「Man」と一致するもの

Norma Jean Bell - ele-king

 ビッグ・ニュースの到着だ。サックス奏者として70年代から活動をつづける一方、ムーディマンとともにデトロイト・ハウスを牽引してきたノーマ・ジーン・ベルが、2008年の「Do You Wanna Party ?」以来、12年ぶりに新作をリリースする。レーベルは彼女自身の主宰する〈Pandamonium〉。アリサ・フランクリンのヴォーカルをフィーチャーしたA面の “Got Me A Mann” も気になるが、B面のタイトルがフランス語なのは、かの地に暮らすブラック・ミュージック・ラヴァーたちへの目配せだろうか(彼女の代表作のひとつ「I'm The Baddest Bitch」はかつて〈F Communications〉がライセンス)。ともあれ、これは買い逃せない1枚なり。

artist: Norma Jean Bell
title: Got Me A Mann / Libre comme un oiseau
label: Pandamonium

tracklist:
A side: Got Me a Mann
B side: Libre comme un oiseau (Free as a Bird)

disk union

King Krule - ele-king

 乾いている。3枚めのアルバムとなる『マン・アライヴ!』において、これまでのキング・クルールの音楽にあった湿り気は後退し、とくに序盤、ザ・フォールのようなポストパンクを思わせるドライな音質とクールな攻撃性が前に出ている。オフィシャル・インタヴューでアーチー・マーシャルは「もっと乾いた音にしたかった。それはかなり意識してた。ギター・サウンドにせよ自分のヴォーカルにせよ、リヴァーブやエコーという点でもっとドライなものにしたかった」と発言しているが、あくまで意図的な変化であったことがわかる。ビート・ジェネレーションの文化への憧憬があったのだろう、キング・クルールには1950年代のアメリカにおけるモダン・ジャズやブルーズのスタイリッシュな引用があったが、ここでは、70年代末の英国まで時代も空間もワープしているようだ。オープング、“Cellular” におけるパサついた音質で素っ気なく繰り返されるビートや無機質な電子音、断片的なサックスのフレーズ。ギターは叙情的だが、かえって異化効果を高めている。あるいは、簡素きわまりないリズムとぶつぶつと乱暴に放たれるばかりのヴォーカルの組み合わせで始まる “Supermarché” はそのまま、“Stined Again” の混沌を導いてくる。ピッチを外したギターとフリーキーに交配されるサックス、音程を取らずに吐き捨てられるマーシャルの叫び──「またハイになってしまった」。そこでは無軌道な音たちが散らかっている。

 アルバムは後半に向かってメロウになり、“The Dream” のアコースティックでジャジーな響き、“Theme for the Cross” のピアノの音、“Underclass” におけるムーディなサックスの調べなど、穏やかさや甘さを感じさせる瞬間も少なからずある。しかしそれ以上に、“Alone, Omen 3” のノイズのなかでトリップするような体温の低いサウンドに耳を強く引きつけられ、強烈なまでにダビーな音響に酩酊させられる。重さや暗さはいつでもキング・クルールの音楽の危うい魅力だった、が、これまではもっと聞き手を包みこむような柔らかさを有していたと思う。『マン・アライヴ!』には、無調やノイズ、インダストリアルなビートに象徴される乾いた音によって容赦のない力で引きずりこむような、冷えたダークさがある。
 マウント・キンビーブラック・ミディなど、英国ではポストパンクを更新する若いアーティストが目立っているが(プロデューサーとして参加しているのは、マウント・キンビーやサンズ・オブ・ケメットを手がけているディリップ・ハリス)、キング・クルールもまたそのひとりに挙げられるだろう。前作『ジ・ウーズ』からその傾向を強くし始め、本作でより明確にその意思を見せているマーシャルは、そして、21世紀のジャンル・ミックスを踏まえつつも、ポストパンクの冷たい音を借りて彼の厭世観を深めているように見える。

虐殺が起こっている
陸で
海で
僕には見える
掌のなかに
(“Cellular”)

最下層にいる
社会の穴の奥深く
最後にきみを見たのはそこ
僕らはみんなその下にいた
戻って来るという感覚はたしかにあった
だけどそうはならなかった
(“Underclass”)

 「新世代のビート詩人」などとリリカルに形容されることも少なくなかったマーシャルは、しかし、『マン・アライヴ!』では路上のロマンを掲げるよりも、この世で起きている悲惨な現実をテレビを通して呆然と見ている。そして遠くで起きていることが、自分の身に迫っているものに感じられるのだとつぶやく。それは彼にとって、錯覚ではないのだろう。
 前作から本作までの間に、マーシャルはフォトグラファーのシャーロット・パトモアとの間に娘が生まれたことを公表している。本作に収録された楽曲は娘が誕生する前にできていたそうだから、ここで見られる厭世観は子どもを持つ以前のものだということだ。そうした失意はもちろん、これまでの彼の作品にも色濃く影を落としていた。しかしどうなのだろう。果たして、いまの世界は子どもが生まれるのが喜ばしいと思える場所なのだろうか。僕には、『マン・アライヴ!』のさらなる重さはこれから親になる世代の不安や混乱と同調しているように感じられる。そうした恐れは親にならない選択をした者にとっても同様で、世のなかの反出生主義のような流行りは、ある意味ではそれに対する逃避的なリアクションだろう。アーチー・マーシャルの音楽のなかでは、未来が明るく感じられないこと……が、ポストパンクの記憶と重なる。
 しかしだからこそ、かつて『シックス・フィート・ビニーズ・ザ・ムーン』というタイトルで死のイメージを持ち出していた痩せっぽちな少年はいま親となり、「生」にエクスクラメーションマークをつけて叫ぶのである。死を甘美に夢見るのではなく、むしろ過酷な生を選択するのだと。だから『マン・アライヴ!』は、不安や恐れを撒き散らしながらも、反出生主義のような「夢想」に反発する。どれだけそこが酷かろうと、まずは現実から目を逸らさずに絶望することから始めること。だから音は醒めてなければならなかった。
 ヘヴィな作品であるとはいえ、どうにか聴き手をなだめるようなところもある。“Alone, Omen 3” はメランコリックでダウナーな響きがやがてノイズに飲みこまれていくトラックだが、そのノイズのさなか、マーシャルは「きみは独りじゃない」と繰り返す。この世界に絶望しているのはきみだけじゃない、という逆説的な力──それが、明日をどうにか生き抜くために必要なものとして、暗闇からひっそりと鳴らされている。

『Zero - Bristol × Tokyo』 - ele-king

 先月12日に急逝した下北沢のレコード店オーナー、飯島直樹さんを追悼するコンピレーション『Zero - Bristol × Tokyo』が3月11日にリリースされる。作品はバンドキャンプを経由してリリースされ、現時点では数曲が先行公開中だ。
https://bs0music.bandcamp.com/album/bristol-x-tokyo
 飯島さんが親交を持っていた、ブリストルの伝説的アーティスト、スミス&マイティのロブ・スミスと、生前、彼もその中心メンバーだった東京のクルー、BS0が中心となって今作の制作は始動した。彼らの呼びかけに応え、ブリストルと東京のアーティストを中心に、総勢61曲もの楽曲がこのコンピレーションのために寄付された。今作の売り上げは、彼のご遺族へと送られる。

 このプロジェクトが開始したのは、飯島さんが亡くなる直前のことだ。フェイスブック内に立ち上げられたページ「Raising Funds For Naoki DSZ」には、今作の発表と同時に公開されたブリストルのアーティストの集合写真の撮影風景を収めた動画が投稿されている。ロブ・スミスをはじめ、レイ・マーティやDJダイ、ピンチやカーンなど、ブリストルの音楽シーンを担う重要人物たちが、飯島さんのために集結した。そのブリストル勢に答えるように撮影された東京チームの写真も、飯島直樹/Disc Shop Zeroへの敬意に溢れた力強い一枚である。
 ブリストル側の制作チームによって執筆されたプレス・リリースにあるように、飯島さんは、その生涯を通じてブリストルのアーティストたちとの交流し、その紹介を「何かに取り憑かれたように」行ってきた。その活動は現地のアーティストやレーベルとの交友の上に成り立っている。そして、最近ではブリストルの名レコード店/レーベルの、アイドルハンズが「Tribute to Disc Shop Zero」(2017)というトリビュート盤を出しているように、その関係は東京からの一方向に留まるものではなかった。
 また、飯島さんはブリストルと東京のアーティストを積極的に繋げる役割も果たしてきた。シンガー/プロデューサーのG.リナとロブ・スミス、MC/詩人のライダー・シャフィークと日本のビムワン・プロダクションなど、彼を経由して生まれたコラボレーションは多い。東京の若手プロデューサーのMars89やダブル・クラッパーズのブリストルのアーティストやレーベルとの交流も積極的に取り上げていた。

 『Zero - Bristol × Tokyo』には、飯島さんがライフワークとして取り組んできた彼らとの交友関係が凝縮されている。そこに収められた音源も非常に強力だ。スミス&マイティやヘンリー&ルイスといった、ブリストル・サウンドのハートと呼ぶべき重鎮たちからは、重厚なダブ・サウンドが放たれ、そこにブーフィーやハイファイブ・ゴーストなどの若いグライム・サウンドが重なり、ゼロの店頭の風景が脳裏をよぎる。

 亡くなるまでの5年間に、飯島さんが取り組んでいたBS0のパーティに登場したカーン&ニーク、ダブカズム、アイシャン・サウンド、ヘッドハンター、ガッターファンク、サム・ビンガ、ライダー・シャフィークといった豪華なアーティストたちの新作音源が今作には並んでいる。グライム、ステッパーズ、ガラージ、ドラムンベースなど、彼らの音にはゼロが紹介してきた音が詰まっていて、そのどれもがサウンドシステムでの最高の鳴りを期待させる仕上がりだ。他には〈Livity Sound〉のぺヴァラリストとホッジ、さらにはグライムのMCリコ・ダンを招いたピンチとRSDの豪華なコラボレーションも必見である。

 日本勢からも多くの力作が届いている。パート2スタイルやビムワン、イレヴンやアンディファインドなど、日本のダブ・サウンドを担う者たちが集結。さらにG.リナの姿もあり、カーネージやデイゼロ、シティ1といったダブステップの作り手たちや、グライムのダブル・クラッパーズも収録されている。ENAやMars89など、ベース・ミュージックを重点に置きつつも、その発展系を提示し続けるプロデューサーもそこに加わることによって、サウンドの豊饒さが一層深くなっている点にも注目したい。BS0のレギュラーDJである東京のダディ・ヴェダや、栃木のBライン・ディライトのリョーイチ・ウエノなど、飯島さんが現場から紹介してきた日本のローカルのDJたちからは、フロアの光景が目に浮かんでくるようだ。

 ここに収録されたすべての作り手たちと飯島さんは交流を結び、レコード店として、ライターとして、時にはパーティ・オーガナイザーとして我々の元にその音を届けてくれた。ゼロがいままで伝えてきたもの、そして、そこから巻き起こっていくであろう未来の音を想像しながら、今作に耳を傾けてみたい。生前、「ゼロに置いてある作品のすべてがオススメ」と豪語していた彼の言葉がそのまま当てはまるのが、『Zero -‘Bristol × Tokyo'』である。
(髙橋勇人)

Various Artists - Zero - ‘Bristol x Tokyo’
Artist : Various Artists
Title : Zero - ‘Bristol x Tokyo’
Release date : 11th March 2020 (band camp pre-order from 4th March 2020 - )
Genre - Dub, Dubstep, Drum n’ Bass / Jungle, Grime, Bass, Soundsystem Music
Label : BS0
Format : Digital Release via Bandcamp https://bs0music.bandcamp.com/

東京の名レコード店Disc Shop Zeroの店長であり、レベルミュージック・スペシャリストであり、そしてブリストル・ミュージックのナンバーワン・サポーターだったNaoki ‘DSZ’ E-Jima(飯島直樹)は、2020年2月12日、短くも辛い闘病ののち、多くの人々に惜しまれながらこの世を去った。その生涯と仕事を通して、Naokiはブリストルと東京の音楽シーンの重心として活躍し、同時に多大なる尊敬を集め、素晴らしい友情を育んできた。この新作コンピレーション『Zero - Bristol × Tokyo』の目的は、二つの都市が一丸となり、61曲にも及ぶ楽曲によって、この偉大な男に敬意を示すことである。リリースは、彼の誕生日である2020年3月11日を予定している。

Naokiのブリストル・ミュージックへの情熱は90年代にはじまる。当時、彼は妻のMiwakoとともに音楽ジャーナリストとしても活動していた。この約30年間、二人はブリストルを頻繁に訪れ、アーティストと交流し、レコード店を巡り、そして何かに取り憑かれたようにローカル・シーンを記録し続けた。二人はハネムーンでさえもブリストルで過ごしたほどだ。

Naokiのレコード店であるDisc Shop Zeroは、ブリストルで生まれた新旧両方のサウンドに特化していて、それと同時に、東京のアーティスト、並びに世界中の多くのインディペンデント・レーベルを支援していた。彼を経由した両都市のレーベルとアーティストたちの繋がりも重要
で、多くの力強い結束と友情がそこから生まれた。

近年では、音楽を愛する同志たちと共に、彼はあるムーヴメントを始動させている。「BS0」と銘打たれたそれは、想像上のブリストルの郵便番号を意味し、多くのブリストルのDJとアーティストたちに東京でのパフォーマンスの機会を与え、ツアーを企画し、二つの都市の間に架け橋を築き上げた。Kahn&Neekをフィーチャーした初回のイベント(BS0 1KN)は大成功を収め、後に定期的に開催される「東京のブリストル」のための土台となった。

本コンピレーションのために、世界中から親切にも寄付された楽曲が集まった。その多くが今作のために制作されたものだ。ブリストルと東京だけではなく、さらに遠く離れたグラスゴーのMungo’s HIFIやウィーンのDubApeたち、さらにその他の地域のアーティストたちも参加している。

トラックリスト:
1. Jimmy Galvin - 4A
2. Crewz - Mystique
3. Popsy Curious - Jah Hold Up the Rain
4. Chad Dubz - Switch
5. Henry & Louis ft Rapper Robert - Sweet Paradise (2 Kings Remix)
6. Ree-Vo - Steppas Taking Me
7. Smith & Mighty - Love Is The Key (steppas mix) ft Dan Rachet
8. LQ - Jupiter Skank
9. Part2Style - Aftershock
10. Arkwright - Shinjuku
11. Mungo's Hi Fi - Lightning Flash and Thunder Clap
12. Bim One Production - Block Stepper
13. Alpha Steppa - Roaring Lion [Dubplate]
14. Headhunter - Mirror Ball
15. V.I.V.E.K - Slumdog
16. Ryoichi Ueno - Burning DUB 04:27 17. Pev & Hodge - Something Else
18. Teffa - Roller Coaster
19. Lemzly Dale - So Right
20. CITY1 - Hisui Dub
21. Big Answer Sound - Cheater's Scenario ft Michel Padrón
22. Mighty Dub Generators - Lovin
23. Karnage - Drifting
24. Karnage - Agreas
25. LXC & JB - Men Hiki Men
26. Alpha - On the Hills Onward Journey
27. Boofy - Unknown Dub
28. Daddy Veda - Sun Mark Step
29. Antennasia - Beyond the Dust (album mix)
30. ELEVEN - Harvest Road
31. Atki2 - Mousa Sound
32. Boca 45 - Mr Big Sun (ft Stephanie McKay)
33. DubApe - Hope
34. Hi 5 Ghost - Disruptor Rounds
35. G.Rina (with King Kim) - Walk With You
36. ENA - Columns
37. Red-i meets Jah 93 - Jah Works
38. Peter D Rose - It's OK (Naoki Dub)
39. Flynnites - Freak On
40. Pinch x Riko Dan x RSD - Screamer Dub 04:02
41. BunZer0 - Vibrant
42. Dub From Atlantis - You Are What You Say
43. Suv Step - Jah Let It Dub
44. DoubleClapperz - Ponnamma
45. Denham Audio & Juma - Ego Check (Unkey remix)
46. Mars89 - I hope you feel better soon
47. Kahn & Neek - 16mm
48. Dayzero - Convert hands
49. Sledgehead - Rocket Man
50. Jukes ft Tammy Payne - Tunnel
51. Tenja - We Chant (New Mix)
52. RSD - Lapution City (Love Is Wise)
53. DJ Suv - Antidote
54. DieMantle - Shellaz
55. Ishan Sound - Barrel
56. Ratman - Sunshine
57. Tribe Steppaz - Slabba Gabba
58. Scumputer - PENX - Mary Whitehouse edit
59. Dubkasm - Babylon Ambush (Iration Steppas Dubplate Mix)
60. Undefined - Undefined-Signal (at Unit, Tokyo)
61. Dubkasm - Monte De Siao - Sam Binga / Rider Shafique DSZVIP

クレジット:
Cover Art by Joshua Hughes-Games
Original 'BS0' Kanji drawn by Yumiko Murai
Group photography by Khali Ackford (Bristol) & Yo Tsuda (Tokyo)
Special thanks to Ichi “1TA” Ohara Bim One & Rider Shafique for Tokyo/Bristol co- ordination

Big love & thanks to all BS0 crew & all Bristol crew
Big love & thanks to Annie McGann & Tom Ford
Special love & thanks to Miwako Iijima

全ての楽曲は、我々の旧友である飯島直樹(Disc Shop Zero, BS0)の ためにアーティストたちから無償で寄付され、売り上げは彼の遺族へと 直接送られます。

Eternal love & thanks to Naoki san - you remain ever in our hearts.
直樹さんに永遠の愛と感謝を。あなたは私たちのハートとずっと一緒です。

Pop Smoke - ele-king

 2020年2月19日、午前4時半頃。フードを被った4人の男がハリウッド・ヒルズのある邸宅に侵入。豪邸が立ち並ぶ明け方の街に、数発の銃声が鳴り響く。複数の銃弾を受けた20歳の男、Bashar Barakah Jackson は、シダーズ・サイナイ医療センターに搬送されるも、命を落とす。

 ブルックリン出身の Jackson は、“Pop Smoke” というステージ・ネームを名乗っていた。

 99年、ジャマイカ系の母とパナマ系の父のもとに生まれたという彼は、パナマ系の名前が「パッパ(Poppa)」であり、それがいつしか「ポップ(Pop)」と呼ばれるようになった、と語っている。仲間を「パパ」とは呼びたくないからだろう、と。

 その Pop Smoke がラッパーとして注目を集めたのは、2019年4月にリリースした “Welcome to the Party” という曲だった。この原稿を書いている時点では YouTubeで3,300万回、Spotify で2,400万回以上聴かれている(前週にもチェックしたが、いずれも数百万回単位で増えている)。Complex や XXL といったメディアが昨年のベスト・ソングに選んだ “Welcome to the Party” は、2019年を代表する一曲として受け止められ、ニッキー・ミナージュによるリミックスも注目を集めた。あの曲が Pop Smoke という名前とブルックリン・ドリルのサウンドを街の外に知らしめた、と言っていいだろう。Pop の重要性は、“Welcome to the Party” をヒットさせ、ブルックリンの顔役としてドリル・シーンを牽引してきたことにある。

 同年7月、Pop は〈ビクター/リパブリック〉からデビュー・ミックステープ『Meet the Woo』をリリース。その後もブロンクスの Lil Tjay が客演した “War”など、休みなくシングルを発表しつづけ、年末には Travis Scott の JACKBOYS からもフックアップされる。注目を集めるなかで今年2月にリリースされたのが、この『Meet the Woo 2』だった。

 そもそもシカゴのサウス・サイドのギャングスタ・ラップとして先鋭化したドリルは、ロンドンを中心とするイギリスのロード・ラップ・シーンに輸入され、同地でグライムやUKガラージなどと交雑し、やがてUKドリルとして特異化した。英国のプロデューサーたちが生み出す独自のスタイルとリズムを持ったドリル・ビートは、タイプ・ビート・カルチャーが発展するなかでブルックリンの若いラッパーたちによって注目され、海を越えてオンライン上で取り引きされるようになる。ブルックリンのMCたちが 808 Melo や AXL Beats といったプロデューサーたちのビートを買い、その上でラップをしたことで、ブルックリン・ドリルのシーンは独自の展開を見せていく。

 シカゴ南部、ロンドンのブリクストン、そしてNYのブルックリン……。言葉とビート、スタイルとフロウがいくつものフッドを経由し、複雑に交錯した結果生まれた混血の音楽──それがブルックリン・ドリルだ、とひとまず言うことができるだろう(そのあたりのことは、FNMNLの「ブルックリンドリルの潮流はいかにして生まれたか?」にも詳しい)。

 低くハスキーにかすれた声を持ち、まるで言葉を吐き出すような独特の発声、狼の雄叫びのようなアド・リブ(“woo”)をシグネイチャーとする Pop は、ドリルのビートにのせてブルックリンのストリート・ライフをレプリゼントしていた。たとえば、『Meet the Woo 2』からカットされたシングル “Christopher Walking”は、ニューヨークを舞台とするクリストファー・ウォーケン主演のマフィア映画『キング・オブ・ニューヨーク』にかけたものだし(「俺がニューヨークの王だって、彼女は知っている」)、JACKBOYS との “GATTI”では「俺はフロス(ブルックリンのカナージー)から来た」とラップしながら、自身のクルー “Woo” と敵対関係にあるライバルの “Cho” をこき下ろす。

 Migos の Quavo や A Boogie wit da Hoodie といった売れっ子、ブルックリンの同胞である Fivio Foreign などが参加した『Meet The Woo 2』は、シーンの急先鋒を行く者として、Pop の立ち位置を決定的なものにする作品になる、はずだった。だがいまでは、「フロッシー(カナージー)に来るなら、銃を持っておいたほうがいい」「空撃ちか? 俺が怖いのか?」(“Better Have Your Gun”)というラインも、「無敵に感じるんだ」(“Invincible”)という豪胆さも、「俺は武装していて危険だ」(“Armed n Dangerous (Charlie Sloth Freestyle)”)という虚栄も、なにもかもがむなしく感じられる。

 Pop の殺害は当初、強盗目的だとも考えられていた。が、実はそうではなく、計画的なものだったと見られている。死の直前にはニューヨークでのショーへの出演をキャンセルするなど、彼は敵対していたギャングとのトラブルの渦中にいたからだ。

 暴力と金銭欲を礼賛し、称揚していた Pop の死を、自業自得だというのは易い(Pop の死後、Cho のメンバーたちが彼の死を嘲り笑う投稿がソーシャル・メディア上で散見されたことは、指摘しておく必要があるだろう)。しかし、パーコセットとコデインの過剰摂取で亡くなった Juice WRLD にしても、彼らの死の背後には、ひとびとの憎しみと欲望が渦巻く社会があり、システムがあり、歴史がある。特に、武装権と絡み合った市民の銃所持、それとコンフリクトする銃規制の議論は、アメリカという国の重要な一側面を象徴する問題である。一方でギャングスターたちのひとりひとりが背負っているのは、壊れた街を舞台とする、生々しい暴力である。

 21 Savage は、こうラップしていた。“How many niggas done died? (A lot)”と。そして Childish Gambino は、こうラップしていた。“This is America / Guns in my area”と。

 わたしは、何度もじぶんをかえりみ、みずからに問いかける。アメリカ社会の異常さを知りながら、銃声を模したアド・リブや発砲音、「グロックがどうだ」というリリックが詰め込まれたラップ・ミュージックを「リアル」だとして享受し、消費しているわたしはなんなのだろう、と。答えはでない。

 Pop の音楽には、いくつもの可能性があったはずだ。そもそも、きわめてドメスティックだったアメリカのラップ・シーンと英国のそれとが直接的に交差したことは、(近年、カナダの Drake が積極的に試みてきたにせよ)それ自体が珍しいことだったし、“Welcome to the Party” をロンドンの Skeptaリミックスしたことは、そういったカルチャーのクロスを象徴していた。

 またそのリズムとグルーヴには、トラップ・ビートが一般化したアメリカのポップ・ミュージックの現況を相対化する力が宿っていた。トラップ・ビートが前提条件となり、一種の「環境」と化した今、超低音のサブ・ベースとキックとが同時に鳴らされることでベースラインはほとんど消失し、グルーヴは均一化されている。そういった状況において、UKベースの伝統に由来するドリルの跳ね回るリズムや太くうねるベースラインは、トラップ一辺倒のシーンに異論をなげかける、オルタナティヴになりうる。ドリル・ビートがアメリカのポップ・ミュージックにグルーヴを取り戻す、新しいグルーヴを提示する、というのはいいすぎだろうか。

 そういったブルックリン・ドリルの可能性は、Pop 亡きいま、同地の仲間たちが担っていくことになるだろう。先に挙げた Fivio Foreign はもちろん、Sheff G、22Gz、Smoove’L、PNV Jay……すでに多くのラッパーたちが活躍している(Woo と Cho との対立は温存されたままではあるものの)。さらに、アメリカのプロデューサーたちもドリル・タイプのビートをつくりはじめている。シーンとは無関係だったラッパーたちもドリル・ビートにラップをのせはじめているし(Tory Lanez の “K Lo K”などがそれにあたる)、これが一過性のブームに終わるか、ラップ・ミュージックのスタイルとビート/リズムの発展に寄与するかは、もうすこし見守ってみないとわからない。

 皮肉なことに、Pop が亡くなってから、彼のシングル “Dior” が初めて Billboard Hot 100 にチャート・インした。典型的なブルックリン・ドリルのサウンドとスタイルを伝えるこの曲は、これからも広く聞かれていくことになるだろう。

 いずれにせよ、Pop の死を典型的なギャングスタ・ラップの伝説として、素朴に消費してはならない。

 RIP Pop Smoke

interview with Bernard Sumner - ele-king

 まずはバーナード・サムナーから今回の来日公演延期に関してのメッセージを。

 私たちは日本が大好きで、この決定をしなければならないことを残念に思っています。
しかしながら新型コロナウイルス感染症発症について不明確な部分が多く見られる現状から、東京と大阪の公演については当分の間延期とすることが最善であると考えました。これについてはファンの健康を危険にさらしたり、帰国時にウイルスを拡散する可能性の発生を避けたいという点も考慮しました。
この状況が解消され次第、できるだけ早く日本に戻ってくることを約束します。
バーナード・サムナー

We love Japan and are sorry to have to make this decision. However, with the uncertainty of the ongoing Coronavirus outbreak, we felt it was best to put our shows in Tokyo and Osaka on hold for the time being. As we would also hate to put our fan’s health at risk, or the possiblity of spreading the virus upon our return. We promise we will be back as soon as we can, once this situation has rectified itself.
Bernard Sumner

 さて、以下のインタヴューは、2019年10月9日水曜日、ニュー・オーダー(NO)のヨーロッパ・ツアー中におけるベルリン公演の際に録ったものである。このツアーのサポートアクトを務めたのは、中国・成都を拠点に活動するバンド、STOLEN(秘密行動)。石野卓球もリミックスで絡んでいる、いま注目のエレクトロニック・バンドである

 それで、昨年のベルリンといえば壁崩壊から30年を迎え、さまざまなイベントがおこなわれたわけだが、バーニーをはじめとするオリジナルNOの面々は、ジョイ・ディヴィジョン(JD)時代に初めてベルリンを訪れている。そもそも、前身のバンドの名がウォルソー(ワルシャワ)であり、東欧のイメージを好んでいるし、JDもナチスの慰安婦施設の名前から取られている。彼らにとってベルリンは特別な街である。

これがSTOLENの面々。マジ格好いいし、じつはこのインタヴューが載せられるのも彼ら経由でもあります。応援しましょう!

STOLENのようなバンドにとって、ごく普通のポップ・ミュージックをプレイするのは簡単なことだと思う。つまらない、どこに行っても聞こえてくるようなポップ・ミュージック、君も耳にするだろう? STOLENはメインストリームからはちょっと離れていて、少しだけ、より実験的なことをやろうとしている。勇気があるよね。

ベルリンでのライヴはいかがでしたでしょうか?

バーナード・サムナー(BS):すばらしかったよ! ベルリンでプレイするのは好きだね。ベルリンという街、ベルリンにいる人たちが好きだ。すばらしいヴァイヴを持っているよね。たぶん、みんなそう言うと思うよ。本当のことだから。
 ベルリンでのライヴは本当によかったよ。ベルリンの前にプラハとミュンヘンの2か所でライヴをやって、そのほかにも、このツアーがはじまる前にヨーロッパのサマーフェスに出演した。ソナーにも出演したね。このツアーでの最初のふたつの公演では、ちょっと苦労したんだ。大きな野外フェス会場ばかりでプレイした後だったから、屋内でのサウンドに慣れなければいけなかった。野外だと、音は空気中に散らばっていって、ドライな感じなんだけど、屋内でプレイすると、途端に会場内の音響が全部耳に入ってくる。だから最初の2公演では、音に慣れるのが難しかった。そして3公演目のベルリンでは、音と一体になることができた。とても楽しんでライヴができたよ。

2019年3月には、マンチェスターでのライヴ・アルバムもリリースしましたし、2020年3月には日本でのライヴも予定されています(※延期になりました)。とくにいまはライヴに力を入れているのでしょうか?

BS:そうだね。ライヴをたくさんやっているね。ライヴをあまりやっていないときは、みんな「どうしてライヴをやらないんだ?」って言うんだよ。そして、いま、ライヴをやっている。そうすると「どうしてレコーディングしないんだ?」って言われる。ファニーだよね。だから、ちょうどいいバランスを見つけるのが難しいんだと思う。新しい曲をつくろうかと思っているんだけど、バンド内ではまだちゃんと話されていないね。たぶん、いまはライヴ向きの体質になっているのかもしれない。いいホテルに泊まって、ライヴをやって、それがエキサイティングで、いいレストランで食事をして、すばらしい人たちに会ったり、僕らの音楽を好きでいてくれる人たちのためにプレイする。けっこういいライフスタイルだよね。だからライヴをやっているんだと思う。うん、本当にいい感じだよ。もちろん、本当にやりがいがある。
あと、ニュー・オーダーについてはこれを言っておかないとね。ニュー・オーダーの曲って本当に多いんだ。ジョイ・ディヴィジョンも含むととくに。みんなが好きな曲が何曲もある。どんなセットリストにしようか悩むね。それぞれをひとつのセットリストに組み込もうとすると長過ぎる。
 実際にプラハでは、1時間40分のライヴを想定していたんだけど、結局2時間のライヴになってしまった。いくつか長過ぎる曲があるからね。ニュー・オーダーはすでに、たくさんの曲を持っていて、新しい曲を書くと、本当に毎回、「どんなセットリストにすればいいんだろう?」って頭を抱えているよ。

新曲と過去にリリースされた曲を一緒にプレイするのは、難しいのでしょうか?

BS:今回のツアーでは『Music Complete』から3、4曲プレイした。過去の曲も新しい曲も両方演っている。そうだね、ジョイ・ディヴィジョンから3、4曲、『Music Complete』から3、4曲、あとは、ニュー・オーダーの初期の曲も3、4曲、それ以降の曲も3、4曲ってところかな。いつも選曲には苦労しているけど、楽しんでもいるよ。

STOLENをフロントアクトに起用したのは、もちろんマーク・リーダー氏との繋がりもあると思いますが、あなた自身もお気に入りだからだと思います。彼らのどんなところが気に入っていますか?

BS:彼らのことは大好きだね。とてもいい奴らだよ。彼らに会う前にマークが彼らのアルバムを聴かせてくれたんだ。何度も何度もね。いいバンドだよね。とても勇気のあるバンドだと思う。STOLENのようなバンドにとって、ごく普通のポップ・ミュージックをプレイするのは簡単なことだと思う。つまらない、どこに行っても聞こえてくるようなポップ・ミュージック、君も耳にするだろう? どうしてか聞こえてくるよね。みんな、ファスト・フードを食べるように、ファスト・ミュージックを消費しているんだと思う。こんなにもファスト・ミュージックが溢れているなかで、STOLENはメインストリームからはちょっと離れていて、少しだけ、より実験的なことをやろうとしている。勇気があるよね。だからおもしろいんだ。彼らは中国において、レフトフィールドの先駆者だ、たぶん、アジアのなかでもね。
 最近は、どこだろうが場所に関係なく、若いバンドが成功するのは難しい。本当に難しいと思う。僕もかつては若いバンドだったわけで、成功へのはじめの一歩を踏み出すことがどんなことなのかわかっている。どこから彼らが現れようが、STOLENのような若いバンドをサポートできるのはいいよね。

ベルリンに初めて来たときのことを憶えている。僕は長い長い道を歩いていた。その道の最後には帝国議会議事堂があって、巨大な建物なんだ。建物の円柱のひとつに赤い何かが書かれているのを見つけた。近付くとそこには、誰かがスプレーで書いた「MUFC」という文字があった。そう、「Manchester United Football Club」。うわー、僕より先に、誰かがマンチェスターからここに来たんだ! と思ったよね。

1980年代に初めてベルリンを訪れたジョイ・ディヴィジョンと、ベルリンでプレイしたSTOLENに類似性は感じますか?

BS:いや、どのバンドもすべて、同じではないんだ。当時、僕らは本当に大変だった。未来がまったくわからなかった。

(ここで、バーナードはニュー・オーダーの「東京新木場 ニュー・オーダー 一寸先は闇」と日本語でプリントされたとツアーTシャツを見せてくれた)

 ──要するに、ジョイ・ディヴィジョンだった当時、僕らは何が未来なのか見えなかった。未来への手掛かりを何も持っていなかった。イアン(・カーティス)の死とともにあんな波乱万丈な未来が待ち受けているなんて、僕らの身に起きたすべてについて、本当に知る由もなかった。でも僕らは前に進んだ。僕はいま、ここにいる。本当にサヴァイヴァーのような気分だよ(にこりと笑って)。
 たくさんの人たちが死んでいった。イアンが死んで、マーティン・ハネット(音楽プロデューサー)、ロブ・グレットン(マネージャー)、そしてトニー・ウィルソン(〈Factory Records〉オーナー)やマイケル・シャンバーグ(MVプロデューサー/フィルムメイカー)も死んだ。そうだね……本当にショッキングだったよ。みんな若くして死んでしまって。嗚呼、神様! 僕らは大丈夫だよね……神の微笑みを我らに(笑)!
 そうだ、このTシャツは(日本語で)「誰に未来がわかるんだろう?」って書いてあるっぽいよね。ジョイ・ディヴィジョンとして僕らがベルリンでプレイした当時、未来が僕らに何をもたらすのかわからなかった。おそらく、STOLENにとっても同じだと思う。彼らの未来には、困難もあるだろうけど、良い先行きが待ち受けていると思う。最近は、音楽でインパクトを及ぼすことは難しい。何かユニークなものを持っていないとね。
 若いバンドにとって大事なことは、楽しむこと。自分たちがやっていることを大いに楽しまなければならない。そうでなければ、いま頃、普通の仕事に就いているかもしれない。たくさんの若いバンドが音楽をキャリアのように思っているけど、音楽はキャリアなんかじゃない。音楽とは自由である。自由であり、日常生活の退屈から逃れることだ。何かを表現すること、啓蒙すること、可能にすること。音楽とはそういうものだと僕は思っている。
 音楽とは、束縛から解放されることだ。なぜ、若いポップ・バンドは自ら、彼ら自身に囚われているのか? 音楽とは、抵抗でもある。精神的な枠や壁に抵抗すること。調和への抵抗。でも、暴力的だったり、政治的に秩序を乱すようなことではない。僕にとって、抵抗とは、クリエイティヴィティを通じて、人びとに楽しいことや喜び、幸せを与えながら、自分自身を自由にすることを意味している。

来年の日本でのライヴの抱負を聞かせてください。どんなライヴになるのか楽しみにしているファンも多いと思います。(※もちろん、延期になってしまいましたが、載せておきます)

BS:日本食を食べること(笑)! ごみごみした東京のストリートを散歩したり、皇居の周辺を散歩したり。そして、音楽。もっとも重要なことは、日本の熱心なファンに僕らの音楽を届けること。彼らは、僕らの音楽をどう楽しむのかわかっているよね。日本のオーディエンスはすばらしい。日本にまた戻れるのは、良いことだね。久しぶりだし。そうだね、ファンの皆が待っていた何かを、音楽を届けるのが、抱負だね。

2019年8月、ぼくたちはジョン・サヴェージの著作『この灼けるほどの光、太陽そしてその他の何もかも ──ジョイ・ディヴィジョン、ジ・オーラル・ヒストリー』の日本語版を出版しました。あの本の表紙の写真はベルリンで撮られています。ベルリンという街に対する特別な感情があるように思いますが、いかがでしょうか?

BS:以前からマーク・リーダーはベルリンにいて、〈Factory Records〉のベルリン特派員だった。マークを通じてその頃からすでにベルリンとのコネクションはあった。マークがコンタクト・ポイントだった。なぜなら、マークは元々マンチェスターに住んでいて、イアンとロブ・グレットンの友人だったんだ。マークはジョイ・ディヴィジョンを早くからKant Kino(映画館)に出演させてくれていた。僕らはとにかくどこでもいいから、ライヴがやりたかったんだ。そして、ヨーロッパ各地でプレイし、ベルリンはそのうちのひとつだった。
ベルリンに初めて来たときのことを憶えている。僕は長い長い道を歩いていた。その道の最後には帝国議会議事堂(現在の国会議事堂)があって、巨大な建物なんだ。僕はそれを見ながら歩いていた。そして、建物の円柱のひとつに赤い何かが書かれているのを見つけた。近付くとそこには、誰かがスプレーで書いた「MUFC」という文字があった。そう、「Manchester United Football Club」。うわー、僕より先に、誰かがマンチェスターからここに来たんだ! と思ったよね。当時、帝国議会議事堂は荒廃していて、弾痕だらけだった。
ベルリンは、先の大戦と東ドイツの影響で、とても興味深い街だった。たしか、ブランデンブルク門は壁に囲まれていたと思う。たぶん、合っていると思うけど、ブランデンブルク門は東ドイツ、帝国議会議事堂は西ドイツだったと思う。
独特な風景だった。もし君が壁を見に来て、東ドイツの国境警備隊が君を見つけたら、検問を受けるだろう。マークと一緒にチェックポイント・チャーリー(国境検問所)を通って東に入り、他にも2ヵ所行った。かなり不思議だったんだけど、西ドイツから車で入ったとき、実は両方の回廊を通るんだ。僕は当時、ウィーンから西の回廊地帯と東の回廊地帯の両方を通った。つまり、文字通り、回廊だったんだ。壁に囲われたような道。本当にクレイジーなメンタリティーがいつもそこには隣り合わせていた。ただただクレイジーだったね。東と西のあいだにはノーマンズ・ランドとして知られる地帯があった。有刺鉄線が張り巡らされ、もし誰かがその地帯を越えようものなら、自動発射銃に撃たれるだろう。野蛮に見えた。クレイジーだと思った。僕にはどうしてそうなったのかわかる。東に入ろうとする西の奴らを徹底的に排除するためさ。ロシア人による話だけどね。まあ、僕はそれが本当だとは思っていないけど(にこりと笑って)。
もし、冷戦時代について知りたいなら、『寒い国から帰ってきたスパイ』(ジョン・ル・カレ著)という小説が僕のおすすめだよ。

Squarepusher - ele-king

 仕事が早い! 5年ぶりの最新アルバム『Be Up A Hello』を送り出したばかりのスクエアプッシャーが、なんと、もう新作をリリースする。タイトルは「Lamental EP」で、3月20日に日本先行発売。アルバム収録曲の別ヴァージョンやアウトテイクに加え、2016年に発表された静かな炎 “MIDI Sans Frontières” およびそのリミックス・ヴァージョンも収録されるとのこと。
 また同時に、いよいよ1ヶ月に迫った来日公演のサポート・アクトも発表された。“Terminal Slam” の強烈なMVを手がけていた真鍋大度である。これは相性バツグンでしょう。とうわけで、新作EPをチェックしつつ、過去のスクエアプッシャーの代表作も復習しながら、4月の来日にそなえておこう。

⇨ スクエアプッシャーの最新インタヴューはこちらから。
⇨ 必聴盤9枚でたどるスクエアプッシャーの歴史はこちらから。

最新アルバム『Be Up A Hello』が賞賛を集める中、
早くも新作「Lamental EP」のリリースを発表!
EU離脱に対する怒りとして発表した “MIDI Sans Frontières” の
セルフリミックス・バージョンを公開!
いよいよ来月に迫った来日ツアーでは、
MVを手がけた真鍋大度の出演が決定!

5年ぶりの最新アルバム『Be Up A Hello』が、オリコン洋楽チャート10位に初登場し、UKとUSで過去最高チャートを記録するなど、賞賛を集めているスクエアプッシャーが、早くも新作「Lamental EP」を完成させた。来日公演を直前に控えた3月20日に日本先行でリリースされる。

今作にはアルバム収録曲 “Detroit People Mover” の別バージョンでもある、スペーシーで躍動感溢れるテクノ・トラック “The Paris Track” と、アルバム・バージョンの “Detroit People Mover”、そしてアルバムからのアウトテイクで、スクエアプッシャーのメランコリックでメロディアスな面を打ち出した “Les Mains Dansent”、また2016年にイギリスのEU離脱を問うた国民投票の結果に対する抗議の意思として発表した “MIDI Sans Frontières” と、そのセルフリミックス・バージョン “Midi Sans Frontieres (Avec Batterie)” の5曲が収録される。12インチ盤には、“Les Mains Dansent” を除いた4曲が収録される。

Midi Sans Frontieres (Avec Batterie)
https://youtu.be/X_k2lih0T6U

また今回の発表に合わせ、各国で予定されているヘッドラインツアーのサポートアクトが発表された。日本では、超近未来の東京を舞台にした破壊的映像が話題となっている “Terminal Slam” のミュージックビデオを手がけた真鍋大度(Rhizomatiks)の出演が決定! 名古屋、大阪、東京の全公演でサポートアクトを務める。

Terminal Slam (Official Video)
https://youtu.be/GlhV-OKHecI

なお、ミュージックビデオの制作の裏側を明かす特設ページが現在公開中。
https://research.rhizomatiks.com/s/works/squarepusher/

『Be Up A Hello』に続く新作「Lamental EP」は、3月20日(金)に日本先行リリース。

待望の来日ツアーに真鍋大度の出演も決定!
前売りチケットは絶賛発売中!

SQUAREPUSHER JAPAN TOUR 2020
SUPPORT ACT: DAITO MANABE

2020年4月1日(水) 名古屋 CLUB QUATTRO
2020年4月2日(木) 梅田 CLUB QUATTRO
2020年4月3日(金) 新木場 STUDIO COAST

TICKETS : ADV. ¥7,000+1D
OPEN 18:00 / START 19:00
※ 未就学児童入場不可

詳細 ⇨ https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10760

チケット情報
【絶賛発売中】
名古屋: イープラスチケットぴあ (Pコード: 176-074)、LAWSON (Lコード: 42831)、LINE TICKET [https://ticket.line.me]、BEATINK、クアトロ店頭 他
大阪: イープラスチケットぴあ (Pコード: 175-878)、LAWSON (Lコード: 53383)、BEATINK
東京: イープラスチケットぴあ (Pコード: 176-570)、LAWSON (Lコード: 73049)、BEATINK、GAN-BAN店頭 他

label: Warp Records / Beat Records
artist: Squarepusher
title: Lamental EP
release date: 2020.03.20 FRI ON SALE

国内盤CD BRE-59 ¥900+税

BEATINK.COM
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10684

TACKLISTING
01. The Paris Track
02. Detroit People Mover
03. Les Mains Dansent
04. Midi Sans Frontieres (Avec Batterie)
05. Midi Sans Frontieres

label: Warp Records / Beat Records
artist: Squarepusher
title: Be Up A Hello
release date: 2020.01.31 FRI ON SALE

国内盤CD BRC-624 ¥2,200+税
国内盤CD+Tシャツ BRC-624T ¥5,500+税

国内盤特典:ボーナストラック追加収録/解説書封入/NTS MIX 音源DLカード封入
(Tシャツセットには限定ボーナストラックDLカードも封入)

各CDショップでの購入特典もチェック!

 Tower Records:四角缶バッヂ

 disk union:丸缶バッヂ

 Amazon:マグネット

 その他CDショップ:ステッカー

Nervelevers (Official Audio)
https://youtu.be/qtSJA_U4W1U

Vortrack (Original Mix)
https://youtu.be/s3kWYsLYuHc

Vortrack (Fracture Remix)
https://youtu.be/59ke5hp-p3E

井手健介と母船 - ele-king

 2015年のファースト・アルバムでサイケデリック・フォークの前線を書き換えた井手健介と母船が、じつに5年ぶりの新作を4月29日にリリースする。サウンド・プロデュースは、ゆらゆら帝国や OGRE YOU ASSHOLE などで知られる石原洋(最近23年ぶりのソロ作を発表したばかり)。『エクスネ・ケディと騒がしい幽霊たちからのコンタクト』というタイトルも謎めいているが、以下にアツく記されているように、とてつもないサウンドに仕上がっている模様。もしかしたら今年最大の問題作の登場かも?

井手健介と母船、石原洋のサウンド・プロデュースによる5年ぶりのセカンド・アルバム、4月29日リリース! デカダンスの香りを纏うグラマラスで摩訶不思議な傑作ロック・アルバム!

なにもかもが妖しい! ついに沈黙を破った井手健介と母船、5年ぶりとなるセカンド・アルバムは、石原洋によってサウンド・プロデュースされた畢生の問題作!
聴く者すべてが度肝を抜かれるだろうその革新的サウンドは、夢魔の狂気か桃源郷か! いや、それはまさしく “2020年の神秘” !!
あのファースト・アルバムはほんの予告にしかすぎなかった!

数多くのミュージシャンがその才能を賞賛してやまない、井手健介率いる不定形バンド、井手健介と母船。ファースト・アルバム『井手健介と母船』(2015年)発表以来、約5年ぶりとなる待望久しいセカンド・アルバムをリリース!
しかし、届けられたそれは、誰もが予想だにしなかった官能的でセンセーショナルなコンセプト・アルバムとして結実していた!

クラシック・ギターをベースに、幽玄極まるサイケデリック・サウンドを展開していたファースト・アルバムから一転。本作『Contact From Exne Kedy And The Poltergeists (エクスネ・ケディと騒がしい幽霊からのコンタクト)』は、サウンド・プロデューサーにゆらゆら帝国や OGRE YOU ASSHOLE 等を手がけ、自らも先月、23年ぶりのソロ・アルバム『formula』を発表したばかりの石原洋、レコーディング・エンジニアに中村宗一郎(PEACE MUSIC)を迎え、デカダンスの香りを纏うグラマラスで摩訶不思議なロック・アルバムとして登場した……!

“Exne Kedy And The Poltergeists (エクスネ・ケディ・アンド・ザ・ポルターガイスツ)” なる架空の人物をコンセプトに、井手健介と母船がいま、衝撃的変貌を遂げる。
謎のエクスネ・ケディとはいったい何ものなのか?! そして、本作録音参加者さえも一聴してにわかに信じ難かったという「まさか!」の連続!

ゑでゐ鼓雨磨(ゑでぃまぁこん)との共作 “ささやき女将” や、ファースト・アルバム所収の名曲 “ロシアの兵隊さん” の華麗なる再録ヴァージョン。映画『バンコクナイツ』のトリビュート12インチ「おてもやん・イサーン」としてすでにリリースされていた代表曲 “おてもやん” は、ダークサイドに落ちたアナキン・スカイウォーカーが突如ベルリンのクラブに現れたかのような邪悪なオリジナル・ヴァージョンで収録。
妖精たちの海、洞窟、鏡の中、宇宙の果て──全9曲、ここではない場所から届く、ここにはいない者たちからの陽気で哀しいコンタクト=接触。

母船の新たな乗組員として、北山ゆう子(ドラムス)と mmm (コーラス、フルート)が加入。さらに、ゲスト・ヴォーカル、コーラスに mei ehara、キーボードに大山亮(キイチビール&ザ・ホーリーティッツ)もゲスト参加。
新生・井手健介と母船による、超現実的にして想定外、まさに奇妙な大作というべき『Contact From Exne Kedy And The Poltergeists(エクスネ・ケディと騒がしい幽霊からのコンタクト)』がついにそのベールを脱ぐ!
2020年最大の問題作にして傑作が誕生!

[商品情報]
アーティスト:井手健介と母船
タイトル:Contact From Exne Kedy And The Poltergeists (エクスネ・ケディと騒がしい幽霊からのコンタクト)
レーベル:Pヴァイン
商品番号:PCD-26075
フォーマット:CD
価格:定価:¥2,600+税
発売日:2020年4月29日(水)

収録曲
1. イエデン landline boogie
2. 妖精たち a place for fairies
3. ロシアの兵隊さん russian soldiers
4. ポルターガイスト poltergeist
5. 人間になりたい caveman’s elegy
6. ささやき女将 madam the whisper
7. おてもやん otemoyan
8. 蒸発 swinging lovers (story of joe)
9. ぼくの灯台 lighthouse keeper

参加ミュージシャン:墓場戯太郎、北山ゆう子、清岡秀哉、羽賀和貴、山本紗織、mmm、大山亮、石坂智子、mei ehara
プロデュース:石原洋
録音・ミックス・マスタリング:中村宗一郎(PEACE MUSIC)

井手健介
音楽家。東京・吉祥寺バウスシアターの館員として爆音映画祭等の運営に関わる傍ら、2012年より「井手健介と母船」のライヴ活動を開始。様々なミュージシャンと演奏を共にする。
バウスシアター解体後、アルバムレコーディングを開始。2015年夏、1st AL『井手健介と母船』をPヴァインより発表する。その後、2017年には、12インチ・EP『おてもやん・イサーン』(EMレコード)、1st ALヴァイナル・エディション(Pヴァイン)をリリース。
その他、映像作品の監督、楽曲提供、執筆など多岐に渡り活動を続ける中、2020年4月、石原洋サウンド・プロデュース、中村宗一郎レコーディング・エンジニアのタッグにより制作された、「Exne Kedy And The Poltergeists」という架空の人物をコンセプトとした2nd AL 『Contact From Exne Kedy And The Poltergeists (エクスネ・ケディと騒がしい幽霊からのコンタクト)』をリリース予定。
https://idekensuke.com

FaltyDL - ele-king

 USにおいていちはやくUK発祥のダブステップを導入したプロデューサーのフォルティDLことドリュー・ラストマン、さまざまなサウンドを折衷し、〈Ninja Tune〉や〈Planet Mu〉といった名だたるレーベルから作品をリリース、またみずからも〈Blueberry〉の主宰者として新しい才能(たとえばダシキラとか)を発掘してきた彼が、きたる3月7日、表参道の VENT でプレイを披露する。これは行かねば!


Yves Tumor - ele-king

 前作『Safe In The Hands Of Love』で大きく方向転換し、次の時代を切り拓く新世代アーティストとしての地位をたしかなものにしたイヴ・トゥモアが、通算4枚目となるスタジオ・アルバム『Heaven To A Tortured Mind』を4月3日にリリースする。最近ではキム・ゴードンの新作を手がけていたジャスティン・ライセンが、前作に引き続き共同プロデュースを担当。現在、昨秋の “Applaud” 以来となる新曲 “Gospel For A New Century” がMVとともに公開されている。はたして「新世紀のゴスペル」とはいったいなんなのか? イヴ・トゥモアのつぎなる野望とは? 楽しみに待っていよう。

[3月6日追記]
 待望の新作のリリースがアナウンスされたばかりではあるが、このタイミングでイヴ・トゥモアの主演するショート・フィルム『SILENT MADNESS』がユーチューブにて公開されている。ブランド MOWALOLA の主導によるもので、監督は写真家のジョーダン・ヘミングウェイが担当。とても印象的なヴィデオに仕上がっているのでチェックしておこう。

[3月10日追記]
 先日公開された “Gospel For A New Century” が話題沸騰中、じっさいすばらしい1曲でイヴのパッションがひしひしと伝わってくるけれど、それにつづいて昨日、アルバムより “Kerosene!” が公開されている。聴こう。

YVES TUMOR
2020年代オルタナ・シーンの主役、イヴ・トゥモアが最新アルバム『Heaven To A Tortured Mind』より新曲 “Kerosene!” をリリース!

“Gospel for a New Century” は直球のロック・アンセムに聴こえるかもしれないが、謎めいたタイトルと先鋭的なプロダクションは、より壮大なモノの先駆けになっているのかもしれない ──Pitchfork, Best New Track

先日、最新作『Heaven To A Tortured Mind』のアナウンスをすると同時に “Gospel For A New Century” のミュージック・ビデオを公開し、Pitchfork、Stereogum、NPR、New York Times、HypeBeast、Dazed、FACT といったメディアから、今年最もエキサイティングなリリースとして取り上げられるなど、各方面からの期待が高まるイヴ・トゥモアが新曲 “Kerosene!” をリリース!

Yves Tumor - Kerosene! (Official Audio)
https://youtu.be/N0c7lVHMyaY

“Kerosene!” で表現されている型に収まることのない創造性は、まさに新たなポップ・アンセムの誕生を感じさせる。ファジーなギターリフ、ビヨンセとのコラボでも話題となったダイアナ・ゴードンの美しい歌声、そしてイヴ・トゥモアの唯一無二な歌声は、90年代のオルタナティヴ・ミュージックが持っていた力強さを思い起こさせると同時に、2020年代でしか存在し得ない多様性を含んでいる。

また、現在イヴ・トゥモアはUKでのムラマサのサポートを終え、YVES TUMOR & ITS BAND としてのヘッドライン・ツアーを開始しており、今までのマイク一本で行ってきたスタイルから更にスケールアップしたパフォーマンスを世界中で披露する予定となっている。

待望の新作『Heaven To A Tortured Mind』 (4月3日発売) のリリースを発表し、メイクアップ・アーティストでビョークやリアーナらとも仕事をしているクリエイター、イサマヤ・フレンチ (Isamaya Ffrench) が手がけた新曲 “Gospel For A New Century” のミュージックビデオも話題沸騰中のイヴ・トゥモアが、主演を務めるショートフィルム『SILENT MADNESS』が公開された。本ショートフィルムは、ナイジェリア出身の気鋭デザイナー、モワローラ・オグンレシによる人気急上昇中のブランド MOWALOLA が公開したもの。監督は写真家のジョーダン・ヘミングウェイが務めている。トップクリエーターたちが集結した映像世界は必見。

SILENT MADNESS
https://youtu.be/zCXbEzVScIE

YVES TUMOR

奇才イヴ・トゥモアが最新アルバム
『HEAVEN TO A TORTURED MIND』を4月3日にリリース!
新曲 “GOSPEL FOR A NEW CENTURY” をミュージックビデオと共に解禁!

世界的評価を獲得した前作『Safe In The Hands Of Love』で、退屈なメインストリームに一撃を与え、独特の世界観で存在感を放っている奇才イヴ・トゥモアが、新章の幕開けを告げる新作『Heaven To A Tortured Mind』を、4月3日(金)に世界同時でリリース決定! 新曲 “Gospel For A New Century” をミュージックビデオとともに解禁した。特殊メイクやレーザーが生み出す強烈なヴィジュアルが印象的なビデオは、ロンドンを拠点に活躍するトップメイクアップアーティストで、ビョークやリアーナらとも仕事をしているクリエイター、イサマヤ・フレンチ(Isamaya Ffrench)が手がけている。

Yves Tumor - Gospel For A New Century (Official Video)
https://youtu.be/G-9QCsH3OQM

その評価を決定づける鋭利な実験性はそのままに、サイケロックとモダンポップの絶妙なバランスをさらに追い求めた本作では、共同プロデューサーにスカイ・フェレイラやアリエル・ピンク、チャーリーXCXらを手がけるジャスティン・ライセンを迎えている。2018年の最高点となる9.1点で Pitchfork【BEST NEW MUSIC】を獲得したのを筆頭に、New York Times、Rolling Stone、FADER、NPR などの主要メディアがこぞって絶賛するなど、その年を代表するアルバムとして最高級の評価を得た前作『Safe In The Hands Of Love』。その音楽性について The Wire は「ここには、Frank Ocean と James Blake が探ってきたものの手がかりが確かに存在するが、何よりも Yves Tumor は黒人の Radiohead という装いが、自分に合うかどうかってことを試して遊んでいるのかもしれない」と解説している。昨年は、Coachella、Primavera などの大型フェスにも出演を果たし、多くのファンを獲得しているイヴ・トゥモア。抽象に意味を与え、不協和音すら調和させ、現実の定義を壊す。哲学めいた制作アプローチを経ても、聴くだけで思わず惹きつけられるずば抜けた表現力と音楽性の高さは、「新世紀のゴスペル」と題された新曲がまさに証明している。

奇才イヴ・トゥモアの最新作『Heaven To A Tortured Mind』は、4月3日(金)に世界同時でリリース。国内盤CDには、ボーナストラック “Folie Simultanée” が追加収録され、歌詞対訳と解説書が封入される。アナログ盤は、シルバー盤仕様と通常のブラック盤仕様の2種類が発売される。

label: BEAT RECORDS / WARP RECORDS
artist: Yves Tumor / イヴ・トゥモア
title: Heaven To A Tortured Mind / ヘヴン・トゥ・ア・トーチャード・マインド
release date: 2020.4.3 FRI ON SALE

国内盤CD BRC-635 ¥2,200+税
国内盤特典:ボーナストラック追加収録/解説書・歌詞対訳封入

TRACKLISTING
01. Gospel For A New Century
02. Medicine Burn
03. Identity Trade
04. Kerosene!
05. Hasdallen Lights
06. Romanticist
07. Dream Palette
08. Super Stars
09. Folie Imposée
10. Strawberry Privilege
11. Asteroid Blues
12. A Greater Love
13. Folie Simultanée (Bonus Track for Japan)

商品情報
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10860

食品まつり a.k.a foodman - ele-king

 みなさんお待ちかね、名古屋が世界に誇る鬼才、食品まつりことフードマンが新作EPを3月6日に上梓する。タイトルは「Dokutsu」で、これは洞窟だろうか。今回は新たにロンドンに起ち上げられたレーベル〈Highball〉からのリリースとなっており……こちらはカクテルのハイボールだろうか。現在、先行シングル曲 “Kazunoko” のMVが公開中。なんだか無性にお酒が飲みたくなってきます。

artist: Foodman
title: Dokutsu
label: Highball
catalog #: HB001
release date: March 6th, 2020

tracklist:

A1. Kazunoko
A2. Hirake Tobira
A3. Imo Hori
B1. Oshiro
B2. Konomi
B3. Kachikachi

boomkat / disk union / TECHNIQUE / JET SET / amazon / iTunes

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