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ele-king vol.19

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──特集:2016年ベスト・アルバム30

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Dec 26,2016 UP

 気づかされた、とイーノは言っている。いかに自分が「バブル」のなかを生きていたのかを、と。私は「かれら」のことをまったくわかっていなかった、と。詳しくは本誌をお読みいただきたいが、彼にとってブレグジットとはそれほど驚くべき結果だったのである。他方、大西洋の反対側では大統領選挙でドナルド・トランプが歴史的な勝利をおさめた。「善意」あるミュージシャンたちが声を上げれば上げるほど、「かれら」は反感を増幅させていったという。そして相変わらず黒人は殺され続け、相変わらずテロは起こり続けた。
 2016年はあまりにも激動の1年だった。これはもう世界史的な画期と言っていいだろう。ではそのなかで、音楽はどうだったのか? ボウイの死にはじまった2016年のポップ・ミュージックは世界の何を映し出し、そして何を映し出さなかったのか。今年はメジャーでもアンダーグラウンドでも、音楽がかつてない輝きを放った年だった。そして僕たちは知りもした。その輝きが、政治的にはどこまでも無力だということを。でもそれでいいんだと思う。音楽は政治の道具じゃない。ただ世界の傍らで鳴り続けるものだ。だからこそきっと、情況が悪ければ悪いほど優れた音楽が生まれてくるのだろう。
 紙版『ele-king』の年末号が12月27日に発売される。特集は「2016年ベスト・アルバム30」と「What’s Going On――いま何が起きているのか/私たちにできること」。混迷を極めるこの世界の傍らで、音楽は一体どんな輝きを放っていたのか? そしてそんな世界の片隅で、僕たちに何ができるのか? ぜひ手にとってご覧ください。

ele-king vol.19 contents

【巻頭】
●ブライアン・イーノ(Brian Eno)、2万5千字インタヴュー(三田格+坂本麻里子)

【特集1】2016年ベスト・アルバム30
●2016年間ベスト・アルバム30枚(木津毅、小林拓音、高橋勇人、野田努、三田格、米澤慎太朗)
●コラム:US Hip Hop(吉田雅史)/Club Music(高橋勇人)/Experimental(細田成嗣)/Electronic(デンシノオト)
●座談会:2016年をめぐる冒険(木津毅、小林拓音、野田努、三田格、米澤慎太朗)
●ラフトレードNYの2016年(沢井陽子+George Flanagan)
●ロンドンの名物レコード店が選ぶ2016年のベスト(高橋勇人)
●日本語ラップ・ブームとは何だったのか?(磯部涼、泉智、二木信、山田文大)
●映画ベスト10(木津毅、水越真紀、三田格)

【特集2】What’s Going On――いま何が起きているのか/私たちにできること
●対談:栗原康×白石嘉治「通販に政治を持ち込むな!」
●緊急アンケート(雨宮処凛、陣野俊史、山本太郎、ほか)
●コラム:水越真紀「たくさんの『正しさ』たち」
●インタヴュー:五野井郁夫「ボブ・ディランの『時代は変わる』のように」

【インタヴュー】
●七尾旅人「時代を撃ち抜く」
●坂本慎太郎「今年は世界的にもいいことがなんもなかったですね」
●ヤイエル(yahyel)「宇宙人の野望」
●デトロイト新世代対談:カイル・ホール(Kyle Hall)×ジェイ・ダニエル(Jay Daniel)

【連載】
●アナキズム・イン・ザ・UK 外伝 第10回「ポリコレ棒とモリッシー」ブレイディみかこ
●ハテナ・フランセ 第6回「クリスマスの殺気」山田蓉子
●乱暴詩集 第4回「ママの暴力が社会を変えるとき──映画『未来を花束にして』」水越真紀
●音楽と政治 第8回「ヒップホップの非政治性」磯部涼

【Special】
●パンク40周年と英国ロック・ジャーナリズム(坂本麻里子)
●2016年の女性漫画の性との向き合い方──鳥飼茜を題材に(木津毅×三田格)

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ele-king vol.19
野田努+三田格(編)
2016/12/27 Release
本体 1,500円+税
ISBN:978-4-907276-72-0

https://www.amazon.co.jp/dp/4907276729