「Not Waving」と一致するもの

V.A - ele-king

 最近、翻訳されたデイヴ・トンプキンズによる『エレクトロ・ヴォイス』(新井崇嗣訳)は、ロボ声を主題にしていること自体興味深いが、おそらく世界でもっともサイボトロンに関して深く言及している本なので、それを聞いて「おや」と思われる方には一読をオススメする。

 トンプキンズの研究によれば、サイボトロンの荒廃と恍惚の入り交じった名曲"クリア"の背後には、さまざまな歴史や思いが混在している。「3070番」の兵士としてリック・デイヴィスがベトナムに赴いた理由は、彼が反共産主義なわけでも戦争がしたいからでもなかった。デトロイトのゲットーを出たかった。出れるのであれば、行き先が戦場だろうとお構いなしだった。
 彼のなかに「クリア」は重い言葉だった。戦場では「視界をクリア(一掃)せよ」とは、人びとを消すという究極の破壊指令だった。あるいは、それは街の再開発においても頻繁に使われた。道路が拡張され、街が整備されると、貧しい者はクリアされた。
 このように、平和維持や都市開発という名目の裏側に隠されたディストピックな真実をその曲に込めたデイヴィスに対して、もうひとりのメンバー、ホアン・アトキンスは『第三の波』の影響下から導いたポスト産業社会におけるユートピア思想やクラフトワークへの憧憬をその言葉に込めた。ふたりのメンバーの異なる思いがあの曲には注がれているのだ。アトキンスは、歌詞の後半により明快に前向きな言葉(古きと外へ/新しき中へ)を吹き込んだが、ラジオ・ヴァージョンではそこはカットされている。こうしたエピソードを知ると、サイボトロンにとって"クリア"が特別の曲であり、この1曲から多様な意味を引き出せるのも、ますますうなずける。
 ちなみに「クリア」という言葉は、有名な新興宗教、サイエントロジーのカウンセリング用語「それまでのあなたを消(クリア)しましょう」と同じだったので、その宣伝ソングという誤解も受けているという。あらためて言うが、"クリア"とは、クラフトワーク音楽のブラック・ミュージックへの本格的な変換だ。『エレクトロ・ヴォイス』を読んで、僕がもうひとつ感心を持ったのは、"クリア"が発表されると、もっとも素早く反応したのがマイアミだったという話だ。荒涼とした寒い工業都市のエレクトロは、蒸し暑い南国のストリップ小屋へとすっ飛んだのである。好色な2ライヴ・クルーの音楽性は、未来派のエレクトロだった。

 "クリア"の声は機械で変調された宇宙人声を使っているが、『エレクトロ・ヴォイス』には、サイボトロンと同時期に活躍していたエレクトロ・グループ、ジョンズン・クルーの"パック・ジャム"の制作秘話についても詳しく紹介している。彼らは、クラブに通うキッズが求めているのは「良いシンガー」などではなく「ノイズ」であることを理解していた。音楽芸術を作っているというよりも、くだらないゲームをやっている感覚で作った。彼らは"受けねらい"のバカげた曲を敢えて録音した。シカゴ・ハウスがまだディスコの延長だった時代、アメリカではエレクトロの分野において、ディストピアとユートピア、マシンとセックス、ゲットーと幼児性がコネクトされている。

 実を言えば、この原稿の書き出しは「日本人はエイフェックス・ツインに感謝するべきだろう」となるはずだった。子供のままで突っ走った人だったし、シカゴのアシッド・ハウスを、ハイピッチのサンプリングによる子供声をそのまま使ったレイヴ・ミュージックを、その手の反ソウルのダンス・ミュージックを積極的に評価していたひとりだった。10年前のブレイクコアに火を付けたのも彼だったし、シカゴのジューク/フットワークを広く紹介したのはエイフェックス・チルドレンの代表格、マイケル・パラディナスだった。日本で制作され、リリースされるこのジュークのコンピレーションには、エイフェックス・チルドレンであり、10年前のブレイクコアの顔役だったキッド606が曲を提供している。
 「ジューク最高!」と吠えている2マッチ・クルーのポエム氏によれば、日本にはすでに多くのジュークのトラックがあり、複数のコンピレーションがネット上にあるという。ブレイクコアのときのように、この落ち着きのない、騒々しい音楽は、日本でも瞬く間に広がっているようだ。チップチューンもそうだったが、エイフェックス・ツインをなんらかの起点とできるような音楽は、日本の文化のある部分とは親和性が高い。その幼児性においてなのだろうか......これに関する論は橋元に譲るとして(それとも阿部和重の『幼少の帝国』を読めばいいのだろうか)。

 とまれ。ジューク/フットワークからは、エイフェックス・ツインにはない暴力性、ディストピックな感覚を感じないわけにはいかない。本作『Footwork on Hard Hard Hard!!』も、ただ速く、ただハードで、ただ好色なだけではない。複雑に絡み合った思いがスパークしているように感じる。アルバムには日本のジューク・シーンを代表するDJフルトノをはじめ、隼人6号、ジューク・エリトン、シカゴのベテランのトラックスマン、マルチネのマッドメイドなどによる計18曲が収録されている。アルバムのクローザーを務めるディスク百合おんの"カフェ・ド・鬼"を聴けばわかるように、日本のジュークには電気グルーヴからの影響も引き出せる。ジョンズン・クルーの"パック・ジャム"が果たした役目と同じことを電気グルーヴも果たしているのだろう。

 ライナーを読むと、本人たちはシカゴのジュークとともに「レイヴ・ミュージック」も意識しているようである。ジュークはダンス・バトルから来ているが、レイヴとは基本的にはユートピア的なので、両者の関係はある意味では引き裂かれているが、そこをなかば強引にぐしゃっと圧縮した乱雑さ、そしてある種のせわしなさが、我々にとって踊りやすい......いや、動きやすいビートなのかもしれない。完成度という言葉はまったく似合わないジャンルだが、キッド606やトラックスマンといったビッグネームが混じっていながら、日本人プロデューサーによるトラックはそれらにひけを取らない出来だ。CDからは、この音楽がいま秘めている熱量の高さが伝わってくる。また、ある種「オタクっぽい」と呼ばれてきた文化とストリート(ないしはゲットー)の文化という、おそらくは互いに交わる機会を逸していたもの同士が共存しているところは注目に値する。彼らはの暴走は、君の目の前をクリアしてしまうかもしれないよ。

interview with Purity Ring - ele-king


Purity Ring - Shrines
4AD/ホステス

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 ピュリティ・リングは、いわゆるR&Bのシーンにとっては招かれざる客かもしれないが、その外にあってあたらしいR&Bをかたちづくる存在である。ウイークエンド、ナスカ・ラインズ、インク、アヴァ・ルナ、ファースト・パーソン・シューター......そのようなアーティストはいま次々と現れてきつつある。招かれざる客だというのは、たとえば〈4AD〉や〈ロー〉、〈レフス〉、〈メキシカン・サマー〉といったレーベルからリリースされているということだ。彼らはチルウェイヴや昨今のインディ・ダンス・ブームとつよく結びついた流れのなかから派生してきている。ジャケットからして「R&B」的ではないが、ジェイムス・ブレイクが鮮やかにシーンを縫い合わせたように、彼らもそれぞれR&Bとはべつの個性やルーツからそれへと接近し、思い思いの世界を構築している。

 コリン・ロディックとミーガン・ジェイムズによるこのカナダの男女デュオは、ホーリー・アザーやセーラムのようなダークなウィッチハウスを、ドリーミーなシンセ・ポップとして噛みくだき、R&Bやヒップホップのリズムでくびれのある音楽に仕上げた。ドーリーでエアリーなヴォーカルは、なみいるディーヴァとはイメージにおいてかけ離れるが、やっていることはそう変わらない。ポップスとしてイノヴェイティヴであり、リリース元の〈4AD〉とは音楽性から言ってもとてもフィットしている。
 
 もとはふたりともゴブル・ゴブルというエクスペリメンタルなエレクトロニック・バンドのメンバーだったようだ。いつしか単独での楽曲制作に目覚めたコリン・ロディックが本ユニットを始動させた。90年代のR&Bに大きな影響を受けたという彼はおもにトラック作りを、読書や物を書くのを好むというミーガン・ジェイムズは詞とヴォーカルを担当し、互いのアイディアは遠距離でやりとりされている。

 今回取材できたのはコリンひとりだったが、とてもおっとりとした人柄である。オンラインで公開された"アンガースド"1曲のために、彼らはまたたく間に大きな注目を浴びるようになったわけだが、そんなに突っ込んだ音楽リスナーというふうでもないらしく、のんびりと、正直に回答してくれた。たくさんの姉たちと少年時代に聴いた音楽が、しぜんと「にじみでてきた」という彼のトラックは、機材やソフトの機能をたのしみ、工夫することで生まれてきたもののようだ。こうした態度もとてもいまらしい。

自分自身もそういうD.I.Yな環境に身をおいていると思ってて、ミーガンなんかも服はほとんど手作りしちゃうんだ。僕の今日のこのズボンだってそうだよ! 基本的には独学なんだよ。ていうか、実際のところ自分でも何をどうしたらああなったのかよくわかってないんだよね。

フジロックが終了したところですが、どうでした? あなたがたはとても凝ったライヴをされるとうかがっています。

コリン:日本は初めてだったし、あんなに大勢の前でやれるなんてね! すくなくとも思ったよりぜんぜんたくさんのオーディエンスだったよ。とっても楽しかった。フェスティヴァル自体もいままで行ったなかでも最高にきれいな、すばらしいものだったし。

ステージに立たれたのはふたり? 機材とヴォーカルっていうセットですか。

コリン:そうだね。ミーガンが歌って、たまに太鼓もたたくんだけど、僕が使ってる楽器っていうのは手作りで、ランタン型のものがたくさんぶら下がってて、それを叩くことでシンセサイザーの音を再現するというものなんだけど......

名前はあります?

コリン:いや、ないんだ(笑)。

えー。電子楽器ってことになりますか。音階が出せるような?

コリン:そうだなあ......。いちおう楽器です。よりクリエイティヴになれる電子楽器ってところかな。音階は、出せるよ! ここに移し出したシンセの音はぜんぶ出せるんだ。

へえー。イクイップメントについてもうすこし教えてもらえます?

コリン:あとはMIDIコントローラーが置いてあって、パッドが付いてるやつだけど、それでミーガンが歌ってるのをその場でサンプリングして切り貼りしたり、ちょっと声の質を変えてみたり、分断させたり。それから、繭型の照明を20個くらい用意して、それを僕の楽器と連結させて音といっしょにライティングが変わるような、そういうものを作って工夫してみたんだ。見た目も演出するような感じでさ、ミーガンの声なんかにもあわせて変化していくんです。

ああ、それはすごい。シンセ好きなんですね。そういうアイディアとか技術はどこかで学んだものなんですか?

コリン:基本的には独学なんだよ。ていうか、実際のところ自分でも何をどうしたらああなったのかよくわかってないんだよね。けどこんなパフォーマンスをしたいっていうイメージがあって、そのためにどういう楽器があったらいいのかっていう必要から、なんとなく自分でできるなりに作っちゃったものだから、いまだにほんとに思い通りのことができない部分があるんだけどね。

すごくD.I.Y.なかたちですよね。なにか、あなたのまわりにそうした雰囲気の仲間やシーンがあったりするわけではないんでしょうか。

コリン:そうなんだよね。前のバンド(ゴブル・ゴブル)もそうだったんだけど、自分自身もそういうD.I.Yな環境に身をおいていると思ってて、ミーガンなんかも服はほとんど手作りしちゃうんだ。僕の今日のこのズボンだってそうだよ(※ステッチのかわいらしい、おちついた黄色のズボンでした)! ステージ衣装も彼女がやってくれてるし、それを含めて、僕たちのやってることはなんでもD.I.Y.だね。

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水といえばミーガンだよ。ミーガンはすごく水に惹かれるらしくて、とにかくなにかというと泳ぎに行くんだよね。どこに行っても、まず訊くのが「どこに行けば泳げる?」ってことなんだよ(笑)。

PVとかはかなり凝ったクオリティですよね。ブルーワーという方の監督で"ベリスピーク"のヴィデオなんかは、おふたりがアイディアなどを出しているんですか?

コリン:あれは、ミーガンと僕とがある程度のアイディアを提示して、それを何人かの監督からプレゼンしてもらって、選んだものなんだ。ブルーワーさんはいちばんこっちの言うことを変えてしまった人なんだよね。唯一のこされていたのが、もともとの僕らの案のなかのヴァイヴというか雰囲気だけって感じで、あとはまったくかけ離れたものにしてしまってあって。でもそこが逆にいいと思って、彼にきめたんだ。

あの暗くて模糊とした水底の造形もよかったですし、気味の悪いものがまとわりついてくる感じも、あなたがたの音楽を視覚的にうまく延長していたと思います。アーティスト写真にも水を用いたものがありますよね。こうしたあいまいな、水なんかの表象を好んで用いるのはなぜなんでしょう?

コリン:ほかにどこに水をつかってたっけ?

いや、このアー写とか......(アーティスト資料などに用いられている写真を示す)

コリン:あはは、ほんとだ! そのとおりだよ。......ええと、"ベリスピーク"はたぶん僕らの音楽のなかでもいちばんダークなもののひとつで、攻撃的な響きのものだったなと思う。その意味で、ああいう暗い水底の雰囲気はしっくりきていたかもしれないよね。なにかつかみどころのない暗さ。でも、水といえばミーガンだよ。ミーガンはすごく水に惹かれるらしくて、とにかくなにかというと泳ぎに行くんだよね。どこに行っても、まず訊くのが「どこに行けば泳げる?」ってことなんだよ(笑)。セイリングも好きだよね。とにかく水にとりつかれているらしい(笑)。

ははは、奇妙ですね! あなたはクラムス・カジノをフェイヴァリットに挙げておられたと思うんですが、クラムス・カジノにも少し似たような感覚があると思うんですね。スクリューとは言わないまでも、アッパーなテンションやテンポを生まないことにはなにか理由があるんですか?

コリン:ええと、先に言っておくと、クラムス・カジノはすごい人だと思うし、音楽も大好きなんだけど、でもじつはそう影響を受けたというほどにはよく知らないんだ。でも、たしかにそうだね。彼のほうが、抑えがきいているという意味ではずっと上だし、うまくやっているとは思うけど。僕らの音楽はときとして跳ね上がるし、わりと昂揚したりするって自分では思ってるんだ。こうして人と話していると、自分がこうしたいって思って作ったものとぜんぜんちがう印象を持たれていたりして、おもしろいものだよね。

あなたのダークでドリーミーなエレクトロニクスは、ウィッチハウスとか、もっとひろくヒプナゴジック・ポップと呼ばれるような現代的な流れをいくつも巻き込みながら、新しい世代のR&Bにも接近していると思います。こうした流れのひとつひとつは、わりと無意識に目指されたものなんですか? 意識的に追っているものはあるのでしょうか。

コリン:どうなんだろう、ちがうもの、あたらしいものをつくりたいという気持ちはつねにあるんだけどね。いまあるものの最後になって終わりたくない、って。でもなにかの流れを意識的にとらえて組み立てているかっていえば、それはなんとも言えないな。エレクトロニック系の音楽は、ドラムがあってベースがあって......っていう型にはまらないで、とても自由につくっていけるものだから、どんどん新しいことをやるのが大事だとは思ってる。機材が提供してくれるサウンドのパレットが無限にあるわけだから。でも異なったもの同士を組み合わせるっていうような部分は、たぶん無意識にやってるかな。とくに、アタマのふたつ、はじめて書いた曲のふたつなんかは、何にも考えないで作ったと思うよ。できちゃった、って感じの曲なんだ。あらためて聴いてみれば、ああ、これはここから来てたんだなっていう説明はつくと思うんだけどね。でもいまの僕にそのへんを分析することはできないかな。

大きな影響として90年代のR&Bについても言及されていますが、そのころって、まだすごく幼いですよね? リアルな記憶とかはあるんでしょうか?

コリン:ちょうど僕は90年生まれだよ。だから、99年は10歳だ。99年までが90年代だからね! 姉が4人いるんだけど、10歳くらいのころは、ラジオなんかをいちばん聴いてた時期で、姉たちといっしょに、ポップスからR&Bから、とにかくそのときはやっているものをガンガン耳にしてたんだ。僕自身はそんなに興味があったわけじゃなくて、いつもいっしょにいたから聴かされてたって感じだね。もうちょっと大きくなって自分で音楽を選ぶようになっていくと、メイン・ストリームから外れるものも聴くようになるんだけどね。でもいまこうして音楽をつくるようになってみると、あのラジオを聴いてたころの影響っていうのがどんどんにじみ出てくるものなんだなって思うよ。当時聴いていたときの、そのままのフィーリングがよみがえってくる感じがあるよ。

ああ、「にじみ出てくる」ねえ。なるほど。ところで、ピュリティ・リングを聴いて「踊れるグライムス」って評した人がいるんですけど、カナダからみたグライムスの活躍ていうのはどんなふうに見えているんでしょう? カナダのシーンに与えた影響はありますか。

コリン:えっ、本当~(笑)。僕は逆にグライムスのほうが踊れると思うなあ。

あははっ。

コリン:僕らのほうがスローだし、スペーシーで、すき間も多いし。リズムも一定だしね。クレアは友だちだよ。地元モントリオールの仲間だし、共通の友だちも多いんだ。彼女はやっぱり、その後カナダのアーティストが世界に出ていくきっかけになってくれたような人だなって思うよ。モントリオールの、僕らみたいな音楽をやっているアーティストたちが注目されたのも、彼女からはじまっている。けっこうそれはクールなことだよね。

シングルが〈ファット・ポッサム〉から出ていたりするのはどういうきっかけなんですか? ユース・ラグーンなんかもいますけど、どちらかというとガレージ・ロックなんかの印象のつよいレーベルですよね。

コリン:当時べつになんの契約もない状態だったから、自費でシングルでも出そうかって思ってたところに〈ファット・ポッサム〉から連絡があったんだ。だから渡りに船で契約したんだけど、たしかに僕らはあのレーベルのなかでは浮いてたよね。〈4AD〉のほうが合ってるって僕でも思うよ(笑)。でもあの段階では〈4AD〉なんてとても。彼らが僕らに気づいてくれるのは、そのずっとあとのことになるね。

ピュリティ・リングって名前はどんな意味でつけたんですか? ふたりでそう名乗るのは意味深にも思われますが。

コリン:いや......とくに意味はないんだ(笑)。でも響きはいいし、覚えやすいし、何年か前からバンドかなにかをやるならこの名前にしようって思ってたよ。ちょうどミーガンといっしょにやることになったから、じゃあそれを、って感じで。なんとなく、つくりたいと思う音楽の雰囲気にも合ってたしね。

あれれ、そうなんですか。じゃあ最後に、先に帰ってしまった相棒にひとことお願いします。

コリン:いやあ、とくにないよ、ノー・コメント(笑)。だけどおもしろいね。僕がいま話してたことがぜんぶ日本語になるわけだから、あとから見たって写真くらいしかわからないんだね、僕は。

左右 - ele-king

 凡庸な生き方とは、凡庸を2ミリほど超える人間にとってはかなりしんどいものだ......いまなお絶滅することのない『地下室の手記』(ドストエフスキー)型自意識をかかえる人間が、ペンではなくギターを手にしたとき、たとえば左右が誕生するのだろう。ギターとドラム(ベース兼任)のシンプルな編成、まだ25を出ないくらいのかぼそい男女デュオである。彼らは2010年に出会い、楽器を手にした。きっかけは「ふたりともあぶらだこのファンだった」ことだそうだ。凡庸を2ミリ超える自意識である!

 そうしたことは、この絶妙に踊れない変拍子(野田努)と棒立ちの演奏スタイルによくあらわれている。踊れれば、あるいは関節がやわらかければ、そもそも彼らは音楽をやっていないかもしれない。それはまさに"神経摩耗節"なるリズムであり、落ち着くところのない精神の依り代である。若さゆえの混乱とみまがわれるかもしれないが、けっしてそのためばかりではない。ある種の人間が生真面目に生きていこうとするときに、このような硬直性を帯びてあまりうまくいかなかったりすることを、われわれはよく知っている。

 しかし社会生活においてはそうでも、音楽としておもしろいかたちを結ばせることができれば救われるというものだ。アヴァンギャルドな雰囲気を極力控えめにただよわせ、ポスト・パンクを大枠として、歌とギターがユニゾンする、言葉の立った個性的なフォームを生み出している。神経症的な変拍子に、ガリガリと痩せてとがったファズ・ギターがひっかくような軌跡を描く。それが傷などの表象に癒着しないのは、このふたりの隠れた牧歌性のためだ。フューを意識したような桑原のヴォーカルは、声質自体が甲高くてハリがあるためだろうか、じゃりん子のようにはつらつとした不屈さを感じさせる。花池はメグ・ホワイトに吹っ飛ばされそうなキックを打ちながら「今日も俺は/真に受けるぜ/いちいち俺は/気にするぜ」と自身のしょぼさ正直さをユーモアにする。こうした性質の端々から、彼らのいっけん突飛な音楽性が、奇態やエキセントリックを偽装するものではなく、むしろそうしたものへの嫌悪からひねり出されてきたものだということが想像される。

 彼らはなかなかむずかしいテーマを扱っているのだ。「生きにくさ」「退屈さ」「不合理性」等々を、負け組的な視点から糾弾していくスタイルでは、往々にしてまったくありふれてしまう。当事者性や言っていることの正しさはほとんど関係ない。つまらない日本語ロックやパンクの多くはこうした罠にはまってしまうように見える。だがリアリティを歌うためにはもっとべつの力や工夫がいる。

 彼らは健闘しているのではないだろうか。先に述べたようなユーモアもそうだが、詞を立てた曲作りも、詞を目的として終わらせないようによく工夫が凝らされている。"箱のうた"では桑原が声で伴奏をとり、一種の閉塞感をテーマとするこの曲を、間違ったシリアスさへと導かないようにとぼけさせている。皮肉にもジョークにもならず、花池の詞が届いてくる。クレジットでは作曲はすべて花池のようだが、詞は分担していて、作詞者がヴォーカルをとるというダイレクトさもいい。それぞれの曲はおもに作詞者の曲と考えてさしつかえないのかもしれない。"河童"や"悩みのマーチ"など桑原作詞の華のある楽曲は、やはり桑原の表現力によって支えられている。作品全体がそのようにわりと明確に2色にわかれておのおのを対象化する。さしずめ左右、というところである。録音も、スカスカでごくミニマルな形態ではあるが、スタジオで録りっぱなしという感じでもなさそうだ。とくにヴォーカルは意識されていて、構築性が感じられる。

 本作リリースは2012年で、初EPといったたたずまいであるが、昨年ライヴ会場限定で販売されていたというデモが、本作収録音源と同一のものかどうかはわからない。この形態にしばられず、もっといろんなものをやってほしいと思った。やって"全然駄目"でも「気まずい空気を吸う為」("全然駄目")と思って、彼らの地下室から音と言葉を飛び立たせてほしい。

JET SET - ele-king

Shop Chart


1

Onur Engin - Night Images (Glenview)
イスタンブールの大人気リエディターOnur Enginによる話題作が遂に入荷。お馴染みとなった"Glenview"からの本作は、先にリリースされたリエディット・アルバム『Music Under New York』からのリミックスEp!!

2

Dj Dez A.k.a Andres - New World / Brain (Root Down)
AndresがDj Dez名義でブラックネス漂う7インチをリリース!洗練されたサンプリング・センスとスモーキーでファットな音の鳴りが光る傑作トラックを収録したダブル・サイダーです!

3

Det & Ari - Honved Hassle Ep (Editainment)
Tiger & Woods等の作品でお馴染みEditainmentが送り出す新生デュオDet & Ariによる最新作!

4

Nas - Life Is Good (Def Jam)
プロデュースにはSalaam RemiやNo I.d.が中心となって制作され、他にもBuckwild、Justice League、Swizz Beatz、Heavy D(!)という豪華布陣が集結!

5

Invisible - Rispah (Ninja Tune)
バンドに参加したのをきっかけにHerbertプロデュースでAccidentalからリリースを重ねてきた幼馴染トリオThe Invisivleが名門Ninja Tuneへと電撃移籍してぶっ放す待望の2nd.アルバム!!

6

Rimar - Closer (Bella Union)
『Higher Ground』が即完売したフロウティン・メロウ・ビーツ・クリエイター、Rimar。またまたUk/Bella Unionから限定ヴァイナル出ました

7

Time And Space Machine - Good Morning - Inc.Coyote Remix (Tirk)
90年代ニュー・ハウスシーンで一時代を築いたNuphonicのサブレーベルとして知られるTirkから、異才Richard NorrisによるプロジェクトTime & Space Machineによる最新作!

8

V.a. - Midnight Riot Volume 2 (Midnight Riot)
前作が予想以上の注目を集めたことで早くもレーベルとして独立したMidnight Riotから送り出すシリーズ第二弾!

9

Maylee Todd - Hieroglyphics Remixes Ep (Do Right! Music)
トロントのシンガーMaylee Toddによる話題傑作「Hieroglyphics」のリミックスEp!! Tall Black GuyとMakeoverによるリミックスをカップリングした12インチ!!

10

Dj Kentaro - Contrast (Ninja Tune)
5年振りにリリースされた2ndアルバムが待望の2lpにてリリース!Dj Krush、D-styles、Kid Koala等が参加です!

JAPONICA - ele-king

Shop Chart


1

Moody a.k.a. Moodymann - Why Do U Feel EP KDJ / US / 2012/8/1
推薦盤!<KDJ>42番!一連のMOODY名義での新作3トラックスEPが緊急リリース!瞬殺だったMO MOODY名義でのプロモ盤収録トラック"I GOT WERK"正規リリース、そして極上のソウルフルKDJハウス2トラックも!絶品でございます。

2

Idjut Boys - Cellar Door Smalltown Supersound / NOR / 2012/7/25
推薦盤!待望のLP入荷しました!ディスコ・ダブのパイオニアにして現行クラブ・シーンにおける最重要DJデュオIDJUT BOYS、約20年に及ぶキャリアの中で初となるオリジナル・フルアルバム!

3

DJ Dez a.k.a. Andres - New World / Brain Root Down / JPN / 2012/8/3
推薦盤!J DILLAの意思を継ぐデトロイトの至宝ANDRESによるDJ DEZ名義でのストレートなインスト・ヒップホップ7"!大阪のレコードショップ「ROOT DOWN RECORDS」レーベル第1弾。

4

Afro Latin Vintage Orchestra - Last Odyssey Ubiquity / US / 2012/7/23
推薦盤!フレンチ・アフロ・ファンク・バンドAFRO LATIN VINTAGE ORCHESTRAが名門<UBIQUITY>より待望のサード・アルバム!土着エッセンス薫る極上のラテン/アフロ/カリブ・ジャズファンク特上盤。

5

James Curd & Centrone - It's Hot Up In Hell EP G Swing / US / 2012/8/1
推薦盤!スウィング~ジャイヴな漆黒ジャズ・ハウス~ロービート!絶品です◎シカゴのベテランJAMES CURD主宰<GREENKEEPERS>傘下の<G-SWING>再始動後のリリース第6弾!

6

Derrick Harriott / Susdan Cadogan - Let It Whip / Juicy Fruit Ximeno / US / 2012/7/21
推薦盤!80'Sメロウ・ブギー/ソウルの絶品レア・レゲエ/ラヴァーズ・カヴァー!第1弾も最高すぎた、レゲエ・ジャーナリストDANNY HOLLOWAYによる再発専門レーベル<XIMENO>第2弾!

7

Cro-magnon - Riding The Storm (Idjut Boys Remixes) Jazzy Sport / JPN / 2012/7/25
推薦盤!IDJUT BOYSリミックス!今年一月に待望の復活を遂げたCRO-MAGNON、彼等のライブ定番にしてダンス・フロアを熱くする傑作"RIDING THE STORM"リミキシーズ12"!

8

The Rongetz Foundation - Gogo Soul feat. Gregory Porter Heavenly Sweetness / FRA / 2012/7/28
推薦盤!レーベル・イチオシの注目フレンチ・ビートメイカーGUTSリミックス収録!多国籍スピリチュアルジャズ・ユニット=THE RONGETZ FOUNDATION新作。feat. GREGORY PORTER!

9

Psychemagik - For Your Love Psychemagik / UK / 2012/8/1
ブラジリアン・クラシックJOYCE"ALDEIA DE OGUM"のダンス・グルーヴ・エディット!鉄板級のリリースが続くPSYCHEMAGIKオウン・エディット・ライン新作。夏を感じさせるグッド・エディット◎

10

Moodymann - Classics Vol.4 Unknown / UK / 2012/7/19
フリーDLアルバム「PICTURE THIS」収録トラック"PRAY 4 LOVE"がアンオフィシャルながらアナログ化!

Las Malas Amistades - ele-king

 僕の生まれ育った町は、全国でも有数のサッカーどころとして知られている。小学校に入学すると、クラスのほとんどの子供は、3年生になると学校に唯一あった運動部のサッカー部に入る。運動場にはゴールがあり、昼休みにはサッカーをやる。このようにサッカーが盛んであることは、ただその人口が多いというだけの話ではない。そのスポーツに対する考え方も多様化し、深まることも意味する。僕の生まれ育った町には「外に出さないサッカー」を目指している指導者がいる。そう、つまり、ピンチのときもDFは外に出さない。極論すれば、コーナーキックはサッカーの本質ではないという発想だ。スポーツが勝負事であることを念頭におけば無茶な考えに思われるかもしれないが、スポーツを芸術と見るなら、創造的で、前衛的な考えだ。外に出さないサッカーが目指すのは、足(あるいは肩や頭)が手のように自由に動き、ボールを自在に扱える世界だ。
 もっともこの前衛的な発想は、勝利至上主義の前で一掃される。ゆえに少年サッカーという、それでもわりと勝利至上主義から自由な領域で試される。僕はスポーツは、やるのも見るのも好きだが、オリンピックでいまひとつ面白くないのは、勝ち負けにしか脚光が当たらないことだ。柔道が良い例。僕が日本の柔道を好きなのは、僕が南米のサッカーが好きなのと同じ理由からで、そこに美学があるからだけれど、オリンピックではその美学は弱点となり、相手はそこを突いてくる。勝負事としての緊張感はあるが、美学の点では面白くない試合ばかりだ(※この話と清水エスパルスが勝てないこととは関係ありません)。

 ラス・マラス・アミスタデス(悪友という意味)は1994年、コロンビアのボゴタにて、1994年に映画科に通う学生によって結成されている。結成当時はセルジュ・ゲンズブールとキャプテン・ビーフハートに影響されたそうだが。『VICE』という雑誌が「スペイン語で歌っているヤング・マーブル・ジャイアンツみたいだ」と書いたので、そのフレーズが日本でも広がっているようだが、実際はヤング・マーブル・ジャイアンツというよりはキャレクシコに似ている。複数のアコースティック・ギターのアンサンブルを基調とした漂泊の感覚を持ったDIYミュージックだ。
 このアルバム『マレサ』は、〈オネスト・ジョンズ〉からは3枚目となるが、2007年に『パティオ・カツオ』というアルバムが3枚目のアルバムだとBBCは書いているので、BBCを信じるなら本作が4枚目となる(初期の5~6年の録音を編集した『ラ・ムジカ・デ・ラス・マラス・アミスタデス』が最初のアルバムだという)。
 〈オネスト・ジョンズ〉から初めてのリリースとなった2005年の『ハーディン・インテリオール』や『パティオ・カツオ』では、カシオトーンやドラムマシン、玩具っぽいパーカッションなどを駆使している。音楽はよりローファイで、遊び心があり、トン・ゼーっぽくもある。が、新作『マレサ』は勝手が違う。ほとんど全編に渡って、アコースティック・ギターの音(たまにハーモニカ、控え目に電子音や鍵盤、パーカッションなど)で構成されている。3分から1分ほどの短い曲が28曲も収録されている。

 アングロサクソン文化圏において、スペイン語のポップは、クンビアやキューバ音楽のような伝統的な音楽と違って、音楽としての面白味がよほどなければ受け入れられないとBBCは言っている。ラス・マラス・アミスタデスは、広く言えばトロピカリア(トロピカリズモ)の相続人でもある。スペイン語を知らない僕に歌詞の中身までは知りようもないが、レーベル側は音と歌を聴けばわかると言っている。希望とメランコリー、そして怒りが聴こえるでしょう......と。

 『マレサ』は70年代前半のカエターノ・ヴェローゾのような美しさを持っている。ラテン的な感傷が時代の生々しい風のなかから聴こえる。僕はこのアルバムの1曲聴いて、買うことに迷いはなかった。ラス・マラス・アミスタデスの音楽と同様に、サッカーや柔道も美さを忘れないで欲しい。メダルの数ばかりを報道するテレビの醜悪さを見ながらつくづくそう思った。ちなみに『マレサ』とは、雑草という意味。

 7/31火曜日の朝、突然やってきた知らせ。「オリヴィア・トレマ・コントロールのビル・ドスが逝去」
 アセンスのローカル新聞フラッグ・ポールのゲイブ・ヴォディッカがいち早くツイートすると、『ブルックリン・ヴィーガン』も「これが嘘であって欲しい」と祈りながら、アップデートをはじめた。
 そのツイートから数時間後、オリヴィア・トレマ・コントロールのオフィシャル・サイトが、「We are devastated by the loss of our brother Bill doss. We are at a loss for words.(僕達の兄弟分、ビル・ドスの逝去に打ちひしがれ、言葉を失っています)」とコメントを載せる。チャンクレットなど、他のサイトでも、どんどんアップデートがはじまり、真実として受け止めるしかなかった。

 私もその日は、何も手に付かなかったが、彼との思い出を少しでもシェア出来たらとここに書いて見る。

 オリヴィア・トレマ・コントロールを初めて知ったのは、私がLAにいた1996年のことだった。その頃、アップルズ・イン・ステレオの『ファン・トリック・ノイズメイカー』が日本のトラットリアからリリースされ、私も大好きで聴いていたので、彼らのショーに行った。そのときの対バンがミュージック・テープスとオリヴィア・トレマ・コントロールで、アップルズ・イン・ステレオを見に行ったにも関わらず、私はこのふたつの対バンにいままでにない感動を覚えた。これがきっかけで、日本ではまだ知られていない、こういった素敵なアメリカのインディ・バンドを紹介していこうとレコード・レーベルをはじめた。彼らとの出会いで、自分の進んで行く道を確認したのだ。

 彼らとたちまち友だちになった私は、彼らの住むアセンスに滞在することになる。いまでも1年にいちどは里帰りしている。

 私が住んでいたのは、ビルのバンド・メイトで、エレファント6の中心人物のウィルの家だった。そこでは毎日のようにオリヴィア・トレマ・コントロールの練習がおこなわれていた。ビルはリーダー的役割で、まわりに気を使い、心優しく、まだ英語もろくにしゃべれなかった私の面倒を見てくれた。オリヴィアにインタビューするときは彼が答えてくれた。初来日したときに、みんなで渋谷を散策したのが、つい最近のように思い出される。

 彼らは2010年再結成し、先月6月のノースサイド・フェスティヴァルでNYでプレイした。そのとき久々にビルと会って、これからのオリヴィアの活動などについて話した。「ヨーロッパは、すでに決まっているから、次は日本にも行きたいね。この(ノースサイド)次は、シカゴのピッチフォーク・フェスだから、来るなら言ってね。ゲストにいれるから」とウィンクされたのが、最後の会話になった。
 エレファント6に関する記事をまとめようと、彼用のインタヴューもすでに送り、会ったときに「インタヴュー返すの遅れてゴメン! ツアーから帰ったらすぐに返すよ」と言われたのに、返って来ないインタヴューになった。

 彼のお葬式は8/4(土曜日)アセンスの音楽会場である40ワットでおこなわれる。オリヴィアも良くプレイした馴染み深い場所だ。彼の家族は、地元の音楽家支援サイトに寄付ページ(nuci's place)を設けている。彼にお花、愛を贈りたい人は、こちらへ。 https://www.nuci.org/help/donate-online/

 ビルは、クリアな声でハーモニーを大事にする、素晴らしいシンガーだった。暫くはオリヴィア・トレマばかりを聴いてしまうんだろう。
https://m.pitchfork.com/features/afterword/8908-bill-doss/
(写真の下の文章の最後の"here"をクリックすると、ビルの素晴らしい作品集が聞ける)

 最初にアッタチした写真(01/02)は、1996年に彼らを始めてLAで見た時に撮った物。写真ケースに入れたら、くっついて離れずNYに移っても、ずっと私の部屋に飾られている。その他、アセンス時代の思い入れのある写真。書きかけのUS POP LIFE本を仕上げなければ。

 レスト・イン・ピース、ビル
 安らかにお眠り下さい。

 Rest in peace Bill Doss
 8/1/2012 Yoko Sawai

FREE DOMMUNE - ele-king

 みなさんご存じのように、来週末の8月11日には幕張メッセでFREEDOMMUNE0<ZERO> のリターン・マッチが開かれます。何でしょうか、宇川直宏の根性というか、精神力というか、ガッツというか、とにかく尋常なパワーではないことは事実ですよね。人並みはずれたエネルギーには、本当に敬服します。まったく恐ろしい男です。

 屋内でやるので、天候によって中止になることもないでしょう。昨年のことが10年前のことのようにい思われますが、あのとき泣いた人も安心して行くことができます。良かった、良かった。
 やっぱりどんなフェスティヴァルでも「第一回目」というのは特別な楽しみがあり、特別な緊張感があるものです。
 さてさて、どんなことになるのやら......

 開演前に「FREE ele-king TV Vol.21」をやることになりました。早い時間ですが、冷蔵庫で冷やしたビールをぐいっとやりながら、笑ってやってください。よろしくお願いします。それでは11日にお会いしましょう。

●17:00-18:00「FREE ele-king TV Vol.21」
"FREEDOMMUNE0<ZERO> A NEW ZERO開会宣言"
出演:野田努(「ele-king」編集長)、三田格(音楽評論家)、
松村正人(元STUDIO VOICE編集長)、磯部涼(音楽評論家) 、宇川直宏(DOMMUNE主宰)



 アニマル・コレクティヴの影響を公言するアーティストは、ここへきていよいよ増えている。パンダ・ベアの昨年作も変わらぬ注目を浴び、2000年代のインディ・ミュージックの礎を築いたバンドのひとつとして、また、あたらしいヴィジョンをひらいていく存在として、つねにその動向が見守られつづけている。

 爆発するようなエネルギーで曲から曲が連鎖していく新作『センティピード・ヘルツ』から、ファースト・シングルとなる"トゥデイズ・スーパーナチュラル"が公開された。

 冒頭から「行け行け行け行け!!」とエイヴィ・テアに駆り立てられ、『フィールズ』よりカオッシーに、『キャンプファイア・ソングス』よりドラッギーに、音と色とリズムとが盛りに盛られた曲である。

 「いままでとぜんぜん違うね!」という反応から「いっしょでしょ。」という感想までさまざま聞くが、前者はその巨大な熱量がドリーミーなセンスをぶち破っているところにおどろき、後者は得意の6/8アニコレ節やフレージングに対してそう言うのかもしれない。

 さて"トゥデイズ・スーパーナチュラル"はいままでとぜんぜん違うのか、いっしょなのか? そしてこの1曲から、あなたは来る9月4日(日本先行8月29日)の新譜をどう占うだろう! あなたの意見をきかせてください!

 アルバムは前作『メリウェザー・ポスト・パヴィリオン』でもおなじみのベン・アレンをプロデューサーに迎え、テキサスにて録音。しばらくバンドを離れていたディーケンも加わり、9作めへの意欲をうかがわせる。

 あと1ヶ月を心待ちに待とう。

商品情報:
アニマル・コレクティヴ / センティピード・ヘルツ

US(ドミノ)盤 2012.9.4 

日本(ホステス)盤 2012.8.29

ele-kingの読者の皆さまこんにちは。わたくしNaBaBaという者です。先日はインタヴュー記事を特集していただき、記憶に新しい方も多いかと思います。突然ですがなんと、今回からこちらで連載記事を書かせていただくことになりました。しかもテーマは海外ゲーム・レヴュー! このele-kingで! いったいどういうことなのでしょうか!?

ひとまず改めて自己紹介させていただくと、わたくしNaBaBaは本業はゲームのデザイナーとして働くかたわら、個人で絵画制作も行っており、ネットとリアル双方で活動をしております。まだまだ駆け出しの身の上ですが、先日はカイカイキキにて「A Nightmare Is A Dream Come True: Anime Expressionist Painting AKA:悪夢のドリカム」というグループ展にも参加させていただいておりました。その経緯からこちらでインタヴューをさせていただくことにもなったのです。

インタヴューでも触れていますが、僕は海外ゲームの大ファンであります。一時は年間60本くらいのペースで遊ぶこともありました。こうした趣味が昂じてゲーム会社に就職を決めたほか、自身のHPでもゲームのレヴューを書いたりもしていました。もっともここ数年はHPの方はだいぶご無沙汰していたのですが。

かつてゲーム大国と呼ばれた日本ですが、海外ゲームは日本ではとても馴染みが薄いものです。世界では300万本や400万本売れている作品が、日本では10万本にも届かないということもよくあります。それを文化の違いと一蹴するのは簡単ですが、やはり数百万本という数字を叩き出すのはそれなりの理由がある。

いち開発者としてはそういうところを学び取らなければという思いで遊んできましたし、自分以外の人たちへは向こうのゲームのパワフルさを知り、楽しんでもらいたいという思いで今まで地道に紹介をしてきました。

ここele-kingはインディーズのミュージック・シーンを紹介されるサイトです。マスほどの知名度はないけれども、そこにある価値を信じて紹介されているサイトであると思います。このお互いが見ているシーンへの思い、そこの意気投合から今回の連載をさせていただくことになったのでした。

ele-kingは現在は音楽ひとすじのようですが、これから徐々に音楽以外のジャンルも取り扱っていくときいています。その先駆けとして僕のこの連載、題して『NaBaBaの洋ゲー・レヴュー超教条主義』をお送りしていきたいと思います。みなさまよろしくお願い致します!

ご挨拶はこれくらいにして、さっそく本題に入ってまいりましょう。このレヴューの趣旨としては毎回1本の作品をテーマに、なるべくわかりやすく、しかし突っ込むところは突っ込んで、できるならそれを元に海外ゲーム全体のトレンドとかムーヴメントもご紹介していきたいです。みなさまの理解を深める一助になればと思います。

そういうことで記念すべき連載第1回を飾るのにふさわしい作品は、ズバリ『Half-Life 2』を差し置いて他にないでしょう。現代の海外ゲーム、特にFPSにおいてはその多くがこの作品が指し示した方向性の延長線上に立脚していると言っても過言ではありません。また僕個人にとっても思春期に直撃した作品として、後々のゲーム観に多大な影響を与えました。そんな多くの意味で後のゲームの先駆けとなった『Half-Life 2』。今回はこのゲームをご紹介していきたいと思います。

■04年の衝撃、現代FPSの先駆者、『Half-Life 2』

『Half-Life 2』は04年に〈Valve〉から開発・発売されたPCゲームで、SF的世界観のFPS。98年に発売された初代『Half-Life』の続編で、前作以来エイリアンや人間が混然一体となった近未来を舞台に、主人公のGordon Freemanが仲間とともに、圧政に立ち向かっていくストーリーです。

『Half-Life 2』が発売されてからもう8年も経つわけですが、この作品が出た当時は業界全体がものすごい衝撃を受けていたと記憶しています。ゲームはテクノロジーと強い因果関係を持つメディアで、新しい技術が開発されるたび、それを取り入れた新しい遊びを提示する。その繰り返しで進化してきています。

そういう観点で見ると、『Half-Life 2』はまさに従来にはなかった新技術をふんだんに使い、それまでのゲームでは不可能だった様々な表現の可能性を提示した、ブレイクスルーそのものでした。

フォトレアリスティックなグラフィックス、物理エンジンを利用した物体の高度な物理的挙動の再現、キャラクターのリアルなフェイシャル・アニメーション......専門用語をつらつらと並べてしまいましたが、要は現代では当たり前になっているいわゆる「リアル」な表現を、現代の作品へと続くクオリティで初めて提示したのが『Half-Life 2』だったのです。


リアルな表情を見せるキャラクターとのドラマ。それまでのゲームでは考えられないことだった。

しかし上記の技術的ブレイクスルーのみが本作の特徴だったとしたら、後年にいたるまで絶対的な影響力を放つ作品にはなりえていなかったでしょう。『Half-Life 2』の同年に発売された〈id Software〉の『DOOM 3』がまさにそういう作品でした。

〈id Software〉といえばFPSというジャンルを始めて世に確立せしめた『DOOM』を生み出した、老舗にして業界トップの開発会社でした。圧倒的技術力を誇る同社が当時開発していた『DOOM 3』もまた『Half-Life 2』と同じく最新技術のショーケースで、当時は二大FPSの巨人の頂上決戦と、前にも後にもこれ以上無いんじゃないかというくらい盛り上がったものです。


こちらはDOOM 3。FPSの始祖の最新作。Half-Life 2と二分する、04年のもうひとりの主役だった。

最終的にどちらが勝利したかというと、それは今回主役の『Half-Life 2』でした。本作の勝利は歴史が如実に語っており、後続のゲームは『DOOM 3』の作風ではなく、『Half-Life 2』の影響を受けていったように見えます。

どちらも技術的には最先端を走っていたはずなのに、いったいどこで差が出たのか。いまから思えば『DOOM 3』は確かに最先端の技術を搭載はしていましたが、ゲームとしての遊び自体は従来の方法論の延長線上にあるに過ぎなかったのでしょう。べつの言い方をするなら、見た目はすごくリアルになったけれども、正直、昔のままのリアルじゃない見た目だったとしても、ゲームとしてのおもしろさはそこまで変わらないのではないか、とか。

その点が『Half-Life 2』はちがいました。最先端の技術と、その裏づけなくしては表現しえない「没入感」があったのです。ちなみに「没入感」は僕がゲームを遊ぶ上で最重要視している要素のひとつ。『Half-Life 2』には他にも語れる点はたくさんあるのですが、今回は後続へ与えた影響も鑑みて、『Half-Life 2』の持つ「没入感」に話題を絞って解説していきましょう。

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■没入感の追求とは

さて、「没入感」といってもゲームを普段遊ばれない人はピンとこないと思います。実際これはゲーム特有の感覚で、言語化するのがなかなか難しいのですが、しいて言うなれば「ゲームと自分という一歩引いた距離感を取り払い、自分がまるでゲームの主人公になりきり、ゲーム内で起きたことを我が身に起きたことのようにありありと感じられる状態」、でしょうか。

これはゲームに「熱中」している状態とは一見同じようでまったくちがいます。「熱中」というのは、たとえばテトリスを遊んでいたとして、どんどんブロックの落ちる速度が速くなり、それに対応してミスすることなく消しまくっている状態がそれです。言いかえるなら徹底的な効率化であり、まるで機械になったかのようにミスなく特定の操作を繰り返していく状態のことを指します。

『Half-Life 2』はまさにいま示した「没入感」の方を追求した作品。ゲームをより良いスコアでクリアしたり、高い難易度をミスなくクリアすることを目的とするのではなく、ゲーム内の出来事をありありと感じ入ることを優先的に考えた作品でした。しかしありありと感じるためには、それに耐えるだけの説得力、リアリティが必要です。そのために本作は先ほど挙げたフォトレアリスティックなグラフィックスだとかという、数々の最新技術を必要としたわけです。

しかし広く捉えれば、「没入感」を重視したゲームは『Half-Life 2』以前にも無かったわけではありません。本作が旧来の「没入感」志向のゲームの中でもひときわ革新的と評価されたのは、ゲームのはじめから終わりまで一貫して主人公の一人称視点で展開されること、どんなときでもプレイヤーの自由操作を奪いきらないこと、そして最も重要なのが、それでいてシネマティックな演出あふれる展開を描いたことの3点があったからです。

『Half-Life 2』、というよりも『Half-Life』シリーズにはカット・シーンというものがありません。カット・シーンというのはつまりゲームの合間にストーリー進行的な意味あいで挿入される映像のことですね。ゲーム・プレイだけでは追えないストーリーの複雑な部分を説明できるので、多くのゲームが使う手なわけですが、遊び手としてはそこを操作させろ! と思うこともよくあるわけです。

その点『Half-Life』シリーズはどんな時でも一人称視点のままゲームが進行する、つまりすべてを自分自身の視野で目の当たりにすることになるわけです。しかも基本的に自由操作が奪われない。仮に動けなくても、その時は拘束されているとかハッキリとした理由があり、そういう状況でも視点を動かすことはできる。見たくなければ目をそらしてもいい。

等身大の視点で強引な束縛を受けずに、事態を体感することができる。こうした作りが、従来のゲームのやらされている感や、見せられているだけ感を払拭し、自らの意志で立ち会っている感、ひいては自らなりにありありと感じる「没入感」を表現しえたのです。


主観視点に徹する作品はFPSのなかでも実は珍しい。Half-Lifeシリーズはそのようなゲームの代表格だ。

■初代『Half-Life』と『Half-Life 2』のちがい

ただこの一貫した一人称視点と自由操作の2点は、実は先程“『Half-Life』シリーズ”と呼んだように、そもそもは98年の初代『Half-Life』の発明なのです。しかしそれで『Half-Life 2』の評価を下げるのは早計ですよ。前述したように、そこにシネマティックな演出を共存させたことこそが『Half-Life 2』の革新性なわけですから。

先に初代『Half-Life』ついて少し触れてみましょう。この作品は先の2点を発明した、いわばゲーム内世界を等身大に感じさせることに注力した初めての作品だと言えます。むしろこの2点以外にもゲームのあらゆる要素が等身大であることに強くこだわっていたとも言えるでしょう。

たとえばプレイヤーの分身となる主人公のGordon Freemanは、屈強な兵士でも魔法使いでもなく、ただの科学者という設定。舞台も地味な科学研究所。実験失敗から異世界への扉が開き、研究所内をエイリアンが跋扈するというストーリーはセンセーショナルですが、かといってそれを誇張するわけではなく、ただ事実を積み重ねていくだけのように、その後の研究所の様子を淡々と描いていくことに終始します。ただしその淡々とした様子自体はしっかり描ききる。

そのどこまでも等身大であることに徹底したことが、まるで記録映像のようなリアリティ、もといただの人間=プレイヤーが突然渦中に放り込まれてしまった感がすごく出ていました。当時のゲームはどれも宇宙海兵隊だとか地獄の使者だとか、フィクション性が強く、またストーリーはあってないような作品ばかりだったこともあり、いままでにないストーリーと、それを体感させる仕組を編み出した名作という評価につながったのです。


Half-Lifeはモノレールに乗って出勤するシーンから始まる。記録映像的な本作を象徴する場面だ。

しかしこれはべつの見方をすると、初代『Half-Life』の表現は、リアリティある体験を描きたいのだが、当時の技術ではどうあがいても宇宙海兵隊にリアリティを持たせることはできない、というところからの逆説だったとも捉えられます。嘘だとバレやすいフィクション性や演出を徹底的に排除していって、結果として記録映像的な展開に行き着いたというような。

ところが続編の『Half-Life 2』ではそれが一転します。主人公のGordon Freemanは前作の事件の生き残りとして英雄視され、舞台のCity 17もスチーム・パンク的なケレン味が増しています。ゲームの目的も前作のただ生き残ることから圧政へのレジスタンス活動へと変わり、仲間とのヒューマン・ドラマあり、戦闘ヘリを相手に激しいカー・チェイスを繰り広げる場面もありと、とにかくすべてがシネマティックな方向性へと変わりました。

ある意味この変化は初代がこだわった等身大からの脱却です。みなから尊敬される英雄で、激しいアクションで敵をなぎ倒していく様子はもはや以前のしがない科学者とは思えません。嫌味な言い方をするなら、かつて初代で否定した宇宙海兵隊と同じではないか。しかし驚くべきことは、そんな設定や演出でも没入できるわけですよ。最新技術を駆使した随所のリアリティの向上によって!

先ほども少し触れたとおり、ゲームはもともと複雑なストーリーを描くことが苦手です。少なくともアニメや映画といった従来のメディアと比べるとすごく苦手。ゲームとはプレイヤーが自分の意志で気ままに操作するものですから、強固なストーリー・ラインを構築するのが難しい。がちがちにストーリーを決めて、主人公がやることなすこと全部決めてしまっては、逆にプレイヤーがわざわざ操作する意味がなくなってしまいます。

こういったジレンマに、多くのゲームはカット・シーンの挿入という安易な方法にはしったり、荒いポリゴンの感情移入しきれない寸劇に甘んじたり、初代『Half-Life』は記録映像的な変化球で対応した。そんななか『Half-Life 2』は、真正面からゲーム・プレイそのもののなかに劇的な演出を混在させ、それをリアリティと感じられる水準まで作りこんだ、初めての作品と言えるでしょう。

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■『Half-Life 2』以後のゲーム

この『Half-Life 2』の登場以降、業界全体のグラフィックス技術の大幅な上昇により、技術向上の恩恵を受けやすいFPSの一大ブームとなり、没入感重視のゲームもいっきに増えました。

ゲームの発売には周期性があるのがおもしろいもので、だいたい1本のゲームを開発するには、現代では2年から4年ほどかかると言われています。だから04年に発売した『Half-Life 2』の影響を受けたゲームが世に登場するのはだいたい07年くらい。

実際その年には『Call of Duty 4: Modern Warfare』や『Bioshock』等といった、『Half-Life 2』のコンセプトを独自解釈・発展させたかのような作品が多数登場するにいたっています。これらの作品も、後々この連載で取り上げていくことになるかもしれません。

一方で『Half-Life 2』の後続への悪しき影響についても触れておきましょうか。「没入感」という点では非常に秀でたものを持っていた本作でしたが、ゲーム・システムそのものの完成度であるとか、駆け引きの面白さはいまひとつな出来となっています。

ひと言で表すなら散漫なんですね。各チャプターごとでステージごとのコンセプトがころころ変わる。そこまでは体験のバリエーションが多いってことなのでべつにいいのですが、おもしろさまでころころ変わって出来不出来の差が激しいのは問題。

純粋なゲーム性のおもしろさを求めた人からはこの点が不満としてあがりがちで、またそういう人たちにとっては本作の人間ドラマだ演出だってのは不要なものという意見も多かった。いいからはやく銃を撃たせろよ! ってことですね。そういった求めるもののちがいにより当時から賛否両論を招く作品でもありました。


ゲーム中2回登場する乗り物によるチェイス・シーンは退屈だとする意見が多い。

そしてこの『Half-Life 2』の登場以降、演出重視でゲーム性イマイチみたいな作品を見ることが多くなっていきましたね。作品として勝負する点が変わってしまったということです。

これは本作の影響のみならず、2006年末に発売されたPlayStation 3により口火を切ったいま世代の家庭用ゲーム機の登場、それによるゲームのより広いユーザーへの浸透や、そのなかでより遊んでもらうための訴求性の追求だとか、もっとマーケット全体の傾向からの結果でもあります。しかしその先駆けだったのは『Half-Life 2』。それはまちがいありません。

■まとめ

というわけで今回は『Half-Life 2』というゲームを、良きにつけ悪しきにつけ今日のFPSに多大な影響を与えた歴史的意義の深い作品として、連載第1回目にご紹介させていただきました。

今回初回ということもあり、概要の説明もまじえてかなり長文となってしまいましたが、みなさまいかがでしたでしょうか。『Half-Life 2』は今回取り上げた以外にもまだまだネタのつきない作品で、というよりも開発元の〈Valve〉自体がゲーム業界の異端児かつ先行者といった感じで、本当に話題に事欠きません。というよりもむしろ台風の目のようにつねに話題の中心にいるような会社です。

おそらく今後の連載でも何度もその名前を見ることになるでしょう。その意味でもそんな〈Valve〉の代表作の『Half-Life 2』はぜひ取り上げようと思いました。

さて次回は、視点を変えて今年発売された最新のゲームのなかからひとつ紹介させていただきたいと思います。最後までご拝読ありがとうございました。それではまた会いましょう。



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