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『ユーザーズ・ヴォイス』〜VINYLVERSE愛用者と本音で語るレコード・トーク〜

『ユーザーズ・ヴォイス』
〜VINYLVERSE愛用者と本音で語るレコード・トーク〜

第一回 ユーザーネームKamiroquai / 神谷国俊さん

文:山崎真央
インタビュー:VINYLVERSEチーム Jul 01,2025 UP

これまでいろんな活動をしてきた「VINYL GOES AROUND」ですが、昨年はレコードプレス工場を立ち上げ、そして年末にはレコード専用アプリもローンチしました。アプリはまだベータ版ではあるものの、すでにたくさんの方に使っていただいており、大変感謝しております。

さて、前回のコラムでも紹介しましたが、「どんなアプリなの?」という方のために、もう一度少し説明を。ざっくり言うと、“レコード版のInstagramとメルカリが合体したようなアプリ”です。
Instagramのように、自分のレコードジャケットの画像をきれいに並べて、コレクションを管理したり、ほかのユーザーと共有したり、交流したりできます。さらに、アプリ内でレコードの売買もできるようになる予定(こちらはまもなく公開予定!)です。
この、自分の持っているレコード・ジャケットをずらっと並べていく機能を、私たちは「ギャラリー」と呼んでいます。ただ並べているだけでも、けっこう楽しいツールです。自分のコレクションを眺めて優越感に浸りながら、酒が呑めるこの感じ。これにはレコード好きのロマンが反映されているなと自負しております。
そんな中で、この「ギャラリー」機能をとても活用してくれているユーザーさんを、こちらでピックアップしてインタビューさせていただくことにしました。
その第1弾として今回お話を伺ったのが、現在の投稿数トップ5に入っているであろう「Kamiroquai」さん。なんとその投稿数、1500枚超え!?私たち自身もコツコツ投稿していますが、1500枚という数字はなかなか到達できないボリューム。それをあっさりやってのけたKamiroquaiこと、神谷国俊さんに個別でコンタクトを取り、インタビューをお願いしたところ、なんと二つ返事で快諾してくれました。
岐阜にお住まいとのことで、今回はZoomでお話を聞かせていただきました。

VINYLVERSEチーム(以下、V):神谷さん、本日はお時間いただきありがとうございます。

神谷: こちらこそ、よろしくお願いします。

V:少しずつユーザー様が増えてきた中で、頻繁にお使いいただいているユーザー様の生のお声を聞いて、サービス改善に生かしたいなということと、私たちが考えた以上に様々なレコードコレクターの方が集まってくださっていて、そのコア・ユーザーの一人でもある神谷さんに、VINYLVERSEの使い方やレコードライフについて色々とお話を伺いたくて、お時間をいただきました。実はこのインタビュー企画、第1回目なんですよ。

神谷: そうなんですか。それは光栄です。

V:まず、VINYLVERSEを知ったきっかけを教えていただけますか?


神谷: えっと、Wooden GlassのPHYGITAL VINYLを購入した時に案内のフライヤーが入っていて、それでアクセスしてみたのが最初です。

V:ありがとうございます。その時にアプリの存在を知っていただいたんですね。

神谷: 登録してみたら面白そうだったので、ちょっとずつレコードをアップし始めた感じです。新譜を買ったり、中古のレコ屋で何か買ったらアップしてます。でもまだ全部はアップできてないので、まぁ、ちょっとずつアップしてますね。

V:そもそもレコードを集め始めたのはいつ頃からなんですか?

神谷: 高校の頃ですね。僕、1974年生まれなんですが、当時レコードって安くて。本屋の隅に段ボールで500円くらいで売っていて。お小遣いも限られてるし、いろんな音楽をたくさん聴きたかったので、自然とレコードに手が伸びたって感じです。

V:最初に買ったレコードって覚えてます?

神谷: たぶん、ディープ・パープルの『マシン・ヘッド』か『BURN』ですね。どちらも500円とかでした。

V:なるほど。結構長い年月レコードコレクションされてると思うんですけど、大体何年間ぐらいコレクションされているんですか?

神谷: 高校1年か2年の時に買ったので、かれこれ35年ぐらいですかね。

V:すごいですね。

神谷: いやいや、まあ、その頃はまだそんなにバンバン買ってなかったので。で、大学に入ったらフリーソウルのブームとかレアグルーヴの流れがあって、そういうものに影響を受けて、中古のレコード屋さんに行くような感じでした。まぁでもその頃もすでに高値がついてるレコードもたくさんありましたね。

V:岐阜にお住まいとのことですが、レコード屋さんってけっこうあったのですか?

神谷: 当時は5〜6軒くらいはあったかな。小さな個人店がほとんどでしたけど、今はもう1店舗くらいじゃないかな。名古屋まで足を運ぶことも多かったですね。バナナレコードの隣でバイトしてたんで、休憩時間によく覗いてました(笑)。店長さんはロック好きなんですけど、セレクトは幅広かったですね。僕は今はブラックミュージックやシティポップが好きなんで、今でもよく掘ります。

V:今はお店よりもオンラインで購入する方が多いという感じですか?

神谷: そうですね、オンラインが7割、リアル店舗3割って感じですかね。

V:なるほど。参考になります。ありがとうございます。ところで、アプリの使い方についてお伺いしたいのですが、今はどんなふうに使っていただいていますか?

神谷: 新譜や中古盤を買ったらアップしています。全コレクションはまだアップしきれていないですけど、時間を見つけて登録していますね。

V:今後、アプリにあったらうれしい機能はありますか?

神谷: 並び替え機能、特にアーティスト名順がほしいですね。あと、他のユーザーさんとの交流がもっとできたらいいなと思います。コメント機能とか。

V:ちょうど今後のアップデートで、レコード投稿へのコメント機能が入る予定なんです。1対1のダイレクトメッセージではないですが、他のユーザーとオープンなやり取りができるようになります。

神谷: それは面白そうですね。ちょっとした交流ができるだけでも、使い方が広がると思います。

V:ご家庭をお持ちとのことですが、レコード収集についてご家族から、レコードばかり買っていて怒られたりとかしないんですか?(笑)

神谷: めちゃくちゃ言われます(笑)。子どもは15歳と9歳なんですが、「またレコード届いてる」って言われますね。

V:それでも買い続けている原動力はどこにあるんですか?

神谷: 音楽が本当に好きなんですよね。あと、広告の仕事をしていたのでジャケットのデザインも好きで。CDのサイズじゃなくて、レコードの大きさで見るアートはやっぱり魅力です。サブスクも使いますけど、流し聴きになりがちで。レコードの「手間」がかかる感じがいいんですよ。

V:思い入れのある1枚ってありますか?

神谷: BUDDHA BRANDの『人間発電所』ですかね。日本語ラップの印象を変えた1枚でした。あとは、ナイキのCMで使われた、Dev Large、Zeebra、Twigyの『PLAYER'S DELIGHT』も。若野桂さんのジャケットで、それがきっかけで彼の作品も集めてました。

V:逆に「今欲しいけど持っていない」レコードは?

神谷: (ジャケットを手に取りながら)今ちょうど手元にあるんですけど、井上順の『プレイボーイ講座12章』っていうレコードで、語りと音楽が融合した企画盤ですごく昭和な雰囲気があって好きなんですよ。演奏もちゃんとしていて、ピチカート・ファイブの小西さんが関わっていて。
で、その元ネタがあって。円楽師匠の『プレイボーイ講座12章』っていうレコードなんですけど、これがめちゃくちゃ欲しいんです。昔から探していますが、これは本当にレアで見つからない。

V:これは珍しそうですね。知りませんでしたが前田憲男がやっているんですね。良さそうですね。

神谷: CDは出ているんですけどアナログの再発がないので。是非、Pヴァインさんでやってください(笑)

V:そうですね、ちょっと調べてみますね。ところでPHYGITAL VINYLについてはどう感じましたか?

神谷: ワクワクしました。特典で送ってもらった10インチもとても嬉しかったし、毎回あれは大変かもしれないけど、特典は楽しみですね。

V:特典として、例えば「制作中の別テイクを所有者にだけ配信」とか、「ライブ会場での限定アイテム」とかはどうでしょう?

神谷: 面白いと思います。あと以前、NasとMF Doomのアナログで「2枚そろえると完成する」みたいなパッケージがあったんです。そういうコレクション性もアリだなと。

V:今、1500枚ぐらいギャラリーにレコードをアップしていただいてますが、何かこだわりのポイントってありますか?

神谷: もう全然なくて、目に映って「あ、これあげてないな」ってのをあげてる感じですね。後から見返して、自分で「こんなにレコード持ってるんだな」って再認識するのはとても楽しいです。

V:今レコードがすごく高いじゃないですか。それについてどう思いますか? 不満とか、色々あるとは思うんですけど。

神谷: まあ、そもそも世の中の物価が上がってるから仕方がないかなとは思うんですけど、最近は無駄な買い物をしないように、「10年後に果たしてこれをまだ聴いてるかな」って常に自分に問いかけて選ぶようにしています。最近はあんまりたくさん買えないので、今、売れているからっていうだけのものにあまり飛びつかずに、本当に自分が聴くのかどうかってところで吟味しています。でも、もうちょっと安いと嬉しいですね。たまに新品で8000円のLPとかありますよね。5000円ぐらいまでだとありがたいなと思うんですけど。

V:神谷さんにとって、ズバリ、レコードの魅力は何でしょう?

神谷: ジャケットですかね。やっぱり“物”として見えることですね。あとはやっぱり封を開ける時のワクワク感。中学校時代、CDを買ってきた時にビニールを開けるのがすごくワクワクしてたんですよ。今はあの頃みたいなワクワク感はなくなってしまいましたけど、それは年を取ったのもあるかもしれない。でも、当時は限られたお小遣いの中で1ヶ月に1枚買うのが限度だったので、その1枚を悩んで悩んで買って、開ける時の喜びって、サブスクでは味わえないと思うんです。そういう意味では、開ける時にワクワクするし、盤をプレイヤーに載せる時も“儀式”みたいなもんじゃないですか?レコードって。

V:ふるまいが一つの作法みたいな部分はありますよね。

神谷: それがやっぱり魅力かな。「めんどくさい」って思っちゃうと、もうダメなんでしょうけど、でも見ても楽しめる。音楽が“見ても楽しめる”って、サブスクにはないですよね。針を落とすと、盤の溝に沿って進んでいくのが見られる。それってすごいなって思います。本当に、盤に刻まれた溝を針がなぞるだけで音が出るって、すごい発明だなと思います。

V:見て、触って、楽しめるっていうのはやっぱり大事な気がしますよね。

神谷: うん。そうですね。そこから生まれてくる音って、感動が違う気がしますね。

V:最後に、今レコードブームが来ていて、若い人がレコードを初めて買うということが増えていますが、何か若いコレクターにメッセージがあったら、ぜひ。

神谷: やっぱり、結婚して子どもが生まれると、レコードを買うのをやめてしまう方って多いですよね。でも、1ヶ月に2〜3枚でもいいので、買い続けてもらって、お子さんと一緒に親子でレコードを楽しんでほしいです。子どもは意外とレコードを楽しむので。

V:いいお話です。本当にそうですね。

神谷: やっぱり実際に触って、音がリンクするって、子どもにとってはすごく面白いんでしょうね。自分が触った手で、音が止まったり再生したりするって、こういうメディアはなかなかない。サブスクも僕は使いますけど、両方うまく使っていけたらいいなと思いますね。

神谷さんとの対談は、レコードに対する深い愛情とそして生活に根付いた音楽との向き合い方が伝わってくる貴重なお話しでした。PHYGITAL VINYLの企画を含め、私たちVINYLVERSEチームがレコードカルチャーを次のステージに進めていく上で、まさに理想のユーザー像を体現されているお一人だと感じました。

次回のアップデートやリリースにも、ぜひご期待ください。

神谷さん、本当にありがとうございました!

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