「Nothing」と一致するもの

R.I.P. Scott Asheton a.k.a. Rock Action - ele-king

 ストゥージズのドラマーとして知られるスコット・アシュトンが3月15日に亡くなった。

 結局、ストゥージズのオリジナル・メンバーで最後に生き残ったのがイギー・ポップだったことを驚いている人も多いだろう。とはいえスコットも、「PUNK」誌創設メンバーのひとりであるレッグス・マクニールをして「これまででもっとも偉大なサグ・ロッカー」と言わしめたくらいの人物ではある。

 そのレッグス・マクニールが中心となって膨大な関係者たちの発言を集めたUSパンク・オーラル・ヒストリーとも言うべき『プリーズ・キル・ミー』という本がある。あるも何もぼくが編集者として日本語版を出したのだが、手前味噌だけれどもはっきりいって名著である。残念ながら版権が切れてしまいましたけども。

 この本の中に出てくる“スコッティ”は登場して最初のページでハイスクールをドロップアウト、ウェイン・クレイマーから「あいつはとにかく喧嘩が強い」という称賛を受ける悪童ぶりだ。
 そもそもストゥージズはロンとスコットのアシュトン兄弟およびベースのデイヴ・アレキサンダーがイギーと出会う前に結成したザ・ダーティ・シェイムズがはじまりだ。そして、地元でナンバーワンドラマーとして活躍していたイギーがシカゴで本場のブルースを目の当たりにして挫折、ヴォーカルに転向して3人を誘ったことからザ・ストゥージズがはじまるのである。

 ストゥージズ解散後はMC5のフレッド・“ソニック”スミス率いるソニックス・ランデヴー・バンドやデストロイ・オール・モンスターズなどに参加しており、まぎれもなくデトロイト・ロックの中心的なドラマーだった。ロンがある時期からイギーに軽んじられていくのとは対照的にイギーとの関係も長く続き(『プリーズ・キル・ミー』にはイギーとスコットが一緒になってロンをコケにする場面が出てくる)、ストゥージズ解散後もたびたびイギーのソロにも参加している。

 2003年のストゥージズ再結成には兄弟揃って参加。フジロックでのカオスなステージが個人的には思い出深い。しかしロンが先に逝き、スコットも2011年に倒れたまま、ツアー生活への復帰はできなかった。

 彼が参加した最後の作品は昨年リリースされたイギー&ストゥージズのアルバムだと思うのだが、奇しくもそのタイトルは『レディ・トゥ・ダイ』だった。随所でロン・アシュトンの死が影を落としている作品だったのだが、この日が来ることもどこかで頭の中にあったのかもしれない。
 『プリーズ・キル・ミー』の終盤では次々に登場人物たちがこの世を去っていく。ジョニー・サンダースの死を嘆くジェリー・ノーランがやがて自分も寂しく死んでいく姿は何度読んでも涙を誘う。この本が出たときにはまだロンもスコットも健在だったのだが、この愛憎半ばする兄弟の最期はどのように描かれることになるのだろう。

Illuha - ele-king

 先日僕は、TMTの下山のレヴューを興味深く読んだ。暴論じみてもいるが、日本がどう見られているのか、のぞき見として面白い。もっとも、「日本のロックの歴史は、本質的に、アメリカの文化帝国主義に対する日本人の集合的意識の入口における苛立たしい承認の、アンビヴァレンスの歴史である」という前提は、日本のロック(大衆音楽)を見るときの外側からの視線として、何度か目にした覚えのある言葉だ。
 我々は、いくら『アンノウン・プレジャーズ』のTシャツを着ようが、どうしようもなくジャパニーズであり、そう見る視線からは逃れられない。そして、欧米の急進的なジャーナリズムは、往々にして、無邪気なコピー・バンドを文化的服従だと感じつつも、「日本で人気のあるジャンル──J-ロック、ジャパノイズ、音響系、ハードコア──は、強制的に輸入された欧米文化というテンプレートのうえで自分たちのルーツを(曖昧ながら、あまり意識せずに)持っている」と分析している。そして、ボアダムスやアシッド・マザー・テンプルから下山のような、欧米文化を受け入れながら服従(コピー)しない、日本は欧米の一部という幻想──まさにヴェイパーウェイヴが問うたように、何でも等価のウルトラ・フラッターな世界(1998年生まれのアイドルも石橋英子も見事に並列化される『CDジャーナル』的世界とでも言えばいいのでしょうか……)にも甘んじない、白い文化に一撃を加えるぐらいの何かを持っているバンドの肩を持つ。
 自分の内側の醜さを打ち破るには、内側にはないモノ=異文化に期待したいという衝動は、洋楽ファンである自分にも身に覚えのある話だ。が、この国の音楽がアンビヴァレンスの歴史であり、そして、なかば強引に与えられたモノへの齟齬感、ある種の服従と抵抗が具現化されている音楽が国際舞台における個性だと言うのなら、それはパンク的な記号のみに集約されるとは限らないと思う。それは、アンビエント・ミュージックのなかにこそよりよく見えるかもしれない。

 それはジョン・ケージだとか、鈴木大拙だとか、禅宗だとか、お香だとか、そういうことを言いたいわけではない。そもそも日本人は大人しいし、静かだし──正直、本当にそうなのか疑問を感じることが多々あるが──、とにかくそれを美徳としてきている。その気風は、民主主義的には、あるいはフットボール的には有効的ではない場合もあるが、抵抗となるときもあるだろう。
 アメリカの影響力あるレーベルのひとつ、テイラー・デュプリーの〈12K〉からリリースされるイルハ──伊達トモヨシとコーリー・フラー、日本人とアメリカ人からなるアンビエント・プロジェクト──の新しいアルバムに、静けさを追求するこの作品に、僕は衝突めいた感覚を覚える。2011年のデビュー作『シズク』には、とくにそれが明瞭にうかがえた。アメリカの古い教会で録音されたそのアルバムは、当時、デンシノトさんがブログで書いたように「いわゆる〈日本的なもの〉への適切な距離と美意識が同時に感じられる」作品だが、西欧的なるもの、たとえばモダン・クラシカル的響きがあるとしたら、それがと日本的エートスが仲良く並んでいるのではなく、細部でせめぎ合いながら、彼らの衝突/葛藤は、発狂、怒り、苛立ちといった過剰さから遠ざかり、静けさに戻ろうとする。その「適切な距離」こそが我々の美意識かもしれないし、それはアイデンティティのメンテナンスなのもしれない。

 『アカリ』は、イルハにとって3年ぶりのセカンド・アルバムで、録音は、かのZAK氏のST-ROBOスタジオでおこなわれている。最近の彼らのライヴを見ている人は知ってる話だが、ラップトップは使われていない。アナログ・シンセ、オルガン、ギター、小型エフェクターやアナログミキサーやカセットテープ、安価で揃えられる多くの機材を工夫して使っている。録音は手間暇をかけたであろう、ただそれだけ酔えるほど素晴らしい録音で、イルハならではの叙情性と言えるモノも広がっているには広がっている。「いわゆる〈日本的なもの〉への適切な距離と美意識」は今作にもある。
 僕は『アカリ』に、畠山地平とのオピトープによる新作『ピュシス』との連続性も感じるかもしれない。作っている人間もひとり違うし、『ピュシス』の録音は2008年から2011年なので、新作との連続性を言うのはこじつけがましいのだが、音の間の空き方で言えば、『アカリ』は前作『シズク』より『ピュシス』に近い。
 が、『アカリ』には、『ピュシス』の滑らかさと違って、やはり何か衝突めいた感覚が潜んでいる。わりとメロディアスで、メロウに浸れる過去の作品と違って、『アカリ』は、普通は印象に残るはずの旋律的な要素は目立たず、ときおり鳴り出す無旋律/ドローンめいた音響は耳に付く。ときには中心よりも背景が、表側よりも裏側が目立つように仕組まれているが、結局は、どちらかが一方的に際立つことはない。
 細かい音の断片──ピアノ、具体音、電子音などなど──は、いままで以上に細かく断片化されている。露骨ではないが、フリー/インプロヴィぜーションへのアプローチも今作の特徴だ。音は、それ自体が単調/モノトーン/フラットであっても、ゆっくり、やがてさざ波のようにたがいに干渉し合って、他の何かを醸成していく。
 また、“音の持続への重力の関係”だの、“共鳴音の身体的な解釈のダイアグラム”だの、曲名の意味は僕にはさっぱりだが、この作品は1曲目の最初から聴くことを強制しない。つまり、矛盾した言い方をするが、3分聴いても60分弱のアルバム全体はつかめないが、3分のなかに60分弱のすべてがあるとも言える。

 座禅の経験者や日常的に黙想をしていた人にはよくわかることだが、ゆっくり流れる時間感覚は、早いそれよりも順応しづらいものだ。黙想していると時間の流れは遅くなるし、大量の情報を浴びていると時間の経過は早く感じる。テンポの速い曲のほうがポピュラーだし、メインストリームだし、売れ線だ。疲れを知らない我が家の幼児もハイピッチの曲にはノるが、疲れを知っている遅い曲にはノれない。歳を重ねるごとに良くなってくるのがアンビエントだと言いたいわけではない。たんに僕は、あまりにも長いあいだ、疲れ知らずという美学に拘泥していただけの話である。
 伊達トモヨシとコーリー・フラーは、何気に、すでに新しい場所へと進出しているのかもしれない。彼らの音楽へのアプローチにならって言えば、イージー・リスニングとアンビエントとは、やはり別モノである。気休めの音楽としても楽しめるかもしれないが、本質はそうではない。繰り返すが、そこにはむき出しにはならない、確固たる衝突、ひいては抵抗があるように感じる。
 そして、あからさまに言わないだけで、いつもは、この忙しい日常生活では、なかなか振り向かない角度に我々の関心を惹きつけているように思える。それがアンビヴァレンスの歴史からの逸脱なのかどうかは僕にはわからないが、自分に夢中の人がやっている音楽とは明らかに一線を画している。

※最近は、アナログ盤のみのリリースだったアルゼンチン人のフェデリコ・デュランドと伊達トモヨシとのメロディア名義の作品『サウダーデス』のCDもリイシューされる。

※また、彼らはただいま絶賛ツアー中です

GREAT 3 - ele-king

 もう、いったい何度聴いたかわからなくなってしまった。2004年2月のライヴを最後に活動停止状態だったGREAT3。彼らが再び活動を開始し、9年ぶりとなるアルバム『GREAT3』をリリースしてから約1年ぶり/結成20周年となる通算9枚目の本作に、目下のところ筆者は中毒状態だ。
 94年、元ロッテンハッツの3人により結成されたGREAT3のファースト・アルバム『Richmond High』を、初めて聴いたときの衝撃はいまもハッキリと覚えている。60年代ロック、フォーク、AOR、パンクなど、あらゆる音楽スタイルをぶち込み、現在進行形のサウンドとして鳴らす作曲&演奏能力。海外文学からの影響を感じさせつつも、当時20代だった筆者の心にリアルに響く、狂おしいほど切なく切羽詰まった歌詞の世界。一瞬で虜になった。そんな彼らがシーンから姿を消していたこの数年間は、心にぽっかりと穴があいたような気持ちがしたものだが、3人とも充実したソロ活動をおこなっていたから、まさかこうして彼らの新作を心待ちにする日が来るとは夢にも思わなかった。

 白根賢一(ドラム)の自宅スタジオで制作された前作は、「とにかく、いますぐにでも音を出したい」という思いが爆発したような、荒削りなサウンドが印象的だった。本作では、そうした初期衝動を内包しつつも、本来の彼らの特徴である「練りに練った一筋縄ではいかない楽曲」が、まるで生き物のようにひしめき合っている。高桑圭(現Curly Giraffe)に代わって新加入したベーシスト、Janの弾き語り曲“丸い花”で幕を開け、ナイル・ロジャースばりの軽やかなカッティング・ギターと、地を這うようなベースがファンキーな“愛の関係”、90年代UKギター・ロックを彷彿とさせる“穴と月”、ニューオリンズ風のビートがグイグイと高揚感を煽る“5.4.3.2.1”、怒濤のヘヴィ・サイケ・メドレー“マグダラ”、オートチューン(?)でエフェクト処理された片寄明人のヴォーカルが官能的な“モナリザ”、そして、ジルベルト・ジル&ジョル・ジュベンの共演作『ジル&ジョルジ(Gil e Jorge)』を彷彿とさせるようなスリリングなアコギ曲“魂消”と、古今東西の名曲を片っ端からYouTubeでザッピングしているような、変わらぬ守備範囲の広さに圧倒される。しかも、目まぐるしく展開してゆく曲構成や突如鳴らされる奇妙な音色、動物の鳴き声など、一曲ごとに仕組まれたギミックも楽しく、聴き手を最後まで飽きさせないし、全編アナログ・レコーディングというだけあって、曲間にかすかに聞こえるヒスノイズにもワクワクさせられる。メンバー全員、「新譜を聴いて、こんなに楽しい時代は初めてだ」と口を揃えているというが、朋友・長田進(Dr.StrangeLove)を迎え、溢れるアイデアに興奮しながらレコーディングをしている様子が目に浮かぶようだ。

 サウンド的にはダフト・パンク最新作のディスコ路線、MGMTやテーム・インパラに代表される新世代サイケデリアあたりとの共通点を感じさせるが、思い返してみればGREAT3の音楽には、初期の頃からそうした要素は含まれていたわけで、「影響された」と言うよりは「共感し、触発された」と言った方が的確だろう。

 表題曲“愛の関係”で、片寄は歌う。「どうせいつか/死ぬんだろ/崖っぷちで/笑いたい/泣きながら/生き抜いて/出来る事を/やり切って/あとは/天に任そう/これでいいんだ」と。それはまさに、GREAT3が一貫して持ち続けている哲学そのものだ。希望と絶望、歓びと哀しみ、生と死、すべてを丸ごと抱え込んで、「泣き笑い」で突き進んでいく。そんな、どうしようもなく無様でカッコいい彼らが、いままたこうして最高傑作クラスのアルバムを作り上げたことを、心からうれしく思う。

Rainbow Disco Club 2014 - ele-king

 良いフェスの条件とは? 良い音楽があること。良い場所でおこなわれること。良い人が集まること。良い音楽は、良いオーディエンスを呼ぶ。会場の雰囲気が良いことは、音楽以上に、君の気持ちをあげてくれる。
 いまからGWの予定を考えている方に朗報。4月29日の昼前から夜にかけて、晴海客船ターミナルにて開催される「Rainbow Disco Club 2014」、ラインアップを見るだけでもワクワクする。
 ヘッドライナーにはムーディーマン。で、プリンス・トーマス、ヘッスル・オーディオ、マジック・マウンテン・ハイ……。まったく素晴らしい。
 まずは、主な出演者を簡単に紹介しましょう。

■ムーディーマン
 デトロイト・ハウスの……いまや巨匠と呼べばいいのか。90年代後半にこの人とセオ・パリッシュが出てきたとき、人がどう捉えたのかは1997年頃のele-kingを読むとよくわかる。はっきり言って、度肝のを抜かれている。いまでこそ、黒いだの、ファンキーだのと言われているが、当時彼のハウスは、実験的で、レフトフィールだった。先日リリースされたアルバム『Moodymann』は、日本でも異例のロングセラー。その直後の、しかも2年ぶりの来日になる。
 面白いのが、とかく「黒い」と評されるムーディーマンだが、彼のDJでは、マッシヴ・アタックもかかるし、ローリング・ストーンズさえかかる。音楽に人種も国境もない。フットボールにも。
 ムーディーマンは作品も良いが、DJも良い(マイクを握ることも多々あり)。選曲にも意外性がある。彼は間違いなく君に嬉しい驚きを与えるでしょう。

プリンス・トーマス
 ノルウェーのDJ/プロデューサーで、リンドストロールとともに、コズミック・ディスコ(プログレッシヴ・ロックとイタロ・ディスコの出会い)大使として知られる。2005年のアルバム『Lindstrøm & Prins Thomas』はマスターピースとして知られている。幅広い選曲からか、バレアリックとも言われるが、本人は地中海ではなく北欧の人。情報筋に寄れば、日本のインディ・シーンまでチェックしているそうなので、今回のRDCのメンツのなかでどんな選曲になるのか興味深い。

ヘッスル・オーディオ
 もっとも評価の高いポスト・ダブステップのレーベルで、運営する3人──ピアソン・サウンド/ラマダンマン(デヴィッド・ケネディー)パンジア(ケヴィン・マックオーリー)、そしてベン・UFO(ベン・トーマス)がそろってDJする。ピアソン・サウンドとパンジアは、ともにUKガラージ/ポスト・ダブステップからミニマル/テクノへとアプローチ。ジョイ・オービソンやボディカ(あるいはカッセム・モッセ)らとともにテクノのニュースクールの潮流として注目されている。
 ベン・UFOは、レーベルの看板DJとして活躍中。昨年のRDCにも出演している。また、昨年は、ファブリックからミックスCD『Fabriclive 67』をリリースしているが、その選曲を見れば、彼の趣味の良さがわかる。そこには、オリジナル・シカゴ・ハウスやデトロイト・テクノとベース・ミュージック、あるいはハーバートからカイール・ホールまで、この20年のダンス・カルチャーの素晴らしい部分が切り取られ、繋げられている。はっきり言って、かなり期待できるDJ。

■マジック・マウンテン・ハイ
 90年代から活動するベテランのムーヴ・D率いるプロジェクト。ハウス、アンビエント、テクノの折衷主義で、昨年末〈ワープショップ〉からアルバムを出して、大いに話題になったばかり。
 いま、マジック・マウンテン・ハイは、新譜を出せばレコード店で面だしされるほど注目度の高いので、現役で12インチを買っているリスナーには「おっ」という名前だが、ムーヴ・D自体は、この20年テクノを聴いているリスナー(それもかなりディープに聴いている層)には馴染みの名前である。90年代のムーヴ・Dは、自身のレーベル〈ソース〉をはじめ、アンビエント・レーベルで知られる〈FAX〉、あるいは〈ワープ〉などからも作品を出しているほど。エクスペリメンタルでありながら、メロウなところもあり、野外で聴く彼らの音響は、オーディエンスに良い夢を見させてくれること請け合いである。

 ──という、良いメンツを休日の昼から夜にかけて聴けるのである。
 ちなみに、会場は、先述したように、東京湾に面する晴海客船ターミナルという場所なのだが、実は東京オリンピックのための再開発によって、いま見える景色は来年には見れなくなる。かつてウェアハウス・パーティの会場だったテームズ側沿いの倉庫街が、再開発によってなくなったように……。
 そんなわけで、新自由主義的に亡くなっていく風景を心に焼き付けながら、ムーディーマンやマジック・マウンテン・ハイを聴こう。もう来年には、そこで踊ることはできないのですから。
 渋谷からだと40分〜50分で行ける。会場内には、Red Bull Music Academyによるセカンド・ルームも設置される。
 また、当日は、夜になると東京タワーもレインボーに発光するらしい……です。(野田努)

■Rainbow Disco Club 2014
■開催日:2014年4月29日(火)
■料金:前売チケット6500円 / 当日8000円
■時間:10:00 OPEN/START 〜20:00 CLOSE

■RDC STAGE:
MOODYMANN
PRINS THOMAS
MAGIC MOUNTAIN HIGH
HESSLE AUDIO
SISI

■RBMA STAGE
Special Secret Guest
San Soda
Kuniyuki
Hiroaki OBA
Kez YM

■チケットプレイガイド
CLUBBERIA https://www.clubberia.com/store/
イープラス https://eplus.jp/
Smart e+ https://sm.eplus.jp/e/170
楽天チケット https://ticket.rakuten.co.jp/
tixee https://tixee.tv/
Resident Adbvisor https://jp.residentadvisor.net/event.aspx?555668

■店頭発売
DISC UNION https://diskunion.net/
Technique https://www.technique.co.jp/
JetSet https://www.jetsetrecords.net/
Light House https://lighthouserecords.jp/

■MORE INFO:
RDCオフィシャルウェブサイト
www.rainbowdiscoclub.com


KUJITAKUYA (HOLE AND HOLLAND) - ele-king

https://www.hole-and-holland.com/

DJ schedule

2014. 4.9(金) BLACK WATER @神宮前BONOBO
https://bonobo.jp/schedule/2014/04/001315.php

2014.4.18(金)OPSB & HOLE AND HOLLAND Presents [UP] @中野heavysick ZERO
https://www.heavysick.co.jp/zero/

チャートテーマ

1. 2014/4/18金曜日@中野heavysick ZEROにて開催される、OPSB & HOLE AND HOLLAND Presents [UP] に持って行こうと思っているレコードです。

2. 昨年末の大盛り上がりだった[UP]の後、レコバッグをなくしてしまい、その中に入っていたレコードですw。また買います。

3. HOLE AND HOLLAND関連のpv とsoundcloudです。


1
OPSB - CHANGE YOUR ROUTINE - room full of records

1
TAMBIEN - THE TAMBIEN PROJECT2 - public possession

1
DJ RASHAD - I DONT GIVE A FUCK - hyperdub

1
CRATEBUG - TUGBOAT EDITS PRESENTS CRATEBUG EDITS - tugboat edits

2
JURNY - ONLY WHEN I'M DREAMING - NO MORE HITS

2
SSK - I'M LOST DOWN - SSK VERS

3
FUSHIMING - SERENADE (PV)
https://www.youtube.com/watch?v=FMDsCt55d40

3
EDO KANPACHI - KOUTA RAP REMIX
https://soundcloud.com/edo-kanpachi/kouta-rap-remix

3
KUJITAKUYA - FEELING OF A BIRD
https://soundcloud.com/nosetail92/feeling-of-a-bird

3
RIDE MUSIC EP RELEASE TOUR 2012 (PV)
https://www.youtube.com/watch?v=JLGC0BhzuAE

St. Vincent - ele-king

 多くの文系女子に「あれはかつてのわたしだ」と言わせてみせた『ゴーストワールド』(テリー・ツワイゴフ、01 )のイーニド少女、あれから10年以上経つけれども、彼女はバスに乗ってどこに行ったのだろう? 退屈なアメリカの田舎町で、その聡明さと傲慢さゆえに自意識と孤独をくすぶらせていた彼女は、自分を開放することができたのだろうか。僕はあの映画を観たとき、あの痛ましさにうろたえながらも、しかし彼女の未来は明るいのだろうと根拠もなく予感したのだった。それは、孤独に育った少女はその個性を発揮することがかならず叶うのだと、僕が信じたかったからなのだろう。彼女はアンダーグラウンドのアーティストになっただろうか、もしかすると作家に、デザイナーに……? あるいは、セイント・ヴィンセントに。

 アニー・クラークがセイント・ヴィンセントを名乗った時点で、それまでの自分の内面の問題を異化し、そのことによってその彼女自身を解放しようと決断したのではないか。彼女がこの新作について説明するインタヴュー内でプロデューサーのジョン・コングルトンとの繋がりを語る際、故郷のテキサスの田舎町について触れていて、僕はふっとイーニド少女の退屈そうな顔を思い出したのだ。「こんな田舎を発って、ビッグになるって言い放ったわ」、そうして彼女は、アートとポップのバランスを取りながら、他の誰でもない存在感を発揮し続けている。
 だからセルフ・タイトルとなるこの4作めが、もっとも躍動感に満ち、複雑で、しかしある種の烈しさを伴っていることに胸がすく想いがする。これまでのアルバムにおいてもセルフ・ポートレイトの趣が強かったが、ここで自分の「設定」としての「セイント・ヴィンセント」を改めて掲げることは、その表現のあり様に自負があるからだろう。1曲め、“ラトルスネイク”のエレキの音を聴けば、アニー・クラークの内なるものに電圧がかけられて、高らかにセイント・ヴィンセントへと変換される瞬間の興奮を覚える。続く“バース・イン・リヴァース”……「さかさまに生まれる」というタイトルが象徴的だが、彼女自身手に負えなかったのであろう自らの異物感がしかし、ここではアップテンポに炸裂する。
 アルバム全体のテーマは現代社会だというクラークだが、ブラスがそこここにファンクの跡を残すそのダンス・フィールとともに、ロウなコミュニケーションへの欲求が幾度も綴られる。「あなたの心を独占したいのに」、「イエスよりもあなたの愛が欲しい」、「口にした言葉よりも飲み込んだ言葉を後悔する」、「愛をよこして、あなたの愛すべて、あなたの愛を」……。デヴィッド・バーンとの共作からの連続性を強く感じさせるファンク・ポップ“デジタル・ウィットネス”の「デジタルの目撃者たち」というタイトルも示唆的で、身体性が疎外される現代のコミュニケーションのあり方に明らかに彼女は苛立っている。そして流麗なコーラスと荒々しいギター、つっかかるようなリズム感覚を縦横にはしゃがせながら、獰猛に愛を欲望する。

 アニー・クラークの、いや、セイント・ヴィンセントのエキセントリックな内側が、きれいに外側にひっくり返ったアルバムだ。奇怪でごつごつしたサウンドを聴く者に丸ごと受け止めることがここでは要求され、だからわたしたちは身体にそれを直接響かせる。かつての鬱屈したイーニド少女たち、彼女たちも何も悩むことはなかったのだと、このフリーキーなポップ・ミュージックを聴いていると楽しくなってくる。どこかメロウで安らかなクローザー、“セヴァード・クロスド・フィンガーズ”で「歯車から吐き出されるはらわた」というフレーズにぎょっとするが、しかしそれでいいのだ。「断ち切られた幸運の祈りを、あの瓦礫のなかから探し出して」。そして女たちははらわたの感触をたしかに覚えながら、自らの欲求を止めないことで彼女自身を解き放っていく。

Road 2 Battle Train Tokyo - ele-king

 恵比寿のリキッドルームで、日本初のフットワーク・バトル・トーナメントが開催されます。3月29日(土曜日)に、激しいダンス・バトルが見れます。興味のある方、ぜひ、足を運んで……いや、足を高速に動かす人たちを見物しましょう!

 昨年10月にリキッドルーム2階奥のKATA + Time Out Cafe & Dinerにて開幕した日本初のフットワーク・バトル・トーナメント=Battle Train Tokyo(略してBTT)。今年6月28日(土曜日)に開催されるBTTに向け、その前哨戦となる"Road 2 Battle Train Tokyo(略してR2BTT)が3月29日(土曜日)に決定! まずはR2BTTを勝ち抜きBTTのシード権をその手につかもう! 競いしフットワーカー/ダンサーの勇姿をみなで刮目しましょう!

 シカゴ・ハウスを源泉にまさにそのシカゴのローカル・シーンにて独自の進化を続け高速化した音楽スタイル「ジューク」が、足技に重きを置いたダンススタイルと密接に関連し、低音と三連譜などトリッキーなリズムが強調され「フットワーク」という音楽/ダンス・カルチャーとして広がり進化/発展。この国でもさまざまなイヴェント/パーティー/ワークショップなどが開催されるなか、BTTはBPM160のジューク/フットワーク・トラックの上でさまざまなダンサーたちがスタイルやルーツ、世代を超えて競い合えるオープンなバトル・トーナメントの場として、この国のジューク/フットワーク・シーンを支えるDJやトラックメーカー、ダンサーたちと一緒にさらなるこのシーンの燃焼と循環を目指します。毎月第三水曜日にはフットワークDOJO=Battle Train Tokyo Express(略してBTTE)も同会場にて開催中。

※3月19日(水曜日)19:00(ジューク日、ジューク時)より、同会場にて第三水曜日に定期開催されているフットワークDOJO=Battle Train Tokyo Express(略してBTTE)が開催! 概要は下記リンク先をご参照ください。
https://www.kata-gallery.net/events/BattleTrainTokyoExpress_3/

《概要》
Road 2 Battle Train Tokyo

@KATA
Judge:HARUKO(RudeGirl3),
KENT ALEXANDER(PPP/PAISLEY PARKS), Takuya(HaVoC) and You
Host:ヒューヒューBOY(GROSS DRESSER/MAGNETIC LUV)
Exhibition:HARUKO(RudeGirl3) x Takuya(HaVoC)
Guest DJ:SEX山口
Chicago Legacy Set:D.J.April(Booty Tune)
Sound by:Booty Tune, DjKaoru Nakano, DJ SEKIS & DJ DIKE, SHINKARON

@Time Out Cafe & Diner
BTT Lounge presents
JINTANA&EMERALDS "DESTINY" pre-release party supported by PPP
special oldies B2B and live session:JINTANA&STRINGSBURN
DJ:LUVRAW, iga-c, Kent Alexander

《バトルへのエントリー/ルールについて》
・バトルは個人戦のみです。2ターン(1バトル5分ほど)になります。
・ダンス・スタイルは自由ですが、バトル中に流れる楽曲はジューク/フットワーク・トラック(BPM160)のみとなります。
・バトル時の選曲は主催者側でご用意させていただきます。
・オーディエンスの声援と審査員によるジャッジ・システムを採用致します。
・バトル・トーナメントへのエントリー・フィーは2,000円となります。
・優勝者には6月28日(土曜日)に開催されるBattle Train Tokyoのシード権、優勝賞金10,000円を進呈させていただきます。
・前回のBTT優勝者、準優勝者のエントリーは今回はありません。
・バトル・トーナメントへのエントリーは件名を「3.29 R2BTT」として<entry@liquidroom.net>までメールにてお願い致します。ネーム表記と連絡先(氏名/電話番号)も合わせてお送りください。なお、お送りいただきました個人情報は今回の「R2BTT」に関わる目的にのみ使用し、他の目的には使用致しません。

2014.3.29 saturday evening
KATA + Time Out Cafe & Diner[LIQUIDROOM 2F]
open/start 17:00/18:00-22:00
battle tournament entry fee 2,000yen / admission fee 1,500yen

info
Battle Train Tokyo twitter | Facebook
KATA https://www.kata-gallery.net
Time Out Cafe & Diner 03-5774-0440 https://www.timeoutcafe.jp/
LIQUIDROOM 03-5464-0800 https://www.liquidroom.net

《出演者紹介》
▼HARUKO(RudeGirl3)
コンテスト受賞歴:BIGBANGダンスコンテスト特別賞/femal trouble 3位/tokyo dance delight特別賞/BTT準優勝
13歳の頃ブラックミュージックと出会い、ヒップホップダンスを踊り始める。その後レゲエミュージックと出会い、ヒップホップ、レゲエを共に、独自に踊り始める。2003年ニューヨークで本場のストリートダンスのレッスンをうける。その後クラブでのショータイムに出演しつつ、インストラクターとして活動、2009年にはジャマイカに渡り現地のdancehallqueenコンテストにも出場。セカンドラウンドまで勝ち残る。そしてヒップホップ、レゲエなどをミックスした独自のダンススタイルを確立する。そして、2013年BTTにて準優勝。footworkの活動を開始する。現在は都内のクラブでのショーやバトルで活躍中。

▼Takuya(HaVoC)
東京都在住。本場シカゴでも有数のフットワーク・クルーHaVoCに唯一の外国人として名を連ねるフットワーカー。高校時代よりダンスを始め、ブレイキン、ソウルダンス、ハウスなど様々なジャンルをどん欲に学ぶ。2011年、ダンスバトルの世界大会Juste Deboutで活躍するFootworKINGzに衝撃を受け、フットワーカーとしてのキャリアをスタート。ほどなくして開設したYouTubeチャンネルにアップした動画をきっかけにH.a.V.o.Cにスカウトされる。その多彩なステップはフットワーク専門サイトFORTUNE&BANGに取り上げられるなど、本場シカゴでも高く評価されている。2012年10月に開催されたTRAXMANの来日公演にダンサーとして帯同。そのフットワークで各地に熱狂をもたらした。2013年はPaisley Parks、MOP of HEADのミュージックビデオに出演するなど、活躍の場を広げている。
https://twitter.com/TAKUYAxHaVoC

▼KENT ALEXANDER(PPP/PAISLEY PARKS)
ヨコハマ【PAN PACIFIC PLAYA / Бh○§†】所属。BAYなJUKE/FOOTWORKチーム【PAISLEY PARKS】構成員。まるでRAVECOREなDJチームTERROR Pとしても爆笑中。ゲットーレイブ育ちのDJ。インターナショナルスクール時代からアングラパーティー活動のしすぎでアメリカへ落ちる。2012年末、横浜帰還。シカゴのラジオ局のDJMIX SHOWに出演して、PAISLEY PARKSオンリーミックスを披露したり、日本で初めてのFOOTWORK大会【BATTLE TRAIN TOKYO@KATA】を主催するなど、JUKE/FOOTWORK周辺に集まる最もクレイジーな連中の1人。これまでにSWEET SOULのMIX ”Sweet Temptation”と、PAISLEY PARKS音源をアシッドEDITした”THE MIX”を発表。和訳、英訳のお仕事承ります。陽気な大きい弟系の通訳/アテンドもお気軽に◎
https://twitter.com/kent045
https://www.panpacificplaya.jp/blog/
https://ghost045.bandcamp.com/

▼ヒューヒューBOY(GROSS DRESSER/MAGNETIC LUV)
ヨコスカン&ミウラーノ光る海岸系DJユニット『GROSS DRESSER』で活動中。チルってなんぼなメロウトリッピンMIXCDをALTZMUSICAより発表。ハッピーな目つき「MAGNETC LUV」所属。LUVRAW&BTBのライブで、にぎやかしい司会を担当。好評と酷評の間で居眠り一千万。江ノ島OPPA-LAの便所や各種野外パーティーでUP&DOWN、毎年好評の秘密ビーチパーティーも欠かさず解放中。彼の作るホットサンドを食べた内、3人くらいが人生を成功させたようだ。司会、ホットサンド、DJのご用命はお気軽に☆

▼SEX山口
1976年生まれの牡羊座。神奈川県出身の脱力系アイドル。マイケル・ジャクソンと井手らっきょを同じ目線で愛し、FUNKとお笑いを同じ目線で体現したパフォーマンスを得意とする。ダンサー・エロ本編集者・DTPデザイナーを経て、最近はやたらしゃべるディスクジョッキーとして各所でメイクサムノイズ中。インターネットラジオ、block.fmにて生放送でお届けする「SEX山口のGWIG GWIG RADIO」(毎月第2月曜日20時~)ではメインMCとしてZEN-LA-ROCKと共にグイグイっとおしゃべり中。自身のアパレルブランド「S.E.X.Y. by NAOKI YAMAGUCHI」のアイテムや各種おMIX CDも随時デリバリーしてまっす♪
https://secscreativeworks.tumblr.com/
https://twitter.com/sexyamaguchi
https://sexybyny.theshop.jp/
https://block.fm/program/gwig_gwig_radio.html

▼D.J.April(Booty Tune)
Hardfloorでシカゴハウスに目覚め、そんなサウンドをらりくらりと追いかけつつ、Jukeレーベル「Booty Tune」のPR&ARをしております。
https://twitter.com/deejayapril
https://bootytune.com/

▼Booty Tune DJs[D.J. Kuroki Kouichi, Yuki aka 3D, D.J.April]
https://bootytune.com/
https://bootytune.bandcamp.com/
▽D.J.Kuroki Kouichi
1999年 DJ開始。同時期に1人焼肉デビュー。
2001年 DJデビュー。地元の焼肉屋を卒業。都内各地の焼肉屋にて武者修行開始。
2004年 100%ゲットーパーティー「CHICAGO BEEF」を、焼肉屋の上にあるクラブで主催。DJと肉が融合。
2007年 肉好き集団を率い肉を食べまくる肉パーティー「肉GROOVE」を主催。
2008年 下北沢「肉人」に出会う。ホルモン革命が起きる。
2009年 赤身からホルモンまで、あらゆる肉の部位を完璧に焼けるようになり、「肉マスター」就任。
2010年 焼肉対決で「焼肉大王」に勝ち、2タイトル制覇。日本一の焼肉屋「スタミナ苑」の常連入り。
2011年 Juke/Ghettotech専門レーベル「Booty Tune」に加入。
2012年 Booty TuneのCOO(スィーオウオウ)就任。狩猟免許取得。
2013年 シカゴハウスの伝説的レーベル「Dance Mania」の全カタログをコンプリート。
あまり意味が無くてカッコいいダンスミュージックをプレイするよう心がけています。
▽Yuki aka 3D
Booty Tune所属22歳のJuke/Footwork DJ。通称てっどまん。
▽D.J.April
Hardfloorでシカゴハウスに目覚め、そんなサウンドをらりくらりと追いかけつつ、Jukeレーベル「Booty Tune」のPR&ARをしております。

▼DjKaoru Nakano
大阪府出身。14才頃からblack music, rockのレコードを集めだし、18才頃DJを始める。garage, houseなどを経て2009年頃からminimal dub, technoなどでDJ活動をリスタート。2010年頃からjukeに傾倒。2013年11月にNODEレーベルよりmix CD「footwork & smooth」をリリース。Track makerとして日本初のjukeコンピレーション"Japanese Juke & Footwork Compilation"に参加。
https://soundcloud.com/kaorunakano

▼DJ SEKIS & DJ DIKE
JUKE/FOOTWORKのPRODUCER。ホームグラウンドである吉祥寺・西荻窪にて主に活動中。
▽DJ SEKIS
https://twitter.com/djsekis
https://soundcloud.com/dj-sekis
▽DJ DIKE
https://twitter.com/DJ_DIKE
https://soundcloud.com/dj-dike

▼SHINKARON
FRUITY、BoogieMann、Weezy、吉村元年、芝田創、VaEncから成るクルー。 2009年3月よりノンジャンルパーティとしてスタートし、現在はjuke/footworkのレーベルとしても活動中。所属メンバーの他DJ Roc、Paisley Parksなど、国内外問わず様々なアーティストのリリースを手掛ける。
https://shinkaron.info/


 日本のフットボールクラブのサポーターが「Japanese Only」と書かれた横断幕をスタジアムに掲げて問題になったという。
 日韓共同開催W杯のときに日本に行った英国人にその話をすると、「あのときも日本の飲食店には『Japanese Only』と書いた紙を貼っている店があった」という。あの「Japanese Only」も、当時UKではちょっとした話題になった。日本人の排外主義は甚だしいと憤った人もいた。が、実際には日本の飲食店には英語を喋れる店員が少なく、海外発行のクレジットカードやデビッドカードが使えないから、会計時に揉め事になるとややこしいと思った飲食店主たちが「Japanese Only」の札を掲げていた。という日本側の理由が説明されると、なんとなく辺境の国ふしぎ話になって終わった。
 が、今回の「Japanese Only」はちょっと違う。そもそも、Jリーグなんてのは、発足当時を知るばばあから言わせてもらえば「Japanese Only」だったら成立しなかったのだ。ジーコやリトバルスキー、「日本で何もせずに大金を稼いできた」と今でも本国でジョークのネタにされているリネカーなど、著名な外国人選手が来たからこそ客が入るビジネスとして成立するようになったのだ。それがいつの間にか「Japanese Only」の横断幕がかかるようになったとは、なかなか感慨深いものがある。
 「ブライトンの柔道教室に『English Only』って書いた札を下げてるようなもんだよな」
 フットボールの母国イングランドのある男性はそう言って笑った。
 とは言え、ある国に余所者が入ってくると排外的リアクションが出るのは当然だ。が、昨今のUKでは、排外ではなく、排内主義の問題が深刻化している。

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 隣家の息子が失業保険を打ち切られてやむなく社会復帰を果たし、たいへん非人道的な会社に入った。というのは以前も書いた話だ
 「おめえの会社、ヒューマンライツはどうなってんの?」
 隣家の息子が仕事の話をするたびにうちの連合いはそう言うが、「仕事があるだけでもありがたいと思え」な時代に、溺れる若者が掴むのは人権の藁ではない。
 「だって、ヒューマンライツじゃ食えないもん」
 暗い目をしてため息をつく隣家の息子は、最近、気になることを言い出した。
 「俺、UKIP支持に回るかも」
 UKIP(英国独立党)とは、ゴリゴリの右翼政党である。が、この政党が不気味に支持を伸ばしているため、保守党政権が著しく右に傾いているとも言われている。「アンチ移民」ポリシーを掲げるUKIPに隣家の息子が共感しているというのは、十代の頃から彼を知っている移民の隣人としては聞き捨てならない。
 彼が最近、ポーランド人の同僚たちに不満を感じているのは知っていた。彼やうちの連合いが働いているダンプの運ちゃん業界でも、近年は外国人労働者の台頭が著しい。公営住宅地で育った隣家の息子がUKIPに走るのはよくあるルートだ。が、しかし彼の場合は、わたしと酒を飲みながら折り紙を折ったり、柿ピーとおにぎりせんべいのうまさについて熱く語り合ったりして、異人や異文化にはオープンだった筈である。
 「外国人の同僚が増えると、中にはムカつく奴もいるだろうから、PCなことばかりは言ってられないだろうけど」
 わたしが言うと、隣家の息子は言った。
 「っていうか、雇用主が英国人を切って外国人を雇うのがムカつく」
 話を聞いてみれば、平素から上司に対して「これは雇用法違反ではないか」みたいなことを言うタイプの英国人青年が、業務上の些細なミステイクを理由に解雇され、代わりにポーランド人労働者たち(みんな身内らしい)が連れて来た運転手が雇用されたという。
 「あいつら、ファミリー&フレンズのグループでがーっと来て、違法だろうが滅茶苦茶な時給だろうが黙って働くんだよ。そら雇用主にとっては一番便利だよね。で、あいつらはみんなで一時的に家を借りて雑魚寝してて、金を貯めたら国に帰るからいいだろうけど、彼らと同じ時給じゃ、英国人が英国で生活していけない」
 過重労働でめっきり痩せて老け込んだ隣家の息子はいう。
 たしかに、映画『This Is England』の時代の移民と、現代の出稼ぎ移民とは、異なる性質のものだ。EUのおかげで自由に行き来できるようになった移民には、昔のように「この国で生きる」みたいな決意はない。どれだけ時給が安かろうと、それが自国でそれなりの収入になれば、がんがん働いて国に帰るだけだ。「英国で生きる」どころか、現代の移民の多くは「こんなに物価が高くて治安の悪い国に根を下ろすのはまっぴらご免だ」とさえ考えており、その構図はさながら田舎ののんびりした場所に家を持ちながら、都会に通勤する人びとにも似ている。

 サッチャーが製造業を破壊する前、全国各地の工場は労働者階級の人びとの職場だった。で、90年代にそれに代わる新ワーキング・クラスの職場と言われたのはコールセンターだった。しかしコールセンターも今ではインドなどの人件費の安い国(先日、PCが壊れてメーカーに電話したら、マジでエジプトに繋がれた)に拠点を移している。それに加え、国内に残された仕事までも外国人たちに占領されたら、英国のワーキング・クラス民には働く場所がなくなる。
 「英国人の若者は下層の仕事はしたがらない」というのは一昔前の話で、失業保険や生活保護打ち切りの時代には、彼らは社会復帰しようとしている。しなきゃ食えないからだ。そんな切羽詰った貧民たちと外国人労働者が競争して下層職を取り合えば、時給はどんどん下がる+待遇は悪くなるの一方で、これが「インディヴィジュアルの競争に任せる」キャピタリズムの有り様ならば、この競争に勝てる者は「黙って雇用主に蹂躙されることができる者」ということになる。市場競争の掟とは「コストを下げ、利潤を上げる」ことだが、人件費というコストは有機物だ。そこには労働を提供する人間の命や生活がかかってくる。
 英国の人件費を押し下げている外国人と、賃金が下がって貧困している英国人労働者。
 UKIPが支持を伸ばすのも道理だが、問題の本質は、下層で低賃金の仕事を取り合っている外国人と英国人の衝突ではなく、非人道的なまでに人件費コストを抑えて競争に勝とうとしている上層のキャピタリスト魂だろう。

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 Obscenely Richという表現が英語にはある。
 Obscenelyをマニュアルどおりに「不愉快なほど」と訳せばどうということはない表現だが、Obsceneは本来、「猥褻」を意味する。「淫らなほど金持ち」とは日本語では言わないので、何処から来た表現なんだろうと考えていた。
 「ソーシャリズムの発端はキリスト教の誕生まで遡る」と言った学者の話は以前も書いたが、実際、新約聖書の時代と現代社会は似ている。貧困者や病人、障碍者が切り捨てられ、「神の怒りに触れた者たち」と見殺しにされた社会と、敗者が切り捨てられ、「自主責任」というキャピタリズム信仰のもとに見殺しにされている現代。世の中は、2000年の時を隔ても相変わらず野蛮だ。
 「それじゃいかん」と反旗を翻したダイハードなソーシャリストがキリスト(実際、聖書を読むと彼はしょっちゅうキレている)であり、彼の種々の言葉が西洋思想のベースにあるとすれば、「淫らなほど金持ち」という表現の出所はそこら辺なのかとも思う。
 英国では、社会がキャピタリズムに傾き過ぎると、必ず反対側に戻そうとする動きが出て来るそうだが、それも「Obscenely Rich」という表現を現代まで絶やすことなく使い続けてきた文化を持つ国だからなのかもしれない。

 ハッピー・マンデーズのべズが来年の総選挙への出馬を表明した。
 労働党候補として出馬する彼は、富の再配分を公約に掲げている。彼が出馬するサルフォードは、英国でもっとも家庭の貧困率の高いマンチェスターでもとくに貧しいこどもが多い地域だ。
 最近、やたらとこういう話を耳にするようになってきた。
 何かの兆しのようなものが、ほのかに表出をはじめたのかもしれない。

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 さて、日本は?

SIMI LAB - ele-king

 シミ・ラボの3年ぶりのセカンド・アルバム、『Page2 : MIND OVERMATTER』は素晴らしい作品だ。ラップ、リリック、トラックのどれもクオリティが高い。たとえば、2003年のMSC『マタドール』、2007年のNORIKIYO『OUTLET BLUES』、2011年のERA『3 WORDS MY WORLD』のように、先鋭的なトラックとリアルな言葉、ラップのエネルギーが調和した、この先も記憶されるべきマスターピースだ。

 トラックのベースは、OMSBによって作られている。よって、本作は彼のソロ・アルバム『Mr. "All Bad" Jordan』の発展型だとも言える。『ele-king vol.13』でのOMSBのインタヴューを読んでなるほどと思ったのは、影響を受けたトラックメイカーについて「RZAとプリモ(DJプレミア)ってでかくて。あとはJ・ディラ、カニエも大きい」と発言していたことだった。なんという、幅の広さ……。そしてヒップホップへのこだわり。ベスト・ソングとして挙げたい“Come To The Throne”──この曲は微妙にブレたビートの上に激しいサックスのブロウのサンプリングを複雑にかぶせたナンバーで、絶え間ない編集作業のなかから生まれた──をはじめ、OMSBのヒップホップへの情熱が具現化されている。

 新作には、OMSB、DyyPRIDE、QN、MARIAを中心にしたファースト・アルバムと比べて、参加ラッパーの人数が圧倒的に多い。それぞれの楽曲にテーマを据えて、各メンバーが大喜利的にストーリーテリングするさまはそれだけでも刺激なのだが、ブロークンなトラックの上で披露される“Karma”はとくに強烈だった。1ヴァースめを担当するOMSBは、ビートを無視しつつもさり気なく韻を踏んでいく。それに対して、2ヴァースめのUSOWAはがっつりビートに合わせて韻を踏んでいく。こうした構成上の工夫が作品の随所にある。スリリングで、聴いていて楽しい。

 とにかく、のびのびとやっているのだが、前述の通り、1曲でひとつのテーマを複数視点で展開しているので、ヴァースごとにメンバーの個性が如実に表れている。「Worth Life」では、冒頭でUSOWAが「今日の繰り返しがほら 来たるべき明日さ 回すKey Chain」と冷めた人生観を披露すると、JUMAは「難しい事は言えないけど太陽に手かざして血潮が見えれば life goes on !」とおおらかに歌う。さらにトリのDyyPRIDEは「不甲斐無え過去のてめえとおさらば」と現在の自分を讃え、明日への活力をみなぎらせる。ライムも言葉も十人十色で、若者たちの人生の縮図がそれぞれの曲に描かれているようだ。

 最近の日本のヒップホップ・シーンにはスターがいないと言われるが、そんなことはない。SIMI LABはもちろん、5lack、PUNPEE、サイプレス上野とロベルト吉野、AKLO、SALU、田我流、SEEDA、NORIKIYO、KOHH、MSC、ERA、Fla$hBackS……、彼らはストリートのスターである。『Page2: MIND OVER MATTER』を聴いていて、AKLOの「ダサいものと戦うのが俺のREBELだ」という発言をあらためて思い出した。ヒップホップへの情熱によって生まれたこのアルバムは、今日の日本のストリート・カルチャーの豊かさを証明するものであり、ヒップホップのリスナー以外にも聴いてほしい傑作である。

Ø(Mika vainio) - ele-king

 ミカ・ヴァイニオ。ミカ・ヴァイニオ。その言葉を何度も繰り返して発してみる。とても不思議なリズムの言葉。まるで彼が生み出す音やリズムのようだ。非反復的な持続と接続。 彼の生まれはフィンランドなのだから、この名も、この言葉も、その土地の名であり、言葉なのだろう。そう、土地の名、名。わたしは、この新譜を聴いて、彼の生まれ育った土地のことを、行ったこともない未知の土地のことを想像した……。

 ミカ・ヴァイニオ。いうまでもなく、彼はあの伝説の接触不良電子テクノイズ・ユニット、元パン・ソニックの元メンバーである。さらには現在最高峰のエクスペリメンタル・サウンド・アーティストのひとりひとりでもある。フィンランド出身のミカは、90年代から00年代にかけて、同じく同郷のイルポ・ヴァイサネンとともにパン・ソニックとして活動した(初期は3人組)。彼らが繰り出すバキバキガキガキと律動するノイズとビートの横溢・奔流・震動に、世界中のテクノイズ・マニアの耳は強烈にアディクトさせられた。接触不良なノイズの快楽と、マシンビートの交錯。そして彼らは、2010年に傑作『グラヴィトニ』(ブラスト・ファースト・ペティ)をリリースし、その長年の活動を停止した。しかしミカの旺盛な活動意欲はとどまることを知らない。ソロ・アーティストとして、ソロ名義、コラボレーション、ライヴなど、多方面で活躍を続けている。

 とくに昨年のリリース・ラッシュは凄まじいものだった。ソロ名義(『キロ』)や、ヨアヒム・ノードヴァルとのコラボレーション作『モンストランス』(〈タッチ〉)、スティーブン・オマリーとのユニットÄÄNIPÄÄの『スルー・ア・プレ・メモリー』(〈エディションズ・メゴ〉)など傑作を矢継ぎ早にリリースした。続く本年もパン・ソニックのライヴ盤やアルネ・ディフォースとのコラボレーション作品が発表される。

 本作は、そんなミカ・ヴァイニオのØ名義の新譜である。彼はパン・ソニック時代からソロ作品もリリースしてきたが、Øはミカ活動初期から続いている名義だ。これはソロ名義よりも先にスタートしていたプロジェクトで、最初のリリースは1994年(『メトリ』)。つまりパン・ソニックのファースト・アルバム『ヴァキオ』(1995年)以前のことなのだ。これだけ長く続けているということは、ミカ本人にとっても、定点観測的な重要な仕事ではないのかとも思える。事実、このØ名義の音は、彼のどの作品とも違う。テクノという形式に、ミカ特有の非反復的なリズムが導入され、そこでノイズやアンビエントな感覚が密やかに鳴り響いている。パン・ソニックからノイズ成分を大幅に抜き取り、静寂なサウンド・スケープにテクノのコンテクストへ接続してみせた、とでもいうべきか。

 今回リリースされた新作『Konstellaatio』は、Ø名義作品としては2011年のEP『Heijastuva』から数えて3年ぶり、アルバムとしては2008年の『Øleva』より6年ぶりの作品である。本作も、Øらしく、これまでの路線を受け継ぐサウンド・スケープが展開されている。テクノを基調とした冷たくクールな質感、横溢する音の連なり。そこではソロやコラボレーション作品とはまったく違う透明な音が鳴り響いている。ノイズよりも、つるんとしたガラス細工のようなクリスタルなサウンドが主体なのだ。そして、そのガラス細工のような音の芯には、ミカの極めて個人的な響きが深く鳴り響いているように思えるのだ。そう、Øにおいて、ミカは自分の内面や人生を振り返るようなサウンドを出しているのではないか(たとえば2008年の『Øleva』ではピンク・フロイドのカヴァー・トラックが収録されていた)。そして、テクノというフォームを内側からずらしていくコンストラクション/コンポジションには、彼の個人性(リズム感や音響への感性)を強烈に感じることができるのだ。

 本作にもまた、そのアルバム・タイトルやアートワークを見てもわかるように、ミカ・ヴァイニオというフィンランドに生まれたアーティストの記憶やノスタルジアが圧縮されているように思える。まるで幼年期に見上げた星空の記憶が、クリスタルかつ非反復的な電子音によって鳴らされるような──煌くような連なりを持ったサウンド・テクスチュア。それほどまでに、このアルバムにはどこかノスタルジックな空気と時間が充満している。パン・ソニック的な壮絶なノイズの炸裂とは違う、静謐で繊細、クリアなサウンド。深く淡く響くダヴィな低音。その非連続的な音響/リズムの持続と切断。地に響くような低音と星空に煌くような高音。重力と上昇。これらにミカ・ヴァイニオというアーティスト/音楽家の本質が静かに息づいている。そう、本作は、大地と空を繋ぐ電子=音(響)楽であり、たとえるならば、密室から星空を見上げるような垂直性が表現されているように思えるのだ。

 このアルバムは、インダストリアル/テクノが人気のシーンに距離を置きつつも、同時に、北欧の土地だからこそ生まれたインダストリアル感覚を基調に、テクノと、アンビエントと、ミュージック・コンクレートが交信することによって、まるで個人史と電子音楽の歴史が(結果として)重なり合うような音楽/音響に仕上がっているのだ。ベルナール・パルメジャーニ、ピエール・アンリ、リュック・フェラーリなどのフランス電子音楽の大家たちが作り出した音響空間を密やかにのみこみ、そして俳句を彷彿させるような静謐な音……。

 個人史と音楽史が、ミカ・ヴァイニオの記憶の中で、必然/偶然に結びついているのだ。ベンヤミンの『ベルリンの幼年時代』のように、彼自身の記憶と人生が、断章的/包括的に鳴っているとでもいうべきか。その音響空間は記憶の中で煌くオーロラである。静寂で、非連続的で、密室的でもあり垂直的であり、時間が圧縮された記憶の結晶。そして、その郷愁には湿った感傷などまるでない。硬質なマシニック・ノスタルジア! このアルバムを、エクスペリメンタルな電子音楽を愛するすべての人に聴いてほしいと思う。そんな愛すべき作品である。

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