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interview with Talk Normal

interview with Talk Normal

ブルックリンからノイズを込めて

――女性ふたりによるNYノイズ・ロックの注目株が来日!

沢井陽子野田 努    May 21,2010 UP

希望をなくした、特定の感情からインスパイアされている。私は"戦う曲"が書きたくて、怒りに乾杯し、モチベーションを動かすつもり。

トーク・ノーマルの言葉について話を訊きたいのですが、歌詞の面では誰の影響を受けたんですか?

サラ:違う方向からいろいろね。すべてが断片的で、私とアンドレア、両方が何かを持って来て、それを組み合わせていく。でき上がったものをまた、いろいろ変えてみたり......。

"Hot Song"や"In A Strangeland"のような曲、あるいは"Warrior"のような曲にもパンキッシュというか、ものすごい熱を感じるのですが、歌詞はどんなことをテーマにしているのですか?

サラ:"Hot Song"はね、私たちが練習をしている場所の近所に、たくさん子供がいるんだけど。この曲では、子供たちにスマイルを与えることはできなかったということがテーマ。子供は子供、違う文化だからね。

アンドレア:"In A Strangeland"は、20世紀の作家、ジェイムズ・ボールドウィンの小説『もう一つの国』からの影響よ、とてもエナジーを受けている。

サラ:"Warrior"は、何か具体的なことをしたいと思っていて、自分たちを強く、エキサイトさせようとしていたのね。

"Warrior"はまた狂った曲ですが、あの曲の狂おしさはどっか来ているのですか?

アンドレア:クレイジーさはすべて私たちのなかにあるの。PILのジョニー・ライドンは、自由なヴォーカル表現に特定の焦点があったわ。歌詞は、希望をなくした、特定の感情からインスパイアされている。私は"戦う曲"が書きたくて、怒りに乾杯し、モチベーションを動かすつもり。

"Uniforms"みたいな曲には社会風刺が込められているんじゃないですか?

アンドレア:いいえ、たぶんどこかのラインに"政治的な"ことが含まれているのかもしれないけど、全体的の曲の意志は、政治的でなく、むしろただたんに、社会的、政治的、個人的ないらだちなどの、心の底からの確信したリストなの。

"Transmission Lost"が大好きなんですが、あの曲の主題を教えてください。

アンドレア:さっきも言ったように、このテーマは、サラが見た霞んでいる夢から来ているの。彼女が選んだこの言葉は、夢をとても美しく描写し、曲のすべてだと思うし、その後、私たちでいくつかの言葉を当てはめていったの。最初にサラが、まどろみから覚め、夢を書き留められないぐらい、長く待ったように、ゆるいコンセプトが、そのメモリーをフェイドアウトさせるのでなく、より明確に待っていたことを発展させたの。

『シュガーランド』というアルバム・タイトルは何を意味していますか? 

アンドレア:"シュガーランド"という言葉には、いろんな意味があって、元々は"Transmission Lost"の歌詞からとったの。歌詞がタイトルにあれば賢いし、ファンが自分の方法で見つけたら、より面白いと思ったの。この歌詞には、"ドリームランド"という詩的なテーマがあって、さっきも言ったようにサラが見た夢にインスパイアされているの。彼女のドリームランドだけは、本当にどこかにあって、"Transmission Lost"にあるドリームランドは、より曖昧な意味なの。そして"シュガーランド"という単語は、トニ・モリソンの本『ソロモンの歌』から引用したの。彼女は本の中で、詩的に"シュガーマン"という言葉をよく使っていて、私はいつも彼女の文章に、詩的なものを感じていたし、彼女の文章を口ずさむようになったの。あとはたんに"Sugarland"という言葉が好きだったの。シンプルで定番で、ちょっと遊び心もあって......。みんなはトーク・ノーマルを激しいサウンドと見ているだろうけど、これが私たち自身を表すと考えているの。

ゆらゆら帝国がお好きだそうですね。残念ながら彼らは解散してしまいましたが。

アンドレア:彼らがアメリカツアーをしたときにいちどサウンドを担当したことがあるの。サイケデリックでとても良いわよね。

1曲誰かのカヴァーをやるとしたら何をやりたいですか?

アンドレア:デペッシュ・モードなら何でも。あとは......The Ampsかな。

オールタイム・トップ・5のアルバムを挙げてください。

サラアンドレア:ロキシー・ミュージック『フォー・ユア・プレジャー』、ザ・クリーチャーズ『フィースト』、ローリー・アンダーソン『ビッグ・サイエンス』、デペッシュ・モード『ソングス・オブ・フェイス・アンド・デヴォーション』、カニエ・ウェスト『808's & ハートブレイク』、ロバート・フラック『ファースト・テイクス』、ブライアン・イーノ『テイキング・タイガー・マウンテン』......他にもたくさんあるけど。

それじゃ、日本で会えるのを楽しみにしています。最後にこれを読んでいるリスナーにメッセージをお願いします!

アンドレア:日本に行くのはとても楽しみ。この機会を頂けたのはとても光栄なことね。

サラ:とにかくエキサイト。待ちきれないわ。

 

沢井陽子+野田 努(2010年5月21日)

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Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

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