「!K7」と一致するもの

ザ・ドラムス来日! - ele-king

 9月に発売されたサード・アルバム『ジ・エンサイクロペディア』を引っさげて、ドラムスが来週の頭にブルックリンから日本にやってきます! メンバーの脱退を乗り越え、レーベルもあらたに、アルバムはより洗練されたサウンドに仕上がりました。新曲“マジック・マウンテン”のMVもいつも以上にスタイリッシュ! これをライヴでどうやって表現するのか非常に楽しみです。果たして、ジョニーが腕を振り回してマイクの前で踊る姿はそのままなのか!? 最近ではめったに披露しなくなってしまった名曲“レッツ・ゴー・サーフィン”を聴くことができるのか!?

 さらに、東京公演のオープニング・アクトには日本のブライト・ホープであるワイキキ・ビートが出演決定! どんなバンドか気になるはこの“フォーエヴァー”のMVをチェック。週明けからレトロに身体を揺らしましょう! 

The Drums 来日ツアー
■東京公演
日程:2014年12月8日(月)
会場:東京・恵比寿LIQUIDROOM
時間:開場18:00 / 開演19:00
料金:6,000円(税込/All Standing/1Drink別)
出演:The Drums、オープニングアクト: Ykiki Beat


■大阪公演
日程12月9日(火)
会場:心斎橋SOMA
時間:開始 18:30 / 開演 19:30
料金:6,000円 (税込/All Standing/1Drink別)
出演:The Drums

企画・制作・招聘:クリエイティブマン 
https://www.creativeman.co.jp/artist/2014/12drums/
協力:Tugboat Records

■The Drums

子供の頃にサマー・キャンプで知り合ったジョナサン(Vo),ジェイコブ(Gt)を中心に、2008年に結成されたアメ リカ・ ニューヨークはブルックリン出身のバンドThe Drums。デビュー・EP「サマータイム」を2009年リリース。収録曲「レッツ・ゴー・サーフィン」は、どこか切なくも懐かしいサウンド、そして思わず口ずさみたくなる様なサウンドで日本を含め世界各国で軒並みパワープレイを獲得!NME,Pitchfork,BBCなど数多くのメディアが大絶賛!!デビュー・アルバム『ザ・ドラムス』の発売(2010年6月) に先駆け、初来日公演を果たす。公演はソールド・アウト。 

同年サマーソニックで再度来日を果たし、ここ日本でも人気を決定づける。デビュー・アルバムより、僅か15ヶ月のスパンでセカンド・アルバム『ポルタメント』をリリース。前作同様高い評価を獲得。2011年東日本大震災を受けてチャリティー・シングルを発表、その後、ライヴ活動、暫くの長期休暇を経て、今年7月突如サード・アルバム『エンサイクロペディア』のリリースを発表!アーティストとして円熟期を迎えるThe Drumsが再び世界中でセンセーションを巻き起こす!! また彼らは音楽面のみならずファッションセンスに置いても定評があり、元 Dior Homme、現在は、イヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターを務めるエディ・スリマンまでもが溺愛し自らアーティスト写真を撮ったほど。

■Ykiki Beat

現行の欧米インディ・シーンに同期する音楽を世界へ発信する要注目新人バンドYkiki Beat。Foster The People やTwo Door Cinema Club を彷彿とさせるアッパーな楽曲から、ビーチポップ~チルウェイブまで、彼らの豊潤な音楽性が詰まったEP『Tired of Dreams』が昨年12 月にBandcamp にてリリースされ、SNS など口コミで高評価を得る。今年2 月にはサマーキャンプの初来日ライヴの前座としてミツメと共に出演、過去にはLast Dinosaurs、Metronomy のOlugbenga 等と共演している。今年4月にはフランス・パリの超有名セレクトショップCollette とBonjour Records によるコンピレーションアルバムにも参加し、ファッション方面からも支持を受けている。
Ykiki Beat オフィシャル HP https://ykikibeat.tumblr.com/profile


王舟と彼の7インチ - ele-king

王舟のライヴ。
それはアメリカの平原を歩いているような感覚へと連れて行ってくれた。JINTANA(JINTANA&EMERALDS)

 今回は、王舟さんと同じく、オーセンティックな音楽をエッセンスとして現代の音楽をプレイしているミュージシャンという括りでレヴュアーに指名していただいたのかわかりませんが、素晴らしい音楽を紹介させてもらう機会をいただきありがとうございます。

僕が王舟さんを初めて聴いたとき、とても懐かしい感覚もありつつすごく現代的な音楽だなと感じて胸が熱くなりました。すこし前、ニューヨークに行ったときに、ライヴハウスを回っていたら、フォーク系がすごく勢いがあって、都会に住む人たちが音響などを取り入れた新しい側面からこういうカントリーサイドな音楽をやっているのか! と、とんでもなく粋だなと思ったのですが、それと同じものを王舟に感じたのです。フリートフォクシーズなど、そういった新世代フォークと共鳴して王舟さんはやられているのかわかりませんが、同時代感覚として自然にそういう響きが出てくるのかも知れません。

 さてそんな王舟さんのライヴに行ってきました。まずお客さんに可愛い女の子が多い! これはとても大事なことですね。それはさておきステージには7人のメンバー。いわゆるバンド・セットに加え、フルートや床に座って鉄琴のようなものを演奏している方もいます。そして王舟さんはというと、アコースティック・ギターを持って登場。アコギかエレキかって小さな話かもしれませんが、やっぱりアコギって家で練習するために使って、ステージではエレキっていうのが通常じゃないですか。そんな中、最初からアコギでステージに現れるというのはすごくインパクトを感じて、その姿に「アコースティック・ギターってこんなにカッコいいんだ!」と驚きました。スモークが焚かれ、霧の中からアコースティック・ギターを持ってステージに現れる王舟さんは痺れるほどカッコよく、そしてその姿は強烈な個性や方向性を伝えてくれ、時代や音楽の状況などすべてのモノに対する独立した姿勢を伝える強いメッセージのように感じて……とにかくカッコ良かった。

 そして1曲めを歌いだす王舟さん。スモークの向こうから右側だけが月明かりのようにライトに照らされ、すごく幻想的な光景に思えました。まるで、霧の向こうから王舟の声が聴こえてくるようです。最初、英語か何かで歌いはじめ、きき入っていると途中から日本語に変わり、聞いたことのあるフレーズになりました。それは“虹”でした。まるで霧の向こうから虹が現れたように、美しい瞬間でした。ある意味、日本でもっとも有名なエレクトロニックな曲がこうも美しくアコースティックな響きに、そして王舟さんの気持ちや言葉となって奏でられていることに感動。

 今回リリースされた7インチにはB面にこの“虹”が収録されており、A面はこれまた名曲“Ward”。“Ward”は聴いていると日々に対する落胆と希望が交互にやってくるような曲で、僕は聴いているととても元気が沸いてきます。独特の言語感で歌っている王舟さんが“Ward”というタイトルの曲を出すことがとても素敵で、そして途中からダイナミックになるドラムのアレンジに泣けてしまいます。
そういった素晴らしい楽曲が繰り広げられるライヴには、まるでアメリカの平原を流れる雲をみているような感覚にさせられました。雄大でありながらも叙情的であり、大袈裟に言うと人生とは何かについて自然と感じてしまうような空間。霧の向こうからさまざまなものが現れては消えて、だけど本質的なメッセージを伝えつづけてくれているような、胸が締めつけられる感覚。
 遠くに行きたいとき。何にもとらわれない旅に出たいとき。大自然に身をゆだねたいとき。人生を見つめたいとき。そんな気持ちになった日、僕は王舟のライヴを見に行きたいと思います。

■JINTANA / ジンタナ
横浜の音楽クルーPPP(Pan Pacific Playa)発、ネオ・ドゥーワップバンドJINTANA&EMERALDSのスティールギタリスト。「DESTINY」アナログ発売中。
ライヴ:
12/20@アンドレア・ドーラウJAPANツアー
12/29@和ラダイスガラージ
jintanaandemeralds.com

Neel - ele-king

 ヴォイシズ・フロム・ザ・レイクとして、イタリア人のDJ/プロデューサーのドナート・ドジーとユニットを組んでいたニール=ジュゼッペ・ティリエッティのファースト・アルバムが、〈エディションズ・メゴ〉傘下の〈スペクトラム・スプゥールズ〉よりリリースされた。〈スペクトラム・スプゥールズ〉はジョン・エリオットにより運営される新時代のシンセ・ミュージック・レーベルで、2013年にはドナート・ドジー『プレイズ・ビー・マスク』も同レーベルからリリースされている。

 ニールは〈プロローグ〉のマスタリング・エンジニアを務めていた人物で、ローマやロッテルダムなどの音楽学校で音楽理論を学んだ逸材である。彼はドナート・ドジーの『K』(2010)でマスタリングを担当していたが、ヴォイシズ・フロム・ザ・レイクにおいてはドナート・ドジーとユニットを組むまでに共同作業を発展。2011年にEP「サイレント・ドロップス E.P.」を発表し、2012年にはアルバム『ヴォイシズ・フロム・ザ・レイク』をリリースするに至る。このアルバム、深海に沈むようなアトモスフィア・サウンドとミニマルなビートの交錯が素晴らしく、リリースから2年を経由した現在でも、その鮮烈さは全く失われていない傑作である。各メディアでの評価も高く、Resident Advisor(RA)では5点満点を獲得しており、いわば『K』と共に、近年のミニマル・ダブにおける最重要アルバムだ。

 そして2014年、待望ともいえるニールのファースト・アルバムがついにリリースされた。本作は、2013年から2014年にローマなどで録音され、マスタリングもローマのエニスラボ・スタジオでジュゼッペ・ティリエッティ自身が行ったという。収録曲は全7曲。トラック分けがなされてはいるが、どの曲もシームレスに繋がっており、いわばアルバム全体で1曲というミックス・アルバムのような構成でもある。
 サウンドは、ミニマル・ダブからビートを抜き去り、アトモスフィアな音響処理を前面化したアンビエント・ミュージック/電子音楽といった趣(より正確にはビートは溶かされ、融解しているというべきかもしれない。とくにラスト・トラック“The Secret Revealed”においては、ビートらしき音の痕跡が鼓動のように音像化している)。
 『フォボス』は、『ヴォイシズ・フロム・ザ・レイク』と比べると快楽指数はやや抑えめで、無調/マシニック、かつ多層的な音響が横溢しており、いわば(インダストリアル・テクノならぬ)インダストリアル・アンビエントとでも形容したくなる雰囲気を醸し出している。アンディ・ストット新譜の横に置いてもいいだろうし、またローリー・ポーターなどと合わせて聴いてみるのもいいかもしれない。火星の衛星である「フォボス」を題材にしているという宇宙的なイメージの援用も、ローリー・ポーターのアルバムと共通しているように思えた。
 事実、レーベルから「ナース・ウィズ・ウーンド 『スペース・ミュージック』とピート・ナムルック&テツ・イノウエによるシェード・オブ・オリオンの間に生まれた空間を埋める存在」というコメントがアナウンスされている。これも宇宙的イメージのアンビエント/ノイズ作品の傑作的系譜に繋がる作品として本作を位置付けているという自信の表れだろうか。個人的にはそこにクラスターの歴史的傑作『クラスターⅡ』を置いてもいいのではないかと思うが、つまるところ本作は、それらのまわりを周回する「フォボス」(=衛星)なのだろう。

 もちろん、そのサウンドが魅力的なのことが何より重要だ。チリチリとした細やかな音の蠢きからカタカタとなる物質的な音(フィールドレコーディングされた環境音、生成された電子ノイズ)までが、まるで大気のように生成し、そこに柔らかくシルキーな持続音がレイヤーされていく。その精密かつ精妙で、しかし曖昧でアトモスフィアな音響の素晴らしさときたら…! その音にはマシニックな虚無感もあり、同時に不思議な物悲しさがある。そう、「日本的な無常さ」とでもいうような何か……(それにしてもイタリア人がなぜこのような感性をわれわれに感じさせるのか?)。
 音響、感覚、空間、感情の生成。本作こそ、歴史性からサウンドの現在性までも内包した2014年におけるアンビエント/電子音楽作品の傑作である。新しいアンビエント/電子音楽をお探しの方に自信を持ってお勧めできる、そんな最高の逸品だ。

ele-king年末年始号、12月17日(水)リリース!
表紙&ロング・インタヴューに坂本慎太郎氏が登場。

 前号『ele-king vol.14』(エイフェックス・ツイン国内独占インタヴュー号)は、おかげさまで売り切れ店も相次ぐほどのご好評をいただきました。
 次号vol.15は年間の締めくくりとして総力特集2本立て!
 ゆく年もくる年も音楽のかたわらで過ごしましょう。

特集1:坂本慎太郎と邦楽の詩人たち
『ナマで踊ろう』の洗練されたサウンドと過激な意味を含まさせた高度な言葉表現で、さらに評価を上げた坂本慎太郎を大特集。生い立ち、転校ばかりの小学生時代、バンドに熱中する高校時代、暗黒時代の話からゆらゆら帝国時代、彼の音楽観、政治観、自身の歴史を赤裸々に語った2万5000字インタヴュー。萩原健太、北中正和、歌人の永井祐も寄稿。また、オウガ・ユー・アスホール、森は生きているをはじめとして若手日本語ロックの論考、取材もたっぷりと掲載。

特集2:2014年、エレキングが選ぶ年間ベスト・アルバム30枚
編集部がシビアに議論を重ねて選んだベスト30枚。2014年の音楽シーンとはどのようなものだったのか。どれが真の意味で偉大な作品なのか。エイフェックス・ツインのヒットやフライング・ロータスの新作は何を意味するのか……さまざまな論点を反映させて1年を振り返る。

★ヴィジュアル・ページには、いまや「時の人」でもある、五木田智央が作品を提供! 
★そして、佐々木渉(クリプトン)による新連載もスタート!

表紙写真:塩田正幸
ライター・連載:萩原健太、北中正和、永井祐、北沢夏音、岡村詩野、ブレイディみかこ、大月壮、佐々木渉、磯部涼、木津毅、倉本涼、スケートシングほか。

★一部のレコード店でお買い上げの方には、特典として坂本慎太郎氏デザインの“特製ele-kingステッカー”を差し上げます!


Tower Amazon

■ele-king vol.15
ISBN: 978-4-907276-27-0
2014年12月17日(水)発売
価格: 本体1,400円+税

■Contents

五木田智央 Man Starch

特集=坂本慎太郎、2万5千字インタヴュー 
この世はもっと素敵なはず 
取材 野田努+水越真紀/写真 塩田正幸
『ナマで踊ろう』を聴く
──文 萩原健太/北中正和/永井祐
ディストピアSFマンガの現在

特集=邦楽の詩人たち 日本のミュージシャンたちは、いま、何を歌って いるのか
この世はもっと素敵なはず(坂本慎太郎)
岡村詩野 三輪二郎、昆虫キッズ、シャムキャッツ──エゴの中和
木津毅 SEKAI NO OWARI──「僕」だけがいるセカイ、あるいは、弱者を装った強者
水越真紀 椎名林檎「NIPPON」と松任谷由実「ノーサイド」
いつかの旅行(OGRE YOU ASSHOLE)
大月壮 KOHHとAKLOタトゥーとミラクルフルーツ
近藤康太郎 大森靖子──女の、いらつき。
橋元優歩 赤い公園──真っ当さの値段
森は生きている インタヴュー 北沢夏音

2014年度年間ベスト・アルバム30
(飯島直樹 岡村詩野 木津 毅 北中正和 倉本諒 高橋勇人 野田努 橋元優歩 ブレイディみかこ 星川慶子 水越真紀 三田格)
野田努──世界の終わり方
三田格──「アイ・ドント・ケアー、ビコーズ・ユー・ドント」
ブレイディみかこ──UKはベテランさんと新人さん。南北の違いもくっきり
高橋勇人──主流流通会社の撤退でどうなるUKクラブ・シーン
木津毅──アイディンティティ・ポリティクスの新たなる地平
橋元優歩──tofubeats──プレゼン世代のしなやかな反撃
倉本諒──分裂するLA

D/P/I (アレックス・グレイ) インタヴュー 倉本諒+三田格

2014 SUMMARY FILM  木津毅 女たちの冒険活劇 + エンターテインメント映画

NO POLITCS, THANK YOU パート2──世にも奇妙な安倍晋三 ブレイディみかこ×水越真紀
Regulars 佐々木渉 大月壮 ブレイディみかこ 山田蓉子 水 越真紀ほか
SK8THGの原宿逍遥 PART 2

ARCAインタヴュー 竹内正太郎 訳・高橋勇人
ヴェネズエラン・ダンス・ミュージック ミニ・ディスク・ガイド
アルカのイメージを作り出す神田ジェシー

BEAT RECORDS 20th ANNIVERSARY
天才バカボン バカボンのパパのさいごのひとまき 三田格+オオクボリュウ
HYPER! 本 マンガ 映画 アニメ ショップ スポーツ ビジネス
編集課二係 ジョン刑事


Tofubeats × Para One - ele-king


Tofubeats - First Album
ワーナーミュージック・ジャパン

Tower Amazon iTunes


Tofubeats - lost decade
tofubeats

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 初のメジャー・デビュー・アルバム『First Album』をリリースし、12月にはツアーファイナルを迎えるtofubeats。あまりにも語ることの多いこのアルバムだが、そのなかで2枚組での限界価格という「お得感」にもこだわりを見せた彼に倣って、ele-kingでは新譜発売時に掲載したロング・インタヴューの「ボーナス・トラック」をお届けしよう。2013年9月に発売された弊誌『ele-king vol.13』(通称「tofubeats表紙号」)に収録された、tofubeats×パラ・ワン(Para One)対談をウェブでも公開! メジャー契約直前、環境が大きく変わろうとしているなかでtofubeatsが考えていたこと、そしてヒップホップとエレクトロニック・ミュージックとの接合点でラディカルな活動を見せ、90年代半ばのフランスのシーンをリードしたTTCのプロデュースでも知られるマルチ・クリエイター、パラ・ワンとの対話から見えてくる、彼の若きリスナー遍歴。


■tofubeats / トーフビーツ
1990年生まれ。神戸で活動するトラックメイカー/DJ。〈Maltine Records〉などのインターネット・レーベルの盛り上がりや、その周辺に浮上してきたシーンをはやくから象徴し、インディでありながら「水星 feat.オノマトペ大臣」というスマッシュ・ヒットを生んだ。
くるりをはじめとしたさまざまなアーティストのリミックスや、アイドル、CM等への楽曲提供などプロデューサーとして活躍の場を広げる他方、数多くのフェスやイヴェントにも出演、2013年にはアルバム『lost decade』をリリースする。同年〈ワーナーミュージック・ジャパン〉とサインし、森高千里らをゲストに迎えたEP「Don't Stop The Music」、藤井隆を迎えた「ディスコの神様 feat.藤井隆」といった話題盤を経て、2014年10月、メジャー・ファースト・フルとなる『First Album』を発表。先のふたりの他、新井ひとみ(東京女子流)、okadada、の子(神聖かまってちゃん)、PES(RIP SLYME)、BONNIE PINK、LIZ(MAD DECENT)、lyrical schoolら豪華なゲスト・アーティストを招いている。


他の人が用いる方法については、イミテーションじゃなくてちゃんとアンダースタンドしなければやらない。(tofubeats)

トーフくんは浜崎あゆみのリミックスではじめてパラ・ワンを知ったといっていましたね。

tofubeats(以下T):TTC(テテセ)のセカンドのほうが先だったんですが、その後myspaceであのリミックスを聴いて、「この曲をこうすればクラブ・ミュージックになるのか」っていう手法的な発見がありました。こんなふうにすれば、いまの自分をブレさせずにヒップホップから違うところへ行けるんじゃないかって。高校2年くらいのときのことですかね。

浜崎あゆみは日本のポップ・シンガーですけれども、そうしたアーティストのリミックスをパラ・ワンがやるというのは、TTCから聴いていたリスナーからすれば意外なものでもありました。ですがその結びつきによって、ヒップホップのシーンで窮屈な思いをしていたトーフくんはジャンルの檻から自由になったと。これについて何か思うところはありますか?

パラ・ワン(以下P):正直に言ってあのときはとても緊張していたんだ。ただ音楽家としては、TTCもそうだけれども、全然違う文脈のものの間にコネクションを作っていくという仕事をしているつもりだから、トーフビーツくんが違和感なくインスパイアされたと言ってくれるのはすごくうれしく思うよ。

「違う文脈のものの間に……」というのはトーフくんの活動と重なるところがあるよね。

T:そこからの影響が大きいんですよ。毎回自分のスタイルをリセットして変えていっていいんだって。

逆に、スタイルを変化させることにこだわりがあったりはしますか? ダンス・ミュージックにとってはモードに対応していくのもすごく大切なものだと思いますが。

P:つねに変わっていくべきだというスタンスでやっているわけではないけれど、ダンス・ミュージック自体は若者の音楽だと思っているから、ある一面においてはそれはサヴァイヴァル精神でもあるよ。柔軟でいなければダメだし、新しくて良いものは自分なりに消化しなきゃいけない。ただ、刺激的なアーティストに会ったりしてみても、その影響を自分の音として出力するには時間がかかるんだけどね。

気に入ったアーティストに話をきいてみたりするんですか?

P:曲作り自体が呼吸のようなもので、息を出しきったら吸わなきゃいけない。スタジオにこもりきりだとエゴを吐き出すばっかりで吸収がないよね。だからツアーをしたり人に会ったりインタヴューを読んだりするのは吸収と消化のチャンスだととらえているよ。

トーフくんのアルバムも曲によってアプローチが違うわけだけど、リスナーとして新しい音を聴いて、それをいかに自分流に消化するかということを繰り返しているように見えるんですよね。そこにはこだわりがありますか?

T:他の人が用いる方法については、イミテーションじゃなくてちゃんとアンダースタンドしなければやらない、ってふうに自分では決めています。新しいジャンルに取り組むにても「それっぽいもの」に終始してしまいたくはないですね。いまベッドのスプリング音がすごい流行っているみたいなんですよ。でもそういうものをいま日本でやることにどんな意味があるのかっていうところから、僕はきっちり考えますよ。今回パラ・ワンのリミックスにあたって、僕は炭酸飲料を開ける音を多用しているんですが、それも同様です。自分のなかでちゃんとボーダーを引いて、他人にわかってもらえなくてもいいけど他人に説明できるくらいにそれをやる意味を理解してなければ、やらない。

10年くらい前にTTCにインタヴューしたとき、テキは、サウスのラップがすごくおもしろいんだけど、それをいかに自分のスタイルとして消化するのかが大切だと言っていたんです。彼らには表面的なイミテートを良しとしないスタイルが一貫してあったことを思い出しました。

P:セカンド・アルバムを作っているときには魔法のような瞬間があった。みんなの関わり方やジャケットのアートワーク、いろいろなことを含めて、そのときその場所に魔法のように重なって、あるべきものであるべきものを作ることができたという感覚を持っています。原点になっているのはあのセカンドの頃だね。

T:当時とても未来っぽく感じました。アートワークにしてもほんとにブローされたものだと思った。高校生が聴くにはヤバすぎましたね(笑)。

P:ははは。

トーフくんの表現がヒップホップからダンス・ミュージックに広がっていったというのも、まさにTTCと同じですね。

T:そうそう! 「こんなことやれたらいいな」が全部ある、みたいな。日本だと、そういうことを迂闊にやると「ジャズをサンプリングしろ」みたいに言われる時代だったんですよ。まだまだヒップホップ後進国で、シーンのなかにいまのカニエの新譜みたいなアプローチを良しと言えるような人がほとんどいなかった。

P:僕自身ももともとはジャズやソウルなんかをサンプリングしたヒップホップをやっていて、DJプレミアとかピート・ロックとかを目指していたんだよね。DJメディに憧れたりもしたけど、TTCに出会って「お前は未来がわかってない」と言われてね(笑)。いまじゃなくてこれから最高と呼ばれるものをやれって。それで考え直したんだ。

トーフくんも、ジャズをサンプリングしろって言ってくるような人よりは、よっぽど自分のほうがフューチャリスティックだしオーセンティックだしって思ってるんじゃないですか?

T:ほんとそう思ってますよ! ただ、言ったら角が立つと思って黙っているだけです(笑)。いまのお話で勇気づけられました。これで間違ってないんだって。

P:TTCも最初は嫌われていて、僕自身も友だちから「これとにかくひどいから聴いてみて」って言われて彼らを聴かされたんだ。だけど僕はこれヤバいじゃんって思って。フランスのすごくコンサバな家庭に育ったものだから、ああいう音を聴いて前向きに進んでいく気持ちが湧いてきたんだ。だからヒップホップかそうじゃないかということは気にせずに前進していくのがいいんじゃないかな。斬新さしかないんじゃないかと思うよ。名盤はつねに新しいものだったからね。

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TTCのころから思っていることでもあるけど、ルールを壊すか、ルールを持たないのがルールなのかもね。(パラ・ワン)

パラ・ワンさんはTTCの1枚めから2枚めにいたるまでに、彼らとのディスカッションを通して築いたものが下地になっているということでしたが、トーフくんはどうですか? 仲間とのディスカッションから何かを得ることは?

T:それはもちろんあります。シーパンク論争とかね。僕がシーパンク的なものをあんまり用いなかったのは、みんなとのディスカッションのなかで「アンダースタンド」までいかなかったからです。でも教わったり教えたりっていうコミュニケーションはすごく普通にとっているし、とりたいですね。

では、DJやトラックメイカーとして自分のスタイルに取り入れるまでではないにしても、いま興味を持っている音楽やジャンルがあれば教えてください。

P:イギリスのシーンはいまおもしろいんじゃないかな。レーベルに注目して聴いているよ。〈ナンバーズ〉っていうレーベルのソフィってアーティストがパリでやったときは、イタロ・ディスコとR&Bとテクノと、ちょっと未来的なポップの要素が混ざっていて、すごくおもしろいことをやってるなって思った。あとは〈ラッキーミー〉。UKのシーンにはいま、ベースから流れてきたちょっとドロドロしたモードがあるんだけど、それに対してもうちょっとクリアな感じの音の要素がある。あと〈ナイト・スラッグス〉は近すぎて客観的に見れない部分はあるけれども、オーナーがダンス・フロアにヘンなシチュエーションを作ろうとがんばっているようなところがいいよね。

T:〈ナンバーズ〉は知らなかったけど、他はもちろん僕も気にしているレーベルばっかりですね。〈ラッキーミー〉なんかは、日本のビートメーカーはみんなチェックしていますよ。あとは、もともとディスコも好きなんですが、ちょっとレトロなものがUSから出てきてますね。ただ、みんなすぐディプロに見つかっちゃう!

なるほど。ところで、“リーン・オン・ミー”のMVですが、あのセンチメンタルなイメージも、まさにトーフくんと近いセンスを感じました。いかがですか?

T:あれはなんか、やったーって思いましたよ。そのあとに“エヴリィ・リトル・シング”のピッチフォーク・ヴァージョンが出て、個人的にはあのアルバムが“リーン~”のヴィジュアルで固まっちゃっていたので、すごく違和感を覚えました。

P:だからアンオフィシャルなんだけどね。

T:そう、そうなんだと思いました。だけど、逆に日本人の俺から見てあれがすごくしっくりきちゃったことに悔しさも感じましたけどね。行間の表現がすごく日本的だし。

男の子と女の子の距離感とかね。なぜああいうMVを? なぜ日本が舞台だったんです?

P:“エヴリィ・リトル・シング”のほうは、知り合いが勝手にやっちゃったもので、まあ、見て見ぬふりです(笑)。“リーン・オン・ミー”はすごくまよった。音楽は音楽、映画は映画、気持ちを伝えるものとしては分けて考えているんだ。ドローンを聴きながら3日間くらい悩んだんだよ。そしたら東京のイメージが頭に浮かんできた。2012年だったかな。ネットでも何でもシニカルな表現が多いような気がしていたから、絶対にそうじゃないもので、かつ冗談ぽいものでもないことをやらなくちゃっていう思いはあったんだ。そしてシンプルに気持ちが伝わるもの。ちょうど桜の季節だったから、自然のなかで起きている新しいこととともに新しい気持ちが生まれる瞬間を見ることができるんじゃないかと考えてね。

この機会にお互いに訊いてみたいことはありますか?

T:さっき学校っておっしゃってましたけど、レーベルをやるにあたって心がけていることはありますか?

P:TTCのころから思っていることでもあるけど、ルールを壊すか、ルールを持たないのがルールなのかもね。レーベルがダメになるのって大抵の場合は齢をとって若い人間を受け入れられなくなっていくことに原因がある。それに、子どもらしく興味を持っていろんなものを楽しめたらいいなと思うから、オープンマインドということも心がけているかな。あなたはどう? あなたはどこを目指していて、どんなものを消化しようとしているところなの?

T:僕はついこの間メジャーと契約して、セールスを出さなきゃいけないアーティストになったわけです。ポップスとして、クラブ・リスナーとかではない人にも届けられないと契約が切れてしまう。自分のもともとの個性とそうした事情の間で悩んでいる時期ですね。それから、その傍らで日本のアイドルに曲を書いたりしていくことにもなると思いますが、そこに〈マーブル〉とかから受けている影響をどういうふうに落とし込んでいくか。海外の人たちにも「日本のポップがなんかヤバいぞ」って思われるようなところまでどうもっていくか。それが課題ですね。

補足すると、日本ではダンス・ミュージックがポピュラーではないんですよ。

T:それから、森高千里とか松田聖子のよさって海外の人に伝えるのは難しいかもしれないけど、ちゃんとしたハイブリッドなものを作れば、Jポップの良さを世界に説明することができると思う。まずは自分がちゃんとセールスを作って、なおかつ海外のレーベルに対しても納得させられるようなある程度のラインを作る、そういうコンテクストを作っていくことができるかどうかという挑戦ですね。そのためには〈マルチネ〉のような存在も必要だと思っています。

P:エキサイティングな話だね。でも、冗談抜きでできると思うよ。

T:あなたにまた会えるように、がんばりますよ。やるしかない!


Tofubeats - ele-king

 はたして自分はオリジナルなのか、それともコピーなのか、という程度の自意識くらいは持っていてほしいな、と、良くも悪くも若くて純粋なロック・バンドを見ていると思う。筆者がtofubeatsや大森靖子の生み出す音楽に惹かれるのは、結局のところ、彼ら・彼女らが自らのことを「オリジナルを持たない曖昧なコピー」として認識することから出発しているアーティストだからである。より正確に言うなら、「自分が曖昧なコピーであることにわざわざ自己言及せずにはいられないアーティストだから」だ。世代で括っていいのなら、そこには世代的なレベルでの共感がある。
 一方、こちらは「中の人」の素顔を知らないので世代の話は保留するが、〈粗悪興業〉による一連のリリースが、ポップ・アートの古典「一体何が今日の家庭をこれほどに変え、魅力あるものにしているのか」(1956)のオマージュになっているのも象徴的である。同作をもって「もし室内の床の上にあるテープレコーダーをパソコンにおきかえてよければ、今日のわれわれの日常そのものであろう」と評したのは美術史学者の前田富士男だが、まさにそれを具現化したようなアートワークを持つsoakubeatsのアルバムにはなんと、『Never Pay 4 Music』というタイトルが付いていたのだった!

 ここに通底するのは、いわゆる「貧しい芸術」の表現態度、つまり「あるもので間に合わせる」感性である。いや、正確には「あるもので間に合わせざるを得ない」環境だろうか。彼らはその行為を徹底的に突き詰めることによって、逆説的に、では彼ら・彼女らの手の中にはいったい「何ならあるのか」「何しかないのか」をレペゼンした。彼ら・彼女らにとってはそれがたまたまパソコンであり、インターネットであり、ハードオフであり、TSUTAYAさんであり、コピーされる音楽であり、それを焼くための安っぽいCD-Rだったのだろう。もちろん、こうした感性がVaporwaveとも完全にシンクロしていたのは言うまでもないし、本作にの子がヴォーカルとして参加している神聖かまってちゃんも同様だ。
 90年代以降の芸術を変革させたシミュレーショニズムの手法を、単なる「コピペ」という身体性で学んだ彼ら・彼女らが、表現者という、建前としては「オリジナル」の供給を迫られる立場に立ったときのプレッシャーを筆者はよく想像する。「学校に先生はいなかったでしょ」「オリジナルなんてどこにもないでしょ」と、大森靖子が炎上を覚悟して綴った言葉を実際に歌にするときの、微かな声の震え。あるいは、もろに弾き直しなフレーズをトレードマークにした“水星”でブレイクスルーしてしまったtofubeatsが、メジャーからのデビュー・アルバムをリリースするときにアップする全曲試聴とインスト盤。結局のところ、僕を感動させたのは彼ら・彼女らのそうした小さな戦争である。

 これは自戒だが、そうであるからこそ、作品そのものではなく、彼ら・彼女らの周囲で起きる事件/出来事に関心のウェイトを移してしまうのはリスナーが注意すべき落とし穴かもしれない。ちょうどそんなことを考えていたとき、Zeebraのこんなツイートが話題になっていた。「世の中には『人の知らないモノ好き』が沢山居る。彼らはその鋭い感性と情報収集能力で新しいモノを探す。ただ、あくまでも『人の知らないモノ』が好きなので、それが流行ると嫌になる…。こういうタイプのファンが多いアーティストは細々とやっていくしかなくなる。」(2014年11月27日投稿)
 もちろん、メジャーに進出したtofubeatsを含む上記のアーティストたちは、こうしたことがあり得る時代に音楽をやっていることをむしろ誰よりも理解しているだろうし、だからこそ、彼ら・彼女らは半ば実験と位置づけるような格好でメジャー・シーンへと参入していったのではないか。そして、その複雑な実験系の中で己を見失わないために、「芸術とは何か」という問いそれ自体を芸術とするのだと思う。あるいは、「音楽とは何か」という問いそれ自体を音楽とする。それは自意識の泥沼だが、そこを避ける道はないのだ。そして、tofubeatsの『First Album』はまさに、「ファースト・アルバムとは何か」という問いそれ自体をアルバムにしたようなファースト・アルバムとなった。

 まずおもしろいのは、このアルバムが「オリジナル・アルバムなのにリミックス・アルバムでもある」という性格を持っていることだ。“poolside”のようなお馴染みのラップ・チューンもRIP SLYMEのPESを招いてよりポップでアーバンに、先行シングル“Don’t Stop The Music”もより使いやすくすべく(?)、長めのイントロを用意してリアレンジされている。「本当は全部アルバム・ヴァージョンにしたかったんです」という発言にはさすがにちょっと気前が良すぎるのでは、という気がしないでもないが、オリジナル・ミックスという概念を曖昧に放棄してしまう彼の大胆さは、ハウス・ミュージックの伝統やサウンドクラウドのスピード感を意識してのことだろうか。
 中でも、“朝が来るまで終わる事の無いダンスを”という“水星”と双璧を張るキラー・トラックは、《2012mix》という一つの完成形があるにも関わらず、“Don’t Stop The Music”と呼応させるべく、さらに積極的な改変が行われている(ちなみにこの曲の歌詞の具体的な内容については、筆者もインタヴュアーとして参加した磯部涼編『新しい音楽とことば』に詳しいので参照されたい)。こうなると、“おしえて検索”のアルバム・ヴァージョンも聴いてみたかったと言いたいところだが、他方、アブストラクトなジャージー・クラブである“Populuxe”や、さながらD/P/Iのジャージー・クラブ・リミックスのような“content ID”が耳をクールに楽しませてくれる。

 そういえば、目下大躍進中のプロデューサー、デビュー作『ゼン』も素晴らしかったアルカへの取材が紙版『ele-king vol.15』に掲載される予定なのだが、彼はそこであるJ-POPの女性シンガーの名前をお気に入りとして挙げている。というのは、まあ、ここでは余談だが、筆者は不躾にも「以前よりもミュージシャンが音楽から金銭的な利益を生むことが難しくなったと思いますか?」などという質問をぶつけたのだった。彼の回答はドライといえばドライだったが、そのくらいの危機意識と現状認識はtofubeatsや、彼と同世代のミュージシャンはニュートラルに持っているだろう、とも思った。だからこそ、ゴージャスなゲストに囲まれつつも、tofubeatsは無邪気に浮かれてはいない。
 たとえば、人気曲“No.1”系統のメロウな新作“衣替え”は本当にいい曲だ。とくに、頭12秒付近にあえて録音されているMPCのスイッチを弾く音(?)を合図に、リスナーがこのイントロにうっすらとしたノイズが被っていることに気付く仕掛けには思わず微笑を漏らした。これはおそらく、dj newtownの作曲工程を再現するかのようなメタ・レコーディングとして準備されたものなのだろう。そのノイズが次第に晴れ、音がクリアに立ちあがり、dj newtownはメジャー契約アーティストたるtofubeatsとなり、プロデューサーとしてあのBONNIE PINKをヴォーカルに迎える。『First Album』でもっとも感動的な瞬間といえば、夢が現実となっていく、この瞬間だ。

 「お金がないなりに数を聴こうとしたら必然的にハードオフに並ぶJ-POPになった」という主旨の、tofubeatsの発言が好きだ。筆者も同じような理由で、ロックのクラシックスを山ほどレンタルし、ヒップホップのミクステを山ほど落とし、現行のエクスペリメンタルを0~5ドルくらいで買い漁っている。そして、そういうリスナーがたくさんいることを知っている。『First Album』は、つまり、ただ単に「あるもので間に合わせる」というdj newtownの適応能力が、いや、この国の豊かな貧しさが生んだ、どこかで聴いたことがあるのに絶対に聴いたことがない、J-POPの最適解という幻の対岸(=プールサイド)を探すためのサウンドトラックだ。

Lil Ugly Mane - ele-king

 ヴァージニア州リッチモンド在住のトラックメーカー兼ラッパー、トラヴィス・ミラーa.k.a.ショーン・ケンプによるリル・アグリー・メイン(Lil Ugly Mane)。残念ながら現在アクティヴではないようだ。トラヴィスはこのプロジェクトを封印してしまったらしい。この音源はわれわれにも馴染み深い日本人アーティストもリリースしている〈オーモリカ(Ormolyca)〉からの彼のダイイング・メッセージなのかもしれない。でもソノシートであり、フィーチャーされるメンツも相まって随分とスカムなメッセージではある(もちろんデジタルも販売中)。 一昨年にリリースされたホアクス(HOAX)とソーン・レザー(SEWN LEATHER)のスプリット音源、ヴィジュアル・アーティストのヴィニー・スミス(彼はなぜかくだんのソーン・レザーことグリフィンとともにこの夏、日本をドリフトしていた)によるアートワークが素晴らしかったソノシートといい、やる気のないフォーマットでの名盤というのもアホで最高だ。

 じつは、なぜか昨年のクリスマスはリッチモンドに滞在していたのだが、なんとも平穏な町であった。もとい不気味な平穏なのかもしれない。新興住宅と、巨大なモールとホームセンター、空き地、の繰り返しで構成される小きれいな町並みは刺激的とはいいがたい。
ここに住むトラヴィスの周囲にいいシーンがあるのだろうか?
 インターネット世代以降による新たなミュージック・シーンは近年のアメリカン・ラップ・ミュージックにも顕著に表れている。たとえばヴェイパーにおけるヴァーチャルの恐怖被害妄想を肉体的に具現化させてしまったようなデス・グリップスはその業を背負ったまま殉教してしまったが地下シーンはどうなっていたのだろう。

 ソーン・レザーとのかつてのクラスティー・ラップ・ユニット、ドッグ・レザー(Dog Leather)を経たDJドッグ・ディック(犬チン)はウィッチ・ハウスノリの歌モノから現在のニュー・メタル、ミクスチャー・リヴァイヴァルを想起させるような(恥ずかしいんだけども書くべきなのか迷っているテーマなのだけれども)スタイルに進化させているようだ。
 ブラセット・リサーチのイケてるシンセに蛆が這う最新PVはこれ。

 くだんのリル・アグリー・メインは生粋のスカム・ノイズ野郎であり、ソーン・レザーやDJドッグ・ディックとは長年近しいシーンをドリフトしていたようなので、この音源に収録されるトラックのような蛍光色の煙にまかれるような見事なコラボレーションを過去にも残している。
 LAのゴス/ウィッチ・ラップともいえる今日的なスタイルを実践するアントウォンもフィーチャーされるが、近年のLAのラップ・ミュージックで言えば僕は個人的にクリッピング(Clipping)の登場で他が霞んでしまっているんだけれども。
 アントウォンとLAのゴス・パーティに生息するようなキッズが制作したPVはこれ、なんだけども……。

 さらに飛躍して個人的に近年の若手であればこちらもアグリー・メインと親交の深いフロリダのデンゼル・カリー(Denzel Curry)のような方向性がサグいので好みである。

 しかしくどくどと紹介した以上をすべて押しのけるほどアグリー・メインのプロダクションとラップは素晴らしい。スクリューに乗る細かなハットと最高に邪悪に響く聴こえるカウベルの中毒性なのか、アメリカの若者のドリフター・ライフスタイルを象徴するような孤独なリリックなのか、彼のトラックには不思議と飽きることがない。彼の引退は少々早過ぎるのではないだろうか、と後悔は尽きぬが、同レーベルからリリース予定の豪華絢爛なボックス・セットの噂を聞けば、彼がいかにさまざまなシーンからリスペクトされ、僕と同じように帰還を求められているのかということがうかがわれる。

ヒプノシス・アーカイヴズ - ele-king

 ヒプノシスは、1970年代のロック・シーンにおいて、もっとも革新的で、もっとも偉大なデザイン・グループだった。ストーム・トーガソンとオーブリー・パウエル、そしてピーター・クリストファーソンの3人は、UKのロック・バンド/ロック・アーティスト──ピンク・フロイド、レッド・ゼペリン、10cc、ポール・マッカートニー、ピーター・ガブリエル等々のレコード・ジャケットを実験の場とした。ロック・アルバムのカヴァーにアーティストの顔を載せることがまだ常識と考えられていた時代に、肖像どころか、ときにはアーティスト名すら載せないというポップ業界の売り方に反する態度をもって彼らはデザインを変革した。そのなかには、ピンク・フロイドの『原子心母』や『アニマルズ』のように、後のDJカルチャーにパロディにされるほど、音楽ファンなら誰も知るところの有名な作品が多い。
 そして、そのシュールな作風の多くは彼ら自身の撮影による写真をメインの素材にしていたように、彼らは数多くの素晴らしい写真も残している。彼らのロンドンのソーホーにあったデザイン・スタジオの隣には撮影スタジオがあり、そこではローリング・ストーンズの『山羊の頭のスープ』のためのフォトセッションもおこなわれている。
 2010年にピーター・クリストファーソンが移住先のタイで他界して、2013年にはストーム・トーガソンが癌のために亡くなった。本書『ヒプノシス・アーカイヴズ』は、オーブリー・パウエルとストーム・ソーガソンが古い保管室から未発表写真や作品を集め、一冊にまとめたものだ。本書には、彼らの数多くの未発表写真(彼らの当時の仕事場の写真もある)とオーブリー・パウエルによる関わりのあった個々のアーティストに関するテキストがある。そのテキストの順番に対応するカタチで、本書の後半では彼らの美しい作品が並んでいる。
 ヒプノシスとは、「ヒップ」という60年代のポップで流行った言葉と、ギリシア語の「グノーシス」との造語だという話を聞いたことがあるが、本書によれば、ストーム・トーガソンと同じ学校に通っていたシド・バレットがその名付け親だったそうだ。トーガソンがピンク・フロイドのセカンド・アルバム『神秘』のデザインも手がけて以来、ヒプノシスとピンク・フロイドとは、運命のパートナーだったと言える。
 本書には、たとえば『ウマグマ』の写真にある奥にどんど続くシュールな額縁のための、切り貼りのベタが明かされているが、誰もが言うように、フォトショップがなかった時代、彼らは撮影のさまざまなアイデア、それから手作業によるレタッチによって、あの美しい謎に満ちた作品を制作した。レッド・ゼペリンの『聖なる館』は、北アイルランドのジャイアンツ・コーズウェーで撮影された写真を元にしているが、彼らがフォトグラファーとしても一流だったことが、本書を見ていると明らかにされる。『帽子が笑う』の時代の、シド・バレットがヨガをやっている写真などはいまでもその時代のドラッギーな空気感を伝えている。
 オーブリー・パウエルのテキストも読み応えがある。シド・バレットの住んでいたアパートでおこなわれた『帽子が笑う』のジャケ写の撮影時に、部屋を訪れたストーム・トーガソンが見たものが部屋の床を赤と青の交互に塗っているシドの姿だったというエピソードをはじめ、他にも、途中からグループに加入したピーター・クリストファーソンが、面接の際に持って来たポートフォリオが人間の死体に美しい照明をあてた写真コレクションだったこと、ヒプノシス加入前の彼の職業が病院の死体安置所だったこと、そして、彼が照明の天才だったことなど、実に興味深い話が記されている(いま例に挙げたのは、僕の趣味に偏った極々一部の抜粋で、他にも、たくさんのアーティストとの仕事について語られている)。
 値段は8000円と高価ではあるが、見応え、読み応えのある一冊。とくに70年代のロックに思い入れがあるファンにはたまらない。


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森は生きている - ele-king

 ドリーミーだからといって逃避的なわけではない。必ずしも。森は生きているはいくつかの矛盾を抱えたバンドである。アメリカの田舎の風景を幻視するようでありながらあくまで日本の都市に立脚していると感じさせ、玄人的としか言いようのない多様な音楽的語彙に支えられながらもポップスとしての人懐こさもあり、牧歌的であると同時に不穏さもあり、老練なようでいてどこか青臭く、そして、サイケデリックでありながら意識は覚醒している。いや、これらはそもそも相反するようなことではないのだろう。そうしたことが緩やかに音楽のなかで共存しているコミュニティが森は生きている、である。

 コミュニティ……森は生きているはザ・バンドの21世紀における日本語ロックのヴァージョンというよりは、聴いていると自分にはアメリカのフォーク・ロック周辺で6、7年前に起こったことを総ざらいしている感覚に陥る。“フリー・”ではなく純然なフォーク感覚があること、戦前にまで遡るルーツ音楽を発掘しながらそれを現代の音楽的文脈に乗せること、多楽器によって生み出されるチェンバー・ロック要素が強いこと、非西洋の音楽がふんだんに盛り込まれていること、そして緻密なコーラス・ワークとアンサンブルによる“ハーモニー”すなわちコミューナルなムードがあること。それはアメリカにおいては、保守的に偏狭になっていく国と時代に対する、意識的あるいは無意識的な抵抗でありオルナタティヴの表明だった。森は生きているはこの国においては独自なように見えるが、日本でいま起こっていることを思えば、(彼ら自身が自覚的であるかは別としても)若い世代からのようやくの、そしてごくまっとうな意思表明だと言える。

 セカンド・アルバムとなる『グッド・ナイト』はまず、手の込んだ録音によって音響が飛躍的に厚くなり、そのことによって隠喩ではない「森」の響きに近づいている。鍵盤とフルートの響きがどこまでも清廉としたワルツ“磨硝子”の後半2分半の音々のがちゃがちゃとしたざわめきは、木々の葉の隙間からこぼれる陽光以外の何物でもない。それはずっとここに留まっていたい……と思わされるピースフルなものだが、そこはひとりで引きこもる場所ではなく、多人数によって生み出されたものなのである。「森」はさまざまな生命が息づく総体であり、それが「生きている」。たしかに音楽的要素は多様ではあるが、多くのバンドのセカンド・アルバムのように前作の反動的にいろいろやった、という風な印象は受けない。バンドのアイデンティティを深めたアルバムだ。
 アルバム中の音楽的な白眉は間違いなく組曲形式となった“煙夜の夢”だろう。エキゾチックでジャジーなサイケ・ジャムはどこまでも上りつめ、しかし「あちら側」には行かず、メロウなフォーク・ロック、ソフト・ロックへと帰還し、柔らかな陶酔をゆっくりと広げていく。コーラスと悪戯っぽく微笑みを交わす、よく響く鍵盤打楽器はそれ自体が雄弁にアンサンブルに光を注いでいる。また、オルタナ・カントリーなんて言葉をつい思い出してしまう、ウィルコの諸作を彷彿させる“青磁色の空”における時間を引き延ばすかのようなギターの音の余韻は、現代の日本においてめったに聴けないものだ。彼らは彼らのボヘミアニズムを、音の鳴りの良さでこそ説得力のあるものへと高めている。

「星座なんて知らないほうが 空は不思議に見える」
夢も同じことで 不思議なままでいい “気まぐれな朝”

 ファースト・アルバムから頻出した夢というモチーフはここでも何度も繰り返される。たしかに、森は生きているのサイケデリアは白昼夢的だが、しかし彼らが鳴らす「夢」がある目的――たとえば、現実を直視したくないから逃げ込むためのものといったような――に向かってのみ取り出されているようには、どうしても思えない。それは都市であらためて夢想される「森」のようなものであり、そこで降り注ぐ陽光であり、ここで言うように「不思議なままでいい」ものである。「知らないほうがいい」というのはイノセントであることを標榜しているのではなく、想像の余地を残しておくことで夢のスケールを広げるということだ。
 森は生きているの音楽は、コミューナルなアンサンブルを掲げ、想像上の「森」を作り上げてしまう。いまは60年代でもないし、ここはアメリカでもない。閉鎖的な21世紀の日本においてそれをやってのける、若々しく凛々しい眼差し。これを理想主義と呼ばずして何と言うのだろう。
 だからアルバムのタイトルは「グッド・ナイト」、夢を見る合図なのである。ラストのタイトル・トラックはワルツだ。夢のなかの舞台のための舞踏音楽で、バンドはこんな風に語りかける。「ねぇ 今どこにいるの ねぇ? さぁ? まだ夢の続き さぁ」。その通り、僕たちは夢の続きにいる。

磯部涼監修 - ele-king

 「Jポップの歌詞、翼広げ過ぎだろ」「瞳閉じ過ぎじゃね?」――。Jポップ歌詞の「劣化」が叫ばれるようになって久しい。音楽通のele-king読者であれば、「その通り!」と相づちを打ちたくなるところかもしれない。ところが、本書の編著者・磯部涼は、そんな見方に疑問を呈する。
 「決して最近の歌詞がつまらなくなったわけではなく、社会のリアリティが変容するとともに、歌詞が持つリアリティも変容し、ついていけなくなった人がいるにすぎないのではないか」
 そう、歌詞は劣化などしていない。演歌や歌謡曲の全盛期から、陳腐な歌詞やストレートな表現はいくらでもあった。むしろ変わったのは、つくり手よりも受け手の意識だ。
 芸人マキタスポーツの言葉を借りれば、いまや世は「1億総ツッコミ時代」である。ネットの普及で誰もが気軽に批評を発表できるようになり、ツッコミや批判が可視化されやすくなった。難しい音楽理論はわからないという人でも、歌詞になら注文をつけやすい。かくして、「歌詞の劣化」は定説となり、紋切り型批判それ自体が紋切り型化していった。
 本書は、電気グルーヴの石野卓球やアジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤正文ら13人の音楽家へのインタビューを通じて、「新しい音楽とことば」を読み解き、その可能性を探る一冊だ。表層的な批判の向こうに広がる、豊穣な歌詞世界を旅するためのガイドブックと言ってもいい。
 iPhoneのメールの下書きに、歌詞の種となる言葉を保存しているという大森靖子。曲のイメージをイラストに描き、そこから歌詞を膨らませていくという、神聖かまってちゃん・の子。作詞に苦吟し、「言葉を歌っていくことの九割は苦しみ」「言葉に呪われている」と吐露する七尾旅人。彼らがいかにして言葉と向き合ってきたのか、人生観もひっくるめて率直に語られていく。
 なかでも驚かされたのが、湘南乃風・若旦那の「湘南乃風と俺の歌詞のすべてのルーツは、さだまさしさんなんですよ」という意外過ぎる発言だ。ほかにも、「まさにマイルドヤンキーみたいな層に目がけて曲をつくってきた」「自分たちの精神がマイルドヤンキーだったから」なんて、え、大丈夫?と思うような言葉がポンポン飛び出す。実に刺激的である。
 石野が七尾を評価し、tofubeatsが電気グルーヴを語り、じんがアジカンに言及し、高城晶平(cero)が菊地成孔からの影響を口にする――といった具合に、歌詞をめぐって13人の相互関係が浮かび上がってくるのも興味深い。一線アーティストたちをワンテーマで横串にした、インタビュー集ならではのだいご味かもしれない。
 代表作の歌詞も掲載されているので、通して読めば、きっとJポップ悲観論者も「なんだ、面白い歌詞書いてる人、意外にいっぱいいるじゃん」と胸をなでおろすことだろう。歌は世につれ、世は歌につれ。変容する時代のリアリティを巧みに写しとった傑作詞が、きょうもどこかで生まれている。
 「翼広げ過ぎ!」と言いたがる人にこそ、ぜひ手にとってみてほしい。

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