![]() Satoshi Tomiie New Day Abstract Architectur |
ハウス・ミュージックの生みの親、フランキー・ナックルズにその才能を認められ、ハウス・シーン興隆の時代から現在まで世界の第一線で活躍しつづけるサトシ・トミイエ。90年代に世界中のハウス/R&Bファンから熱い支持を受けたデフ・ミックス・プロダクションズで不動のキャリアを確立した彼は、その豪華でソウルフルな表現から離れることをみずから選び、脱皮するようにスタイルを変化させてゆく。
日本人でありながら、黒人文化から派生したハウス・シーンの中心で活躍した彼にとって、歌、とはなにか。なぜ徹底的に音を削ぎ落としてゆくのか。PCでのDJからレコードに回帰して見えてくるものや、いまだからこそアナログ機材に向き合うおもしろさ──。先日発表されたばかりのセカンド・アルバム『New Day』について、そして現在のハウス・シーンの状況も含めた幅広い内容について訊ねることができた。
東京出身のDJ、プロデューサー。1989年、故フランキー・ナックルズとの伝説のコラボレーション作「Tears」でデビュー。NYへ渡りDEF MIX PRODUCTIONS の一員としてハウス・ミュージックの礎を築き、ロバート・オーウェンズなどのアーティストとのコラボや、『Renaissance: The Masters』シリーズなどのミックス作品の発表、坂本龍一、デヴィッド・ボウイ、マイケル・ジャクソン、マドンナ、マライア・キャリー、U2ら有名アーティストへのリミックス・ワークなど、25年を超えるキャリアをつねに一線で活躍してきた。2015年、セカンド・アルバムとなる最新作『New Day』をリリースする。
いまは何でもできるから、逆に何でもできないほうに行ったのかもしれないです。
■今回アルバムを聴かせていただいて、以前からの印象もあるのですが、ものすごく削ぎ落された曲作りを追求してらっしゃる印象があり、またシカゴ・ハウス的な雰囲気も感じました。収録曲のリミキサーにシェ・ダミエ(Chez Damier)やロン・トレント(Ron Trent)、DJスニーク(Sneak)といったシカゴ勢も起用していますし。でもデフ・ミックス・プロダクションズ(Def Mix Productions)に加入してバンバンやってらっしゃった頃のトミイエさんとは対極的な音ですよね。ただ、その当時もシカゴ・ハウス、というものも存在していたわけで……。この当時のトミイエさんにとっては、シカゴ・ハウスというのはどんなふうに聴こえていたのでしょう?
サトシ・トミイエ(以下S):たぶん、ちょうどこのときは、そういう流れが80年代の中盤から終わりにかけて盛り上がったあとだったので、ちょっと違うものをやりましょう、みたいなところはあったのかなと。時代的にも、すこし音を重ねる感じのプロダクションが流行っていましたよね。いろんなNYのリミキサー、たとえばマスターズ・アット・ワーク(Masters At Work)でも、ちょっと音が重なった感じで、すごいメロディがいっぱいあって。あと(シカゴ・ハウスに対して)こんなにシンプルでいいの? みたいな気持ちでしょうか。じつはそっちの方が難しかったりするんですけどね、ミニマルの方が。でも作っているほうは、時代的に考えても機材がいっぱい使えるようになって、かつそれで一日50万もするスタジオで作業をするのがわりと普通になるなかで変わっていったんじゃないでしょうか。
■ただ、いまのトミイエさんはひとつひとつの機材やハードウェアと向き合って、シカゴ・ハウス的というか──たとえばラリー・ハード(Larry Heard)がシンセとか、打ち込みのものでしかできない美学みたいなものを追求していったような方法をとっておられるな、という印象があります。
S:いまはDAWだから、回しっぱなしにして、適当にやって、「いまのよかったな」ってところを取って、そこから曲を構築するみたいなことができる。以前もテープでできたけど、ループとか、その場でサンプラーで録って、とか、えらく面倒くさかった。だからそういうところよりは音のレイヤーなんかで違いを出そう、というほうが多かったですね。たぶん、そういう意味では使える機材にも左右されているのかもしれない。
で、いまは何でもできるから、逆に何でもできないほうに行ったのかもしれないです。制限があった方がチャレンジしようとするので。たとえば、シンセひとつでどこまでできるか、とか。実際はシンセひとつだけじゃなくて、DAWがあって、そのなかでいろいろできるから、なにかを中心にしていろいろ足していこうというようなこともできるし。で、あとはやっぱりこう、マウスで編集したりだとか、すごく感覚的ではないし。
■そう、その、「感覚的」っていうところに最近は向かってるのかな、というイメージがすごく強いですね。
S:そうですね、もともと感覚的ですけどね(笑)。で、たとえばマウスだったら1回に1個のパラメータしか動かないのに対して、手だといくつか同時にできたり。いわゆる偶然性みたいなものを、いまはどんどん記録できるので。音をどんどん足さなきゃならないんじゃないかって迷っている時期もあったんですよ。この少ない機材でいいのか、みたいな。でもなるべく音を削ぎ落す方向に行って、それがいまはもう、迷いがなくなった。最初のアルバムが出て、ちょうど15年経ったんですけど、その間にどんどん音が薄くなっていったから。で、ひとつひとつの音をこう、立たせるほうにね。
■今回のアルバムは、家で聴くと優しい印象もありますが、大バコで機能する鳴りを考えてらっしゃるなと思ったんですよね。トミイエさんはもう何千人規模の場所でのギグも多いですから、じゃあどういう音が鳴って気持ちいいのか、とか、そういう点をすごく意識してらっしゃるなあとは感じたんですけれど。
S:まあ、そうなんですけれども、音楽によって全部が大バコ対応ではないから。とはいえミキシングとかエンジニアリングは、もう、一生勉強なので。いまでも「こうすればいいのか!」という発見はあるし。僕はエンジニアリングの教育は受けてなくて、人がやっているのを見て、「ああ、こうやってやるのか」みたいに学んでいったので、けっこう適当なところもあるんです(笑)。
ミキシングとかエンジニアリングは、もう、一生勉強なので。
■そのあたりが、いま楽しい、っていうことなのですかね?
S:そうですね、楽しい。またそうやって突き詰めると、アナログのアウトボードがいっぱい欲しいな、とか思ったりね。(実際は)プラグインでほとんどやってますけど、アナログをわっと並べるみたいなのも楽しそうだな、とか。でもメンテも大変だしね。メンテは大変だよ、もう、暑くなるしね。
■Instagramで、ウーリッツァを弾いてらっしゃいましたよね。ウーリッツァとかもけっこうメンテナンスとかって大変ですよね?
S:ローズも以前から持ってるんだけど、ウーリッツァのほうがリードが折れやすいので、それもあって最近までゲットしなかったんです。いまでもパーツは買えるし、パーツ自体大した金額ではないんですけどね。アンプも含めて基本的な構造はシンプルなので直そうと思えばけっこう自分でもいけそうですけど。
■今回ウーリッツァでソロを弾いたものも入れてらっしゃいますよね。“Odyssey”とか。
S:“Cucina Rossa”はリアルなウーリッツァ弾いてますが”Odussey”のソロには間に合わなかったので、あれは、ヴァーチャル音源。手で弾いてますけどね。でも、そう言ってしまうと結局のところはプラグインでいいじゃん、っていう話になるんだけど、実機はやっぱり楽しいので。そういうところですね。突き詰めれば、できるかできないか、ではなく、楽しいか楽しくないか、というところにいってしまいますよね。
■“Cusian Rossa”でチェリストの方に多重録音してもらったとのことですが、そういう手間というのも楽しいというか、それがおもしろいという部分もあるということですね。
S:もちろん。以前ならオーケストラで、「せーの!」ってやってたことを一人のミュージシャンでできる。すごいなあと思いますね。しかもスタジオは3~40年前のスタジオで、そのときあったのと同じ機材でね。まあ、ああいうことができるのはPro Toolsがあるからなのだけど。
でも、当時やろうと思わなかったのは、同じ作業をするのにテレコが3台とか4台とかいるから、 作業効率的に考えてむしろオーケストラ25人雇った方が早い、みたいな。そういうテクノロジーの進化とこれまでにある技術の融合というところが、まあ、おもしろいかなと。で、いろいろできるからこそ、音がどんどん減ってゆく。
■生音を今作に入れたのは、そのストリングスだけですか
S:結局そうですね、他にやってないですね、たぶん。
■あとはもう、シンセと、ドラム・マシンと。
S: そうそう、そうですね。
やっぱり自分が楽しめないものは、人に対しても説得力がないと思うから。
■トミイエさんを昔から知ってらっしゃる方には、デフ・ミックス・プロダクションズ(Def Mix Productions)ってピアノの印象がすごく強いので、トミイエさん自体にもピアノのイメージがあるかと思います。でも、ピアノを使った作品ってあんまり作っていないですよね。
S:まあ、一回やったからいいかな、っていうところがあるかな。
■ダンス・ミュージックにおいて、ピアノの使われ方のパターンがけっこう決まってきてしまっている……っていったら変なんですけれども、そういうところにチャレンジ性がないからやらないのかな、って思いました。
S:そうですね、その通りです。
■なんかもう、バンバン、と(和音を)打って、バンバンと盛り上げて、軽くヒットになってしまう。そういうことはできてもやらない、っていう話ですよね。
S:たぶん、自分自身アガらないと思うので。それをやってもね。
■では基本的には自分自身がアガることしか、やれないっていう?
S:まあ、じゃないと音楽がよくならないと思うので。やっぱり自分が楽しめないものは、人に対しても説得力がないと思うから。「あんまり美味しくないと思うけど、どうぞ」みたいな(笑)。作っている人は「まあまあかな、でもみんな好きらしいしどうぞ」みたいな感じだとね。
■でも、トミイエさんも感じてらしてらっしゃると思うんですけれど、多くのクリエイターが、売れるだろうからっていう要素を、「これが売れるよね」っていう感じでつくっていたりもしますよね。
S:いや、どうかなあ
■純粋に楽しんでやってると思います?
S:EDMとかで売れてるものを作る人たちは、あの曲を作るのがすごい楽しいんだと思いますよ。
■ああ、でもスティーヴ・アオキ(Steve Aoki)とかデヴィッド・ゲッタ(David Guetta)とかも、これからはディープ・ハウスをやる、なんて言っていたという話も聞きますよね。
S:飽きたんじゃない(笑)? 新しいディープ・ハウスっていわれているものを聴いたけれど、EDM延長線上にある感じで、少し地味になったヴォーカル・ハウスというか。そういうやつを長く聴いている人が聴くと、なにこれ? みたいな。
■あの、〈スピニン・レコード(Spinnin’ Records)〉から出ている曲が、「ハウス」って書いてあるけど、音はEDMじゃん、っていう?
S:そうそう。だから、たぶん、ブランドを変えてるだけで。
■私はそれが、売れつづけたいのかなっていうふうにみえちゃうんですよね。
S:まあ、それはそうでしょう。でも、トランスをやっている人が、「俺の音楽はトランスではない」って言っているようなこともあると思うんですよね。ずっとトランスで終わりたくない、っていう。以前に比べたらぜんぜん人気がなくなってきてるから、そう言われたくないというのもあるんじゃないかな。
あとはもう、やってて飽きたとか。まあ、やってる音楽は同じで、レーベルだけ違う、ってことじゃないかな。こう、ステッカー張り替えてね。
いつの時代もあることだけど、「ハウス」だと売れないけど「テック・ハウス」って付けると売ける、とかね。
■まあ、そういう感じは言えますよね。ハウスって言った方が売れるんじゃないか、っていう。
S:そうそう。なんか、いつの時代もあることだけど、「ハウス」だと売れないけど「テック・ハウス」って付けると売ける、とかね。〈Beatport〉とかのタグ付けで。それで今度は「テック・ハウス」じゃなくて「ディープ・ハウス」という名前が売れ線ということになると、同じ音楽なのに「ディープ・ハウス」って付ける。
■そうですね、試聴してても、「ディープ・ハウス」と「ハウス」、ジャンル分けで聴いても、なんかもう意味がわからなくなってくる(笑)。
S:そうそう。マーケティングがかなり絡んでくるから。でも音楽そのものはそんなに変わらなかったりするので。
■そうなんですよね。トミイエさん自身としては、タグ付けするとしたら今回のアルバムはどれにしますか?
S:もう、昔からずっと、「いまどんな音楽やってるの?」「ハウスです」みたいな。結局は「ハウスです」って言ってますね。〈Beatport〉でもそうしていると思いますよ。でも、たとえばマーケティングにおいては「ディープ・ハウス」にしろとか、そういうのはあるかもしれないですね。
■私はタイトル曲の“New Day”が本当に好きなんですよね。10年前とかに主流だった、まあいまでも私が聴いているUSハウスとかはそうですけれど、こう、歌ががーって盛り上がったら同じようにトラックが盛り上がって、という歌ものハウスとは対照的で。“New Day”はヴォーカルにしても、歌い上げるというよりはちょっと抑制されたというか、すごく繊細というか。で、トラックもそれに合わせていっしょに盛りあがっていくというよりは──
S:淡々としている。
■ええ、逆に熱を冷ましていくことで美意識が生まれていくというような。本当に、トミイエさんは歌ものがお上手だな、と思うんですよね。
S:じつは、そんなに好きじゃないかもしれないですね。歌を作るのが。
■そうなんでしょうね、って思うんですけれど。
S:(笑)
ヒップホップのときがそうだったんだけど、やっぱり、文化から入っていかないと簡単に理解できないような気がして。
■その、歌っていうものに熱を入れすぎてないと言うと言いすぎかもしれませんが、歌をひとつの楽器のような解釈で考えていらっしゃるから、ああいうバランスができるのかなって思っていて。
S:そうです、その通りです。歌物は、たとえばソウルフルな歌物とかも過去にはやってたんですよね。でも、そういうのが実際にできる/できないではなく、なんて言うのかな……、ちょっと文化的な問題もあるから、ブラック・カルチャー的な。音楽が好きでも、自分がやるとなるとちょっと違うかな、というところもあるし。いわゆる「ソウルフル・ハウス」みたいなね。昔はけっこうあったでしょう? 黒人白人問わず、ソウルフルな歌のやつで。
■もうTraxsourceでいまでもバンバンだしているような。
S:そうそう。で、ヒップホップのときがそうだったんだけど、やっぱり、文化から入っていかないと、簡単に理解できないような気がして。たとえばコミュニティ感とか。ヒップホップなんて本当にね、地元のあんちゃんが集まって、ムーヴメントを作り出したというようなところがあるでしょう? で、音はカッコいいけれど、そういうところで最終的には入っていけないのかなっていうのもあって、ヒップホップからハウスにいったんです。はじめはヒップホップでスクラッチやってたのね。それで、ハウスに出会ったときに、こっちの方が合ってるかも、って思った。それは、もっと音中心というか、なんて言うのかな、匿名性があったからというか。解ります?
■わかります、もっとこう、ひとつの人種だったり文化だったりに固執していないような感じというか?
S:なんか、自分的に近いような気がして。
■教会で歌ってる、みたいなのや、ポジティヴに生きよう、とか、そういうところで自分は生まれ育っていない、という?
S:そうそう。だから音楽そのものにとどまらない、ヒップホップのカルチャーそのものが自分の文化じゃない気がして。自分は生まれも育ちも東京の郊外でヒップホップのコアな文化とはもちろん無縁(笑)、どんなに音がカッコいいと思っても、音の先にあるカルチャー的なものは遠くにいるしやっぱりちょっとわかんないよな、って思っていました。黒人音楽への興味や憧れからダンス・ミュージックに入ってきてるんだけれど、最終的には、そこのコアなカルチャーの一員ではないので。ただそこから生まれてきた音楽や方法論とかは好き、っていうことなんだけど「これはもしかして、俺のやることではないかもしれない」っていうのは、やってみてわかったことです。少しずつエレクトロニックなほうに行ったのはその反動ですね。
■ただ、最近の〈Beatport〉でウケている、たとえばテール・オブ・アス(Tale Of Us)みたいな感じの──私はああいう世界観は好きなんですけれども──
S:自分も好きですけど、音楽的にはロック方面から来てる感じしますよね。たとえば、〈ライフ・アンド・デス(Life & Death)〉とか。あとはテクノとかでも最近人気な人たち。言ってみればプログレッシヴ・ハウス的な。
■マセオ・プレックス(Maceo Plex)とか?
S:マセオ・プレックスもそうだし。文脈的にいうなら、ダンス・ミュージックといっても、いわゆるソウル・ミュージック系ではなくてどっちかというとロックだと思うので。だからビートが似てて、使ってる楽器も似てるけど、いわゆるソウルフルさとは違う印象。
[[SplitPage]]少ない音でいかにおもしろくするか、っていうほうに行ってますね。「グルーヴ感、命」みたいな、方向なんですけど。
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■そうですね、でもその“New Day”に関しては、黒か白かというよりはなんか違う──わからないんですけれど、黒いという印象ではなかった。
S:あれもヴォーカリストがロックの人だし。ソウルフルなものというよりも、なんかこう、ああいうヴォーカルが、当時作ってたものに合ったので、ばっちりかな、って。
■そういうロック的な歌で、“New Day”みたいなヴォーカルものをつくるっていうことに対してはどうですか。バンバン作っていこう、っていう感じでもあまりない?
S:ない。ないっすね(笑)。
■やっぱり、インストをこう。
S:インストで、より、音を少ない方向に。まあ、少ない音でいかにおもしろくするか、っていうほうに行ってますね。「グルーヴ感、命」みたいな、方向なんですけど。
■ただ、やっぱりフロアで機能するグルーヴ感っていうのを作るとなると、どうしても足したくなりますよね。
S:そうですね、その通りです。
■それを、足さずに足さずに、いかに作っていくかっていうことですね。
S:まあ、フロアで機能するだけのグルーヴは残しつつ、っていうことです。そこがメインで。で、無駄なものじゃないんだけど──あってもいいんだけれど、なくてもいいものってありますよね? そのなくてもいいものを削ぎ落していったときに、何ができるかなっていうことも考えているかもしれません。まあ、たとえばドラム楽器。自分の作った曲のなかでも「あれ、これってこの3トラックだけ聴くとカッコいいな、で、この、これとこれ、この3つのトラックを足すと、ぜんぜん違ったグルーヴ感だな」って、そういうのがあるでしょ。その3トラックで聴いているグルーヴ感みたいなところをちょっと延ばして、そしたらどこまでできるかな、みたいな。そういうことがおもしろいなって思います。逆に、機械でいろいろできちゃうから、音が少ない方が一音一音が立っていく。そっちのほうがおもしろいなあって思わないですか?
本当に、何でもいいから作れ、っていうのは簡単だから。ループとかそのへんにいくらでも落ちてるし、できあいのものもいっぱいあるし。音なんて、前みたいに一生懸命作らなくてもいいし。だったらね、逆にそういうほうがやってておもしろいわけじゃないですか。
でもアルバムに関して言えば、「ダンスフロアで機能する」という、自分のやってきた音楽の前提が見えるものではありますね。曲と曲がフロウするように、という。DJセットでやる場合も、1曲掛かって、その一方でぜんぜん関係ない曲が掛かって、ってなっちゃうと、踊ってるほうも踊りにくいしね。それを自分の作品でやるには、こうかな、って。
■えっと、アルバムの中でもアシッド音を? ええとTB-303、いまはTB3を使ってらっしゃるんですかね?
S:TB3持ってないです。TB303昔から持ってて当時から使ってますけど、アシッド音はSH-101でもけっこう近い音出せるし、あと、Jupiter-8でもやったし。いろんなので出せるからいろんなシンセでやってます。
当時最初聴いたときに、なにこれ、延々と同じシンセが鳴ってて、ドラムがときどき出たり入ったりして、で、12分とかあるでしょう? あの頃に聴いて「ああ、すごいな」と思った印象があって。
■12年に〈Systematic〉から出されてた“Straight Up”を聴いたときも思ったのですが、すごく上品で洗練されたアシッド・ハウスを作られている印象があって。トミイエさんにとってのアシッド音って、どういう位置づけなのでしょう?
S: DJピエール(DJ Pierre)の〈トラックス(TRAX)〉のやつとか(※)、当時最初聴いたときに、なにこれ、延々と同じシンセが鳴ってて、ドラムがときどき出たり入ったりして、で、12分とかあるでしょう? あの頃に聴いて「ああ、すごいな」と思った印象があって。
※フューチャー(Phuture)/“Acid Trax”
■あ、それに対しての衝撃みたいなものは、もちろんあった、と。
S:もちろん。最初は何がカッコいいのかぜんぜんわかんないぐらい「なにこれ!?」 みたいなところから入っていって(笑)。逆にまったく新しいスタイルのものって、そういう反応もあると思うんですよね。で、アシッド・ハウスもいろいろあるから、いろいろ聴いていくうちに、あ、なるほど、ってなんとなく文脈が見えてきました。たぶんTB-303を買ったのは、二束三文、3万円しなかったような時代、80年代だったような気がしますが、その時から持ってはいても、やっぱり打ち込むの大変だし、MIDIもついていないし、シンクがめんどうだし、みたいなところもあって。SH-101と同時にスタジオには置いてあったのですが、長い期間放ったままでぜんぜん使わなかったですね。
■最近TB3などのAIRAシリーズが出ましたが、シンクがしやすくなりましたよね。先日Rolandのスタジオにも行かれたみたいですが、どうですか? 実際に触ってみて。
S:(AIRAシリーズは)いくつか持ってますよ。System-1と、TR-8を買いました。TR-8はアップグレードすれば1台でドラム・マシーン4台分の音が出て便利だし、いろいろ機能がついていて、デジタルだからあたりまえだけどメンテナンスしなくていい。自分が持っている909より音がシャキッとしているんだけど、たぶん、909の実機も新品を買った時点ではあれに近い音がしたんだろうと思うんですよね。30年も経っていると、コンデンサーとか駄目になりますからね。自分のTR-909はかなり「枯れた」音がしてましたが、いまメンテナンスしてもらっているので、帰って来たときどんな音になってるか楽しみですね。TR-8とかはライヴとかで使えたらいいなとも思っています。
■そういえば、7月にパリでケリ・チャンドラー(Kerri Chandler)といっしょにDJをやりますよね。
S:やりますね。
■ケリ・チャンドラーは、最近はあまり日本には来てないのですが、以前来日していた際はブースに機材をならべて、DJ中にキーボードを弾いたりしていました。
S:うん、やってましたね。
■で、今度いっしょにされるということで、ライヴという話もありましたけれど、DJ中にたとえばそういった、ビートとシンクできるAIRAみたいなものを使って、ぱっとしたインスピレーションをDJに組み込むというのは考えてらっしゃいますか?
S:DJに組み込むというよりは、やるならちゃんとライヴでやりたい。きっとDJ中にやると中途半端になってしまうので。DJをコンピューターでやって、っていうだけならば可能かもしれないけど、レコードもかけてとなると、「ああ、レコード終わっちゃった」みたいになってしまいそうで(笑)。ライヴでやることについては考えています。アルバムの曲でもいいし、またまったく別のちがう曲を用意してもいいし。でもライヴを、聴く感じの場所ではなくダンスフロアでやるならば、もう少しそれに対応した曲を新しく作ったほうがいい気もします。
全部(ライヴを)ハードウェアでやったらおもしろいかも、という話をしてます。
■ビートにエッジが立っている、という感じの?
S:そうですね、ダンスフロア対応の、グルーヴ的なものを意識した曲。あともうひとつ考えてるいのは、イビザに住んでる友だちのトゥッチーロ(Tuccillo)が機材オタクで、ほんとうにハードウェアが大好きみたいで、たくさん持っているから、そんな彼と、全部(ライヴを)ハードウェアでやったらおもしろいかも、という話をしてます。そのための曲を作って、ハードウェアだけでライヴをやろう、っていう。
でも、またさっきの話に戻るけれど、シンクの問題という点だけでも、ハードウェアが前より使いやすくなったと思いますね。昔はバッチリ合わなかったから。シカゴ・ハウスのレコードとか聴いていると、ずれていくでしょ? たとえばあの、リル・ルイス(Lil Louis)“フレンチ・キス”だと、フィルインが曲のあいだじゅう、ちょっと遅れて鳴ってる。あれはあれで、味、なんですけどね。ただ、いまはコントロールが簡単になったから、ハードウェア使っても、そういうストレスが少ないからいい。メンテナンスしてるあいだに、「あ、今日一日終わっちゃった」で、明日になったら「もういいか」みたいなことが、やっぱりありましたから。
■実際にはいま1曲にどのくらいの時間を使っているんですか?
S:時期的には2年経っているのもあるし、そうでないのもあるし、もっと長いのもありますね。やったりやらなかったり、あと、やってみて、うーん、やっぱりちょっと置いておこうって放置して、何ヶ月たってからまたやる、みたいな。だから、実働は3日程度かもしれません。逆に、短い時間にたくさん作る、という方法も、ちょっとちがった方向でおもしろいかな、とは思うんですけどね。ぱぱぱっと作れる、熟考していない曲。早く作れる人は、本当に早い。グティ(Guti)とかもすごい早い、音質とか、エンジニアリングとか、まったく気にしていないから(笑)。早いから数多くの曲ができるし、そうなるとたくさんリリースしたくなる。でも、そんなにリリースもできないから、結局ライヴや自分のパフォーマンスでしか使わない曲が増えていく、っていう。
でも、早く作るか、時間をかけて作るか、というのは、クオリティ・コントロールをどこにもっていくか、ということだから。僕は性格的に、ぱっとできたものを、こんなものでいいや、っていうのはできない質なんです(笑)。でも、それでできたほうがいい場合もあるのでしょうね。パッとできたもの。それはそう思います。
■わかりました。ちょっとDJの話もききたいのですが、最近アナログを買ってらっしゃいますよね。トミイエさんはレーベルもやってらっしゃるから、必ずしもレコードのほうが音がいいってわけではないっていうのを知っていると思うのですが、それでも最近アナログを使いはじめるようになったっていうのはどうしてなのでしょう?
S:理由いろいろありますけど、いちばん大きいのは、デジタルで売っていない、アナログでしか出ていない曲がけっこうあるから。以前はレコード屋さんにときどき行って、アナログ・オンリーのレコードを買ったら、それを録音してデータにしてTraktoで掛けて、というのを繰り返していたのですが、面倒で。だったら最初からレコードで掛けたらいいじゃん、って思ってやってみたら、やっぱり楽しかった。そこからレコード屋に行く回数も増えていって。あと、いまはヨーロッパでのベースでもあるパリでは、レコ屋にチャリで行けるっていう地の利も働いてますね。
僕は基本的には、いまここにいるところがベースだって感じです。今日は東京だし。
■今作がリリースされるのは〈アブストラクト・アーキテクチャー(Abstract Architecture)〉というトミイエさん自身の新しいレーベルで、NY/ベルリンがベースだそうですね。
S:レーベルの拠点について言わなきゃいけないからそう言いましたけれど、僕は基本的には、いまここにいるところがベースだって感じです。今日は東京だし。
■あの、今作はリミキサーにベルリンの系のリミキサーとかを起用されてますし、ベルリン・ベースとのことですし、最近アナログも買っているそうなので──
S:ファッションっぽいよね(笑)。
■いえ、ファッションぽいというか、ベルリンでの活動を考えてらっしゃるのかな、と。ベルリンでDJをするときにパソコンでDJをするとブーイングされるという話をよく聞きますし、そういう状況を意識しての動きなのかな、と。
S:じつはいまレーベルを手伝ってもらっている人が、フランス人だけれどベルリン・ベースなんです。それで(レーベルの拠点について)ああいう表現になった。でも、ヨーロッパのなかでプレイする場所がかたよっていたりするから、いままでそんなにやってないところで、もっとプレイしたいな、というのはあります。ベルリンもそうだし、パリとか。実際には、年に1回ギグがあるかないか、とか、そういう場所がけっこうある。ドイツ、フランスが、なぜかとても弱いんで。
■なんか(その2つの国は)アナログが強いイメージはありますね。フランスもなんかちょっとそういうイメージがあります。
S:僕自身は、どんなフォーマットでDJしなくてはいけないっていうことはなくて、べつにTraktorでもいいじゃん、その人が好きなフォーマットでやればいいと思うのだけど。昔は100%レコードだったけれど、いままたレコードを掛けはじめると、レコードってコンピューターでの掛けかたと違ってくるのでそれがけっこうおもしろかったりするんですよね。デジタルだと、基本的にはプロモでもらっているのも毎回同じレーベルだし。デジタルにはない、みんなが持っていないものを探したい。少し違った物を混ぜることによって、いままで馴染みがある音楽に対して違った見方もできるし。
つまり、音楽的におもしろいほうに行った、っていうことです。実際にレコード屋にいくと「こっちのジャンルの方面に行くと、こんなものがあるんだ」みたいなことがデジタル配信とは違った方向で解りやすくていいし、自分でもリリースするようになったら、「どんなの出てるかな」って意識するじゃないですか。デジタルで、プロモをもらってBeatportで買い物する、みたいなのとは、また別のカルチャーがある。でも、ちょっと、「エリート的」な部分もあるから。
■アナログが、っていうことですよね。
S:うん、俺のほうが偉いんだ、みたいなのが見える。それがちょっと鼻につくけれど(笑)。
(カセットは)昔は音が悪くて嫌だったけど、いまは逆に他のものが音がいいものばかりだから。
■今回カセットも作るじゃないですか。カセットも、アナログも似たような感じがありますよね。
S:そういったちょっとしたエクスクルーシヴ感もあるよね。
■「カセットで持ってるんだぜ」みたいな感じですよね。
S:それよりも今回アルバムをカセットでリリースしてみようと思うきっかけになったことがあって。実家にはいま母親が一人で住んでいるんだけど、一人だし一軒家からマンションに引っ越そうってなったときに、物をいろいろ整理しなきゃいけなかった。そうしたら子どもの頃に聴いてたジャズのカセットがいっぱい出て来て。NYに持って帰って当時録音したライヴのテープとか聴いてたら、軽く20年近く使ってなかったメディアだけに、知ってるのに新鮮、っていう再発見。制限がある音も独特なんだけど、ああいう昔のメディアをおもしろがってくれる人が世の中にいるし、それならば作ってみよう、ということになった。カセット自体は昔親しんだメディアなので、こんなところに戻ってきたんだな、というのもあります。スタジオ作業とかでも、テープの独特の質感とか生かせたらおもしろいかもとか思ってます。
■カセットの鳴り、ということですよね。
S:昔は音が悪くて嫌だったけど、いまは逆に他のものが音がいいものばかりだから。
■いまのようにクリアじゃないぶん、よけいに心地いい?
S:そう。たぶん、アナログ/レコードを好きなのは、それが理由でもある。同じようにちょっと高域の音が出ない感じで、あたたかくて。まあ実際には制限があるからなんだけれど。すこし上がひずんだりするのが楽しいし、カセットもその意味ではアリかな、と思いますね。
■マスタリングに関しては全部同じですか?
S:マスタリングは、使ったスタジオでは全部で3種類作ってくれたんです。1つめは普通のデジタルの卓を通したもの。2つめが、ミキサーからハーフ・インチのテープを通して一回録音したものを再生して、またミキサーに戻したもの。そうすると、テープのサチュレーションがかかったりして違った効果が得られる。それから、デジタル配信用の音が大きいマスタリング。つまりマスタリングの行程でも、アナログというのを意識してました。でも、ちょっとテッキーな“0814”っていう曲の場合だと、テープを通すとアナログっぽすぎて上が丸くなりすぎてしまったので、ミキサーから直球のものを使いました。曲に合わせてマスタリング方法を選んで、それらをまとめて、ひとつのアルバム・パッケージにしたんです。そういう行程もおもしろいなあ、と思って。前にはなかった形だし。
■では、3つのマスタリングの種類の中から、曲ごとに選んでいったんですね
S:あ、でも(配信用の)パキッとした物は使わなかったです。
■これからの配信のリリースでも使わないんですか?
S:使わないですね、というのは、テープを通したものと、そうでないものでアルバムを組んでいったから。テープを通したものは配信用のマスタリング処理をしていないんです。
でも、音が大きいほうがいいですか?
(A&R)栃折氏: いや、とくに問題は。
S:まあでも、配信とか、音が大きい方がいいのかな?
試聴サンプルは配信対応のパキッとしたのを提出する、というのも手かもしれない。で、実際にダウンロードしてもらうのは、ちゃんとした音、というか、音圧を上げる処理をしすぎていないもの。
■デジタル配信がはじまった当初は、音が大きいほうが、音がいいように聴こえてしまう感覚は否めませんでしたが、最近は試聴する側も聴きなれているので、パキッとするからいい、っていう印象も薄れてきた感じはします。
S:でも配信の試聴は、結局、ビットレートが低いから、もしかしたら音がデカくなる処理をしたほうが、iTunesとかの試聴用サンプルに出すのにはいいのかもしれない。
■曲を試聴をしているときに、コンプがきつめで大きな音の曲が続いた後に、コンプがゆるめの曲が流れると、ちょっと弱い感じに聴こえてしまう、って言うことですよね。
S:そう考えると、試聴サンプルは配信対応のパキッとしたのを提出する、というのも手かもしれない。で、実際にダウンロードしてもらうのは、ちゃんとした音、というか、音圧を上げる処理をしすぎていないもの。サイトによっては1分の試聴用を出すところがあるでしょ、そこならできるから。TraxsourceやBeatportは勝手に(試聴用ファイルを)作るから、そういう対応はできないけれど。そうそう、ドイツのアナログ売っているDecks Records (https://www.decks.de) から、1分の試聴サンプルを要求されて、めんどうだなあ、って思いながら作ったんですよね。ディストリビューターに作ってくれって言われて。レーベル運営ってけっこう、音楽以外にやることがいっぱいあるんですよね。
■(レーベル業務を)自分でやってらっしゃるんですか?
S:ほぼ自分でやってます、アシスタントみたいなのはいるけど。細かいこともけっこうありますね。まあ、自分でやらないと気がすまないっていうのもあるんですけど。大変です。
でも、このアルバムが(新レーベルの)一発めだから、まだそんなにやることが膨大というのではないし、ディストリビューターがやってくれるところもあるので、なんとかなるかと。(このレーベルについて)考えているのは、展示が入れ替わる、ギャラリー的なことを目指していて。いまはこの時期で、いまはこのアルバムの展示をやっていて、いろいろアルバムに関するものとかもあって、次は人とのコラボレーションを、というような。自分でギャラリーを持って、そこで展示をやる感じですね。普通のレコード・レーベル、というより、プロジェクトに近い。つまり、「次はこの人、その次はこの人」といったかたちでいろんなアーティストのリリースをするトラディショナルなレーベルとは、ちがうかもしれないです。普通に、A&Rをやって、デモを集めて、みたいないつもの形は、〈SAW Recordings〉でいままで通りやればいい。新しいレーベルでは、そうではないことをやろう、と。
それにしても今回は、タイミングといろんな人に恵まれて、よかったですね。ヴィジュアルもカッコいいのができたし。リミキサーとかも、いいタイミングで、いろんな人とできたという。ありがたいことです。
(東京は)音を作っている人もかなり増えたし、外国に行っちゃった人も含めて、シーンみたいなものも前よりおもしろくなっていると思う。他のメインな街に比べるとパイは小さいけれど、好きな人がずっと続けている、みたいなところもいいと思います。
■先日、トミイエさんといっしょに来日したマーヤン・ニダム(Maayan Nidam)の“New Day”のリミックスは、いつ頃のリリースになるんですか?
S:いま”New Day”のビデオを作ってるんですけど、マーヤンのリミックスは、それを含めたパッケージでおそらく冬に近い頃になると思います。で、他にもいくつかリミックスを依頼しているので、それがまとまり次第ですね。その前にもう一枚、アルバム・サンプラーみたいのをリリースするんだけれど、それはまあ夏、8月ですね。“Landscape”って曲で、自分とフレッド・P(Fred P)がリミックスしています。ヴァイナル・オンリーで出るんですけど。「サンプラー」と言っても、1曲のヴァージョン違いを収録しているのだから、ちょっと「シングル」っぽいですね。日本は先行発売で早かったんですけど、アルバムが6月に出て、8月にアナログが出て、という流れでアピールしていこうかと。
■リミキサーの人選は、アナログの鳴りがわかっているアーティストに依頼した、ということなのでしょうか?
S:というよりは、この曲にはこの人が合うかな、って選んでいったのが、結果的にはアナログを掛けたり、長くやったりしてる人になった。たとえばロン・トレントも長くやってるから、ぴったりの音になったし。あまり「flavor of the month(いま旬のもの)」的な人よりは、長くやっていて、わかっている人のほうに振れたから、結局は流行っぽいひとはリミキサーにはいなかったですよね。ただ、自分自身も、まさか20何年やっていて、ロン・トレントにお願いするとは思わなかった。
■親交はあったのですか?
S:20年くらい前になんかいっしょにやろうよ、って話をしたんですけれど、それがやっと実現した感じですかね。
■最後に、トミイエさんから見た東京というのはすごい窮屈に感じるとは思うのですが──
S:いや、僕がはじめた頃から20何年経ってるので、アーティスト、音を作っている人もかなり増えたし、外国に行っちゃった人も含めて、シーンみたいなものも前よりおもしろくなっていると思う。他のメインな街に比べるとパイは小さいけれど、好きな人がずっと続けている、みたいなところもいいと思います。
あと、インターナショナルに活動している海外のDJが、東京に来るとけっこうみんな楽しい思いをして、帰ったらみんなに「東京よかった」って自慢してるんですよね。いまは DJが世界中にあふれてるから、中途半端なレベルだと東京に呼んでもらえなかったりすることも多いと思う。だから、東京に行ければステイタスだし、「東京は最高だった」と自慢する。それはうれしいことだし、そうやって言ってもらってるうちに、東京でどんどん楽しいこと、おもしろいことをやっていって、シーンを上げていく感じに出来たらいいんじゃないかな。日本がクールだとみんなに思ってもらえているうちにね(笑)。
















