「CE」と一致するもの

CoH & Wladimir Schall - ele-king

 コー(CoH)とウラジミール・シャール(Wladimir Schall)による本作『COVERS』は、静謐なピアノの響きと、硬質で冷ややかな電子音/ノイズが交錯し、美しくも深淵なサウンドスケープを展開するアルバムである。
 旋律は断片化され、ピアノの残響は電子処理によって引き延ばされる。もしくは削ぎ落とされる。その結果、本作は「ピアノ作品集」でも「電子音楽作品」でもなく、両者が拮抗しながら共存する不安定かつ精緻な音響空間を生成している。まずは、このアルバムがそうした音の在り方を徹底的に追求した作品であることを明確にしておきたい。リリースはスイスの実験音楽レーベル〈Hallow Ground〉から。

 まず、『COVERS』は一般的に想像される「カヴァー・アルバム」とは大きく異なる作品である点も指摘しておきたい。本作でおこなわれているのは、原曲をそのまま演奏し直したり、わかりやすく現代的にアレンジしたりすることではない。そうではなく、楽曲の内部に含まれている構造や時間の流れ、そして聴き手の記憶に残る感触を丁寧に取り出し、それらを一度解体したうえで、まったく別のかたちに再構築する試みが行われているのである。『COVERS』というタイトルは、その意味で意図的に挑発的だ。本作は「カヴァーとは何か」を問い直すところからはじまっているからだ。

 アルバムについて語る前にまず最初に、コーことイワン・パヴロフ(Ivan Pavlov)の経歴を簡単に振り返っておきたい。彼は1990年代後半から国際的に活動してきた電子音楽家である。ロシア出身で、旧ソ連崩壊後の混乱期を背景にキャリアをスタートさせ、活動初期からノイズ、インダストリアル、ドローンといった領域に関心を向けてきた。
 2000年代以降は、〈Raster-Noton〉、〈Editions Mego〉といった実験音楽/電子音楽の重要レーベルからも作品を発表した。現在はストックホルムを拠点に、電子音楽の境界を横断する制作を続けている。
 コーは多彩なレーベルから楽曲をリリースしているが、重要なのは〈Raster-Noton〉と〈Editions Mego〉からのリリース作品であろう。〈Raster-Noton〉の作品では、『Mask Of Birth』(2000・のちに〈Mego〉からも再リリース)も重要だが、特に2007年にリリースされた『Strings』(2007)が決定的なアルバムであった。ストリングスの音を電子的に解体し、クリック・ノイズやデジタル・グリッドを基盤とした厳格なミニマリズムを実践しているのだ。音は空間に配置される抽象的な「構造体」として扱われていたように思える。彼の作品のなかでもシリアスな作風といえよう。その現代音楽的な音響は、『COVERS』に通じている。
 その一方、〈Editions Mego〉からの作品群はよりヴァラエティに富んでいる。グリッチ以降のインダストリアル・サウンドの傑作『0397POST-POP』(2005・これは〈Mego〉時のリリース)、ギター・ノイズの粗さや歪みを強調したメタ・メタリックな『IIRON』(2011)、リズミックなビートやヴォーカル(ヴォイス)入りのポップな『Retro-2038』(2013)、『TO BEAT』(2014)など、よりヴァラエティに富んでいる。そして2016年リリースの『MUSIC VOL.』では不安定なノイズと静謐な音響空間が交錯するサウンドを構築する。続く2017年の『COHGS』では多彩なゲストを召喚し、不安定なノイズからリズミックなトラック、ヴォーカル導入まで、〈Editions Mego〉期の集大成ともいうべきアルバムに仕上がっていた。このひとつのスタイルや音響に留まらない姿勢こそ、コーの音楽が単なるミニマリズムにとどまらない理由でもある。
 また、コーのサウンドを理解するうえで、コイルのピーター・クリストファーソンとの関係も決定的である。クリストファーソンと共に活動した Soisong は、コーのキャリアにおける重要な転機となった。音楽を完成された作品ではなく、環境や儀式、経験と結びついた出来事として捉えるピーター・クリストファーソンの思想は、コーに強い影響を与えた。音の不完全さや偶発性、聴取状況によって意味が変化するという考え方は、Soisong 以降のコー作品において重要な軸となった。音楽を「機能する装置」として捉える視点をより明確なものにしていったのである。
 本作の共作者ウラジミール・シャールは、パリを拠点とする作曲家で、クラシック音楽および実験音楽の文脈を背景に持つ。音そのものの質感や沈黙、反復によって生まれる感覚のズレに強い関心を持ち、2020年にはエリック・サティの “Vexations” を無限にループさせるカセット作品を発表している。既存の楽曲を「完成された作品」として固定するのではなく、聴かれ続ける過程で意味が変容していくものとして捉える姿勢が、シャールの制作のコアにある。
 このふたりは「音」そのものに対する思想的な共通点を持ちながらも、明確に共同名義で制作された作品は本作が初めてであった。本作『COVERS』は、コーとシャールが本格的にタッグを組み、それぞれの考え方や手法を一つの作品世界の中で結びつけた最初の成果と言える。その意味で本作は、単なる企画的な共作ではなく、両者の関心が自然に交差した結果として生まれた作品でもある。
 本作をリリースした〈Hallow Ground〉というレーベルの存在も、『COVERS』を理解するうえで重要だ。〈Hallow Ground〉は、現代音楽、実験音楽、サウンドアートを横断しながら、ジャンルよりも聴取のあり方そのものを問い続けてきたレーベルである。静けさ、持続、反復、微細な変化に耳を澄ませる態度を要請する点で、〈Hallow Ground〉のカタログは一貫して能動的な聴取を前提としている。ピアノと電子音、記憶とノイズの関係を再構築する『COVERS』は、その美学と強く共鳴する作品だ。

 『COVERS』は全7曲から構成されており、そこには明確な戦略がある。ピアノによる既存曲を出発点としながら、電子処理とデジタル操作によって、聴き慣れた旋律や和声の内部から「異物」を浮かび上がらせること。これらの楽曲は「音楽の機械装置を、欠陥も含めて誠実に露出させる」ための一連の装置として構想されている。楽器や楽曲の不完全さを補正するのではなく、その脆さをそのまま提示する態度が、アルバム全体を貫いている。
 1曲目 “MERRY XMAS MR ERIK” は、坂本龍一の “Merry Christmas Mr. Lawrence” とエリック・サティを重ね合わせることで、本作の核心を明示する楽曲だ。あの有名な旋律は、完全な形で現れることなく、響きと電子子ノイズの間を漂う。そうすることで坂本とサティが同じ「響き」を持っていることをあぶり出す。
 6曲目 “GNOSSIENNE À RYUICHI” でも、坂本龍一とエリック・サティというふたりの「静かな急進性」が結びつけられる。フランス近代音楽が切り開いた機能和声から解放された音色と余韻の美学は、直接的な引用ではなく、音の扱い方として継承され、電子的操作によって再び解体されていく。ちなみ坂本龍一は、コーの『To Beat Or Not To Beat』に坂本がリミックスの提供などをしている。
 1978年のソ連アニメ短編『Контакт』や『Ну, погоди!』シリーズに着想を得たという2曲目 “KOHTAK”、少ない音階の旋律を音色を変換しつつ展開する3曲目 “OKOLO KOLOKOLA” などは、音楽的記憶が歪み、変化を遂げていく過程をトレースしているかのようだ。アルバム中でももっとも静謐な印象を残す楽曲だ。
 4曲目 “SOII BLANC” では、コー自身の過去曲 “Soii Noir” (2011年リリースのアルバム『IIRON』に収録)をモートン・フェルドマン的な静謐なミニマム感覚を媒介に再構築し、自作すらも「他者の作品」として扱う姿勢を明確にする。そして5曲目 “SNOWFLAKES” は、存在しない原曲をカヴァーするという逆説的な試みであり、ノスタルジアという感覚の不確かさを露わにした。そして、アルバム最後に置かれた7曲目 “STAROST NE RADOST” では、喜びと悲しみ、親しみと疎外の境界が曖昧に揺らぎ続ける。

 『COVERS』はコーの単独作とも明確に異なる位置にあるアルバムだ。何しろ本作は「すでに存在する音楽の記憶」そのものが素材として扱われているからだ。構造を構築する存在から、記憶と聴取のズレを媒介する存在へ。この視点の転換こそが、『COVERS』をコーのディスコグラフィの中でも特異な作品へと位置づけている要因といえよう。
 要するに過去の名曲を懐かしむための作品ではない。音楽の記憶がどのように現在に作用し、変わり続けていくのかを静かに示すアルバムなのだ。耳を澄ませることで、知っているはずの音楽がまったく異なる表情を見せる。その体験こそが、本作最大の魅力といえよう。

KEIHIN - ele-king

 2000年代から、長らく東京周辺のアンダーグラウンドで活動を続けてきたDJ、KEIHINがこのたびファースト・アルバムをリリースした。ライフステージの変化とともにDJとしての活動を2度ほど休止しながらも、育児や家事、仕事という日常生活の合間をぬって制作、このパラノイックとも言えるドープな本作を完成させたそうだ。その制作意志にまずは感服するばかりだ。

 そのDJとしての本格的なキャリアは2000年代初頭、peechboy、CMT、MutronらとのDIYパーティ・ポッセ、DOEL SOUND FORCEに遡るが、2000年代後半には、東高円寺〈GRASSROOTS〉、関西の〈FLOWER OF LIFE〉、千葉の〈FUTURE TERROR〉といったクラブ、パーティ周辺人脈──いわゆる〈RAW LIFE〉前後に勃興したアンダーグラウンドなDJシーンで活躍していくことになる。しかし、サウンドとして本作につながる起点としてはやはりパーティ〈ALMADELLA〉だろう。現在では上海のエッジーなレーベル〈SVBKVLT〉からのリリースでも知られる、現在は京都を拠点とするRILLAとともに主宰していたパーティ。2008~2013年の開催で早くもミニマル・テクノとダブステップ(それだけではないが)のミックスがおこなわれていた。そうしたスタイルは、2010年代初頭のポスト・ダブステップの流れ以降、現在ではもはや珍しいことではなくなったが、パーティ・スタート当初は、そのわずか1~2年前に、やっとダブステップのレコードが国内でも買うことができるようになり、ましてやインターネットでの情報も限られ、ファイルでのDJがまだ敬遠されていた時代と言えばその先鋭性が少しはわかるかもしれない(ちなみにDVSの登場もそうだが、さらにDJプレイのファイル化の転機となったCDJ-2000 は2009年11月/CDJ-2000nexusは2012年9月のリリース)。そこで招聘したアーティストたち──スキューバシャックルトンアップルブリムペヴァリストといったラインナップを見ても、その方向性がわかるだろう。本作のサウンドの素地がそうした活動にあることはなんとなくはわかるのではないだろうか。またミックスCDレーベルでもあり、主宰のふたりの他に、現在大阪のレコード店〈Naminohana〉を運営するINBEのミックスも出している。

 2016年にDJ活動を一端休止。本格的なアーティスト活動の開始は、2018年末で自身のレーベル〈Prowler〉を立ち上げてリリースしたシングル「Esoteric Communication」となる。決して早くはないデビューといえるが、しかしその響きは、音楽表現への不退転の信念というか執念を感じずにはいられないそんな作品で(そもそも自主でレコード・プレスまでしている)。本作へと続く、ダンスフロアに根ざしたポスト・ダブステップとテクノの汽水域から立ち現れたインダストリアルなブロークン・テクノを展開していた。そして再度の2020年のDJ活動休止後、やはり日々の生活の合間をぬって完成させたのが本アルバムだという(DJ活動は近日再開予定とのこと)。

 「生と死、そして転生(進化あるいは継承)」というテーマの元に『Chaos and Order』と名付けられた本作は、あえてここでは引用しないが(CDを手に取った方がいい)、おそらく自身の長らくのオブセッションに強く由来するであろう、レイヴとサイケデリック・カルチャーをひとつの起点にした、いわば生成変化の、フリーキーな着想のSFストーリーとシンクロしたものだという。CDには各曲にそのストーリーに連なったイメージがブックレットとして編み込まれ、ひとつの作品を作り上げている(それは帯裏にも及ぶ)。いわば視覚的なイメージも含めて、ひとつのアート・ピースとして構成されている。

 地鳴りのようなベース音とノイズによってその出発を知らせる “Wormhole” から一転してヘヴィーなブロークン・テクノ “Gate” によって、アルバムは本当のはじまりをつげる。強迫観念を煽り立てるようなボイス・サンプルとグリッジなピープ音の “Room” から一転、パーカッシヴなダブ・テクノ “Ayahuasca” でアルバムは、徐々にそのグルーヴで聴く者の妄想を加速させる。グッと重心を落としたブレイクビーツ・テクノ “Overload”。淀んだ井戸の水の底から星空を眺めているかのようなダブ・アンビエント “Cogitation” をはさんでアルバムは後半にかけてさらに加速していく。モノトーンのブロークン・ビート~ハーフステップ的な “Resist”、またホワイト・ノイズとともに覚醒を促すハード・テクノ “Singularity” から、ビリビリと痙攣するハードなミニマル・テクノ “Transition”。この後半の流れを聴いているだけでも、いつしか白目をむいて、意識は身体の存在を振り切り拡散していくようだ。そして最後に訪れるのは仄暗い福音をもたらすアンビエント・テクノ “Sign” で終幕する。

 もちろん本作の楽曲は現状のベース~ブロークン・テクノなどのダンスフロアの要素に根ざしたものではある。しかし、単なるダンストラックの集積ではなく、アルバムというフォーマットがもたらすストーリー・テリングを強烈に意識したであろうことは伝わってくる構成だ。ダークかつインダストリアルなメタリック感、ダブのヘヴィーネスと浮遊感といった音のテクスチャーで、アルバムを通じて強烈な妄想を具現化するかのような広大なるコスモロジーを描き出している。また前日譚としてのアンビエントDJミックスも用意されていて、このビート感や構成とともに、まさにDJという体験を下敷きに、そこから電子音楽を作るということに強烈なるパッションを見出していることをビンビンに感じる作品でもある(最近ではロンドン在住のTORUの『Rescue at SW4』にも同じ執念を感じた)。

 多忙な日常生活をぬって作られた、その日常に表裏一体で頭に渦巻く「狂」の一文字、それを表現として肯定する、その強烈な執念を感じさせ、妄想をも具現化=脳内のイマジネーションのグルーヴを覚醒させる、まさにブレイン・ダンス(IDMという意味ではない)のテクノ・アルバムと言えるだろう。

 また作品性そのものとは関係はないが、ライフステージの変化でダンスフロアから離れながらも、またこうした強度の作品を作りあげるという部分で、つきることない音楽という表現への深い愛情に支えられた、年齢に左右されないある種のオルタナティヴなアーティストのキャリア、それを含めた人生のあり方を肯定する。そんなメッセージもそこには感じてしまう、そんな作品でもある。

1月のジャズ - ele-king

 スイスのギタリストのルイ・マトゥテ。1993年にジュネーヴで生まれたが、祖父は中米のホンジュラス出身というラテン・ルーツのミュージシャンである。10代にフラメンコ・ギターを学び、クラパレード大学進学後はジャズの道に進んで同大の音楽賞を受賞し、リオネール・ルエケやウォルフガング・ムースピールといったギタリストにも学んでいる。自身のルーツもあってスパニッシュ、ラテン、ブラジル音楽などにも通じており、自身のグループを率いて数枚のアルバムをリリースしているが、2022年の『Our Folklore』に見られようにジャズとブラジル音楽を繋ぐような作品が多い。また、リオネール・ルエケの影響からだろうが、アメリカのネオ・ソウル的なフィーリングを持つ新世代ジャズにも通じている。2024年にはハープ奏者のブランディ・ヤンガーをゲストに迎えた『Small Variations of the Previous Day』を発表。ブラジルのボサノヴァやサンバ、レユニオン島のマロヤ、カーボベルデのモルナなど、中南米や大西洋、インド洋の国々に伝わる伝統音楽を幅広く取り入れた作品となっていた。

Louis Matute
Dolce Vita

Naïve

 そんなルイ・マトゥテの新作『Dolce Vita』は、ゲストにブラジルを代表するシンガー・ソングライターでのジョイス・モレーノを迎え、ブラジルの新世代シンガー・ソングライターのドラ・モレンバウム、前作に続いてフランス新世代のシンガー・ソングライターのギャビ・アルトマンも参加。ギャビもブラジルに音楽留学するなどブラジル音楽の造詣が深いミュージシャンだ。演奏はエミール・ロンドニアンなどの作品にも参加するレオン・ファル(サックス)、ネイサン・ヴァンデンブルケ(ドラムス)、ヴァージル・ロスレット(ベース)、アンドリュー・オーディガー(ピアノ、キーボード)、ザカリー・クシク(トランペット)など、これまでのルイのバンド・メンバーが固められている。フェデリコ・フェリーニ監督の映画『甘い生活』を由来とする『Dolce Vita』は、その甘美な世界とは裏腹に、軍事独裁政権だったホンジュラスから亡命してスイスに渡ったマトゥテ家族の苦難の歴史と、アメリカやヨーロッパに支配され、搾取されてきた歴史を持つホンジュラスをはじめとした中南米諸国を表現したものとなっている。アルバム制作にあたってルイはスペイン、キューバ、コスタリカ、ホンジュラス、ブラジルと旅を続け、ブラジルではジョイスとドラ・モレンバウムと共演してアルバムを完成させた。

 アルバムはジャズ、ラテン音楽、ブラジル音楽などのほか、ロックやサイケ、ファンクなどの要素も融合したミクスチャーなものとなっている。その代表が表題曲の “Dolce Vita” で、アフロビートとラテン・ロックが融合したような1970年代風の楽曲。“Santa Marta” や “Le jour où je n'aurai d'autre désir que de partir” も、ラテン・ファンクとサイケがミックスしたクルアンビンを彷彿とさせる作品。ドラ・モレンバウムが歌う “Não me convém” は、どっしりとしたブラジリアン・ファンクのグルーヴとフェアリーなドラの歌声が好対照で、エイドリアン・ヤングとレティシア・サディエール(ステレオラブ)の共演を想起させる。“Tegucigalpa 72” はホンジュラスの首都テグシガルパで1972年に起った軍事クーデターを題材とした作品で、ホンジュラスの伝統的な舞踏音楽であるプンタにロックを混ぜたアグレッシヴなナンバーとなっている。


DJ Harrison
ELECTROSOUL

Stones Throw

 ジャズ・ファンク・バンドのブッチャー・ブラウンでの活動と並行し、ソロ活動やほかのグループ、プロジェクトなども精力的に行うDJハリソンことデヴォン・ハリソン。マルチ・プレイヤーでありプロデューサー/トラックメイカーの顔を持つ彼だが、ブッチャー・ブラウンとしては2025年にアルバム『Letters From The Atlantic』をリリースし、ソロ活動では2024年の『Tales From The Old Dominion』以来となるニュー・アルバムの『ELECTROSOUL』をリリースした。彼らしいジャズ、ヒップホップ、ファンク、ソウル、R&Bなどがミックスした作品で、ミゲル・アットウッド・ファーガソン、キーファー、ナイジェル・ホール、ヤスミン・レイシー、ヤヤ・ベイ、アンジェリカ・ガルシア、ピンク・シーフなど多彩なゲストと共演している。

 アルバム・タイトルにソウルが付いているだけあり、今回のアルバムはソウル寄りの内容と言えるだろう。ヤスミン・レイシーが歌う “It’s All Love” はエリカ・バドゥを想起させるネオ・ソウルで、ナイジェル・ホールが歌う “Can’t Go Back” はダニー・ハサウェイのようなソウルの伝統を今に引き継ぐ楽曲だ。グレベスが歌う “End of Time” はメロウなソウル・フィーリングにハリソンのピアノが絶妙にマッチし、“Y’all Good?” ではピンク・シーフのラップと幻想的なエレピが交錯する。一方 “OG Players” は、スライ~プリンス~ディアンジェロという系譜に繋がるような荒々しいロック・フィーリングを持つファンク・ナンバー。“Curtis Joint” も1960~1970年代のザラついた質感をわざと残し、DJならではのループ感覚で進行していく。そして、アルバム・タイトルの『ELECTROSOUL』を最も感じさせるのがキーファーと共演した “Beginning Again”。1970年代後半から1980年代にハービー・ハンコックなどがやっていたジャズとソウルの融合を現代に引き継ぐような作品で、複雑なビートによるジャズ・ファンク調の曲調とコズミックなキーボードの調和がハリソンとキーファー両者のコラボならではと言える。


Jimi Tenor Band
Selenites, Selenites!

Bureau B

 2000年代後半以降のジミ・テナーは、ジャズ、即興音楽、ソウル、ファンク、サイケ、プログレ、クラウト・ロック、エクスペリメンタル・ミュージックなど多方面に触手を伸ばす一方、活動初期のようなテクノやハウスなどエレクトリック・ミュージックを作ることもある。そうしたなか、アフロ・バンドのカブ・カブやトニー・アレンとの共演などに見られるようにアフリカ音楽への傾倒がずっと続いているようだ。彼の新たなグループとなるジミ・テナー・バンドはパンデミックの頃にフィンランドのヘルシンキで結成され、パンデミック明けにフェスやクラブでのライヴで研鑽を積んできた。バンド・メンバーは明らかではないが、作曲者にはUMOジャズ・オーケストラのトロンボーン奏者のヘイッキ・トゥフカネン、サン・ドッグ名義でも活動するドラマーのエティ・ニエミネン、カブ・カブのドラマーのエコウ・アラビ・サヴェージ、ジャズ、ポップス、ヒップホップなどを縦断するギタリスト/マルチ・ミュージシャンのローリー・カイロらがクレジットされるので、おそらく彼らがメンバーと目される。ローリー・カリオの2025年のアルバム『Turtles, Cats and Other Creatures』にはジミ・テナー、エコウ・アラビ・サヴェージ、ヘイッキ・トゥフカネンも参加していたので、ジミ・テナー・バンドもそれらアルバムと地続きで進行するプロジェクトなのだろう。

 アルバム『Selenites, Selenites!』はジャズ、ファンク、ソウルなどの折衷的な作品だが、随所にアフロの要素が散りばめられているところが特徴だ。“Universal Harmony” はカーティス・メイフィールドのようなソウルを軸とするが、アフロビートを咀嚼したドラミングやジミの土着的なフルート、ダイナミックなホーン・アンサンブルが加わることにより、非常にスケールの大きな作品となっている。“Some Kind of Good Thing” はビッグ・バンドの仕事もいろいろやってきたジミならではのジャズ・ファンクで、エキセントリックなアナログ・シンセと骨太のリズムに支えられる。“Shine All Night”にはガーナ北部のフラフラ族のゴスペル・クイーンとして注目を集めるフローレンス・アドーニが参加。彼女の昨年のデビュー・アルバム『A.O.E.I.U. (An Ordinary Exercise In Unity)』にはジミとエコウ・アラビ・サヴェージも参加していたので、そこから今回の共演へと繋がっている。アフロ・ファンクを軸とした楽曲ながら、パンキッシュで極めて実験色の濃い作品になっているのがジミらしい。“Furry Dice” はエコウ・アラビ・サヴェージの作曲で、ガーナのハイライフとアフロビートがミックスしたようなナンバー。


Criolo, Amaro Freitas, Dino D'Santiago
Criolo, Amaro e Dino

Criolo Produções

 ブラジルの新世代ピアニストとして注目されるアマーロ・フレイタスのことは、2024年のアルバム『Y'Y』で紹介したが、今回の新作はラッパーのクリオロ、カーボベルデ系のポルトガル人シンガーのディノ・デ・サンティアゴとの共作となる。『Y'Y』はシャバカ・ハッチングス、ブランディ・ヤンガー、ジェフ・パーカーらが参加し、アマゾンの自然やそこに住む先住民をモチーフとした土着色の強いアフロ・サンバ、アフロ・ジャズという作品だったが、この『Criolo, Amaro e Dino』はまったく趣が異なる。1980年代末から活動し、ラテン・グラミー賞にノミネートされるなど世界的なブラジル人ラッパーとして認知されるクリオロ、ヨーロッパ各地で活躍し、カーボベルデ・ミュージック・アワードやMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードなどを受賞するディノ・デ・サンティアゴが前面に出たコンテンポラリーな作品であるが、アマーロのピアノももちろん存在感を放っている。

 ヒップホップやR&Bに接近したジャズという点では、ロバート・グラスパー・エクスペリメント(RGE)のブラジル/カーボベルデ(またはポルトガル語)版という見方もできる。特に “E Se Livros Fossem Líquidos_ (Poeta Fora da Lei Pt II)” でのメロウなメロディを奏でるピアノとズレたビートを刻むドラミングのやりとりなどはRGEのそれを彷彿とさせるが、ブラジル人ならではの独特のフレーズがやはりアマーロといったところ。“Ela é Foda” はネオ・ソウルとジャズが結びついたような作品だが、メロディ・ラインがブルニエール&カルチエールやアルトゥール・ヴェロカイなどブラジルの先人たちをどこか彷彿とさせるところがある。

ele-king presents HIP HOP 2025-26 - ele-king

日本で唯一の紙のヒップホップ専門誌、待望の第2号 “THE CROWD” が登場
いまUSヒップホップに何が起こっているのか、これを読めばまるわかり!

ピンク・シーフ、本邦初インタヴュー

特集:アンダーグラウンドの過去と現在──独自の創造性にあふれたシーンを徹底解剖

そしてもちろん、今回もやります!
2025年ベスト・ヒップホップ・アルバム50発表

billy woods、Cardi B、The Alchemist、Rico Nasty、Che、Little Simz、WHATMORE、Skrilla、Clipse、Bad Bunny、Bktherula and more...

装幀=大田拓未
表紙写真=川島悠輝

菊判218×152/176ページ

[編集・監修者プロフィール]
二木信(ふたつぎ・しん)
1981年生。ライター。『素人の乱』(松本哉との共編著)、単著に『しくじるなよ、ルーディ』、企画・構成に漢 a.k.a. GAMI著『ヒップホップ・ドリーム』、編集協力に『ele-king vol.27 特集:日本ラップの現状レポート』、『文藝別冊 ケンドリック・ラマー』など。

contents

[特集]
アンダーグラウンドの過去と現在

[巻頭言]
アンダーグラウンドへようこそ(二木信)

[インタヴュー]
ピンク・シーフ、本邦初インタヴュー──ブラック・アメリカのいまを生きる(取材:二木信、通訳:長谷川友美)
ピンク・シーフ、セレクテッド・ディスクガイド

[コラム]
MFドゥームのラップはどうすごいのか──ShotGunDandyが解説
アンダーグラウンド・ヒップホップの歴史(アボかど)
ヒップホップの成熟とファッション・ブランド(大橋高歩)
誰にもコントロールされることのない創造性が発揮される場(吉田雅史)
クィア・ラップが投げかけた問い(木津毅)
シカゴ・アンダーグラウンドの感受性(三田格)

[ガイド]
必聴30作品ディスクガイド(二木信、アボかど、小林雅明、ネコ型、吉田雅史、ShotGunDandy)
重要レーベルガイド

[第2特集]
2025年ベスト・アルバム50
(二木信、高久大輝、つやちゃん、アボかど、吉田雅史、渡辺志保、池城美菜子、市川タツキ、小林雅明、島岡奈央、長谷川町蔵、竹田ダニエル、イワタルウヤ、奧田翔)

チャートからラップが消えたと騒がれた2025年、はたしてその実態は?(池城美菜子×渡辺志保)
USヒップホップの諸傾向(二宮慶介)
フィメール・ラップ・シーン(島岡奈央)
クロス・オーヴァーとポスト・ジャンルの彼方で(つやちゃん)

ヒップホップの「抵抗」ともうひとつのアメリカ──ケンドリック・ラマーやビヨンセ、ビリー・ウッズをめぐって(二木信)

レコード店が選ぶ2025年のベスト10
(ディスクユニオン、EBBTIDE RECORDS/HMV record shop 渋谷/JET SET KYOTO/Manhattan Records/VINYL DEALER)

オンラインにてお買い求めいただける店舗一覧
amazon
Rakuten ブックス
7net(セブンネットショッピング)
ヨドバシ・ドット・コム
Yahoo!ショッピング
HMV
TOWER RECORDS
紀伊國屋書店
MARUZEN JUNKUDO
e-hon
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全国実店舗の在庫状況
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三省堂書店
丸善/ジュンク堂書店/戸田書店、ほか
有隣堂
くまざわ書店
TSUTAYA
大垣書店
未来屋書店/アシーネ

TechnoByobu - ele-king

 斬新なアイディアでもって誕生したテクノ屏風、その第2弾が登場することとなった。前回はYMOがモティーフとなっていたが、今回はなんと『攻殻機動隊』。2パターンの絵柄と、洋金箔/錫箔の2種の組み合わせ、計4種のラインナップとなっている。1月30日よりTOKYO NODEにて開催される『攻殻機動隊展』会場にて販売される予定だ。詳しくは下記より。

攻殻機動隊 × 日本の伝統工芸
「TB-02 : The Ghost in the Shell」全四種を
2026年1月30日にユーマより発売

ユーマ株式会社(代表:弘石 雅和、以下ユーマ)は、2023年より販売する「TechnoByobu」(テクノ屏風)の新シリーズとして、世界的ヒットを誇るSF作品『攻殻機動隊』(士郎正宗/講談社)のヴィジュアルを施した「TB-02 : The Ghost in the Shell」シリーズを2026年1月30日に発売すると発表しました。

「TechnoByobu」は、最先端のヴィジュアルを、500年以上の伝統を誇る箔工芸を用いた屏風として再構築する新世代のアートピースです。職人たちの手仕事により屏風上に色鮮やかに描かれた作品は注目を集め、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)のアルバムアートワークをモチーフにした初作「TB-01:Electronic Fan Girl」は、大きな話題となりました。

第二弾となる「TB-02 : The Ghost in the Shell」シリーズでは、屏風という物理的なメディウム上に『攻殻機動隊』のサイバネティックなヴィジュアルを配した、過去と未来が交錯する新世代ヴィジュアルアートです。「TB-02 : The Ghost in the Shell」は、漫画原作扉絵のフチコマに搭乗する草薙素子をあしらったTB-02-KP(魂魄)と、95年アニメ映画版のワイヤーを接続した草薙素子のビジュアルを用いたTB-02-GT(義体)の2つの絵柄を、洋金箔、錫箔の2種の箔で表現した、計4種のラインナップです。

来春2026年1月30日よりTOKYO NODEにて開催の『攻殻機動隊展』会場にて販売予定です。
『攻殻機動隊展』(TOKYO NODE)https://www.tokyonode.jp/sp/exhibition-ghostintheshell/

【「TB-02 : The Ghost in the Shell」商品概要】

商品名:The Ghost in the Shell 魂魄(Konpaku)
商品番号 : TB-02-KP
アーティスト : 士郎 正宗

<商品イメージ> ※デザイン・仕様は変更となる可能性がございます。


©Shirow Masamune/KODANSHA

商品名:Ghost in the Shell 義体(Gitai)
商品番号 : TB-02-GT
アーティスト : 押井 守

<商品イメージ> ※デザイン・仕様は変更となる可能性がございます。


©1995 Shirow Masamune/KODANSHA・BANDAI VISUAL・MANGA ENTERTAINMENT. All Rights Reserved.

■商品概要(TB-02-KP、TB-02-GT共通)
価格:¥1,100,000(税込)
発売日:2026年1月30日
サイズ:五尺二曲(縦:約1500mm × 横:約1400mm)
重量:約4kg
材質:洋金箔(大箔散らし)紙 , 錫箔(平押し)紙 の2種
エディション:完全生産限定版(シリアルナンバー入り)

TechnoByobuとは?https://technobyobu.jp/)】

TechnoByobuの「Techno(テクノ)」は、「芸術・技術・技巧」を意味するギリシア語「テクネ(téchnē)」を語源とし、単なる実用的な技術を超えて、ものづくりに宿る知性と創造性、さらには電子音楽(テクノ)が示す未来的感性までを包み込む哲学的な概念です。こうした背景から、「テクノ」は現代の「テクノロジー」の語源であると同時に、文化的・芸術的な創造力を融合させる重層的な意味を備えています。

TechnoByobu は、この思想をもとに三つの要素で構成されています。

● 未来を映し出す「アートワーク」(芸術)
● 職人の手仕事が息づく日本の「伝統工芸」(技巧)
● テクノロジーで真贋を保証する「デジタル証明書」(技術)

これらが重なり合うことで、TechnoByobu は「テクノ」の多層性を映すアートピースとして結実しました。
今後もさらなる表現の可能性を追求していきます。

<第一弾商品>
2023年3月に発売した「TB-01 : Electronic Fan Girl」は、ルー・ビーチ氏による Yellow Magic Orchestra のアルバムアートワークをモチーフに洋金箔(真鍮箔)の美しい輝きで再構築したアート・ピースです。

TB-01 : Electronic Fan Girl
Number:TB-01
Title: Electronic Fan Girl
Licensed by ©2022 Lou Beach through ALFA Music, Inc.

※在庫僅少 
ご購入はこちらから https://technobyobu.jp/feature/starthere

【攻殻機動隊について】

『攻殻機動隊』は、1989年に漫画家・士郎正宗が講談社の「ヤングマガジン海賊版」で連載を開始したSF漫画です。電脳戦や格闘などで優れた能力を持つ全身義体(サイボーグ)の草薙素子。階級「少佐」の彼女をリーダーとした攻性の部隊「攻殻機動隊」が、高度複雑化する凶悪犯罪に立ち向かう姿を描いた物語です。リアルで精密かつサイバーパンクな表現により哲学的なテーマを探求し、人間とテクノロジーの融合および個人のアイデンティティについて深く考察しています。
また劇場アニメーション、テレビアニメーション、ゲームなどの異なるメディアで展開されたそれぞれの作品は原作の漫画とは異なる独自の物語や解釈が表現されています。

【歴清社について】

1905年に誕生した歴清社は、その創業年に、それまでにない技法=科学技術である洋金箔を使った箔押し紙を開発しました。洋金箔とは真鍮製の箔で、高価な本金箔(金を使用した箔)と同様に美しく、そして経年による変色も少ない画期的な発明でした。そんな歴清社の製品は、帝国ホテル、宮内庁、西本願寺はもとより、CHANEL、GUCCIなどの高級ファッションブランドまで、その製造方法により生み出された様々な箔製品のクオリティーは国内のみならず、世界で評価を得ています。

HP:https://rekiseisha.com/

【ユーマ株式会社(企画・製作・販売)】

国内外の音楽とアート(メディアアート、ファッション、アニメ、ゲーム、マンガ、ガジェット等)をUniteしていく新しいカタチのレコード会社です。クラブ / エレクトロニック・ミュージックからインターネット発ボーカロイド/アニメソング・プロデューサーまで、クオリティー・ミュージックをジャンルレスに展開しています。1970年代末に日本が世界に誇るイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の音楽を生み出したアルファレコードに勤務していた創業者が、YMOによるテクノ・ポップの先進性とユニークネスを現代に継承する会社として設立したのがユーマであり、その精神により企画されたのがTechnoByobuです。

会社名:ユーマ株式会社 U/M/A/A Inc. (United Music And Arts)
代表者:弘石 雅和
所在地:106-0047東京都港区南麻布1-3-2 ESPACE TETE (エスパステテ) 001
設立:2013年
公式サイト:https://www.umaa.net/

<お問い合わせ先> 
ユーマ株式会社 広報担当:info@technobyobu.jp

IO - ele-king

 東京のラッパー、IOのファースト・アルバム『Soul Long』から早10年。これを記念し、同作の「10th ANNIVERSARY EDITION」がリリースされることになった。本人ディレクションの180g重量盤で、発売は2月14日。なお、前日には代官山UNITにてリリース・パーティも開催されます。詳しくは下記より。

IO
2月14日に1st ALBUM 10周年を記念した
『Soul Long (10th ANNIVERSARY EDITION)』 (2LP) 発売決定
前日には代官山UNITでのリリースパーティー開催

東京のRapper: IOが1st ALBUM「Soul Long」の発売10周年を記念した『Soul Long (10th ANNIVERSARY EDITION)』 (2LP) を2月14日に発売決定。
本人ディレクションによる新装版となり、180g重量盤/2枚組見開きジャケット仕様での完全限定プレスとなる。
また前日2月13日(金) 23時より、代官山UNITにてリリースを記念したDJパーティー「SOUL LONG 10thAnniversary Party」を開催することが合わせて発表となった。

『Soul Long (10th ANNIVERSARY EDITION)』 (2LP)

予約URL:https://anywherestore.p-vine.jp/products/plp-8297-8
発売日:2026年2月14日(土)

収録内容:
◼️Side A
1. Check My Ledge feat. YUSHI Produced by MASS-HOLE
2. Play Like 80's Produced by Neetz
3. Tap Four Produced by KID FRESINO
◼️Side B
1. So Produced by DJ WATARAI
2. Here I Am Produced by OMSB
3. 119measures feat. KANDYTOWN Produced by Gradis Nice
◼️Side C
1. Plush Safe He Think Produced by Mr. Drunk
2. Soul Long (skit) Produced by YUSHI
3. Soul Long feat. BOO Produced by MURO
◼️Side D
1. City Never Sleep Produced by JASHWON
2. Tap Four (Remix) feat. KID FRESINO Produced by KID FRESINO
3. Dig 2 Me (Remix) feat. Big Santa Classic & MUD Produced by JASHWON
価格:5,940円(税抜価格:5,400円)
仕様:180グラム重量盤・2枚組見開きジャケット仕様

「Soul Long 10th Anniversary Party」
開催日時:2月13日(金) 23時OPEN
会場:代官山UNIT
出演DJ:
MURO
G.O.K
MASATO
Ryohu
Minnesotah
KORK
チケット代:¥2,500 (with 1drink)

【PROFILE】
東京都出身。2023 年 3 月日本武道館での単独公演を以て終演した HIPHOP クルー:KANDYTOWN に所属する Rapper。
Art /Film Director, Model 等としても活動。

2016年: 1st ALBUM 『Soul Long』
2017年: 2nd ALBUM 『Mood Blue』
2019年: 3rd ALBUM 『Playerʼs Ballad.』
2023年: 4th ALBUM 『four』
2025年: 5th ALBUM 『JUST ALBUM』 ・ EP 『JUST ALBUM RELOADED』

【SNS】
◼️IO Instagram
◼️VERETTA SOUNDS

DJ Python and Physical Therapy - ele-king

 ファッション・ブランド、〈C.E〉から新作カセットテープがリリースされる。今回はDJパイソンとフィジカル・セラピーによるB2B音源で、2024年の12月13日、LAの会場で録音されたものだ。発売は今週末1月24日(土)、南青山の店舗に駆け込もう。

アーティスト:DJ Python and Physical Therapy
タイトル:Face to Face: Recorded at Canary Test, Los Angeles, Dec 13, 2024
価格:1650円(税込)
発売日:2026年1月24日土曜日
販売店:C.E 東京都港区南青山5-3-10 From 1st 201

Daniel Lopatin - ele-king

 最新作『Tranquilizer』が評判のワンオートリックス・ポイント・ネヴァーことダニエル・ロパティン。彼が映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』(日本公開は3月13日)のサウンドトラックを手がけていることはすでに報じられているが、めでたくもその日本盤がリリースされることとなった。発売は2月27日。映画音楽作家としても着々と地位を固めているロパティン、その最新の成果に注目だ。

MARTY SUPREME
ORIGINAL SOUNDTRACK
BY DANIEL LOPATIN

★ クリティクス・チョイス・アワードでノミネート
★ 英国アカデミー賞でロングリスト入り
★ アカデミー賞でショートリスト入り

注目映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』の
サウンドトラック・アルバムが国内盤CDとLPでリリース決定!
購入者特典として先着でオリジナル・ピンポン玉をプレゼント

BEST NEW MUSIC - Pitchfork
緻密かつ雄弁。まるで“第二の脚本”のように機能する - IndieWire
ジョン・ヒューズ作品的な高揚感、宇宙的神秘主義、
そしてジョン・カーペンター的な不穏さが同居するサウンド - Empire
すべてに鮮烈でスリリングなオーラを与えている - Slash Film
ダニエル・ロパティンの予測不能な脈動のスコア。ボリュームは11まで引き上げられている - Variety

本作を語るうえで重要な話題のひとつになるのは、
ダニエル・ロパティンによるきらめくオーケストラルなスコアを中心とした
大胆な音楽の使い方だ
- The Hollywood Reporter

作曲家ダニエル・ロパティンは、マーティの鼓動と、卓球ボールが跳ね返るリズムの両方を、
推進力に満ちたスコアの中で見事に表現している
- AP News

アカデミー賞前哨戦と言われるゴールデングローブ賞にて、主演のティモシー・シャラメがミュージカル・コメディ部門の主演男優賞を受賞し、日本での公開も3月13日に決定している話題映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ (原題:Marty Supreme)』。
現在までに映画賞の213部門にノミネート、うち25部門を受賞し、賞レースのトップランナーに躍り出ている本作のオリジナル・スコアを手がけたのは、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー (以下OPN) ことダニエル・ロパティン。昨年OPN名義で最新アルバム『Tranquilizer』をリリースし、4月には待望の来日ツアーも決定している。

本作『Marty Supreme (Original Soundtrack)』は、Pitchforkにてサウンドトラック作品としては異例となる「BEST NEW MUSIC」に選出され、アカデミー賞でもショートリスト入りするなど、音楽単体としても極めて高い評価を獲得。現在デジタル配信中の本作が、2月27日に国内盤CDおよび2枚組LPでリリースされることが決定した。

ロパティンが手がけた23曲のスコアは、ネオクラシカルなオーケストレーション、広がりのあるシンセサウンド、80年代ハードウェアの有機的な質感を融合し、献身的でありながら陶酔感に満ちた未来的な音世界を描く。ララージの神秘的な演奏、ワイズ・ブラッド の幽玄なボーカルもフィーチャーされ、作品にスピリチュアルな煌めきと揺れ動く感情を一層引き立てている。

本作は現在好評デジタル配信中。
2月27日には、国内盤CDおよび2枚組LP(ブラック&クリア・ヴァイナル)でも発売される。アートワークには映画のビジュアルが採用され、国内盤CDには解説書と両面ポスターを封入。LPはゲートフォールド仕様となり、同じく両面ポスターが付属する。またアルバム購入者は先着で映画にも登場する『マーティ・シュプリーム』オリジナル・ピンポン玉がもらえる。

先着特典:
『マーティ・シュプリーム』
オリジナル・ピンポン玉

封入特典:
両面ポスター

本作は、2025年の年間ベストにも数多く挙げられている、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー名義の最新作『Tranquilizer』に続くリリースでもある。同作で示された感情表現の透明度と音響テクスチャーの革新性を、映画音楽というフォーマットにおいてさらに拡張。オーケストラのドラマとデジタルの幻影がせめぎ合い、常に変化し続けるロパティンならではの緊張感が全編にわたって描き出されている。

この音楽は、リズムや浮遊感、そして“動き”への強い執着から形になっていった。マーティの変幻自在でスピード感に満ちた、躍動的な性質--まるで卓球のボールそのもののような存在--を表現するために、何百種類ものマレットやベルの音を集めたんだ。このスコアは、伝統と革新のあいだに存在するものにしたかった。ネオクラシカルな要素は、ルールや制約、プレッシャーといった現実の中で彼が生きる現実世界を支え、電子的なテクスチャーは、彼が思い描く未来へと傾いていく。その二つの力が、やがて互いにせめぎ合い始める。
- Daniel Lopatin

ジョシュ・サフディが監督を務め、ティモシー・シャラメが主演。共演には、アカデミー賞受賞俳優グウィネス・パルトローをはじめ、オデッサ・アジオン、ケビン・オレアリー、タイラー・ザ・クリエイターことタイラー・オコンマ、アベル・フェラーラ、フラン・ドレシャーらが名を連ねる。
ロパティンによる音楽は、本作の“神経系”として機能し、ネオンに彩られたマキシマリズムと、結晶のように静謐な瞬間を行き来しながら、サフディが描く野心、崩壊、そして創作への執着を鮮烈に浮かび上がらせている。

label : BEAT RECORDS / A24 Music
artist : Daniel Lopatin
title : Marty Supreme (Original Soundtrack)
release:2026.2.27
商品ページ: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15596
配信: https://a24music.lnk.to/MartySupremeOriginalSoundtrack
TRACKLISTING:
01. The Call
02. Marty’s Dream
03. Endo’s Game
04. The Apple
05. Pure Joy
06. Holocaust Honey
07. The Humbling
08. Motherstone
09. The Scape
10. Tub Falls
11. Fucking Mensch
12. Rockwell Ink
13. Hoff’s
14. Seward Park
15. The Necklace
16. Vampire’s Castle
17. Back to Hoff’s
18. Shootout
19. I Love You, Tokyo
20. The Real Game
21. Endo’s Game (Reprise)
22. Force Of Life
23. End Credits (I Still Love You, Tokyo)

CD

LP

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ニューアルバム『Tranquilizer』をひっさげ
奇才フリーカ・テットとの最新ライブセットで来日決定!

Oneohtrix Point Never
WITH FREEKA TET

大阪 2026.04.01 (Wed) Gorilla Hall
東京 2026.04.02 (Thu) Zepp DiverCity

open 18:00 / start 19:00
前売:8,800円(税込 / 別途ドリンク代)※未就学児童入場不可
info:http://www.beatink.com/
E-mail:info@beatink.com
公演詳細:https://linktr.ee/opnjapan2026

label : BEAT RECORDS / Warp Records
artist : Oneohtrix Point Never
title : Tranquilizer
release:2025.11.21
商品ページ: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15439
配信: https://warp.net/opn-tranquilizer
TRACKLISTING:
01. For Residue
02. Bumpy
03. Lifeworld
04. Measuring Ruins
05. Modern Lust
06. Fear of Symmetry
07. Vestigel
08. Cherry Blue
09. Bell Scanner
10. D.I.S.
11. Tranquilizer
12. Storm Show
13. Petro
14. Rodl Glide
15. Waterfalls
16. For Residue (Extended) *Bonus Track

CD+Tシャツセット

LP+Tシャツ

CD

LP

限定LP

Bandcamp - ele-king

 ネット時代の音楽ファンにとって重要なプラットフォームのバンドキャンプが、去る1月13日に声明を発表している。なんでも、AIによる音楽を追放し、人間のアーティストを優先させることを決定したそうだ。
 いわく、全体または大部分を生成AIに依存している音源のアップロードや、AIを用いて他の作品やスタイルを模倣することを禁じ、その疑いがある音源についてはこれを削除する権利をバンドキャンプは有する、と。

 こうしたAI規制はストリーミングのプラットフォームとしては初の試みとなる(AIによる音源が量産されている某サーヴィスとは真逆のスタンスだ)。同声明には、「音楽はただ消費されるだけの製品(product)以上のものだと信じている」「音楽家はたんなる音の製造者(producer)ではない。音楽家はわたしたちのコミュニティ、わたしたちの文化、そしてわたしたちの社会の織物=構造に不可欠な、生身のメンバーである」といったメッセージも記されている。

 バンドキャンプは2022年にゲーム開発会社のエピック・ゲイムズ(Epic Games)に買収されたのち、2023年には音楽ライセンス企業のソングトレイダー(Songtradr)に再度買収されているが、独自のスタンスはいまなお維持されているようだ。声明の全文は下記リンクより。

https://blog.bandcamp.com/2026/01/13/keeping-bandcamp-human/

Shabaka - ele-king

 2010年代以降のUKジャズにおける最重音楽家、シャバカの3枚目のソロ・アルバムが3月6日に発売される。『Of The Earth』と題されたそれは彼自身のレーベル〈Shabaka Records〉からのリリースで、ある時期から封印してきたサックスをふたたび演奏! のみならずラップにも挑戦しているようだ。新たな段階へと進んだシャバカ、期待が高まります。

SHABAKA

現代UKジャズ・シーンの最高峰、シャバカ
最新アルバム『Of The Earth』を発表!
両A面シングル「A Future Untold / Marwa The Mountain」同時解禁!

現代UKジャズの最高峰として、シーンの最前線を更新し続ける存在、シャバカ (・ハッチングス)が、ソロ名義として3作目となる最新アルバム『Of The Earth』を、3月6日(金)にリリースすることを発表した。本作は、自身が新たに立ち上げたレーベル〈Shabaka Records〉からリリースされる初のアルバムとなる。
発表にあわせて、2曲を収録した両A面シングル「A Future Untold / Marwa The Mountain」も同時に公開された。

『Of The Earth』は、全編にわたってシャバカ自身が作曲・プロデュース・演奏・ミックスまでを手がけた、極めてパーソナルな作品だ。本作では、サンズ・オブ・ケメットやザ・コメット・イズ・カミングで展開してきたダンス志向/リズム重視のアプローチと、近年のソロ作品(『Perceive its Beauty, Acknowledge Its Grace』『Afrikan Culture』)で追求してきた、緻密でテクスチュラルなサウンド世界とを有機的に結びつけながら、インストゥルメンタリスト/プロデューサーとしてのシャバカの新たな輪郭を明確に提示している。

SHABAKA - ‘A Future Untold / Marwa The Mountain’
https://shabaka.ffm.to/oftheearth

ツアー移動中にポータブル機材で制作されたビートやループが楽曲の基盤となり、その上を合唱的なフルートの旋律が大きく舞い上がる。電子的なリズム・シークエンスは、ディアスポラ的な歩みの物語を描き出す。またシャバカは、本作でラップにも挑戦しており、次のように語っている。

アンドレ・3000が恐れや気負いなく、誠実に新たな次元を探求していく姿勢に刺激を受けた。だからこのアルバムで、自分自身の声を見つけようと決めたんだ。
- Shabaka

2025年半ば、シャバカは南アフリカのドラムの巨匠ルイス・モホロの追悼コンサートでのパフォーマンスをもって、自らに課していたサックス演奏の休止期間に終止符を打った。『Of The Earth』は、約1年半にわたってサックスを演奏しなかった期間を経て制作された最初のレコーディング作品であり、フルートを中心に向き合ってきた時間が、今後の楽器との関係性にどのような未来をもたらすのかを見つめ直す、ひとつの総括でもある。

ディアンジェロの『Brown Sugar』は、私が初めて買ったCDで、セルフ・プロデュース/セルフ・パフォーマンスによるアルバムが持ちうる感情的な可能性について、長く続く好奇心を呼び起こしてくれた。この作品は、創造的な自己表現における自由を祝福するためのレコードなんだ。コロナ以前の私は、クラリネットとサックスしか演奏できず、音楽制作やフルートの演奏方法についても何も知らなかった。だからこれは学びの旅であり、その結果として生まれた音楽を振り返る作品でもある。
- Shabaka

シャバカ最新アルバム『Of The Earth』は、3月6日(金)にCD、LP、デジタル配信で発売。国内盤CDには、ボーナストラック「Those of the Sea」を追加収録し、日本語解説書を封入。LPは通常盤(ブラック・ヴァイナル)に加え、限定盤(ブルー・ヴァイナル)も発売され、限定盤LPは数量限定・日本語帯付き仕様(解説書付)でも展開される。

label : BEAT RECORDS / Shabaka Records
artist : Shabaka
title : Of The Earth
release:2026.3.6
TRACKLISTING:
01. A Future Untold
02. Those Of The Sky
03. Go Astray
04. Step Lightly
05. Call The Power
06. Dance In Praise
07. Ol' Time African Gods
08. Marwa The Mountain
09. Light The Way
10. Stand Firm
11. Space Time
12. Eyes Lowered
13. Those of the Sea *Bonus Track
商品ページ: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15591
配信: https://shabaka.ffm.to/oftheearth

CD

LP

限定LP

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