「Re」と一致するもの

interview with X-Altera (Tadd Mullinix) - ele-king


X-Altera
X-Altera

Ghostly International / ホステス

Drum 'n' BassTechno

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 ダブリー(Dabrye)名義の諸作で知られるタッド・マリニックスによるエクスペリメンタル・ビーツ・プロジェクト、エックス・アルテラ(X-Altera)が同名義のアルバムを発表した。1994~95年頃のジャングル/ドラム&ベースを思わせる、というかモロに「あの時代」なディテールがあちこちに仕掛けられており、思わずニヤリとしてしまう。
 アルバム『エックス・アルテラ』で聴ける「あの時代」のディテールとは? まずはドラム。ピッチを上げたブレイクビートのビットレートを粗くしてさらにフェイザーで潰したドラムは、ファットなヒップホップのドラム・キットにはないメタル・パーカッションのようなクランチな響きと、頭上から音の粒が降ってくるような不思議な聴感をもつ。このドラムをサイン波を用いた低周波のベースと組み合わせることで、中音域にスペースを取った広がりのある音響空間を設計し、浮遊感のあるサウンド・エフェクトを演出することができる。
 こうして書いてみると、やっぱりものすごい発明だったんだなあ、あれは。当時のジャングル/ドラム&ベースのシーンでは、イノベーションがものすごい速度と物量でおこなわれていた。その後ドラム&ベースはより機能的に、ダンス・オリエンテッドに進化していき、機材もサンプラー+シーケンサーからDTMへと変化していった。そんなわけで、あの時代のドラム&ベース・サウンドは、いまでは再現困難な技術革新期のロスト・テクノロジーのような存在となっている。
 『エックス・アルテラ』には、ほかにも当時の定番というかお約束の、トランスポーズしたシンセ・ストリングスのブロックコードや、タイムストレッチしたラガMCのかけ声、エコーのかかった女性のヴォイス・サンプルなんかもあちこちに散りばめられており、あまりの懐かしさに思わず笑ってしまう、そして、エレクトロニック・ミュージックが無邪気でオプティミスティックだった時代の空気が真空パックされているような感覚に、ちょっぴり切なくなってしまうアルバムだ。
 いわばシークレット・テクノロジーとなってしまったこういった音作りを、なぜいま再現しようとしたのか? というわけで、コンセプトや制作に至る背景、制作環境などを本人にたずねてみた。

強すぎるコンプレッションやサチュレイション、超広域での極端なスタジオ・エフェクトに、俺の耳はうんざりしてきてしまった。90年代半ばのポスト・プロダクションが、いまの自分にしっくりくるんだ。

X-Altera のアルバムは、1994年~95年頃のドラム&ベースを思わせる音作りで、とても懐かしく、新鮮に感じました。あなたがどのような思いでこのアルバムを制作したのか、とても興味があります。まず、当時アメリカであなたはどのようにドラム&ベースに出会い、触れていましたか? レコード・ショップやクラブ、ラジオなど、当時のあなたの音楽と出会う環境について教えてください。

タッド・マリニックス(Tadd Mullinix、以下TM):90年代半ば、エレクトロニック・ミュージックにハマり出した時期にドラム&ベースと出会ったんだ。高校の友だちとスケートボードをはじめて、デトロイトのレイヴ・パーティなんかにも行くようになって。俺よりもいくつか年上の Mike Servito が Submerge に連れていってくれて、そこでDJをさせてもらったりね。友だちとレコード・ショップに通って、レイヴで聴いた曲のレコードを集めるようになった。いつも誰かと一緒に音楽を作っていたな。スピード・メタルからパンク、パンクからインディ・ロック、ロックからシューゲイズ、シューゲイズからIDMって感じで、いろんなジャンルをとおったよ。
 当時は欲しかった機材の値段が高くて、10代だった俺に買えたのはせいぜい Boss のドラムマシーンか中古のグルーヴボックスくらいだったんだけど、それだけじゃジャングルみたいなスタイルの音楽はどう頑張っても作れないから、それがすごく不満で。だけどそんなときに、ロジャーっていう友だちのパソコンオタクが、自分のコンピューターで動かせるトラッカーソフトの使い方を教えてくれてね。それからそのソフトウェアで実験的に、テクノやヒップホップ、ハウス、アシッドにジャングルと、いろんなタイプの音楽を作りはじめた。いま思えば、あれが大きな転機だったな。
 デトロイトのテクノのレイヴにはゲットーテックかディープ・ハウス、もしくはジャングルだけを流すセカンド・ルームがわりとあったりしたんだ。そこで地元のレジェンド的存在だった Rotator がワイルドでヤバいジャングルをプレイしてるのを見て、そのときかけた曲を必死でレコード・ショップで探したよ。そういったパーティの現場とか、友だちとテープを交換したり、レコード・ショップを漁っているうちに、様々な発見があった。当時レコード・ショップってのは本当にどこにでもあって、ジャングルとドラム&ベースも必ず置いてあったしね。Goldie の『Timeless』と AFX の『Hangable Auto Bulb』が新作の棚に並んでいたのを思い出すよ。
 そのうちに Todd Osborn がやってた Dubplate Pressure って店を知って、気づけば常連になっていて、Toddと一緒に音楽を作るようになった。店にはグラフィティの雑誌とか、ターンテーブリズムのテープにブレイクダンスのビデオ、ジャングルとヒップホップのレコードがとくに充実していて、ユニークで最高だったよ。その後、彼のところで仕事をするためにアナーバーに引っ越して、一緒に〈Rewind〉っていうレーベルを立ち上げてから、Soundmurderer & SK-1 って名義でジャングルの曲をリリースできるようになった。そのうちに Todd が俺に Sam Valenti (註:〈Ghostly International〉の創立者)を紹介してくれて、それが〈Ghostly〉でのキャリアに繋がった経緯でもあるんだけど、それ以前は Todd とふたり、デトロイトでジャングルのレジデントDJとしても活動していたよ。

あなたが好きだった1994年~95年頃のドラム&ベースのアーティストやDJ、レーベルを教えてください。

TM:Photek、Source Direct、Peshay、Dillinja、Doc Scott、Jamie Myerson、4 Hero、Goldie、LTJ Bukem。レーベルは〈Metalheadz〉、〈Reinforced〉と〈Certificate 18〉だね。

2018年の新譜でこういう音が聴けるとは思ってもいなかったので、とても驚きました。90年代にすでにあなたはドラム&ベース・トラックを作っていましたか?

TM:90年代はラガ・ジャングル・スタイルのプロデュースをしていたよ。それからダークなドラム&ベースも。X-Altera はそのほかにいろいろなストラテジーやテクニックを取り入れているけど、基本の部分はとても似ている。X-Altera はテクノやIDM、アンビエントな雰囲気をより多く持っているけど、本質的に、その文脈にブレイクビートのサンプルは含まれていない。パーカッションのデザインもまったく違うね。
 ミックスの仕方については、X-Altera が90年代と結びついているといえるもうひとつの要素だ。一般的に、現代的なエレクトロニック・ミュージックはミックスもマスタリングもすごくアグレッシヴなんだ。強すぎるコンプレッションやサチュレイション、超広域での極端なスタジオ・エフェクトに、俺の耳はうんざりしてきてしまった。90年代半ばのポスト・プロダクション、アーティストとしての形成期だった頃のやり方が、いまの自分にしっくりくるんだ。もっと自然で、よりダイナミック、コマーシャルな要素が少ないサウンドがね。

アルバムの楽曲の多くは1993~1994年頃のドラム&ベースと同じく、BPM 140~150で作られています。このテンポは、ブレイクビートを使ってダブやジャズ、ブラジル音楽のような刻みが細かく複雑で豊かなリズムを作ることができます。その後、1996年以降のドラム&ベースはBPMが160~170に上がり、リズムの隙間がなくなり刻みが半分になります。BPMが上がりリズムが単純になることで、ドラム&ベースはダンスフロアでより踊りやすく機能的な音楽になりましたが、そのぶんリズムの複雑性と多様性は失われました。アルバムの楽曲をこのBPMに設定した意図は?

TM:そのとおりだよ。テンポに少し空間があることによって、より複雑に作り込むことができるし、テクノやゲットーテックへとリンクさせることも容易になるからね。それに、ジャングルとドラム&ベースのアーティストは比較的短い期間だけど、同様にデトロイト・テクノを解析していたんだ。多くのドラム&ベースがテクノからの影響を受けているのは明らかだけど、デトロイトはそこに異なる作用をもたらしているということを強調しておきたい。デトロイト・テクノは奥深いし、その時点から新たに切り開かれていった要素も多くある。遅めのテンポのレンジに関してもうひとつ言えるのは、ポスト・ダブステップやトラップ、ネオ・フットワークのようなスタイルや、そこで流行している半拍のグルーヴからは完全に分岐しているということだね。

多くのドラム&ベースがテクノからの影響を受けているのは明らかだけど、デトロイトはそこに異なる作用をもたらしているということを強調しておきたい。

『X-Altera』の制作機材について教えてください。当時はサンプラーとソフトウェア・シーケンサー(CuBaseやLogic)、ラック・タイプのコンプレッサーやエフェクターが多かったのですが、サンプラーのメモリーには限界があり、またブレイクビートのエディットも手間のかかるものでした。当時は機材の制約がありましたが、それゆえのクリエイティヴィティもありました。ラップトップですべて制作できる現在の環境とはずいぶん違いますが、あなたはどうやってこの音を作りましたか? あえて機材の制約を設けて作ったのではないかと、私は想像しています。

TM:素材をいじりすぎないってのがベストなんだ。厳密に言えば、それはもちろん制約ではあるけれど、自分の作業のなかでいうと、もっと自制に近い感じさ。考え方としては絵を描くことと同じだよ。絵が完成するまでに執拗に手を加えすぎると、その作品に「手さばき」みたいなものが出てきてしまうだろう? そこで、自信を持ってプロセスを完遂できるかどうかが試されるのさ。機材には Renoise という最新のトラッカーと、Ableton Live を使ってアレンジ、エフェクト、ミックスまでやった。Ableton 内蔵の数多くの楽器に加えて、いくつかハードウェア・シンセも使った。自分仕様にした Make Noise Shared System に、Alpha Juno 2、JV-2080。それに自分が90年代から溜め込んできたサンプルもたくさん使ったよ。

クラブ・ミュージックやエレクトロニック・ミュージックの歴史において、ドラム&ベースが成し遂げた最大の功績はなんだと思いますか?

TM:いちばんの偉業は、ひとつのサンプルに対して何ができるのかっていう問いを作り手側に投げかけたことじゃないかな。

『X-Altera』のリズムや音響に対するアプローチは、当時の A Guy Called Gerald に似ていると思いますが、ご自身ではどう思いますか?

TM:核心をついてるね! 俺が何に影響を受けたかといえば、彼のレーベル〈Juice Box〉のサウンドと、『Black Secret Technology』さ。それこそが自分のバックグラウンドやいまの環境を作ってきた音楽だけど、タイムレスだし、いま聴いてなお未来的なものだよ。

X-Altera をはじめるきっかけのひとつが、Kenny Larkin の『Azimuth』を聴き直したことだったそうですね。また「X-Altera」という名義には X-102 や X-103 へのオマージュも込められているそうですが、あなたにとってデトロイト・テクノはどのような存在なのでしょう?

TM:そのとおりさ。「X-Altera」の「X-」って部分は自分に多大なる影響を与えた H&M/UR のプロジェクトのリファレンスだよ。それに、Larkin や Twonz、K Hand、Claude Young に D-Knox、D Wynn、Bone をはじめとするデトロイトのテクノ・フューチャリストたちへのリスペクトははかりしれないね。ちなみにこの名前はラテン語の「ex altera」にも由来していて、「べつの面から」という意味でもあるんだ。

他方で、本作を作るにあたって B12 や The Black Dog などの〈Warp〉の「Artificial Intelligence」シリーズからもインスパイアされたそうですね。そのようなサウンドとドラム&ベースを両立させるときに、もっとも苦心したことはなんですか?

TM:そういった作業のなかでいちばん難しかったことは、コンセプトに執着しすぎないようにすることだった。あくまで健全に、リラックスした姿勢でいることが大事なんだ。そういった自分のなかの勝手な制約みたいなものは、作品に音として出るべきではないと思うし、ひとつのアイデアに囚われすぎることのないよう意識したよ。

このアルバムを作ったことであなた自身に変化はありましたか?

TM:確実にあったね。とくにこれからの針路や目的において、かなり重要な変化があったように感じている。

あなたは Dabrye 名義でのヒップホップを筆頭に、James T. Cotton 名義ではアシッド・テクノをやったり、Charles Manier 名義ではインダストリアルなEBMをやったり、あるいは 2 AM/FM や MM Studi といったグループではほかのアーティストとも積極的にコラボレイトしています。じつに多くの活動をされていますが、各々のプロジェクトにはコンセプトがあるのでしょうか? またそれぞれのあいだに優先順位のようなものはありますか?

TM:すべてのプロジェクトにはユニークなエッセンスがあって、順位ではなく、各々に伝えたいことが異なっているんだ。それぞれがジャンルで切り分けられるけれど、どれもその原型に忠実になりすぎないようにしているんだ。

次はどんな音楽を作ろうと考えていますか?

TM:Nancy Fortune の新しいプロジェクト Deathwidth を X-Altera がリミックスする予定で、いまはちょうどそれに取り組んでいるんだ。すぐにでもレコーディングに取りかかれそうな、新しい JTC の素材も揃っているし。それに、Dabrye のビートについても新たなチャプターに進むつもりでいるよ。できることなら、どれも早めに届けられるといいけど。

いま音楽以外でいちばんやってみたいことはなんでしょう?

TM:じつは絵を書いているんだ。アブストラクト、もしくはフィギュラティヴなもの。アール・ブリュットやネオ・エクスプレッショニズムと呼ばれるジャンルのものをね。それからワインと料理することが好きだから、食に関連することもできたら、なんて思うこともあるよ。

The Sea and Cake - ele-king

 去る5月、じつに6年ぶりとなるニュー・アルバム『Any Day』をリリースしたザ・シー・アンド・ケイクが、今秋11月に来日公演を催します。前回の来日は2014年ですから、4年ぶりですね。この滅多にないチャンスを逃す手はありません。11月5日@ビルボードライブ大阪、11月7日@ビルボードライブ東京、いずれも1日2回公演となっております。詳細は下記よりご確認ください。

ザ・シー・アンド・ケイクの来日公演が11月に東京・大阪で開催決定

【来日公演詳細】
11/5(月)ビルボードライブ大阪
https://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11163&shop=2
11/7(水)ビルボードライブ東京
https://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11162&shop=1

【CD情報】
The Sea and Cake (ザ・シー・アンド・ケイク)
『Any Day』 (エニイ・デイ)
https://www.faderbyheadz.com/release/headz229.html


【ビルボードライブ大阪】 (1日2回公演)

11/5(月)
1st ステージ 開場17:30 開演18:30
2nd ステージ 開場20:30 開演21:30

サービスエリア ¥7,000-
カジュアルエリア ¥6,000- (1ドリンク付き)
※上記に加え別途ご飲食代が掛かります。

【ビルボードライブ東京】 (1日2回公演)

11/7(水)
1st ステージ 開場17:30 開演19:00
2nd ステージ 開場20:45 開演21:30

サービスエリア ¥7,000-
カジュアルエリア ¥6,000- (1ドリンク付き)
※上記に加え別途ご飲食代が掛かります。


【発売日】
Club BBL 会員先行=8/29(水)AM11:00 より
一般予約受付開始=9/5(水)AM11:00 より
Billboard Live Official Web:https://www.billboard-live.com/


Khalab - ele-king

 ひと言で言えば、ぶっ飛ばされますね、これは。トーキング・ヘッズの『リメイン・イン・ライト』から歌メロを削除して、あの音響のみを凝縮し、さらにダブ・ミキシングを加えて、高速で再生してみる。アフロ・ファンクのえもいわれぬエコーとグルーヴ。ポリリズミックな武装。圧倒的なトランス・ミュージック。
 いまでもまだ、アフロ・ミュージックのフレーズ/リズム/音色を取り入れているエレクトロニック・ミュージックには多少はもの珍しさという価値があるのかもしれない……いや、もうないか。ま、なんにせよ、しかしDJカラブのこれ──その名も『ブラック・ノイズ2084』は、記号的にアフロを取り入れているから面白いというわけではない。情報をかき集めて作ったものであることはたしかだろうが、小手先で作った音楽とは思えない濃密さと説得力がある。雑食性の高いサウンドだが、すべての音は有機的に結びついているし、そのすごさは下調べを要することなく伝わる。
 基本的に、『ブラック・ノイズ2084』はダンス・ミュージックのアルバムだ。その冴えたミキシングによる音響の独特さを備えた1枚であり、なんといってもここにあるリズムの迫力、躍動感に満ち満ちたアフロ・エレクトロが展開される。

 まずはアルバムの前半、Tenesha The Wordsmithという女流詩人がリーディングする表題曲“Black Noise”からシャバカ・ハッチングスがサックスを吹きまくる“Dense”という曲までの展開が最高。続く“Chitita”もヤバい。ダブ処理されたチャント、地面を這いつくばるベースライン、ゴーストリーなエコー……超越的なアロフ・フューチャー・テクノ。
 
 DJカラブは、クラップ!クラップ!のマブダチで(ele-king vol.20参照)、モー・カラーズニノス・ドュ・ブラジルとも親しくしているそうだ。もともとはラジオDJだったというが、10年以上前からローマでアフリカをコンセプトにしたパーティをはじめている。イタリアの音楽は将来的によりアフリカと交わっていくだろうという読みが、カラブにはあった。
 そしてアフリカの多彩なリズムのミキシングを試みるようになったというそのパーテで、カラブはエチオピアン・ジャズのリジェンド、ムラトゥ・アスタトゥケを招いているし、マリのベテラン・シンガー、ババ・シソコ(※アート・アンサンブル・オブ・シカゴにも参加している)にも出演してもらっている。そんな縁もあってカラブは2015年、ババ・シソコとのコラボ・アルバムを出しているが、それもまた素晴らしいです。
 2015年といえば、カラブはその年、〈ブラック・エーカー〉からのEP「Tiende! 」(クラップ!クラップ!も参加)によって注目を集めているようだが、しかし本作『ブラック・ノイズ2084』は、とてもそのEPなんかの比ではない。

 アフロ・ミュージックに精通している人が聴いたら、いろんな地方のいろんな音楽が、そして多彩な楽器音が再編集されていることに気づくだろう。シャンガーン、ゴム……、まあいろいろ。ぼくは最初はマーク・エルネトストゥスのンダガ・リズム・フォースを思い出したけれど、先述したように、『ブラック・ノイズ2084』はより雑食的であり、雑種である。そういう意味でも“ブラック・ノイズ”だし、そしてたしかにこの音楽はとことんやかましく、つまりノイジーなのだ。
 アルバムの制作時に、カラブはブリュッセルの王立中央アフリカ博物館を訪ねている。同所には、国王レオポルド2世による非情な植民地政策の痕跡も残されているというが、『ブラック・ノイズ2084』の背後には、植民地主義への批判精神、ヨーロッパ中心主義への怒りが込められている。2084とはリズムにちなんだ数字のようで、リズムは、呪いを振り払うための手段でもあった。
 とはいえこのアルバムは、政治的な音楽にありがちな悪い重さに支配されてはいない。アルバムの後半、コラージュ・アートめいたクラップ!クラップ!との共作“Cannavaro”から気鋭のUKジャズ・ドラマー、モーゼス・ボイドが参加している“Dawn”への流れもまったく拍手もの。

文明の恐怖に直面したら読む本 - ele-king

さよなら文明、ようこそ自然

気鋭の政治学者とフランス文学者がおくる、痛快ポリティカル・トーク

2011年の原発の爆発は、文明のひとつの帰結である。それはわたしたちの人生の問題に深くかかわっている。だからこそ、文明にたいする態度決定なしにわたしたちの人生はやっていけない。そして、文明について考えるには、ここ十年や百年の動きだけでなく、十万年におよぶ人類史全体を見すえておく必要がある――

『ele-king』に掲載された過去2回の対談が好評を博したふたりの異才、『村に火をつけ、白痴になれ』がいまなおロング・セラーを続ける政治学者・栗原康と、浩瀚な知識および独創的な切り口でさまざまなジャンルを横断するフランス文学者・白石嘉治による語り下ろしの対談がついに書籍化!

念仏、マゾヒズム、大学、小説=ロマン、映画=シネマ、孤独な夜の歌……さまざまな「遊び」の実例をとおして「自然」への回路を切りひらき、「文明」による統治から抜けだすためのヒントを伝授する!

「われわれはとりとめのない想像をかかえつづけている。カミであれヒトであれモノであれ、それらを中心とした文明による表象の強制によってぼろぼろになりながらも、それぞれの想像の切れ端みたいなものを手放したりはしない。そうした想像は、アスファルトのすきまから生えている雑草のようになくならない」(本文より)。

栗原 康 (くりはら・やすし)
1979年生。東北芸術工科大学非常勤講師。アナキズム研究。著書に『はたらかないで、たらふく食べたい』(タバブックス)、『村に火をつけ、白痴になれ』(岩波書店)など。

白石 嘉治 (しらいし・よしはる)
1961年生。上智大学ほか非常勤講師。フランス文学。著書に『ネオリベ現代生活批判序説』(新評論)、『不純なる教養』(青土社)など。

目次

はじめに (栗原康)

第一部
(1) ちがう自分になるための準備
・魔界転生のすすめ
・島原の乱に学ぼう
・石牟礼道子の想像力
・リベラルはフェティシズム
(2) 文明とはなにか
・湧きあがる江戸ノスタルジー
・古代はカミ、近代はヒト、現代はモノ
・江戸はヒューマニズムの完成型
(3) 縄文がおしえてくれる
・縄文人はカバだった?
・縄文の事実
・おしゃべり、だいじ
・文明の恐怖に直面したら

第二部
(1) 中世とはなにか
・三階建て以上の建物は邪悪である
・中世はどこにでもある
(2) 空也とプルースト
・空也が登場してきた時代
・動物と一体化しよう
・プルーストと中世
・ピクチャーという提案
(3) 鎌倉仏教とフィクション
・法然の教え
・親鸞の教え
・一遍の教え
・マゾヒズムの勇気
・フィクションから出発する
(4) 遊びと大学
・大学は学校じゃない
・大学は遊ぶところ
・大学はタダでなければならない
・ストライキという自然

第三部
(1) 自然はなんども回帰する
・フットボールは暴動である
・小説は歴史を逆なでする
・無根拠なことをやろう
・いま死ぬつもりで生きてみる
・われ歌う、ゆえにわれあり
・永遠回帰の意味
(2) ユートピアはいつもそこに
・現代の狩猟採集民
・マルクスとマルクス主義
・「やりがい」に惑わされるな
・革命か反逆か
・未来は生成された過去である
・ユートピアはいつもそこに
(3) ゼロ人生宣言
・「もうどうでもいい」と開きなおること
・街角でネコと目があったら
・さよなら文明、ようこそ自然

あとがきにかえて (白石嘉治)

オンラインにてお買い求めいただける店舗一覧
amazon
TSUTAYAオンライン
Rakuten ブックス
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ヨドバシ・ドット・コム
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HMV
TOWER RECORDS
紀伊國屋書店
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Honya Club
mibon本の通販(未来屋書店)

全国実店舗の在庫状況
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三省堂書店
丸善/ジュンク堂書店/文教堂/戸田書店/啓林堂書店/ブックスモア
旭屋書店
有隣堂
TSUTAYA
未来屋書店/アシーネ

大音海 - ele-king

湯浅音楽道の精髄!

1997年刊行の著者2冊目の単行本『音海』の増補改定版として数年前に企画が立ち上がるも、諸般の事情で刊行がのびのびになっていた畢竟の大作が遂に完成!
お待たせした分、増補分は増えに増え、気づけば紙幅は816ページに!
もはや古今東西の音楽書に類例のない、圧倒的なボリュームに仕上がりました。

ビートルズ、ローリング・ストーンズといった大看板から裸のラリーズやLAFMSなどのカルトの王まで、洋楽と邦楽のせせこましい線引きばかりか、ロックもジャズもニューオーリンズもソウルもR&Bもラップもノイズも大韓民国をも混淆させ、遠藤賢司、勝新太郎、ザッパ、グレイトフル・デッド、サン・ラーにプリンス、音楽通が一家言もつアーティストを、著者でしかありえない観点できりとっています。

表紙は世界の五木田智央描き下ろし!


目次

まえがき

あ行
愛一郎、艾敬、アイク&ティナ・ターナー、アイス・キューブ、アイス‐T、青江三奈、あがた森魚、阿久悠、アスワド、渥美マリ、阿部薫、アモン・デュール、荒井由実、アレステッド・ディペロップメント、アロウ、アン・ドラム・ミュジカル・アンスタンタネ、アンセイン、アンビシャス・ラヴァーズ、イ・チョンウ、李博士、イ・ベクマン、忌野清志郎、ロマ・イラマ、メルヴィン・ヴァン・ピーブルズ、ハンク・ウィリアムス、ヴードゥー・グロウ・スカルズ、ボビー・ウーマック、植木等、ポール・ウェラー、ヴェルヴェット・モンキーズ、ウォー、梅津和時、ジェームス・ブラッド・ウルマー、エアロスミス、MC5、遠藤賢司、オ・ウンジュ、大竹伸朗、オールマン・ブラザーズ・バンド(グレッグ・オールマン)、岡村靖幸、沖雅也

か行
ミッキー・カーティス、チャカ・カーン、海道はじめ、勝新太郎、かまやつひろし、河内家菊水丸、CAN、姜泰煥、ガンズ・アンド・ローゼズ、ギターウルフ、キッス、金石出、金大煥、金大禮、木村松太郎、ジョニー・キャッシュ、キャプテン・ビーフハート、キャメオ、キャロライナー、キング・クリムゾン、キンクス、筋肉少女帯、金髪のジョージ、アリス・クーパー、クラフトワーク、クリーム(エリック・クラプトン)、ジミー・クリフ、オーティス・クレイ、ロバート・クレイ、グレイトフル・デッド(ジェリー・ガルシア、ネッド・ラジン、フィル・レッシュ)、クレイマー、ゲイシャ・ガールズ、Koji 1200、エルヴィス・コステロ、ブーツィー・コリンズ、ジョン・コルトレーン

さ行
13th フロア・エレヴェーターズ(ロッキー・エリクソン)、斉藤徹、サイプレス・ヒル、ジョン・サイモン、スカイ・サクソン、フランク・ザッパ(ワイルドマン・フィッシャー、Z、サンディ・ハーヴィッツ)、サニーデイ・サービス、サヌリム、スティーヴィー・サラス、サン・ラー、サンタナ、ZZトップ(ムーヴィング・サイドウォークス)、ジェファーソン・エアプレイン、シブがき隊、シミー・ディスク、じゃがたら、ジャネット・ジャクソン、マイケル・ジャクソン、ジャックス(早川義夫)、シャンプー、城ヶ崎一也、城卓也、キザイア・ジョーンズ、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン(ボス・ホッグ)、申重鉉、スイサイダル・テンデンシーズ、スーサイド(マーティン・レヴ)、ギル・スコット=ヘロン、スター・クラブ、スターリン、ストゥージズ(イギー・ポップ)、砂川捨丸、頭脳警察、フィル・スペクター(チェックメイツ・リミテッド)、パティ・スミス、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、スレイヤー、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ、赤痢、セックス・ピストルズ(ジョン・ライドン)、セッちゃんとぼく、セント・ミカエル、ソウル・チルドレン(J・ブラックフット)、ソウルⅡソウル、ジョン・ゾーン、ソテジ ワ アイドル、ソニック・ユース

た行
ターボ、ダイナソー・Jr.(J・マスキス)、高木完、高田渡、モーリン・タッカー、ちあきなおみ、ボビー・チャールズ、チャコとアップリーズ、崔健、津山篤、マイルス・デイヴィス、DEVO、ディスチャージ、マヌ・ディバンゴ、ディム・スターズ、ボブ・ディラン、ディック・デイル、デヴィアンツ、デストロイ・オール・モンスターズ、鉄人28号、デフ・レパード、デ・ラ・ソウル、鄧麗君、10cc(ゴドレイ&クレーム)、テンプル・シティ・カズー・オーケストラ、ドアーズ、アラン・トゥーサン、東京キューバン・ボーイズ、東京ビートルズ、ドクター・ジョン、ドラッグ・シティ、ドロマイト

な行
仲井戸麗市、中島みゆき、ロジャー・ニコルス、ニューエスト・モデル、テッド・ニュージェント、ネヴィル・ブラザーズ、ネーネーズ、ノー・ネック・ブルース・バンド

は行
バーニング・フレイムス、ハーフ・ジャパニーズ、パール・ジャム、萩原健一、バケットヘッド、裸のラリーズ、ティム・バックリィ、ジェフ・バックリィ、バッド・ブレインズ、はっぴいえんど、ハッピーエンド、ハナタラシ、パブリック・エネミー、パンゴ、パンテラ、ザ・バンパイヤ、ピーター、ビーチ・ボーイズ、ビートルズ(ジョン・レノン、ジョージ・ハリソン、オノ・ヨーコ)、ビーバー、Pファンク、HIS、ピチカート・ファイヴ、一節太郎、トゥーツ・ヒバート、ピンク・フロイド、ファウスト、ファット・ポッサム、ファン・シネ・バンド、アントン・フィア、フィッシュボーン、フードゥー・フシミ、フールズ、49アメリカンズ、ブギ・ダウン・プロダクションズ、藤本卓也、ジェームス・ブラウン、ボビー・ブラウン、プリンス、ブルー・チアー、ブルータス・トゥルース、フレーミング・リップス、ジャン=ポール・ブレリー、フレンチ、フリス、カイザー、トンプソン、プロフェッサー・ロングヘア、ベック、トム・ペティ、チャック・ベリー、リー・スクラッチ・ペリー、ペル・ユビュ、リチャード・へル、ベンチャーズ、ジミ・ヘンドリックス、ボ・ガンボス、ボアダムス、暴力温泉芸者、ホール、ポップ・グループ、ほぶらきん

ま行
マーキュリー・レヴ、ボブ・マーリー、マイガールズ、マルコム・マクラーレン、町田康+グローリー、ヴァン・マッコイ、マッドハニー、松野浩司、マドンナ、マリア四郎、マルコムX、ハービー・マン、チャールズ・マンソン、マンモス(マンモス楽団)、ミーターズ、三上寛、美川憲一、三木鶏郎、三波春夫、南正人、ミミ、宮崎一男とI・O・N、ミュート・ビート、ミラクル・ヴォイス、メイズ、カーティス・メイフィールド、メルヴィンズ、セルジオ・メンデス、某某人、モーターヘッド、モダン・ジャズ・クァルテット、森高千里、モンキーズ

や行
ヤードバーズ、矢野顕子、山口冨士夫、 山瀬まみ、ニール・ヤング、ユートピア、吉田美奈子

ら行
ラスト・ポエッツ、オーティス・ラッシュ、レオン・ラッセル、スパイク・リー、リヴィング・カラー、ジョナサン・リッチマン、リトル・フィート、ルシャス・ジャクソン、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、レインコーツ、レーナード・スキナード、レッド・クレイオラ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ニック・ロウ、ローリング・ストーンズ(キース・リチャーズ、ビル・ワイマン、ブライアン・ジョーンズ)、ロサンゼルス・フリー・ミュージック・ソサエティ、ロジャー、ロリンズ・バンド

わ行
マイク・ワット、ジョニー・ギター・ワトソン、スティーヴィー・ワンダー

論考
第1節 ロック
ロック時代における南部幻想覚え書き/私のとってのThe Roots of Rock/UKサイケデリック・ロック10選/黒く飛べ~ブラック・サイケデリック
第2節 ソウル、R&B、ファンク
ファンクとは正統派のブルース・マナーの最も総合的でラジカルな意志のスタイルである/ニューオーリンズ/The History Of Black Culture/ソウルの最左翼として登場したファンク
第3節 ラップ、テクノ
ラップだっ。100選(抜粋)/ラップは、もともとニューヨークのローカルな民族音楽だった/ニュー・スクール以後のラップの動向/テクノの発生、テクノの進化
第4節 大韓民国
弔いの場で発する歌舞伎曲の効能について/韓国の音楽とヴェトナム戦争/今こそ“大韓復古調”の臓腑を抉る
第5節 地域
ニューヨークって前傾姿勢で楽しめるところだ/ニューヨークで考えさせられてしまった

目録と選出
ニッポンのクリスマスはいかにして過ごすか、ということについてのちょっとした提案/大汗音楽で暑気払い(洋楽、邦楽編)/イキっぱなしのファズの花/硬派な音楽/身体の芯にくる音楽/人情20選/電妄ベスト10/私が選んだライヴ・ベスト・ファイヴ(70年代)/プログレ・ベスト10/私が愛聴した25年間の25枚(1969~93年)/年間ベスト・アルバム 1987~2017

連載
ニッポン うたう地図(関東編、中部編)
音盤からエロス

あとがき

Tim Hecker - ele-king

 先日、雅楽グループの東京楽所(とうきょうがくそ)とコラボした新作のリリースを公表し、ファンを驚かせたティム・ヘッカー。2016年の『Love Streams』に続くその新作『Konoyo』は9月28日に〈Kranky〉より発売されますが、すでにワールド・ツアーも決定しており、10月2日には東京公演も開催されます。ティム・ヘッカー本人と、彼の長年のコラボレイターであるカラ=リズ・カヴァーデイル、そしてコノヨ・アンサンブルなる名のもとに集った雅楽のミュージシャンたちによるパフォーマンスが披露されるとのこと。なんと、「全着席」の公演です。公開された新曲を聴きながら、楽しみに待っていましょう。

カナダ人エクスペリメンタル・コンポーザー Tim Hecker (ティム・ヘッカー)が、昨年“東京の郊外のとある寺”で雅楽団体・東京楽所のメンバーと共同作業し制作した9枚目のソロ・アルバム『Konoyo (この世)』を〈Kranky〉から9月にリリースすることを発表。

“Konoyo Ensemble”と題した雅楽のミュージシャンと、Tim Hecker の長年のコラボレーターであるコンポーザー Kara-Lis Coverdale (カラ・リズ・カバーデール)を伴うライヴ・パフォーマンスの世界初演を、10/2、WWW X にて開催します。

今回の公演は、これまでの東京でのパフォーマンスの際オーディエンスからのリクエストが多かった“全着席”公演。西洋的な音階、繊細な静寂と暴力的なまでのラウドネス、あらゆる境界の狭間をたゆたうように行き来し、これまで常に“音”の新たな境地を切り拓いてきた Tim Hecker による最新のパフォーマンスを存分に堪能してください。

アルバムのオープニング・トラック“This Life”が公開されました。
https://www.youtube.com/watch?v=90unmGG4eKI

東京公演を皮切りにスタートするワールドツアーは下記の通り。
10-02 - Tokyo, Japan - WWW X
10-06 - London, England - Barbican
10-07 - Krakow, Poland - Unsound
10-08 - Berlin, Germany - Funkhaus

【東京公演 概要】
タイトル:Tim Hecker “Konoyo” Live in Tokyo
出  演:Tim Hecker + the Konoyo Ensemble
日  程:2019年10月2日(火)
会  場:WWW X
時  間:OPEN 19:00 / START 20:00
料  金:前売¥5,000 / 当日¥5,500(税込 / ドリンク代別 / 全自由席)
チケット:一般発売:8月8日(水)e+ / ローソンチケット / Resident Advisor / WWW店頭
問い合せ:WWW X:03-5458-7688

主催・企画制作:WWW


■Tim Hecker (ティム・ヘッカー)

カナダ出身、現在は米ロサンゼルスを拠点に活動するサウンド・デザイナー/コンポーザー。00年代前後のグリッチやクリックといった音響エレクトロニック・ミュージックにおける一代ムーヴメントで頭角を表し、ノイズ、不協和音、音の断片を巧みに用いたメロディや空間を構築する、シーンきっての人気・実力共にトップクラスのアーティスト。これまでに Jetone 名義で〈Force Inc.〉、本名名義で〈Mille Plateaux〉、〈Alien8〉、〈Kranky〉といった名門レーベルからコンスタントに作品を発表。2011年にリリースされた『Ravedeath, 1972』は、Pitchfork をはじめとする様々なメディアで非常に高い評価を受け、ジュノー賞(カナダ版グラミー賞)ではベスト・カナディアン・エレクトロニック・ミュージック・アルバムを受賞。2012年には Daniel Lopatin (Oneohtrix Point Never)との共作『Instrumental Tourist』を発表。2013年には初のジャパン・ツアーもおこない、圧巻のパフォーマンスを披露。その後発表された最新アルバム『Virgins』(2013年)は前作を凌ぐ傑作と絶賛された。2014年には再来日を果たし《TAICOCLUB》に出演、深夜のこだまの森で幽玄なアンビエントを響かせた。2016年、8枚目のフルアルバムとなる『Love Streams』を英〈4AD〉からリリース。親交の深い Jóhann Jóhannsson や Ben Frost らも参加した今作で、アイスランドの聖歌隊のヴォーカルや加工された木管楽器などの生音とアブストラクトなエレクトロニック・サウンドを融合、新境地のサウンドスケープを提示した。そして2018年9月に9枚目のフル・アルバムとなる『Konoyo』のリリースを発表。本作は雅楽団体“東京楽所”のメンバーと共に東京郊外のとある寺でその大部分を制作。日本の伝統音楽である雅楽と Tim Hecker 独自のアブストラクトなマニピュレーションスタイルを融合させた新境地となっている。

https://sunblind.net/

Lotic - ele-king

 格差社会の是正を求める人たちがゲイ・パレードに襲いかかるかと思えば、エリオット・ロジャーを崇拝するインセル(非モテ=インセル・ウイズアウト・ヘイト)がバンで歩道の群衆に突っ込み、連続殺人鬼ブルース・マッカーサーの逮捕と、この数年、トロントで起きる事件がどうにも派手である。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『複製された男』の解釈を話し合っているうちに話がそれて、あの作品で巨大な蜘蛛が街をのし歩いていたようにトロントの道端にはヘロインを打った人びとがあちこちに転がってると話しくれたトロント大学のシャロン・ハヤシが今年も日本に来たので、「昨日、レストランで銃乱射があったよね」と言ったら「もう麻痺しちゃった」と言ってクククと笑っていたほどである。トロント市内では2017年に188件、今年に入ってからはすでに200件以上の銃撃事件が起きているという。
 トロントのシンガーソング・ライター、アーヨ・レイラーニのデビュー作がほとんどの曲でセーフ・スペースを探している内容だというのも、だから、それなりに自然なことなのだろう。「セーフ・スペース」というのはヘイトが存在しない場所という意味で、ある種の公共空間をセーフ・スペースとして捉えるには必要以上の言論統制が行われることもあり、大学で授業が成り立たないといった弊害も起きているらしく、そう簡単に肯定できる概念でもない。しかし、10年という歳月をかけた『ザ・ゴールデン・オクターヴ』は、クィアであり、ディアスポラとして生きる自分自身をストレートに反映させたものだそうで、個人のなかにある「交差性」という側面を浮かび上がらせることによって、ヘイトに対する自衛手段を構築し、外部に働きかける要素を持ちながらもそれなりの共感を呼んでいるらしい。歌詞は簡単な言葉で書かれているんだけれど、それだけにかえって訳すのは難しかったりしますけれど。

 湿度の高いスキャットにはじまり、コロンビア出身のカラフルな音楽性で知られるリド・ピミエンタと組んだ“Time Traveler”ではラロ・シフリンを思わせながらドラマ性を抑えたヒップ・ホップ・ビート、“Indigo”ではエリック・サティをキラキラとしたラウンジ・ミュージックのようにアレンジし、”Reprogram”では鬱々としながらどこかスウィートなディープ・ハウスを聞かせていく。わかりやすいジャンルに落とし込みたくなかったというのが10年もかかったひとつの要因のようで、エレクトロやジャズなど複数のジャンルを、しかし、どれもシンプルに組み合わせていく手腕はなかなかのもの(多くの曲はサン・サンことフランチェスカ・ノセラによる)。マーチをベースにした”Weight of the World”やサイケデリック・フォーク風の“Stars”など、よく聞くとブラック・ミュージック一辺倒でないところも「交差性」をうまく表していると言える。
 個人というものを単一のポリティクスで割り切ることはできないとした「交差性」という思想の提唱者、オードリー・ロードの考え方をウィッチ・プロフェットが意識して取り入れているのか、偶然にもそうなっているのかはわからないけれど、フェミニストや詩人として知られ、出身国であるアメリカのみならずアフロ・ジャーマンの市民運動まで先導してきた彼女の思想を意識的に取り入れていたロティックもようやくデビュー・アルバムをリリースした。

 久々にインスタグラムを覗いたら、いつのまにか外見もバリバリにクィア化していたロティック(テキサス→ベルリン)も〈トライ・アングル〉からの「ヘテロセトラ(Heterocetera)」はやはりオードリー・ロードの小説からタイトルをつけたものであった。あれから3年、アルカとオウテカを掛け合わせたような「ヘテロセトラ」と、同じ年にリリースされたコンピレーション『アジテーションズ(Agitations)』はいずれも緊張感みなぎり、ベース・ミュージックが起源とは思えないインダストリアル・サウンドの新手で、これを『パワー』と題されたデビュー・アルバムではさらに艶やかで色めき立つようなグラム・スタイルへと発展させている。そう、グラマラスでセクシー、囁くようなヴォーカルは妙にミステリアスで、オブセッシヴなまでに幻想的なアプローチはある種のサイコスリラーを思わせる一大ページェントに等しいものがある。OPNの影響なのか、モダン・クラシカルとトライバル・ドラムを組み合わせた“ Distribution Of Care”やエイフェックス・ツインをグリッチ化させたような“Resilience”と手法も多岐にわたり、〈ノン〉からアルゼンチンのモーロ(Moro)を招いた“Heart”ではタンゴとドラムンベースを混ぜようとしているのか、にわかには何をしようとしているのか判然としない実験作が続く。新機軸とその着地点がかなり見事にデザインされていて、そのような創造性が最後までキープされていれば、かなりの名作になったのではないかと思うけれど、中盤まではほんとうに凄いものがある。最後まで聴いて、また冒頭に戻る瞬間が実にワクワクしてしまうというか。
 「本物の女性のように振る舞い、彼らに吐き気を催させる」とロティックは歌う。「LGBTの度が過ぎる」のであるw。ロティック本人はウィッチ・プロフェットとは対照的に自分のサウンド・スタイルがそれ自体でクラブ・カルチャーにおけるホモフォービアや人種差別、あるいは女性嫌悪に対するプロテストなのだと話し、個人的な満足のためにやっているのではないと過去には語っていた。「フリークスたちにとってセーフ・スペースであるべきクラブがそうではない」と。それこそインセルがテロの標的として定めるようなものになってはいけないということだろう。『パワー』というアルバム・タイトルは最初「権力」を意味しているのかなとも思ったけれど、もっと普遍的な意味での「力」を意味するのではないかとも思うようになった。ビヨークの「NotGet」をリミックスした次の年にはホームレスになったという青年が考え込んだテーマ、それが「パワー」だったのかなと。

Dirty Projectors - ele-king

 鳥が舞っている。幸福の象徴とみなされる、青い鳥。主人公は陽光に包まれながら街を練り歩き、ポール・マッカートニーを彷彿させる旋律を口ずさむ。あなたとわたし。わたしとあなた。ふたりはベンチに腰かける。甘く、鮮やかで、どこまでも朗らかな時間。背後では擬似的にダブが再現される。これは、青い鳥の立てる羽音だろうか。
 折り返し地点に配置されたこの“Blue Bird”だけではない。続く“Found It In U”にも鳥たちの歌声はこだましている。あるいは先行公開された“Break-Thru”のMVでは、大量の鳥たちが羽ばたいている。なんども顔を覗かせる鳥のモティーフ。それは自由の象徴でもある。

 通算8作目となるダーティ・プロジェクターズのアルバムは、こちらがつい「大丈夫?」と声をかけてしまいそうになるくらい意気揚々と、現世の春を謳歌している。この異様なまでにポジティヴなムードはもちろん、デイヴ・ロングストレスの「個人的な体験」にも由来しているのだろうけれど、本人曰く2016年以降の政治状況にたいするアンサーでもあるらしい(紙エレ最新号掲載のインタヴュー参照)。暗澹に暗澹を返してもつまらない。ゆえに、明朗をぶつけること。歓喜を歌うこと。たしかに、かつて鳥=バードの紡いだ物語は、「受け容れがたい」現実とストレートに相対することの暗示でもあった。だから本作で鳥たちが体現している「自由」は、それが良いものであるかどうかはさておき、「リベラル」をも含意しているに違いない。
 そのようなデイヴの陽性は本作に、かつてなく豪華な客人たちを招き入れてもいる。前作のエクスペリメンタリズムに大きな影響を及ぼしていたタイヨンダイ・ブラクストンは、しかし、引き続き本作にもモジュラー・シンセで参加しているものの、前回のように権勢をふるっているわけではない。それは他のゲストについても同様で、“Right Now”のシドにしろ“Zombie Conqueror”のエンプレス・オブにしろ、みずからの艶やかなヴォーカルを際立たせることよりも、合いの手やコーラスを機能させることに力を注いでいる。地味にクレジットされているビョークも含め、すべての参加者はデイヴ・ロングストレスの想像を具現するための駒である。

 青と赤の球体が対になったアートワークと大々的に復活したギター・プレイのためだろう、本作は「『Bitte Orca』への回帰」ないし「『Bitte Orca』の発展形」と評されることが多いようだ。あるいはアフリカンな響きをたたえる“Break-Thru”や“I Feel Energy”なんかは『Rise Above』を思い起こさせもする。本作に「回帰」的な側面があることは否定しがたい。
 とはいえ、けっして前作の存在がなかったことにされているわけではなくて、“Found It In U”や“What Is The Time”などには『Dirty Projectors』で試みられていた音響実験の残滓がまとわりついているし、“Break-Thru”におけるウーリッツァーの使用法なんかもそれとおなじ位相にあるものと捉えることができる。それに、R&Bの要素もある。前作での野心的な試みがなければ、本作が生み落とされることもなかっただろう。けれどもそれらの曲群のあいまには、フォークとハードロックが互いの領分を主張しあう“Zombie Conqueror”のような愉快な曲も紛れ込んでいて、ダーティ・プロジェクターズの実験主義がしっかり更新されていることを教えてくれる。
 つまりこのアルバムは、エクスペリメンタルな電子音楽とコンテンポラリーなR&Bを高度なレヴェルで折衷した『Dirty Projectors』(なぜあの力作がそれほど評価されなかったのか、いまだに納得がいかない)を経たうえで、あらためてインディ・ロックないしギター・ミュージックの方法論を見つめ直そうとするアルバムだと言うことができるだろう。ロビン・ペックノールドやロスタムの参加がそのことを担保している。デイヴの出自たるインディ・ロック、本人のことばを用いれば「自分もミュージシャンになりたいと思わされた」音楽、「自分が忠誠心を感じる」音楽、その豊かな土壌にいまいちど立ち返ってみること――ようするに、青い鳥ははるか遠方にではなく、身近なところに潜んでいたというわけだ。

 鳥たちは自由を象徴する。しかし自由なるものは必然的に、べつの新たな不自由を呼び寄せる。本作にかんしていえばそれは、前作で全面に打ち出されていたようなエレクトロニックな実験主義から距離をとる、という不自由である。その「不自由」を思うぞんぶん謳歌すること。それがいまのデイヴにとっての幸福なのだろう。じっさいこの『Lamp Lit Prose』の完成度の高さは、2018年下半期最初のハイライトといっていい。けれどもわたしたちは知っている。かの名高き青い鳥は、わたしたちがその存在に気がついた瞬間、どこかへと飛び去ってしまうということを。幸福は一所に長居しない。すなわち本作は、デイヴ自身がここからさらに遠くへと飛び立つためのアルバムでもあるのだ。

Aphex Twin - ele-king

 やはり布石でした。ここ一週間のあいだ、ロンドン、ハリウッド、ニューヨーク、そしてつい先日は東京のテクニークの店舗と、各地でつぎつぎと謎めいたエイフェックスのロゴが目撃されていましたが、ついに正式な情報がアナウンスされました。9月14日、エイフェックスが新作「Collapse EP」をリリースします。
 フィールド・デイの12インチ、フジロックのカセットテープ、あるいはオンライン・ストア開設にともなう未発表曲の放出など、昨年も話題を振りまき続けていたリチャード・Dですが、限定的でないかたちでのリリースは2016年の「Cheetah EP」以来でしょうか。
 完全な挫折感を引き起こすルール群からT69を一切排除、ケーキの速度とリズムに合った一連の動きの数々、バリ/カンボーン舞踏劇における音楽とダンスを結ぶリンク……おっと、いけません。どうやらエイフェックスの毒気にあてられてしまったようです。日本語で書かれたわけのわからないPR文も発表されていますので、下記をご参照ください。
 新曲“T69 collapse”のMVも公開中です。

エイフェックス・ツイン
最新作『COLLAPSE EP』リリース公式決定
特殊パッケージの限定盤を含め予約開始
新曲“T69 COLLAPSE”の最新ミュージック・ビデオが公開

エイフェックス・ツインによる最新作『Collapse EP』は、9月14日(金)世界同時リリース。
国内盤CDにはステッカーが封入され、さらに初回限定盤はシルバー・スリーヴ付の豪華パッケージ仕様となる。

今回の発表に合わせて、ウィアードコアが手がけた“T69 collapse”の最新ミュージック・ビデオが解禁された。

https://www.youtube.com/watch?v=SqayDnQ2wmw&feature=youtu.be


初回限定盤CD


通常盤CD

label: WARP RECORDS / BEAT RECORDS
artist: Aphex Twin
title: Collapse EP
release date: 2018.09.14 FRI ON SALE

初回限定盤CD:BRE-57LTD ¥2,200+税
シルバー・スリーヴケース付き/ステッカー封入/解説書封入
通常盤CD:BRE-57 ¥1,600+税
ステッカー封入/解説書封入
輸入盤CD:WAP423CD ¥OPEN
限定輸入盤12”:WAP423X ¥OPEN
シルバー・スリーヴ仕様
輸入盤12”:WAP423 ¥OPEN

BEATINK.COM
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9812

[TRACKLISTING]
01. T69 collapse
02. 1st 44
03. MT1 t29r2
04. abundance10edit[2 R8's, FZ20m & a 909]
05. pthex

Gondwana Records - ele-king

 昨今のUKジャズの盛り上がりを支えているレーベルのひとつ、マンチェスターの〈ゴンドワナ〉が今年で設立10周年を迎えます。それを記念したイベント《Gondwana 10》がロンドンとベルリン、そして東京でも開催。9月28日、代官山UNITにて、昨秋以来の来日となるママル・ハンズ、昨年素敵なアルバムを届けてくれたポルティコ・カルテット、レーベル設立者のマシュー・ハルソール、新世代エレクトロニック・ソウルを鳴らすノヤ・ラオが出演します。現在進行形のジャズ・ファンはもちろん、電子音楽やクラブ・ミュージック好きまでが楽しめる一夜になること間違いなし。いまから予定を空けておきましょう。

あの GoGo Penguin を輩出したUKのジャズ・レーベル
〈Gondwana Records〉が日本で設立10周年イベントを開催!
Portico Quartet、Mammal Hands、Matthew Halsall、Noya Rao 出演決定!

新世代ピアノ・トリオ Gogo Penguin を輩出したことで知られ、UKジャズ・シーンで今最も先鋭的なサウンドを展開し注目を集めているジャズ・レーベル〈Gondwana Records〉。2018年に設立10周年を迎え、レーベル名を冠とし、所属アーティストによるワールド・ツアー《Gondwana 10》をロンドン、ベルリン、そして東京で開催します。

東京での開催は、9月28日(金)。レーベルに所属するアーティストが4組来日し、パフォーマンスを繰り広げます。出演者には、UKの新世代ジャズ・トリオを牽引する Mammal Hands、あの Gilles Peterson も絶賛する Portico Quartet、レーベル・オーナーの Matthew Halsall、デビューしたばかりのエレクトロニック・ソウル・バンド Noya Rao が決定いたしました。

新世代ジャズ・シーンが好きな方はもちろん、実験的な電子音楽やクラブ・ミュージック好きの方まで、音楽が好きなら間違いなく楽しめるショーケースとなっています。

Gondwana Records (ゴンドワナ・レコーズ)

イギリス・マンチェスターのレコード・レーベル。2018年に設立10周年を迎える。GoGo Penguin を輩出したレーベルとして有名。最近では同レーベル所属の Mammal Hands の活躍も著しい。過去には、あの The Cinematic Orchestra の中心的メンバーとしても知られる Phil France もリリースするなど、UKジャズ・シーンで今最も先鋭的なサウンドを展開し注目を集めている。設立者はトランペット奏者の Matthew Halsall。
https://www.gondwanarecords.com/


【開催概要】
イベント名:GONDWANA 10 TOKYO
日程:2018年9月28日(金)
会場:UNIT/UNICE(東京都渋谷区恵比寿西1-34-17 ZaHOUSE)
時間:開場18:00/開演18:30/終演24:00
料金:前売 5500円(税込)/当日 6000円(税込) ※未就学児童入場不可
出演:Mammal Hands、Portico Quartet、Matthew Halsall (DJ Set)、Noya Rao、and more
主催:GONDWANA 10 TOKYO 実行委員会/GONDWANA RECORDS
問い合わせ:03-6681-5326 GONDWANA 10 TOKYO 実行委員会(株式会社クラベリア内)

【チケット情報】
販売先:イープラス / clubberia / iFLYER
販売期間:8月3日(金)正午 ~ 9月27日(木)23:59


出演者プロフィール

■Mammal Hands(ママル・ハンズ)

Jordan Smart(サックス)、Nick Smart(ピアノ)、Jesse Barrett(ドラム&パーカッション)

https://www.youtube.com/watch?v=bmjFJd6q4Es

UKのモダン・ジャズ・バンド。スピリチュアルなジャズやノースインディアン、フォーク、クラシック、エレクトロニック・ミュージックなど、さまざまな音楽からの影響を受けた、繊細かつ荘厳な音楽を奏でる。また、ベースが不在の編成も特徴的。2016年に彼らの作品が、タワーレコード輸入盤ジャズCDで渋谷店、新宿店の2016年輸入盤CD年間ジャズチャート1位を獲得。2018年には、世界3大ジャズ・フェスティバルのひとつスイス《モントルー・ジャズ・フェスティバル》へも出演している。
https://mammalhands.com/

■Portico Quartet(ポルティコ・カルテット)

Duncan Bellamy(ドラム)、Jack Wyllie(サックス)、Milo Fitzpatrick(ベース)、Keir Vine(キーボード)

https://www.youtube.com/watch?v=m9wdAU1S2Q0

2005年にロンドンで結成された、インストゥルメンタル・グループ。2007年にリリースしたデビュー・アルバム『Knee-deep In The North Sea』が権威あるマーキュリー・プライズ賞にノミネートされる。アシッド・ジャズの世界的DJ、Gilles Peterson も絶賛する4人組。特徴は、最初期から使用しているハングドラムの叙情的な音色を取り入れたジャズサウンド。4枚目のアルバム『Living Fields』では、打ち込みサウンドも導入し、Portico 名義で世界的クラブ・ミュージック系のレーベル〈Ninja Tune〉からもリリースしている。2017年に〈Gondwana Records〉に移籍し、アルバム『Art in the Age of Automation』をリリースした。
https://porticoquartet.com/

■Matthew Halsall(マシュー・ハルソール)

https://www.youtube.com/watch?v=qw-iqa3AxFM

イギリス・マンチェスターを拠点に活動する作曲家、プロデューサー、トランペッター、DJ。そしてモダン・ジャズ・レーベル〈Gondwana Records〉の創設者。彼の音楽には、エレクトロニック・ミュージックの要素と超越的でスピリチュアルな要素、様式的なジャズへ深い愛情と探究心がある。その姿勢は自身の〈Gondwana Records〉にも強く反映されている。
https://www.matthewhalsall.com/

■Noya Rao(ノヤ・ラオ)

Tom Henry(キーボード)、Jim Wiltshire(ベース)、Matt Davies(ドラム)、Olivia Bhattacharjee(ボーカル)

https://www.youtube.com/watch?v=__hLo1KsCxY

鍵盤奏者でプロデューサーの Tom Henry を中心に結成された、イギリス・リーズを拠点とするエレクトロニック・ソウル・バンド。電子音楽をベースにジャズ、ヒップホップなど、さまざまな音楽が反映されたバンドサウンドと、ライブにおけるパワフルでエモーショナルなパフォーマンスが魅力。2017年にデビュー・アルバム『Icaros』をリリースしたばかり。
https://www.noyaraomusic.com/

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