もともとの出自たるフットワークの領域をはるかに逸脱し、意欲的な挑戦を続けているジェイリン。彼女は昨年、振付師ウェイン・マクレガーのコンテンポラリー・ダンス作品『Autobiography』のためにスコアを書き下ろしていたけれど、今度はなんとヴィデオ・ゲームである。
今回ジェイリンがサウンドトラックを手がけることになった『Songs Of The Lost』は、カナダのゲーム・デザイナー、パロマ・ドーキンスが芸術祭《マンチェスター・インターナショナル・フェスティヴァル》の委嘱により制作したマジックリアリズム的ゲームで、プレイヤーは「アポカブリス」なる安全地帯を目指して高速道路を歩き回ったり国境を越えたり森を散策したり、得体の知れない人物と遭遇したりするらしい(ゲームじたいはこちらからダウンロード可能)。
最近ではホーリー・ハーンダンのアルバム『Proto』への参加も話題となったジェイリン。今後もその動向から目が離せそうにない。
「K Á R Y Y Nã€ã¨ä¸€è‡´ã™ã‚‹ã‚‚ã®
ビートメイカーとしてLAのアンダーグラウンド・シーンにて活動しながら、のちのLAビート・シーンを築く面々とも交流し、日本への帰国後は〈Jazzy Sport〉や〈Dogear Records〉などを基盤にソロや様々なプロデュース・ワークを生み出しながら、5lack、ISSUGI とのユニットである Sick Team や mabanua との Green Butter など幾つものコラボレーションによるプロジェクトを手がけてきた、ヒップホップ・プロデューサーの BudaMunk。その彼が、新たに Shinobi と Epic というふたりのラッパーと組んで完成させたのが、本作『Gates To The East』だ。実の兄弟という Shinobi と Epic のふたりは、過去にも BudaMunk の作品にたびたび登場しており、今回、満を持してのアルバム・デビューとなる。横須賀を拠点に活動していたという彼らのラップは基本的に英語がベースであるのだが、本作はなんとも不思議なオリエンタル感がアルバム全体に漂っているのが興味深い。過去にはLA時代の盟友であるラッパーの Joe Styles と100%英語のリリックによる、LAアンダーグランドのフレイヴァ溢れるアルバムをリリースしている BudaMunk だが、本作の雰囲気は明らかに異なる。当然、ごく僅かながらリリックに挟み込まれる彼らの日本語もスパイス的に作用しているであろうが、決してそれだけではない。言葉では明確には表現できない“わび・さび”のような感覚が、このアルバムの空気感を作り上げているように思う。
90年代、2000年代のヒップホップをベースにしながら、それをいまの感覚でアップデートした上での“ブーンバップ・ヒップホップ”が、BudaMunk のサウンドの軸になっているわけだが、本作でもその軸は全くブレていない。フィルターの効いたサンプリングのウワモノやドラム、ベースとの組み合わせが、心地良さとドープネスを同時に生み出し、さらに絶妙な揺らぎが独特なグルーヴを生み出す。そして、そのサウンドに、同じ温度感を持った Shinobi と Epic のレイドバックしたラップが実に見事にフィットしている。兄弟ということもあってか、多少の声の高低の違いはあるものの、ふたりのラップの質感は似ている部分も多い。それゆえにフィーチャリング・ゲストが入ることで生まれる変化の振れ幅は非常に大きく、ISSUGI が参加した本作のメイントラックでもある“Mystic Arts”の破壊力の凄まじさがそれを物語っている。一方、ある意味、飛び道具的な“Mystic Arts”に対して、アルバム全体は実にいぶし銀の仕上がりだ。しかし、ひとつひとつの曲を聴き込めば聴き込むほど、そのトラックとラップが実に複雑に絡み合い、共鳴していることが分かるだろうし、2019年の最先端のストリート・サウンドが本作には充満している。
アメリカやヨーロッパなどにも着実に根付いているブーンバップ・ヒップホップのムーヴメントだが、BudaMunk こそがこのムーヴメントの中で、日本を代表する存在であることを改めて認識させてくれる作品だ。
UKジャズの躍進は止まらない。そのキイパースンのひとりであり、春にはエズラ・コレクティヴとしても良作を送り出しているジョー・アーモン・ジョーンズが、早くもニュー・アルバムをリリースする(彼の最新インタヴューはこちらから)。ダブにアプローチした最新シングル曲“Icy Roads (Stacked)”が体現していたように、「ジャズ」という枠にとらわれない内容に仕上がっているとのことで、これまた2019年の重要な1枚になりそうな予感がひしひし。ちなみに先行配信された新曲“Yellow Dandelion”には、先日 16FLIP とのコラボも話題になったジョージア・アン・マルドロウが参加。いやー、発売が待ち遠しいぜ!
Joe Armon-Jones
トム・ミッシュも輩出した南ロンドンのUKジャズ・シーンから、新時代をリードする異才ジョー・アーモン・ジョーンズがアルバム『Turn To Clear View』のリリースを発表! さらにアルバムから“Yellow Dandelion feat. Georgia Anne Muldrow”を先行配信!
UKジャズ・シーンでの活躍により、多方面から注目を集める若きキーボーディスト/プロデューサーのジョー・アーモン・ジョーンズが9月20日(金)に最新アルバム『Turn To Clear View』をリリースする。
今年リリースしたデビュー・アルバムが大きな反響を呼んでいるアフロ・ジャズ・ファンク・バンドのエズラ・コレクティヴの一員としても活躍するジョー・アーモン・ジョーンズ。Glastonbury、SXSW、Boiler Room などでのパフォーマンスを果たし、ジャイルス・ピーターソンの Worldwide Awards 2019 ではセッション・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、新世代ジャズ・シーンを語る上では欠かせない存在となっている。今年、FFKT の出演で来日を果たし、日本でも早耳のリスナーから強く支持されるアーティストだ。
先行配信されている“Yellow Dandelion feat. Georgia Anne Muldrow”
https://www.youtube.com/watch?v=R1Li_bri66k
シングル・リリースされている“Icy Roads (Stacked)”も今作に収録されている。
https://www.youtube.com/watch?v=INGbirNwZAI
今作はジャズという枠にとらわれず、ダブ、ハウス、ヒップホップ、などクラブ・カルチャーに強くインスパイアされた内容のアルバムとなった。参加アーティストも豪華で、〈Brainfeeder〉に所属し、ケンドリック・ラマー、エリカ・バドゥ、ロバート・グラスパーなど名だたるミュージシャンから多くの支持を集めるジョージア・アン・マルドロウは先行配信されている“Yellow Dandelion”でフィーチャリングされている。他にも、ナイジェリア出身の注目シンガーObongjayar、〈YNR Productions〉の設立者でもあるラッパーのジェスト、Maisha でも活躍中のヌビア・ガルシアがアルバムに参加。また、国内盤CDには10インチ限定シングル「Icy Roads (Stacked)」でのみ聴けた“Aquarius”が今回のボーナストラックとして追加収録される。

label: Brownswood / Beat Records
artist: Joe Armon-Jones
title: Turn To Clear View
release date: 2019.09.20 FRI ON SALE
国内盤CD BRC-610 ¥2,200+税
ボーナストラック追加収録/解説書封入
詳細はこちら:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10409
iTunes : https://apple.co/2YECpvn
Apple Music : https://apple.co/2YECpvn
Spotify : https://spoti.fi/2OuUgAM
TRACKLISTING
1. Try Walk With Me Ft. Asheber
2. Yellow Dandelion Ft. Georgia Anne Muldrow
3. Gnawa Sweet
4. Icy Roads (Stacked)
5. (To) Know Where You’re Coming From
6. The Leo & Aquarius Ft. Jehst
7. You Didn’t Care Ft. Nubya Garcia
8. Self:Love Ft. Obongjayar
9. Aquarius *Bonus Track For Japan
UK随一のラジオ・プレゼンターにしてDJ、さまざまな音楽の紹介者であり、〈Brownswood〉主宰者としてもお馴染みのジャイルス・ピーターソンが、10月12日に渋谷 Contact にて来日公演をおこなう。昨年リリースされた名コンピ『We Out Here』を聞けばわかるように、彼はそのときの潮流を切りとるのが抜群にうまいので、これはぜひとも行っておきたい。詳しくは下記を。
GILLES PETERSON
〈Brownswood Recordings〉主催、ジャイルス・ピーターソンが10/12(土)渋谷 Contact にて来日公演が決定!
1980年代よりクラブ・シーンのキーパーソンとしてジャズを中心にしながらも、ジャンルという音楽の境界線を砕き、多くのアーティストと点で結ばれながら世界中のDJとアーティストに大きな影響を与え続けてきたイギリスを代表するDJであるジャイルス・ピーターソンの来日公演が10/12(土)渋谷 Contact にて開催されることとなった。
〈Brownswood Recordings〉を主宰し、カマール・ウィリアムスやジョー・アーモン・ジョーンズなど現在注目されるUKジャズ・シーンをリードする若手音楽家を次々と発掘し世に送り出している。ラジオ・プレゼンター、クラブDJ、アーティストのプロデュース、フェスティバル主催・キュレーションなど、30年以上に渡って音楽トレンドを発信し続けるテイスト・メイカーとして知られる彼のプレイは必聴である。
https://www.gillespetersonworldwide.com
10/12(土)
Gilles Peterson at Contact
Studio:
Gilles Peterson (Brownswood Recordings | Worldwide FM | UK)
and more
OPEN 10PM
Under 23 ¥1,000 Before 11PM ¥2,500 GHS Member ¥2,800 w/f ¥3,300 Door ¥3,800
★早割り 2,500円 100枚限定 8/1から発売~ / 前売り3,000円
[取扱い: e+ / Resident Advisor / clubbeia / iflyer]
MORE INFO: https://www.contacttokyo.com/
最近はめっきり、ブッシュウィックで過ごすことが多くなった。自分がイベントをやっているスペースや事務所があり、友だちがレコード店や酒醸造所をオープンしたり、お気に入りのレストランがあったり、自然とブッシュウィックに来てしまう。
歩いていると、お? と思うお店を発見する。983というレストランは、ブッシュウィックのリビングルームと言われ、アメリカンと謳っているのにメキシカンやイタリアンが混ざり、アートが壁に飾られ、メニューも読みにくいのだが、心地よく大人気だし、ブルックリン・カヴァは、カヴァ(コショウ科の灌木。南太平洋のフィジー、サモアなどで飲用される嗜好品)を中心としたティーショップで、心を穏やかに落ち着けてくれたり、不眠症に効いたりと、精神に効くお店であり、カフェイン・アンダーグラウンドは、CBDコーヒー(マリファナを作っている主要原料の一つであるカナビディオル(Cannabidiol)が入ったコーヒー)などの、CBDドリンクが飲めるお店で、みんなそれを飲みながら、リヴィングルームのようなスペースでショーやワークショップを楽しむ。ヴィーガンスイーツもあり、学校の寮にいるみたいだ。


そんなブッシュウィックで、また妖しげな雰囲気を醸し出しているお店を発見した。ロゴからして何かスピリチャル。一見本屋? かと思うが、恐る恐るなかに入ると、思いのほか混んでいて、お客さんは真剣に本を立ち読み(?)していたり、熱心に店員さんとお話していた。キャットランドというお店で、ブッシュウィック唯一の、オカルトショップ、スピリチャル・コミュニティスペース、通称、魔女になれる店だった。
店内は、本、ジン、クリスタル・ストーン、インセンス、タロット占いグッズ、ロウソク、儀式の道具、ハーブ香水、コヨーテや猫の頭蓋骨、孔雀の羽、ワニの足など、妖しげなものがたくさん売っていて、独特の雰囲気が漂っている。
さらに、魔女のためのヨガ、インセンスの作り方、初心者のための魔女講座、メディテーション、初心者の為のマジック、惑星についての深い話、占星術について、エネルギーの洗浄などなど、イベントが毎日のようにある。うーん、時代は、バンド活動ではなくスピリチャル活動なのか。


そういえば一時、ヒップスターの間でタロット占いが流行り、ショーに行ったりマーケットに行くとタロット占いベンダーがよく出ていたし、人気引っ掛けバーのムードリングも星占いバーだし、ブッシュウィックは、スピリチュアルが流行りの予感。
みんな何かにすがりたい今日この頃なのであろうか。
ドレイクの人気曲“パッションフルート”には、ムーディーマンのMCがサンプリングされている。けだるく、Fワード連発のなかば酩酊したその声は、ブラック・ミュージックとしてのハウスという点において、そしてまたはアンダーグラウンドの生々しい猥雑さを伝える意味において極めて重要な意味を持っている。
ラナ・デル・レイの“ボーン・トゥ・ダイ”をハウスの部屋に強引に連れ込み、煙ともどもドアを閉めてしまったデトロイトのDJには、彼自身にしかできない“型”というものを持っている。つまり、かつてカール・クレイグがムーディーマンについて説明したように、リアルな話ソウルにはアグリーな側面もあり、が、アグリーさはとくにアメリカにおいては隠蔽されるがちだ。たとえばインディ・シーンなんかを見ていると、アメリカ人はみんなスマートであるかのような錯覚を覚えてしまう。流行の服に流行の髪型。実際に行けばわかることだが、まったくそんなことはない。とくにデトロイトは、なんともじつにいなたいひと/イケてないひとばかりで、自分はそういうひとたちの側にいるんだと強く主張しているのがムーディーマン(ないしはマイク・バンクス)のようなひとだ。
こうしたムーディーマンのアティチュードは、彼の音楽性に直結しているというよりも、彼の音楽そのものである。今回もまた1曲目の“I'll Provide”で度肝を抜かれた。ここにはセックスと教会がある。うねるようなベースラインと崇高なストリングス、聖と猥雑さと陶酔の三重奏はハウス・ミュージックの真骨頂だ。
裏面の“I Think Of Saturday”はその後半戦といえるだろう。黒いゲンズブールたる彼のささやき声は、暗い人生をほのめかしながら、たえずパーティの快楽をうながしている。素晴らしいグルーヴとセクシャルなフィーリング。これが超一級品のディープ・ハウスというものである。
もう1枚のレコードのC面に掘られた“If I Gave U My Love”、ここでのムーディーマンはジャズに接近しながら女性ヴォーカルをフィーチャーし、雲のうえに浮いているようなムードを演出する。ミュージシャンであり活動家でもあったカミラ・ヤーブローの1975年のアルバムから歌詞を引用しているということだが、曲調は初期から続いている彼の得意なスタイルだ。
D面には2曲ある。ダウンテンポの“Deeper Shadow”はナイトメアズ・オン・ワックスの同曲のリミックス。「彼は私の考えていることを知らない」と繰り返される哀しみの入り混じった歌詞もそうだが、この艶のあるダウナーな展開は最盛期のマッシヴ・アタックを彷彿させる。また、その甘美さはC面2曲目の“ Sinnerman”にも引き継がれる。アナログ盤のみに収録されたこのスローテンポな曲はやはり女性ヴォーカルもので、けだるくロマンティックに展開する。
Sinner =罪人がこの2枚組のタイトルで、普通に考えれば「罪」がひとつのテーマなのかと思ったりするものだが、そもそもこの2枚組は、本人主催のバーベキューで売っていたものらしい(いったいどんなバーベキューだ)。それがこのような形で一般販売され、またbandcampにはアナログ盤未収録の2曲がある。そのうちの1曲、ジャズの生セッションからはじまる“Downtown”からはバーベキュー・パーティの笑い声が聞こえてくる、気がしないでもない。
今回はアナログ盤を予約しなかったので買いそびれてしまい、セカンド・プレスを待つしかなかった。もしそれがゲットできなければ仕方ないデジタルで買おうと思っていたところだが、先週末運良くレコードをゲットできた。日本や欧州では高価で売られるムーディーマンのアナログ盤だが、地元デトロイトのショップやKDJ/Mahogani Music主催のパーティでは手頃な価格で売られているという。
昨年24歳という若さで他界してしまったラッパーにしてプロデューサーの FEBB。彼が2014年に残したファースト・アルバム『THE SEASON』がなんと、リマスタリングを施され新たにデラックス盤として蘇ることになった。お蔵入りとなっていた未発表曲2曲も追加される。これはつまり、かつて「言葉はノイズ」だとラップした異才の鋭い言葉の数々を、いま改めて噛み締めるべき時が来ていると、そういうことなのだろう。リリースは8月21日。心して待て。
[8月22日更新]
ついに昨日、FEBB の『THE SEASON – DELUXE』が発売となった。それに合わせ、2本の動画が公開されている。1本は、未公開となっていた映像を再編集したトレイラーで、オリジナル盤リリース時に FEBB 本人によるディレクションのもと、映像クリエイターの xtothexx とともに制作された映像が用いられている。もう1本は、2016年11月4日に代官山 UNIT で開催されたパーティ《NEW DECADE Z》における FEBB のライヴ映像で、『THE SEASON』収録曲“Another One”のパフォーマンスが収められている。下記よりチェック。
FEBB 『THE SEASON – DELUXE』 Trailer
FEBB “Another One” Live at NEW DECADE Z
FEBB AS YOUNG MASON のマスターピースなファースト・アルバム『THE SEASON』に未発表楽曲2曲を追加し、新たにリマスタリングしたデラックス盤がリリース!

◆ 2018年2月15日に24歳の若さで亡くなったラッパー/プロデューサー、FEBB AS YOUNG MASON が2014年1月にリリースした恐るべきファースト・アルバム『THE SEASON』。FEBB 自身とともに JJJ や KID FRESINO、DOPEY、GOLBYSOUND、QRON-P、さらには SKI BEATZ や RHYTHM JONES、E.BLAZE といった精鋭たちによるドープなビーツに、“Walk On Fire”での KNZZ のみにゲストを絞ったことで堪能出来る FEBB の圧倒的なフロウはリリースから5年以上の時を経た今でも全く色褪せることのない、正に真のヒップホップ・クラシック。
◆ 同作レコーディング以前に制作にしていたものの、お蔵入りとなって眠っていた未発表楽曲2曲が FEBB の遺した Vault より発掘。「Gone」、「HardWhite」と記された両楽曲はともに FEBB のプロデュースによるものと思われ、その頃の FEBB ワークらしいソウル・サンプルを用いたラフでドープなサウンドであり、ボースト気味なラップも最高。その2曲を追加したデラックス盤が8/21にリリース。
◆ 仙人掌から cero、電気グルーヴ/石野卓球まで数多くのアーティストの作品を手掛けているエンジニア、得能直也氏が全曲をリマスタリング。
◆ ニューヨークのグラフィティ・アーティスト、CHANCE LORD の描いた印象深いジャケットを始め、様々なアーティストの作品をフィーチャーしたアートワークを見開き紙ジャケ仕様で再現。また初回プレス盤にはリリース当時にプロモーション用に制作されたステッカーを縮小版で復刻し、特典として封入。
[アルバム情報]
アーティスト: FEBB (フェブ)
タイトル: THE SEASON – DELUXE (ザ・シーズン:デラックス)
レーベル: P-VINE / WDsounds
品番: PCD-25281
発売日: 2019年8月21日(水)
税抜販売価格: 2,500円
[トラックリスト]
01. No.Musik
Track by Dopey
02. Time 2 Fuck Up
Track by E.Blaze
03. Walk On Fire ft. KNZZ
Track by Febb
04. Time Is Money
Track by QRON-P
05. Hustla / Rapper
Track by jjj
06. On U
Track by Rhythm Jones
07. This Town
Track by Golbysound
08. Deadly Primo
09. The Test
Track by Serious Beats
10. PeeP
Track by Ski Beatz
11. Season A.K.A Super Villain
Track by Febb
12. Another One
Track by Febb
13. Step
Track by Kid Fresino
14. Navy Bars
Track by Dopey
- Bonus Track -
15. Gone *
Track by Febb
16. Hard White *
Track by Febb
* MIXED & ALL REMASTERED BY NAOYA TOKUNOU
カナダはモントリオールの才人 CFCF =マイク・シルヴァーの新作『Liquid Colours』は、「ニューエイジ+ジャングル」という「2019年のモード」を感じさせる卓抜なコンセプトを持ちながらも、澄み切ったミネラルウォーターのように体に染み込んでくる洗練されたエレクトロニック・ミュージックでもあった。
いちど再生してしまえば清流のようにアルバムは流れ、曲はシームレスにつながる。しかし音のトーンは変化し、ラストの曲まで全15曲が時間旅行のように進行する。とにかくリラックスできるし、エレクトロニック・ミュージックならではの快楽にみちてもいる。テクノ・ファンにもIDMファンにもニューエイジやアンビエント・ファンにも広くおすすめできる逸品である。
『Liquid Colours』は洗練されたエレクトロニック・ミュージックだ。それは「過剰なまでの洗練」と言いかえてもいい。この洗練。この快適さ。この心地よさ。
まるでどこかの企業のコールセンターに電話したときオペレーターに回線が繋がるまでのあいだに耳元に流れる軽快な音楽、実践的な教習用ビデオの邪魔にならないBGM、巨大なホテルのロビーにうっすらと流れる清潔なサウンド、ショッピングモールに流れる瀟洒な音楽のようにも聴こえる。いわば社会の隅々にまで浸透したバッググラウンド・ミュージックのように極度に洗練されているのだ。完璧に構成された消費社会のための音楽? これは批判ではない。ストレスフルな現在を生きる私たちの心身はこういった音を求めている。
もっとも CFCF のこのような音楽性は、本作から始まったわけではない。2015年に〈Driftless Recordings〉からリリースされた『Radiance & Submission』、同年〈1080p〉からリリースされた『The Colours Of Life』以降、彼が追求してきた「80年代的な電子音楽を現代のサウンドで再生させる」をコンセプトとサウンドを継承するものといえよう(余談だが、2015年こそ2010年代における先端的な電子音楽を考えるうえで重要な時期だろう)。
これら『Radiance & Submission』や『The Colours Of Life』で CFCF は失われた80年代をモダンなサウンドでアップデイトした。結果としてヴェイパーウェイヴ・ムーヴメントやニューエイジ・リヴァイヴァルにも共通・貫通する「2010年代的な」音楽となった。「失われた未来を、過去から希求する」ものである。
しかしマイク・シルヴァーの音楽は、ヴェイパー的な喪失した過去と未来から生まれた濃厚なノスタルジアに浸っている「だけ」ではない。CFCF の音楽は、不思議と「いまここ」に鳴っているのだ。これが彼の独自性に感じられる。
マイク・シルヴァーは、極度に洗練した消費社会のもろもろの音楽をミニマルで洗練された日用雑貨のように、この現在に再生しようとしている。CFCF の音楽からはヴェイパーウェイヴにあるようなブラックユーモアは希薄になり、ミニマムな空間にマッチするようなアンビエンスをたたえたエレクトロニック・ミュージックとなった。
その意味で CFCF =マイク・シルヴァーはブライアン・イーノ直系のアンビエント思想を継承するアーティストともいえるし、家具のような音楽という意味でエリック・サティのクラブ・ミュージック経由ヴァージョンといえなくもない。
つまりマイク・シルヴァーは、オーセンティックな音楽家/作曲家の資質を持っているアーティストなのだ。さすがポスト・クラシカルの巨匠マックス・リヒターのリミックスを手掛けるだけの音楽家である。
むろん、CFCF の音楽が現代的な批評性を欠いていることを意味するわけではない。彼はこの社会にただ存在する音楽の存在にとりつかれているし、消費社会に存在する幽霊のような音楽を探し続けているアーティストだ。
CFCF はもろもろの音楽フォームが、全盛期を過ぎて先端性を失い、やがて洗練を極めたBGMになり、ポストモダンな社会に浸透している状態に興味があるのだろう。本作はまるで「存在しない無印良品の店内音楽」のようでもある。ミニマムな製品たちが陳列される空間のための音楽として聴くこと。20年から30年前の音楽を洗練された音楽として再生し、過去と現在の亡霊(?)をこの時代に蘇生すること。
思うにニューエイジとジャングルを合体・蘇生させた意味もそこにあるのではないか。社会に浸透した音楽。彼はそのために音を洗練させていく。じじつ、アルバムは1曲め“Re-Utopia”から、全15曲、どのトラックの音色もテンポも曲の構造も共通のトーンで進行する。2曲め“Green District”以降もシームレスにトラックは繋がり、まるで良質なミックス音源のようにまったく淀みなく進む。私は本作聴き終えたとき、浮遊するような幸福感を感じた。空間が綺麗になったような感覚である。同時にニューエイジ+ジャングルということは、つまり80年代と90年代を交錯させることを意味するとも思った。
“Re-Utopia”のマリンバ的な音色などは、まるで坂本龍一『音楽図鑑』や80年代に手掛けたCM音楽を思わせるが、そこに90年代的なジャングル・ビートをレイヤーさせる。つまり80年代と90年代を融合させている。その手腕は実に見事で、異質なはずのものが極めて自然にミックスされている。澄んだ水を飲むように何度も聴けてしまう。
加えて渋谷系およびネオ渋谷系リヴァイヴァルのごとき9曲め“Oxygen Lounge”に現在のニューエイジ・リヴァイヴァル「以降」の萌芽も聴き取った(次にくるリヴァイヴァルは渋谷系~ネオ渋谷系か?)。
いろいろと御託を並べてしまったが、心地よく繰り返し何度も聴ける極上のエレクトロニック・ミュージックに仕上がっていることが何より重要である。洗練と極上の結晶。特に静かな盛り上がりを見せる12曲め“Last Century Modern”以降は、現代のエレクトロニック・ミュージックならではのミニマルにしてエモーショナルなサウンドスケープを生んでいた(13曲め“Closed Space”では坂本龍一『エスペラント』収録曲を引用するなど小技も実に効いている)。
ニューエイジ+ジャングル。それは80年代と90年代の融合であり、洗練された心地よい電子音楽の完成であり、心身をケアする完璧な消費社会への希求である。そう、つまり『Liquid Colours』は、ストレスフルな現代社会に対するシェルターのようなものかもしれない。

先日まさかの初来日公演がアナウンスされ、多くの音楽ファンを歓喜させたトン・ゼーですが、すでに発表されている東京公演に続き、静岡の掛川で催される《FESTIVAL de FRUE 2019》の詳細が公開されました。トン・ゼーを核としつつ、テクノやジャズやロックなど、じつに多様かつ趣のある面子がずらり。豊かな自然のなか、素敵な音楽たちに囲まれて、秋から冬への転換を楽しみましょう。
濃く、深い音楽体験は、時として忘れられない鮮やかなイメージを心のなかに残します。人生が変わるきっかけにもなるし、救われることもあります。
『魂の震える音楽体験』というコンセプトの下、静岡県掛川市「つま恋リゾート彩の郷」で開催してきた野外音楽フェスティバル『FESTIVAL de FRUE 2019』が3年目を迎えます。
奇跡の初来日となるトン・ゼーを大きな幹とし、自在に枝を伸ばし、葉を広げました。
ジャズあり、ロックあり、電子ミュージックあり、テクノあり、エクスペリメンタルあり、民族音楽あり。どこからでも切り込めます。
耳と心を開いて、ご来場いただければと。そしたら、大きな森の中で、きっと美しい花を見つけられるでしょう。
晩秋の青い空の下、お待ちしております。
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FESTIVAL de FRUE 2019プレイリスト
Spotify
https://open.spotify.com/playlist/7pH9wcJPUsvsvBztKpwUfj
※apple music、youtube、soundcloud追って作成。
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●タイトル:FESTIVAL de FRUE 2019
●開催日:2019年11月2日 (土) & 3日 (日)
※雨天決行
●開場 / 開演 / 閉演
11月2日(土)
開場 11:00 / 開演11:00 / 終演 27:00(予定)
11月3日(日)
開場 9:30 / 開演 9:30 / 終演 25:00(予定)
※予告なく変更する場合があります
●開催地:静岡県掛川市 つま恋 リゾート彩の郷
https://www.hmi.co.jp/tsumagoi/
●Lineup:
Tom Zé
ACIDCASE:
Acid Pauli
Geju
Aex
Billy Martin
Carlos Niño
Carista
Itiberie Orquestra Fameilia Japão
Marco Benevento Trio
Quartabê
Sam Gendel
Svreca
Vessel & Pedro Maia present Queen of Golden Dogs
Wata Igarashi
YAKUSHIMA TREASURE(水曜日のカンパネラ×オオルタイチ)
悪魔の沼:
Compuma
Dr.Nishimura
Awano
…and many more artists
※第3弾アーティストの発表は、8月下旬を予定しています。
●前売チケット ※12歳以下は無料
前売2日通し券:19,000円
キャンプサイト券:2,000円(1名様)
南駐車場駐車券:4,000円
当日券:
2日通し券:21,000円
キャンプサイト券:3,000円(1名様)
南駐車場駐車券:5,000円
前売りチケットはウェブショップにて販売中
https://frue.shop-pro.jp/
●宿泊
特設キャンプサイト / ホテル・ノースウィング / ホテル・サウスウィング
https://www.hmi.co.jp/tsumagoi/
●掛川駅周辺ホテル予約@楽天
https://a.r10.to/hlO4em
●手ぶらでキャンプ
キャンプサイト内に、手ぶらでキャンプできる一角をご用意します。
ご予約の方法などは追ってお知らせします。
●協賛
AB inBev / Coleman Japan
●協力
infusiondesign inc. / KIMOBIG BRAZIL / WaSabi / HARAIZUMI ART PROJECT / sloWPorch / 株式会社ハタケスタジオ / イマジン株式会社 / Perk Inc. / TROPICAL / TAICOCLUB / 渋谷WWW / CANOPUS / QX CREATIONS / RASA DESIGN / SATAGEMIND.Inc / LSD-E
●後援
ポルトガル大使館 / 駐日ブラジル大使館
●主催
FRUE
https://frue.jp
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東京公演情報
10.31(木)
Tom Zé in Tokyo
場所:三鷹市公会堂光のホール
住所:東京都三鷹市野崎1丁目1-1
https://mitaka-sportsandculture.or.jp/kokaido/info/hikari.html
開場:18:30 / 開演:19:30
前売チケット
SS席:15,000円 <
A席:10,000円
B席:8,000円
前売りチケットはウェブショップにて販売中!
https://frue.shop-pro.jp/
*SS席は完売いたしました。
※全席指定。
※座席番号の掲載されたチケットを8月1日以降に送付します。
※主催者の同意のない有償譲渡を禁止します。
※未就学児入場不可。

年明けに「日本」をテーマにした作品『Heritage』を発表したマーク・ド・クライヴ=ロウが、新たなプロジェクトを開始する。WONK や CRO-MAGNON、KYOTO JAZZ SEXTET や SLEEP WALKER などのメンバーたちと組んだ「浪人アーケストラ」がそれだ。『Heritage』に続いて彼のルーツである「日本」がテーマになっている模様。アルバム『Sonkei』は9月25日に発売。なお、明日7月27日にはマーク・ド・クライヴ=ロウ個人の来日公演も開催されるので、そちらもチェック。
マーク・ド・クライヴ=ロウ来日情報:
https://wallwall.tokyo/schedule/mark-de-clive-lowe-melanie-charles/
RONIN ARKESTRA(浪人アーケストラ)
Sonkei
MARK DE CLIVE-LOWE の呼びかけで、ジャズを中心に日本の精鋭プレイヤーが集結したニュー・バンド RONIN ARKESTRA (浪人アーケストラ)!!
WONK、CRO-MAGNON、KYOTO JAZZ SEXTET 等のメンバーが参加、待望のデビュー・アルバム完成!!

Official HP: https://www.ringstokyo.com/roninarkestra
マーク・ド・クライヴ・ロウが『Heritage』に続いて、自身のルーツである「日本」にフォーカスしたプロジェクトが、浪人アーケストラです。LAから東京へと場所を移し、日本人のプレイヤーたちと作り上げたアルバムは、日本のジャズの歴史に新しいページを刻む作品となりました。 (原 雅明 ringsプロデューサー)

アーティスト : RONIN ARKESTRA (浪人アーケストラ)
タイトル : Sonkei (ソンケイ)
発売日 : 2019/9/25
価格 : 2,800円 + 税
レーベル/品番 : rings (RINC56)
フォーマット : CD
Tracklist :
1. Lullabies of the Lost
2. Onkochishin
3. Elegy of Entrapment
4. The Art of Altercation
5. Cosmic Collisions
6. Circle of Transmigration
7. Fallen Angel
8. Tempestuous Temperaments
& Bonus Track 2曲収録決定!!
参加ミュージシャン:
MARK DE CLIVE-LOWE
荒田洸 (WONK)
コスガツヨシ (CRO-MAGNON)
藤井伸昭 (Sleep Walker)
類家心平 (RS5pb)
安藤康平 (MELRAW)
池田憲一 (ROOT SOUL)
浜崎 航
石若 駿
Sauce81
