「Nothing」と一致するもの

Mining - ele-king

 ジム・オルーク × 石橋英子 × 日高理樹という強力かつ斬新な組み合わせによるライヴ・プロジェクト、「Mining」の続編が東京・山梨でも開催される。ジムはギターにシンセサイザー、石橋英子はフルートとエレクトロニクス、日高理樹はギター。ライヴは3部に別れており、1部は日高理樹ソロ、2部はジム・オルークと石橋英子によるライヴ、そして3部では3人による即興演奏が予定されている。君も目撃者になれ!

2月5日 (月)
@東京 渋谷7th FLOOR

OPEN:19:00
START:20:00
料金:前売¥4.000 / 当日¥4.500 (+1drink order)
出演:ジム・オルーク × 石橋英子 × 日高理樹
チケット取り扱い:e+ / 渋谷7th FLOOR店頭 (03-3462-4466)
メール予約:info@stereo-records.com
チケット発売:1月5日 11:00~ (7thFLOOR店頭 16:00~)

2月7日 (水)
@山梨 桜座
OPEN:18:30
START:19:30
料金:前売¥4.000 / 当日¥4.500 (+1drink order)
出演:ジム・オルーク × 石橋英子 × 日高理樹
チケット取り扱い:桜座店頭 (055-233-2031)
メール予約:info@stereo-records.com
:kofu@sakuraza.jp
チケット発売:1月5日 11:00~



●ジム・オルーク
1969年シカゴ生まれ。Derek Baileyの音楽と出会い、13才のジム少年はロンドンにBaileyを訪ねる。ギターの即興演奏に開眼し実験的要素の強い作品を発表、John Faheyの作品をプロデュースする一方でGastr Del SolやLoose Furなど地元シカゴのバンドやプロジェクトに参加。一方で、小杉武久と共に Merce Cunningham舞踏団の音楽を担当、Tony Conrad、Arnold Dreyblatt、Christian Wolffなどの作曲家との仕事で現代音楽とポストロックの橋渡しをする。1998年超現代的アメリカーナの系譜から『Bad Timing』、1999年、フォークやミニマル音楽などをミックスしたソロ・アルバム『Eureka』を発表、大きく注目される。1999年から2005年にかけてSonicYouthのメンバー、音楽監督として活動し、広範な支持を得る。2004年には、Wilcoの『A Ghost Is Born』のプロデューサーとしてグラミー賞を受賞、現代アメリカ音楽シーンを代表するクリエーターとして高く評価され、ヨーロッパでも数々のアーティストをプロデュースする。また、日本文化への造詣が深く、近年は東京に活動拠点を置く。日本でのプロデュース・ワークとしては、くるり、カヒミ・カリィ、石橋英子など多数。坂田明、大友良英、山本精一、ボアダムスなどとの共同作業や、武満徹作品『コロナ東京リアリゼーション』(2006)など現代音楽に至る多彩な作品をリリースしている。映像作家とのコラボレーションも多くWerner Herzog、Olivier Assayas、青山真治、若松考二などの監督作品のサウンドトラックを担当。


●石橋英子
茂原市出身の音楽家。いくつかのバンドで活動後、映画音楽の制作をきっかけとして数年前よりソロとしての作品を作り始める。その後、6枚のソロアルバムをリリース。各アルバムが音楽雑誌の年間ベストに選ばれるなど高い評価を受ける。ピアノをメインとしながらドラム、フルート、ヴィブラフォン等も演奏するマルチ・プレイヤー。シンガー・ソングライターであり、セッション・プレイヤー、プロデューサーと、石橋英子の肩書きでジャンルやフィールドを越え、漂いながら活動中。最近では七尾旅人、前野健太、星野源、OGRE YOU ASSHOLEなどの作品やライブに参加。映画音楽も手掛けている。またソロライブと共に、バンド「石橋英子withもう死んだ人たち(ジム・オルーク、須藤俊明、山本達久、波多野敦子)」としても活発にライブを行う。4thアルバム「imitation of life」、そして2014年リリースの最新作「car and freezer」は米・名門インディレーベル「Drag City」から全世界発売。ら2016年春にMerzbowとのDUO作品を電子音楽レーベルEditions Megoからリリースした。

石橋英子HP
https://www.eikoishibashi.net/


●日高理樹 / Riki Eric Hidaka
91年生まれ。ギター奏者。
日高理樹 / Riki Eric Hidaka HP
https://rikihidaka.tumblr.com/


TOTAL INFO

STEREO RECORDS
https://label.stereo-records.com/

Chris Carter - ele-king

 時代の流れとはあるもので、昨年末のTG再発の盛り上がりも、しかるべきタイミングのリリースだったからだと思う。TG再発は今年も続くが(なにせ彼らの最高傑作『D.o.A.』も人気盤の『Heathen Earth』もまだリイシューされていない)、その前にクリス・カーターのソロ・アルバムのリリースの情報が入ってきた。3月30日に発売される、『ケミストリー・レッスンズ Vol.1』と題されたその17年ぶりのソロ作は、ノイズ/インダストリアルの祖とされることから逃れるように、彼が時折見せていたポップな側面も見えつつ、しかしそのいっぽうで彼一流の不快な音響もある。作品では60年代の電子音楽も参照され、ピーター・”スリージー“・クリストファーソンと一緒に作ったという人工音声も使われている。なにはともあれ、このアルバムは期待しても良いだろう。65歳になったクリス・カーターの新たな挑戦である。


クリス・カーター(Chris Carter)
ケミストリー・レッスンズ Vol.1 (Chemistry Lessons Volume One)
3月30日 (金) 発売予定

『オール・アイズ・オン・ミー』 - ele-king

 僕が1年間に観る映画のうち試写会で観る本数は一割ないぐらい。サム・ライミ『死霊のはらわた』を観たのが最初で(ちなみにその時はひとりで観た)、緊張とまでは言えない独特の堅い雰囲気がだんだんと好きになり、映画館や家で映画を観ている時より集中力は高くなっている気がする。何年か前に映画の試写もネットで予約するという方式が広まるかに見えた。しかし、このやり方はすでに廃止。ネット予約はすっぽかされる率が高かったのだろう。そのため、それ以前から続けられているやり方にいまは戻っている。先着順である。僕はどうしても観たい作品の時には30分前に行って、それでも『IT(イット)』などはギリギリでセーフだった。2パックの伝記映画も絶対に競争率が高いと思い、僕はやはり30分前に試写室に辿り着いた。ところが僕を含めて5人ぐらいしか待っている人はいない。えー、そんなに注目されていないのかと僕は驚いた。が、そうではなかった。試写が始まる直前に普段は試写室で見かけないB・ボーイの格好をした人たちが次から次へと試写室になだれ込んで来たのである。試写が始まってから入って来た人もいた(普通、それはない)。それだけではない。上映している最中にポツポツとトイレに立つ人がいるのである。試写に行ったことがある人には考えられない光景だと思うけれど、ファッションも含め、試写室というよりもそこはまるでクラブであった。こんなことは初めてで、さすが2パックと思うしかなかった。

 回想シーンに続いて滑り出しはブラック・パンサーの裁判が終わった場面から。押し寄せるマスコミに「弁護士をつけずに勝った」とアフェニ・シャクール(ダナイ・グリラ)は誇り高く言い放つ。彼女のお腹には胎児の2パックがすでに宿されている。ニューヨークからボルティモアに移って青年時代の2パック(ディミートリアス・シップ・ジュニア)がシェイクスピア劇の稽古をしているシーンやデートでの会話など感受性が育まれていく過程が手短に描かれる。そして経済的な理由でカリフォルニアに移動し、ワークショップの先生からショック・Gに会うことを勧められ、すぐにもディジタル・アンダーグラウンドに加入。いきなり全国ツアーを経験し、『ジュース』で映画デビューと、着実にキャリアが築かれていく一方、あれだけ毅然としていた母親は麻薬中毒になっている(ここから「ディア・ママ」に行ったと思うとなかなかに感慨深かった)。プロデューサーのL・T・ハットンは実際に2パックが残した言葉をデータベース化し、台本はそこから起こしていったそうで、取捨選択は働いているんだろうけれど、文学肌でギャングスタ、女好きでフェミニストといった2パックの多面性はもれなく網羅されている(あるいは、僕がすでにそういう目でしか2パックを見られなくなっているというバイアスをかけて見ているだけかもしれない)。逆にいうと2パックがどうしてあれだけ広く受け入れられたのかということは自明としている作品で、どの要素を前景化させるかによって、2パックのどこが世界と強く結びついたのかを解き明かそうとする意欲には欠けていたともいえる。レコード会社とのやりとりでネガティヴな作品を外そうとする経営陣に対し、そこを伝えなくてどうすると反論するあたりは(史実としてその要素があるのなら)反復強化する価値はあったと思ったり。

 最初の山場はデス・ロウとの契約シーン。ドクター・ドレの業界における現在の位置を確認しているようだった映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』では最悪の存在として描かれていたシュグ・ナイトも、ここでは多面的な人物として登場してくる。ヒドい面は想像通りかそれ以上だったとして、僕が意外だったのは『オール・アイズ・オン・ミー』という(映画のタイトルにもなっている)アルバム・タイトルを決める際、2パックが「みんなに監視されているようだ」と呻いた言葉を受けて「それだ!」と言って、タイトルを決めたのがシュグ・ナイトだったこと。クリエイティヴには参加しているというイメージすらなかったので、このシーンを観て少し人物像に揺らぎが起きた。日本でもミュージシャンとトラブルになる事務所やレコード会社のスタッフは多く、ミュージシャンの言い分しか世間には流通しないことが常だけれど、単に金の亡者としか思えない人がめったやたらといるわけではなく、スポットが当たらないのはもったいないと思うマネージャーや経営者はごまんといる。デス・ロウというレーベルはやはりラップに一時代を築いたわけだし、シュグ・ナイトにまったく存在価値がなかったわけではなく、本人は『ストレイト・アウタ・コンプトン』の撮影を邪魔しようとして殺人罪で逮捕されてしまったこともあり、彼の元で育った面もあるL・T・ハットンが2パックに寄せてシュグ・ナイトのこともそれなりに描きたかったのではないかということが、いくつかのシーンからは伝わってくる。だいたい、シュグ・ナイトを演じるドミニク・サンタナが妙に愛嬌を感じさせる役者で、それだけでも意図があるとしか思えない。考えすぎだろうか。ちなみに2パックが「みんなに監視されている」と感じていた理由はもう少し説明があってもよかった。

 東西抗争が重視されているとはいえない描き方もこの映画の特徴だろう(ビギーが撃ち殺されるシーンもない)。一昨年、DJプレミアにインタビューした際も、そんなものはなかった、マスコミが作ったものだと、東西抗争という考え方から彼は離れたがっているように見えたし、考えてみればあんなことがあったことをいつまでも誇りのように思っている業界などあるはずもない。それはこの作品も同じ考えなのか、そのことと呼応するように2パックを撃ったのではないかと思えてくる人物を何人か登場させ、銃撃が行われた瞬間、あいつだったんじゃないか、それともあいつかと、頭が勝手に犯人探しを始めてしまう。フィクションならば、その答えも明かされるんだろうけれど、エンド・クレジットにはいまだに犯人はわからないという文字が並び、わかっているのに意外とこの瞬間は切なかった。ギャングスタ・ラップの象徴的存在としてマスコミから集中砲火を浴びた経過も一通り描かれていたので、彼が撃たれた時にはそれみたことかという報道だったんだろうか、それとも、多くがそうした反応だったとしても、現在までにそのニュアンスは変わったんだろうかと、そういったことが一気に押し寄せてきた瞬間でもあった。2パックが25歳で没したことはクインシー・ジョーンズが悲劇として様々な言葉を残しているものの、娘のキダーダ・ジョーンズ(アニー・イロンゼ)が初めて父親に交際を許されたのが2パックだったということも僕はこの映画で初めて知った。ちなみに彼の名前であるインカ帝国最後の皇帝トゥパク・アマルも26歳でスペイン軍によって殺されている。

 共産主義者でマキャヴェリにかぶれ、シャイで喧嘩っ早く、優しくて自己顕示欲が強いなど、若き2パックが矛盾の塊であることに不思議はないものの、生きていれば人権派として伸びたんじゃないかという余韻が残った映画ではあった。この日の試写会がいつもと同じだったのは、映画が終わっても誰も何も喋らず、無言で帰っていったところだろうか。皆さん、静かな気持ちになっちゃったんでしょうか。

*ヒップホップについて一通りの知識がないと、この映画は難解かも。2パックについてものすごく詳しいという人が観る場合はわからないけれど、僕みたいに中途半端に知ってるぐらいが一番楽しめるのではないかと。


(予告映像)

編集後記(2017年12月30日) - ele-king

 不思議なもので、客入りが悪いライヴ、驚くほど人が少ないクラブというのは、むしろ記憶に残ったりする。1998年の冬のロンドンで観たハンス・ユアヒム・レデリウスのライヴは、入って2分もすれは客の顔ぜんぶを憶えられるほどの少なさだった。5人いたかどうかの世界。WIRE誌がオーガナイズしたイヴェントで、いかにも学生風の若者が下北のTHREEぐらいの広さの場所でじっとしている(いまならスマホをいじっているだろうが、当時はそんなものはないのでビールを飲んでタバコを吸って、ただじっとしているしかない)。
 90年代といえば、クラウトロック・リヴァイヴァルの時代である。入手困難だった音源が次々とCD化されて、アナログ盤でも再発された。なのに……こんなものなのかと。日本でのクラスターのライヴもものすごく盛況だったわけではないが、それにしても、まあ、クラウトロック・リヴァイヴァルの震源地のロンドンで5人とはなんという寂しさか(ある意味、これこそロンドンぽいのだが)。
 しかしながら、その寂しさ、なんというか、微笑ましい寂しさとでも言えるような居心地の良さがそこにはあり、これほどレデリウスの音楽を聴くに相応しい条件もなかろうと思えてきた。ある意味、それはぼくにとって贅沢な夜だった。
 翌日の昼前、ホテルをチェックアウトした当時64歳のドイツ人は、黒いトレンチコートを着て、機材と着替えが入っているであろうスーツケースを持ってひとりで現れた。このまま彼が住んでいるオーストリアに帰るという。そのわずかな空き時間に取材に応じてもらった。あの寒いロンドンで、名声あるアンビエントの巨匠がひとりで荷物を持っている姿も、なんというか、レデリウスらしいなと思った。

 そんなわけで2017年に83歳になったレデリアスの新譜(ソロではない共作)を見つけて、しかもドイツのグラムフォンからのリリースなので、これはCDで買ったのだが、少し調べてみると、この人は毎年複数枚の作品を出し続けている。アンビエントを賞揚しているメディアにあるまじき行為だが、まったくノーチェックだった。しかも2000年代以降はほとんどが共作で、これはきっとレデリウスの人間性も関与しているのだろう。彼の決定的な名言に「raging peace(荒れ狂う平和)」というのがあるが、レデリウスの音楽はソロになってからはとことん穏やかであり、平和的だ。
 Arnold Kasarなるベルリナーとの共作の『Einfluss』は、まあ言ってしまえば80年代に確立した彼の芸風の反復である。ピアノを習ったことのない人間が演奏する微笑ましいまでにシンプルなピアノ。荒れ狂う平和の反復。素晴らしい録音が、もういちど新鮮な気持ちでレデリウスの音楽に向かわせる。まだ聴いたことがない人はぜひ聴いて欲しい。

 エルヴィス・プレスリーよりも1年早く生まれたレデリウスは、ドイツ人として第二次大戦を経験している。そしてArnold Kasarがライナーで言うには、クラウトロック・リヴァイヴァルの90年代にさえも彼の居場所はドイツになく、そしてぼくの経験によればロンドンにもなかったのだろう。いや、そんなことはないか、あの観客5人ぐらいの会場は彼の居場所だった。トニ・ブレアの時代である。ロンドンにはイケイケのナイトライフがあったが、当たり前の話、つねに、それだけが世界ではないのだ。
 サッカーがわかりやすい例だが、重要なのは必ずしも点取り屋だけではない。2018年もよろしくお願い申し上げます。


※紙エレキングvol.21の表紙の裏の写真は、坂本麻里子さん撮影のものです。ロンドンは、高橋勇人も住んでいるペッカムの壁でした。 

Equiknoxx - ele-king

 電子機材で制作されたデジタル・ダンスホールは、ジャマイカ音楽における分水嶺であり、ルーツ&カルチャーにとって困惑の源でもあった。その起点となった80年代半ばの“スレン・テン”と呼ばれるリディムには、〈ON-Uサウンド〉が継承したような、マッシヴ・アタックが流用したような、1970年代に磨かれたダビーなベースラインはない。
 しかしながらそれは、ルーツ&カルチャーでは聞かれなかった、耳障りが良いとは言えない言葉をも表に出した。音楽スタイルの更新とともに、たとえばガントークなる芸風も生れたのだが、まあ、ジャマイカのダンスホールとUSギャングスタ・ラップとの関係性については他に譲ろう。ここで重要なことは、ゲットー・リアリズムに深く起因するダンス・ミュージック──シカゴのハウスやジュークもそうだが、激烈な快楽主義と、ときにはいつ死んでもかまわないというニヒリズムさえ感じるダンス・ミュージックは、サウンド面で言えば、革命的なスタイルだったりする、ということである。
 ジュークがそうであるように、デジタル・ビートはひとつのコーラジュ・アートでもある。ブレイクビーツも、最初はNYのアフリカ系/ラテン系が経済的制約のなかで創出したコラージュだ。欧米化された社会に生きる自分たちが、「アフリカ(という自分たちの居場所)」をでっち上げる/創造する、いわばディアスポリックなパワー。それは、カルチュアラルな土着性をいかにミックスするのかということであり、「お高くとまった文化へのカウンター」となりえる。OPNがAFXになれない大きな要因もここにある。シカゴのゲットー・ハウスを一生懸命にプレイしたリチャード・D・ジェイムスの感性を、むしろ理論的に乗り越えようとしているのは、2017年にジェイリンの『ブラック・オリガミ』を出したマイケル・パラディナスだ。

 2017年にリリースされたベルリンのマーク・エルネストゥスによるイキノックスのリミックス12"も、街一番のレゲエ蒐集家として知られるこのベルリナーが自分のレーベルを通じて紹介してきたのはルーツ&カルチャーのジャマイカだったことを思えば、興味深い1枚だった。もっとも、ダンスホールとルーツという二分法もいまでは古くさく思えるほどレゲエは前進しているという事実は、鈴木孝弥氏の訳で出たばかりの『レゲエ・アンバサダーズ』(DU BOOKS)に詳しいので、早くぜんぶ読まなければと思っているのだが、それとは別のところで起きていること、言葉ではなくサウンドのメッセージ、音によってキングストンの外に開かれていくこと、つまりアンダーグラウンド大衆音楽で起きていること──イキノックスがデムダイク・ステアのレーベルからアルバムをリリースし、レイムがスティーリー&クリーヴィーあたりの曲をミックスしたカセットテープを作り、そしてまた2017年の暮れにもイキノックスがデムダイク・ステアのレーベルから2枚目となるアルバムを出すことは、あまりにも面白い展開なのだ。

 ギャビン・ブレアとヨルダン・チャンを中心としたキングストンのプロデューサー・チーム“イキノックス”は、複雑にプログラミングされたそのリディム、鳥の鳴き声、そしてユニークな音響効果によって、こともあろうかイングランドのゴシック/インダストリアル系実験派たちとコネクトした(深読みすれば、この現象自体がプロテストである)。本作『コロン・マン』は、前作『バード・サウンド・シャワー』による欧州での大絶賛を得てからのアルバム──。
 そして欧州経験の成果は、ダブステップ以降の寒々しい荒野にもリンクする1曲目の“Kareece Put Some Thread In A Zip Lock”からはっきりと聴ける。ベースラインはない。美しいストリングスや瞑想的な音響、あるいは動物の声(?)を支えるジューク&ダンスホールを調合/調整したビート、野性と知性を感じる彼らのビートは、この1年でかなり洗練されている……わけだが、20世紀の初頭にパナマ運河を掘るために駆り出された9万人のジャマイカ人労働者をアルバム・タイトルにしているくらいだから、最先端のこのリディムがジャマイカの歴史とリンクしていることを強く意識して制作したのだろう。
 『コロン・マン』は、ステロタイプ化されたゲットー・ミュージックではない。しかしイキノックスは、ジャマイカが大きな影響力を持つ音楽の実験場であることをよく心得ている。リリースは1か月ほど前だったが、ぼくが2017年12月に最後に買ったアナログ盤はこれだった。ストリーミングでも聴けるんだけど、とくにこういう音楽は“盤”で聴きたいよね。じゃ、2017年のエンディングはアルバムのなかでとりわけオプティミスティックな“Waterfalls In Ocho Rios”で。

Sam Purcell - ele-king

2017 in No Particular Order

5 2017年私談 - ele-king

 大分に拠点を移して1年半。何もしないでも新鮮さを保てる賞味期限はきっとどこにいても意外と長くない。そういうわけで、今年は環境作りに徹した。1月にそのままでは住めないような古い一軒家を借りて、1階部分をカフェ店舗、2階を書斎とまでは言えないが、東京1人暮らしの頃のような狭い古本とレコードに囲まれた部屋をDIYで作った。4ヶ月くらい工事をしていたか。ドラムの練習は専ら山。ちょうどドラムセットを置けるだけ水平を保ったモルタル部分を掃いて草を抜いてこちらは一日で完成。デモ音源専用だが一応録音もできるようになった。その合間合間で東京へ9往復。

 山で練習する一番のメリットは、音が一切反響せず飛んでいくばかりなので、いい音を自然と感じられる点にある。裏を返せば、大きい音でも小さい音でもいい音でならさないと全然楽しくない。太鼓が教えてくれるといえばかっこいいが、身の程を知らされるといったほうが近い。写真だけ見ればスピリチュアルな練習ができているように感じるが、ちょっと環境音とセッションしてみようとしてみた時に不思議だったのが、所謂日本的な100円レコード定番の民謡の雰囲気が漂ってすぐやめた。音が返ってこないという点以外は、いつも山に、東京の地下スタジオや、行ったこともない海外のスタジオを仮想しなければならないことに気がついた。海までも車ですぐで、よく行くのだが、目の前のきれいな海ときれいな空気はもう慣れてしまっていて、何か気持ちを焦らせるような幼少期体験にも似たものが喚起されない限りは、山と同じで舟歌が聞こえてくるだけで、すぐに踵を返すことになる。調子が悪いと寧ろ記憶を退化させることもある。

 そういうことがわかってきただけまずまずだろう。大分で唯一の人間に会う機会で楽しみなのが、アンタトロンディアというアフリカンチームの練習だ。10年以上アフリカの太鼓とダンスを続けている彼らは、アフリカン以外の音楽活動を行っているわけではない、いわばアフリカンのスペシャリストだ。そこが僕からしたら変態的で最高だ。話を聞くと、長野まで軽自動車に女性4人と太鼓詰めて一晩でたどり着き、7時間のワークショップを5日間受け、その間毎晩酒を浴び、大分まで帰ってきたこともあるらしい...。僕がドラマーだというのは一切関係なくて、彼らのバイブスを真っ新な気持ちで習うことができる。そういう説得力が彼らにもアフリカンにもある。先週は、地元の山奥で、もう一つの大分のアフリカンチームであるBENKAN主催のアフリカンイベントが行われて初めて参加した。Ibe&David kouakouの太鼓とダンス、また同じようなアフリカンのスペシャリスト達が九州中にこんなにいたのかと驚いた。

 個人的な意見だが、アフリカのリズムを身に付ければ付けるほど、ドラムにいい影響を与えてくれるし、音楽的なアイデアも豊かにしてくれるような気がする。時間の中で洗練され理にかなった隙間を抜き合い、またどこかで出会うリズム。圧倒的なリズム的ビット数とエネルギー。それは民謡や舟歌のように傍にはなかったので、学ばせていただいてもいいだろう。

 思えば、グリズリー・ベアの『Painted Ruins』は、アフロを、直接的でなくリスペクトをファクターとして浮かび上がらせているところが面白かった。アフリカぽいキメがある、訛っている、エネルギーのままにセッションする、という点ではなくて、長いループと短いループの中で感じる長くとか短いでない大きなエンジンに乗せられているようなリズムを、シンプルなままポップスに持ち込んだのは、聴いていてまず気持ちよくしてくれる。少し覗いてみると、割とスクエアにやっているし、ループ感は曲に寄り添って長短を変えながら自由に展開していく。あからさまにではなくその展開に合わせて静かに燃えていくその聞こえ方はやはり気が利いている。続けることで気づいたら気持ちよくなっているというのはアフロの最も好きな点であるのだが、それをポップスに持ち込んだ作品は聴いていてなんだか嬉しくなった。アフロの巨匠トニー・アレンの新譜『The Source』はもう圧巻。どこまで曲に寄り添うことができるんだという、フレージングとエンジン。よく聴くと全部フレーズが違うし、それなのに全部トニー節を感じる。懐が深すぎる。新譜のラーナー・ノーツか何かで最近知ったのだが、トニー・アレンは子供の頃からパーカッションに行かずにドラムだけやってきたらしい...恐ろしい。日本のAfro Begue も『Sautat』という作品としても素晴らしいアルバムを今年発表した。

 先週gonnoさんとのプロジェクトのプリプロ作りのため一日だけ東京に行った。アフロのリスペクトとファクターをキーに、僕らのグッド・バイブスを目指す作品のレコーディングは年明け早々になりそうです。よいお年を。

Babe Roots - ele-king

 イタリアの2人組ベイブ・ルーツを知るキッカケは、レーベルやWebマガジンなど多角的に活動している、〈Electronique.it〉のポッドキャストだった。そこに提供したミックスでふたりは、ジャッキー・ミットゥ、ホレス・アンディー、リズム・アンド・サウンドらの曲を接続し、メロウなグルーヴと小さじ一杯のトリップをもたらしてくれた。さらに面白いのは、ベイブ・ルーツというユニット名だ。このミックスを紹介する記事に提供されたアーティスト写真がベイブ・ルースだったから、“そういうことか……”とすぐ察しがついた。こうしたストレートな遊び心は嫌いじゃない。

 というわけで、ミックスを聴いたあと、さっそくふたりの作品を手に入れた。手始めに購入したのは、2016年に〈Rohs!〉からリリースされたシングル「Dub Sessions 1」。先述のミックスから、ダブ/レゲエの要素が顕著なのだろうと予想していたが、良い意味で期待が裏切られた。より正確に言うと、緊張感漂うシャープな音像はダブ/レゲエ色を滲ませるが、そこへ冷ややかな電子音を混ぜていたのだ。そうして生まれたサウンドには、リズム・アンド・サウンド以上に、ベーシック・チャンネルの影を見いだせる。このふたつのユニットは、共にモーリッツ・フォン・オズワルドとマーク・エルネストゥスによるものだが、それぞれの良いとこだけを頂戴したような音楽が「Dub Sessions 1」だった。その後もふたりは、〈Linear Movement〉から発表した「Tribal War/Sweet」など、コンスタントに作品を作りあげてきた。作品ごとの違いはあるものの、ダブ/レゲエを基本としているのは変わらない。節操なく流行を追いかけるより、自分たちの音を追求するのがふたりの質らしい。

 そんなふたりが、ファースト・アルバム『Babe Roots』を完成させた。ここでもふたりは、やはりダブ/レゲエを軸にしている。ヘヴィーな低音を強調し、無駄のない音像は非常にシャープだ。そのうえでトリッピーなグルーヴを生みだし、甘美な心地よさが作品全体を覆っている。ディレイやリヴァーブの長さといった、細かいところに行き届いたプロダクションも相変わらず。ファースト・アルバムにしては、あまりに出来過ぎな完成度。
 特筆したいのは、オープニングを飾る“Intro”だ。メタリックな電子音とユーフォリックなホーンの響きで始まるこの曲は、これまでふたりが見せてこなかった表情を楽しめる。ダブ/レゲエはもちろんのこと、秘境的な雰囲気が漂うサウンドスケープはニュー・エイジを彷彿させるのだ。こうした方向性のアルバムも、ぜひ聴いてみたい。

 “Intro”以外はヴォーカルをフィーチャーしているのも興味深い。〈ZamZam Sounds〉から発表した「Be Still」など、これまでも何度かゲスト・ヴォーカルを迎えることはあったものの、ここまで歌を前面に出してくるとは思わなかった。とりわけ秀逸なのは、ミリー・ジェイムスが参加した“Falling”だ。幻惑的なサウンドが舞う中で、ミリーが蠱惑的な声を聞かせてくれる。そこにはトリップ・ホップを想起させる酩酊感があり、クラブのチルアウト・タイムで機能するのはもちろんのこと、ポップ・ソングとして聴いても違和感がない。

 最近のイタリアといえば、〈Editions Mego〉や〈Warp〉から作品をリリースしているロレンツォ・セニといった、テクノ方面の盛り上がりが注目されている。しかしベイブ・ルーツは、ベース・ミュージック方面も面白いと私たちに気づかせてくれる。

DJ Nigga Fox - ele-king

 きました! これは嬉しいニュースです。リスボンから世界中にポリリズミックなアフロ・ゲットー・サウンドを発信している〈プリンシペ〉から、なんとDJニガ・フォックスが来日します! 〈プリンシペ〉のドンであるDJマルフォックスはすでに来日を果たしていましたが、かのシーン随一の異端児が初めてこの極東の地でプレイするとなれば、これはもう足を運ばないわけにはいきません。2018年1月26日に渋谷WWWβにて開催される今回のパーティは、《南蛮渡来》と《Local World》とのコラボレイションとなっており、東京のThe Chopstick Killahz(Mars89 & min)と〈Do Hits〉/〈UnderU〉のVeeekyも参加、さらにKΣITOがゴムのセットを披露する予定とのこと。いやはや、これは年明けから一気にテンションぶち上がりそうです。ドゥ・ノット・ミス・イット!

Local 5 World 南蛮渡来 w/ DJ Nigga Fox

リスボンのゲットーからアフロ新時代を切り開く〈Príncipe〉の異端児DJ Nigga Foxが初来日! 加えて中国の新星Howie Lee率いる北京拠点の〈Do Hits〉からVeeekyと目下テクノウルフでも活躍するKΣITOが暗黒の南ア・ハウスGqom(ゴム)のライヴ・セットで参加、The Chopstick Killahzによるポスト・トライバルな《南蛮渡来》と世界各国のローカルの躍動を伝える《Local World》のコラボレーション・パーティにて開催。

ジャマイカからダンスホールの突然変異Equiknoxx、ナイジェリアの血を引くアフロ・ディアスポラの前衛Chino Amobi、シカゴ・フットワークの始祖RP Boo、アイマラ族の子孫でありトランス・ウーマンの実験音楽家Elysia Cramptonをゲストに迎え開催、インターネットを経由し急速な拡散と融合を見せながら、多様化するジェンダーとともに新たなる感性と背景が構築される現代の電子音楽における“ローカル”の躍動を伝えるパーティ《Local World》。その第5弾は“ポスト・トライバル”を掲げ、新種のベース・ミュージックを軸にエキゾチックなグルーヴを追い求める東京拠点の若手Mars89とminのDJユニットによるパーティ《南蛮渡来》をフィーチャー。ゲストにリスボンの都市から隔離された移民のゲットー・コミュニティでアフリカ各都市の土着のサウンドと交じり合いながら独自のグルーヴを形成、DJ Marfox、Nídia Minaj、シーンをまとめたコンピレーション・アルバム『Mambos Levis D'Outro Mundo』のリリースや〈Warp〉からのEPシリーズ「Cargaa」を経由し、国際的な活動へと発展したアフロ新時代を切り開くリスボンのレーベル〈Príncipe〉からアシッディーなサウンドで異彩を放つシーンの異端児DJ Nigga Foxが初来日、さらには中国の新星Howie Lee率いる北京拠点の〈Do Hits〉のヴィジュアルを手がけ、地元台北で世界各地のベース・ミュージックに感化され独自のローカル・サウンドを創り出すコレクティヴ〈UnderU〉のコア・メンバーVeeekyが登場。国内からは目下テクノウルフのメンバーとして活躍する傍ら、ジューク、ヒップホップ、ゴムなど先鋭的なビートを常に取り入れ、サンプラーを叩き続けるKΣITOがゴムのライヴ・セットで参加。ポップス、アンダーグランド、土着が“何でもあり”なポストの領域で入り乱れる現行のエクスペリメンタル・クラブ・シーンでも注目のバイレファンキやレゲトン、メインストリームとなったトラップ含めいつも“サウス”から更新される最新のビートが混じり合う逸脱のクラブ・ナイト。

Local 5 World 南蛮渡来 w/ DJ Nigga Fox
2018/01/26 fri at WWWβ

OPEN / START 24:00
ADV ¥1,500 @RA / DOOR ¥2,000 / U23 ¥1,000

DJ:
DJ Nigga Fox [Príncipe - Lisbon]
The Chopstick Killahz [南蛮渡来]
Veeeky [Do Hits - Beijing / UnderU - Taipei]

LIVE:
KΣITO *Gqom Live Set*

※20 and Over only. Photo ID Required.

https://www-shibuya.jp/schedule/008652.php

【記事】
リスボンのゲットー・サウンド@Resident Advisor
リスボンの都市から隔離されたゲットーのベッドルームでは、アフリカの音楽を取り入れた刺激的で新しい音楽が、10年ほど前から密かに鳴っていた。しかし今、〈Príncipe〉という草分け的レーベルの活動を通し、この音楽が徐々に国境を越え、世界で鳴り響き始めている。
https://jp.residentadvisor.net/features/2070

【動画】
リスボンのアンダーグラウンド・シーン@Native Instruments
ここ数年、リスボン郊外を拠点とするプロデューサーやDJの小さなグループが、未来のサウンドを創造しています。彼らはアンゴラ、カーボベルデ、サントメ、プリンシペなどのポルトガル語公用語アフリカ諸国出身で、彼らの作り上げた音楽には、激しい切迫感、荒削りなビート、恍惚感のあるグルーヴ、そして浮遊感が集約され、その結果アフリカのポリリズムにテクノ、ベース、ハウス・ミュージックを組み合わせた唯一無二のハイブリッドなサウンドが誕生している。

■DJ Nigga Fox [Príncipe - Lisbon]

アンゴラ出身、リスボンを拠点とするプロデゥーサー/DJ。2013年にリリースされた12" 「O Meu Estilo」でデビュー、ポルトガル郊外のゲットー・コミュニティで育まれた特異なサウンドをリスボンから発信するレーベル〈Príncipe〉の一員としてアフロ・ハウスの新しい波を世界へと広めている。続く2015年の12" 「Noite e Dia」は『Resident Advisor』、『FACT』、『Tiny Mix Tapes』といった電子音楽の主要メディアに取り上げられ、同年〈Warp〉からリリースされたシーンのパイオニアと若手をコンパイルしたEPシリーズ「Cargaa」にも収録され、国際的な認知を高めながら《Sonar》、《CTM》、《Unsound》といった有力な電子音楽フェスティヴァルにも出演、Arcaのブレイクで浮かび上がったエクスペリメンタル・クラブの文脈の中で、同性代の土着のローカル・サウンドを打ち出した〈N.A.F.F.I.〉、〈NON Worldwide〉、〈Gqom Oh!〉といったレーベルやコレクティヴとともにシーンのキーとなる存在へと発展。2016年の〈Príncipe〉のレーベル・コンピレーション『Mambos Levis D'Outro Mundo』と最新作「15 Barras」はアシッドなサウンドを強め、これまでのクドゥーロのアフリカン・スタイルを飛躍させ、よりハイブリッドで強烈なサウンドとグルーヴを披露、他ジャンルとの交流や融合を交え新時代のアフロ・ハウスの拡散と拡張に大きな貢献を果たしている。

https://soundcloud.com/dj-nigga-fox-lx-monke

■The Chopstick Killahz (Mars89 & Min) [南蛮渡来]

ポスト・トライバルを掲げ、奇妙なグルーヴと無国籍感を放つパーティー《南蛮渡来》のMars89とminによる東京拠点のDJユニット。

https://soundcloud.com/thechopstickkillahz

■Veeeky [Do Hits - Beijing / UnderU - Taipei]

現代社会の問題をテーマとし、ヴィジュアル・アートや音楽で伝える台北拠点のアーティスト。Howie Lee率いる北京の〈Do Hits〉と台北の〈UnderU〉のコア・メンバーとして活動。現代社会で起こっている問題に多くの関心を持ち、これらのテーマをヴィジュアル・アートや音楽に伝え、微妙な文化のシンボルや物語、デジタル/オフライン作品のコラージュを用い、コンピュータ・アートに加工した鮮やかなヴィジュアル・パフォーマンスを披露し、〈Do Hits〉ではヴィジュアル担当として、レーベルのユニークなヴィジュアル言語を作り出している。主に北京と台北の異なる場所の文化/音楽シーンを行き来しながら、ソロでは2017年末に台北にある洞窟のギャラリーで『sustainable data 1.0』展示会を開催、最新のアートワークとヴィデオを発表する。来年にはクリエイターの友人とともに、社会主義の真の価値とその調和を世界へ広げることを目指した、新しい服のブランドを立ち上げ、アジアの各都市でポップ・アップ・ショップの展開を予定している。

https://www.veeeky.com

■KΣITO

トラックメーカー/DJ。2013年に初のEP「JUKE SHIT」をリリース。ジューク/フットワークの高速かつ複雑なビートをAKAIのパッドを叩いて演奏するスタイルでシーンに知られるようになる。2016年、HiBiKi MaMeShiBa、ナパーム片岡などとともにレーベル〈CML〉を立ち上げ、Takuya NishiyamaとのスプリットEP「A / un」をリリース。ソロ活動に加えテクノウルフ、Color Me Blood Black、幡ヶ谷ちっちゃいものクラブなど、複数のユニットに参加、様々なミュージシャンとのセッションを重ねている。

https://keitosuzuki.com

ele-king vol.21 - ele-king

 2017年も残り僅か。今年もこの季節がやってまいりました。紙版『ele-king』年末号刊行のお知らせです。

 特集は「2017年ベスト・アルバム30/ベスト映画10」。端的に、今年もっとも優れたアルバムはなんだったのか? 編集部がなんども聴き直し考えに考えて選出した30枚を一挙にご紹介。また、さまざまなジャンルごとに2017年の動向を俯瞰、信頼のおけるライターの方々に執筆していただいております。映画もまた悩みに悩みぬいて選出した10本を紹介しつつ、こちらもコラムで『トレスポ』や『ブレードランナー』など2017年の話題作を振り返ります。

 そしてロング・インタヴューは、表紙のDYGL(デイグロー)と水曜日のカンパネラの2本立て。まったく“日本”を感じさせないDYGL、かたや“桃太郎”の水曜日のカンパネラ。いまの日本を切り取ってみました。いずれもカラーで、撮り下ろしの写真も多数掲載。

 さらに、特別対談も2本ご用意。登美丘高校のダンスやブルゾンちえみを通して、バブルのリヴァイヴァルからリア充の変容までを語りつくす、さやわか×三田格 対談(「もしかして、またバブル?」)。座間の殺人事件や共謀罪を題材に、中動態論の功績を検証する、白石嘉治×栗原康 対談(「セックスしてとりみだせ!」)。

 これら複合的な視点を通じて「じゃあ自分にとってのベスト・アルバムはなんだったのか」「私の見た2017年はどういう年だったのか」などなど、読者の皆様が何かを考えるきっかけとなれば幸いです。発売日は12月25日。ぜひお手にとってみてください。

contents

●ロング・インタヴュー:DYGL 大久保祐子+野田努/写真:当山礼子

●2017年間ベスト・アルバム30枚
(大久保祐子、木津毅、小林拓音、坂本麻里子、沢井陽子、髙橋勇人、野田努、松村正人、三田格)
・ post-punk / jazz rock 野田努
・ ambient 小林拓音
・ untrue 髙橋勇人
・ electronic / experimental デンシノオト
・ techno 行松陽介
・ grime 米澤慎太朗
・ us hip hop 吉田雅史
・ house 貝原祐介
・ jazz 小川充
・ indie rock 大久保祐子
・ neo classical 八木皓平
・ avant-garde 細田成嗣
・ japanese rap music 磯部涼
・ ny 沢井陽子
・ london 髙橋勇人
・ japanese indie イアン・F・マーティン
・ fashion 田口悟史
・ gadget / technology 渡辺健吾
・ politics 水越真紀

●特別対談:もしかして、またバブル? さやわか × 三田格

●ロング・インタヴュー:水曜日のカンパネラ 野田努+三田格/写真:押尾健太郎

●特別対談:セックスしてとりみだせ! 白石嘉治 × 栗原康

●映画ベスト10
(坂本麻里子、木津毅、水越真紀、三田格)
・ 『ブレードランナー2049』 木津毅
・ 『T2 トレインスポッティング』 野田努
・ 『哭声/コクソン』『クローズド・バル』 三田格
・ 『ツインピークス The Return』 坂本麻里子
・ 『Fate/Apocrypha』『Fate/stay night [Heaven's Feel]』 坂上秋成

●REGULARS
・ サマー・オブ・ラヴから50年 三田格
・ アナキズム・イン・ザ・UK 外伝 第12回 ブレイディみかこ
・ 乱暴詩集 第6回 水越真紀
・ 音楽と政治 第10回 磯部涼
・ ピーポー&メー 最終回 戸川純

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