「S」と一致するもの

GEZAN - ele-king

 GEZANがまたしても新たな挑戦をおこなうようだ。かれらのホームである大阪・難波ベアーズにはじまり、日本武道館での単独公演に終わるという全50公演のツアーを本日4月11日よりスタート。全国47都道府県すべてを周るばかりか、中国・上海での海外公演も控えているとのこと。

 また、発表に際して、日比谷野外大音楽堂にて先日開催された踊ってばかりの国とのツーマンライヴ〈of Emerald〉でのマヒトゥ・ザ・ピーポーのMCをノーカットで収めた映像も公開。かれらの並々ならぬ思いが、生々しさとともに伝わる内容だ。

 なお、ツアーのDAY3 : 千葉LOOKとDAY4 : 栃木HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2には「SUPERNICEBOYS」を標榜する日本のオルタナティヴ・ロックバンドANORAK!とジャパニーズ・サイケデリック・ロック・バンドTō Yōもゲスト出演。ハードコアに、ダビーに、エモーショナルに、と姿を日々変容させつづける、無二のバンドの来し方行く末を見届けよう。

▽47+TOUR『集炎』日程

4月11日(金) 大阪・難波BEARS
5月5日(月)  中国・上海 MAO Livehouse
5月30日(金) 千葉・LOOK
5月31日(土) 栃木・HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
6月7日(土)  北海道・札幌PENNY LANE24
6月12日(木) 広島・4.14
6月14日(土) 山口・BAR印度洋
6月15日(日) 香川・TOONICE
7月12日(土) 東京・Spotify O-EAST
7月15日(火) 埼玉・HEAVEN'S ROCK Kumagaya VJ-1
7月17日(木) 群馬・前橋DYVER
7月19日(土) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
7月20日(日) 山梨・甲府KAZOO HALL
7月23日(水) 長野・松本ALECX
7月29日(火) 茨城・club SONIC mito
7月31日(木) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA
8月2日(土)  島根・出雲APOLLO
8月3日(日) 鳥取・米子AZTiC laughs
8月9日(土)  福島・club SONIC iwaki
8月10日(日) 山形・酒田市 港座大劇場
8月11日(月祝) 宮城・仙台MACANA
8月19日(火)  宮崎・LAZARUS
8月20日(水) 鹿児島・SR HALL
8月21日(木)  熊本・NAVARO
8月23日(土) 福岡・BEAT STATION
8月24日(日) 長崎・STUDIO DO!
8月26日(火) 佐賀・RAG.G
8月27日(水)  大分・club SPOT
8月30日(土)  静岡・磐田 FMSTAGE
8月31日(日)  愛知・CLUB UPSET
9月14日(日) 沖縄・Output
9月18日(木)  福井・CHOP
9月20日(土)  富山・Soul Power
9月21日(日)  石川・金沢vanvanv4
9月23日(火祝) 新潟・GOLDEN PIGS RED STAGE
9月25日(木)  岩手・the five morioka
9月27日(土) 青森・ 八戸 6かく珈琲
9月28日(日) 秋田・Club SWINDLE
10月3日(金)  兵庫・太陽と虎
10月5日(日)  大阪・GORILLA HALL OSAKA
10月7日(火)  滋賀・B-FLAT
10月9日(木) 京都・磔磔
10月11日(土) 和歌山・CLUB GATE
10月12日(日) 奈良・NEVER LAND
10月13日(月祝)三重・LIVE SPACE BARRET
10月15日(水) 岐阜・柳ヶ瀬ANTS
10月21日(火) 高知・X-pt.
10月23日(木) 徳島・CROWBAR
10月25日(土) 愛媛・W studio RED
10月26日(日) 岡山・YEBISU YA PRO

47+TOUR FINAL
2026年3月14日(土)日本武道館 単独公演 『独炎』


▽47+TOUR『集炎』千葉LOOK公演詳細

公演タイトル:GEZAN 47+ TOUR『集炎』DAY3
出演:GEZAN/ANORAK!
日時:2025年5月30日(金曜日)開場/開演 18:30/19:00
会場:千葉LOOK
前売券(2025年4月23日(水曜日)21:00発売):4,000円(税込)
前売券取扱箇所:イープラス< https://eplus.jp/gezan/
===
※チケット先行(抽選)
受付URL : https://eplus.jp/gezan/
受付期間:2025年4月5日(土曜日)19:00 ~ 4月13日(日曜日)23:59
===
問い合わせ先:シブヤテレビジョン : 03-6300-5238 〈平日12:00~18:00〉


▽47+TOUR『集炎』栃木HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2公演詳細

公演タイトル:GEZAN 47+ TOUR『集炎』DAY4
出演:GEZAN/Tō Yō
日時:2025年5月31日(土曜日)開場/開演 17:15/18:00
会場:HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
前売券(2025年4月23日(水曜日)21:00発売):4,000円(税込)
前売券取扱箇所:イープラス<https://eplus.jp/gezan/
===
※チケット先行(抽選)
受付URL : https://eplus.jp/gezan/
受付期間:2025年4月5日(土曜日)19:00 ~ 4月13日(日曜日)23:59
===
問い合わせ先:シブヤテレビジョン : 03-6300-5238 〈平日12:00~18:00〉

Conrad Pack - ele-king

 ここ1~2年ほどで、大阪のnaminohana recordsの品揃えや『DUB入門』掲載の、鼎談時のelement(Riddim Chango)の話などなど、勝手に信頼のおける情報筋だと思っているところから、どうやらUKのアンダーグラウンドにてジャー・シャカ由来のデジタル・ニュー・ルーツ・ダブのステッパーと、ハード・ミニマル・テクノが交わり新たなダブ・テクノの領域を作り出しているという話がちらほらと。しかもジョン・T・ガスト(先日の来日ライヴがすばらしかった)やロード・タスク(ベイビーファーダーズのポエット、ジェームス・マッシアとのシングルも良かった)周辺の動きも影響を与えていて、という。カルトなニュー・ルーツ・ダブのプロデューサーだったTNTルーツの、ジョン・T・ガストのレーベル〈5ゲート・テンプル〉やレフトフィールド・ダブの牙城〈ボッケ・ヴァージョン〉からのリイシューがあったのもこうした動きの周辺事情だという話で……(詳しくは上記『DUB入門』の鼎談を参照のこと)。これはつまり、2010年代のダブステップ/ベース・ミュージック勃興のUKニュー・ルーツ・レゲエの再評価とはまた違った流れにて起きている(もちろんその影響は少なからずあるものの)、ジャー・シャカらのサウンドシステム由来のニュー・ルーツ・ダブのUKステッパーの再評価とUKアンダーグラウンドなテクノの交点から発する新たな高速ダブ・テクノが勃興しつつあるということなのだろう(いやむしろもはや、そこにある)。

 こうした流れの代表的なアーティストとも言えそうなのがコンラッド・パックで、そのファースト・アルバム『Commandments』がこの春リリースされた。たしかに往年の〈ダウンワーズ〉あたりのサウンド(実際に彼は過去にリージスにリミックスを依頼している)を彷彿とさせるBPM140台後半のダークかつインダストリアルなハード・ミニマル・テクノと、よりミニマルにそぎ落とされたUKのデジタル・ステッパーの意匠──ダブ処理や不穏なシンセ・リフ、跳ねたステッパー・リズムの高速イーヴン・キック、そこに絡むワンドロップのアクセント、そしてなによりもサウンドシステムで鍛えられた轟音のサブ・ベース──を持ち合わせている。リリースは〈Blackest Ever Black〉を主宰していたキラン・サンデのレーベル〈lost domain〉からのリリース。それこそ、このレーベルからのリリースであること自体が、なにかが起こりつつあることの証左ではなかろうか。本レーベルはコンラッド・パック周辺のアーティストなどを集めたVA『Dear Ghod』など、ほぼこの周辺だけをリリースするレーベルになっている。以前の〈Blackest Ever Black〉の、そのレーベルとしての存在感を考えれば、見方を変えて、モダン・エレクトロニック・ミュージックのインダストリアル・サイドの刺激的な新たな一手が生まれつつあるとも言えるのかもしれない。

 コンラッド・パックは、本作に名前を連ねるDJゴンズ(ゴンサロ・ネト)とともにレーベル〈SELN Recordings〉(もともとサウス・ロンドンの廃棄物焼却発電施設を示す〈SELCHP〉を屋号としていたが施設からクレームで改名)を共同主宰している。昨年、ゴンズも待望のアルバム『Messenger』をリリースしている(ゴンズの方がよりニュールーツ色が強いと言えるかもしれない)。また〈SELN Recordings〉からは、コンラッドとLEAFなるユニットでも活動するイヴァン・ロビローザや上記の〈lost domain〉でもリリース、レーベル〈Jolly Discs〉も運営するリーウェイ(ガイ・ゴームリー)(トーマス・ブッシュなるアーティストとのRAPもやはりこの筋の高速ダブ・テクノ)なども、その作品に名を連ね、このステッパーな高速テクノの一派のコレクティヴを形成している模様だ。

 タイトルの『Commandments』とは「戒律」、「Ten Commandments」でいわゆる聖書に出てくる「モーゼの十戒」を意味する。おそらくUKニュー・ルーツ・ダブに親しんだ者ならこのタイトルを見てジャー・シャカの存在を思い出すはずだ。ブラック・ナショナリズム的な聖書の解釈という側面を持つラスタファリアニズムに即したルーツ・レゲエのモチーフにおいては比較的よく出てくる言葉であり、ルーツ・リヴァイヴァルを象徴する1982年にはじまるシャカのダブ・アルバム・シリーズは『Commandments Of Dub』と名付けられていた。1991年まで同シリーズで10作品がリリースされ、シングルを除けば彼の代表的な作品群でもあり、ある意味でUKニュー・ルーツ・ダブの正典とも言える。本作もこの音楽性で、この名前ということを考えれば、ジャー・シャカへのなんからの憧憬を感ぜずにはいられない。

 トライバルなパーカッションによるイントロ“Exile”にはじまり、タイトル・トラックの2曲目から一気に加速、トップ・スピードに乗っていく。ニュー・ルーツ・ステッパーの跳ねたグルーヴをループさせ、ダークで退廃的なフィーリングでテクノとダブのミニマリズムの迷宮へ高速で引きずり込む“Commandments”にはじまる。ミリタントなスネアと“ハメ”のリフが不穏なヘヴィー・サブ・ベースの上で前後不覚になる朋友ゴンズとの“Riget”、ダブ・ミックスで拡張していく空間がトランシーなサイケデリック・モードを呼び込む“Deep Distrust (Emotive Mix)”や“Mixer Test 9 v6”といった中盤を経て、グライム的なリフがキラーな“Downward”、そしてアルバムのなかでは一番正調な轟音デジタル・ステッパー的とも言える“Prophecy”、そしてリージス~サージョン・ラインなダビーなインダストリアル・ハード・ミニマル・テクノ“Passage”までアルバムは150前後のBPMで一気に走り抜けていく。アルバムのラスト・トラックは、ジョン・T・ガストの影響も感じさせるダークかつフリーク・アウトしたアブストラクトなダブ・トラックを、前述のリーウェイとともに奏でてアルバムは終わりを迎える。

 ダブ・テクノと言えば、ベーシック・チャンネル~リズム&サウンドをリモデルしたような作品が主流だったのが、コンラッド・パックらのサウンドは、あったとしてもべーチャン最初期のハード・ミニマルで、いやむしろそれよりも1990年代中ごろのUKハード・テクノのバンドゥルが、ステッパーをサンプリングしていたダビーなトラック群をちょっと思い出す(アルバムで言うと1994年『Antimatters』~1996年『Cornerstone』、そういえば最近復活してた)。が、やはり圧倒的な違いは、あの轟音のサウンドシステムで体験する、むき出しになったステッパー・トラックの高速に駆け抜けるグルーヴと地鳴りのような低音の霊感をそのサウンドに宿していることだろう。ある種の現地でのサウンドシステム体験と空気感、そのものをサンプリングし、ニュールーツのシンフォニックな意匠をそぎ落とし、高速テクノのミニマリズムがもたらす高揚感へと接続している。そんな音響感覚が全体を貫いている。

Eyed Jay - ele-king

 3年前、ニュージーランドでロックダウンが長引いていた頃、反ワクを中心とした市民たちがたまりかねて国会議事堂に押し寄せ、騒ぎを鎮めようと政府は議会のスピーカーからバリー・マニロウや『アナと雪の女王』の主題歌などを流し始めた。デモ隊も最初はツイステッド・シスターの “We Are Not Gonna Take It(受け入れない!)” などをかけて対抗していたものの、あまりに何度も流されるので日が暮れる頃にはデモ隊もジェームス・ブラントの “Your Beautiful” を合唱し始めたという。

 6日前、セルビアで先月起きた10万人規模の反政府デモで群衆を鎮圧するために音響兵器が使われたのではないかという報道があり、ブチッチ大統領はこれを強く否定した。日本では合法とされている音響兵器はセルビアでは違法で、しかし、映像で確認すると不気味な大音響に襲われたデモ隊がパニックを起こし、大通りから逃げ出していく様子が確認できる(Serbia Used A Sonic Weapon On A Crowd of Protesters)。

 9時間前、アイド・ジェイことイアン・ジックリングの『Strangeland』を聴き始めると、最初はコーネリアスみたいだなとのんびりかまえていたら、少しずつ背後の音が不穏な空気に包まれ、歌と演奏は変わらないのに背景の音はどんどん凶暴になっていった。1曲目を聴き終わる頃には2種類の高揚感が入り混じり、自分が何を聴いていたのか完全に見失う始末。しばらくしてニュージーランドとセルビアのデモのことを思い出した。 “Your Beautiful” と音響兵器。この2つを同時に経験したらこんな曲が生まれたりするのかなと。それにしても曲の後半は『2001年宇宙の旅』もかくやと思うほど背景が高速でぶっ飛んでいく。

 イアン・ジックリングの父はフェア兄弟と共にハーフ・ジャパニーズというオルタナテォヴ・ロック・バンドを結成したオリジナル・メンバーのマーク・ジックリングで、イアン・ジックリングの兄もワシントンDCでパンク・バンドか何かをやっているらしい。イアン・ジックリングも若い頃には同じくDCパンクをやっていたものの、活動は長く続かず、その後はコロラドでギターの先生になり、15世紀のフランドル多声音楽(どんな音楽だ?)の研究に没頭していたという。これがコロナによって人生設計が狂い、精神的な危機を迎えたことで広く人に聞かれる音楽を目指そうと考え方が変わり、『Strangeland』の製作へとつながっていく。その結果が広く人に聞かれる音楽かどうかはともかくとして、ある種のフィールドにおいてはとんでもない傑作であることは確か。オープニングのタイトル曲でもある「Strangeland」はアメリカで98年に制作されたホラー映画及びそのゲームのことらしく、映画もゲームも未見なので、具体的にはわからないけれど、解説文を読むとサイコ・ホラーの作品だと書いてあり、曲の背後で様々な音響が渦巻いているのはひとつの曲を意識と無意識に分けて表現しているということに帰結したのかなとは思う。それこそスキゾフレニアックの極みが全9曲、コーネリアスのアンビエント展開を思わせる “Sunflower Eyes” やあまりに情報過多な “Summer” など様々なヴァージョンが展開されていく。それらを雑にまとめるとサイケデリック・フォークという言い方になるとプレス・キットには書いてある。まあ、確かにそれが一番わかりやすいセールス・トークかもしれない。アニマル・コレクティヴのパンク・ヴァージョンという表現も悪くない。

 曲の前面に出ている演奏と背後で渦巻いている音響は同じ素材からつくられているそうで、いわば、元の曲をアブストラクトに構築し直したリミックスと同時に重ねて聞かせているのである。まったく整合性がなく、あまりに雰囲気が違う演奏なのにどこか異次元でしっくりくるのはそのせいなのかもしれない。現在のアメリカ人にとって正気を保っている自分と無意識に危機感を感じ取っている自分を同時に表現した音楽だとこじつけることも可能かもしれない。プライドの回復と大恐慌の予感。音のレイヤーは感情のレイヤーであり、前半はどこか甘酸っぱい感じが突出し、ストレートに悲しみを伝える “Heartbeat” を経て、後半は曲全体の内省度が高まり出しす。とくに “Earthbound” 3部作では声を使ったコラージュが増え、おそらく15世紀のフランドル多声音楽の研究がここに生かされているのだろう。

 ちなみにアメリカの貧困問題は国内問題であり、90%の富を上位10%が独占している状態を変えずに維持するには「原因は外国にある」と国外問題にすり替えたのがトランプ関税なのだろう。これまでトランスジェンダーについて語ってきたケイトリン・ジェンナーや#MeTooについて強く訴えたマドンナが相次いで受賞してきたスピーチ・オブ・ジ・イヤーは今年、オカシオ・コルテスに贈られている。彼女は現在、バーニー・サンダーズと共に演説のツアーを続け、2人が掲げたテーマは「オリガルヒと戦え」。オリガルヒというのはプーチン政権を支えてきたロシアの富裕層のことだけれど、どうやらこの概念はロシアに限定せず、政治に影響力を持ち始めた富裕層全般を指す言葉に応用範囲が拡大し、2人の照準は明らかにイーロン・マスク。カザフスタン移民の子孫がオリガルヒに振り回されるという構図の『アノーラ』も徹底的にオリガルヒをバカにした内容で、これが今年のアカデミー賞作品賞というのも非常に図式的ながら納得がいく。アメリカが分断されているというなら分断されたアメリカを1曲に合わせてそのまま聴くというのが『Strangeland』なのかもしれない。

Chihei Hatakeyama & Shun Ishiwaka - ele-king

 アンビエント作家、畠山地平とジャズ・ドラマー、石若駿による共作『Magnificent Little Dudues』は昨年の注目すべきコラボレーションのひとつだった。「Vol.1」と「Vol.2」に分けられて発表されていた、その「Vol.2」のほうがついにフィジカル化される。CDは4月23日、LPは5月7日に発売。また、4月24日には新宿ピットインでリリース記念ライヴが開催、特別ゲストとして角銅真実も出演するという。これは駆けつけるしかない。

Chihei Hatakeyama & Shun Ishiwaka
Magnificent Little Dudues Vol.2

フィジカル・アルバム発売決定!

アンビエント/ドローン・ミュージシャンChihei Hatakeyama(畠山地平)とジャズ・ドラマーの石若駿とのコラボレーション・アルバムの第二弾『Magnificent Little Dudes Vol.2』のフィジカルCD/LPがついに発売される。リリース翌日となる4月24日(木)には新宿ピットインにて"リリース記念Live"の開催も決定した。

昨年10月にデジタルのみで先行リリースとなった『Magnificent Little Dudes Vol.2』。4月23日(水)にCDが、5月7日(水)にLPが、いずれもボーナス・コンテンツとして3曲のリミックスを追加収録してリリースされる。また、そのリミックス3曲を収録したデジタルEP『Magnificent Little Dudes (The Remixes)』も4月25日(金)に配信リリースとなる。

今回、リミックスを手がけたChihei Hatakeyamaから次のコメントが届いた。
「元々のミックスはレコーディング現場の雰囲気を強く再現したものだった。それはとても良かった。レコーディングから時間が経過すると、他の可能性に気付く時がある。今回もある日違うミックスを作ったら面白いんじゃないかと思った。以前はドローン・サウンドの海に沈んだドラムという感じだったが、今回はより空間を作り、音と音の間の空気感を大事にした」。

なお、4月24日(木)の新宿ピットイン公演会場では来場者限定に一足先に『Magnificent Little Dudes Vol.2』のLPを販売するので、ぜひお見逃しなく!

Chihei Hatakeyama & Shun Ishiwaka(畠山地平&石若駿)
Magnificent Little Dudes Vol.2(マグニィフィセント・リトル・デューズ・ヴォリューム 2)
発売日:CD:4/23(水) / LP:5/7(水)
レーベル:Gearbox Records
品番:CD: GB1595CD / 2LP (140g盤): GB1595
※日本特別仕様盤特典:日本先行発売、帯付き

<トラックリスト>
(CD)
1. M3 (feat. Cecilia Bignall)
2. M2
3. M5
4. M6
5. M1_Space Age Mix
6. M4 (feat. Hatis Noit)_Future Days Mix
7. M3 (feat. Cecilia Bignall)_Unreliable Angel Mix

(LP)
Side-A
1. M3 (feat. Cecilia Bignall)
2. M1_Space Age Mix

Side-B
2. M2
3. M4 (feat. Hatis Noit)_Future Days Mix

Side-C
1. M5

Side-D
1. M6
2. M3 (feat. Cecilia Bignall)_Unreliable Angel Mix

<クレジット>
Chihei Hatakeyama: electric guitar and sound effects
Shun Ishiwaka: drums and percussion, piano on ‘M6’
Cecilia Bignall: Cello on ‘M3’
Hatis Noit: voice on ‘M4_Future Days Mix’

Composed by Chihei Hatakeyama and Shun Ishiwaka
‘M3’ composed by Chihei Hatakeyama, Shun Ishiwaka and Cecilia Bignall
‘M4_Future Days Mix' Composed by Chihei Hatakeyama, Shun Ishiwaka and Hatis Noit

Produced by Darrel Sheinman

Recorded at Aobadai Studio
Engineered by Masato Hara

‘M3’, ‘M2’, ‘M5’ mixed by Caspar Sutton-Jones
‘M6’, ‘M1_Space Age Mix’, ‘M4_Future Days Mix’, ‘M3_Unreliable Angel Mix’ mixed by Chihei Hatakeyama
Mastered by Caspar Sutton-Jones

EP『Magnificent Little Dudes (The Remixes)』4/25(金)配信スタート!
<トラックリスト>
1. M1_Space Age Mix
2. M4 (feat. Hatis Noit)_Future Days Mix
3. M3 (feat. Cecilia Bignall)_Unreliable Angel Mix
https://bfan.link/magniificent-little-dudes

アルバム『Magnificent Little Dudes Vol.2』配信中!
https://bfan.link/magnificent-little-dudes-volume-02


●ライヴ情報

『Magnificent Little Dudes vol.2』 リリース記念Live
2025年4月24日(木)
Open19:00 / Start19:30
前売り:¥3,850税込 ¥3,500+税(1DRINK付)
当日:¥4,400税込 ¥4,000+税(1DRINK付)
出演:畠山地平(G)石若 駿(Ds)スペシャルゲスト:角銅真実
http://pit-inn.com/artist_live_info/250424hatake/

※『Magnificent Little Dudes Vol.2』のLPを会場にて先行販売予定!!
Magnificent Little Dudues Vol.1発売中!

<トラックリスト>
(CD)
1. M0
2. M1.1
3. M1.2
4. M4 (feat. Hatis Noit)
5. M7

(LP)
Side-A

1. M0

Side-B

1. M1.1

Side-C
1. M1.2

Side-D
1. M4 (feat. Hatis Noit)
2. M7

Chihei Hatakeyama & Shun Ishiwaka(畠山地平&石若駿)
Magnificent Little Dudes Vol.1(マグニィフィセント・リトル・デューズ・ヴォリューム 1)
発売日:発売中!
レーベル:Gearbox Records
品番:CD: GB1594CD / 2LP: GB1594

※日本特別仕様盤特典:日本先行発売、帯付き

『Magnificent Little Dudes Vol.1』配信中:
https://bfan.link/magnificent-little-dudes-volume-01


バイオグラフィー

<Chihei Hatakeyama / 畠山地平>

Photo Credit: Makoto Ebi

2006年に前衛音楽専門レーベルとして定評のあるアメリカのより、ファースト・アルバムをリリース。以後、オーストラリア、ルクセンブルク、イギリス、日本など、国内外のレーベルから現在にいたるまで多数の作品を発表している。デジタルとアナログの機材を駆使したサウンドが構築する、美しいアンビエント・ドローン作品を特徴としており、主に海外での人気が高く、Spotifyの2017年「海外で最も再生された国内アーティスト」ではトップ10にランクインした。2021年4月、イギリス

<Shun Ishiwaka / 石若駿>

Photo Credit: Makoto Ebi

1992年北海道生まれ。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校打楽器専攻を経て、同大学を卒業。卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。2006年、日野皓正special quintetのメンバーとして札幌にてライヴを行なう。2012年、アニメ『坂道のアポロン』 の川渕千太郎役ドラム演奏、モーションを担当。2015年には初のリーダー作となるアルバム「Cleanup」を発表した。また同世代の仲間である小西遼、小田朋美らとCRCK/LCKSも結成。さらに2016年からは「うた」をテーマにしたプロジェクト「Songbook」も始動させている。近年はゲスト・ミュージシャンとしても評価が高く、くるりやKID FRESINOなど幅広いジャンルの作品やライヴに参加している。2019年には新たなプロジェクトAnswer To Rememberをスタートさせた。2023年公開の劇場アニメ『BLUE GIANT』では、登場人物の玉田俊二が作中で担当するドラムパートの実演奏を手がけた。2024年5月、日本を代表するアンビエント/ドローン·ミュージシャン、畠山地平とのコラボレーション作品『Magnificent Little Dudes Vol.1』をリリース。その後同作のVol.2も発売した。

Stereolab - ele-king

 ステレオラブ——日本では、ちょっとおしゃれで、ちょっとクラウトロックで、寺山修司を引用したり、なんとなくモンドなバンドだと勘違いされ続けたこのマルクス主義者擁するバンドが、15年ぶりのスタジオLP『Instant Holograms On Metal Film』の詳細を発表した。
 コロナがなければ2020年に日本でもライヴを披露していたはずのこのバンドは、2021年と2022年には、レア音源や未発表音源を収録したコンピレーション・アルバム2枚をリリースしている。
 この出鱈目な時代、ステレオラブが何をやっているのか、楽しみです!
 
*なお、メンバーのレティシア・サディエールのインタヴューは紙エレキングの22号、および英語版はこちらです


Stereolab
Instant Holograms On Metal Film

DUOPHONIC UHF DISKS / WARP RECORDS
ビート

release date:2025.05.23.
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=14904

恋する気持ち、結婚のリアル、浮気と不倫──赤裸々で、きっと胸が熱くなる。渋谷の人気バー店主が答える本音の恋愛相談

東京・渋谷で25年以上の歴史を持つワインバーの店主であり、これまで10冊の著書を持つ人気コラムニストが、赤裸々な相談に応じる形で描く令和の恋愛模様。

寄せられた相談は「恋愛における自信がありません」「恋人をコントロールしてしまう自分が嫌」から「マッチングアプリで絵文字を使う男性に話しかけようと思わない」「入籍して半年ですが、寂しい」「不倫願望をうまくコントロールしている男性の特徴は?」などなど、インターネットのメディア・プラットフォーム「note」に日々連載されている有料サイト「bar bossa林伸次の毎日更新表では書けない話と日記」における2023年、2024年度の中からコラム35本を厳選。

四六判並製/240頁

目次

はじめに

第一章 恋におちたら

どうしても恋愛に自信がもてません
マッチングアプリで絵文字を使う男性って?
彼女はいらないという男性と付き合いたい
「あなたは特別ですよ」感を出すには
街で好みの男性を見つけた時の声掛け方法
好きだけど脈がなさそうな人は諦めるには
狙っている男性へ誕生日プレゼントは贈るべき?

第二章 この関係ってどう思う?

バーで知り合って寝た男性、付き合う気は?
一五歳年上の男性から可愛がられ満足してる私
五〇代前半で二回り下の男性に告白されました
「付き合おう」もなく自然と始まる恋人関係
恋人をコントロールしてしまう自分自身が嫌
社内恋愛が多い相手と付き合うってどう思う?
男性は元カノと復縁できたらって悩まないの?
離婚してバツイチになった男性との恋愛

第三章 セックスあれこれ

ホテル代も割り勘なのはあり得ない?
男性が「俺、Sだから」と言うのは何?
別れたくないけれどセックスが下手で苦痛
身体を口で触るとき支配的か隷属的か教えて
セックスをしない男性ってどんな人なの?
サインを送ってる、サインを送ってない問題

第四章 それぞれの結婚と生活

夫とはできちゃった結婚だけど、どう思う?
入籍して半年だけど、一緒に過ごせず寂しい
魅力的になって何とかして夫の気を惹きたい
学生時代から付き合って結婚したカップル
良い夫婦関係を長く続けるためのコツは?
彼の母親が好きではないので結婚したくない
どんなときに「結婚したいスイッチ」が入る?

第五章 浮気心を抱いています

うっかり既婚者にときめいてしまう
既婚女性、一世一代の一目惚れをする
男性ってどんなときに浮気するのかおしえて
ダブル不倫って結局は性生活だと思う
みんなどうやって不倫を終わらせている?
不倫願望を上手にコントロールする男性の特徴
どんなきっかけで、男性は浮気をやめるのか

おわりに
初出一覧

オンラインにてお買い求めいただける店舗一覧
amazon
Rakuten ブックス
◇7net(セブンネットショッピング) *
ヨドバシ・ドット・コム
◇Yahoo!ショッピング *
HMV
TOWER RECORDS
◇紀伊國屋書店 *
◇MARUZEN JUNKUDO *
◇e-hon *
◇Honya Club *

P-VINE OFFICIAL SHOP
◇SPECIAL DELIVERY *

全国実店舗の在庫状況
◇紀伊國屋書店 *
◇三省堂書店 *
◇丸善/ジュンク堂書店/戸田書店、ほか *
◇有隣堂 *
◇くまざわ書店 *
◇TSUTAYA *
大垣書店
◇未来屋書店/アシーネ *

* 発売日以降にリンク先を追加予定。

Yumiko Morioka & Takashi Kokubo - ele-king

 「宮下智」名義でポップスを制作する傍らアンビエント~ニューエイジ作品を数々生み出してきたピアニスト・盛岡夕美子と、緊急地震速報のアラーム音など生活に溶け込むサウンドをいくつも手掛け、日本を代表する環境音楽家として知られる小久保隆のコラボレーション・アルバム『Gaiaphilia』のCD版が、日本のみの限定商品としてリリースされる。

 また、CD化に際してリリースパーティの開催もアナウンスされている。こちらは今週日曜日、4月13日にPOLARIS tokyoにて。Yumiko Morioka & Takashi Kokuboほか、フィンランドのOlli Aarniと上村洋一のコラボ・ライヴ(!)も。チケット・詳細はこちらから。

 近年では国外からの逆輸入的な評価を受け日の目を見ることとなったかつての日本のアンビエント~ニューエイジ。その先駆者にして代表的存在の作品を、この機会にCD──かつてもっともスタンダードな音楽の入れ物だった媒体──で手に入れてみましょう、せっかくだから。

ジャパニーズ・アンビエント/ニューエイジのリヴィング・レジェンド2人によるコラボレーション作

作曲家・ピアニスト、盛岡夕美子と環境音楽家、サウンドデザイナー、メディア・プロデューサー、小久保隆による共作作品。両者にとって新たな章を刻む本作は、日本の自然の永遠の美しさに根ざした、深く感情的で超越的な体験を聴き手へ提供する、日本環境音楽の新たな傑作。

近年再評価が著しい盛岡夕美子とコンスタントに作品をリリースしてきた小久保隆が、アンビエント・サウンドスケープの旅、『Gaiaphilia』でタッグを組んだ。盛岡の優美なピアノ曲と小久保の没入型フィールド・レコーディング、アトモスフェリックなシンセサイザーがシームレスに融合した作品。

このコラボレーションは、何十年にもわたって画期的な作品を生み出してきた、アンビエント・ミュージックとニューエイジ・ミュージックの分野の2人の先駆者が結集して生み出したものだ。2人は2023年に代官山の「晴れたら空に豆まいて」で開催されたコンサートで共演を果たしたことをきっかけに交流が生まれ、その後自然発生的にコラボレーションが始まった。
1987年のアルバム『余韻 (Resonance)』(Métron Recordsからアナログでリイシューされ各所で高い評価を得た)で名声を博した盛岡は、自身の内省的な演奏に小久保の鮮やかな環境テクスチャを融合させ、自然とメロディの対話を生み出している。

『余韻 (Resonance)』をリリースした後、盛岡は音楽界から身を引き、家族のためにアメリカに移住した。彼女の作品は長年ファンにひっそりと愛され、2020年に再発されて初めて広く認知されるようになった。7年前、壊滅的な山火事でカリフォルニアの自宅が焼け落ちたため、東京に戻り、ショコラティエに転身したが、近年はピアノへの情熱を再燃し、ライヴ演奏や新作のレコーディングを行っている。

小久保隆の伝説的なディスコグラフィーは30年以上にわたり、近年ではYouTubeのアルゴリズムや海賊版のアップロードを通じて広く評価され、数千万回再生されているが、彼はサウンド・デザインの仕事、特に日本の地震警報音やクレジットカード決済のジングルで最もよく知られており、彼の作品は日本社会に浸透している。

「地球への愛と懸念から、私たちは2人とも独自の感性と探究心を持っており、それを音楽を通して表現しています。」

共通の哲学的関心に基づいており、自然の回復力と調和に対する深い敬意を反映している。ガイア、母なる地球の再生、生命の相互関係というテーマが中心にあり、宇宙論、神聖幾何学、日本の神秘的なカタカムナの伝統からインスピレーションを得ており、このアルバムは自然界の繊細なバランスを音が映し出す瞑想的な空間にリスナーを誘っていく。

サウンドデザインの達人である小久保は、衝突試験用ダミーの頭の形をした自作のバイノーラル・マイクで録音した独特のフィールド・レコーディングでこのビジョンを高めている。ボルネオのジャングルから海の波の穏やかなリズムまで、小久保の地球規模の録音は、盛岡の内省的なピアノ曲を完璧に引き立てる没入感のあるサウンドスケープに変化させていく。

「タイトルのGaiaphilliaは、自然と生命への愛と尊敬を包含する新しい言葉です。この感情こそが、私たちが表現したいテーマです。」

山梨にある小久保のログハウス・スタジオ「スタジオイオン」で録音されたこのコラボレーションは、日本の自然の風景の永遠の美しさに根ざした、深く感動的で超越的な体験をリスナーに提供する。

artist: Yumiko Morioka & Takashi Kokubo
title: Gaiaphillia
label: PLANCHA / Métron Records
Cat#: ARTPL-236
format: CD
release Date: 2025.04.30 ※04.13のリリース・パーティーで先行発売

Track List:
1. Birds of Borneo
2. Gaiaphilia
3. Elegant Spiral
4. Ancient Beach
5. O-KA-GU-RA
6. Sanukite
7. Veil of the Night
8. Hibiki of Katakamuna

Composed and arranged by Yumiko Morioka & Takashi Kokubo
Piano and Keyboards by Yumiko Morioka
Synthesizers, Keyboards and field recordings by Takashi Kokubo
Voice by Takashi Kokubo (on Hibiki of Katakamuna)

Recorded and Mixed by Takashi Kokubo in STUDIO ION (Japan)
Artwork by VENTRAL IS GOLDEN
Supervisor by Jiro Yamada
Manufacturing by Brandon Hocura

Special thanks to SUSERI (The inspiration for ‘O-KA-GU-RA’)
Yuki Yama, Takaya Nakamura, Chiharu Ishida

interview with Black Country, New Road - ele-king

 クラシック音楽の教育を受けた者たちが、そのアイディアやスキルを援用してロックという音楽の枠組みを拡張すること。すなわち現代においてジェネシスやヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイターのような「プログレッシヴ・ロック」を更新せんと果敢に挑戦する者たち、それこそがブラック・カントリー・ニュー・ロードである──さんざん使いまわされた「ポスト・パンク」なる形容を再召喚するよりも、そう整理したほうがBCNRの音楽はより多くのリスナーのもとへと、あるいは本来届くべきリスナーたちのもとへと羽ばたくことができるのではないか……これまで編集部ではたびたびそんな話が浮上していた。当人たちにそんな意識はまったくないようだが、彼らの3年ぶりのスタジオ・アルバム『Forever Howlong』も、そうした議論を裏づけるような意欲作に仕上がっている。
 プログ・ロック的感覚はチェンバロの音色が意表をつく冒頭 “Besties” やつづく “The Big Spin” など、おもにアルバム前半によくにじみ出ているが、制作中メンバーたちはシンガー・ソングライターものをよく聴いていたというチャーリー・ウェイン(ドラムス)の発言どおり、ヴォーカルを聴かせるタイプの曲が居並ぶアルバム後半にも、どこかオペラのような雰囲気は引き継がれている。
 ヴォーカルを務めるのがタイラー・ハイド(ギター)、ジョージア・エラリー(ヴァイオリン/マンドリン)、メイ・カーショウ(キーボード)の女性3人になった点は大きな変化だろう。その布石は、バンド創設メンバーのアイザック・ウッド脱退後に制作され、従来の彼らのイメージを刷新したライヴ盤『Live At Bush Hall』ですでに打たれていたわけだけれど、今回、同作で披露された曲たちがいっさい収録されていない点はじつに彼ららしい。とことん新曲にこだわること。とにかく前へと進むのがBCNRのやり方なのだ。
 今回もまた一歩、新たな領域へと踏み出したブラック・カントリー・ニュー・ロードから、ウェインとエラリーのふたりが取材に応じてくれた。12月の来日公演ではどんなパフォーマンスを披露してくれるのか、はやくも楽しみでならない。

わたしたちの日常がそのままアートに反映されていると思う。3人のメンバーそれぞれが歌詞を書いているから、視点も少しずつ違う。(ジョージア・エラリー)


向かって左から、ルーク・マーク(ギター)、タイラー・ハイド(ヴォーカル/ギター)、ルイス・エヴァンス(サックス/フルート/クラリネット)、メイ・カーショウ(ヴォーカル/ハープシコード/ピアノ)、そして今回取材に応じてくれたふたり、チャーリー・ウェイン(ドラムス)とジョージア・エラリー(ヴォーカル/マンドリン/ヴァイオリン)

2023年のライヴ盤『Live At Bush Hall』リリース以降、メンバーみなさんはそれぞれどのように過ごされていましたか? ツアーが多かったですか?

ジョージア・エラリー(Georgia Ellery、以下GE):長期間ツアーをしていたし、フェスティヴァルの出演もたくさんあった。とても楽しかった。それから新作の作曲もして、それをライヴで披露したりもした。その後は、このアルバムのレコーディングのために、自宅を3週間離れてみんなと一緒にいた。それも素敵な時間だった。

いま振り返ってみて2023年のライヴ盤『Live At Bush Hall』は、BCNR史においてどんな位置づけのアルバムだったと思いますか?

チャーリー・ウェイン(Charlie Wayne、以下CW):どう言えばいいのか難しいけど、たぶんあのときの自分たちをそのまま表してる作品だと思う。全体的にはちょっと奇妙な妥協の産物みたいなところもあったけど、それでもちゃんと意味があって、いい形でハマっていた感じがする。あの時期の自分たちを映したものっていうか。完全に意図されたクリエイティヴな作品っていうよりは、あの頃のバンドの姿をしっかり記録したドキュメントって感じかな。でも音楽的にもおもしろいところがいっぱいあるし、サウンドもおもしろい、聴き応えがある。こうやって形に残せてよかったって思う。

その2023年のライヴ盤ではいっさい過去の曲をやりませんでしたが、今回の新作『Forever Howlong』もそのライヴ盤で演奏されていた曲は収録されていません。過去を振り返らないことはあなたたちにとって、なぜ重要なのでしょうか。

GE:過去の作品を振り返って演奏するのは大事なことだと思う。でも、自分たちにとっても新鮮でワクワクするものにしたい。『Bush Hall』は短い期間でつくったとはいえ、本当に一生懸命取り組んだし、ツアーもたくさんやった。だから、スタジオに入ってもう一回同じ曲を録り直すのは、正直あまり楽しそうじゃないと思ってしまって(笑)。やっぱり楽しむことが大事で、曲をつくること、新しい音楽を生み出すことこそが、自分たちの得意なことだし、いちばん楽しいことだと思う。だから自然と新しい曲づくりに向かっちゃうんだと思う。

今回タイラー・ハイド、ジョージア・エラリー、メイ・カーショウの女性3氏がソングライティングとリード・ヴォーカルを担当することになったのは、昔ほどではないでしょうが、まだ残っているロックの男性中心主義への反発ですか?

GE:別にそういう意図があったわけじゃなくて、たんなる偶然だよ。今回はルイス(・エヴァンス/サックスやフルートを担当)が歌わないって決めたから、そういう形になっただけ。でも、もちろん業界にはそういうことがあるのは認識しているよ。

編集長からの質問ですが、優れた大衆音楽は往々にしてつくり手の人生を反映したものだといえます。もしそうだとして、あなたがたの音楽にはあなたがたのどんな人生が反映されていると思いますか?

CW:おもしろい質問だね。この質問はジョージアが答えた方がいいのかもしれない。

GE:そうね、歌詞はすごくわかりやすい例かな。わたしたちの日常がそのままアートに反映されていると思う。3人のメンバーそれぞれが歌詞を書いているから、視点も少しずつ違う。このアルバムでは、普段の生活のちょっとした出来事が音楽に落とし込まれていると思う。あとは、普段の生活ではなかなか言葉にしづらいような、すごく個人的な感情とかも詰まってるし。ロンドンやイギリスにいるという環境も、やっぱり無意識のうちに影響しているんじゃないかな。意識してるつもりはなくても、自然とそうなってる部分も多い気がする。

CW:そうだね、音楽的にも、長い間一緒に演奏してきたメンバーの関係性がそのまま反映されている気がする。このアルバムが進化して、前作と違うという点も、結局はそういう流れのなかで自然に起こったものなんだと思う。時間が経てば、新しいことに興味を持つし、それぞれが少しずつ変化しながらも同じグループの一員として音楽をつくりつづける。そういう、グループのなかにおける自分自身の変化を見つけたり、それを音楽として表現することが大事なのかもしれない。これまでやってきたこととつながりを感じつつも、自分たちにとって新鮮で楽しいものをつくることが、結局いちばん大切なんじゃないかって思う。

“Besties” はジョージア・エラリーさんがヴォーカルを務めるBCNRの初めての曲です。この曲をアルバムの冒頭に置いたのも、期待を裏切るため?

GE:そうだね、ちょっと変わった選択だったからこそ、最初に持ってくるのはおもしろいかなと思った。ハープシコードのイントロがあって、それがアルバムのイントロみたいな役割を果たしてる感じがあるし、エネルギッシュにはじまるのもカッコいいなって思って。それに、そこから一気にノイズの壁が押し寄せる流れもいいなって。誰が言い出したのかは覚えてないけど、曲ができた時点で「これ、最初に持ってきたらいいんじゃない?」っていう話になっていたと思う。

出だしがチェンバロ(ハープシコード)で不意を突かれました。このアイディアはどんな経緯で生まれてきたのでしょう?

CW:最初はバンド・メンバー全員で一緒に演奏していたんだ。メイ(・カーショウ/キーボード担当)が作曲に使っているキーボードはいろんな音色を設定できるんだよ。それで、半分冗談、でも半分は本気みたいな感じで、ハープシコードの音を使うという、スタイル上の決断をしてみた。ぼくたちはよくそんなふうに作曲をしているんだよ。それでメイがハープシコードの音を弾いたら、それがみんなの琴線に触れたというか、ハハハ。アルバムの冒頭としても、ちょっと変わってておもしろい選択だったし。実際、他の曲でも似たようなことを取り入れてるんだよ。

メンバーの多くは60〜70年代のシンガー・ソングライター系の音楽に興味があったと思う。例えば……なんだろう、ヴァン・ダイク・パークスとか、ランディ・ニューマンとかジョニ・ミッチェルとか。(チャーリー・ウェイン)

(エラリーさんに)BCNRでヴォーカルを務めるときは、ジョックストラップで歌うときと違いはありますか? 意識の差はありますか?

GE:エフェクトの効果を探求することが少なかったり、そのエフェクトの背後に自分があまり隠れられないことかな。それに、自分がBCNRの曲を書くときって、バンドのことを考えながら書いている。どんな楽器が使えるかとか、このメンバーはこういうパートやスタイルが好きそうだなとか、そういうのを意識しながらつくってる。そういう枠組のなかで制作するのもけっこう楽しいしね。

ちなみに前回の来日公演でもエラリーさんがヴォーカルを務める曲が披露されていましたが、それはまたべつの曲でしょうか? 覚えていますか?

GE:たぶんそうだと思う。“(Two) Horses” だったかな? “Goodbye” かな?

CW:“Goodbye” をちゃんとやる前だったと思う。

GE:じゃあ “(Two) Horse” だね。

CW:大阪で演奏ミスしたんだよね、あのとき。ちゃんと演奏したのはたぶん1回目か2回目だった気がする。

GE:あ、そうだ演奏が速くなっちゃって……でもテンポ戻したよね?

CW:ああ、戻ったよ。なんとか立て直したし。でもあのときはほんとに焦った!

通訳:お客さんはたぶん誰も気づいていなかったと思いますよ。

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クラシック的な要素ってけっこうクールだとわたしは思っていて。ある種のツールなんだと思う。それを必要に応じて自由に扱うことができるのなら、障害にはならない。(エラリー)

今回のアルバムを制作する過程で、メンバーがよく聴いていた音楽を教えてください。

CW:ぼくたちはいつでもいろいろな音楽を聴いているから、これまでつくってきた音楽もかなり幅広いものになっていると思う。それがバンドのおもしろさでもあるし、多少の共通点はあるけど、めちゃくちゃ被ってるわけでもないっていうか。メンバーの多くは60〜70年代のシンガー・ソングライター系の音楽に興味があったと思う。例えば……なんだろう、ヴァン・ダイク・パークスとか、ランディ・ニューマンとかジョニ・ミッチェルとか。でも同時に、ジョアンナ・ニューサムフィオナ・アップルみたいな現代のアーティストや、ウィルコみたいな90年代のオルタナ系の音楽もたくさん聴いていたね。

クラシック音楽の教育を受けたみなさんがポピュラー・ミュージックをやるときの苦労にはどのようなものがありますか?

GE:そうね、コードとか音を詰め込みすぎちゃうことはあるかも(笑)。でも、個人的には、それって結局ツールみたいなもので、使いたいときに使えばいいし、逆にぜんぶ忘れて直感をベースに作曲するのもアリだと思う。でもクラシック的な要素ってけっこうクールだとわたしは思っていて。特に “Besties” ではメイがリードする曲だから、クラシックっぽい雰囲気にしたかった。そういうのを彼女が好きなことを知っているから。そういう要素を入れることで、このバンドの新しい一面を出せるのもおもしろいし。だから結局、クラシック的なものもある種のツールなんだと思う。そのツールを必要に応じて自由に扱うことができるのなら、それは障害にはならないと思う。

今回の新作をつくるにあたり、あらかじめコンセプトやテーマのようなものはあったのでしょうか。

CW:いや、そういうのはなかったと思う。曲同士のつながりって、時間が経つにつれてだんだんはっきりしてきた感じがする。メンバーのソングライティングにそのつながりが反映されたりしていたから。今回のアルバムの歌詞は、ぼくが書いたものじゃないから、そこにかんしては深くコメントできない。でも、内部の人間でありながら少し外側から見てるような立場として、時間が経つにつれて曲のつながりがクリアになってきた。何かひとつの大きなコンセプトが全体をまとめているわけじゃなくても、自然とまとまりが生まれるっていうのはクールだと思うし、おもしろいと思う。3人の違う視点からつくられたものを、ひとつのアルバムとしてまとめるのは、なかなか難しいことだったけど、それ自体が曲づくりの一部としておもしろい要素になったんじゃないかな。結局のところ、このアルバムの全体的なテーマって、3人の視点の違いがひとつの 「世界」 をどうつくり上げるかってことなのかもしれない。そして、それはある意味包括的なものだと思う。つまり、世界をどう見ているかということ。みんな世界の見方がちょっとずつ違うけど、それぞれが微妙に重なり合ってる。人生って、そういうふうに、大きなことも小さなことも含めて、誰もがそれぞれの視点から見ると、少しずつ異なるものになる。でも、人の人生は多くの方法で隣接もしている。そんな意味で人生とは、自分にとっても、他者にとっても、不明瞭で魅力的なものであり、ぼくたちはそれを自分に、そして他者に、ミニマルな方法やマキシマムな方法を使って説明しようとする。

プロデューサーがジェイムズ・フォードになった経緯を教えてください。

GE:ジェイムズ・フォードにプロデュースをお願いしたいね、とは前々からバンドで話していたんだけど、結局のところ、スタジオ入りする直前になって彼にお願いしようという話になった。そのときに、彼がパレスチナ支援のイベントでBCNRのライヴを観に来てくれて、そのときに意気投合した。わたしたちの音楽も気に入ってくれたみたいで、その後リハーサルにも来てくれた。その時点では、もう彼にプロデュースの依頼をしていたんだけど、結果的に最高の判断だったと思う。彼はほんとうに素晴らしくて、すべてをうまくまとめてくれたし、なにをどうすればいいか完璧に把握してた。時間管理もすごくうまくて、すごく楽しくて、スムーズな作業だったよ。しかも刺激を与えてくれる人だったし。わたしたちはみんな彼がアークティック・モンキーズとやっていた仕事が大好きだから、正直ちょっとミーハーな気分だった(笑)。彼にアルバムのことなどについていろいろ聞くことができて、夢みたいだった。ほんとうに安心して任せられたし、彼にお願いしてよかったって心から思ってる。

今回の収録曲でいちばん制作に苦労した曲はなんでしたか? また、どういう点でそうでしたか?

CW:たぶん “For The Cold Country” だったと思う。すごく苦戦した曲のひとつだったのは間違いないね。なんかしっくりこなくて、完成するまでに2年近くかかったんだ。どんなふうに流れるべきなのか、ずっとはっきりしなくて……。結局、自分としては、「ここで何か貢献しなきゃ」と思うのではなく、むしろ一歩、下がってみることが必要だと思った。スタジオに入るまで、あまり納得のいくものになっていなかったんだけど、そこでパートごとに音の空間をつくったり、曲をまとめるための別の要素を加えたりすることで、やっと形になった感じ。ライヴでもすごくクールな雰囲気になる曲だし、最終的にはいい仕上がりになったと思うけど、作曲中は本当に難しくて……。数年後にやっとスタジオでレコーディングすることができた時は達成感を感じたね。

通訳:ジョージアさんも同じ意見ですか?

GE:あの曲はたしかに大変だった。“Forever Howlong” も大変だったけど(笑)。

CW:そうだったね。

GE:“Forever Howlong” ではリコーダーを演奏したから。みんなで同時に吹くとなると、音を合わせるのがすごく大変だった。でも曲の構成にかんしては “For The Cold Country” には苦労した。曲を発展させる選択肢がたくさんありすぎたというのも理由のひとつだと思うけど?

CW:たしかにそうだね。

つまり、世界をどう見ているかということ。みんな世界の見方がちょっとずつ違うけど、それぞれが微妙に重なり合ってる。(ウェイン)

昨年ブラック・ミディ解散したことは、2010年代末から2020年代初頭にかけて盛り上がったUKインディ・ロックの、ひとつの転機のように思います。ここ数年のBCNRがメンバー構成や作風を変えたことも、それとリンクしているかもしれません。現在のUKのインディ・ロックの状況についてどのように見ていますか?

CW:イギリスのインディ・ロックは、正直言ってかなり順調だと思うよ。ブラック・ミディの解散にかんしては、解散したことを嘆くより、あんなバンドが存在していたことを喜ぶべきだと思う。彼らの音楽は、ファンにもぼくたちミュージシャンにもすごく影響を与えたし、彼らは、ぼくたちが若い頃に仲よくなった素晴らしい友だちでもある。当時のぼくたちは、音楽シーンというのがどんなものかを模索していた。バンドとして活動するのがどういうことか、またプロとしてやるのはどういうことかも含めて。だから、もちろんブラック・ミディが終わってしまったのは悲しいけど、音楽自体は素晴らしかったと思うし、メンバーは各自で音楽活動をつづけている。べつにだれかが死んだとか、音楽ができなくなったわけでもなくて、みんな音楽をつくりつづけているし、それが新しくておもしろい。ブラック・ミディとしての創造的な部分が尽きたのかもしれないけど、どんなことにも終わりはあるし、みんな自分たちのやりたいことをやりにいったんだと思う。だから、イギリスの音楽シーンは、全体的に順調に進んでると思う。新しいバンドは必ず出てくるし、新鮮なものはおもしろいからね。もしもうすでにブレイクしたバンドに頼りすぎてるなら、それは危ない兆しなのかもしれない。音楽シーンはそういう意味で冷酷なところがあるからね。BCNRはいまやってることも昔と同じくらいおもしろいと思うし、UKシーンにおいても新しい音楽はつねにいろいろなところから生まれつづけて、今後もきっとおもしろくなる。

GE:チャーリーが話したように、若いアーティストが次々と出てきてシーンが再生する感じ (rejuvenation)や、アーティストの入れ替わり立ち替わりが激しい感じは、イギリスの音楽シーン、とくにロンドンのシーンの魅力であり特徴であるかもしれない。もしかしたら、ロンドンならではのものかもしれないけど、そういう点が新鮮でワクワクさせてくれるし、ポジティヴな要素だと思う。

最後に、新作を聴くリスナーにメッセージをお願いします。

GE:みなさんがアルバムを楽しんでくれたら嬉しいです。じわじわとよさがわかってくる音楽だから一回以上聴いてね(笑)! わたしたちはすごく頑張ってこのアルバムを完成させました。ようやくこの世に送り出すことができて、みなさんに聴いてもらうことができてとても嬉しいです!

CW:今度日本に行ったときにみなさんにお会いできるのを楽しみにしています! ミュージシャンとして、日本はいつも最高の場所のひとつだと思うからです。いままでも、これからも応援してくれてありがとう。感謝しています!

通訳:質問は以上です。お時間をいただき、ありがとうございました!

GE&CW:ありがとう! またねー!

※ブラック・カントリー・ニュー・ロードの来日公演情報はこちらから。

Special Conversation - ele-king

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難しいなと思うのが、その“観察する視点”が細かすぎると、ウェットな文章になっちゃうんですよね。いかにサラっと書きながらも面白さがないと、本を読んでもらえないですからね。その差し引きというか、緩急の付け方がものすごく熟練している。 ——タナカカツキ

変わりゆく自分の肉体と感覚を偏りのない視点で観察すること

ガビン:自分がヨボヨボのじいさんになったときのことは考えたりしますか?

カツキ:ヨボヨボといえば、ちょうど一昨年ぐらいに、オトンが一回死にかけたんですよ。医者からも今夜が山ですと言われ、私も急いで東京から大阪に帰って、身辺整理から祭事場の予約、お墓まで全部買ったんですけど……オトンが復活したんです。

ガビン:奇跡の復活。

カツキ:ただ、死は免れたけど老人なので、すごくヨボヨボでギリギリ歩けるって感じなんですよね。体も脳機能も老化していて、もうすぐ認知症っていう感じはあるんですけど、唯一楽しみにしてるのがおしゃべりの時間なんですよね。だから自分も、年をとってヨボヨボになるのは自然のことだし、もうしょうがないんだけど、おしゃべりを奪われるのは辛いなって。だから、最後までおしゃべりをどれだけずっと続けられるか。友達が大事なんだろうなって思いますね。

ガビン:カツキさんとはこれまでいろいろ仕事もいっしょにしてきたけれど、たいはんの時間はおしゃべりがメインですよね。でも、世のおじさん達はおしゃべりをしてないんじゃないですかね? せいぜい酒場でクダをまくかんじで。でもカツキさん周辺は、おしゃべりが主食ですよね。あと、今では当たり前になったオンラインでのおしゃべりもずいぶん前からやってましたよね。

カツキ:Skypeが潰れるなんてね。本当に感慨深いですよ。

ガビン:Zoomが登場する前はskypeを繋ぎっぱなしでめちゃくちゃおしゃべりをしてましたよね。

カツキ:そう、Skypeで繋いで。同じ仕事をやっているとかじゃなくて、もう本当に雑談で。なんか聞いてほしい話があるからとあらたまって繋ぐわけじゃなくて、当たり前のようにずっと繋いでる。で、繋ぎっぱなしでお互いに仕事をしたり、コーヒーをいれたり、トイレに行ったりとか。もうずっと繋ぎっぱなしだった。

ガビン:2人だけじゃなくてみんなつないでね。うちのスタッフがタイに移住したときもずっとSkypeでつないで、特に会話がなくなってもそのままで「そういえばさあ?」とか話しかける感じの。カツキさんのところは歌を歌ったりギター弾いたりとかしてましたね……。なんせ、東日本大震災のときもね、ワーって大きく揺れて最初にやったのはカツキさんにSkypeを繋いだことだった。

カツキ:あの日は水槽もだいぶ揺れて感電したり。危なかったですよね。

ガビン:震災直後はまだ状況もわからなくて、いつもより大きめの地震だと思ってたというのもあるし、安否確認もあるけど。地震の瞬間におしゃべりチャンスだ! って。

カツキ:あとはやっぱり、皆さんが自宅作業だったことも大きい。Skypeをつけていると図書館に行って自習しているみたいになるんですよね。けっこう気力も持つし。それに部屋の中でずっと作業をしていると、どうしたって空気が重くなる。だけどSkypeでお互いの作業場につないでおくと、風通しがよくなるんですよね。かといって誰かがしゃべっていたり、音が聞こえればなんでもいいわけじゃない。それがたとえばラジオだと、心がザワザワしたりイラッとすることもあるので。

ガビン:「過払い金」の広告とかも耳に入ってくるからね。法務大臣認定司法書士の専用ダイヤルも覚えちゃうし。

カツキ:妙にテンションの高いDJとかも気になっちゃう。だから好きなもの同士が、それぞれのペースでおしゃべりをしたり、しゃべらなかったり、ゆるくいられる空間ということでSkypeを永遠にやっていましたね。我々はおじさんのころからずっとおしゃべりをしてきたよね(笑)。

ガビン:みなさんが想像しているレベルじゃない「おしゃべりおじさん」でしたね。なんといってもカツキさんは、ファミレスを出禁になったりしていますから(笑)。それこそ前さんの本(『死なれちゃった後に』著:前田隆弘)で、朝までファミレスでおしゃべりをしていて、「次はあなたの番ね」と一人で喋らなくちゃいけなくなった瞬間のことが書かれてるけど、あれもカツキさんとか僕とかと一緒にファミレスに行ったときの話ですよね。


はじめての老い
伊藤ガビン(著)

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カツキ:おしゃべりの話でいうと、この本もガビンさんは言文一致の文体とおっしゃっていましたけれど。老いを観察して文章にするとして、ガビンさんならいくらでも笑わせることに振った文章が書けると思うんですけど、この本はそのバランスがめちゃくちゃすごいなと思って。やりすぎない感じが。

ガビン:ありがとうございます。

カツキ:今は老後を語る本もたくさん出ているけど、その多くは「老いても大丈夫!」と励ますような文脈です。でも、『はじめての老い』はそうしたある種の信仰だったり加齢を賞賛するような文脈ではなく、変わりゆく自分の肉体と感覚を偏りのない視点で観察している。難しいなと思うのが、その“観察する視点”が細かすぎると、ウェットな文章になっちゃうんですよね。いかにサラっと書きながらも面白さがないと、本を読んでもらえないですからね。その差し引きというか、緩急の付け方がものすごく熟練している。

ガビン:老いを励ましてはいないですからね。

カツキ:だから僕が思ったのは、『はじめての老い』は老いのことが書かれている本なんだけど、まるで伊藤ガビンとしゃべっている感覚なんです。昔の本は、読者と作家ってしゃべっていたんですよ。文章を通して、作家と読者っていうのがちゃんと一本の線で結ばれていた。でも今は、もちろん社会情勢もあるかもしれないけれど、僕が知る限り書店に行って最初に目に入るのは、ビジネス書が平積みされている光景なんですよね。お金や社会的な肩書、自由な時間、人間関係……。“ラベリングされた何か”を確実に得るための実用的な本が、それこそ棚にわーっと並んでいる。別にそういう本を批判するわけじゃないけど、そうした実用的な情報って、別に本じゃなくても得られるんですよね。だからサウナの話にも通じるんですけど、これからは「ガワ」ではない時代がくると思う。みんな、どこかで人の存在を感じたい、誰かとおしゃべりをしたいっていう時代が来ていると思うんですよね。その中にはもちろんこの本の存在があるなと思いますし。

ガビン:あー。これがおしゃべりだと意識してなかったけど、言われてみれば確かに。この本は、老いることへのハウツーではなくただの「おしゃべり」の記録ですね。カツキさんが言ってくれた通り、この本には老化にまつわる悩みを解消するためのハウツー的なものは載っていないんですよね。だから有益な知識やエビデンスとかは期待しないでほしくって。というのも、僕がいま大学にいるってことあって「老いの専門家」だと思われるとそれはそれで困る。だから「大学教授」という肩書が先に出てくるとへんに信用されちゃうし、それは本当に怖い。

カツキ:「老いの偉い人」ではないからね。

ガビン:そう。だからこの本はあくまで自分の体験しか書いてないぞっていうことなんだけど。それで積極的には老いに詳しくならないでおこうと思っているだけど、でも書いていると自然にと情報は集まってきちゃうので。そうすると中には「やっぱりこれはめちゃめちゃ面白いから入れよう」というのは書いて、という感じです。だけど一般書の領域のなかでできること、というのは念頭には置いて書きましたね。
 あとは僕の中では、90年代のことをどう昇華したらいいのかはけっこう考えました。僕は、懐かしいものがそもそも苦手なので、90年代に対する思い入れとかは全然ないんだけど……。今はあの時代のことがあまりにも悪く言われすぎなんじゃないか、とは思います。たとえば90年代は冷笑的な時代で、冷笑=悪くらいの評価ですけど、当時はアレはアレで機能を持っていたとは思う。今はできないですけどね。『はじめての老い』は昭和軽薄体ではないんだけど、やっぱりその文体も自分にとっては強い影響を受けているので。でも今は昭和軽薄体自体がなかったことになってるような……?
 ただ、90年代的なことを露悪的にやろうっていう気は全然なくて、普通にこういうことを考えているということです。

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僕自身は60手前になっても全然しっかりもしてないし。きっとこのまま高齢者になっていくんだろうな……という感じがしている(笑)。 ——タナカカツキ

魂が抜けたと誤解されちゃうから(笑)。でもまあ、きっと我々はもっと年をとったらそういうギャグをすごくやるよね。死んだふりみたいな。 ——伊藤ガビン

還暦を前に、なんで心はこんなにふざけたがっているのかな?


はじめての老い
伊藤ガビン(著)

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カツキ:僕は、この本を読んで私も老いについて話したいと思ったんですよね。今58歳で還暦が目の前なんです。ガビンさんも書いていましたけどそれぐらいの年齢っていわゆる前期高齢者の一歩手前じゃないですか。なのに、なんで心はこんなにふざけたがっているのかな? と思うんですよ(笑)。昔、思い描いていた還暦の姿はもうちょっとちゃんとしていたはずなのに。見た目と同じくらい心も成熟すると思っていたんですけど。ちゃんとおじいちゃんみたいな気持ちになるんだろうなって。でも現実は全然なってないですよね。

ガビン:なってないですか?

カツキ:だって、おじいちゃんになるとふざけたいと思わないじゃないですか。いや、「思わないだろう」と思っていたんですよ。そもそもおじいちゃんで、ふざけている人をあんまり見てきてこなかったし。でも僕自身は60手前になっても全然しっかりもしてないし。きっとこのまま高齢者になっていくんだろうな……という感じがしている(笑)。

ガビン:その話でいうと、数日前、親に会いに行ったんですよね。もうかなり認知症が進んでいるから、僕のことをギリギリわかっているかどうかって感じなんだけど。「一緒に写真撮ろうや」って言って。あとで、ふたりで自撮りした写真を見たらベロだしてふざけた顔をして映っていた。

カツキ:最後はふざけだけが残るんだ。

ガビン:そうなんですよ。ギャグも言っていましたし。その前に会ったときはもう少ししっかりしていて、「仕事は何してるの」「大学の先生をやってるよ」「大学校の先生か、そこで強盗の仕方でも教えてるのか?」って会話があったり。だから人間は、脳が老化して認知機能が低下してもギリギリまでふざけるんだと思って。

カツキ:ふざけている人は老人になってもそこはあんまり変わんないぞ、ってことですよね。そこは聞いておきたかったな。

ガビン:でもやっぱり、全体的にタガが緩んでくるから、いままで自分で倫理的に抑制していた部分が抑制できなくなってきたりするでしょ。そういうのは恐いですけどね。ちなみにカツキさんは理想とする死のイメージはあるんですか? 

カツキ:僕が気になるのはそのとき医療がどうなのかな? って話ですね。

ガビン:あーなるほど。我々はまだ、老衰までにはちょっとあるもんね。この先は安楽死の議論が進んでもうちょっと整備されそうな気もするし。

カツキ:これからは人口統計的にみても死を迎える人数が多くなるし、葬式のバリエーションのような「死のデザイン」も増えてくると思うんです。で、じゃあ自分がどういう風に最後を迎えたいかでいうと、自分が知らない間に死んでいたぐらいがいいなとは思う。ただ、一方でちゃんと死ねるのかな? って。だって、遠くない未来ではアバターみたいな自分の身代わりの出てきそうじゃないですか、「ただ肉体が死んだだけでしょ」みたいな感じで。だから死んだ後も、まるでまだ生きているかのようにアバター版の自分がZoomで喋ることもできそうだなって思うんですよね。そうなったときに、今とは「死」の概念がだいぶ変わっているとは思う。だから理想の死については、テクノロジーによりますね。現実的な話でいうと、モルヒネをいっぱい打ってくれるならそれはちょっと試してみたいと思います(笑)。

ガビン:僕の場合はカツキさんとはまた違って、どっちかというと死を迎える前段階が気になります。自分がかなりヨボヨボになっても、妻はピンピンしていると思うんです。そうなると妻に自分の介護をさせたくはないので、いっそのことホームに入りたい。ただ、気になるのがそうしたときにインターネットはどこの段階で捨てるのかな? ってこと。

カツキ:インターネット問題だ。

ガビン:そう。これはまだ書けていない原稿だけど、細馬宏通さんとかと話していたときに「サブスク老人」っていう言葉が出たんです。たとえば仕事や家、ものなどいろいろ手放したとしても、Spotifyだけあったら音楽は無限に聴けるじゃないですか。だから年金でサーヴィスを継続できると思うんですよね。この先、Wi-Fiさえあればどこでも、お金を使わなくても無限に音楽とか映画が享受できる環境が来るじゃないですか。とすると、え、老人になったらなったで忙しいで! っていう(笑)。

カツキ:仕事を辞めた後も確実に使うしね。

ガビン:そもそも仕事以前に、成人したと同時にインターネットを使い始めているぐらいの感覚があるから。当時はパソコン通信でしたけど。これを手放す時は来るのかな? だとしたらそれって一体いつなんだ? というのは気になる。たとえば80代とかになって、サブスクリプションは使っているはずだけど、はたしてインターネットでコミュニケーションをどれぐらいできているかってのは気になるかな。というのも既に他界している方の話なんですけど、一時期知り合い(当時80代)がFacebook上でどんどん新しいアカウントを作っては僕をフォローしてくるということがあって。たぶん、どれが自分のアカウントなのかわけがわからなくなって新しいアカウントを作っちゃうみたいな。

カツキ:次々作るんだ(笑)。

ガビン:こっちはスパムなのかどうかもわかんないし、うわーってなりますよね。で、家族はきっと心配になりますよね。だからどこかのタイミングでインターネットとのつながりを遮断するってことが起きるのかなと思って。それが外部による遮断なのか自主的返納なのかは気になりますよね。

カツキ:インターネットの返納。

ガビン:スマホに関しては本で書きましたけど(「らくらくホンを買う日を想像する」に収録)、第三者に取り上げてもらわないと危険だなとは思っています。だから、それをいつまでどんな感じでやるのか? 最近はカツキさんとそんなにおしゃべりをできていないですけど、これからはたまにつないでね。おしゃべりができたらと思っていますけど。

カツキ:うん、まだインターネットの返納はせずに。ガビンさんの話を受けて、これから我々が老境に入っていく上でやりたいことは……やっぱり老人ホームを作ることなのかもしれない。

ガビン:独身の友達も多いしね。

カツキ:我々の周りには、ホームを運営できるスキルを持っている人たちもいっぱいいるじゃないですか。それこそ温浴施設を作ることもできるし。おいしい料理があって自分がやりたいことができる環境があって……と考えたら、いまある施設で満足できる場所がないんですよ。だから、いっそのこと我々でホームを作るのかなと思うんですよね。一時滞在もできて楽しかったら家に帰らなくてもいいし、好きなだけ居られるし。仕事を辞めて老境に入り体が衰えても、最後はめちゃめちゃ面白い放課後がずっと続く、みたいな。

ガビン:そうなるとお金をどうにかしなきゃ(笑)。面白ホームに入るお金も必要だね。

カツキ:やっぱり誰でも入れるわけじゃなくて、そのホームに入るためには面白くないとダメですよね。ガビンさんはもう無料でしょう(笑)。

ガビン:無料でいいんですか(笑)。

カツキ:やっぱりサーヴィスできる人は、基本無料ですよ。

ガビン:炎がついた球のジャグリングとかする可能性あるし。

カツキ:あれ老人でやったらダメなんでしょ。

ガビン:魂が抜けたと誤解されちゃうから(笑)。でもまあ、きっと我々はもっと年をとったらそういうギャグをすごくやるよね。死んだふりみたいな。

カツキ:絶対にやるでしょ。点滴でオレンジジュースを飲むとか(笑)。 だからやっぱり、ふざけ続けてふざけたまま亡くなるみたいなのもいいけど、まずは生きているうちに、ここに天国(面白ホーム)をつくる。で、天国を作っておいて、逝ったかどうかがもうわかんないの(笑)。

ガビン:死んでも生きていてもどっちも天国に行ける。どっちも一緒っていう。それはたしかに理想的ですね。

カツキ:そう思うと、やっぱり老いって奥深いですね。はじめての老いの後編として、老いへ抗う編もありそう。

ガビン:そう、抗い編はやりたいなと思っています。年とって、「抗えるところ」と「抗えないところ」が明らかになってきていて。たとえば筋肉はけっこう抗えるけれど、そんなに簡単には付かないぞ、とか。知り合いで走りはじめた人は「考え方がめっちゃヤンキーみたいになってきました!」とか言っていて(笑)。

カツキ:筋肉脳になっちゃうってことですかね。

ガビン:そこも興味あるかな。自分はそうはなりたくないなと思いつつも、身体を鍛えているうちに筋肉脳になっていくかどうかみたいなところもすごく興味ありますね。あと、肛門括約筋はどれぐらいキュッとできるんや! みたいな。尿もれに対する抗いとかって興味ないですか?

カツキ:肛門のまわりも筋肉ですからね。たしかに老いへどう抗うのか、抗ったときの観察も面白そう。そもそも、僕は老いを観察すること自体が一種の抗いだと思うんですよ。だって老いを敵とみなしているわけでしょう。昔、私が年齢を上にサバ読んでいたかのように、老いを観ることによって相手をまずしっかり観るということになってるのかなって。

ガビン:あー。ぼくはもう単純にびっくりしてるだけなんですけどね、「あれ?」「え、いまこれ?」っていうことの連続だから。でもまあ、自分に起きていることがなんなのかっていうのは知ろうとはしていますね。

カツキ:完全に抗うことってできないので、基本負けは認めつつも、ランダムにやってくるこの老いをどこまで冷静に見つめられるかなって。急に「こんなん知らんかったわー」っていうよりは、だいぶスロープがなだらかになる。

ガビン:だからこの本は、老いの予習にはいいと思うんですよね。たとえ今読んでピンときてなくても、いつか「あ、あれ? ガビンが言っていたのはこれかぁ」みたいな。本の中で白内障とか緑内障とかの話もちょっと書いたけど(「老いの初心者として、はじめての老眼」に収録)、ほぼみんな発症するものって多いみたいで。手術でだいぶ見え方は改善することができるみたいですけどね。

カツキ:今回は老いに対しての向き合い方で、次は「抗い編」をやるとなると、私的には楽しみですね。

ガビン:まあ大変なのと、時間がかかるんですよね。やりだしてから結果が出るまで。

カツキ:でも、結果は出なくともなにをするかの選択でもすごく面白いと思う。

ガビン:ですかねー。

カツキ:人にとっての抗う方法も違うだろうと思うんですよね。だからガビンさんが老いに抗うために、「これだ!」っていうものを選択するまでの話や道具だったり、向き合い方も検討しがいがいっぱいあるので。そこは広がっているなと思いますけどね。

ガビン:そうですね、続けたいです。

カツキ:続けないと「はじめての老い」も売れないですからね(笑)。「このシリーズなんか続いているな」っていうので読もうと思いますし。

ガビン:シーズン2ね。気長に待っていてください。

(構成:児玉志穂)

タナカカツキ 1966年、大阪府生まれ。85年に小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』誌にて新人漫画賞を受賞し、マンガ家デビュー。89年、初のマンガ単行本 『逆光の頃』を刊行。主な著書に『オッス!トン子ちゃん』、『サ道』シリーズ、天久聖一との共著『バカドリル』シリーズなどがある。また、カプセルトイ「コップのフチ子」の企画・原案も手がけるほか、水槽内に水草や流木、石などをレイアウトして楽しむ「水草水槽」の第一人者。近著に『はじめてのウィスキング』がある。『はじめての老い』note版の題字を担当し、書籍では帯の推薦コメントを担当。

伊藤ガビン
編集者/京都精華大学メディア表現学部教授
1963年 神奈川県生まれ。学生時代に(株)アスキーの発行するパソコン誌LOGiNにライター/編集者として参加する。1993年にボストーク社を仲間たちと起業。編集的手法を使い、書籍、雑誌のほか、映像、webサイト、広告キャンペーンのディレクション、展覧会のプロデュース、ゲーム制作などを行う。またデザインチームNNNNYをいすたえこなどと組織し、デザインや映像ディレクションなどを行う。主な仕事に「あたらしいたましい」MV(□□□)のディレクション、Redbull Music Academy 2014のPRキャンペーンのクリエイティブディレクションなどがある。また個人としては、201年9あいちトリエンナーレや、2021年東京ビエンナーレなどにインスタレーション作品を発表するなど、現代美術家としても活動。編著書に、『魔窟ちゃん訪問』(アスペクト)、『パラッパラッパー公式ガイドブック』(ソニー・マガジンズ)など。現在は京都に在住し、京都精華大学の「メディア表現学部」で新しい表現について、研究・指導している。近年のテーマに自身の「老い」があり、国立長寿医療研究センター『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック』の編集ディレクション、日本科学未来館の常設展示「老いパーク」に関わるなど活動範囲を広げている。

nousekou, mouse on the keys and Loraine James - ele-king

 マウス・オン・ザ・キーズとロレイン・ジェイムスの、国もジャンルも超えたコラボレーションは、昨年、アルバム『midnight』でひとつカタチになったことは、いち音楽ファンとして嬉しい限りだ。そしてこんどは、京都を拠点に活動するヴィジュアル・アーティスト/ダンサーのnouseskouが、自身の映像作品「Liminal Shadows」に、同アルバム収録のmotkとロレインの共作曲のひとつ、“Two Five”をフィーチャーした。これがとても美しい映像なので、ぜひ、ご覧になってください。映像には、昨年11月のライヴの模様も使われています。

Liminal Shadows - nousekou, mouse on the keys and Loraine James


mouse on the keys
midnight

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