「K Á R Y Y N」と一致するもの

Soom T & Disrupt - ele-king

 昨年、『ゼロ年代の音楽――ビッチフォーク編』という本を編集した。この1月に発売される予定の女と抵抗と音楽をテーマにした単行本で、自分で言うのもなんだが、けっこう面白い。ひとつの問題提起というか、とくに女性に読んでいただきたい本だ。もちろん100枚のディスク・レヴューもある。こういう企画では読者の自分にとっての大切な1枚が載ってないといっきに冷めるものだが、作っているほうでも「入れ忘れたー!」というのがあるとけっこう落ちる。カタログ本ではないし、まあしゃーないと思っても、「しまった、入れ忘れた」というのを思い出したり、「入ってないじゃないかー」と人から鋭い指摘を受けると作りたての本でさえ色あせて見えてしまうものだが、スーム・Tのこのアルバムは、個人的にはもう少し早く知っていれば絶対にどんなことをしてでも紹介したかった1枚である。

 まずはこのアートワークをじっくりと見て欲しい。そして曲名をいくつか紹介する。"Roll It""Saved By A Ganja Leaf""Roll That Shit""Never Get Caught""Puff That Weed""Ganja Ganja""Weed Hawks""They Call It Po""Weed Is Sweeter Than Most"......スコットランドはグラスゴーの女性MCとディスラプトによるganja-themedなこの音楽は、さわやかで、明るく、清々しく、これっぽっちの後ろめたさや惨めさはなく、微笑ましく、陽気で笑えるのである。噂では......あくまでも噂に過ぎないのだが......フィラデルフィアの某人気レーベルからの誘いを断っての、〈ジャータリ〉からのリリースである。

 女性アーティストにとって前代未聞の領域に踏み込んでいるであろう勇敢なるMC、スーム・Tは、すでに10年以上のキャリアを持っている。彼女が有名になったのは〈スケープ〉からリリースされていたベルリンのダブ・アンビエント・プロジェクト、バス(サン・エレクトリックのトム・シールによる)の2005年のアルバムにフィーチャーされてからだが、地元のグラスゴーでは1999年から活動をしている。2003年にくだんのバスにフックアップされているが、同じ年にはジ・オーブの『バイスクルス&トリサイクルス』のなかの"アフターマス"のMCに抜擢され、また当時人気だったT.ラウムシミールのアルバムにもミス・キティンとともに参加している。インド系の彼女はその声とリリック(政治的でスピリチュアルだという)で瞬く間にカルトとなって、ここ数年は地元のレゲエ・サウンドシステムの連中(Mungos Hifi, Gypsy Rock 8 Piece Conkerなど)ともコラボレーションを繰り返している。

 〈ジャータリ〉から1月後半にリリースされるスーム・T・アンド・ ディスラプトの『オード・2・ア・キャロット』は、ラップトップ・レゲエの分野における代表格であり、8ビット・レゲエの代名詞でもある同レーベルのスラップスティックな痛快さと、低音、そして躍動そのものといった彼女のラップ、やたら飛び出してくる"単語(クリシェ)"に刺激される。新年早々、なんとも豪胆なアルバムの登場である。

Seefeel - ele-king

 ミディアムテンポの8ビートとエレクトロニック・ノイズの"デッド・ギターズ"は、音の粒子の荒れたカンだ。see(見る)+feel(感じる)という、あの時代らしいネーミングを持ったバンドは、15年振りの4枚目のアルバムで貫禄を見せつけている。1993年、このバンドが登場したときは、「マイ・ブラッディ・ヴァレンタインとエイフェックス・ツインの溝を埋めるバンド」と謳われたものだったが、最新作の『シーフィール』は「ダブステップとクラウトロックの溝を埋めている」ようだ。2010年にシングルとして先行リリースされた"ファウルツ"は、ある意味では歌モノだが、『クラスターII』をバックにスペースメン3が歌っているような、倒錯したポップである。"リップ・ラン"は1994年ぐらいのシーフィールにもっとも近い。ドリーミーで、スペイシーで、ダビーだ。1990年代末にボアダムスに在籍していたイイダ・カズヒによる8ビートとシゲル・イシハの重たいベースが霊妙なメロディをともなって、霧のように広がるこの音楽に骨格を与えている......。
 
 シーフィールのカムバック作は過去のどのアルバムとも違うが、ファンにはドリーミーな『クイック』と無愛想な『サッカー』の中間だと説明することができるかもしれない。数年前に再発された彼らのデビュー・アルバム『クイック』は、〈トゥ・ピュア〉がもっとも勢いのあった時期にリリースされた、当時のロンドンのシューゲイザーからのアンビエントへの見事なアプローチだった。それはあの時代の幸せな空気が詰まったドリーム・ポップで、そしてアルバムのなかの1曲は翌年にエイフェックス・ツインによるリミックスが2ヴァージョン発表されている。1994年に〈ワープ〉と契約した彼らは、素晴らしい12インチ・シングル「ステアスルーEP」を発表している。収録された"スパングル"は〈ワープ〉のクラシックとして知られている曲で、その根強い人気たるやおよそ10年後にオウテカがリミックスをしているほどだ。
 とはいえ、1995年のセカンド・アルバム『サッカー』にはファースト・アルバムのような親しみやすさはなかった。そればかりか、初期のドリーミーな質感を積極的に排除しているようだった。セカンド・サマー・オブ・ラヴを丸めて捨てるように、ギタリストのマーク・クリフォードを中心とした第二期シーフィールは、1996年には〈リフレックス〉から『(Ch-Vox)』を発表するが、バンドはそれを最後に休止状態となり、そしてクリフォードはディスジェクタ名義のソロ作品『クリーン・ピト・アンド・リド』を〈ワープ〉から出すと、音楽の表舞台から姿を消す。
 
 フィードバック・ノイズをキング・タビーをミキシングしたような"メイキング"も最高だが、ジェームス・ブレイクやマウント・キンビーのようなポスト・ダブステップと共振する"エアレス"、エメラルズやOPNと共振する"Aug30"はなお素晴らしい。そして、アルバムの最後を飾る"スウェイ"の、ノイジーでありながらエレガントな展開は......このバンドの15年の沈黙が無駄ではなかったことを確信させる。第三期に突入したシーフィールは後ろを振り向かずに前に進んでいる。2011年の1月において間違いなく頂点に立つ1枚の登場である。
 
 ......というわけで、明けましておめでとうございます!

#9:Flashback 2010 - ele-king

 先日『NME』が20もの音楽メディアによるアルバム・オブ・ザ・イヤーの集計を発表した。対象となったのは『NME』をはじめ『ピッチフォーク』、『ガーディアン』、『ローリング・ストーン』、『スピン』、『Q』、『モジョ』、『アンカット』ほか、ブルックリンで圧倒的に支持されている『ステレオガム』やUKのウェブマガジン『ドローンド・イン・サウンズ』、あるいは超メジャーの『MTV』などなど、主にロック系のメディア。

1. Arcade Fire - The Suburbs
2. Kanye West - My Beautiful Dark Twisted Fantasy
3. LCD Soundsytem - This Is Happening
4. The National - High Violet
5. Beach House - Teen Dream
6. Vampire Weekend - Contra
7. These New Puritans - Hidden
8. Deerhunter - Halcyon Digest
9. Big Boi - Sir Lucious Left Foot: The Son Of Chico Dusty
10. The Black Keys - Brothers
11. Robyn - Body Talk
12. Yeasayer - Odd Blood
13. Caribou - Swim
14. John Grant - Queen of Denmark
15. Joanna Newsom - Have One On Me
16. Sufjan Stevens - The Age Of Adz
17. Janelle Monae - The ArchAndroid
18. Drake - Thank Me Later
19. Sleigh Bells - Treats
20. Ariel Pink's Haunted Graffiti - Before Today

 自分の好みはさておき、まあ納得のいく20枚だ。ちなみに僕の個人的なトップ10は以下の通り。

1. Beach House -Teen Dream
2. Darkstar - North
3. 神聖かまってちゃん-みんな死ね
4. Gold Panda - Lucky Shiner
5. Emeralds - Does It Look Like I'm Here?
6. Oneohtrix Point Never - Returnal
7. Factory Floor - Lying / A Wooden Box
8. M.I.A. - /\/\/\Y/\
9. Gayngs - Related
10. Mount Kimbie - Crooks & Lovers

 ビーチ・ハウス以外は『NME』が集計した20枚に入っていないけれど、好みで言えば、ビッグ・ボーイ、ドレイク、ジャネール・モネイ、カリブー......ジョアンナ・ニューサムとディアハンターとアリエル・ピンクに関しては今作がとくにずば抜けているとも思えなかったけれど、もちろん嫌いなわけではない。アーケイド・ファイアーの3枚目は実は最近になってようやく聴けたが、過去の2枚に顕著だった重さはなく、いままででもっとも親しみやすい音楽性だと感じられた。このバンドに関して言えば、対イラク戦争の真っ直なかに発表した反ネオコンの決定版とも言える『ネオン・バイブル』によって、音楽と社会との関わりを重視する欧米での評価を確固たるものにしている。こういうバンドがいまでも一目置かれるのは、欧米の音楽ジャーナリズムが音楽に何を期待しているかの表れである。
 そう、アルバム・オブ・ザ・イヤーとは、その作品の価値や誰かのセンスを主張するものではなく、ジャーナリズムがいまどこに期待しているのか、という観点で読むと面白い。そのセンで言えば、僕にとって2010年に興味深いのはカニエ・ウェストとジーズ・ニュー・ピューリタンズだ。どちらも個人的には好みではないけれど、僕がふだん読んでいるメディアではどこも評価している。おかしなもので、LCDサウンドシステムがいくら評価されても気にもとめないというのに、気にくわないと感じているカニエ・ウェストとジーズ・ニュー・ピューリタンズが高評価だと気になるのだ。
 以下、『ピッチフォーク』、『NME』、『ガーディアン』のトップ10を並べてみよう。

Pitchfork
1. Kanye West - My Beautiful Dark Twisted Fantasy
2. LCD Soundsystem - This is Happening
3. Deerhunter - Halcyon Digest
4. Big Boi - Sir Lucious Left Foot: The Son of Chico Dusty
5. Beach House - Teen Dream
6. Vampire Weekend - Contra
7. Joanna Newsom - Have One on Me
8. James Blake - The Bells Sketch EP/ CMYK EP/ Klavierwerke EP
9. Ariel Pink's Haunted Graffiti - Before Today
10. Titus Andronicus - The Monitor

NME
1. These New Puritans - Hidden
2. Arcade Fire - The Suburbs
3. Beach House - Teen Dream
4. LCD Soundsytem - This Is Happening
5. Laura Marling -I Speak Because I Can
6. Foals - Total Life Forever
7. Zola Jesus -Stridulum II
8. Salem - King Night
9. Liars - Sisterworld
10.The Drums - The Drums

The Guardian
1. Janelle Monae- The ArchAndroid
2. Kanye West - My Beautiful Dark Twisted Fantasy
3. Hot Chip - One Life Stand
4. Arcade Fire - The Suburbs
5. These New Puritans - Hidden
6. Robyn - Body Talk
7. Caribou - Swim
8. Laura Marling - I Speak Because I can
9. Ariel Pink's Haunted Graffiti - Before Today
10.John Grant - Queen of Denmark

 カニエ・ウェストのアルバムでまずはっきりしているのは、それがヒップホップのフォーマットから離れていること。「イントローヴァースーフックーヴァースーフックーアウトロ」といった公式をチャラにして、膨大なサンプル(60年代のサイケデリックからゴスペルまで)によって新しい何かを生み出そうとしている......ある種のプログレッシヴな音楽と言えよう(実際プログレだろ、あれは......と僕は思ってしまったのだが)。僕や二木信のような保守的なブラック・ミュージック・リスナーの裏をかいているアルバムとも言えるし、そしてこれはジーズ・ニュー・ピューリタンズへの評価とも重なることなのだが、欧米の音楽ジャーナリズムが知的興奮を知らないチンピラにはもう期待していないということでもある。そしてそれでも(カニエ・ウェストの対極とも言える)ビッグ・ボーイが愛されているのは、暴力性というものに何のロマンスも見てはいないということでもある。まあ、要するにそれだけマッチョイズムと暴力性を日常的に身近に感じているからだろう。

 日本の音楽シーンに関しては、2010年は面白かったと思っている。それはポップ・フィールドにおける相対性理論と神聖かまってちゃんのふたつに象徴されるだろう。どちらもインテレクチュアルなポップで、2010年の日本に対する両極端の、際だった態度表明と言える。つまり、かたやナンセンスでかたやパンク、かたや"あえて抵抗しない"でかたや"とりあえず抵抗してみる"というか......そして好むと好まざるとに関わらず、時代は更新される。僕にとって興味深かったのは、神聖かまってちゃんへの表には出ない嫌悪感だった。それは僕が中学生のときに見てきたセックス・ピストルズやパンクに寄せられた嫌悪感、RCサクセションに寄せられた嫌悪感と見事にオーヴァーラップする。何か、自分の理解や価値観の範疇からはみ出したものが世のなかの文化的な勢力として強くなろうとするとき、それを受け入れる人と拒絶する人にはっきり分かれるものだが、同じことがいま起きているようだ。そして、気にくわないというのは、それだけ気にしているということでもある。(笑)

 エメラルズに関しては、面白いことに『ドローンド・イン・サウンズ』が1位にしている。こうしたチャートの見方というのは、「ではエメラルズを1位にするようなメディアは2位以下を何にするのだろうか」という点にもあるのだが、2位がザ・ナショナルで3位がデフトーンズというのはがっかりした。シューゲイザー好きな編集部のなかの偏執的な編集長があるときエメラルズで壮大なトリップをしてしまったのかもしれない。もちろん、多くの場合は個人的な経験が大切であって、『ガーディアン』の読者が言うように「メディアが選ぶトップ20をわれわれが聴かなければならないという義務はない」わけだが、話のネタとしては大いにアリなのだ。その年何が良かったのかについて話すことは、音楽ファンにとっては楽しみのひとつである。

VENUS・KAWAMURA YUKI (shibuya OIRAN) - ele-king

〈しぶや花魁〉にて2010年に数多くPLAYされた極上のワーム・アップ・サウンド10曲


1
Language -Justified and Ancient - Madoromi

2
Chieko Kinbara feat Byron Stingily - Mystery Girl - Grand Gallery

3
Dorian - Free - Felicity

4
Luvraw & BTB - Dori Summa - Pan Pacific Playa

5
Genki Rockets - Star Surfer(Passionate YO-C+K.S.N mix) - Q Entertainment

6
CoroRosie - Lemonade - Contrarede

7
Jose Padilla - Dragonflies - Ibiza chillout Longe's Selections

8
Lenny Ibizarre -When The Ocean Smiles - ibiza chillout Lounge

9
Salmon cooks U-zhaan - Aquatic Holiday - U-zhaan HP: https://u-zhaan.com

10
Oroti -Mountain View - Oroti

peechboy (SWC) - ele-king

最近自宅や人前などでかけることが多い曲たちをご紹介します


1
Kenton Slash Demon - Sun - Tartelet

2
Sound Stream - Tease Me - Sound Stream

3
Gay Marvine - Lost In Music - It's Bath House Etiquette

4
A Forest Mighty Black - Back Up Days - Drumpoet Community

5
Cherryboy Function - Tornado - ExT

6
Don Froth - 10,000cc - Phonica

7
Steller - Terrence(Johnny D Remix) - Soweso

8
Timmy Regisford - At The Club - Tribe

9
Ikeda X - P-212.515 - -

10
Orange Muse feat. Ania - Psychedelic Behaviour - Colorful

NOOLIO a.k.a. Norio Shimizu (PART2STYLE) - ele-king

SKA & SHUFFLE 十選


1
Mungo's Hi Fi and Marina P - Divorce A L'italienne - Scotch Bonnet

2
Soothsayers Horns - Ganja Free - Universal Roots

3
Longsy D - This Is Ska (Rydem Wiv Acid Mix) - Warlock

4
Mule Train - Devil's Shack - Lamb Star Records

5
The Tchiky's - Oide - Rudiments

6
Natacha Atlas - Hayati Inta (Mickey Moonlight Remix) - Mo'Zik Records

7
Stevie Wonder - Higher Ground - Motown

8
Cirillo Pres. Trio Dubbales - Shalla Balla - White

9
Thomas Fehlmann - The Road - Kompakt

10
Dub Insurgent - Caballo Bounce - Near & Far Records

神聖かまってちゃん
ワンマンライヴ2010
- ele-king

 喧嘩したり骨折ったりパソコン壊したり途中で終わったりやる曲を決めてなかったり、ざっくばらんかつスキャンダラスな無法地帯であるやに漏れ聞いていた神聖かまってちゃんのライヴもリキッドルームでのワンマンということで、アルバム発売日の12月22日に早くも仕事納めを終えたつもりで出かけたが、知り合いには会わなかった。やっぱまだ仕事納める日じゃなかったんだな......。

 2曲続けて演奏されるということがない。1曲終わると何かしゃべり、次の曲をの子が決めてmonoに伝え、それをmonoはなんとか秘密裏にメンバーだけに伝えようとするのだが、monoのジタバタをあっさり無視しての子はマイクでこれからなにを演奏するかを呟いたり宣言したりする。2番目にやった"あるてぃめっとレイザー"を何度も初めてのように提案するの子にそれはもうやったからと説得しつつ、その繰り返しで進むライヴは、けれども別にほのぼのアットホームというわけではない。ギクシャクもしていないが、花壇や曲がり角や風鈴や洗濯物に気を取られながら、気になるたびに座って覗き込んでまた歩き出す散歩のようにいつの間にか進んでいる。

 男性客の多さが意外だった。パンクというジャンルではたいてい、怒りは他者に向かうことが多いだろう。反戦や政治のことでなくても、情けない自分がいれば必ずその対照に何らかの他者がいて、自分の内面への言及もその他者を意識したものになる。けれどもの子の詞に他者の存在はほとんどない。ひたすら内心の描写が続き、しかもそれを変えたい、変えようという願望も明確には表されてはいない。
 神聖かまってちゃんのライヴの雰囲気は、このの子の詩の世界を具現化したもののように思える。多くの若い男性客がバンドのなにに惹かれているのかは分からないが、ここでだけは他者のいる世界を抜け出し、自分を変えたいなどと神経をすり減らすこともなく、かといって非現実的な希望や"あるべき自分像"を押し付けられるようなストレスにさらされることもない。

 それから私は初めて観た神聖かまってちゃんのそのライヴで、なによりもの子という〈ヴォーカリスト〉を発見した、と思った。CDでは絶妙なバランスで整理され、美しく、爽快なまでに「完璧」と思えるほどのバランス感覚で施されているミックスが、当然だがライヴではある程度は混沌とする。そんな行儀がいいとは言えない空間で、意図的な混沌が塊と広がりのせめぎあいでフロアを包み込もうとしている。
 細い体でバイセクシャルの雰囲気をもつロックンロール・ヴォーカリストというのは珍しい存在ではない。ミック・ジャガーにイギー・ポップ、マーク・ボランとかジョニー・ロットンとか忌野清志郎とかね。の子はその系譜にいるとてもステージ映えのするヴォーカリストだ。曲間のMCというのはきっとけっこう難しいんだろう。でも煽るMC(例えば清志郎)であれ畏まるMC(例えばどんと)であれ、長話であれ小咄であれ愚痴であれ、気取っていても素顔を見せても、「板(ステージ)」についているMCとついていないMCがあるだけで、それは最初からかなり運命づけられているように思う。22日のの子はAラインのシャツがさらに華奢なシルエットを際立たせ、さながら、えー、森のこびとのようだった。そして1000人を前にしてそのファンタジックなパンク・ヴォーカリストはまるごと板についていた。

 そもそもが穿ち過ぎだったと言われるかもしれないが、音程を変えて女性のような声を使うのは、CDを聴いているときには、そのまま性別不明感、あるいはバイセックスを表すものとして聴こえていた。けれどもステージから発せられるの子の声は少し違って聴こえたのだった。熱いがなり声が突然平坦、あるいは冷淡なつぶやきに転換することもそうだが、そうした独特なヴォーカルの変化は、CDで聴こえていたような、例えばことにジェンダーを含んだ多重人格的なキャラクターの使い分けのようなものとしてではなく、の子というひとりの人格としてのヴォーカリストのつながりのある心象表現として届いてきた。両者の違いはけっきょくのところ些細なことでもあるが、歌の届き方の点で私はずいぶんと違った印象を受けた。

 数個の人格がさまざまな感情や気分を持っている、いわば小さな社会があるのではなく、あくまでもひとりの人間のなかにそれだけ複雑な感情や気分が去来するのだということを生々しく突きつける。激しく、まっすぐに。なぜだろう。ひとつには、ライヴならではのミックスで制御からはみ出してくる地声の存在感があったかもしれない。そしてなにより「板」に着くヴォーカリストの説得力があったと思う。

 後半、の子の声はますますよく出てくるようになっていった。"いかれたニート""怒鳴るゆめ""ねこラジ"、そしてただでさえヴォーカルが多くを語る"いくつになっても"と、"しょっちゅう座り込みながらの散歩"というペースは少しも変わっていないのに、気持ちは耳は目はまっすぐにステージに、の子に貼り付いたままになっていく。"東京では初めて"だし、ちゃんとできるか自信がないと言ってはじめた"いくつになっても"はたしかに歌詞は間違っていたけれど、神聖かまってちゃんの、の子の、具体的な形としてではないにしても、過去から未来までのその心象風景にちらちら揺れる光や影を見晴らすように強く迫るものがあった。

 その後の"天使じゃ地上じゃちっそく死"から本編ラストの"学校に行きたくない"までは、気ままに曲を選んでいるようでいて実は明晰に考えてるんじゃん! と確信したくなる圧倒的な構成となった。の子が、会場の終焉予定時刻を牽制するようにアンコールの延長をほのめかす気持ちも分かる気がするほど、彼の"声"はまだまだこれから、って言っていた。

Chart by JETSET 2010.12.27 - ele-king

Shop Chart


1

DISCO 3000

DISCO 3000 HIT & RUN LOVER / THE NELSON HIGHRISE (SECTOR ONE) »COMMENT GET MUSIC
Erol Alkanによる匿名リエディット"Disco 3000"第2弾です。Dusty Springfield"That's the Kind of Love I've Got for You"ネタの'09年の第1弾もこの手のリエディット物としては異例の爆発的ヒットでしたが、今回もかなりのポテンシャルを秘めた一枚です!!

2

G.RINA

G.RINA MASHED PIECES #2 VINYL EP »COMMENT GET MUSIC
国産辺境ビートが超ポップに暴れまわる最高ニュー・アルバムから、アナログ盤EPがリリース!!当店大人気のSSW、G.Rinaさんが、今最も面白い国内トラックメイカーとコラボしたニュー・アルバム『Mashed Pieces #2』からのアナログ盤!Luvraw & BTB、TofubeatsにBeta Panama、さらにE-MuraにSkyfishがガチンコでせめぎ合う強力作!

3

ILLUM SPHERE

ILLUM SPHERE THE PLAN IS DEAD »COMMENT GET MUSIC
またもハズレ無し! Illum Sphereの5トラックス12"が登場。ポスト・ダブステップ~ウォンキーを経由して今作もキレにキレた楽曲が揃っています! 特に、A-2やB-1のような攻めたトラックは必聴です!

4

TIME & SPACE MACHINE

TIME & SPACE MACHINE VOLUME THREE »COMMENT GET MUSIC
お馴染みRichard Norris(Beyond The Wizards Sleeve)によるソロ・ユニット、久々のリエディット・リリース!!2010年はTirkから1st.アルバム『Set Phaser to Stun』を発表して絶好調のThe Time & Space Machineですが、久々のリエディット集もやはり壮絶。ファズ・ギター、シタール、その他諸々なんでもこい!のサイケ闇鍋状態!!

5

FLAKO

FLAKO REAL THANG / YOU WANNA TAKE THIS »COMMENT GET MUSIC
シリーズ第9弾は、注目のジャーマン・ビートメイカーFlakoの超絶リミックス!Erykah Badu"Real Thang"をA-Side、そしてB-SideにはOh No & Kaziによる"You Wanna Take This"のリワークを収録!

6

KENNETH BAGER EXPERIENCE

KENNETH BAGER EXPERIENCE FRAGMENT 2 »COMMENT GET MUSIC
至福の音とはまさにこのこと。スーパー・ビューティフル・チルアウト・ディスコ特大傑作!!素晴らしすぎ激烈オススメ盤★Julee Cruiseの透き通るヴォーカルと優しいアコギ、ピースフルに蕩けるシンセ、柔らかく高揚するディスコ・ビート。これが天国じゃないわけがない!!

7

KOOL DJ DUST

KOOL DJ DUST DISCOFIL DESPERADOS PRESENTS »COMMENT GET MUSIC
Skweee生みの親Daniel SavioことKool DJ Dustによる最高のネタが詰まったリエディット作品!!主宰のServiceからはCos/Mesの7"をリリース、Beats In Spaceに挙がったミックスは何がなんだか判らなくて最高だった、そして最近では数々のスクウィー7"を世界各国からリリースと、要するにセンス抜群なスウェーデンの先輩、Kool DJ Dust師によるこれまたビンビンにいきり立ったセンス炸裂のリエディット3トラックス!!

8

DJ NATURE

DJ NATURE SUNTOUCHER REMIX PT.1 »COMMENT GET MUSIC
ex. Wild Bunchの生ける伝説DJ Milo a.k.a. DJ Natureによる新作EP pt.1!!。DJ Mil'o名義での03年リリース・アルバム"Suntoucher"の収録楽曲を、DJ Nature名義にてリワークを施した1枚です。

9

DJ NATURE

DJ NATURE SUNTOUCHER REMIX PT.2 »COMMENT GET MUSIC
ex. Wild Bunchの生ける伝説DJ Milo a.k.a. DJ Natureによる新作EP pt.1!!。DJ Mil'o名義での03年リリース・アルバム"Suntoucher"の収録楽曲を、DJ Nature名義にてリワークを施した1枚です。

10

DAFT PUNK

DAFT PUNK TRON LEGACY »COMMENT GET MUSIC
話題騒然"Tron:Legacy"サントラから、6曲を抜粋したサンプラー・プロモ・12インチ!!既に人気沸騰のキラー・トラック"Drezzed"もモチロン収録。"Human After All"以来約5年ぶりのDaft Punkのフル・アルバムとしても絶対注目です!

Lil B - ele-king

 そもそも、アルバム・レヴューというこのコーナー自体が、古い想像力の産物なのではないか。と、インターネットでは3ヶ月"も"前から話題になっていたアルバムを、いまさら、レヴューしようとする筆者は、自らを棚に上げる。

 DJクワイエットストームのblogによると、グッチ・メインはこの4年間で150枚以上のアルバムを出しているという。もちろん、ほとんどはネット上に発表されたミックステープ(フリースタイル集)で、本人が関わっていないものも多いだろうが、それでも、その数はダントツだ。また、グッチ自身も、他人のビートをジャックしているし、知名度を上げ、評判を煽るために、自身の音源が無断で使用されることをなかば容認しているようなところがあるので、ここでは、通常のブート/オフィシャルの区分けは無意味だろう。さらに、なかには無料でダウンロードができる音源もあって、例えば、今年のベスト・リミックス・アルバムに挙げられる、〈マッド・ディッセント〉による『フリー・グッチ』や、前述したクワイエットストームによる『ライブラリー』シリーズがそうだ。

 昨年のベストセラー『フリー』(クリス・アンダーソン著)は、「ネット経済圏ではフリー(無料)は避けれない、むしろ、それを活用するべきだ」と提案して話題になった。同書で、フリーのビジネス・モデルは4つに分類されているが、ヒップホップのミックテープ市場は、この内、(3)「フリーミアム」と(4)「非貨幣市場」が組み合わさったものと言えるだろう。度重なる逮捕により、才能があるにもかかわらず、キャリアを分断されていたグッチは、ブロードバンドで巨大化したミックステープ市場を上手く活用し、勝ち上がった、典型的なパターンである。
 ただ、興味深いのは、「玉石混合のミックステープで興味を引き、高い製作費をかけた、ポップなオフィシャル・アルバムへと導く」というプロモーションに対して、耳の肥えたファンほど、「本当のグッチはミックステープのなかにいる」と主張することだ。フリースタイルが基本のミックステープは、当然、生々しく、ハードコアなラップが聴けるので、そう思うのも無理はないが、重要なのは、そこで言うミックステープとは、ある具体的な1本ではなく、むしろ、ミックステープというメディアそのものであり、ひいては、それらが連鎖的に生まれて行くネット環境そのものを指す点だ。
 つまり、4年間で150枚以上ものアルバム(単位の音源)を、なかば意図的にネット上に散乱させているグッチ・メインのようなアーティストの魅力を知りたければ、これまでのように、オフィシャル・アルバムを買ったり、ライヴに足を運んでいるだけでは駄目だ。彼の"本当の姿"は、ネット上に像を結ぶのだから。それにしても、そんな状況において、レヴューすべき"アルバム"とは何なのだろうか?
 そして、グッチ・メインよりも10歳近く若いリル・Bにとってネットは、さらに重要......というか、自然な場所になっているように思える。カリフォルニアはバークレー出身の本名=ブランドン・マッカートニーは、16歳で地元のスケーター仲間とラップ・グループ=ザ・パックを結成して6年、いまや彼の持ち曲は1000曲以上になるという。ザ・パックはハイフィの新世代として早くから評価を得ていたものの、リル・Bの名がバズ・ワードになったのは、彼がYoutubeに連日のようにアップする、膨大な、それこそ玉石混合のソロ・トラックを通してだった。

 リル・Bは自身のスタイルを"ベイスト"と称しており、それは、音楽評論家の小林雅明によると、クラックを指すスラングだそうなのだが、その実態は、言ってみれば"マッシュアップ+フリースタイル"のようなものだ。彼は、恐らくネット上から出鱈目に引っ張って来た音源(エリオット・スミスから浜崎あゆみまで!)の上で、ストーンした状態でひたすら、ナンセンスなライミング――いや、ポエトリー・リーティングと言ったほうが良いだろうか――を煙とともに吐き出す。そのなかには良くできたポップ・ソングもあれば、聴くに耐えないジャンキーの戯言もあるのだけれど、適当に画像を巡回していると、いつの間にか甲高い濁声が耳にへばりつき、中毒になってしまったという人は多いだろう。サンプリングは、黒人音楽の再解釈と拡大という建設的な側面を持っていたが、リル・Bのやっていることは、ネット上にフラットに並んだ情報から適当なものを摘んでいるだけで、そこに大した意味を求めようにもない。それでも、そこに歌の原始の姿とでも言うべき魅力があるのは何故なのだろうか。
 iTunesの登場以降、ポップ・ミュージックのメイン・フォーマットは"アルバム"から"シングル"へ久しぶりに回帰したと言われる。しかし、正確には"シングル"ではなく、"ソング"である。そこでは、もはや、アーティストやレーベルの意思より、リスナーの欲望のほうが優先されるのだから。また、その現象はiTunesというよりも、情報がフラット化するネット環境に依拠するもので、旧来的な情報が切り崩された結果、ポップ・ミュージックの最小単位が姿を表したのだ。Youtubeの面白さもそこにあるだろうし、あるいは、ミックステープは、それらを"アルバム"という旧来的なフォーマットに押し込むために発明されたものと考えられるかもしれない。さらに、リル・Bの場合は、そんなポップ・ミュージック的な"ソング"からさえはみ出しつつあるとは言えないだろうか。彼の"ソング"は、子供の出任せであり、狂人の鼻歌であり、太古の歌なのだと。

 先述したように、89年生まれのリル・Bにとってはネットこそが自然であり、だからこそ、彼の歌はYoutubeにアップされたトラックをランダムに聴くという、極めてネット的なリスニング・スタイルと相性が良い。別の言い方をすれば、リル・Bにとってはネットこそがシーンであり、そのため、彼の表現からは旧来的なヒップホップ特有の地域性は失われ、ネットから登場したスターの先駆けであるアトランタのソウルジャ・ボーイとともに新たな勢力を築きつつあるのも納得がいく。さらに、そこでは、旧来的なヒップホップ特有のアイデンティティを元にした本質主義的なキャラクターは時代遅れとなり、キャッチーなアイデアを生むスピードから残像のように浮かび上がるキャラクターこそが重要視され、そのことは野田努氏がニッキー・ミナージュのレヴューで書いていた議論に繋がって行くのだが......話が長くなったので、またの機会にしよう。ひとつ思い出して欲しいのは、数年前、ソウルジャ・ボーイが登場して来たとき、ベテランのラッパーたちがどうしてあんなにも過剰に否定的な反応を示したかということだ。
 とは言え、不安なのは、リル・B自身がネットを足掛かりに、旧来的なマーケットでも名を挙げようとしている節があるというところだ。セカンド以降、苦戦しているソウルジャ・ボーイ同様、リル・Bもいわゆる"アルバム"というフォーマットとは相性が悪い。ここでも、便宜上、珍しくCDでもリリースされ、流通にも乗っている本作(リリース元は三田格氏も取り上げていたエクスペリメンタル・レーベルの〈ウィアード・フォレスト〉)を取り上げたが、これだけを聴いても、ローファイなアンビエントの上で、延々と呟き続けるばかりで、まったくもって意味不明だろう。逆に、先日発売されたザ・パックのセカンド・アルバム『ウルフパック・パーティ』では、気負い過ぎて、彼ら特有の緩い雰囲気が死んでしまっていた。そこで試みられていたビート・コンシャスなヴェクトルに関しては、メンバーでメイン・トラック・メーカー=ヤング・Lのミックステープ『L-E-N』の方が断然できが良い。リル・B自身は、来年、初のオフィシャル・アルバム『スラックス・キッス』のリリースが予定されているというが......。

 国や地域に縛られず、ネットという広大で平坦な空間にシーンを築くという試みは、おそらくブレイクコアによってはじまった。例えばチルウェイヴはそれを引き継ぎつつ、データと平行して、カセット・テープやヴァイナル(データの容器に過ぎないCDではなく)をリリースすることで、その可能性の一部をリアルな世界に帰し、さらに多面的なシーンをつくろうとしている。また、ダブステップやウォンキーにもその傾向は見られる。インディ・ラップの場合は、頭の上にアーバン・ミュージックという巨大なマーケットがあることで、なかなか独自の展開へと踏み出せなくなっているような気もするのだが、さて、今後、どうなるだろうか。

DJ Yogurt / DJ ヨーグルト (Upset Recordings) - ele-king

2010年秋以後にゲットしたレコードの中から10枚。


1
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 - 機嫌なおしておくれよREMIX - Upset Recordings-Sneeker Blues Record-Jet Set

2
シグナレス - y.s.s.p.(DJ Yogurt&Koyas Remix) - Felicity

3
ジェブスキ - Still - P.A.D.

4
Bob Holroyd - African Drug(Four Tet Remix) - Phonica

5
Daddy Mckane - Say The Word(Big Daddy's Rebel Dub) - Not Safe For Work

6
Serena Maneesh - Ayisha Abyss(Lindstrom Remix) - 4AD

7
Maxime Dangles - Astroneff - Skryptom

8
Passarani & Sacco - Flora(Original) - Desolat

9
Seahawks VS Bad Drawn Boy - You Lied(Lies And Manipulation) - UNKNOWN

10
Pastor T.L.Barrett And The Youth For Christ Choir Sings! - Like A Ship...(Without A Sail) - Light In The Attic Records
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