「AY」と一致するもの

ALEX FROM TOKYO (Tokyo Black Star, world famous NYC) - ele-king

www.alexfromtokyo.jp

https://soundcloud.com/alexfromtokyo
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https://soundcloud.com/tokyoblackstar
https://www.facebook.com/pages/Tokyo-Black-Star/
twitter: @alexfromtokyo

9/21 @nublu (NYC)
9/27 Better on Foot @ Red Maple (Baltimore)
10/11-10/22 ヨーロッパ・ツアー
10/30-11/26 日本ツアー

September 2012 indian summer in NYC ecclectic top 10


1
Adrian Sherwood-Survival & resistance LP [On U-Sound]
この夏からずっと家でループで聴いてる素晴らしいダブ・アルバムです!

2
Lindstrom-Ra-ako-st (smalltown supersound)
Lindstromの新アルバムからの久々のダンス・フロアー・キラー!

3
Bing Ji Ling & Alex from Tokyo-Not my day [unreleased]
7月の日本ツアーからずっとプレイしているNYCで一緒に制作したTommy Guerreroバンドの一員でもあるNYC在住のミュージシャンBing Ji Lingとのコラボ作です。

4
Junior Boys- I guess you never been loney (Moody remix) [white label]
Junior BoysとMoodymanによる最強コンビによる不思議でたまらないディ-プな世界です!

5
Hot Chip-How do you do (Todd Terje remix) [domino]
勢いが止まらないTodd Terjeによるまたもやのユーロ・クラブ・アンスムです!

6
Bobby Womack-Love is gonna lift you up (Julio Bashmore remix) [XL]
伝説のソウル・シンガーBobby Womackの黒いヴォーカルをブリストルの話題のUK nu houseの新星Julio Bashmoreがモダンでエレクトロニックにアップリフトしたダンスフロアー・キラーです!

7
Kaoru Inoue-Groundrhythm (The Backwoods remix) [ene records]
日本の野外パーティを思い出してくれる大好きな日本人クリエーターの2人がお届けする最高に気持いいオリエンタルでトリーミーな空間ハウスです!

8
Mitchbal & Larry Williams-Jack the house (Frankie Knuckles remix) [still music]
あのシカゴ・ハウスの名曲のFrankie Knucklesによる幻の未発表リミックスが何と再発として12"カット! これぞHouse Musicです!!

9
Ry & Frank Wiedeman-Howling (Innervisions)
AmeのFrankとLA在住の作曲家&歌手Ryによる今っぽい非常に個性的であるフォーキでロック色の暖かいエレクトロニック・ソウル・ハウス・アンセムです! この間FrankとAmsterdamのクラブTROUWとプレイした時にFrankがライヴのラストで演奏した時にとても盛り上がって鳥肌が立ちました! 次のInnervisionsの新作は何とIan Pooley「Compurhythm」です。

10
Michael Kiwanuka - Tell me a tale (Polydor)
話題のロンドンの若手新世代天才ギタリストーMichael Kiwanukaによる素晴らしい曲です! まさにロンドンを思わせる傑作で、ここ最近の新譜で一番心に来たライヴ演奏曲です。昨日のNYCでの初公演のライヴもとても素晴らしかったです。Jimi Hendrixの"Waterfalls"のカヴァーも感動的でした!

弓J (S) - ele-king

音攻めパーティ「S」@KOARAを不定期開催でオーガナイズ。次回は12/30に年末SP。
奇数月第3火曜「SUPER DRY!」@KOARA、偶数月第1水曜「Radical Simplicity」@bar Jamにレギュラー参加。
その他、都内各所にて活動中。

twitter | S blog

S chart


1
Dense & Pika - Bad Ink - Dense & Pika

2
Frak - 888 - Kontra Musik

3
Rhadoo - Cum oare(intoarcese) - Understand

4
Adam Beyer & Alan Fitzpatrick - Tor - Drumcode

5
Tommy Four Seven - Sevals(Terence Fixmer Mental Drive Remix) - Create Learn Realize

6
Sutekh - Ubu Rex - Orac

7
Jacob Korn - It(Original Mix) - Mild Pitch

8
Planetary Assault Systems - Gt(P.A.S Drone Sector Remix) - Mote Evolver

9
Roger Gerressen - Inked Jester - Wolfskull Limited

10
Alex Cortex - Emergence - Pomelo

Holy Other - ele-king

自己憐憫さえも愛らしい砂糖菓子へ 文:三田 格

E王 Holy Other
Held

Tri Angle

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 キリスト教社会におけるホーリー=聖なる存在は、唯一神というぐらいで、アザー=もうひとつの存在はありえない......し、他の多くを示唆するような修飾表現もないということは多神教をイメージさせるものでもないし......。タイトル曲とともにシングル・カットが予定されている「ラヴ・サム1」のように暗く、激しい感情が渦巻いている曲を聴いていると、安直に思い浮かぶのは、ツァラトゥストラが開祖だとされるゾロアスター教のような善悪二元論の悪(=好戦的なダエーワ)のことで、仮定の上に立って話を進めていくと、ゾロアスター教というのはイラン高原の北東部を起源とする宗教であり、イスラム教に蹴散らされてきた過去もあったりするため、背後からそれを狙い撃ちしているような不穏さを嗅ぎ取ることもできなくはない。実際、彼(女?)のデビュー・シングル『ウイ・オーヴァー(=全員、終了)』は明らかにイラン高原をヴィジュアルに使用していて(スコットランドのような標高ではない)、その佇まいはノイズのレコードにも等しい。曲も何かマントラを唱えているようだし(カップリングは『ウィズ・U』に採録された「ユア・ラヴ」)。

 とはいえ、フードを被ったままライヴをやり、いまだに実名を明かさないことに宗教的な背景が潜んでいるわけではないだろう。ネットを介したインタヴューはけっこう受けているようだし、〈トライ・アングル〉というレーベルそのものがいわば宗教コレクティヴと化している側面もあるだろうし(〈トライ・アングル〉のリリースにはKKKをイメージさせるものもあったりして、僕にはとうていわからないけれど、倉本諒によればそれは単にパロディとして使われているだけということもあるらしい。こういうセンスを正確に把握することはとても難しい)。

 いずれにしろホーリー・アザーというユニット名が正しくウィッチ・ハウスのイメージを踏襲するものであることは間違いない。『ヘルド(=開催)』で追求されている価値観は非キリスト教的なイメージに救いを求め、リヴァーブの深さや重いベースによって(仮想の)共同体意識を強くすること。それはつまり、『ジーザス・キャンプ』であらわになったキリスト教右翼がアメリカ人口の3分の1(=約8000万人)に達したといわれるゼロ年代前半のアメリカで否応もなく隆盛を誇ったドゥーム・メタルがここへきてモーション・シックネスメデリン・マーキーのような優しいドローンに変化したことと並行して起きた現象ともいえ、ドローンが継承されるのではなく、下部構造をダンス・ミュージックに置き換えたことでいわばドゥーム・ハウスとして成立したものがウィッチ・ハウスと呼ばれるようになったと解してもいいのではないだろうか。アレイスタ・クローリーの小説がイサドラ・ダンカンの描写から始まったように、希薄な身体性によって欺かれた世紀末の闇が再びダンス・カルチャーを侵食し出したのである(ガイ・リッチーが『シャーロック・ホームズ』をスチーム・パンクとして再生させたことも記号的には符号が合う)。

 そして、ドゥーム・メタルにはなかった徹底的な甘ったるさがホーリー・アザーのサウンドをエソテリックな秘境へと導いていく(ジェイムズ・ブレイクハウ・トゥ・ドレス・ウェルがレイディオヘッドなら、ホーリー・アザーやココ・ブライスはアラブ・ストラップだと言い換えてもいい)。捉えどころのないメランコリーのなかに、それを楽しむ甘美さが入り混じり、自己憐憫さえも愛らしい砂糖菓子へと変えていく。どこにもトゲらしきものはない。落ちていたのは1本の髪の毛。いくらでも自分のなかに逃げ込むことができる。人生には時としてこんな魔法が必要だろう。チルウェイヴというのがダフト・パンクとレイディヘッドの合体にしか思えなくなってきた昨今は、とくに(ああ、またしてもポップの魔法が解けていく......)。


文:三田 格

»Next 竹内 正太郎

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ゴーストリー・テクノの美しい結実 文:竹内 正太郎

E王 Holy Other
Held

Tri Angle

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 たとえば、世界の絶景やディズニーランドよりも、打ち捨てられた名もなき廃墟に、非日常としての美しさを見出すこと。人ごみそのものの賑やかさよりも、人の気配がごっそり失われた空間の沈黙にこそ、強く惹かれるような感性。そういったゴシック的な(ヨーロッパ的な)、ある種の怪奇趣味は、現在のアンダーグラウンド・ミュージックの世界において、(欧米の批評でよく使われる)「ゴーストリー(ghostly)」という傾向のなかにリヴァイヴァルしているのかもしれない。穿った見方をすれば、裏表なく、前向きで、典型的な余暇を楽しむ、互いに互いが「ふつうの人間」であることを牽制的に確認し合うような、Facebook型ヒューマニズムの裏側にしまい込まれてしまったものを、それらは召還しようとしているようでもある。当たり前の話、世間の表面において規制されたものは、より多義的に、より抽象的に、より地下的になって発展する。

 そう、〈トライ・アングル〉が送り出すホーリー・アザーのファースト・フルレンス、『ヘルド』は、廃墟に住む幽霊のための新たなるR&Bだ。重々しいベース・ドローン、空間を包むシンセ・アンビエンス、そこに割り込むグリッチ・ノイズ。ワン・フレーズのみ採取されたヴォーカル・サンプルは、ピッチを変えられ、エフェクトされ、短周期で何度もペーストされ、キックの轟きは現れては消え、消えては現れ、アブストラクトな高揚を効果的に援助している。言葉遊びのようで嫌になるが、ポスト・ダブステップというタームにあえて偏執するならば、ウィッチ・ハウスないしはゴシック・アンビエントの領域から登場したホーリー・アザーは、それをある種の臨界点と認めた上で、それでも『ジェイムス・ブレイク』(2011)以外の歌のあり方、あるいはビート・プロダクションとの共存の手段、その可能性を突き詰めているように思える......。

 鍵となるのは、やはりゴーストリーと形容するほかない、そのヴォーカル・プロダクションである。『ヘルド』は、『ジェイムス・ブレイク』を疑ってみることからはじまり、展開している。ここにはメロディを伴った人間の声が溢れているが、それが歌であることはほとんどない。歌は徹底的に断片化され、声は溢れてはただ消えていく。それでも、比較的ヴォイス・サンプルが強調されるアルバム後半部には、息をのむような美しさがある。電子ピアノがきいた"イン・ディファレンス"のダーク・トリップ、シューゲイズ的な感性でノイズとの戯れを見せる"パスト・テンション"のディープ・サイケ、そして表題曲"ヘルド"の後半、まったく別の曲へとミックスされていくような展開の先に、ピアノとキックが清らかな世界に強く脈打っている。スモークを焚いたベッドルームで、カーテンの隙間に射すひとすじの光が揺らめいて見るような......本当に美しい音楽だ。

 「芸術の進歩に対して大きな貢献をしている、なんて全然思わないよ。本当にパーソナルなものをただ作ることの方が、よほど挑戦的なことなんだ。」――1年前のインタヴューとは言え、『ファクト』に対するこうした回答は、どこか危うくも思える。が、現在、多くのパーソナルな音楽表現が、活動名としてのソロ・ユニットとしてなされ、内容的にもヴィジュアル的にも高度に抽象化ないしアンダーグラウンド化せざるを得ない状況からは、彼が感じている(のであろう)現代特有の息苦しさを推察できるのも事実だ。もっと言うなら、インターネットの登場によって自由であることを支援されたはずの個人が、相互監視的にクラウド化されることをむしろ望んでいる、昨今の倒錯した情勢に対する彼なりの対抗措置のようですらある。それは筆者にとっても、これを読むあなたにとっても、他人事ではないはずである。BBCは、すでにこの音楽のなかにもヒット・ポテンシャルの片鱗を認め、「マイケル・ジャクソンを18bpmにスローダウンさせたような、もしくはR.Kellyを地獄に突き落としたような音に聴こえる」などとはやし立てているが、そうしたポテンシャルの有無を、本人は気にとめないだろう。ウィッチ・ハウスという、よく言えば最新のインディ・ダンス、悪く言えば細分化時代のフェティシズムとして登場した〈トライ・アングル〉のホープはいまや、UKアンダーグラウンドの冷え冷えとした態度を引き継いでいる。『ジェイムス・ブレイク』の歌がトラウマティズムの剥き出しの表出だったとすれば、『ヘルド』はむしろ暗黒の世界の不明瞭さを好んで迎え入れている。ジェームズ・ブレイク、ザ・ウィークンド、もしくはハウ・トゥ・ドレス・ウェルよりは、ローレル・ヘイローに近いとする意見もあるだろうか。2012年は本作を明確に記憶するだろう。ゴーストリー・テクノの美しい結実、それは暗黒との背徳的な戯れである。


文:竹内 正太郎

12K Japan Tour 2012 - ele-king

 今年の春、グルーパーを迎えて文京区千駄木の「養源寺」でアンビエント/ドローンのイヴェントを開いたILLUHA(伊達伯欣+Corey Fuller)が、この秋、ふたたび最高のアンビエント・ミュージックを日本に紹介する......。
 クリスチャン・フェネスやアルヴァ・ノト以降のエクスペリメンタル/アンビエント・ミュージックのシーンにおける重要拠点のひとつ、ニューヨークの〈12K〉レーベルからそうそうたるメンツが来日する。レーベル主宰者のテイラー・デュプリー、フィールド・レコーディングや自作の楽器を操るマーカス・フィッシャー、坂本龍一とのコラボレーションでも知られるクリストファー・ウィリッツ、そしてロック・リスナーにはスローダイヴのメンバーとして知られる、サイモン・スコットなどなど。
 10月6日、長野県松本市からはじまる今回のツアーでは、京都「きんせ旅館」~六本木「Super Deluxe」と回って、最終日はまた「養源寺」。モスキート、サワコといった国際的に活躍するアーティストらがサポートして、青葉市子もテイラー・デュプリーと共演する。

 身体をリラックスして、高性能なサウンドシステムで体験するエクスペリメンタル/アンビエント/ミニマルは、本当に素晴らしいものです。こうした「平穏さ」や「静寂」を主題とする音楽は、その控えめさから、えてして軽く見られがちですが、爆音クラブとは正反対の迫力でもってしたたかに響きます。一流のアーティストたちが創造する「静寂」をこの機会にぜひ経験してください。音楽へのアプローチの多様性に驚、そして心地よい夢を見れることでしょう。詳しくはこちらを→https://www.kualauktable.com/event/12kJapan/12k2012.html

予約・詳細は
https://www.kualauktable.com/
にて。


10/6 長野 松本 hair salon 「群青」
Taylor Deupree+Marcus Fischer
Simon Scott、ILLUHA+Asuna
adv. 2500yen door 3000yen 学生2000円
(いずれも1ドリンク込み、限定50名)

10/7 京都 「きんせ旅館」
Taylor Deupree、Simon Scott、Marcus Fischer、ILLUHA
adv. 3000yen door 3500yen (限定60名)

10/10 六本木 Super Deluxe
Simon Scott、Christopher Willits、moskitoo、ILLUHA
adv. 3000yen door 3500yen

10/11 六本木 Super Deluxe
Taylor Deupree、Marcus Fischer、minamo、sawako
adv. 3000yen door 3500yen

10/13 文京区千駄木 「養源寺」
Taylor Deupree+青葉市子
Simon Scott+Marcus Fischer+伊達伯欣
Christopher Willits+Corey Fuller
sawako+青木隼人
adv. 3500yen door 4000yen(限定150名)



 さらにまた、ILLUHAは、「ヨガと音楽とマクロビ」なるドローン音楽のイヴェントをマンスリーで企画する。第一回目は、9月28日。「都会における都会に住むの人々のための企画として文京区にある静かなお寺、養源寺にて、瞑想をテーマとしたミニマル・ミュージックの生演奏のなか、ヨガをしてマクロビオティックに基づく食事をする」そうです。
 養源寺は、とても居心地の良いお寺です。興味がある人は試して間違いありませんよ!

9月29日(土) 文京区養源寺 「ヨガと音楽とマクロビと」
https://www.kualauktable.com/event/yoga01/yoga01.html

ヨガ(音楽の生演奏):90分2000円/回(食事別)各回限定25名(初心者歓迎!)
マクロビオティック:11:30~20:00
託児所:13時~20時 1500円/3時間 以降500円/時
ヨガマットレンタル:100円/枚 更衣室はあります。

第1回:14:00~15:30 Yoga:yoriko Music:Celer
第2回:16:00~17:30 Yoga:Yoriko Music:ChiheiHatakeyama

Yoshi Horino (UNKNOWN season) - ele-king

2012年の夏の余韻に浸り秋を楽しんでおります。この季節感好きです。そんな中、割と最新のリリースの中から、我流どハウスを選ばせていただきました。全てインターネット上、もしくは毎月第4土曜日の頭バーで聴けると思います。
www.unknown-season.com
www.soundcloud.com/unknown-season
www.facebook.com/unknownseason
www.twitter.jp/unknown_season
毎月第4土曜日”The Saturday” at 頭バー www.zubar.jp


1
Ryoma Takemasa - Catalyst(Album) - UNKNOWN season

2
Shonky - Le Velour(Mr. Fingers Club Dub Remix) - Real Tone

3
Omid 16B - Melodica (Original Dub) - Alola Records

4
Tigerskin - 29 Hours EP - Dirt Crew Recordings

5
Steve Rachmad (aka Sterac) - Astronotes (Joris Voorn Remix) - 100% Pure

6
Michel Cleis - Amaranthus (Original Mix) - Pampa Records

7
Rhyze - Just How Sweet Is Your Love(Walker & Royce Touch) - Nurvus

8
System Of Survival - NEEDLE AND THREAD(Album) - Bpitch Control

9
Datakestra - Distance Remix Pt.2(Satoshi Fumi & Datakestra's End Of Summer Love Mix) - UNKNOWN season

10
V.A. - DESTINATION MAGAZINE meets UNKNONW season "A Day Of Rain - UNKNOWN perspective -" - UNKNOWN season

DJ KEN (Mic Jack Production, Ill Dance Music.) - ele-king

毎月第2火曜日に北海道から全世界へ!"ALTERNA.tv"配信中!
www.ustream.tv/channel/alterna-tv2
www.micjack.com

最近ヘビープレイベスト10 2012.08.22


1
Mic Jack Production x Yukiguni - 防人ノ唄 - Ill Dance Music.

2
Cypress X Rusko - Cypress X Rusko EP 01 - Cooperative Music

3
Eligh & Amplive - Therapy At 3 - Legendary Music

4
Cut Chemist - Outro - A Stable Sound

5
Shadow Shogun - ゲリラ - Toride Records

6
Snoop Lion - La La La - Berhane Sound System

7
6 blocc & Bungalo Dub - Pressure Dub - Moonshine Recordings

8
Alias - Fever Dream - Anticon

9
V.A - Heavysick Zero 10th Anniversary - Heavysick Zero

10
Brain Pump - Black Diamond - White

LOW END THEORY JAPAN [Fall 2012 Edition] - ele-king

 ちょうどフライング・ロータスの新作『アンティル・ザ・クワイエット・カムス』(素晴らしいアルバム!)がリリースされる頃、今年3度目のローエンド・セオリーが代官山ユニットで開催される。イヴェントの看板DJのひとり、ザ・ガスランプ・キラーをはじめジョンウェイン(注目株のひとり、ストーンズ・スロー所属)、そして豪華絢爛なDJたち。DJ Ductと鎮座ドープネスとMABANUAが一緒に並んでいるっていうのもいいです。人気企画BeatInvitationalも同時開催する。

 とにかく、以下のメンツを見て欲しい。ビート好きは集合!

2012.9.28(金)
at UNIT
www.unit-tokyo.com
OPEN / START : 23:00
CHARGE : ADV.3,500yen / DOOR 4,000yen
※20歳未満の方のご入場はお断り致します。
(要写真付き身分証)

Live&DJ:
The Gaslamp Killer
Nocando
Jonwayne

Beat Invitational:
grooveman Spot
三浦康嗣(□□□)
鎮座ドープネス
daisuke tanabe
mabanua (laptop set)
DJ Duct
sauce 81
みみみ
Notuv
Submerse

The Gaslamp Killer
Jonwayne

DJ:
DJ Kensei
grooveman Spot
Hair Stylistics
DJ Sagaraxx
RLP
Submerse

VJ:
DBKN
浮舌大輔


The Gaslamp Killer ザ・ガスランプ・キラー
カリフォルニア州サンディエゴ出身。レイヴに通いつつ、インヴィジブル・スクラッチ・ピクルズやビート・ジャンキーズなどのスクラッチDJの影響も受け、17歳の時にサンディエゴの有名なダウンタウン、ガスランプ・クォーター(ガスランプの街灯が連なる通りがある)でDJをはじめる。2006年にロサンゼルスに移り住むと、すぐにはじまったばかりのパーティ「LOW END THEORY」に関わり、レジデントDJの座を掴む。LAの最新のビーツ系から、アンディ・ヴォーテルの〈FindersKeepers〉音源やジミ・ヘンドリックスまでプレイできるDJスタイルは、すでに世界的な人気を得ている。2012年9月、10年におよぶDJキャリアの集大成である待望のファースト・フル・アルバム『Breakthrough』をリリース。

Nocando ノーキャンドゥ 
LAアンダーグラウンド・ヒップホップ・シーンの中核Project Blowedから頭角を表し、「LOW END THEORY」のレジデントMCを務め、多方面から注目を集めているラッパー。自由自在にウィットに富んだ天才的なライムを吐き出し、07年には全米最大級 のヒップホップ・イヴェントであるスクリブル・ジャムのMCバトルでチャンプに輝いた。フライング・ロータスやバスドライヴァー、デイデラスらをはじめとしたそうそうたるメンツが参加したアルバム『Jimmy The Rock』もリリース。今年10月にはセカンド・アルバムのリリースを控えている。

Jonwayne ジョンウェイン
14歳からエイフェックス・ツインやスクェアプッシャー、ヒップホップ、ゲーム音楽に触発され音作りを始め、高校時代には演劇やスポークン・ ワードをやり、ヒップホップの虜になってからラップとビート作りに没頭。LOW END THEORYに足繁く通い、ダディ・ケヴにその才能を認められて、Alpha Pupからインスト・ アルバム『Bowser』『The Death Of Andrew』をリリース。またStonesThrowからも初期の作品をまとめた限定盤『Oodles of Doodles』をリリース。20歳そこそこで独自のビート・スタイルを確立した彼は、ラッパーとしても既に引っ張りだこで、ポーティスヘッドのジェフ・ バーロウによるQuakersのアルバムなどに参加している。

- Beat Invitational出演者

GROOVEMAN SPOT
世界が注目する新鋭ビートメイカー/プロデューサー。MC U-Zipplain とのユニット Enbull のDJ & トラックメイカーであり、JazzySportの最重要選手。これまでに4枚のソロアルバムをリリースし国内外のDJ達にも高く評価されており海外での DJingもここ数年増え続けている。待望の4thアルバム「PARADOX」を完成させ、10/17にリリースする。

三浦康嗣(□□□)
□□□(クチロロ)主宰。スカイツリー合唱団主宰。作詞、作曲、編曲、プロデュース、演奏、歌唱、プログラミング、エディット、音響エンジニ アリング、舞台演出......等々をひとりでこなし、多角的に創作に関わる総合作家。

鎮座ドープネス
1981年生まれ。東京・調布生まれ国立育ち。KOCHITOLA HAGURETICEMCEE`S&GROUND RIDDIM所属ヒップホップ、ブルース、レゲエなど様々な音楽がミックスされたカメレオンのような音楽性と、フロウや韻における際立った独創性、ブルー ジーかつフリーキーな唄心をあわせ持つ異才MC/ヴォーカリスト。圧倒的なスキルと表現力によるフリースタイル・パフォーマンスが、16万回を超えるYou tube clipなどを通じて話題を呼び、熱烈なコアファンを増殖させているみたいです。あれもshimasuこれもshimasu。

DAISUKE TANABE
様々な音を独自の視点で解釈/分解/再構築し作り上げられるその世界観は国内外の音楽ファンやクリエーター達に熱く支持されている。リミック ス/コラボレーション、 自身の音源リリースやSonar Sound Tokyo, Sonar Barcelona,Tauron Nowa Muzyka (Poland)等国内外でのライブ活動の他、ファッションショウやパフォーマンスアートへの楽曲提供等、積極的に活動の場を広げ、今後も更なる活躍が期待される。

MABANUA (laptop set)
ドラマー/ビートメーカー/シンガーという他に類を見ないスタイルが話題の日本人クリエイター。すべての楽器を自ら演奏し、それらの音をドラ マーならではのフィジカルなビートセンスでサンプリングし再構築、Hip-Hopのフィルターを通しながらもジャンルに捉われない音創りが世 界中から絶賛される。バンドOvallとしても活動、Budamunkと共にGREEN BUTTER、U-zhaanと共にU-zhaan×mabanua、さらにGAGLE×Ovall名義でアルバムを制作するなど積極的なコラボワークも 展開。

DJ DUCT
一台のターンテーブルとフットペダル、サンプラー、エフェクターに攻撃的なスクラッチを駆使し展開する、そのまったくユニークなライヴ・スタイルでトーキョー・アンダーグラウンドを席巻する孤高の無頼派。閃きと経験によって矢継ぎ早に再構築される音像群、そして、それらを自在に操る圧倒的な構成力で魅せる 「ワン・ターンテーブリスト」こと、DJ DUCTの世界をご堪能あれ。

SAUCE 81
Red Bull Music Academy 2008に招待され、Metamorphose や Sonar Sound Tokyoなどの国内フェスにも出演。世界中にリスナーを持つポッドキャスト、cosmopolyphonic radio を主催し、同番組から派生したコンピ"COSMOPOLYPHONIC" を監修。日・米・英・独のコンピに楽曲提供し、TOKiMONSTA、Julien Dyne、LOGIC SYSTEM などのリミックスも行ってきた。ファンクネスに基づく、グルーヴのモダニズムに挑戦し続けている。

みみみ
とっても横好き下手えもんは、うんこ3個分の推進力では、あんな夢もこんな夢も、とってもかなえられないものだ。

NOTUV
1989生まれ。2004年からサンプリングを主体とした製作を開始し、Low EndTheoryなどLAを中心としたミュージック・シーンに影響を受けて経年変化。現在はジャンルに拘らず時代や文化毎の空気感を咀嚼し、自分に合った表現方法 で昇華している。昨年3月には日本のオンライン・レーベル「分解系records」よりアルバム「oO0o8o」をフリーで配布。

SUBMERSE
イギリス、チェシャー出身のSubmerseは超個人的な影響を独自のセンスで消化し2step、ビートミュージック、アンビエント、ヒップホップそしてドラムンベースを縦横無尽に横断するユニークなスタイルを持つDJ/プロデューサーとして知られている。過去にはR&Sの姉妹レーベル、 Apollo RecordsやMed Schoolから作品がリリースされており7月にはProject Mooncircleから"Tears EP"をリリースしたばかりである。

+THE GASLAMP KILLERとJONWAYNEも参加!

DJ Yogurt (Upsets) - ele-king

今回は日本人による曲のみで10曲選んでみました。
2012年前半によく聴いたり、DJプレイしたり、心に残る歌詞と感じたりした曲揃いです。
https://twitter.com/YOGURTFROMUPSET
https://www.djyogurt.com/
https://www.myspace.com/djyogurtfromupsets
https://ja.wikipedia.org/wiki/Dj_yogurt
https://www.facebook.com/djyogurtofficial

9/22 SUNSET LOUNGE@江の島展望台下サンセットテラス
9/26 WWW x Doobie presents “レイトショー vol.1@渋谷WWW
9/26 DJ YOGURT@SHIBUYA Lounge neo
9/28 DJ YOGURT IN RETROMETRO@CAVE246
10/5 DJ YOGURT VS DJ KURI @青山・蜂
10/6 DJ光Presents Lifestyle@Time out cafe

最近好きな日本人の曲


1
踊ってばかりの国 - !!! - Minimuff Records

2
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 - スイートソウルミュージック - P-Vine

3
七尾旅人 - 圏内の歌 - Felicity

4
曽我部BAND - サーカス - Rose Records

5
L.E.D. - One (Yogurt&Koyas Remix) - Penguinmarket

6
The Backwoods - Frying Bugz (Kaoru Inoue Remix) - Ene

7
Punpee - Movie On The Sunday - 板橋録音クラブ

8
ミステルズ - ライトで照らせ - Combine

9
Cos/Mes - He Is Rain Man (Seahawks Smooth and Spacey Disco Mix) - Funiki Ene

10
Yogurt&Koyas - Eternal Dawn pt2(Dorian Remix) - Upset rec/Horizon

パスカルズ - ele-king

 ゼロ年代の邦画でワーストを挙げろと言われれば『NANA』『ベロニカは死ぬことにした』『モテキ』『ラビットホラー』……とキリがないけれど、ベスト3を挙げろと言われれば、中島哲也監督『下妻物語』(04)、柴田剛監督『おそいひと』(04)、是枝裕和監督『空気人形』(09)になるかなーと(長編アニメ除く)。そして、コーエン兄弟をパクった山下敦弘監督『松ヶ根乱射事件』(07)も次点では必ず挙げたいところで、それはコーエン兄弟を評価するというよりは日本人のウェットな体質を殺ぐには有効な方法論として応用されていたのではないかということと、『松ヶ根乱射事件』ではそれが最大限の効果を上げたと思うからである。同じことは奥田庸介監督『東京プレイボーイクラブ』(11)にも言えるし、韓国映画にルイス・ブニュエルが入り込むと情感の強さが違う見え方をしてくることにも似ていて、よく考えると悲劇なのに、その瞬間は喜劇にしか見えないところがいいというか。泣くところを笑うところにすり替えるテクニックともいえる。

 そして、山下敦弘の映画といえば音楽はいつも赤犬が担当していた……のに、『松ヶ根乱射事件』ではなぜかパスカルズが起用されていた(知らずに観ていたので、ちょっと驚いた)。エンディングこそボアダムズだったものの、アイリッシュ・トラッドやコンテンポラリー・ジャズをどこか無国籍風に演奏するパスカルズは、舞台や映画に起用されることが多く、先日もフリードミューンで上映された大林宣彦監督『この空の花』でもラスト・シーンはパスカルズの演奏シーンとなっていた。14人もいるメンバー全員は写っていなかったけれど(青山CAYのステージには全員が上がりきれなかったらしい)、この世に渦巻くありとあらゆる感情を嫌味なほど平和な地平に着地させてしまうパスカルズがそこにはいた。

 結成17年目なので『17才』。反射的に「南沙織だね」というと、本人は大江健三郎の「セブンティーン」を考えていたらしい。だけど、ジャニーズのTOKIOも17周年なんだよとリーダーのロケット・マツは穏やかに笑う。これまで三上寛から吉野大作まで客演暦には事欠かないキーボード奏者で、頭脳警察のトシと組んだシノラマのライヴを聴きに行ったのが僕は最初だったか。タイマーズが電波ジャックをやってのけた「FM東京」のバックでアコーディオンを弾いていた時はさすがに驚いたし、後で訊いてみたら、マネージャーにも内緒で、一旦リハが終わってから楽屋で小さくなって練習したという。あの時は全員変名だったのに、ロケット・マツだけがロケット・マツだったな、そういえば。

 『17才』は相変わらずパンク性を持たないポーグスのようなアンサンブルがメイン。楽器の多さを感じさせないほど息はピッタリで、スリリングな展開になるときも努めて穏やかな曲調を維持しようとしているのか、強く感情に触れるような瞬間はない。ミュージカル・ソーがシンセサイザーのように不自然なアクセントをつける以外、すべては平らかに流れていく。平穏無事。「退屈を音楽にしたかった」とは佐藤伸治の弁だけど、それならパスカルズにも一脈はある。パスカルズはその時間を楽器のアレンジを考える時間に費やしてきたのだろう。「エル・ドン・ガバチョ」でちょこまかと現れる小さな音のひとつひとつがその成果に思われる。ちなみにパスカルズというバンド名はパスカル・コムラードにちなんでいる(フランスではコムラードと同じレーベルからリリースされている)。マスタリングは久保田麻琴。

 これまでブライアン・イーノから武満徹まで縦横にカヴァーしてきたパスカルズがここでは友部正人「6月の雨の夜、チルチルミチルは」(87)とバッハのアリアに日本語の歌詞をつけてカヴァー。東北大地震をはさんでレコーディングされたというだけあって、どこか内省的で、失われた日常性への郷愁が感じられる。ロケット・マツとは5年前にHONZIさんのお葬式でばったり会って以来、久しく顔を合わせていず、先月、官邸前でまたしてもばったり再会することになったもので、その後、久しぶりに観に行ったライヴでも福島原発のことはMCでも触れられていた。記憶が薄らいでいくことに抵抗があり、だから必ず話すことにしていると彼は説明していた。もちろん、彼はそういったキャラクターではなかった。それこそ抜群に似合っていなかった。ライヴが終わってから、伝えたいことがあるならもっとMCも練習しなきゃダメじゃんというと、あれでも練習したといって笑うだけ。貴重な存在であるw。

 穏やかな音楽という意味ではブリストルのライアン・ティーグも引けをとらない。ギター・サウンドに特化した前作から3作目で再びオーケストラ・アンサンブルに揺り戻し、ウィム・メルテンズを継承したような柔らかいミニマル・サウンドが12パターン。どれも小さな世界の小さな出来事を小さな声で伝えているようなコンポジションばかりで、日本人のようにミニマル・ミュージックをアンビエント・ミュージックとして捉えることのない西欧人たちにも、これはさすがにアンビエントに聴こえてしまうのではないかと思えるような展開ばかり。ちょっとパッセージの早い「セル・サイクル」が科学映画のBGMみたいだと思ったら、パスカルズ同様、なるほど、この人も映画やTVのサウンド・デザインを手掛けることが多いらしい。「カスケイズ」を共作しているトム・エドワーズは元スピリチュアライズドかつコイルのサポート・メンバー。マスタリングはモキラことアンドレアス・ティリアンダー。

The XX - ele-king

憂鬱という悦楽 文:木津 毅

E王 The XX - Coexist
Young Turks/ホステス

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 デビュー作『XX』の最良の部分、それは"VCR(ヴィデオ・カセット・レコーダー)"のヴィデオに凝縮して封じ込められている。廃墟のような隠れ家で戯れる若い恋人たち、モノクロから不意にカラーへと色づく淡い映像。「VCRでヴィデオを見ながら ふたりで大きな愛を語る/たぶん わたしたちはスーパースターで/最高の存在だってあなたは言う」。そこには優れた少女漫画のようなリリカルさと瑞々しさがあり、僕はふと大島弓子の短編を思い出す......そうたとえば、少年少女が最小の革命へと真っ直ぐに向かっていく『ローズティーセレモニー』を。ザ・XXは、その音とそこにこめられたフィーリングがどれほどメランコリックであろうとも??いやだからこそ、拭いきれない若さとロマンティシズムを抱えていて、その純度の高さにわたしたちは溜息をつく。彼らが優れていたのは、何度となく繰り返し表現されてきた10代の憂鬱をダブステップ以降のポップスとして鳴らした直感的な鋭さであると思う。音数の少なさによって生じる隙間は、聴き手を思春期の揺らぐ感情に放り込むスペースである。そうしてザ・XXは、ポップスの......ラヴ・ソングの、もっともプライヴェートな愉しみ方を刺激する。

 『共存』と題されたセカンド・アルバムでは、さらに音数を減らした"エンジェルス"を見事な導入としながら、基本的には前作の方法論を進めている。ミニマルなビートと、その隙間ですれ違う非常にインティメットなツイン・ヴォーカル。はじめに聴いたときは全体的なトーンが一定すぎるようにも思えたが、よく聞けばジェイミーが打つビートが細かく曲によって分けられており、そのディテールに耳を澄ましたいアルバムだということが繰り返し聴いていると理解できる。たとえば中盤の"トライ"から"サンセット"へと続くフォー・テットの近作のようなダンス・トラックは基本的にキックが4/4を刻みながらも、時折訪れるブレイクで入ってくる裏拍のヴァリエーションが多彩だ。そういったところによく表れているが、ザ・XXの音は非常に耳と身体の快楽を意識して作られている。クラブ・ミュージックの要素が強くなったためにその印象が強くなったこともあるが、基本的な構造としては変わらない。それはつまり、ここでオリヴァーとロミーが囁く陰影の深い愛の詩、その歌が快楽的なものであるということをジェイミーが誰よりも理解しているということで、3人のその緊密な関係性のあり方がバンドの不可侵な佇まいを生み出している。

「隠れよう/共に隠れよう/世界が静かに立ち去るのを許可して/ふたりぼっちになろう"スウェプト・アウェイ"」、「隠れる必要などない/ここにはあなたしかいないのだから"リユニオン"」??まったく逆のことを言っているようでありながら、その実同じことが繰り返し歌われている......社会の喧騒、もしくは「世界」と呼ばれるものに背を向けて、人目のつかない場所で愛を交わすこと。誰も知らない愛を。"VCR"のヴィデオの若いふたりがフラッシュバックする。しかしながら、本作ではアルバム・タイトルにしてもそうだが、"トライ(挑む)"、"リユニオン(再結合)"、"アワ・ソング(わたしたちの歌)"という曲タイトルに、恋愛を歌いながらもどこかそこに留まらない強い結束を感じさせるものがある。そこでは、デビュー作以上に自分たちの音楽とリスナーとの関係性のあり方が非常に意識されているように思える。さらに密室的な聴き方を強く要請する音であり、そこでこそ歌の感情がさらけ出される。「鼓動が変わってしまった/こんなこととてつもなく久しぶりで"ミッシング"」、「展開しよう/秘密のままにはしておかない/どこまでもどこまでも続く感情"アンフォルド"」......ビートが鳴り止んだときに不意に歌い上げられるそれらの言葉が、今度は聴く側の最も内側に侵食しようとする。

 若さは去る。そしてイノセンスは必ず失われる----ことを描いていたのは、萩尾望都の『トーマの心臓』だったかクリント・イーストウッドの『ミスティック・リバー』だったか......。『コエグジスト』でもまた、宿命として愛が去っていくことが主題となっている。だが、彼らはそのロマンティシズムを手放そうとしない。その潔癖さ、清冽さは明るい光の下ではなくて、薄暗い部屋の片隅でひっそりと、しかし隠さずに手渡される。ザ・XXを聴くことの快楽とは、自分のなかにもまだ存在していた純粋な何かを再発見する悦びにとてもよく似ている。そして"わたしたちの歌"では、こんな風に歌われる。「わたしのすべて あなたにあげよう/暗黒の日々に 誰も手を差し伸べなくても/わたしをあげよう/そうすれば わたしたちになれる」

文:木津 毅

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素晴らしき第二章 文:竹内正太郎

E王 The XX - Coexist
Young Turks/ホステス

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 ポップ・ミュージックのアーカイヴにおいて、スペース・ロックの起源がどこであるかを知らずとも、最新の形がそれであることはわかる。あるいは......これがベストなのかもしれない。『The XX』(2009)は、端的に言ってそういう飛躍を許し得る作品だった。それは特段、ドリーミーでも、トリッピーでも、サイケデリックでもなかった。楽器を演奏しない筆者でも容易に判断できるくらい、別に高度な技術性があったわけでもない(少なくとも、そうは聴こえなかったという意味でもいい)。密やかなマシン・ビートに、つま弾く程度のエレクトリック・ギター、そこに薄く重なるムーディなアンビエンス。もし、そこに「何があったのか」という位相での議論になれば、むしろ「何もなかった」と答えるのが相応しかったとも言える。果てしなく広がる無音の空間に、真夜中の空中遊泳へと出かけるための、一睡の浮遊感。ただそれだけがあった。それが2009年の新たなルールだった。

 普段、それほどインディ・ロックを聴かない人からすれば、「インディなんて遠くから見れば全部一緒じゃん!」くらいのことを言いたくなるかもしれないが、無批評的な言い方をすれば、The XXに関しては格が違ったとしか言いようがない。それはインディ・ロックのフェティシズム(相互浸食する類似の音楽を比較し、小数点第一位までレイティングするような細部へのこだわり)などでは絶対になかった。コクトー・ツインズでさえ華美なセルアウト・ポップに思えた、あるいはヤング・マーブル・ジャイアンツでさえ古臭いロックに思えた、あの静謐なポップ・ミュージックは、そのアンチ・ポップ的態度とビート感覚において、ダブステップ以降のUKインディを定義したと言える(目立ったフォロワーは現れなかったと記憶しているが、そのことが逆説的に彼らの大きさを浮き彫りにした)。ロミーの恍惚とした吐息のようなヴォーカル・スタイル(そしてオリヴァーのアンチ・エモーショナルなそれ)を媒介に、あるいは、アンビエント・R&Bと同期するようなジェイミーのサウンド・プロダクションを足掛かりに、ドレイクらネオ・アンビエント・ポップの感性とも共振し、実際にその音は交わった。そしてThe XXの艶やかな無音性はいま、さらなる洗練を見せている。

昨日の夜 世界はふたりの真下にあった
"Fiction"

隠れよう
あなたと共に隠れよう
世界が過ぎ去るのをただ見送って
あなたとふたりぼっちになろう
"Swept Away"

 待望のセカンド・フルレンス、『コエグジスト』。前作から白黒が反転しただけのアートワークに、うっすらと油膜のようなものが光の干渉を描いている。これが、本作の概要をほぼ完全に代弁する視覚イメージである。確かに変わっているが、何も変わっていないようでもある、そんな作品だ。その点からすれば、『The XX』を初めて聴いたときほどのショックはないかもしれない。

 だが、振り返って前作を聴き直したときに、"VCR"や"Island"といった代えがたいインディ・ポップの輝きでさえも、ポップスのセオリーに従った形式的な音楽だったと言えてしまうほどの距離を、『コエグジスト』とのあいだに確認することはできるだろう。驚くべきことに、メロディの煌びやかさはさらに取り払われ、メンバーの脱退という意味以上に、音の装飾的な余剰部はほとんど撤去されている。起伏という点では、前作を上回って抑制されている。広い空間によぎるビターな後味だけが、甘い余韻を醸し、メロディは断片としてのみ、ある。そして、それゆえに、ファースト・リスニングでは1曲たりとも、具体的には記憶できないだろう。彼らはアンチ・ポップの方向性を明確に打ち出している(一瞬だけ、本作にチャーミングな時間が訪れる、"Reunion"に聴こえるスティール・パンの音色は、ジェイミーのシングル"Far Nearer"(2011)からの残響だろうか)。

 しかし、その早熟な音作りとは相反して、詩作という点ではやや紋切型のナイーヴな感性を見せるのがThe XXというバンドでもある(『The XX』のトラック・リストを改めて眺めてみて欲しい)。それは本作においても継続しており、「世界」という巨大な概念を、個人が対峙できるサイズ(ゼロ年代に「セカイ」と呼ばれたもの)にまで圧縮し、対象化しながら、そこに含まれつつも世界を拒絶し、また世界の方からも拒絶さるという、デフォルメして言うのならばそのような世界観を通底させている。そして気の毒なことに、The XXが描く「あなたとわたし」が生きる世界では、常に「あなた」の不在が先行する。「あなた」の存在で無限の承認を得ようというほどの図太さは、彼らにはなく、その圧縮された空間内において、「わたし(僕)」の個人的充足は永遠に先延ばしされている。そして彼らは、その不満足性にこそ、ラブ・ソングの美しさを見出しているようだ。

 ヤング・マーブル・ジャイアンツを必要としない世代のための、アンチ・ポップ・ポップ。一方の世界では、これをこの年のベストな作品だとするのだろうし、また一方の世界では、これをインディ・ロックのフェティシズムと呼ぶのだろう。それを議論するときに聴くべきベスト・トラックは......誰がなんと言おうが、ラストの"Our Song"だ。感傷的なミニマル・バラードをキックとベースが細かくアタックする、この慎ましいクライマックスにおいて、「あなたとわたし」、そして複数形の主語を用いていったい何が歌われ、何が願われているのか。それはあなた自身の手と目と耳で確認してみて欲しい。単に私がセンチメンタル過剰なのだろうか、ベタなことを言えば、『海辺のカフカ』(村上春樹、2002)のクライマックスを彷彿するものが、そこにある。遠のいていく光を、破滅への予感を抱えながらも追いかける(追いかけずにはいられない)、アンビエント・トリップの素晴らしき第二章だ。


文:竹内正太郎

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