「F」と一致するもの

素通りできないインストア・ライヴ - ele-king

 まだまだ魅せる、まだまだ聴かせる。フラットな世界、“匂い”を失ったトーキョーをスクリーンにして、トレンディ&アーバンなホログラムを踊らせる(かのように見える!)シンセ・ポップ・ユニット、Hocoriが、タワーレコード渋谷を舞台に観せてくれるものは何か──。
 インストア・ライヴの報が寄せられたが、それにともなってたくさん楽しい情報が連なっているようだ。ライヴ会場限定で販売されていた音源もタワーレコード渋谷店限定で購入可能となる模様。来週土曜はお店の前を素通りできないぞ!

 桃野陽介(モノブライト)と関根卓史(golf / SLEEPERS FILM)によるユニット Hocori[ホコリ]が、タワーレコード渋谷店1Fにて11月21日(土)にインストアライブを行うことが決定した。
 これはタワーレコード渋谷店のリニューアル3周年を記念して、「誰かのヒーローになれる服」をコンセプトに展開しているアパレルブランド”ユキヒーロープロレス”を率いる、新進気鋭のデザイナー・手嶋幸弘[テシマユキヒロ]氏とコラボレーションしたイベントにちなんでの出演となる。この日は、その他にもFREEDOMS所属の人気レスラー・葛西純[カサイジュン]選手らによる特別マッチ、そして2Fタワーカフェ横にユキヒーロープロレス常設ブースがオープンし、関連グッズや手嶋氏の感性でセレクトされたCDや書籍などが並ぶ予定だ。リニューアル”3”周年にかけてHocoriのインストアライブを含め、これら3つのイベントの参加者にはハズレなしの抽選会も今回のスペシャルDAYのみ、実施されるのでお楽しみに。

 さらにこれを受けて、ラフォーレ原宿と阪急うめだ百貨店のユキヒーロープロレスポップアップショップ及び、ライブ会場でしか販売されてこなかった、Hocori×ユキヒーロープロレスのコラボ盤「Tag」がタワーレコード渋谷店限定で11月*日(*)より販売されることも決定した。この作品は1st mini album『Hocori』のリリースに先駆けて発表されていた全3曲入りCDで、関根卓史がこの盤のために手がけたオリジナルミックスを収録。そして収録楽曲の歌詞や世界観からインスピレーションを受けた手嶋幸弘氏がジャケットデザインを手掛けた。店内には彼らのシンボルとなっている、世界で一つのHocoriオリジナルネオンサインも展開されているので、この機会にぜひタワーレコード渋谷店へ足を運んでみてはどうだろうか。

■「タワーレコード渋谷 3rd ANNIVERSARY NO ENTRANCE MUSIC , NO PRO-WRESTLING !!」
11月21日(土)13:00~15:00内 タワーレコード渋谷店1F
※観覧無料

■「Tag」
品番:CNBN-01
価格:¥1,080(税込)
収録楽曲:
1. Lonely Hearts Club(Tag mix)
2. Tenkeiteki Na Smoothie(Tag mix)
3. God Vibration Instrumental
※タワーレコード渋谷店限定販売

■収録曲「Lonely Hearts Club」Music Video


TOKYO BLACK STAR - ele-king

 アレックス・フロム・トーキョーが新設したレーベル〈World Famous〉(世界で有名)からの第一弾……Tokyo Black Starの新作EP「Edo Express EP」がリリースされてから早10日が経っている。
 ええと、アリックスクン……ではなくアレックスは、90年代後半の東京のアンダーグラウンド・シーン、それも当時“ディープ・ハウス”と呼ばれたシーンで活躍した在日フランス人DJで、ここ10年以上は、ずうっとニューヨークを拠点にワールド・フェイマスな活躍をしてらっしゃる(欧米/アジアの主要都市をはじめ、先日もはコロンビアでDJしたそうで、毎年必ずイスラエルでもまわしている)。「明日なき世界で暮らしているかのような熱狂」のなかで、DJをし続けているのだという。
 で、熊野功雄(エンジニアとして有名)とのプロジェクト、Tokyo Black Starの4曲入りの新作「Edo Express(江戸急行) EP」がレーベルの第一弾として先頃リリースされたってわけ。
 そのなかの曲、“Mitokomon”を聴いてみよう。

 なぜか江戸時代の政治家の名前が曲名になっているのだが、曲はとてもユニークな(アップセッターズがハウスをやったような)ラテン・ディープ・ラガ・ハウスで、主旋律はまるで昔の西部劇のようだ。
 彼らが好きなエレクトロ・ファンクな曲もあれば、“Meltdown”などという、電力自由化を控えた我々にとって、ある意味実に重たい主題を投げかけるような曲もある。いずれにせよ、密度の高い4曲です。ぜひレコード店で手にとって欲しい。

The Silence - ele-king

 ちょうど『ミスター・ロンリー』のころだからもう10年ちかく前になるが、来日したハーモニー・コリンの取材もあらかた終わり、90年代はいまよりいくらかましだったよな、と次の取材までに空いた時間をたがいに世の中への不平をあげつらいながらつぶしていると、そういえばきみはゴーストのメンバーだったっけ、と彼は不意にいう。ゴースト? あの日本のサイケデリック・バンドの? 私は聴きかえした。うなずくハーモニー。つぶらな瞳だ。ミスター・コリン、たしかに私はご覧のような長髪だし、ゴーストのリーダーの馬頭に取材したこともあるし、彼らは好きなバンドだがざんねんながらそうではない。私はそう返答しながらしかし内心ギクッとした。どれくらいギクッとしたかというと「ねじ式」でメメクラゲに刺された主人公に「あなたは私のおっかさんではないですか?」とつめよられる老婆ほどギクッとした。なぜハーモニーはそんなことを訊いたのか、その理由はトレンディドラマに出てきそうな配給会社の宣伝ウーマンが私たちのあいだに割って入ったのでこんにちにいたるまで訊かずじまいだが、ひとは他者のことばで事実以上の真実の回路をひらくことがある。

 ゴーストをはじめて聴いたのはPSFから92年に出たオムニバス『Tokyo Flashback』の第二弾で、ハイライズやマヘル・シャラル・ハシュ・バズ、四人時代のゆらゆら帝国、石原洋さんが率い、ピース・ミュージックの中村さんがメンバーのころのホワイト・ヘヴンにもちろん灰野さんの不失者といった錚々たる面々のなかでもゴーストのアコースティック・サイケデリック・サウンドはひときわ異彩を放っており、当時ちょうど二十歳で、サード・イヤー・バンドはおろか、アシッドのなんたるかも知らなかった私は彼らの静謐なミニマリズムの奥に青い熾火に似たものをくすぶらせるエソテリックなアンサンブルにただただ耳を傾けるしかなかった。彼らの単独作品を手に入れたのはそれから時間が経ってからで、PSFのファーストは翌年、94年のサード『Temple Stone』は次作『Lama Rabi Rabi』のレコードといっしょに買ったので、90年代後半、ゴーストはすでに〈ドラッグ・シティ〉との契約を契機に海外に主戦場を求めていた。といういい方のおそらく半分はただしくない。ボアダムスしかりゼニゲバしかり、90年代を境に日本のアンダーグラウンドが海外に積極的に打って出たのは、地理的音楽的越境性を顕揚する風潮に乗った部分はあるにせよ、資本による逆輸入を念頭にした戦略ではなく、それは音楽を聴くこと、いかに聴くかということと不可分ではなかったが、それをつぶさに検証するのは本稿の主旨ではない。もっとゴーストもその例外ではなかった。いやむしろもっとも成功した例のひとつといってもいい。冒頭のハーモニーの発言をご想起されたい。彼らのサイケデリックは無国籍のエキゾチシズムと、それを側面から異化する情緒的──これを和的と換言するのはいささかためらわれるが──な旋律をもち、その総和として彼らの世界はたちあらわれる。そこには要素の混淆があり、海外のリスナーが日本のバンドにいだくエキゾチシズムはおそらく、徹底したこの折衷と、そこにひそませた批評性にある。ゴーストはそれを生きた。90〜2000年代、彼らは作品を重ね、それらは初期の秘境的な空間性を、その空間に政治的な視点さえもちこみ高めるものだったが、2007年のライヴ盤『Overture: Live In Nippon Yusen Soko 2006』を最後に活動は間遠に。ここにおさめたライヴには私も足を運び、圧倒されるともに一抹の不安を憶えもした、といえば遡及的な短絡かもしれないが、音盤にも、ゴーストの存在証明、グループ名になぞらえれば、不在となることではじめて存在する幽霊めいた存在の証明をたしかにおぼえるものがあった。

 馬頭將器がザ・サイレンスを結成したのは2013年、ソロ・ツアーで訪れたスペインのサラゴサで旧知の岡野太との再会が契機となった。元サバート・ブレイズ、ライヴ・アンダー・ザ・スカイ(好きだったんです)で現在は非常階段の一員でもある岡野の来西は河端一のアシッド・マザーズに参加するためで、ふたりが会うのはゴーストの96年のアメリカツアー以来、じつに17年ぶりだった。馬頭はそのころ、長らく活動休止状態だったゴーストの解散を考えていたが、次の活動にふみきる手だてがなく、悶々としていた。ツアー中のあわただしい時間のなか、小一時間ふたりはホテルで話しこみ、ともに音楽活動をはじめることを約束し別れた翌年春、馬頭はゴーストの解散を宣言し、直後に岡野との新しいバンドの構想を得て、ゴーストの盟友荻野和夫に編曲とプロデュースを依頼、荻野はベースのヤン・アンド・ナオミのヤン・スティグター、バリトンサックスとフルートにブラック・シープの吉田隆一をハントし、荻野がオルガンとエレキ・ピアノを担当する布陣におちついた。バンド名はヨガの沈黙の行により、馬頭は「静寂はいかなる音圧よりも重く、耳を聾する程の静寂は意識と無意識の境界線上でのみ我らが表現し得る」という。

 今年3月にリリースしたセルフ・タイトルのファースト、間を置かず発表する本作『Hark The Silence』について、ゴーストとの異同をいえば、アコースティックを効果的にもちいた多楽器主義のそれを彷彿するところもあるが、かつて形式の影にみえかくれしていたものがザ・サイレンスではのびのびと羽をのばしている。ギターのファズ・サウンドとレズリースピーカーをもちいたオルガンのハードなサウンドメイク、馬頭の日本語の訛りの英詞による歌唱に寄り添う吉田のバリサクがときにワールド的にときに(昭和)歌謡的な妖しささえかもす『The Silence』を馬頭の無二のソングライターの資質と各人の間口の広さを聴かせるものだとすると、冒頭の三部構成の“Ancient Wind”でじわじわとたちあがり畳みかける『Hark The Silence』ではより直截に合奏の一体感に主眼を置いている。同時期の録音というこの2作は彼らの内実の充実を如実に伝えるが、そればかりか、たとえば『The Silence』の“Black Is The Colour of My True Love's Hair”、『Hark The Silence』の“Little Red Record Company”、“Galasdama”といったカヴァー曲では系譜を垣間見せると同時にある種の遊び心も感じさせる。無数のヴァージョンがあるアパラチアン・フォークのトラッド“Black Is The Colour”はニーナ・シモンというよりパティ・ウォーターズだし(吉田がジュゼッピ・ローガン役)、デーモン&ナオミの“Little Red〜”は人脈的な結びつきをほのめかすとともにうたもの(サイケ)でのアレンジの妙味を聴かせる。“Galasdama(ガラス玉)”は裸のラリーズのカヴァーとのことだが、「造花の原野」の文言を表題に引いたこの曲は“造花”の歌詞と曲を基調に“夜より深く”を接ぎ木したもので、間奏の八分の六拍子パートの躍動とその後のギターおよびヴォーカル・アレンジふくめ、ラリーズというよりサイケデリックなるものの解釈において一日も二日もの長をおぼえさせるだけでなく、“Ancient Wind”は造花の原野をも吹き抜けたのではないかと私の妄想をもトリップさせる、その一助となるのは近藤祥昭の手になる録音で、アナログの音質にこだわった音録りは“DEX #1”のマッスな音群も、“Fireball”の演奏の空間を、馬頭にならうなら耳を聾する沈黙の支配するそこを的確にとられている。このような心技体のそろったアルバムの国内リリースがないのは国民の耳が節穴だからか、〈Pヴァイン〉の〈ドラッグ・シティ〉担当者が社内でよほど虐げられているからにちがいないが、私たちはさいわいなことに海外のファンにはない地の利がある。フランク・ザッパの命日にあたる12月4日、秋葉原の〈グッドマン〉でザ・サイレンスはワンマン公演をおこなうという(来春には北米ツアーをひかえているとのことなので、ハーモニー・コリンもひと安心である)。ゲストは想い出波止場〜アシッド・マザーズの津山篤と東京NPO法人。NPOは「なかなかポジティブな男達」の略なのだそうだ。よくわからないが、忘れられない夜になるだろう。

NODA - ele-king

Old Grime Chart

2015年。オレたちは最高だと感じる瞬間を何度作り出せただろうか。
強度の高いイカした楽曲とフィジカルで雑なパフォーマンスでもってまあまあ健闘してきたと思う。上半期のリリースだってエメラルドもヘブンディスチャージもマジで最高だっただろ?
だけどオレの厄介な性格も手伝ってチームとしての孤立と混迷はいよいよ深まるばかりだよマイメン。

(中略)

今年に入って何度も自覚したこと、それはわれわれHave a Nice Day!は流通していくことに対して不適合なコンテンツだってことだ。
「とにかくパーティーを続ける」には他とは少し違ったリリースやイベントの形式が必要になったわけさ。

「Have a Nice Day! その華麗なるリリースとモッシュピットを生む方法」https://goo.gl/lpuEsT より抜粋

 “現場”をクリティカルに創出しながら、それを音楽の生成、作品の制作へとスリリングに変換させてきたHave a Nice Day!──2010年代パーティ・シーンの牽引役。

 彼らが掲げた次なる課題は、「とにかくパーティーを続ける」ための、常とはちがったアプローチ。クラウドファンディングでのアルバム・リリースと、その収益によるフリー・イヴェント(リリース・パーティ)の開催だ。

「当然この金はオレらの音源の制作費にあてることはない」と謳うように、アルバムのための集金がそのままパーティをクリエイトし、その門をあらゆる意味でフリーに開かせることにつながる。こうした仕掛けづくりそのものは、ひとつのリレーショナル・アートのようにさえ感じられるだろう。そんなまどろっこしい言い方を、彼らは嫌うだろうけれども。

 そして、編集部があんな本やこんな本の制作に追われているうちに、必要な金額は集まってしまったようだ。すごい。そういうわけで晴れてフリー・イヴェント(この「フリー」は「タダ」と訳すにはあまりにポジティヴなニュアンス持っている)の開催と相成った模様、ぜひ出かけてみよう!

■企画全貌の詳細
https://camp-fire.jp/projects/view/3382

■イヴェント詳細
Have a Nice Day!「Dystopia Romance」リリースパーティー

Have a Nice Day!の3rdアルバム「Dystopia Romance」リリースパーティーが、2015年11月18日(水)恵比寿リキッドルームで開催されることが決定した。入場料はなんと無料!

フリーパーティーを実現したのは、【Have a Nice Day! その華麗なるリリースとモッシュピットを生む方法】プロジェクト。目標金額100万円を達成し、支援者は全員ドリンク代もなく、完全フリーでの参加になる。また、今回の「Dystopia Romance」の音源は、本プロジェクトでのみ購入可能な期間限定リリースだ。

出演はHave a Nice Day! 、NATURE DANGER GANG。ゲストにLimited Express (has gone?)、おやすみホログラム、Y.I.M、といった豪華出演陣が揃う。
プロジェクトの募集終了は、11月7日(土)23:59まで。ぜひお早めにゲットして欲しい。

【Have a Nice Day!「Dystopia Romance」リリースパーティー】
開催日:2015年11月18日(水)
時間:OPEN 19:30 / START 20:00
会場:恵比寿LIQUDROOM
住所:東京都渋谷区東3-16-6
料金:無料(+1Drink ¥500)
出演:Have a Nice Day! / NATURE DANGER GANG
ゲスト:Limited Express (has gone?) / おやすみホログラム / Y.I.M
DJ:D.J.APRIL


彼女にはその価値がある - ele-king

 インガ・コープランドという名前だけですでに十分な知名度と期待があるだろうが、2012年、ハイプ・ウィリアムスとしての来日の模様はこちらから。強烈なクリティシズムを匂わせながらもついに核心をつかませない、ローファイ電子音楽怪ユニット、ハイプ・ウィリアムスの片割れがふたたび来日、ソロでは日本発となるライヴを披露する。ジャンルの別なく2010年のインディ・ミュージック史に鮮やかなインパクトを刻んだ才能、その現在のモードを目撃せよ──「私にはその価値があるから」。

■INGA COPELAND JAPAN TOUR 2015
“私にはその価値があるから”

11.20 fri at Socore Factory 大阪
風工房’98 / NEW MANUKE / birdFriend / naminohana records / INTEL presents LOW TRANCE
~ Inga Copeland (ex Hype Williams) Tour In Osaka& Madegg ‘N E W’ Release Party ~

OPEN / START : 22:00
ADV : ¥2,500 w/1D | DOOR : ¥3,000 w/1D
more info : https://intelplaysprts.tumblr.com

11.22 sun before Holiday 東京
BONDAID#7 FIESTA! Inga Copeland & Lorezo Senni

START : 23:30 at WWW Tokyo
ADV ¥3,000 | DOOR ¥3,500 | UNDER 23 ¥2,500
more info : https://meltingbot.net/event/bondaid7-fiesta-inga-copeland-lorenzo-senni

11.23 mon at 木揚場教会 / Kiageba Kyokai 新潟
experimental room #20

OPEN 17:30 / START 18:00
ADV ¥3,000 | DOOR ¥3,500円 | NON NIIGATA / 県外 2,500円
UNDER 18 FREE / 18才以下無料
more info : https://www.experimentalrooms.com/

Tour Info : https://meltingbot.net/event/inga-copeland-japan-tour-2015/

■BONDAID#7 FIESTA!

2015.11.22 sun before Holiday
START : 23:30 at WWW Tokyo
ADV ¥3,000 | DOOR ¥3,500 | UNDER 23* ¥2,500

液状化するダンス、レイヴ、アートの融点。ダブの霧に身を潜めるミステリアスなロンドンの才女 Inga Copeland と“点描トランス”と称されるミラノの革新派 Lorenzo Senni を迎えた新感覚の屋内レイヴが開催!

Co La (Software)、Andrew Pekler (Entr’acte)、D/P/I (Leaving)、TCF (Ekster)、M.E.S.H. (PAN)といった世界各地の先鋭的な電子音楽作家を招聘してきた〈melting bot〉プロデュースの越境地下電子イベント〔BONDAID〕が第7回目のラッキー・セブンを迎えて送る祝祭“FIESTA!”を今年で5周年記念を迎える渋谷WWWにて開催。ゲスト・アクトはHype Willimas (Hyperdub)での来日パフォーマンスが大絶賛だったロンドンの女流電子作家Inga Copelandの日本初のソロ・ライブとミラノのサウンド・アートティストLorenzo Senniの〔Sonar〕でも評判となった“点描トランス”と称されるレイザーを使った、こちらも日本初となるインスタレーション“Oracle (神託)”。本公演は今年の6月に東京のLIQUIDROOMと大阪のCONPASSで行われたベルリンの実験/電子レーベル〈PAN〉をフィーチャーしたイベント〔PAN JAPAN SHOWCASE〕に続く、現在のイメージ化するジャンルと抽象化するダンス・ミュージックの坩堝を体現したコンテンポラリーな屋内レイヴ・ナイト。

LIVE :
Inga Copeland [ex Hype Williams / from London]
Lorenzo Senni “Oracle Set” [Editions MEGO / Bookman Editions / Presto!? / from Milan]
Kyoka [raster-noton]
Metome
Renick Bell [Quantum Natives / the3rd2nd]
Koppi Mizrahi [Qween Beat / House of Mizrahi]
& yumeka [OSFC] “Vogue Showcase”

VJ : Ukishita [20TN! / Nice Air Production]

DJ :
Toby Feltwell [C.E]
Sapphire Slows [Not Not Fun / Big Love]
Yusuke Tatewaki [meditations]
HiBiKi MaMeShiBa [Gorge In]
Hibi Bliss [BBC AZN Network]
Pootee
SlyAngle [melting bot]

#LEFTFIELD #ELECTRONIC #RAVE
#TRANCE #DANCEHALL #VOGUE
#TECHNO #GLITCH #GORGE #NEWAGE
#CONTEMPORARY #DANCE #ART

ADV TICKET OUTLET : 10.15 ON SALE

e+ / WWW / RA / Clubberia
disk union (Club / Dance Online, Shibuya Club, Shinjuku Club / Honkan, Shimokitazawa Club, Kichijoji)

*23歳以下のお客様は当日料金より1000円割引になります。ご入場の際に生年月日が記載された身分証明書をご提示下さい。
※20歳未満の方のご入場はお断り致します。年齢確認のため顔写真付きの身分証明書をご持参下さい。

主催 : BONDAID
制作 / PR : melting bot
協力 : Inpartmaint / p*dis
会場 : WWW

more info : https://meltingbot.net/event/bondaid7-fiesta-inga-copeland-lorenzo-senni


Ulapton(CAT BOYS) - ele-king

ダンディズムな気分に浸れる10曲(動画)

New Order×Takkyu Ishino - ele-king

 新作『ミュージック・コンプリート』が好調なニュー・オーダーだが、ここに来てビッグ・ニュース。シングル曲“Tutti Frutti”のリミックスを石野卓球が手掛けていたことがわかった。(同曲では、すでにホット・チップによるリミックスが発表されている)
 電気グルーヴの初期の名曲に“N.O.”があり、また、ZIN-SAY時代の曲を集めた編集盤のタイトルが『サブスタンス』であり、また、彼の作曲には、ニュー・オーダー風のメロディアスな展開が多々見受けられる……といったように、若き日の石野卓球が愛したバンドのひとつがニュー・オーダーであることはファンには常識となっている。今回、石野卓球がニュー・オーダーの曲をリミックスしたと知って、思わずガッツポーズしていることだろう。本当に、早く聴きたい。

LV - ele-king

 南ロンドンのLV(当初は3人組だったが、現在はシー・ウィリアムズとウィル・ホロックスのコンビ)といえば、コード9やブリアルに次いで〈ハイパーダブ〉を初期から牽引してきたアーティストだ。他にも〈ヘムロック〉や〈セカンド・ドロップ〉など、ダブステップの名門から作品をリリースしている。UKガラージ、グライムをルーツに持ち、〈キーサウンド〉からリリースされた詩人ジョシュア・アイデンヘンとのコラボ・アルバム『ルーツ』(2011)や、〈ハイパーダブ〉からの単独名義でのファースト・アルバム『スベンザ』(2012)に顕著なように、当初はラッパーやMCをフィーチャーした泥臭くルーツ色の濃いサウンドを得意としていた。『スベンザ』には南アフリカのハウス・ミュージックからの影響もあり、そこからはジューク/フットワークとの結びつきも見出せる。そして、ジョシュアとの2枚目のコラボ作『アイランド』(2014年)では、ダブ、テクノ、エレクトロニカなどさらに多くの要素を融合し、コード9同様にダブステップの進化も担うサウンドとなっていた。つまり、ダブステップの進化・実験性とともに歩んできたのがLVと言える。

 そんなLVの通算4枚めのアルバム『アンシエント・メカニズム』は、何と〈ブラウンズウッド〉からのリリース。ジャイルス・ピーターソン主宰のこのクラブ・ジャズ総本山からのリリースということで、いままでとはまた大きくテイストが異なるものとなっている。中でもトピックとなるのが、アルメニア出身のジャズ・ピアニストのティグラン・ハマシアンとの共演だ。ロバート・グラスパーのようなUS勢とは異なる新世代ジャズの異才として注目を集めるハマシアンだが、そんな彼とLVの初コラボは2012年のこと。ジャイルスのラジオ番組「ワールドワイド」でのライヴ・セッションとして実現した。ハマシアンはジャズに現代音楽やポスト・ロック、エレクトロニカ、さらにアルメニア民謡などまでを融合した独自の音楽性を持つピアニストだが、この共演によってLVが新たな方向を摸索しはじめたのは間違いない。それ以来重ねてきたコラボの成果がこの『アンシエント・メカニズム』なのである。

短いインタルードも含めて全12曲を収録するが、その中でハマシアンをフィーチャーするのは5曲。従ってほぼ半分は両者のコラボと言える。ハマシアン抜きの曲も、そのコラボの延長線上にあるものだ。ハマシアンのアコースティック・ピアノが入ることにより、逆にヴォーカルやMCは排除し、ほぼインスト・アルバムとなった点も特徴だ。数少ないヴォーカル曲の「ヤリモ」と「インフィナイト・スプリング」も、そこで聴かれるのはアルメニア民謡調のコーランのようなもの。かつてのグライムの影響下にある荒々しさとは決別し、リリカルで美しいサウンドとなっている。コラボが行われたベルギーの町の名前である「ロイセレデ」など、耽美的という点ではブリアルにも通じるところもあるが、ダークな中にも透明感や清廉さを湛えているのはハマシアンのピアノの為せる技だろう。LVのビートも「ハンマーズ・アンド・ローゼス」「ジャンプ・アンド・リーチ」「トランジション」のようなブロークンビーツ調が目に付き、いままでの作品に比べてジャズ・ピアノとの親和性の高いものへと変化している。「ダー・ソウイリ」はハマシアンとのコラボ曲ではないものの、北アフリカ音楽からの影響も伺える現代音楽的なモチーフのビート作品で、明らかにハマシアンとの共演が影を及ぼしていることが伺える。ボサノヴァを消化したような3拍子の「バランス・スプリング」は、本作と同時期にリリースされるフローティング・ポインツのアルバム『エレーニア』とともにエレクトロニック・ジャズの傑作だ。ジャズとポスト・ダブステップ、ベース・ミュージックとの融合の新たな1ページを書き加えるアルバムであることは間違いない。

特集 エレクトロニカ“新”新世紀 - ele-king

 こういうひとつの括り方に抵抗を感じる人がいるのはわかっているが、なかば強引にでも括った方が見えやすくなることもある。もともと踊れもしないテクノ(エレクトロニック・ミュージック)を、しかし前向きなニュアンスで言い直したのがエレクトロニカ(ないしはえてして評判の悪いIDM)なるタームである。

 90年代の後半のクラブ・シーン/レイヴ・カルチャーは現在と似ている。アンダーグラウンド文化に大資本が介入すると、音楽が、最大公約数的にわかりやすいものへと、やんわりと画一化されていってつまらなくなる。ゲットー的なもの、冒険的なものはまず排除される。逆に、こういう状況のなかでカウンターとしての需要を増し、発展し、新たなリスナーを獲得したのがエレクトロニカだった。ポストロックと並行してあったものなので、リスナーも重なっている。

 2010年に〈エディションズ・メゴ(Editions Mego)〉からOPN(Oneohtrixpointnever)が『リターナル(Returnal)』を出したときは、この手の音楽がエレクトロニカというタームを使って解釈されることはまずなかったが、しかし、エイフェックス・ツインが華麗な復活を遂げて、かたやEDMが全盛の今日において、エレクトロニカ新世紀と呼びうるシーンが拡大するのはなんら不思議なことではない。

 いや、むしろエレクトロニカ的なものがなければ、音楽は面白くないのだ。それは、この音楽が実験的であるとか、高尚であるとか、知的であるとか、そんな胡散臭い理由からではない。この(なかば強引な)ジャンルが、リスナーをさまざまな音楽を結びつけるからである。ジャンルという牢獄から解放することは、90年代後半を経験している世代は充分にご存知のことだろう。

 新世代を代表するのはOPNとArcaだろうが、他にもたくさんの秀作が出ている。また、受け手が作り手と紙一重なのもこのシーンの特徴でもあるので、我々がここでチェックできていない新しい作品がなんらかのカタチで出ていることは充分にあるだろう。もしそうした穴があれば、ぜひ教えてください。なにはともれ、今回の特集が少しでも、あなたの宇宙を拡張する手助けになれば幸いである。   (野田努)

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