「CE」と一致するもの

Loula Yorke - ele-king

 「好きなもの 苺 珈琲 花美人 懐手して宇宙見物」——これは物理学者の寺田寅彦が1934年に詠んだとされる有名な、そしていまでも人気ある俳句だ。寺田の時代では、苺にしろコーヒーにしろ一部の文化人や特権階級のものだったはずで、だからまあ、ずいぶん気取った言葉なのだろう。そのエリート視点はともかく、「宇宙見物」という言葉がぼくは長いこと好きだった。が、近年ではその「宇宙見物」をめぐる様相もずいぶん変わってきている。
 2016年『ガーディアン』が報じた、SpaceX社を創設したイーロン・マスクの言葉によれば、いま人類にはふたつの選択肢があるそうだ。「ひとつは永遠に地球に留まり、そして不可避な絶滅イベントを迎えること」「もうひとつは宇宙を航行する文明を得て、複数の惑星に住む種族になること」。ほかにも、2021年、11分間の外気圏への旅から戻ったジェフ・ベゾスのBlue Origi社という例がある。また、中華人民共和国もこの宇宙開発競争に加わっていることを忘れてはならない。星を眺めることが想像力豊かな現実逃避になった牧歌的な時代はどんどん過去のものになってきている。
 (もちろんサン・ラーの「宇宙」はさらに再注目されている。なぜならラーの宇宙は反植民地主義、反帝国主義のメタファーなのだから。惑星間移住計画のすべてがそうとは限らないが、ただ、昨年グレッグ・テイトの本を編集している際に、もっとも多く目にした言葉「新世界(New World)」はいま夜空の向こうに広がっていると、そう思っている人がいても不思議ではない)

 近い将来、おそらくは数十年後には人類(極々いちぶの人類だろうけれど)がインターステラー種族になる可能性が高いなか、今年の1月、『クワイエタス』ではあのローラ・キャネルによるルーラ・ヨークのインタヴュー記事、「宇宙で渦巻く:ヨークの『Volta』におけるコズミック・ハーモニー」が公開された。キャネルは「循環(ループ)」をコンセプトとしたその作品のなかに、ピタゴラスが提唱した天空の音楽論、すなわち太陽、月、すべての惑星の公転周期に基づいたハミング、そして17世紀初頭の天文学者ヨハネス・ケプラーの音楽観を見出している。キャネルはアルバムの曲中に爆発する小さな星や遠い宇宙の花火を幻視し、英国サフォーク在住のシンセサイザー奏者によるその作品を普遍的な引力があると賛辞を惜しまない。彼女は自分では書いていないが、ヨークのその作品にはキャネルの音楽作品とも共通する、自然と向き合うことのある種の恍惚があるようにぼくは思う。

 宇宙見物は、じつはたんなる現実逃避でもない。そこは知恵の宝庫で、人類は夜空の星々からじつにいろんなことを導き出してきた。中国で天文学が進んだのも天(宇宙)を知る者こそが「天下」を支配できると信じられていたからだし、周知のように西欧では、紀元前より、さまざまな起源物語、神話、詩学を引き出してきている。ときには彗星や日食に特別な意味を読み取り、もちろんその他方では、宇宙見物によって時間と空間の理解における科学的思考を進展させている。また、キャネルが言うように、人は宇宙からは「Harmonia Mundi (ハルモニア・ムンディ=調和の音楽)」を観てきている。ルーラ・ヨークによる循環する音楽は新世界の「開拓」ではなく、現代版コズミッシェであり、癒やしと修復(さもなければ瞑想)に向かっている。

 もっともヨークによれば『Volta』は「ローリー・シュピーゲルとオウテカの出会い」だそうで、シンセサイザー奏者という点ではカテリーナ・バルビエリにも近い。ほかにもヨークは、ケイトリン・オーレリア・スミスやスザンヌ・チアーニら女性エレクロニック・ミュージシャンに共感を抱いているようだ。つい先頃、新たにリリースされたアルバム『speak, thou vast and venerable head』で、彼女は『Volta』の作風をさらに発展させた、多彩な曲調を展開している。短いフィールド・レコーディングからはじまり、コズミッシェやドローンがあり、詩的かつサイケデリックで、没入観のある曲を配列させている。なかには、一般相対性理論の時空の歪みに思いを馳せたであろう“matter tells spacetime how to curve”なんていう曲もある。クローサー・トラックの“lie dreaming, dreaming still”の夢幻的なドローンはみごとで、この美しさには彼女がもともとはパンク/レイヴから来ているアーティストであることも大いに関係しているのだろう。ぜひみなさんの耳で、この叙情性がたんなる反動なのかどうか、あるいは、宇宙開発競争と絶滅だけが未来ではないと言っているかどうかをおたしかめください。なんにせよ、宇宙はときに壮大な映画館で、ときに自己意識の反映で、ときに居場所であり、そしていまもなお、ご覧のように何かを学べるところなのだ。

Brian Eno - ele-king

 観るたびに内容が変わる映画、二度とおなじ上映を体験することができない映画──ゲイリー・ハストウィット監督によるドキュメンタリー映画『ENO』にはブライアン・イーノのジェネレイティヴ思想が貫かれている。50年におよぶキャリアをたどる同作のサウンドトラックには、74年のセカンド『Taking Tiger Mountain』収録曲から22年の最新オリジナル・アルバム『FOREVERANDEVERNOMORE』収録曲まで、さまざまな時代の楽曲が収録されているのだけれど、注目しておきたい曲のひとつに “Stiff” がある。91年にリリース予定だったもののお蔵入りとなってしまった幻のアルバム『My Squelchy Life』(15年に公式発売)に収められていた、なんともポップで軽快な1曲だ。昨日、そのMVが初めて公開されている。ここに含まれるイーノの映像は90年代初頭に撮影されたもので、今回の映画制作の過程で発掘されたものだという。
 なお同サウンドトラックには弟ロジャーと演奏した “By This River” のライヴ音源など、未発表曲も収録されている。チェックしておこう。

BRIAN ENO
ブライアン・イーノのジェネレイティブ・ドキュメンタリー映画『ENO』
公式サウンドトラックから、未公開のビンテージ映像が使用された
新作ミュージック・ビデオ「Stiff」が本日公開。
公式サウンドトラックのレコード/CDも発売中!

本日、今まで世に出たことのないイーノの映像を盛り込んだ新しいミュージック・ビデオ「Stiff」が公開された。

Brian Eno - Stiff
https://youtu.be/z-dnmHpUdFw

「Stiff」はヴィンテージ版イーノだ。不遜な歌詞、ユーモア、そしてユニークなサウンドを持つこの曲は、元々は非常に捉えどころのないアルバム『My Squelchy Life』に収録されていた。1991年にリリースされる予定だったこのアルバムは、スケジュールの遅れなどでリリースされず、2015年にやっと日の目を見ることになる。なおこのビデオのディレクターは日本人ジュン・ハナモト・ハーンが手がけている。

『My Squelchy Life』に収録された音源の一部は最終的に『Nerve Net』に発展したが、何故か「Stiff」は収録されないことになった。ビデオに収録されているイーノの映像は、90年代初頭に撮影されたもので、ゲイリー・ハストウィットが『ENO』の映画制作でようやく再発見したものだ。この曲は映画と公式サウンドトラック・アルバムの両方に収録されている。

OSTには新曲「All I Remember」(LISTEN / WATCH) が収録されている。ドキュメンタリーのエンディング曲でもあるこの曲は、このために特別に書き下ろされたもので、イーノが初期に影響を受けたものや経験について言及した、瞑想的で内省的なヴォーカル・トラックである。この他、アルバムには2曲の未発表曲、「Lighthouse #429」(LISTEN / WATCH)と「By This River(Live at The Acropolis) (LISTEN / WATCH)」も収録されている。前者は、イーノがSonos Radioで公開しているラジオ番組「The Lighthouse」から抜粋。「By This River (Live at The Acropolis)」は、2021年8月にアテネのアクロポリスでブライアンと弟のロジャー・イーノによって演奏されたファンに人気の曲である。

どの時代においても明確なビジョンを提示してきたミュージシャン、アーティスト、そして活動家であるイーノについての決定的なドキュメンタリー『ENO』は、二度と同じ上映にならない、画期的なジェネレイティブ映画である。米英の各地にて先週金曜日から公開されていて、詳細のスケジュールはこちらで確認できる:https://www.hustwit.com/events

この画期的な映画と連携するOSTは、イーノの豊かなキャリアに触れる音の旅に連れ出してくれる。フィジカル・アルバムに収録されている17曲は、『Taking Tiger Mountain』のような初期のソロ作品から、デヴィッド・バーン、ジョン・ケイル、クラスター、そして最近ではフレッド・アゲイン.. とのコラボレーションから最新アルバム『FOREVERANDEVERNOMORE』までを収録。

過去50年にわたるイーノの作品を完全に網羅するには、アルバム長尺のアンビエント作品や様々なコラボレーション、〈All Saints〉、〈Warp〉、〈Opal〉の時代も含め、非常に大規模なボックス・セットが必要となる。このサウンドトラックは、そんなアーティストの並外れたキャリアを、タイムリーに思い出させてくれる役割を担っている。

2024年ゲイリー・ハストウィット監督によるジェネレイティブ映画『ENO』のオフィシャル・サウンドトラックは、Universal Music RecordingsからレコードとCDでリリース中。2LPのリサイクル・ブラック盤と2LPのピンク&ホワイト盤(d2cのみ)、そして73分のCDには、エレガントなポートレートのイラスト入り16ページ・ブックレットが付いている。

アルバムのDolby Atmos特別編集版はApple Music、Amazon Music でストリーミング中。
https://brianeno.lnk.to/EnoOSTAtmos

彼の作品がいかに機知に富み、色彩豊かであるかを物語っている ──THE TIMES ****

イーノによる50年のエッセンスを1枚のCD/2枚組LPに収めようという魅力的な試み ──RECORD COLLECTOR - *****

イーノは過去半世紀の音楽界で最も重要な人物の一人であり、彼の影響は今後何世紀にもわたって続くだろう。このアルバムは、長年にわたって作ってきた彼の素晴らしい音楽と、彼がなぜこれほどまでに重要な存在なのかを少しだけ教えてくれる ──SPILL MAGAZINE - 4.5 stars

ゲイリー・ハストウィットの同名ドキュメンタリーのサウンドトラックは、ブライアン・イーノの多才な才能を思い出させてくれる......長く多様なキャリアを一枚にまとめるのは当然不可能ではあるが、イーノの音楽的戦略を知る上で必要不可欠となる作品 ──Electronic Sound

Tracklist:
Brian Eno - All I Remember *Previously Unreleased*
Brian Eno with Daniel Lanois and Roger Eno - The Secret Place
Brian Eno & Fred Again - Cmon
Brian Eno & Cluster - Ho Renomo
Brian Eno - Sky Saw
Brian Eno & John Cale - Spinning Away
Brian Eno & Tom Rogerson - Motion In Field
Brian Eno - There Were Bells
Brian Eno - Third Uncle
Brian Eno & David Byrne - Everything That Happens
Brian Eno - Stiff
Brian Eno with Leo Abrahams and Jon Hopkins - Emerald & Lime
Brian Eno - Hardly Me
Brian Eno & David Byrne - Regiment
Brian Eno - Fractal Zoom
Brian Eno - Lighthouse #429 *Previously Unreleased*
Brian Eno & Roger Eno - By This River (Live At The Acropolis) *Previously Unreleased*

https://www.universal-music.co.jp/brian-eno/

Kim Gordon and YoshimiO Duo - ele-king

 近年はソロ・アーティストとして2枚のアルバム『No Home Record』『The Collective』を発表、最近は「テイラー・スウィフトはあまり好きではない」「ポップ・アイコンならビリー・アイリッシュを選ぶ」との発言で注目を集めたキム・ゴードン。ソニック・ユース時代から進行を深めてきたボアダムズ/OOIOOのYoshimiOとのデュオ・ライヴが開催されることになった。イヴェント/フェスティヴァル《FRUE》の一環で、特別ゲストとして山本精一の出演も決定している。この強力かつ貴重な組み合わせは見逃せないでしょう。7月30日(火)南青山BAROOMにて。

エレクトロニックビートやヒップホップ、ノイズロックの要素も取り入れた新作『The Collective』をリリースしたキム・ゴードンと、OOIOOとしてエクスペリメンタルな表現を続けるYoshimiOとのデュオ・ライヴが実現!
また、スペシャルゲストとして、山本精一がソロパフォーマンスも行います!

------------

FRUE presents Kg + Yo
日付|Date:7月30日(火)・Tuesday, July 30
時間|Time:OPEN 18:30・START 19:30
会場|Venue:BAROOM [バールーム]
出演者|LINEUP:
Kim Gordon and YoshimiO Duo
山本精一

チケット|Tickets
advance:¥9,800[限定100名]  
door:¥12,000
*全席指定 / 1ドリンク別
*受付にて1ドリンク代(¥1,000)を別途お支払いいただきます。
 1ドリンクは終演後はご利用いただけませんので、お時間に余裕を持ってご来場ください。
*お座席はご購入順に事前に配席され、当日開場時間より受付にて座席指定券をお渡しいたします。
*開演時間に遅れた場合は曲間までロビーにてお待ちいただき、指定の座席とは異なる座席又は立ち見でのご案内となります。
*会場内にクロークはございません。
*前売チケットが完売の場合、当日券の販売はございません。
*お客様都合によるチケット代の返金/キャンセルは承っておりません。予めご了承ください。
https://shop.frue.jp/

Mighty Ryeders - ele-king

 レアグルーヴ史の頂点に輝くとも言われるのがマイアミの8人組ファンク・バンド、マイティ・ライダースのアルバム『Help Us Spread The Message』(1978)だ。同作収録曲 “Let There Be Peace” にはアルバムとは異なるシングル・ヴァージョンが存在するのだけれど、その貴重なヴァージョンが最新リマスタリングを経てオリジナル7インチとして蘇ることになった。7月24日発売、B面にはデ・ラ・ソウルにサンプリングされたことでも知られる “Evil Vibrations” の、MUROによるエディットが収録される。
 またこのリリースを記念し、Tシャツも発売されることが決定。完全受注生産とのことなので、早めにチェックしておきましょう。

レア・グルーヴ“究極”の1枚として燦然と輝くMIGHTY RYEDERS『Help Us Spread The Message』からさらなる謎が解き明かされる! アルバム未収録の「Let There Be Peace」シングル・ヴァージョンが奇跡の再発!

アルバム同様にプレミア化している7インチシングル「Let There Be Peace」が実はアルバムとは異なるヴァージョンでカットされていたことが判明! そのシングル・ヴァージョンをそのままに最新リマスタリングを施したオリジナル7インチ以外ではこの盤でしか聴くことができない奇跡の再発!
さらに楽曲の素晴らしさはもちろんのことDe La Soul「A Roller Skating Jam Named“Saturdays”」でサンプリングされたことでも有名なスーパーキラー「Evil Vibrations」を、日本が世界に誇るKing Of Diggin'ことMUROが新たなグルーヴを注ぎ込んだ最新キラー・エディットも収録!
完全初回限定生産! 即完・プレミア化必至のダブル・サイダー!!

MIGHTY RYEDERS
Let There Be Peace(Single Version) / Evil Vibrations(MURO edit)

2024/07/24
7inch
P7-6613
¥2,420(税抜¥2,200)
★初回完全限定生産 ★ペラジャケット仕様 ★最新リマスタリング


MIGHTY RYEDERSの7インチの発売を記念してTシャツを2種類販売!

レア・グルーヴ史上、最高峰の完成度を誇るアルバム『Help Us Spread The Message』を1枚だけ残してそのまま謎に包まれたマイアミ出身のバンドMIGHTY RYEDERS。

彼らの幻のシングル、「Let There Be Peace」と日本が誇るDJ、MUROによってエディットされた「Evil Vibrations」のカップリング7インチの発売を記念してTシャツを販売します。

Type Aの「Let There Be Peace」ヴァージョンは今回の7インチを元にしたデザイン、Type Bの「Evil Vibrations」ヴァージョンは『Help Us Spread The Message』のジャケットをベースにしたデザインです。
今回も完全受注生産になりますのでお早めにどうぞ。
https://vga.p-vine.jp/exclusive/vga-1043/


Mighty Ryeders
Official T-Shirts

Type A (VGA-1043)
Black / White / Dark Chocolate / Stone Blue / Cornsilk
S/M/L/XL/2XL
¥4,500 (With Tax ¥4,950)


Mighty Ryeders
Official T-Shirts

Type B (VGA-1044)
Black / White / Olive / Mint Green / Sport Gray
S/M/L/XL/2XL
¥4,500 (With Tax ¥4,950)

※1万円以上のお買い上げで日本国内は送料が無料になります。
※商品の発送は 2024年8月下旬ごろを予定しています。
※Tシャツのボディはギルダン 2000 6.0オンス ウルトラコットン Tシャツになります。
※期間限定受注生産(〜2024年8月4日まで)
※限定品につき無くなり次第終了となりますのでご了承ください。

Lusine - ele-king

 近年ではロレイン・ジェイムズがフェイヴァリットにあげていたことを憶えているだろうか。そうした新しい世代にも影響を与えているエレクトロニカのヴェテラン、〈Ghostly International〉からリリースを重ねるルシーンの来日公演がアナウンスされた。2013年以来とのことなので、じつに11年ぶり。今回はドラマーを従えての公演で、迫力あるパフォーマンスが期待できそうだ。8/30(金)@CIRCUS Tokyo、8/31(土)@落合Soup、9/1(日)@CIRCUS Osakaの3公演、詳しくは下記をご確認あれ(なお落合Soup公演はソロでのパフォーマンスです)。

LUSINE JAPAN TOUR 2024 | エレクトロニカの重鎮11年ぶりにして、初のサポート・ドラマーを率いての来日決定!

昨年6年ぶりのニュー・アルバム『Long Light』をリリースしたエレクトロニカの重鎮LUSINEの、2013年の『EMAF TOKYO 2013』以来となる、およそ11年ぶりの来日公演が決定致しました。

今回はサポート・ドラマーのTrent Moormanを率いての初来日。エレクトロニクスとライヴ・ドラミングを組みわせてダイナミックなパフォーマンスが展開されます。(落合Soup公演はドラマー無しのソロ・エレクトロニック・セットです)
貴重な機会を是非お観逃しなく!

Ghostly International 25th Anniversary in Japan vol.2
LUSINE JAPAN TOUR 2024

LUSINE 東京公演①
feat. live drumming
日程:8/30(金)
会場:CIRCUS Tokyo
時間:OPEN 19:00 / START 20:00
料金:ADV ¥4,800 / DOOR ¥5,300 *別途1ドリンク代金700円必要

出演:
LUSINE (feat. live drumming)
and more…

前売りチケットのご購入はこちらから:
https://www.artuniongroup.co.jp/plancha/shop/?p=3165


LUSINE 東京公演②
solo set

日程:8/31(土)
会場:Ochiai Soup
時間:OPEN 18:30 START 19:00
料金:ADV ¥4,500 / DOOR ¥5,000

出演:
LUSINE (solo set)
and more…

前売りチケットのご購入はこちらから:
https://www.artuniongroup.co.jp/plancha/shop/?p=3165


LUSINE 大阪公演
feat. live drumming

日程:9/1(日)
会場:CIRCUS Osaka
時間:OPEN 18:00 / START 19:00
料金:ADV ¥4,500 / DOOR ¥5,000 *別途1ドリンク代金700円必要

出演:
LUSINE (feat. live drumming)
and more…

前売りチケットのご購入はこちらから:
https://www.artuniongroup.co.jp/plancha/shop/?p=3165


Lusine - Full Performance (Live on KEXP)

LUSINE:
テキサス出身のJeff McIlwainによるソロ・プロジェクト。L’usineやLusine Iclなどの名義でも活動を続してきた。デトロイト・テクノと初期IDMの影響を受けて制作を始め、メランコリックでメロディックなダウンビート・テクノとでも呼ぶべき独自のサウンドを生みだしたエレクトロニック・ミュージック界の才人のひとり。1998年よりカリフォルニア芸術大学で20世紀エレクトロニック・ミュージックとサウンド・デザイン、映画を専行、そこでShad Scottと出会い、1999年にL’usine名義でファースト・アルバム『L’usine』をIsophlux Recordsよりリリース。新人アーティストの作品としては異例なほど高い支持を受ける。2002年には、URB誌恒例のNext 100にも選出され、アメリカのエレクトロニック・ミュージックの今後を担う重要アーティストと位置づけられた。その後2002年後半からシアトルに移り現在に至るまで拠点にしている。様々なレーベルを股にかけ活動し、『A Pseudo Steady State』、『Coalition 2000』(U-Cover)、『Condensed』、『Language Barrier』(Hymen)、『Serial Hodgepodge』、『Podgelism』、『A Certain Distance』、『The Waiting Room』、『Sensorimotor』(Ghostly International)などのアルバム、数々の12インチ・シングル、EPなどをリリース。また、Funckarma、 Marumari、Lawrence、School of Seven Bells、Tycho、Max Cooper、Loraine Jamesなどのリミックス、McIlwainは、Mute、!K7、Kompakt、Asthmatic Kitty、Shitkatapultなど様々なコンピレーション、さらにはフィルム・プロジェクトのスコア制作など、多岐にわたる活動を展開。シアトルに移ってからはエレクトロニック・ミュージックの優良レーベルGhostly Internationalを母体にリリースをしており、
2023年にはおよそ6年ぶりとなるアルバム『Long Light』をGhostlyから発表。2017年の『Sensorimotor』で確立したインテリジェント且つエレガントなスタイルをさらにアップデートしたサウンドをみせた。また、Loraine Jamesなど、エレクトロニック・ミュージックの新世代からもリスペクトされている存在だ。

Black Decelerant - ele-king

 先週末は奇妙で、狂っていて、混乱した2日間だった。トランプ前大統領の暗殺未遂事件、その結末とその報道写真。「青空の下、はためく星条旗が見えるかな? もう夏の気配がしている」──かつて皮肉たっぷりに “ナショナル・アンセム” なる曲を歌ったのはラナ・デル・レイだったが(MVではエイサップ・ロッキーがJFKに扮したのだった)、それを遙かに上回るかのような恐ろしい現実、夏の青空を背景に星条旗、流血と勇ましい拳……。その日ぼくは河村祐介監修の『DUB入門』のために、リントン・クウェシ・ジョンソンの『ベース・カルチャー』を聴きながらUKダブに関する原稿を書いた。ビールを飲みながらJリーグの試合を観て、夜には大久保祐子が書いたライヴ評をポストした。月曜日の早朝にはEURO決勝戦を観た。その日も昼はビールを飲みながらマトゥンビやマッド・プロフェッサーを聴いたり、持っていたつもりのレコードが見つからずがっかりしたり、完成させた原稿を河村に送ったあとは現実逃避したくて本を読んだりした。

 サイモン・レイノルズのざっくりとした要約によれば、加速主義とは「とことん悪くならないと良くはならないのだから、もっと悪くしよう」。これはニック・ランドの「資本主義自らを破滅へと激化させる」という、いまなら右派加速主義に括られる考え方のことだと思われる。対して、加速主義にも左派があり、早い話、ランドの「無慈悲で攻撃的な非人間主義に対する反応」だ。しかしこれがまたマーク・フィッシャーに反論されるなど議論があるようで、気になる人は『ポスト資本主義の欲望』を参照。ぼくが本稿で言いたいのは、加速主義に関心を持つ者のなかから「黒い加速主義(blacceleration)」という言葉も生まれているよ、ということ。ほほぉ、ブラックセラレイション?

 黒い加速主義に影響されたというBlack Decelerant(黒い減速)なるプロジェクトのアルバムは、しかし、その名の通り遅く、タグ付けするならアンビエントだ。「このレコードは、資本主義や白人至上主義に付随する休息やケアについて商品化されたり美徳とされたりするものから離れ、心身の栄養となることをしようとする自然な気持ちに寄り添っている。生き方への入口であり鏡である」、これが作者であるふたりのアフリカ系アメリカ人、カリ・ルーカスとオマリ・ジャズによる説明だ。ルーカスは言う。「実存的なストレスに対する救済策のようなものだった。ことにアメリカでは、パンデミックの真っ只中、迫り来るファシズムと反黒人主義について考えざるをえなかった。レコードの制作はとても瞑想的で、私たちにグラウンディングを提供するように感じた」
 面白いのは、このふたりが「スロウネスをめぐるアイデア」に注力したことだ。「速さ」ではなく「遅さ」、それはアンビエントにありがちな人の良さそうな中立性を意味しない。それはふたりにとっては、歴史的に黒人に休息を与えてこなかった世界への抵抗としての「遅さ」なのだ。ブラック・ディセレラントのアルバムは、ぼくにもすばらしい安らぎを与えてくれる。エレクトロニクスによる幽玄さは、抽象的だが、9曲(+1曲)それぞれには表情がある。生のベース演奏が入る“one”やトランペットが入る“two”のような曲では彼らのジャズ的なアプローチが聴ける。ときに物憂げなピアノ演奏やスペイシーなシンセサイザーも、すべてが優しく響いている。

 EUROに限らず、ずいぶん前から、現代フットボールとは「速さ」の勝負だ。ぼくがこの競技を好きになった時代とは、もはや対極にあると言っていい。速くて強くないと勝てないフットボールをぼくはあまり好まない。ま、ぼくが好もうが好まなかろうが状況にはなんの影響もないわけだが(笑)。とにかく、現代フットボールの戦術工房はスペインで、加速装置はプレミア・リーグだ。ぼくは、リントン・クウェシ・ジョンソンの “Inglan is a Bitch” のような曲を聴きながら、どちらかと言えばイングランド代表を応援するという、重層的な矛盾のなかにいた。まあ、一度くらいは優勝してもいいんじゃないかという軽い理由だが、ハリー・ケインに多少なりとも好感を抱いたのは元スパーズだったということもあるし、自己犠牲を厭わないプレイも、速くもないのに賢さでなんとかやれているところも老兵には響くのだ。
 だから週末、意志を持った「遅さ」の音楽=UKダブを聴いたことは自分の精神安定上、重要だった。昔の同僚、河村に感謝しよう。彼からのオファーがなければ、混乱した2日間、いったい何を聴けば良かったのかわからなかったかもしれない。ただし、ぼくの手元にはブラック・ディセレラントのこのアルバムがあった。いまアメリカ(あるいは日本)で起きているような状況に、「遅さ」をもって抵抗しているアンビエント作品などほかにない。

Cornelius 30th Anniversary Set - ele-king

 正直なところ、ライヴが始まるまでは30年という月日の重なりが何をもたらすのかを想像できていなかった。それは小山田圭吾というミュージシャンの30年であり、私たちの30年の一片でもあった。成熟だけではなく、未熟さも含めた年月だった。すべてが既に過去であり、見ている瞬間はすべてが今の出来事で、現在地を示すための指標でもあり、未来へと続く見通しのいい景色のようだった。それらのひとつひとつの点を線で繋いで描いた輪の中に、コーネリアスは私たちを招き入れてくれた。夢のような美しい時間だった。

 『The First Question Award』から30周年のアニバーサリーセットと題しながらも、ライヴはいつもどおり“Mic Check”からスタートした。ただし、映像は途中から30周年仕様にしっかりアップデートされていた。ステージ上の幕にデビュー時のコーネリアスの象徴でもある©️マークが映し出された瞬間、4人のシルエットが浮かび上がり、そこから音に合わせて歴代の作品のジャケットが次々と目まぐるしく現れる。コーネリアスのライヴのオープニングにはいつだって胸が高鳴る仕掛けが用意されている。他にも“Count Five Or Six”など、いくつかの昔の曲の映像にも過去のアルバムのジャケットを彷彿とさせる色やデザインが散りばめられていた。今回の会場では7枚のオリジナルアルバムのジャケットをモチーフにしたグッズを販売していたが(あまりの人気に開演前にはほとんど完売していた)、それがまるで伏線だったかのようにアートワークの面においてのキャリアも振り返る演出が随所に組み込まれていた。

 東京ガーデンシアターという会場のスケールは、音と映像と照明を連動させるコーネリアスのパフォーマンスの魅力を最大限に引き出すのに非常に効果的だった。特に圧巻だったのは中盤にお披露目された新曲「Mind Train」。『攻殻機動隊ARISE』のサウンドトラックに収録された“Star Cluster Collector”とメタファイブの“Chemical”を掛け合わせたようなハイブリッドで疾走感のあるこの曲は、今公演の2日ほど前に突如配信リリースされ、数週間前に発売したばかりのアンビエント中心の作品集『Ethereal Essence』の心地よさにどっぷり浸かったままのリスナーをあっと驚かせた。近年のライヴの定番で、映像と音をシンクロさせたスタイルの到達点でもある“Audio Architecture”を手掛けた大西景太氏が今回もミュージックビデオを担当している。線路の上を加速しながら走る列車に乗って進んでいく臨場感あふれる映像に合わせて、一糸乱れぬ演奏がさらに迫力を増して続いていく。音の構造を可視化したアニメーションが大きなホールのスクリーンに映し出されるのを目で追っていると、バンドのダイナミズムとの相乗効果で体ごと無重力の世界に放り込まれてしまいそうになる。その没入感たるやすさまじく、まるで未来空間へとトリップしたような感覚。この9分にも及ぶ力作をデビュー30周年のアニバーサリーライヴの最大の見せ場として用意し、客席を沸かせてみせるのが進化を続けるコーネリアスの強みであり、この日の何よりのサプライズだと感じた。

 演奏スタイル的に最近の曲が中心のセットリストになっていたが、30年間の活動の初期の部分は序盤の“Another View Point”で視覚的にもたっぷりと補完されていたし、2010年代の小山田圭吾の活動を示すサイドワークもしっかり組み込まれていた。まさかここにきて"外は戦場だよ”を披露してくれるとは誰も予想出来なかっただろうし、そのうえ大野由美子が歌い出した瞬間は息を呑んだが、他にも意表を突かれたのは “Turn Turn”のカヴァーだった。「スケッチ・ショーのおかげでYMOに入れてもらった」と本人が語っていたエピソードや、この曲をメタファイブで何度もカヴァーしていたことも含めて、YMOのサポートギターやメタファイブのメンバーとしての側面から、自身のキャリアを振り返る一環として選んだのではないかと思う。実際にアレンジはメタファイブの音にかなり近く、映像もメタファイブのステージで使われていたのと同じものを使用していた。いくつもの地球が回転しながら変化していき、途中から少しずつコーネリアス色に乗っ取られてしまう仕掛けはなんとも痛快だった。もう2度と見ることはないはずだった映像をリメイクして蘇らせ、引き継いでいこうとする意志も受け取った。加えて『Sensuous』から唯一演奏された“Wataridori”はこの日も精度が高い。リズムの高揚感に陶酔するあまり、どんな状況でもスピードを落とさずひたむきに前へと飛び続ける渡り鳥の姿にコーネリアスの長年の音楽人生を勝手ながら重ねてしまい、涙が出た。

 本編のラストは“Thank You For The Music”。『Fantasma』の最後を締めくくるこの曲は、アルバムを振り返るように途中で収録曲の短いフレーズが大量にコラージュされている。しかしここでは代わりにデビュー曲である"太陽は僕の敵”のイントロだけを演奏し、そのまま『The First Question Award』の曲を4曲ほどダイジェスト的にワンコーラスずつ披露してみせたのだ。長いこと封印していた扉をやっと開いたその瞬間は、まばゆい光に包まれてとても暖かい光景だった。そこから再び“Thank You For The Music”に戻り、アディオス!という挨拶と共に幕を下ろすという、いかにもコーネリアスらしい遊び心のあるクライマックス。全体を通して感傷的なムードや湿っぽい演出は一切なく、楽しい仕掛けやサービス精神に溢れた楽完璧なショーだった。30周年の節目の大きなライヴにも関わらず、豪華なゲストは特に呼ばずに、それこそ“外は戦場だよ”の歌唱や“Brand New Season”のテルミンのパートでさえ誰もステージに上げずに、4人のメンバーだけで出来ることをやり切ったことにも強く胸を打たれた。今のコーネリアス・グループこそが特別だという証のように見えた。

 アンコールは5年前の再発時の『Point』再現ライヴで久しぶりに演奏され、客席が歓喜の渦に包まれた初期の名曲“The Love Parade"をしっかりとフルで歌った。あれから様々な経験を重ねて『夢中夢』を経由したコーネリアスは、30年前のこの曲を違和感なく演奏していた。ノスタルジーではなく、今までの30年をもれなく肯定し、まるごと受け止めるような潔さと強さで。音楽には心をつなぐ瞬間がある。それが何度も何度も続けば30年になり、いずれ永遠になるかもしれない。エンディングの“あなたがいるなら”がこの日はまた少し違って聴こえた。

Tribute to Augustus Pablo - ele-king

 1999年5月18日に永眠したルーツ・レゲエの偉人、オーガスタス・パブロ。そのご子息であるADDIS PABLO が今週末から日本をツァーする。それに連動してADDIS PABLO PRESENTS “TRIBUTE TO AUGUSTUS PABLO”、「Rockers International 51st year anniversary pop up & photo exhibition & Additional」が7月15日より神泉の JULY TREE(ロゴは坂本慎太郎デザイン)にて開催される。
 Rockers InternationalやADDIS PABLO関連グッズ、音源の販売、カメラマン菊地昇、石田昌隆、仁礼博による往年のオーガスタス・パブロのポートレイト、さらに生前のパブロと親交の深かった石井“EC”志津男(OVERHEAT RECORDSプロデューサー、雑誌『Riddim』発行人)によるパブロゆかりの品々を展示。また、7月15日にはADDIS PABLOのサイン会とDJによるウエルカム・パーティ。7月19日にはADDIS PABLOほか、石井“EC”志津男、石田昌隆をゲストに招きトークショー、およびADDIS PABLOによるミニ・ライヴもあり。
 ちなみに、ただいま絶賛発売中の、早くも売り切れ店が出てきているele-king books刊行の『キング・タビー――ダブの創始者、そしてレゲエの中心にいた男』も会期中に JULY TREEにて販売されます。

■ADDIS PABLO:プロフィール
メロディカ・キーボード奏者でレゲエミュージシャン、作曲家でプロデューサーでもあるAddis Pablo。ルーツレゲエの代名詞の1人でダブの先駆者であるAugustus Pabloの息子である。 早くに夭折した父と過ごした日々の中で父の創作活動過程を目の当たりにしてきた事を基に、2005年に父親の作品を練習し始めてメロディカとキーボードにおいて自身の音楽スタイルを発見し始め、2010年にはそのキャリアをスタートさせた。 2013年からは多数のヨーロッパの主要フェス、日本を含めたアジア、アメリカ、メキシコやプエルトリコをツアーして、2014年にEarl 16などのベテランゲストアーティストを迎えて録音したデビューアルバム“In My Fathers House”をリリース。2022年5月にドロップした2枚目のアルバムLPの “Melodies from the House of Levi”は自身の成長と音楽的成長を示すものになった。 父、Augustus Pabloが創立したRockers International Labelの51周年である今年2024年は、 その歴史の新たな歩みを刻み始める為に父の誕生日である6月21日のロンドンの老舗クラブ Jazz Cafe でのAugustus Pablo Tribute Showを皮切りに アディスは日本でも7月13日のGEZANとの共演によるSUPERNOVA KAWASAKI でのB.O.B. (Blessings On Blessings) vol.2から父A.Pabloと録音、セッション経験がある日本人ラスタミュージシャンを中心メンバーにRockers Far East名義で活動するベテランバンドを従えてのフルバンドショーを中心とするツアーを予定している。 同バンドでのFUJI ROCK出演も決定している。

■展示情報
ADDIS PABLO PRESENTS
TRIBUTE TO AUGUSTUS PABLO
Rockers International 51st year anniversary
pop up & photo exhibition & Additional
会期:7月15日(月)〜7月25日(木)*予定
会場:JULY TREE(ジュライ・トゥリー)
*詳しい営業日等詳細はSNSをご参照下さい。

■イベント情報
2024.7.15(mon)サイン会+DJ
出演:ADDIS PABLO
START:18:00
ENTRANCE FEE:\1,500+1drink

2024.7.19(fri)TALK & MINI LIVE
出演:ADDIS PABLO
TALKゲスト:石井”EC”志津男、石田昌隆
START:19:00
ENTRANCE FEE:\2,000+1drink

お申込み方法:こちらのインスタグラムDMにてお名前と人数をお伝えください。
19日のみ定員20名予定となります。

■ライヴ情報

STANDARD WORKS CO. LTD.
presents
=B.O.B. (Blessings On Blessings) vol.2=
-Tribute to Augustus Pablo - Rockers International 51st year anniversary Japan Tour with ADDIS PABLO
associated with All Di Best Music
7/13(sat)
17:00-22:15
Ticket:
advance / 4,500yen
at door / 5,500yen
別途1ドリンク

-Live Act-
•ADDIS PABLO(from JAMAICA)
with ROCKERS FAR EAST
•GEZAN
Sound Engineer : 内田直之(NAOYUKI UCHIDA)
-Selector-
ITAK SHAGGY TOJO @itaktojo KEN-ROOTS @abyssinia_jah_rising RAS KOUSKE
-Soundsystem-
JAH RISING S.S

-Food-
JAMAICAN FOOD
RICE&PEAS

Live House
SUPERNOVA KAWASAKI
神奈川県川崎市幸区大宮町1-13,
1-13, Omiyacho, Saiwai-ku, Kawasaki-city, Kanagawa
@supernova_kawasaki

招聘:(株)錦コミュニケーションズ @nishikicommunications

〈店舗情報〉
JULY TREE(ジュライ・トゥリー)
住所:153-0042
東京都目黒区青葉台4-7-27 ロイヤルステージ01-1A
・HP: www.julytree.tokyo
・Instagram:@july_tree_tokyo
・Twitter:https://twitter.com/julytree2023
営業日: 基本月火休館13時~18時ではございますが不定期での営業となります。
*営業日等お問い合わせについてはJULY TREE 公式Instagram、Twitterにてお願いいたします。

John Carroll Kirby - ele-king

 2010年代後半、ニューエイジとジャズのあわいを行く作風で徐々にその名を広めていったジョン・キャロル・カービーソランジュのプロデュースからコーネリアスのリミックスまで幅広く手がけるこのLAの鍵盤奏者、近年は〈Stones Throw〉から着々とリリースを重ねている彼の単独来日公演が決定した。しかもバンド・セットと聞けば、どんなパフォーマンスが披露されるのか気になってしかたがなくなる。《朝霧JAM 2024》への出演を控える10月11日、渋谷WWW Xでそのステージを目撃しよう。

ジャズ、ソウル、アンビエントからエレクトロニックまで横断するメロウなサウンドに、どこか癖になる不思議な魅力を携え注目を集めるJohn Carroll Kirby。フルバンドセットでは初となる単独公演が10/11(金)東京・WWW Xにて決定!

SolangeやFrank Oceanのコラボレーターとしても注目され、多くのソロ作を世に送り出し、多方面の音楽ファンやミュージシャンから愛される音楽家・John Carroll Kirby。今年、USではKhruangbinのツアーサポートを務めライブパフォーマンスの実力を示し、またYMOのメンバー細野晴臣のトリビュート企画への参加や、高円寺の街中で撮影したミュージックビデオの公開で話題を呼ぶなど、日本のシーンとの交流も窺える中での待望の来日公演が決定した。昨年のフジロック出演以来の来日となり、フルバンドセットでの初の単独公演となる。

出演が予定されている朝霧JAM 2024直前となる10月11日(金)、東京・WWW Xにて開催。チケットはただいまより抽選先行予約の受付を開始。

John Carroll Kirby
出演:John Carroll Kirby (Band Set)
日程:2024年10月11日(金)
会場:WWW X https://www-shibuya.jp/
時間:open 18:30 / start 19:30
料金:前売 ¥7,800(税込/ドリンク代別/オールスタンディング)

<<チケット>>
先行受付(抽選)
受付期間:7月9日(火)17:00~7月15日(月祝)23:59
受付URL:https://eplus.jp/johncarrollkirby/

一般発売:7月20日(土)10:00-
e+ https://eplus.jp/johncarrollkirby/
Zaiko https://wwwwwwx.zaiko.io/e/johncarrollkirby (English available)

主催:WWW X
協力:SMASH / STONES THROW

お問い合せ:WWW X 03-5458-7688
公演詳細:https://www-shibuya.jp/schedule/018045.php


John Carroll Kirby(ジョン キャロル カービー)
LA出身の鍵盤奏者/プロデューサー/作曲家のジョン・キャロル・カービー。
これまでR&B界のイノベーターでもあるソランジュやフランク・オーシャンとのコラボ、多作のソロ作品リリース、2023年フジロックの出演、クルアンビンとのUSツアーなどで、ジャズ~ソウル/R&B~アンビエント~ニューエイジ~エレクトロニックなど多方面の音楽リスナーから大注目のアーティストの一人である。
2020年、LAの優良レーベルStones Throwからデビューアルバム“My Garden”をリリース。メロウでドリ-ミーなサウンド、ジャズからアンビエントまで飲み込んだこれまでにないフレッシュなスタイルで大きな話題を呼んだ。その後も不思議な魅力に溢れたバンドサウンドや、独創的なエレクトロニックなど、様々なスタイルを取り入れたアルバムやサウンドトラックを次々と発表。現在、6作の作品がリリースされている。2023年には、各方面から称賛されたエディ・チャコンの最新アルバムのトータルプロデュースを行ったほか、自身の最新アルバム”Blowout”も立て続けにリリース。本作はインディー音楽界のグラミー賞と呼ばれる「A2IM Libera Awards」で、Best of Jazz Albumを受賞し高く評価された。2024年にはYMOの細野晴臣氏のトリビュート企画に参加し、カバー曲をリリースしたばかりだ。

Spotify
Apple Music

"Rainmaker"
"Sun Go Down"
"Mates"
"Oropendola"
"Blueberry Beads"

John Carroll Kirby - Fuku Wa Uchi Oni Wa Soto (feat. The Mizuhara Sisters)
*Haruomi Hosono cover song 細野晴臣トリビュート企画 カバー曲
https://youtu.be/TLxa-jEgAgY?feature=shared

KRM & KMRU - ele-king

 荒廃した都市の深淵から深く、そして重厚に響く強烈な音響。アンビエント、ドローン、ノイズ、ヴォイス、工業地帯の音、いわばインダストリアル・サウンド、そしてエコー。それらが渾然一体となって、崩壊する世界の序曲のようなディストピアなムードを醸し出している。このアルバムにおいて、ふたりの才能に溢れたアーティストが放つ音は渾然一体となり、さながら都市の黙示録とでもいうべき圧倒的な音世界が展開されていく……。

 といささか煽り気味に書いてしまったが、このアルバムの聴き応えはそれほどのものであった。ザ・バグことケヴィン・リチャード・マーティン(KRM)と、〈Dagoretti〉、〈Editions Mego〉、〈Other Power〉などの先鋭レーベルからリリーするナイロビのアンビエント・アーティトのジョセフ・カマル(KMRU)によるコラボレーション・アルバム、KRM & KMRU『Disconnect』のことである。

 これは単なる顔合わせ的な共作ではないと断言したい。われわれ現代人の聴覚=感覚をハックするようなサウンドスケープを形成し、インダストリアルとアンビエントとダブが混合する有無を言わせぬ迫力に満ちた音世界を縦横無尽に展開しているのだ。まさに世代の異なる天才的アーティストの遭遇によって生まれた作品といえよう。
 リリースはイギリスはブライトンを拠点とするエクスペリメンタル・ミュージック・レーベル〈Phantom Limb〉から。ケヴィン・リチャード・マーティンは2021年に『Return To Solaris』をこのレーベルから発表している。
 アンビエント・アーティスト KMRU が手がけたコラボレーション作品といえば2022年にブリストルの〈Subtext〉からリリースされた Aho Ssan との『Limen』があった。これもなかなかのアルバムで、惑星的終末論のような壮大なSF的ムードを生成するドローン作品である。いっぽう本作『Disconnect』は『Limen』とはかなり異なる雰囲気だ。「惑星から都市へ」とでもいうべきか。荒廃した都市のサウンドトラックのような音響を展開しているのだ。
 やはりコラボレーターによる変化は大きい。今回はケヴィン・リチャード・マーティンのカラーも反映されているといってもよい。じじつ、どうやらケヴィン・リチャード・マーティンが KMRU のドキュメンタリー映像を観たことが本作の創作の発端だったようだ。そこで KMRU の「声」の魅力に気がついたケヴィン・リチャード・マーティンは、コラボレーションを持ちかけたとき、ジョセフ・カマルに彼のヴォーカルを用いたいと申し出た。アンビエント作家の「声」とはさすがの着眼点である。
 そうして完成した本作は両者の個性が交錯し、錯綜し、その結果、まるで都市を覆う神経系統のような、もしくは断線したネットワーク回線のような、それとも荒廃した都市に鳴り響く不穏な工事音とような不穏なサウンドとなった。アンビエントからインダストリアル、そしてダブの要素が交錯するサウンドスケープはじつに刺激的だ。

 1曲目 “Differences” から共作の成果は存分に出ている。楽曲全体をジョセフ・カマルの声が読経のように響きわたり、聴く者の精神を深く鎮静へと導く。同時にベースの動きをする低音部分、深いエコーがダブのような重層的な音響空間を生成・構築し、それが薄暗い不穏感覚を演出していく。まさに鎮静と不安の混合体のようなサウンドだ。もしくは崩壊と蘇生とでもいうべきか。とにかく灰色の質感に満ちたディストピアなムードがたまらない。この音像はケヴィン・リチャード・マーティンと KMRU のアンビエンスの交錯から生まれたものに違いない。そこに一種の「主演俳優」のようにジョセフ・カマルの声がレイヤーされる。見事な「演出」だと思う。
 2曲目 “Arkives” はカマルの声と透明なアンビエンス、ケヴィン・リチャード・マーティンによるダーク・ダブ・インダストリアルな音像が地響きのように展開する曲。3曲目 “Difference” ではビートが加わり、まるで作品世界を方向するような音響的展開を聴かせてくれる。そこにカマルのヴォイスがまたもレイヤーされていくわけである。
 やがてビートが静かに消え去り、4曲目 “Ark” がはじまる。ノイズの周期的なループにカマルの声の反復が重なる。それが列車の音の進行のように進み、いつしか雨のような音と反復音のみが残る。5曲目 “Differ” ではその荒廃したムードを受け継ぎつつ、周期的なリズムが刻まれていくトラックだ。ここではカマルの声もほんの少しだけ希望の兆しを感じもする。
 そしてクライマックスであるアルバム最終曲6曲目 “Arcs” に行き着く。反復するノイズ、パチパチしたノイズ、加工された声のレイヤー、アルバムで展開されてきたいくつもの要素が統合され、アルバムの終局である音世界を鳴らす。やがて鐘のような音が世界に警告を鳴らし、静まり返った世界に降り注ぐ雨の音のようなノイズでアルバムは幕を閉じるのだ……。

 アルバムは全6曲にわたり、都市の終焉と世界の再生のように不穏と希望のインダストリアル・アンビエントを展開するだろう。ときにビートも織り交ぜながら、交響曲のように展開するさまは、どちらかといえばケヴィン・リチャード・マーティンの個性によるものかもしれない。一方でジョセフ・カマルの「声」が啓示のように響く。まさにレクイエムのようなインダストリアル・アンビエントだ。
 いずれにせよ『Disconnect』において、ケヴィン・リチャード・マーティンとジョセフ・カマルは相互に深い影響を与えつつ、それぞれが別の逃走=闘争線を引くように生成変化を遂げている点が重要だ。お互いの個性が明確に鳴り響いていても、しかし全体としては未知の音になっている。コラボレーション・アルバムは数あれど、これほどの相互作用が生まれた作品も稀であろう。

 私はこれまでも KMRU の音楽を追いかけてきたが、本作は彼のディスコグラフィのなかでも異質にして特別な仕上がりになっていると思う。彼はケヴィン・リチャード・マーティンという圧倒的個性を前にして、ナチュラルな姿勢で対峙し、音と音の新たな交錯を実現した。これはもはやコラボレーションではなく「KRM & KMRU」というユニットの音楽といえるのではないか。まったく新しいインダストリアル・アンビエント・アルバムの誕生を祝福したい。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448