「AY」と一致するもの

AHAU - ele-king

作業中に聴いている音楽の中から

皆様こんにちは
1976年、神奈川生まれ東京在住。アーティスト活動をさせて頂いているAHAU(アハウ)といいます。
1996年から都内を始め関東周辺、最近では神戸や京都などで行われている音楽のチラシやフライヤー、グッズなどで関わらさせて頂いています。

現在、2月10日(金)から19日(日)まで神奈川県二宮町で行われている「第一回 湘南二宮 菜の花アートフェスティバル」に参加しています。
二宮駅北口徒歩1分にあるVRGI CAFEというカフェと保育室が一つになった素晴らしいお店でAHAU EXHIBITION「AHAU’S HEART」と題し作品展示を行っています。
額装作品、作品集、Tシャツ、マグカップ、ポストカードの販売も行っています。
お食事やコーヒー、お酒もありますので、ご休憩などに利用して頂けたら幸いです。
土日は11:00から17:00まで、平日は11:00からランチ終了まで営業しています。
最終日は1日在廊しています。参加を記念してイベントも用意させて頂きました。

入店された方全員もれなくオリジナルポストカードプレゼントいたします。
オーダー先着5名様に、オリジナルTシャツ、オリジナルマグカップ、作品集のどれでも一つプレゼントいたします。
オーダー100人目の方に、店内にある額装作品どれでも一つプレゼントいたします。
そのほか駅周辺の17カ所の会場では36組のアーティストの方々も趣向を凝らした様々な催し物を行っています。

ご来場の皆様に楽しんで頂けるようアーティストと地元商店街が一つになって盛り上げていきます。
二宮の美しい自然や風土、産物や歴史ある建造物も大変素晴らしいので、
東京駅から電車でも車でも1時間10分ほどなので、ぜひぜひ散歩やドライブに遊びに来てください。
よろしくお願いいたします。

AHAU

作品紹介:
https://www.instagram.com/explore/tags/ahaudesign/

展示:
2016.11「The Flyer 巡回展」BnA HOTEL Koenji(東京/高円寺)
2016.5「The Flyer」udo(東京/渋谷)
2015.9「ADVENTURE OF UNI」LIBRARY RECORDS(東京/東高円寺)
2015.3「ROOM」TERRAPIN STATION(東京/高円寺)
2012.11「ASSERTONESELF」THERME GALLERY(東京/都立大学)
2009.11「STROKE BOOK2」BE-WAVE(東京/新宿)
2008.2「STROKE BOOK」bonobo(東京/千駄ヶ谷)
2007.4「MUSIC VIEW」Cafe KING(現在Cafe FACTORY)(神奈川/鎌倉)

作品集:
2012.11「ASSERTONESELF」

湘南二宮町:
https://www.town.ninomiya.kanagawa.jp

場所:
VEGI CAFE & てんとう虫保育室
〒259-0123 神奈川県中郡二宮879-19
0463-68-0006

Clark - ele-king

 オウテカが『Confield』を出し、エイフェックスが『Drukqs』を出したまさにその年に、『Clarence Park』で鮮烈なデビューを飾ったクリス・クラーク。IDMの礎を築いた世代が路線を変更したり長い沈黙に入ったりした時期に、まるでその空白を埋めるかのような形で綺羅星のごとく現れたのがクラークである。当時日本では彼のことをRom=Pariが高く評価していたけれど、以降クラークはコンスタントに……うん、少しは休んでもいいのよと心配になるくらいコンスタントに作品を発表し続け、その成果もあってか、この国における彼の影響力はいまでも衰えていない。たとえば、先日戸川純とともにアルバムを制作したVampilliaも、リミックスという形でクラークとコラボレイトしている。
 そのクラークの新作が4月7日にリリースされる。『Death Peak』というタイトルや、「危険でおそろしい頂にたどり着き、あらゆるものが壊れた光景を眼下に見渡す」という本人のコメントから類推するに、来るべき彼のニュー・アルバムは、2016年という暗い世相を反映したものになっているのではないだろうか(昨年彼が国民投票の結果を嘆いていたことを思い出すべし)。
 ともあれ、いまは公開された新曲“Peak Magnetic”を聴きながら、「破壊を超えた先の絶景」とやらがいったい何なのか、ああだこうだと想像しておこう。

破壊を超えた先の絶景……
3年振り待望のスタジオ・アルバム『DEATH PEAK』完成!!!
新曲“PEAK MAGNETIC”を公開!

自身の名を冠した前作『Clark』から3年、サウンドトラック制作や舞台音楽、オーケストラへの楽曲提供など、〈Warp〉きっての多作家として活躍の場を広げ、さらなる進化を遂げたクラークが、自身の独創性を爆発させた待望の最新作『Death Peak』を携えシーンに帰ってくる。アルバム完成の発表と合わせて新曲“Peak Magnetic”を公開!

Clark - Peak Magnetic
https://soundcloud.com/throttleclark/peak-magnetic

“Peak Magnetic”では、ここ数年で最も明るく、アップビートなクラークを聴くことができる。そのほとばしるエネルギーこそ、彼の新たなサウンドを象徴している。
- Pitchfork

デス・ピーク(死の山頂)というタイトルは2016年の8月からずっと考えていた。完璧だと思ったよ。まるで呪文のように『デス・ピーク、デス・ピーク、デス・ピーク』と繰り返していた。この山の出発地点は、穏やかに蝶の舞う牧草地が広がっている。でも最後には危険でおそろしい頂にたどり着き、あらゆるものが壊れた光景を眼下に見渡すことになるんだ
- Clark

10代で〈Warp〉と契約を果たし、いまやレーベルの象徴的存在にまで成長したクラーク。前作『Clark』リリース後も、BAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)にノミネートされた海外ドラマ・シリーズ『The Last Panthers』の劇伴や、革新的な作品の上演で知られるヤング・ヴィク・シアターで上演された作品『マクベス』の舞台音楽、さらにLAを拠点とするオーケストラ、エコー・ソサエティーへの楽曲提供など、そのサウンドはさらに進化を続けている。また「不健全で強迫神経症じみた人格を潜在的に備えていればいるほど、作品がより優れたものになる」と語るクラークの内なる狂気とのアンバランスさが、いまだ体験したことのないようなコントラストを生み出し、聴く者の聴覚を完全に支配する。また今作での新たな試みとして、自身が「最も完璧なシンセサイザー」と評する人間の声を、収録曲のほとんどに取り入れ、柔らかで美しいテクスチャーをもたらしている。

クラークのキャリア8枚目となる最新スタジオ・アルバム『Death Peak』は、4月7日(金)世界同時リリース! 国内盤にはボーナス・トラック“Licht (Pink Strobe Version)”が追加収録され、解説書が封入される。初回限定生産盤はデジパック仕様となる。iTunesでアルバムを予約すると公開された“Peak Magnetic”がいちはやくダウンロードできる。


label: WARP RECORDS / BEAT RECORDS
artist: CLARK
title: DEATH PEAK
release date: 2017/04/07 FRI ON SALE

国内盤CD BRC-543 定価 ¥2,200 (+税)
初回限定生産盤デジパック仕様
ボーナストラック追加収録 / 解説書封入

[ご予約はこちら]
amazon: https://amzn.asia/2dFmhIQ
bartkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002147
iTunes Store: https://apple.co/2kVM3F6

TRACKLISTING
01. Spring But Dark
02. Butterfly Prowler
03. Peak Magnetic
04. Hoova
05. Slap Drones
06. Aftermath
07. Catastrophe Anthem
08. Living Fantasy
09. Un U.K.
10. Licht (Pink Strobe Version) *Bonus Track for Japan

ROCKASEN - ele-king


 ROCKASENは、DJ/プロデューサーのBUSHMINDの作品にもフィーチャーされている千葉出身のヒップホップ・グループで、2010年にリリースされ、評判となったファースト・フル・アルバム『WELCOME HOME』はいまでも日本語ラップ・シーンのなかで独特の個性を放っている。彼らの面白さはまず音楽的な幅広さにあるが、それはアメリカの物真似ではなく、彼自身の折衷主義によって成り立っている。独特の浮遊感があり、テクノやハウス・ミュージックの感覚もそこには含まれる。言葉は、自己主張するものではない。なにげない日常描写が彼らのリアルを伝達するが、どこかつねに半分夢の中なのだ。
 そして、その新作、つまりセカンド・アルバムは無料配信されることになった。これがまたROCKASENらしく、メロウで柔らかさのある、本当に心地良くポジティヴで、キャッチーでありドリーミーであり、クオリティの高い作品なのだ。アートワークも良いし、これが本当に無料でいいの?
 というわけで、この機会にぜひDLして聴いて欲しい。

ROCKASEN
Two Sides of
ASSASSIN OF YOUTH
配信開始日:2017年2月17日(金)
配信サイト:bandcamp(https://rockasen.bandcamp.com) / AWA / Apple Music / Spotify


01. Intro A *
02. Always There
03. Deez
04. Till Up
05. Dokomademo
06. Intro B
07. Good Catch
08. Hard Drive
09. Strain
10. Dot B

Produced & mixed by Bushmind
*Produced by Issac & Bushmind
Mastered by Naoya Tokunou
Artwork by Wack Wack

Tinariwen - ele-king

 昔から欧米ではアフリカ音楽に強い関心が寄せられてきたのだが、昨今はその中でもマリ共和国の音楽に注目が集まることが多い。特に有名なものが、マリに住むベルベル人系のトゥアレグ族に伝わるタカンバなどの伝統音楽をルーツに、現代性を取り入れていったソンガイ・ブルースで、俗に「砂漠のブルース」と形容される。今はソンガイ・ブルースを演奏するアーティストもいろいろ紹介されるようになったが、その認知を高めた要因のひとつとして、ティナリウェンの2011年のアルバム『タッシリ』が第54回グラミーのワールド・ミュージック部門でアウォードに輝いたことが挙げられる。マリ北東部のキダルを拠点に、1979年から長い活動をおこなうティナリウェンだが、アルジェリア南部のサハラ砂漠内にあるタッシリでレコーディングされた『タッシリ』は、アメリカからウィルコとTVオン・ザ・レディオのメンバーが参加した。ティナリウェンは2000年代よりヨーロッパやアメリカを含めたワールド・ツアーを重ね、欧米のミュージシャンには彼らのファンが多かったのだが、そうしたところから実現したセッションだった。もともとデビュー時から西欧音楽の要素をアフリカ音楽にミックスすることに長けていた彼らだが、『タッシリ』ではそうしたオルタナ・ロック・バンドとのジャム・セッションにより、自身のバンドとしての存在意義を再確認することになった。また、『タッシリ』の収録曲はフォー・テットやアニマル・コレクティヴなどによってリミックスされ、それによってダンス~クラブ・シーンからも注目されるようになった。

 しかし、そのグラミー受賞の発表に先駆けた2012年1月、マリ北部で長年にわたり独立を目指してきたトゥアレグ族が民族蜂起する。対するマリ政府の政情不安定につけこんだ軍部がクーデターを起こし、そこからアル・カーイダ系武装組織との抗争へと発展。ついにフランスなどの欧米諸国の軍事介入によって戦乱状態となった。現在は西アフリカ諸国の支援による安全保障下にある状態だが、紛争は今も絶えてはおらず、戦乱や無政府状態がもたらした難民や貧困といった社会問題が山積している。こうした社会情勢により“故郷を奪われる”ことになったティナリウェンは、2013年のワールド・ツアーの間にアメリカで『エマール』を録音。レッチリのジョシュ・クリングホファーから、ファッツ・カップリン、マット・スウィーニー、ソウル・ウィリアムズらと共演した『エマール』は、流浪のミュージシャンとなったティナリウェンの、故郷への情景と亡国に対する社会批判などに溢れたものだった。

 『エマール』から3年ぶりのスタジオ録音となる『エルワン』も、そうした故郷マリ共和国に対する政治的・社会的メッセージが込められたものである。ツアーの合間に米カリフォルニアのジョシュア・ツリー国立公園(2014年10月)と、アルジェリア国境に近い南モロッコ(2016年3月)で録音がおこなわれた。ジョシュア・ツリー国立公園内のランチョ・デ・ラ・ルナは、『エルワン』でも用いたスタジオで、周囲の環境はサハラに似た砂漠地帯。前作に続いてマット・スウィーニーほか、ウォー・オン・ドラッグスのカート・ヴァイル、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジに関わってきたアラン・ヨハネスとマーク・ラネガンなど、ティナリウェンに共鳴するミュージシャンが集まった。モロッコではオアシス地帯のムハミドにキャンプを張り、現地の若手ミュージシャンやガンガ(ベルベル人によるグナワのミュージシャン集団)のバンドを呼び寄せ、セッションをおこなった。ツアーやレコーディングでメンバーが入れ替わり、流動的なミュージシャン集団のティナリウェンだが、今回の『エルワン』では昔から参加するベテラン主要メンバーのイブラヒム・アグ・アルハビブ、アルハッサン・アグ・トウハミ、アブダラー・アグ・アルフセインと、比較的若手にあたるエヤドゥ・アグ・レシェ、エラガ・アグ・ハミド、サイド・アグ・アヤドという構成で、そうした新旧世代の音楽観、音楽性が融合されているところもティナリウェンの特徴だ。そして、『タッシリ』以降のティナリウェンの作品には、アメリカなど外部のミュージシャンたちとの邂逅による活性化がある。

 “Tiwàyyen(ティワイェン)”は、ティナリウェン特有の4本のイシュマール・ギターが奏でるメタリックなアフロ・ブルース。パーカッシヴでダンサブルなビートの“Hayati(我が人生)”や“Assàwt(タマシェクの女の声)”とともに、ティナリウェン・サウンドのエネルギッシュでパワフルな側面が表われた楽曲であり、西欧音楽への柔軟なアプローチが生きている。イシュマール・ギターとエレキ・ギターが協奏する“Sastanàqqàm(お前に問う)”もファンクやロックの影響が色濃く、ドクター・ジョンにジミ・ヘンドリックスを想起させるところがある。ディストーションを施した歪んだギターの音色も彼らの持味で、ドープなサイケデリック・サウンドの“Fog Edaghàn(山頂)”にはドアーズやヴェルヴェット・アンダーグラウンドに通じる世界がある。ヴードゥー教の儀式のような“Imidiwàn N-àkall-In(同郷の友ら)”、イシュマール・ギターとパーカッションやハンドクラップがミニマルな雰囲気を作り出す“Talyat(少女)”、瞑想的なムードの“Nànnuflày(充足)”は、ティナリウェンのミスティックなテイストが表われた楽曲だ。一方、“Nizzagh Ijbal(俺は山中で暮らしている)”や“Ittus(我らのゴール)”の枯れた味わいには、ブルース特有の悲しみや苦しさが込められており、故郷を失ったティナリウェンの心の叫びがダイレクトに伝わってくる。インド音楽に通じるピースフルなムードに包まれた“Arhegh Ad Annàgh(俺は伝えたい)”も、愛する人たちを奪われた苦悩から生まれた曲である。“Ténéré Tàqqàl(テネレの成れの果て)”の歌詞に登場する象は、アルバム・タイトルの『エルワン』にもなっている。古代アフリカでは神聖な象徴として崇拝された象だが、ここでは先祖代々の伝統や生活、民族の絆などを踏みにじる荒々しい獣として描かれる。それは民兵や軍事ゲリラ、多国籍軍や傭兵部隊などを比喩しており、民族独立の闘士でもあるティナリウェンの怒りが込められている。

Visible Cloaks - ele-king

 ヴィジブル・クロークスは、ポートランドを拠点に活動をするニューエイジ・アンビエント・ユニットである。メンバーは、スペンサー・ドーランとライアン・カーライルのふたり。スペンサー・ドーランは00年代に、プレフューズ以降ともいえるサイケデリックかつトライバルなアブストラクト・エレクトロニカ・ヒップホップをやっていた人で、00年代のエレクトロニカ・リスナーであれば、知る人ぞ知るアーティスト。スペンサー・ドーラン・アンド・ホワイト・サングラシーズ名義の『インナー・サングラシーズ』など愛聴していた方も多いのではないか。
 その彼が、〈スリル・ジョッキー〉からのリリースでも知られるドローン・バンド、エターナル・タペストリーのライアンと、このような同時代的なニューエイジ・アンビエントなユニットを結成し、アルバムをリリースしたのだから、まさに時代の変化、人に歴史ありである。

 そう、ここ数年(2010年代以降)、いわゆる80年代的なニューエイジ・ミュージックが、エレクトロニカ/ドローン、OPN以降の、新しいアンビエントの源泉として再評価されており、ひとつの潮流を形作っている。そのリヴァイヴァルにおいて大きな影響力を持ったのが、オランダはアムステルダムの〈ミュージック・フロム・メモリー〉であろう。同レーベルは80年代のアンビエント・サウンドを中心とする再発専門のレーベルで、なかでもジジ・マシンを「再発見」した功績は大きい。じじつ、ジジ・マシンのコンピレーション盤『トーク・トゥー・ザ・シー』は日本でも国内盤がリリースされるほど多くのリスナーに届いた。そのピアノとシンセサイザーの電子音を中心とした抒情的で透明で美しい音楽は、現代にニューエイジ・アンビエントという新しいジャンルを作ったといっても過言ではない。まさに「過去」が「今」を作ったのだ。再発レーベルとしては、理想的な成功である。

 その〈ミュージック・フロム・メモリー〉がリリースした、唯一の日本人アーティスト・ユニット作品がディップ・イン・ザ・プールの『On Retinae』の12インチ盤であった。ディップ・イン・ザ・プールは、1980年代から活動をしている甲田益也子(ヴォーカル)と木村達司(キーボード)によるユニットで、日本でも根強い人気とファンがいるし、1986年には〈ラフトレード〉からデビューを飾ってはいるが、しかし、それをニューエイジ・アンビエントの文脈と交錯させた〈ミュージック・フロム・メモリー〉のセンスは、やはり素晴らしい(ちなみに香港のプロモ盤がもとになっているらしい)。だが、ふと思い返してみると、日本の80年代は、細野晴臣をはじめ、安易な精神性に回収されない音楽的に優れたニューエイジ/アンビエント的な音楽が多く存在した。それはときにポップであったり、ときに実験的であったりしながら。

 ヴィジブル・クロークスのスペンサー・ドーランは、そんな80年代の日本音楽のマニアなのだ。細野晴臣、小野誠彦、清水靖晃らを深く敬愛しているという。彼らの楽曲を用いた「1980年~1986年の日本の音楽」というミックス音源を発表しているほど。当然、ディップ・イン・ザ・プールの音楽も愛聴していたらしい。そして、本作『ルアッサンブラージュ』は、そんな日本的/オリエンタルな旋律やムードが横溢した作品に仕上がっている。そして、先行シングルとしてリリースされた“Valve (Revisited)”は、ディップ・イン・ザ・プールとの共作であり、甲田益也子がヴォイスで参加。アルバム2曲めに収録された“Valve”には甲田益也子が参加しているのだ(ちなみに、“Valve (Revisited)”は国内盤にはボーナス・トラックとして収録)。

 ここで思い出すのだが、昨年、戸川純が復活し、ヴァンピリアとの共演盤にしてセルフ・カヴァー・アルバム『わたしが鳴こうホトトギス』をリリースしたことだ。同時期に『戸川純全歌詞解説集――疾風怒濤ときどき晴れ』も刊行されたこともあり、本盤は、かつて戸川マニアのみならず若いファンからも受け入れられ、大いに話題になったが、こちらは「ニッポンの80年代ポップス/ニューウェイブ」再評価における総括のように思えた。
 対して、ヴィジブル・クロークスにおける、ディップ・イン・ザ・プール/甲田益也子参加は、たしかに80・90/2010世代の新旧世代の共演なのだが、文脈はやや異なり、ジジ・マシン再評価以降ともいえる近年のニューエイジ/アンビエント文脈にある。先に書いたように、ディップ・イン・ザ・プールがジジ・マシン再評価の流れを生んだ〈ミュージック・フロム・メモリー〉からリイシューされたことも考慮にいれると、ヴィジブル・クロークスがやっていることは、世界的な潮流である「80年代ニューエイジ/アンビエント文脈」の再解釈なのだろう。そこにおいて、日本の80年代的なニューエイジ・アンビエント、そしてそのポップ・ミュージックが重要なレファレンスとなっているわけだ。〈ミュージック・フロム・メモリー〉からのリイシューや、本作におけるディップ・イン・ザ・プールの参加は、その事実を証明しているように思える。

 くわえて本作には、ディップ・イン・ザ・プール/甲田益也子のみならず、現行のニューエイジ/アンビエント文脈の重要な電子音楽家がふたり参加している。まず、昨年、〈ドミノ〉からアルバムをリリースしたモーション・グラフィックス。あのコ・ラのサウンド・プロダクションを手掛けたモーション・グラフィックスだが、彼が昨年リリースしたアルバムにも、どこか80年代の坂本龍一を思わせる曲もあった。また、〈シャルター・プレス〉などからアルバムをリリースする現在最重要のシンセスト/電子音楽家Matt Carlsonも、参加しているのだ。

 アルバム全体は、ニューエイジ的なムードのなか、現代的な音響工作を駆使し、現実から浮遊するようなオリエンタル・アンビエント・ミュージックを展開する。非現実的でありながら、どこか80年代末期の日本CM音楽のようなポップさを漂わせている。あの極めて80年代的な「日本人による、あえてのオリエタリズム」を、外国人が参照し、実践すること。そのふたつの反転が本作の特徴といえよう。
 本作に限らず現在のシンセ・アンビエントは、80年代中期以降の音楽/アンビエントをベースにしつつ、そこに2010年代的な音響を導入し、アップデートしているのだが、本作などは、アルバム全編から「1989年」的な感覚が横溢しているように思える(たとえば、細野晴臣の『オムニ・サイト・シーング』を聴いてみてほしい)。

 余談だが、この80年代初期から後期へのシフトは重要なモード・チェンジではないか。それは「バブル感」の反復ともいえる。ちなみに、80年代と一言でいっても、前半と後半では随分と違う。いわゆる日本のバブル経済は1985年のプラザ合意以降のことで、世間的にその実感が伴ってきたのは、「株投資」と「土地転がし」が(一時的に)一般化した80年代末期(1988年~1989年あたり)だったはず。
 そう、最近のいくつかの音楽には、この「景気の良かった時代」への憧憬があるように思えるのだ。それこそ大ヒットしたサチモスは、1989年くらいの初期渋谷系(と名付けられる以前。田島貴男在籍時のピチカート・ファイヴ)的なもののYouTube世代からの反復だろう。そういえば、ディップ・イン・ザ・プールの『On Retinae』も1989年だった。

 あえていえば、本作(も含め、近年の音楽)は、「景気が良かった時代の音楽を、景気が悪く最悪の政治状況の時にアップデート」することで、「景気が良かった時代への夢想や憧れ」を反転するかたちで実現しようとしているとはいえないか。つまり、30年以上の月日という時が流れ、新鮮な音楽としてレファレンスできる時代になったわけである。
 これは、若い世代には80年代という未体験の時代への憧憬も伴うのだろうが、私などがこの種の音楽を聴くと歴史の平行世界に紛れ込んだような不思議な感覚を抱いてしまうのも事実だ。しかしこの感覚が重要なのだ。つまり、リニアに進化する歴史の終わりという意味を、現在の音楽は体現してまっているのだから。これこそポストモダン以降の、アフター・モダンというべきで状況ではないか?

 ヴィジブル・クロークスも同様である。逆説的なオリエタリズムの反転。景気の良さへの憧憬。経済の上部構造と下部構造のズレ。その結果としてのニューエイジ・ミュージックのリヴァイヴァル。そこにレイヤーされるOPN以降の精密な電子音楽の現在。
 それらの複雑な文脈が交錯しつつも、仕上がりは極めて端正で美しい電子音楽であること。それが本作ヴィジブル・クロークス『ルアッサンブラージュ』なのである。1曲め“Screen”の細やかな水の粒のような美麗な電子音を聴けば、誰の耳も潤されてしまうだろう。

 本作は、ニューヨークの名門エクスペリメンタル・レーベル〈RVNG Intl.〉からのリリースだ。つまり文脈といい、リリース・レーベルといい、近年のニューエイジ・アンビエントの潮流における「2017年初頭の総決算」とでも称したい趣のアルバムなのだ。非常に重要な作品に思える。

Shackleton & Vengeance Tenfold - ele-king

 すでにいくつかの名作と呼ぶべき仕事を残しているシャクルトン。これまでのその歩みを踏まえた上で彼はいま、いったいどんな試みを呈示してくるのか――次に進もうとするアーティストにとって、それまでの自身の履歴が枷として機能する場合があることは想像に難くない。前作から半年という短いスパンで届けられたシャクルトンの新作は、これまでも彼の作品に参加してきたスポークンワード・アーティスト、ヴェンジェンス・テンフォルドとの共同名義で発表された。はたしてシャクルトンはいま、自身の輝かしい履歴とどう向き合っているのだろう?
 彼は00年代半ば、〈Skull Disco〉時代に最初のピークを迎えている。ダブステップ全盛の頃に頭角を現し、実際にそのシーンにもコミットしていたシャクルトンだが、しかしその音楽はダブステップという枠組みを大きく逸脱するものであった。その間口の広さは例えば、ダークなサウンドとは裏腹にコミカルな雰囲気を醸し出していた一連のアートワークからも窺える。おそらくシャクルトン自身はことさらダブステップを志向していたわけではなく、彼の野心的な試みがたまたま当時ダブステップというフォーマットと親和性が高かったというだけなのだろう。だからこそ“Blood On My Hands”はリカルド・ヴィラロボスという「他者」を呼び込むことに成功したのである。
 そのヴィラロボスによるリミックスを契機に、彼の特異なベース・ミュージックはベルリン・ミニマルと邂逅することになる。シャクルトンは2009年に〈Perlon〉から『Three EPs』をリリースしているが、ハルモニア&イーノのぶっ飛んだリミックスもこの年で、これが彼の2度目のピークにあたる。その後、〈Honest Jon's〉から出たピンチとの共作で少し異なる方向性を模索したシャクルトンだが、続いて彼は「これでシャクルトンも落ち着くのか」と思い込んでいたリスナーの度肝を抜く『Music For The Quiet Hour / The Drawbar Organ EPs』(2012年)を発表する。アフロ・パーカッションだけでなく鍵盤打楽器やオルガン・サウンドを取り入れたこの大作で彼は、アフリカ音楽とミニマル・ミュージック(ヴィラロボス的なそれというよりは、テリー・ライリーやスティーヴ・ライヒ的なそれ)のエッセンスを吸収した独自のスタイルを築き上げた。これが彼の3度目のピークで、そのスタイルを踏まえつつそこに大々的に「声」という要素を付加してみせたのが、オペラ歌手を招いて制作された前作『Devotional Songs』だと言えるだろう。そして、そのような尖鋭的な試みの最新の成果として世に放たれたのが、本作『Sferic Ghost Transmits』である。
 冒頭の“Before The Dam Broke”からかましてくれる。カリンバとガムランのコンビネイションに誘惑され、美しいコーラスとテンフォルドの音声案内に導かれながらおそるおそる霧の立ち込める森の中へと分け入ったリスナーは、唐突に不思議なリズムのパーカッションと遭遇し、この音響空間が此岸からかけ離れた世界であることを察知する。ここは現実なのか?――「Pray for the real world」という意味深なフレーズ(もしかしたら2016年というエポックのことが念頭に置かれているのかもしれない)が反復される頃には時すでに遅く、リスナーはもう元いた場所に引き返すことができなくなっている。
 分節された音声やら素朴なオルガンやらガムランやらがトライバルなパーカッションをバックにせわしなく通り過ぎてゆく“Dive Into The Grave”や、もはやカリンバなのかガムランなのか区別がつかないくらいに高音が錯綜する“Five Demiurgic Options”もすさまじい。ライヒ的ミニマリズムとコーラスのかけ合いから始まり、キャッチーなベースのループを経てパーカッシヴなフェイズへと突入、最終的にはアブストラクトなムードで幕を下ろす大作“Sferic Ghost Transmits / Fear The Crown”も圧巻としか言いようがない。
 トライバルなパーカッション、蛇行するベースライン、鍵盤打楽器によるライヒ的ミニマリズム、その間隙に挿入されるスポークン・ワードやコーラス、オルガン――各々のエレメントそれ自体はすでにこれまでのシャクルトンの作品で採用されていたアイデアではあるが、このアルバムではそれらすべての要素が想像しうる最高の形態で有機的に共存させられている。
 シャクルトンはいま、自身の履歴との闘争に勝利した。これほど壮烈な作品を新たに自身の履歴に刻んでしまった彼は、これからいったいどのような道を突き進んでいくのだろう? いまからもう次作を聴くのが恐ろしくなってきている。

2017 DOMMUNE<02/14火>
■19:00-24:00 ele-king books Presents
戸川純歌手生活35周年バレンタイン5時間スペシャル
「戸川純全歌詞解説集」重版記念番組!「疾風怒濤きょうは晴れ」
LIVE:戸川純 with Vampillia 
DJ:テンテンコ(戸川純 PLAY ONLY) / BROADJ# BROADJ#2148
TALK:戸川純、宮沢章夫、三田格、野田努、Vampillia、おおくぼけい(アーヴァンギャルド)
テンテンコ、石塚BERA伯広(戸川純 / プノンペンモデル / VIDEO rODEO / 電車)

■約20年振りのメディアへの登場となる戸川純!歌手生活35周年記念番組!
ele-king books Presents DOMMUNE『疾風怒濤きょうは晴れ』
2016年に入って新たに3つのプロジェクトをスタートさせた戸川純。これまでのソロ活動に加えて、戸川階段、戸川純 avec おおくぼけい、戸川純 with Vampilliaと、それは多面的な方向性を示し、またしても多重人格的な動きになっている。さらには活動を再開させたTACOのライヴや年末に亡くなったピエール・バルーとも最後のデュエットを共にし、対バンの数も限りない。音楽だけでなく、蜷川幸雄に捧げた追悼文も大きな話題を呼び、初めて認めた短歌が年末の「歌壇100選」に選ばれるなど、文才も絶好調。年末には過去に書いた歌詞の解説集「疾風怒濤時々晴れ」もよく売れている。この度、DOMMUNEでは、そんな戸川純の歌手生活35周年を記念したバレンタイン5時間スペシャルを企画!!なんと、この番組は、戸川純自らの意思では十数年振りのメディアへの登場となる!!現在の活動について、音楽仲間や宮沢章夫らと語り尽くし、そして、なんと、歌手活動35周年記念盤「わたしが鳴こうホトトギス」を共に製作したVampilliaとライヴも実現!!!!史上空前のDOMMUNE5時間ブチヌキ戸川純スペシャル!!!超絶必見です!!!

「戸川純全歌詞解説集―疾風怒濤ときどき晴れ」 (ele-king books)
戸川純 with Vampillia「わたしが鳴こうホトトギス」

■2017 02/14 19:00-
● ENTERANCE : 2,500YEN
● OPEN : 18:50頃(第1部~第2部入れ替え無し! 番組途中入場OK! 再入場不可! BARあり!)
● 〒150-0011 東京都渋谷区東4-6-5 ヴァビルB1F / TEL : 03-6427-4533

Jacques Greene - ele-king

 いかにビッグになりすぎることなく成長するか。それが〈LuckyMe〉の野望である。すでにバウアーというスターを抱える同レーベルにとって、次にどんな手を打つかというのはきっと大きな問題だったに違いない。そんなかれらの手の内のひとつが、いま明らかになった。
 〈Night Slugs〉から巣立ち、これまで〈LuckyMe〉を軸に作品を発表してきたハウス・プロデューサー、ジャック・グリーン。レディオヘッドによるフックアップから5年半のときを経て、ついに彼のファースト・アルバムがリリースされることとなった。タイトルは『Feel Infinite』。一体どんなアルバムに仕上がっているのか、楽しみに待っていようではないか。

Jacques Greene
ジャック・グリーン待望のデビュー・アルバム
争奪戦必至のスペシャル・エディションで日本先行リリース決定!

〈Uno〉、〈3024〉、〈Night Slugs〉、〈LuckyMe〉といった気鋭レーベルからリリースしてきた諸作が高い評価を受け、『ピッチフォーク』の「Songs of the Decade」に選ばれた2011年の“Another Girl”、ハウ・トゥー・ドレス・ウェルをフィーチャーした2013年の“On Your Side”、2016年のクラブ・アンセム“You Can’t Deny”などヒットを飛ばしてきたジャック・グリーンが満を持してデビュー・アルバムをリリース!!

本作はクラブ・カルチャーの桃源郷的なアイデアがもとになっており、クラブによるクラブのためのクラブ音楽でる。いままでにレディオヘッド、サンファ、ティナーシェ、そしてシュローモといったアーティストとコラボ、またはリミックスをしてきたモントリオール生まれのジャック・グリーンが、2年以上の歳月をかけて制作した、キャリア史上最もパーソナルな感情表現に満ち溢れた作品。2016年にサプライズ・シングルとしてリリースしたソウルフルなテクノ・トラック“You Can’t Deny”や、ユーフォリックなキラー・チューン“Afterglow”などを筆頭にR&Bのヴォーカル・チョップは新しいクラブ・サウンドとしてグリーンの代名詞にもなったが、本作では原体験であるマスターズ・アット・ワークのディスコ文脈の影響を自らの作品に反映させ、2017年のハウス・ムードを予見する傑作がここに誕生した。また500枚限定の国内流通盤は世界に先駆け、3/17に先行リリース、ボーナス・トラックがDLできるスペシャル・カードが封入される。

Jacques Greene | ジャック・グリーン
モントリール出身、ニューヨークを経由し、現在はトロントを拠点とし活動するプロデューサー。〈LuckyMe〉をはじめ、〈UNO〉、〈Night Slugs〉といったレーベルからの諸作をリリース。『ピッチフォーク』「Songs of the Decade」に選ばれた2011年の“Another Girl”、ハウ・トゥー・ドレス・ウェルをフィーチャーした2013年の“On Your Side”、2016年のクラブ・アンセム“You Can’t Deny”などヒットを飛ばしてきた。さらには、レディオヘッド、ジミー・エドガー、コアレスなどへのリミックスの提供など、これまで数多くの作品を発表。2017年には待望の1stアルバム『Feel Infinite』をリリースする。

label: LUCKYME / BEAT RECORDS
artist: Jacques Greene(ジャック・グリーン)
title: Feel Infinite(フィール・インフィニット)
release date: 2017/03/17 FRI ON SALE ※日本先行発売

国内流通仕様帯付盤CD
BRLM41 / 解説書封入

[ご予約はこちら]
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002143

[Tracklisting]
01. Fall
02. Feel Infinite
03. To Say
04. True feat. How To Dress Well
05. I Won’t Judge
06. Dundas Collapse
07. Real Time
08. Cycles
09. You Can’t Deny
10. Afterglow
11. You See All My Light
+ DL CARD

interview with Sampha - ele-king


Sampha - Process
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 UKの新しい世代の男性シンガー・ソングライターのひとりであるサンファことサンファ・シセイ。詳しいバイオがなく(生年は1988年とも、1989年とも)、謎めいたところの多いアーティストであるが、ロンドン在住の彼は覆面アーティストとして知られるSBTRKT(サブトラクト)の作品にフィーチャーされたことで、2010年頃から注目を集めるようになった。ソロ・アーティストとしても作品をリリースする一方、ジェシー・ウェア、キャティB、FKAツイッグスなどの女性シンガーたち、ブリオン、コアレス、リル・シルヴァなどUKの気鋭のプロデューサーらと次々とコラボをおこなっていく。ドレイクはじめ北米のメジャー・アーティストとの共演もあり、2016年はカニエ・ウェスト、フランク・オーシャン、ソランジュのアルバムにも参加している。EPを出してはいるものの、アルバムは未発表であったそんなサンファが、遂に待望のファースト・アルバム『プロセス』を完成させた。今回はサンファに『プロセス』についてはもちろん、今までの音楽活動を振り返り、音楽を始めた経緯から、サブトラクトとの出会いなど、いろいろな方向から話を訊いた。インタヴューをしたのは2016年12月上旬で、ちょうどザ・エックス・エックスの公演に帯同して来日し、自身でもピアノ・ソロ・コンサートをおこなった後日のことだ。サンファにとってザ・エックス・エックスも、リミックスやカヴァーするなど昔から交流の深いアーティストなのだが、くしくも彼らの新作『アイ・シー・ユー』とともに、〈ヤング・タークス〉の2017年のスタートを切るのが『プロセス』である。ちなみにサンファは4度目の来日で、今まではサブトラクトとのツアーで来ていたのだが、今回がもっとも長く日本に滞在していたそうだ。



音楽とは自分のいた場所や経験した時間をドキュメントするものだと思うんだ。

サブトラクト、ジェシー・ウェア、ドレイクなどの作品にフィーチャーされたことで、あなたは2010年代の新たなシンガー・ソングライターとして注目されるようになりました。そもそも歌を始めたのは、どんなきっかけからですか?

サンファ・シセイ(Sampha Sisay、以下SS):記憶がある子供の頃からずっと、家の中で歌っていたね。小学校でも合唱団に入っていた。でも、ティーンエイジャーになるとトラック制作とかプロダクションのほうへ興味が移って、歌からは少し遠ざかってしまったんだ。トラックはMyspaceにアップしていたけど、当時はキッド・ノーヴァというコミックから名付けた名前でやっていた。まあ、アンダーグラウンドな覆面プロデューサー気取りで、そんなときにアップした曲をサブトラクトがたまたま見つけて、とても気に入ってくれたんだ。それで彼と連絡を取るようになり、一緒に曲を作り始めたというわけさ。そうして作った曲がラジオとかで流れて注目されるようになったけど、そこで僕は歌を歌っていたから、みなは僕のことをシンガーとして見ていたようだね。でも、そもそもはヴォーカリストを目指していたわけではなく、あくまでトラックメイカーとしてキャリアは始まっているんだ。それでプロダクションと歌を並行して進めていくようになり、今のスタイルに至っているよ。

あなたの歌にはスピリチュアルなムードを感じさせるものが多いです。合唱団にいたという話ですが、ゴスペル・クワイアや教会の聖歌隊などからの影響もあるのでしょうか?

SS:特別にゴスペルや教会音楽を意識したことはないけど、子供の頃からいろいろなことに疑問を持ち、親にもあれこれ質問するたちだった。「神様って本当にいるの?」とか言って困らせたり。そうして、その疑問に対する答えを見つけていく人生だったけど、そうした姿勢が僕の歌にも表われているんじゃないかと思う。そのあたりが君の言うスピリチュアルなムードに、ひょっとしたら繋がっているのかもしれないね。

ちなみに両親はアフリカのシエラレオネ出身だそうですが、あなたの生まれもシエラレオネですか?

SS:いや、僕の生まれたのはロンドンだよ。

神様についての話が出ましたが、宗教はアフリカの信仰だったりするのですか?

SS:神様がいるか、いないかの質問は5歳の頃で、宗教的なことというより、子供ながらの純粋な疑問だったね。僕の家庭はキリスト教だけれど、僕自身は特別に強い信者ではなく、どちらかと言えば特定の宗教に属しているわけではないんだ。いろいろな宗教には興味があって、それに関する本も読んでいるけれど、今も「神様とは?」「自分にとっての信仰とは?」と探し求めている途上にある。

スピリチュアルということにも繋がるかもしれませんが、あなたの作る曲、またあなたの歌声にはメランコリックなムードが通底していると感じます。それは何かあなたの人生体験からくるものなのでしょうか?

SS:確かにそれはあるね。音楽とは自分のいた場所や経験した時間をドキュメントするものだと思うんだ。たとえば、僕が17、8歳の頃に作った曲を聴き直してみると、とても光り輝いていたなと思うことがある。大人になりきれない、ナイーヴなところがある一方、ハッピーで多幸感に溢れている。やっぱり、その頃の自分の心の中を反映しているんだなと。その後、大人になっていろいろと経験をして……家を出て自立し、大学に通ったり……兄が大病を患って、母が癌になって亡くなったり……。人生における苦難や悲しみが、子供の頃とは違う、もっと現実的なものとなってきたんだけど、そうした経験が今の僕が作る曲には反映されていると思うよ。

ずっと音楽を作ってきて、最近は一般的なソウル・ミュージックだけに「ソウル」が存在しているわけではないことにも気づいたんだ。たとえば、ミニマルなテクノやハウス・ミュージックの中にも「ソウル」はあるんだなって。

あなたは歌と同時にピアノ演奏においても優れた才能を持っています。ピアノはどのように学んだのでしょう?

SS:中学の頃に3年ほどピアノのレッスンを受けたけど、あとは全て独学で学んだよ。僕が初めてコード・パターンを理解したのは、アル・グリーンの“レッツ・ステイ・トゥゲザー”を聴いたときだったな。

いまアル・グリーンの名前が出ましたが、ほかに影響を受けたシンガーや音楽家などはいますか?

SS:最初に影響を受けたのはマイケル・ジャクソンだね。それから7、8歳の頃はスティーヴィー・ワンダーやトレイシー・チャップマンをよく聴いていたよ。ティーンエイジャーになるとフランスのエールとかを聴くようになって、あとゼロ7やミニー・リパートンも好きだった。ほかにもトッド・エドワーズ、ダフト・パンク、ネプチューンズとか、いろいろだよ。その頃はグライムも聴き始めて、ラピッドとかはトラック制作の上でも影響を受けたな。

確かに、一昨日(2016年12月7日)に見たあなたのピアノ・ソロ・コンサートの雰囲気とかは、トレイシー・チャップマンを彷彿とさせるところがありましたね。でも、一方でグライムにハマっていたというのは意外ですが。

SS:うん、僕とグライムの結びつきが意外という意見は結構あるんだけれど、でも僕のiTunesには自作の曲もいろいろと入れてあって、実はその中にはグライムもいろいろとあるんだよ。それらはまだリリースしていないけれど、僕は13歳の頃からグライムを作っているんだ。今回のファースト・アルバム『プロセス』には、聴いてすぐそれとわかるグライムは入っていないけれど、たとえば“リヴァース・フォルツ”は最初グライムのイメージで作って、最終的にヒップホップ寄りのプロダクションに落ち着いたんだ。

それでは、いつかあなたの作ったグライムも聴けるかもしれないですね(笑)。ちなみに作曲はどのようにおこなっていますか? 多くの曲はピアノから生まれたメロディが軸となっているようですが。

SS:僕の場合、フリースタイルで作ることが多いね。歌いながらとか、ピアノを弾きながらとか。その場の思いつきで、自由にやるんだ。あと、ひとつの歌詞が思い浮かんだら、そこから広げて曲を作っていくこともある。でも、たいていは曖昧な状態の歌詞があって、その後にメロディをつけて、それをピアノで弾いてみるってことが多いかな。

あなたの曲のキーとなるものはソウルとエレクトロニック・サウンドです。このふたつの異なるルーツを持つ音楽は、あなたの中でどのように融合されていくのでしょうか? もちろん、過去にもスライやプリンスをはじめ、そうしたアプローチをおこなうアーティストはいますが、あなたの場合にはまた違った独自のアプローチがあるように思うのですが。

SS:先にも話したように、僕はもともとシンガーではなく、トラックメイカーだったわけだけど、多くの人の場合は逆のパターンが多いと思うんだ。歌うことから始まって曲作りをするようになるとか。そういった経緯があるから、僕は今もプロデュースという部分についてもとても楽しくやっていて、音をいろいろいじって遊ぶことが好きなんだ。自分にとって新鮮に響く音というものを、常に探し求めている。エレクトロニックなプロデューサー・ワークが、僕の中における音作りを支えていることは間違いない。君が言うソウルとエレクトロニック・サウンドの融合は、そうした背景が生み出しているんだろうね。でも、それはいつも意図的におこなわれるものでもなくて、試行錯誤を重ねていく中で偶然に生まれることもある。そうした実験の中から、いい音楽っていうのはできるんじゃないだろうか。サウンドをいろいろといじくって、トライ&エラーして、そうしてできたものに少し「ソウル」が足りないなと感じたら、ハーモニーやメロディをアレンジして、そうやって「ソウル」を加えていく。僕が思うところの「ソウル」とは感情ってことだけどね。でも、ずっと音楽を作ってきて、最近は一般的なソウル・ミュージックだけに「ソウル」が存在しているわけではないことにも気づいたんだ。たとえば、ミニマルなテクノやハウス・ミュージックの中にも「ソウル」はあるんだなって。今後はそうした方向性でも曲を作ることがあるかもしれないね。

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ある日、録音をそのままにして家を出て、帰ってきたら兄が「ごめん、パソコンのデータが全部消えちゃったよ」と謝ってきて、そんな具合に消えてしまった曲も多かったね(笑)。


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トラック制作からシンガーに進んだタイプとして、ジェイムス・ブレイクが思い浮かびます。ソウルや歌に対するアプローチについて、あなたとジェイムス・ブレイクには共通するところもあるように感じますが、どうでしょうか? ほかにもUKの同世代の男性シンガー、およびシンガー・ソングライターとして、サム・スミス、ジェイミー・ウーン、クウェズなどがいますが、彼らからは何か刺激を受けるところはありますか?

SS:ジェイムス・ブレイクもジェイミー・ウーンも、それからクウェズも、みな音楽はとても好きだよ。特にクウェズにはシンパシーを感じることが多くて、それは彼がマイスペースで最初に僕をフックアップしてくれたひとりでもあるからなんだ。2008、9年あたりだけど、クウェズとMyspaceで繋がって、その頃の彼が作っていたサウンドはとてもオリジナリティがあるものだった。当時はまだ面識がなかったので、実際に会ってそのサウンドと本人のキャラクターとのギャップに驚いたりもしたけれど、でも同じ黒人ということもあって親しくなった。彼は自分の繊細なところ、弱いところもさらけ出して曲を作るけれど、それはある種僕にも共通するところでもあり、そんなところで惹かれ合うんだろうね。彼と出会った頃、僕の周りにはラッパーとか、ハードな音楽を作っている人が多かったから、クウェズはその対極にあるようなタイプで、僕はとてもシンパシーを感じたし、自分のやろうとする方向性にも自信が持てたんだと思う。ジェイムス・ブレイクとは2010年に初めて会ったけど、彼と僕にも共通点は多くて、そうしたことについていろいろと語り合ったよ。僕たちのようなタイプのミュージシャンはあまり多くはないから、そうした点で共感できる存在だね。同じロンドンで育って、同じような音楽を聴いてきたという共通するバックボーンがあって、もちろんそれぞれ違うところもあるけれど、クウェズやジェイムス・ブレイクはじめ、君が挙げたアーティストたちからはシンパシーを感じ、影響を与え合う存在だと思っているよ。

サブトラクトとのコラボがあなたを飛躍させるきっかけになったと思いますが、彼との出会いについて改めて教えて下さい。

SS:うん、Myspaceを介してサブトラクトと出会ったわけだけど、その頃から彼はレーベルの〈ヤング・タークス〉に所属していて、そこに僕と共通の知り合いがいたんだ。その人を通じて実際に連絡を取り合うようになった。そして、サブトラクトが僕の音楽に興味を持ってくれて、一緒に音楽を作ろうよと言ってくれたんだ。その頃は既に僕もサブトラクトの音楽は知っていたし、とてもいい作品を作るプロデューサーだと思っていた。だから、一緒に曲作りができると聞いて、とてもワクワクしたね。実はサブトラクトのアパートは、僕が住んでる町から地下鉄で3駅先のところにあってすごく近かったから、その後お互いの家を行き来してよく一緒に曲作りをするようになった。もちろん音楽的にも気が合ったので、家でジャム・セッションを何時間でもやっていたよ。毎週火曜の午後を共同作業の日にして、その行きの電車の中で作曲をしたりしていたね。僕にとってあの時期は、アーティストとしての土台を形成する期間だったと思っている。彼との出会いからツアーにも出られるようになったし、世界のいろいろなヴェニューを見ることもできた。ラジオで僕たちの曲がオンエアされたりと、本当に実りの多い時期だった。

最初のEP「サンダンザ」(2010年)も、サブトラクトとのコラボを始めた頃の作品ですか?

SS:いや、あれはもっと前に作ったもので、17歳のときの作品だよ。大学受験の勉強をしなければいけない時期だったけれど、僕はそれが嫌だったから、ああやって曲を作っていたんだ(笑)。

今とは制作方法なども違っていたのでしょうね?

SS:当時は母親のWindows 2000を使っていて、そこに付いているウェブ・カメラのマイクで録音していたんだ。録音もWindowsのサウンド・レコーダーだったので、今とは比べものにならない低スペックのレコーディング環境だったよ。制作や録音のプロセスも違うけど、その頃はまだ本気で音楽をやろうとは思っていなかったから、バックアップもきちんと取っていなかったんだ。ある日、録音をそのままにして家を出て、帰ってきたら兄が「ごめん、パソコンのデータが全部消えちゃったよ」と謝ってきて、そんな具合に消えてしまった曲も多かったね(笑)。

2013年のEP「デュアル」はどのようにして生まれましたか? このEPは今回のあなたのファースト・アルバム『プロセス』へと至る原型のようなものだと思いますが。

SS:2012年にサブトラクトとツアーをしていて、その終わり頃にできた作品だよ。ツアーの合間に曲を作り貯めて、それらを最終的に自宅のスタジオで録音している。だから、そのツアーのリアクションだったり、その頃の心境などが反映されているね。

たとえばアフリカ音楽とインド音楽の共通点を見つけたり、アフリカ音楽と中国の音楽の類似点がわかったりとか、そうした発見があるから音楽って面白いんだ。

ファースト・アルバム『プロセス』について伺います。デビューから随分と時間が経ってのリリースとなりますが、それだけ長い時間をかけ、じっくりと準備して作り上げた作品ということでしょうか?

SS:EPを何枚か出したときは、そもそもアルバムを作ろうとは考えていなかったんだ。一般的にシンガーがEPやシングルをいくつか出すと、次はアルバムを期待されるだろ。僕は周りのシンガーがそうした状況に置かれ、プレッシャーを受ける場面をいろいろと見てきた。僕自身はまだその段階になくて、準備ができていないと思っていた。音楽的にもだけど、人間的にも未熟で、世界が見えていなかったと思う。でも、いろいろと経験を積んで、ようやくきちんとした作品が作れるかなと思うようになった。アルバムを出して、それをライヴで伝える術も身に付いたと思う。アルバムを出すと、それに対する批判を受けることがあるかもしれないけど、それをきちんと受け入れられるくらいに成熟したしね。

〈XLレコーディングス〉のロデイド・マクドナルドが共同プロデュースをしていますが、特に目立ったゲスト参加もなく、あなたひとりで集中して作ったアルバムのようです。それだけパーソナルな部分に向き合ったアルバムでしょうか? “ブラッド・オン・ミー”、“テイク・ミー・インサイド”、“ホワット・シュドゥント・アイ・ビー?”といった曲目にもそうした傾向は表れているように感じますが、何か個人的な体験などが反映されたところはありますか?

SS:“ホワット・シュドゥント・アイ・ビー?”はサブトラクトとのツアーの経験から生まれている。僕の人生で初めて家から離れ、ツアーに出かけるという体験だったけど、父親と離婚してシングル・マザーの母親を家に残して、自分の夢を追うために行ってしまっていいのかと、いろいろと悩んだ。この曲にはそうした自分の夢と母親への責任の間で葛藤する僕が表われている。“ブラッド・オン・ミー”にはヴィジュアル的なイメージがあって、「醒めない悪夢」とでも言おうか。自分を客観的に見たもので、それがインスピレーションとなっている。“テイク・ミー・インサイド”は人間関係、男女関係などにおいて、どれだけ自分の内面をさらけ出せるか、そうしたパーソナルな側面について歌った曲だよ。この3つの中で、もっとも個人的な体験に基づくのは“ホワット・シュドゥント・アイ・ビー?”だね。

“(ノー・ワン・ノウズ・ミー)ライク・ザ・ピアノ”もあなたの内面が映し出された曲で、あなたの歌声以上に美しいピアノの音色がそれを物語っています。ソロ・ライヴでもとても印象的に演奏していて、あなたのピュアなところが出た素晴らしい曲ですが、これはどのようにして生まれたのですか?

SS:母の家を出て、自立した生活を送るようになってから作った曲だけど、レコーディングの最中に母の癌が末期のステージに進行していることを聞かされた。それを知ってから、母の家に戻ってしばらく過ごしたんだけど、居間にあるピアノの前に座ったときに、ふとこの曲のタイトルが浮かんだんだ。ここで登場するピアノはほかのどんなピアノでもなく、母の家にある母のピアノ、僕が子供のときに弾いて一緒に育ったピアノなんだよ。その後、母は亡くなって、母はもうこの世にいないという事実、人生は無常であるという現実に僕も打ちのめされるけれど、そうした母がいたから、ピアノのある家があったから今の自分があると思い、この曲が生まれたんだ。

“コラ・シングス”はタイトルどおりコラの物悲しい響きが印象的です。“プラスティック 100℃”にもフィーチャーされていますが、アフリカの民族楽器であるコラを用いようと思ったアイデアはどこから生まれたのですか? あなたの両親の故郷であるシエラレオネに結び付いているのでしょうか?

SS:シエラレオネが直接結び付いているわけではないけど、ずっと昔に父がウオモサグリという西アフリカのアーティストのCDを買ってきてくれたことがあった。ウォラトンというマリの音楽の一種だけど、その影響が強いかな。そのアルバム自体はコラがそれほど使われてはいなかったけど、それがきっかけでアフリカの民族音楽をいろいろと調べるようになったんだ。アフリカ音楽には独特のリズムやメロディがあって、とても惹かれたんだ。そうした中でコラを知るようになって、YouTubeでいろいろと実演風景も見て研究したよ。実は“ホワット・シュドゥント・アイ・ビー?”のピアノ演奏もコラに影響を受けた部分があるんだ。ここではヤマハのDX-7というエレピを弾いているんだけど、コラに似せた音色となっているんだよ。僕はアフリカ音楽以外にも、世界のいろいろな民族音楽に興味があって調べているけれど、たとえばアフリカ音楽とインド音楽の共通点を見つけたり、アフリカ音楽と中国の音楽の類似点がわかったりとか、そうした発見があるから音楽って面白いんだ。

Jeff Mills - ele-king

 先日のDOMMUNEの放送でも話題になっていたが、まさか本当にこんな時代が来ようとは……。なんとジェフ・ミルズが、本日2月6日発売の『AERA』の表紙を飾っている。同誌ではテクノとクラシックが交錯する流れについても解説されており、これを読んでからジェフ・ミルズ×東京フィルハーモニー交響楽団×バッティストーニの来日公演を聴きに行けば、きっとより深い音楽体験が得られることだろう。そしてこのたび、その来日公演にタブラ奏者のU-zhaanが参加することも発表された。ジェフ・ミルズをめぐり次から次へとエキサイティングな情報が飛び込んでくる今日この頃だが、まずは2月22日にリリースされる新作『Planets』と、同日および25日に開催される来日公演に焦点を合わせよう!

Jeff Mills(ジェフ・ミルズ)来日公演にU-zhaanの緊急参戦決定!
2月6日発売の『AERA』の表紙に蜷川実花撮影のジェフ・ミルズが登場!


2月22日と25日に大阪・東京で開催されるジェフ・ミルズと東京フィルハーモ二ー交響楽団とのコンサートのセットリストに、新たに“The Bells”が加わることがわかった。1996年に発表された同曲はジェフ・ミルズの代表曲でもあり、テクノ・バイブルとも呼ばれる名曲中の名曲。オーケストラとの共演ヴァージョンは作年の東京公演で演奏されたが、大阪では初披露。さらに同曲の東京公演ではタブラ奏者のU-zhaanが緊急参戦する事が決定。ジェフ音響を象徴する同曲にU-zhaanが参加することで、想像がつかない化学変化が起きること必至! なんともスリリングな宇宙空間になりそうだ。

また、ジェフ・ミルズは本日(2月6日)発売の週刊誌『AERA』(朝日新聞出版)の表紙に登場。同号ではジェフ×東フィルの首謀者でもある湯山玲子が特別寄稿。ジェフをはじめ様々なテクノやエレクトロ・ミュージックとコラボレーションをおこなうクラシック音楽界の新潮流「ネオクラシック」について解説。水と油の関係に見える両者が、実は親和性が高いなど、興味深い内容でコンサートの予習に必読の記事だ。

〈U-zhaan コメント〉

ジェフ・ミルズさんと東京フィルハーモニー交響楽団のコラボレーションを初めて拝見したのは、両親と墓参りに向かう車の中で観た『題名のない音楽会(※)』でした。運転していた父に頼んで音量を上げてもらったのを覚えています。共演させていただけるのが、とても楽しみです。 
(※)=2015年9月11日放送。番組では“The Bells”、“Amazon”を東京フィルと共演。

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