Home > Interviews > interview with Loraine James - ロレイン・ジェイムズの“ポップ”な冒険
ロレイン・ジェイムズの来日は、いつだって嬉しいニュースだ。しかも、新しいアルバムを楽しんでいるちょうどいまのタイミングで彼女のギグがあるなんて、いいじゃないですか。新作『Detached from the Rest of You』も好調、〈Future Frequencies Festival 2026〉( 7月11日〜12日開催)への出演が決まっているロレイン・ジェイムズの言葉をどうぞ。
共通の友だちを通じてMihoを紹介してもらった。去年彼女がロンドンまで来てくれて、一日中“Flatline”の曲作りに没頭したの。一緒にいるだけでもすごくいいエネルギーがあった。できあがった曲もすごく気に入ったし、彼女は私に新しい挑戦をさせてくれた。私たちは、音楽的なバックグラウンドもちょっと違うから、すごく楽しかったし最高だった。
■こんにちわ、エレキングです。東京では〈サーカス〉以外の場所でやるのは初めてだと思いますが、あなたのDJが聴けて嬉しいです。日本に来て、楽しみにしていることはなんでしょうか? 渋谷のタワーレコードに行くこと以外で、なにかあれば教えてください。
ロレイン: ロレイン:新しいオーディエンスの前で演奏できるのが楽しみ。これまでは〈サーカス〉だったけど、(新しい場所で)私の音楽をまだ知らない人たちに向けて演奏できるのはいいことだと思う。東京で数日間過ごせるだけでもワクワクする。たしかにタワー・レコードには毎回行ってるしね。
■新作『Detached from the Rest of You(自らの身体から遊離して)』についてお訊きします。まず、アルバムタイトルの意味を教えてください。
ロレイン:今回は、私にとって少し変わったアルバム制作のプロセスだった。以前の作品ほど楽しめなかったし、自分のなかに溜まっていたネガティヴなエネルギーをすべて吐き出すような感じだった。アルバムが完成する頃には、ある意味、作品からすごく距離を感じてたの。まるで切り離されたような。うまく説明できないんだけど、制作中に、自分自身のミュージシャンとしての能力に対しても、そういう(ネガティヴな)感情を抱いてしまって。以前には、そんな強い感情はなかったんだけど。だから、コラボレーションの部分を除いては、あの精神状態にいるのは、正直言って楽しいものではなかった。だから、こういうタイトルになったの。
通訳:いまおっしゃった、「ネガティヴなエネルギー」とは一体何だったのでしょう? 何か本当に辛い時期を経験したということでしょうか? そしてアルバムを作ることがその困難を乗り越えるカタルシスになったとか?
ロレイン:それが何だったのかは実はわからなくて……。これまでたくさんのアルバムを作ってきたから、そこからどう進めばいいのか、リスナーにとってどうやったらもっと面白くできるのか、しかも6枚目のアルバムだし、とかそういうことについて、無意識のうちにちょっと気にしていたんだと思う。とくに比較的短い期間だったからか、頭のなかで「これってつまらないかな? リスナーを退屈させちゃうかな? 自分だって飽きてしまうかな?」って考え込んでしまった。よくわからないけど、すごく頭のなかで考えすぎていたんだと思う。もちろん、私はこのアルバムが好き。だって、もしアルバムがダメな作品だったら、絶対にリリースなんてしないわけだし。でも、どのアルバムも、ある意味セラピーみたいなものだから、アルバムを完成させてからは、心が軽くなった気がする。
■『Detached from the Rest of You』のヒントになったのが、青木孝允、池田亮司という話はすでに知られていますが、あなたは、Toeやmouse on the keysのような日本のアーティストへの共感を公言しています。たまたま自分が好きな音楽を探していたらそれは日本人の作品だったのか、あるいは、積極的に日本の音楽を掘っているのどちらなのでしょうか?
ロレイン:ほんとうに偶然なの。Toeや mouse on the keys みたいなバンドもそうだけど、私がポストロックとかに目覚めた頃、とくにToeはそのシーンではかなり大きな存在だったと思う。数ヶ月前にようやくロンドンで彼らのライヴを見ることができたんだけど、最高だった。ひとつのバンドを知ると、そこからまるでラビットホールに落ちていくような感じで、mouse on the keysやその他たくさんのアーティストのことを知ることになった。
あと、アメリカ人や日本人とは少し違うかもしれないけど、イギリス人の視点だと、エレクトロニック・ミュージックを聴くときはいつも偶然の巡り合わせみたいなものなんだよね。うーん、IDMっぽい世界ってやつで、エイフェックス・ツインやスクエアプッシャーの枠から一歩外に出ると、日本のアーティストに偶然出くわすことになると思う。あるいは、同じ領域にはドイツのIDMアーティストもたくさんいるしね。でも、とくにこのアルバムは、『クリックス&カッツ』(Clicks & Cuts)系のものに影響を受けているのはたしかよ。
■チボ・マットの羽鳥美保さんとの出会いと、彼女との共作にいたる経緯を教えてください。
ロレイン:出会ったのは1年半くらい前だったと思う。mouse on the Keysと演奏するために日本に行ったんだけど、とあるライヴに行ったら、そこで共通の友だちを通じてMihoを紹介してもらって、そのときにいろいろと話したの。何か一緒に何かやろうよ、みたいな感じだったんだけど、その後彼女にデモをいくつか送ったら、去年彼女がロンドンまで来てくれて、一日中“Flatline”の曲作りに没頭したの。一緒に仕事をするのも楽しいし、一緒にいるだけでもすごくいいエネルギーがあった。できあがった曲もすごく気に入ったし、彼女は私に新しい挑戦をさせてくれた。私たちは、音楽的なバックグラウンドもちょっと違うから、すごく楽しかったし最高だった。
通訳:何かのインタヴューで、あなたは彼女からインプロビゼーションのやり方などを学んだと読みました。
ロレイン:そう。彼女は即興のパフォーマンスをたくさんやっていて、それは私にとってコンフォートゾーンの外にあるものだった。彼女が何か提案してくれたことが何度かあったんだけど、私は「ちょっと考えさせて……」って感じで、頭のなかで整理しなきゃいけなかった。でも、やってみると「ああ、なるほど」って感じだったし、すごくクールだった。自分のコンフォートゾーンを少し飛び出して、お互いに新しいアイデアを共有し合えたのは、本当に楽しかった。
通訳:いまでも彼女とは連絡を取り合ってるのですか?
ロレイン:うん、去年の終わりに会ったんだけど、いつか一緒に“Flatline”を演奏できたらいいなと思うし、今後も一緒に何か作れたらいいな。私たちのあいだには、すごく良いケミストリーがあるの。彼女は本当にグレイトよ。
■“Flatline”は、アルバムにおける重要曲のひとつだと思いますが、これはクラブ・ミュージックというよりは、コーネリアスのような遊び心あるサウンドデザインを介したアヴァン・ポップな領域に近い曲だと思いました。また、ティルザが歌う“Habits and Patterns”は、曲のムードこそまったく別物ですが、この曲もよりポップ・ソングのほうに開かれているように感じました。今回のこうしたアプローチについてのコメントをお願いします。
ロレイン:たしかにこのアルバムは全体的に、これまでの作品よりもポップ寄りかもしれない。ここ数年、私はポップへの理解が深まったと思う。以前は“ポップ”って言葉にちょっと抵抗があったり、自分の方がそれより上だなんて思ったり、そんな馬鹿げたことを考えていた。2分や3分そこらの曲の持つパワーというものを理解していなかった。でも構成がしっかりした曲って、本当に素晴らしいと思う。でも、私にとってはチャレンジでもある。だって、以前は(曲の長さが)6分くらいあって、いろんなパートや展開がある曲を作ってたから、より正確で、より凝縮していて、要点を押さえた曲を作るのは、そんなに簡単なことではないの。だから、10分も続くような、エレクトリック・ソングのようなものにしたいという気持ちを持ちながら、“Flatline”や“Habits and Patterns”みたいな曲を作るというのは、ある種の新しい挑戦というか経験だった。
通訳:“ポップ”に言及する際、クォーテーション・マーク(引用マークの指の合図)をされましたけど、あなたにとっての“ポップ”って何だったのでしょう? ポップ・アーティストになるのを避けている、とか、ポップ・アーティストに分類されるのが怖いとか?
ロレイン:うん、とくに若い頃は、ちょっとスノッブだったと思う(笑)。ポップ・ミュージックとかをちょっと見下してたかもしれない。さっき話した、青木孝允のアルバム、とくに『Private Party』が、今回のアルバムにすごく影響してると思う。だって、『クリックス&カッツ』のアイデアみたいな面白いプロダクションがありつつ、同時にポップで、すごく遊び心もある。つまり、それらすべてが共存できる方法があるってことよね。そのためには秩序があるわけで、本当にクール。いまはポップ・ソングを聴くし、以前よりずっと偏見がなくなったと思う。
たしかにこのアルバムは全体的に、これまでの作品よりもポップ寄りかもしれない。ここ数年、私はポップへの理解が深まったと思う。以前は“ポップ”って言葉にちょっと抵抗があったり、自分の方がそれより上だなんて思ったり、そんな馬鹿げたことを考えていた。
■アルバムの最後のほう、MCのLe3 bLACKとドラマーのFyn Dobsonをフィーチャーした“Ending Us All”、それに続く“Forever Still”あたりで雰囲気がいっきに変わります。それまでの、あなたの冗談めいた言葉を借りれば“IDMポップスター・アルバム”から、いっきにロンドンのストリート・ミュージックへと流れ込むのような感覚を覚えたのですが、このアルバム構成の意図について教えてください。
ロレイン:たしかにアルバム全体を通して変化があるよね。終盤の曲は、実はアルバムの制作過程の割と早い段階で書いたものなの。最後のほうは、もう少し内省的な感じで締めくくりたかった。だから、“Flatline”を最後に持ってくるのは想像できなかったし、Anissia Kymとのコラボ曲“Score”を最後に置くのも、なんだか違う気がした。 最後の数曲は、もっと自分自身のことを歌った、いわゆるソロ的なものにしたいと思っていたから。つまり、コラボレーターとの曲ではなく、自分だけの曲にしたかったの。そんなに何ヶ月も考えていたわけじゃないけど、トラックの順番はすごく重要だから、それが理にかなっていて、ある程度まとまりがあるようにしたかった。でも、たしかに前半はもっとプレイフルだと思うし、これを逆にすること自体想像できなかった。とはいえ、もし逆の順番だったらどんな感じになるか聴いてみたいとは思うんだけどね(笑)。
通訳:「IDMポップスター」とジョーク交じりに言っていますが、実際にはどういう意味なのでしょう?
ロレイン:たぶん、このアルバムでは私が歌っている部分が多くて、私が前面に出ているって感じかな。普段は、自分のヴォーカルをちょっと控えめにしたりして、後ろに隠れるような感じだから。あと、もっと「歌」としての要素が強くて、そういう意味では実験的な要素は少なくなったかもしれないけど、それでも“Flatline”や“A Long Distance Call”にもあるように、昔の要素は残したかったの。だから、このアルバムは、私のことを知らない人にとっても、より親しみやすいものになったと思うし、より多くの人が聴けるようになったんじゃないかな。
■あなたのLoraine James名義のアルバムには、セカンド以降はずっとメランコリックな感覚が漂っています。今回は、アルバムの前半は、とても遊び心ある展開になっていますが、後半、やはりあなたのメランコリックなムードが出てきてしまいます。メランコリーというのは、作品を作るうえで、あなたにとって避けがたいものなのでしょうか?
ロレイン:(笑)。ああ、その言葉(メランコリー)は私の音楽をひと言で表すのに選ばれてきた言葉なんだけど、どうなんだろう? 音楽を作ってるとき、何か弾いてみてそれが「ハッピー」な感じになると、すごく嫌になってしまうの。その音が、なんか安っぽい感じがして。そういえば先月、友だちと曲を作ってたとき、キーボードでコードを弾いて、それがちょっとハッピーっぽいコードだったんだけど、私は「うーん」って感じで。そしたら彼女が、 「あ、ちょっとハッピーな感じの曲作ってみて」って言うのよ。私は「うーん、どうかな」って感じだったんだけど。でも、それは、私には難しいことだから、逆に将来的に探求する価値のある面白い要素があるとは思う。実はつい先月、「ああ、明るい雰囲気の曲を作るのは難しいな」って気づいたばかりなんだけど。私が聴く音楽の多くは、もっとメランコリックで、コードもちょっと、マイナーキーが多いから。そのサウンドがすごく好きなんだけど、実は、もっとハッピー方向も探ってみたらいいかも、って思ったの。
通訳:「メランコリー」と表されるのは、コードや曲調などからだけではなく、あなたの気分や心の中からも生まれてくるものもあるのでしょうか?
ロレイン:たしかに心からも生まれると思う。 家族のこととか、ハッピーじゃないことについて語っているんだと思う。正直に言うと、このアルバムの多くは、自分のことを疑ったり、他人と自分を比べたり、自分の方が劣っているような気がして、そういう気持ちに囚われていることが歌詞的にもかなり入っている。ポジティヴなことについて書くのは、私にとって本当に難しいの。なんでかはわからないけどね。
■Loraine James名義とWhatever the Weather名義と、コンスタントに作品を出しながらも、つねに毎回、同じことの繰り返しではなく、それぞれが魅力的なアルバムになっていることに驚きます。ギグで忙しいなか、ほとんどの時間を音楽制作に費やしているんじゃないですか?
ロレイン:正直なところ、音楽制作にそんなに時間を費やしているとは思わないかな。だって、強制的に何かを作ろうと自分に課したりしたくないから。だから、何週間も何も作らない時期があるけど、それでもぜんぜん大丈夫なの。たまに何か作ってみようとして、10分も経たないうちに「ああ、これダメだ」って思うこともある。そういうときは、「OK。じゃあ別のことをしよう」ってなるけど、それでもぜんぜんOKだし。たしかに、本当に音楽を作らなきゃって思うときもあるんだけど……。でも、逆に数日で何個かアイデアが浮かんで、すごくスムーズに流れるときもある。基本的に、ひとつのことにあまり時間かけないし、アルバムに関しては、だいたい「今日から」って決めてはじめるの。「今日から作るものは全部アルバムに向けていく」って感じで。だから、アルバム1枚に費やす時間は、毎回1年未満。だって、1年以上かけてたら、人びとは常に変わっていくものだし、私自身もまったく違う人間になってるだろうから、そのアルバムは自分にとって意味をなさなくなると思う。だから、普段は(アルバム制作にかける時間は)7、8ヶ月くらいかな。アンビエント系の曲は、もう少し早く仕上がるかも。というのも、(アンビエント系は)もっとフィールド的なもので、私生活的な要素が少ないから。感情的に深く入り込む必要がないから、そういう意味では少し自由なの。
日本のみんなにまた会えるのが待ちきれない。みんなに新アルバムの曲を聴いてもらえるのがすごく楽しみだし、日本でライヴをするのが本当に好き。あとは、いつも会ってる友だちには会おうと思うけど、それと同時に、誰かと一緒に音楽を作ってみようかな、とかも考えてる。
■ありがとうございます。以下は、あなたのDJに関する質問です。あなたはDJをやるうえで、何を大切に心がけていますか?
ロレイン:うーん……DJはあまりやってないんだよね。去年、ソロ、もしくは、DJが得意な友だちのシェレルと何度かやってみたんだけど……。トライはしたけど、(DJは)苦手。好きかどうかもわからない。まあ、スキル(があるかどうかの問題)だと思う。観客を喜ばせなきゃいけないし。(DJをすることが)ライヴとか自分の音楽を演奏するのと違うのは、(ライヴは、観客が)観たものが全てで、それが彼らが(ライヴから)得るものだってこと。(DJをするのが)難しいと感じるのは、好きな曲をUSBに入れても、みんなが気に入らないかもしれないっていうところ。目の前の観客を喜ばせなきゃいけないから、普段絶対聴かないような曲を流さなきゃいけないこともあるし、それは魂が砕けるような感じがする。だから、誰か他の人がやった方がいいんじゃないかと思うこともある。
■新しい音楽はどうやってチェックしているのでしょうか? また、いまあなたが面白いと思っている英国のアンダーグラウンドでの新しい動きがあったら教えてください。ジャングルのリヴァイヴァルはまだ強い?
ロレイン:音楽を見つける主な方法は、やっぱりまだBandcampかな。あと、TikTok。正直、ただひたすらスクロールしてることも多いんだけど、たまにそこで面白くて奇妙なものを見つけたりして、それがすごくいいんだよね。
あと、イギリスでいまいちばん大きな話題となっているのは、SD Kidとfakemink かな。初めて聴いたときは、とてもクールだと思った。それから、Sinnaっていうアーティストがすごく好きで、数年前から聴いている。ちょっとジャーク(Jerk)で、怒りっぽい感じの音楽なんだよね。たぶんアメリカから来たものを、イギリスでちょっとアレンジしてて、UKドリルの要素も少し入っているんだけど、これからどうなるか見てみたいかな…… 。
イギリスはいま、ちょっと変な状況にあると思う。どう言えばよいのかわからないんだけど、音楽においては、いまの時点で明確なアイデンティティが確立されていない気がする。でも、他の場所から取り入れたものに、自分たちなりのアレンジを加えるのもクールだと思う。ある意味、本当に「ブリティッシュ」って感じだった最後のジャンルはグライムだったと思うし、それももうずいぶん前の話だしね。でも、ジャングルはまだ続いているし、健在だと思うよ。2年前ほど大きくはないけど……でも、日本ではある程度まだビックだよね? それに、Nia(Archives)も新しいアルバムを出すしね。彼女は、新しい曲ではシンガーソングライター的な要素を強めているけど、それもクールだよね。ジャングルってジャンルには、まだやり尽くされていないクールな要素がたくさんあると思うし、そういうのをまだ聴きたいな。うん、まだ勢いは衰えてないと思うよ。
通訳:あなたは現在イースト・ロンドン在住だそうですが、東の方はクラブ・ヴェニューも豊富にあります。実際にクラブに行って、そこで新しい音楽など見つけることもありますか?
ロレイン:実は、私はどちらかというとギグ・パーソンなの。ギグに行く方が好き。私のお気に入りのヴェニューは〈Cafe Oto〉。大抵、あの辺りでブラブラして、たまに一杯飲んで、「さて、このあと何する?」ってなる。とりあえず、Otoで何かやってないか見てみる。でも、いつ行ってもがっかりさせられることがないんだよね。あそこは何でもできるし、みんなが耳を傾けてくれる場所だから。ロンドンにいると、たまにショーに20ポンドも払ったのに、結局喫煙エリアで友だちと喋ってるだけ、みたいな人たちもいる。それならバーに行けばいいのに、って思うし、そういう行動って理解できない。でも、〈Cafe Oto〉なら、誰かが演奏しているときに雑談する人なんてまったくいない。だからあの場所が大好きなの。
でも正直なところ、クラビングとなると、ほとんどのスポットが実はサウス(ロンドンに)あるのよね。これが本当に厄介。例えばORMSIDE(Projects)とか、Venue MOT(Unit 18)とか。南ロンドンは私の住んでいる所から1時間以上かかるのよね。だから、会いたい人はたくさんいるんだけど、クラブの時間に行くと、到着するのに1時間15分くらいかかって、帰りにUberを拾わなきゃくいけないから、もう行かなくていいやって思ったりしてしまう(笑)。
■最近ハマっている音楽があったら教えてください。
ロレイン:実は、いま、日本のラッパーを何組か聴いている。名前を間違ってるかもしれないけど、「ネブズ」(訳注:Neibissの間違いではないかと……)、ともうひとりは「Goku Sasaki」。この二組をけっこう聴いてる。どうやって見つけたのか自分でもよくわからないんだけど、たまにYouTubeでページをリフレッシュしたりすると、視聴回数1000回くらいのランダムな動画が突然出てくることあって、クリックしてみようっ、て。そしたら「おっ、これすごくクールじゃん」って。たぶん、そのうちのひとつは、そんな感じで偶然見つけたんだと思う。あとは、友だちのAnysia Kimの曲とか、新しいSmerzのEPも聴いてる。
■最後に、あなたの来日を楽しみにしている日本のリスナーにメッセージをお願いします。
ロレイン:日本のみんなにまた会えるのが待ちきれない。みんなに新アルバムの曲を聴いてもらえるのがすごく楽しみだし、日本でライヴをするのが本当に好き。あとは、いつも会ってる友だちには会おうと思うけど、それと同時に、誰かと一緒に音楽を作ってみようかな、とかも考えてる。すごく野心的だけど、1日でなんとか詰め込めないかな。まあ、自分でもかなり無理な計画だとは思うけど、やっぱりやってみたいんだよね。
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質問:野田努(2026年6月16日)