコーダー・ヴォイスで繰り返すゴスペル・ナンバーで、すなわち、雪に閉ざされた孤独がそこではひっそりと震えていた。そのナンバーは、前身をペレとするポスト・ロック・バンド、コレクションズ・オブ・コロニーズ・オブ・ビーズとジャスティンが組んだ新バンド=ヴォルケーノ・クワイアで、"スティル(静けさ)"と名前を変えられて再演されている。そこではまるで、雪が一斉に溶けて新しい季節の訪れを告げるように......静寂から狂おしいほどの昂ぶりまでが、ダイナミックで叙情的なバンド・アンサンブルとなって奏でられていた。その曲が収められた彼らのファースト・アルバム『Unmap』の、その実験的ポップス、美と熱の掛け合いは当時の編集長も感動させ、それはweb版ele-kingの記念すべき一本目のレコメンド・アルバムとなった......。
 そして、どういうわけかアメリカよりも日本で初の実現となった、ライヴ・ツアーでの生の演奏の素晴らしさも足を運んだひとならば頷いてくれるだろう。ヴォルケーノ・クワイアの音にはどこか、地面を触ったときの温かさや光を見たときの眩しさのような、非常にロウな感触がある。

 そのヴォルケーノ・クワイアがセカンド・アルバムを出すというのだから、ele-kingが盛り上がらないわけにはいかない。ジャスティンは時折、「ヴォルケーノ・クワイアは"ボン・イヴェールのメンバーのサイド・プロジェクト"じゃなくて、"バンド"なんだ」と苛立ちを露にしているが、その通り、ヴォルケーノ・クワイアは紛れもなくバンドである。コレクションズ・オブ・コロニーズ・オブ・ビーズのポスト・ロックの素地に加えて、ジャスティンのゴスペル/ソウルやフォークにアンビエント、(USアンダーグラウンドではけっこう有名な)ジョン・ミューラーのドローン、(オール・タイニー・クリーチャーズの)トーマス・ウィンセックのシンセ・ポップにエレクトロニカ......が織り込まれ、融合している。



 彼らの盟友の映像作家、ダン・ヒューティングが監督したオフィシャル・トレーラーにはこのバンドのあり方がよく表れている。つまり、アメリカの片田舎の素朴で親密なコミュニティと、つねにそこにある自然を前にした際のどこか厳粛とした心情だ。そしてそこで流されるのは......バンドの徴である雄弁なギター・ワークと逞しいアンサンブル、そして、より率直にエモーショナルになったジャスティンの歌唱。さらにダイレクトに、パワフルになった音が到着するに違いない。アートワークも素晴らしい。
 セカンド・アルバム『Repave』は9月発売、もちろん<ジャグジャグウォー>から。日本でのライヴで自信をつけたバンドは、アメリカ・ツアーも予定している。そして......。いや、まだ何もわかっていないが、美しい思い出による感傷と期待をこめて、2010年の日本でのライヴの映像も紹介しておこう。



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