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interview with DJ Rashad

interview with DJ Rashad

ジューク! 勢い止まらず

──DJラシャド、インタヴュー

野田 努    通訳:青木絵美   Nov 05,2013 UP
E王
DJ Rashad
Double Cup

Hyperdub/ビート

Tower iTunes

 ジュークは面白いわ。いまこの音楽を聴かなくて何を聴く。このエネルギー、この速度、このサンプリング、この思い切りの良さ、この音の断片、このダイナミズム、鬼気迫るものがもあって、同時に音楽的。この最新のアーバン・ミュージックの好戦的な動きは、社会的なコンテクストにおいても興味深い。密集し、混線した情報の合間をしたたかにすり抜けていくように、連中はコンクリートの上で激しく、素速く、軽快にカラダを動かす。細かく切り刻まれ、ひどく加工され、そしてルーピングされ醸成されるジュークは、激しい足の動き=フットワークをうながす。それは現代のアーバン・リアリティの急進的ないち形態として、コンクリート上とインターネット上とを行き来する、さながら新しい生物ように増殖し、動きまわっている。
 今年は、DJラシャドの12インチ2枚組の「ローリンEP」と「I don't Give A Fuck」をはじめ、RP・ブー『Legacy』、K. Locke『The Abstract View』、日本でも〈BOOTY TUNE〉をはじめ、ペイズリー・パークスやフードマン(最高のネーミング)などが頭角をあらわしている。この音楽はもはやシカゴだけのものではない。
 それでも敢えて言いましょう。2013年はDJラシャドの年だった。今年は、ヨーロッパで、アメリカ国内の子供たちのあいだでも、日本でも、ジュークがブレイクした。そして、その歴史が何たるかを書き起こすときが来たかのように、ベテラン・フットワークDJのRP・ブーのアルバムが発表されたわけだが、いよいよラシャドは、いま、ジューク・フィーヴァーの中心に躍り出ている……と言えよう。え? 「I don't Give A Fuck(知ったこっちゃねぇよ)」だって?
 それまでデータのみで4枚のアルバムを発表しているラシャドだが、彼にとって最初のフィジカル・リリースとなる『ダブル・カップ』がつい先日〈ハイパーダブ〉からリリースされた。アジソン・グルーヴも参加し、ヒップホップからの影響も活かしたその作品は、フットワーク/ジュークに音楽的な幅を持たせながら、それがどこから来ている音楽なのかを再度定義しているようだ。



シカゴはハウス・ミュージック発祥の地だ。俺はそう聞かされている。そして、俺たちの耳に入ってくるアンダーグラウンド・ダンス・ミュージックというのはシカゴ・ハウスしかない。だから、そういうシーンが根強くあるんだと思う。

最近は、シカゴよりもヨーロッパでのプレイのほうが多いんですか?

DJラシャド:そのとおり。

最近DJをやったのはどこですか?

DJラシャド:最近ショーをしたのはニューヨーク。本当はロンドンでツアーをする予定だったんだけど、事故のせいでUSにとどまることになった。車で事故にあったんだ。だから、再び120%でやれるまで、しばらくのあいだチルモードでいる。

さて、あなたの音楽の主成分には、ハウスとヒップホップがありますよね。ヒップホップとの出会い、シカゴ・ハウスとの出会いについてそれぞれお話いただけますか?

DJラシャド:ヒップホップもハウスも、ラジオでかかっていて、子どもの頃から聴いていた音楽だ。子どもの頃から常に俺の周りにあった。

ちなみにヒップホップ/R&Bにおけるあなたのヒーローは?

DJラシャド:ヒーローか……誰かな。おそらくNas、Tribe Called Quest、Twisted、Mobb Deep、Three Six Mafia、Too Short、Jay-Z、Kanye West……マジでたくさんいるよ。

どんな子供時代を過ごしましたか?

DJラシャド:子供時代? 普通の子供時代だったよ(笑)。そう、普通の子供時代だった。(うしろのメンバー爆笑)

通訳:―後ろで笑い声がしますが……

DJラシャド:ああ、いまスタジオにいるんだ。SpinnとEarlがいる。他の人と変わらない子供時代だったよ。子供のころから音楽が好きだった。6年生から中2くらいまでドラムをやっていたし。その後はDJをするようになった。

音楽以外で好きになったことって何ですか?

DJラシャド:食べ物だね(笑)!

通訳:良いですね、どんな食べ物が特にお好きですか?

DJラシャド:特に好きなものはないな。上手く調理されていればそれでいい。

通訳:ではお寿司はいかがでしょう?

DJラシャド:寿司は食べたことはあるよ。嫌いじゃなかったけど、大好きな食べ物のトップには入ってないな、少なくとも今のところ。

初めてクラブに行ったのはいつですか? それは誰のパーティでしたか?

DJラシャド:初めて行ったクラブは〈Jubilation(ジュビレーション)〉という名前のティーン向けのクラブ。クラブの隣が、レーザータッグ(真っ暗の部屋で遊ぶシューティング・ゲーム)の施設だったから、レーザータッグの客として入って、クラブの方にも忍び込んでクラブに行っていた。それが初めてのクラブだ。

DJをはじめたきっかけについて教えてください。

DJラシャド:最初はドラムをやっていたけど、それに飽きて、ドラムでやるべきことはやったと感じていた。当時、ラジオで聴いていた音楽に憧れていて、自分もそういうのができるんじゃないかと思った。ラジオでかかっているように自分もできるかと最初は思ったんだけど、DJをはじめてみると実際は全然違うんだと後でわかった。DJは本当にゼロからはじめた。レコードを買って、自分の部屋でいろいろやって練習した。友だちの前でDJしたりして……そんな感じさ。そこから、さらに上達したいと思って、より真剣に取り組むようになった。

曲作りはどのように学んだのでしょう?

DJラシャド:どうやって学んだかって? えーと、わかんないけど、とにかく俺とSpinnで金を貯めてドラムマシンを買い、当時、他の人たちが作っていたような音楽を真似して作ってみた。自己流だよ。いろいろ、自分たちで試してみて、それが上手くいったりいかなかったり。俺が子供のころ培ったドラムの才能以外(←これはジョークらしいです)は、一からはじめたんだよ。

通訳:ではドラムの背景があったのは良かったですね。

DJラシャド:たいした背景じゃなかったけどな(笑)。

通訳:よい基礎にはなったんじゃないですか?

DJラシャド:ドラムを続けていたときはそれなりに楽しかったよ。

DJスピンは子供の頃からの友だち?

DJラシャド:そう。奴は俺にとって弟みたいなもんだ。子供のころから一緒に育って、いまでも友だちだ。いまでも友だちなんてすごいと思うけど、本当にそうなんだ。

質問:野田努(2013年11月05日)

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